JP6252793B2 - エンジンの試験方法及びエンジンの試験装置 - Google Patents

エンジンの試験方法及びエンジンの試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンの試験方法及び試験装置に係わり、特に、複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定し、その計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するエンジンの試験方法及び試験装置に関する。
エンジンは、例えば燃料噴射時期や燃料噴射量等の複数の制御パラメータに基づいて制御され、それらの制御パラメータに応じた状態で動作する。そこで、エンジンの特性の評価やモデル化のためにエンジンの試験を行う場合には、これらの複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定し、その計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測することが行われる。
ところで、複数の制御パラメータの組み合わせによっては、エンジンの筒内圧や筒内温度が許容値を超える等、エンジンを運転することができない計測点が存在する。従って、様々な計測点についてエンジンの試験を行うためには、エンジンを運転することができる限界の計測点(限界点)を正確に把握する必要がある。
この限界点を効率よく探索する方法として、限界点を探索する途中での結果を有効に活用する方法が提案されている。例えば、特許文献1に記載された方法では、探査した限界値に対応する限界点によって境界を作成し、作成した境界を構成する限界点のうち、第1の限界点を挟んで隣り合うN個の限界点を求め、求めたN個の限界点によって形成される超平面と平行な超平面であって第1の限界点を含む超平面を、境界を構成する全ての限界点について求め、求めた超平面によって構成される大境界を作成する。そして、この作成した大境界と、作成した境界との隙間である境界ギャップのうち、当該境界ギャップの大きさが最大の境界ギャップを算出し、算出した最大の境界ギャップの頂点であって大境界を構成する頂点の方向に向かって、探索始点から限界点の探索を行う。そして、最大の境界ギャップの大きさが閾値以下となるまで、新たな境界ギャップの算出と新たな限界点の探索とを繰り返す。
特開2013−064638号公報
ところで、近年では、ガソリンエンジンの高効率化及び低公害化のために高圧縮比の予混合圧縮自己着火燃焼式(Homogeneous-Charge Compression Ignition:HCCI)エンジンの実用化が期待されている。このHCCIエンジンは、高い熱効率を実現可能な運転領域が狭いことで知られている。従って、できる限り広い運転領域でHCCIエンジンを運転するためには、限界点を高い精度で把握する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の方法では、上述したように、既に探索した限界点に基づく境界及び大境界の作成と、これらの境界と大境界との間の境界ギャップのうち最大の境界ギャップの方向に向かう新たな限界点の探索とを繰り返すに過ぎないので、実際の境界が入り組んでいる場合、例えば当初探索した限界点により基づき作成した大境界から大きく離れた位置に限界点が存在している場合、この限界点まで到達するためには境界及び大境界の作成と新たな限界点の探索とを膨大な回数繰り返さなければならず、限界点を高い精度で効率よく把握することができない。
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる、エンジンの試験方法及び試験装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明の第1発明によるエンジンの試験方法は、複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定し、その計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測して、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定するエンジンの試験方法であって、複数の計測点を設定するステップと、複数の計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するステップと、エンジンの動作状態の計測結果に基づき、複数の計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、複数の計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定するステップと、設定した境界の運転不可能な計測点が存在する側を含む範囲に複数の計測点を追加設定するステップと、追加設定した計測点を、設定した境界に基づき、エンジンを運転可能と推定される運転可能推定点、エンジンを運転不可能と推定される運転不可能推定点、及び、エンジンを運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類するステップであって、運転不可能推定点の内、設定した境界からの距離が所定距離未満の運転不可能推定点を強制計測点に分類するステップと、運転可能推定点及び強制計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの動作状態の計測結果に基づき、それらの運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップと、を有し、計測点を追加設定するステップと、追加設定した計測点を、運転可能推定点、運転不可能推定点及び強制計測点に分類するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの動作状態を計測するