[実施形態の概要]
D2D発見信号の送信に用いられる時間・周波数リソースは、全時間帯に設けられるものではなく、所定時間で区切られた特定の時間帯に設けられることが想定される。
ユーザ端末は、サービングセルの周波数と異なる他のD2D周波数がサービングセルから提供可能であるものの、他のD2D周波数においてD2D発見信号の送信に用いられる時間・周波数リソース(以下、D2D時間・周波数リソース)の具体的な位置まで提供されることは合意されていない。ユーザ端末は、D2D発見信号のモニタとセルラ信号の送受信とを同時に行うことができないため、他のD2D周波数において送信されるD2D発見信号を適切にモニタすることが望まれる。
また、他のD2D周波数におけるD2D時間・周波数リソースをサービングセルが知らない可能性がある。例えば、サービングセルは、サービングセルを運用する基地局と異なる基地局で運用されるD2D時間・周波数リソース又はサービングセルを運用する基地局が属するPLMNと異なるPLMNにおける基地局で運用されるD2D時間・周波数リソースを知らない可能性がある。このため、D2D発見信号のアナウンシング(送信)とセルラ信号の送受信とを同時に行うことができないユーザ端末は、サービングセルとの通信の関係上、他のD2D周波数においてD2D発見信号をアナウンス(送信)できない可能性がある。
また、D2D発見信号に限らず、D2D通信において使用されるD2D通信信号に関しても、同様の動作が望まれる。
そこで、本出願は、ユーザ端末が、他のD2D周波数において送信されるD2D無線信号の適切なモニタを可能とすることを一つの目的とする。また、本出願は、ユーザ端末が、他のD2D周波数において、D2D無線信号の適切なアナウンスを可能とすることを一つの目的とする。 実施形態に係るユーザ端末は、D2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、サービングセルの周波数と異なる他の周波数で運用される他のセルから、前記他のセルにおける前記D2D近傍サービス用のリソースプールの時間方向の位置を特定可能なリソース情報を取得する制御部を備える。前記制御部は、前記リソース情報に基づいて、前記他の周波数におけるD2D無線信号をモニタするため又は前記他の周波数においてD2D無線信号を送信するためのD2D期間を決定する。
実施形態において、前記D2D無線信号は、D2D発見手順において使用されるD2D発見信号である。前記D2D近傍サービス用のリソースプールは、前記D2D発見信号用のリソースプールである。前記D2D期間は、前記他の周波数における前記D2D発見信号をモニタするためのモニタ期間である。
実施形態に係るユーザ端末は、前記D2D期間を示す情報を前記サービングセルに送信する送信部をさらに備える。
実施形態に係るユーザ端末は、前記D2D期間のうち前記サービングセルが許可した許可D2D期間を示す情報を前記サービングセルから受信する受信部をさらに備える。前記制御部は、前記許可D2D期間において前記D2D無線信号をモニタする制御又は前記D2D無線信号を送信する制御を行う。
実施形態に係るユーザ端末は、前記D2D期間の設定解除を示す情報を前記サービングセルに送信する送信部をさらに備える。
実施形態において、前記制御部は、上りリンク信号の送信動作又は下りリンク信号の受信動作である通信動作を行う通信期間と前記D2D期間とが時間方向において重複した場合、所定の優先順位に従って、前記発見信号のモニタ又は前記発見信号の送信であるD2D動作、又は、前記通信動作の一方の制御を行う。
実施形態において、前記所定の優先順位は、前記サービングセルを含む複数のセルとの無線通信に関する前記ユーザ端末の能力を示す情報に基づいて決定される。
実施形態に係るユーザ端末は、下りリンク信号を受信する受信部をさらに備える。前記制御部は、前記受信部を間欠的に起動する間欠受信モードを制御する。前記所定の優先順位は、前記間欠受信モードにおいて前記受信部が起動している期間か停止している期間かに基づいて決定される。
実施形態において、前記所定の優先順位は、前記ユーザ端末がRRCアイドル状態であるかRRC接続状態であるかに基づいて決定される。
実施形態において、前記制御部は、前記他の周波数と異なる周波数におけるD2D無線信号のモニタ又は前記異なる周波数における前記D2D無線信号の送信を制御する。前記所定の優先順位は、前記サービングセルの周波数と前記D2D無線信号のモニタ又は送信に使用される周波数との関係性に基づいて決定される。
実施形態において、前記所定の優先順位は、前記ユーザ端末がRRC接続状態で前記サービングセルを変更するハンドオーバ手順を行っているか否かに基づいて決定される。
実施形態において、前記所定の優先順位は、前記ユーザ端末の無線状況の測定報告のトリガ条件が満たされているか否かに基づいて決定される。
実施形態に係るユーザ端末は、下りリンク信号を受信する受信部をさらに備える。前記制御部は、前記受信部を間欠的に起動する間欠受信モードを制御する。前記制御部は、前記間欠受信モードにおいて前記受信部が停止しているオフ期間において、前記取得したリソース情報に基づいて、前記他の周波数における前記D2D無線信号をモニタするモニタ制御、又は、前記他の周波数において前記D2D無線信号を送信する送信制御を行う。前記制御部は、前記オフ期間において、前記モニタ制御又は前記送信制御を充分に実行できない場合、前記D2D期間を決定する。
実施形態において、前記制御部は、前記移動通信システムと異なる他の移動通信システムにおける基地局からの電波強度を測定するために割り当てられた期間であるメジャメントギャップにおいて、前記取得したリソース情報に基づいて、前記他の周波数における前記D2D無線信号をモニタするモニタ制御、又は、前記他の周波数において前記D2D無線信号を送信する送信制御を行う。前記制御部は、前記メジャメントギャップにおいて、前記モニタ制御又は前記送信制御を充分に実行できない場合、前記D2D期間を決定する。
実施形態に係るユーザ端末は、D2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、サービングセルの周波数と異なる他の周波数におけるD2D無線信号をモニタするため又は前記他の周波数においてD2D無線信号を送信するためのD2D期間の設定要求を前記サービングセルに送信する送信部と、前記設定要求に応じて設定された前記D2D期間を示す情報を前記サービングセルから受信する受信部と、を備える。
実施形態において、前記設定要求は、前記D2D期間の候補となる候補リソースの時間方向の位置を特定可能なリソース情報を含む。前記リソース情報は、前記候補リソースの時間周期を示す周期情報、前記周期情報の開始タイミングを示すタイミング情報、前記候補リソースのパターンをビットマップで示すビットマップ情報、及び、前記ビットマップ情報の繰り返し回数を示す回数情報、の少なくともいずれかの情報である。
実施形態において、前記タイミング情報は、前記ユーザ端末のサービングセルの所定のサブフレーム番号を基準としたオフセット値である。
実施形態において、前記設定要求は、前記D2D期間の候補となる候補リソースの時間方向の位置を特定可能な複数のリソース情報を含む。前記複数のリソース情報は、前記サービングセルの周波数と異なる複数の他の周波数のそれぞれに対応するリソース情報からなる。
実施形態において、前記設定要求は、前記D2D期間の候補となる候補リソースの時間方向の位置を特定可能な1つのリソース情報を含む。前記1つのリソース情報は、前記サービングセルの周波数と異なる複数の他の周波数のそれぞれに対応するリソース情報を統合した情報である。
実施形態に係る基地局は、2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記基地局は、自セルの周波数と異なる他の周波数で運用される他のセルにおける前記D2D近傍サービス用のリソースプールの時間方向の位置を特定可能なリソース情報に基づいて、前記自セル内に位置するユーザ端末が前記他の周波数におけるD2D無線信号をモニタするため又は前記他の周波数においてD2D無線信号を送信するためのD2D期間を設定する制御部と、前記制御部によって設定されたD2D期間を示す情報を前記ユーザ端末に送信する送信部と、を備える。
実施形態において、前記D2D無線信号は、D2D発見手順において使用されるD2D発見信号である。前記D2D近傍サービス用のリソースプールは、前記D2D発見信号用のリソースプールである。前記D2D期間は、前記他の周波数における前記D2D発見信号をモニタするためのモニタ期間である。
実施形態において、前記リソース情報を前記ユーザ端末から受信する受信部をさらに備える。
実施形態において、前記リソース情報は、前記ユーザ端末からの前記D2D期間の設定要求に含まれる。
実施形態において、前記送信部は、前記設定要求に含まれる前記リソース情報によって特定される前記リソースプールを前記D2D期間として設定するか否かを示す情報を、前記D2D期間を示す情報として送信する。
実施形態において、前記リソース情報は、前記他のセルにおける前記D2D近傍サービス用のリソースプールのうち、前記ユーザ端末が選択した一部のリソースプールを示す情報である。
実施形態において、前記ユーザ端末から複数の他の周波数のそれぞれに対応する前記リソース情報からなる複数のリソース情報を受信した場合、前記制御部は、前記複数のリソース情報のそれぞれに対応する前記D2D期間を設定する。
実施形態において、前記ユーザ端末から複数の他の周波数のそれぞれに対応する前記リソース情報からなる複数のリソース情報を受信した場合、前記制御部は、前記複数のリソース情報のうちの1つのリソース情報に対応する前記D2D期間を設定する。
実施形態において、前記送信部は、前記D2D期間の設定を解除するための情報を前記ユーザ端末に送信する。
実施形態において、前記ユーザ端末が前記D2D期間の設定を解除している場合、前記送信部は、前記D2D期間を示す情報として、前記D2D期間の設定をアクティベートにする情報を送信する。
実施形態に係るユーザ端末は、D2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、サービングセルの周波数と異なる他の周波数におけるD2D無線信号をモニタ又は前記他の周波数においてD2D無線信号を送信するD2D動作の制御と、上りリンク信号の送信動作又は下りリンク信号の受信動作である通信動作の制御と、を行う制御部を備える。前記通信動作を行うための通信期間と、前記D2D動作を行うためのD2D期間とが時間方向において重複した場合、所定の優先順位に従って前記通信動作又は前記D2D動作の一方の制御を行う。
実施形態に係るユーザ端末は、D2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、下りリンク信号を受信する受信部と、前記受信部を間欠的に起動する間欠受信モードを制御する制御部と、を備える。前記制御部は、前記間欠受信モードにおいて前記受信部が停止しているオフ期間にのみ、サービングセルの周波数と異なる他の周波数におけるD2D無線信号をモニタする又は前記他の周波数においてD2D無線信号を送信するD2D制御を行う。
実施形態において、前記制御部は、前記オフ期間内において上りリンク信号の送信を優先する第1設定と、前記オフ期間内において前記D2D制御を優先する第2設定と、を切り替える制御を行う。
実施形態に係るユーザ端末は、前記第1設定と前記第2設定とを切り替える指示を前記サービングセルから受信する受信部をさらに備える。前記制御部は、前記指示に基づいて、前記第1設定と前記第2設定とを切り替える。
実施形態において、前記D2D制御は、前記D2D無線信号をモニタする制御である。前記制御部は、前記D2D発見信号のモニタの回数をカウントする。前記制御部は、前記回数が閾値に達した場合、前記第1設定と前記第2設定とを切り替える。
実施形態に係るユーザ端末は、D2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、前記ユーザ端末が選択しているPLMNで使用され、且つ、サービングセルと異なる周波数を示す第1周波数情報と、前記D2D近傍サービスで使用可能なD2D周波数を示す第2周波数情報と、を前記サービングセルから受信する受信部と、前記第1周波数情報と前記第2周波数情報とを比較して、前記PLMNと異なる他のPLMNで使用されるD2D周波数を特定する制御部と、を備える。
実施形態に係るユーザ端末は、D2D近傍サービスをサポートする移動通信システムにおいて用いられる。前記ユーザ端末は、前記D2D近傍サービスで使用可能なD2D周波数の周波数リストを、ローミング先のセルから受信する受信部と、前記周波数リストの中からD2D周波数を選択し、前記選択したD2D周波数を提供するPLMNに属するセルに、前記選択したD2D周波数を使用するための要求を送信する制御を行う制御部と、を備る。前記制御部は、前記PLMNが、前記ユーザ端末が選択できない禁止PLMNでない場合に、前記要求の送信する制御を行う。
実施形態において、前記制御部は、前記要求を送信した後、前記D2D周波数の使用を拒否された場合、前記選択したD2D周波数及び前記選択したD2D周波数を提供するPLMNの少なくとも一方を記憶する。
実施形態において、前記制御部は、前記ユーザ端末が公共の安全のために使用されるパブリックセーフティ端末である場合、前記要求の代わりに、前記ユーザ端末が前記パブリックセーフティ端末であることを示す情報を送信し、前記要求の送信を省略する制御を行う。
実施形態において、前記D2D近傍サービス用のリソースプールが、前記セルにおける各ユーザ端末に固有に割り当てられない無線リソースによって構成される無線リソースプールである場合に、前記送信部は、前記D2D期間を示す情報を前記サービングセルに送信する。
実施形態に係る基地局は、ユーザ端末が在圏するサービングセルを運用する。前記基地局は、前記サービングセルの周波数と異なる他の周波数において前記ユーザ端末が他のユーザ端末と直接的にD2D無線信号を送信又は受信するD2D動作を実行するためのD2D期間を前記ユーザ端末に設定する制御部を備える。前記制御部は、前記基地局又は他の基地局からの無線信号の受信動作を行うための期間と前記D2D期間とが重複しないように、前記D2D期間を前記ユーザ端末に設定する。
実施形態に係る基地局は、ユーザ端末が在圏するサービングセルを運用する。前記基地局は、前記サービングセルの周波数と異なる他の周波数において前記ユーザ端末が他のユーザ端末と直接的に無線信号を送信又は受信するD2D動作を実行するためのD2D期間を前記ユーザ端末に設定する制御部を備える。前記制御部は、前記基地局又は他の基地局からの無線信号の受信動作を行うための期間を前記ユーザ端末に設定している場合には、前記D2D期間の設定を中止する。
実施形態に係る基地局は、ユーザ端末が在圏するサービングセルを運用する。前記基地局は、前記サービングセルの周波数と異なる他の周波数において前記ユーザ端末が他のユーザ端末と直接的に無線信号を送信又は受信するD2D動作を実行するためのD2D期間を前記ユーザ端末に設定する制御部を備える。前記基地局又は他の基地局からの無線信号の受信動作を行うための期間と前記D2D期間とが重複する期間では、前記受信動作が前記D2D動作よりも優先される。
実施形態において、前記受信動作を行うための期間は、前記基地局又は前記他の基地局からの電波強度を測定するためのメジャメントギャップ、前記基地局からの制御信号を受信するためのページング機会、及び、前記サービングセルと同じ周波数帯に属するセルからの電波強度を測定するためのメジャメントギャップの少なくともいずれかである。
実施形態に係るユーザ端末は、基地局から設定されたD2D期間において、サービングセルの周波数と異なる他の周波数において他のユーザ端末と直接的に無線信号を送信又は受信するD2D動作を実行する制御部を備える。前記制御部は、前記基地局又は他の基地局からの無線信号の受信動作を行うための期間と前記D2D期間とが重複する期間では、前記受信動作を前記D2D動作よりも優先的に実行する。
実施形態において、前記制御部は、前記重複する期間において、前記D2D動作を中止して、前記受信動作を実行する。
実施形態において、前記制御部は、前記D2D期間の直前の所定期間において、前記基地局への上り送信のための制御情報の受信を省略する。
実施形態において、前記制御部は、前記D2D期間の直前の所定期間において、前記基地局への上り送信のための制御情報の受信が要求されない。
実施形態において、前記制御部は、前記D2D期間において、前記基地局への上り送信を前記D2D動作よりも優先的に実行する。
実施形態において、前記制御部は、前記ユーザ端末が複数の受信部を備える場合には、前記D2D期間において、前記複数の受信部のうちの一つの受信部により前記基地局からの制御情報を受信するための制御を行う。
実施形態に係る基地局は、ユーザ端末が在圏するサービングセルを運用する。前記基地局は、前記サービングセルの周波数と異なる他の周波数において前記ユーザ端末が他のユーザ端末と直接的にD2D無線信号を送信又は受信するD2D動作を実行するためのD2D期間を前記ユーザ端末に設定する制御部を備える。前記制御部は、前記D2D期間において前記D2D動作を優先的に実行する前記他の周波数を指定するための情報を前記ユーザ端末に送信する。
実施形態において、前記制御部は、複数の他の周波数が存在する場合には、前記複数の他の周波数のそれぞれに対応する前記D2D期間を前記ユーザ端末に設定する。前記複数の他の周波数のそれぞれに対応する前記D2D期間は、互いに重複しない。
実施形態において、前記制御部は、前記指定するための情報として、周波数の優先度に関する情報及び前記ユーザ端末に設定されたセカンダリセルの識別情報の少なくとも一方を前記ユーザ端末に通知する。
実施形態において、前記制御部は、前記D2D期間において前記D2D動作を実行する通信機を指定する情報及び前記D2D期間における前記D2D動作を指定する情報の少なくとも一方を前記D2D期間と共に設定する。
実施形態において、前記通信機を指定する情報は、前記通信機の識別情報及び前記ユーザ端末に設定されたセカンダリセルの識別情報の少なくとも一方である。
[第1実施形態]
以下において、本出願の内容をLTEシステムに適用する場合の第1実施形態を説明する。
(システム構成)
図1は、実施形態に係るLTEシステムの構成図である。図1に示すように、実施形態に係るLTEシステムは、UE(User Equipment)100、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)10、及びEPC(Evolved Packet Core)20を備える。
UE100は、ユーザ端末に相当する。UE100は、移動型の通信装置であり、接続先のセル(サービングセル)との無線通信を行う。UE100の構成については後述する。
E−UTRAN10は、無線アクセスネットワークに相当する。E−UTRAN10は、eNB200(evolved Node−B)を含む。eNB200は、基地局に相当する。eNB200は、X2インターフェイスを介して相互に接続される。eNB200の構成については後述する。
eNB200は、1又は複数のセルを管理しており、自セルとの接続を確立したUE100との無線通信を行う。eNB200は、無線リソース管理(RRM)機能、ユーザデータのルーティング機能、モビリティ制御・スケジューリングのための測定制御機能などを有する。「セル」は、無線通信エリアの最小単位を示す用語として使用される他に、UE100との無線通信を行う機能を示す用語としても使用される。
EPC20は、コアネットワークに相当する。E−UTRAN10及びEPC20によりLTEシステムのネットワーク(LTEネットワーク)が構成される。EPC20は、MME(Mobility Management Entity)/S−GW(Serving−Gateway)300と、OAM(Operation and Maintenance)400とを含む。MMEは、UE100に対する各種モビリティ制御などを行う。S−GWは、ユーザデータの転送制御を行う。MME/S−GW300は、S1インターフェイスを介してeNB200と接続される。
OAM400は、オペレータによって管理されるサーバ装置であり、E−UTRAN10の保守及び監視を行う。
図2は、UE100のブロック図である。図2に示すように、UE100は、アンテナ101、無線送受信機110、ユーザインターフェイス120、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機130、バッテリ140、メモリ150、及びプロセッサ160を備える。メモリ150は記憶部に相当し、プロセッサ160は制御部に相当する。UE100は、GNSS受信機130を有していなくてもよい。また、メモリ150をプロセッサ160と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)を、制御部を構成するプロセッサ160’としてもよい。
アンテナ101及び無線送受信機110は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機110は、プロセッサ160が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナ101から送信する。また、無線送受信機110は、アンテナ101が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ160に出力する。なお、無線送受信機110は、送信機と受信機とにより構成されていてもよい。また、UE100は、複数の無線送受信機110を備えていてもよい。UE100は、複数の送信機を備えていてもよいし、複数の受信機を備えていてもよい。送信機と受信機との数は異なっていてもよい。
ユーザインターフェイス120は、UE100を所持するユーザとのインターフェイスであり、例えば、ディスプレイ、マイク、スピーカ、及び各種ボタンなどを含む。ユーザインターフェイス120は、ユーザからの操作を受け付けて、該操作の内容を示す信号をプロセッサ160に出力する。GNSS受信機130は、UE100の地理的な位置を示す位置情報を得るために、GNSS信号を受信して、受信した信号をプロセッサ160に出力する。バッテリ140は、UE100の各ブロックに供給すべき電力を蓄える。
メモリ150は、プロセッサ160により実行されるプログラム、及びプロセッサ160による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ160は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ150に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPU(Central Processing Unit)と、を含む。プロセッサ160は、さらに、音声・映像信号の符号化・復号を行うコーデックを含んでもよい。プロセッサ160は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図3は、eNB200のブロック図である。図3に示すように、eNB200は、アンテナ201、無線送受信機210、ネットワークインターフェイス220、メモリ230、及びプロセッサ240を備える。なお、メモリ230をプロセッサ240と一体化し、このセット(すなわち、チップセット)を、制御部を構成するプロセッサ240’としてもよい。
アンテナ201及び無線送受信機210は、無線信号の送受信に用いられる。無線送受信機210は、プロセッサ240が出力するベースバンド信号(送信信号)を無線信号に変換してアンテナ201から送信する。また、無線送受信機210は、アンテナ201が受信する無線信号をベースバンド信号(受信信号)に変換してプロセッサ240に出力する。
ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイスを介して隣接eNB200と接続され、S1インターフェイスを介してMME/S−GW300と接続される。ネットワークインターフェイス220は、X2インターフェイス上で行う通信及びS1インターフェイス上で行う通信に用いられる。
メモリ230は、プロセッサ240により実行されるプログラム、及びプロセッサ240による処理に使用される情報を記憶する。プロセッサ240は、ベースバンド信号の変調・復調及び符号化・復号などを行うベースバンドプロセッサと、メモリ230に記憶されるプログラムを実行して各種の処理を行うCPUと、を含む。プロセッサ240は、後述する各種の処理及び各種の通信プロトコルを実行する。
図4は、LTEシステムにおける無線インターフェイスのプロトコルスタック図である。図4に示すように、無線インターフェイスプロトコルは、OSI参照モデルの第1層乃至第3層に区分されており、第1層は物理(PHY)層である。第2層は、MAC(Medium Access Control)層、RLC(Radio Link Control)層、及びPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層を含む。第3層は、RRC(Radio Resource Control)層を含む。
物理層は、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100の物理層とeNB200の物理層との間では、物理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
MAC層は、データの優先制御、及びハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理などを行う。UE100のMAC層とeNB200のMAC層との間では、トランスポートチャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。eNB200のMAC層は、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式)、UE100への割当リソースブロックを決定(スケジューリング)するスケジューラを含む。
RLC層は、MAC層及び物理層の機能を利用してデータを受信側のRLC層に伝送する。UE100のRLC層とeNB200のRLC層との間では、論理チャネルを介してユーザデータ及び制御信号が伝送される。
PDCP層は、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
RRC層は、制御信号を取り扱う制御プレーンでのみ定義される。UE100のRRC層とeNB200のRRC層との間では、各種設定のための制御信号(RRCメッセージ)が伝送される。RRC層は、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCとeNB200のRRCとの間に接続(RRC接続)がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態であり、そうでない場合、UE100はRRCアイドル状態である。
RRC層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)層は、セッション管理及びモビリティ管理などを行う。
図5は、LTEシステムで使用される無線フレームの構成図である。LTEシステムは、下りリンク(DL)にはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、上りリンク(UL)にはSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)がそれぞれ適用される。
図5に示すように、無線フレームは、時間方向に並ぶ10個のサブフレームで構成される。各サブフレームは、時間方向に並ぶ2個のスロットで構成される。各サブフレームの長さは1msであり、各スロットの長さは0.5msである。各サブフレームは、周波数方向に複数個のリソースブロック(RB)を含み、時間方向に複数個のシンボルを含む。各リソースブロックは、周波数方向に複数個のサブキャリアを含む。1つのサブキャリア及び1つのシンボルによりリソースエレメントが構成される。UE100に割り当てられる無線リソースのうち、周波数リソースはリソースブロックにより構成され、時間リソースはサブフレーム(又はスロット)により構成される。
(D2D近傍サービス)
以下において、D2D近傍サービスについて説明する。実施形態に係るLTEシステムは、D2D近傍サービスをサポートする。D2D近傍サービスについては非特許文献1に記載されているが、ここではその概要を説明する。
D2D近傍サービス(D2D ProSe)は、同期がとられた複数のUE100からなる同期クラスタ内で直接的なUE間通信を可能とするサービスである。D2D近傍サービスは、近傍UEを発見するD2D発見手順(Discovery)と、直接的なUE間通信であるD2D通信(Communication)と、を含む。D2D通信は、Direct communicationとも称される。
同期クラスタを形成する全UE100がセルカバレッジ内に位置するシナリオを「カバレッジ内(In coverage)」という。同期クラスタを形成する全UE100がセルカバレッジ外に位置するシナリオを「カバレッジ外(Out of coverage)」という。同期クラスタのうち一部のUE100がセルカバレッジ内に位置し、残りのUE100がセルカバレッジ外に位置するシナリオを「部分的カバレッジ(Partial coverage)」という。
カバレッジ内では、例えばeNB200がD2D同期元となる。D2D非同期元は、D2D同期信号を送信せずにD2D同期元に同期する。D2D同期元であるeNB200は、D2D近傍サービスに使用可能な無線リソースを示すD2Dリソース情報を、ブロードキャスト信号により送信する。D2Dリソース情報は、例えば、D2D発見手順に使用可能な無線リソースを示す情報(Discoveryリソース情報)及びD2D通信に使用可能な無線リソースを示す情報(Communicationリソース情報)を含む。D2D非同期元であるUE100は、eNB200から受信するD2Dリソース情報に基づいて、D2D発見手順及びD2D通信を行う。Communicationリソース情報は、データの送受信に使用可能な無線リソースを示す情報(データリソース情報)だけでなく、スケジューリング割当(SA:Scheduling Assignment)の送受信に使用可能な無線リソースを示す情報(SAリソース情報)を含んでもよい。SAは、D2D通信におけるデータの受信のための時間・周波数リソースの位置を示す情報である。
カバレッジ外又は部分的カバレッジでは、例えばUE100がD2D同期元となる。カバレッジ外では、D2D同期元であるUE100は、D2D近傍サービスに使用可能な無線リソースを示すD2Dリソース情報を、例えばD2D同期信号により送信する。D2D同期信号は、端末間同期を確立するD2D同期手順において送信される信号である。D2D同期信号は、D2DSS及び物理D2D同期チャネル(PD2DSCH)を含む。D2DSSは、時間・周波数の同期基準を提供する信号である。PD2DSCHは、D2DSSよりも多くの情報を運搬する物理チャネルである。PD2DSCHは、上述したD2Dリソース情報(Discoveryリソース情報、Communicationリソース情報)を運搬する。或いは、D2DSSにD2Dリソース情報を関連付けることにより、PD2DSCHを不要としてもよい。
D2D発見手順では、近傍端末を発見するための発見信号(以下、Discovery信号)が送信される。D2D発見手順の方式として、UE100に固有に割り当てられない無線リソースがDiscovery信号の送信に使用される第1の発見方式(Type 1 discovery)と、UE100毎に固有に割り当てられる無線リソースがDiscovery信号の送信に使用される第2の発見方式(Type 2 discovery)とがある。第2の発見方式では、Discovery信号の送信毎に個別に割り当てられた無線リソース、又は、半固定的(semi−persistently)に割り当てられた無線リソースが使用される。
また、D2D通信(D2D Communication)のモードとして、eNB200又はリレーノードがD2Dデータ(D2Dデータ及び/又は制御データ)を送信するための無線リソースを割り当てる第1のモード(Mode 1)と、UE100自身が、D2Dデータを送信するための無線リソースをリソースプールから選択する第2のモード(Mode 2)と、がある。UE100は、いずれかのモードでD2D通信を行う。例えば、RRCコネクティッド状態のUE100は、第1のモードでD2D通信を行い、カバレッジ外のUE100は、第2のモードでD2D通信を行う。
(第1実施形態に係る動作)
次に、第1実施形態に係る動作について、図6及び図7を用いて説明する。図6は、第1実施形態に係る動作環境の一例を説明するための説明図である。図7は、第1実施形態に係る動作(UE主導)の一例を説明するためのシーケンス図である。図8は、第1実施形態に係る動作(eNB主導)の一例を説明するためのシーケンス図である。
第1実施形態に係る動作は、(A)UE主導の動作と、(B)eNB主導の動作とがある。
(A)UE主導の動作
UE主導の動作について図6及び図7を用いて説明する。
図6に示すように、eNB200−1は、ネットワークオペレータ1のLTEネットワークである第1PLMNに含まれている。eNB200−1が管理する第1セルのカバレッジ内にUE100は位置する。以下において、eNB200−1の動作を第1セルの動作と読み替えてもよい。また、第1PLMNは、D2D発見手順がサポートされる周波数のD2D周波数リストを保持する第1サーバ400−1を含む。
eNB200−2は、ネットワークオペレータ2のLTEネットワークである第2PLMNに含まれている。eNB200−2が管理する第2セルのカバレッジ内にUE100は位置する。第2セルは、第1セルの隣接セルであり、第1セルの周波数と異なる周波数で運用される。以下において、eNB200−2の動作を第2セルの動作と読み替えてもよい。また、第2PLMNは、D2D発見手順がサポートされる周波数のD2D周波数リストを保持する第2サーバ400−2を含む。
UE100は、第1セルにキャンプしており、第1PLMNに位置登録を行っている。すなわち、UE100は、第1PLMNに属する。例えば、UE100は、第1セルにおいてRRCアイドル状態である。或いは、UE100は、第1セルにおいてRRCコネクティッド状態であってもよい。第1セルは、UE100のサービングセルである。
第1サーバ400−1は、保持するD2D周波数リストを、eNB200−1を経由して、UE100に通知してもよい。eNB200−1は、SIBによってUE100に送信できる(図7の「SIB:Freq.list」参照)。
同様に、第2サーバ400−2は、保持するD2D周波数リストをeNB200−2に通知してもよい。eNB200−2は、D2D周波数リストをSIBによって送信し、UE100は、eNB200−2から送信されたD2D周波数リストを受信してもよい。
また、第1サーバ400−1と第2サーバ400−2とは、保持するリストのやり取りを行ってもよい。その後、第1サーバ400−1は、第1PLMNにおけるD2D周波数リストだけでなく、第2PLMNにおけるD2D周波数リストをUE100に通知してもよい。或いは、第1サーバ400−1は、第2PLMNにおけるD2D周波数リストに基づいて更新した第1PLMNにおけるD2D周波数リストをUE100に通知してもよい。或いは、eNB200−1とeNB200−2とがD2D周波数リストのやり取りを行って、eNB200−1は、第2PLMNにおけるD2D周波数リストをUE100に通知してもよい。
このような動作環境において、以下の動作が行われる。
図7に示すように、ステップS101において、UE100は、他のセルからのSIBを受信し、受信したSIBをデコードする動作を開始する。UE100は、eNB200−1から受信した第2PLMNにおけるD2D周波数リストに含まれる周波数を対象としてモニタ(受信)してもよい。
ステップS102において、eNB200−2は、Discoveryリソース情報を含む設定情報をSIB18によって送信する。Discoveryリソース情報は、D2D発見手順に使用可能な無線リソースを示し、少なくとも受信リソースプールを示す。設定情報は、第2セルにキャンプするUEが、D2D発見手順に使用する受信リソースプール(及び送信リソースプール)を設定するために用いられる。
ステップS103において、eNB200−2は、第2PLMNで設定されている時刻を示すUTC(Coordinated Universal Time)をSIB16によって送信してもよい。
ステップS104において、UE100は、eNB200−2(他のPLMNのセルである第2セル)から受信したSIBをデコードすることによって、設定情報を取得する。UE100は、eNB200−2からUTCを取得してもよい。
ステップS105において、UE100は、他のPLMNのセルからのSIBを受信し、受信したSIBをデコードする動作を停止する。
ステップS106において、eNB200−1は、第1PLMNで設定されている時刻を示すUTC(Coordinated Universal Time)をSIB16によって送信してもよい。
ステップS107において、UE100は、eNB200−2からのDiscoveryリソース情報に基づいて、他の周波数におけるDiscovery信号をモニタするための期間であるモニタギャップ(Discovery Moniter Gap)を決定する。
UE100は、第2PLMNにおけるD2D周波数リストを取得している場合、第2PLMNにおいてD2D発見手順に使用可能なD2D周波数が分かる。また、UE100は、eNB200−2からのDiscoveryリソース情報によって、受信リソースプールの時間方向及び周波数方向の位置を特定できる。このため、UE100は、少なくともDiscoveryリソース情報に基づいて、モニタギャップを適切に決定できる。
UE100は、複数種類のモニタギャップを決定してもよい。例えば、UE100がRRCアイドル状態である場合に設定されるモニタギャップ(以下、IDLE用Gap)と、UE100がRRC接続状態である場合に設定されるモニタギャップ(以下、CONNECTED用Gap)と、をUE100は決定してもよい。例えば、IDLE用Gapの周期は、CONNECTED用Gapの周期よりも短い。
UE100は、第1PLMNと第2PLMNとの時間のズレを考慮して、第1PLMNの所定の基準値に基づいて、モニタギャップを決定してもよい。所定の基準値は、SFN(System Frame Number)であってもよいし、UTCであってもよい。UE100は、例えば、第1PLMNのSFNを基準とした場合、第1PLMNのSFNと同じ値の第2PLMNのSFNとの時間のズレ(第1PLMNのSFN1−第2PLMNのSFN2)をオフセット値として算出する。
また、UE100は、eNB200−1との上りリンク信号の送信動作又はeNB200−1からの下りリンク信号の受信動作である通信動作を行う通信期間とモニタギャップとが時間方向において重複した場合、所定の優先順位に従って通信動作又は他の周波数におけるDiscovery信号のモニタの一方を行う。以下に、優先順位の例を示す。以下において、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタをDiscovery信号のモニタと適宜省略する。
各優先順位は、適宜組み合わされてもよい。また、eNB200−1が優先順位を指示してもよい。
第1に、セルラ通信をDiscovery信号のモニタよりも優先する。この場合、セルラ通信(データ、制御信号の送受信)がスケジューリングされている場合、セルラ通信を行う。
第2に、サービングセルを含む複数のセルとの通信に関するUE100の能力を示す情報(UE Capability)に基づいて優先順位が決定される。例えば、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:CA)能力に基づいて優先順位が決定される。UE100がCA能力を有する場合、UE100がRRC接続を開始する際に所定の情報の提供を行うプライマリセル(PCell)との通信が第1優先動作である。他の周波数におけるDiscovery信号のモニタが第2優先動作である。プライマリセルと対をなす補助的なサービングセルであるセカンダリセル(SCell)がとの通信が第3優先動作である。
なお、CAでは、LTEにおけるキャリア(周波数帯)をコンポーネントキャリアと位置付け、UE100が複数のコンポーネントキャリア(複数のサービングセル)を同時に使用して通信を行う。
また、例えば、二重接続方式(Dual Connectivity:DC)能力に基づいて優先順位が決定される。UE100がDC能力を有する場合、マスタeNB(MeNB)が管理するセルとの通信が第1優先動作である。他の周波数におけるDiscovery信号のモニタが第2優先動作である。セカンダリeNB(SeNB)が管理するセルとの通信が第3優先動作である。
なお、DCでは、UE100との接続を確立する複数のeNB200のうち、マスタeNBのみが当該UE100とのRRC接続を確立する。これに対し、当該複数のeNB200のうちセカンダリeNBは、RRC接続をUE100と確立せずに、追加的な無線リソースをUE100に提供する。
第3に、下りリンク信号を受信する受信部(無線送受信機110の受信部)を間欠的に起動する間欠受信(DRX)モードにおいて受信部が起動している期間(以下、オン期間)か停止している期間(以下、オフ期間)かに基づいて優先順位が決定される。
オフ期間では、受信部の停止動作が第1優先動作であり、Discovery信号のモニタが第2優先動作である。すなわち、オフ期間には、Discovery信号のモニタを行わず、オン期間にのみ、Discovery信号のモニタを行う。これにより、Discovery信号のモニタによってDRX動作が妨げられないため、UE100の消費電力の増加を抑制できる。
或いは、オン期間では、受信部の起動動作が第1優先動作であり、Discovery信号のモニタが第2優先動作である。すなわち、オン期間には、Discovery信号のモニタを行わず、オフ期間にのみ、Discovery信号のモニタを行う。これにより、Discovery信号のモニタによってセルラ通信の受信動作が妨げられないため、eNB200−1がUE100を適切に制御可能である。
なお、この動作と後述の第2実施形態の動作とが適宜組み合わされてもよい。
或いは、UE100が間欠受信モードである場合、間欠受信の動作が第1優先動作であり、Discovery信号のモニタが第2優先動作である。すなわち、UE100が間欠受信モードである場合には、Discovery信号のモニタを行わない。これにより、UE100の消費電力の増加を抑制できる。
第4に、UE100がRRCアイドル状態であるかRRC接続状態であるかに基づいて優先順位が決定される。例えば、UE100がRRCアイドル状態である場合、Discovery信号のモニタが第1優先動作であり、セルラ通信のための動作が第2優先動作である。一方、UE100がRRC接続状態である場合、セルラ通信のための動作が第1優先動作であり、Discovery信号のモニタが第2優先動作である。
第5に、UE100が、異なる種類のDiscovery信号のリソースプールに基づいて、Discovery信号のモニタを行う場合、Discovery信号のリソースプールの設定値に基づいて優先順位が決定される。例えば、リソースプールのサイズ、リソースプールの時間方向における周期に基づいて優先順位が決定される。具体的には、サイズの小さいリソースプールにおけるDiscovery信号のモニタが、サイズの大きいリソースプールにおけるDiscovery信号のモニタよりも優先される。または、時間方向における周期が短いリソースプールにおけるDiscovery信号のモニタが、時間方向における周期が長いリソースプールにおけるDiscovery信号のモニタよりも優先される。
或いは、UE100がサービングセルの周波数と、Discovery信号のモニタに使用される他の周波数との関係性に基づいて優先順位が決定される。例えば、サービングセルの周波数(Intra−frequency)におけるDiscovery信号のモニタが第1優先動作である。サービングセルの周波数と異なり、且つ、第1PLMNと異なる他のPLMNの周波数(Inter−frequency & Intra−PLMN)におけるDiscovery信号のモニタが第2優先動作である。第1PLMNと異なる他のPLMNの周波数(Inter−frequency & Inter−PLMN)におけるDiscovery信号のモニタが第3優先動作である。
第6に、UE100が、RRC接続状態でサービングセルを変更するハンドオーバ手順を行っているか否かに基づいて優先順位が決定される。UE100が、ハンドオーバ手順を行っている場合、ハンドオーバ手順における動作が第1優先動作であり、Discovery信号のモニタが第2優先動作である。なお、ここでのハンドオーバ手順の開始の基準は、無線状況の測定報告を送信した時点であってもよいし、UE100がeNB200−1からハンドオーバのための下りリンクの無線リソース割り当てを受信した時点であってもよいし、UE100がeNB200−1からハンドオーバのためのRRC接続再設定情報を受信した時点であってもよい。
第7に、UE100の無線状況の測定報告のトリガ条件を満たしているか否かに基づいて優先順位が決定される。例えば、トリガ条件が満たされていない場合にのみ、Discovery信号のモニタが第1優先動作である。従って、トリガ条件が満たされている場合、Discovery信号のモニタを行わない。
第8に、発見を望む他のUEの情報に基づいて、優先順位が決定される。なお、UE100は、他のUEが選択しているPLMN情報、セル識別子などの他のUEの情報に基づいて、優先順位を決定する。
UE100は、以上の少なくともいずれかの優先順位に従って通信動作又は他の周波数におけるDiscovery信号のモニタの一方を行う。
ステップS108において、UE100は、決定したモニタギャップを示す情報を含むモニタギャップ報告(Disvovery Monitor Gap Report)をサービングセル(eNB200−1)に送信する。
モニタギャップを示す情報は、モニタギャップの開始/終了サブフレームであってもよいし、モニタギャップのサブフレームパターンのビットマップであってもよい。モニタギャップを示す情報は、サブフレームパターンの繰り返し回数を示す情報を含んでもよい。また、モニタギャップを示す情報は、オフセット値が反映されたモニタギャップを示す情報であってもよい。或いは、モニタギャップを示す情報が、オフセット値が反映されていないモニタギャップを示す情報である場合、モニタギャップ報告が、ステップS107において算出したオフセット値を示す情報を含んでもよい。
また、モニタギャップ報告は、複数のモニタギャップを示す情報を含む場合、モニタギャップの優先度を示す情報を含んでもよい。なお、モニタギャップの優先度は、例えば、発見を望む他のUEの情報に基づいて決定できる。
一方、eNB200−1は、モニタギャップ報告を受信し、UE100のモニタギャップを記憶する。モニタギャップ報告を受信したeNB200−1は、UE100のモニタギャップを知ることができる。その結果、モニタギャップにおいて、セルラ通信の無線リソースをUE100に割り当て及びページングを行わないように制御できるため、セルラ通信用の無線リソースを有効に活用できる。
