JP6264915B2 - 光学系、光学装置 - Google Patents
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Description
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系を提供する。
0.20<f/f12<0.90
0.10<(−f2)/f1<0.60
80<νd1pf<110
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
また本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第3レンズ群が、物体側から順に、正の屈折力を有する第3aレンズ群と、負の屈折力を有する第3bレンズ群と、正の屈折力を有する第3cレンズ群とから構成され、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3bレンズ群が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系を提供する。
0.10<f/f12<1.50
0.10<(−f2)/f1<0.60
80<νd1pf<110
0.40<TL1/TL<0.70
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
TL1:前記第1レンズ群の光軸に沿った長さ
TL:前記光学系の全長
また本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系を提供する。
0.10<f/f12<1.50
0.10<(−f2)/f1<0.60
80<νd1pf<110
0.43<TL1/TL<0.55
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
TL1:前記第1レンズ群の光軸に沿った長さ
TL:前記光学系の全長
また本発明は、
物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足し、
0.10<f/f12<1.50
0.10<(−f2)/f1<0.60
85<νd1pf<110
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
前記第1レンズ群が以下の条件式を満足する少なくとも1枚の負レンズを有することを特徴とする光学系を提供する。
1.50<nd1n<1.70
ただし、
nd1n:前記第1レンズ群中の前記負レンズの硝材のd線に対する屈折率
前記光学系を有することを特徴とする光学装置を提供する。
本願の光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、以下の条件式(1)、(2)、(5)を満足することを特徴とする。
(1) 0.10<f/f12<1.50
(2) 0.10<(−f2)/f1<0.60
(5) 80<νd1pf<110
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数
以上の構成により、小型で良好な光学性能を備えた光学系を実現することができる。
(3) 0.40<TL1/TL<0.70
ただし、
TL1:前記第1レンズ群の光軸に沿った長さ
TL:前記光学系の全長、即ち前記光学系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離
(4) 80<νd1p<110
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群中の前記正レンズの硝材のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数
(6) 1.50<nd1n<1.75
ただし、
nd1n:前記第1レンズ群中の前記負レンズの硝材のd線(波長587.6nm)に対する屈折率
(7) 70<νd1bp<110
ただし、
νd1bp:前記第1bレンズ群中の前記正レンズの硝材のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数
(1) 0.10<f/f12<1.50
(2) 0.10<(−f2)/f1<0.60
(5) 80<νd1pf<110
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数
(第1実施例)
図1は、本願の第1実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時のレンズ配置を示す断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。なお、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが備えられており、第3レンズ群G3と像面Iとの間にはフィルタFLが備えられている。
第1aレンズ群G1aは、物体側から順に、保護フィルタガラスFLGと、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、両凹形状の負レンズL13とからなる。なお、保護フィルタガラスFLGは、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状をしており、実質的に屈折力を有していない。
第1bレンズ群G1bは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15との接合レンズからなる。
第3aレンズ群G3aは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL31と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32とからなる。
第3bレンズ群G3bは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズと、両凹形状の負レンズL35とからなる。