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップとを、所定の条件が満たされるまで繰り返す、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、複数の計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定した後、その境界の外側を含む範囲に複数の計測点を追加設定し、追加設定した計測点を、先に設定した境界に基づき、運転可能推定点、運転不可能推定点、及び、エンジンを運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類し、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否に基づいて境界を再設定することを繰り返すので、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置にエンジンを運転可能な計測点が存在する場合でも、境界の外側に設定されエンジンを運転不可能と推定される強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定を繰り返すことにより、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置の計測点にも効率的に到達することができ、これにより、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。また、エンジンを運転可能と推定される運転可能推定点におけるエンジンの運転可否の判定を行うことにより、境界の設定に用いる計測点の数を増加させることができ、これにより、入り組んだ境界であっても高い精度で設定することができる。更に、エンジンを運転不可能と推定される運転不可能推定点については、強制計測点を除いてエンジンの動作状態の計測及び運転可否の判定を行わないので、境界を設定するために必要となる計測点の数を抑制することができ、境界の設定を効率よく行うことができる。このように、本発明によれば、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
また、本発明において、好ましくは、計測点を追加設定するステップにおいて、設定した境界の運転可能な計測点が存在する側を含む範囲に複数の計測点を追加設定する。
このように構成された本発明においては、先に設定した境界の内側にも複数の計測点を追加設定し、それらの追加設定した計測点の内、運転可能推定点及び強制計測点に分類された計測点についてエンジンの運転可否を判定して境界を再設定するので、先に設定した境界の内側にエンジンを運転不可能な計測点が存在する場合でも、その計測点を確実に発見することができ、これにより、入り組んだ境界であっても高い精度で設定することができる。
また、本発明において、好ましくは、追加設定した計測点を、運転可能推定点、運転不可能推定点及び強制計測点に分類するステップにおいて、設定した境界の運転可能な計測点が存在する側に追加設定された計測点を運転可能推定点に分類し、設定した境界の運転不可能な計測点が存在する側に追加設定された計測点を運転不可能推定点に分類する。
このように構成された本発明においては、先に設定した境界の内側に追加設定された計測点を運転可能推定点に分類し、先に設定した境界の外側に追加設定された計測点を運転不可能推定点に分類し、更に、運転不可能推定点の内、設定した境界からの距離が所定距離未満の運転不可能推定点を強制計測点に分類するので、先に設定した境界の内側に位置する運転可能推定点におけるエンジンの運転可否の判定を行うことにより、先に設定した境界の内側にエンジンを運転不可能な計測点が存在する場合でも、その計測点を確実に発見することができると共に、先に設定した境界の外側に位置する運転不可能推定点についてはエンジンの運転可否の判定を行わないことにより、境界を設定するために必要となる計測点数の増大を抑制することができ、入り組んだ境界であっても高い精度で効率よく設定することができる。また、設定した境界からの距離が所定距離未満である強制計測点についてはエンジンの運転可否の判定を繰り返すことにより、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置の計測点にも効率的に到達することができ、これにより、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
また、本発明において、好ましくは、計測点を設定するステップにおいて、複数の計測点をランダムに設定し、計測点を追加設定するステップにおいて、複数の計測点をランダムに追加設定する。
このように構成された本発明によれば、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点とが互いに入り組んで分布している場合であっても、その境界を高い精度で設定することができる。
また、本発明において、好ましくは、計測点を追加設定するステップと、追加設定した計測点を、運転可能推定点、運転不可能推定点及び強制計測点に分類するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの動作状態を計測するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップとを、エンジンを運転可能な計測点の総数が所定値以上になるまで繰り返す。
このように構成された本発明によれば、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定する基準となる計測点の数を十分に確保することができ、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
