<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられる。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。
図1に示すように、前面扉3の周縁側には、複数(図1の例では14個)の筐体ランプ5が設けられる。各筐体ランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。筐体ランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、遊技機1(前面扉3)の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられる。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができるように設けられる。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネット2の内部の複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ(図示略)、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個のコマに区分される。図4に示すように、各コマには1個の図柄が描かれている。本実施形態では、図4に示す図柄の配列の下からNコマ目(Nは数値「0」から数値「20」までの整数)を図柄位置「N」と記載する場合がある。図4に示す通り、各リール12には、ベルx図柄とベルy図柄とベルz図柄とリプレイ図柄と赤セブン図柄と白セブン図柄と黒BAR図柄と白BAR図柄とスイカ図柄とチェリー図柄とが配列される。具体的には、ベルx図柄は、左リール12Lの図柄位置「15」と、中リール12Cの図柄位置「0、18」と、右リール12Rの図柄位置「6、9」とに配列される。ベルy図柄は、左リール12Lの図柄位置「20」と、中リール12Cの図柄位置「5」と、右リール12Rの図柄位置「1、19」とに配列される。ベルz図柄は、左リール12Lの図柄位置「4、6、10」と、中リール12Cの図柄位置「10、13」と、右リール12Rの図柄位置「14」とに配列される。リプレイ図柄は、左リール12Lの図柄位置「2、5、9、14、18」と、中リール12Cの図柄位置「1、6、11、14、19」と、右リール12Rの図柄位置「0、5、8、13、18」とに配列される。赤セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「17」と、中リール12Cの図柄位置「16」と、右リール12Rの図柄位置「15」とに配列される。白セブン図柄は、左リール12Lの図柄位置「3」と、中リール12Cの図柄位置「8」と、右リール12Rの図柄位置「10」とに配列される。黒BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「13」と、中リール12Cの図柄位置「7」と、右リール12Rの図柄位置「17」とに配列される。白BAR図柄は、左リール12Lの図柄位置「7、8」と、中リール12Cの図柄位置「3」と、右リール12Rの図柄位置「2、3」とに配列される。チェリー図柄は、左リール12Lの図柄位置「0、12」と、中リール12Cの図柄位置「4、9、12、17、20」と、右リール12Rの図柄位置「4、7、12、20」とに配列される。スイカ図柄は、左リール12Lの図柄位置「1、11、16、19」と、中リール12Cの図柄位置「2、15」と、右リール12Rの図柄位置「11、16」とに配列される。
ベルx図柄とベルy図柄とベルz図柄との各々は、ベルを表す図柄である。本実施形態では、ベルx図柄とベルy図柄とベルz図柄とを区別せずベル図柄という場合がある。図4に示す通り、各ベル図柄は、ベル内部の球状のクラッパー(舌)が表される点で共通する。ただし、ベルx図柄とベルy図柄とベルz図柄とでは、ベルのクラッパーの位置が相違する。具体的には、各ベル図柄のクラッパーは、ベルx図柄では中央より右側に位置し、ベルy図柄では中央より左側に位置し、ベルz図柄では中央付近に位置する。図4から理解される通り、ベルx図柄とベルy図柄とベルz図柄とは、互いに類似する。なお、図4では、実際の各図柄の色彩とは異なる色彩で各図柄を示す。また、各リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。各リール12の図柄の配列を示す図柄配置テーブル(図示略)がメインROM302に記憶される。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。本実施形態では、各図柄が表示される領域を「図柄表示領域」という。
図5は、図柄表示領域を説明するための図である。図5に示すように、図柄表示領域は、各単位領域U(L、C、R)を含んで構成される。単位領域Uの各々には、1個の図柄が表示される。各単位領域Uは、左リール12Lの各図柄が表示される各単位領域ULと、中リール12Cの各図柄が表示される各単位領域UCと、右リール12Rの各図柄が表示される各単位領域URとを含んで構成される。各単位領域ULは、上段に位置する単位領域UL1と中段に位置する単位領域UL2と下段に位置する単位領域UL3とを含む。また、各単位領域UCは、上段に位置する単位領域UC1と中段に位置する単位領域UC2と下段に位置する単位領域UC3とを含み、各単位領域URは、上段に位置する単位領域UR1と中段に位置する単位領域UR2と下段に位置する単位領域UR3とを含む。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。有効ラインは、各単位領域Uのうちリール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとで構成される領域である。本実施形態の有効ラインは、有効ラインAと有効ラインBと有効ラインCとを含む。図5に示す通り、有効ラインAは、リール12Lの単位領域UL1とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR3とを結ぶラインである。また、有効ラインBは、リール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインであり、有効ラインCは、リール12Lの単位領域UL3とリール12Cの単位領域UC3とリール12Rの単位領域UR3とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」という場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ラインB)を「中段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだライン(本実施形態の有効ラインC)を「下段ライン」という場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」という場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだライン(本実施形態の有効ラインA)を「右下りライン」という場合がある。
また、各リール12には、当該リール12のシート部材を内側から照らす各バックライトが設けられる(図示略)。具体的には、リール12の各々には、当該リール12の上段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと中段ラインの単位領域Uを照らすバックライトと下段ラインの単位領域Uを照らすバックライトとが設けられる。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、指示表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられる。メイン表示器MLの各ランプは、後述のメインCPU301により制御される。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間は、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13が消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプ13が点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合に、スタートランプ15が点灯する。