ステップS109において、eNB200−1は、モニタギャップ報告に基づいて、モニタギャップを許可するか否かを判定してもよい。eNB200−1は、モニタギャップを許可できない場合は、eNB200−1は、モニタギャップの一部の期間を許可できる。或いは、複数のモニタギャップがある場合、一部のモニタギャップを許可できる。例えば、eNB200−1は、モニタギャップのうち、UE100に無線リソースを割り当てている期間と重複しない期間を許可する。
ステップS110において、eNB200−1は、許可されたモニタギャップを示す情報を送信する。
なお、ステップS108からS110は、省略されてもよい。
UE100は、決定したモニタギャップ(或いは、許可されたモニタギャップ)を設定し、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタを行う。
ステップS111において、第2PLMNを選択する他のUE(Other PLMN UE)は、Discovery信号を送信する。UE100は、Discovery信号のモニタによって、当該Discovery信号を受信し、他のUEを発見する。
その後、UE100は、Discovery信号のモニタの設定を解除し、Discovery信号のモニタを終了する。UE100は、モニタギャップの設定解除を示す情報(Disvovery Monitor Gap Cancel)をeNB200−1に送信する。当該情報を受信したeNB200−1は、記憶するUE100のモニタギャップを削除する。これにより、eNB200−1は、UE100にモニタギャップが設定されていない場合にまで、セルラ通信のための無線リソースの割り当てを制限することを抑制できる。
なお、モニタギャップの設定解除は、モニタギャップをディアクティベートにすることであってもよいし、モニタギャップの設定をリセットすることであってもよい。
(B)eNB主導の動作
次に、eNB主導の動作について図6及び図8を用いて説明する。なお、UE主導の動作と同様の部分は、適宜説明を省略する。
図8に示すように、ステップS201からS206は、ステップS101からS106に対応する。
ステップS207において、UE100は、モニタギャップ要求(Disvovery Monitor Gap Request)を送信する。モニタギャップ要求は、他の周波数におけるDiscovery信号をモニタするための期間の設定をeNB200−1に要求するものである。
モニタギャップ要求は、ステップS204で取得した設定情報に含まれるDiscoveryリソース情報(少なくとも受信リソースプールの情報)を含む。従って、eNB200−1は、第1PLMNと異なる他PLMN(第2PLMN)におけるDiscoveryリソース情報を受信する。このため、第1PLMNのeNB200−1と第2PLMNのeNB200−2との間で、Discoveryリソース情報のやり取りができない場合であっても、eNB200−1は、他PLMNにおけるDiscoveryリソース情報を取得できる。
UE100は、Discoveryリソース情報をそのままモニタギャップ要求に含ませてもよい。或いは、UE100は、Discoveryリソース情報によって示されるDiscoveryリソースプールのうち、一部のDiscoveryリソースプールをモニタギャップ要求に含ませてもよい。UE100は、上述の優先順位に従って一部のDiscoveryリソースプールを決定することができる。
モニタギャップ要求は、上述の優先順位の決定に用いられる情報(例えば、UEの能力を示す情報など)のいずれかを含んでもよい。また、モニタギャップ要求は、Discoveryリソースプールのうちの一部を優先するため又は複数種類のDiscoveryリソースプールのうち、所定のDiscoveryリソースプールを優先するための優先度を示す情報を含んでもよい。
ステップS208において、eNB200−1は、モニタギャップ要求の受信に応じて、UE100にモニタギャップを割り当てる。具体的には、eNB200−1は、ステップS107のUE100と同様にして、UE100から取得したDiscoveryリソースプールに基づいて、UE100のモニタギャップを決定(設定)する。
ステップS209において、eNB200−1は、割り当てたモニタギャップ(allocating Discovery Monitor Gap)を示す情報を含む設定情報(例えば、RRCConnectionReconfiguration)を、モニタギャップ要求の応答としてUE100に送信する。UE100は、受信した設定情報に含まれるモニタギャップを設定し、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタを行う。
ステップS210は、ステップS111に対応する。
なお、eNB200−1は、モニタギャップの設定を解除する場合、モニタギャップの設定解除を示す情報をUE100に送信する。eNB200−1は、UE100からの要求に応じて、モニタギャップの設定解除を示す情報をUE100に送信してもよい。UE100は、当該情報に基づいて、モニタギャップの設定を解除する。
(まとめ)
上述のUE主導の動作又はeNB主導の動作によって、モニタギャップを適切に設定することができる。その結果、UE100が、他の周波数におけるdiscovery信号のモニタによって、HARQ再送信に基づく送受信をできなかったり、ACK/NACKの送受信をできなかったり、予め設定された周期的CSIの送信をできなかったり、ページングの受信ができなかったりすることを避けることができる。また、eNB200が、UE100が送受信できない無駄な無線リソースをUE100に割り当てることを避けることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について、図9から図12を用いて説明する。図9及び図10は、第2実施形態に係るDiscovery信号をモニタする期間を説明するための図である。図11は、第2実施形態に係る動作の一例を説明するためのシーケンス図である。図12は、第2実施形態に係る制御信号を説明するための図である。
上述した第1実施形態では、モニタギャップが設定されていた。第2実施形態では、モニタギャップが設定されずに、UE100が、間欠受信モードのオフ期間にのみ、他の周波数におけるDiscovery信号をモニタする。eNB200は、少なくともUE100のオフ期間を把握しているため、UE100が送受信できない無駄な無線リソースをUE100に割り当てることを避けることができる。
(モニタ期間)
UE100が他の周波数におけるDiscovery信号をモニタするモニタ期間(モニタタイム)について説明する。
図9に示すように、UE100は、オフ期間にのみ他の周波数におけるDiscovery信号をモニタする。UE100は、オフ期間の間中Discovery信号を常にモニタするのではなく、オフ期間のうちモニタ期間のみDiscovery信号をモニタする。ここで、モニタ期間は、サービングセルの周波数と異なる他の周波数で運用される隣接セルのDiscoveryリソースプール(少なくとも受信リソースプール)が配置された期間(以下、リソースプール期間)と、オフ期間とが時間方向において重複する期間である。
また、図10に示すように、UE100には、オフ期間中の動作設定である複数の設定のうち、どれか1つの設定に切り替えて、Discovery信号をモニタしてもよい。動作の優先順位が異なることによって複数の設定が規定される。例えば、UE100には、第1の設定(D2D monitoring Setting A)及び第2の設定(D2D monitoring Setting B)が事前設定(pre−configured)されていると仮定する。第1の設定では、オフ期間中に発生したサービングセルへの上りリンク信号の送信が第1優先動作であり、Discovery信号のモニタが第2優先動作である。従って、第1の設定におけるモニタ期間は、オフ期間のうち、上りリンク信号が送信されていない期間とリソースプール期間とが重複している期間である。一方、第2の設定では、Discovery信号のモニタが第1優先動作であり、上りリンク信号の送信が第2優先動作である。従って、第2の設定におけるモニタ期間は、オフ期間のうちのリソースプール期間であり、図9のモニタ期間と同じである。
ところで、間欠受信モードのオフ期間では、PDCCHの受信が免除されているだけである。従って、間欠受信モードのオフ期間に、上りリンク信号の送信が発生し得る。複数の設定のうちどれか1つの設定に切り替えることによって、Discovery信号のモニタの機会の低減を抑制できる。或いは、上りリンク信号の送信の機会の低減を抑制できる。すなわち、UE100が、第1設定と第2設定とを切り替えることができるため、一方の動作(例えば、上りリンク信号の送信)のみが行われ、他方の動作(例えば、Discovery信号のモニタ)のみが行われないという問題を解消することができる。すなわち、上りリンク信号の送信とDiscovery信号のモニタとの良好なバランスを取ることができる。
また、UE100は、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタの回数が閾値に達した場合に、第1設定と第2設定とを切り替えてもよい。具体的な動作について、図11を用いて説明する。
図11に示すように、ステップS301において、UE100は、初期設定として、第1設定(Setting A)を適用する。
ステップS302において、UE100は、Discovery信号のモニタの回数(機会)をカウントする。なお、本実施形態の回数は、単位時間当たりの回数である。また、UE100は、Discovery信号のモニタの回数の代わりに、上りリンク信号の送信の回数をカウントしてもよい。
ステップS303において、UE100は、カウントした回数(N)が第1閾値(Nthresh−A)に達した、すなわち、カウントした回数が第1閾値以下になったと判定する。
ステップS304において、UE100は、第1設定から第2設定へと切り替えることを示す制御情報をeNB200(サービングセル)に送信する。
UE100は、例えば、マックコントロールエレメント(MAC CE:MAC Control Element)によってeNB200に送信する。この場合、図12に示すように、制御情報(D)が「0」である場合、第1設定への切り替え(すなわち、第1設定の適用)を示す。制御情報(D)が「1」である場合、第2設定への切り替え(すなわち、第2設定の適用)を示す。
或いは、UE100は、PUCCH又はPUSCHによって制御情報を送信してもよい。この場合、当該制御情報のための新規フォーマットが規定されてもよい。或いは、UE100は、RRCシグナリングによって制御情報を送信してもよい。
ステップS305において、UE100は、第1設定から第2設定へと切り替える。また、UE100からの制御情報を受信したeNB200は、第1設定から第2設定へと切り替える。
ステップS306において、UE100は、ステップS302と同様に、Discovery信号のモニタの回数のカウントを開始する。
ステップS307において、UE100は、カウントした回数(N)が第2閾値(Nthresh−B)に達した、すなわち、カウントした回数が第2閾値以上になったと判定する。
ステップS308において、UE100は、ステップS304と同様に、第2設定から第1設定へと切り替えることを示す制御情報をeNB200に送信する。
ステップS309において、UE100は、ステップS305と同様に、第2設定から第1設定へと切り替える。また、UE100からの制御情報を受信したeNB200は、第2設定から第1設定へと切り替える。
その後、ステップS302の動作が実行される。
なお、UE100は、第1設定と第2設定とを切り替える制御を停止し、一方の設定によってDiscovery信号をモニタしてもよい。この場合、UE100は、切り替える制御を停止したことを示す制御情報を、eNB200に送信できる。或いは、eNB200が、第1設定と第2設定とを切り替える制御を停止するための制御情報をUE100に送信してもよい。
或いは、UE100が、主体的に切り替えるのではなく、eNB200からの指示に従って切り替えてもよい。具体的には、UE100は、eNB200からの第1設定と第2設定とを切り替える指示に基づいて、第1設定と第2設定とを切り替えてもよい。これによって、eNB200が、UE100の動作を制御することができるため、セルラ通信のための無線リソースをUE100に効率よく割り当てることが可能となる。
この場合、eNB200は、UE100からの上りリンク信号の受信の回数をカウントする。或いは、eNB200は、上りリンク信号の受信の回数から、Discovery信号をモニタの回数をカウント(算出)してもよい。
また、eNB200は、図12に示すような制御情報によって、切り替え指示ができる。UE100は、切り替え指示が「0」を示す場合、第1設定に切り替える(すなわち、第1設定の適用を開始する)。UE100は、切り替え指示が「1」を示す場合、第2設定に切り替える(すなわち、第2設定の適用を開始する)。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について、図13及び図14を用いて説明する。図13は、第3実施形態に係る動作(UE主導)の一例を説明するためのシーケンス図である。図14は、第1実施形態に係る動作(eNB主導)の一例を説明するためのシーケンス図である。
上述した第1実施形態では、モニタギャップが設定されていた。第3実施形態では、アナウンシングギャップが設定される。なお、第1実施形態と同様の部分は、説明を適宜省略する。
(第3実施形態に係る動作)
第3実施形態に係る動作は、(A)UE主導の動作と、(B)eNB主導の動作とがある。
(A)UE主導の動作
UE主導の動作について、図13を用いて説明する。なお、動作環境は、第1実施形態と同様である。
図13において、ステップS401から406は、ステップS101から106に対応する。
なお、ステップS402において、eNB200−2が送信する、Discoveryリソース情報を含む設定情報は、第2セルにキャンプするUEが、D2D発見手順に使用する無線リソースを保有する送信リソースプール(及び/又は受信リソースプール)を設定するために用いられる。送信リソースプールは、第2セルにおける各UE100に固有に割り当てられない無線リソースを保有する無線リソースプール(Type 1 discovery resource)であってもよい。
ステップS407において、UE100は、eNB200−2からのDiscoveryリソース情報に基づいて、他の周波数においてDiscovery信号(D2D発見信号)をアナウンスする(すなわち、送信する)ための期間又はタイミングであるアナウンシングギャップ(Discovery Announcing Gap)を決定する。
UE100は、第2PLMNにおけるD2D周波数リストを取得している場合、第2PLMNにおいてD2D発見手順に使用可能なD2D周波数が分かる。また、UE100は、eNB200−2からのDiscoveryリソース情報によって、送信リソースプールの時間方向及び周波数方向の位置を特定できる。このため、UE100は、少なくともDiscoveryリソース情報に基づいて、アナウンシングギャップを適切に決定できる。
UE100は、上述のモニタギャップと同様に、複数種類のアナウンシングギャップを決定してもよい。複数種類のアナウンシングギャップとは、例えば、UE100がRRCアイドル状態である場合に設定されるアナウンシングギャップ(IDLE用AnnouncingGap)及びUE100がRRC接続状態である場合に設定されるアナウンシングギャップ(CONNECTED用AnnouncingGap)等である。また、UE100は、第1PLMNと第2PLMNとの時間のズレを考慮して、第1PLMNの所定の基準値に基づいて、アナウンシングギャップを決定してもよい。
また、UE100は、eNB200−1への上りリンク信号の送信動作又はeNB200−1からの下りリンク信号の受信動作である通信動作を行う通信期間とアナウンシングギャップとが時間方向において重複した場合、所定の優先順位に従って通信動作又は他の周波数におけるDiscovery信号のアナウンスの一方を行うことができる。UE100は、無線送受信機110を1つのみ有する場合に、一方の動作を行ってもよい。なお、所定の優先順位は、上述の第1実施形態の所定の優先順位と同様である。
ステップS408において、UE100は、決定したアナウンシングギャップを示す情報を含むアナウンシングギャップ報告(Disvovery Announcing Gap Report)をサービングセル(eNB200−1)に送信する。UE100は、アナウンシングギャップ報告として、アナウンシングギャップを示す情報を含むサイドリンクUE情報(SidelinkUEInformation)メッセージをサービングセル(eNB200−1)に送信してもよい。なお、サイドリンクUE情報メッセージは、D2D近傍サービスの興味(例えば、D2D通信信号の送信又は受信の興味、D2D発見信号の送信又は受信の興味)に関する情報(サイドリンク情報)をeNB200へ通知するために用いられるメッセージである。
また、UE100は、第2セルにおける各UE100に固有に割り当てられない無線リソースによって構成される無線リソースプール(Type 1 discovery resource)に基づいて、アナウンシング期間を決定した場合に、アナウンシングギャップ報告をサービングセルに送信してもよい。この場合、アナウンシング期間は、Type 1 discovery resourceの期間内である。
なお、アナウンシングギャップを示す情報は、上述したモニタギャップを示す情報と同様の構成であり、アナウンシングギャップ報告は、上述したモニタギャップ報告と同様の構成であってもよい。
一方、eNB200−1は、UE100からアナウンシングギャップ報告を受信し、UE100のアナウンシングギャップを記憶する。アナウンシングギャップ報告を受信したeNB200−1は、UE100のアナウンシングギャップ(UE100がDiscovery信号をアナウンスするタイミング)を知ることができる。その結果、eNB200−1は、アナウンシングギャップにおいて、セルラ通信の無線リソース(特に、上り無線リソース)をUE100に割り当てないように制御できる。つまり、eNB200−1は、アナウンシングギャップと重複するタイミングにおけるセルラ通信の無線リソース(特に、上り無線リソース)をUE100に割り当てないように制御できる。それによって、セルラ通信用の無線リソースを有効に活用できる。従って、セルラ通信と、近傍サービス(Discovery)との両立が可能である。
ステップS409において、eNB200−1は、アナウンシングギャップ報告に基づいて、アナウンシングギャップを許可するか否かを判定してもよい。eNB200−1は、アナウンシングギャップ報告に基づくアナウンシングギャップの全ての期間を許可できない場合は、アナウンシングギャップの一部の期間を許可できる。或いは、eNB200−1は、アナウンシングギャップ報告に基づくアナウンシングギャップが複数ある場合、そのうちの一部のアナウンシングギャップを許可できる。例えば、eNB200−1は、アナウンシングギャップ報告に基づくアナウンシングギャップの全ての期間うち、UE100に無線リソース(例えば、上り無線リソース)を割り当てている期間と重複しない一部の期間を許可する。
ステップS410において、eNB200−1は、許可されたアナウンシングギャップを示す情報を送信する。ここで、許可されたアナウンシングギャップとは、アナウンシングギャップ報告に基づくアナウンシングギャップのうちの全ての期間、一部の期間又は一部のアナウンシングギャップであってもよい。
なお、ステップS408からS410は、省略されてもよい。
ステップS411において、UE100は、決定したアナウンシングギャップ(或いは、許可されたアナウンシングギャップ)を設定する。UE100は、設定したアナウンシングギャップにおいて、他の周波数におけるDiscovery信号のアナウンス(送信)を行う。第2PLMNを選択する他のUE(Other PLMN UE)は、UE100からのDiscovery信号を受信し、当該UE100を発見する。このように、たとえ、サービングセルが他の周波数においてDiscovery信号(D2D発見信号)の送信に用いられる時間・周波数リソース(以下、D2D時間・周波数リソース)を知らなかったとしても、UE100は、eNB200−2からのDiscoveryリソース情報に基づくアナウンシングギャップにおいて、Discovery信号をアナウンスするため、Discovery信号を適切にアナウンス可能である。また、UE100は、サービングセルと他の周波数におけるセルとの間の時間同期がずれていたとしても、eNB200−2からのDiscoveryリソース情報に基づくアナウンシングギャップにおいて、Discovery信号をアナウンスするため、他の周波数で運用される他のセルに在圏する他のUEがDiscovery信号を適切にモニタできる。
その後、UE100は、Discovery信号のアナウンシングギャップの設定を解除し、Discovery信号のアナウンスを終了する。UE100は、アナウンシングギャップの設定解除を示す情報(Disvovery Announcing Gap Cancel)をeNB200−1に送信する。UE100は、アナウンシングギャップの設定解除を示す情報をサイドリンクUE情報メッセージによりeNB200−1に送信してもよい。当該情報を受信したeNB200−1は、記憶するUE100のアナウンシングギャップを削除する。これにより、eNB200−1は、UE100にアナウンシングギャップが設定されていない場合にまで、セルラ通信のための無線リソースの割り当てを制限することを防止できる。
なお、UE100によるアナウンシングギャップの設定解除は、アナウンシングギャップをディアクティベートにすることであってもよいし、アナウンシングギャップの設定をリセットすることであってもよい。
(B)eNB主導の動作
次に、eNB主導の動作について図14を用いて説明する。図14は、第3実施形態に係る動作(eNB主導)の一例を説明するためのシーケンス図である。なお、UE主導の動作と同様の部分は、適宜説明を省略する。
図14に示すように、ステップS501からS506は、ステップS401からS406に対応する。
ステップS507において、UE100は、アナウンシングギャップ要求(Disvovery Announcing Gap Request)を送信する。アナウンシングギャップ要求は、他の周波数におけるDiscovery信号をアナウンシングするための期間の設定をeNB200−1に要求するものである。UE100は、サイドリンクUE情報メッセージを用いてアナウンシングギャップ要求を送信してもよい。
アナウンシングギャップ要求は、ステップS504で取得した設定情報に含まれるDiscoveryリソース情報(少なくとも送信リソースプールの情報)を含む。なお、アナウンシングギャップ要求は、上述のモニタギャップ要求と同様の構成であってもよい。
ステップS508において、eNB200−1は、アナウンシングギャップ要求の受信に応じて、UE100にアナウンシングギャップを割り当てる。具体的には、eNB200−1は、ステップS407のUE100と同様にして、UE100から取得したDiscoveryリソースプールに基づいて、UE100のアナウンシングギャップを決定(設定)する。具体的には、eNB200−1は、受信したアナウンシングギャップ要求に含まれるアナウンシングギャップの全ての期間、一部の期間又はアナウンシングギャップ要求に含まれるアナウンシングギャップ以外の期間にUE100のアナウンシングギャップを決定(設定)する。
