以下に本願にかかる情報提供システム、情報提供方法および情報処理装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報提供システム、情報提供方法および情報処理装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
(第1の実施形態)
〔1.情報提供処理〕
まず、図1を用いて、第1の実施形態にかかる情報提供処理の一例について説明する。図1は、第1の実施形態にかかる情報提供システム11によって行われる情報提供処理の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態にかかる情報提供システム11は、全体システム1に含まれる。
図1に示すように、全体システム1は、端末装置60と、キャッシュサーバ70と、キャッシュサーバ80と、検索サーバ90と、情報提供装置100とを有する。また、全体システム1に含まれる情報提供システム11は、上記各装置のうち、キャッシュサーバ80と、検索サーバ90と、情報提供装置100とを有するものである。
端末装置60と、キャッシュサーバ70と、キャッシュサーバ80と、検索サーバ90と、情報提供装置100とは、ネットワークを介して有線または無線により通信可能に接続される。また、全体システム1は、複数台の端末装置60と、複数台の第1キャッシュサーバ70と、複数台の第2キャッシュサーバ80と、複数台の検索サーバ90と、複数台の情報提供装置100とを有してもよい。
端末装置60は、ユーザによって利用される端末装置である。端末装置60は、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。例えば、端末装置60は、ユーザから検索クエリの入力を受け付けた場合に、検索サーバ90にアクセスすることで、入力された検索クエリに対応する検索結果を表示する。
第1のサーバ装置の一例であるキャッシュサーバ70は、第1の事業者の一例である事業者T1によって管理されるサーバ装置である。例えば、キャッシュサーバ70は、各種コンテンツサーバにアクセスし、コンテンツサーバ内のコンテンツを取得し、自装置内の所定の記憶部に蓄積する。
また、キャッシュサーバ70は、事業者T1によって運営される第1のサービスとして、例えば、第1の検索サービスを提供する検索サーバSC1からの要求に応じて、蓄積しているコンテンツを検索サーバSC1に送信する。第1の検索サービスは、第1の情報表示サービスの一例である。
ここで、事業者T1について説明する。事業者T1は、キャッシュサーバ70等を用いて、コンテンツ提供者から受け付けたコンテンツの管理や配信を行うコンテンツ配信業者である。そして、事業者T1は、コンテンツまたはコンテンツのプログラムに関して所定の制限が設けられたコンテンツを配信するといった規約を定めている。例えば、事業者T1は、所定の制限として、端末装置によるコンテンツの表示速度を速めるための制限が設けられたコンテンツを配信するといった規約を定めている。
なお、ここでいう、端末装置によるコンテンツの表示速度とは、端末装置が、ユーザから表示対象のコンテンツの指定を受け付けてから、指定された表示対象のコンテンツを表示するまでにかかる時間を示すものとする。
例えば、コンテンツ提供者は、端末装置によるコンテンツ表示において、端末装置に様々な表示制御を実行させるための制御情報をコンテンツに埋め込む場合がある。例えば、コンテンツ提供者は、制御情報として、コンテンツとともに表示される広告情報に関する各種制御を端末装置に実行させるためのJavaScript(登録商標)をコンテンツに埋め込む場合がある。端末装置により精密な処理を実行させるには、より複雑な構造の制御情報を構築する必要があるが、制御情報の構造が複雑になる程、そのような制御情報を含むコンテンツを表示するには時間がかかる。また、制御情報だけでなく、リンク先を多く含むコンテンツほど表示するには、時間がかかる。
事業者T1は、制御情報が埋め込まれたコンテンツや、リンク先を多く有するコンテンツが増えると、表示速度の遅いコンテンツを多く配信することになりユーザによる評価を下げてしまう可能性がある。このようなことから、事業者T1は、コンテンツの表示速度を速めるための制限が設けられたコンテンツを配信することを定めている。
例えば、事業者T1は、コンテンツの表示速度を速めるための制限として、コンテンツに制御情報を含めることを禁止とする、リンク要素を限定する、使用可能なスクリプトを限定する、ウェブページを構成する構成要素を限定する、自社が定めるHTMLフォーマットに基づいて作製されたHTMLデータであること、といったコンテンツプログラムに関する制限等を定めている。
つまり、コンテンツの表示速度を速めるための制限とは、言い換えれば、コンテンツの表示速度が、想定される速さよりも遅くならないようにするため、コンテンツに対して要求される条件である。また、このような制限は、コンテンツそのもののみならず、コンテンツに含まれる各種のプログラムを対象とする制限であり、事業者T1によってあらかじめ設定された任意の制限が適用可能である。
そして、このように、事業者T1により定められた制限に関する仕様はAMP(Accelerated Mobile Pages)と呼ばれる。また、このような仕様に基づくHTMLフレームワークおよびHTMLデータは、AMP−HTMLと呼ばれる。なお、以下では、「AMP仕様」といった表現は、上記のように事業者T1によって定められたコンテンツの表示速度を速めるための制限、あるいは、この制限が設けられた(この制限に則して生成された)コンテンツを示すものとする。
なお、上述したキャッシュサーバ70は、事業者T1に向けて直接入稿されたAMP仕様のコンテンツだけでなく、他社のコンテンツサーバ等に存在するAMP仕様のコンテンツも取得して蓄積する。
次に、情報提供システム11に含まれるキャッシュサーバ80、検索サーバ90、情報提供装置100について説明する。これらのサーバ装置は、第1の事業者とは異なる第2の事業者の一例である事業者T2によって管理される。すなわち、情報提供システム11は、事業者T2に属するシステムである。
第2のサーバ装置の一例であるキャッシュサーバ80は、キャッシュサーバ70と同様の機能を有する。例えば、キャッシュサーバ80は、各種コンテンツサーバにアクセスし、コンテンツサーバ内のコンテンツを取得し、自装置内の所定の記憶部に蓄積する。
また、キャッシュサーバ80は、事業者T2によって運営される第2のサービスとして、例えば、第2の検索サービスを提供する検索サーバ90からの要求に応じて、蓄積しているコンテンツを検索サーバ90に送信する。第2の検索サービスは、第2の情報表示サービスの一例である。
検索サーバ90は、上記の通り、第2の検索サービスをユーザに提供する。例えば、検索サーバ90は、第2の検索サービスを介して、ユーザに指定された検索クエリに対応する検索結果をユーザの端末装置60に送信する。また、検索サーバ90は、検索結果のうち、ユーザに指定されたリンク情報(例えば、URL)のコンテンツをキャッシュサーバ80から取得し、取得したコンテンツを端末装置60に送信する。
ここで、事業者T2について説明する。例えば、事業者T2は、自社で運営するサービス(例えば、第2の検索サービス)を用いて、自社で管理するコンテンツを配信するといったコンテンツ配信者としての側面と、他の事業者(ここでは、事業者T1とする)に、自社に入稿されたコンテンツや、自社で管理するコンテンツを配信させるといったコンテンツ提供者としての側面を有する。
例えば、事業者T2は、自社のコンテンツをより優先的に事業者T1に配信させるには、上記のようにAMP仕様に基づく制限が設けられたコンテンツを事業者T1用のコンテンツとして準備しておく必要がある。
しかしながら、上記のようなAMP仕様では、例えば、制限が厳しいといったことから、事業者T2の望むコンテンツ表示制御を端末装置に実現させることができない場合がある。例えば、事業者T2は、コンテンツとともに表示される広告情報について、所定の表示制御を端末装置に実行させることで、広告収益を高めようとする場合がある。かかる場合、事業者T2は、AMP仕様により定められている制限のために広告に関するJavaScriptをコンテンツに含めることができないといったこと等から、その所定の表示制御を実現させることができず広告収益が高められない場合がある。