また、本発明において、好ましくは、運転可能推定点及び強制計測点の1つにおけるエンジンの運転可否を判定する度に、その判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定する。このように構成された本発明によれば、計測点におけるエンジンの動作状態の計測と、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界の設定とを、並行して効率的に進めることができる。
また、本発明において、好ましくは、更に、再設定した境界に基づいて、運転不可能推定点を、運転可能推定点、運転不可能推定点、及び、強制計測点に再分類するステップを有し、計測点を追加設定するステップと、追加設定した計測点を、運転可能推定点、運転不可能推定点及び強制計測点に分類するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの動作状態を計測するステップと、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップと、再設定した境界に基づいて、運転不可能推定点を再分類するステップとを、所定の条件が満たされるまで繰り返す。
このように構成された本発明によれば、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否に基づいて境界を再設定し、その再設定した境界に基づいて運転不可能推定点を再分類し、再分類された運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否に基づいて境界を再設定することを繰り返すので、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置にエンジンを運転可能な計測点が存在する場合でも、運転不可能推定点の再分類及び境界の再設定を繰り返すことによって、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置の計測点にも一層効率的に到達することができ、これにより、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で一層効率よく設定することができる。
また、本発明において、好ましくは、エンジンは予混合圧縮着火エンジンである。
このように構成された本発明によれば、高い熱効率を実現可能な運転領域が狭いことで知られている予混合圧縮着火エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を、高い精度で効率よく設定することができ、これにより、予混合圧縮着火エンジンをできる限り広い運転領域で運転することが可能になる。
また、本発明の第2発明によるエンジンの試験装置は、複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定し、その計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するエンジンの試験装置であって、複数の計測点を設定する計測点設定手段と、複数の計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するエンジン計測手段と、エンジンの動作状態の計測結果に基づき、複数の計測点におけるエンジンの運転可否を判定する運転可否判定手段と、複数の計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定する境界設定手段と、設定した境界の運転不可能な計測点が存在する側を含む範囲に複数の計測点を追加設定する計測点追加設定手段と、追加設定した計測点を、エンジンを運転可能と推定される運転可能推定点、エンジンを運転不可能と推定される運転不可能推定点、及び、エンジンを運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類する計測点分類手段であって、運転不可能推定点の内、設定した境界からの距離が所定距離未満の運転不可能推定点を強制計測点に分類する計測点分類手段と、を有し、エンジン計測手段は、運転可能推定点及び強制計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測し、運転可否判定手段は、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの動作状態の計測結果に基づき、それらの運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定し、境界設定手段は、運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定し、更に、計測点追加設定手段による計測点の追加設定と、計測点分類手段による追加設定した計測点の分類と、エンジン計測手段による運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの動作状態の計測と、運転可否判定手段による運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定と、境界設定手段によるエンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界の再設定とを、所定の条件が満たされるまで繰り返し実行させる試験制御手段と、を有する。
本発明によるエンジンの試験方法及び試験装置によれば、エンジンを運転することができる限界の計測点を高い精度で効率よく探索することができる。
本発明の実施形態によるエンジンの試験装置の電気的構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるエンジンの試験装置が実行する試験処理のフローチャートである。 本発明の実施形態によるエンジンの試験装置が探索する限界点を示す概念図である。 本発明の実施形態によるエンジンの試験装置が設定した計測点を示す概念図である。 本発明の実施形態の変形例によるエンジンの試験装置が実行する試験処理のフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態によるエンジンの試験方法及び試験装置を説明する。
