以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素または特徴は、別に明示しない限り、選択的なものと考慮しなければならない。各構成要素または特徴が他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施してもよく、一部の構成要素及び/または特徴を結合させて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更してもよい。ある実施例の一部構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成または特徴に代えてもよい。
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末との間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)により行われることもある。
すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる種々の動作は、基地局、または基地局以外の他のネットワークノードにより行われうるということは自明である。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、Node B、eNode B(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。また、本文書で基地局という用語は、セルまたはセクターを含む概念として用いることができる。一方、中継機は、Relay Node(RN)、Relay Station(RS)などの用語に代えてもよい。「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱することなく他の形態に変更可能である。
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されたり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示されることがある。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE−A(LTE−Advanced)システム、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートすることかできる。すなわち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確にするために説明しない段階または部分を、上記の標準文書でサーポートすることができる。なお、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書により説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)とすることができる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM(登録商標) Evolution)のような無線技術とすることができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術とすることができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project) LTE(long term evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE 802.16e規格(WirelessMAN−OFDMA Reference System)及び進展したIEEE 802.16m規格(WirelessMAN−OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及びLTE−Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに制限されない。
図1を参照してダウンリンク無線フレームの構造について説明する。
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、アップリンク/ダウンリンクデータパケット伝送はサブフレーム(Subframe)単位になされ、1サブフレームは、多数のOFDMシンボルを含む一定時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造、及びTDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2の無線フレーム構造を支援する。
図1(a)は、タイプ1無線フレームの構造を示す図である。ダウンリンク無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)で構成され、1サブフレームは時間領域(time domain)で2個のスロット(slot)で構成される。1サブフレームが伝送されるのにかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msである。1スロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを有し、周波数領域で多数のリソースブロック(Resource Block;RB)を有する。3GPP LTEシステムでは、ダウンリンクでOFDMAを用いるので、OFDMシンボルが一つのシンボル区間を示す。OFDMシンボルをSC−FDMAシンボルまたはシンボル区間と呼ぶこともできる。リソースブロック(Resource Block;RB)は、リソース割当単位であり、1スロットで複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を有することができる。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なることがある。CPには、拡張されたCP(extended CP)と一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPにより構成された場合に、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個でよい。OFDMシンボルが拡張されたCPにより構成された場合に、1 OFDMシンボルの長さが増加することから、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べてより少ない。拡張されたCPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個でよい。端末が速い速度で移動するなどしてチャネル状態が不安定な場合に、シンボル間干渉をより減らすために、拡張されたCPを用いることができる。
一般CPが用いられる場合に、1スロットは7個のOFDMシンボルを有するので、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを有する。この場合、各サブフレームにおける先頭の2または3個のOFDMシンボルは、PDCCH(physical downlink control channel)に割り当てられ、残りのOFDMシンボルは、PDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てられるとよい。
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2個のハーフフレーム(half frame)で構成され、各ハーフフレームは、5個のサブフレームとDwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)、UpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、1サブフレームは2個のスロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定、端末の上り伝送同期を合わせるのに用いられる。保護区間は、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプを問わず1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボルの数は、様々に変更可能である。
図2は、1ダウンリンクスロットにおけるリソースグリッド(resource grid)を示す図である。1ダウンリンクスロットは、時間領域で7 OFDMシンボルを含み、1リソースブロック(RB)は、周波数領域で12副搬送波を含む例が示されているが、本発明はこれに制限されない。例えば、一般CP(Cyclic Prefix)の場合には、1スロットが7 OFDMシンボルを含むが、拡張されたCP(extended−CP)の場合には1スロットが6 OFDMシンボルを含むことができる。リソースグリッド上のそれぞれの要素をリソース要素(resource element;RE)と呼ぶ。1リソースブロックは12×7リソース要素を含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの個数NDLは、ダウンリンク伝送帯域幅に従う。アップリンクスロットの構造はダウンリンクスロットの構造と同一でよい。
図3は、ダウンリンクサブフレームの構造を示す図である。1サブフレーム内において、1番目のスロットの先頭の最大3 OFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当し、残りのOFDMシンボルは、物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。3GPP LTEシステムで用いられるダウンリンク制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format Indicator Channel;PCFICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの1番目のOFDMシンボルで伝送され、サブフレーム内の制御チャネル伝送に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、アップリンク伝送の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHを通じて伝送される制御情報をダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、アップリンクまたはダウンリンクスケジューリング情報を含んだり、任意の端末グループに対するアップリンク伝送電力制御命令を含む。PDCCHは、ダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当及び伝送フォーマット、アップリンク共有チャネル(UL−SCH)のリソース割当情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCHで伝送されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割当、任意の端末グループ中の個別端末への伝送電力制御命令のセット、伝送電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域で伝送され、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、1以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組み合わせで伝送される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割当単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのフォーマット及び利用可能なビット数は、CCEの個数とCCEにより提供されるコーディングレート間の相関関係によって決定される。基地局は、端末に伝送されるDCIに基づいてPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者または用途によって、無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスキングされる。PDCCHが特定端末に対するものであれば、端末のcell−RNTI(C−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。または、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。PDCCHがシステム情報(特に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブル伝送に対する応答であるランダムアクセス応答を表すために、ランダムアクセス−RNTI(RA−RNTI)をCRCにマスキングすることができる。
図4は、アップリンクサブフレームの構造を示す図である。アップリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別することができる。制御領域には、アップリンク制御情報を含む物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザデータを含む物理アップリンク共有チャネル(Physical uplink shared channel;PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末は、PUCCHとPUSCHを同時に伝送しない。一つの端末に対するPUCCHは、サブフレームでリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して異なる副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数−ホッピング(frequency−hopped)するという。
(搬送波組み合わせ(Carrier Aggregation))
一般の無線通信システムでは、アップリンクとダウンリンク間の帯域幅が互いに異なるように設定されても、主に、一つの搬送波(carrier)のみを考慮している。例えば、単一搬送波に基づき、アップリンクとダウンリンクを構成する搬送波の数がそれぞれ1個であり、アップリンクの帯域幅とダウンリンクの帯域幅とが主に互いに対称である無線通信システムを提供することができる。
ITU(International Telecommunication Union)では、IMT−Advancedの候補技術が、既存の無線通信システムに比べて拡張された帯域幅を支援することを要求している。しかし、全世界的に一部地域以外は、大きい帯域幅の周波数割当が容易でない。そこで、断片の小さい帯域を效率的に用いるための技術として、周波数領域で物理的に複数個のバンドを組み合わせることで、論理的に大きい帯域のバンドを用いるような効果を奏するための搬送波組み合わせ(Carrier Aggregation;帯域幅組み合わせ(Bandwidth Aggregation)またはスペクトル組み合わせ(Spectrum Aggregation)ともいう。)技術が開発されている。
搬送波組み合わせは、増加する収率(throughput)を支援し、広帯域RF素子の導入によるコスト増加を防止し、かつ既存システムとの互換性を保障するために導入されるものである。搬送波組み合わせとは、既存の無線通信システム(例えば、3GPP LTE−Advancedシステムの場合には3GPP LTEリリース8または9システム)で定義される帯域幅単位の搬送波の複数個の束を通じて端末と基地局間にデータを交換できるようにする技術である。ここで、既存の無線通信システムで定義される帯域幅単位の搬送波を構成搬送波(Component Carrier;CC)と呼ぶことができる。アップリンク及びダウンリンクのそれぞれにおいて一つ以上の構成搬送波を用いる搬送波組み合わせ技術を適用することができる。搬送波組み合わせ技術は、一つの構成搬送波が5MHz、10MHzまたは20MHzの帯域幅を支援しても、最大5個の構成搬送波をまとめて最大100MHzまでのシステム帯域幅を支援する技術を含むことができる。
ダウンリンク構成搬送波はDL CCと表現でき、アップリンク構成搬送波はUL CCと表現できる。また、搬送波または構成搬送波は、3GPPの標準における機能構成の側面で記述し表現する方式によってセル(cell)と表現されることもある。そのため、DL CCはDL cell、UL CCはUL cellと表現されてもよい。以下、本発明では、搬送波組み合わせが適用される複数個の搬送波を、搬送波、構成搬送波、CCまたはセル(cell)という用語を用いて表現する。
また、以下の説明で、ダウンリンク伝送主体としては主に基地局(またはセル)を挙げて説明し、アップリンク伝送主体としては主に端末を挙げて説明するが、これに制限されるわけではない。すなわち、中継機が端末へのダウンリンク伝送主体となったり、端末からのアップリンク受信主体となる場合、または中継機が基地局へのアップリンク伝送主体となったり、基地局からのダウンリンク受信主体となる場合にも、本発明の内容を適用可能である。
ダウンリンク搬送波組み合わせは、基地局が端末に、ある時間領域リソース(サブフレーム単位)で一つ以上の搬送波帯域上の周波数領域リソース(副搬送波またはPRB(Physical Resource Block))を用いてダウンリンク伝送を支援すること、ということができる。アップリンク搬送波組み合わせは、端末が基地局に、ある時間領域リソース(サブフレーム単位)で一つ以上の搬送波帯域上の周波数領域リソース(副搬送波またはPRB)を用いてアップリンク伝送を支援すること、ということができる。
図5を参照して多重搬送波支援システムの物理層(第1層、L1)及びMAC層(第2層、L2)の構成を説明する。単一搬送波を支援する既存の無線通信システムにおける基地局には一つの搬送波を支援する一つの物理層(PHY)個体が存在し、一つのPHY個体を制御する一つのMAC(Medium Access Control)個体を提供することができる。PHY層では、例えば、基底帯域プロセシング動作を行うことができる。MAC層では、例えば、送信部においてMAC PDU(Protocol Data Unit)生成及びMAC/RLCサブ層を包括するL1/L2スケジューラ動作を行うことができる。MAC層のMAC PDUパケットブロックは、論理的な伝送層(transport layer)を経て伝送ブロック(transport block)に変換されて物理層入力情報ブロックにマッピングされる。同図のMAC層は、L2層全体を表現するものとし、MAC/RLC/PDCPサブレイヤーを包括する意味として適用可能である。このような適用は、本発明全体のMAC層の説明においていずれも置換して適用可能である。
一方、多重搬送波支援システムにおいてMAC−PHY個体を複数個提供することができる。すなわち、図5の(a)に示すように、n個の構成搬送波のそれぞれに一つずつのMAC−PHY個体が対応する形態で多重搬送波支援システムの送信部と受信部を構成することができる。構成搬送波別に、独立したPHY層及びMAC層が構成されるので、MAC PDUから物理層において構成搬送波別にPDSCHが生成される。
または、多重搬送波支援システムにおいて一つの共通MAC個体と複数個のPHY個体を提供することもできる。すなわち、図5の(b)に示すように、n個の構成搬送波のそれぞれに対応するn個のPHY個体が提供され、n個のPHY個体を制御する一つの共通MAC個体が存在する形態で多重搬送波支援システムの送信部と受信部を構成することもできる。この場合、一つのMAC層からのMAC PDUが、伝送層上において、複数個の構成搬送波のそれぞれに対応する複数個の伝送ブロックに分化されてもよく、または、MAC層でのMAC PDU生成時にまたはRLC層でのRLC PDU生成時に、それぞれの構成搬送波別に分岐されてもよい。これにより、物理層において構成搬送波別にPDSCHが生成される。
MAC層のパケットスケジューラから生成されるL1/L2制御シグナリングの制御情報を伝送するPDCCHは、個別構成搬送波ごとの物理リソースにマッピングして伝送することができる。ここで、特定端末に対するPDSCHまたはPUSCHの伝送のための制御情報(ダウンリンク割当またはアップリンクグラント)を含むPDCCHは、当該PDSCH/PUSCHが伝送される構成搬送波ごとに別個にエンコーディングすることができる。このようなPDCCHを区分コーディングされた(separate coded)PDCCHと呼ぶことができる。一方、複数個の構成搬送波のPDSCH/PUSCH伝送のための制御情報を一つのPDCCHとして伝送することもでき、これをジョイントコーディングされた(joint coded)PDCCHと呼ぶことができる。
搬送波組み合わせを支援するには、制御チャネル(PDCCHまたはPUCCH)及び/または共有チャネル(PDSCHまたはPUSCH)が伝送されうるように基地局と端末(または中継機)間の接続が設定されていたり、接続設定のための準備が必要である。特定端末(または中継機)別にこのような接続/接続設定のために搬送波に対する測定(measurement)及び/または報告(reporting)が必要であり、このような測定及び/または報告の対象となる構成搬送波を割り当てる(assign)ことができる。すなわち、構成搬送波割当とは、基地局で構成されるダウンリンク/アップリンク構成搬送波のうち、特定端末(または中継機)の性能(capability)とシステム環境を考慮してダウンリンク/アップリンク伝送に用いられる構成搬送波を設定(構成搬送波の個数及びインデックスを指定)することを意味する。
この時、構成搬送波割当を、第3層(L3)RRM(Radio Resource Management)で制御する場合に、端末−特定(UE−specific)または中継機−特定(RN−specific)RRCシグナリングを用いることができる。または、セル−特定(cell−specific)やセルクラスター−特定(cell cluster−specific)RRCシグナリングを用いることもできる。構成搬送波割当に一連の構成搬送波活性(activation)/非活性(deactivation)の設定のような動的な(dynamic)制御が必要な場合には、L1/L2制御シグナリングとして所定のPDCCHを用いたり、構成搬送波割当制御情報専用の(dedicated)物理制御チャネルまたはL2 MACメッセージ形態のPDSCHを用いることもできる。一方、構成搬送波割当をパケットスケジューラで制御する場合には、L1/L2制御シグナリングとして所定のPDCCHを用いたり、構成搬送波割当制御情報専用の物理制御チャネルを用いたり、または、L2 MACメッセージ形態のPDSCHを用いることができる。
図6は、ダウンリンク及びアップリンクのそれぞれに対する構成搬送波(CC)を概念的に示す図である。図6のダウンリンク(DL)及びアップリンク(UL)CCは、基地局(セル)または中継機で割り当てることができ、例えば、DL CCの個数はNに設定され、UL CCの個数をMに設定される。
端末の初期アクセス(initial access)または初期配置(initial deployment)過程を通じてDL及びULに対してそれぞれ単一の任意のCCに基づいてRRC接続を設定する段階(セル探索(cell search)、システム情報(system information)獲得/受信、初期ランダムアクセス(initial random access)過程など)を行った後に、端末別に固有の搬送波設定が専用シグナリング(端末−特定RRCシグナリングまたは端末−特定L1/L2 PDCCHシグナリング)を通じて基地局から提供される。または、端末に対する搬送波設定が基地局(セルまたはセルクラスター)単位で共通になされる場合は、セル−特定RRCシグナリングまたはセル−特定端末−共通L1/L2 PDCCHシグナリングを通じて提供されてもよい。または、基地局で構成している搬送波構成情報について、RRC接続設定のためのシステム情報を通じて端末にシグナリングしてもよく、RRC接続設定段階後の別途のシステム情報またはセル−特定RRCシグナリングを通じて端末にシグナリングしてもよい。
本文書では、DL/UL CC設定について基地局と端末間の関係を中心に説明するが、これに制限されるものではない。例えば、中継機領域内の端末に対して、中継機が該当の端末のDL/UL CC設定を提供することにも同一に適用可能である。また、基地局領域内の中継機に対して、基地局が該当の中継機のDL/UL CC設定を提供することにも同一に適用可能である。以下では、明瞭性のために、基地局及び端末の関係を中心にDL/UL CC設定について説明するが、同一の内容が、中継機−端末間(アクセスアップリンク及びダウンリンク)または基地局−中継機間(バックホールアップリンク及びダウンリンク)にも適用可能であることは明らかである。
このようなDL/UL CCを個別端末に固有に割当(assignment)する過程で暗黙的に(implicitly)、または任意のシグナリングパラメータの定義を通じて明示的に(explicitly)DL/UL CC連係を設定することができる。
図7は、DL/UL CC連係の一例を示す図である。基地局がダウンリンクCC 2個(DL CC#a及びDL CC#b)及びアップリンクCC 2個(UL CC#i及びUL CC#j)でCCを構成(configuration)する場合に、任意の端末に対してダウンリンクCC 2個(DL CC#a及びDL CC#b)及びアップリンクCC 1個(UL CC#i)が割り当てられることによって定義されるDL/UL CC連係を例示している。図7のDL/UL CC連係設定において実線で表示されたものは、基本的に基地局が構成するDL CCとUL CCの連係設定を示す。これはSIB2で定義することができる。図7のDL/UL CC連係設定において点線で表示されたものは、特定端末に対して設定されるDL CCとUL CCの連係設定を示す。図7のDL CCとUL CCの連係設定は単なる例示に過ぎず、これに限定されるものではない。すなわち、本発明の様々な実施例において、基地局が構成するDL CCとUL CCの個数は、任意の値に設定されてもよく、これに応じて、当該構成されるDL CCとUL CCで端末−特定に設定または割り当てられるDL CCとUL CCの個数も任意の値に設定可能であり、これと関連したDL/UL CC連係も、図7の方式とは異なる方式で定義されることがある。
また、端末に構成または設定されるDL及びUL構成搬送波を、プライマリ構成搬送波(primary CC;PCC)(または、primary cell;P−cell)またはアンカー構成搬送波(anchor CC)(または、anchor cell)と設定することができる。例えば、常に、RRC接続設定上の構成/再構成情報の伝送を目的とするDL PCC(または、DL P−cell)を設定したり、任意の端末がアップリンクで伝送すべきUCIを伝送するためのPUCCHを伝送するUL CCをUL PCC(または、UL P−cell)と設定することができる。このDL PCC(P−cell)及びUL PCC(P−cell)は、基本としては、端末別に特定して一つを設定することができる。または、CCが端末に非常に多く設定される場合や複数の基地局からCCが設定されうる状況では、任意の端末に一つまたは一つ以上の基地局からそれぞれ一つまたは複数個のDL PCC(P−cell)及び/またはUL PCC(P−cell)が設定されてもよい。一応、DL PCC(P−cell)とUL PCC(P−cell)の連係(linkage)は、任意に基地局が端末特定に構成できる方法を考慮することができる。或いは、より単純化した方法として、LTEリリース−8(Rel−8)で既に定義し、SIB(System Information Block(or Base))2でシグナリングされる基本連係の関係に基づいてDL PCC(P−cell)とUL PCC(P−cell)の連係が構成されてもよい。上記の連係が設定されるDL PCC(P−cell)及びUL PCC(P−cell)をまとめて端末特定にP−cellと表現することもできる。
(SC−FDMA伝送及びOFDMA伝送)
図8は、移動通信システムにおいてSC−FDMA伝送方式とOFDMA伝送方式を説明するための図である。アップリンク伝送にはSC−FDMA伝送方式を用い、ダウンリンク伝送にはOFDMA伝送方式を用いることができる。
アップリンク信号伝送主体(例えば、端末)及びダウンリンク信号伝送主体(例えば、基地局)は、直列−並列変換器(Serial−to−Parallel Converter)801、副搬送波マッパー803、M−ポイントIDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)モジュール804、及び並列−直列変換器(Parallel−to−Serial Converter)805を備える点においては同一である。直列−並列変換器801に入力される入力信号は、チャネルコーディング及び変調されたデータシンボルである。ただし、SC−FDMA方式で信号を伝送するためのユーザー機器は、N−ポイントDFT(Discrete Fourier Transform)モジュール802をさらに備え、M−ポイントIDFTモジュール804のIDFT処理影響をある程度打ち消すことで、伝送信号に単一搬送波特性を有させることができる。すなわち、DFTモジュール802では、入力されたデータシンボルをDFT拡散させることによって、アップリンク伝送で要求される単一搬送波特性(single carrier property)を満たすようにすることができる。このようなSC−FDMA伝送方式は、基本的に、良好なPAPR(Peak to Average Power Ratio)またはCM(Cubic Metric)を提供し、アップリンク送信機が電力制限状況の場合にもより効率的に伝送できるようにし、ユーザー収率を向上させることができる。
図9は、単一アンテナ伝送と多重アンテナ伝送の場合における最大伝送電力を説明するための図である。図9(a)は、単一アンテナ伝送の場合を示す。一つのアンテナに一つの電力増幅器(PA;Power Amplifier)を提供することができる。図9(a)で電力増幅器の出力(Pmax)は特定値を有することができ、例えば、23dBmの値を有することができる。一方、図9(b)及び9(c)は、多重アンテナ伝送の場合を示す。図9(b)及び図9(c)で複数個の伝送アンテナのそれぞれに複数個のPAをマッピングすることができる。例えば、伝送アンテナの個数が2の場合には、2個のPAがそれぞれ伝送アンテナにマッピングされる。2個のPAの出力値(すなわち、最大伝送電力)の設定は、図9(b)及び9(c)のように異なるように構成されてもよい。
図9(b)では、単一アンテナ伝送の場合における最大伝送電力値(Pmax)をPA1及びPA2で分けて適用する例を示す。すなわち、PA1にx[dBm]の伝送電力値が設定されると、PA2には(Pmax−x)[dBm]の伝送電力値を適用することができる。こうすると、全体伝送電力がPmaxに維持されるので、送信機が電力制限状況においてPAPRの増加に、より強い特性を有することができる。
一方、図9(c)では、一つの伝送アンテナ(ANT1)のみが最大伝送電力値(Pmax)を有し、残り一つの伝送アンテナ(ANT2)の伝送電力値はその半分(Pmax/2)に設定される例を示す。この場合には、一つの伝送アンテナのみがPAPR増加に強い特性を有することができる。
(多重アンテナシステム)
多重アンテナ(MIMO)技術は、メッセージを受信するために単一アンテナ経路に依存せずに、複数のアンテナから受信したデータ断片を集めて完成する技術を応用したものである。多重アンテナ技術は、特定範囲でデータ伝送速度を向上させたり特定データ伝送速度に対してシステム範囲を増加させたりできるため、移動通信端末と中継機などに幅広く使用できる次世代移動通信技術であり、データ通信拡大などにより限界状況に達した移動通信の伝送量限界を克服できる次世代技術として関心を集めている。
図10(a)は、一般的な多重アンテナ(MIMO)通信システムの構成図である。図10(a)に示すように、伝送アンテナの数をNT個、受信アンテナの数をNR個に同時に増やすと、送信機または受信機のいずれか一方でのみ多数のアンテナを使用する場合とは違い、アンテナ数に比例して理論的にチャネル伝送容量が増加する。そのため、伝送率(transmission rate)を向上させ、周波数効率を画期的に向上させることが可能である。チャネル伝送容量の増加による伝送率は、理論的に一つのアンテナを用いる場合の最大伝送率(R0)に、下記の数学式1の増加率(Ri)が掛けられた分だけ増加可能である。
例えば、4個の伝送アンテナと4個の受信アンテナを用いるMIMO通信システムでは、単一アンテナシステムに比べて理論上4倍の伝送率を獲得することができる。このような多重アンテナシステムの理論的容量増加が90年代の半ばに証明されて以来、実質的なデータ伝送率の向上につなかせるめめに様々な技術が現在まで活発に研究されており、それらのいくつかの技術は既に3世代移動通信と次世代無線LANなどの様々な無線通信の標準に反映されている。
現在までの多重アンテナ関連研究の動向をみると、様々なチャネル環境及び多重接続環境での多重アンテナ通信容量計算などと関連した情報理論側面の研究、多重アンテナシステムの無線チャネル測定及び模型導出の研究、そして伝送信頼度向上及び伝送率向上のための時空間信号処理技術の研究などのように、様々な観点で活発な研究が進行されている。
