JP6260392B2 - クラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転部材間で回転力を伝達するクラッチ装置に関する。
従来、動力伝達経路におけるトルクの伝達及び遮断の切り替えに用いられるクラッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のクラッチ装置(回転伝達装置)は、入力側部材としての断面多角形状のカムリングと、カムリングに対して同軸上で相対回転可能な出力側部材としての外輪と、カムリングの外周面に形成されたカム面と外輪の内周面との間に配置された複数の転動体(係合子)と、電磁コイルの磁力によって軸方向移動するアーマチャと、アーマチャと電磁コイルとの間に配置された磁性体からなるロータと、ロータとアーマチャとの間に組み込まれた弾性部材とを有している。アーマチャは、転動体を保持する保持器によって回り止めされている。アーマチャ、ロータ、及び電磁コイルは軸方向に沿って並列して配置されている。
電磁コイルに通電すると、アーマチャが磁力によってロータに押し付けられて回転抵抗を受けるとともに、アーマチャを回り止めしている保持器も回転抵抗を受ける。これにより、保持器に保持された転動体がカム面を移動し、カムリングのカム面と外輪の内周面との間で係合する。これにより、外輪とカムリングとの相対回転が規制される。
一方、電磁コイルの通電を遮断すると、弾性部材の復元力によってアーマチャがロータから離間して転動体がカム面に対して係合解除される中立位置に戻り、カムリングと外輪とが相対回転する空転状態となる。
このように、特許文献1に記載のクラッチは、電磁コイルへの通電及び通電遮断によって、カムリングと外輪との間におけるトルクの伝達及び遮断の切替を制御している。
特開2007−182934号公報
ところで、近年、この種のクラッチ装置の小型化が求められている。しかし、特許文献1に記載のクラッチ装置では、カムリング及び外輪に並列して、アーマチャ,ロータ,及び電磁コイルが軸方向に配置されるため、特に軸方向における装置の小型化が困難であった。
そこで、本発明は、小型化が可能なクラッチ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、外側軌道面が形成された外側軌道部を有する第1回転部材と、内側軌道面が形成された内側軌道部を有する第2回転部材と、前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体とを備え、前記外側軌道部及び前記内側軌道部は、径方向の押圧力を受けて円形状態及び非円形状態に変形する可撓性を有し、前記外側軌道部及び前記内側軌道部が共に前記円形状態である場合に前記第1回転部材と前記第2回転部材とが相対回転可能であり、前記外側軌道部及び前記内側軌道部が共に前記非円形状態である場合に前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転が規制されるクラッチ装置を提供する。
本発明によれば、クラッチ装置の小型化が可能となる。
(a)は、第1の実施の形態に係るクラッチ装置の構成例を示す平面図であり、(b)は、(a)のA−A線断面図である。 押圧部材の斜視図である。 通電状態におけるクラッチ装置の平面図である。 (a)は、通電状態における第1回転部材、第2回転部材12、及び転動体2の状態を示す模式図であり、(b)は、非通電状態における第1回転部材11、第2回転部材12、及び転動体2の状態を示す模式図である。 (a)は、第2の実施の形態に係るクラッチ装置の非通電状態における平面図であり、(b)は、第2の実施の形態に係るクラッチ装置の通電状態における平面図である。
[第1の実施の形態]
図1(a)は、非通電状態における本実施の形態に係るクラッチ装置の構成例を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図である。
このクラッチ装置1は、例えば車両のステアリングホイールの操舵角と転舵輪の舵角との間の伝達比を電動モータの出力により可変することが可能な舵角比可変装置に設けられ、ステアリングシャフトと、ラックアンドピニオン機構等のステアリングギヤ機構に連結された回転部材との機械的連結を断続するために用いられる。
