JP6253205B2 - 制御装置、船及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、減揺装置の制御装置、船及び制御方法に関する。
航行中および海上での停船中における船の横揺れ運動を抑えるために、フィンスタビライザと減揺タンクを備える船が存在する。フィンスタビライザは、航行中に横揺れを検出し、フィン翼角を制御することでフィン翼に揚力を発生させ、揚力モーメントにより船体の横揺運動を抑え込もうとする。減揺タンクには、両舷側のウイングタンクの間に流路が設けられ、ウイングタンク内に漲られた定格量の液体が船体の横揺れ運動によりウイングタンク間を移動することで横揺れを抑える減揺モーメントを発生させる。また、減揺タンクには動力等を用いて積極的にウイングタンク内の液体を移動させる能動型と船体の揺れによる液体の移動を利用する受動型のタイプがあり、受動型においては例えば最も頻度が高い揺れ状態の周期を想定して設計される。
なお、関連する技術として、特許文献1には、船の横揺れを防止する横揺対策用回路と、船の転覆防止のための復原力対策用回路を備えたフィンスタビライザの制御装置において、それらの回路を切り替えてフィン翼角を制御することにより、横揺れ低減のみならず、緊急な復原力の増加を図ることが出来るフィンスタビライザの制御方法が記載されている。
また、特許文献2には、ウイングタンクを複数に分割し、それらの分割タンク間を連結する液体通路と、液体通路内にダンパを設け、ダンパを開閉することで複数の分割タンクを組み合わせた状態のタンクを形成することで、減揺タンクの固有周期を可変にすることができる減揺タンクについて記載されている。特許文献2に記載の減揺タンクによれば、1つの減揺タンクで複数の固有周期を得ることによって、さまざまな横揺周期に対応することが可能になる。
特開昭63−038094号公報 特開2003−054490号公報
ところで、減揺タンクは、船体の横揺れ周期特性に基づいて減揺効果を得るための減揺装置である。一方、従来のフィンスタビライザの制御では、船の横揺れ周期を考慮した減揺効果を得ることはできなかった。
そこでこの発明は、上述の課題を解決することのできる減揺装置の制御装置、船、制御方法を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、船の横揺れによる姿勢の変化を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、前記姿勢情報取得部が取得した姿勢情報から船の横揺れ周期を算出する揺れ周期算出部と、前記揺れ周期算出部が算出した横揺れ周期と、予め定められた船体の横揺れ周期特性と、に基づいて、前記船体の横揺れ周期特性が示す最も船体の横揺れ角を低減できる横揺れ周期を特定し、前記特定した横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させるフィンスタビライザ制御部と、を備える制御装置である。
本発明の第2の態様における制御装置は、船の速度を取得する速度情報取得部と、前記速度情報取得部が取得した船の速度が所定の速度を上回る場合に、前記船体の横揺れ周期特性に含まれる減揺タンクの作動時および非作動時における周期特性に基づいて、前記算出した横揺れ周期を、前記減揺タンクの作動時の周期特性に基づく横揺れ角が最も小さくなるときの第一横揺れ周期と前記減揺タンクの非作動時の周期特性に基づく横揺れ角が最も小さくなるときの第二横揺れ周期のそれぞれと比較し、前記算出した横揺れ周期が第一横揺れ周期により近い場合に減揺タンクを作動させ、前記算出した横揺れ周期が第二横揺れ周期により近い場合に減揺タンクを非作動とする、減揺タンク制御部と、をさらに備え、前記フィンスタビライザ制御部は、前記速度情報取得部が取得した船の速度が所定の速度を上回る場合に、前記特定した横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させる。
本発明の第3の態様における前記減揺タンク制御部は、前記速度情報取得部が取得した船の速度が所定の速度以下の場合に、前記船体の横揺れ周期特性に含まれる減揺タンクの作動時および非作動時における周期特性に基づいて、前記算出した横揺れ周期における減揺タンクの作動時の横揺れ角と、前記算出した横揺れ周期における減揺タンクの非作動時の横揺れ角と、を比較し、減揺タンクの作動時の横揺れ角が小さい場合に減揺タンクを作動させ、減揺タンクの非作動時の横揺れ角が小さい場合に減揺タンクを非作動とする。
本発明の第4の態様における制御装置は、波の状態を示す波浪情報を取得する波浪情報取得部と、船の排水量とメタセンタ高さを取得する船体情報取得部と、前記姿勢情報取得部が取得した情報と、前記速度情報取得部が取得した情報と、前記波浪情報取得部が取得した情報と、前記船体情報取得部が取得した情報と、予め定められた波浪中の船体応答データと、予め定められた減揺タンク性能データと、予め定められたフィンスタビライザ性能データと、に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザのうち少なくとも1つを動作させたときの横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方を算出する揺れ状態算出部と、前記揺れ状態算出部が算出した横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザとのうち少なくとも一方の動作を決定する動作モード決定部と、をさらに備える。