そこで、事業者T2は、事業者T1には事業者T1用のコンテンツであるAMP仕様のコンテンツを配信させる。また、事業者T2は、自社でコンテンツを配信する側面も一方で有しているため、AMP仕様により定められている制限より緩い制限が設けられたコンテンツを自社のサーバ装置から配信する。
具体的には、事業者T2に管理される情報提供装置100は、他社である事業者T1のキャッシュサーバ70から送信されるコンテンツの取得要求に応じて、端末装置によるコンテンツの表示速度を速めるための制限が設けられた第1のコンテンツをキャッシュサーバ70に提供する。また、情報提供装置100は、キャッシュサーバ80から送信されるコンテンツの取得要求に応じて、かかる制限より緩い制限が設けられた第2コンテンツをキャッシュサーバ80に提供する。
ここで、コンテンツの表示速度を速めるための制限とは、これまで説明してきたように、AMP仕様により定められている制限を示す。また、第1のコンテンツは、AMP仕様の制限が設けられたコンテンツまたは当該コンテンツのデータであるHTMLデータ(「AMP−HTMLデータ」とする)を示す。また、第2のコンテンツは、AMP仕様の制限より緩い制限が設けられたコンテンツを示す。
本実施形態では、AMP仕様の制限より緩い制限とは、例えば、リンクやコンテンツの構成要素に関する制限はAMP仕様に従うものとする一方で、コンテンツには広告情報に関するJavaScriptを含めてよい、といったものとする。
また、本実施形態では、第1および第2のコンテンツは、所定のニュース詳細記事である記事コンテンツ(以下に示す基本コンテンツに相当)の概要を示すコンテンツであるものとする。そして、第1および第2のコンテンツは、例えば、コンテンツ提供者によって作製されるものとする。
例えば、コンテンツ提供者は、第1のコンテンツに基づいて、AMP仕様の制限より緩い制限を設けた第2のコンテンツを作製する。例えば、コンテンツ提供者は、第1のコンテンツにおける記事概要はそのまま受け継ぎ、AMP仕様の制限により禁止されている機能のうち、一部の機能の使用を許可した第2のコンテンツを作製する。一例を示すと、コンテンツ提供者は、AMP仕様では禁止されている制御情報(JavaScript)として、広告情報の表示制御を端末装置に実行させる制御情報を含めたコンテンツを第2のコンテンツとして作製する。このようなことから、第2のコンテンツは、第1のコンテンツをカスタムしたものといえる。このため、第2のコンテンツは、AMP仕様の制限よりゆるい制限が設けられたコンテンツまたは当該コンテンツのデータであるHTMLデータ(「カスタムAMP−HTMLデータ」とする)を示す。
このように一部の機能の使用のみを許可し、基本的にはAMP仕様の制限に則した第2のコンテンツが作製されるのは、AMP仕様の制限は表示速度を向上させるための制限であり、例えば、この制限の多くをはずすことで、表示速度が低下してしまうのを防ぐためである。
そして、コンテンツ提供者は、作製した第1および第2のコンテンツを情報提供装置100に入稿する。このように、第1および第2のコンテンツを作製し、事業者T2に属する情報提供装置100に入稿するコンテンツ提供者は、例えば、事業者T2を所定の契約を結んでいる業者である。以下では、第1の実施形態にかかる情報提供システム11によって行われる情報提供処理について具体的に説明する。
情報提供装置100は、受け付けた第1のコンテンツを第1コンテンツ記憶部に格納し、第2のコンテンツを第2コンテンツ記憶部に格納する。図1では、第1のコンテンツ記憶部が、コンテンツID「C11」によって識別される第1のコンテンツC11に相当するAMP−HTMLデータ「AAA1」およびそのURLを記憶している例を示す。
また、図1では、第2コンテンツ記憶部が、コンテンツID「C11a」によって識別される第2のコンテンツC11aに相当するカスタムAMP−HTMLデータ「AAA2」およびそのURLを記憶している例を示す。
ここで、情報提供装置100は、キャッシュサーバ70からコンテンツの取得要求を受け付けたとする(ステップS1)。かかる場合、情報提供装置100は、キャッシュサーバ70が事業者T1に属するものであることから、第1コンテンツ記憶部にアクセスし、所定の第1のコンテンツをキャッシュサーバ70に提供する(ステップS2)。例えば、情報提供装置100は、第1コンテンツ記憶部にアクセスし、キャッシュサーバ70が未取得の第1のコンテンツのAMP−HTMLデータをキャッシュサーバ70に提供する。
また、一方で、情報提供装置100は、キャッシュサーバ80からコンテンツの取得要求を受け付けたとする(ステップS3)。かかる場合、情報提供装置100は、キャッシュサーバ80が自装置の管理者と同一の管理者である事業者T2に属するものであることから、第2コンテンツ記憶部にアクセスし、所定の第2のコンテンツをキャッシュサーバ80に提供する(ステップS4)。例えば、情報提供装置100は、第2コンテンツ記憶部にアクセスし、キャッシュサーバ80が未取得の第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータをキャッシュサーバ80に提供する。キャッシュサーバ80は、情報提供装置100から取得した第2のコンテンツを自装置内の所定の記憶部に格納する(ステップS5)。
また、ここで、例えば、ユーザU1が、端末装置60に表示された検索結果一覧のうち、第2のコンテンツに遷移されるリンク情報を指定したとする。かかる場合、端末装置60は、指定されたリンク情報を検索サーバ90に送信する(ステップS6)。検索サーバ90は、端末装置60から受け付けたリンク情報に対応するコンテンツの取得要求をキャッシュサーバ80に送信する(ステップS7)。例えば、検索サーバ90は、当該リンク情報を含む取得要求をキャッシュサーバ80に送信する。
キャッシュサーバ80は、検索サーバ90から受け付けた取得要求に対応する第2のコンテンツを自装置内の所定の記憶部から抽出し、抽出した第2のコンテンツを検索サーバ90に送信する(ステップS8)。
そして、検索サーバ90は、キャッシュサーバ80から受け付けた第2のコンテンツを端末装置60に送信する(ステップS9)。そして、端末装置60は、検索サーバ90から受け付けた第2のコンテンツを表示する。
このように、情報提供装置100は、キャッシュサーバ70から送信されるコンテンツの取得要求に応じて、AMP仕様の制限が設けられた第1のコンテンツをキャッシュサーバ70に提供する。また、情報提供装置100は、キャッシュサーバ80から送信されるコンテンツの取得要求に応じて、かかる制限より緩い制限が設けられた第2のコンテンツをキャッシュサーバ80に提供する。
例えば、上記のように、情報提供装置100は、事業者T1によって運営される第1のサービスにおいて用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、第1のコンテンツをキャッシュサーバ70に提供する。また、情報提供装置100は、事業者T2によって運営される第2のサービスにおいて用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、第2のコンテンツをキャッシュサーバ80に提供する。
これまで説明してきた通り、事業者T1は、AMP仕様の制限に則したコンテンツを配信することを規約として定めている。このため、事業者T2は、事業者T1に対し第1のコンテンツを提供することを半強制されるといった現実がある。そこで、事業者T2は、情報提供システム11を用いることにより、自社で管理するコンテンツのうち、AMP仕様の制限が設けられた第1のコンテンツを事業者T1側から配信させることができる。
また、事業者T2は、情報提供システム11を用いることによりAMP仕様の制限より緩い制限が設けられた第2のコンテンツを自社側から配信することができる。これらのことから、情報提供システム11は、端末装置におけるコンテンツ表示速度の向上とともに、柔軟なコンテンツ提供を実現することができる。
また、事業者T2は、AMP仕様の制限より緩い制限が設けられた第2のコンテンツとして、例えば、制御情報を含む第2のコンテンツを自社側から配信することができるため、端末装置に実行させるコンテンツに対する表示制御の自由度を高めることができる。そして、例えば、事業者T2は、広告情報の表示制御を端末装置に実行させる制御情報を含む第2のコンテンツを自社側から配信することができるため、広告収益を高めることができる。