多重アンテナシステムにおける通信方法をより具体的な方法で説明するためにそれを数学的にモデリングすると、次のように示すことができる。図10(a)に示すように、NT個の伝送アンテナとNR個の受信アンテナが存在するとしよう。まず、伝送信号について説明すると、NT個の伝送アンテナがある場合に、最大伝送可能な情報はNT個であるから、伝送情報を下記の数学式2のようなヘクトルで示すことができる。
一方、それぞれの伝送情報
において伝送電力を異ならせることができ、この時、それぞれの伝送電力を
とすれば、伝送電力の調整された伝送情報をヘクトルで示すと、下記の数学式3のようになる。
また、
を伝送電力の対角行列Pを用いて表すと、下記の数学式4のようになる。
一方、伝送電力の調整された情報ヘクトル
に重み行列Wが適用されて、実際に伝送されるNT個の伝送信号(transmitted signal)
が構成される場合を考慮してみよう。ここで、重み行列は、伝送情報を伝送チャネル状況などに応じて各アンテナに適宜分配する役割を果たす。このような伝送信号
はヘクトルXを用いて下記の数学式5のように表すことができる。ここで、Wijは、i番目の伝送アンテナとj番目の情報間の重み値を意味する。Wは、重み行列(Weight Matrix)またはプリコーディング行列(Precoding Matrix)と呼ばれる。
NR個の受信アンテナがある場合に、各アンテナの受信信号
をヘクトルで表すと、下記の数学式6のようになる。
一方、多重アンテナ通信システムにおけるチャネルをモデリングする場合に、チャネルを送受信アンテナインデックスによって区別でき、伝送アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをhijと表示するとする。ここで、hijのインデックスの順序は、受信アンテナインデックスが先で、伝送アンテナのインデックスが後であることに留意されたい。
このようなチャネルは、複数個を一つにまとめてヘクトル及び行列形態で表示することも可能である。ヘクトル表示を取り上げて説明すると、次の通りである。図10(b)は、NT個の伝送アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示す図である。
図10(b)に示すように、総NT個の伝送アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、次のように表現可能である。
また、上記の数学式7のような行列表現を用いてNT個の伝送アンテナからNR個の受信アンテナを経るチャネルを全て表すと、下記の数学式8のようになる。
実のチャネルは上のようなチャネル行列Hを経た後に白色雑音(AWGN;Additive White Gaussian Noise)が加えられるので、NR個の受信アンテナのそれぞれに加えられる白色雑音
をヘクトルで表現すると、下記の数学式9のようになる。
これらの数学式を用いて求めた受信信号は、下記の数学式10の通りである。
一方、チャネル状況を表すチャネル行列Hの行と列の数は、伝送アンテナと受信アンテナの個数によって決定される。チャネル行列Hにおいて、行の数は受信アンテナの個数(NR)と同一であり、列の数は伝送アンテナの個数(NT)と同一である。すなわち、チャネル行列Hは、NR×NT行列で表示することができる。一般に、行列のランクは、互いに独立した行の数と列の数のうち、より小さい数によって定義される。そのため、行列のランクは、行列の行の数や列の数よりも大きい値を有することができない。チャネル行列Hのランクは、下記の数学式11で表現することができる。
多重アンテナシステムの運営(operation)のために用いられる多重アンテナ送受信手法(scheme)は、FSTD(frequency switched transmit diversity)、SFBC(Space Frequency Block Code)、STBC(Space Time Block Code)、CDD(Cyclic Delay Diversity)、TSTD(time switched transmit diversity)などにすることができる。ランク2以上では、空間多重化(Spatial Multiplexing;SM)、GCDD(Generalized Cyclic Delay Diversity)、S−VAP(Selective Virtual Antenna Permutation)などを用いることができる。
FSTDは、各多重アンテナに伝送される信号ごとに異なる周波数の副搬送波を割り当てることによってダイバーシティ利得を得る方式である。SFBCは、空間領域と周波数領域での選択性を效率的に適用することで、該当の次元でのダイバーシティ利得と多重ユーザースケジューリング利得の両方を確保できる手法である。STBCは、空間領域と時間領域で選択性を適用する手法である。CDDは、各送信アンテナ間の経路遅延を用いてダイバーシティ利得を得る手法である。TSTDは、多重アンテナで伝送される信号を時間によって区別する手法である。空間多重化は、アンテナ別に異なるデータを伝送して伝送率を高める手法である。GCDDは、時間領域と周波数領域での選択性を適用する手法である。S−VAPは、単一プリコーディング行列を用いる手法であり、空間ダイバーシティまたは空間多重化において多重コードワードをアンテナ間に混合するMCW(Multi Codeword)S−VAPと単一コードワードを用いるSCW(Single Codeword)S−VAPがある。
これらのMIMO伝送手法のうち、STBC手法は、同じデータシンボルが時間領域で直交性を支援する方式で反復されることで時間ダイバーシティを獲得する方式である。同様に、SFBC手法は、同じデータシンボルが周波数領域で直交性を支援する方式で反復されることで周波数ダイバーシティを獲得する方式である。STBCに用いられる時間ブロックコード及びSFBCに用いられる周波数ブロックコードの例示は、下の数学式12及び13と通りである。数式12は2伝送アンテナ場合、数式13は4伝送アンテナの場合におけるブロックコードを表す。
数学式12及び13で、Si(i=1,2,3,4)は、変調されたデータシンボルを表す。また、数学式12及び13の行列において、行(row)はアンテナポートを表し、列(column)は時間(STBCの場合)または周波数(SFBCの場合)を表す。
一方、前述のMIMO伝送手法のうち、CDD手法は、遅延拡散を人為的に増加させることで、周波数ダイバーシティを増加させる方式である。図11は、多重アンテナシステムにおいて一般的なCDD構造の例示を示す。図11(a)は、時間領域での巡回遅延を適用する方式を表す。図11(a)の巡回遅延を適用するCDD手法は、図11(b)のように位相−シフトダイバーシティを適用することとすることもできる。
一方、前述したMIMO伝送手法と関連して、コードブックベースのプリコーディング手法について説明する。図12は、コードブックベースのプリコーディングの基本概念を説明するための図である。
コードブックベースのプリコーディング方式によれば、送受信端は、伝送ランク、アンテナ個数などによってあらかじめ定められた所定個数のプリコーディング行列を含むコードブック情報を共有するようになる。すなわち、フィードバック情報が有限(finite)な場合に、プリコーディングベースのコードブック方式を用いることができる。受信端は受信信号を通じてチャネル状態を測定し、上述したコードブック情報に基づいて有限な個数の好むプリコーディング行列情報(すなわち、該当のプリコーディング行列のインデックス)を送信端にフィードバックすることができる。例えば、受信端ではML(Maximum Likelihood)またはMMSE(Minimum Mean Square Error)方式で受信信号を測定し、最適のプリコーディング行列を選択することができる。図12では、受信端が送信端にプリコーディング行列情報をコードワード別に伝送する例を示しているが、これに限定されるわけではない。
受信端からフィードバック情報を受信した送信端は、受信した情報に基づいてコードブックから特定プリコーディング行列を選択することができる。プリコーディング行列を選択した送信端は、伝送ランクに対応する個数のレイヤー信号に、選択されたプリコーディング行列を掛ける方式でプリコーディングを行い、プリコーディングの行われた伝送信号を複数のアンテナから伝送することができる。
送信端でプリコーディングされて伝送された信号を受信した受信端は、送信端でなされたプリコーディングの逆処理を行って受信信号を復元することができる。一般に、プリコーディング行列は、U*UH=Iのようなユニタリー行列(U)条件を満たすので、上述したプリコーディングの逆処理は、送信端のプリコーディングに用いられたプリコーディング行列(P)のエルミート(Hermit)行列(PH)を受信信号に掛ける方式で行うことができる。
(物理アップリンク制御チャネル(PUCCH))
アップリンク制御情報を含む物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)について説明する。
PUCCHを通じて複数個の端末の制御情報を伝送することができ、各端末の信号を区別するためにコード分割多重化(Code Division Multiplexing;CDM)を行う場合に長さ12のCAZAC(Constant Amplitude Zero Autocorrelation)シーケンスを主に用いる。CAZACシーケンスは、時間領域及び周波数領域で一定の大きさ(amplitude)を維持する特性を有するので、端末のPAPR(Peak−to−Average Power Ratio)またはCM(CubiC Metric)を下げ、カバレッジを増加させるのに適した性質を有する。また、PUCCHを通じて伝送されるダウンリンクデータ伝送に対するACK/NACK情報は、直交シーケンス(orthgonal sequence)を用いてカバーリングされる。
また、PUCCH上で伝送される制御情報は、異なる巡回シフト値を有する巡回シフトされたシーケンス(cyclically shifted sequence)を用いて区別できる。巡回シフトされたシーケンスは、基本シーケンス(base sequence)を特定CS量(cyclic shift amount)だけ巡回シフトさせて生成することができる。特定CS量は、巡回シフトインデックス(CS index)により指示される。チャネルの遅延拡散(delay spread)によって使用可能な巡回シフトの数は異なることがある。様々なシーケンスを基本シーケンスに用いることができ、その一例に前述のCAZACシーケンスがある。
PUCCHは、スケジューリング要請(Scheduling Request;SR)、ダウンリンクチャネル測定情報、ダウンリンクデータ伝送に対するACK/NACK情報のような制御情報を含むことができる。チャネル測定情報は、チャネル品質指示子(Channel Quality Indicator;CQI)、プリコーディング行列インデックス(Precoding Matrix Index;PMI)及びランク指示子(Rank Indicator;RI)を含むことができる。
PUCCHに含まれる制御情報の種類、変調方式などによってPUCCHフォーマットが定義される。すなわち、PUCCHフォーマット1はSRの伝送に用いられ、PUCCHフォーマット1aまたはフォーマット1bは、HARQ ACK/NACKの伝送に用いられ、PUCCHフォーマット2はCQIの伝送に用いられ、PUCCHフォーマット2a/2bはCQI及びHARQ ACK/NACKの伝送に用いられる。
任意のサブフレームでHARQ ACK/NACKが単独で伝送される場合にはPUCCHフォーマット1aまたはフォーマット1bを用い、SRが単独で伝送される場合にはPUCCHフォーマット1を用いる。端末は、HARQ ACK/NACK及びSRを同一のサブフレームで伝送することもでき、これについては後述する。
PUCCHフォーマットは、表1のように要約することができる。
図13は、アップリンク物理リソースブロックでPUCCHのリソースマッピング構造を示す。
は、アップリンクでのリソースブロックの個数を表し、n
PRBは、物理リソースブロック番号を意味する。PUCCHは、アップリンク周波数ブロックの両端(edge)にマッピングされる。CQIリソースは、周波数帯域末端に続く物理リソースブロックにマッピングし、これに続いてACK/NACKをマッピングできる。
PUCCHフォーマット1は、SR伝送のために用いられる制御チャネルである。スケジューリング要請(SR)は、端末がスケジューリングされることを要請したりまたは要請しない方式で伝送することができる。
PUCCHフォーマット1a/1bは、ACK/NACK伝送のために用いられる制御チャネルである。PUCCHフォーマット1a/1bにおいてBPSKまたはQPSK変調方式を用いて変調されたシンボルは、長さ12のCAZACシーケンスに乗算(multiply)される。CAZACシーケンス乗算後に、直交シーケンスとしてブロック方向に(block−wise)拡散される。一般のACK/NACK情報に対しては長さ4のアダマール(Hadamard)シーケンスが用いられ、短い(shortened)ACK/NACK情報及び参照信号(Reference Signal)に対しては長さ3のDFT(Discrete Fourier Transform)シーケンスを用いることができる。拡張されたCPの場合における参照信号に対しては長さ2のアダマールシーケンスを用いることができる。
端末は、HARQ ACK/NACK及びSRを同一サブフレームで伝送することもできる。肯定(positive)SR伝送のために、端末は、SR用に割り当てられたリソースを通じてHARQ ACK/NACKを伝送することができる。否定(negative)SR伝送のためには、端末は、ACK/NACK用に割り当てられたリソースを通じてHARQ ACK/NACKを伝送することができる。
次に、PUCCHフォーマット2/2a/2bについて説明する。PUCCHフォーマット2/2a/2bは、チャネル測定フィードバック(CQI、PMI、RI)を伝送するための制御チャネルである。
PUCCHフォーマット2/2a/2bは、CAZACシーケンスによる変調を支援し、QPSK変調されたシンボルを長さ12のCAZACシーケンスに乗算することができる。シーケンスの巡回シフトはシンボル及びスロット間に変更可能である。参照信号(RS)に対して直交カバーリングを用いることができる。
図14は、CQI情報ビットのチャネル構造を示す図である。CQI情報ビットは一つ以上のフィールドを含むことができる。例えば、MCSを決定するCQIインデックスを指示するCQIフィールド、コードブック上のプリコーディング行列のインデックスを指示するPMIフィールド、ランクを指示するRIフィールドなどをCQI情報ビットに含むことができる。
図14(a)を参照すると、1スロットに含まれる7個のSC−FDMAシンボルのうち、3個のSC−FDMAシンボル間隔だけ離れた2個のSC−FDMAシンボルには、参照信号(RS)を載せ、残り5個のSC−FDMAシンボルにはCQI情報を載せることができる。1スロット内に2つのRSを用いたのは、高速端末を支援するためである。また、シーケンスを用いて各端末を区別することができる。CQI情報シンボルは、SC−FDMAシンボル全体に変調されて伝達され、SC−FDMAシンボルは一つのシーケンスで構成される。すなわち、端末は、各シーケンスにCQIを変調して伝送することができる。
1 TTIに伝送可能なシンボル数は10個であり、CQI情報の変調はQPSKまで定められている。SC−FDMAシンボルに対してQPSKマッピングを用いる場合に、2ビットのCQI値を載せることができるので、1スロットに10ビットのCQI値を載せることができる。そのため、1サブフレームに最大20ビットのCQI値を載せることができる。CQI情報を周波数領域で拡散させるために周波数領域拡散符号を用いることができる。
周波数領域拡散符号にはCAZACシーケンス(例えば、ZCシーケンス)を用いることができる。また、周波数領域拡散符号に、相関特性に優れた他のシーケンスを適用することもできる。特に、各制御チャネルは、異なる巡回シフト(cyclic shift)値を有するCAZACシーケンスを適用して区別することができる。周波数領域拡散されたCQI情報にIFFTが行われる。
図14(b)には、拡張されたCPの場合に、PUCCHフォーマット2/2a/2b伝送の例を示す。1スロットは6 SC−FDMAシンボルを含む。各スロットの6 OFDMシンボルのうち、1 OFDMシンボルにはRSを載せ、残り5 OFDMシンボルにはCQI情報ビットを載せることができる。これ以外は、図14(a)の一般CPの場合の例をそのまま適用することができる。
図14(a)及び14(b)のRSに対して用いられる直交カバーリングは、表2の通りである。
図15を参照してCQI情報とACK/NACK情報の同時伝送について説明する。
一般CPの場合に、PUCCHフォーマット2a/2bを用いてCQI情報とACK/NACK情報を同時に伝送することができる。ACK/NACK情報を、CQI RSの伝送されるシンボルを通じて伝送することができる。すなわち、一般CPの場合に、2番目のRSをACK/NACKシンボルに変調することができる。ACK/NACKシンボルがPUCCHフォーマット1aのようにBPSK方式で変調される場合には、CQI RSをACK/NACKシンボルにBPSK方式で変調し、ACK/NACKシンボルがPUCCHフォーマット1bのようにQPSK方式で変調される場合には、CQI RSをACK/NACKシンボルにQPSK方式で変調することができる。一方、拡張されたCPの場合には、PUCCHフォーマット2を用いてCQI情報とACK/NACK情報を同時に伝送し、そのために、CQI情報とACK/NACK情報をジョイントコーディング(joint coding)することができる。
前述の事項の他、PUCCHに関する説明は、3GPP標準文書(例えば、3GPP TS36.2115.4節)を参照すればよく、その具体的な内容は、説明の明確性のために省略する。しかし、PUCCHについて上記標準文書に開示された内容は、以下に説明する本発明の様々な実施形態で用いられるPUCCHにも適用されうる。
(チャネル状態情報フィードバック)
MIMO手法を正確に行うために、受信端ではランク指示子(RI)、プリコーディング行列インデックス(PMI)及びチャネル品質指示子(CQI)を送信端にフィードバックすればよい。これらのRI、PMI及びCQIをチャネル状態情報(Channel Status Information;CSI)と総称することができる。または、RI、PMI及びCQIを含むチャネル情報の概念としてCQIという用語を用いることもできる。
図16は、チャネル状態情報のフィードバックを説明するための図である。
図16を参照すると、送信機からのMIMO伝送はチャネル(H)を通じて受信機に受信されうる。受信機は、受信信号に基づいてコードブックから好むプリコーディング行列を選択し、選択されたプリコーディング行列インデックス(PMI)を送信機にフィードバックすることができる。また、受信機は、受信信号の信号−対−干渉及び雑音比(Signal−to−Interference plus Noise Ratio;SINR)などを測定してチャネル品質情報(CQI)を計算し、それを送信機にフィードバックすることができる。また、受信機は、受信信号に対するランク指示子(RI)を送信機にフィードバックするこどかできる。送信機は、受信機からフィードバックされたRI及びCQI情報を用いて、受信機へのデータ伝送のために適切なレイヤーの個数、時間/周波数リソース、及び変調及びコーディング手法(Modulation and Coding Scheme;MCS)などを定めることができる。また、送信機は、受信機からフィードバックされたPMIが指示するプリコーディング行列(Wl)を用いてプリコーディングの行われた伝送信号を複数のアンテナを通じて伝送することができる。
以下では、チャネル状態情報の具体的な内容について説明する。
RIは、チャネルランク(送信機からの伝送に用いられるレイヤーの個数)に関する情報である。RIは、割り当てられた伝送レイヤーの個数から決定し、関連したダウンリンク制御情報(DCI)から獲得することができる。
PMIは、送信機からの伝送に用いられるプリコーディング行列に関する情報である。受信機からフィードバックされるプリコーディング行列は、RIによって指示されるレイヤーの個数を考慮して決定される。PMIは、閉−ループ空間多重化(SM)及び長い遅延CDD(large delay CDD)伝送の場合にフィードバックされうる。開−ループ伝送の場合には、送信機があらかじめ決定された規則に従ってプリコーディング行列を選択できる。受信機がそれぞれのランク(ランク1乃至4)に対してPMIを選択する過程は、次の通りである。受信機は、それぞれのPMIに対して後処理(post processing)SINRを計算し、計算されたSINRを合計容量(sum capacity)に変換し、合計容量に基づいて最適の(best)PMIを選択することができる。すなわち、受信機がPMIを計算することは、合計容量に基づいて最適のPMIを探す過程といえる。受信機からPMIをフィードバックされた送信機は、受信機が推薦するプリコーディング行列をそのまま用いることができ、このような事実を受信機へのデータ伝送スケジューリング割当情報に1ビットの指示子として含めることができる。または、送信機は受信機からフィードバックされたPMIが示すプリコーディング行列をそのまま用いなくてもよい。このような場合には、送信機が受信機へのデータ伝送に用いるプリコーディング行列情報をスケジューリング割当情報に明示的に含めることができる。PMIに関する具体的な事項は、3GPP標準文書(例えば、3GPPTS36.211)を参照すればいい。
CQIは、チャネル品質を示す情報である。あらかじめ決定されたMCS組み合わせでCQIを表現することができる。CQIインデックスは、下記の表3のように与えることができる。
上記の表3で示すように、CQIインデックスは4ビット(すなわち、CQIインデックス0乃至15)で表現され、それぞれのCQIインデックスは、該当する変調手法(modulation scheme)及びコードレート(code rate)を示す。
CQI計算方法について説明する。3GPP標準文書(例えば、3GPP TS36.213)では、端末がCQIインデックスを計算するに当たって次のような仮定を考慮することを定義している。
(1)1サブフレームの先頭3個のOFDMシンボルは制御シグナリングにより占有される
(2)プライマリ同期信号(primary synchronization signal)、セカンダリ(secondary)同期信号、または物理放送チャネル(PBCH)により用いられるリソース要素はない
(3)非−MBSFNサブフレームのCP長
(4)リダンダンシーバージョン(Redundancy Version)は0である
(5)PDSCH伝送手法は、端末に対して現在設定された伝送モード(デフォルトモードでよい。)に従う
(6)PDSCH EPRE(Energy Per Resource Element)対セル−特定参照信号EPREの比(ratio)は、ρAの例外をもって与えられた通りである(ρAは、次のような仮定に従えばよい。端末が、任意の変調手法に対して、4個のセル−特定アンテナポート構成の伝送モード2に設定されたり、または4個のセル−特定アンテナポート構成であると共に、関連したRIが1である伝送モード3に設定される場合には、ρA=PA+Δoffset+10log10(2)[dB]である。その他の場合には、任意の変調手法及び任意のレイヤー個数に対して、ρA=PA+Δoffset[dB]である。Δoffsetは、上位層シグナリングによって設定されるnomPDSCH−RS−EPRE−Offsetパラメータによって与えられる。)
このような仮定を定義したのは、CQIがチャネル品質に関する情報だけでなく、当該端末に関する様々な情報を含んでいることを意味する。すなわち、同じチャネル品質でも当該端末の性能によって異なるCQIインデックスをフィードバックすることがあるから、一定の基準を定義するわけである。
端末が基地局からダウンリンク参照信号(RS)を受信し、受信された参照信号を通じてチャネルの状態を把握できる。ここで、参照信号は、既存の3GPP LTEシステムで定義する共用参照信号(Common Reference Signal;CRS)でもよく、拡張されたアンテナ構成を有するシステム(例えば、3GPP LTE−Aシステム)で定義するチャネル状態情報−参照信号(Channel Status Information Reference Signal;CSI−RS)でもよい。端末は、参照信号から把握されたチャネルで、CQI計算のために与えられた仮定を満たしながら、ブロックエラー率(Block Error Rate;BLER)が10%を越えないCQIインデックスを計算することができる。端末は、計算されたCQIインデックスを基地局に伝送することができる。端末がCQIインデックスを計算する際に干渉推定を改善する方法を適用することはない。
端末がチャネルの状態を把握し、適したMCSを求める過程は、端末具現の側面で様々な方式で設計可能である。例えば、端末は、参照信号を用いてチャネル状態または有効SINR(Signal−to−Interference plus Noise Ratio)を計算することができる。また、チャネル状態または有効SINRを、全体システム帯域幅(set Sと呼ぶことができる。)上で測定したり、または一部帯域幅(特定サブバンドまたは特定RB)上で測定したりできる。全体システム帯域幅(set S)に対するCQIを広帯域(Wideband;WB)CQIとし、一部帯域に対するCQIをサブバンド(SB)CQIとすることができる。端末は、計算されたチャネル状態または有効SINRに基づいて、最高MCSを求めることができる。最高MCSは、デコーディング時に伝送ブロックエラー率が10%を超えなく、かつ、CQI計算に対する仮定を満たすMCSを意味する。端末は、求められたMCSに関連したCQIインデックスを決定し、決定されたCQIインデックスを基地局に報告することができる。
また、端末がCQIのみを伝送する場合(CQI−only transmission)を考慮することができる。これは、PUSCH上のデータ無しで非周期的(aperiodic)にCQIを伝送する場合に該当する。非周期的なCQI伝送は、基地局からの要請に応じてイベントベース(event triggered)方式で行うことができる。このような基地局からの要請は、ダウンリンク制御情報(DCI)フォーマット0上で1ビットで定義されるCQI要請(CQI request)でよい。また、CQIのみの伝送のために、下記の表4で、MCSインデックス(IMCS)29をシグナリングできる。この場合、DCIフォーマット0のCQI要請ビットが1に設定され、4 RB以下の伝送が設定され、PUSCHデータ再伝送におけるリダンダンシーバージョン1(RV1)が指示され、変調次数(Modulation Order)Qmは2に設定されうる。すなわち、CQIのみを伝送する場合には、変調手法としてQPSKのみを用いることができる。
以下では、チャネル品質情報の報告動作について具体的に説明する。
3GPP LTEシステムでは、ダウンリンク受信主体(例えば、端末)がダウンリンク伝送主体(例えば、基地局)に接続している時に、ダウンリンクで伝送される参照信号の受信強度(RSRP:reference signal received power)、参照信号の品質(RSRQ:reference signal received quality)などに関する測定を任意の時間に行い、測定結果を基地局に周期的(periodic)にあるいはイベントベース(event triggered)に報告することができる。
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいてそれぞれの端末は、ダウンリンクチャネル状況によるダウンリンクチャネル情報をアップリンクを通じて報告し、基地局は、それぞれの端末から受けたダウンリンクチャネル情報を用いて、それぞれの端末別にデータ伝送に適した時間/周波数リソース及び変調及びコーディング手法(Modulation and Coding Scheme;MCS)などを定めることができる。
既存の3GPP LTEシステム(例えば、3GPP LTEリリース−8システム)ではこのようなチャネル情報をCQI(Channel Quality Indication)、PMI(Precoding Matrix Indicator)及びRI(Rank Indication)で構成することができ、それぞれの端末の伝送モードによってCQI、PMI及びRIの全てが伝送されることもあり、その一部のみが伝送されることもある。CQIは端末の受信信号品質(received signal quality)によって定められるが、これは主にダウンリンク参照信号の測定に基づいて決定される。この時、実際に基地局に伝達されるCQI値は、端末が測定した受信信号品質においてブロックエラー率(Block Error Rate;BLER)を10%以下に維持しながら最大の性能を示すMCSに該当する。
また、このようなチャネル情報の報告方式は、周期的に伝送される周期的報告(periodic reporting)と、基地局の要請に応じて伝送される非周期的報告(aperiodic reporting)とに分けられる。
非周期的報告は、基地局が端末に伝送するアップリンクスケジューリング情報に含まれた1ビットの要請ビット(CQI request bit)によりそれぞれの端末に設定され、それぞれの端末はこの情報を受けると、自身の伝送モードを考慮したチャネル情報を物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて基地局に伝達することができる。同じPUSCH上でRI及びCQI/PMIが伝送されないように設定することができる。
周期的報告は、上位層信号を通じてチャネル情報が伝送される周期と該当の周期でのオフセット(offset)などがサブフレーム単位にそれぞれの端末にシグナリングされ、定められた周期で、それぞれの端末の伝送モードを考慮したチャネル情報が物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を通じて基地局に伝達される。定められた周期でチャネル情報が伝送されるサブフレームに、アップリンクで伝送されるデータが同時に存在する場合には、当該チャネル情報を、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)ではなくデータと一緒に物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を通じて伝送することができる。PUCCHを通じた周期的報告では、PUSCHに比べて制限されたビットが用いられることがある。同じPUSCH上でRI及びCQI/PMIを伝送することができる。
周期的報告と非周期的報告が同一サブフレーム内で衝突する場合には、非周期的報告のみを行うことができる。
WB CQI/PMIを計算する際に、最も最近に伝送されたRIを用いることができる。PUCCH報告モード(reporting mode)でのRIは、PUSCH報告モードでのRIと独立(independent)しており、PUSCH報告モードでのRIは、当該PUSCH報告モードでのCQI/PMIに対してのみ有効(valid)である。
PUCCH報告モードに対するCQI/PMI/RIフィードバックタイプは、4タイプに分類できる。タイプ1は、端末が選択したサブバンドに対するCQIフィードバックである。タイプ2は、WB CQIフィードバック及びWB PMIフィードバックである。タイプ3は、RIフィードバックである。タイプ4は、WB CQIフィードバックである。
表5を参照すると、チャネル情報の周期的報告(periodic reporting)において、CQIとPMIのフィードバックタイプによって、モード1−0、1−1、2−0及び2−1の4つの報告モード(reporting mode)に分類できる。
CQIフィードバックタイプによって、WB(wideband)CQIとSB(subband)CQIとに分けられ、PMI伝送の有無によって、No PMIと単一(single)PMIとに分けられる。表5では、No PMIが開−ループ(Open−loop;OL)、伝送ダイバーシティ(Transmit Diversity;TD)及び単一−アンテナ(single−antenna)の場合に該当し、単一PMIは閉−ループ(closed−loop;CL)に該当することを表す。
モード1−0は、PMI伝送はなく、WB CQIが伝送される場合である。この場合、RIは、開−ループ(OL)空間多重化(Spatial Multiplexing;SM)の場合にのみ伝送し、4ビットで表現される一つのWB CQIを伝送することができる。RIが1を超える場合には、第1のコードワードに対するCQIを伝送することができる。モード1−0では、設定された報告周期内で前述のフィードバックタイプ3及びフィードバックタイプ4をそれぞれ異なるタイミングに多重化して伝送できる(これを時間分割多重化(Time Division Multiplexing;TDM)方式のチャネル情報伝送といえる)。
モード1−1は、単一PMI及びWB CQIが伝送される場合である。この場合、RI伝送と共に、4ビットのWB CQI及び4ビットのWB PMIを伝送できる。さらに、RIが1を超える場合には、3ビットのWB空間差分CQI(Wideband Spatial Differential CQI)を伝送できる。2コードワード伝送において、WB空間差分CQIは、コードワード1に対するWB CQIインデックスとコードワード2に対するWB CQIインデックスの差値を表すことができる。これらの差値は、集合{−4,−3,−2,−1,0,1,2,3}のいずれか一つの値を有し、3ビットで表現できる。モード1−1では、設定された報告周期内で前述のフィードバックタイプ2及びフィードバックタイプ3をそれぞれ異なるタイミングに多重化して伝送することができる。