このように、eNB200−1は、UE100にアナウンシングギャップを割り当てることで、UE100がDiscovery信号をアナウンスするタイミングを把握することができる。これにより、eNB200−1は、UE100がDiscovery信号をアナウンスするタイミングと重複するタイミングのeNB200−1とUE100との間のセルラ通信用の無線リソース(特に、上り無線リソース)を、UE100に割り当てないように制御できるため、セルラ通信用の無線リソースを有効に活用できる。また、UE100が、Discovery信号を適切にアナウンスすることができる。従って、セルラ通信と近傍サービス(Discovery)との両立が可能である。
ステップS509において、eNB200−1は、割り当てたアナウンシングギャップ(allocating Discovery Announcing Gap)を含む設定情報を、アナウンシングギャップ要求の応答としてUE100に送信する。UE100は、受信した設定情報に含まれるアナウンシングギャップを設定し、他の周波数におけるDiscovery信号のアナウンスを行う。
ステップS510は、ステップS411に対応する。
なお、eNB200−1は、UE100のアナウンシングギャップの設定を解除する場合、アナウンシングギャップの設定解除を示す情報をUE100に送信できる。eNB200−1は、UE100からの要求に応じて、アナウンシングギャップの設定解除を示す情報をUE100に送信してもよい。UE100は、当該情報に基づいて、アナウンシングギャップの設定を解除する。
[その他の実施形態]
上述した第1実施形態では、PLMNが異なる場合のDiscovery信号(Inter−PLMN Discovery)のモニタのケースを説明したが、これに限られない。PLMNが同一の場合のDiscovery信号(Intra−PLMN & Inter−freq.Discovery)のモニタのケースであっても、本出願の内容を適用可能である。また、第3実施形態において、PLMNが同一の場合のDiscovery信号のアナウンシングのケースであっても、本出願の内容を適用可能である。
上述した第1実施形態では、eNB200−1は、他PLMNのDiscoveryリソース情報をUE100から取得していたが、これに限られない。例えば、eNB200−1は、eNB200−2からX2インターフェイスを介して、Discoveryリソース情報を取得してもよい。或いは、eNB200−1は、第2PLMNのOAMから第1PLMNのOAMを経由して、Discoveryリソース情報を取得してもよい。
上述した第2実施形態では、第1設定と第2設定との切り替えについて説明したがこれに限られない。UE100は、3つ以上の設定の切り替えを行ってもよい。この場合、3つ以上の設定は、第1実施形態で説明したいずれかの優先順位によって規定できる。例えば、UE100が、CAを実行している場合、「PCellとの通信>Discovery信号のモニタ>SCellとの通信」となるように第1設定が規定され、「PCellとの通信>SCellとの通信>Discovery信号のモニタ」となるように第1設定が規定され、「Discovery信号のモニタ>PCellとの通信>SCellとの通信」となるように第1設定が規定されてもよい。
上述した第3実施形態では、第1実施形態と同様の部分は、適宜説明を省略している。このため、第1実施形態の「モニタ」を「アナウンシング(又はアナウンス)」に置き換えて、第1実施形態の内容を第3実施形態に適用してもよい。また、上述した各実施形態は、適宜組み合わされてもよい。例えば、第1実施形態と第3実施形態とを組み合わせることによって、UE100及び/又はeNB200は、モニタギャップとアナウンシングギャップとの両方を同時に又は異なるタイミングで設定してもよい。
上述した各実施形態において、UE100からeNB200へのシグナリングとして、UE100がD2D近傍サービス(例えば、D2D通信)に興味があるか否かを示すD2D興味指標(D2D Interest Indication)を使用してもよい。例えば、D2D興味指標は、モニタギャップのアクティベート/ディアクティベートを示す情報又は、モニタギャップの解除を示す情報を含んでもよい。或いは、UE100からeNB200へのシグナリングとして、サイドリンクUE情報(SidelinkUEInformation)メッセージを使用してもよい。
或いは、UE100は、D2D近傍サービスに関連する情報を送信するためのProSe指示(ProSe Indication(又はProse UE Indication))を、UE100からeNB200へのシグナリングとして使用してもよい。例えば、ProSe指示は、D2D興味指標を含んでもよいし、モニタギャップのアクティベート/ディアクティベートを示す情報(要求)を含んでもよい。eNB200は、ProSe指示に含まれるモニタギャップのアクティベート/ディアクティベートを示す情報に基づいて、UE100においてモニタギャップをアクティベート/ディアクティベートするための指示をUE100に送信(通知)できる。当該指示は、MAC CE又はDCIによってUE100に送信してもよい。或いは、ProSe指示に含まれるD2D興味指標がD2D近傍サービスに興味があることを示す場合、eNB200は、モニタギャップをアクティベートするための指示をUE100に送信してもよい。また、ProSe指示に含まれるD2D興味指標がD2D近傍サービスに興味がなくなったことを示す場合、eNB200は、モニタギャップをディアクティベートするための指示をUE100に送信してもよい。なお、eNB200は、アクティベート/ディアクティベートするための指示によってモニタギャップの設定/設定解除ができるモニタギャップ(固定的なモニタギャップ)をUE100に予め設定している場合に、モニタギャップをアクティベート/ディアクティベートするための指示を送信してもよい。或いは、固定的なモニタギャップ(Pre−configured)が、UE100に予め設定されていてもよい。
上述した各実施形態では説明しなかったが、同一PLMN間(Intra−PLMN)でD2D近傍サービスを利用する場合と、異なるPLMN間(Inter−PLMN)でD2D近傍サービスを利用する場合とで、UE100の振る舞い(動作仕様)が異なることが想定される。例えば、同一PLMN間でD2D発見手順を行う場合には、eNB200がD2D同期元となり、UE100は、D2D同期元であるeNB200(セル)から送信される同期信号(PSS/SSS)によって同期し、異なるPLMN間でD2D発見手順を行う場合には、UE100がD2D同期元となり、UE100は、D2D同期元であるUE100から送信されるD2D同期信号によって同期することが想定される。この場合、同一PLMN間と異なるPLMN間とで、UE100の同期手順が異なるし、場合によっては、UE100のDiscovery信号の受信手順が異なる。
ところで、D2D近傍サービス(具体的には、D2D発見手順)で使用可能な周波数のD2D周波数リストが、同一PLMNで使用可能な周波数だけでなく、異なる周波数で使用可能な周波数の情報も含むことを想定する。この場合、UE100は、D2D周波数リストに基づいて選択した周波数が、UE100の選択PLMNと同一のPLMNで使用される周波数なのか、UE100の選択PLMNと異なるPLMNで使用される周波数なのかを特定する必要がある。
ここで、UE100が、D2D周波数リストに、D2D発見手順をサポートする(隣接)周波数を示す情報だけでなく、対応するPLMNを示す情報を含めることが考えられる。しかしながら、D2D周波数リストの情報量が増大するという問題がある。そこで、以下の方法によって、D2D周波数リストの情報量を増大させることなく、UE100が周波数を特定することが考えられる。
第1に、UE100は、UE100が選択しているPLMNで使用され、且つ、サービングセルと異なる周波数(隣接周波数)を示す隣接周波数リストをサービングセルから取得する。例えば、UE100は、SIB5によって送信される情報をデコードすることによって、隣接周波数リストを取得できる。
第2に、UE100は、D2D周波数リストをサービングセルから取得する。例えば、UE100は、SIB18によって送信される情報をデコードすることによって、D2D周波数リストを取得できる。
第3に、UE100は、隣接周波数リストとD2D周波数リストとを比較する(図15参照)。図15に示すように、UE100は、隣接周波数リストとD2D周波数リストとに共通する周波数F1は、同一PLMNでのD2D発見手順で使用可能であると判定する。具体的には、UE100は、周波数F1によって、Inter−Freq.&Intra−PLMNのD2D発見手順が可能と判定する。
UE100は、隣接周波数リストにのみ示される周波数F2は、D2D発見手順で使用不能であると判定する。
UE100は、D2D周波数リストにのみ示される周波数F3は、異なるPLMNでのD2D発見手順で使用可能であると判定する。具体的には、UE100は、周波数F3によって、Inter−Freq.&Inter−PLMNのD2D発見手順が可能と判定する。従って、UE100は、周波数F3が異なるPLMNで使用される周波数であることを特定できる。
また、上述した各実施形態では説明しなかったが、UE100が、HPLMN(Home PLMN)或いは、EHPLMN(Equivalent Home PLMN)を選択している場合、UE100とHPLMNとの間に直接的な加入者契約があるため、D2D周波数リストは、UE100が選択できないPLMNである禁止PLMN(Forbidden PLMN)(のみ)で使用可能な周波数を含まないと考えられる。
一方、UE100が、VPLMN(Visited PLMN)を選択している場合、UE100とVPLMNとの間に直接的な加入者契約ではなく、HPLMとVPLMNとの間のローミング契約に基づいてVPLMNが選択されているため、HPLMとVPLMNとの間でUE100に対する設定が異なる可能性がある。従って、ローミング先のサービングセルからUE100が受信したD2D周波数リストは、禁止PLMNで使用可能な周波数を含むことあると考えられる。
現状、D2D周波数リストが禁止PLMNで使用可能な周波数を含む場合におけるUE100の動作について規定がないため、UE100が、禁止PLMNで使用可能な周波数においてDiscovery信号を許可なく送信する虞がある。そこで、以下の方法によって、UE100が、禁止PLMNで使用可能な周波数においてDiscovery信号を許可なく送信することを避けることができる。
第1に、UE100は、D2D周波数リストをローミング先のサービングセルから受信する。
第2に、UE100は、受信したD2D周波数リストの中から、Discovery信号の送信に使用するD2D周波数を選択する。また、UE100は、選択D2D周波数を提供するPLMNが禁止PLMNであるか否かを判定する。UE100は、上述の動作によって、選択D2D周波数を同一のPLMNが提供する場合、禁止PLMNにないと判定する。或いは、D2D周波数リストが、各D2D周波数に対応するPLMNを示す情報を含む場合、UE100は、当該情報に基づいて、PLMNを特定する。UE100は、特定したPLMNが禁止PLMNにあるか否かを判定してもよい。
なお、禁止PLMNリストは、USIMに記憶することが好ましい。これにより、UE100のUSIMが変更された場合(すなわち、加入者情報が変更した場合)であっても、UE100の誤作動を防ぐことができる。
第3に、UE100は、選択D2D周波数を提供するPLMNが、禁止PLMNリストにない場合に、当該PLMNの選択を開始する。UE100は、選択D2D周波数が禁止PLMNにある場合、他のD2D周波数を選択する。或いは、UE100は、Discovery信号の送信を諦める。
第4に、UE100は、当該PLMNの認証を受け、当該PLMNを選択できた場合に、選択D2D周波数を使用してDiscovery信号を送信することを要求する使用要求を選択したPLMNに属するセルに送信する。一方、UE100は、当該PLMNを選択できない場合、他のD2D周波数を選択する。或いは、UE100は、Discovery信号の送信を諦める。UE100は、当該PLMNを禁止PLMNリストに登録してもよい。
第5に、使用要求を受信したセルが属するPLMN内のサーバは、UE100のDiscovery信号送信の認証可能か判定する。サーバは、Discovery信号送信を認証できる場合、Discovery信号送信の承諾を通知し、Discovery信号送信を認証できない場合、Discovery信号送信の拒否を通知する。
第6に、UE100は、Discovery信号送信の承諾通知を受信した場合、選択D2D周波数においてDiscovery信号を送信する。一方、UE100は、Discovery信号送信の拒否通知を受信した場合、UE100は、当該選択D2D周波数におけるDiscovery信号の送信を諦める。UE100は、選択D2D周波数及び当該PLMNの少なくとも一方を記憶してもよい。具体的には、UE100は、当該PLMNをDiscovery信号送信が承諾されないPLMNのリストであるDiscovery禁止PLMNリストに登録してもよい。また、UE100は、選択D2D周波数を、Discovery信号送信が承諾されない禁止D2D周波数のリストに登録してもよい。UE100は、これらのリストを用いて、選択D2D周波数を提供するPLMNが禁止PLMNであるか否かを判定できる。
また、UE100は、これらのリストに基づいて、禁止PLMNのD2D周波数を選択できないように外してもよい。また、UE100は、禁止PLMNのDiscoveryリソースプールが分かる場合は、当該Discoveryリソースプールの時間領域をDiscovery信号のモニタ候補から外してもよい。
次に、UE100が、公共の安全のために使用されるパブリックセーフティUE(Public safety UE)であるケースを想定する。この場合、UE100が、使用要求を送信しなくても、Discovery信号を送信可能であることが望まれる。
そこで、UE100が、パブリックセーフティUEである場合、使用要求を送信する代わりに、パブリックセーフティUEであることを示すPS情報を通知する特別手順を行うことによって、Discovery信号送信の認証を省略できる。
例えば、UE100は、ローミング先のPLMNに、PS情報を通知し、PS情報で認証を受けている場合、D2D周波数リストに含まれるD2D周波数を提供するPLMNの認証(及びDiscovery信号送信の承諾)なく、当該D2D周波数を使用してDiscovery信号を送信できる。
或いは、UE100は、選択D2D周波数を提供するPLMNにおいて、PS情報を通知した場合に、当該PLMNの認証(及びDiscovery信号送信の承諾)なく、当該D2D周波数を使用してDiscovery信号を送信できる。
或いは、UE100は、選択D2D周波数を提供するPLMNの認証の前に、パブリックセーフティ認証サーバにアクセスする。UE100は、パブリックセーフティ認証サーバから認証を受けた場合に、当該PLMNの認証(及びDiscovery信号送信の承諾)なく、当該D2D周波数を使用してDiscovery信号を送信できる。
PS情報は、例えば、パブリックセーフティの機関の認証を示す認証情報の少なくとも一部である。当該認証情報は、パスワード(認証キー)であってもよい。また、当該認証情報は、複数の認証キーであり、時刻(UTC)によって適用される認証キーが変わってもよい。例えば、UE100は、第1認証キー(0時〜12時に使用)と第2認証キー(12時〜24時に使用)とを記憶している場合、現在時刻によって、PS情報を生成するための認証キーを選択する。なお、当該認証情報は、例えば、UE100のUSIMに記憶されている。
或いは、PS情報は、パブリックセーフティの機関によって発行されたパブリックセーフティ固有IDの少なくとも一部であってもよい。例えば、PS情報は、パブリックセーフティ固有IDの最初の16ビットである。なお、パブリックセーフティ固有IDは、所定の機関に発行された機関IDであってもよいし、個人に発行された個人IDであってもよい。
なお、UE100からPS情報を受信したeNB200は、UE100に対して、D2D近傍サービス(少なくともD2D発見手順)に使用される無線リソース(送信リソース又は送受信リソース)を割り当てなければならない。
また、上述した第1実施形態において、モニタギャップ報告は、モニタの対象を示す情報(例えば、PLMNの識別子、周波数帯の識別子(EARFCN)、中心周波数の情報の少なくともいずれかのリスト)を含んでもよい。
また、モニタギャップを示す情報は、ビットマップによってギャップパターンを示すビットマップ情報であってもよい。当該情報は、例えば、上述したように、サブフレーム単位のビットマップによってギャップパターンを示す。当該情報は、スロット単位又は無線フレーム単位のビットマップによってギャップパターンを示してもよい。
また、モニタギャップを示す情報は、ギャップパターンの時間周期を示す周期情報であってもよい。当該情報は、例えば、サブフレーム数によって時間周期を示す。
また、モニタギャップを示す情報は、周期情報の開始を示すタイミング情報であってもよい。例えば、タイミング情報は、サービングセルの所定のサブフレーム番号(例えば、「SFN=0」)を基準としたオフセット値であってもよい。従って、UE100は、他のeNB200(他のセル)からのSIBに含まれるDiscoveryリソース情報に基づいてモニタギャップを決定した場合、モニタギャップを示す情報は、他のセルのSFN=0を基準とせずに、サービングセルのSFN=0を基準とすることができる。これにより、UE100からモニタギャップを示す情報(モニタギャップ報告)を受信したサービングセルを管理するeNB200は、自セルのSFN=0に調整する必要がない。なお、タイミング情報は、ギャップパターンの開始とモニタの開始とのオフセット値(例えば、整数)を示す情報であってもよい。
また、モニタギャップを示す情報は、ビットマップ情報の繰り返し回数を示す回数情報であってもよい。
従って、モニタギャップを示す情報は、ビットマップ情報、周期情報、タイミング情報及び回数情報の少なくともいずれかの情報であってもよい。
なお、モニタギャップを示す情報は、ギャップパターンのうちモニタが行われる期間(有効期間)を示す情報であってもよい。
モニタギャップを示す情報が、上述したように、サブフレームパターンのビットマップを示す場合、ビットマップは、(例えば、HARQプロセスにおいて)eNB200−1が使用しないことを望むサブフレームが「0」を示し、eNB200−1が使用してもよいサブフレームが「1」を示すビット列であってもよい。この場合、上りリンク信号のための制御情報(UL grant)を受信する可能性があるサブフレーム、上りリンク信号の再送を行うサブフレーム(例えば、UL HARQ 再送サブフレーム)、上りリンク信号及び/又は下りリンク信号の再送のためのフィードバック情報を送信するためのサブフレーム(DL/UL HARQ feedback)が「1」で示されてもよい。
また、モニタギャップを示す情報として、ギャップパターンを示す情報(ビットマップ情報)を送信する場合、1つのモニタギャップを示す情報が、興味のある全ての周波数におけるギャップパターンを示してもよい。例えば、「1」がモニタを希望するサブフレームを示し、「0」がモニタを希望しないサブフレームを示すと仮定する。第1の周波数における送信リソースプールのサブフレームパターンが、「11100000」であり、第2の周波数における送信リソースプールのサブフレームパターンが、「00000111」である場合、1つのモニタギャップを示す情報は、「11100111」を示してもよい。このように、1つのモニタギャップを示す情報は、複数の他の周波数のそれぞれに対応するD2D近傍サービス用のリソースプールを示す情報を統合した情報であってもよい。これにより、オーバヘッドが減少できる。
なお、1つのモニタギャップを示す情報は、複数のビットマップ情報を統合した情報(すなわち、複数のビットマップ情報の上位集合を示す情報)に限らない。1つのモニタギャップを示す情報は、複数の周期情報を統合した情報(すなわち、複数の周期情報の上位集合を示す情報)であってもよい。具体的には、複数の周期情報によって示される複数の周期の最小公倍数を示す値が、1つのモニタギャップを示す情報であってもよい。例えば、周波数1におけるD2D近傍サービス用のリソースプールの周期が3であり、周波数2におけるD2D近傍サービス用のリソースプールの周期が5である場合、複数の周期情報を統合した情報によって示される周期は、15である。
或いは、1つのモニタギャップを示す情報が、興味のあるPLMN毎のギャップパターンを示してもよい。この場合、複数のPLMNに興味があるUE(すなわち、複数のPLMNにおいてD2D近傍サービスを利用したいUE)は、複数のモニタギャップを示す情報をeNB200に送信する。複数のモニタギャップを示す情報のそれぞれは、各PLMNの識別子と対応付けられている。
或いは、1つのモニタギャップを示す情報が、興味のある周波数毎のギャップパターンを示す情報を示してもよい。この場合、複数の周波数に興味があるUE(すなわち、複数の周波数においてD2D近傍サービスを利用したいUE)は、複数のモニタギャップを示す情報をeNB200に送信する。複数のモニタギャップを示す情報のそれぞれは、各周波数の識別子と対応付けられている。このように、UE100は、複数のモニタギャップを示す情報は、複数の他の周波数のそれぞれに対応するリソースプール(モニタギャップ)を示す情報であってもよい。
eNB200は、UE100から複数のモニタギャップを示す情報を受信した場合、複数のモニタギャップのそれぞれをUE100のモニタギャップに設定してもよいし、複数のモニタギャップのうちの1つのモニタギャップを、UE100のモニタギャップに設定してもよい。
なお、eNB200は、UE100からのモニタギャップを示す情報に基づいて、UE100のモニタギャップを設定できるため、eNB200は、UE100からのモニタギャップを示す情報と同じモニタギャップをUE100のモニタギャップとして設定してもよい。或いは、eNB200は、UE100からのモニタギャップを示す情報を修正し、UE100からのモニタギャップを示す情報の少なくとも一部を変更したモニタギャップを、UE100のモニタギャップとして設定してもよい。
なお、UE100は、モニタギャップ要求に含まれるDiscoveryリソース情報として、上述にて説明したモニタギャップを示す情報又はモニタギャップ報告に含まれる情報と同じ形式の情報を送信してもよい。また、eNB200−1は、許可されたモニタギャップを示す情報及びモニタギャップ要求の応答として、上述にて説明したモニタギャップを示す情報又はモニタギャップ報告に含まれる情報と同じ形式の情報を送信してもよい。
従って、モニタギャップ要求に含まれるDiscoveryリソース情報が、例えば、D2D発見信号用のモニタギャップの候補を示す情報である場合、当該モニタギャップの候補を示す情報は、ビットマップ情報(discoverySubframeBitmap)、周期情報(discoveryPeriod)、タイミング情報(discoverOffsetIndicator)及び回数情報(discoveryNumReptition)の少なくともいずれかの情報であってもよい。ここで、モニタギャップの候補を示す情報の一例について、図16を用いて説明する。図16は、モニタギャップの候補を示す情報の一例を説明するための図である。
図16に示すように、1番目のリソースプールは、周波数1のサービングセルにおけるDiscoveryリソースプールを示す。2番目のリソースプールは、周波数2の近隣セルにおけるDiscoveryリソースプールを示す。3番目のリソースプールは、周波数3の近隣セルにおけるDiscoveryリソースプールを示す。4番目のリソースプールは、UE100が決定したモニタギャップの候補リソースを示す。