また、事業者T2は、事業者T1には事業者T1用のコンテンツ(第1のコンテンツ)を配信させ、一方で、制限を緩めて自社用にカスタマイズされたコンテンツ(第2のコンテンツ)を自社からも配信するため、事業者T1にコンテンツ配信が依存してしまうことを防ぐことができる。
また、事業者T2は、事業者T1側から配信された自社のコンテンツについてはアクセス解析できない場合がある。しかし、事業者T2は、例えば、第1のコンテンツと内容は同一(例えば、記事概要としての記載内容が同一)の第2のコンテンツを自社から配信することにより、第2のコンテンツについてはアクセス解析することができるため、実質、第1のコンテンツのアクセス解析として用いることができる。
これまで、第2のコンテンツは、事業者T2に向けてコンテンツを入稿するコンテンツ提供者によって作製されるものとして説明してきた。以下の実施形態では、第2のコンテンツは、情報提供装置100によって自動で生成されものとして説明する。
〔2.情報提供装置の構成〕
次に、図2を用いて、第1の実施形態にかかる情報提供装置100について説明する。図2は、第1の実施形態にかかる情報提供装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、情報提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、キャッシュサーバ70、キャッシュサーバ80との間で情報の送受信を行う。
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、コンテンツ記憶部121と、第1コンテンツ記憶部222と、第2コンテンツ記憶部を有する。
コンテンツ記憶部121は、コンテンツ提供者から入稿されたコンテンツを記憶する記憶部である。具体的には、コンテンツ記憶部121は、コンテンツ提供者から入稿されたコンテンツのうち、AMP仕様の制限が設けられていないコンテンツ、すなわちAMP仕様の制限が設けられていないために自由な形式で作製されたコンテンツを記憶する記憶部である。このようなコンテンツを、以下では、「基本コンテンツ」と表記する場合がある。また、本実施形態では、コンテンツ記憶部121に記憶される基本コンテンツは、ニュースの詳細記事である記事コンテンツであるものとする。
ここで、図3に第1の実施形態にかかるコンテンツ記憶部121の一例を示す。図3の例では、コンテンツ記憶部121は、「提供者ID」、「コンテンツID」、「HTMLデータ」、「URL」、「第1コンテンツタグ」、「第2コンテンツタグ」といった項目を有する。
「提供者ID」は、コンテンツ提供者またはコンテンツ提供者によって利用される端末装置である提供者端末を識別するための識別情報を示す。「コンテンツID」は、コンテンツ提供者によって入稿された基本コンテンツを識別するための識別情報を示す。「HTMLデータ」は、コンテンツ提供者によって入稿された基本コンテンツを構成するHTMLデータを示す。なお、以下の実施形態では、例えば、提供者ID「P1」によって識別されるコンテンツ提供者を「提供者P1」、コンテンツID「C1」によって識別される基本コンテンツを「基本コンテンツC1」といったように識別情報を用いて表記する場合がある。また、第1および第2のコンテンツについても、同様の形で表記する場合がある。「URL」は、端末装置60を対応する基本コンテンツへ遷移させるためのリンク情報である。
「第1コンテンツタグ」は、基本コンテンツに対応する第1のコンテンツが存在するか否かを示す情報である。例えば、「第1コンテンツタグ」は、詳細記事である基本コンテンツに対する概要情報としての第1のコンテンツが存在するか否かを示す情報である。例えば、後述する入稿受付部131は、基本コンテンツとともに、当該基本コンテンツに対する概要情報である概要コンテンツとして、AMP仕様の制限が設けられた第1のコンテンツの入稿を受け付けた場合には、「第1コンテンツタグ」として第1のコンテンツが存在することを示す情報を入力する。図3では、第1のコンテンツが存在することを示す情報として、第1のコンテンツを識別するための識別情報が入力されている例を示す。
「第2コンテンツタグ」は、第1のコンテンツに対応する第2のコンテンツが存在するか否かを示す情報である。例えば、「第2コンテンツタグ」は、基本コンテンツに対応する第1のコンテンツに基づき生成された第2のコンテンツが存在するか否かを示す情報である。例えば、後述する第2生成部132は、第2のコンテンツを生成した場合に、「第2コンテンツタグ」として第2のコンテンツが存在することを示す情報を入力する。図3では、第2のコンテンツが存在することを示す情報として、第2のコンテンツを識別するための識別情報が入力されている例を示す。
すなわち、図3では、提供者ID「P1」によって識別される提供者が、コンテンツID「C1」によって識別される基本コンテンツのHTMLデータ「AAA」を入稿している例を示す。また、基本コンテンツC1のURLが「www.123.com」である例を示す。また、提供者P1が基本コンテンツC1に対応する第1のコンテンツとして、第1のコンテンツC11を入稿している例を示す。
図2に戻り、第1コンテンツ記憶部122は、コンテンツ提供者から入稿された第1のコンテンツを記憶する記憶部である。ここで、図4に第1の実施形態にかかる第1コンテンツ記憶部122の一例を示す。図4の例では、第1コンテンツ記憶部122は、「提供者ID」、「コンテンツID」、「AMP−HTMLデータ」、「URL」といった項目を有する。
「提供者ID」は、コンテンツ提供者またはコンテンツ提供者によって利用される端末装置である提供者端末を識別するための識別情報を示す。「コンテンツID」は、コンテンツ提供者によって入稿された第1のコンテンツを識別するための識別情報を示す。「AMP−HTMLデータ」は、コンテンツ提供者によって入稿された第1のコンテンツを構成するHTMLデータを示す。「URL」は、端末装置60を対応する第1のコンテンツへ遷移させるためのリンク情報である。
すなわち、図4では、提供者ID「P1」によって識別される提供者が、コンテンツID「C11」によって識別される第1のコンテンツのAMP−HTMLデータ「AAA1」を入稿している例を示す。また、第1のコンテンツC11のURLが「www.123C11.com」である例を示す。
図2に戻り、第2コンテンツ記憶部123は、第2のコンテンツを記憶する記憶部である。例えば、第2コンテンツ記憶部123は、後述する第2生成部132によって生成された第2のコンテンツを記憶する記憶部である。なお、図1で示したように、情報提供装置100は、コンテンツ提供者によって作製された第2のコンテンツの入稿を受け付けた場合には、受け付けた第2のコンテンツを第2コンテンツ記憶部123に記憶する。
ここで、図5に第1の実施形態にかかる第2コンテンツ記憶部123の一例を示す。図5の例では、第2コンテンツ記憶部123は、「コンテンツID」、「カスタムAMP−HTMLデータ」、「URL」といった項目を有する。
「コンテンツID」は、第2のコンテンツを識別するための識別情報を示す。「カスタムAMP−HTMLデータ」は、第2のコンテンツを構成するHTMLデータを示す。「URL」は、端末装置60を対応する第2のコンテンツへ遷移させるためのリンク情報である。
すなわち、図5では、コンテンツID「C11a」によって識別される第2のコンテンツのAMP−HTMLデータ「AAA2」が記憶されている例を示す。また、第2のコンテンツC11aのURLが「www.123C11a.com」である例を示す。
図2に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図2に示すように、制御部130は、入稿受付部131と、第2生成部132と、要求受付部133と、第1提供部134と、第2提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
入稿受付部131は、コンテンツ提供者からコンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、入稿受付部131は、コンテンツ提供者からコンテンツのデータであるHTMLデータの入稿を受け付ける。例えば、入稿受付部131は、基本コンテンツのHTMLデータと、第1のコンテンツのAMP−HTMLデータとの入稿を受け付ける。