本発明の第5の態様は、船の横揺れによる姿勢の変化を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、船の速度を取得する速度情報取得部と、波の状態を示す波浪情報を取得する波浪情報取得部と、船の排水量とメタセンタ高さを取得する船体情報取得部と、前記姿勢情報取得部が取得した情報と、前記速度情報取得部が取得した情報と、前記波浪情報取得部が取得した情報と、前記船体情報取得部が取得した情報と、予め定められた波浪中の船体応答データと、予め定められた減揺タンク性能データと、予め定められたフィンスタビライザ性能データと、に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザのうち少なくとも1つを動作させたときの横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方を算出する揺れ状態算出部と、前記揺れ状態算出部が算出した横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方に基づいて減揺タンクとフィンスタビライザとのうち少なくとも一方の動作を決定する動作モード決定部と、を備える制御装置である。
本発明の第6の態様は、上記の何れかに記載の制御装置を備える、船である。
本発明の第7の態様は、船体の横揺れによる姿勢の変化を示す船体の姿勢情報を取得し、前記取得した船体の姿勢情報から船体の横揺れ周期を算出し、前記算出した横揺れ周期と、予め定められた船体の横揺れ周期特性と、に基づいて、前記船体の横揺れ周期特性が示す最も船体の横揺れ角を低減できる横揺れ周期を特定し、前記特定した横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させる、制御方法である。
本発明によれば、船の横揺れ特性を考慮して、フィンスタビライザによる減揺効果を得ることが出来る。
本発明に係る第一実施形態における制御装置の一例を示すブロック図である。 減揺タンクとフィンスタビライザの配置の一例を示す船の背面図である。 本発明に係る第一実施形態における横揺れ周期の算出を説明する第一の図である。 本発明に係る第一実施形態における横揺れ周期の算出を説明する第二の図である。 本発明に係る第一実施形態における減揺制御を説明する第一の図である。 本発明に係る第一実施形態における減揺制御を説明する第二の図である。 本発明に係る第一実施形態における制御処理のフローチャートの一例である。 本発明に係る第二実施形態における制御装置の一例を示すブロック図である。 本発明に係る第二実施形態における制御処理のフローチャートの一例である。
<第一実施形態>
以下、本発明の第一実施形態による位置制御装置を図1〜図7を参照して説明する。
図1は、本発明に係る第一実施形態における制御装置の一例を示すブロック図である。
制御装置10は、巡視船などの船に設けられた減揺装置であるフィンスタビライザおよび減揺タンク(ART:anti rolling tank)の制御を行う。特にフィンスタビライザの制御において、従来のようにフィンスタビライザによって揚力を発生させ、船体の横揺れ(ロール方向の揺れ)を相殺するのではなく、船の揺れ周期が減揺タンクの減揺効率が最も高くなる周期となるように動作させる。また、減揺タンクを作動しない場合、その状態で船の揺れの周期が最も揺れない周期となるように動作させる。
制御装置10は、図1に示すように、姿勢情報取得部11と、速度情報取得部12と、揺れ周期算出部13と、フィンスタビライザ制御部14と、減揺タンク制御部15と、記憶部16とを備えている。制御装置10は、例えば、1台または複数台のコンピュータ装置で構成されている。
姿勢情報取得部11は、横揺れによる船の姿勢の変化を示す姿勢情報(船のロール方向の傾き)を、所定の時間間隔で、例えば船に設けられた加速度センサの検出結果に基づいて取得する。
速度情報取得部12は、船の速度を、例えば電磁ログやドップラーログなどから取得する。
揺れ周期算出部13は、姿勢情報取得部11が時間の経過とともに順次取得した船の姿勢情報から船の横揺れ周期を算出する。
フィンスタビライザ制御部14は、揺れ周期算出部13が算出した横揺れ周期と、予め定められた船体の横揺れ周期特性曲線と、に基づいて、船体の横揺れ周期が、横揺れ周期特性曲線が示す最も横揺れ角を小さくできる横揺れ周期に近づけるようにフィンスタビライザの動作を制御する。
減揺タンク制御部15は、減揺タンクの作動時および非作動時における船の揺れ周期特性曲線に基づいて、減揺タンクの作動と非作動を切り替える。
記憶部16は、船体の横揺れ周期特性曲線など、制御に必要な種々の情報を記憶する。
図2は、減揺タンクとフィンスタビライザの配置の一例を示す船の背面図である。