指示表示器16は、メインCPU301により制御され、停止ボタン25の操作態様(押順)を指示する指示情報を表示する。詳細には後述するが、メインCPU301は、AT状態の各遊技において、指示情報を指示表示器16に表示させる。また、指示表示器16は、当選役に係る図柄組合せが有効ラインに表示された場合、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、指示表示器16は数字「9」を表示する。本実施形態の指示表示器16は、2桁の7セグメントディスプレイである。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる。本実施形態では、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」が減算され、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジットを精算する構成としてもよい。本実施形態では、MAX−BETボタン22または1BETボタン21の操作をBET操作という場合がある。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12の図柄位置を停止操作位置という。各リール12の回転中に中段ラインに位置する図柄位置は、図柄カウンタに記憶され、停止操作の時点の図柄カウンタの図柄位置が停止操作位置として取得される。図柄カウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、非遊技状態において、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器ML(スタートランプ15等)に加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28e)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられる。メイン表示器MLの各ランプは、メインCPU301により制御されるのに対し、各演出用ランプ28と各停止操作順序表示ランプ29とは、後述のサブCPU412により制御される。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aおよび演出用ランプ28bは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28cから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の遊技の状態等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられる。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、遊技状態を示唆する情報などを報知する。
図1に示すように、前面扉3の上端側には、上部ランプ35(L、R)が設けられる。上部ランプ35は、例えば、各色彩(青色、黄色、緑色、赤色等)に発光可能な発光ダイオードと、当該発光ダイオードを覆うレンズとを含んで構成される。上部ランプ35は、例えば、当選役が有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に応じた態様(色彩)で発光する。また、上部ランプ35は、各演出において、当該演出に応じた態様で発光する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、筐体ランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられる。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられる。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられる。具体的には、セレクター34はソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、遊技機1の内部側から見てセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられる。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された異物(例えば不正なメダル)を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、セレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられる。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aを具備するとともに、メダルを排出する排出スリット521bを有するホッパー520が設けられる。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられる。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられる。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタ(図示略)を介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が設けられる。設定表示部36は、遊技機1の設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。設定表示部36は、設定変更ボタン37が操作される毎に、数値を1づつ加算して表示する。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として記憶される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
図2に示すように、電源装置510には、遮蔽板513が設けられる。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側に位置する。また、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカー31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、リール基板100、中継基板200、メイン制御基板300、サブ制御基板400および電源基板500を具備する。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを記憶する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出決定処理で用いられる。また、メインCPU301は、乱数値R3を生成する。乱数値R3は、乱数値R1と同様に、数値「0」〜「65535」の範囲で生成されるハードウェア乱数である。乱数値R3は、後述するAT決定処理で用いられる。なお、乱数値R3としてソフトウェア乱数を採用してもよい。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)からの信号をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリール12の回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。具体的には、中継基板200は、図6に示すように、1BETスイッチ21SW、MAX−BETスイッチ22SW、精算スイッチ23SW、スタートスイッチ24SW、停止スイッチ25SWおよびメダルセンサ34SEからのON/OFF信号を中継する。また、図6に示すように、電源基板500は、満タンセンサ530SE、リセットスイッチ512SEおよび払出センサ112SEを含む各種のセンサまたはスイッチのON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