また、入稿受付部131は、入稿を受け付けたコンテンツを記憶部に格納する。例えば、入稿受付部131は、受け付けた基本コンテンツについて、コンテンツIDを割り出す。そして、入稿受付部131は、提供者IDと、コンテンツIDと、HTMLデータと、URLとを対応付けてコンテンツ記憶部121に格納する。
また、入稿受付部131は、基本コンテンツとともに第1のコンテンツの入稿を受け付けた場合には、第1のコンテンツのコンテンツIDを割り出す。そして、入稿受付部131は、割り出したコンテンツIDを、対応する基本コンテンツの第1コンテンツタグ欄に入力する。
また、入稿受付部131は、基本コンテンツとともに受け付けた第1のコンテンツについて、提供者IDと、コンテンツIDと、AMP−HTMLデータと、URLとを対応付けて第1コンテンツ記憶部122に格納する。
さて、これまで説明してきたとおり、第1のコンテンツは、端末装置によるコンテンツの表示速度を速めるための制限として、AMP仕様の制限が設けられたコンテンツである。AMP仕様の制限とは、HTMLデータを構築するうえで課せられる限定要素である。例えば、AMP仕様の制限の一例として、コンテンツに制御情報を含めることを禁止とする、リンク要素を限定する、使用可能なスクリプトを限定する、ウェブページを構成する構成要素を限定する、事業者T1が定めるHTMLフォーマットに基づいて作製されたHTMLデータであること、といったものが挙げられる。つまり、第1のコンテンツとは、AMP仕様の制限に則して生成されたコンテンツといえる。
このような第1のコンテンツには、事業者T2は、例えば、自社が望む表示制御を端末装置60に実行させる制御情報を含めることができない。例えば、事業者T2は、広告情報に関する表示制御を端末装置60に実行させる制御情報を含めることができないため、広告収益を高めることができない。
そこで、第2生成部132は、AMP仕様の制限より緩い制限を設けたコンテンツである第2のコンテンツを生成する。具体的には、第2生成部132は、入稿受付部131によって、第1コンテンツ記憶部122に第1のコンテンツが格納されると、格納された第1のコンテンツに基づいて、第2のコンテンツを生成する。
例えば、第2生成部132は、第1のコンテンツに設けられた制限を緩和することで、第2のコンテンツを生成する。どのように緩和するかは、例えば、事業者T2によってあらかじめ設定される。例えば、第2生成部132は、第1のコンテンツにおける記事概要はそのまま受け継ぎ、AMP仕様の制限により禁止されている機能のうち、一部の機能の使用を許可した第2のコンテンツを生成する。例えば、第2生成部132は、AMP仕様では禁止されている制御情報(JavaScript)として、広告情報の表示制御を端末装置60に実行させる制御情報を含めたコンテンツを第2のコンテンツとして生成する。
つまり、第2のコンテンツは、第1のコンテンツをカスタムしたものであり、第2のコンテンツを生成するとは、具体的には、カスタムAMP−HTMLデータを生成することである。また、第2生成部132は、第2のコンテンツのURLも生成する。例えば、第2生成部132は、対応する第1のコンテンツのURLから第2のコンテンツのURLを生成する。
また、第2生成部132は、例えば、限定されているリンク要素以外のリンク要素を使用した第2のコンテンツを生成してもよいし、使用を許可されているスクリプト以外のスクリプトを使用した第2のコンテンツを生成してもよい。
そして、第2生成部132は、生成した第2のコンテンツについてコンテンツIDを割り出し、図3に示すように、対応する第2コンテンツタグ欄に割り出したコンテンツIDを入力する。また、第2生成部132は、割り出したコンテンツIDと、カスタムAMP−HTMLデータと、URLとを対応付けて、第2コンテンツ記憶部123に格納する。
例えば、図5では、第2生成部132が、第1のコンテンツC11に基づいて、第2のコンテンツC11aを生成した例を示す。具体的には、第2生成部132が、第1のコンテンツC11における記事概要はそのまま受け継ぎ、広告情報の表示制御を端末装置に実行させる制御情報を含めたカスタムAMP−HTMLデータ「AAA2」を第2コンテンツC11aとして生成した例を示す。
要求受付部133は、事業者T1のキャッシュサーバ70および事業者T2のキャッシュサーバ80からコンテンツの取得要求を受け付ける。そして、要求受付部133は、取得要求送信元がキャッシュサーバ70である場合には、キャッシュサーバ70から取得要求を受け付けた旨の情報を第1提供部134に出力する。また、要求受付部133は、取得要求送信元がキャッシュサーバ80である場合には、キャッシュサーバ80から取得要求を受け付けた旨の情報を第2提供部135に出力する。
第1提供部134は、事業者T1によって管理されるキャッシュサーバ70に対し、表示速度を速めるための制限が設けられた第1のコンテンツを提供する。例えば、第1提供部134は、キャッシュサーバ70によって送信される取得要求であって、事業者T1によって運営される第1のサービスにおいて用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ70に第1のコンテンツを提供する。
事業者T1によって運営される第1のサービスの一例として、第1の情報表示サービスがある。
このため、第1提供部134は、キャッシュサーバ70によって送信される取得要求であって、第1の情報表示サービスにより表示される情報として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ70に第1のコンテンツを提供する。また、第1提供部134は、キャッシュサーバ70によって送信される取得要求であって、第1の情報表示サービスにより表示される情報が指定された場合に表示される概要情報として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ70に第1のコンテンツを提供する。
また、第1の情報表示サービスとしては、検索クエリに対応する検索結果を提供する検索サービスがある。このような検索サービスを第1の検索サービスとすると、第1提供部は、キャッシュサーバ70によって送信される取得要求であって、第1の検索サービスによる検索結果として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ70に第1のコンテンツを提供する。また、第1提供部は、キャッシュサーバ70によって送信される取得要求であって、第1の検索サービスによる検索結果が指定された場合に表示される概要情報として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ70に第1のコンテンツを提供する。
第1提供部134の処理について具体的に説明する。例えば、第1提供部134は、要求受付部133から、キャッシュサーバ70から取得要求を受け付けた旨の情報を受け付けると、コンテンツ記憶部121にアクセスし、キャッシュサーバ70が未取得の基本コンテンツを特定する。そして、第1提供部134は、特定した基本コンテンツのHTMLデータを、コンテンツ記憶部121から抽出する。
また、第1提供部134は、特定した基本コンテンツに対応する第1コンテンツタグに第1のコンテンツのコンテンツIDが入力されているか否かを判定する。そして、第1提供部134は、第1のコンテンツのコンテンツIDが入力されている場合には、その入力されているコンテンツIDを特定する。そして、第1提供部134は、第1コンテンツ記憶部122にアクセスし、特定した第1のコンテンツのコンテンツIDによって識別される第1のコンテンツのAMP−HTMLデータを抽出する。そして、第1提供部134は、抽出したHTMLデータと、AMP−HTMLデータとを対応付けてキャッシュサーバ70に提供する。
以下では、第1提供部134による処理の一例について、図3および図4を用いて説明する。例えば、第1提供部134は、キャッシュサーバ70からの取得要求を受け付けると、コンテンツ記憶部121にアクセスし、キャッシュサーバ70が未取得の基本コンテンツが基本コンテンツC1であることを特定したとする。かかる場合、第1提供部134は、基本コンテンツC1のHTMLデータ「AAA」のキャッシュをコンテンツ記憶部121から抽出する。
また、第1提供部134は、基本コンテンツC1に対応する第1コンテンツタグに第1のコンテンツのコンテンツID「C11」が入力されていることを特定すると、第1コンテンツ記憶部122にアクセスし、第1のコンテンツC11のAMP−HTMLデータ「AAA1」を抽出する。そして、第1提供部134は、HTMLデータ「AAA」と、AMP−HTMLデータ「AAA1」とを対応付けてキャッシュサーバ70に提供する。
