JP6251542B2 - フレコンバッグの粉体の吸引取出装置 - Google Patents

フレコンバッグの粉体の吸引取出装置 Download PDF

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本発明は、フレコン(登録商標)バッグ内の粉体の吸引取出装置に関する。
袋内の粉体を吸引ノズルによって吸引し取出す装置が実用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−1303号公報(図1)
従来の粉体の吸引取出装置には、次のとおりの課題がある。
すなわち、多量の粉体を保管・運搬することができる袋状のフレコンバッグに収容した粉体の吸引取出しは、袋が大きいこと、粉体を収容した袋の形が不安定なこと、また袋内の粉体が部分的に固まりやすく不均一部分があることなどから、効率よく、適切に、経済的に行うのが難しい。
本発明は上記事実に鑑みてなされたもので、その技術的課題は、フレコンバッグに充填された粉体を、効率よく、適切に、経済的に吸引し取出すことができる、粉体の吸引取出装置を提供することである。
本発明によれば上記技術的課題を解決するフレコンバッグの粉体の吸引取出装置として、粉体を充填したフレコンバッグの上部の投入口の一側および対向した他側に位置する吊りベルトを、個別に昇降するように吊り上げる一側および他側の吊り上げ装置と、これらの吊り上げ装置によって吊り上げたフレコンバッグ内に投入口を通して上方から昇降を自在に挿入され、粉体を吸引し取出す吸引ノズルと、を備えている、ことを特徴とするフレコンバッグの粉体の吸引取出装置が提供される。
好適には、吊り上げ装置それぞれが、フレコンバッグの側方に対向して設置され、吊りベルトそれぞれに繋がるワイヤと、滑車を介してこれらのワイヤを牽引する吊り上げ手段と、を備えている。
また、吊りベルトそれぞれを、投入口を跨いだ所定の間隔で吊るとともに、吊りベルトを吊り上げるそれぞれの吊り位置に対応する位置に吊り上げ装置それぞれのワイヤが連結される吊り上げ治具を備えている。
そして、吊り上げ装置それぞれを作動させ、吊りベルトに高低差を設けてフレコンバッグを傾け内部の粉体を「ほぐす」。また、吊り上げ装置それぞれを作動させ、吊りベルトに高低差を設けてフレコンバッグを傾けた状態で、内部の粉体を広範囲に吸引する。
さらに、吊り上げたフレコンバッグの外側に進退を自在に当接し、フレコンバッグの内壁面に付着した粉体を剥離、崩落させる複数個の袋押し手段を備えている。
また、吊りベルトの各々が吊り荷重の計測手段を介して吊り上げられ、計測手段により計測した粉体の減量値に基づいて、所望の吸引取出量を得るように、フレコンバッグおよび/または吸引ノズルを昇降させる。
本発明に従って構成されたフレコンバッグの粉体の吸引取出装置は、フレコンバッグの上部の投入口の一側および他側に位置する吊りベルトを、個別に昇降するように吊り上げる吊り上げ装置と、吊り上げ装置によって吊り上げたフレコンバッグ内に投入口を通して昇降を自在に挿入され、粉体を吸引し取出す吸引ノズルを備えている。
したがって、大形で柔軟な袋であるフレコンバッグを、その吊りベルトを吊り上げて持上げた状態で、袋内に吸引ノズルを挿入するので、袋が変形し垂れ下がった状態でも吸引ノズルを袋の底部まで容易に挿入でき、また袋を吊り上げ傾けた状態にすることにより袋内の粉体の部分的な固まりを「ほぐす」ことができ、フレコンバッグ内に充填された粉体を、効率よく、適切に、経済的に吸引し取出すことができる。
なお、この吸引取出装置の詳細な作用効果については、さらに後に述べる。
本発明に従って構成されたフレコンバッグの粉体の吸引取出装置の構成説明図。 図1のA−A矢印方向に吸引取出装置を上方から見た図。 図1のA−A矢印方向に押し手段を上方から見た説明図。 フレコンバッグを吊り荷重の計測手段を介して吊り上げた状態の説明図。 フレコンバッグを吊り上げ装置により傾けて吊り上げた状態の説明図。
以下、本発明に従って構成されたフレコンバッグの粉体の吸引取出装置について、好適実施形態を図示している添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
図1および図2を参照して説明する。全体を番号2で示すフレコンバッグの粉体の吸引取出装置は、粉体を充填したフレコンバッグFの上部の投入口4の一側および対向した他側に位置する吊りベルトBを、個別に昇降するように吊り上げる一側の吊り上げ装置6および他側の吊り上げ装置8と、これらの吊り上げ装置6、8によって吊り上げたフレコンバッグF内に投入口4を通して上方から昇降を自在に挿入され、粉体を吸引し取出す吸引ノズルNを備えている。