まず、図1により、本発明の実施形態によるエンジンの試験装置の構成を説明する。図1は、本発明の実施形態によるエンジンの試験装置の電気的構成を示すブロック図である。
図1において、符号1はエンジン2の試験装置を示す。この試験装置1が試験するエンジン2は、例えばHCCIエンジンである。また、PCM4(Power Control Module)は、燃料噴射時期や燃料噴射量等の制御パラメータに基づき、エンジン2のアクチュエータ(例えばインジェクタ等)を制御する。
図1に示すように、試験装置1は、エンジン2の燃焼状態(動作状態)を解析する燃焼解析部6と、複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定する計測点設定部8と、各計測点を、エンジン2を運転可能と推定される計測点、エンジン2を運転不可能と推定される計測点、及び、エンジン2を運転不可能と推定されるが計測を実行する計測点の何れかに分類する計測点分類部10と、各計測点における制御パラメータをPCM4に設定する制御パラメータ設定部12とを有する。
これらの各構成要素は、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのROMやRAMの如き内部メモリを備えるコンピュータにより構成される。
次に、図2乃至図4により、本発明の実施形態によるエンジンの試験装置1が実行する試験処理について説明する。図2は、本発明の実施形態によるエンジンの試験装置1が実行する試験処理のフローチャートであり、図3及び図4は、本発明の実施形態によるエンジンの試験装置1が設定した計測点を示す概念図である。
まず、図2に示すように、試験処理が開始されると、ステップS1において、計測点設定部8は、複数の計測点をランダムに設定する。例えば、計測点が2つの制御パラメータによって定義される場合、図3に示すように、計測点設定部8は、複数(例えば30点)の計測点(図3において丸印等により示す)を2次元平面内にランダムに分布させる。また、このステップS1において、複数の計測点を所定の一様分布列となるように設定してもよい。これにより、複数の計測点をランダムに設定する場合と比較して、計測点が制御パラメータ空間内により均一に分布するため、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。また、計測点の設定に際しては、事前の実験あるいは机上検討によりエンジンが確実に運転可能であるとわかっている点を最初の計測点として含むように設定してもよい。また、エンジンの個体特性、経時的変化等を確認するために適切な運転可能な計測点を含むように設定してもよい。また、試験中だけではなく運転中のエンジン特性の変化を記録するために、これらの計測点におけるエンジンの動作状態を所定時間ごとに繰り返し再計測するようにしてもよい。このようにすることで、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
次に、ステップS2において、燃焼解析部6は、ステップS1において設定された計測点の1つにおけるエンジン2の動作状態を計測する。
具体的には、燃焼解析部6は、制御パラメータ設定部12により、ステップS1において設定された計測点の1つを定義する制御パラメータをPCM4に設定させる。PCM4は、設定された制御パラメータに基づいてエンジン2を動作させる。このとき、PCM4は、各制御パラメータを、現在値から設定値に向かって連続的に、あるいは段階的に変化させる。そして、燃焼解析部6は、PCM4により制御されたエンジン2の動作状態を示す筒内圧や筒内温度等を、エンジン2の各種センサから取得する。
次に、ステップS3において、燃焼解析部6は、ステップS2におけるエンジン2の動作状態の計測結果に基づき、その計測点におけるエンジン2の運転可否を判定する。
具体的には、燃焼解析部6は、PCM4が各制御パラメータを設定値に向かって変化させる間にわたって、エンジン2の動作状態を示す筒内圧や筒内温度、あるいは排気エミッション等がエンジン2を運転可能な条件を満たしていた場合、計測を行った計測点においてエンジン2は運転可能と判定する。
一方、燃焼解析部6は、PCM4が各制御パラメータを設定値に向かって変化させる間において、エンジン2の動作状態を示す筒内圧や筒内温度等の何れかがエンジン2を運転可能な条件を逸脱した場合、その計測点におけるエンジン2の動作状態の計測を中止すると共に、その計測点においてエンジン2は動作不可能と判定する。
次に、ステップS4において、燃焼解析部6は、ステップS3における判定結果に基づき、エンジン2を運転可能な計測点(OK計測点)と運転不可能な計測点(NG計測点)との境界を設定する。
具体的には、図3に示すように、燃焼解析部6は、ステップS3において、ステップS2でエンジン2の動作状態を計測した計測点においてエンジン2を運転不可能と判定したときに、そのNG計測点(図3において×により示す)と、そのNG計測点から最も近い距離にあるエンジン2を運転可能と判定済みのOK計測点(図3において黒丸により示す)との中間に境界(図3において実線により示す)を設定する。
また、燃焼解析部6は、ステップS3においてエンジン2を運転不可能と判定したNG計測点と、そのNG計測点から最も近い距離にあるOK計測点との間に1つ又は複数の追加の計測点を設定してエンジン2の動作状態を計測し、追加の計測点の各々におけるエンジン2の運転可否を判定し、エンジン2を運転可能と判定した追加の計測点のうち、ステップS3においてエンジン2を運転不可能と判定したNG計測点に最も近い計測点と、NG計測点との中間に境界を設定してもよい。これにより、より高い精度でOK計測点とNG計測点との境界を設定することができる。
次に、ステップS5において、燃焼解析部6は、ステップS1において設定した全ての計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行ったか否かを判定する。