なお、第1提供部134は、キャッシュサーバ70が取得済みの基本コンテンツであっても、その基本コンテンツに対応する第1のコンテンツが未取得である場合には、未取得の第1のコンテンツのAMP−HTMLデータを抽出して、キャッシュサーバ70に提供してもよい。また、第1提供部134は、第1のコンテンツのみ入稿されており、キャッシュサーバ70がその第1のコンテンツを未取得である場合には、その第1のコンテンツのAMP−HTMLデータを抽出して、キャッシュサーバ70に提供してもよい。
次に、第2提供部135は、事業者T2によって管理されるキャッシュサーバ80に対し、AMP仕様の制限より緩い制限が設けられた第2のコンテンツを提供する。例えば、第2提供部135は、キャッシュサーバ80によって送信される取得要求であって、事業者T2によって運営される第2のサービスにおいて用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ80に当該第1のコンテンツを提供する。
事業者T2によって運営される第2のサービスの一例として、第1の情報表示サービスがある。
このため、第2提供部135は、キャッシュサーバ80によって送信される取得要求であって、第2の情報表示サービスにより表示される情報として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ80に第2のコンテンツを提供する。また、第2提供部135は、キャッシュサーバ80によって送信される取得要求であって、第2の情報表示サービスにより表示される情報が指定された場合に表示される概要情報として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ80に当該第2のコンテンツを提供する。
また、第2の情報表示サービスとしては、検索クエリに対応する検索結果を提供する検索サービスがある。このような検索サービスを第2の検索サービスとすると、第2提供部は、キャッシュサーバ80によって送信される取得要求であって、第2の検索サービスによる検索結果として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ80に第2のコンテンツを提供する。また、第2提供部は、キャッシュサーバ80によって送信される取得要求であって、第2の検索サービスによる検索結果が指定された場合に表示される概要情報として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ80に第2のコンテンツを提供する。
第2提供部135の処理について具体的に説明する。例えば、第2提供部135は、要求受付部133から、キャッシュサーバ80から取得要求を受け付けた旨の情報を受け付けると、コンテンツ記憶部121にアクセスし、キャッシュサーバ80が未取得の基本コンテンツを特定する。そして、第2提供部135は、特定した基本コンテンツHTMLデータを、コンテンツ記憶部121から抽出する。
また、第2提供部135は、特定した基本コンテンツに対応する第2コンテンツタグに第2のコンテンツのコンテンツIDが入力されているか否かを判定する。そして、第2提供部135は、第2のコンテンツのコンテンツIDが入力されている場合には、その入力されているコンテンツIDを特定する。そして、第2提供部135は、第2コンテンツ記憶部123にアクセスし、特定した第2のコンテンツのコンテンツIDによって識別される第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを抽出する。そして、第2提供部135は、抽出したHTMLデータと、カスタムAMP−HTMLデータとを対応付けてキャッシュサーバ80に提供する。
以下では、第2提供部135による処理の一例について、図3および図5を用いて説明する。例えば、第2提供部135は、キャッシュサーバ80からの取得要求を受け付けると、コンテンツ記憶部121にアクセスし、キャッシュサーバ80が未取得の基本コンテンツが基本コンテンツC1であることを特定したとする。かかる場合、第2提供部135は、基本コンテンツC1のHTMLデータ「AAA」をコンテンツ記憶部121から抽出する。
また、第2提供部135は、基本コンテンツC1に対応する第2コンテンツタグに第2のコンテンツのコンテンツID「C11a」が入力されていることを特定すると、第2コンテンツ記憶部123にアクセスし、第2のコンテンツC11aのAMP−HTMLデータ「AAA2」のキャッシュを抽出する。そして、第2提供部135は、HTMLデータ「AAA」と、カスタムAMP−HTMLデータ「AAA2」とを対応付けてキャッシュサーバ80に提供する。
なお、第2提供部135は、キャッシュサーバ80が取得済みの基本コンテンツであっても、その基本コンテンツに対応する第2のコンテンツが未取得である場合には、未取得の第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを抽出して、キャッシュサーバ80に提供してもよい。また、第2提供部135は、第2のコンテンツのみ入稿されており、キャッシュサーバ80がその第2のコンテンツを未取得である場合には、その第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを抽出して、キャッシュサーバ80に提供してもよい。
〔3.キャッシュサーバの構成〕
次に、図6を用いて、第1の実施形態にかかるキャッシュサーバ80について説明する。図6は、第1の実施形態にかかるキャッシュサーバ80の構成例を示す図である。図6に示すように、キャッシュサーバ80は、通信部81と、記憶部82と、制御部85とを有する。
通信部81は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部81は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、検索サーバ90、情報提供装置100との間で情報の送受信を行う。
記憶部82は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部82は、コンテンツ記憶部83と、第2コンテンツ記憶部84とを有する。
コンテンツ記憶部83は、情報提供装置100の第2提供部135により提供された基本コンテンツを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部83は、かかる基本コンテンツについて、「コンテンツID」、「HTMLデータ」、「URL」を記憶する。つまり、コンテンツ記憶部83に記憶される記憶情報は、図3に示すコンテンツ記憶部121に記憶される「コンテンツID」、「HTMLデータ」、「URL」と同一である。このため、詳細な説明を省略する。
第2コンテンツ記憶部84は、情報提供装置100の第2提供部135により提供された第2のコンテンツを記憶する。例えば、第2コンテンツ記憶部84は、かかる第2のコンテンツについて、「コンテンツID」、「カスタムAMP−HTMLデータ」、「URL」を記憶する。つまり、第2コンテンツ記憶部84に記憶される記憶情報は、図5に示す第2コンテンツ記憶部123に記憶される「コンテンツID」、「カスタムAMP−HTMLデータ」、「URL」と同一である。このため、詳細な説明を省略する。
なお、第2コンテンツ記憶部84は、各第2のコンテンツ毎に、対応する基本コンテンツがどれであるかを識別する情報として、例えば、対応する基本コンテンツのコンテンツIDが記憶されてもよい。ここで、第2のコンテンツに対応する基本コンテンツとは、第2のコンテンツが生成される際に用いられた第1のコンテンツに対する詳細記事である基本コンテンツを示す。例えば、図3の例では、第2のコンテンツC11aに対応する基本コンテンツは、基本コンテンツC1である。なお、本実施形態では、基本コンテンツのコンテンツID、第2のコンテンツのコンテンツIDそれぞれの構成要素から、両者の対応付けが識別可能になっているものとする。