図6に示す設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、メダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42と上部ランプ35とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図6に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が電気的に接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整される。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、筐体ランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータとを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドである。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えば筐体ランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413から筐体ランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、筐体ランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R4を生成する。乱数値R4としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とVRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読み出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音響データを圧縮して記憶する。各音響データは、例えば、特定の遊技状態の楽曲、遊技者が停止ボタン25を操作する毎に出力される音声、エラー状態に出力されるエラー音を含む各音響の各々を示すデータである。
音源IC431は、音源ROM432の音響データから音響信号を生成する。また、音源IC431は、デコーダと制御レジスタとA/D変換器(何れも図示略)とを含んで構成される。音源IC431のデコーダは、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読出す。また、音源IC431のデコーダは、読出した音響データの音量を調整した後に、当該音響データを制御レジスタに格納する。制御レジスタには複数の音響データが格納され、制御レジスタに格納された各音響データは、格納された順序でA/D変換器に供給される。A/D変換器は、音響データから音響信号を生成してアンプ433に供給する。アンプ433は、音源IC431(A/D変換器)から供給された音響信号を増幅してスピーカー31およびスピーカー32に供給する。なお、音源IC431を制御するCPUを、サブCPU412および画像制御CPU421とは別に設ける構成としてもよい。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図7に示す図柄コードテーブル、図8に示す当選エリア抽選テーブル、図9に示す当選役決定テーブル、図10に示す当選役規定テーブル、図14に示す移行図柄規定テーブル、図15に示す指示決定テーブル、図17に示す回胴演出決定テーブル、図18に示すAT決定テーブルを含む各種のデータが記憶される。
図7は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定する図柄コードを含んで構成される。図7から理解されるとおり、各リール12には、「赤セブン」「白セブン」「黒BAR」「白BAR」「リプレイ」「ベルx」「ベルy」「ベルz」「スイカ」「チェリー」の10種類の図柄が配列される。図7に示すように、各図柄コードは、各図柄に対応する。具体的には、「赤セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「白セブン」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「黒BAR」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「白BAR」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイ」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「ベルx」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「ベルy」には図柄コードには図柄コード07の「00000111」が対応し、「ベルz」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「スイカ」には図柄コード09の「00001001」が対応し、「チェリー」には図柄コード10の「00001010」が対応する。図柄コードは、例えば、後述の優先順位格納処理で用いられる。
図8は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。図8に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図8には、各当選エリアの名称が示される。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図8には、設定値「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示される。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図9に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図9において、リプレイを「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア番号「01」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア番号「01」は、図9に示すように、当選役「通常リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイ」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。また、例えば、当選エリア番号「18」の「打順ベルA1」が決定された場合、当選役「正解ベル1」「正解ベル2」「正解ベル3」「失敗ベル1」「失敗ベル5」「失敗ベル9」「失敗ベル11」「失敗ベル15」「失敗ベル16」「失敗ベル21」「失敗ベル22」および「失敗ベル26」が重複して当選する。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。本実施形態では、複数の当選役が重複して当選した場合、払出枚数が多い当選役の図柄ほど優先して有効ラインに停止表示される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「34」の順番)に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、抽選値が大きいほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図8に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とを含む。各RT状態は、後述のRT移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
また、図8に示すように、当選エリア抽選テーブルは、ボーナス作動状態の各抽選値を含む。ボーナス作動状態には、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示された場合に移行する。ボーナス作動状態の賭メダルの規定枚数は3枚であり、297枚のメダルが払出された場合にボーナス作動状態が終了する。ボーナス作動状態が終了した場合、メインCPU301は、RT0状態に移行する。さらに、図8に示すように、当選エリア抽選テーブルは、内部中状態の各抽選値を含む。メインCPU301は、ボーナス役が当選した遊技で有効ラインに停止表示されなかった場合、ボーナス役が当選した状態が維持される内部中状態に移行する。