フレコンバッグFは、周知のもので、粉末や粒状の粉体を保管・運搬するための、ポリエチレンやポリプロピレン等の丈夫な化学繊維で編まれたシートで作られている。上部には、粉体の投入口4とともに、フォークリフトやクレーン等で吊りあげるのに適した丈夫な吊りベルトBが付けられている。
吊り上げ装置6、8それぞれは、フレコンバッグFの側方の両側に対向して地上Gに設けられた基台フレーム10に設置され、一側および他側の吊りベルトBそれぞれに繋がる一対のワイヤWと、フレコンバッグFの上方に位置した一対の滑車Pを介してこれらのワイヤWを牽引する吊り上げ手段12、14を備えている。
吊り上げ手段12、14は実質的に同じもので、それぞれがインバータモータ16により上下方向(矢印Xで示す)にスクリュー軸等によって伸縮自在に駆動される昇降軸18を備えている。昇降軸18の先端には水平方向(図1の紙面に直角の方向)に延びる連結フレーム20を備え、連結フレーム20の長手方向の両端にワイヤWの一端が取付けられている。連結フレーム20の両端部は基台フレーム10に上下方向に昇降滑動を自在に取付けられている。
吊りベルトBそれぞれは、吊り上げ治具22を介して、吊り上げ装置6、8それぞれのワイヤWの他端に連結されている。すなわち、吊り上げ治具22は、上方から見て投入口4を囲う矩形に形成され、吊りベルトBを、投入口4を跨いだ所定の間隔で2個ずつ矩形の角4個所で吊るように形成され、このそれぞれの吊り位置に対応して吊り上げ装置6、8のワイヤWが連結されている。
吊り上げ治具22の角4個所に、吊りベルトBはフックHを介して、またワイヤWはシャックルSを介して連結されている。
吸引ノズルNは、真直なステンレス鋼管によって形成され、基台フレーム10の上端部に、ギヤ、クラッチ、ブレーキ付きのインバータモータ24によって上下方向(矢印Zで示す)に昇降を自在に、また自由降下を可能に取付けられている。吸引ノズルNの上端には可撓ホースを備えた輸送管26が連結されている。吸引ノズルNの下端の吸引口には、棒状部材を格子状にした、袋の吸着を防止する吸着防止ガイド28が取付けられている。
輸送管26は、バッグフィルタ30を介して、粉体を吸引する負圧を生成するブロワー32に連結されている。バッグフィルタ30の下方には吸引した粉体を収容する貯槽34が設置されている。バッグフィルタ30およびブロワー32は周知のものである。
図1とともに図3を参照して説明する。粉体の吸引取出装置2は、吊り上げたフレコンバッグFの外側に進退を自在に当接し、フレコンバッグFの内壁面に付着した粉体を剥離、崩落させる、フレコンバッグFの両側に対称に設置された複数個(一対)の袋押し手段36、36を備えている。
袋押し手段36は、フレコンバッグFに対向して水平に延びる円柱状のプッシャー38と、この長手方向の両端部に連結され一端が基台フレーム10に取付けられた伸縮自在な一対のエアシリンダ40、40を備えている。エアシリンダ40を伸長させることによりプッシャー38をフレコンバッグFに押付け(図3に二点鎖線で示す)、収縮させることによりフレコンバッグFから引離す。
次に図4を参照して説明する。吊りベルトBの各々は、吊り荷重の計測手段であるロードセル42を介して吊り上げられている。すなわち、吊り上げ治具22の4個所のフックHと吊りベルトBの間に計4個のロードセル42が取付けられている。なお、図4以外においては絵が煩雑になるのを避けてロードセル42の図示は省略されている。
この粉体の吸引取出装置2においては、所望の吸引取出量を得るように、吊りベルトBに取付けた計測手段のロードセル42により計測した粉体の減量値に基づいて、フレコンバッグFおよび/または吸引ノズルNを昇降させ、また吸引負圧源のブロワー32(図1)を制御する。
上述の粉体の吸引取出装置2による粉体吸引取出しの基本動作について説明する。
(1)図1を参照して説明する。吊り上げ装置6、8それぞれを作動させ、吊りベルトBを略均等に吊り上げてフレコンバッグFを吊り上げ、ブロワー32を作動させ、フレコンバッグF内部の粉体の中に吸引ノズルNを挿入して、粉体を吸引する。そして、柔軟なフレコンバッグFの変形した底部まで吸引ノズルNを送ることにより(二点鎖線で示す)袋内の粉体を残すことなく吸引する。