図6に戻り、制御部85は、CPUやMPU等によって、キャッシュサーバ80内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部85は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部85は、取得部86と、送信部87とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部85の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部85が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
取得部86は、コンテンツを取得する。具体的には、取得部86は、定期的にコンテンツの取得要求を情報提供装置100に送信することで、情報提供装置100から基本コンテンツおよび第2のコンテンツを取得する。取得要求を受け付けた際の情報提供装置100の処理は、上述した通りである。また、取得部86は、取得した基本コンテンツをコンテンツ記憶部83に格納し、取得した第2のコンテンツを第2コンテンツ記憶部84に格納する。
送信部87は、所定のサービスを提供するサーバ装置からの要求に応じて、コンテンツを提供する。例えば、送信部87は、第2の検索サービスを提供する検索サーバ90による検索クエリに対応する検索結果の取得要求に応じて、コンテンツを検索サーバ90に送信する。
例えば、ユーザU1が、第2の検索サービスを用いて特定の検索クエリを入力したとする。かかる場合、端末装置60は、入力された検索クエリを検索サーバ90に送信する。そして、検索サーバ90は、端末装置60から受け付けた検索クエリに対応する検索結果の取得要求をキャッシュサーバ80に送信する。
ここで、送信部87は、入力された検索クエリを含む取得要求を検索サーバ90から受け付けると、第2コンテンツ記憶部84にアクセスし、かかる検索クエリに対応する第2のコンテンツを検索する。そして、送信部87は、検索した第2のコンテンツのリンク情報を検索結果として抽出する。
また、送信部87は、コンテンツ記憶部83にアクセスし、入力された検索クエリに対応する基本コンテンツのリンク情報を検索結果として抽出する。例えば、送信部87は、検索した第2のコンテンツに対応する基本コンテンツ以外の基本コンテンツから、検索クエリに対応する基本コンテンツを検索する。そして、送信部87は、検索した基本コンテンツのリンク情報を検索結果として抽出する。そして、送信部87は、各記憶部から抽出した検索結果を検索サーバ90に送信する。
検索サーバ90は、送信部87から受け付けた検索結果を一覧表示したページを、検索クエリ送信元の端末装置60に配信する。
また、端末装置60によって表示された検索結果のうち、第2のコンテンツに対応するリンク情報が指定されたとする。かかる場合、端末装置60は、指定されたリンク情報を検索サーバ90に送信する。そして、検索サーバ90は、端末装置60から受け付けたリンク情報に対応するコンテンツの取得要求をキャッシュサーバ80に送信する。
ここで、送信部87は、指定されたリンク情報に対応するコンテンツの取得要求を検索サーバ90から受け付けると、第2のコンテンツ記憶部84にアクセスし、かかるリンク情報に対応する第2のコンテンツを検索する。そして、送信部87は、検索した第2コンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを検索サーバ90に送信する。検索サーバ90は、送信部87から受け付けた第2のコンテンツのデータを端末装置60に配信する。
さて、図1で示したように、ここまで、キャッシュサーバ80と検索サーバ90とは別々の異なる装置として説明してきた。しかし、キャッシュサーバ80と検索サーバ90とは、一つの装置として構成されてもよい。例えば、図1で示した情報処理システム11は、検索サーバ90を含まず、キャッシュサーバ80が、端末装置60から直接コンテンツの取得要求を受け付けることで、上述した検索処理を行ってもよい。
〔4.情報処理フロー(1)〕
次に、図7Aを用いて、第1の実施形態にかかる情報提供装置100による情報処理の手順について説明する。図7Aは、情報提供装置100による情報処理手順を示すシーケンス図である。図7Aでは、情報処理システム11を管理する事業者T2から見て、他業者である事業者T1に事業者T1向けのコンテンツ(第1のコンテンツ)を配信させるために、情報提供装置100によって行われる情報処理の手順について説明する。
まず、情報提供装置100は、予めコンテンツ提供者から、基本コンテンツおよび第1のコンテンツの入稿を受け付けているものとする。情報提供装置100の第2生成部132は、例えば、これら各コンテンツが入稿される度に、または、所定期間毎に、第1のコンテンツに基づいて、第2のコンテンツを生成する(ステップS101)。
このような状態において、要求受付部133は、キャッシュサーバ70からコンテンツの取得要求を受け付けると(ステップS201)、取得要求を受け付けた旨の情報を第1提供部134に出力する。第1提供部134は、キャッシュサーバ70からコンテンツの取得要求が送信されたことを認識すると、基本コンテンツのデータであるHTMLデータと、基本コンテンツに対応する第1のコンテンツのデータであるAMP−HTMLデータとを抽出する(ステップS202)。
例えば、第1提供部134は、コンテンツ記憶部121にアクセスし、キャッシュサーバ70が未取得の基本コンテンツを特定する。そして、第1提供部134は、特定した基本コンテンツのHTMLデータを抽出する。また、第1提供部134は、特定した基本コンテンツに対応する第1のコンテンツが入稿されている場合には、その第1のコンテンツのAMP−HTMLデータを第1コンテンツ記憶部122から抽出する。
そして、第1提供部134は、抽出したHTMLデータと、AMP−HTMLデータとを対応付けてキャッシュサーバ70に提供する(ステップS203)。キャッシュサーバ70は、例えば、事業者T1に運営される第1のサービスとして、例えば、第1の検索サービスを提供する検索サーバSC1と連携している。これにより、例えば、キャッシュサーバ70は、検索サーバSC1からのコンテンツ取得要求に応じて、上記のように情報提供装置100から提供された第1のコンテンツを送信する。
〔5.情報処理フロー(2)〕
また、図7Bを用いて、第1の実施形態にかかる情報処理システム11による情報処理の手順について説明する。図7B、情報処理システム11による情報処理手順を示すシーケンス図である。図7Bでは、情報処理システム11を管理する事業者T2が、自社向けのコンテンツ(第2のコンテンツ)を自社から配信するための、情報処理システム11による情報処理の手順について説明する。
図7AのステップS101で示したように、情報提供装置100は第2のコンテンツを生成する。このような状態において、要求受付部133は、キャッシュサーバ80からコンテンツの取得要求を受け付けると(ステップS301)、取得要求を受け付けた旨の情報を第2提供部135に出力する。第2提供部135は、キャッシュサーバ80からコンテンツの取得要求が送信されたことを認識すると、基本コンテンツのデータであるHTMLデータと、基本コンテンツに対応する第2のコンテンツのデータであるカスタムAMP−HTMLデータとを抽出する(ステップS302)。
例えば、第2提供部135は、コンテンツ記憶部121にアクセスし、キャッシュサーバ80が未取得の基本コンテンツを特定する。そして、第2提供部135は、特定した基本コンテンツのHTMLデータを抽出する。また、第2提供部135は、特定した基本コンテンツに対応する第2のコンテンツが入稿されている場合には、その第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを第2コンテンツ記憶部123から抽出する。
そして、第2提供部135は、抽出したHTMLデータと、カスタムAMP−HTMLデータとを対応付けてキャッシュサーバ80に提供する(ステップS303)。
このような状態において、事業者T2によって運営される第2の検索サービスを用いて、端末装置60に検索クエリが入力されたとする(ステップS401)。かかる場合、端末装置60は、入力された検索クエリを第2の検索サービスの検索サービスを提供する検索サーバ90に送信する(ステップS402)。そして、検索サーバ90は、端末装置60から受け付けた検索クエリに対応する検索結果の取得要求をキャッシュサーバ80に送信する(ステップS403)。