図8から理解されるとおり、当選エリア番号「01」から「11」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT状態毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図8に示すように、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「9278」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」が当選する。
図8に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X5」および通常リプレイの各当選エリアに抽選値「1548」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X5」と「通常リプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は9288(1548×6)/65536である。
図8に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y5」および通常リプレイの各当選エリアに抽選値「7672」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y5」と「通常リプレイ」とが当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は46032(7672×6)/65536である。
以上の説明から理解される通り、RT2状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT0状態およびRT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。また、図8から理解されるとおり、当選エリア番号「12」から「32」(以下「入賞当選エリア」という)およびボーナス役が当選する当選エリア番号「33」および「34」の各抽選値は各RT状態で共通である。すなわち、入賞当選エリアおよびボーナス役の当選確率は、各RT状態で等しい。したがって、RT2状態は、RT0状態およびRT1状態と比較して、当選役の当選確率が高く、遊技者にとって有利なRT状態である。
図8に示すように、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「17572」が割り振られ、打順リプレイX1」「打順リプレイX2」および「打順リプレイY1」の各々に抽選値「128」が割振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、内部中状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」「打順リプレイX1」「打順リプレイX2」および「打順リプレイY1」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は17956(17572+128×3)/65536である。
図10は、当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「ボーナス役」が当選した遊技においては、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄組合せが有効ラインに停止することが許可される。また、例えば、当選役「正解ベル1」が当選した遊技においては、「ベルx−チェリー−黒BAR」「ベルx−チェリー−チェリー」「ベルz−チェリー−黒BAR」「ベルz−チェリー−チェリー」の図柄組合せが有効ラインに停止可能になる。すなわち、当選役「正解ベル1」に係る図柄組合せは、左図柄がベルx図柄またはベルy図柄で、中図柄がチェリー図柄で、右図柄が黒BAR図柄またはチェリー図柄の図柄組合せで複数設けられる。
当選役規定テーブルは、図10に示すように、各当選役の許可ビット番号と各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図10には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止した場合の払出枚数を示す。なお、複数の当選役が重複して当選した場合、払出枚数が多い当選役ほど優先して有効ラインに停止表示される。また、リプレイは、他の当選役より優先して有効ラインに停止表示され、ボーナス役は、他の当選役より優先順位が低い。
図10に示すように、当選役「失敗ベル1〜27」「正解ベル」「スイカ役」「チェリー役A、B」「1枚役」または「9枚役」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)に係る図柄組合せが有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「通常リプレイ」「RT2移行リプレイ」「RT1移行リプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技となる当選役を総称して「リプレイ」という場合がある。
当選役規定テーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア番号「01」の打順リプレイX1が当選して、当選役「通常リプレイ」と「RT2移行リプレイA」と「RT2移行リプレイB」と「RT2移行リプレイC」との各図柄組合せが有効ラインに停止を許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「2」「3」「4」「5」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。また、当選エリア番号「18」の打順ベルA1が当選して、当選役「正解ベル1〜3」と「失敗ベル1」と「失敗ベル5」と「失敗ベル9」と「失敗ベル11」と「失敗ベル15」と「失敗ベル16」と「失敗ベル21」と「失敗ベル22」と「失敗ベル26」との各図柄組合せが有効ラインに停止を許可された場合を想定する。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「36」「9」「13」「17」「19」「23」「24」「29」「30」および「34」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他は「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せに対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引込範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、引込範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序に応じた当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。
図11および図12は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図11は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役(リプレイ)を説明する図である。図11に示すように、当選エリア「打順リプレイX1〜X5」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作、リール12Cが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「左中右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「左中右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