本実施形態に係る船1は、図2に示すように、フィンスタビライザ3と減揺タンク4を備えている。フィンスタビライザ3は、船1の船底湾曲部に斜め下方に突出するように配置されている。フィンスタビライザ3は、フィン軸2を有しており、フィンスタビライザ制御部14の指示に基づきフィン軸2を中心に回動することが出来る。フィンスタビライザ制御部14は、フィンスタビライザ3の回動する角度(フィン翼角)を調整することによって船の進行によって生じる水流に応じた揚力(矢印3A)を発生させ、船体の横揺れを防止する。フィンスタビライザ3によって発生する揚力の大きさは、翼角の大きさと船1の進行にともなう水流の速さに基づいて定められる。
減揺タンク4は、一対のウイングタンク5を備えており、一対のウイングタンク5は、流路6を介して連通状態とされる。ウイングタンク5内には、水(例えば清水や海水)が収容されており、減揺タンク4を作動させると、この水は、船の横揺れに対して位相遅れを持って一方のウイングタンク5から他方のウイングタンク5へ移動する。この移動によって、横波によって生じるモーメントを打ち消すモーメントが生じ減揺効果を得ることが出来る。なお、図2のφは、船1の横揺れ角を示している。
また、上述のようにフィンスタビライザは、船の進行によって生じる水流を用いて揚力を発生させる。フィンスタビライザの性質として船が所定の速度に満たない場合は、横揺れ減衰効果を得ることが出来ない。
ここで、フィンスタビライザと減揺タンクを作動させた場合のフィンスタビライザの一般的な制御について説明すると、船体が横揺れしたときの、横揺れ角などをセンサで検出して、横揺れ角が0になることを目標としてフィン翼角を制御していた。従来のフィンスタビライザの制御においては、船体の横揺れ周期については考慮していなかった為、例えば、減揺タンクとフィンスタビライザを併用する場合においても、船体の横揺れ周期が、減揺タンクの性能が最大となる横揺れ周期から離れている可能性があった。
これに対し、本実施形態では、フィンスタビライザのフィン翼を、船の横揺れ周期が最小となるような横揺れ周期に近づけるように制御することで横揺れの低減を図る。次に図3〜図7を用いて本実施形態における減揺タンクおよびフィンスタビライザの制御について説明する。
図3は、本発明に係る第一実施形態における横揺れ周期の算出を説明する第一の図である。
図4は、本発明に係る第一実施形態における横揺れ周期の算出を説明する第二の図である。
図3の縦軸は、船体の横揺れ角(φ)であり、横軸は、時間(t)である。姿勢情報取得部11は、所定の時間間隔で取得した船体の横揺れ角を、取得時刻と対応付けて記憶部16に記録する。図3のグラフは、姿勢情報取得部11が記録した時系列における横揺れ角をグラフ化したものである。
図4において、縦軸はスペクトル(SP)、横軸は横揺れ周期(Tw)である。揺れ周期算出部13は、姿勢情報取得部11が記録した時間経過に応じた横揺れ角を読み込んでフーリエ変換により、所定時間における横揺れをその周期ごとに分解し、どのような横揺れ周期によって形成されているかを解析(スペクトル解析)する。揺れ周期算出部13は、解析結果から最も成分分布の多い周波数を、解析対象となった期間における横揺れ周期として決定する。図4の場合、揺れ周期算出部13は、当該時間の船の横揺れ周期をTw1と決定する。
図5は、本発明に係る第一実施形態における減揺制御を説明する第一の図である。
図5では、フィンスタビライザを作動させない場合の減揺制御を説明する。フィンスタビライザ制御部14は、速度情報取得部12が取得した船の速度の測定値と、予め記憶部16に記録されたフィンスタビライザ有効船速とを比較して、船の速度の測定値がフィンスタビライザ有効船速に満たない場合、例えばフィンスタビライザを船体に格納するなどして、フィンスタビライザの制御を行わない。一方、減揺タンク制御部15は、減揺タンクの作動、非作動を決定する。
図5において、曲線41は、減揺タンクを作動させた場合における横揺れ周期と横揺れ角の関係(横揺れの周期特性曲線)を示している。曲線42は、減揺タンクを作動させない場合における横揺れ周期と横揺れ角の関係(横揺れの周期特性曲線)を示している。これらの船体における横揺れの周期特性曲線は、予めシミュレーション等によって求められ記憶部16に記録されているものとする。
図5で例示する周期特性曲線を有する減揺タンクの場合、減揺タンクを作動させない場合に最も横揺れ角が大きくなる横揺れ周期において、最も減揺効果が表れるように設計されている。また、図の周期Tw1のように横揺れ周期によっては、減揺タンクを作動させない方が横揺れ角を小さくすることができる。このような場合、減揺タンク制御部15は、減揺タンクを作動させないよう制御する。具体的には、減揺タンク制御部15は、記憶部16に記録された船体における横揺れの周期特性曲線を用いて、揺れ周期算出部13が算出した現在の船の横揺れ周期Tw1に対応する減揺タンクが作動した場合の横揺れ角(φ1)と、減揺タンクが作動していない場合の横揺れ角(φ2)とを求める。減揺タンク制御部15は、これらの横揺れ角を比較し、減揺タンクが作動した場合の横揺れ角が小さければ、減揺タンクを作動させる。また、減揺タンク制御部15は、減揺タンクを作動させない場合の横揺れ角が小さければ、減揺タンクを非作動とする。図5の場合、φ1>φ2なので、減揺タンク制御部15は、減揺タンクを非作動とする。
図6は、本発明に係る第一実施形態における減揺制御を説明する第二の図である。
