JP6264215B2 - 質疑応答装置および質疑応答装置の制御方法 - Google Patents
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Description
このようなサービスにおける最大の課題は、投稿された質問が必ずしも最適な回答者に伝わらないという点である。そこで、より適した回答者を選定するために、あらかじめ回答者が得意なジャンルを登録しておき、質問のジャンルに応じてマッチングを行ったうえで、メール等で通知するという方法が考えられる。しかし、このような方法を用いても、「特定の道路の今現在の混み具合を知りたい」など、質問の対象が局地的であったり、質問に対する回答が時間とともに変化するような場合は、最適な回答者を選定することができない。
しかし、当該システムでは、質問を受け取ったユーザが回答を手入力で送信するため、回答を得るまでに待ち時間が発生する。一般的に、車両で移動するユーザは、出発の直前になって、具体的な情報(道路の混雑や目的地の状況など)を得ようとする傾向があり、数分の待ち時間が煩わしく思える場合がある。
テムにおいて、ユーザが望む情報をより迅速に取得する技術を提供することを目的とする。
該目的地の周辺に位置する他のユーザに送信する。かかる構成によると、利用者が所望する回答を得られる確率を向上させることができる。なお、移動目的地の推定には、例えば、公知の方法を利用することができる。
用者に提示する回答提示手段をさらに有することを特徴としてもよい。
<システム構成>
第一の実施形態に係る質疑応答システムの概要について、システム構成図である図1を参照しながら説明する。第一の実施形態に係る質疑応答システムは、質問を行うインタフェースとなる質疑応答装置100と、ソーシャルネットワーキング(SNS)サービスを提供するサーバであるSNSサーバ200と、質問に対する回答を行うユーザが所持する携帯端末300からなるシステムである。
質問文は、SNSサーバ200が提供するサービスを用いて送達される。例えば、当該SNSサービスに、ユーザIDを指定してリプライメッセージやダイレクトメッセージを送信する機能があった場合、当該機能を利用し、質問を送信する。
れの場合も、質問の送信先は装置が決定する。また、当該SNSサービスを介して、他のユーザから寄せられた、質問に対する回答を受領することができる。
情報収集部102は、質疑応答装置100の現在位置、現在時刻、日付、曜日に関する情報を収集する手段である。具体的には、不図示のGPS装置から自装置の位置情報を取得し、不図示の時計装置から日時情報を取得する。取得した情報の利用方法については後述する。
データ記憶部103は、手動質問モードにおいて他のユーザに送信された質問文を、関連する情報とともに記憶する手段である。また、記憶された情報を分類する手段である。記憶される情報の詳細な内容、および、分類処理の内容については後述する。
また、質問管理部104は、SNSサーバ200が提供するSNSサービスにログインするためのアカウント情報を保持しており、当該情報を用いてSNSサーバ200にログインし、必要な処理を行う。
(1)地図データを用いて、目的地の指定をユーザから取得する
目的地決定部106は、道路地図データを記憶しており、ユーザから取得した入力に基づいて、目的地を特定する機能を有する。目的地決定部106が記憶する道路地図データは、例えば、住所情報やPOI(Point of interest)情報を有しており、ユーザの入力
に基づいて、目的地(ユーザが指定しようとしている場所)を特定し、当該目的地の緯度
および経度を取得することができる。
(2)移動に関する情報を蓄積し、目的地の推定を行う
また、目的地決定部106は、情報収集部102から取得した情報に基づいて走行履歴(例えば出発地、経路、目的地からなるトリップ情報)を生成および蓄積し、当該走行履歴情報に基づいて、未来におけるユーザの移動目的地を推定する機能を有する。過去の走行履歴を収集し、当該データに基づいて、これから行われる走行の目的地を推定する技術は公知のものであるため、詳細な説明は省略する。
次に、質疑応答装置100が行う動作のうち、手動質問モードにおける動作について説明する。