(2)図5を参照して説明する。吊り上げ装置6,8それぞれを作動させ、吊りベルトBに高低差を設けてフレコンバッグFを一方あるいは他方に傾けて、内部の粉体の部分的な固まりや不均一部分を「ほぐし」ブリッジブレーカとして機能させ、粉体の吸引を容易にする。
(3)図5を参照して説明する。吊り上げ装置6、8それぞれを作動させ、吊りベルトBに高低差を設けてフレコンバッグFを傾けた状態(図5に二点鎖線で示す)にし、フレコンバッグFの底部の隅まで吸引ノズルNを送り、袋内の粉体を広範囲に吸引する。
(4)図1、図3を参照して説明する。任意の所望の位置に吊り上げたフレコンバッグFの外側に、進退を自在に袋押し手段36を当接させ、フレコンバッグFを変形させ、内壁面に付着した粉体を剥離、崩落させ、粉体の吸引を容易にする。
上述したとおりのフレコンバッグの粉体の吸引取出装置2の作用効果について説明する。
(1)粉体の吸引取出装置2は、フレコンバッグFの投入口4の一側および他側に位置する吊りベルトBを、個別に昇降するように吊り上げる吊り上げ装置6、8と、吊り上げ装置6、8によって吊り上げたフレコンバッグF内に投入口4を通して上方から昇降を自在に挿入され、粉体を吸引し取出す吸引ノズルNを備えている。
したがって、大形で柔軟な袋であるフレコンバッグFを、その吊りベルトBを吊り上げて持上げた状態で、袋内に吸引ノズルNを挿入するので、袋が変形し垂れ下がった状態でも吸引ノズルNを袋の底部まで容易に挿入でき、また袋を吊り上げ傾けた状態にすることにより袋内の粉体の部分的な固まりを「ほぐす」ことができ、フレコンバッグF内に充填された粉体を、効率よく、適切に、経済的に吸引し取出すことができる。
さらに、吸引ノズルNを横方向に移動させる横行手段を備えることなく吸引でき、またフレコンバッグFの投入口4の小径のものにも適用でき、そして柔軟な変形しやすいフレコンバッグFを保持するための「収容容器」も不要であるので、経済的な吸引取出装置を提供できる。
(2)粉体の吸引取出装置2は、吊り上げ装置6、8それぞれが、フレコンバッグFの側方に対向して設置され、吊りベルトBそれぞれに繋がるワイヤWと、滑車Pを介してこれらのワイヤWを牽引する吊り上げ手段12,14を備えている。
したがって、吊り上げ装置6、8の間に吊り上げたフレコンバッグFを傾ける空間を適切に用意することができるとともに、投入口4の真上には摺動部を有した箇所がないので、フレコンバッグF内の粉体への異物の混入がない。
(3)粉体の吸引取出装置2は、吊りベルトBそれぞれを、投入口4を跨いだ所定の間隔で吊るとともに、吊りベルトBを吊り上げるそれぞれの吊り位置に対応する位置に吊り上げ装置6、8それぞれのワイヤWが連結される吊り上げ治具22を備えている。
したがって、フレコンバッグFを、吸引ノズルNの投入口4を常に確保して、適切に吊り上げることができる。
(4)粉体の吸引取出装置2は、吊り上げ装置6、8それぞれを作動させ、吊りベルトBに高低差を設けてフレコンバッグFを傾け内部の粉体を「ほぐす」ことができる。また、吊り上げ装置6、8それぞれを作動させ、吊りベルトBに高低差を設けてフレコンバッグFを傾けた状態で、内部の粉体を広範囲に吸引する。
したがって、フレコンバッグFを傾けることにより、内部の粉体の部分的な固まりや不均一部分を「ほぐす」例えば攪拌翼のような手段を備えることなく、粉体を「ほぐし」吸引することができる。また、図5から容易に理解できるように、フレコンバッグFを交互に傾けることにより、フレコンバッグF内の粉体を広範囲に吸引することができる。
(5)粉体の吸引取出装置2は、吊り上げたフレコンバッグFの外側に進退を自在に当接し、フレコンバッグFの内壁面に付着した粉体を剥離、崩落させる複数個の押し手段36を備えている。
したがって、吊り上げ装置6、8によってフレコンバッグFを任意の位置に吊り上げてフレコンバッグFの任意の位置を外側から押し手段36によって押すことにより、内壁面に付着した粉体を剥離、崩落させ、粉体の吸引を、無駄なく容易に行うことができる。
(6)粉体の吸引取出装置2は、吊りベルトBの各々が吊り荷重の計測手段42(図4)を介して吊り上げられ、計測手段42により計測した粉体の減量値に基づいて、所望の吸引取出量を得るように、フレコンバッグFおよび/または吸引ノズルNを昇降させる。
したがって、所望の量の粉体を、最適スピードで経済的に吸引し取出すことができる。
以上、本発明を実施例に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、例えば下記のように、本発明の範囲内においてさまざまな変形あるいは修正ができるものである。