図6では、フィンスタビライザを作動させる場合の減揺制御を説明する。つまり、図6を用いて説明する制御は、速度情報取得部12が取得した船の速度の測定値が、予め記憶部16に記録されたフィンスタビライザ有効船速を上回る場合の制御である。記憶部16に記録された船体における横揺れの周期特性曲線は、図5のものと同様であるとする。
フィンスタビライザを作動させる場合、減揺タンク制御部15は、記憶部16に記録された船体における横揺れの周期特性曲線を用いて、揺れ周期算出部13が決定した現在の船の横揺れ周期を、減揺タンクが作動した場合の横揺れ角が最も小さくなるときの横揺れ周期(第一横揺れ周期:図のTw1*)、および、減揺タンクが作動していない場合の横揺れ角が最も小さくなるときの横揺れ周期(第二横揺れ周期:図のTw2*)と比較する。そして、減揺タンク制御部15は、揺れ周期算出部13が決定した現在の横揺れ周期に近い方の横揺れ周期を特定し、特定した横揺れ周期に対応する動作(ONまたはOFF)へ減揺タンクの動作を切り替える。
例えば、図6の場合、揺れ周期算出部13が決定した横揺れ周期がTw1だとすると、減揺タンク制御部15は、|Tw1−Tw1*|と|Tw1−Tw2*|を比較する。この場合、|Tw1−Tw1*|の方が値が小さくなるので、減揺タンク制御部15は、横揺れ周期Tw1*において横揺れ角が最小となる「減揺タンクON」の動作を選択し、減揺タンクを作動させる。また、揺れ周期算出部13が決定した横揺れ周期がTw2だとすると、減揺タンク制御部15は、|Tw2−Tw1*|と|Tw2−Tw2*|を比較する。この場合、|Tw2−Tw2*|の方が値が小さくなるので、減揺タンク制御部15は、横揺れ周期Tw2*において横揺れ角が最小となる「減揺タンクOFF」の動作を選択し、減揺タンクを非作動とする。
また、フィンスタビライザ制御部14は、減揺タンク制御部15と同様にして、船体における横揺れの周期特性曲線に基づいた、減揺タンク作動時と非作動時のそれぞれにおける横揺れ角が最小となる横揺れ周期を求め、求めた横揺れ周期のうち、揺れ周期算出部13が決定した横揺れ周期により近い方を特定し、船体の横揺れ周期が、特定した横揺れ周期に近づくようにフィンスタビライザを動作させる。例えば、揺れ周期算出部13が決定した横揺れ周期がTw1だとすると、フィンスタビライザ制御部14は、船体の横揺れ周期がTw1*となるようにフィンスタビライザを動作させる。また、揺れ周期算出部13が決定した横揺れ周期がTw2だとすると、フィンスタビライザ制御部14は、船体の横揺れ周期がTw2*となるようにフィンスタビライザを動作させる。フィンスタビライザの動作方法については、例えば、船体の横揺れ周期がTw1*となるようにする場合、フィンスタビライザ制御部14は、フィン翼角をX度〜Y度まで回動させて、再び、Y度〜X度に戻す動作を、Tw1*が示す周期分の時間をかけて行う。フィンスタビライザ制御部14は、船体の両舷に設けられたフィンスタビライザ3を目標とする横揺れ周期Tw1*に合わせて揺らすことによって、船体を傾斜させるようにフィンスタビライザの揚力モーメントが横揺れ周期Tw1*で作用するため船体の横揺れ周期を、目標横揺れ周期Tw1*に近づけることが出来る。このフィンスタビライザの動作については、シミュレーションや実機での実験結果により、船速や横揺れ周期ごとに回動させる角度や動作周期が予め記憶部16に記録されており、フィンスタビライザ制御部14は、この記録に基づいて動作を行ってもよい。
このようなフィンスタビライザ制御部14の制御により、減揺タンクを作動させた場合は、船体の横揺れ周期を減揺タンクの設計周期に近づけることができ、減揺タンクの減揺効果により船体の横揺れを抑えることが出来る。従来は、フィンスタビライザを船の横揺れ周期に関係なく制御していたところ、フィンスタビライザによる減揺効果と減揺タンクによる減揺効果の両立という点で最適な制御となっていない場合があった。本実施形態によれば、フィンスタビライザを使って船の横揺れ周期を減揺タンクの減揺効果が最大となる横揺れ周期に近づけることで、減揺タンクの減揺効果を最大限に発揮させることができる。また、本実施形態によれば、従来採用していたフィンスタビライザより、小さなサイズで同等の減揺性能を得ることが出来るのでコスト削減につながる。また、フィンスタビライザを作動させる場合、フィンスタビライザを張り出すこととなり、これが推進抵抗となるが、サイズを小さく出来ることで抵抗減となり、燃費の改善につながる。
また、減揺タンクを作動させない場合であっても、フィンスタビライザを使って船の横揺れ周期を船体の横揺れ特性に基づく、最も横揺れ角が小さくなる横揺れ周期に近づけることで、船体の横揺れを抑えることが出来る。
図7は、本発明に係る第一実施形態における制御処理のフローチャートの一例である。
図7を用いて本実施形態の減揺制御の処理手順について説明する。
まず、姿勢情報取得部11が、例えば船内に設けられた加速度センサから所定の時間間隔で、加速度の検出情報を取得する。姿勢情報取得部11は、例えば、重力加速度の変化から船体の傾きを算出し、船体の横揺れ角(ロール方向の傾き角度)を求める(ステップS11)。姿勢情報取得部11は、算出した横揺れ角と時刻とを対応付けて記憶部16に記録する。次に、揺れ周期算出部13は、スペクトラム解析によって船の横揺れ周期を算出する(ステップS12)。揺れ周期算出部13は、算出した船の横揺れ周期をフィンスタビライザ制御部14と減揺タンク制御部15に出力する。