モード2−0は、PMI伝送はなく、端末が選択した(UE selected)帯域のCQIが伝送される場合である。この場合、RIは、開−ループ空間多重化(OL SM)の場合にのみ伝送し、4ビットで表現されるWB CQIを伝送することができる。また、それぞれの帯域幅部分(Bandwidth Part;BP)で最適(Best−1)のCQIを伝送し、Best−1 CQIを4ビットで表現できる。また、Best−1を指示するLビットの指示子(indicator)を共に伝送することができる。RIが1を超える場合には、第1のコードワードに対するCQIを伝送することができる。モード2−0では、設定された報告周期内で前述のフィードバックタイプ1、フィードバックタイプ3及びフィードバックタイプ4をそれぞれ異なるタイミングに多重化して伝送することができる。
モード2−1は、単一PMI、及び端末が選択した(UE selected)帯域のCQIが伝送される場合である。この場合、RI伝送と共に、4ビットのWB CQI、3ビットのWB空間差分CQI及び4ビットのWB PMIを伝送することができる。さらに、それぞれの帯域幅部分(BP)で4ビットのBest−1 CQIを伝送し、LビットのBest−1指示子を共に伝送することができる。さらに、RIが1を超える場合には、3ビットのBest−1空間差分CQIを伝送することができる。これは、2コードワード伝送において、コードワード1のBest−1 CQIインデックスとコードワード2のBest−1 CQIインデックスの差値を表すことができる。モード2−1では、設定された報告周期内で前述のフィードバックタイプ1、フィードバックタイプ2及びフィードバックタイプ3をそれぞれ異なるタイミングに多重化して伝送することができる。
端末が選択した(UE selected)SB CQI報告モードにおいて、帯域幅部分(BP)のサブバンドサイズは、表6のように定義できる。
上記の表6では、システム帯域幅のサイズによる帯域幅部分(BP)の設定、及びそれぞれのBP内のサブバンドのサイズを表す。端末は、それぞれのBPから好む(preferred)サブバンドを選択し、当該サブバンドに対するCQIを計算することができる。表6で、システム帯域幅のサイズが6または7の場合は、サブバンドサイズ及び帯域幅部分(BP)個数の適用がないと示されており、これは、WB CQIのみを適用でき、サブバンドは存在しなく、BPは1であることを意味できる。
図17は、端末が選択した(UE selected)CQI報告モードを説明するための図である。
は、全体帯域幅のRBの個数を表す。全体帯域幅を、N(1,2,3,…,N)個のCQIサブバンドに分けることができる。1 CQIサブバンドは、表6で定義するk個のRBを含むことができる。全体帯域幅のRB個数がkの整数倍でない場合に、最後(N番目)のCQIサブバンドを構成するRBの個数を、数学式14により決定することができる。
数学式14で、
は、床(floor)演算を表し、
またはfloor(x)は、xを超えない最大の整数を意味する。
また、NJ個のCQIサブバンドは、一つの帯域幅部分(BP)を構成し、全体帯域幅は、J個のBPに分けることができる。端末は、一つのBPのうち、好む最適の一つ(Best−1)のCQIサブバンドに対するCQIインデックスを計算し、PUCCHを通じてCQIインデックスを伝送することができる。この時、一つのBPから選択されたBest−1 CQIサブバンドを指示するBest−1指示子を共に伝送することができる。Best−1指示子はLビットで構成でき、Lは、数学式15のようである。
数学式15で、
は天井(ceiling)演算を表し、
またはceiling(x)は、xより小さくない最小の整数を意味する。
上記のような方式で、端末が選択した(UE selected)CQI報告モードにおいて、CQIインデックスが計算される周波数帯域を決定することができる。以下では、CQI伝送周期について説明する。
それぞれの端末は、チャネル情報の伝送周期とオフセットとの組み合わせからなる情報を、上位層でRRCシグナリング(signaling)を通じて受信することができる。端末は、受信したチャネル情報伝送周期に関する情報に基づいてチャネル情報を基地局に伝送できる。
図18は、端末が周期的にチャネル情報を伝送する方式の一例を示す。例えば、チャネル情報の伝送周期が「5」であり、オフセットが「1」を表す組み合わせの情報を端末が受信した場合には、端末は、5個のサブフレーム単位でチャネル情報を伝送するが、0番目のサブフレームを基準にしてサブフレームインデックスが増加する方向に1 サブフレームオフセットをおいてPUCCHを通じてチャネル情報を伝送することができる。この時、サブフレームのインデックスは、システムフレーム番号(nf)とシステムフレーム内の20個のスロットインデックス(ns、0〜19)との組み合わせで構成することができる。1 サブフレームは、2個のスロットで構成されるので、サブフレームインデックスは10×nf+floor(ns/2)と表現することができる。
CQIフィードバックタイプによって、WB CQIのみを伝送するタイプと、WB CQIとSB CQIの両方を伝送するタイプが存在する。WB CQIのみを伝送するタイプの場合、毎CQI伝送周期に該当するサブフレームにおいて、全体帯域に対するWB CQI情報を伝送する。WB周期的CQIフィードバックの伝送周期は、{2,5,10,16,20,32,40,64,80,160}msまたは伝送無しと設定することができる。この時、表5でのPMIフィードバックタイプによってPMIも伝送しなければならない場合には、PMI情報をCQI情報と共に伝送する。WB CQIとSB CQIの両方とも伝送するタイプでは、WB CQIとSB CQIを交互に伝送することができる。
図19は、WB CQIとSB CQIの両方を伝送する方式の一例を示す図である。図19では、例えば、16個のリソースブロック(RB)で構成されたシステムを示す。システムの周波数帯域が16個のRBを有する場合に、例えば、2つの帯域幅部分(BP)で構成でき(BP0及びBP1)、各BPは2つのサブバンド(SB)で構成でき(SB0及びSB1)、各SBは4個のRBで構成するとする。この時、表6と関連して説明した通り、全体システム帯域がいくつのRBで構成されているかによってBPの個数及びそれぞれのSBのサイズを定め、RBの個数、BPの個数及びSBのサイズによって、それぞれのBPがいくつのSBで構成されるかを決定することができる。
WB CQIとSB CQIの両方を伝送するタイプでは、CQI伝送サブフレームにWB CQIを伝送した後に、その次の伝送サブフレームでは、BP0におけるSB0とSB1のうち、チャネル状態の良いSB(すなわち、Best−1)に対するCQI、及び当該SBのインデックス(すなわち、Best−1指示子)を伝送し、その次の伝送サブフレームでは、BP1におけるSB0とSB1のうち、チャネル状態の良いSB(すなわち、Best−1)に対するCQI、及び当該SBのインデックス(すなわち、Best−1指示子)を伝送するようになる。このようにWB CQIを伝送した後、それぞれのBPに対するCQI情報を順次に伝送するようになるが、この時、一度伝送したWB CQIとその次に伝送されるWB CQIとの間に、BPに対するCQI情報を順次に1〜4回まで伝送することができる。例えば、2 WB CQIの間に、BPに対するCQI情報を1回伝送する場合に、WB CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→WB CQIの順に伝送することができる。他の例として、2 WB CQIの間に、BPに対するCQI情報を4回伝送する場合に、WB CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→BP0 CQI→BP1 CQI→WB CQIの順に伝送することができる。2 WB CQIの間に、BPに対するCQIを何回順次に伝送するかに関する情報は、上位層でシグナリングされ、WB CQIやSB CQIを問わず、図18で例示した上位層でシグナリングされるチャネル情報伝送周期とオフセットとの組み合わせの情報に該当するサブフレームでPUCCHを通じて伝送することができる。
この時、PMIフィードバックタイプによってPMIも伝送しなければならない場合には、PMI情報をCQI情報と共に伝送するが、該当のサブフレームにアップリンクデータ伝送のためのPUSCHが存在するとすれば、PUCCHではなくPUSCHを通じてデータと共にCQI及びPMIを伝送することができる。
図20は、WB CQIとSB CQIの両方が伝送される場合におけるCQI伝送方式の一例を示す図である。図20では、上記の図18のようにチャネル情報伝送周期が「5」で、且つオフセットが「1」の組み合わせの情報をシグナリングされ、2 WB CQI/PMIの間に、BPに関する情報が1回順次に伝送される場合における、端末のチャネル情報伝送動作の一例を示す。
一方、RIの伝送では、RIを、WB CQI/PMI伝送周期の何倍数で伝送するか、及びその伝送周期でのオフセットの組み合わせでシグナリングすることができる。この時のオフセットは、CQI/PMI伝送オフセットに対する相対的オフセットとして定義される。例えば、CQI/PMI伝送周期のオフセットが「1」であり、RIの伝送周期のオフセットが「0」であれば、RI伝送周期のオフセットは、CQI/PMI伝送周期のオフセットと同一であることを意味する。RI伝送周期のオフセットは、0と負数の値で定義できる。
図21は、図20のようにCQI/PMI伝送が設定された場合に、RI伝送周期がWB CQI/PMI伝送周期の1倍であり、RI伝送周期のオフセットが「−1」の場合を例示的に示す。RI伝送周期は、WB CQI/PMI伝送周期の1倍であるから、同一の周期を有し、RIオフセット値「−1」は、図20でのCQIオフセット「1」に対して相対的に「−1」値を有することを意味するので、サブフレームインデックス0番を基準にRIを伝送することができる。
また、RI伝送とWB CQI/PMIまたはSB CQI/PMI伝送とが重なる場合に、WB CQI/PMIまたはSB CQI/PMIを落とすこと(dropping)ができる。例えば、もし、RIのオフセットが「−1」ではなく「0」であれば、WB CQI/PMIとRIの伝送サブフレームが重なるようになり、この場合には、WB CQI/PMIを落とし、RIを伝送することができる。
このような組み合わせによってCQI、PMI、RIを伝送することができ、これらの情報は、上位層のRRCシグナリングによってそれぞれの端末に伝送することができる。基地局は、それぞれの端末のチャネル状況、及び基地局内の端末分布状況などを考慮して、それぞれの端末に適した情報を伝送することができる。
一方、PUCCH上の報告タイプに対するSB CQI、WB CQI/PMI、RI及びWB CQIに関するペイロードサイズ(payload size)を、表7のように設定することができる。
次に、PUSCHを用いた非周期的CQI、PMI、RI伝送について説明する。
非周期的報告の場合に、同一のPUSCH上でRIとCQI/PMIを伝送することができる。非周期的報告モードにおいて、RI報告は、当該非周期的報告モードにおけるCQI/PMI報告にのみ有効である。全てのランク値に対して支援されるCQI−PMI組み合わせは、下記の表8の通りである。
表8のモード1−2は、WBフィードバックに関するものである。モード1−2で、それぞれのサブバンドに対して好むプリコーディング行列は、当該サブバンドのみでの伝送を仮定してコードブックサブセット(subset)から選択することができる。端末は、コードワードごとに一つのWB CQIを報告でき、WB CQIは、全体システム帯域幅(set S)のサブバンド上での伝送及びそれぞれのサブバンドでの対応する選択されたプリコーディング行列を用いることを仮定して計算することができる。端末は、サブバンドのそれぞれに対して選択されたPMIを報告することができる。ここで、サブバンドサイズは、下記の表9のように与えることができる。表9で、システム帯域幅のサイズが6または7の場合は、サブバンドサイズの適用がないと示しており、これは、WB CQIのみを適用可能であり、サブバンドは存在しないことを意味することができる。
表8のモード3−0及び3−1は、上位層により構成される(configured)サブバンドフィードバックに関するものである。
モード3−0で、端末は、全体システム帯域幅(set S)サブバンド上での伝送を仮定して計算されるWB CQI値を報告することができる。端末は、それぞれのサブバンドに対して一つのサブバンドCQI値も報告することができる。サブバンドCQI値は、当該サブバンドのみでの伝送を仮定して計算されるとよい。WB CQI、SB CQI両方は、RI>1の場合にも、コードワード1に対するチャネル品質を示すことができる。
モード3−1で、単一プリコーディング行列を、全体システム帯域幅(set S)サブバンド上での伝送を仮定してコードブックサブセットから選択することができる。端末は、それぞれのサブバンドに対してコードワードごとに一つのSB CQI値を報告することができる。SB CQI値は、全サブバンドで単一プリコーディング行列が用いられ、対応するサブバンドでの伝送を仮定して計算されるとよい。端末は、コードワードごとにWB CQI値を報告することができる。WB CQI値を、全サブバンドで単一プリコーディング行列が用いられ、全体システム帯域幅(set S)サブバンドでの伝送を仮定して計算することができる。端末は、選択された単一プリコーディング行列指示子を報告することができる。それぞれのコードワードごとのSB CQI値は、2ビットのサブバンド差分CQIオフセット(subband differential CQI offset)を用いて、WB CQIに対する差値として表現することができる。すなわち、サブバンド差分CQIオフセットは、SB CQIインデックスとWB CQIインデックスとの差値と定義される。サブバンド差分CQIオフセット値は、{−2,0,+1,+2}のいずれか一つの値を有することができる。また、サブバンドサイズは、表9のように与えることができる。
表8のモード2−0及び2−2は、端末が選択した(UE selected)サブバンドフィードバックに関するものである。モード2−0及び2−2は、最適のM個(Best−M)の平均(average)を報告することと簡略に説明することができる。
モード2−0で、端末は、全体システム帯域幅(set S)からM個の好むサブバンドの集合(すなわち、Best−M)を選択することができる。1サブバンドサイズはkであり、それぞれのシステム帯域幅範囲に対するk及びMの値は、下記の表10のように与えることができる。表10で、システム帯域幅のサイズが6または7の場合は、サブバンドサイズ及びM値の適用がないことを示しており、これは、WB CQIのみ適用可能であり、サブバンドは存在しないことを意味することができる。
端末は、上で決定されたM個の選択された(best−M)サブバンド上のみでの伝送を反映する一つのCQI値を報告することができる。このCQI値は、RI>1の場合にも、コードワード1に対するチャネル品質を示すことができる。また、端末は、全体システム帯域幅(set S)サブバンド上での伝送を仮定して計算されるWB CQI値を報告することができる。WB CQIは、RI>1の場合にも、コードワード1に対するチャネル品質を示すことができる。
モード2−2で、端末は、全体システム帯域幅(set S)サブバンドからM個の好むサブバンドの集合(すなわち、Best−M)を選択し(一つのサブバンドサイズはkである。)、これに加えて、当該選択されたM個のサブバンド上で伝送に用いられるコードブックサブセットから、好む単一プリコーディング行列を選択することができる。端末は、選択されたM個のサブバンド上のみでの伝送、及びM個のサブバンドのそれぞれにおいて同一の選択された単一プリコーディング行列が用いられることを反映して、コードワード当たり一つのCQI値を報告することができる。端末は、当該M個のサブバンドに対して選択された単一のプリコーディング行列の指示子を報告することができる。また、一つのプリコーディング行列(前述したM個の選択されたサブバンドに対するプリコーディング行列と別個のプリコーディング行列)を、全体システム帯域幅(set S)のサブバンド上での伝送を仮定してコードブックサブセットから選択することができる。端末は、全体システム帯域幅(set S)のサブバンドでの伝送及び全サブバンドで上記一つのプリコーディング行列を用いることを仮定して計算されたWB CQIを、コードワードごとに報告することができる。端末は、全サブバンドに対して選択された一つのプリコーディング行列の指示子を報告することができる。
端末が選択した(UE−selected)サブバンドフィードバックモード(モード2−0及び2−2)の両方に対して、端末は、M個の選択されたサブバンドの位置を、組み合わせインデックス(combinatorial index)rを用いて報告することができる。rは、数学式16のように定義できる。
集合
は、M個の整列された(sorted)サブバンドインデックスを含むことができる。数学式16で、
であり、x<yの場合に0である拡張された二項係数(extended binomial coefficient)を意味する。これにより、rは唯一のラベル(unique label)を有するようになり、
である。
また、それぞれのコードワードに対するM個の選択されたサブバンドに対するCQI値は、WB CQIに対して相対的な差値と表現することができる。この相対的な差値は、2ビットの差分CQIオフセットレベル(differential CQI offset level)で表現することができ、M個の選択されたサブバンドのCQIインデックス−WB CQIインデックスの値を有することができる。可能な差分CQI値は、{+1,+2,+3,+4}のいずれか一つでよい。
また、支援されるサブバンドサイズk及び上記Mの値は、上記の表10のように与えることができる。表10で示すように、k及びMの値は、システム帯域幅の関数で与えられる。
選択されたM個(Best−M)のサブバンドの位置を表すラベルは、Lビットで表現することができ、
である。
(多重MIMO伝送モードに対するフィードバック情報)
前述したように、多重アンテナを用いる送信のためにはチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)が要求される。CSIは、送信端に受信端からフィードバックされうる。送信端は、CSIから、チャネル状態に応じて適応的に使用可能なプリコーディングウェイト(precoding weight)を獲得することができる。また、送信端は、多重アンテナ伝送に用いると決定したプリコーディングウェイトにより変換されたチャネル状態情報から、信号伝送のための情報を獲得することができる。信号伝送のための情報は、例えば、変調次数(Modulation order)、コーディング率(coding rate)、伝送ブロックサイズ(transport block size)、スケジューリングされる帯域(scheduling band)などを含むことができる。
受信端は、送信端が伝送した参照信号(RS)を用いて送信端と受信端間のチャネル状態に関する情報を獲得し、獲得されたチャネル状態情報(CSI)を送信端に報告(フィードバック)することができる。このとき、フィードバックするCSIの情報量を減らすために種々の方法を用いることができる。例えば、チャネル品質情報(Channel Quality Information/Index;CQI)、プリコーディング行列インデックス(Precoding Matrix Index;PMI)、ランク指示子(Rank Indicator;RI)などの情報を量子化したビットで表現することによって、フィードバックする情報の量を削減し、効率的な伝送を行うことができる。
特に、多重アンテナ伝送において、伝送に適したランクに関する情報は、長−期間フェーディング(Long−term fading)によって変わるから、他のチャネル状態情報に比べて相対的に長い時間変わらない特性がある。これに対し、PMIやCQIは短−期間フェーディング(Short−term fading)によって急変するチャネル状態を反映する情報であるから、相対的に短い時間で変わる特性がある。そのため、RIはPMI/CQIに比べてより長い周期で報告され、PMI/CQIはRIに比べて短い周期で報告されるとよい。なお、PMI及びCQIは伝送に用いられるランクによって決定される情報であるから、次のRI報告周期までは、以前に決定されたRIに基づいてPMIとCQIを計算する。
このように、チャネル状態情報を算出する際に、ランク値がまず決定される必要があり、ランク値は多重アンテナ(またはMIMO)伝送方式を考慮して決定することができる。MIMO伝送方法は、マルチ−ユーザーMIMO(Multi−User MIMO;MU−MIMO)伝送方法とシングル−ユーザーMIMO(Single−User MIMO;SU−MIMO)伝送方法とに区別できる。多重アンテナを用いて生成可能な空間チャネルが多重のユーザーに割り当てられる場合をMU−MIMOと呼び、単一のユーザーに全部割り当てられる場合をSU−MIMOと呼ぶ。
MU−MIMO伝送手法は、DPC(Dirty Paper Coding)、ゼロフォーカシング(Zero Forcing)などの手法のように非−ユニタリ行列(non−unitary matrix)を用いる伝送方法と、PU2RC(Per−User Unitary Rate Control)手法のようにユニタリプリコーディングウェイトを用いる伝送方法とに区別することができる。両方の伝送方式とも、シングルユーザーにおいては、制限された伝送ランクに基づいて計算されたプリコーディングウェイトを送信端に報告するという特徴がある。例えば、M個の送信アンテナを有する多重アンテナ送信機は、最大M個の空間チャネルを生成して信号を伝送できるが、MU−MIMO伝送に参加している受信端に割り当てられる空間チャネルの個数は、M個の空間チャネルよりも少ない個数に制限される。このとき、各ユーザーに割り当てられる最大空間チャネルの個数をN(N<M)個の空間チャネルに制限し、各ユーザーがN以下の空間チャネルを受信するようにする方法を考慮することができる。このような状況で端末は、最大N個の伝送空間チャネルが割り当てられうるという仮定の下に、伝送に最も適したランク、すなわち、N以下のランク(1乃至N)の中から最適のランクを選択するようになり、該選択されたランク値によってプリコーディングウェイト及びチャネル品質情報を計算する。
例えば、仮に、一つの受信端に割り当てる空間チャネルの数を2個に限定すると、受信端は自身に1個または最大2個の空間チャネルが割り当てられるという仮定下にチャネル状態情報を測定することができる。こうすると、受信端が測定して報告すべきチャネル状態情報の量を減らすことができる。すなわち、ランクに関する情報はNから2に限定されるため、ランク情報を表すために要求されるビットはlog2(N)からlog2(2)に減る。
PMIの量は、定義されるコードブック集合(codebook set)によって決定されるが、ランク−1からランク−NまでL個のコードブック集合が定義されており、ランク−1からランク−2までK(K<L)個のコードブック集合が定義されているとすれば、最大ランクがNから2に限定される場合に、PMI報告のために要求されるフィードバック情報の量も軽減する。
CQIはそれぞれのコードワード(CW)に対して計算されなければならない。多重コードワード(MCW)を有するシステムでランク−2上の伝送において最大2個のCWを有するとすれば、ランク−2以上の伝送のためには2個のCQIを報告しなければならず、最大2個の空間チャネルが割り当てられると制限する場合に、CQIは同一の量で(すなわち2個のCQIを)報告することができる。
送信端は、伝送されるレイヤーの個数を考慮してCQIを計算する。もし、MCWを有する伝送においてランク−2の伝送であるとすれば、第1レイヤーを通じて伝送されるCWのCQIを計算する際、第2レイヤーを通じて伝送される信号は干渉と見なしてSINRを計算することができる。同様に、送信端が一回に生成する空間チャネルの数を受信端が知ると、受信端は、送信端が生成する最大空間チャネルの数に適したチャネル状態情報を測定することが可能になり、CQIに対する正確度(accuracy)を増大させることができる。例えば、送信端で最大2個の空間チャネルを形成し、各空間チャネルは2人のユーザーに割り当てられるとした場合には、受信端は、CQIを計算する際、干渉レイヤーが存在するという仮定を用いてCQIを計算することができる。
一方、SU−MIMO伝送は、送信端が生成する空間チャネルを一人のユーザーが全部用いることを特徴とする。受信端は、伝送に適したランク情報を送信端に報告し、且つランク情報に基づいて計算されたPMIとCQIを送信端に報告することができる。例えば、送信端が生成しうる空間チャネルが最大M個であるとすれば、受信端は1乃至Mのランクのうち、伝送効率が最も上げられる伝送ランクを選択して送信端に報告することができる。
送信端はSU−MIMO伝送とMU−MIMO伝送を同時に支援することができる。SU−MIMO伝送とMU−MIMO伝送のためにそれぞれ特別な制御信号が要求されることがある。例えば、SU−MIMOでは、最大M個のランクまで受信することができ、MU−MIMOでは、送信端は最大M個の空間チャネルを生成できるが、受信端で最大N個の空間チャネルを各ユーザーに該当する有効な空間チャネルと見なす場合に、各伝送モードに最適化された制御信号を伝送することもできる。この場合、送信端は受信端に伝送モードに関する指示(indication)をすることによって、受信端がいずれの伝送モードで信号を受信するようになるかを事前に知らせ、それに合う制御信号を伝送することによってSU−MIMOとMU−MIMO伝送を同時に支援することができる。
または、送信端は受信端にSU−MIMO伝送モードとMU−MIMO伝送モードとを区別可能にする指示(indication)をせず、受信端がいすれか一つの伝送モードと認識してデータをデコーディングするようにする方法を考慮することもできる。こうする場合、送信端は受信端に単に端末が現在受信すべきレイヤーの個数を指示する方法を考慮してもよい。そうすると、端末にとってはSU−MIMOモード/MU−MIMOモードの区別がなくなる。これにより、同一の制御信号を用いてMIMO伝送を支援することが可能になる。しかし、この場合にもSU−MIMOとMU−MIMOを支援するためには受信端から送信端に異なったフィードバック情報が報告されなければならない。例えば、SU−MIMO伝送を支援するためには、送信端が生成し得る最大の空間チャネルを勘案して伝送に最適の伝送ランクが報告されるとよい。MU−MIMO伝送を支援するためには、受信端では制限された数のレイヤーを受信することを考慮して、制限されたランクの中から伝送に最適のランクが選択されて報告されるとよい。
(多重−ランクPMIフィードバック)
拡張されたアンテナ構成を支援するシステムにおける多重MIMOモードを円滑に支援するためのフィードバック方案において、多重−ランクPMIフィードバックを考慮することができる。
例えば、SU−MIMOランク−r伝送において受信端は基地局からr個のレイヤーを受信し、ランク−rSU−MIMOで伝送されるという仮定にPMIを決定することができる。一方、MU−MIMO伝送では、一つの受信端観点で1個のレイヤーを受信するとしても、実際に送信端では多重−レイヤーを伝送することができる。
多重−ランクPMIフィードバックとは、SU−MIMOモード伝送ではランク−rのPMIが用いられ、MU−MIMOモード伝送では、制限されたランク(例えば、ランク−1または2)のPMIが用いられることを意味する。例えば、ランク−rのSU−MIMO伝送については、SU−MIMOという仮定の下にランク−r PMIがフィードバックされる。または、MU−MIMOペアリング(pairing)については、SU−MIMOという仮定に基づいた制限されたランク(例えば、ランク−1または2)のPMI/CQIがフィードバックされる。制限されたランク(または、低いランク)のPMIの利用について以下に詳しく説明する。
低いランク値(例えば、ランク−1または2)の制限されたPMIは、一般的なランク−r PMIに付加されて(appended)、SU−MIMOモードとMU−MIMOモードとの動的なスイッチングをより容易にさせることができる。もし、ランク−1乃至ランク−8の全体−ランクでの動的なSU−MIMO/MU−MIMOスイッチングを支援するためには、ランク−1乃至ランク−8に対して一つの伝送モードが毎サブフレームでの動的SU−MIMO/MU−MIMOスイッチングを支援する必要がある。すなわち、同じ端末フィードバック(ランク−1乃至ランク−8に対するPMI/CQI)が、SU−MIMOスケジューリングとMU−MIMOスケジューリングの両方で用いられる。
端末は実際の伝送モードや実際のランクを知っておらず、端末が高いランク(例えば、ランク−3乃至8)のPMI/CQIを報告する場合に、当該端末に低いランク(例えば、ランク−1または2)のMU−MIMO伝送モードをどのようにスケジューリングするかが問題となる。これを解決するための一方案として、MU−MIMOスケジューリングのために端末がフィードバックした高いランク(ランク−3乃至8)のPMIから、先頭2個の列(column)を抽出して用いることを考慮することができる。しかし、このように「切り取られたPMI(truncated PMI)」は、低いランク(ランク−1または2)という仮定の下に計算される最適の(optimal)低いランク(ランク−1または2)PMIになれない場合がある。もちろん、MU−MIMO性能に不都合な影響(adverse impact)を与えることはあるが、このような次善の(suboptimal)「切り取られたPMI」を用いてもよい。また、一般に、MU−MIMO伝送モードに適した状況での低い移動性(low mobility)設定(すなわち、低いランクに適した設定)に従って、一旦端末がランク−r PMIを報告すると、端末はランク−1 PMIを報告せずに、引き続き長い周期でランク−r PMIを報告することがある。したがって、多重−ランクPMIを用いると、ランク−1または2のMU−MIMOペアリングに対して充分のCSI正確性を達成できる最適の低い−ランクPMIを、端末が追加的に提供することができる。
したがって、多重−ランクPMIを用いると、動的なSU−MIMO/MU−MIMOスイッチングを容易にさせる他、CSI正確性も改善することが可能になる。
(8伝送アンテナのためのプリコーダ)
拡張されたアンテナ構成を支援するシステム(例えば、3GPP LTEリリース−10システム)では、例えば、8個の伝送アンテナを用いたMIMO伝送を行うことができ、これを支援するためのコードブック設計が要求される。
8個のアンテナポートを通じて伝送されるチャネルに対するCSI報告のために、表11乃至表18のようなコードブックを用いることを考慮することができる。8個のCSIアンテナポートをアンテナポート15乃至22のインデックスで表現できる。表11は、アンテナポート15乃至22を用いた1−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表12は、アンテナポート15乃至22を用いた2−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表13は、アンテナポート15乃至22を用いた3−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表14は、アンテナポート15乃至22を用いた4−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表15は、アンテナポート15乃至22を用いた5−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表16は、アンテナポート15乃至22を用いた6−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表17は、アンテナポート15乃至22を用いた7−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。表18は、アンテナポート15乃至22を用いた8−レイヤーCSI報告に対するコードブックの一例である。
表11乃至表18において、
は、数学式17のように与えることができる。
(DCIフォーマット0)
DCIフォーマット0は、PUSCH伝送をスケジューリングするために用いられる。DCIフォーマット0により伝送される制御情報について説明する。
「Flag for format 0/format 1A differentiation」(フォーマット0/フォーマット1Aの区別のためのフラグ)フィールドは1ビットで与えられ、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aとを区別するためのフィールドである。DCIフォーマット1Aは、下りリンク伝送をスケジューリングするDCIフォーマットであり、DCIフォーマット0と同じペイロードサイズを有する。そのため、DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aとが同じ形態のフォーマットを有するようにしながらこれらを区別可能なフィールドが含まれたわけである。「Flag for format 0/format 1A differentiation」フィールドが0の値を有すると、DCIフォーマット0を表し、1の値を有するとDCIフォーマット1Aを表す。
「Frequency hopping flag」(周波数ホッピングフラグ)フィールドは1ビットと与えられ、PUSCH周波数ホッピングが適用されるか否かを表す。「Frequency hopping flag」フィールドが0の値を有すると、PUSCH周波数ホッピングが適用されないことを表し、1の値を有すると、PUSCH周波数ホッピングが適用されることを表す。