本実施例においては、吊りベルトBを吊り上げる吊り上げ装置6、8は、地上Gに設けられた基台フレーム10に設置されているが、地上Gでなく天井に設置するようにしてもよい。
本実施例においては、フレコンバッグF内の粉体の吸引取出手順について詳述していないが、一連の、吊り上げ装置6、8を作動させ、吊りベルトBを吊り上げフレコンバッグFを吊り上げ、ブロワー32を作動させ、フレコンバッグFの粉体の中に吸引ノズルNの挿入する、等の操作を、コントローラを備えて自動制御するようにしてもよい。
本実施例においては、吊り荷重の計測手段42を備え、計測手段42によって計測した粉体の減量値に基づいて、所望の吸引取出量を得るようにしたが、用途により計測手段42が必要なければ省略してもよい。
本実施例においては、吊り上げ装置6、8の吊り上げ手段12、14は、昇降軸18の先端に水平に延び基台フレーム10に昇降滑動自在に取付けた連結フレーム20を備え、その両端に2本のワイヤWそれぞれを取付け、これらのワイヤWを、滑車Pを介して吊り上げ治具20に連結しているが、昇降軸18の先端にワイヤW1本を連結し、このワイヤWを1個の滑車Pを介した後にY字状に2本に分け、それぞれを吊り上げ治具22に連結するようにして、連結フレーム20を削除し、滑車Pの数を減らすようにしてもよい。
2:フレコンバッグの粉体の吸引取出装置
4:投入口
6:一側の吊り上げ装置
8:他側の吊り上げ装置
12:吊り上げ手段
14:吊り上げ手段
22:吊り上げ治具
36:袋押し手段
42:ロードセル(計測手段)
B:ベルト
F:フレコンバッグ
N:吸引ノズル
P:滑車
W:ワイヤ

Claims (7)

  1. 粉体を充填したフレコンバッグの上部の投入口の一側および対向した他側に位置する吊りベルトを、個別に昇降するように吊り上げる一側および他側の吊り上げ装置と、
    これらの吊り上げ装置によって吊り上げたフレコンバッグ内に投入口を通して上方から昇降を自在に挿入され、粉体を吸引し取出す吸引ノズルと、を備えている、
    ことを特徴とするフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
  2. 吊り上げ装置それぞれが、
    フレコンバッグの側方に対向して設置され、
    吊りベルトそれぞれに繋がるワイヤと、滑車を介してこれらのワイヤを牽引する吊り上げ手段とを備えている、
    ことを特徴とする請求項1記載のフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
  3. 吊りベルトそれぞれを、投入口を跨いだ所定の間隔で吊るとともに、吊りベルトを吊り上げるそれぞれの吊り位置に対応する位置に吊り上げ装置それぞれのワイヤが連結される吊り上げ治具を備えている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
  4. 吊り上げ装置それぞれを作動させ、吊りベルトに高低差を設けてフレコンバッグを傾け内部の粉体を「ほぐす」、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
  5. 吊り上げ装置それぞれを作動させ、吊りベルトに高低差を設けてフレコンバッグを傾けた状態で、内部の粉体を吸引する、
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれかに記載のフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
  6. 吊り上げたフレコンバッグの外側に進退を自在に当接し、フレコンバッグの内壁面に付着した粉体を剥離、崩落させる複数個の袋押し手段を備えている、
    ことを特徴とする請求項1から3までのいずれかに記載のフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
  7. 吊りベルトの各々が吊り荷重の計測手段を介して吊り上げられ、
    計測手段により計測した粉体の減量値に基づいて、所望の吸引取出量を得るように、フレコンバッグおよび/または吸引ノズルを昇降させる、
    ことを特徴とする請求項1から3および5のいずれかに記載のフレコンバッグの粉体の吸引取出装置。
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