次に、速度情報取得部12は、船に設けられた電磁ログなどから船速を取得し(ステップS13)、フィンスタビライザ制御部14に出力する。次にフィンスタビライザ制御部14は、記憶部16からフィンスタビライザ有効船速を読み出して、速度情報取得部12から取得した船速と比較する(ステップS14)。速度情報取得部12から取得した船速がフィンスタビライザ有効船速以下となった場合(ステップS14=No)、フィンスタビライザ制御部14は、フィンスタビライザを使用しないことを決定し、フィンスタビライザを船体に格納するなどの制御を行う。また、フィンスタビライザ制御部14は、フィンスタビライザを使用しないことを減揺タンク制御部15に通知する。すると、減揺タンク制御部15は、記憶部16に記録された船体の横揺れ特性曲線を読み出し、ステップS12で揺れ周期算出部13から取得した現在の船の横揺れ周期に対応する減揺タンク作動時の横揺れ角と、同じく揺れ周期算出部13から取得した現在の船の横揺れ周期に対応する減揺タンク非作動時の横揺れ角を比較する。減揺タンク制御部15は、減揺タンク作動時の横揺れ角が小さければ、減揺タンクを作動させる制御信号を出力し、減揺タンク非作動時の横揺れ角が小さければ、減揺タンクを非作動とする制御信号を出力する(ステップS15)。これにより、減揺タンクを作動させた方が有効な場合は、減揺タンクによる減揺効果を得ることが出来る。
一方、速度情報取得部12から取得した船速がフィンスタビライザ有効船速を上回る場合(ステップS14=Yes)、フィンスタビライザ制御部14は、フィンスタビライザを使用することを減揺タンク制御部15に通知する。すると、減揺タンク制御部15は、記憶部16に記録された船体の横揺れ特性曲線を読み出し、ステップS12で揺れ周期算出部13から取得した現在の船の横揺れ周期が、減揺タンク作動時の横揺れ角が最も小さくなるときの横揺れ周期と減揺タンク非作動時の横揺れ角が最も小さくなるときの横揺れ周期とのうちどちらに近いかを求め、減揺タンクの動作(作動か非作動)を横揺れ周期が近い方の動作に切り替える(ステップS16)。次に、フィンスタビライザ制御部14は、フィンスタビライザの動作を目標とする横揺れ周期に応じて制御する(ステップS17)。具体的には、フィンスタビライザ制御部14は、減揺タンク制御部15と同様にして、減揺タンク作動時および非作動時のうち、横揺れ角が最も小さくなるときの横揺れ周期が、揺れ周期算出部13の算出した横揺れ周期に近い方の横揺れ周期を求め、船速と求めた横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させる。例えば、フィンスタビライザ制御部14は、求めた横揺れ周期と同じ周期で、船速と横揺れ周期ごとに定められた角度だけフィン翼を回動させる。これにより、フィンを強制動揺させ船体の横揺れ周期を、横揺れ角が最小となる周期に合わせることが出来る。つまり、ステップS16において減揺タンクを作動させた場合は、減揺タンクが最大限の減揺効果を発揮する横揺れ周期とすることで、船の横揺れを抑えることが出来る。また、ステップS16において減揺タンクを作動させない場合は、減揺タンク非作動時の船体の横揺れ特性に基づいて最も船体が揺れない横揺れ周期とすることで、船の横揺れを抑えることが出来る。
なお、第一実施形態のフィンスタビライザの制御方法は、減揺タンクを備えていない船においても適用することが出来る。
<第二実施形態>
以下、本発明の第二実施形態による制御装置を図8〜図9を参照して説明する。
図8は、本発明に係る第二実施形態における制御装置の一例を示すブロック図である。
本実施形態の制御装置10は、図8に示すように、姿勢情報取得部11と、速度情報取得部12と、揺れ周期算出部13と、フィンスタビライザ制御部14と、減揺タンク制御部15と、記憶部16と、波浪情報取得部17と、船体情報取得部18と、揺れ状態算出部19と、動作モード決定部20と、を備えている。
姿勢情報取得部11は、船体の横揺れ角の他に、横揺れ角加速度を取得する。
フィンスタビライザ制御部14は、第一実施形態と同様の船体の横揺れ周期を調整する制御の他に、従来のフィンスタビライザ制御も行う。従来の制御とは、例えば、フィンスタビライザによって揺れを抑え込む揚力モーメントを発生させ、姿勢情報取得部11から取得する横揺れ角が0となることを目標にするフィードバック制御である。
記憶部16は、船体の横揺れ周期特性曲線のほか、排水量や波高などと船体の横揺れの関係を規定したテーブル(船体応答データ)、排水量やGM(メタセンタ高さ)などと減揺タンクの減揺性能の関係を規定したテーブル(減揺タンク性能データ)、船速や排水量などとフィンスタビライザの減揺性能の関係を規定したテーブル(フィンスタビライザ性能データ)などを記憶する。
波浪情報取得部17は、船体に設けられた波高・波向センサから波浪情報を取得する。波浪情報とは、波高、波周期、波向などである。
船体情報取得部18は、例えば船員から排水量、GMなどの船体の状態に関する情報を取得する。船員は、船への積み荷が終わった段階で、公知の積付計算により、排水量、GMを計算し、それらの値を制御装置10へ入力する。船体情報取得部18は、入力された情報の入力を受け付ける。