「Resource block assignment and hopping resource allocation」(リソースブロック割当及びホッピングリソース割当)フィールドは、PUSCH周波数ホッピングの有無による上りリンクサブフレームでのリソースブロック割当情報を表す。「Resource block assignment and hopping resource allocation」フィールドは、
ビットで構成される。
は、上りリンク帯域幅設定(configuration)値であり、リソースブロックの個数で表現される。PUSCHホッピングが適用される場合に、
(物理リソースブロックのインデックス)を獲得するために、
のMSB(Most Significant Bit)ビットが用いられ、
ビットが上りリンクサブフレームの第1スロットのリソース割当を提供する。ここで、
は、システム帯域幅のサイズによって1または2ビットを有するホッピング情報を表す。一方、PUSCHホッピングが適用されない場合には、
ビットが上りリンクサブフレームのリソース割当を提供する。
「Modulation and coding scheme and redundancy version」(変調及びコーディング手法及びリダンダンシバージョン)フィールドは5ビットと与えられ、PUSCHに対する変調次数(modulation order)及びリダンダンシバージョン(RV)を表す。RVとは、再伝送の場合にいずれのサブパケットを再伝送するかに関する情報を表す。5ビットにより表現される32個の状態(state)のうち、0乃至28は変調次数を表し、29乃至31はRVインデックス(1、2及び3)を表すことができる。
「New data indicator」(新規データ指示子)フィールドは1ビットと与えられ、上りリンクスケジューリング情報が新規データに関するものか、再伝送に関するものかを表す。以前伝送のNDI値に比べてトグリングされる場合は、新規データ伝送であることを表し、トグリングされない場合は、再伝送であることを表す。
「TPC command for scheduled PUSCH」(スケジューリングされたPUSCHに対する伝送電力制御命令)フィールドは2ビットと与えられ、PUSCH伝送に対する伝送電力を決定しうる値を表す。
「Cyclic shift for DMRS」(復調参照信号に対する巡回シフト)フィールドは3ビットと与えられ、上りリンク復調参照信号(DeModulation Reference Signal;DMRS)のためのシーケンス生成に用いられる巡回シフト(Cyclic Shift)値を表す。DMRSは、アンテナポート別またはレイヤー別の上りリンクチャネル推定のために用いられる参照信号である。
「UL index (for TDD)」(上りリンクインデックス(TDDの場合))フィールドは、2ビットと与えられ、時分割デュプレックス(TDD)方式で無線フレームが構成される場合に、特定上りリンク−下りリンク設定(configuration)において上りリンク伝送と設定されるサブフレームインデックスなどを表すことができる。
「Downlink Assignment Index (for TDD)」(下りリンク割当インデックス(TDDの場合))フィールドは2ビットと与えられ、TDD方式で無線フレームが構成される場合に、特定上りリンク−下りリンク設定においてPDSCH伝送と設定されるサブフレームの総個数などを表すことができる。
「CQI request」(チャネル品質指示子要請)フィールドは1ビットと与えられ、PUSCHを用いて非周期的なCQI(Channel Quality Information)、PMI(Precoding Matrix Indicator)及びRI(Rank Indicator)報告をするように要請することを表す。「CQI request」フィールドが1に設定されると、端末はPUSCHを用いた非周期的CQI、PMI及びRI報告を伝送する。
「Modulation and coding scheme and redundancy version」により前述の表4のように5ビットで32個の状態(state)を表現するMCSインデックス(IMCS)をシグナリングすることができる。
に対して、
をシグナリングすると、DCIフォーマット0の「CQI request」ビットは1に設定され、4RB以下
の伝送が設定され、PUSCHデータ再伝送におけるリダンダンシバージョン1(RV1)が指示され、変調次数
に設定される。すなわち、CQIのみを伝送する場合には変調手法としてQPSKのみを用いることができる。
3GPP LTE−AシステムにおいてSU−MIMOは最大8個のレイヤーを用いて信号を伝送し、MU−MIMOのためには最大2個のレイヤーを用いて信号を伝送することができる。受信端においてはSU−MIMOとMU−MIMOの伝送方法に関わらずに同じ動作で信号を復調する。
受信端は送信端に信号伝送のための情報(CSIなど)を提供するが、一般に、CSI情報を報告する場合にはSU−MIMO伝送を仮定する。一般に、SU−MIMOベースのCSI情報はセル−内干渉(intra−cell interference)に対する考慮無しで計算されるため、SU−MIMOベースのCSI情報を用いてMU−MIMO伝送を試みると、CQI不整合(mismatch)により性能低下が生じうる。したがって、MU−MIMO伝送の性能を向上させるために、MU−MIMO伝送に適したプリコーダを報告する方案について考慮する必要がある。
端末がSU−MIMO伝送において最大の効率が得られる伝送ランクを基地局に報告する場合に、例えば、ランク−8ベースのコードブックインデックスとCQIが計算されて報告される場合に、該フィードバック情報はランク−8伝送には適合するが、ランク−1/2を持つ端末を多重化して伝送するMU−MIMO伝送には適合しないことがある。したがって、性能低下を防止するためには、SU−MIMO伝送のためのCSI情報の他、MU−MIMO伝送のためのCSI情報も報告されなければならない。
一方、受信端が送信端にCSI情報を報告する方法として、大きく2つの方法を考慮することができる。その一つは、約束された時間に約束されたリソースを用いてCSI情報を報告する方法であり、もう一つは、送信端の指示に応じて特定時間にCSI情報を報告する方法である。約束された時間にCSI情報を報告する方法では、3GPP LTEリリース−8システムのように、周期的CQI報告をPUCCHを通じて伝送することができる(周期的CSIが報告されるタイミングにPUSCHデータが伝送される場合には、CSIがデータと多重化して伝送されうる)。一方、送信端の指示に応じて特定時間にCSI情報を報告する方法では、下りリンク制御チャネルに含まれる上りリンク伝送のための制御情報(例えば、DCIフォーマット0)中に非周期的CSI報告要請フィールドを設定することによって、PUSCHを通じてCSIを報告することができる。
(実施例1)
本実施例1では、PUSCHを通じて報告される非周期的(aperiodic)CSI報告方式でSU−MIMOとMU−MIMO伝送を效果的に支援できるCSI情報報告方案について説明する。本実施例1は、端末が推薦する(UE recommended)CSI及び制限されたランクに関するCSIを同時に報告する方案(実施例1−A)と、端末が推薦するCSI及び制限されたランクに関するCSIのうち一つを報告する方案(実施例1−B)とに大別される。
(実施例1−A)
本実施例1−Aは、端末が推薦するCSI及び制限されたランクに関するCSIを同時に報告する方案に関する。
受信端(すなわち、端末)が測定できるランクの範囲をランク−Nと仮定するとき、受信端はランク−1乃至ランク−Nに対するCQIを計算して、最大の収率が得られるランクを選択する。ここで、受信端がランク−M(例えば、M=3)以上のランクを選択する場合に、ランク−Mよりも小さいランク(例えば、ランク−1及び2)に関する情報(これはMU−MIMO伝送のために必要な情報である)を追加に報告することができる。このとき、制限されたランク(restricted rank)が設定され、最大ランク内でランク適応(rank adaptation)ができる場合には、ランク指示子が要求される。仮に、制限されたランクが1または2のように限定的な値に決定されると、ランク指示子無しでPMI及びCQI値のみが報告されればいい。
一方、端末が推薦するランクがM(例えば、M=2)以下の値であると、端末が推薦するCSIのみ報告される。端末が推薦するランクがM(例えば、M=2)よりも大きい値であると、端末が推薦するランクに関するCSIに加えて、制限されたランクに関するCSIも報告される。
(実施例1−B)
本実施例1−Bは、端末が推薦するCSI及び制限されたランクに関するCSIのうち一つを報告する方案に関する。
受信端が測定できるランクの範囲をランク−Nと仮定するとき、一般に、受信端はランク−1乃至ランク−Nに対するCQIを計算して、最大の収率が得られるランクを選択する。ここで、受信端がランク−M以上(例えば、M=3)のランクを報告すると、送信端ではMU−MIMO伝送を行うためにMよりも低いランクのCSI情報が必要される。この場合、送信端は、受信端が計算して報告しうる範囲よりも低い範囲のランク情報を報告するように要請することができる。これに関する本発明の種々の実施例について以下に説明する。
(実施例1−B−1)
PDCCHのDCIフォーマットに指示子を定義することによって、基地局が所望する範囲のランク情報を報告するように指示する方案を考慮することができる。
上りリンク伝送のための制御情報にCQI属性を指示する指示子を定義することによって、送信端が指定する範囲におけるランクのCQIを報告するように受信端に指示することができる。
例えば、3GPP LTEリリース−8で定義するDCIフォーマット0には「CQI要請フィールド」が定義されている。CQI要請フィールドが1の値を有する場合に、端末はCSI情報を伝送する。この時、伝送されるCSI情報にはRI、PMI、CQIが含まれる。一般に、ランク情報は、端末が好む値で選択する。
拡張されたアンテナ構成を有するシステム(例えば、3GPP LTEリリース−10システム)において本発明によって上りリンク伝送のために新しく定義されるDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット4と称する。)では、基地局がCQI要請をするとき、端末が好むランクを優先的に報告し、もし基地局がランクを指示すると、基地局が設定した(eNB configured)ランクに基づいて端末がCSIを報告するようにすることができる。ここで、基地局が指示するランクは、特定ランク値を指定してもよく、最大ランク値を指定してもよく、最大ランク値に対するインデックスを指示してもよく、約束された(あらかじめ決定された)ランク値を用いるという指示子であってもよく、約束された最大ランク値を用いるという指示子であってもよい。
基地局が設定したランク(または、制限されたランク)を使用する旨を示す指示子は、DCIフォーマットに含めることができる。例えば、DCIフォーマットに定義されているフィールドのうちCQI要請フィールドが活性化されると、当該DCIフォーマット内で使用されない他のフィールドを、基地局が設定したランクを用いるための指示子に変えて解釈(すなわち、再使用)することができる。または、他のフィールドとの組み合わせを、基地局が設定したランクに対する指示子の用途に用いてもよい。
例えば、DCIフォーマット4のビットフィールドを表19のように定義することができる。
表19で、CQI要請フィールドが活性化されると、第2伝送ブロック(TB)に対するMCS及びRVフィールドは使用されない。この場合、第2TBに対するMCS及びRVフィールドを、基地局が設定するランク(または、制限されたランク)を指示する用途に再使用することができる。
(実施例1−B−2)
PDCCHのDCIフォーマットの種類によって、報告するランクの範囲が設定される方案を考慮することができる。
上りリンク伝送のための制御情報を、単一レイヤー伝送を支援するためのDCIフォーマットと多重レイヤー伝送を支援するためのDCIフォーマットとに分類することができる。例えば、単一アンテナ伝送は単一レイヤー伝送であり、このためにDCIフォーマット0が定義されている。また、単一レイヤーであるが、特定割当方法を支援するために新しいDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0Aと称する。)が定義されてもよく、単一レイヤーであるが、単一レイヤープリコーダ指示子を含む新しいDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット0Bと称する。)が定義されてもよい。また、多重−アンテナ伝送のためのDCIフォーマットを定義することができ、例えば、多重−伝送ブロックの伝送のために新しいDCIフォーマット(例えば、DCIフォーマット4と称する。)を定義することができる。それぞれのDCIフォーマットにはCQI要請フィールドを定義することができる。ここで、単一伝送ブロックを支援するためのDCIフォーマットのCQI要請フィールドが活性化される場合に、端末は「制限されたランク」でCQIを計算して報告するようにすることができる。そして、多重−伝送ブロックを支援するためのDCIフォーマットのCQI要請フィールドが活性化される場合に、端末は測定及び受信可能な範囲内のランクでCQIを計算して報告するようにすることができる。
言い換えると、DCIフォーマット0、0A、0Bのような単一伝送ブロックを支援するDCIフォーマットからCQI要請が指示されると、端末は制限されたランク内でCQIを計算し、DCIフォーマット4のような多重伝送ブロックを支援するDCIフォーマットからCQI要請が指示されると、端末が測定及び受信可能な範囲のランクでCQIを計算して報告するようにすることができる。
ここで、制限されたランクは、端末が測定可能な範囲のランクとは独立した値に設定することができる。制限されたランクは、RRCシグナリングで指示されてもよく、固定された値に決定されてもよい。例えば、制限されたランクは最大ランク2に設定されてもよい。
(実施例1−B−3)
伝送されるPUSCHの番号によって報告される情報の種類を異なるように設定する方案を考慮することができる。
既存の3GPP LTEリリース−8では、DCIフォーマット0のCQI要請フィールドが1に設定される場合に、PDCCHを通じてDCIを受信した時点(n番目のサブフレーム)からk個のサブフレームが経過した時点であるn+k番目のサブフレームでPUSCHを伝送するようになる。FDDの場合、k=4に設定される。
仮に、非周期的CQIを要請するCQI要請フィールドが活性化されたDCIフォーマットを受信した時点であるn番目のサブフレームを基準に、nが偶数か奇数かによって、報告するCSI情報が異なるようにすることができる。例えば、n番目のサブフレームが偶数のサブフレームであると、端末が推薦するランクのCSIが報告され、奇数のサブフレームであると、制限されたランクのCSIが報告されるようにすることができる。または、n番目のサブフレームが奇数のサブフレームであると、端末が推薦するランクのCSIが報告され、偶数のサブフレームであると、制限されたランクのCSIが報告されてもよい。
一方、もし非周期的CQIを要請するCQI要請フィールドが活性化されたDCIフォーマットをn番目のサブフレームで受信してCSIが報告される時点であるn+k番目のサブフレームを基準に、n+kが偶数か奇数かによって、報告するCSI情報が異なるようにしてもよい。例えば、n+k番目のサブフレームが偶数のサブフレームであると、端末が推薦するランクのCSIが報告され、奇数のサブフレームであると、制限されたランクのCSIが報告されてもよい。または、n+k番目のサブフレームが奇数のサブフレームであると、端末が推薦するランクのCSIが報告され、偶数番目のサブフレームであると、制限されたランクのCSIが報告されてもよい。
拡張されたアンテナ構成を支援するシステム(例えば、3GPP LTE−Aシステム)で新しく定義される伝送モードに、本実施例1で提案するようなSU−MIMOとMU−MIMO伝送を效果的に支援できるCSI報告方案を適用することができる。
(実施例2)
本実施例2では、端末が推薦する(UE recommended)ランクが制限されたランク(restricted rank)よりも高い場合に、端末が推薦するランクに基づいて選択されたプリコーダを用いて、制限されたランクに合うプリコーダを選択する方案について説明する。
ランク−Nを有するプリコーダはN個のプリコーディングベクトルの組み合わせで構成される。N個のベクトルのうちの一部ベクトルを使用すると、低いランクの伝送が可能になる。このようにプリコーダの一部ベクトルを用いることを「サブセット選択(subset selection)」と称することができる。
基地局が端末から報告されたプリコーダに対してサブセット選択を行う方法には、任意のベクトルを無作為で選択する方法、あらかじめ定められた(すなわち、約束された)規則によってサブセットを選択する方法、報告する側(端末)で好むベクトルを報告する方法などを考慮することができる。ここで、任意のベクトルを選択する方法や約束された規則によってサブセットを選択する方法は別途のシグナリング無しで行うことができる。一方、報告する側で好むベクトルを報告する方法は、報告する側(端末)が報告を受ける側(基地局)にサブセット選択に関する情報を提供しなければならない。
約束された規則によってサブセットを選択する方法において適用されうる規則の例示について以下に説明する。
一例として、プリコーダの1番目の列(column)から順に選択する規則を適用することができる。例えば、ランク−1の場合は1番目の列を一つを選択し、ランク−2の場合には1番目の列及び2番目の列の選択することができる。
他の例として、伝送ブロック(TB)がマッピングされるレイヤーを考慮してサブセットを選択する規則を適用することができる。例えば、TBがマッピングされるレイヤーのうち、M−番目のレイヤーに該当するプリコーダを選択することができる。例えば、2個のTB(TB1及びTB2)が4個のレイヤー(レイヤー1、レイヤー2、レイヤー3、レイヤー4)にマッピングされる場合に、TB1はレイヤー1及びレイヤー2にマッピングされ、TB2はレイヤー3及びレイヤー4にマッピングされると仮定する。このとき、プリコーダサブセット選択においてM=1と与えられると、TB1のマッピングされる1番目のレイヤー(すなわち、レイヤー1)及びTB2のマッピングされる1番目のレイヤー(すなわち、レイヤー3)に該当するサブセットを、2個のプリコーダとして選択することができる。
一方、報告する側で好むベクトルを報告する方法において適用されうるシグナリング方案の例示について以下に説明する。
一例として、プリコーダのサブセットをビットマップ形式で報告することができる。例えば、ランク−Nの場合に、N個のベクトルをN個のビットで構成されたビットマップを用いて、端末の好むプリコーダベクトルを基地局に報告することができる。
他の例として、プリコーダのサブセットのうち一つのベクトルを好むことを報告する場合には、log2(N)のビットを用いて(ここで、N=ランク)、端末の好むプリコーダベクトルを基地局に報告することができる。
前述したような種々の方案によってプリコーダが選択される場合に、選択されたプリコーダに該当するCQIを計算して報告することができる。SU−MIMO伝送のためにランク−Nプリコーダが選択され、選択されたプリコーダに合わせてCQIを計算することができる。このとき、ランク−Nプリコーダから一部プリコーダベクトルが選択される場合に、選択されたサブセットに該当するCQIを再び計算することができる。例えば、ランク−4のためのプリコーダが選択されると、このプリコーダによりランク−4に対するCQIを計算することができる。また、ランク−4プリコーダに基づいて2個のプリコーダベクトルが選択されると、ランク−2に対するCQIを計算することができる。
このようにプリコーダ選択がなされる場合に適用可能なフィードバック方案の例示について以下に説明する。
第一に、RI‐PMI1‐CQI1‐PMI2‐CQI2をフィードバックする方案を考慮することができる。ここで、RIはPMI1(または、Precoder 1)に該当するランク情報であり、CQI1は、PMI1に基づいて計算された値である。PMI2(または、Precoder 2)は、PMI1から選択されたプリコーダであり、CQI2は、PMI2に基づいて計算された値である。ここで、PMI1、PMI2、CQI1及びCQI2のそれぞれは一つ以上が伝送されうる。
第二に、RI‐PMI1‐CQI1‐CQI2をフィードバックする方案を考慮することができる。ここで、RIは、PMI1(またはPrecoder 1)に該当するランク情報であり、CQI1はPMI1に基づいて計算された値である。CQI2は、PMI2(またはPrecoder 2)に基づいて計算された値である。PMI2は、PMI1から選択されたプリコーダであり、約束された規則によってPMI2が選択される場合にPMI2は報告されない。すなわち、PMI2を報告せずにCQI2のみを報告することができる。ここで、PMI1、CQI1及びCQI2のそれぞれは一つ以上伝送されうる。
第三に、RI‐PMI1‐CQI1‐PSI(Precoder Selection Indicator)‐CQI2をフィードバックする方案を考慮することができる。ここで、RIは、PMI1(またはPrecoder 1)に該当するランク情報であり、CQI1は、PMI1に基づいて計算された値である。PMI2(またはPrecoder 2)は、PMI1から選択されたプリコーダであり、選択されたPMI2の値を知らせるためにPSIを報告することができる。CQI2はPMI2に基づいて計算された値である。ここで、PMI1、CQI1及びCQI2のそれぞれは一つ以上伝送されうる。
上記のようなフィードバック方案の適用において、報告されるチャネル(すなわち、PUSCHまたはPUCCH)によってフィードバック情報が同時に報告されてもよく、異なる周期で報告されてもよい。例えば、PUSCHを用いたフィードバック報告では、RI、PMI及びCQIが一つのチャネルを通じて報告され、上記のようにPMI1の一部サブセットとして選択されたPMI2が報告される場合には、PMI2及びCQI2が一つのチャネルを通じて同時に報告されてもよい。または、PUCCHを用いたフィードバック報告では、‘RI’と‘PMI及びCQI’がそれぞれ異なった周期で報告されてもよく、上記のようにPMI1の一部サブセットとして選択されたPMI2が報告される場合には、‘PMI2及びCQI2’がさらに異なった周期で報告されてもよい。
(実施例3)
本実施例3では制限されたランクに関するプリコーダ情報が伝送される場合にフィードバック情報の伝送タイミングを決定する方案について説明する。
一般に、MU−MIMO伝送のためには、一人のユーザー観点では低いランクのプリコーダを用い、空間的に相関関係の少ないユーザーを多重化して伝送することが好ましい。MU−MIMO伝送の場合にも、端末はMU−MIMOとSU−MIMOを区別せずに、SU−MIMOを仮定して、自身に最大の収率が期待されるランク値を決定して報告することができる。端末が推薦する(UE recommended)ランクと当該ランクに基づくプリコーダが選択されて報告される場合に、高いランクのプリコーダと当該プリコーダに基づくCQIが計算されて報告されうる。このように高いランクのプリコーダが報告されるとき、MU−MIMO伝送をするためには、報告されたプリコーダのサブセットを用いて低いランクのプリコーダを構成したり、低いランクのプリコーダを追加に報告する方案を考慮することができる。
まず、基地局が、端末から報告されたプリコーダのサブセットを選択してMU−MIMO伝送をする場合について説明する。端末が推薦するランクによるプリコーダのサブセットをMU−MIMO伝送のためのプリコーダとして用いる場合に、基地局がMU−MIMO伝送をするためにはCQIを必要とする。基地局は、端末が推薦するランクによるプリコーダに基づいて計算されたCQIが報告されるから、このCQIをMU−MIMOのためのCQIとして用いることを考慮することができる。しかし、端末が推薦するランクによるプリコーダに基づいて計算されたCQIが示すチャネル状態は、当該プリコーダのサブセットを用いて伝送する状況でのチャネル状態とは異なることがある。そのため、基地局が、端末が推薦するランクによるプリコーダに基づいて計算されたCQIをMU−MIMOのためのCQIとして用いる場合に、CQI不整合(mismatch)が発生することがある。したがって、MU−MIMO性能改善のためには、プリコーダのサブセットに基づいて計算されたCQIが報告されることが好ましい。
次に、端末が低いランクのプリコーダを追加に報告する場合について説明する。低いランクを有するプリコーダが報告されるとき、当該プリコーダに基づいて計算されたCQIが共に報告されることが好ましい。
既存の方式によってチャネル情報報告のために基地局が端末に割り当てる上りリンク制御チャネル(PUCCH)のリソースは制約的であり、PUCCHを用いては、端末が推薦するランクに対するプリコーダ及びそれに基づいて計算されたCQI情報を報告することができる。したがって、本実施例で提案するようにプリコーダサブセット及びそれに基づいて計算されたCQIを報告したり、制限されたランクに対するプリコーダ及びそれに基づいて計算されたCQIを報告するためには、これらの追加的なフィードバック情報が報告されるタイミング及び/またはリソースを新しく定義する必要がある。
(実施例3−A)
制限されたランクに基づくプリコーダ及びそれに基づいて計算されたCQIを報告するオフセットを設定する方案について以下に説明する。
周期的PUCCHフィードバック報告の場合に、RIとPMI/CQI伝送に対するタイミングが定義されている。一般に、RIとPMI/CQI情報は互いに異なったサブフレームで報告される。特に、RIはPMI/CQIよりも長い周期で報告される。ランクが報告される場合に、次のランクが報告されるまでは、以前に報告されたランクに該当するPMI/CQI情報が当該伝送周期に合わせて報告される。
前述したように、高いランクが報告される場合には、低いランクを有するPMI及びそれに基づいて計算されたCQIが報告されたり、または、高いランクを有するプリコーダのサブセット及びそれに基づいて計算されたCQIが報告される必要がある。このように低いランクを有するPMI/CQI情報を、制限されたランクのPMI/CQI情報と表現することができる。
制限されたランクのPMI/CQIが報告されるタイミングは、高いランクのPMI/CQIが報告されるタイミングの一部にすることができる。すなわち、ランクが報告される周期において、高いランクのPMI/CQIが報告される時点の一部時点を、制限されたランクのPMI/CQIを報告する時点として用いることができる。制限されたランクのPMI/CQIは、端末が推薦するランクのPMI/CQI報告周期よりも長い周期で(すなわち、低い頻繁で)報告され、端末が推薦するランクのPMI/CQIが報告されるタイミングに対して所定のオフセットをもって報告されうる。特に、制限されたランクのPMI/CQIが伝送されるタイミングに対するオフセットは、制限されたランクのPMI/CQIが、端末の推薦するランクのPMI/CQIが伝送されるタイミングよりも遅くなるように設定することができる。
一方、ランク情報が伝送されるサブフレームのタイミングオフセットは、端末の推薦するランクのPMI/CQIが伝送されるサブフレームを基準に、同一のサブフレームまたは前のサブフレームとなるように設定することができる。したがって、制限されたランクのPMI/CQIの伝送がランク情報の伝送と衝突しないように(すなわち、同一のサブフレームで伝送されないように)するために、制限されたランクのPMI/CQIは、端末の推薦するランクのPMI/CQIが伝送されるサブフレームを基準に、後のサブフレームで報告されるように設定することができる。制限されたランクのPMI/CQIの伝送タイミングに対するオフセットは、0以外の整数(integer)(すなわち、正の整数または負の整数)に設定することができる。
図22及び図23を参照して、制限されたランクのPMI/CQI伝送タイミング及びオフセットの例示について説明する。図22及び図23で、Nsは、スロットインデックスを表し、0,1,…,Nsの値を有する。すなわち、図22及び図23の例示では、10個のサブフレームで構成される一つの無線フレームを示しており、
は、サブフレームインデックスに対応する。
図22では、端末が推薦するランクによるCQI/PMIはNpの周期で伝送され、RIは、端末が推薦するランクによるCQI/PMI周期の整数倍の周期(Np×MRI)で伝送され、RIが端末の推薦するランクによるCQI/PMI伝送タイミングに比べて所定のオフセット(Noffset,RI)だけ早いタイミングで伝送されることを示している。前述した本発明の実施例のように、制限されたランクのPMI/CQIは、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送タイミングに比べて所定のオフセット(Noffset,CQI)だけ遅いタイミングで伝送され、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送周期に比べて長い周期で伝送されている。
図23では、端末が推薦するランクによるCQI/PMIとしてWB CQI/PMI及びSB CQIが伝送されることを示している。WB CQI/PMI及びSB CQIはNpの周期で交互に伝送され、WB CQI/PMIの伝送周期はH×Npとすることができる。RIは、端末が推薦するランクによるWB CQI/PMI周期の整数倍の周期(H×Np×MRI)で伝送され、RIは、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送タイミングに比べて所定のオフセット(Noffset,RI)だけ早いタイミングで伝送されている。また、前述した本発明の実施例のように、制限されたランクのPMI/CQIは、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送タイミングに比べて所定のオフセット(Noffset,CQI)だけ遅いタイミングで伝送され、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送周期に比べて長い周期で伝送されることが示されている。
(実施例3−A−1)
制限されたランクに基づくPMI/CQIに関するフィードバックモードの一例について以下に説明する。
本実施例によれば、制限されたランクのPMI/CQIを報告するためのフィードバックモードは、端末が推薦するランクのPMI/CQIのフィードバックモードに従うことができる。例えば、端末が推薦するランクのPMI/CQIのフィードバックモードがWB PMI/WB CQIで伝送されるモードの場合に、制限されたランクのPMI/CQIも、WB PMI/WB CQIで伝送されればいい。または、端末が推薦するランクのPMI/CQIのフィードバックモードがWB PMI/SB CQIで伝送されるモードの場合に、制限されたランクのPMI/CQIも、WB PMI/SB CQIで伝送されればいい。
また、帯域循環(band cycling)のような方式でSB CQIが報告される場合に、WB CQIが報告され、それぞれのBP(Bandwidth Part)に関するSB CQIが全て報告される一つの循環(cycle)を考慮することができる。この場合、WB CQI及びそれぞれのBPに関するSB CQIが報告される一つの循環(cycle)内で、制限されたランクのPMI/CQIを報告することができる。すなわち、RI報告周期の間において、1周期以上の周期を有する帯域循環報告周期(band cyclic reporting period)のうち少なくとも一つの周期を、制限されたランクのPMI/CQIを報告する周期に設定することができる。
図24を参照して、制限されたランクのPMI/CQIの報告周期の例示について説明する。図24で、RI報告周期(H×Np×MRI)の間においてWB CQI及びそれぞれのBPに関するCQIが報告される帯域循環報告周期のうち一つは、
値1乃至4に該当する。図24の例示では、前述した本発明の実施例のように、帯域循環報告周期のうち一つで、制限されたランクのPMI/CQIを伝送することができる。
(実施例3−A−2)
制限されたランクに基づくPMI/CQIのフィードバックモードの他の例について以下に説明する。
本実施例によれば、制限されたランクのPMI/CQIのフィードバックモードは、端末が推薦するランクのPMI/CQIのフィードバックモードにかかわらず、常に一定のフィードバックモードを有するように設定することができる。例えば、制限されたランクのPMI/CQIは、常にWB PMI及びWB CQIを報告するフィードバックモードを有するように設定することができる。
(実施例3−B−1)
多重−単位(multiple granular)プリコーダが定義される場合のフィードバック方案に関する本発明の一実施例について説明する。
多重−単位プリコーダは、異なった2個のコードブック(W1及びW2)の組み合わせで構成可能である。W1とW2は種々のコードブックで構成されうる。これにより、基地局では、プリコーダに関する異なった種類のフィードバック指示子(W1及びW2)を受信して全体プリコーダを選択することができる。プリコーダに関する異なった情報(W1及びW2)は、異なったタイミングに報告されてもよい。例えば、W1は長−期間(long−term)で報告され、W2は短−期間(short−term)報告されてもよい。W1が長−期間で報告されるとき、ランク情報と共に報告されてもよい。または、W1はW2と共に報告されてもよい。すなわち、多重−単位プリコーダが適用される場合に、表20のようにフィードバック情報の伝送タイミングを設定することができる。