キャッシュサーバ80の送信部87は、入力された検索クエリを含む取得要求を検索サーバ90から受け付けると、検索処理を実行する(ステップS404)。例えば、送信部87は、第2コンテンツ記憶部84にアクセスし、検索クエリに対応する第2のコンテンツを検索する。そして、送信部87は、検索した第2のコンテンツのリンク情報を検索結果として抽出する。また、送信部87は、コンテンツ記憶部83にアクセスし、入力された検索クエリに対応する基本コンテンツのリンク情報を検索結果として抽出する。そして、送信部87は、抽出したリンク情報を検索サーバ90に送信する(ステップS405)。検索サーバ90は、送信部87から受け付けたリンク情報を検索結果として一覧表示したページを、検索クエリ送信元の端末装置60に配信する(ステップS406)。なお、ここでのリンク情報は、URL以外にも、例えば、対応する第2のコンテンツの見出しを含むものとする。
ここで、端末装置60によって表示された検索結果のうち、第2のコンテンツに対応するリンク情報が指定されたとする(ステップS501)。かかる場合、端末装置60は、指定されたリンク情報を検索サーバ90に送信する(ステップS502)。そして、検索サーバ90は、端末装置60から受け付けたリンク情報に対応するコンテンツの取得要求をキャッシュサーバ80に送信する(ステップS503)。
送信部87は、取得要求を検索サーバ90から受け付けると、第2コンテンツ記憶部84にアクセスし、かかるリンク情報に対応する第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを抽出する(ステップS504)。そして、送信部87は、抽出したカスタムAMP−HTMLデータを検索サーバ90に送信する(ステップS505)。検索サーバ90は、送信部87から受け付けたカスタムAMP−HTMLデータを端末装置60に配信する。
そして、端末装置60は、送信部87から受け付けたカスタムAMP−HTMLデータである第2のコンテンツを、指定されたリンク情報に対応する概要情報として表示する。これにより、情報処理装置100は、端末装置60による、かかる概要情報の表示速度を速めることができるとともに、例えば、かかる概要情報に所定の広告コンテンツを含めて表示させることができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、第1のコンテンツは、コンテンツ提供者によって作成されるものとして説明してきた。しかし、第1のコンテンツは、情報提供装置200の第1生成部231によって生成されてもよい。以下では、図8を用いて、第2の実施形態にかかる情報提供装置200の構成について説明する。
図8は、第2の実施形態にかかる情報提供装置200の構成例を示す図である。図8に示すように、情報提供装置200は、通信部110と、記憶部120と、制御部230とを有する。通信部110および記憶部120については、情報提供装置100と同一であるため説明を省略する。
制御部230は、CPUやMPU等によって、情報提供装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図8に示すように、制御部230は、入稿受付部131と、第1生成部231と、第2生成部132と、要求受付部133と、第1提供部134と、第2提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部230が有する各処理部の接続関係は、図8に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。なお、情報提供装置100と符号が重複処理部については、説明を省略する。
第1生成部231は、第1のコンテンツを生成する。例えば、第1生成部231は、コンテンツ提供者から受け付けた基本コンテンツに基づいて、第1のコンテンツを生成する。例えば、第1生成部231は、基本コンテンツのデータから記事内容部分のテキストを特定する。そして、第1生成部231は、特定したテキストを解析することにより、記事内容から、記事概要となる文章を生成する。また、第1生成部231は、生成した記事概要のテキストを用い、また、AMP仕様の制限に基づいて、第1のコンテンツのデータであるAMP−HTMLデータを生成する。そして、第1生成部231は、生成したAMP−HTMLデータを、生成元の基本コンテンツに対応付けて第1コンテンツ記憶部122に格納する。
これにより、情報提供装置200は、コンテンツ提供者が第1のコンテンツを生成する手間を省略させることができるため、コンテンツ提供者に対し事業者T2に向けてのコンテンツ入稿をより行い易くさせることができる。
(その他)
〔1.コンテンツに関する情報提供〕
上記各実施形態では、情報提供装置100および200が、第1のコンテンツ、すなわち第1のコンテンツのデータをキャッシュサーバ70に提供し、第2提供部135が、第2のコンテンツ、すなわち第2のコンテンツのデータをキャッシュサーバ70に提供する例を示した。しかし、情報提供装置100および200は、コンテンツの取得要求を受け付けた場合に、第1のコンテンツのデータや第2のコンテンツのデータを提供するのではなく、これらコンテンツに関する情報として、例えば、リンク情報(URL)を提供してもよい。
例えば、第1提供部134は、キャッシュサーバ70からコンテンツの取得要求が送信されたことを認識すると、第1コンテンツ記憶部122にアクセスし、コンテンツ記憶部121から抽出した基本コンテンツに対応する第1コンテンツのURLを抽出する。そして、第1提供部134は、抽出した第1コンテンツのURLをキャッシュサーバ70に提供する。
また、例えば、第2提供部135は、キャッシュサーバ80からコンテンツの取得要求が送信されたことを認識すると、第2コンテンツ記憶部123にアクセスし、コンテンツ記憶部121から抽出した基本コンテンツに対応する第2コンテンツのURLを抽出する。そして、第2提供部135は、抽出した第2コンテンツのURLをキャッシュサーバ80に提供する。
かかる場合、キャッシュサーバ80は、検索サーバ90から、ユーザ入力された検索クエリを受け付けると、かかる検索クエリに対応する検索結果の取得要求を情報提供装置100に送信することで、検索結果としてのリンク情報を取得する。また、キャッシュサーバ80は、検索サーバ90から、ユーザ指定された第2のコンテンツのリンク情報を受け付けると、かかるリンク情報に対応する第2のコンテンツの取得要求を情報提供装置100に送信することで、第2のコンテンツのデータを取得する。
〔2.サービスについて〕
上記各実施形態では、情報提供装置100および200が、第1の情報表示サービスである第1の検索サービスに用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、第1のコンテンツを提供し、また、第2の情報表示サービスである第2の検索サービスに用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、第2のコンテンツを提供する例を示した。しかし、情報提供装置100および200は、検索サービス以外の情報表示サービスに用いられるコンテンツの取得要求に応じて、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを提供してもよい。
かかる点について、情報処理装置100を例に用いて説明する。例えば、情報提供装置100は、情報表示サービスとして、複数のコンテンツ(例えば、ニュース記事)を時系列に並べて一覧表示したウェブページを提供するようなコンテンツ提供サービスに用いられるコンテンツの取得要求に応じて、第1のコンテンツおよび第2のコンテンツを提供してもよい。
ここで、事業者T1によって提供されるコンテンツ提供サービスを、第1のコンテンツ提供サービス、事業者T2によって提供されるコンテンツ提供サービスを、第2のコンテンツ提供サービスとする。
かかる場合、情報提供装置100の第1提供部134は、例えば、キャッシュサーバ70によって送信される取得要求であって、第1のコンテンツ提供サービスにより表示される情報である概要情報として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ70に第1のコンテンツを提供する。また、情報提供装置100の第2提供部135は、例えば、キャッシュサーバ80によって送信される取得要求であって、第2のコンテンツ提供サービスにより表示される情報である概要情報として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、キャッシュサーバ80に第2のコンテンツを提供する。