本実施形態の各通常リプレイは、通常リプレイ1と通常リプレイ2と通常リプレイ3と通常リプレイ4とを含む。また、各通常リプレイは、重複して当選し、停止操作態様(停止操作位置、停止操作順序)に応じた通常リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示される。具体的には、通常リプレイ1の図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」は、全ての有効ラインに停止表示され得る。また、通常リプレイ2の図柄組合せ「白セブン/ベルx/ベルz−リプレイ−黒BAR/白BAR/チェリー」は、例えば、中段ラインに停止表示される。通常リプレイ2の図柄組合せが中段ラインに停止表示された場合、右上りライン(無効ライン)に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せが停止表示される。通常リプレイ3の図柄組合せ「ベルx/ベルz−チェリー−リプレイ」は、例えば、右下りラインに停止表示される。通常リプレイ3の図柄組合せが右下りラインに停止表示された場合、下段ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せが停止表示される。通常リプレイ4に係る図柄組合せ「ベルy−リプレイ−ベルx/ベルy」は、例えば、右下りラインに停止表示される。通常リプレイ4に係る図柄組合せが右下りラインに停止表示された場合、右上りライン(無効ライン)に「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せが停止表示される。すなわち、各通常リプレイ(1〜4)の何れかが有効ラインに停止表示された場合、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せが有効ラインまたは無効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイX5」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図11に示すように、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、「左右中」の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、「左右中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT1移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、「中左右」の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT1移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT1移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。当選エリア「打順リプレイY5」が当選した遊技において、右第1停止の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示され、右第1停止以外の順序で停止操作した場合、当選役「RT1移行リプレイ」に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
図12は、当選エリア「打順ベル」(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「失敗ベル1〜27」の何れか、および、当選役「正解ベル1〜3」が重複して当選する。図12から理解される通り、打順ベルが当選した遊技において、停止操作順序に応じて、失敗ベルまたは正解ベルに係る図柄組合が有効ラインに停止する。本実施形態において、正解ベルに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される停止操作順序を正解ベルの「正解押順」という。
図12に示す通り、打順ベルA(1〜3)が当選した遊技において、「左中右」の順序(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルが有効ラインに停止表示される。具体的には、打順ベルAが当選した遊技で、「左中右」の順序で停止操作された場合、各正解ベルを有効ラインに表示する停止制御がされ、正解ベル1または正解ベル2が停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルAが決定された遊技で、「左中右」以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した失敗ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。失敗ベルは、停止操作位置によっては、取りこぼす場合がある。
図12に示す通り、打順ベルB(1〜3)が当選した遊技において、「左右中」の順序(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルが有効ラインに停止表示される。具体的には、打順ベルBが当選した遊技で、「左右中」の順序で停止操作された場合、各正解ベルを有効ラインに表示する停止制御がされ、正解ベル1または正解ベル2が停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルBが決定された遊技で、「左右中」以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した失敗ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。
以上の通り、正解ベルの正解押順が左第1停止(左中右、左右中)の場合、正解ベル1または正解ベル2の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。具体的には、左第1停止の場合、正解ベル1の図柄組合せは、右下りライン(有効ライン)に停止表示される。ただし、停止操作位置によっては、正解ベル1の図柄組合せを右下りラインに引込めない場合がある。以上の場合、正解ベル2の図柄組合せが中段ラインに停止表示される。具体的には、左リール12Lの停止操作位置が図柄位置「15」から「19」の場合、正解ベル2の図柄組合せが中段ラインに停止表示され、左リール12Lの停止操作位置が図柄位置「15」から「19」以外の場合、正解ベル1の図柄組合せが右下りラインに停止表示される。以上の構成では、左第1停止で正解ベル(1、2)の図柄組合せが有効ライン(右下りライン、中段ライン)に停止表示される場合、各ベル図柄(ベルx図柄、ベルy図柄、ベルz図柄)で構成される図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が上段ライン(無効ライン)に停止表示される。
図12に示す通り、打順ベルC(1〜3)が当選した遊技において、「中左右」の順序(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルが有効ラインに停止表示される。具体的には、打順ベルCが当選した遊技で、「中左右」の順序で停止操作された場合、各正解ベルを有効ラインに表示する停止制御がされ、正解ベル1または正解ベル3が停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルCが決定された遊技で、「中左右」以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した失敗ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。
図12に示す通り、打順ベルD(1〜3)が当選した遊技において、「中右左」の順序(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される。具体的には、打順ベルDが当選した遊技で、「中右左」の順序で停止操作された場合、各正解ベルの各図柄組合せを有効ラインに表示する停止制御がされ、正解ベル1または正解ベル3の図柄組合せが停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルDが決定された遊技で、「中右左」以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した失敗ベルを有効ラインに引込む停止制御がされる。