表20のモード(1)のように、ランク情報(RI)及びWB W1が同一の時点(T1)で伝送され、その後の任意の時点(T2)でWB W2及びWB CQIが伝送されうる。または、表20のモード(2)のように、ランク情報(RI)がT1で伝送され、その後の任意の時点(T2)でWB W1、WB W2及びWB CQIが伝送されてもよい。
このようにプリコーダに関する指示子W1及びW2が異なったタイミングまたは同一のタイミングで報告される状況で、制限されたランクのPMI/CQIをフィードバックする場合を考慮することができる。制限されたランクのPMI/CQIが報告される場合には、制限されたランクに適合したW1及びW2を選択してフィードバックすることができる。また、選択されたW1及びW2に基づいて計算されたCQIをフィードバックすることができる。ここで、W1、W2及びCQIは、同じ時点(一つのサブフレーム)で報告することができる。
図25及び図26を参照して、多重−単位プリコーダが適用される場合に、制限されたランクのPMI/CQIを含むフィードバック方案について説明する。
図25では、RI及びPMI1(すなわち、WB W1)が同時に伝送され、その後の時点でWB PMI2(すなわち、WB W2)及びWB CQIが伝送されることを示している。ここでも伝送されるPMI1、PMI2及びCQIは、端末が推薦するランクによって選択及び計算されるフィードバック情報である。また、制限されたランクのPMI/CQIは、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送タイミングに比べて所定のオフセット(Noffset,CQI)だけ遅いタイミングで伝送されている。図25では、制限されたランクによるPMI1、PMI2及びCQIが、
のインタイミングで伝送されている。
図26では、RIが伝送され、その後の時点でWB PMI1(すなわち、WB W1)、WB PMI2(すなわち、WB W2)及びWB CQIが同時に伝送されることを示している。ここで、伝送されるPMI1、PMI2及びCQIは、端末が推薦するランクによって選択及び計算されるフィードバック情報である。また、制限されたランクのPMI/CQIは、端末が推薦するランクによるCQI/PMI伝送タイミングに比べて所定のオフセット(Noffset,CQI)だけ遅いタイミングで伝送されている。図26では、制限されたランクによるPMI1、PMI2及びCQIが、
のタイミングで伝送されている。
(実施例3−B−2)
多重−単位(multiple granular)プリコーダが定義される場合のフィードバック方案に関する本発明の他の実施例について説明する。
基地局が多重−単位プリコーダ指示子(すなわち、W1及びW2)を受信する場合に、プリコーダ種類指示(Precoder Type Indication;PTI)ビットを用いて異なったフィードバックモードを指示することができる。
一つのフィードバックモードは、RI、W1及びW2/CQIが互いに異なったサブフレームで伝送され、W1、W2及びCQIはWB情報に設定されるモードである。他のフィードバックモードは、W2とCQIが同一のサブフレームで報告され、報告されるサブフレームによってW2/CQIの周波数単位(granularity)がWBまたはSBであるモードである。すなわち、表21のようにフィードバックモードを定義することができる。
表21で、PTIが0の値を有する場合には、T1でRIが伝送され、その後の任意の時点(T2)でWB W1が伝送され、その後の任意の時点(T3)でWB W2及びWB CQIが伝送されるモードによってフィードバックが行われる。表21で、PTIが1の値を有する場合には、T1でRIが伝送され、その後任意の時点(T2)でWB W1及びWB CQIが伝送され、その後の任意の時点(T3)でSB W2及びSB CQIが伝送されるモードによってフィードバックが行われる。
ランク情報のフィードバック周期に合わせて表21のモード(1)またはモード(2)を決定することができる。PTIによりモード(1)またはモード(2)が決定されると、CQI周期に合わせて、WB W1、WB W2/WB CQIを報告したり(モード(1))、またはWB W2/WB CQI、SB W2/SB CQIを報告することができる(モード(2))。報告される周期の基準は、WB W2/WB CQIの伝送タイミングにすることができる。WB W2/WB CQIの伝送タイミングに対するオフセットにより他のフィードバック情報の伝送タイミングを決定することができる。
本実施例に係るフィードバック方案において、WB W1がフィードバックされる周期及びオフセットの設定方案について以下に説明する。
第一の方案として、WB W1の伝送周期は、PTI/RIが伝送される周期よりも長い周期に(すなわち、低い頻繁に)することができる。また、WB W1の周期は、WB W2/WB CQIが伝送される周期の整数倍に設定することができる。また、WB W1伝送タイミングは、基準タイミング(すなわち、WB W2/WB CQIの伝送サブフレーム)に対するオフセット値で設定することができる。
第二の方案として、WB W1の伝送タイミングは、基準タイミング(すなわち、WB W2/WB CQIの伝送サブフレーム)に対するオフセット値で設定することができる。そして、PTI/RIフィードバック情報においてPTIが所定の値(0または1)に設定される場合に、PTI/RI伝送タイミングの直後にWB W1が一度伝送されるものと設定することができる。
本実施例に係るフィードバック方案において、制限されたランクのPMI/CQIがフィードバックされる方案について以下に説明する。前述のWB W1、WB W2、WB CQI、SB W2及びSB CQIは、端末が推薦するランクによって選択及び計算されるフィードバック情報であり、これらに加えて、制限されたランクのPMI/CQIを伝送することができる。RIと一緒に報告されるPTIが0に設定される場合、制限されたランクのPMI/CQIとしてWB PMI/WB CQIを報告することができる。制限されたランクのWB W1、WB W2及びWB CQIは同一のタイミングに報告する。端末が推薦するランクによるWB W2+WB CQIが報告されるサブフレームのうち一部サブフレームで、制限されたランクのWB W1、WB W2及びWB CQIを同時に報告することができる。
または、RIと一緒に報告されるPTIが1に設定される場合に、制限されたランクのPMI/CQIを報告することができる。このとき、制限されたランクのPMI/CQIを報告する方案として2つの方案を考慮することができる。
一つの方案として、制限されたランクのPMI/CQIとして制限されたランクのWB W1、WB W2及びWB CQIのみを報告することを考慮することができる。
他の方案として、制限されたランクのWB W1、WB W2及びWB CQIを一つのサブフレームで報告し、制限されたランクのSB W2及びSB CQIを他のサブフレームで報告し、これらの伝送タイミングは帯域循環(band cylic)報告周期に合わせて設定することもできる。
(実施例4)
本実施例4では、全体プリコーダを構成する互いに異なったプリコーダインデックスのビット数を決定する方案について説明する。
上記の表11乃至表18では、3GPP LTEシステムにおいて8個の伝送アンテナを有する基地局でCSI報告のために定義されたコードブックを定義している。上記表11乃至表18のようなCSI報告のためのコードブックでは2つのフィードバック報告によってコードブック要素(codebook element)を決定することができる。表11乃至表18では、このような2つのフィードバック報告値をi1及びi2で表現したが、これは、上述したプリコーダインデックスW1(またはPMI1)及びW2(またはPMI2)にそれぞれ対応する概念である。2つの報告値は、互いに異なったタイミングを有し、且つ互いに異なった周波数単位(frequency granularity)を有するように設定することができる。そして、コードブックを構成する要素の個数(# of element)は、伝送のために端末が推薦するランクの数によってそれぞれ異なる値を有するように設定され、下記の表22のように表すことができる。
表22によれば、i1は、ランクによって16、4または1の要素(element)を有するように定義され、i2は、ランクによって16、8または1の要素を有するように定義される。そして、フィードバックのためにi1を0乃至4ビットで表現し、i2を0乃至4ビットで表現することができる。ランクによるi1及びi2の表現可能な最大ビット数(Maximum bits)は、表23のように表すことができる。
フィードバック情報を報告するために定義される制御チャネルの容量の限界により、CSI報告のためのi1及びi2を表現できるビットに制約が適用されることがある。すなわち、CSI報告のためにはi1及びi2の両方を伝送しなければならないが、i1のための指示子(indicator)及び/またはi2のための指示子がRIまたはCQIと同時に伝送される場合には、既存の3GPP LTEリリース−8またはリリース−9で定義しているRIまたはCQIを報告するチャネルのエラー率(error rate)並みのエラー率を有するようにしながらフィードバック情報を送ることを考慮することができる。
i1のための指示子及び/またはi2のための指示子がRIまたはCQIと同時に伝送される場合としては、例えば、一つのサブフレームでRIを報告し、他のサブフレームでi1のための指示子、i2のための指示子及びCQIが同時に報告される場合を考慮することができる。他の例として、一つのサブフレームでRI及びi1のための指示子を同時に報告し、他のサブフレームでi2のための指示子及びCQIを同時に伝送する場合を考慮することもできる。
既存の3GPP LTEリリース−8またはリリース−9ではRIのために最大2ビットの伝送を仮定しており、PUCCHを用いたRI伝送にはACK/NACKと同じコーディング方法を用いることができる。また、CQI/PMIを報告するためには最大11ビットの伝送を仮定しており、そのために、13ビットまで支援可能なRM(Reed−Muller)コードを用いてコーディングを行うことができる。
拡張されたアンテナ構成を支援するシステム(例えば、3GPP LTEリリース−10システム)でi1/i2/CQIが同時に報告されることを仮定すると、ランク−1または2の場合に最大15(=4+4+7)ビットが要求される。15ビット伝送のためには、既存のRMコードを拡張するコーディング方法を適用したり、既存に定義されている畳み込み符号(convolution code)を使って制御信号を報告することを考慮することができる。また、既存のシステムで定義している最大ビットサイズと同じレベルにさせるために、i1とi2のための指示子ビットのサイズを減らすことも考慮することができる。
表24は、i1/i2/CQIが同時に報告されるときに要求されるビット数を整理したものであり、i1及びi2のための指示子ビットが0乃至4の場合に、一つのサブフレームで伝送されるビット数を表す。また、ランクによってi1またはi2のための指示子ビットの数が全体集合(フルセット(full set))の場合もあり、部分集合(サブセット(subset))の場合もある。例えば、i1の指示子ビットが4、i2の指示子ビットが4の場合に、ランク−1とランク−2の伝送のためには両方とも、コードブックのフルセットを用いることができる。または、i1(またはW1)のために2ビットが用いられ、i2(またはW2)のために4ビットが用いられる場合に、ランク−1または2では、i1のサブセット、i2のフルセットを用いることができ、ランク−3では、i1及びi2の両方もフルセットを用いることができる。表24で、Fは、フルセットを表し、Sはサブセットを表す。また、表24におけるF/F、F/S、S/FまたはS/Sという表現において、「/」の前に表示されるものはi1に対するビットを、‘/’の後に表示されるものはi2に対するビットを意味する。
PUCCHを用いたフィードバック伝送において既存のコーディング方法を適用したり、既存のフィードバックチャネル並みのエラー率を得るために、一つのサブフレームで13ビット以下のビットを伝送することが考えられる。ここで、少なすぎる個数のコードブック要素を含むサブセットを用いる場合は、実際のチャネル状態に適合したCSIを表現するためのコードブック要素が当該サブセットに含まれる確率が低くなるため、伝送の収率が低下することがある。そのため、フィードバックビットの数を減少させながらも適度レベルのサブセットを用いなければならない。
例えば、ランク−1及びランク−2のためにi1及びi2はそれぞれ最大4ビットが要求されるが、(i1指示子のためのビット/i2指示子のためのビット)が(4/3)、(4/2)、(3/3)、(3/2)、(2/3)、(2/2)などとなるインデックスのサブセットを用いることを考慮することができる。
また、ランクによってインデックスのサブセットが用いられてもよく、フルセットが用いられてもよい。例えば、最大11ビットのレベルに合わせるためには、i1/i2のために2ビット/2ビットを用いることを考慮することができる。このとき、ランク−1乃至4では2ビット/2ビットが用いられ、ランク−5乃至7では2ビット/0ビットが用いられ、ランク−8では0ビット/0ビットが用いられることを考慮することができる。または、最大13ビットのレベルに合わせるために、i1/i2のために3ビット/2ビットを用いることを考慮することができる。このとき、ランク−1乃至2では3ビット/2ビットが用いられ、ランク−3では2ビット/4ビットが用いられ、ランク−4では2ビット/3ビットが用いられ、ランク−5乃至7では2ビット/0ビットが用いられ、ランク−8では0ビット/0ビットが用いられることを考慮することができる。表25は、ランク別にi1/i2のために使用可能なビット数を例示する。
表26は、表25におけるi1/i2ビット数の好適な組み合わせを表すものである。
表27は、は、RIとi1インデックスとが一つのサブフレームで同時に伝送され、他のサブフレームでi2インデックスとCQIとが同時に伝送される場合に必要とされるビットを示すものである。
端末が受信し得る最大ランクまたは基地局が伝送しようとする最大ランクによって、端末が報告する最大ランク数が決定されると、ランクを指示するためのビットを決定することができる。RIとi1とが結合して同時に伝送される場合には、フィードバックに必要な最大ビットは7(=3+4)ビットになり、最小ビットは5(=1+4)ビットになり得る。
ランク情報は他のフィードバック情報を選択及び計算する基盤となるため、ロバスト(robust)に伝送される必要があり、よって、ランクの伝送されるサブフレームに含まれるビット数を可能な限り減らして送ることが好ましい。このような伝送のためにi1指示子のビットを減らす方案について考慮することができる。このような事項を考慮してランク別にi1/i2のために用いられ得るビット数を表28に例示する。
i1/i2のための指示子のサブセットの設定において、例えば、好むランクによってi1及びi2のサブセットのサイズが異なるように設定されてもよい。他の例として、端末のカテゴリー(UE category)によってi1及びi2のサブセットのサイズが異なるように設定されてもよい。端末のカテゴリーは端末の性能(capability)によって区別すればよい。
(実施例5)
本発明によって互いに異なったプリコーダインデックス(i1/i2)を用いてコードブックサブセットを設定する方案について説明する。
表29は、上記の表11のランク−1CSI報告に適したコードブックを別の方式で表現したものである。ランク−1コードブックは、4 Tx DFTベクトル
を基本にして構成され、位相
との組み合わせで表すことができる。i1のインデックスが0乃至15と定義され、i2のインデックスが0乃至15と定義される場合に、32PSK(Phase Shift Keying)の位相を有する
とQPSK(Quadrature PSK)の位相を有する
とによってコードブックを構成することができる。ここで、i1の隣接したインデックス同士間では同一要素(element)が反復して配置されうる。
したがって、コードブックのサブセットを構成するときは、
を構成するDFT行列の位相または
の位相に制限をおく方法、一つのi1に含まれるコードブック要素の互いに異なったi1のインデックスでは互いに異なったコードブック要素でi1を構成する方法などを考慮することができる。このような方法によってコードブックサブセットを構成することができる。
i1及びi2のサブセットを用いることに従って、
が有する位相が決定される。例えば、i1の指示(indication)のために3ビットが用いられ、インデックスは偶数(0,2,4,6,8,10,12,14)の8個が用いられ、且つi2の指示のために3ビットが用いられ、インデックスは0,1,2,3,8,9,10,11の8個が用いられるとき、
のために16PSKの位相を有する4Tx DFTベクトルと
のためにQPSKを有するように構成することができる。
このようにi1のための指示ビットとi2のための指示ビットが決定されるとき、各ビットに合うインデックスの組み合わせによって、
を構成する4Tx DFTベクトルの位相と
を構成する位相を表30のように示すことができる。
下記の表31は、上記の表12のランク−2 CSI報告に適したコードブックを、別の方式で表現したものである。ランク−2 CSI報告ではi1及びi2のためにそれぞれ16個のインデックス(0乃至15)を定義する。
コードブックサブセットを構成するに当たり、このようにi1のための指示ビットとi2のための指示ビットが決定されるとき、各ビットに合うインデックスの組み合わせによって、
を構成する4 Tx DFTベクトルの位相と
を構成する位相を、表30のように示すことができる。
i1及びi2のサブセットを用いることに従って、
が有する位相が決定される。表31のようにi1のための指示ビットとi2のための指示ビットが決定されるとき、各ビットに合うインデックスの組み合わせによって、
を構成する4 Tx DFTベクトルの位相と
を構成する位相を、表32のように示すことができる。
これと類似の方式により、上記の表13乃至表18のランク−3乃至ランク−8に適したコードブックに対して、i1/i2で表現されるコードブックのサブセットを選択する方案を適用することができる。
例えば、上記の表13のランク−3コードブックのi2は、0から15までの16個の要素で構成されており、それぞれは2個のベクトルを用いて3個の直交するビーム(orthogonal beam)を生成する行列で構成される。2個のベクトルを用いて4つのタイプのランク−3コードブックを構成することができる。
例えば、i2が0、1、2及び3の場合に、4タイプ(タイプ−A、タイプ−B、タイプ−C及びタイプ−D)のランク−3コードブックをそれぞれ次のように表現することができる。
タイプ−Aは、第1列(1st column)が‘+’の共通−位相(co−phase)を有する
で構成され、第2列(2nd column)が‘−’の共通−位相を有する
で構成され、第3列(3rd column)が‘−’の共通−位相を有する
で構成されるタイプを指す
。
タイプ−Bは、第1列(1st column)が‘+’の共通−位相(co−phase)を有する
で構成され、第2列(2nd column)が‘−’の共通−位相を有する
で構成され、第3列(3rd column)が‘−’の共通−位相を有する
で構成されるタイプを指す
。
タイプ−Cは、第1列(1st column)が‘+’の共通−位相(co−phase)を有する
で構成され、第2列(2nd column)が‘+’の共通−位相を有する
で構成され、第3列(3rd column)が‘−’の共通−位相を有する
で構成されるタイプを指す
。
タイプ−Dは、第1列(1st column)が‘+’の共通−位相(co−phase)を有する
で構成され、第2列(2nd column)が‘+’の共通−位相を有する
で構成され、第3列(3rd column)が‘−’の共通−位相を有する
で構成されるタイプを指す
。
上の例示で、コードブックに用いられる2個のベクトルは、
である。i2=0とi2=2に対しては、第1列のためにベクトル
が用いられ、i2=1とi2=3に対しては、第1列のためにベクトル
が用いられる。また、i2=0とi2=1に対しては、第2列及び第3列に2個の互いに異なったベクトル、すなわち、
を用いることで2列間に直交性を持たせることができる。一方、i2=2とi2=3に対しては、第2列及び第3列の両方に一つのベクトル、すなわち、
を用いながら、異なった共通−位相成分(‘+’及び‘−’)を用いることで直交性を持たせることができる。
次に、上記の表13のランク−3コードブックにおいてi2=0,1,2,3の場合とi2=4,5,6,7の場合とを比較すると、コードブックを構成するベクトルが異なっていることがわかる。すなわち、i2=0,1,2,3に対しては
ベクトルが用いられるが、i2=4,5,6,7に対しては
ベクトルが用いられる。
上に定義したタイプA乃至Dを用いて、ランク−3コードブック生成行列を下の表33のように表現することもできる。
コードブック指示に必要なビットサイズを減らすための方法にサブ−サンプリング(sub−sampling)を適用することを考慮することができる。
例えば、ランク−3コードブックを構成する2個の指示ビットサイズを、表34のようなビットに減らすことを考慮することができる。
コードブック指示のための全体ビットサイズを4ビットにする3つの方案(すなわち、i1+i2=0+4、1+3または2+2)を考慮することができる。このうち、i1を0ビットにすると、すなわち、1個の要素で構成するようになると、ビームの解像度(beam resolution)が低下して性能が大幅に低くなることがある。以下では、i1を0ビットにする方案以外の方案について説明する。
まず、i1のために1ビットが割り当てられ、i2のために3ビットが割り当てられる場合に、i1のサブセット及びi2のサブセットを構成する方案について説明する。
i1及びi2の全体インデックスからサブセットを選択して用いるとき、いずれのインデックスを選択するかによって生成可能なコードブックの要素が異なってくるので、良い性能を有するコードブックが構成されるようにインデックスを適切に選択することが要求される。
i1が1ビットで割り当てられる場合に、i1のインデックス(0,1,2,3)の中から2個のインデックスを選択することができる。コードブックを構成する材料に用いられうるベクトルの個数は、i1のインデックス(0,1,2,3)の中からいずれを選択するかによって12個または16個となる。例えば、i1のインデックス(0,1,2,3)の中から(0,1)を選択すると、
(m=0,2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22)の12個のベクトルが使用可能である。他の例として、i1のインデックス(0,1,2,3)の中から(0,2)を選択すると、
(m=0,2,4,6,8,10,12,14,16,18,20,22,24,26,28,30)の16個のベクトルが使用可能である。すなわち、i1=(0,1)のとき、i1=0とi1=1に対して重複したベクトルを用いる場合があり、I1=(0,2)のときは、i1=0とi1=2に対して互いに異なったベクトルを用いることとなる。したがって、ビーム解像度(beam resolution)の観点ではI1=(0,2)を用いることが好ましい。
一方、i2が3ビットで割り当てられる場合に、0乃至15の16個のi2のインデックスの中から8個のインデックスを選択することができる。8個のインデックスを選択する第一の方法は、ビーム解像度を上げるために、様々なベクトルを含むようにi2のインデックスを選択することであり、第二の方法は、ランク−3要素を生成する4タイプ(タイプ−A、B、C、D)を全て含むように選択することである。
第一の方法は、例えば、i2のインデックスの(0,1,2,3)、(4,5,6,7)、(8,9,10,11)、(12,13,14,15)の4つのグループから2個ずつ選択して8個のインデックスを取る方式とすることができる。例えば、i2のインデックスとして(0,2)、(4,6)、(8,10)、(12,14)の8個を選択すると、8個のベクトルを用いてタイプ−A/タイプ−Cの方法を適用したランク−3コードブック要素を生成することができる。他の例として、i2のインデックスとして(1,3)、(5,7)、(9,11)、(13,15)の8個を選択すると、8個のベクトルを用いてタイプ−B/タイプ−Dの方法を適用したランク−3コードブック要素を生成することができる。
第二の方法は、例えば、(0,1,2,3)、(4,5,6,7)、(8,9,10,11)、(12,13,14,15)の4個のグループから2個のグループを選択して8個のインデックスを取る方式とすることができる。ランク−3コードブックを構成する行列を見ると、共通−位相(co−phase)成分として+1及び−1が用いられることがわかる。また、共通−位相成分により8 Tx DFTベクトルを形成し得るベクトルが存在する。例えば、0、8、16、24番のベクトルの場合は、共通−位相成分として+1を用いると8 Tx DFTベクトルを形成することができる。他の例として、4、14、20、28番のベクトルの場合は、共通−位相成分として−1を用いると8 Tx DFTベクトルを形成することができる。共通−極性を持つ(co−polarized)アンテナ構成を考慮すると、8 Tx DFTベクトルを用いる方が高い性能を達成することができる。
ランク−3コードブックを構成する行列で用いられる共通−位相成分は+1及び−1であるから、この共通−位相成分を用いて8 Tx DFTベクトルを形成し得る0、8、16、24、4、14、20、28番のベクトルを含むようにi2インデックスを選択することが好ましい。例えば、i2のインデックスとして(0,1,2,3)、(8,9,10,11)を選択することができる。
次に、i1のために2ビットが割り当てられ、i2のために2ビットが割り当てられる場合に、i2のサブセットを構成する方案について以下に説明する。i1は、0、1、2及び3のインデックスが存在するので、2ビットを用いて全てのインデックスを表現することができる。
例えば、i2のインデックス0乃至15を(0,1,2,3)、(4,5,6,7)、(8,9,10,11)、(12,13,14,15)の4個のグループに区分する場合に、i2のインデックスのサブセットを選択する方法として、一つのグループを選択して該グループの4個の要素を全て使用したり、4個のグループのそれぞれから1個ずつインデックスを選択して4個の要素を構成したり、または、4個のグループから2個のグループを選択し、選択されたグループのそれぞれから2個ずつインデックスを選択して4個の要素を構成する方法などを考慮することができる。
ランク−3コードブック要素を構成する4つのタイプ−A/B/C/Dのうち2つのタイプを選択的に使用できる場合の数は6であり、それぞれの場合は、(A,B)、(A,C)、(A,D)、(B,C)、(B,D)、(C,D)である。
また、i2のインデックスの4個のグループから2個のグループを選択する場合の数は6である。i2のインデックスグループの先頭ベクトルの数字で当該グループを指す場合に、それぞれのグループは0、4、8、12番のグループと表現でき、4個のグループから2個のグループを選択するそれぞれの場合は、(0,4)、(0,8)、(0,12)、(4,8)、(4,12)、(8,12)である。
したがって、ランク−3コードブック要素構成方法に対する6つの場合と、ベクトルグループを選択する6つの場合との組み合わせにより、総36個のi2インデックスのサブセットを構成する方法が生成される。
上述した本発明の例示によって、ランク−3コードブックに対して、i1のために1ビットが割り当てられ、i2のために3ビットが割り当てられる場合、及びi1のために2ビットが割り当てられ、i2のために2ビットが割り当てられる場合に、i1のサブセット及びi2のサブセットを構成した例示は、下の表35のように示すことができる。
ランク4に対するコードブックを構成する場合にも、次のような方法のサブサンプリングを考慮することができる。例えば、前述したランク−3コードブックを構成する2個の指示子(i1及びi2)のビットサイズを、下の表36のように減らすことを考慮することができる。
ランク−4コードブックについても、前述したランク−3コードブックでサブセットを選択するのと類似の原理によって、i1及びi2のインデックスのサブセットを選択することができる。重複する説明は明瞭性のために省略する。
ランク−4コードブックに対して、i1のために1ビットが割り当てられ、i2のために3ビットが割り当てられる場合、及びi1のために2ビットが割り当てられ、i2のために2ビットが割り当てられる場合に、i1のサブセット及びi2のサブセットを構成した例示を下の表37のように示すことができる。
一方、上記のように選択されたコードブックサブセットは、PUSCH報告において用いられてもよい。例えば、PUSCH報告モード1−2のように各サブ帯域別にPMIを報告するモードにおいて、PMIに対するフィードバックオーバーヘッドを減らすための方法にi1/i2のサブセットを用いることができる。このとき、i1に対してはWBで一つのインデックスが報告され、i2に対してはSB別にインデックスが報告されるとよい。
また、3GPP LTEリリース−10システムでは、新しいPUSCH報告モードとして、SB CQIとSB PMIが報告されるモードを考慮することができる。このような報告モードでも、コードブックを表すための報告ビットを減らすための方案としてコードブックサブセットを用いることができる。このとき、i1に対してはWBで一つのインデックスが報告され、i2に対してはSB別にインデックスが報告されるとよい。
(実施例6)
本実施例6では、多重制御情報のPUCCH周期的報告モードを定義し、制御情報の報告時に適用可能な伝送優先順位(priority)を決定する方案について説明する。
上記の表5と関連して説明したように、端末は、PUCCH報告モード(モード1−0、1−1、2−0、2−1)によって種々の制御情報(RI、PMI、CQI)をPUCCHを用いて周期的にフィードバックすることができ、端末の周期的フィードバックは、上位層によって半−静的に(semi−statically)設定可能である。下りリンク伝送が単一アンテナ伝送、伝送ダイバーシティ伝送、閉−ループ空間多重化伝送、二重(dual)レイヤー伝送などのうちいずれであるかによって、当該下りリンク伝送に対して適宜のPUCCH報告モードが適用されるとよい。また、PUCCH報告モードに関するCQI/PMI/RIフィードバックタイプは4つに区別可能である。タイプ1は、端末が選択したサブバンドに対するCQIフィードバックである。タイプ2は、WB CQIフィードバック及びWB PMIフィードバックである。タイプ3は、RIフィードバックである。タイプ4は、WB CQIフィードバックである。
一方、既存の3GPP LTEリリース−8またはリリース−9システムでは、上りリンク伝送において種々の制御情報が衝突する場合(すなわち、制御情報が同じサブフレームで伝送されるように設定される場合)に落とし(drop)可能な制御情報について定義している。
具体的に、PUCCHを用いたフィードバックにおいて、RI伝送とWB CQI/PMIとが衝突(collision)する場合(すなわち、同じサブフレームで伝送されるように設定される場合)には、WB CQI/PMIを落とすことができる。または、PUCCHを用いたフィードバックにおいて、RI伝送とSB CQIとが衝突する場合には、SB CQIを落とせばよい。また、肯定(positive)SRとRI/PMI/CQIとが衝突する場合には、RI/PMI/CQIを落とせばよい。また、サブフレームバンドリング動作(bundling operation)が適用される上りリンク−共有チャネル(UL−SCH)と周期的RI/PMI/CQI報告とが衝突する場合には、そのサブフレームで周期的CQI/PMI/RI報告を落とすことができ、周期的CQI/PMI及び/またはRIを該当サブフレームのPUSCH伝送と多重化せずに済む。また、PUSCHが伝送されないサブフレームでHARQ−ACKとRI/PMI/CQIとが衝突し、且つ上位レイヤーから提供される所定のパラメータ(simultaneousAckNackAndCQI)値が1の場合には、PUCCH上でCQI/PMI/RIをHARQ−ACKと多重化し、それ以外の場合にはCQI/PMI/RIを落とせばよい。
このように、3GPP LTEリリース−8/9では多重の制御情報が一つのサブフレームの時間に同時に伝送されなければならない場合には、制限された制御情報が報告されるように定義している。制御情報等の衝突時に適用される伝送優先順位は、SR、HARQ−ACK、UL−SCH(サブフレームバンドリング動作の場合)>RI>WB CQI/PMI、WB CQI、SB CQIと整理することができる。
拡張されたアンテナ構成を支援するシステムでは、プリコーダに対する2個の異なったインデックス(i1及びi2)がフィードバックされることを考慮することができる。これにより、RI、I1、I2、CQIの衝突時の伝送優先順位を決定することが必要である。これら制御情報の伝送優先順位を決定するに先立って、これら制御情報を報告するタイミングを定義する報告モードを定義する必要がある。
(PUCCH報告モードの例示)
まず、周期的CQI/PMI/RI伝送において、CQI、CQI/PMI、好むサブ帯域選択及びCQI情報は、最後に報告された(the last reported)周期的RIに基づいて計算でき、サブ帯域選択及びCQI値は、最後に報告された周期的WB PMI及びRIに基づいて計算できる。また、2個のプリコーダインデックス(I1及びI2)は、異なるタイミングに報告されてもよく、同一タイミングに報告されてもよい。このような事項を考慮して、例えば、フィードバック情報の伝送において表38のような報告モードを考慮することができる。
表38で、I1とI2は、プリコーダ要素(precoder element)で構成されたコードブックのインデックスを意味する。また、PTIは、プリコーダ種類指示(Precoder Type Indication)ビットを意味する。