クラッチ装置1は、外側軌道面111aが形成された外側軌道部111を有する第1回転部材11と、内側軌道面121aが形成された内側軌道部121を有する第2回転部材12と、外側軌道面111aと内側軌道面121aとの間に配置された複数の転動体2と、外側軌道部111及び内側軌道部121に対して径方向の押圧力を付与する押圧機構3と、第1回転部材11及び第2の回転部材12の少なくとも一部を収容するハウジング5とを備える。
第1回転部材11は、中心部に図略の入力軸を回転軸線Oに沿って挿通させる挿通孔11aが形成された円盤状である。第2回転部材12は、中心部に図略の出力軸を挿通させる挿通孔12aが形成された円盤状である。第1回転部材11と第2回転部材12とは、同軸上で相対回転可能に支持されている。入力軸は例えばステアリングシャフトであり、出力軸は例えばステアリングギヤ機構に連結された回転部材である。
第1回転部材11及び第2回転部材12は、共に弾性変形可能な樹脂からなり、外側軌道部111及び内側軌道部121は、押圧機構3から径方向の押圧力を受けて円形状態及び非円形状態に変形する可撓性を有している。本実施の形態では、第1回転部材11及び第2回転部材12が押圧機構3からの押圧力を受けない自然状態で円形状態となり、押圧機構3からの押圧力を受けると非円形(楕円形)に変形する。
第1回転部材11は、外側軌道部111と、外側軌道部111の端部から軸方向に延在する第1円筒部112と、第1円筒部112の端部から径方向内方に向かって延在する第1円盤部113と、第1円盤部113の内径側の端部から軸方向に延在する第1連結部114とを一体に有する。第1連結部114の中心部には挿通孔11aが形成され、この挿通孔11aを挿通する入力軸と第1連結部114とが、例えばスプライン嵌合によって相対回転不能に連結される。
第1回転部材11は、第1連結部114とハウジング5との間に配置された転がり軸受6によって、ハウジング5に回転可能に支持されている。ハウジング5は、例えば車体に固定されている。
第2回転部材12は、内側軌道部121と、内側軌道部121の端部から軸方向に延在する第2円筒部122と、第2円筒部122の端部から径方向内方に向かって延在する第2円盤部123と、第2円盤部123の内径側の端部から軸方向に延在する第2連結部124とを一体に有する。第2連結部124の中心部には挿通孔12aが形成され、この挿通孔12aを挿通する出力軸と第2連結部124とが、例えばスプライン嵌合によって相対回転不能に連結される。
転動体2は、円柱状の針状ころであり、外側軌道部111と内側軌道部121とが共に円形状態であるとき、転動体2の外周面が外側軌道面111a及び内側軌道面121aに接触した状態で転動可能である。複数の転動体2は、保持器に保持されておらず、第1回転部材11及び第2回転部材12の周方向に隣り合う一対の転動体2の間には、僅かな隙間が形成される。すなわち、第1回転部材11、第2回転部材12、及び複数の転動体2は、外側軌道部111と内側軌道部121とが共に円形状態である場合に総ころ軸受として動作し、第1回転部材11と第2回転部材12とが円滑に相対回転可能である。
押圧機構3は、外側軌道部111及び内側軌道部121を径方向に挟むように配置された一対の押圧部材31と、一対の押圧部材31を動作させるアクチュエータ3aとを有している。一対の押圧部材31は、それぞれが半円形状であり、一端部がヒンジ部31aにおいて互いに連結されている。このヒンジ部31aは、一対の押圧部材31のそれぞれに形成されたピン挿通孔31bにハウジング5のヒンジピン51を挿通させることで構成されている。
アクチュエータ3aは、一対の押圧部材31の他端部の間に介在する係止部材32と、係止部材32を移動させる磁力を発生する電磁コイル33と、一対の押圧部材31を付勢する付勢部材としてのコイルばね34とを有して構成されている。また、アクチュエータ3aは、電磁コイル33への通電により作動して、一対の押圧部材31のヒンジ部31aを中心として回動させる。
次に、図2を参照して一対の押圧部材31の構成についてさらに詳細に説明する。図2は、一対の押圧部材31を示す全体斜視図である。
それぞれの押圧部材31は、半円状の円弧部311と、円弧部311におけるヒンジ部31aとは反対側の端部から円弧部311の径方向外側に向かって延出する腕部312と、腕部312の先端部から係止部材32に向かって突出する第1突部313と、第1突部313の先端部からさらに円弧部311の径方向外側に向かって突出する第2突部314とを有している。