図16において、ビットマップ情報は、複数のDiscoveryリソースプール(具体的には、周波数2の近隣セル及び周波数3の近隣セルのDiscoveryリソースプール)が統合されたギャップパターンを示す。具体的には、ビットマップ情報は、「1001000110…」を示す。なお、UE100は、サービングセルのDiscoveryリソースプールを優先するため、サービングセルにおけるDiscoveryリソースプールに対応する2番目と3番目のビットは、「0」である。また、タイミング情報は、近隣セルの「SFN=0」を基準としたオフセット値ではなく、サービングセルの「SFN=0」を基準としたオフセット値である。
なお、eNB200は、UE100から送信されたギャップパターンを示す情報(ビットマップ情報)に基づいて、他のUE100のモニタギャップを決定(設定)してもよい。例えば、UE100が、モニタギャップを示す情報として所定の周波数の識別子と対応付けられたギャップパターンを示す情報をeNB200に送信し、且つ、他のUE100が、希望する所定の周波数の識別子を含むモニタギャップ要求をeNB200に送信した場合、eNB200は、UE100からのギャップパターンと同じギャップパターンを他のUE100のモニタギャップに設定することができる。
なお、eNB200は、UE100から送信されたモニタギャップを示す情報が、他セルにおけるDiscoveryリソースプールを示す情報と等しいのか、UE100が(自律的に)決定したモニタギャップを示す情報であるのかを認識する必要がある。eNB200が、UE100が(自律的に)決定したモニタギャップを他セルにおけるDiscoveryリソースプールであるとして、他のUE100のモニタギャップに設定する虞があるためである。この場合、他のUE100は、Discovery信号を有効にモニタできない可能性がある。このため、例えば、設定要求に含まれるビットマップ情報が、UE100自身が決定したモニタギャップを示すのか、他セルにおけるDiscoveryリソースプールを示すのかを判断するためのフラグ情報が、設定要求に含まれてもよい。
また、eNB200は、例えば、UE100からモニタギャップの候補(候補リソースプール)を示す情報を受信した場合、当該候補リソースプールを、当該UE100のモニタギャップとして設定するか否かを示す情報を、UE100に送信してもよい。当該候補リソースプールを、当該UE100のモニタギャップとして設定するか否かを示す情報は、Ack(設定)/Nack(非設定)を示す情報であってもよいし、1ビットによって示されるフラグ情報(例えば、「0:設定」、「1:非設定」)であってもよい。或いは、eNB200は、候補リソースプールを、UE100のモニタギャップとして設定する場合に、Ackを示す情報を送信し、候補リソースプールを、UE100のモニタギャップとして設定しない場合には、何も送信しなくてもよい。或いは、eNB200は、候補リソースプールをUE100のモニタギャップとして設定する場合に、何も送信せず、候補リソースプールをUE100のモニタギャップとして設定しない場合には、Nackを送信してもよい。
なお、eNB200及び自セルのUE100が、共通のモニタギャップを認識している場合、UE100は、モニタギャップを示す情報(又はDiscoveryリソース情報)を含まない設定要求を送信し、eNB200は、設定されたモニタギャップを示すビットマップ情報ではなく、Ack(設定)/Nack(非設定)を示す情報を送信してもよい。eNB200及び自セルのUE100が、共通のモニタギャップを認識している場合とは、例えば、eNB200が、共通のモニタギャップを示す情報をSIBで送信している場合である。
また、上述した第2実施形態では、UE100は、間欠受信モードのオフ期間に他の周波数におけるDiscovery信号をモニタしていたが、これに限られない。UE100は、他のシステムにおける基地局からの電波強度を測定するために割り当てられた期間であるメジャメントギャップ(Measurement Gap)において、他の周波数におけるDiscovery信号をモニタしてもよい。また、セルに接続しているUE(コネクティッドUE)100が、メジャメントギャップにおいてのみ、他の周波数におけるDiscovery信号をモニタしてもよい。メジャメントギャップが設定されている期間は、接続中のセルが、UE100に対して無線信号を送信しないため、UE100がD2D無線信号の送信又は受信を行うことによって接続中のセルから情報を受信できないという問題が発生しない。なお、UE100は、単一の受信機(又は送受信機)を備えている場合にのみ、メジャメントギャップ(及び間欠受信モードのオフ期間)においてのみ、D2D無線信号の送信又は受信を行ってもよい。UE100は、複数の受信機(又は送受信機)を備えている場合、メジャメントギャップ以外の期間において、D2D無線信号の送信又は受信を行ってもよい。
或いは、UE100は、設定されている間欠受信モードのオフ期間及び/又は設定されているメジャメントギャップのみでは、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタが充分に実行できないと判定した場合、モニタギャップを決定してもよい、或いは、UE100は、eNB200にモニタギャップ要求を送信してもよい。例えば、UE100は、間欠受信モードのオフ期間及び/又はメジャメントギャップにおいて、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタが困難であったり、他の周波数におけるDiscovery信号のモニタを行っても、他のUE100からDiscovery信号を受信できない場合に、モニタギャップを決定したり、eNB200にモニタギャップ要求を送信したりしてもよい。また、UE100は、間欠受信モードのオフ期間及び/又はメジャメントギャップのみのDiscovery信号のモニタでは、基準値以上の品質(例えば、発見可能性(discovery probability))を確保できない場合に、モニタギャップを決定したり、eNB200にモニタギャップ要求を送信したりしてもよい。例えば、UE100は、間欠受信モードのオフ期間及び/又はメジャメントギャップの時間が短すぎる場合、モニタの品質(精度)が確保できないと判定する。基準値(閾値)は、eNB200(サービングセル)によって設定されてもよいし、eNB200よりも上位のネットワーク装置(例えば、MME、OAM、NASエンティティ、ProSe Functionを有するサーバなど)によって設定されてもよいし、予め決定されている閾値(pre−defined value)であってもよい。なお、ProSe Functionを有するサーバは、D2D近傍サービスに関する管理を行うサーバであり、例えば、上述した第1サーバ400−1(又は第2サーバ400−2)である。
また、上述した第1実施形態において、eNB200−2は、第2PLMNにおけるDiscoveryリソース情報を含む設定情報をSIB18によって送信していたが、eNB200−1が、自身の属する第1PLMNにおけるDiscoveryリソース情報を含む設定情報をSIB18によって送信してもよいことは勿論である。さらに、eNB200−1は、他のPLMN(又は他のeNB200−2)におけるDiscoveryリソース情報をSIBによって送信してもよい。或いは、eNB200−1は、他のPLMN(又は他のeNB200−2)におけるDiscoveryリソース情報を専用の信号(dedicated signalling)によって個々のUE100にユニキャストで送信してもよい。eNB200−1は、他のPLMN(又は他のeNB200−2)におけるDiscoveryリソース情報を、モニタギャップとして送信する場合にのみ、専用の信号によってUE100にユニキャストで送信してもよい。この場合、UE100は、SIBではなく、専用の信号によって受信した他のPLMN(又は他のeNB200−2)におけるDiscoveryリソース情報に基づいて特定されるリソースプールの期間をモニタギャップとみなすことができる。
また、eNB200−1は、所定のUE100に対して許可したモニタギャップを示す情報又は所定のUE100に割り当てたモニタギャップを示す情報を、他のPLMN又は他のeNB200におけるDiscoveryリソース情報(の少なくとも一部)として、SIBによって送信してもよい。UE100は、SIBによって受信した、他のPLMN又は他のeNB200におけるDiscoveryリソース情報に基づいて、モニタギャップを決定してもよいし、モニタギャップ要求に含ませるDiscoveryリソースプールを決定してもよい。
上述した第2実施形態において、UE100は、無線送受信機110を1つのみ備える場合(すなわち、複数の周波数(サービングセルの周波数と興味があるD2D周波数)において同時に受信する能力がない場合)、間欠受信モードのオフ期間にのみ、他の周波数におけるDiscovery信号をモニタしてもよい。また、UE100は、間欠受信モードのオフ期間に他の周波数におけるDiscovery信号をモニタするために、干渉(例えば、UE自身のWLAN通信に基づく干渉、GNSSの使用に基づくGNSSからの/への干渉など)を抑制するために使用されるIDCメッセージ(InDeviceCoexindication message)を、eNB200に送信してもよい。
上述した各実施形態では、Discovery信号のモニタ(受信)を中心に説明したが、これに限られない。上述した内容は、Discovery信号のアナウンス(送信)に適用されてもよい。従って、上述のDiscovery信号のモニタ(受信)をDiscovery信号のアナウンス(送信)に置き換えてもよい。また、上述した内容は、D2D発見手順だけでなく、他の動作(例えば、D2D通信)に適用されてもよい。従って、上述のDiscovery信号をD2D通信(communication)信号に置き換えてもよい。例えば、UE100が、他の周波数においてD2D通信信号を送信及び/又は受信するためのギャップを決定してもよいし。或いは、eNB200(サービングセル)が、他の周波数(他のセル)においてD2D通信信号を送信及び/又は受信するためのギャップを決定し、当該ギャップをUE100に送信してもよい。
上述した各実施形態において、モニタギャップ及び/又はアナウンシングギャップは、サイドリンクギャップと称されてもよい。ここで、サイドリンクギャップでは、サイドリンク動作(すなわち、D2D近傍サービスにおけるD2D動作)が優先的に実行される。具体的には、UE100は、サイドリンクギャップにおいて、Discovery信号又はCommunication信号の受信(モニタ)又は送信(アナウンシング)を行うことができる。サイドリンクギャップは、セルラ通信(Uu通信)の義務を負わない期間であってもよい。UE100は、サイドリンクギャップにおいて、PDCCHを受信することが免除される。
ここで、eNB200は、eNB200又は他のeNB200からの無線信号の受信動作を行うためのギャップとサイドリンクギャップとをUE100に設定するにあたって、以下のように設定してもよい。なお、eNB200又は他のeNB200からの無線信号の受信動作を行うためのギャップ(以下、受信ギャップ)は、例えば、eNB200又は他のeNB200からの電波強度を測定するためのメジャメントギャップ、eNB200からの制御信号(PDCCH)を受信するためのページング機会、及び、サービングセルと同じ周波数帯に属するセルからの電波強度を測定するためのメジャメントギャップ(すなわち、周波数内メジャメント(intra−frequency measurement)のためのギャップ又は機会)の少なくともいずれかである。
第1に、eNB200は、受信ギャップとサイドリンクギャップとが重複しないように、サイドリンクギャップをUE100に設定する。これにより、UE100は、受信動作とサイドリンク動作との間で優先付けを考慮せずに各動作を実行できる。
第2に、eNB200は、受信ギャップをUE100に設定している場合には、サイドリンクギャップの設定を中止する。すなわち、eNB200は、受信ギャップが設定されているUE100に対して、サイドリンクギャップの設定(割り当て)を行わない。これにより、UE100は、受信動作とサイドリンク動作との間で優先付けを考慮せずに各動作を実行できる。
第3に、eNB200は、受信ギャップとサイドリンクギャップとを独立してUE100に設定する。この場合には、受信ギャップとサイドリンクギャップとが重複する可能性がある。受信ギャップとサイドリンクギャップとが重複する期間では、受信動作がサイドリンク動作よりも優先される。従って、UE100は、重複する期間では、受信動作をサイドリンク動作よりも優先的に実行する。ここで、UE100が、サイドリンクギャップにおいてサイドリンク動作を実行中であるケースにおいて、重複する期間では、サイドリンク動作を中止して、受信動作を実行する。例えば、UE100は、サイドリンクギャップにおいて、周波数内(intra−frequency)メジャメントを実行しなければならない場合には、サービングセルの周波数と異なる周波数でのサイドリンク動作(例えば、Discovery信号のアナウンス)を中断し、周波数メジャメントを実行する。UE100は、重複する期間が経過した後、サイドリンクギャップにおいてサイドリンク動作を再開してもよい。
なお、eNB200−1は、図17に示すように、単一のサイドリンクギャップを設定してもよい。ここで、単一のサイドリンクギャップは、受信ギャップを含む。
なお、UE100は、重複する期間において、eNB(セル)からの無線信号に関する測定条件(要求性能)を満たさない場合に、周波数内メジャメントをサイドリンク動作よりも優先してもよい。UE100は、測定条件を満たす場合には、サイドリンク動作を周波数内メジャメントよりも優先してもよい。測定条件は、例えば、eNBからの無線信号の受信強度(RSRP)又は受信品質(RSRQ)の測定間隔(又は評価間隔)及び新たなセルを検出する間隔の少なくともいずれかの条件(最小要求)である。
なお、UE100が、サービングセルの周波数と異なる周波数でサイドリンク動作を実行する場合、周波数のチューニング(RF tuning)のための時間が必要となる。従って、図18に示すように、サイドリンクギャップは、サイドリンク用のSLリソースプール(例えば、受信リソースプール)よりも広い期間であってもよい。例えば、サイドリンクギャップは、SLリソースプールの前の所定サブフレーム(例えば、1サブフレーム)前から開始してもよい。また、サイドリンクギャップは、SLリソースプールの後の所定サブフレーム(例えば、1サブフレーム)後で終了してもよい。所定サブフレームは、ガード期間に相当する。ガード期間において、UE100は、可能である場合、サイドリンク動作を実行してもよいが、サイドリンク動作の優先度は低くてもよい。UE100は、カード期間の一部(例えば、1スロット)で、サイドリンク動作を実行してもよい。
また、UE100は、サイドリンクギャップの直前の所定期間(例えば、4サブフレーム)において、eNB200への上り送信のための制御情報(ULグラント)の受信を省略してもよい(図19参照)。従って、UE100は、サイドリンクギャップの直前の所定期間において、ULグラントの受信が要求されない。eNB200は、通常、ULグラントの受信を要求するが、サイドリンクギャップの直前の所定期間において、ULグラントの受信をUE100に要求しない。これにより、UE100は、サイドリンクギャップ内で、上り送信を行うことを回避できる。また、UE100は、ULグラントの受信により、サイドリンクギャップ内での上り送信が発生した場合には、上り送信をサイドリンク動作よりも優先的に実行することができる。
また、UE100は、複数の受信機(受信部)を備える場合には、サイドリンクギャップにおいて、複数の受信機のうちの一つの受信機によりeNB200からの制御信号(PDCCH)を受信するための制御を行ってもよい。従って、UE100は、一つの受信機をセルラ通信(Uu)のために割り当て、一つの受信機又は送信機をサイドリンク動作のために割り当てる。これにより、UE100は、サイドリンクギャップであっても、データ通信とは異なるセルラ通信(Uu動作)及びメジャメントを実行できる。セルラ通信(Uu動作)は、例えば、ページング受信などの制御情報(PDCCH)の受信である。なお、UE100は、一つの受信機しか備えていない場合は、上述したように、サイドリンクギャップにおいて、データ通信とは異なるセルラ通信(Uu動作)をサイドリンク動作よりも優先してもよい。
また、eNB200は、サイドリンクギャップにおいてサイドリンク動作を優先的に実行する周波数(サービングセルと異なる周波数)を指定するための情報(指定情報)をUE100に送信してもよい。例えば、eNB200は、サービングセルと異なる複数の周波数が存在する場合、サイドリンク動作を許可する周波数を指定するための情報をUE100に通知する。UE100は、サイドリンクギャップの間中、指定された周波数でサイドリンク動作を実行してもよいし、サイドリンクギャップにおいて各周波数におけるサイドリンク用のリソースプールが重複している期間の間のみ、指定された周波数でサイドリンク動作を実行してもよい。
eNB200は、複数の他の周波数のそれぞれに対応するサイドリンクギャップをUE100に設定してもよい。すなわち、eNB200は、周波数毎にサイドリンクギャップを設定してもよい。UE100に設定された各サイドリンクギャップは、互い重複しない。この場合、各サイドリンクギャップが指定情報に相当する。UE100は、設定された各サイドリンクギャップに対応する周波数でサイドリンク動作を実行することができる。
eNB200は、周波数の優先度に関する情報を指定情報としてUE100に送信してもよい。eNB200は、指定情報をブロードキャスト(例えば、SIB)又はユニキャスト(例えば、RRCメッセージ)によりUE100に通知できる。周波数の優先度に関する情報(以下、優先度情報)は、例えば、周波数(キャリア)と優先度とが関連付けられている情報である。例えば、優先度情報では、キャリアAと優先度0(例えば、Low priority)が関連付けられ、キャリアBと優先度1(例えば、High priority)とが関連付けられる。また、優先度情報では、周波数(キャリア)とサイドリンク用の論理チャネルに関する識別情報(論理チャネルの識別子(LCID)又は論理チャネルグループの識別子(LCGID))とが関連付けられていてもよい。ここで、サイドリンク用の論理チャネルに関する識別情報は、優先度と関連付けられている。eNB200は、論理チャネルに関する識別情報と優先度との関連付けをUE100に通知することによって、UE100は、周波数(キャリア)と優先度とが直接的に関連付けられていなくても、周波数の優先度を把握できる。UE100は、優先度が高い周波数においてサイドリンク動作を実行できる。
また、eNB200は、セカンダリセル(SCell)を示す識別情報(セカンダリセルのインデックス)を指定情報としてUE100に送信してもよい。指定情報としてSCellを示す識別情報を受信したUE100は、複数のコンポーネントキャリア(複数のセル(PCell及びSCell))を同時に使用して通信を行うキャリアアグリゲーションが設定されている場合に、識別情報により示されるセカンダリセルの周波数でサイドリンク動作を実行できる。
また、eNB200は、サイドリンクギャップにおいてサイドリンク動作を実行する通信機(RFチェイン:送信機及び/又は受信機)を指定する情報及びサイドリンクギャップにおけるサイドリンク動作(すなわち、サイドリンクギャップで実行可能なサイドリンク動作)を指定する情報の少なくとも一方をサイドリンクギャップと共に設定してもよい。
通信機を指定する情報は、例えば、RFチェイン識別番号である。UE100は、設定されたサイドリンクギャップにおいて、指定された通信機を用いて、サイドリンク動作を実行する。eNB200は、複数の通信機を備えるUE100に対して、サポートするバンドコンビネーション毎(すなわち、RFチェイン毎)に適切にサイドリンクギャップを設定することにより、セルラ通信(Uu通信)動作とサイドリンク動作との機会を最大化することが可能になる。
通信機を指定する情報は、セカンダリセル(SCell)を示す識別情報(セカンダリセルのインデックス)であってもよい。UE100は、キャリアアグリゲーションが設定されている場合に、所定の通信機(受信機)を用いて、所定のSCellから情報を受信していると仮定する。UE100は、通信機を指定する情報として受信した識別情報が所定のSCellを示す場合、設定されたサイドリンクギャップにおいて、所定の通信機を用いて、サイドリンク動作を実行する。従って、UE100は、サイドリンクギャップにおいて、所定のSCellの受信(及び/又は送信)が免除される。
サイドリンク動作を指定する情報は、設定されたサイドリンクギャップにおいてUE100が実行するサイドリンク動作を示す情報である。例えば、当該情報は、「Discovery」及び「Communication」のいずれかを示す情報であってもよいし、「Discovery送信(アナウンシング)」、「Discovery受信(モニタ)」、「Communication送信」及び「Communication受信」のいずれかを示す情報であってもよい。UE100は、サイドリンクギャップにおいて指定されたサイドリンク動作を実行する。
上述した各実施形態では、移動通信システムの一例としてLTEシステムを説明したが、LTEシステムに限定されるものではなく、LTEシステム以外のシステムに本出願の内容を適用してもよい。
[付記]
以下に、実施形態の補足事項について付記する。
(A)付記1
(A1)導入
この付記1では、PLMN間発見機能(inter−PLMN D2D discovery functiolity)をサポートするための方法及び可能な解決策を検討する。
(A2)PLMN間発見手順(inter−PLMN discovery)サポート
一部の企業は、特に、既存のピア・ツー・ピア発見機能に優る利点を考慮して、LTE D2DにおけるPLMN間機能をサポートすることに関心を示した。SA2は、リリース12におけるPLMN間発見手順のサポートもキャプチャーした。さらに、D2Dは、交通事故(トラフィックアクシデント)を削減する可能性のある有望なテクノロジーのうちの1つとして既に確認されている。D2D発見手順が同一PLMN内での運用に制限される場合、D2Dの有用性は、著しく低減されるであろう。
提案1:PLMN間D2D発見手順(inter−PLMN discovery)は、リリース12においてサポートされるべきである。
(A3)PLMN間発見手順のステージ2デザイン
(A3.1)課題
提案1が採用される場合、PLMN間発見手順を行う1つの単純な方法は、セル間/周波数間発見手順サポートのためのメカニズムに、PLMN間発見手順の機能を組み込むことである。換言すると、PLMN間発見手順は、セル間/周波数間発見手順のために合意済みであるSIBの使用を通じてサポートされるべきである。
(A3.2)SIBプロビジョニングスキーム
PLMN間発見手順をサポートするために、発見リソース情報は、D2D UEが他のPLMNに属するセルにおいて送信されたDiscovery信号をモニタするためにさらに必要とされる。UEは、サービングセルのSIB(例えば、SIB18又は19)から、同一周波数内でDiscovery信号を受信するための情報のフルセットと、少なくとも発見手順をサポートするのはどの周波数であるかについてのインディケーションとを取得することができる。サービングセルから送信されたSIB18又は19が周波数間発見手順のための情報のフルセットを含むか否かは、未だ決定されていないが、同じPLMNから提供される周波数である限り、同一周波数内/周波数間でのDiscovery信号の受信についてのこのような情報に関する知識をサービングセルが有することが前提とされてもよい。