その結果、全ての計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行っていない場合、ステップS2に戻り、エンジン2の運転可否の判定を行っていない計測点の1つについてエンジン2の動作状態を計測する。
例えば、燃焼解析部6は、エンジン2の運転可否の判定を行っていない計測点(未判定計測点)の内、エンジン2を運転可能である可能性が高く、且つ、最後にエンジン2の動作状態を計測した計測点に距離が近い計測点から順に、エンジン2の動作状態を計測する。このとき、燃焼解析部6は、未判定計測点に最も距離が近い判定済み計測点においてエンジン2が運転可能である場合に、その未判定計測点はエンジン2を運転可能である可能性が高いものとする。
以降、全ての計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行うまで、ステップS2からS4の処理を繰り返す。
一方、全ての計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行った場合、ステップS6に進み、計測点設定部8は、図4に示すように、設定済みの計測点と重複しない複数の計測点(図4において点線白丸等により示す)をランダムに追加設定する。このステップS6において、上述の設定済みの計測点と重複しない複数の計測点を、所定の一様分布列となるように追加設定してもよい。
次に、ステップS7において、計測点分類部10は、最後に設定されたOK計測点とNG計測点との境界に基づき、ステップS6において設定した各計測点を、エンジン2を運転可能と推定される計測点(OK推定点)、エンジン2を運転不可能と推定される計測点(NG推定点)、及び、エンジン2を運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類する。
具体的には、計測点分類部10は、図4に示すように、ステップS6で設定された計測点の内、OK計測点とNG計測点との境界内に位置する計測点をOK推定点(図4において点線白丸により示す)に分類し、境界外に位置する計測点をNG推定点(図4において点線×により示す)に分類する。更に、計測点分類部10は、NG推定点の内、境界からの距離が所定距離未満の点を、強制計測点(図4において点線三角により示す)に分類する。
次に、ステップS8において、燃焼解析部6は、ステップS7において分類したOK推定点及び強制計測点の1つにおけるエンジン2の動作状態を計測する。
例えば、燃焼解析部6は、OK推定点及び強制計測点の内、エンジン2を運転可能である可能性が高く、且つ、最後にエンジン2の動作状態を計測した計測点に距離が近い計測点から順に、エンジン2の動作状態を計測する。このとき、燃焼解析部6は、未判定計測点に最も距離が近い判定済み計測点においてエンジン2が運転可能である場合に、その未判定計測点はエンジン2を運転可能である可能性が高いものとする。
次に、ステップS9において、燃焼解析部6は、ステップS8におけるエンジン2の動作状態の計測結果に基づき、その計測点におけるエンジン2の運転可否を判定する。
次に、ステップS10において、燃焼解析部6は、ステップS9における判定結果に基づき、OK計測点とNG計測点との境界を再設定する。
具体的には、図4に示すように、燃焼解析部6は、ステップS9において、ステップS8でエンジン2の動作状態を計測したOK推定点においてエンジン2を運転不可能と判定したときに、そのOK推定点(図4において点線四角により示す)と、そのOK推定点から最も近い距離にあるエンジン2を運転可能と判定済みのOK計測点(図4において黒丸により示す)との中間に境界を再設定する(図4において破線により示す)。
また、燃焼解析部6は、ステップS9において、ステップS8でエンジン2の動作状態を計測した強制計測点においてエンジン2を運転可能と判定したときに、その強制計測点(図4において点線ひし形により示す)と、その強制計測点から最も近い距離にあるエンジン2を運転不可能と判定済みのNG計測点(図4において×により示す)との中間に境界を再設定する(図4において破線により示す)。
また、燃焼解析部6は、ステップS9において、ステップS8でエンジン2の動作状態を計測したOK推定点においてエンジン2を運転可能と判定した場合において、そのOK推定点から最も近い判定済みのNG計測点との距離が、周辺の判定済みのOK計測点とそのNG計測点との距離よりも短い場合、そのOK推定点とそのNG計測点との中間に境界を再設定する。
また、燃焼解析部6は、ステップS9において、ステップS8でエンジン2の動作状態を計測した強制計測点においてエンジン2を運転不可能と判定した場合において、その強制計測点から最も近い判定済みのOK計測点との距離が、周辺の判定済みのNG計測点とそのOK計測点との距離よりも短い場合、その強制計測点とそのOK計測点との中間に境界を再設定する。
次に、ステップS11において、燃焼解析部6は、ステップS7において分類した全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行ったか否かを判定する。
その結果、全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行っていない場合、ステップS8に戻り、エンジン2の運転可否の判定を行っていないOK推定点及び強制計測点の1つについてエンジン2の動作状態を計測する。
以降、全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行うまで、ステップS8からS10の処理を繰り返す。
一方、全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行った場合、ステップS12に進み、燃焼解析部6は、エンジン2を運転可能と判定したOK計測点の総数が閾値N(例えば300)以上か否かを判定する。