第3cレンズ群G3cは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL36と、両凸形状の正レンズL37と両凹形状の負レンズL38との接合レンズとからなる。
本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3における第3bレンズ群G3bを防振レンズ群として光軸と直交する方向の成分を含むように移動させることにより防振を行う。
ここで、レンズ全系の焦点距離がf、防振係数(防振時の防振レンズ群の移動量に対する像面I上での像の移動量の比)がKであるレンズにおいて、角度θの回転ぶれを補正するためには、防振レンズ群を(f・tanθ)/Kだけ光軸と直交する方向へ移動させればよい。したがって、本実施例に係る光学系は、防振係数が−1.18、焦点距離が391.43(mm)であるため、0.3°の回転ぶれを補正するための第3bレンズ群G3bの移動量は−1.74(mm)となる。
表1において、fは焦点距離、Bfはバックフォーカス(フィルタFLと像面Iとの光軸上の距離)を示す。
[面データ]において、面番号は物体側から数えた光学面の順番、rは曲率半径、dは面間隔(第n面(nは整数)と第n+1面との間隔)、ndはd線(波長587.6nm)に対する屈折率、νdはd線(波長587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示している。また、物面は物体面、可変は可変の面間隔、絞りSは開口絞りS、像面は像面Iをそれぞれ示している。なお、曲率半径r=∞は平面を示している。また、空気の屈折率nd=1.00000の記載は省略している。
[レンズ群データ]には、各レンズ群の始面と焦点距離を示す。
[条件式対応値]には、本実施例に係る光学系の各条件式の対応値を示す。
なお、以上に述べた表1の符号は、後述する各実施例の表においても同様に用いるものとする。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 1200.3704 5.00 1.51680 63.88
2 1199.7897 1.00
3 237.3899 15.50 1.43385 95.23
4 -1571.5626 45.00
5 187.2810 19.00 1.43385 95.23
6 -334.4990 3.00
7 -326.9305 6.00 1.61266 44.46
8 664.9111 92.53
9 67.2016 5.40 1.79952 42.09
10 45.5100 17.00 1.49782 82.57
11 1116.2709 可変
12 -3170.9081 4.00 1.84666 23.80
13 -123.8186 2.50 1.77250 49.62
14 61.3858 可変
15(絞りS) ∞ 2.00
16 -367.9536 4.50 1.48749 70.32
17 -48.1239 0.60
18 -50.9174 1.90 1.79504 28.69
19 -81.3591 4.00
20 150.4826 3.30 1.85026 32.35
21 -148.0945 1.90 1.59319 67.90
22 48.2524 4.05
23 -151.4238 1.90 1.69680 55.52
24 160.2916 4.00
25 1529.2048 3.00 1.77250 49.62
26 -239.9869 0.10
27 69.6137 4.80 1.77250 49.62
28 -176.0118 1.90 1.84666 23.80
29 2709.2787 11.00
30 ∞ 2.00 1.51680 63.88
31 ∞ Bf
像面 ∞
[各種データ]
f 391.43
FNO 2.89
2ω 6.28
Y 21.60
TL 396.69
Bf 71.000
無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 391.431 -0.170
d0 ∞ 2203.310
d11 13.986 22.810
d14 44.824 36.000
Bf 71.000 71.000
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 177.78
2 12 -73.17
3 16 187.92
[条件式対応値]
(1) f/f12 = 0.65
(2) (−f2)/f1 = 0.47
(3) TL1/TL = 0.53
(4) νd1p = 95.23(L11), 95.23(L12), 82.57(L15)
(5) νd1pf = 95.23
(6) nd1n = 1.61
(7) νd1bp = 82.57
図3は、本願の第1実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時に0.3°の回転ぶれに対して防振を行った際のコマ収差図である。
各収差図より、本実施例に係る光学系は諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに防振時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
図4は、本願の第2実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時のレンズ配置を示す断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。なお、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが備えられており、第3レンズ群G3と像面Iとの間にはフィルタFLが備えられている。
第1aレンズ群G1aは、物体側から順に、保護フィルタガラスFLGと、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、両凹形状の負レンズL13とからなる。なお、保護フィルタガラスFLGは、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状をしており、実質的に屈折力を有していない。