PLMN間発見手順サポートに関する状況は、異なるPLMNに属するセルがどのような方法でお互いから情報のフルセットを取得するかが不明確であるので、異なる。以下の2つのオプションが考慮されてもよい(図20参照):
・オプション1:サービングセルは、他のPLMNからのSIB18又は19のコピーをSIBの中で提供する。
オプション1は、ローミング契約に基づく設定、または、複数のPLMNによって共有される、もしくは、利用できるサーバによる設定に含まれてもよい。このオプションでは、SIB18又は19から共有される発見手順情報(discovery information)は、静的または準静的であることが前提とされる。UEは、異なるPLMN(群)に属する発見手順情報を取得するためにこのUEのサービングセルのSIB18又は19をデコードしてもよいことが前提とされる。このオプションの欠点は、特に、異なる複数のPLMN(multiple inter−PLMNs)からの発見手順情報がサポートされる必要がある場合、SIB18又は19のサイズが著しく増大する。
RANレベルSIB18又は19共有:これは、PLMN(群)による直接X2通信を用いてもよい。より動的なSIB18又は19共有を容易に実現することができるが、少なくともリリース12の範囲外である。
・オプション2:UEは、別のPLMNに属するセルから直接的にSIB18又は19を取得する。
オプション2では、UEは、別のPLMN(群)に属する隣接セルから直接的にSIB18又は19を取得する必要がある。これは、動的なSIB18又は19共有を容易に実現し、サービングセルは、サービングセル自身のSIB18又は19の中で異なったPLMN(群)のSIB18又は19を提供する必要はない。このオプションは、UEがPLMN間発見手順のために複数のSIB18又は19をデコードする複雑性を増大させる。UEが別のPLMNに属するSIB18又は19を取得するために、当該UEのサービングセルとの協調を必要とするかどうかは、さらなる課題である。
オプション1が採用される場合、SIB18又は19のサイズは、複数のPLMNからの発見手順情報を収容するために著しく増大される必要があるであろう。オプション2では、SIBのサイズは、同一PLMN内に限定され、特に、発見手順情報が準静的であることが前提とされる場合、UEが複数のSIB18又は19を復号するための複雑性は、限定される。従って、オプション2が採用されるべきである、と結論を出す。
提案3:サービングセルは、サービングセル自身のPLMNに属するSIB18又は19を提供すれば十分である、ことを合意すべきである。
(A3.3)他のPLMNの周波数の識別
下記合意において、「隣接周波数」が他のPLMNの周波数を含むか否かは明確でない。
サービングセルは、SIB情報の中で、どの隣接周波数がProSe発見をサポートしているのかを、通知してもよい。
周波数情報がUEのサービングセルのSIBから得られない場合、UEは、他のPLMNからのセルがカバレッジ範囲内に存在するか否か、および、SIB18又は19が提供されているか否かを確認するためだけに、頻繁にサービングセルの周波数とは異なる周波数に、受信機の周波数を調整する必要があるであろう。しかしながら、他のPLMNの周波数がサービングセルのSIBの中で一覧化されて提供される場合、UEは、指定された周波数に同調するだけでよく、既存のDRX機会を使用して異なるPLMNに属するセルから直接的にSIB18又は19を取得してもよい。
提案4:サービングセルのSIBは、PLMN間のD2D発見手順を念頭に入れて他のPLMNの周波数を提供することに合意すべきである。
(A4)課題
PLMN間のSIB18又は19情報交換の有無の前提の各事例に関して、論点が検討され得る。この章では、2つの観点について考察する。
(A4.1)PLMN間のSIB18又は19情報の交換なし
上記提案に合意できる場合、PLMN間の発見手順は、周波数間発見メカニズムに加えて容易に実現されるであろう。しかしながら、異なるPLMN(inter−PLMN)の発見手順情報の共有がサポートされていないことが前提とされる場合、異なるPLMNに属するセルからSIB18又は19情報を取得する機会をサービングセルがUEに適切に設定する簡単な方法は、存在しないであろう。特に、RAN1は、UEがサポートするFDDキャリアのスペクトルをDLおよびULで同時に受信できない可能性があることを既に前提としている。
・所見:異なるPLMNの発見手順情報の共有がない場合、サービングセルは、PLMN間Discovery信号のモニタリングのためにUEを適切に設定できない可能性がある。
この所見の観点から、UEがSIB18又は19情報を取得し、別のPLMNに属するセルからのDiscovery信号をモニタするために、以下の2つのオプションが検討されてもよい。
・オプション1a:UEは、既存のDRX設定を用いて、DRXオフ期間中に、異なるPLMNに属するSIB18又はSIB19の受信とDiscovery信号のモニタとを行ってもよい。
・オプション2a:PLMN間の発見手順情報は、UEによってサービングセルに間接的に提供される。例えば、UEは、異なるPLMNに属するセルから受信されたSIB18又は19の全て(フルセット)または一部(サブセット)を転送する。
比較すると、オプション1aは、PLMN間の発見手順をサポートするために既存の仕様への著しい変更を要求しないが、既存のDRXでは、PLMN間の発見手順の機会は、「ベストエフォート」に基づいている。UEがDRXだけを使用して好ましいPLMN間のDiscovery信号をモニタできる保証はない。その上、UEは、DRXオフ期間中に、例えば、HARQ再送信およびスケジューリング要求(SR)などのULセルラ通信を実行しても差し支えなく、かつ、UEは、同時に行われる発見モニタリングおよびULWAN通信をサポートしないことが前提なので、PLMN間発見モニタリングの機会は、低減される。
オプション2aでは、UEは、サービングセルにとって関心のあるPLMN間の発見手順情報を提供する。サービングセルが発見手順情報を受信すると、PLMN間発見手順のための適切な機会をUEに設定するか否かを決定することはサービングセルに委ねられる。このオプションの欠点は、Uuインターフェイスによるシグナリングが増加する可能性がある。
どちらのオプションにも欠点があるので、2つのオプションのうち、許容範囲にあると考えられ得るより大きい仕様へのインパクトを有するが、D2D発見手順のため十分な利益をもたらすオプションを決定すべきである。しかしながら、どちらのオプションが採用されるかとは無関係に、UEの挙動がサービングセルの制御下にあるべきことは明確であるべきである。
提案5:PLMN間発見モニタリングに関するUEの挙動がサービングセルの制御下にあるべきことが合意されるべきである。
提案6:SIB18又は19情報がPLMNの間で交換されない場合、オプション1aが好ましいか、オプション2aが好ましいかを検討すべきである。
(A4.2)PLMN間でのSIB18又は19情報の交換あり
SIB18又は19のフルセットが異なるPLMNに属するセルの間で交換されることを前提として、サービングセルが、他のPLMNに属するセルのPLMN間発見機会を知っていることが前提とされてもよい。しかしながら、他のPLMNからの隣接セルの個数に起因して、サービングセルが他のPLMNからの全ての発見リソースをSIB18又は19に含めることは実現可能でない。SIB18又は19のサイズは、著しく増大されるであろう。サービングセルは、UEが他のPLMNに属するセルからの発見リソースをモニタ及び受信するためのギャップ機会(gap occasions)を設定する際に2つのオプションを有するであろう。
・オプション1b:サービングセルがSIB18又は19において発見手順情報をブロードキャストしない場合、1つ以上のディスカバリ可能な周波数に関してPLMN間発見機会をUEに設定することはサービングセルに委ねられる。サービングセルは、UEの能力に従って、PLMN間発見機会をUEに設定してもよい。
オプション1bでは、サービングセルは、SIB18又は19において、何らかのPLMN間周波数情報を含む、PLMN間発見手順情報を提供する必要がない。サービングセルは、PLMN間発見機会をUEに設定するためにUEからのフィードバックを要求しない。これは、PLMN間発見手順をサポートするより簡単な方法であるが、オプション1bは、サービングセルがPLMN間発見手順のためUEの優先傾向(preferences)を考慮できない、という欠点がある。
・オプション2b:このオプションでは、サービングセルは、他のPLMNにおけるディスカバリ可能な周波数をSIB18又は19においてブロードキャストする。UEは、他のPLMNにおける1つ以上の周波数において、発見リソースをモニタするUEの意図をサービングセルに示すこともあり得る。発見興味インディケーションに基づいて、サービングセルは、UEのニーズのために適切なPLMN間発見機会をUEに設定してもよい。
オプション2bは、発見機会の設定を、UEが興味のある周波数に基づいてサービングセルが正確に決定できる、という利点がある。これは、追加のシグナリングがPLMN周波数をSIBにおいてブロードキャストするために必要とされ、UEに発見機会が適切に設定される前にUEが発見興味インディケーションをサービングセルに送信する必要がある、という欠点がある。
どちらのオプションもいくつかの欠点がある。しかしながら、サービングセルが、発見機会をUEが関心のある周波数だけに制限するかもしれないので、オプション2bが望ましい。
提案7:SIB18又は19情報がPLMNの間で交換されることを前提として、PLMN間発見機会は、UEに関心のある周波数に基づくべきである。
(A5)結論
この付記1では、PLMN間D2D発見手順の必要性を検討し、PLMN間D2D発見手順をサポートするためにシンプルなメカニズムを提供した。また、想定される課題及び潜在的な解決方法を述べた。
(B)付記2
(B1)導入
この付記2では、inter−Frequency及びinter−PLMN discovery(異なる周波数間及び異なるPLMN間におけるD2D発見手順)をサポートするための未解決の課題を、可能な解決策に沿って考察する。
(B2)Inter−PLMN discovery観点での未解決の課題
この章では、inter−frequency/inter−PLMN discoveryを考察する。
(B2.1)上位レイヤがinter−PLMNキャリアリストを提供するかどうかに関するFFS
inter−PLMNキャリアに関して、上位レイヤが、他のProSeキャリアのリストを代わりに提供できるかどうかは、FFSである。これは、サービングセルが所定の理由のためにSIB18又は19を提供できない場合に、UEにとって有益な可能性がある。しかしながら、既存のコンセプトを引き継ぐために、RAN(無線アクセスネットワーク)自身が、自身のセルの動作周波数を決定して、且つ、どのキャリアがdiscoveryをサポートするかを決定する責任を有さなくてはならない。さらに、現時点では、上位レイヤ、すなわち、ProSe機能は、ProSe discovery(D2D発見手順)のためのキャリアのリストを提供できない、すなわち、E−UTRANがサービスを提供できない時にProSe直接通信に使用される無線パラメータのみが提供されてもよい。そのような上位レイヤ信号を導入した場合、RANとProSe機能との間の追加のインターフェイスの導入が必要となる。従って、少なくともリリース12では、上位レイヤによって提供されるinter−PLMN ProSe discoveryのための他のキャリアのリストをサポートすべきでないということを提案する。
提案1:少なくともリリース12において、ProSe discoveryをサポートするinter−PLMN周波数のリストをRANのみが提供することを前提とすべきである。
(B2.2)現状の合意のさらなる明確化
(B2.2.1)ProSe discoveryキャリアのリストを受信する上でのUE動作
UEがProSe discovery信号の受信を目的にできるキャリアのリストを、eNBはSIBで提供してもよい。これは、当該リストを制限するものであるか、当該リストがUEを補助するものであるかの一方又は両方のように思える。inter−PLMN discovery信号のモニタは、既存のPLMN選択手順の後に実行されるので、より明確にリストを受信する上でのUE動作を定義する必要がある。リストが、モニタUEの不必要な電力消費を減少させるための単なる補助情報である、すなわち、UEは、リストで提供されたキャリア上で送信されたProSe discovery信号のみをモニタしてもしなくてもよい、ことが好ましいと理解する。これは、例えば、図21に示すように、他のPLMN(すなわち、PLMN2)のSIB18又は19におけるリストに存在し、サービングセル(すなわち、PLMN1)のSIB18又は19のリストには存在しない追加のProSeキャリア(D2D周波数)に、UEが気付いた場合、当該UEは、追加のProSeキャリア上で送信されたdiscovery信号をモニタしてもよいことを意味している。さらに、UEが上位レイヤから許可を得ており、且つ、Uu受信に影響を与えない場合に限り、PLMN1又はPLMN2から受信したSIB18又は19のリストに存在する周波数かどうかに関係なく、UEは、さらに他のPLMN(すなわち、図21には描かれていないPLMN3)でdiscovery信号をモニタするかどうかをさらに決定してもよい。
提案2:UEは、SIB18又は19のリストに存在するProSeキャリア以外のキャリアに合わせることをサービングセルから要求されない。さらに、UEが、サービングセルのSIB18又は19のリストに存在しない周波数をモニタすることに何ら制限を与えない。
(B2.2.2)「ProSe受信がUu受信に影響を与えない」の明確化
上述の合意事項では、ProSe受信は、Uu受信に影響を与えない(例えば、UEが、ProSe discovery受信を実行するために、アイドル及び接続状態でDRX機会を利用したり、利用可能な場合は第2のRXチェインを使用したりする)ことが表明されている。この合意の主な目的は、UEがProSe discoveryのための自律的なギャップを使用することを避けるためである。これは、eNBから設定されたギャップ(eNB−configured gap)は、メジャメントギャップ手順に関する既存のメカニズムに基づいており、Uu受信に影響を与えると見なされないことを意味する。
確認1:明確にeNBから設定されたギャップは、Uu受信に影響を与えると見なされない。
DRX機会のみを用いるProSe discoveryは、発見確率の低下、すなわち、ベストエフォートdiscovery、になってもよい。二重のRxチェイン能力を有するUEは、追加の利点を有するけれども、現状、discoveryに関して単一の受信機が前提となっている。さらに、非公安UE(non−public safety UE)は、D2D近傍サービスをサポートするFDDキャリアのDL及びULスペクトル上で同時に受信できなくてもよいことが前提となっている。
所見1:DRX機会のみが利用される場合、discovery機会は非常に限定されることがある。
DRX機会のみが利用されることによって潜在的にdiscovery機会が低下することを考慮すると、discovery機会は、既存のギャップメカニズムに基づくべきである。しかしながら、ギャップメカニズムがdiscoveryのために機能するために、サービングセルは、Discoveryモニタに興味があるUEに適切なパラメータを設定するために、他のinter−PLMNキャリアについての詳細なProSe発見手順情報を有するべきである。UEが、他のInter−PLMNキャリア上で送信されたdiscovery信号をモニタするために、他のInter−PLMNキャリアのSIB18又は19を読む必要があることが合意されたので、UEは、既に取得している他のinter−PLMNキャリアについての詳細なProSe発見手順情報をサービングセルに通知する能力を有する必要があることが前提となるであろう。サービングセルが、関心のある異なるPLMNの詳細なProSe発見設定の情報を全く持っていない、すなわち、ネットワークレベルでの協調(すなわち、OAM間又はRAN間での詳細なdiscovery情報の共有)がない場合に、サービングセルが、UEのためにギャップを設定するかどうかを決定する前に当該情報を取得するためのオプションとして、以下の2つのオプションが考えられる。
・オプション1:UEは、inter−PLMNセル(異なるPLMNに属するセル)から受信したSIB18又は19の一部又は全部をサービングセルに転送する。UEが、inter−PLMN SIB18又は19情報をサービングセルに送らなくてはならない場合は、さらなる課題である。
・オプション2:UEは、可能なギャップ機会、例えば、UEがinter−PLMNセルから受信したSIB18又は19に基づいて決定したギャップパターン、をサービングセルに通知する。
オプション1は、UEが複数のSIB18又は19をサービングセルに転送することが必要かもしれないので、シグナリングオーバヘッドの観点から、オプション2の方が、オプション1よりも好ましい。比較した場合、オプション2は、UEが希望するギャップパターンをサービングセルに通知することを必要とするだけである。NW間でのinter−PLMN協調を前提にできるかをサービングセルが示すことができるかどうか、また、inter−PLMN discoveryのためにUE補助が必要かどうかをNWが決定できるかどうかは、さらなる課題である。
提案3:サービングセルは、Inter−PLMN discoveryモニタ(異なるPLMN間におけるdiscovery信号の受信)のためのギャップをUEに設定すべきである。当該設定は、UEから要求されたギャップパターンに基づいてもよい。
(B3)inter−frequency discovery観点での未解決の課題
この章では、inter−frequency/intra−PLMN discoveryを考察する。
(B3.1)eNBが、他のintra−PLMNキャリアについての詳細なProSe発見手順情報を提供してもよいという(設定としての)オプションがあるかどうかは、FFSである。
Inter−PLMN discoveryとは対照的に、Intra−PLMN discovery(同一PLMNにおけるD2D発見手順)に関して、サービングセルがUEに近隣セルの詳細なProSe発見手順情報を直接提供しているかどうかに関係なく、サービングセルが近隣セルの詳細なProSe発見手順情報を有することを前提としてもよい。
上記FFSは、サービングセルが自身のSIB18又は19を提供しているだけでなく、他のintra−PLMN周波数の詳細なProSe発見手順情報を提供してもよいことを示唆している。上記FFSの意義は、サービングセルがinter−frequencyセル(異周波数セル)のProSe発見手順情報をUEに提供できるかどうかではなく、サービングセルがinter−frequencyセルとの協調が実際にできることである。後者のFFSの意義のみに関して、サービングセルは、詳細なProSe発見手順情報を提供せずに、inter−frequency ProSe discoveryのためにUEに適切なギャップを設定できる。
表1は、2つのケース、(1)UEが他のキャリアからSIB18又は19を直接取得する(ベースライン)、(2)UEが自身のサービングセルからのみSIB18又は19情報を取得する(FFS)ケース、に関する比較を示す。両方のスキームとも欠点を有しているが、FFSスキーム(ケース2)は、UE複雑性を減少させ、ネットワークが設定可能な動作を許容できるという利点を有する。ベースラインスキーム(ケース1)は、既存のDRXメカニズムに依存している。従って、たとえUEが他のキャリアからSIB18又は19を直接取得したとしても、discovery機会が非常に限定されている場合、その情報は、UEにとって全く有用でない。従って、設定オプションとして、eNBが他のintra−PLMN周波数(同一PLMN周波数)についての詳細なProSe発見手順情報を提供できる能力を有することを提案する。
提案4:eNBは、設定オプションとして、SIB及び/又は個別信号を介して他のIntra−PLMNキャリアについての詳細なProSe発見手順情報を提供してもよい。
たとえ提案4が合意できない場合であっても、代替的なスキームを考察することが可能である。表1に示すように、ネットワークが設定可能なdiscovery機会は、UE複雑性の減少だけでなく、discoveryパフォーマンスを確保するのに有益である。サービングセルが、OAMを介してinter−frequency近隣セルのSIB18又は19情報を取得してもよいことを前提にしてもよい。この代替案では、サービングセルが他のIntra−PLMN周波数上でのSIB18又は19の全部の内容を提供しないだけでなく、UEが他のキャリア上でのSIB18又は19の一部又は全部をサービングセルに通知する必要もないが、サービングセルは、discoveryモニタのためのギャップをUEに設定する能力を有している。欠点(シグナリング負荷)を取り除くことができるので、この代替的なスキームは、妥協案になる可能性がある。
提案5:たとえサービングセルが詳細ProSe発見手順情報をUEに提供することに合意できない場合であっても、サービングセルがdiscoveryモニタのための適切なギャップをUEに設定すべきである。
(B3.2)現在の合意のさらなる明確化
(B3.2.1)自身のキャリアでProSe discoveryをサポートしないサービングセルが他のProSeキャリアのリストを提供できるかどうか
eNBは、(可能であれば、対応するPLMN IDと共に)UEがProSe discovery信号の受信を試みるキャリア(intra−PLMN−inter−frequency及び/又はinter−PLMN−inter−frequency)のリストをSIBで提供してもよいことが合意されているが、図22に示すように、自身のキャリアでProSe discoveryをサポートしないセービングセルが他のProSeキャリアのリストを提供できるかどうかを明確にすべきである。
図22は、ProSe discoveryをサポートしないサービングセルにキャンプするモニタUEがProSe discoveryをサポートするキャリアのリストを知りたい場合の一例を示す。サービングセルがSIBでキャリアのリストを提供する場合、モニタUEの動作は、合意されたinter−frequency discoveryと同様である。
提案6:自身のキャリアでProSe discoveryをサポートしないサービングセルも他のProSeキャリアのリスト(及び詳細なProSe発見手順情報(もし提案4が合意された場合))をSIBで提供すべきである。
(B3.2.2)ProSe指示を受信するNW動作
ProSe discovery(D2D発見手順)及びcommunication(D2D通信)の両方に関して、UEがdiscoveryに関する意図を通知するためにProSe指示をサービングセルに送ることが合意された。ProSe communicationに関して、ProSe指示を受信するeNB動作は、ProSe communicationをサポートするキャリアへUEを移動させるハンドオーバに関するオプションを含む。しかしながら、ProSe discoveryに関して、ProSe指示を受信するNW動作はまだ不明確である。従って、UE動作もまた不明確であり、例えば、UEがProSe指示を送信するトリガが不明確である。
提案7:discoveryに関するProSe指示を受信するNWに期待される動作を考察すべきである。
以下に示すように、いくつかの候補NW動作がある。
(A)ハンドオーバ;ロードバランスの目的として、eNBは、discoveryのためのProSe指示メッセージ内にUEが「興味がある」又は「興味がなくなった」ことを示すかどうかによってキャリアを割り当てるようにUEを移動させてもよい(すなわち、ハンドオーバさせてもよい)。