揺れ状態算出部19は、姿勢情報取得部11が取得した情報と、速度情報取得部12が取得した情報と、波浪情報取得部17が取得した情報と、船体情報取得部18が取得した情報と、予め定められた波浪中の船体応答データと、予め定められた減揺タンク性能データと、予め定められたフィンスタビライザ性能データと、に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザのうち少なくとも1つを動作させたときの、船体の横揺れ角度と横揺れ角加速度のうち少なくとも一つを算出する。
動作モード決定部20は、揺れ状態算出部19の算出結果に基づいて、減揺タンクまたはフィンスタビライザの動作を決定する。
他の構成については第一実施形態と同様である。
第一実施形態の方法に限らず、フィンスタビライザや減揺タンクによる減揺効果は、船の状態(排水量、GM)や海象の変化によって様々であり、そのときの状況において最も有効な減揺制御が選択できることが好ましい。そこで、本実施形態では、複数の減揺方法の中から最も効果的な減揺方法を選択し、その方法によって船の横揺れを低減させる。ここで複数の減揺方法とは、(1)減揺タンク非作動+第一実施形態によるフィンスタビライザ制御、(2)減揺タンク作動+第一実施形態によるフィンスタビライザ制御、(3)減揺タンク作動+従来のフィンスタビライザ制御、(4)減揺タンク非作動+従来のフィンスタビライザ制御、(5)減揺タンク作動+フィンスタビライザ非作動、(6)減揺タンク非作動+フィンスタビライザ非作動である。
図9は、本発明に係る第二実施形態における制御処理のフローチャートの一例である。
図9を用いて第二実施形態の減揺制御について説明する。
まず、船体情報取得部18が、船員から排水量とGMの入力を受け付け、これらの値を記憶部16に記録する(ステップS21)。次に速度情報取得部12が、電磁ログなどから船速情報を取得し、船速情報を記憶部16に記録する(ステップS22)。次に波浪情報取得部17が、波高・波向センサから波浪情報を取得し、波浪情報を記憶部16に記録する(ステップS23)。
次に、揺れ状態算出部19は、上記の(1)〜(6)の各動作モードについての運動モデルを使ってシミュレーションを行うことにより、船体の横揺れ角と横揺れ角加速度を計算する(ステップS24)。具体的には、揺れ状態算出部19は、船体の運動モデルとなる船体運動方程式を作成する。船体運動方程式は、例えば以下の式(1)で表される。
Figure 0006253205
式(1)において、φは船体横揺れ角、θは波傾斜角、δはフィン翼角、ζは減揺タンクの水位角である。また、式(1)左辺の第1項は慣性項、第2項は減衰項、第3項は復元性項である。式(1)右辺の第1項は波浪外力項、第2項はフィンスタビライザによるモーメントを示す項、第3項は減揺タンクによるモーメントを示す項である。揺れ状態算出部19は、ステップS21〜23で記憶部16に記録した排水量、GM、船速、波高、波周期、波向の各パラメータを用いて、波浪中船体応答データから船体の揺れを求める。また、揺れ状態算出部19は、波周期と波高から波傾斜角θを計算する。また、揺れ状態算出部19は、波浪中船体応答データに基づく船体の揺れと波傾斜角θとから予め記憶部16に記録された船体に加わる波浪外力を求める関数f1を得る。また、揺れ状態算出部19は、記憶部16に記録した排水量、GM、船速を用いて、フィンスタビライザ性能データからフィンスタビライザの性能特性を求め、予め記憶部16に記録されたフィンスタビライザによるモーメントを求める関数f2を得る。また、揺れ状態算出部19は、記憶部16に記録した排水量、GMを用いて、減揺タンク性能データから減揺タンクの性能特性を求め、予め記憶部16に記録された減揺タンクによるモーメントを求める関数f3を得る。また、左辺の各係数a、a、aは、予め記憶部16に記録されており、揺れ状態算出部19は、記憶部16からこれらの値を取得する。例えば、「(4)減揺タンク非作動+従来のフィンスタビライザ制御」の船体運動方程式の場合、上記の式(1)は、右辺の第3項が無い式となる。「(5)減揺タンク作動+フィンスタビライザ非作動」、「(6)減揺タンク非作動+フィンスタビライザ非作動」の場合も同様である。また、「(1)減揺タンク非作動+第一実施形態によるフィンスタビライザ制御」と「(3)減揺タンク作動+従来のフィンスタビライザ制御」における右辺第2項の関数f2は異なる関数となる。なお、δ、ζはシミュレーションにより変化させるパラメータであるが、定常状態においては一意に定まる。
揺れ状態算出部19は、上記の(1)〜(6)の各動作モードの定常状態における式(1)の船体運動方程式をシミュレーションによって求め、各方程式を船体横揺れ角φについて解き、横揺れ角と横揺れ角加速度を求める。揺れ状態算出部19は、(1)〜(6)の動作モードごとに、計算した横揺れ角と横揺れ角加速度を記憶部16に記録する。次に、姿勢情報取得部11は、加速度センサの検出情報に基づいて、船体の横揺れ角、横揺れ角加速度を算出し取得する(ステップS25)。姿勢情報取得部11は、横揺れ角と角加速度を動作モード決定部20に出力する。