その結果、OK計測点の総数が閾値N以上ではない(閾値N未満である)場合、ステップS6に戻り、計測点設定部8は、設定済みの計測点と重複しない複数の計測点をランダムに設定する。以降、OK計測点の総数が閾値N以上になるまで、ステップS6からS11の処理を繰り返す。
一方、OK計測点の総数が閾値N以上である場合、試験装置1は試験処理を終了する。
次に、本発明の実施形態のさらなる変形例を説明する。
上述した実施形態においては、ステップS6において追加設定した計測点を、ステップS7においてOK推定点、NG推定点及び強制計測点に分類した後、全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行うまで、ステップS8からS10の処理を繰り返すと説明したが、これとは異なる処理を実行してもよい。
図5は、本発明の実施形態の変形例によるエンジンの試験装置1が実行する試験処理のフローチャートである。この図5に示した試験処理におけるステップS21からS30及びS33の各処理は、図2に示した実施形態の試験処理におけるステップS1からS10及びS12の各処理と同様であるので、説明を省略する。
図5に示すように、ステップS30において、燃焼解析部6が、OK推定点及び強制計測点の1つにおけるエンジン2の運転可否の判定結果に基づき、OK計測点とNG計測点との境界を再設定した後、ステップS31に進み、計測点分類部10は、その再設定された境界に基づいて、ステップS27において分類したNG推定点を、OK推定点及びNG推定点に再分類する。また、このとき、ステップS27において分類したNG推定点を強制計測点に再分類してもよく、ステップS27において分類したOK推定点をOK推定点及びNG推定点に再分類してもよい。
次に、ステップS32に進み、燃焼解析部6は、ステップS31で再分類を行った後の全てのOK推定点及び、強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行ったか否かを判定する。
その結果、再分類した全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行っていない場合、ステップS28に戻り、エンジン2の運転可否の判定を行っていないOK推定点及び強制計測点の1つについてエンジン2の動作状態を計測する。
以降、全てのOK推定点及び強制計測点についてエンジン2の運転可否の判定を行うまで、ステップS28からS31の処理を繰り返す。
また、上述した実施形態においては、計測点が2つの制御パラメータによって定義される場合、計測点設定部8は、複数の計測点を2次元平面内にランダムに分布させると説明したが、計測点が3つ以上の制御パラメータによって定義される場合においても本発明を適用することができる。即ち、計測点がn個の制御パラメータによって定義される場合、計測点設定部8は、複数の計測点をn次元空間内にランダムに分布させる。
次に、上述した本発明の実施形態及び本発明の実施形態の変形例によるエンジンの試験装置1及び試験方法の作用効果を説明する。
まず、複数の計測点におけるエンジン2の運転可否の判定結果に基づき、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定した後、その境界の外側を含む範囲に複数の計測点を追加設定し、追加設定した計測点を、先に設定した境界に基づき、OK推定点、NG推定点、及び、エンジン2を運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類し、OK推定点及び強制計測点におけるエンジン2の運転可否に基づいて境界を再設定することを繰り返すので、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置にエンジン2を運転可能な計測点が存在する場合でも、境界の外側に設定されエンジン2を運転不可能と推定される強制計測点におけるエンジン2の運転可否の判定を繰り返すことにより、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置の計測点にも効率的に到達することができ、これにより、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。また、エンジン2を運転可能と推定されるOK推定点におけるエンジン2の運転可否の判定を行うことにより、境界の設定に用いる計測点の数を増加させることができ、これにより、入り組んだ境界であっても高い精度で設定することができる。更に、エンジン2を運転不可能と推定されるNG推定点については、強制計測点を除いてエンジン2の動作状態の計測及び運転可否の判定を行わないので、境界を設定するために必要となる計測点の数を抑制することができ、境界の設定を効率よく行うことができる。このように、本発明によれば、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
特に、先に設定した境界の内側にも複数の計測点を追加設定し、それらの追加設定した計測点の内、OK推定点及び強制計測点に分類された計測点についてエンジン2の運転可否を判定して境界を再設定するので、先に設定した境界の内側にエンジン2を運転不可能な計測点が存在する場合でも、その計測点を確実に発見することができ、これにより、入り組んだ境界であっても高い精度で設定することができる。
また、先に設定した境界の内側に追加設定された計測点をOK推定点に分類し、先に設定した境界の外側に追加設定された計測点をNG推定点に分類し、更に、NG推定点の内、設定した境界からの距離が所定距離未満のNG推定点を強制計測点に分類するので、先に設定した境界の内側に位置するOK推定点におけるエンジン2の運転可否の判定を行うことにより、先に設定した境界の内側にエンジン2を運転不可能な計測点が存在する場合でも、その計測点を確実に発見することができると共に、先に設定した境界の外側に位置するNG推定点についてはエンジン2の運転可否の判定を行わないことにより、境界を設定するために必要となる計測点数の増大を抑制することができ、入り組んだ境界であっても高い精度で効率よく設定することができる。また、設定した境界からの距離が所定距離未満である強制計測点についてはエンジン2の運転可否の判定を繰り返すことにより、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置の計測点にも効率的に到達することができ、これにより、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