以上の通り、正解ベルの正解押順が中第1停止(中左右、中右左)の場合、正解ベル1または正解ベル3の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。本実施形態では、中第1停止の場合、正解ベル1の図柄組合せは、下段ライン(有効ライン)に停止表示される。ただし、停止操作位置によっては、正解ベル1の図柄組合せを下段ラインに引込めない場合がある。以上の場合、正解ベル3の図柄組合せが中段ラインに停止表示される。具体的には、左リール12Lの停止操作位置が図柄位置「17」から「20」または「0」の場合、正解ベル3の図柄組合せが中段ラインに停止表示され、左リール12Lの停止操作位置が図柄位置「17」から「20」または「0」以外の場合、正解ベル1の図柄組合せが下段ラインに停止表示される。以上の構成では、中第1停止で正解ベル(1、3)の図柄組合せが有効ライン(下段ライン、中段ライン)に停止表示される場合、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が右上りライン(無効ライン)に停止表示される。
図12に示す通り、打順ベルE(1〜3)が当選した遊技において、右第1停止(右左中、右中左)の順序(正解押順)で停止操作された場合、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示される。具体的には、打順ベルEが当選した遊技で、右第1停止の順序で停止操作された場合、各正解ベルの各図柄組合せを有効ラインに表示する停止制御がされ、正解ベル1または正解ベル2の各図柄組合せの何れかが停止操作位置によらず有効ラインに停止表示される。他方で、打順ベルEが決定された遊技で、右第1停止以外の順序で停止操作された場合、今回の遊技で当選した失敗ベルの図柄組合せを有効ラインに引込む停止制御がされる。
以上の通り、正解ベルの正解押順が右第1停止の場合、左第1停止の場合と同様に、正解ベル1または正解ベル2の図柄組合せが有効ラインに停止表示される。具体的には、正解ベルの正解押順が右第1停止の場合、左第1停止の場合と同様に、正解ベル1の図柄組合せは、右下りラインに停止表示される。また、正解ベル1の図柄組合せを右下りラインに引込めない場合、正解ベル2の図柄組合せが中段ラインに停止表示される。以上の構成では、右第1停止で正解ベル(1、2)の図柄組合せが有効ライン(右下りライン、中段ライン)に停止表示される場合、図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が上段ライン(無効ライン)に停止表示される。
以上の説明から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技においては、正解押順で停止操作がされた場合、「正解ベル」(払出枚数は9枚)に係る図柄組合せが有効ラインに停止する。一方で、正解押順以外で停止操作がされた場合、ハズレ目が有効ラインに停止する場合がある。したがって、正解押順で遊技をした場合は、正解押順以外で遊技した場合と比較して、遊技者にとって有利となる。詳細には後述するが、メインCPU301がAT状態の場合、正解ベルの正解押順が報知される。
上述した通り、RT状態は、RT0状態からRT2状態を含んで構成される。また、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに表示された場合に移行する。具体的には、有効ラインにRT1移行図柄が表示された場合、RT1状態に移行する。同様に、有効ラインにRT2移行図柄が表示された場合、RT2状態に移行する。
図13は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図13および図10から理解される通り、RT2移行図柄は、RT2移行リプレイの図柄組合せである。すなわち、RT2移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT2状態に移行する。
RT1移行図柄は、RT1移行リプレイの図柄組合せを含む。すなわち、RT1移行リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT1状態に移行する。また、RT1移行図柄は、特定のハズレ目を含む。RT1移行図柄のハズレ目は、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、各ベル役(正解ベル、失敗ベル)を取りこぼした場合、有効ラインに停止表示される。すなわち、打順ベルの正解押順以外で停止操作をし、且つ、当選した失敗ベルが引き込めないタイミングで停止操作をした場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示される。
詳細には後述するが、メインCPU301がAT状態の場合、RT2移行リプレイが停止表示される停止操作順序が報知される。また、メインCPU301がAT状態の場合、打順ベルの正解押順を報知することで、正解ベルに係る図柄組合せを停止表示可能とし、RT1移行図柄(ハズレ目)が停止表示されることを回避することができる。さらに、メインCPU301がAT状態の場合、打順リプレイYが当選した遊技で、通常リプレイの正解押順が報知され、RT1移行リプレイが有効ラインに停止表示されることを回避することができる。
メインCPU301は、AT状態および通常状態を含む各状態に応じて、指示表示器16を制御する。本実施形態では、AT状態と通常状態とを総称して指示状態という場合がある。現在の指示状態を示す指示状態フラグがメインRAM303に記憶される。
AT状態の各遊技において、メインCPU301は、停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。本実施形態では、メインCPU301は、AT状態において、遊技者にとって有利な停止操作順序を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。一方、通常状態では、遊技者にとって有利な停止操作順序の指示がされない。したがって、AT状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な指示状態となる。
通常状態は、非前兆状態と第1前兆状態と第2前兆状態との3種類の指示状態を含む。また、AT状態は、開始準備状態とボーナス告知状態とAT中状態との3種類の指示状態を含む。メインCPU301は、以上の6種類の指示状態に遷移する。現在の指示状態を示す指示状態フラグがメインRAM303に記憶され、メインCPU301は、各遊技において、指示状態フラグを示す指示状態コマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、指示状態コマンドが示す指示状態に応じて演出を決定する。
図14は、指示状態の遷移を説明するための図である。図14に示すように、指示状態は、特定の契機で移行する。例えば、非前兆状態において、AT状態に当選した場合、第1前兆状態に移行する。具体的には、メインCPU301は、各遊技において、AT状態の当否をAT決定処理により決定する。メインCPU301は、非前兆状態でAT状態に当選した場合、上述の指示状態フラグを非前兆状態から第1前兆状態に変更する。また、メインCPU301は、非前兆状態でAT状態に当選した場合、第1前兆カウンタに初期値を設定する。第1前兆カウンタは、通常状態からAT状態に移行するまでの遊技回数を示し、例えば、メインRAM303に設けられる。第1前兆カウンタの初期値は、数値「0」〜「32」の何れかが抽選により決定される。メインCPU301は、第1前兆状態の各遊技で第1前兆カウンタから数値「1」を減算し、第1前兆カウンタが数値「0」まで減算された場合、指示状態をAT状態(開始準備状態)に移行する。また、通常状態でAT状態に当選した場合、メインCPU301は、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタに初期値「50」を格納する。ATカウンタは、例えば、メインRAM303に設けられる。
以上の構成では、第1前兆カウンタの初期値が数値「1」〜「32」の場合、AT状態に当選してから1回から32回の遊技の第1前兆状態を介して、AT状態に移行する。なお、第1前兆カウンタの初期値が数値「0」の場合、AT状態に当選した次回の遊技がAT状態になる。