手動質問モードとは、質疑応答装置100のユーザが、SNSサービスを通して他のユーザに質問を手動で送信する処理モードである。手動質問モードにおける、質疑応答装置100の処理を、フローチャートである図2を参照しながら説明する。
まず、SNSサーバ200から投稿データを取得する。例えば、24時間以内に投稿された全てのデータを取得する。そして、取得した投稿データに含まれる位置情報と、ステップS11で入力された目的地とを比較して、当該目的地の周辺(例えば、500m以内)で、所定の期間内(例えば3時間以内)に投稿された投稿データを抽出し、当該投稿データを投稿したユーザのIDを特定する。なお、ユーザが複数いた場合、当該ユーザが投稿を行った位置と、目的地との距離を取得し、距離が近いほど高いスコアを与える(以下、位置スコア)。例えば、位置スコアが最も高いユーザが、質問の回答候補者となる。
なお、ここでは、全ての投稿データを取得しているが、利用するSNSサービスが、位
置情報に基づいて投稿を検索する機能をサポートしている場合、それを用いてもよい。
まず、ステップS15で、情報収集部102が、質問を行った際の状況に関する情報を取得する。具体的には、不図示のGPS装置から自装置の現在位置情報を取得し、また、不図示の時計装置から、現在の日付、曜日、時刻をそれぞれ取得する。これらの情報を以降、質問状況と総称する。
なお、図3(A)の例では、目的地および現在位置を文章で記載しているが、実際は緯度経度情報であってもよいし、位置を識別するための識別子などであってもよい。場所同士の遠近を比較できる形式であれば、位置情報はどのような形式で記憶してもよい。なお、本実施形態では、時刻を1時間ごとに表すものとする(午前9時台,午前10時台など)。
なお、質問管理部104は、回答候補者から回答を得られた場合に、当該回答を受信し、入出力部107を介して装置のユーザに提供する。
自動的に質問を生成する処理の説明に入る前に、質問文の分類処理と、質問モデルの学習処理について説明する。
自然言語で記述された質問文は、そのままコンピュータで処理することが難しいため、本実施形態に係る質疑応答装置は、蓄積された質問文に対して分類処理を実行し、分類結果に基づいて質問文の生成を行う。
図3(B)は、分類処理を行った後の質問履歴データである。本例では、レコードごとに、質問カテゴリと、質問対象が記録される。
なお、質問対象の粒度は、適宜設定することができる。例えば、質問文が「○○スーパー××店にあるセール品のイチゴはまだありますか?」というものであった場合、質問対象を「イチゴ」としてもよいし、「○○スーパー」+「イチゴ」としてもよい。また、「○○スーパー」+「セール」+「イチゴ」としてもよい。また、対象を「果物」とするなど、上位概念化してもよい。
本実施形態に係る質疑応答装置は、質問が行われた際の状況(質問状況)に基づいて、どのような状況下でどのような質問がされる傾向にあるのかを学習する。また、当該学習結果と、現在の状況とを用いて、現在の状況下においてユーザが質問を希望するか、また、ユーザが質問を希望する場合、どのような質問文となるかを推定し、質問文を自動生成する。
次に、生成した学習データを用いて、質問推定モデルを学習させる。これにより、親ノードと子ノードとの間の依存性確率が修正される。質問推定モデルの学習は、例えば、質問履歴データが更新されたタイミングで行ってもよいし、周期的に行ってもよい。
次に、自動質問モードにおける動作について説明する。
本実施形態に係る質疑応答装置は、質問履歴データと、学習済みの質問推定モデルと、現在の状況を用いて、質問文を自動生成し、SNSサービスを介して当該質問を自動的に回答候補者に送信する。
本実施形態に係る質疑応答装置が自動質問モードにおいて行う処理について、図5に示したフローチャートを参照しながら説明する。当該処理は、質問推定モデルが構築されている状態において、質問管理部104によって周期的に実行される。
ステップS22は、取得した現在状況に基づいて、ユーザがこれから移動を行うか否かを判定し、その目的地を推定するステップである。具体的には、ステップS21で取得した現在状況を目的地決定部106に入力し、目的地決定部106が、現在状況に基づいて目的地を推定する。