円弧部311には、円筒状のロータ35を収容する複数(本実施の形態では2つ)の凹部311aが形成されている。凹部311aは、円弧部311の内周側及び外周側に開口している。凹部311aの中心部には円柱状の軸部311bが設けられ、ロータ35は、この軸部311bを中心として回転する。軸部311bとロータ35との間には、ロータ35の回転を円滑にするための滑り軸受350が配置されている。なお、滑り軸受350に替えて針状ころ軸受を配置してもよい。また、本実施の形態では、ロータ35がそれぞれの押圧部材31に一つずつ配置されているが、これに限らず、それぞれの押圧部材31に複数のロータ35を配置してもよい。
ロータ35は、その一部が円弧部311の内周側及び外周側における凹部311aの開口から露出している。円弧部311の内周側における凹部311aの開口から露出したロータ35の一部は、外側軌道部111の外周面111bと対向する。したがって、第1回転部材11が回転しているときに押圧機構3によって第1回転部材11が押し付けられると、ロータ35の外周面が外側軌道部111に接触し、ロータ35が回転する。これにより、第1回転部材11の回転を妨げることなく、第1回転部材11の外側軌道部111を径方向内方に押圧することができる。
一対の腕部312の間には、コイルばね34が配置されている。コイルばね34の一端及び他端は、一対の腕部312の形成された係合部312aにそれぞれ係合している。このコイルばね34は、いわゆる引っ張りバネであり、一対の押圧部材31を互いに接近させる方向に付勢している。
第1突部313の先端部には、後述する係止部材32の傾斜面322aと当接する切欠き面313aが形成されている。切欠き面313aは、外側軌道部111の外周面111bを指向するように傾斜した平面状である。
電磁コイル33は、図略の樹脂からなるボビンに電流が流れる巻線を巻き回してなる環状である。また、電磁コイル33は、鉄等の強磁性体からなる環状のヨーク330に保持されている。
係止部材32は、鉄等の磁性体からなる金属製の部材であり、一端が電磁コイル33の中心部に挿入され、他端は一対の押圧部材31の腕部313の間に挟まれる位置に配置されている。また、係止部材32は、一対の押圧部材31の第2突部314を係止する凹部321aが形成された係止部321と、係止部材32の他端側であって切欠き面313aと平行に向かい合うように傾斜した傾斜面322aが形成された楔部322とを有する。図1(a)に示す状態では、一対の押圧部材31の第2突部314が係止部材32の係止部321に係止されることにより、この係止状態において一対の押圧部材31がヒンジ部31aを中心として回動することが抑制されている。
図3は、電磁コイル33に通電したアクチュエータ3aの作動状態におけるクラッチ装置1の構成を示す平面図である。
押圧機構3は、コイルばね34の付勢力により一対の押圧部材31の間隔を狭くして第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121に対して径方向内方への押圧力を付与し、電磁コイル33の磁力による係止部材32の電磁コイル33側への移動によって一対の押圧部材31の間隔を広げることで第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121に対する押圧力を解除する。
より具体的には、図1に示す電磁コイル33への非通電状態においては、一対の押圧部材31がコイルばね34の付勢力によって互いに接近し、係止部材32の係止部321に一対の押圧部材31の第2突部314が係止されているため、一対の押圧部材31の間に配置された第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121は、ロータ35から径方向内方への押圧力を受ける。これにより、第1回転部材11及び第2回転部材12が弾性変形し、外側軌道部111及び内側軌道部121が非円形状態(本実施の形態では楕円形)となる。