第1bレンズ群G1bは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15との接合レンズからなる。
第3aレンズ群G3aは、物体側から順に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる。
第3bレンズ群G3bは、物体側から順に、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズレンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズと、両凹形状の負レンズL35とからなる。
第3cレンズ群G3cは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL36と、両凸形状の正レンズL37と両凹形状の負レンズL38との接合レンズとからなる。
本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3における第3bレンズ群G3bを防振レンズ群として光軸と直交する方向の成分を含むように移動させることにより防振を行う。
本実施例に係る光学系は、防振係数が−1.59、焦点距離が489.98(mm)であるため、0.3°の回転ぶれを補正するための第3bレンズ群G3bの移動量は−1.61(mm)となる。
以下の表2に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 1200.3696 5.00 1.51680 63.88
2 1199.7889 1.00
3 183.6392 16.00 1.43385 95.25
4 -1536.7635 50.00
5 156.6089 16.00 1.43385 95.25
6 -403.7485 3.00
7 -368.7265 6.00 1.61266 44.46
8 348.9657 80.00
9 77.0632 4.50 1.71999 50.27
10 47.0346 10.00 1.49782 82.57
11 309.6227 可変
12 2577.4529 3.50 1.84666 23.80
13 -195.3251 2.50 1.81600 46.59
14 87.2767 可変
15(絞りS) ∞ 3.00
16 -2795.3873 5.00 1.48749 70.31
17 -66.3281 1.80 1.90366 31.27
18 -88.7887 6.29
19 -527.2287 3.20 1.79504 28.69
20 -77.0033 1.90 1.59319 67.90
21 85.1284 2.50
22 -444.1806 1.90 1.59319 67.90
23 87.3643 5.10
24 167.5198 3.50 1.71999 50.27
25 -349.3803 0.10
26 78.5048 5.00 1.80440 39.61
27 -220.3656 1.70 1.84666 23.80
28 165.0603 10.00
29 ∞ 2.00 1.51680 63.88
30 ∞ Bf
像面 ∞
[各種データ]
f 489.98
FNO 4.04
2ω 5.01
Y 21.60
TL 419.06
Bf 97.023
無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 489.980 -0.152
d0 ∞ 3180.939
d11 10.536 20.474
d14 61.015 51.077
Bf 97.023 97.023
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 204.52
2 12 -112.97
3 16 501.79
[条件式対応値]
(1) f/f12 = 0.80
(2) (−f2)/f1 = 0.55
(3) TL1/TL = 0.46
(4) νd1p = 95.25(L11), 95.25(L12), 82.57(L15)
(5) νd1pf = 95.25
(6) nd1n = 1.61(L13), 1.72(L14)
(7) νd1bp = 82.57
図6は、本願の第2実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時に0.3°の回転ぶれに対して防振を行った際のコマ収差図である。
各収差図より、本実施例に係る光学系は諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに防振時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
図7は、本願の第3実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時のレンズ配置を示す断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。なお、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが備えられており、第3レンズ群G3と像面Iとの間にはフィルタFLが備えられている。
第1aレンズ群G1aは、物体側から順に、保護フィルタガラスFLGと、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、両凹形状の負レンズL13とからなる。なお、保護フィルタガラスFLGは、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状をしており、実質的に屈折力を有していない。
第1bレンズ群G1bは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15との接合レンズからなる。
第3aレンズ群G3aは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL31と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32との接合レンズからなる。