次に動作モード決定部20は、最適な動作モードを決定する(ステップS26)。具体的には、動作モード決定部20は、(1)〜(6)の動作モードごとの横揺れ角と角加速度を記憶部16から読み出して、これらのうち、例えば、最も横揺れ角の小さい動作モード、または、最も横揺れ角加速度の値が小さい動作モードを選択する。横揺れ角を比較するか、横揺れ角加速度を比較するかは、例えば、船員により予め設定された値が記憶部16に記録されていて、動作モード決定部20は、その記録に基づいて決定する。横揺れ角で比較すると、揺れが最も小さい動作モードが選択され、横揺れ角加速度で比較すると、揺れが速い動作モードが選択される。船員は、航行の条件や目的に応じて、例えば、横揺れが多少大きくても、横揺れ周期が速い方が良い場合などに横揺れ角加速度による比較を選択することができる。
次に動作モード決定部20は、横揺れ角によって動作モードを選択した場合、選択した動作モードでの横揺れ角と、姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角を比較する。また、動作モード決定部20は、横揺れ角加速度によって動作モードを選択した場合、選択した動作モードでの横揺れ角加速度と、姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角加速度を比較する。横揺れ角によって動作モードを選択した場合であって、姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角が選択した動作モードでの横揺れ角よりも小さい場合、他の動作モードに切り替えると横揺れ角が大きくなる可能性が高いため、動作モード決定部20は、現在の動作モードを継続することを決定する。姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角が選択した動作モードでの横揺れ角よりも大きい場合、動作モード決定部20は、各動作モードの中から選択した動作モードで減揺制御を行うことを決定する。横揺れ角加速度によって動作モードを選択した場合についても同様である。
また、動作モード決定部20は、ステップS24のシミュレーションの正確さを検証する。具体的には、動作モード決定部20は、姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角と現在の動作モードにおける船体運動方程式によって得た横揺れ角を比較する。同様に、動作モード決定部20は、姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角加速度と現在の動作モードにおける船体運動方程式によって得た横揺れ角加速度を比較する。例えば、現在、減揺タンク非作動、フィンスタビライザ非作動で動作している場合、姿勢情報取得部11から取得した横揺れ角および角加速度を、上述の動作モード(6)について船体運動方程式を解いて求めた横揺れ角および横揺れ角加速度と比較する。これらの比較において、両者の値が所定の閾値以上乖離していた場合は、動作モード決定部20は、ステップS24のシミュレーション結果に問題があると判定し、現在の動作モードを継続することを決定する。あるいは、再度、ステップS24からの処理を繰り返してもよい。
動作モードを決定すると、動作モード決定部20は、決定した動作モードの識別情報をフィンスタビライザ制御部14と減揺タンク制御部15に出力する。フィンスタビライザ制御部14は、取得した動作モードに従ってフィンスタビライザの制御を行う。減揺タンク制御部15は、取得した動作モードに従って減揺タンクの作動と非作動を制御する。
本実施形態によれば、船体の状態、海象、船速に応じて減揺効果が最適な減揺方法を選ぶことが出来る。なお、上記の動作モード(1)〜(6)は一例であって、これに限定されない。例えば、動作モード(3)〜(6)のみを対象にして最適な動作モードを選択してもよい。また、最も横揺れ角または横揺れ角加速度が小さい動作モードを選択する場合を例に説明を行ったがこれに限定されない。例えば横揺れ角が所定の閾値1以下、且つ、横揺れ角加速度が所定の閾値2以下となる動作モードを選択するようにしてもよい。
なお、上述した制御装置10における各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムを制御装置10のコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
また、制御装置10は、1台のコンピュータで構成されていても良いし、通信可能に接続された複数のコンピュータで構成されていてもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1・・・船
2・・・フィン軸
3・・・フィンスタビライザ
4・・・減揺タンク
5・・・ウイングタンク
6・・・流路
10・・・制御装置
11・・・姿勢情報取得部
12・・・速度情報取得部
13・・・揺れ周期算出部
14・・・フィンスタビライザ制御部
15・・・減揺タンク制御部
16・・・記憶部
17・・・波浪情報取得部
18・・・船体情報取得部
19・・・揺れ状態算出部
20・・・動作モード決定部

Claims (7)