図14に示すように、メインCPU301は、非前兆状態において、内部抽選処理でボーナス役に当選した場合(内部中状態に移行した場合)、指示状態を第2前兆状態に移行する。具体的には、メインCPU301は、非前兆状態でボーナス役に当選した場合、指示状態フラグを非前兆状態から第2前兆状態に変更する。また、メインCPU301は、ボーナス役に当選した場合、第2前兆カウンタに初期値を設定する。第2前兆カウンタは、AT状態(ボーナス告知状態)に移行するまでの遊技回数を示し、第2前兆カウンタの初期値は、数値「0」〜「5」の何れかが抽選により決定される。メインCPU301は、第2前兆状態の各遊技で第2前兆カウンタから数値「1」を減算し、第2前兆カウンタが数値「0」まで減算された場合、指示状態をAT状態に移行させる。なお、第2前兆状態(ボーナス告知状態に移行する前の遊技)において、ボーナス役が有効ラインに停止した場合、第2前兆状態が終了するとともに、その後、ボーナス告知状態へ移行しない。本実施形態では、第1前兆カウンタと第2前兆カウンタとを総称して「前兆カウンタ」という場合がある。
以上の通り、非前兆状態でAT状態に当選した場合、第1前兆状態を介して、AT状態に移行する。また、非前兆状態でボーナス役に当選した場合、第2前兆状態を介して、AT状態に移行する。本実施形態では、第1前兆状態と第2前兆状態とを総称して「前兆状態」という場合がある。前兆状態の各遊技では、非前兆状態の各遊技と比較して、各種の演出が実行されやすい。以上の構成では、演出が頻発した場合、AT状態またはボーナス役の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。なお、AT状態およびボーナス役に当選していない場合であっても、特定の契機(例えば、レア役の当選)で、非前兆状態より演出が実行されやすいガセの前兆状態に移行する構成としてもよい。
図15に示すように、AT状態は、開始準備状態とボーナス告知状態とAT中状態とを含んでいる。開始準備状態は、第1前兆状態が終了した場合に移行する。すなわち、開始準備状態は、通常状態(非前兆状態)でAT状態に当選した場合に移行する。開始準備状態において、メインCPU301は、RT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。以上の構成では、開始準備状態において、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT2移行リプレイが有効ラインに停止表示され、RT状態がRT2状態に移行する。また、メインCPU301は、AT状態において、正解ベルの正解押順を指示する指示情報を指示表示器16に表示させる。以上の構成では、指示情報により指示される順序で停止操作がされた場合、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示されない(正解ベルを取りこぼさない)ため、RT2状態からRT1状態に移行(転落)しない。RT状態がRT2状態に移行した場合、メインCPU301は、開始準備状態からAT中状態に指示状態を移行する。なお、AT状態の残り遊技回数を示すATカウンタは、開始準備状態においては減算されない。
AT中状態において、メインCPU301は、開始準備状態と同様に、正解ベルの正解押順を指示する指示情報とRT2移行リプレイの正解押順を指示する指示情報とを指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、AT中状態の各遊技において、ATカウンタから数値「1」を減算する。なお、AT中状態は、原則、RT2状態である。したがって、打順リプレイXは当選しないため、RT2移行リプレイの正解押順は、通常、AT中状態では指示されない。しかし、例えば、打順ベルが当選したAT中状態の遊技で、指示された順序以外で停止操作がされた場合(操作ミスをした場合)、RT1移行図柄が有効ラインに停止し、RT2状態からRT1状態に移行する場合がある。以上の場合であっても、AT中状態において、RT2移行リプレイの正解押順が指示されるため、指示情報の指示に従うことにより、RT1状態からRT2状態に復帰できる。
メインCPU301は、AT中状態および開始準備状態において、通常状態と同様に、AT決定処理を実行する。AT中状態および開始準備状態において、AT状態に当選した場合、メインCPU301は、ATストックカウンタを加算する(セット数の上乗せをする)。なお、AT状態において、ATカウンタを加算(残り遊技回数の上乗せ)するか否かが抽選により決定される構成としてもよい。
AT中状態の残り遊技回数を示すATカウンタが数値「0」まで減算された場合、メインCPU301は、AT中状態から通常状態(非前兆状態または第1前兆状態)に指示状態を移行する。具体的には、ATカウンタが数値「0」まで減算され場合であって、ATストックカウンタが数値「0」の場合、メインCPU301は、指示状態を非前兆状態に移行する。一方、ATカウンタが数値「0」まで減算され場合であって、ATストックカウンタが数値「0」より大きい場合、メインCPU301は、指示状態を第1前兆状態に移行する。AT状態終了後に第1前兆状態に移行した場合、当該第1前兆状態が終了した後に、再度AT状態(開始準備状態)に移行する。なお、AT中状態終了時に、ATストックカウンタが数値「0」より大きい場合、第1前兆状態を介さないで、AT中状態が継続する構成としてもよい。
ボーナス告知状態は、第2前兆状態が終了した場合に移行する。すなわち、ボーナス告知状態は、ボーナス役に当選し、内部中状態に移行した場合に移行する。上述した通り、内部中状態は、ボーナス役が当選しない点において、他の遊技状態(例えばRT1状態)より遊技者にとって不利になる。したがって、内部中状態に移行してからボーナス役が有効ラインに停止表示されるまでの遊技回数が少ないほど遊技者にとって有利になる。しかし、例えば、目押が不得意な遊技者(初心者)は、ボーナス役を有効ラインに停止表示させるまでに多くの遊技を要する場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、ボーナス告知状態(内部中状態)において、正解ベルの正解押順が報知される構成とした。以上の構成によれば、目押が不得意な遊技者の内部中状態での不利益が抑制される。
ボーナス作動状態が開始した場合、ボーナス告知状態が終了する。また、ボーナス作動状態が終了した場合、ボーナス役が当選した遊技における指示状態に移行(復帰)する。例えば、通常状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後に通常状態に移行する。また、AT状態でボーナス役が当選した場合、ボーナス作動状態の終了後にAT状態(開始準備状態)に移行する。なお、指示状態の種類は、図14に例示した各指示状態に限定されない。
図15は、各指示決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、各遊技において、指示決定テーブルにより指示番号を決定し、当該指示番号に応じた指示情報(「1」〜「5」)を指示表示器16に表示する。また、メインCPU301は、各遊技で決定した指示番号を示すコマンド(後述の第2コマンド)をサブ制御基板400(サブCPU412)に送信する。
各指示決定テーブルは、指示決定テーブルA(図15(a))と指示決定テーブルB(図15(b))とを含んでいる。指示決定テーブルAは、通常状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、指示決定テーブルBは、AT状態の各遊技の指示番号を決定するのに用いられる。また、図15に示すように、各指示決定テーブルは、当選エリア毎の各指示番号を含んで構成される。
図15(a)に示すように、通常状態において、何れの当選エリアが当選した場合であっても、指示番号「99」が決定される。指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示しない。具体的には、指示番号「99」が決定された場合、指示表示器16は、指示情報を表示する期間において消灯する。以上の構成によれば、通常状態では、指示表示器16により停止操作態様が指示されない。