表38のMode 1−1−1で、プリコーダインデックスI1は、現在サブフレームで伝送されるRIに基づいて計算及び選択されたプリコーダのインデックスを表す。プリコーダインデックスI2は、最後に報告されたRI及び最後に報告されたI1に基づいて計算及び選択されたプリコーダのインデックスを表す。CQIは、最後に報告されたRI、最後に報告されたI1及び現在報告されるI2に基づいて計算された値を表す。
表38のMode 1−1−2で、プリコーダインデックスI1及びI2は、最後に報告されたRIに基づいて計算及び選択されたプリコーダのインデックスを表す。CQIは、最後に報告されたRI、現在報告されるI1及びI2に基づいて計算された値を表す。
表38のMode 2−1(1)で、プリコーダインデックスI1は、最後に報告されたRIに基づいて計算及び選択されたプリコーダインデックスを表す。プリコーダインデックスI2は、最後に報告されたRI及び最後に報告されたI1に基づいて計算及び選択されたプリコーダインデックスを表す。CQIは、最後に報告されたRI、最後に報告されたI1及び現在報告されるI2に基づいて計算された値を表す。(RI+PTI)の伝送周期の間に(I1)と(I2+CQI)が報告される時に、(I1)は一回報告され、(I2+CQI)は多数回報告されうる。または、(RI+PTI)の伝送周期の間に(I1)と(I2+CQI)が報告される時に、(I1)は2回報告され、(I2+CQI)は多数回報告されうる。または、(I1)は連続して報告されてもよい。または、(I1)は(I2+CQI)と交互に報告されてもよい。または、(I1)は(RI+PTI)が報告された直後に報告され、次の(RI+PTI)が報告される前に報告されてもよい。
表38のMode 2−1(2)で、プリコーダインデックスI2は、最後に報告されたRIに基づいて計算及び選択されたプリコーダインデックスを表す。プリコーダインデックスI2は、最後に報告されたRI及び最後に報告されたI1に基づいて計算及び選択されたプリコーダインデックスを表す。CQIは、最後に報告されたRI、最後に報告されたI1及び現在報告されるI2に基づいて計算された値を表す。SB CQIとSB I2は、最後に報告されたRIと最後に報告されたI1に基づいて計算及び選択された値及びインデックスを表す。
以下に、上記の表38のMode 2−1について具体的に説明する。
上記の表38のMode 2−1(Mode 2−1(1)及び2−1(2))は、上記の表5のPUCCH報告モード2−1を拡張した形態の報告モードに相当しうる。上記の表5のPUCCH報告モード2−1は、3GPP LTEリリース−8/9システムで定義されるPUCCH報告モードで、WB PMI/CQI及びSB CQIを報告するモードと定義される。ここで、SB CQIは、BPから選択されたSBのCQIを意味する。BPは、システム帯域幅のサブセットであり、システム帯域幅内で定義されうるBPを時間順に循環的(cyclic)に選択してBPのCQIを報告するから、SB CQIは多数個報告されうる。すなわち、(RI)−(WB PMI/CQI)−(1番目のBPでのSB CQI)−(2番目の2 BPでのSB CQI)−…−(n番目のBPでのSB CQI)のような時間順にRI/PMI/CQIを報告することができる。この時、RRCシグナリングを通じてPMI/CQIの報告周期とオフセットが決定されると、WB PMI/CQI及びSB CQIを、設定された報告周期に合わせて報告することができる。そして、RIは、WB PMI/CQIが報告される周期を基準に整数倍の周期を有するように設定し、オフセット指示子を用いてWB PMI/CQIの伝送タイミングに比べて、設定されたオフセットだけのサブフレームの前で報告されるように設定することができる。
拡張されたアンテナ構成を支援するシステム(例えば、3GPP LTEリリース−10システム)におけるPUCCH報告モードのために、前述したような表5のPUCCH報告モード2−1を拡張した形態の報告モードを定義することができる。
3GPP LTEリリース−8/9システムで、PUCCH報告モードに対するCQI/PMI/RIフィードバックタイプとして4つのフィードバックタイプ(すなわち、タイプ1は、端末の選択したサブバンドに対するCQIフィードバックであり、タイプ2は、WB CQIフィードバック及びWB PMIフィードバックであり、タイプ3は、RIフィードバックであり、タイプ4は、WB CQIフィードバックである。)が定義されるのと同様に、3GPP LTEリリース−10システムでもPUCCH報告モードに対して例えば4つのCQI/PMI/RIフィードバックタイプを定義することができる。例えば、報告タイプ1は、RI/PTIフィードバックであり、報告タイプ2は、WB I1フィードバックであり、報告タイプ3は、WB I2/CQIフィードバックであり、報告タイプ4は、SB I2/CQIフィードバックと定義することができる。タイプ1のPTIの設定に従って、報告に用いられるタイプを決定することができる。例えば、タイプ1のPTI=0であれば、タイプ1−タイプ2−タイプ3が報告に用いられ、タイプ1のPTI=1であれば、タイプ1−タイプ3−タイプ4が報告に用いられると定義することができる。これにより、上記の表38のMode 2−1(1)及びMode 2−1(2)を定義することができる。
2個の伝送アンテナの伝送または4個の伝送アンテナの伝送の場合と同様に、一つのプリコーダインデックスを用いてプリコーダ要素を指示する場合には、PTIを常に1に設定(setting)して、タイプ1−タイプ3−タイプ4が報告に用いられるように定義することができる。本方式が3GPP LTEリリース−8/9システムにおける報告方式と異なる点は、タイプ4でSB PMI/CQIが伝送されるという点である。3GPP LTEリリース−10システムにおけるタイプ4の伝送が、3GPP LTEリリース−8/9システムと類似に動作するようにするために、システム帯域幅内の一つ以上のBPに対して循環的に報告し、BP内で好むSBに対するPMI/CQIを報告するものと定義することができる。このような場合、タイプ3またはタイプ4の報告周期は、3GPP LTEリリース−8/9システムにおけるPMI/CQIの周期設定と同じ方法で決定することができる。例えば、タイプ3とタイプ4は、PMI/CQIのために設定された周期に合わせて報告できる。そして、タイプ1のための周期も、3GPP LTEリリース−8/9システムにおけるRIの周期設定と同じ方法で決定できる。例えば、タイプ1の報告周期は、タイプ3が報告される周期を基準に整数倍の関係を有するように設定することができる。そして、タイプ3が報告されるサブフレームを基準に特定個数だけ前のサブフレームでタイプ1が伝送されるようにオフセット値を設定することができる。
一方、8個の伝送アンテナ伝送のように、2個の異なるプリコーダインデックスを用いてプリコーダ要素を指示する場合には、PTIの値によって(タイプ1−タイプ2−タイプ3)または(タイプ1−タイプ3−タイプ4)を報告することができる。PTIによって2つの異なるフィードバックタイプの集合を選択するとき、それぞれのフィードバックタイプのための報告周期を決定しなければならない。それぞれのフィードバックタイプに適用される報告周期を知らせるための具体的な方案について以下に説明する。
第一の方案として、PTIの指示(indication)によらずにタイプ1(RI+PTI)の周期が設定される場合に、タイプ1(RI+PTI)の周期は、PTI=1の時のタイプ3(すなわち、タイプ1‐タイプ3‐タイプ4順の報告モードにおいてのタイプ3)を基準に設定することができる。
第二の方案として、PTIの指示(indication)によらずにタイプ1(RI+PTI)の周期が設定される場合に、タイプ1(RI+PTI)の周期は、PTI=0の時のタイプ3(すなわち、タイプ1‐タイプ2‐タイプ3順の報告モードにおいてのタイプ3)を基準に設定することができる。
第三の方案として、PTIの指示によらずにタイプ1(RI+PTI)の周期が設定される場合に、タイプ1(RI+PTI)の周期は、PTI=0の時のタイプ2(すなわち、タイプ1‐タイプ2‐タイプ3順の報告モードにおいてのタイプ2)を基準に設定することができる。
第四の方案として、タイプ1(RI+PTI)の周期をPTIの指示によって異なるように設定することができる。例えば、PTI=1の場合に、一つのタイプ3(WB I2/CQI)、及び一つまたは複数のタイプ4(SB I2/CQI)の伝送のための一つの循環(one cycle)が設定されるとき、タイプ1(RI+PTI(=1))の周期は、該一つの循環の整数倍に設定することができる。一方、PTI=0の場合に、一つのタイプ2(WB I1)及び一つのタイプ3(WB I2/CQI)の伝送のための一つの循環が設定されるとき、タイプ1(RI+PTI(=0))の周期は、該一つの循環の整数倍に設定することができる。このようにPTI=0とPTI=1の時に要求される最小循環が互いに異なるように設定することができる。
第五の方案として、PTI=1のときにCQI/PMI伝送のために必要な区間(duration)と、PTI=0のときにCQI/PMI伝送のために必要な区間とが異なる場合に、より長い区間を有する方の区間を基準に、短い区間を有する方でフィードバック情報の反復的な伝送が行われるようにしてもよい。例えば、PTI=0のときに1個のタイプ2(WB I1)及び1個のタイプ3(WB I2/CQI)の伝送が要求され、PTI=1のときに1個のタイプ3(WB I2/CQI)及び複数個のタイプ4(SB I2/CQI)の伝送が要求されるとすれば、PTI=0の場合が短い区間に該当し、PTI=1の場合が長い区間に該当する。この場合、長い区間の長さに対応する分だけ、短い区間を繰り返すことができる。すなわち、PTI=0の場合のタイプ2及び/またはタイプ3が繰り返し伝送されるようにすることができる。ここで、タイプ2が報告された後にタイプ3が反復的に報告されるようにしてもよく、タイプ2、タイプ3の両方が反復的に報告されてもよい。
第六の方案として、PTI=1のときにCQI/PMI伝送のために必要な区間(duration)と、PTI=0のときにCQI/PMI伝送のために必要な区間とが異なる場合に、より短い区間を有する方の区間を基準にして長い区間を有する方の一部の報告内容を落としたり、次のタイプ1伝送区間で伝送するようにしてもよい。例えば、PTI=0のときに1個のタイプ2(WB I1)及び1個のタイプ3(WB I2/CQI)の伝送が要求され、PTI=1のときに1個のタイプ3(WB I2/CQI)及び複数個のタイプ4(SB I2/CQI)の伝送が要求される場合に、PTI=0の場合が短い区間に該当し、PTI=1の場合が長い区間に該当する。この場合、長い区間を有するPTI=1の方で一部の情報(例えば、タイプ4)を落とし、1個のタイプ3及び1個のタイプ4を報告するようにすることができる。また、タイプ4がバンド循環方式でCQI/PMIを報告する場合では、タイプ1伝送区間によって異なるBPのCQI/PMIが伝送されるようにしてもよい。
一方、前述した3GPP LTEリリース−10システムで適用可能なPUCCH報告モードの例示についてより具体的に説明する。
3GPP LTEリリース−10システムで種々の下りリンク伝送モードが定義されることに応じて、下りリンク伝送のためのCSIをPUCCHを用いて伝送するために様々なPUCCHフィードバック報告モードを定義することができる。このとき、互いに異なった2個のプリコーダインデックス(I1及びI2)(本明細書では、I1及びI2をそれぞれ、PMI1及びPMI2と称することもあり、それぞれW1及びW2と称することもある。)を用いること、及び既存の3GPP LTEリリース−8/9で定義されたPUCCH報告モードを基本的に用いることを考慮することができる。PUCCH伝送リソースには制約があるため、コードブックサブサンプリング(sub−sampling)などを用いた報告ビット幅最適化(reporting bitwidth optimization)を考慮したPUCCH報告モードを設計することが要求される。以下では、3GPP LTEリリース−10システムに適用可能なPUCCHフィードバック報告モードに対して本発明で提案する例示を説明する。
まず、PUCCH報告ビットのサイズは、(3GPP LTEリリース−8のように)11ビットを越えないように設定することができる。これを考慮して、それぞれのPUCCH報告モードのビットサイズが適切に設定されるようにしなければならない。また、3GPP LTEリリース−8システムでのPMI伝送に関するPUCCH報告モード(上記表5のPUCCH報告モード1−1、2−1)の拡張(extension)として3GPP LTEリリース−10システムに適用されるPUCCH報告モードを定義することができる。これにより、3つの新しいPUCCH報告モードを定義することができる。
上記表5のPUCCH報告モード1−1の一つの拡張形態としてPUCCHモード−Aを定義し、上記表5のPUCCH報告モード1−1の他の拡張形態としてPUCCHモード−Bを定義し、上記表5のPUCCH報告モード2−1の拡張形態としてPUCCHモード−Cを定義することができる。モード−A、B、Cはそれぞれ、上記表38のMode 1−1−1、1−1−2、2−1に対応する。これら3つのPUCCH報告モードにおいて一つのタイミング(サブフレーム)で伝送される制御情報を報告タイプで表現することができる。以下ではPUCCH報告モード−A、B及びCのそれぞれで伝送される報告タイプについて説明する。
PUCCH報告モード−Aでは、2個の報告タイプ(タイプ−5及びタイプ−2a)を用いることができる。タイプ−5は、ジョイントコーディングされたRI及びW1フィードバックであり、タイプ−2aは、WB CQI及びW2フィードバックである。
PUCCH報告モード−Bでは2個の報告タイプ(タイプ−3及びタイプ−2b)を用いることができる。タイプ−3は、RIフィードバックであり、タイプ−2bは、WB CQI、W1及びW2フィードバックである。
PUCCH報告モード−Cでは4個の報告タイプ(タイプ−6、タイプ−2a、タイプ−7及びタイプ−8)を用いることができる。タイプ−6は、ジョイントコーディングされたRI及びPTIフィードバックであり、タイプ−2aは、WB CQI及びW2フィードバックであり、タイプ−7は、WB W1フィードバックであり、タイプ−8は、選択された帯域の指示子を含むSB CQI及びW2フィードバックである。
これらの種々の報告タイプは異なったサブフレームで報告されるので、プリコーダインデックスW1及びW2が互いに異なったタイミングに報告されるPUCCH報告モード−A及びCでは、全体プリコーディング行列及びそれに基づいて計算されるCQIを決定するために、複数個のサブフレーム(TTI)が要求される。
以下では、PUCCH報告モードのサブサンプリングについて説明する。まず、既存のPUCCH報告モード1−1の拡張に該当するPUCCH報告モード−A及びBについて説明する。
PUCCH報告モード−A及びBに対してコードブックサブサンプリングが適用されない場合に、報告タイプに対するフィードバックオーバーヘッド(すなわち、要求されるビット数)をランク値によって整理すると、下の表39のように表すことができる。
表39で、PUCCHモード−Bにおける一部のタイプ−2報告は11ビットを超えるので、PUCCH伝送ビットの制限を越えることになる。したがって、下の表40のように、PUCCHモード−Bにおいてタイプ−2報告に対してコードブックサブサンプリングを適用することができる。
表39の例示で、タイプ−2a報告は11ビットを超えず、サブサンプリングを必要としないが、タイプ−5報告は、タイプ−3報告に比べて2倍のビットを必要とする。タイプ−5及びタイプ−3報告がランク情報を運ぶ(carry)ので、これらの報告タイプはロバストな信頼性(robust reliability)を有しなければならない。ランク情報はPUCCH報告において高い優先順位を有し、同じサブフレームで複数個のタイプが報告されなければならない場合に、RI伝送サブフレームでCQI及びPMIは落ちる(drop)ことがある。このような点を考慮すると、ランクフィードバックの信頼性を高めるためにタイプ−5報告にもコードブックサブサンプリングが適用されるとよい。
タイプ−5報告へのサブサンプリングの適用は、例えば、表41乃至表44のように示すことができる。表41及び表42は、最大ランク2の場合に関する例示であり、表43は、最大ランク4の場合に関する例示であり、表44は、最大ランク8の場合に関する例示である。
表41の例示は、RIに対するタイプ−5のビットを5ビットに固定し、W1はフルセットとして用い得るため、システム性能を向上させることができる。
表42の例示は、RIに対するタイプ−5のビットとして4ビットを用いるため、表36の例示に比べてよりロバストにRIを伝送することができる。一方、W1のフルセットを用いるのではなく、サブサンプリングされたW1を用いるので、システム性能の面では表40の例示に比べて低い性能を示すことがある。一方、表42、表43及び表44の例示によって構成される場合には、最大ランクにかかわらずに、ランク1及び2のW1、W2が同一セットで構成されるので、入れ子(nested)特性を有することができる。
上述したPUCCHモード−Aとモード−Bとを対比すると、PUCCHモード−Aに対するコードブックサブサンプリングにより、共通−位相特性(co−phase property)を維持しながらビーム単位(beam granularity)を減らすことができる。一方、PUCCHモード−Bに対するコードブックサブサンプリングにより、PUCCHモード−Aに比べてより精密なビーム単位が提供されるが、共通−位相特性は低くなる。
次に、既存のPUCCH報告モード2−1の拡張に該当するPUCCH報告モード−Cについて説明する。
PUCCHモード−Cに要求されるフィードバックオーバーヘッド(フィードバックビット数)は表41のように表すことができる。
表45で示すように、タイプ−6の報告において、PTI=1のランク2乃至4ではタイプ−8報告のために要求されるビットが11ビットを超えるので、これに対してコードブックサブサンプリングを適用することができる。前述のPUCCHモード−Bに用いられたコードブックサブサンプリングと類似の原理をタイプ−8のW2に適用することができる。また、表45に示すように、PUCCHモード−CのRIフィードバック信頼性は、1ビットのPTI指示によって前述のPUCCHモード−Bに比べて低くなる。また、W1報告の動作周期(duty cycle)はRIの動作周期に比べて長くなる。このような点を考慮して、報告されるタイプに対する報告タイミング及び優先順位を決定することができる。
(フィードバック情報の優先順位)
上記のようにフィードバック情報の伝送タイミングに関する報告モードが定義される場合に、それぞれのモードで制御情報が衝突する場合に落としうる制御情報について以下に説明する。
下りリンクチャネルに関するCQI/PMI/RI情報を上りリンクチャネルを通じて報告することができる。各制御情報の伝送優先順位は、各制御情報の属性(報告周期、適用される帯域幅、他の制御情報の選択/計算のベースになるか等)によって決定すればいいので、以下では、各制御情報の属性についてまず説明する。
RIは、報告されうる最大レイヤーの個数によってRIビットが決定される。RIは一般にCQI/PMIに比べて長−期間(long−term)で報告され、一つの搬送波観点でシステム帯域幅(WB)単位に適用可能である。
PMIは、下りリンク伝送に適用されるプリコーディング行列の集合であるコードブックの指示子として伝送されうる。コードブックは単一インデックスで表現されてもよく、異なった2個のインデックス(すなわち、I1及びI2)で表現されてもよい。例えば、3GPP LTEリリース−8/9で2伝送アンテナまたは4伝送アンテナのために定義されたコードブックでは、単一インデックスでプリコーダ要素を決定することができる。拡張されたアンテナ構成を支援する3GPP LTEリリース−10で新しく定義される8伝送アンテナ伝送のために定義されたコードブックでは、異なった2個の指示子(I1、I2)を用いてプリコーダ要素を決定することができる。I1及びI2を用いる場合に、各インデックスが報告される周期及び適用される周波数帯域幅を互いに異なるように定義することができる。I1は、例えば、コードブックの行インデックス(row index)を表すものとも説明することができる。I1は、比較的長−期間の周期または短−期間(short−term)の周期で報告され、一つの搬送波の観点で定義されるシステム帯域幅(WB)に適用することができる。一方、I2は、例えば、コードブックの列インデックス(column index)を表すものとも説明することができる。I2は、比較的短−期間の周期で報告され、一つの搬送波の観点で定義されるシステム帯域幅(WB)に適用されてもよく、サブ帯域(SB)単位に適用されてもよい。
もし、伝送周期の観点でI1指示子がI2指示子よりも長−期間の周期で報告される場合に、I1指示子はI2指示子に比べて高い優先順位で報告されなければならない。言い換えると、I1及びI2報告が同じサブフレームで設定される場合に、I1を伝送し、I2を落とす(drop)ことができる。
CQI情報は、決定されたプリコーダに基づいて計算される値であり、I2指示子と一緒に報告されてもよい。
以下では、上記表38のPUCCH報告モードを取り上げてフィードバック情報の伝送優先順位について具体的に説明する。
上記表38のMode 1−1−1−は、WBに適用されるRI及びI1が長−期間で報告され、WBに適用されるI2及びCQIが短−期間で報告されると定義することができる。そのため、上記表38のMode 1−1−1で、(RI+I1)と(I2+CQI)の伝送タイミングが衝突する場合に、(I2+CQI)を落とすことができる。すなわち、長−期間で報告されるRI及びI1は、短−期間で報告されるI2及びCQIよりも高い優先順位で報告されるようにすることができる。
上記表38のMode 1−1−2は、WBに適用されるRIが長−期間で報告され、WBに適用されるI1、I2及びCQIが短−期間で報告されると定義することができる。上記表38のMode 1−1−2で、(RI)と(I1+I2+CQI)の報告周期が衝突する場合に、(I1+I2+CQI)を落とすことができる。すなわち、長−期間で報告されるRIは、短−期間で報告されるI1、I2及びCQI情報よりも高い優先順位で報告されるようにすることができる。
上記表38のMode2−1では、RIがPMI/CQIよりも高い優先順位を有するようにすることを考慮することができる。すなわち、上記表38のMode2−1(1)で、(RI+PTI)と(I1)または(I2+CQI)の報告周期が衝突する場合には、(I1)または(I2+CQI)を落とすことができる。また、上記表38のMode2−1(2)で、(RI+PTI)と(I2+CQI)_WBまたは(I2+CQI)_SBとが衝突する場合には、(I2+CQI)_WBまたは(I2+CQI)_SBを落とすことができる。
また、上記表38のMode2−1では、PTIの指示(indication)にしたがって、後続して報告される情報の属性を決定することができる。PTIが0を指示する場合(すなわち、Mode2−1(1))では、WBに適用されるI1が報告され、WBに適用されるI2及びCQIが報告される。この時、I1はI2及びCQIよりも長−期間で報告されてもよく、同じ周期で報告されてもよい。一方、PTIが1を指示する場合(すなわち、Mode2−1(2))では、WBに適用されるI2及びCQIが報告され、SBに適用されるI2及びCQIが報告される。この時、WBに適用されるI2及びCQIは、SBに適用されるI2及びCQIよりも長−期間で報告される。Mode2−1で、PTIはRIと一緒に報告され、長−期間で報告される。
Mode2−1で、(RI、PTI)、(I1)_WB、(I2、CQI)_WB及び(I2、CQI)_SB伝送周期をみると、(I1)_WBは(RI、PTI)よりも長−期間で報告されてもよい。したがって、Mode2−1のような場合では、(I1)_WBの情報は(RI、PTI)_WBに比べて高い優先順位で報告されるようにすることが好ましい。すなわち、(I1)_WBと(RI、PTI)_WBとが衝突する場合に、(RI、PTI)_WBを落とすことができる。
(実施例7)
本実施例7では、多重搬送波(または、キャリアアグリゲーション)が適用される場合において、多重制御情報が報告される時に適用されうる伝送優先順位を決定する方案について説明する。以下の説明において、多重搬送波またはキャリアアグリゲーションが適用されるという意味は、1個より多い搬送波(または、サービングセル)が設定(configure)されることを指す。すなわち、本実施例は、端末に複数個の搬送波(またはセル)が設定される場合に適用可能である。
多重搬送波伝送において、下りリンクに設定される複数個の搬送波に関する制御情報を上りリンク搬送波を用いて端末から基地局に報告するとき、特定目的のために設定された一つの搬送波(例えば、UL P−cell)を用いて制御情報を報告することができる。この場合、下りリンクのそれぞれの搬送波のための制御情報の伝送周期は、それぞれの搬送波別に独立して設定されうる。すなわち、肯定SR/HARQ−ACK/CQI/PMI/RIなどをそれぞれの搬送波別に独立的な伝送周期で上りリンク搬送波を用いて報告することができる。もし、一つの上りリンク搬送波により制御情報が搬送されるとすれば、異なる種類の制御情報が互いに衝突する場合があり、このような場合にいずれの制御情報に伝送優先順位を与えるかを決定する必要がある。以下では、下りリンク多重−搬送波伝送を效果的に支援するための本発明の制御情報伝送方案について説明する。
第一の方案として、肯定SRまたは下りリンク多重−搬送波のためのHARQ−ACK情報が報告されるタイミングと、CQI/PMI/RIが報告されるタイミングとが一致する場合には、CQI/PMI/RIを落とすことができる。
第二の方案として、下りリンク個別搬送波のCQI/PMI/RI情報は独立した伝送周期で報告されるように設定し、下りリンク搬送波の優先順位によってCQI/PMI/RI報告の優先順位を決定することができる。例えば、搬送波−Aが搬送波−Bに比べて、報告に対する優先順位が高いとすれば、搬送波−Aに対するCQI/PMI/RIと搬送波−Bに対するCQI/PMI/RIとが衝突する場合には、搬送波−Bに対するCQI/PMI/RIを落とすことができる。
第三の方案として、多重−搬送波伝送において下りリンク多重−搬送波のためのCQI/PMI/RIが報告される周期にCQI/PMI/RIが互いに衝突する場合に、いずれの情報が落ちるかを決定することができる。いずれの下りリンク搬送波に対するものかにかかわらず、フィードバック情報の属性に基づいて優先順位を与えることができる。CQI/PMIは、最後に報告されたRIに基づいて計算及び選択されうる。プリコーダに対して多重インデックス(例えば、I1及びI2)を報告する場合に、それぞれのプリコーダは最後に報告されたRIに基づいて計算及び選択され、I2と共に伝送されるCQIは、最後に報告されたRI、最後に報告されたI1及び現在伝送されるI2に基づいて計算されうる。または、I1/I2と共に報告されるCQIは、最後に報告されたRI及び現在報告されるI1/I2に基づいて計算されうる。これを考慮して、より長−期間の周期で報告される制御情報に相対的に高い優先順位を付与できる。例えば、I1が最も高い優先順位を有し、RIがその次の優先順位を有し、I2及びCQIがその次の優先順位を有するように設定するこができる。低い優先順位の制御情報が高い優先順位の制御情報と同じタイミングに伝送されるように設定された場合に、低い優先順位の制御情報を落とし、高い優先順位の制御情報を伝送することができる。
多重搬送波が設定された場合にPUCCHを用いた周期的CSI報告の優先順位に関する上記の方案を整理すると、次の通りである。
まず、端末に1個より多いサービングセル(more than one serving cell)が設定される場合に、端末は、任意のサブフレームで(in any given subframe)ただ一つのサービングセルに対するチャネル状態情報(CSI)を伝送することができる。
任意のサブフレームでフィードバック情報の属性によって第1サービングセルのフィードバック情報が第2サービングセルのフィードバック情報よりも高い優先順位を有すると、より低い優先順位の第2サービングセルのフィードバック情報を落とすことができる。フィードバック情報の優先順位は、例えば、RIまたは長−期間報告周期を有するPMI(または、広帯域PMI(W1またはI1))を含むCSIが、他のCSIに比べて高い優先順位を有することができる。他のCSIでは、長−期間報告周期を有する(または広帯域属性の)PMI及び/またはCQIが、短−期間報告周期を有する(またはサブ帯域属性の)PMI及び/またはCQIに比べて高い優先順位を有することができる。
(実施例8)
本実施例8では、多重の制御情報が報告される時、ある制御情報が落ちる場合に関する報告方案について説明し、RIまたはI1(PMIまたはW1)が落ちる場合に関する具体的な報告方案について説明する。
本実施例8では、例示的に一つの搬送波の側面でRIまたはI1落ちの場合の報告方案について説明するが、これに制限されるものではない。例えば、本実施例8の内容は、本文書で説明する多重搬送波(または、1個より多いサービングセル)が設定される端末でフィードバック情報(例えば、CSI)の衝突時に優先順位に基づいて所定のフィードバック情報が落ちる例示にも適用することができる。例えば、CSI情報の属性に基づく優先順位、またはサービングセルに対する既に定義された優先順位によって落ちる情報がRIまたはI1(長−期間広帯域属性のPMIまたはW1)である場合における具体的なCSI報告方案として、以下に説明する例示を適用することができる。
以下では、CQI/PMI/RIが上記表38のMode2−1(すなわち、Mode2−1(1)及びMode2−1(2))によってPUCCHを通じて周期的に報告される場合を仮定して、制御情報落ちが適用される場合の報告方案について説明する。
図27及び表46を参照してMode2−1での制御情報伝送方案について具体的に説明する。図27は、Mode2−1の場合にRI/PMI/CQIが報告されるタイミングを示す例示である。表46は、Mode2−1の場合にRI/PMI/CQI報告のタイミング及び属性を説明するためのものである。
I1、I2及びCQIは、報告されるRIの指示(indication)にしたがって決定されうる。表46のCase 1では、ランク−Nという情報が報告されると、これに基づいてランク−NのためのコードブックからI1が選択されて報告される。その後、選択されたI1に基づいてI2が選択され、CQIが計算されて報告される。その後、ランク値が変わってRI値がランク−Mと報告されると、以降はランク−Mに基づいてI1、I2が選択されてCQIが計算される。
一方、表46のCase 2−1及びCase 2−2は、RIが落ちた場合の制御フィードバック情報属性を示すものである。表46のCase 2−1及び2−2は、RIが落とされたとき、I1及びI2、CQIが参照するRIの情報を表す。I1、I2及びCQIは、最も最近に報告されたRIのランク値に基づいて選択/計算されると定義すれば、RIが落ちる状況でもI1、I2及びCQIの選択/計算には問題がない。すなわち、Case 2−1でランク−Mを表すRIが落ちる場合に、端末は最後に報告されたRIランク値(すなわち、N)に基づいてI1、I2及びCQIを選択/計算すればいい。また、Case 2−2のようにPTIが0または1に設定されても、最後に報告されたランク値に基づいてI1、I2及びCQIを選択/計算することができる。ここで、PTI 1の場合のRIは、PTI 0の場合のRIで報告されたランク情報と同じランク情報を報告することが好ましい。
一方、I1が落ちる場合を考慮することができる。I1情報はI2の選択とCQI計算のための情報として用いられる。ランク情報が変わる瞬間にI1が落ちると、I2選択とCQI計算に混乱が起こる。例えば、表46のCase 3−1及びCase 3−2のように、ランク情報がNからMに変わる状況でランク−MベースのI1が落ちると、以降、選択/計算されるべきI2、CQI情報においてはランク−MベースのI1情報がないため、選択/計算に問題が発生する。したがって、I1が落ちる場合に対するI1選択及びCQI計算における不明瞭性を解消することが要求される。
以下では、I1が落ちる場合のI2及びCQIの選択/計算に対する本発明の例示について説明する。
(実施例8−A)
I2/CQI計算がランクMに基づいて行われるべき場合に、以前に報告されたランクMに対するI1のうち、最も最近に報告されたI1(for rank−M)に基づいてI2及びCQIを計算することができる。または、I2/CQI計算がランクMに基づいて行われるべき場合に、ランク−MベースのI1をあらかじめ−定義(pre−define)して用いてもよい。言い換えると、最も最近に報告されたI1(第1PMI)が最も最近に報告されたRIと異なるRIを仮定して計算された場合や、または、最も最近に報告されたI1がない(または落ちた)場合には、I2(第2PMI)またはCQIは、あらかじめ定義されたI1(第1PMI)に基づいて選択/計算すればいい。例えば、あらかじめ定義されたI1(第1PMI)は、最も最近に報告されたRIを条件とするコードブックサブセット制限(codebook Subset Restriction)のビットマップパラメータで許容される最小のインデックスを持つI1(第1PMI)と定義することができる。これにより、以前に報告されたランクMに対するI1がない場合にもランク−Mに対するI2及びCQIを選択/計算することができる。これを表47のように整理することができる。
(実施例8−B)
ランクがNからMに変更されるとき、ランク−Mに対するI1が落ちる場合には、最も最近に報告されたI1のランクの情報をオーバーライド(override)することができる。