第3bレンズ群G3bは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズと、両凹形状の負レンズL35とからなる。
第3cレンズ群G3cは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL36と、両凸形状の正レンズL37と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL38との接合レンズとからなる。
本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3における第3bレンズ群G3bを防振レンズ群として光軸と直交する方向の成分を含むように移動させることにより防振を行う。
本実施例に係る光学系は、防振係数が−1.74、焦点距離が587.97(mm)であるため、0.3°の回転ぶれを補正するための第3bレンズ群G3bの移動量は−1.77(mm)となる。
以下の表3に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 1200.3702 5.00 1.51680 63.88
2 1199.7895 1.00
3 223.5218 17.50 1.43385 95.25
4 -2191.7645 70.00
5 187.7567 17.50 1.43385 95.25
6 -449.2652 3.00
7 -421.3723 7.00 1.61266 44.46
8 446.0989 119.45
9 68.2403 3.80 1.79500 45.31
10 47.1465 11.00 1.49782 82.57
11 237.0470 可変
12 ∞ 4.50 1.84666 23.80
13 -123.2764 2.75 1.80440 39.61
14 79.5000 可変
15(絞りS) ∞ 3.00
16 451.4681 5.00 1.49782 82.57
17 -78.3038 2.50 1.90366 31.27
18 -96.0282 5.00
19 248.9604 3.50 1.69895 30.13
20 -171.1369 2.00 1.49782 82.57
21 50.1992 4.00
22 -116.1408 2.00 1.49782 82.57
23 111.0672 4.55
24 152.1655 3.00 1.61266 44.46
25 -883.0525 0.10
26 75.3703 5.00 1.58144 40.98
27 -108.8626 2.00 1.84666 23.80
28 -2113.1102 11.00
29 ∞ 2.00 1.51680 63.88
30 ∞ Bf
像面 ∞
[各種データ]
f 587.97
FNO 4.04
2ω 4.18
Y 21.60
TL 478.99
Bf 101.551
無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 587.969 -0.141
d0 ∞ 4021.015
d11 13.273 23.985
d14 47.008 36.296
Bf 101.551 101.551
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 234.60
2 12 -102.09
3 16 524.85
[条件式対応値]
(1) f/f12 = 0.77
(2) (−f2)/f1 = 0.44
(3) TL1/TL = 0.53
(4) νd1p = 95.25(L11), 95.25(L12), 82.57(L15)
(5) νd1pf = 95.25
(6) nd1n = 1.61
(7) νd1bp = 82.57
図9は、本願の第3実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時に0.3°の回転ぶれに対して防振を行った際のコマ収差図である。
各収差図より、本実施例に係る光学系は諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに防振時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
図10は、本願の第4実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時のレンズ配置を示す断面図である。
本実施例に係る光学系は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成されている。なお、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には開口絞りSが備えられており、第3レンズ群G3と像面Iとの間にはフィルタFLが備えられている。
第1aレンズ群G1aは、物体側から順に、保護フィルタガラスFLGと、両凸形状の正レンズL11と、両凸形状の正レンズL12と、両凹形状の負レンズL13とからなる。なお、保護フィルタガラスFLGは、物体側に凸面を向けた負メニスカス形状をしており、実質的に屈折力を有していない。
第1bレンズ群G1bは、物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL14と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL15との接合レンズからなる。
第3aレンズ群G3aは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL31と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL32とからなる。
第3bレンズ群G3bは、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL33と両凹形状の負レンズL34との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL35とからなる。