一方、図3に示す電磁コイル33への通電状態においては、電磁コイル33の磁力によって係止部材32が電磁コイル33側へ引き寄せられ、係止部材32による一対の押圧部材31の係止状態が解除される。また、係止部材32の移動によって係止部材32における楔部322の傾斜面322aが押圧部材31における腕部313の切欠き面313aを摺動し、コイルばね34の付勢力に抗して一対の押圧部材31が拡開される。これにより、ロータ35が第1回転部材11の外側軌道部111から離間して第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121への押圧力が解除され、外側軌道部111及び内側軌道部121が円形状態に復元する。
次に、クラッチ装置1の動作について図1、図3、及び図4を参照して説明する。図4(a)は、電磁コイル33への通電状態における第1回転部材11の外側軌道面111、第2回転部材12の内側軌道面121、及び転動体2の状態を示す模式図であり、図4(b)は、非通電状態における第1回転部材11の外側軌道面111、第2回転部材12の内側軌道面121、及び転動体2の状態を示す模式図である。
電磁コイル33に通電すると、図3に示すように、上述した押圧機構3の作動によって、第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121に対する押圧力が解除されるため、外側軌道部111及び内側軌道部121が円形状態となる。この際、図4(a)に示すように、各転動体2の中心点を結んで形成される円を仮想円Pとすると、転動体2が仮想円Pの任意の位置から角度θ(例えば30°)だけ移動した場合の転動体2の移動距離は、周方向の位置が異なる何れの転動体2においても、距離Lとなる。すなわち、外側軌道面111a及び内側軌道面121aを転動体2が転動する際の移動速度が複数の転動体2の間で互いに等しいため、各転動体2同士が互いの回転(自転)を阻害することなく、複数の転動体2は外側軌道面111a及び内側軌道面121aを円滑に転動する。これにより、第1回転部材11と第2回転部材12とが相対回転可能な状態となり、第1回転部材11と第2回転部材12との間のトルク伝達が遮断される。
一方、電磁コイル33への通電を遮断すると、図1(a)に示すように、上述した押圧機構3のコイルばね34によって、第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121に対する径方向内方への押圧力が発生するため、外側軌道部111及び内側軌道部121が非円形状態である楕円形となる。この際、図4(b)に示すように、仮に各転動体2の中心点を周方向に沿って結んで形成される楕円を仮想楕円Qとすると、転動体2が仮想楕円Qの長半径R11上の位置から角度θ(例えば30°)だけ移動した場合の転動体2の移動距離L11は、転動体2が仮想楕円の短半径R12上の位置から同じく角度θだけ移動した場合の転動体2の移動距離L22よりも長い。これにより、外側軌道面111a及び内側軌道面121aを転動体2が転動する際の移動速度が複数の転動体2の間で互いに異なり、転動体2同士が干渉することによって転動体2の回転(自転)が停止する。このため、第1回転部材11及び第2回転部材12の相対回転が規制され、第1回転部材11と第2回転部材12との間でトルク伝達が可能となる。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した実施の形態によれば、次に述べる作用及び効果が得られる。
(1)クラッチ装置1は、外側軌道部111及び内側軌道部121が可撓性を有し、径方向の押圧力を受けて円形状態及び非円形状態に変形することで、トルクの伝達及び遮断の切り替えを実現しているので、例えば特許文献1に記載のクラッチ装置のようにアーマチャ、ロータ、及び電磁コイル等のトルク伝達の切替機構に係る複数の部品を軸方向に並べて配置することが不要であり、軸方向の短縮化が可能である。すなわち、軸方向における小型化が可能である。
(2)クラッチ装置1は、押圧機構3を有しているので、例えば車両の操舵機構に外側軌道部111及び内側軌道部121を押圧するための機構を別途設ける必要がない。また、押圧機構3は、一端がヒンジ部31aで連結された一対の押圧部材31を有し、この一対の押圧部材31がヒンジ部31aを中心としてアクチュエータ3aによって回動する構成であるので、押圧機構3の部品点数を抑制してクラッチ装置1の小型化を図ることができる。