例えば、ランク−Mを指示するRIが伝送され、ランク−Mに対するI1報告が落ち、且つ後続してランク−Mに基づくI2/CQIが選択/計算されなければならない場合に、最も最近に報告されたI1がランク−Nに基づいて選択された指示子である場合を仮定することができる。この場合には、最も最近に報告されたRIに基づくランク情報(すなわち、ランク−M)を無視し、最も最近に報告されたI1及び該I1のランク値(ランク−N)に基づいてI2/CQIを計算することができる。また、次のRI(依然としてランク−Mを表す)伝送周期で報告されるPTI指示によってWB I2、CQIとSB I2/CQIが報告されなければならない場合にも、ランク−Mに基づいて選択されたI1が落ちた状態であるから、この場合にも、最も最近に報告されたI1及びそのI1のランクに基づいてI2/CQIを計算すればいい。これを整理すると、表48のようになる。
(実施例8−C)
I1が落ちる場合には、その次のRI報告周期にはPTI=0を指示してI1が報告されるようにすることができる。これを整理すると、表49のようになる。
(実施例8−D)
I1が落ちる場合に、I1の報告をずらしてI1を報告するようにすることができる。例えば、I1の報告タイミングに続くN番目のサブフレームでI1を報告するようにすることができる。
例えば、N番目のサブフレームは、元のI1報告タイミング以後のCQI報告タイミングのうち一つになるようにN値が設定されうる。CQIが報告されることに約束された周期のうち任意のタイミングで、そもそも伝送されるべき制御情報に代えて、落ちたI1が報告されてもよい。例えば、図28(a)に示すように、I1が報告された後にI2/CQIが報告されることになっていたとすれば、I2/CQIを報告する代わりにI1を報告することができる。または、I1が落ちた直後のCQI報告タイミングで、落ちたI1が報告されてもよい。または、図28(b)に示すように、元のI1報告タイミングの直後のサブフレームで、落ちたI1が報告されるようにN値が設定されてもよい。これを整理すると、表50のようになる。
(実施例9)
本実施例9では、多重の制御情報が報告される場合における制御情報伝送の優先順位について説明し、且つ多重−搬送波伝送の場合における制御情報伝送の優先順位の具体的な設定方案について説明する。以下の説明において、多重搬送波またはキャリアアグリゲーションが適用されるという意味は、1個より多い搬送波(またはサービングセル)が設定(configure)されることを指す。すなわち、本実施例は、端末に複数個の搬送波(またはセル)が設定される場合に適用可能である。
3GPP LTEシステムにおいて下りリンクチャネルを測定して上りリンクチャネルを用いて報告するとき、下りリンクチャネルに関する情報としてRI/PMI/CQIなどを報告することができる。ここで、PUCCHを用いて下りリンクチャネル情報を報告する場合に、CQI/PMIが適用される周波数単位(frequency granularity)によって大きく2つのモードを用いることができる。WBに適用されるCQI/PMIを報告するモードはPUCCH報告モード1−1系列と呼び、WB CQI/PMIと一緒にSB CQIを報告するモードをPUCCH報告モード2−1系列と呼ぶことができる。PUCCHは、一度に送りうるチャネル容量に制約があるから、ランク、WB CQI/PMI、SB CQIは互いに異なったタイミングに報告されると定義すればよい。図29では、各チャネル情報が報告されるタイミングの一例を示す。各チャネル情報が報告される周期を比較すると、RIは相対的に長−期間周期で報告され、SB CQI/PMI、SB CQIは相対的に短−期間で報告される。
多重−搬送波(キャリアアグリゲーション)伝送が適用されることを考慮すると、下りリンクの各搬送波の情報を測定して報告しなければならない。下りリンクチャネル情報は一つの上りリンク搬送波(例えば、UL P−cell)を用いて報告でき、下りリンクの各搬送波に関する情報を報告するタイミングは、DL搬送波別に独立した伝送周期を有するように設定することができる。このような場合、一つの上りリンクの搬送波で報告しなければならないDL搬送波に関する情報の報告タイミングが重なる(すなわち、異なったDL搬送波に関する情報が同じ時間に報告される)場合がある。
これを解決するために、各CSI(RI/PMI/CQI)に優先順位を定め、優先順位の高い情報を伝送し、低い優先順位を有するチャネル情報は落とすことができる。図29に示すように、ランク情報は比較的長−期間周期で報告され、CQI/PMI情報は比較的短−期間情報で報告されるから、相対的に長−期間周期で報告される情報に伝送優先順位を与えて、最新のチャネル情報が報告されるようにすることができる。
3GPP LTE−Aシステムでは、8伝送アンテナ伝送に関するプリコーディング情報を表すために2個のインデックス(I1及びI2(またはPMI1(W1)及びPMI2(W2))を用いるコードブックを定義している。プリコーダ要素に関する情報を明確に決定するためには、2個のインデックスが全て報告されなければならない。I1は比較的長−期間/WBの情報として報告され、I2は比較的短−期間/SB情報として報告されうる。既存の3GPP LTEリリース−8/9システムでのCSI報告と比較して、2個のコードブック指示子をどのような方式で報告するかを追加的に定義する必要がある。これについて、RI、I1、I2及びCQI情報を報告するために、下記のような、上記表38のMode2−1(1)及びMode2−1(2)と同一のPUCCH報告モードを適用することができる。
上記表38のMode2−1で説明した通り、PTIによって、次に報告される情報の属性が決定される。すなわち、RIと共に伝送されるPTIが0に設定されると、W1が伝送され、その後にWB W2とCQIが伝送される。この時、W2とCQIは先に報告されたW1に基づいて選択/計算される。PTIが1に設定されると、WB W2/CQIが伝送され、その後にSB W2/CQIが伝送される。図30は、Mode2−1によって、PTI=0の時、及びPTI=1の時におけるのCSI報告タイミングを示す図である。
CSIの報告周期を見ると、図30に示すように、W1が相対的に少なく頻繁で報告され、RI+PTIはW1に比べて比較的頻繁に報告される。そして、WB W2/CQIとSB W2/CQIは頻繁に報告される。したがって、前述したように、多重−搬送波伝送において特定タイミングで伝送されるCSI情報を選択しなければならないとき、それぞれのCSI情報の伝送優先順位は、W1>RI+PTI>W2=CQIと定義することができる。
一方、上記表38のMode 1−1−1及びMode 1−1−2のようなPUCCH報告モードを適用してもよい。このようなPUCCH報告モードでは、報告周期に基づいて各CSIのそれぞれのCSI情報の伝送優先順位を決定することができる。すなわち、上記表38のMode 1−1−1では(RI+I1)_WB>(I2+CQI)_WBの優先順位が定義され、上記表38のMode 1−1−2では(RI)_WB>(I1+I2+CQI)_WBの優先順位が定義される。
ここで、多重−搬送波伝送が適用される場合には、第1DL搬送波に対する(RI+I1)_WBと第2搬送波に対する(RI)_WB伝送とが衝突することがある。I1は、場合によってはRIよりも相対的に長−期間の周期で報告される点を考慮すると、I1の落ちによる影響がより大きいこともあるから、I1の優先順位を高く設定することができる。すなわち、(RI+I1)>(RI)の優先順位を有するように設定することができる。
上記表38のような3つのフィードバックモード(Mode 1−1−1、Mode 1−1−2及びMode 2−1)を総合的に考慮すると、I1)_WBが最も高い優先順位を有するように設定すればよい。
多重搬送波が設定された場合にPUCCHを用いた周期的CSI報告の優先順位に関する上記の方案を整理すると、下記の通りである。
まず、端末に1個より多いサービングセル(more than one serving cell)が設定される場合に、端末は任意のサブフレームで(in any given subframe)ただ一つのサービングセルに関するチャネル状態情報(CSI)を伝送することができる。
任意のサブフレームでフィードバック情報の属性によって第1サービングセルのフィードバック情報が第2サービングセルのフィードバック情報よりも高い優先順位を有すると、第2サービングセルのフィードバック情報をより低い優先順位により落とすことができる。フィードバック情報の優先順位は、例えば、RI、(RI+I1)_WB、(RI+PTI)またはI1_WBが、他のCSIに比べて高い優先順位を有することができる。
(実施例10)
本実施例10では、多重の制御情報が報告される場合における制御情報伝送の優先順位について説明し、RI及びPTIが落ちる場合に対するフィードバック方案について、以下の実施例10−A及び10−Bを用いて説明する。
(実施例10−A)
上記表38のMode 2−1のようなPUCCH報告モードが適用される場合に、RI+PTIは種々の理由で落とすことがある。この場合には、最も最近に報告されたRI+PTIの指示にしたがって次に報告される情報を決定することができる。
例えば、RI+PTI(=0)が報告されると、続いて(W1)_WBが報告され、(W2+CQI)_WBが報告されるように設定される。この場合に、RI+PTI(=0)が落ちると、続いて報告される情報は、最後に報告されたPTIの値によって決定されうる。図31では、RI+PTI(=0)が落ちる場合に、最後に報告されたPTIが1を指示するので、これによって(W2+CQI)_WBが報告され、(W2+CQI)_SBが報告される例示を示す。
(実施例10−B)
上記表38のMode 2−1のようなPUCCH報告モードが適用される場合に、RI+PTIが落ちると、最も最近に報告されたRIが指示するランク値にしたがって、後続して報告される情報を計算/選択することができる。
例えば、RI(=M)+PTIが報告されると、後続して伝送されるW1、W2、CQIはランク−Mに基づいて選択/計算されて報告されなければならない。この場合に、RI(=M)+PTIが落ちると、後続して報告される情報は、最後に報告されたRIのランク値に基づいて選択/計算されうる。図32では、RI(=M)+PTIが落ちる場合に、W1_WBがランク−Mではなく最後に報告されたRI(=N)によってランク−Nに基づいて選択及び報告されることを示している。この場合に、後続するW1/CQIは、ランク−N及びランク−Nに基づくW1に基づいて選択/計算される。もし、PTIの指示タイミングが決定されていると、PTIの指示は、決定されたタイミングによって報告されればよい。
(実施例11)
本実施例11では、PUCCH報告モードに適用可能なコードブックサブサンプリング方案、及びMU−MIMO場合とPUSCH報告モードの定義について説明する。
(実施例11−A)
拡張されたアンテナ構成を支援するシステム(例えば、3GPP LTEリリース−10システム)において、既存のPUCCH報告モードの拡張として、上記の表38のような3つのPUCCH報告モード(Mode 1−1−1、Mode 1−1−2、Mode 2−1)(または、モード−A、モード−B、モード−C)を適用することができる。
Mode 1−1−1は、ジョイントコーディングされたRI及びI1を報告し、広帯域CQI及び広帯域I2を報告するモードである。Mode 1−1−2は、(RI)_WB、(I1+I2+CQI)_WBを伝送するモードである。Mode2−1は、PTIによって異なるフィードバック情報を伝送することができる。PTI=0の場合には(RI+PTI(0))、(I1)_WB、(I2+CQI)_WBを伝送することができる。PTI=1の場合には、(RI+PTI(1))、(I2+CQI)_WB、(I2+CQI)_SBを伝送することができる。一方、本明細書で、2個のプリコーダインデックスI1及びI2はそれぞれW1及びW2と表現されてもよい。
以下では、それぞれのPUCCH報告モードに対してコードブックサブサンプリングを適用して報告帯域幅最適化を達成しながら、PUCCHフィードバックカバレッジ(coverage)を既存の3GPP LTEリリース−8/9と同一に維持する方案について説明する。
PUCCH報告モード1−1−1及び1−1−2に要求されるシグナリングオーバーヘッドは、上記の表39と同一である(表39で、Mode−AはPUCCH報告モード1−1−1に該当し、Mode−BはPUCCH報告モード1−1−2に該当する)。
上記の表39からわかるように、PUCCH報告モード1−1−1でタイプ−5(ジョイントコーディングされたRI及びW1)報告のために6ビットが要求される。RIがW1とジョイントコーディングされながらRI及びW1のために6ビットが割り当てられるため、RI伝送のカバレッジが既存の3GPP LTEリリース−8システムに比べて著しく低くなり、RI検出の失敗または性能の低下につながることがある。したがって、RIのカバレッジを増加させるためにW1をサブサンプリングすることを考慮することができる。一方、Mode 1−1−1で、タイプ−2a(W2及びCQI)報告はタイプ−5報告に比べてより頻繁に更新されるため、タイプ−2a(W2及びCQI)を必ず保護する必要はないといえる。したがって、報告される帯域幅が1ビットサイズを超えない限り、W2に対するサブサンプリングは不要である。
PUCCH報告モード1−1−2では、RIが他のCSI情報とジョイントコーディングされないため、RIカバレッジが既存の3GPP LTEリリース−8システムと同一に維持されうる。しかし、上記の表39に示すように、ランク1、2、3、4ではタイプ−2b(W1+W2+CQI)報告に対して11ビットを超えるシグナリングオーバーヘッドが要求される。したがって、3GPP LTEリリース−8のPUCCHフォーマット2を再使用するためにはコードブックサブサンプリングが必要となる。
まず、PUCCH報告モード1−1−1に適用可能なサブサンプリング方案について説明する。
W1候補は、伝送ランクによって異なった個数にすることができる。すなわち、上記の表11乃至表18のように、W1の候補の個数を、ランク1乃至8に対してそれぞれ16個、16個、4個、4個、4個、4個、4個、1個にすることができる。RI及びW1がジョイントコーディングされて報告される場合に、要求されるシグナリングオーバーヘッドは6(=ceiling(log2(53)))ビットである。RIカバレッジを拡張するために、W1のサブサンプリングを用いてシグナリングオーバーヘッドを5または4ビットに減らすことを考慮することができる。W1のサブサンプリングの例示は、下の表51のようである。
二重−段階(dual−stage)コードブック構造ではビームグループ間に重なる(overlapped)ビームが存在するので、表51のAlt−1方案のように、コードブックから奇数番のW1のみを除外する方式でW1に対してサブサンプリングを適用しても、コードブックの全てのビームを維持することができる。しかし、全体コードブックを構成するためのW1及びW2が異なったサブフレームで伝送されるため、サブサンプリングの適用されない全体コードブックを用いる場合に比べて性能低下が発生することはある。一方、上記の表51のAlt−2方案のように、より多いビームを除外するサブサンプリングが適用される場合には、コードブックの全てのビームを維持する上記Alt−1方案と違い、コードブックにおいていくつかのビームが用いられないことがあり、性能低下が発生する。
表52は、8×2 SU−MIMO方式の伝送において、コードブックサブサンプリングの適用によるPUCCH報告モード1−1−1のシステムレベル性能を示すものである。表52では、ランク−1及び2に対してW1及びW2のビットとして4+4を用いる場合を基準に、Alt−1及びAlt−2方案が適用されるとき、交差−極性(cross−polarized)及び共通−極性(co−polarized)アンテナ構成の場合における平均スペクトル効率(Spectral Efficiency;SE)及びセル−境界(cell−edge)SEを表す。表52のAlt−1方案では平均SE及びセル−境界SEの両方でわずかな(marginal)性能低下が発生するが、Alt−2方案ではセル−境界SEで相対的に大きい性能低下が発生する。
表52からわかるように、5ビットにサブサンプリングされたコードブックはシステム性能を維持するが、4ビットにサブサンプリングされたコードブックは、最大7%だけシステム性能を減少させる。したがって、Alt−1方案は、Alt−2方案に比べて、RIカバレッジは相対的に小さくなるが、システム性能の観点でより好ましい。
次に、PUCCH報告モード1−1−2に適用可能なサブサンプリング方案について説明する。
PUCCH報告モード1−1−2のW1+W2+CQI報告において、W1及びW2は同一サブフレームで報告される。したがって、報告帯域幅を11ビット以下に維持するためにサブサンプリングを適用することができる。前述したように、W1に対して1ビットだけ減らすサブサンプリングが適用される場合(例えば、16個のインデックスから8個のインデックスサブセットを選択する場合)にはコードブックの全てのビームを維持できるので、システム性能の低下が最小化する。しかし、1ビットよりも多いW1をサブサンプリングする場合には、コードブックから特定方向のビームグループが除外されるため、システム性能の低下が大きく発生する。したがって、ランク1乃至4に対して、W1から1ビットだけをサブサンプリングし、W2からより多いビットを除外するようにサブサンプリングすることが好ましい。以下の表53は、PUCCH報告モード1−1−2に適用されうるサブサンプリング方案の例示である。
表53で、Alt−1及びAlt−2方案の両方とも、全てのビームグループを失わないように、ランク1乃至4に対してW1に1ビットのみ減少される。これにより、W2は、要求される帯域幅によってサブサンプリングされる。
表54は、8×2 SU−MIMO方式の伝送において、表42のAlt−1及びAlt−2方案が適用される場合にPUCCH報告モード1−1−2のシステムレベル性能を表すものである。表54では、ランク−1及び2に対してW1及びW2のビットとして4+4を用いる場合を基準に、Alt−1及びAlt−2方案が適用される時に、交差−極性(cross−polarized)及び共通−極性(co−polarized)アンテナ構成の場合に対する平均スペクトル効率(Spectral Efficiency;SE)及びセル−境界(cell−edge)SEを表す。
表54に示すように、8伝送アンテナでのいくつかのビームステアリング(steering)ベクトルがW2サブサンプリングから除外されるため、交差−極性アンテナ構成に比べて共通−極性アンテナ構成で性能低下が相対的に大きく現れる。一方、交差−極性アンテナ構成に対してはわずかな(marginal)性能低下が現れる。
そのため、3ビットにサブサンプリングされたW1が用いられる場合に、サブサンプリングされたコードブックを用いることによって発生する性能低下は受け入れ可能なものと見なされる。したがって、PUCCH報告モード1−1−2に対してAlt−1方案を適用することが好ましい。
次に、PUCCH報告モード2−1に適用可能なサブサンプリング方案について説明する。
PUCCH報告モード2−1では、4個の異なった報告タイプ((RI+PTI)、(W1)_WB、(W2+CQI)_WB、(W2+CQI)_SB)をフィードバックすることができる。報告タイプはPTI選択によって異なってくることがある。上記の表45では、PUCCHモード2−1(表41ではMode−Cと表現する)の場合にそれぞれの報告タイプに要求されるシグナリングオーバーヘッドについて示す。表45では、PTI=1での(W2+CQI)_SB報告の場合に、端末が選択したサブ帯域に関するLビット指示子を含むと仮定する。
表45に表すように、PTIとして1が指示される場合のランク2、3及び4の場合には、(W2+CQI)_SB及びSBに対するLビット指示子を報告するために要求されるオーバーヘッドが11ビットを超えることになる。これに関するシグナリングオーバーヘッドを減少させないと、3GPP LTEリリース−8のPUCCHフォーマット2を再使用することができない。そこで、シグナリングオーバーヘッド減少のために、次のような2つの方案を考慮できる。第一の方案(option 1)は、L−ビットの選択された帯域指示子を使用せずに、あらかじめ約束されたSB循環(cycling)を新しく定義することである。第二の方案(option 2)は、W2をサブサンプリングすることによってL−ビットの選択された帯域指示子を再使用することである。
方案1では、SB CQI及びSB W2をPUCCHフォーマット2を用いて報告することができる。しかし、方案1によると、それぞれのサブバンドでのCQI報告周期を増加させることがあるので、あらかじめ定義されたSB循環を用いることから、時間−選択的(time−selective)チャネルにおいてより敏感に性能低下が生じうる。また、帯域幅部分(BP)報告区間(duration)の循環の間においてWB CQI及びWB W2が報告されなければならず、これにより、それぞれのサブバンドでのCQI報告周期をより増加させることがあり、より大きい性能低下が生じうる。
方案2では、SB CQI及びSB W2がL−ビットの選択された帯域指示子と共に報告されるので、ランク2、3及び4では、報告のために要求されるビットの個数が11を超えることになり、よって、W2サブサンプリングを適用することができる。W2サブサンプリングの一例を下の表46に示す。
表56は、8×2 SU−MIMO方式の伝送において、前述した2個の方案(option 1及びoption 2)が適用される場合にPUCCH報告モード2−1のシステムレベル性能を表すものである。表56では、2個の方案が適用されるとき、交差−極性(cross−polarized)及び共通−極性(co−polarized)アンテナ構成の場合に対する平均スペクトル効率(Spectral Efficiency;SE)及びセル−境界(cell−edge)SEを表す。システム性能の測定のために、SB CQI及びSB W2が5ms報告周期で報告され、WB W1は、45msごとに更新されると仮定する。また、方案2に対しては2ビットにサブサンプリングされたW2が用いられると仮定する。
表56のように、方案1は方案2に比べて平均SEにおいて3乃至4%のシステム性能低下を示す。これは、方案1におけるWB CQI/WB W2報告動作周期が方案2における報告周期に比べてより長くなるためである。例えば、システム帯域幅が5MHzの場合にあらかじめ定義されたSB循環が適用される場合の報告区間を示す図33と同様に、方案1では、全てのサブ帯域に対するCSIを報告するから、方案1におけるWB CQI/WB W2報告周期が方案2の周期に比べて長くなる。
前述したように、方案2が方案1に比べて高い性能を示すので、端末が選択した帯域に対するL−ビット指示子を含み、W2サブサンプリングを適用する方が性能の観点でより好ましい。また、端末の帯域選択機能は既存のシステム(3GPP LTEリリース−8システム)で用いられたものであるため、方案2の具現の複雑性も減少する。
したがって、PUCCHモードのそれぞれに適用される、本発明で提案するコードブックサブサンプリング方案によると、既存のPUCCHフォーマット2を再使用しながらシステム性能の減少を最小化することができる。
一方、以下の表57は、上記の表52、表54及び表56のシステム性能のシミュレーションに適用されたパラメータを示すものである。また、表58、表59及び表60はそれぞれPUCCHフォーマット1−1−1、1−1−2及び2−1のシステム性能のシミュレーションに適用されたパラメータを示すものである。
(実施例11−B)
MU−MIMO伝送においては、送信端で送信するレイヤーの個数と受信端で受信するレイヤーの個数とに相違がある。また、受信端ではSU−MIMOと仮定してCSIを報告するので、受信端が報告するチャネル情報が実際チャネル情報と整合しない(mismatch)こともある。例えば、既存のPUSCH報告モード3−1を用いる場合にMU−MIMOでのチャネル状態情報を正確にフィードバックすることができず、CQI報告を改善するための方案が要求される。
これを解決するために、既存のPUSCH報告モード3−1において追加的にMU−MIMOに関するCQIを報告するようにする方案を考慮することができる。これにより、SU−MIMOモードとMU−MIMOモード間の柔軟な(flexible)スケジューリングを許容し、システム性能を最適化することができる。しかし、SU−MIMOモードとMU−MIMOモード間の動的スイッチング(dynamic switching)を支援するために、MU−MIMO CQIはSU−MIMO CQIに付加してフィードバックされなければならず、MU−MIMO CQIフィードバックのための追加的なオーバーヘッドが要求される。
他の解決方案として、新しいPUSCH報告モードを適用することができる。例えば、RI、第1コードワード(CW)に関するWB CQI、第2CWに関するWB CQI、WB W1、SB W2を伝送するPUSCH報告モード3−2を適用することができる。PUSCH報告モード3−2によってより精密な周波数フィードバック単位(granularity)に対するPMIをフィードバックすることができ、フィードバック情報の正確性が向上する。PUSCH報告モード3−2では追加的なMU−MIMO CQIフィードバックが要求されないが、より精密なPMIフィードバック周波数単位を向上させるためにフィードバックオーバーヘッドが増加する。
下の表61は、4伝送アンテナ伝送において、PUSCH報告モード3−1を適用するときに追加的なMU−MIMOCSIと共にPUSCH報告モード3−1を適用する場合、及びPUSCH報告モード3−2を適用する場合に要求されるフィードバックオーバーヘッドを表すものである。表61で、Nは、サブ帯域の個数を表し、Lは、選択された帯域を指示するために要求されるビットの個数を表す。
上記表61に示すように、2つのCQI報告方案(MU−MIMO CQIを伝送する方案とPUSCH報告モード3−2を用いる方案)とも、PUSCH報告モード3−1に比べてフィードバックオーバーヘッドが大きく増加する。フィードバックオーバーヘッドはシステム帯域幅が広くなるほど一層増加する。したがって、上記のようなCQI報告方案を適用するためには充分の性能利得が存在しなければならない。
以下の表62乃至表64では、4×2MU−MIMO伝送の場合に、それぞれのCQI改善方案によるシステムレベル性能を表す。表62乃至表64では、一つの端末に対して一つのレイヤーのみが割り当てられると仮定する。表62及び表63は、MU−MIMOスケジューリングされる端末の最大個数が2個の場合であり、表64は、MU−MIMOスケジューリングされる端末の最大個数が4個の場合に関する。MU−MIMO CQI計算のために、端末はSU−MIMO方式と類似にして好むビームベクトルを探し、他の干渉ビームベクトルはあらかじめ定義されたとする。これにより、共通−チャネル(co−channel)干渉を考慮して一つの好むビームベクトル及び他の干渉ビームベクトルによってプリコーダが形成され、このように形成されたプリコーダに基づいてMU−MIMO CQI計算を行うことができる。
上記表62乃至64から、既存のPUSCH報告モード3−1に比べて上記のCQI改善方案が提供する性能利得が存在することがわかる。場合によっては、CQI改善方案による性能利得が大きくないので、シグナリングオーバーヘッドを増加させるCQI改善方案を適用する代わりに既存のPUSCH報告モード3−1を用いることを考慮することもできる。
以下の表65は、サブ帯域の個数及びサブ帯域指示のために要求されるビット数を表すものである。
下の表66は、上記表62乃至表64のシステム性能のシミュレーションに適用されたパラメータを整理したものである。
(実施例12)
本実施例12では、W1及びW2がジョイントコーディングされる場合に適用可能なW1及びW2のサブサンプリング方案について説明する。
上記の表38のPUCCH報告モード1−1−2の場合に、W1及びW2がWB CQIと共に伝送される(表38では、W1及びW2をI1及びI2と表す)。既存の3GPP LTEリリース−8のPUCCH報告方式でのエラー発生確率と同じレベルを有するようにフィードバックモードを設定するために、それぞれのランクのプリコーダに対するビットは4ビットサイズを有するように設計することができる。
例えば、表67のようにそれぞれのランクによるW1及びW2のビット数を設定することができる。表52で説明するW1及びW2に対するインデックスは、上記の表11乃至表14で表すコードブックに対するインデックス(i1、i2)に相当する。
(実施例13)
本実施例13では、PUCCH報告モード2−1に適用可能なW2サブサンプリング方案について説明する。
上記の表38で説明したPUCCH報告モード2−1において、PTI=1の場合にSB CQIが伝送される時、SB CQIは帯域幅部分(BP)内で選択されうる。すなわち、第1報告時間にWB CQIとWB W2が報告され、第2報告時間に、あるBP内で選択されたSB CQI、選択された帯域インデックス及びSB W2が報告される(表38では、W1及びW2をI1及びI2と表す)。第3報告時間には、第2報告時間に考慮されたBPと異なるBP内で選択されたSB CQI、選択された帯域インデックス及びSB W2が報告される。
ここで、SB CQIは、4ビットまたは7ビットで表現される。選択された帯域インデックスは2ビットで表現され、SB W2は4ビットで表現される。これを考慮すると、一つの報告時間(すなわち、一つのサブフレーム)で伝送されるべきビットの合計として10または13ビットが要求される。しかし、前述したように、PUCCHを用いて(例えば、PUCCHフォーマット2を用いる場合)伝送可能なフィードバック情報のビット数が11ビットに制限されることを考慮すると、ランク−2以上において2ビットを減らさなければならない。
W2において2ビットを減らす方案として、下の表67のようなW2サブ帯域報告を適用することができる。表68には、8伝送アンテナ伝送の場合に、ランク−2、3及び4においてW2サブサンプリングを適用する一例を示す。
また、W2のサブサンプリングを適用する場合に、W1及びW2によってプリコーダが特定されるので、プリコーダ要素の落ちを避けるためにW1に対してはサブサンプリングを適用しないことを考慮することができる。またはフィードバックオーバーヘッドをさらに軽減するために、W1が最大3ビットを有するように設定することもできる。表69は、W2のサブサンプリングが適用される場合にW1のビット数設定の一例を表すものである。
本実施例13において、W2を2ビットにサブサンプリングする具体的な方案として、上記の本発明の種々の実施例で説明した方案を適用することができる。
(実施例14)
本実施例14では、多重−搬送波伝送のためのチャネル状態報告の具体的な方案について説明し、多重−搬送波伝送の場合にフィードバック情報の伝送優先順位を設定することによって、異なったフィードバック情報が衝突する場合にどのフィードバック情報を落とすかについて説明する。以下の説明において、多重搬送波またはキャリアアグリゲーションが適用されるという意味は、1個より多い搬送波(またはサービングセル)(more than one seving cell)が設定(configure)されるということを指す。すなわち、本実施例は、端末に複数個の搬送波(またはセル)が設定される場合に適用可能である。
下りリンク多重−搬送波伝送に対する周期的CQI/PMI/RI報告において、既存の3GPP LTEリリース−8で定義されたように、上位層設定パラメータを用いてそれぞれの下りリンク搬送波に対して独立的に周期的フィードバック方式を設定することができる。
PUCCH及びPUSCHが同時に設定されていない場合は、一つのサブフレームで一つのDL搬送波のみに対する周期的CQI/PMI/RIを報告することができる。いずれのDL搬送波に対する周期的CQI/PMI/RIを報告するかについて優先順位(priority)を設定することができる。優先順位設定では、報告モードまたはタイプに基づいて搬送波間の優先順位を設定することができる。仮に報告モード/タイプが一致する場合には、搬送波間の優先順位が上位層(例えば、RRC)によって設定されるとよい。このようなフィードバック伝送の優先順位設定は、PUSCH無しでフィードバックが伝送される場合、及びPUSCHと共にフィードバックが伝送される場合の両方に適用可能である。一つのサブフレームで一つのDL搬送波のみに対するCQI/PMI/RIが報告されるので、他のDL搬送波に対するCQI/PMI/RIは落とすことができる。フィードバックされるものと決定される一つのDL搬送波に対して、3GPP LTEリリース−8で定義するようなRI、WB CQI/PMI、SB CQIが衝突する場合の優先順位設定(すなわち、RI>WB CQI/PMI、WB CQI、SB CQI)によってフィードバック情報を伝送することができる。
PUCCH及びPUSCHが同時に設定されない場合に、HARQA/N情報無しで周期的CQI/PMI/RIのみが伝送される時には、PUSCHが利用可能でないとPUCCHを用いてCQI/PMI/RIを伝送することができる。一方、PUSCHが利用可能であると、PUSCHを用いてCQI/PMI/RIを伝送することができる。
PUCCHを用いた周期的CQI/PMI/RI報告において、前述のような種々のPUCCH報告モード及び報告タイプを設定することができる。
PUCCH報告モードとして、2または4伝送アンテナ伝送に対しては、モード1−0、モード1−1、モード2−0、モード2−1を設定し、8伝送アンテナ伝送に対してはモード1−1−1、モード1−1−2、モード2−1を設定することができる。