(B)ProSe discovery設定変更;discoveryモニタに関する適切な機会を割り当てるために、eNBは、UEがinter−frequency discoveryに興味があるというProSe指示を受信した上で、DRXパラメータ又は(もし提案3、4又は5が容認可能な場合)ギャップの更新のいずれかをUEに再設定してもよい。
intra−frequency discovery興味の受信のための他の観点が考察されてもよいことに留意する。
所見2:discoveryのためのProSe指示を受信した上で、サービングセルは、discoveryモニタを補助するために、ハンドオーバの実行及び/又はUEのDRXを変更するオプションを有する。
(B3.2.3)ProSe指示詳細
(B3.2.3.1)周波数情報
discoveryに関して考察されていないが、communicationのためのProSe指示が、送信及び受信を含むProSe communicationをサポートするための所望のProSe周波数を含むことは、合意されている。discovery目的に関して、ProSe指示が所望の周波数を含むこともまた利点がある。例えば、興味のある周波数がサービング周波数であることをUEが示す場合、ハンドオーバは必要とされない可能性が高い。
そして、興味のある周波数が異なる周波数であることをUEが示す場合、サービングセルがUEを興味のある周波数にハンドオーバさせる又は少なくともその周波数上でdiscoveryをモニタするためのギャップをUEに提供する必要があってもよい。UEは、興味がある周波数の優先傾向(preferences)がないかもしれないが、将来的に、上位レイヤにおいてアプリケーション特有の周波数が示されたり、UEが特定の周波数でのdiscoveryに関する履歴情報を保持したりする可能性がある。例えば、サービングセルが特定の周波数上でUEのためにギャップを設定し、UEが当該周波数上で興味があるdiscovery信号を受信できる場合、UEが興味のある周波数をサービングセルに示すことは、サービングセルが、その後、UEが興味のない異なる周波数に関するギャップを設定させないために役に立つ。
興味のある周波数がサービング周波数であるケースにおいて、UEがinter−frequency discoveryモニタに関する興味を示す方法、例えば、UEが興味のある周波数としてサービング周波数をただ送るかどうかは、FFSである。
提案8:UEがProSe指示に興味のある周波数リストを含ませることを許可すべきである。
discoveryのためのProSe指示がinter−PLMN discoveryに関する興味も通知できるかどうかは、まだFFSであるが、提案8の周波数リストは、ProSe指示がinter−PLMN discoveryに関する興味を通知するものかどうかを区別するために用いられてもよい。例えば、サービングセルは、ProSe指示の周波数リストと自身のSIB18又は19のリストとを比較する手段を用いて、ProSe指示がinter−PLMN discoveryに関する興味を通知していることを知ることができる。もしギャップを設定するための情報を取得するための提案3が容認可能である場合、サービングセルは、inter−PLMN discoveryモニタを示唆するProSe指示を受信した上で、UEにinter−PLMN discoveryモニタを行わせるための適切な動作を実行すべきである。
提案9:intra−又はinter−frequency discoveryに加えて、inter−PLMN discovery受信に関する意図を通知するためのProSe指示を許可すべきである。
(B3.2.3.2)UE補助情報(UEAssistanceInfomation)の独立又は統一
ProSe指示と同様の機能性に関して、ProSe discoveryリソースを要求するためにUE補助情報メッセージを再利用することが、ベースラインとして合意され、それは、Type2B discovery(すなわち、各UE個別にdiscovery信号のアナウンスのためのリソースが割り当てられる手順)のための送信リソースの要求にのみ関して基本的に前提としていた。従って、ProSe指示をベースライン合意と統一すべきかどうかが課題である。表2に機能がリストアップされている。
比較において、UE補助情報は、単にintra−frequency動作における送信リソースの要求を対象としている。一方、ProSe指示は、inter−frequency動作を含む多くの機能を有してもよい。しかしながら、eNB及び/又はUE動作が矛盾しない限り、同様の機能性に関する2つの独立したメッセージを備える理由は見当たらない。提案11が容認可能である場合に、ProSe指示がintra−frequency discovery アナウンスに興味があることを示す場合にそのような矛盾が生じるかもしれないが、当該指示を受信するサービングセルの種類によって区別可能である。すなわち、ProSeサポートセルであれば、Type2Bリソースを割り当てて、非ProSeサポートセルであれば、ハンドオーバを開始できる。従って、両方のメッセージを1つのメッセージに統一することが好ましい。
提案10:ベースラインとしてUE補助情報に割り当てられた既存の機能を統一するために、1つのRRCメッセージが導入されるべきである。
(B3.2.3.3)アナウンス意図
モニタに関する意図を通知するためのdiscoveryのためのProSe指示が合意された。UEがdiscoveryアナウンス(送信)を実行したいが非ProSeサポートセル(すなわち、ProSe近傍サービスをサポートしていないセル)に現在接続しているケース(図22参照)において、UEのためにそのような行き詰まった状況への対処法を考察すべきである。可能な解決法は、サービングセルがProSeサポートキャリアへのハンドオーバを実行することをUEが期待しており、UEがProSe指示で当該アナウンス意図をサービングセルに通知することかもしれない。この通知によって、サービングセルは、例えば、UEをProSeサポートセルにハンドオーバさせる必要があるかどうかを決定できる。UEが二重に受信機を備えており、且つdiscoveryアナウンスの意図を有さないケースでは、UEを非ProSeサポートセル(おそらく、より輻輳していない1つのセル)にハンドオーバさせて、UEがdiscoveryモニタのために第2の受信機を使用することを許可することが適切かもしれない。
提案11:UEは、discoveryアナウンスのための意図をサービングセルに通知すべきである。
(B3.2.4)RRCアイドルにおける優先処理
RRCアイドルUEにおける優先処理を考察する前に、inter−frequency discoveryをサポートする方法を明確にすべきである。MBMSケースにおいて、MBMS受信を試みるUEは、単一の受信機を備えている場合に限り、UEは興味のあるMBMSサービスを提供しているセルにキャンプする必要がある。一方で、「intra−及びinter−frequency(及びinter−PLMN) ProSe受信は、Uu受信に影響を与えない(例えば、UEが、ProSe discovery受信を実行するために、アイドル及び接続状態でDRX機会を利用したり、利用可能な場合は第2のRXチェインを使用したりする)。UEは、自律的なギャップを作り出すべきではない。」によれば、discoveryモニタは、ProSe discoveryをサポートするセルにキャップすることを要求していないように思える。これは、既存のinter−frequency測定におけるCRS受信と同様のアプローチである可能性が高い。しかしながら、UEがinter−frequency discoveryモニタのためにそのセルにキャンプすることを要求されるか否かがまだ明確でない。
確認2:UEは、inter−frequency(及びinter−PLMN)discoveryモニタを試みるUEは、ProSe discoveryをサポートするセルにキャンプすることを要求されない(図23参照)。
(B3.2.2)章で考察したように、RRC接続中のUEがProSe discoveryに興味があるかどうかに基づいたProSe指示に付随したハンドオーバを利用して、非ProSeサポートセルを含むinter−frequencyセル間でのロードバランスが最適化されてもよい。しかしながら、discoveryモニタに興味のあるUEを収容するために、既存の再選択手順及び優先度を変更する必要があるかが明確でない。SIB5又は個別信号によって提供されるセル再選択優先度(CellReselectionPriority)を介してUEに対して具体的に設定されているアイドルモードロードバランスに対する問題を考慮しつつ、特に、再選択手順及び優先度の変更を慎重に考慮する必要がある。
少なくともProSe discoveryに興味がないUEに関して、当該UEは、eNBによって設定された既存の再選択優先度に従うべきである。
観察3:ProSe discoveryに興味がなくなったアイドルUEは、セル再選択優先度に関して既存の規則に従うべきである。
従って、アイドルのUEが、ProSe discoveryに興味がある場合に、既存のセル再選択手順よりもProSe discoveryを優先させることを許可するかどうかがさらに考慮すべきである。inter−frequencyセルがサービングセルと同期してない場合、既存のDRX機会が、他の周波数上でのdiscoveryモニタに十分であるかを考慮すべきである。さらに、ProSe discoveryモニタに興味があるUEが、ProSe discoveryアナウンスに興味がある傾向もある場合には、UEが、SIN18のリストにあるキャリア上で動作するセルにキャンプすることがより良いかもしれない。これは、discovery信号を送信する前に再選択を実行することを避けることができるからである。しかしながら、UEがdiscoveryモニタにだけ興味がある場合、セル再選択の間、SIB18又は19のリストにあるキャリアが優先される決定的な理由がないように思える。従って、ProSeキャリアの優先順位付けが必要かどうかは、ProSe discoveryモニタに興味があるUEに関する前提に依存する。
提案12:UEがセル再選択の間にProSe discoveryのための優先順位付けを行うことを許可すべきである。
(B4)結論
この付記2では、inter−frequency及びinter−PLMN discoveryに関する未解決の課題を考察し、現在の合意の明確性を与えている。discoveryモニタ手順及びProSe指示に関する拡張の必要性を主張している。さらに、既存のセル再選択手順への考慮を与えている。
(C)付記3
(C1)導入
D2D discoveryのオープンな課題が、キャプチャーされたが、いくつかが検討されていない。この付記3では、Rel−12におけるinter−frequency/inter−PLMNdiscoveryをサポートするために、オープンな課題について検討する。
・(DRX機会(DRX occasion)を除いて)ProSeDiscovery信号を受信するためにUEが他の周波数に合わせることができる追加的なギャップが必要とされるか。もしそうならば、追加的なギャップは、自律的に設定すべきか、設定されるべきか。もし設定される場合、eNBは、追加的なギャップをどのように提供すべきか。
・Uu及びPC5送信/受信間の優先順位付けを明確にする必要がさらにあるか。
(C2)発見モニタリングのための追加的なギャップの必要性
D2D発見手順(D2D discovery)の評価を行い、結果が得られた(図24参照)。システムレベルシミュレーションに従って、発見された端末の台数により測定された発見性能(discovery performance)は、UEがDiscovery信号をアナウンスする/モニタすることができる期間がどれだけあるかに依存する。しかしながら、十分な発見期間(discovery period)がネットワークによって提供されたとしても、発見された端末の台数は、UEが発見期間中にアナウンスする/モニタする機会次第である。同一周波数内発見手順(inter−frequency discovery)に関して、サービングセルは、サービングセルおよび隣接セルの両方の受信プールを提供するので、発見性能は、下記の合意された規則に従って保証される。
FDDキャリアに関して:
・単一のRxチェイン(D2D及びセルラの共通のRxチェインを備えるUEに適用されるかどうかは、UE能力の検討次第である)を備えるUEに関して、ULキャリア上でD2Ddiscovery信号を受信しているUEは、ULキャリア上のD2Ddiscoveryプールに属するサブフレーム、及び、このようなサブフレームの前後のサブフレームの1つのサブフレームの間、そのようなULキャリアとペアになるDLキャリア上のDLシグナルを読み取ることは期待されない。discoveryプールは、ブロードキャスト又はUE個別シグナリングによりeNBにより設定される。RRCコネクティッドUEに関して、この規則が適用されるかどうかを示すRRCシグナリングを用いて、1ビットで示されてもよいかどうかは更なる課題である。
・セルラメジャメントギャップサブフレームは、この規則から除外される。
・ページング受信は、D2D受信よりも優先される。
TDDキャリアに関して:
・あるキャリアでD2DをモニタするようにeNBにより設定されたUEは、レガシー手順に従ってそのキャリア上でDLシグナルを読み取ることが期待される。
そして、周波数間発見手順(inter−frequency discovery)またはPLMN間発見手順(inter−PLMN discovery)に関して、単一のRxチェインを備えるUEは、Uu受信への何らかの劣化を避けるためにDRX機会を用いることがある。DRX機会のみを用いるProSe発見手順は、発見性能の劣化を生じる可能性があり、すなわち、ベストエフォート発見手順、また発見される端末の台数が、十分な発見期間が存在する場合であっても著しく制限される。
所見1:既存のDRX機会だけが用いられる場合、発見機会が、厳しく制限されることがある。
周波数間およびPLMN間発見手順(inter−frequency and inter−PLMN discovery)に対し妥当な性能を確保するために、ならびに、ネットワークによって提供された発見期間からの性能利得の一部を実現するために、発見モニタリングのための追加的なギャップが導入されるべきである。ギャップは、上記合意に基づく具体的なULキャリアに対するD2D発見プールに属するサブフレームに基づいてもよい。
提案1:発見信号モニタリングのためのギャップが、既存のDRX機会に加えて導入されるべきである(図10等参照)。
(C3)追加的なギャップ
(C3.1)作業前提
作業前提として共通認識を形成するために、サービングセルの知識を、明確にすべきである。
同一PLMN内発見(intra−PLMN discovery)では、サービングセルは、SIB19において周波数間隣接セルのための詳細なProSe発見手順情報を提供しないことが合意済みであるが、サービングセルが、隣接セルの詳細なProSe発見手順情報の知識を有することが前提とされる可能性がある。eNBがこのような情報を用いて設定されるか否かは、OAMまたはデプロイメント・ポリシーに委ねられている。
しかしながら、ネットワークの間のこのような密接な協調は、PLMN間発見手順(inter−PLMN discovery)に拡張されるべきではない、と確信する。
確認1:作業前提として、PLMN群の間の密接な協調は、前提とされるべきではないが、PLMN内(intra−PLMN)のケースに対しては、前提とされてもよい。
確認1における作業前提に従って、OAMは、サービングセルが適切なギャップ、例えば、DRX設定をUEに設定できるように、周波数間(inter−frequency)、同一PLMN内(intra−PLMN)セルの間で必要な協調を提供できてもよい。しかしながら、PLMN間のシナリオに関して、状況は異なり、異なるPLMNに属するセルの間での協調が、前提とされない可能性がある。従って、UEが、例えば、DRX機会中に、他のPLMNから直接的に情報を取得済みであることがあるので、サービングセルは、UEから情報を取得する手段を有すべきである。
提案2:サービングセルがUEから詳細なProSe発見手順情報を取得する手段が存在すべきである。
提案2が合意できる場合、UEからサービングセルへの詳細なProSe発見手順情報の転送に関連付けられたオーバヘッドの制御も検討すべきである。サービングセルがOAMを通じて詳細なProSe発見手順情報を取得することができた場合、UEが、このような情報をサービングセルに提供する必要がない。さらに、サービングセルがこのような情報をUEから取得済みである場合、その情報が同じ内容を有する限り、他のUEが同じ情報を提供する必要はない。従って、サービングセルは、SIBまたは個別のシグナリングにおいて、UEが周波数間隣接セル(inter−frequency neighbour cells)からの詳細なProSe情報を提供すべきか否かを示すべきである。
提案3:サービングセルは、(おそらくは、SIB19の中にリスト化された各周波数キャリアに対する)SIBまたは個別のシグナリングにおいて、サービングセルが発見ギャップをUEに割り当てるため必要とされる全ての周波数間隣接セル情報(inter−frequency neighbour cell information)を獲得済みであるか否かを示す手段を有すべきである。
(C3.2)追加的なギャップ選択肢
提案1が合意できる場合、追加的なギャップ選択肢が検討されるべきである。以下にリスト化された考えられる選択肢は、提供済みである。
・選択肢1:既存の測定ギャップを再利用する。
・選択肢2:サービングセルの許可の下にある自律的なギャップ。
・選択肢3:サービングセルによって設定される新しい発見ギャップ。
・選択肢4:UEによって要求されたギャップパターンに基づいている、サービングセルによって設定される新しい発見ギャップ。
選択肢1では、既存の測定ギャップは、複雑なリソースプールパターンと不一致の可能性があり、見解1で説明されたように合理的な発見手順性能を確保できない可能性がある。既存の測定ギャップは、6個のサブフレームで固定されているが、発見期間は、32個の無線フレームから1024個の無線フレームまで設定可能である。さらに、周波数間測定のための既存のギャップが発見モニタリングのために再利用されることがある場合を明確にする仕様が必要かもしれない。規則に基づいて、セルラメジャメントギャップは、ProSe発見手順で用いるために除外される。拡張されたDRX設定が発見モニタリングのため再利用されることがあり得る場合、電力優先表示(Power Preference Indication)の規定は、ProSe発見手順に拡張DRX設定を用いるために拡張されるべきである。しかし、このような拡張がある場合でも、全ての必要な発見期間をカバーすることは、さらなる協調なしでは、やはり可能ではない可能性がある。
選択肢2に関して、UEが自律的ギャップを生成してはならないことは合意済みであるが、サービングセルによって許可されている限り、特に、UEが前述のようにSIB19をデコードすることにより他のキャリアのリソースプールのパターンを取得できる場合、このことは有用なことがある。このことは、サービングセルが異なるPLMNセルに属する詳細なProSe発見手順情報についての知識を持たないことが前提とされるので、PLMN間シナリオにおいて非常に有益である。
選択肢3は、同一PLMN内のケースにおいて良好に機能することがある;しかしながら、この選択肢3は、前述のとおり、サービングセルにおける知識の欠如のため、PLMN間のケースにも役立つかには疑問がある。
選択肢4は、選択肢2と選択肢3との間で調整された解決策として考えられてもよく、同一PLMN内発見手順およびPLMN間発見手順の両方のサポートのための統一メカニズムを提供できる。従って、選択肢4は、発見モニタリングのための追加的なギャップ用のベースラインメカニズムとして導入されるべきである。
提案4:サービングセルは、周波数間および/またはPLMN間発見モニタリングのためのギャップをUEに設定すべきである。設定は、UEによって要求されたギャップパターンに基いてもよい。
(C4)発見モニタリングギャップ詳細
(C4.1)UEからのギャップ割当の要求
UEが他のPLMNを含む他のキャリアのSIBから直接的に興味のあるリソースプール設定を取得できることを前提として、UEは、発見モニタリングのための所望のギャップパターンをサービングセルに通知することがあり得る。ギャップパターンは、規定されたRRCパラメータのサブセット、すなわち、サービングセルおよび隣接セルのためのdiscoveryPeriod、discoveryOffsetIndicator、discoverySubframeBitmap及びdiscoveryNumRepetitionに基づくべきである。従って、IE構造は、これらのパラメータと共通であるべきである。
提案5:UEによって要求されたギャップパターンは、RAN1で規定されたRRCパラメータのサブセットに基づくべきである。
現在の合意に従うと、discoveryOffsetIndicatorによって表現されるリソースプールオフセットは、サービングセルのSFN=0に対して1個の値として提供されるべきである。
提案6:UEから送信された要求の中のギャップパターンに対するdiscoveryOffsetIndicatorは、サービングセルのSFN=0に対して1個の値として提供されるべきである。
検討されるべき問題は、要求がただ1つのパターンを含んでいるか、又は、複数のパターン(すなわち、全ての他のキャリアのための統合パターン又は各キャリアのための分離パターン)を含んでいるかである(図16参照)。分離パターンは、サービングセルにおいて実行されるギャップ割当のためのより高い柔軟性を許容することがあるが、オーバヘッド削減の視点から、要求の中で統合パターンを通知することが好ましい。
提案7:興味のある全てのリソースプールパターンを統合する単一パターンが、UEからの要求の中で通知されるべきである。
明らかに、要求は、発見モニタリングについてのUEの興味を示す。従って、ギャップ割当の要求をProSeインディケーションに含めることはきわめて自然である。提案3が許容可能である場合、UEがギャップパターンを要求に含めるか否かは、同様にサービングセルの制御下にあってもよい。
提案8:ProSeインディケーション(D2D興味指標など)は、必須のギャップパターンと共にギャップ割当の要求を含んでいてもよい。
(C4.2)UEへの応答としてのギャップ割当
ギャップ割当の要求を含むProSeインディケーションを受信した上で、個別シグナリングを通じたギャップ割当のために、UEが要求したギャップパターンを使用するか否かを決定することは、サービングセルに委ねられる。
提案9:ギャップ割当の要求を含むProSeインディケーションを受信した上で、サービングセルは、個別シグナリングを用いて許容可能なギャップパターンをUEに設定してもよい。
(C5)結論
この付記3では、発見モニタリング(discovery monitoring)のための追加的なギャップの必要を検討した。ギャップ割り当てメカニズムに関する代替案を紹介し、詳細なシグナリングを考察した。オーバヘッド削減のための追加的な制御を提供している。
(D)付記4
(D1)導入
この付記4では、アナウンシング及びモニタリング観点の両方からより効果的なPLMN内動作(inter−PLMN operations)のためにProSe発見メカニズム(ProSe discovery mechanism)の最適化を検討する。
(D2)発見アナウンシング観点
(D2.1)合意の上に築かれた前提