(3)クラッチ装置1は、アクチュエータ3a(電磁コイル33)への通電が遮断されたときにコイルばね34の付勢力によって外側軌道部111及び内側軌道部121が非円形状態となり、入力軸と出力軸との間でトルクが伝達される。すなわち、クラッチ装置1は所謂ノーマルクローズタイプであるので、例えば車両の電気系統の故障によって上記の舵角比可変装置が作動しなくなった場合には電磁コイル33への通電が遮断され、クラッチ装置1によってステアリングシャフトとラックアンドピニオン機構等のステアリングギヤ機構に連結された回転部材とが機械的に連結される。これにより、電気系統の故障時にも、ステアリングホイールの操作によって転舵輪を転舵させることが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態に係るクラッチ装置1Aについて図5を参照して説明する。図5において、第1の実施の形態について説明したものと実質的に同一の機能を有する構成要素については、共通する符号を付してその重複した説明を省略する。
図5は、第2の実施の形態に係るクラッチ装置1Aの構成例を示し、(a)は電磁コイル33の非通電状態における平面図、(b)は通電状態における平面図である。
本実施の形態では、押圧機構3の作動内容が第1の実施の形態に係る押圧機構3の作動内容と異なる。すなわち、第1の実施の形態では、押圧機構3の作動により電磁コイル33への非通電状態において第1回転部材11及び第2回転部材12に対する押圧力を付与していたが、本実施の形態では、通電状態において第1回転部材11及び第2回転部材12に対する押圧力を付与する点で異なる。
より具体的には、本実施の形態に係る押圧機構3は、電磁コイル33の磁力による係止部材32の電磁コイル33側への移動によって一対の押圧部材31を互いに近接させることで第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121に対して径方向内方への押圧力を付与し、後述するコイルばね36の付勢力によって一対の押圧部材31の間隔を広くして第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121に対する押圧力を解除する。
これに伴い、本実施の形態では、押圧部材31及び係止部材32の一部の形状が第1の実施の形態と異なる。さらに、本実施の形態に係るコイルばね36は、いわゆる圧縮バネで構成される点で、引っ張りばねで構成される第1の実施の形態に係るコイルばね34と異なる。
本実施の形態に係る押圧部材31は、円弧部311と、腕部312と、腕部312の先端部から係止部材32に向かって延在する延在部315と、延在部315の先端部から円弧部311の径方向内側に向かって突出する突部316とを有している。突部316は、腕部312を指向する傾斜面316aを有する。これにより、一対の押圧部材31の傾斜面316aは、突部316の先端部ほど互いに間隔が狭くなる。
本実施の形態に係る係止部材32は、一対の押圧部材31の突部316同士を互いに近づけるように案内する案内面323aが形成された係止部323を有する。この案内面323aは、突部316の傾斜面316aと平行に向かい合うように軸方向に対して傾斜している。図5(b)に示す状態では、一対の押圧部材31の突部316が係止部材32の係止部323に係止されることにより、この係止状態において一対の押圧部材31がヒンジ部31aを中心として回動することが抑制されている。
一対の腕部312の間には、コイルばね36が配置されている。コイルばね36の一端及び他端は、一対の腕部312の内面にそれぞれ当接する。このコイルばね36は、いわゆる圧縮バネであり、一対の押圧部材31を互いに離間させる方向に付勢している。
次に、本実施の形態に係るクラッチ装置1の動作について説明する。
図5(a)に示す電磁コイル33への非通電状態においては、一対の押圧部材31がコイルばね35の付勢力によって離間し、係止状態が解除された状態である。したがって、第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121への押圧力が解除され、外側軌道部111及び内側軌道部121は円形状態となる。これにより、第1回転部材11と第2回転部材12とが相対回転可能な状態となり、第1回転部材11と第2回転部材12との間のトルク伝達が遮断される。