本明細書全体を通じて説明する内容において、8伝送アンテナ伝送のためのフィードバックモードは、3GPP LTEリリース−10で定義する下りリンク伝送モード9のためのフィードバックモードと表現することができる。下りリンク伝送モード9は、8レイヤー伝送を支援する下りリンク伝送モードである。また、2または4伝送アンテナ伝送のためのフィードバックモードは、下りリンク伝送モード9以外の伝送モードに対して用いられるフィードバックモードと表現することができる。例えば、8伝送アンテナ伝送のための報告モード2−1は、伝送モード9に対して用いられると表現できる。また、前述したように、報告モード1−1−1は、伝送モード9のために設定された報告モード1−1の下位−モード(sub−Mode)1を意味し、報告モード1−1−2は、伝送モード9のために設定された報告モード1−1の下位−モード2を意味する。
PUCCH報告タイプを表70のように設定することができる。
このようなPUCCH報告タイプに対して適用可能な優先順位について説明する。単一搬送波上での周期的CSI報告においては、PUCCH報告タイプ3、5または6が最も長い報告周期を有する。また、PUCCH報告タイプ1、1a、2、2a、2b及び4のフィードバック情報は、報告されたRI、wb 1
st PMIまたはPTIに基づいて決定される。したがって、PUCCH報告タイプ3、5または6がPUCCH報告タイプ1、1a、2、2a、2b、2cまたは4と衝突する場合は、PUCCH報告タイプ1、1a、2、2a、2b、2cを低い優先順位により落とすことができる。一方、上記の実施例6で説明した通り、多重の制御情報の衝突時に適用される伝送優先順位は、SR、HARQ−ACK、UL−SCH(サブフレームバンドリング動作の場合)>RI>WB CQI/PMI、WB CQI、SB CQIを適用することができる。例えば、SR制御情報とCQI/PMI/RIとが同一のサブフレームで衝突する場合には、CQI/PMI/RIが落ち、SRが伝送される。
前述の事項に基づいて、フィードバック優先順位設定について本発明で提案する実施例を説明する。
方案1として、報告タイプを基準にフィードバック優先順位を決定することができる。
方案2として、異なったDL搬送波に対するフィードバックを行う時に、同じ報告タイプが衝突する場合には、報告モードによってフィードバック優先順位を決定することができる。
方案3として、報告タイプをグループ化して報告タイプグループを基準にフィードバック優先順位を決定することができる。
方案4として、異なったDL搬送波に対するフィードバックを行う時に、同一の報告タイプグループが衝突する場合には、報告モードによってフィードバック優先順位を決定することができる。
前述したようなPUCCH報告モードは、複数の報告タイプの組み合わせで構成される。これを整理すると、表71のようになる。表71で、wbは広帯域(wideband)に対するフィードバック情報を表し、sbは、サブ帯域(subband)に対するフィードバック情報を表し、1st PMIは、プリコーダインデックス1(すなわち、前述の説明でi1またはW2に対応する)を表し、2nd PMIは、プリコーダインデックス2(すなわち、前述した説明でi2またはW2に対応する)を表す。
次に、伝送周期及びフィードバック情報の属性に基づいて報告タイプを下記表72のようにグループ化できる。
上記表71で、報告タイプグループAは、RIを含むフィードバック情報の集合で構成され、報告タイプグループBは、wb 1
st PMIを含むフィードバック情報の集合で構成され、報告タイプグループCは、wb CQIを含むフィードバック情報の集合で構成され、報告タイプグループDは、SB CQIを含むフィードバック情報の集合で構成される。
これにより、前述の方案3で提案した通り、報告タイプグループによってフィードバック優先順位を設定することができる。各フィードバック情報の属性に基づいて優先順位を設定する本発明の例示について具体的に説明する。
RI情報は間欠的に報告される情報である。RI情報が報告されないと、RIは相当長い報告周期を有するから、次のRI報告までは古い(または、誤った)ランク情報が適用され、性能劣化につながることがある。したがって、他のフィードバック情報と比較するとき、RIが高い優先順位を有するように設定するとよい。報告タイプ3、5及び6のようにRIを含んでいるグループA(すなわち、RI報告グループ)がCQI/PMIを含むグループに比べて高いフィードバック優先順位を有するようにすることができる。
次に、wb 1st PMIは、WB CQI/wb 2nd PMI/sb CQI/sb 2nd PMIなどを選択/計算する基礎となる情報である。もしwb 1st PMIが報告されないと、その後に報告されるCQI/PMI情報を選択/計算し難い。したがって、wb 1st PMIは、wb CQI/wb 2nd PMI/sb CQI/sb 2nd PMIよりも高いフィードバック優先順位を有するようにすることができる。wb 1st PMIの報告周期はRRCシグナリングによって決定できるが、RI情報が報告される周期内で反復的に報告されるようにwb 1st PMIの報告周期を決定すればよい。
次に、WB CQIとSB CQI情報の優先順位を決定するにあたり、報告の頻度と依存性(dependency)を考慮すればよい。2及び4伝送アンテナ伝送に対するPUCCHフィードバックモード2−1で、WB CQI+WB PMI情報が伝送された後、報告されたWB PMIに基づいてSB CQIを計算する。したがって、SB CQIはWB CQI+wbPMIに依存性を有するといえる。また、SB CQI情報は性能を改善するための補助情報として認識され、WB CQI情報よりも頻繁に伝送される。したがって、wb CQI情報はSB CQI情報よりも高い優先順位を有するように設定することができる。報告タイプ4、2、2b、2cのようにwb CQIを含むグループC(すなわち、wb CQI報告グループ)は、報告タイプ1、1aのようにSB CQIを含むグループD(すなわち、sb CQI報告グループ)に比べて高いフィードバック優先順位を有するように設定できる。
前述の事項に基づいて、異なった報告タイプグループA、B、C、Dが同じサブフレームで衝突する場合に、種々の方式で優先順位設定を定義することができる。下記の表73に優先順位設定の例示を表す。
表73で、例示1は、RIを含むグループが最も高い優先順位を有し、続いてwb 1
st PMIを含むグループ、WB CQIを含むグループ、SB CQIを含むグループの順に優先順位を設定する例示である。例示2は、RIを含むグループとwb 1
st PMIを含むグループとが同じ優先順位を有し、続いてWB CQIを含むグループ、SB CQIを含むグループの順に優先順位を設定する例示である。例示3は、RIを含むグループが最も高い優先順位を有し、続いてwb 1
st PMIを含むグループとWB CQIを含むグループが同じ優先順位を有し、sb CQIを含むグループが最も低い優先順位を有する例示である。例示4は、wb 1
st PMIを含むグループが最も高い優先順位を有し、続いてRIを含むグループ、WB CQIを含むグループ、SB CQIを含むグループの順に優先順位を設定する例示である。
一方、前述の方案4のように、同じ報告タイプグループに属したフィードバック情報に対して、報告モードによってフィードバック優先順位を設定することができる。例えば、8伝送アンテナ伝送に対する報告モード2−1は、2または4伝送アンテナ伝送に対する報告モード1−0、1−1、2−0または2−1、及び8伝送アンテナ伝送に対する報告モード1−1−1または1−1−2よりも高い優先順位を有するように設定できる。これにより、一つの報告タイプグループ内で各報告タイプの優先順位を決定することができる。
例えば、グループA(RIを含む報告タイプのグループ)には報告タイプ3、5及び6が属している。報告タイプ6は、8伝送アンテナ伝送のためのフィードバックモード2−1を構成するために用いられる。報告タイプ3は、2または4伝送アンテナ伝送のための報告モード1−0、1−1、2−0、2−1を構成するために用いられる。報告タイプ5は、8伝送アンテナ伝送のための報告モード1−1−1、1−1−2を構成するために用いられる。ここで、8伝送アンテナ伝送のための報告モード2−1では、RIと共に伝送されるPTI値によって、後続して報告されるプリコーディングタイプが決定される。そのため、RI+PTIは、RIのみの伝送またはRI+PMIの伝送に比べて高い重要度を有するようにすることができる。
また、グループC(wb CQIを含む報告タイプのグループ)には報告タイプ4、2、2b、2cが属している。報告タイプ4、2、2bは、SB CQI報告モード2−0、2−1及び8伝送アンテナ伝送のための報告モード2−1のために用いられる。また、報告タイプ4、2、2bは、WB CQI報告モード1−0、1−1及び8伝送アンテナ伝送のための報告モード1−1−1のために用いられる。ここで、SB CQI報告において報告タイプ4、2、2bは、その次に報告されるべきフィードバック情報のために常に用いなければならない情報であるから、高い重要度を有するように設定できる。したがって、同一の報告タイプのフィードバック情報であっても、どのフィードバックモードで伝送されるかによってその重要度を決定することができる。
したがって、報告タイプグループ内でそれぞれの報告タイプの優先順位設定を例示すると、下記の表74のようになる。
フィードバック優先順位設定について本発明で提案するさらなる実施例を以下に説明する。
方案5として、報告タイプまたは報告タイプグループ別に優先順位を与え、同じ報告タイプグループに属した報告タイプ間に対しては、下りリンク搬送波別にRRC設定によって与えられる優先順位によって報告タイプの優先順位を設定することができる。
方案6として、報告タイプまたは報告タイプグループ別に優先順位を与え、同じ報告タイプグループに属した報告タイプ間に対してはRRC設定によって優先順位を設定することができる。
上記表72のように報告タイプのグループが設定され、上記表73の例示1のように報告タイプグループ間の優先順位が設定される場合(すなわち、A>B>C>D)に、多重−搬送波伝送の状況でそれぞれの下りリンク搬送波に対するフィードバック報告におけるそれぞれの報告タイプに対する優先順位は、報告タイプグループの優先順位にしたがって設定されてもよい。
例えば、報告タイプ3、5または6が報告タイプ1、1a、2、2a、2b、2cまたは4と衝突する場合に、低い優先順位の報告タイプ1、1a、2、2a、2b、2cまたは4を落とすことができる。報告タイプ2aが報告タイプ1、1a、2、2b、2cまたは4と衝突する場合に、低い優先順位の報告タイプ1、1a、2、2b、2cまたは4を落とすことができる。報告タイプ2、2b、2cまたは4が報告タイプ1または1aと衝突する場合に、低い優先順位の報告タイプ1、1aを落とすことができる。
次に、上記表72ように報告タイプのグループが設定され、上記表73の例示2のように報告タイプグループ間の優先順位が設定される場合(すなわち、A=B>C>D)に、多重−搬送波伝送の状況でそれぞれの下りリンク搬送波に対するフィードバック報告におけるそれぞれの報告タイプに対する優先順位は、報告タイプグループの優先順位にしたがって設定することができる。
例えば、報告タイプ3、5、6または2aが報告タイプ4、2、2b、2c、1または1aと衝突される場合に、低い優先順位の報告タイプ4、2、2b、2c、1または1aを落とすことができる。また、報告タイプ4、2、2bまたは2cが報告タイプ1または1aと衝突される場合に、低い優先順位の報告タイプ1または1aを落とすことができる。
次に、上記表72のように報告タイプのグループが設定され、上記表73の例示3のように報告タイプグループ間の優先順位が設定される場合(すなわち、A>B=C>D)に、多重−搬送波伝送の状況でそれぞれの下りリンク搬送波に対するフィードバック報告におけるそれぞれの報告タイプに対する優先順位は、報告タイプグループの優先順位にしたがって設定することができる。
例えば、報告タイプ3、5または6が報告タイプ2a、4、2、2b、2c、1または1aと衝突する場合に、低い優先順位の報告タイプ2a、4、2、2b、2c、1または1aを落とすことができる。また、報告タイプ2a、4、2、2bまたは2cが報告タイプ1または1aと衝突する場合に、低い優先順位の報告タイプ1または1aを落とすことができる。
以下では、多重搬送波伝送の場合にいずの搬送波に対する周期的CSI報告に優先順位を与えるかについて、前述した事項に基づいてより具体的に説明する。多重搬送波伝送の場合には、周期的CSI報告において、周期的PUCCH報告に関する上位層設定パラメータがそれぞれの下りリンク搬送波に対して独立して決定されるので、単一搬送波伝送の場合に比べて報告タイプ同士が衝突する場合がより様々に発生する。
上記表71のように下りリンク伝送モード9及びそれ以外の伝送モードに対するPUCCH報告モード及び報告タイプが設定される場合を仮定する。例えば、単一搬送波伝送に対する周期的CSI報告においてはPUCCH報告タイプ1と2が衝突する場合が発生しないが、多重搬送波伝送ではそれらが衝突する場合がある。したがって、それに対する解決方案が要求される。
多重搬送波伝送に対する周期的CSI報告において、前述したように報告モードに基づく優先順位による下りリンク搬送波(またはDL cell)選択が可能である。しかし、報告モードに基づいて周期的CQI/PMI/RI報告に対するDL搬送波選択の優先順位を適用することを前提条件として適用する場合に、活性化された(activated)DL搬送波に必須の(essential)報告情報が頻繁に落ちる場合が生じうる。また、報告タイプの衝突の場合と同様に、周期的CQI/PMI/RI報告に対してRRC設定された規則にしたがってDL搬送波選択の優先順位を適用することもできる点を考慮しなければならない。したがって、多重搬送波が設定される状況で報告モードに基づくDL搬送波選択の優先順位を適用する場合に不明確性が存在することになる。一方、報告タイプにのみ基づいて報告優先順位を決定することは、重要なフィードバック情報の落ちを防止し、単純に具現可能であるという長所を有する。
したがって、上記表72のように報告タイプをグループ化し、報告タイプグループによるフィードバック優先順位をA>B=C>Dのように適用することができる。その一方案として、キャリアアグリゲーションの場合に、最も高い優先順位を有する報告タイプ(報告タイプ3、5または6)がその優先順位を維持し、DL搬送波は報告タイプに基づく優先順位にしたがって決定することができる。
次に、wb 1st PMIを含むPUCCH報告タイプ2aの優先順位を決定することについて具体的に説明する。
図34は、上記表71で説明した伝送モード9に関する周期的PUCCH報告モード2−1の報告周期を示す図である。伝送モード9に関する周期的PUCCH報告モード2−1の報告周期は、報告タイプ及びPTI設定によって決定することができる。図34を参照すると、報告タイプ6(RI+PTI)は、
の報告周期を有することができる。図34(a)に示すように、PTI=0の場合には、報告タイプ2a(wb 1st PMI)が
の報告周期を有し、報告タイプ2b(wb 2nd PMI及びWB CQI)が報告タイプ2a伝送以降の
タイミングで報告されうる。また、PTI=1の場合には、報告タイプ2bが
の報告周期を有し、報告タイプ1a(sb 2nd PMI及びSB CQI)が報告タイプ2b伝送以降の
タイミングで報告されうる。図34では、M=2の場合に対する8アンテナポートのCSI−RSを用いた下りリンク伝送モード9に関するPUCCH報告モード2−1の報告周期の一例を示している。
図34(a)に示すように、PTI=0の場合に報告タイプ2aは報告タイプ2bと同じ周期を有することができる。また、図34(b)に示すように、PTI=1の場合に報告タイプ2aの報告周期は報告タイプ2bの報告周期に比べてはるかに短いこともある。
仮に、より長い報告周期を有する報告タイプがより高い優先順位を有するようにする優先順位規則を単純に適用するとすれば、報告タイプ2bが報告タイプ2aに比べてより高い優先順位を有するはずである。しかし、8伝送アンテナ伝送に関するコードブック構造において、報告タイプ2a(wb 1st PMI)が長−期間(long−term)空間チャネル情報を含んでおり、報告タイプ2b(wb 2nd PMI及びWB CQI)が短−期間(short−term)空間チャネル情報にさらに関連している。したがって、報告タイプ2aが、報告タイプ6(RI+PTI)を除く他の報告タイプよりも高い優先順位を有するようにすることが好ましい。したがって、多重−搬送波状況で伝送モード9に関するPUCCH報告モード2−1に対して、報告タイプ2aが報告タイプ1、1a、2、2b、2c及び4に比べて高い優先順位を有するようにすることができる。
前述に基づいて、多重搬送波伝送の場合に周期的CQI/PMI/RI報告に対するDL搬送波(またはDL cell)選択の優先順位に関する全般的な規則を整理すると、下記の通りである。
いずれのDL搬送波のCSIをフィードバックするかに対する優先順位として、CSIフィードバックの報告タイプに基づいて活性化されたDL搬送波間の優先順位を定めることができる。そのために、上記表72のように、RIを含むグループA(報告タイプ3、5、6)、CQI無しでwb 1st PMIを含むグループB(報告タイプ2a)、WB CQIを含むグループC(報告タイプ2、2b、2c、4)、及びSB CQIを含むグループD(報告タイプ1、1a)に報告タイプを分類し、各報告タイプグループの優先順位はA>B>C>Dと定義することができる。仮に報告タイプの優先順位が同一であると、活性化されたDL搬送波間にRRC設定された優先順位にしたがっていずれのDL搬送波のCSIをフィードバックするかを決定すればよい。このようにして決定されたDL搬送波に対するCQI/PMI/RIを伝送し、他のDL搬送波に対するCQI/PMI/RIは落とすことができる。
もし、同じPUCCH報告タイプが衝突する場合には、上位層によって活性化されたDL搬送波(DL cell)間に最も高い優先順位が設定されるDL搬送波のPUCCH報告タイプが報告され、他のDL搬送波に対するCQI/PMI/RIは落とすことができる。例えば、DL搬送波(DL cell)#1に対するCSIとしてPUCCH報告タイプ6が特定タイミングxで伝送されるように設定された場合に、他のDL搬送波(DL cell)#2に対するCSIとしてPUCCH報告タイプ6が同一のタイミングxで伝送されるように設定される場合が仮定できる。この場合、DL搬送波#1に対してRRC−設定される優先順位がDL搬送波#2よりも高いと、DL搬送波#1に対するPUCCH報告タイプ6を伝送し、他のDL搬送波#2に対するPUCCH報告タイプ6は落とすことができる。
上のような本発明の提案に基づいて、報告タイプグループ間の優先順位がA>B>C>Dに設定される場合に、一つ以上のDL搬送波(またはDL cell)に対していずれのDL搬送波のCSIを伝送するかに関する優先順位設定方案を下記のように表現することができる。
PUCCH報告タイプ3、5または6がPUCCH報告タイプ1、1a、2、2a、2b、2cまたは4と衝突する場合に、後者のPUCCH報告タイプ(1、1a、2、2a、2b、2cまたは4)は低い優先順位を有し、落とすことができる。
PUCCH報告タイプ2aがPUCCH報告タイプ1、1a、2、2b、2cまたは4と衝突する場合に、後者のPUCCH報告タイプ(1、1a、2、2b、2cまたは4)は低い優先順位を有し、落とすことができる。
PUCCH報告タイプ2、2b、2cまたは4がPUCCH報告タイプ1または1aと衝突する場合に、後者のPUCCH報告タイプ(1、1a)は低い優先順位を有し、落とすことができる。
同じPUCCH報告タイプが衝突する場合には、活性化されたDL搬送波(DL cell)間に上位層によって設定される最も高い優先順位を有するPUCCH報告タイプを報告し、他のDL搬送波に対するCQI/PMI/RIは落とすことができる。
一方、上記表72のように、RIを含むグループA(報告タイプ3、5、6)、CQI無しでwb 1st PMIを含むグループB(報告タイプ2a)、WB CQIを含むグループC(報告タイプ2、2b、2c、4)、及びSB CQIを含むグループD(報告タイプ1、1a)に報告タイプをグループ化し、報告タイプに基づいて活性化されたDL搬送波間の優先順位を決定するにあたり、報告タイプグループの優先順位の他の設定による本発明の実施例について以下に説明する。
一つの実施例として、報告タイプグループ間の優先順位がA=B>C=Dに設定される場合には、報告タイプ3、5、6または2aが、報告タイプ4、2、2b、2c、1または1aと衝突すると、報告タイプ4、2、2b、2c、1または1aは低い優先順位を有し、落とすことができる。PUCCH報告タイプの優先順位が同一であると、活性化されたDL搬送波(DL cell)間にRRC−設定される優先順位によってフィードバック優先順位を決定すればよい。他のDL搬送波に対するCQI/PMI/RIは落とすことができる。
他の実施例として、報告タイプグループ間の優先順位がA>B>C=Dに設定される場合には、PUCCH報告タイプ3、5、または6がPUCCH報告タイプ2、2a、2b、2c、4、1または1aと衝突すると、PUCCH報告タイプ2、2a、2b、2c、4、1または1aは低い優先順位を有し、落とすことができる。また、PUCCH報告タイプ2aがPUCCH報告タイプ2、2b、2c、4、1または1aと衝突する場合に、PUCCH報告タイプ2、2b、2c、4、1または1aは低い優先順位を有し、落とすことができる。PUCCH報告タイプの優先順位が同じ場合には、活性化されたDL搬送波(DL cell)間にRRC−設定される優先順位によってフィードバック優先順位を決定すればよい。他のDL搬送波に対するCQI/PMI/RIは落とすことができる。
上述の本実施例14において、多重搬送波が設定された場合にPUCCHを用いた周期的CSI報告の優先順位に関する上の方案を整理すると、下記の通りになる。
まず、端末に1個より多いサービングセル(more than one serving cell)が設定される場合に、端末は、任意のサブフレームで(in any given subframe)ただ一つのサービングセルに対するチャネル状態情報(CSI)を伝送することができる。
任意のサブフレームでフィードバック情報の属性によって第1サービングセルのフィードバック情報が第2サービングセルのフィードバック情報よりも高い優先順位を有すると、より低い優先順位を有する第2サービングセルのフィードバック情報を落とすことができる。
例えば、CSIに対するフィードバック情報の優先順位として、上記表70の報告タイプ(またはPUCCH報告タイプ)に基づいて上記表73の例示2を説明すると、次の通りである。
任意のサブフレームで一つのサービングセルのPUCCH報告タイプ3、5、6または2aが他のサービングセルのPUCCH報告タイプ1、1a、2、2b、2または4と衝突する場合に、後者のCSI(すなわち、PUCCH報告タイプ1、1a、2、2b、2または4)はより低い優先順位を有し、落とすことができる。
任意のサブフレームで一つのサービングセルのPUCCH報告タイプ2、2b、2cまたは4が他のサービングセルのPUCCH報告タイプ1または1aと衝突する場合に、後者のCSI(すなわち、PUCCH報告タイプ1または1a)はより低い優先順位を有し、落とすことができる。
任意のサブフレームで同じ優先順位を有するPUCCH報告タイプを有している異なった複数個のサービングセルのCSI報告が互いに衝突する場合に、特定サービングセル(RRC設定によって高い優先順位を有するサービングセル、例えば、最も低いサービングセルインデックスを有するサービングセル)に関するCSIが報告され、残りのサービングセルに関するCSIは落ちることがある。
図35を参照して、本発明の好適な実施例に係るチャネル状態情報報告方法について説明する。
基地局から端末への下りリンク伝送に対して端末が下りリンクチャネル状態を測定し、その結果を基地局に上りリンクを通じてフィードバックすることができる。例えば、基地局の下りリンク伝送に8伝送アンテナが用いられる場合に、基地局はチャネル状態情報−参照信号(CSI−RS)を8個のアンテナポート(アンテナポートインデックス15乃至22)を通じて伝送することができる。端末は、該CSI−RSから下りリンクチャネル状態を測定した結果(RI、PMI、CQIなど)を伝送することができる。RI/PMI/CQIの選択/算出の具体的な方案には、前述した本発明の種々の例示を適用することができる。基地局は、受信したチャネル状態情報(RI/PMI/CQI)に基づいて下りリンク伝送のレイヤーの個数、プリコーダ、変調及びコーディング手法(MCS)レベルなどを決定でき、それに従って下りリンク信号を伝送することができる。
図35の段階S3510で、端末は、一つ以上の下りリンク搬送波(DL Cell)のそれぞれに関するチャネル状態情報(CSI)を生成することができる。CSIは、一つ以上の下りリンク搬送波に対するRI、第1PMI、第2PMI、及び第1及び第2PMIの組み合わせにより決定されるプリコーディング情報に基づいて計算されるCQIのうち一つ以上を含むことができる。
段階S3520で端末は、一つの上りリンク搬送波上の一つの上りリンクサブフレームで2以上のCSIが衝突するか決定することができる。
2以上のCSIが衝突する場合に、段階S3530で優先順位に基づいて、伝送されるCSIを決定することができる。ここで、優先順位を決定するために、CSIを、RIを含む第1グループ、広帯域第1PMIを含む第2グループ、広帯域CQIを含む第3グループ及びサブ帯域CQIを含む第4グループに分類することができる。これにより、第1グループに属したCSIまたは第2グループに属したCSIが、第3グループに属したCSIまたは第4グループに属したCSIと衝突する場合に、第3グループまたは第4グループに属したCSIは低い優先順位を有し、落とすことができる。また、第1グループに属したCSIと第2グループに属したCSIは同じ優先順位を有することができる。第3グループに属したCSIと第4グループに属したCSIとが衝突する場合に、第4グループに属したCSIが低い優先順位を有し、落とすことができる。
また、グループによって付与された優先順位が同一であると、8伝送アンテナを用いた下りリンク伝送モードに関するCSIが他の下りリンク伝送モードに関するCSIと衝突する場合に、他の下りリンク伝送モードに関するCSIが低い優先順位を有し、これを落とすことができる。これに加えてまたは別個として、一つ以上の下りリンク搬送波のそれぞれに対して上位層によって設定される優先順位が高い下りリンク搬送波に関するCSIがより高い優先順位を有するようにしてもよい。または、前述した本発明で説明した種々の方式の優先順位設定が適用されてもよい。
段階S3540で端末は、伝送されるものと決定されたCSIを上りリンクチャネルを用いて伝送することができる。上りリンクチャネルはPUCCHでよい。または、上りリンクチャネルはPUSCHであり、前述した優先順位を、異なった搬送波に対するCSIが衝突する場合に適用してもよい。
図35と関連して説明した本発明のチャネル状態情報伝送方法において、前述した本発明の種々の実施例で説明した事項が独立して適用されてもよく、2以上の実施例が同時に適用されてもよい。ここで、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
また、基地局と中継機間の(バックホール上りリンク及びバックホール下りリンクでの)MIMO伝送及び中継機と端末間の(アクセス上りリンク及びアクセス下りリンクでの)MIMO伝送に対するチャネル状態情報フィードバックにも、本発明で提案する原理を同様に適用することができる。
図36は、本発明に係る基地局装置及び端末装置の構成を示す図である。
図36を参照して、本発明に係る基地局装置3610は、受信モジュール3611、伝送モジュール3612、プロセッサ3613、メモリー3614及び複数個のアンテナ3615を有することができる。複数個のアンテナ3615は、MIMO送受信を支援する基地局装置を意味する。受信モジュール3611は、端末からの上りリンク上の各種の信号、データ及び情報を受信することができる。伝送モジュール3612は、端末への下りリンク上の各種の信号、データ及び情報を伝送することができる。プロセッサ3613は、基地局装置3610全般の動作を制御することができる。
本発明の一実施例に係る基地局装置3610は、最大8伝送アンテナを用いて下りリンク伝送をし、下りリンク伝送に対するチャネル状態情報を端末装置3620から受信する構成とすることができる。また、基地局装置は、一つ以上の下りリンク搬送波に対するチャネル状態情報を端末から受信することができる。基地局が一つの上りリンク搬送波のPUCCHを通じて一つ以上の下りリンク搬送波に対するチャネル状態情報を受信する場合に、基地局が受信するチャネル状態情報は、端末で優先順位によって決定されたチャネル状態情報であってもよい。
さらに、基地局装置3610のプロセッサ3613は、基地局装置3610が受信した情報、外部に伝送する情報などを演算処理する機能も果たし、メモリー3614は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に代わってもよい。
図36を参照すると、本発明に係る端末装置3620は、受信モジュール3621、伝送モジュール3622、プロセッサ3623、メモリー3624及び複数個のアンテナ3625を有することができる。複数個のアンテナ3625は、MIMO送受信を支援する端末装置を意味する。受信モジュール3621は、基地局からの下りリンク上の各種の信号、データ及び情報を受信することができる。伝送モジュール3622は、基地局への上りリンク上の各種の信号、データ及び情報を伝送することができる。プロセッサ3623は、端末装置3620全般の動作を制御することができる。
本発明の一実施例に係る端末装置3620は、基地局装置3610からの最大8伝送アンテナを介して下りリンク伝送を受信し、これらの下りリンク伝送に対するチャネル状態情報を基地局にフィードバックする構成とすることができる。端末装置のプロセッサ3623は、一つ以上の下りリンク搬送波に対するRI、第1PMI、第2PMI、及び第1及び第2PMIの組み合わせにより決定されるプリコーディング情報に基づいて計算されるCQIのうち一つ以上を含むCSIを生成する構成とすることができる。また、プロセッサ3623は、一つの上りリンク搬送波上の一つの上りリンクサブフレームで2以上のCSIが衝突する場合に、優先順位に基づいて、伝送されるCSIを決定するように構成されてもよい。また、プロセッサ3623は、伝送モジュール3622を介して、決定されたCSIを上りリンクチャネルを用いて伝送するように構成されてもよい。ここで、CSIは、RIを含む第1グループ、広帯域第1PMIを含む第2グループ、広帯域CQIを含む第3グループ、及びサブ帯域CQIを含む第4グループに分類することができる。また、優先順位は、第1グループに属したCSIまたは第2グループに属したCSIが第3グループに属したCSIまたは第4グループに属したCSIと衝突する場合に、第3グループまたは第4グループに属したCSIは低い優先順位を有し、落ちるように設定することができる。
さらに、端末装置3620のプロセッサ3623は、端末装置3620が受信した情報、外部に伝送する情報などを演算処理する機能も果たし、メモリー3624は、演算処理された情報などを所定時間記憶することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に代わってもよい。
このような基地局装置及び端末装置の具体的な構成は、上記の本発明の種々の実施例で説明した事項が独立して適用されたり、または2以上の実施例が同時に適用されるように具現することができ、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
また、図36の説明において、基地局装置3610に関する説明は、下りリンク伝送主体または上りリンク受信主体としての中継機装置にも同一の適用が可能であり、端末装置3620に関する説明は、下りリンク受信主体または上りリンク伝送主体としての中継機装置にも同一の適用が可能である。
上述した本発明の実施例は様々な手段を通じて具現可能である。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウェア(firmware)、ソフトウェアまたはそれらの結合などにより具現可能である。
ハードウェアによる具現の場合に、本発明の実施例に係る方法は、一つまたはそれ以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合に、本発明の一実施例による方法は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手順、関数などの形態とすることができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサにより駆動されるようにすることができる。メモリユニットは、プロセッサの内部または外部に設けられ、既に公知の様々な手段によりプロセッサとデータを授受することができる。
以上開示された本発明の好ましい実施例についての詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術の分野における熟練した当業者には、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更できるということが理解されるであろう。例えば、当業者は、上記の実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えるためのものである。
本発明は、本発明の精神及び必須特徴から逸脱することなく、他の特定の形態に具体化できる。そのため、上記の詳細な説明はいずれの面においても制約的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的解釈により定めなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を有するものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正により新しい請求項として含めることができる。