また、計測点を設定するステップにおいて、複数の計測点をランダムに設定し、計測点を追加設定するステップにおいて、複数の計測点をランダムに追加設定するので、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点とが互いに入り組んで分布している場合であっても、その境界を高い精度で設定することができる。
また、エンジン2を運転可能な計測点の総数が所定値以上になるまで、追加設定した計測点のうちOK推定点及び強制計測点に分類した計測点におけるエンジン2の運転可否を判定し、その判定結果に基づきエンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定することを繰り返すので、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定する基準となる計測点の数を十分に確保することができ、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で効率よく設定することができる。
また、OK推定点及び強制計測点の1つにおけるエンジン2の運転可否を判定する度に、その判定結果に基づき、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するので、計測点におけるエンジン2の動作状態の計測と、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界の設定とを、並行して効率的に進めることができる。
また、OK推定点及び強制計測点におけるエンジン2の運転可否に基づいて境界を再設定し、その再設定した境界に基づいてNG推定点を再分類し、再分類されたOK推定点及び強制計測点におけるエンジン2の運転可否に基づいて境界を再設定することを繰り返すので、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置にエンジン2を運転可能な計測点が存在する場合でも、NG推定点の再分類及び境界の再設定を繰り返すことによって、先に設定した境界の外側に大きく離れた位置の計測点にも一層効率的に到達することができ、これにより、エンジン2を運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を高い精度で一層効率よく設定することができる。
特に、高い熱効率を実現可能な運転領域が狭いことで知られているHCCIエンジンについても、HCCIエンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を、高い精度で効率よく設定することができ、これにより、HCCIエンジンをできる限り広い運転領域で運転することが可能になる。
1 試験装置
2 エンジン
4 PCM
6 燃焼解析部(エンジン計測手段、運転可否判定手段、境界設定手段、試験制御手段)
8 計測点設定部(計測点設定手段、計測点追加設定手段)
10 計測点分類部(計測点分類手段)
12 制御パラメータ設定部

Claims (9)

  1. 複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定し、その計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するエンジンの試験方法であって、
    複数の計測点を設定するステップと、
    上記複数の計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するステップと、
    上記エンジンの動作状態の計測結果に基づき、上記複数の計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、
    上記複数の計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定するステップと、
    上記設定した境界の上記運転不可能な計測点が存在する側を含む範囲に複数の計測点を追加設定するステップと、
    上記追加設定した計測点を、上記設定した境界に基づき、エンジンを運転可能と推定される運転可能推定点、エンジンを運転不可能と推定される運転不可能推定点、及び、エンジンを運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類するステップであって、上記運転不可能推定点の内、上記設定した境界からの距離が所定距離未満の運転不可能推定点を上記強制計測点に分類するステップと、
    上記運転可能推定点及び上記強制計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するステップと、
    上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの動作状態の計測結果に基づき、それらの運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、
    上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップと、を有し、
    上記計測点を追加設定するステップと、上記追加設定した計測点を、上記運転可能推定点、上記運転不可能推定点及び上記強制計測点に分類するステップと、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの動作状態を計測するステップと、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップとを、所定の条件が満たされるまで繰り返す、