目的地の推定は、例えば、確率モデルを用いることで行うことができる。例えば、目的地決定部106が、図5のフローチャートとは別に、情報収集部102から、周期的に車両の現在位置を取得し、トリップ(例えば、エンジン始動からエンジン停止までを一区切りとした走行の単位)を生成したうえで、当該トリップの目的地を、出発地、時刻、日付、曜日などと関連付けて記憶する。そして、確率モデルを学習させることで、現在状況を入力すると、推定目的地を尤度とともに出力するモデルを得ることができる。
なお、これは一例であり、他の技術を用いて目的地の推定を行ってもよい。
具体的には、車両の現在位置、推定された目的地、時刻、日付、曜日を、質問管理部1
04が有する質問推定モデルに入力し、質問推定モデルから出力された「質問カテゴリ」と「質問対象」を取得する。
なお、閾値以上の尤度を持つ目的地が取得できなかった場合、あるいは、閾値以上の尤度を持つ質問カテゴリおよび質問対象が取得できなかった場合、現在の状況は、移動に関する質問が行われる状況ではないと判断し、処理をステップS21へ遷移させる。
まず、ステップS22で取得した結果から、最も尤度が高い目的地を抽出する。
ステップS25では、質問文生成部105が、質問履歴データを参照し、取得した質問カテゴリ、質問対象、目的地をキーとして、対応する質問文を取得する。なお、対応する質問文が複数ある場合、いずれかの質問文を決定するようにしてもよい。また、質問文本体に付随させる挨拶文などを付加してもよい。ステップS25の処理によって、回答候補者に送信するメッセージが生成される。
この他にも、回答候補者が、過去の投稿において、予測した質問対象に言及している場合に、当該言及の度合いに比例して、当該回答候補者のスコアを高くしてもよい。
第一の実施形態では、質問文をテキスト解析することで、「質問カテゴリ」「質問対象」を取得し、この二つを用いて分類を行った。これに対して第二の実施形態では、ユーザの「移動目的」を取得し、取得した移動目的を用いて質問文を分類する実施形態である。第二の実施形態に係る質疑応答装置の構成は、第一の実施形態と同様であるため説明は省略し、処理が異なる部分についてのみ説明を行う。
なお、図6の例では、行動目的を文章で記載しているが、実際は特徴量を表す数値であってもよいし、複数の値からなるベクトルなどであってもよい。行動目的同士の類似度を比較できる形式であれば、行動目的はどのような形式で記憶してもよい。
また、ステップS26では、位置スコアに加えて、行動目的の類似度を用いて、回答候補者となるユーザを抽出する。具体的には、回答候補者が過去に投稿した内容(メッセージ)と、推定した「行動目的」を比較することで類似度(マッチング度)を算出し、当該類似度が高いほど、全体的なスコア(位置スコアとの合計)を高くする。そして、スコアが最も高いユーザを、質問の回答候補者とする。
これにより、例えば、行動目的が「レジャー(美術館)」であった場合、目的地である美術館の周辺にいて、美術鑑賞を目的として外出しているようなユーザが抽出される。
なお、行動目的の類似度の判定には、どのような基準を用いてもよい。
しかし、第二の実施形態では、行動目的をベースとして回答候補者を抽出するため、目
的を達成するための別の選択肢を示すことができる。前述した例の場合、装置のユーザは、他店における同一商品の在庫状況を知ることができる。すなわち、目的を達成できる別の目的地を提示することができる。
第一および第二の実施形態では、質問文を解析することで、「質問カテゴリ」「質問対象」といった意味のあるラベルを取得し、分類を行った。これに対して第三の実施形態は、クラスタリングによって質問文を自動的に分類し、当該分類結果に基づいて、教師なし学習を行う実施形態である。第三の実施形態に係る質疑応答装置の構成は、以下に説明する点を除き、第一の実施形態と同様である。
また、第二の実施形態では、分類先のクラスタ番号を用いて質問推定モデルの学習を行う。また、ステップS23では、質問推定モデルによってクラスタ番号を推定し、ステップS25で、当該クラスタに対応する質問文を取得する。
なお、各実施形態の説明は本発明を説明する上での例示であり、本発明は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更または組み合わせて実施することができる。