このような場合であっても、情報表示サービスが、検索サービスであるか、コンテンツ提供サービスでるかの違いだけであって、第1提供部134および第1提供部135によって行われる処理は、上述したものと同様である。また、複数のコンテンツを時系列に並べて一覧表示したウェブページを提供するようなコンテンツ提供サービスを運営するのは、例えば、事業者T2だけであってもよい。
例えば、図1に示す情報提供システム11おいて、検索サーバ90の代わりに、第2のコンテンツ提供サービスを制御するコンテンツサーバ91が含まれているとする。ここで、例えば、ユーザU1が、端末装置60を操作して、第2のコンテンツ提供サービスに対応する所定のウェブサイト(「Yサイト」とする)のTOPページであるウェブページP1の表示を指示したとする。
かかる場合、端末装置60は、ウェブページP1の取得要求をコンテンツサーバ91に送信する。コンテンツサーバ91は、端末装置60からウェブページP1の取得要求受け付けると、ウェブページP1に一覧表示されるコンテンツ(例えば、ニュース記事の見出し)取得要求をキャッシュサーバ80に送信する。
キャッシュサーバ80は、コンテンツサーバ91から受け付けた取得要求に対応する第2のコンテンツのリンク情報をコンテンツ記憶部123から抽出し、抽出したリンク情報をコンテンツサーバ91に送信する。例えば、キャッシュサーバ80は、第2コンテンツ記憶部123に格納されている第2のコンテンツのうち、入稿時期が新しい第2のコンテンツのリンク情報を優先して所定数抽出し、コンテンツサーバ91に送信する。なお、ここでのリンク情報は、URL以外にも、例えば、対応する第2のコンテンツの見出しを含むものとする。
そして、コンテンツサーバ91は、キャッシュサーバ80から受け付けた第2のコンテンツのリンク情報一覧表示したウェブページP1を生成し、生成したウェブページP1を、取得要求送信元の端末装置60に配信する。そして、端末装置60は、コンテンツサーバ91から受け付けたウェブページP1を表示する。
また、ここで、一覧表示されたリンク情報が指定されたとする。かかる場合、端末装置60は、指定されたリンク情報をコンテンツサーバ91に送信する。そして、コンテンツサーバ91は、端末装置60から受け付けたリンク情報に対応するコンテンツの取得要求をキャッシュサーバ80に送信する。
キャッシュサーバ80の送信部87は、取得要求をコンテンツサーバ91から受け付けると、第2コンテンツ記憶部84にアクセスし、かかるリンク情報に対応する第2のコンテンツのカスタムAMP−HTMLデータを抽出する。そして、送信部87は、抽出したカスタムAMP−HTMLデータをコンテンツサーバ91に送信する。コンテンツサーバ91は、送信部87から受け付けたカスタムAMP−HTMLデータを端末装置60に配信する。
そして、端末装置60は、送信部87から受け付けたカスタムAMP−HTMLデータである第2のコンテンツを、指定されたリンク情報に対応する概要情報として表示する。これにより、情報処理装置100は、端末装置60による、かかる概要情報の表示速度を速めることができるとともに、例えば、かかる概要情報に所定の広告コンテンツを含めて表示させることができる。
なお、キャッシュサーバ80および検索サーバ90、あるいは、キャッシュサーバ80およびコンテンツサーバ91は、一つの装置として構成されてもよい。
〔3.プログラム〕
上述してきた情報提供装置100および200は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、情報提供装置100を例に挙げて説明する。図9は、情報提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が情報提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
また、例えば、コンピュータ1000が情報提供装置200として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部230の機能を実現する。
〔4.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
(効果)
情報提供システム11は、第1提供部134と、第2提供部135とを有する。第1提供部134は、第1のサーバ装置に対し、端末装置によるコンテンツの表示速度を速めるための制限が設けられた第1のコンテンツを提供する。第2提供部135は、第1のサーバ装置とは異なる第2のサーバ装置に対し、制限より緩い制限が設けられた第2のコンテンツを提供する。
これにより、情報提供システム11は、端末装置におけるコンテンツ表示速度の向上とともに、柔軟なコンテンツ提供を実現することができる。
また、第1提供部134は、第1のサーバ装置によって送信される取得要求であって、第1のサーバ装置を管理する第1の事業者によって提供される第1のサービスにおいて用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、第1のサーバ装置に当該第1のコンテンツを提供し、第2提供部135は、第2のサーバ装置によって送信される取得要求であって、第2のサーバ装置を管理する第2の事業者によって提供される第2のサービスにおいて用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、第2のサーバ装置に当該第2のコンテンツを提供する。
これにより、情報提供システム11は、各事業者によって提供されるサービスに応じて、各サービスに適したコンテンツを提供し分けることができるため、コンテンツ配信により利益を向上させることができる。
また、第1提供部134は、第1のサーバ装置によって送信される取得要求であって、第1のサービスである第1の情報表示サービスによる表示情報として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、第1のサーバ装置に当該第1のコンテンツを提供し、第2提供部135は、第2のサーバ装置によって送信される取得要求であって、第2のサービスである第2の情報表示サービスによる表示情報として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、第2のサーバ装置に当該第2のコンテンツを提供する。
これにより、情報提供システム11は、各事業者によって提供される情報表示サービスに応じて、各情報表示サービスに適したコンテンツを提供し分けることができるため、コンテンツ配信により利益を向上させることができる。
また、第1提供部134は、第1のサーバ装置によって送信される取得要求であって、第1の情報表示サービスによる表示情報が指定された場合に表示される概要情報として用いられる第1のコンテンツの取得要求に応じて、第1のサーバ装置に当該第1のコンテンツを提供し、第2提供部135は、第2のサーバ装置によって送信される取得要求であって、第2の情報表示サービスによる表示情報が指定された場合に表示される概要情報として用いられる第2のコンテンツの取得要求に応じて、第2のサーバ装置に当該第2のコンテンツを提供する。
これにより、情報提供システム11は、各事業者によって提供される情報表示サービスに応じて、各情報表示サービスに適したコンテンツを提供し分けることができるため、コンテンツ配信により利益を向上させることができる。
また、情報提供システム11は、第1のコンテンツに設けられた制限を緩和することで、第2のコンテンツを生成する第2生成部132をさらに有する。そして、第2提供部135は、第2生成部132により生成された第2のコンテンツを第2のサーバ装置に提供する。
これにより、情報提供システム11は、コンテンツ提供者が第2のコンテンツを作製する手間を省略させることができるため、コンテンツ提供者に対し第2の事業者に向けてのコンテンツ入稿をより行い易くさせることができる。
また、第1提供部134は、制限として、第1のコンテンツを形成するプログラムの機能を制限する機能制限が設けられた第1のコンテンツを第1のサーバ装置に提供する。
これにより、情報提供システム11は、端末装置による第1および第2のコンテンツの表示速度を速めることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。