    ことを特徴とするエンジンの試験方法。
  2. 上記計測点を追加設定するステップにおいて、上記設定した境界の上記運転可能な計測点が存在する側を含む範囲に複数の計測点を追加設定する請求項1に記載のエンジンの試験方法。
  3. 上記追加設定した計測点を、上記運転可能推定点、上記運転不可能推定点及び上記強制計測点に分類するステップにおいて、上記設定した境界の上記運転可能な計測点が存在する側に追加設定された計測点を上記運転可能推定点に分類し、上記設定した境界の上記運転不可能な計測点が存在する側に追加設定された計測点を上記運転不可能推定点に分類する請求項1又は2に記載のエンジンの試験方法。
  4. 上記計測点を設定するステップにおいて、複数の上記計測点をランダムに設定し、
    上記計測点を追加設定するステップにおいて、複数の上記計測点をランダムに追加設定する、請求項1乃至3の何れか1項に記載のエンジンの試験方法。
  5. 上記計測点を追加設定するステップと、上記追加設定した計測点を、上記運転可能推定点、上記運転不可能推定点及び上記強制計測点に分類するステップと、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの動作状態を計測するステップと、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップとを、上記エンジンを運転可能な計測点の総数が所定値以上になるまで繰り返す、請求項1乃至4の何れか1項に記載のエンジンの試験方法。
  6. 上記運転可能推定点及び上記強制計測点の1つにおけるエンジンの運転可否を判定する度に、その判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定する請求項1乃至5の何れか1項に記載のエンジンの試験方法。
  7. 更に、上記再設定した境界に基づいて、上記運転不可能推定点を、上記運転可能推定点、上記運転不可能推定点、及び、上記強制計測点に再分類するステップを有し、
    上記計測点を追加設定するステップと、上記追加設定した計測点を、上記運転可能推定点、上記運転不可能推定点及び上記強制計測点に分類するステップと、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの動作状態を計測するステップと、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定するステップと、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定するステップと、上記再設定した境界に基づいて、上記運転不可能推定点を再分類するステップとを、所定の条件が満たされるまで繰り返す、請求項1乃至6の何れか1項に記載のエンジンの試験方法。
  8. 上記エンジンは予混合圧縮着火エンジンである請求項1乃至7の何れか1項に記載のエンジンの試験方法。
  9. 複数の制御パラメータにより定義された計測点を設定し、その計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するエンジンの試験装置であって、
    複数の計測点を設定する計測点設定手段と、
    上記複数の計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測するエンジン計測手段と、
    上記エンジンの動作状態の計測結果に基づき、上記複数の計測点におけるエンジンの運転可否を判定する運転可否判定手段と、
    上記複数の計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を設定する境界設定手段と、
    上記設定した境界の上記運転不可能な計測点が存在する側を含む範囲に複数の計測点を追加設定する計測点追加設定手段と、
    上記追加設定した計測点を、エンジンを運転可能と推定される運転可能推定点、エンジンを運転不可能と推定される運転不可能推定点、及び、エンジンを運転不可能と推定されるが計測を実行する強制計測点に分類する計測点分類手段であって、上記運転不可能推定点の内、上記設定した境界からの距離が所定距離未満の運転不可能推定点を上記強制計測点に分類する計測点分類手段と、を有し、
    上記エンジン計測手段は、上記運転可能推定点及び上記強制計測点の制御パラメータに基づいてエンジンを制御したときのエンジンの動作状態を計測し、
    上記運転可否判定手段は、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの動作状態の計測結果に基づき、それらの運転可能推定点及び強制計測点におけるエンジンの運転可否を判定し、
    上記境界設定手段は、上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定結果に基づき、エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界を再設定し、
    更に、上記計測点追加設定手段による上記計測点の追加設定と、上記計測点分類手段による上記追加設定した計測点の分類と、上記エンジン計測手段による上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの動作状態の計測と、上記運転可否判定手段による上記運転可能推定点及び上記強制計測点におけるエンジンの運転可否の判定と、上記境界設定手段による上記エンジンを運転可能な計測点と運転不可能な計測点との境界の再設定とを、所定の条件が満たされるまで繰り返し実行させる試験制御手段と、
    を有することを特徴とするエンジンの試験装置。
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