  1. 船の横揺れによる姿勢の変化を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
    前記姿勢情報取得部が取得した姿勢情報から船の横揺れ周期を算出する揺れ周期算出部と、
    前記揺れ周期算出部が算出した横揺れ周期と、予め定められた船体の横揺れ周期特性と、に基づいて、前記船体の横揺れ周期特性が示す最も船体の横揺れ角を低減できる横揺れ周期を特定し、前記特定した横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させるフィンスタビライザ制御部と、
    を備える制御装置。
  2. 船の速度を取得する速度情報取得部と、
    前記速度情報取得部が取得した船の速度が所定の速度を上回る場合に、前記船体の横揺れ周期特性に含まれる減揺タンクの作動時および非作動時における周期特性に基づいて、前記算出した横揺れ周期を、前記減揺タンクの作動時の周期特性に基づく横揺れ角が最も小さくなるときの第一横揺れ周期と前記減揺タンクの非作動時の周期特性に基づく横揺れ角が最も小さくなるときの第二横揺れ周期のそれぞれと比較し、前記算出した横揺れ周期が第一横揺れ周期により近い場合に減揺タンクを作動させ、前記算出した横揺れ周期が第二横揺れ周期により近い場合に減揺タンクを非作動とする、減揺タンク制御部と、
    をさらに備え、
    前記フィンスタビライザ制御部は、前記速度情報取得部が取得した船の速度が所定の速度を上回る場合に、前記特定した横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させる、
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記減揺タンク制御部は、前記速度情報取得部が取得した船の速度が所定の速度以下の場合に、前記船体の横揺れ周期特性に含まれる減揺タンクの作動時および非作動時における周期特性に基づいて、前記算出した横揺れ周期における減揺タンクの作動時の横揺れ角と、前記算出した横揺れ周期における減揺タンクの非作動時の横揺れ角と、を比較し、減揺タンクの作動時の横揺れ角が小さい場合に減揺タンクを作動させ、減揺タンクの非作動時の横揺れ角が小さい場合に減揺タンクを非作動とする、
    請求項2に記載の制御装置。
  4. 波の状態を示す波浪情報を取得する波浪情報取得部と、
    船の排水量とメタセンタ高さを取得する船体情報取得部と、
    前記姿勢情報取得部が取得した情報と、前記速度情報取得部が取得した情報と、前記波浪情報取得部が取得した情報と、前記船体情報取得部が取得した情報と、予め定められた波浪中の船体応答データと、予め定められた減揺タンク性能データと、予め定められたフィンスタビライザ性能データと、に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザのうち少なくとも1つを動作させたときの横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方を算出する揺れ状態算出部と、
    前記揺れ状態算出部が算出した横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザとのうち少なくとも一方の動作を決定する動作モード決定部と、
    をさらに備える請求項3に記載の制御装置。
  5. 船の横揺れによる姿勢の変化を示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得部と、
    船の速度を取得する速度情報取得部と、
    波の状態を示す波浪情報を取得する波浪情報取得部と、
    船の排水量とメタセンタ高さを取得する船体情報取得部と、
    前記姿勢情報取得部が取得した情報と、前記速度情報取得部が取得した情報と、前記波浪情報取得部が取得した情報と、前記船体情報取得部が取得した情報と、予め定められた波浪中の船体応答データと、予め定められた減揺タンク性能データと、予め定められたフィンスタビライザ性能データと、に基づいて、減揺タンクとフィンスタビライザのうち少なくとも1つを動作させたときの横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方を算出する揺れ状態算出部と、
    前記揺れ状態算出部が算出した横揺れ角度と横揺れ角加速度とのうち少なくとも一方に基づいて減揺タンクとフィンスタビライザとのうち少なくとも一方の動作を決定する動作モード決定部と、
    を備える制御装置。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の制御装置を備える、船。
  7. 船体の横揺れによる姿勢の変化を示す船体の姿勢情報を取得し、
    前記取得した船体の姿勢情報から船体の横揺れ周期を算出し、
    前記算出した横揺れ周期と、予め定められた船体の横揺れ周期特性と、に基づいて、前記船体の横揺れ周期特性が示す最も船体の横揺れ角を低減できる横揺れ周期を特定し、前記特定した横揺れ周期に応じてフィンスタビライザを動作させる、
    制御方法。
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