図25で示されるように、2つのシナリオ(すなわち、ネットワークインフラあり/インフラなし)が合意された。ネットワークインフラありのシナリオでは、考慮すべきベースラインシナリオは、非協調PLMN間(uncoordinated inter-PLMN)であり、「非協調」は、eNBが他のPLMNに属する他のeNBの設定を知らないことを意味することが明確にされた。設定の観点に加えて、PLMN間での同期が存在しないことは、前提とされるべきではない。
提案1:非協調PLMN間シナリオのもとでPLMNの間での時間同期が存在しない。
さらなる課題は、送信/受信リソースプール(Tx/Rxリソースプール)を知るためにSIB19を取得するため、キャリア周波数がUEにおいてどのように設定されるかについての合意において、さらなる課題がキャプチャーされる。リリース12の仕様書によれば、UEがDiscoveryメッセージをモニタすることを目的としてもよいPLMN IDと共に周波数のリストをSIB19においてサービングセルが提供してもよいことは明らかである。さらに、ProSe直接発見承認(非パブリックセーフティUE)は、ProSe直接発見アナウンシング承認ポリシー(「UEがアナウンシングを実行することを承認されるPLMN」、「PLMN毎にアナウンシングのために承認された発見範囲(discovery range)」を含む。
従って、キャリア周波数情報は、承認に存在しない。キャリアが(承認された)PLMNの範囲内で用いられるE−UTRAN次第であることが理解され得る。
提案2:サービングセルは、リリース12の通り、異なるPLMNのキャリア周波数をUEに示してもよい。
(D2.2)PLMN間発見アナウンシング(inter−PLMN discovery announcing)の追加の手順
PLMN間発見アナウンシングの開始のため、サービングセルは、該当するUEが他のPLMN上のセルに気付いているか否かを知るべきである。UEの周囲にPLMN2におけるカバレッジが存在しない場合(すなわち、シナリオ1)、UEは、事前設定されたパラメータ(pre−configured parameters)を用いてもよい。UEが他のPLMNに属するセルを検出する(すなわち、シナリオ2)が非協調PLMN間シナリオのもとにある場合、UEは、使用すべき送信/受信リソースプール(tx/rxリソースプール)を知るために該当するキャリア周波数のSIB19を読み取る。さもなければ、UEが他のPLMNに属するセルを検出し(すなわち、シナリオ2)、かつ、サービングセルがPLMN間情報を有する場合、ネットワークは、同一PLMN内ケースと同様のUEに設定するオプションを有すべきである。各シナリオに対し、NW/UE挙動を規定するために2つの重要な点、UEが他のPLMNのカバレッジ内に存在するか否か、および、サービングセルがPLMN間情報を有するか否かが存在する。
所見1:NW/UE挙動は、UEが他のPLMNのカバレッジ内に存在するか否か、および、サービングセルがPLMN間情報を有するか否かによって規定される。
(2.2.1)UEが他のPLMNのカバレッジ内/カバレッジ外に存在する
UEが現在他のPLMNのカバレッジ内に存在するか否かについて、当然ながらUEはこれを知っているが、サービングセルが決定すべきか否かは疑問である。サービングセルが決定すべき場合、UEは、例えば、既存のメジャメントレポートと共にその状況をサービングセルに通知する必要がある。しかしながら、このことは、追加のやりとり(iterations)に起因して、より多くのシグナリングオーバヘッドを引き起こす可能性がある。例えば、協調PLMN間シナリオのもとで(すなわち、サービングセルがPLMN間情報を有することを前提として)、UEは、最初に、PLMN間発見アナウンシングへの興味をサービングセルに通知し、サービングセルは、PLMN間のRRMメジャメントをUEに設定し、UEは、メジャメントレポートを送り、その後、サービングセルは、PLMN間発見設定を行う。すなわち、4回のやりとりが必要とされる。
一方で、サービングセルが決定する必要がない(すなわち、UEは、自身がカバレッジ内に存在するか否かを決定する責任がある)場合、この手順は、UEが興味のある他のPLMNの「カバレッジ内」に存在することをサービングセルに通知し、サービングセルがPLMN間発見設定を実行するというような2回のやりとりによってより簡単になることがある。従って、UEは、自身が他のPLMNのカバレッジ内に存在するか否かを決定する責任を有すべきである。
提案3:UEは、自身が興味のある他のPLMNのカバレッジ内に存在するか否かを決定する責任がある。
提案4:協調PLMN間シナリオでは、UEは、自身が興味のあるPLMNの「カバレッジ内」に存在するか否かの状況をサービングセルに通知すべきである。
考慮すべきベースラインシナリオが非協調PLMN間であることが合意された。非協調シナリオにおいて、UEは、他のPLMNのSIB19によって提供された送信リソース(Txリソース)を使用してもよい(カバレッジ内)。一方で、UEは、興味のある他のPLMNのカバレッジ外にあるとき、事前設定によって提供されたTxリソースを使用してもよい。使用されるべき送信リソースとは無関係に、サービングセルは、PLMN間発見アナウンシングの機会(occasion)をUuスケジューリングにおいて考慮すべきである。しかしながら、サービングセルは、PLMN間コン設定を知らず、すなわち、非協調シナリオ、または、事前設定されたパラメータの使用のもとにある。従って、サービングセルは、UEから設定が通知されるべきである。以下の2つの選択肢が考慮され得る。
・選択肢1:UEは、他のPLMNのSIB19を転送する。PLMN間の時間差の追加の情報が必要とされてもよい。
・選択肢2:UEは、送信リソースプールに基づいて「ギャップパターン」を通知する。「ギャップパターン」は、UEにおいてサービングセルとの時間差を調整できてもよい。
これらの選択肢は、本質的に同じ機能を有する。しかしながら、シグナリングオーバヘッドは、異なり、明らかに、選択肢1は、設定を通知するためにより多くのビットを必要とする。従って、選択肢2が好ましい。
提案5:サービングセルは、Uuスケジューリングの目的のためUEから「ギャップパターン」が通知されるべきである。
新しいRRCメッセージを規定する、または、他のシグナリング、例えば、メジャメントレポートを拡張する理由が見受けられないため、SidelinkUEInformation(D2D興味指標など)によって「カバレッジ内」および「ギャップパターン」を通知することは自然である。
提案6:SidelinkUEInformationは、PLMN間発見アナウンシングのための追加情報をサービングセルに通知するために拡張されるべきである。
(D2.2.2)サービングセルがPLMN間情報を有する/有しない
SIB19が提供される限り、SidelinkUEInformationが完全な情報、すなわち、「カバレッジ内」および「ギャップパターン」の両方と共に送信されることが許可される場合、サービングセルは、PLMN間情報の利用可能性をUEに通知する必要がないかもしれない。これは、簡単であり、標準仕様への影響を最小限に抑える。
しかしながら、「カバレッジ内」および「ギャップパターン」がサービングセルでだけで、排他的に使用されることは明らかである。例えば、非協調PLMN間では、サービングセルは、(D2.2.1)章において検討したように、「ギャップパターン」情報をこのサービングセルのUuスケジューリングで考慮してもよいが、UEが他のPLMNのSIB19からの送信リソース又は事前設定の送信リソースを使用するか(すなわち、カバレッジ内またはカバレッジ外)をいずれにしても気にしないので、「カバレッジ内」情報は、役立たない。従って、「カバレッジ内」/「ギャップパターン」は、不必要なオーバヘッドを削減するために、排他的に通知されるべきである。さらに、排他的な情報は、UE電力消費を削減することがある。例えば、「カバレッジ内」だけが通知されるべきとき、SIB19を読み取る必要がない。
従って、サービングセルが、例えば、SIB19において、このサービングセルのPLMN間利用可能性(すなわち、協調PLMN内シナリオであるか、または、非協調PLMN内シナリオであるか)を提供することは、役立つ。UEは、提供された追加情報に従って、SidelinkUEInformationの中の内容を選ぶべきである。
提案7:サービングセルは、PLMN間情報を利用できるか否かを提供すべきである。
(D3)発見モニタリング観点
サイドリンクギャップがサポートされないという合意は、ベストエフォート前提を考慮すると完全に合理的であり、リリース12 WI完了に巧く貢献した。しかし、リリース13 WIは、マルチキャリア運用を前提とするので、発見メカニズムは、リリース12において評価された「発見された端末の台数」の必要性を満たす際により多くの困難に直面する。単一受信機を備えるUEに対して、周波数間/PLMN間のケースをサポートするUEに対しては言うまでもなく、同一周波数内の事例であっても適度な発見性能を確保することが非常に困難であることに既にRAN1が合意していることにもRAN2は留意すべきである。
所見2:マルチキャリア運用では、発見についてのベストエフォート前提は、うまく機能しない可能性がある。
マルチキャリア運用に対する発見メカニズムを最適化するために、周波数間およびPLMN間発見モニタリングのための追加のギャップは、リリース13において再検討されるべきである。
提案8:周波数間/PLMN間発見モニタリングのためのサイドリンクギャップは、リリース13においてサポートされるべきである。
(D4)結論
この付記4では、PLMN内周波数間発見アナウンシング(intra−PLMN inter−frequency discovery announcing)に関するシナリオを提供した。このシナリオの分析に基づいて、PLMN内周波数間発見アナウンシングをサポートするための追加の手順を紹介した。
(E)付記5
(E1)導入
発見(discovery)送信/受信のためのギャップを導入することが合意された。
合意事項:非専用送受信機のケースに関してキャリア間発見性能を向上するために、直接発見送信/受信のためのRF送信機/受信機チェインを再利用することを許容するためのギャップが導入される。ギャップは、ネットワーク制御のもとにすべきである。ギャップが周波数内及び周波数外の両方で適用されるかはさらなる課題である。
この付記5では、Rel−12及びRel−13の検討を考慮して、Rel−13発見手順(discovery)のためのサイドリンクギャップの詳細を考察する。
(E2)サイドリンクギャップの定義
上記合意は、時分割方法で、(PC5上で)キャリア間サイドリンク発見及び(Uu上で)下りリンク/サービングセルへの上りリンクの目的のために、送信機及び受信機を構成する自身の単一のRFチェインをUEが再利用することを許可すべきことを意図する。サイドリンクギャップが、ディスカバリアナウンシング及びモニタリング、すなわち、Tx及びRxの両方に適用できると解釈できる。
所見1:サイドリンクギャップは、送信及び受信に適用できる。
(E2.1)受信機/受信観点
Discovery信号受信ギャップに関して、Rel−12においてアウトライン(以下の1〜4)が合意された。
・FDDキャリアに関して、
1.少なくとも単一のRxチェインを備えるUEに関して、ULキャリア上でD2Ddiscovery信号を受信しているUEは、ULキャリア上のD2Ddiscoveryプールに属するサブフレーム、及び、このようなサブフレームの前後のサブフレームの1つのサブフレームの間、そのようなULキャリアとペアになるDLキャリア上のDLシグナルを読み取ることは期待されない。discoveryプールは、ブロードキャスト又はUE個別シグナリングによりeNBにより設定される。
2.discoveryプールは、ブロードキャスト又はUE個別シグナリングによりeNBにより設定される。RRCコネクティッドUEに関して、この規則が適用されるかどうかを示すRRCシグナリングを用いて、1ビットで示されてもよいかどうかは更なる課題である。
3.セルラメジャメントギャップサブフレームは、この規則から除外される。
4.ページング受信は、D2D受信よりも優先される。
Rel−13サイドリンクギャップの規定は、可能な限り、RAN1におけるRel−12の合意事項と協調されるべきことは当然でなければならない。合意事項1に従って、UEは、RF再調整のための前後のサブフレーム(例えば、ガードピリオド)及びDiscovery信号受信(discovery reception)のための発見プールが設定されたサブフレーム内のいずれの下りシグナルをデコードすることは要求されない。例えば、ビットマップパターンとして、サイドリンクギャップにより示されてもよい。合意事項3,4に従えば、セルラメジャメントギャップサブフレーム及びページング受信は、サイドリンクギャップより優先されるべきである。
提案1:サイドリンクギャップは、UEがいずれの下りシグナルも読み取ることが要求されないサブフレームを示すべきである。
提案2:メジャメントギャップ及びページング機会に設定されたサブフレームは、Discovery信号受信よりも優先されるべきである。
RAN1の合意事項は、Rel−13におけるエンハンスメントの視点から周波数内メジャメントを考慮していないことに留意し得る。周波数内メジャメントを優先することが、メジャメントギャップケースと同様に、周波数間Discovery信号受信よりも優先されるべきであることは自然である。すなわち、サイドリンクギャップは、周波数内メジャメントにより中断されてもよい。
提案3:周波数間Discovery信号受信は、周波数内メジャメントのための最小パフォーマンスを満たすために、中断されてもよい。
提案1及び提案2が合意可能である場合、合意事項2の下でもさらなる課題は、「1ビット」の代わりに、サイドリンクギャップの設定によって解決できる。従って、サイドリンクギャップがサービングセルにより設定されない場合に、UEは、Rel−12の挙動(すなわち、ProSe受信がUu受信に影響を与えない(例えば、UEが、ProSeDiscovery信号受信を実行するためにアイドル状態及びコネクティッド状態においてDRX機会を使用する、又は、利用可能である場合、第2のRXチェインを利用する)に従う。
提案4:サイドリンクギャップがサービングセルにより設定されない場合、UEは、発見モニタリングに関してRel−12の挙動に従うべきである。
どのようにサイドリンクギャップが設定されるか及び他の優先される動作(すなわち、メジャメントギャップ、ページング機会及び周波数間メジャメント)と共存するかも考慮されるべきである。以下の3つのオプションが考慮される。
・オプション1:サービングセルが、周波数間メジャメントギャップと重複しないサイドリンクギャップの一部だけを割り当てる。また、サイドリンクギャップは、ページング機会及び周波数内メジャメントと重複すべきでない。このオプションでは、NW複雑性が増加する、すなわち、複雑な設定が必要であるが、UE挙動の下でのさらなる優先順位付けが規定される必要がない。
・オプション2:サービングセルが、周波数間メジャメントギャップとの重複が存在する場合、いずれの発見ギャップの割り当てを控える。このオプションでは、周波数内メジャメントの優先順位付けが必要ないが、UEは、Discovery信号受信を実行するための機会の一部を失う。また、設定がより複雑になる。
・オプション3:サービングセルが、見込まれる重複に関係なく、独立的に、周波数間メジャメントギャップ及びサイドリンクギャップの両方を提供する。ページング機会及び周波数内メジャメントからも独立であってもよい。このオプションでは、例えば、シンプルなビットマップ/パターンを用いる設定により、実際のオーバヘッドが最小化されるが、優先順位付けが必要である。オプション1及び2は、NW実装を依存しており、他の受信機の活動の共存のための優先順位付けにおける仕様化の労力を避けることに利点がある。オプション3は、優先順位付けを規定する必要があるが、シグナリングオーバヘッドを削減できる可能性がある。実用的なネットワークの効率化から、オプション3がわずかに好ましい。この優先順位付け規則においてPHICH受信を含むかどうかはさらなる課題である。
提案5:サイドリンクギャップ、メジャメントギャップ、ページング機会及び周波数内メジャメント機会のうち少なくとも2つ以上の間で見込まれる重複をUEが考慮することを規定するための新たな優先順位付け規則が必要であるかどうかを検討すべきである。
(E2.2)送信機/送信観点
discovery信号受信リソースプール内で、1以上の機会において送信される。すなわち、送信機会は、受信プールの一部(サブセット)である。サイドリンクギャップにより示されるサブフレームにおいて、UEは、PDCCHを受信せず、それに応じてULグラントも受信しない。しかしながら、サイドリンクギャップの最初の4サブフレームに関して、ULグラントがサイドリンクギャップの前にくる4サブフレーム内で受信できる可能性があるので、上り送信がまだ可能である。従って、発見アナウンスは、最初の4サブフレームは保護できない。サイドリンクギャップの最初の4サブフレームに関して、3つの選択肢が検討される。
・選択肢1:サービングセルは、発見リソースの実際の期間の前の4サブフレームからサイドリンクギャップを設定する。
・選択肢2:UEは、サイドリンクギャップよりも前の4サブフレーム内において、ULグラントを取得することを要求されないが、他の下り信号を読み取る必要がまだある。
・選択肢3:UEは、サイドリンクギャップ手前の4サブフレーム内においてサービングセルがULグラントを送信した場合は、サイドリンクギャップ中においてもUL送信を優先しなければならない。
選択肢1は、簡単な回避方法として考慮されるが、過度に下り送信の機会を逃す。一方で、選択肢2は、追加の標準化の労力の見返りに問題を解決できる。選択肢3は、発見送信の機会が低減するかもしれないが、ULグラントに関する追加の規則を必要としない。WIの対象の一つが、複数のキャリア及びPLMNの存在下での拡張D2D発見サポートであるため、選択肢2が、Uu及び発見のための両方の機会を最大化するため、わずかに好まれる。
提案6:UEは、サイドリンクギャップの前の4サブフレーム内でULグラントを取得することが要求されるべきでない(図19参照)。
(E2.3)単一のサイドリンクギャップ設定
サイドリンクギャップは、様々な前提を暗示している。例えば、「ギャップが周波数内及び周波数外の両方で適用されるかはさらなる課題である」、すなわち、ギャップが周波数間発見のためのみであるか両方のためであるか。もし両方である場合、単一のギャップを用いるのか分離ギャップを用いるのか。さらに、タイプ1発見手順又はタイプ2B発見手順のいずれか、アナウンシング又はモニタリングのいずれか、及び/又は周波数毎又はPLMN毎かどうかの区別が提示されるかもしれない。過度のサイドリンクギャップのバリエーションを避けるべきである。シンプルさ及びシグナリングオーバヘッドの観点から、サイドリンクギャップは、提案1のように、UEが下り信号を読み取ることが要求されないサブフレームの単一の「パターン」として規定されるべきである。設定されたサイドリンクギャップの間でUEが発見アナウンス/モニタリングを実行する周波数は、UE実装次第である。サイドリンクギャップ設定の自由度は、ネットワークに許可し得る。例えば、Uuサービスと発見性能の間のバランスの調整はネットワーク実装次第である。
提案7:サイドリンクギャップは、該当するサブフレームの単一の「パターン」により示されるべきである。
提案7が合意される場合、サイドリンクギャップは、周波数内発見アナウンシング及びモニタリングに適用されるべきである。
提案8:サイドリンクギャップは、周波数内発見手順に適用されるべきである。
(E3)サイドリンクギャップの決定
ギャップは、ネットワーク制御下であるべきである。従って、サービングセルは、サイドリンクギャップを決定する必要がある。
PLMN内及び協調PLMN外のシナリオにおいて、サービングセルは、他の周波数に属する他のeNBのリソースプール設定(及び可能であればSFNアライメントのためのタイミングオフセット)を知っている。このケースにおいて、UEが興味のある周波数をサービングセルに知らせる場合、サービングセルは、このUE100−2のためにサイドリンクギャップを容易に決定できるであろう。サービングセルは、周波数情報は、パブリックセーフティ使用ケースのためのみで現在許可されている合意事項が再利用できるだろう。従って、その合意事項をコマーシャル使用ケースに拡張すべきである。
提案9:RRCコネクティッド状態にあるUEは、パブリックセーフティ及びコマーシャル使用のために、直接発見送信で望まれる周波数をeNBに示すべきである。
しかしながら、サービングセルがUEのためにサイドリンクギャップを決定できない2つのケース、非協調PLMN間と事前設定リソースとのケースがある。
Rel−12の挙動は、Rel−13のパブリックセーフティ発見手順のために再利用されてもよい。しかしながら、仮にUEが特定のキャリアでパブリックセーフティ発見手順を実行していたとしても、Uu通信を維持することを検討することに価値がある。サービングセルが、Uu通信の中断を最小限にしながらサイドリンクギャップを割り当てるために、サービングセルは、非協調、PLMN間セルにより提供される発見リソースを知っているべきである。このケースにおいて、UEは、UICC又はSIBから取得した情報をサービングセルに知らせる必要があるかもしれない。
提案10:非協調PLMN間シナリオに関して、UEは、サイドリンクギャップ決定のために非サービング周波数上の発見リソースをサービングセルに知らせるべきである。
情報が、発見リソースだけでなく、PLMN間のSFNアライメント(調整)のためのタイミングオフセットも含むことができることは有益であるかもしれない。シグナリングオーバヘッドを削減するために、非サービングセル上での発見リソースの参照ポイントが、UEにその参照ポイントを知らせる前に、サービングセルのSFNと調整され得る。
提案11:提案10が合意可能である場合、非サービングPLMNのタイミングオフセットがサービングセルに提供されてもよいかどうかを検討すべきである。
さらに、「Rel−12に関して、(UEのための)全てのProSe通信は、動作領域において正当である一つの設定されたパブリックセーフティProSeキャリア上で実行される。より高いレイヤは、動作領域におけるパブリックセーフティProSeキャリアの正当性をチェックする」という制約の下で、Rel−12ProSe通信のための挙動が想定された。Rel−13において、発見手順は、最初からコマーシャルユースケースに対して想定されているので、他のPLMNがパブリックセーフティキャリア上にないコマーシャルオペレータであることを除外すべきでない。UEは、近傍UE及びさらなるサービスとの通信のために、Uu及びPC5の両方のリンクを維持したいかもしれない。このシナリオに関してサイドリンクギャップの設定が許可される場合、UEは、非協調PLMNに関連するリソース情報をサービングセルに知らせるべきである。非協調PLMNに関連する周波数も、例えば、5.8GHz内のV2V個別スペクトラム上で運用される周波数を含むべきである。
提案12:非協調PLMN間は、非パブリックセーフティPLMNも含むべきである。
(E4)結論
この付記5では、サイドリンクギャップの詳細を送信機と受信機の両方の観点から検討している。この付記5に基づいて、サイドリンクギャップの一つの設定が提案される。サイドリンクギャップの決定方法の解決方法及びサイドリンクUE情報の強化が特定される。さらに、Rel−13発見手順のための可能なシナリオが提供される。
なお、米国仮出願第62/035151号(2014年8月8日出願)、米国仮出願第62/056042号(2014年9月26日出願)、米国仮出願第62/076722号(2014年11月7日出願)及び米国仮出願第62/162204号(2015年5月15日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。