一方、図5(b)に示す電磁コイル33への通電状態においては、電磁コイル33の磁力によって係止部材32が電磁コイル33側へ引き寄せられる。そして、係止部材32の移動によって係止部材32における係止部323の案内面323aが押圧部材31における突部316の傾斜面316aを摺動し、コイルばね36の付勢力に抗して一対の押圧部材31が互いに近接される。この結果、一対の押圧部材31の間に配置された第1回転部材11の外側軌道部111及び第2回転部材12の内側軌道部121は、ロータ35から径方向内方への押圧力を受ける。これにより、第1回転部材11及び第2回転部材12が弾性変形し、外側軌道部111及び内側軌道部121が非円形状態(本実施の形態では楕円形)となる。すなわち、第1回転部材11及び第2回転部材12の相対回転が規制され、第1回転部材11と第2回転部材12との間でトルク伝達が可能となる。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態について述べた(1)及び(2)と同様の作用及び効果を得ることができる。また、第1回転部材11と第2回転部材12とが相対回転可能な状態では電磁コイル33に通電する必要がないので、第1回転部材11と第2回転部材12との間のトルク伝達を遮断した状態で長期間にわたって継続する場合は省電力化を図ることができる。
以上、本発明の車両制御装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
1…クラッチ装置、2…転動体、3…押圧機構、3a…アクチュエータ、5…ハウジング、6…転がり軸受、11…第1回転部材、11a…挿通孔、12…第2回転部材、12a…挿通孔、31…押圧部材、31a…ヒンジ部、31b…ピン挿通孔、32…係止部材、33…電磁コイル、34…コイルばね、35…ロータ、51…ヒンジピン、111…外側軌道部、111a…外側軌道面、111b…外周面、112…第1円筒部、113…第1円盤部、114…第1連結部、121…内側軌道部、121a…内側軌道面、122…第2円筒部、123…第2円盤部、124…第2連結部、311…円弧部、311a…凹部、311b…軸部、312…腕部、312a…係合部、313…第1突部、313a…切欠き面、314…第2突部、315…延在部、316…突部、316a…傾斜面、321…係止部、321a…凹部、322…楔部、322a…傾斜面、323…係止部、323a…案内面、330…ヨーク、350…滑り軸受、L,L11,L22…移動距離、P…仮想円、Q…仮想楕円、R…半径、R11…長半径、R12…短半径、

Claims (4)

  1. 外側軌道面が形成された外側軌道部を有する第1回転部材と、
    内側軌道面が形成された内側軌道部を有する第2回転部材と、
    前記外側軌道面と前記内側軌道面との間に配置された複数の転動体とを備え、
    前記外側軌道部及び前記内側軌道部は、径方向の押圧力を受けて円形状態及び非円形状態に変形する可撓性を有し、
    前記外側軌道部及び前記内側軌道部が共に前記円形状態である場合に前記第1回転部材と前記第2回転部材とが相対回転可能であり、
    前記外側軌道部及び前記内側軌道部が共に前記非円形状態である場合に前記第1回転部材と前記第2回転部材との相対回転が規制される、
    クラッチ装置。
  2. 前記第1回転部材及び前記第2回転部材に前記押圧力を付与する押圧機構をさらに備える、
    請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記押圧機構は、一端がヒンジ部で連結されて前記外側軌道部及び前記内側軌道部を挟む一対の押圧部材と、通電により作動して前記一対の押圧部材を前記ヒンジ部を中心として回動させるアクチュエータとを有する、
    請求項2に記載のクラッチ装置。
  4. 前記押圧機構は、前記一対の押圧部材を付勢する付勢部材を備え、
    前記アクチュエータに通電されたとき、前記外側軌道部及び前記内側軌道部が円形状態となり、
    前記アクチュエータへの通電が遮断されたとき、前記付勢部材の付勢力によって前記外側軌道部及び前記内側軌道部が非円形状態となる、
    請求項3に記載のクラッチ装置。
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