第3cレンズ群G3cは、物体側から順に、両凸形状の正レンズL36と、両凸形状の正レンズL37と両凹形状の負レンズL38との接合レンズとからなる。
本実施例に係る光学系では、第3レンズ群G3における第3bレンズ群G3bを防振レンズ群として光軸と直交する方向の成分を含むように移動させることにより防振を行う。
本実施例に係る光学系は、防振係数が−1.52、焦点距離が392.00(mm)であるため、0.3°の回転ぶれを補正するための第3bレンズ群G3bの移動量は−1.36(mm)となる。
以下の表4に、本実施例に係る光学系の諸元の値を掲げる。
[面データ]
面番号 r d nd νd
物面 ∞ ∞
1 1200.3704 5.00 1.51680 63.88
2 1199.7897 1.00
3 205.8380 17.50 1.43385 95.25
4 -3344.1817 45.00
5 195.7037 18.50 1.43385 95.25
6 -339.8777 3.00
7 -326.8303 6.00 1.61266 44.46
8 717.5240 90.00
9 66.8199 5.00 1.79952 42.09
10 45.8756 14.00 1.49782 82.57
11 533.8513 可変
12 -1418.6433 2.50 1.80100 34.92
13 69.1598 5.00
14 -669.4067 4.50 1.84666 23.80
15 -70.8153 2.00 1.69680 55.52
16 269.4654 可変
17(絞りS) ∞ 2.00
18 111.8330 8.00 1.59319 67.90
19 -67.7933 0.60
20 -69.4674 1.90 1.79504 28.69
21 -144.5287 7.60
22 -307.1811 3.30 1.84666 23.80
23 -70.7922 1.90 1.59319 67.90
24 58.1065 3.00
25 2403.0294 1.90 1.75500 52.34
26 93.8065 4.00
27 118.1336 3.00 1.77250 49.62
28 -440.5940 0.10
29 66.8592 4.80 1.77250 49.62
30 -269.8337 1.90 1.84666 23.80
31 146.9087 9.00
32 ∞ 2.00 1.51680 63.88
33 ∞ Bf
像面 ∞
[各種データ]
f 392.00
FNO 2.93
2ω 6.27
Y 21.60
TL 400.89
Bf 71.811
無限遠物体合焦時 近距離物体合焦時
f又はβ 391.998 -0.174
d0 ∞ 2203.000
d11 17.408 26.082
d16 37.666 28.991
Bf 71.811 71.811
[レンズ群データ]
群 始面 f
1 1 179.30
2 12 -71.19
3 18 172.87
[条件式対応値]
(1) f/f12 = 0.39
(2) (−f2)/f1 = 0.40
(3) TL1/TL = 0.51
(4) νd1p = 95.25(L11), 95.25(L12), 82.57(L15)
(5) νd1pf = 95.25
(6) nd1n = 1.61
(7) νd1bp = 82.57
図12は、本願の第4実施例に係る光学系の無限遠物体合焦時に0.3°の回転ぶれに対して防振を行った際のコマ収差図である。
各収差図より、本実施例に係る光学系は諸収差を良好に補正し優れた結像性能を有しており、さらに防振時にも優れた結像性能を有していることがわかる。
なお、本願の光学系は、35mm換算の焦点距離が300〜800mmである。
図13は、本願の光学系を備えたカメラの構成を示す図である。
本カメラ1は、撮影レンズ2として上記第1実施例に係る光学系を備えたレンズ交換式のデジタル一眼レフカメラである。
本カメラ1において、被写体である不図示の物体からの光は、撮影レンズ2で集光されて、クイックリターンミラー3を介して焦点板4に結像される。そして焦点板4に結像されたこの光は、ペンタプリズム5中で複数回反射されて接眼レンズ6へ導かれる。これにより撮影者は、被写体像を接眼レンズ6を介して正立像として観察することができる。
図14は、本願の光学系の製造方法の概略を示す図である。
図14に示す本願の光学系の製造方法は、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有する光学系の製造方法であって、以下のステップS1〜S4を含むものである。
ステップS2:光学系が以下の条件式(1)、(2)、(5)を満足するように、第1〜第3レンズ群を準備し、各レンズ群を鏡筒内に物体側から順に配置する。
(1) 0.10<f/f12<1.50
(2) 0.10<(−f2)/f1<0.60
(5) 80<νd1pf<110
ただし、
f:光学系の焦点距離
f1:第1レンズ群の焦点距離
f2:第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の第1レンズ群と第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:第1レンズ群中の複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線(波長587.6nm)に対するアッベ数
G1a 第1aレンズ群
G1b 第1bレンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G3a 第3aレンズ群
G3b 第3bレンズ群
G3c 第3cレンズ群
FLG 保護フィルタガラス
S 開口絞り
I 像面
Claims (13)
- 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
0.20<f/f12<0.90
0.10<(−f2)/f1<0.60
80<νd1pf<110