例えば、実施形態の説明では、SNSサービスに投稿されたデータを無作為に収集し、回答候補者を抽出しているが、投稿データの取得対象を、あらかじめ質疑応答サービスの利用に同意したユーザに限定するようにしてもよい。
例えば、SNSサーバ200が、過去に行った投稿を参照する機能を有している場合、過去に送信した質問のリストを要求してもよい。
101 通信部
102 情報収集部
103 データ記憶部
104 質問管理部
105 質問文生成部
106 目的地決定部
107 入出力部
200 SNSサーバ
300 ユーザ端末
Claims (11)
- 質問文を他のユーザに送信する質疑応答装置であって、
装置の利用者が他のユーザに対して過去に送信した質問文と、当該質問文を送信した際の状況である質問状況とを取得する質問文取得手段と、
前記取得した質問文を質問クラスに分類する分類手段と、
前記質問状況および前記質問クラスの対応付けを学習する学習手段と、
前記学習の結果と、現在の状況に基づいて、現在の状況に対応する質問クラスを推定する推定手段と、
前記推定した質問クラスに基づいて、質問文を生成する質問生成手段と、
前記生成した質問文を他のユーザに送信する質問送信手段と、
を有する、質疑応答装置。 - 前記利用者の移動目的地を推定する目的地推定手段をさらに有し、
前記質問送信手段は、前記生成した質問文を、前記推定した目的地の周辺に位置するユーザに送信する、
請求項1に記載の質疑応答装置。 - 前記分類手段は、自然言語処理によって前記質問文を解析することで、前記質問文に、当該質問文の内容に関するラベルを付与し、当該ラベルを、前記質問文に対応する質問クラスとする、
請求項1または2に記載の質疑応答装置。 - 前記ラベルは、前記質問文のカテゴリまたは前記質問文が言及している対象物を含む、
請求項3に記載の質疑応答装置。 - 前記ラベルは、前記利用者の行動目的を含む、
請求項3に記載の質疑応答装置。 - 前記分類手段は、前記利用者の入力に基づいて、前記質問文に、当該質問文の内容に関するラベルを付与し、当該ラベルを、前記質問文に対応する質問クラスとする、
請求項1または2に記載の質疑応答装置。 - 前記質問送信手段は、生成した質問文に対応するラベルにさらに基づいて、前記質問文を送信するユーザを決定する、
請求項3から6のいずれかに記載の質疑応答装置。 - 前記推定手段は、現在の状況に基づいて、現在の状況に対応する質問クラスを自動的に推定し、
前記質問生成手段は、前記自動的に推定された質問クラスの尤度が所定の値よりも大きい場合に、前記推定された質問クラスに基づいて質問文を生成し、
前記質問送信手段は、前記自動的に生成された質問文を他のユーザに送信する、
請求項1から7のいずれかに記載の質疑応答装置。 - 前記質問文を送信したユーザから回答を取得し、前記利用者に提示する回答提示手段をさらに有する、
請求項1から8のいずれかに記載の質疑応答装置。 - 前記質問送信手段は、ソーシャルネットワーキングサービスを利用して質問文を送信する、
請求項1から9のいずれかに記載の質疑応答装置。 - 質問文取得手段、分類手段、学習手段、推定手段、質問生成手段および質問送信手段を備え、質問文を他のユーザに送信する質疑応答装置の制御方法であって、
前記質問文取得手段が、他のユーザに対して過去に送信した質問文と、当該質問文を送信した時の状況である質問状況とを取得する質問文取得ステップを実行し、
前記分類手段が、前記取得した質問文を質問クラスに分類する分類ステップを実行し、
前記学習手段が、前記質問状況および前記質問クラスの対応付けを学習する学習ステップを実行し、
前記推定手段が、前記学習の結果と、現在の状況に基づいて、現在の状況に対応する質問クラスを推定する推定ステップを実行し、
前記質問生成手段が、前記推定した質問クラスに基づいて、質問文を生成する質問生成ステップを実行し、
前記質問送信手段が、前記生成した質問文を他のユーザに送信する質問送信ステップを実行する、
質疑応答装置の制御方法。
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