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数 - 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第3レンズ群が、物体側から順に、正の屈折力を有する第3aレンズ群と、負の屈折力を有する第3bレンズ群と、正の屈折力を有する第3cレンズ群とから構成され、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3bレンズ群が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
0.10<f/f12<1.50
0.10<(−f2)/f1<0.60
80<νd1pf<110
0.40<TL1/TL<0.70
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
TL1:前記第1レンズ群の光軸に沿った長さ
TL:前記光学系の全長 - 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とする光学系。
0.10<f/f12<1.50
0.10<(−f2)/f1<0.60
80<νd1pf<110
0.43<TL1/TL<0.55
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
TL1:前記第1レンズ群の光軸に沿った長さ
TL:前記光学系の全長 - 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより、実質的に3個のレンズ群からなり、
前記第1レンズ群が複数の正レンズを有し、
前記第2レンズ群を光軸に沿って移動させ、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔及び第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔を変化させることで無限遠物体から近距離物体への合焦を行い、
前記第3レンズ群の少なくとも一部が光軸と直交する方向の成分を含むように移動し、
以下の条件式を満足し、
0.10<f/f12<1.50
0.10<(−f2)/f1<0.60
85<νd1pf<110
ただし、
f:前記光学系の焦点距離
f1:前記第1レンズ群の焦点距離
f2:前記第2レンズ群の焦点距離
f12:無限遠物体合焦時の前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の合成焦点距離
νd1pf:前記第1レンズ群中の前記複数の正レンズのうちで最も物体側に配置された正レンズの硝材のd線に対するアッベ数
前記第1レンズ群が以下の条件式を満足する少なくとも1枚の負レンズを有することを特徴とする光学系。
1.50<nd1n<1.70
ただし、
nd1n:前記第1レンズ群中の前記負レンズの硝材のd線に対する屈折率 - 前記第3レンズ群が、物体側から順に、正の屈折力を有する第3aレンズ群と、負の屈折力を有する第3bレンズ群と、正の屈折力を有する第3cレンズ群とから構成され、
前記第3bレンズ群が光軸と直交する方向の成分を含むように移動することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の光学系。 - 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の光学系。
0.40<TL1/TL<0.70
ただし、
TL1:前記第1レンズ群の光軸に沿った長さ
TL:前記光学系の全長 - 前記第1レンズ群が以下の条件式を満足する少なくとも1枚の負レンズを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学系。
1.50<nd1n<1.75
ただし、
nd1n:前記第1レンズ群中の前記負レンズの硝材のd線に対する屈折率 - 前記第1レンズ群が、正レンズと、前記正レンズよりも像側に配置された第1負レンズと、前記第1負レンズよりも像側に配置された第2負レンズと、前記第2負レンズよりも像側に配置された正レンズとを有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光学系。
- 前記第1レンズ群が、物体側から順に、第1aレンズ群と、第1bレンズ群とから構成され、
前記第1aレンズ群と前記第1bレンズ群との空気間隔が、前記第1レンズ群中の空気間隔のうちで最大であり、
前記第1aレンズ群が、2枚の正レンズと、前記2枚の正レンズよりも像側に配置された負レンズとを有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の光学系。 - 前記第1レンズ群が、物体側から順に、第1aレンズ群と、第1bレンズ群とから構成され、
前記第1aレンズ群と前記第1bレンズ群との空気間隔が、前記第1レンズ群中の空気間隔のうちで最大であり、
前記第1bレンズ群が、物体側から順に、負レンズと、正レンズとを有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光学系。 - 前記第1レンズ群が以下の条件式を満足する少なくとも1枚の正レンズを有することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の光学系。
80<νd1p<110
ただし、
νd1p:前記第1レンズ群中の前記正レンズの硝材のd線に対するアッベ数 - 前記第1レンズ群が、物体側から順に、第1aレンズ群と、第1bレンズ群とから構成され、
前記第1aレンズ群と前記第1bレンズ群との空気間隔が、前記第1レンズ群中の空気間隔のうちで最大であり、
前記第1bレンズ群が、以下の条件式を満足する正レンズを有することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の光学系。
70<νd1bp<110
ただし、
νd1bp:前記第1bレンズ群中の前記正レンズの硝材のd線に対するアッベ数 - 請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の光学系を有することを特徴とする光学装置。
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