図15(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX1または打順リプレイY1または打順ベルA(1〜3)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「01」を決定する。指示番号「01」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「1」(以下、「指示情報「1」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX1が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順(RT1状態からRT2状態へ昇格させる押順)は「左中右」である。また、打順リプレイY1が当選した場合の通常リプレイの正解押順(RT2状態からRT1状態への転落を回避する押順)は「左中右」である。さらに、打順ベルAが当選した場合の正解ベルの正解押順は「左中右」である。以上の説明から理解される通り、指示情報「1」が表示された遊技では、「左中右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より有利になる。したがって、指示情報「1」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左中右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「1」を表示することで、「左中右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図15(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX2または打順リプレイY2または打順ベルB(1〜3)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「02」を決定する。指示番号「02」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「2」(以下、「指示情報「2」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX2が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「左右中」である。また、打順リプレイY2が当選した場合の通常リプレイの正解押順は「左右中」である。さらに、打順ベルBが当選した場合の正解ベルの正解押順は「左右中」である。以上の説明から理解される通り、指示情報「2」が表示された遊技では、「左右中」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「2」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「左右中」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「2」を表示することで、「左右中」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図15(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX3または打順リプレイY3または打順ベルC(1〜3)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「03」を決定する。指示番号「03」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「3」(以下、「指示情報「3」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX3が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中左右」である。また、打順リプレイY3が当選した場合の通常リプレイの正解押順は「中左右」である。さらに、打順ベルCが当選した場合の正解ベルの正解押順は「中左右」である。以上の説明から理解される通り、指示情報「3」が表示された遊技では、「中左右」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「3」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中左右」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「3」を表示することで、「中左右」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図15(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX4または打順リプレイY4または打順ベルD(1〜3)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「04」を決定する。指示番号「04」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「4」(以下、「指示情報「4」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX4が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は「中右左」である。また、打順リプレイY4が当選した場合の通常リプレイの正解押順は「中右左」である。さらに、打順ベルDが当選した場合の正解ベルの正解押順は「中右左」である。以上の説明から理解される通り、指示情報「4」が表示された遊技では、「中右左」の順序で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「4」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、「中右左」の順序で停止操作する。以上の構成は、指示情報「4」を表示することで、「中右左」の順序で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。
図15(b)に示すように、AT状態の各遊技において、打順リプレイX5または打順リプレイY5または打順ベルE(1〜3)が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「05」を決定する。指示番号「05」を決定した場合、メインCPU301は、指示表示器16に指示情報として数字「5」(以下、「指示情報「5」」と記載する)を表示させる。上述した通り、打順リプレイX5が当選した場合のRT2移行リプレイの正解押順は右第1停止である。また、打順リプレイY5が当選した場合の通常リプレイの正解押順は右第1停止である。さらに、打順ベルEが当選した場合の正解ベルの正解押順は右第1停止である。以上の説明から理解される通り、指示情報「5」が表示された遊技では、右第1停止で停止操作した場合、他の順序で停止操作した場合より、有利になる。したがって、指示情報「5」が指示表示器16に表示された場合、遊技者は、右第1停止で停止操作する。以上の構成は、指示情報「5」を表示することで、右第1停止で停止操作することが遊技者に指示されるとも換言される。また、開始準備状態またはAT中状態において、打順リプレイまたは打順ベル以外が当選した場合、メインCPU301は、指示番号「99」を決定し、指示表示器16は、指示情報を表示しない。
図16は、メインCPU301からサブCPU412に送信される各コマンド(第1コマンド、第2コマンド)を説明するための図である。メインCPU301は、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において、第1コマンドと第2コマンドとを含む各種のコマンドをサブCPU412に送信する。
図16に示すように、メインCPU301は、当選エリアに応じて、第1コマンド「A00」〜「A11」をサブCPU412に送信する。例えば、今回の遊技の当選エリアがハズレの場合、メインCPU301は、コマンド「A00」をサブCPU412に送信する。また、メインCPU301は、打順リプレイ(X1〜X5、Y1〜Y5)が当選した場合、コマンド「A01」を送信する。さらに、メインCPU301は、通常リプレイが当選した場合、コマンド「A02」を送信し、小役ALLが当選した場合、コマンド「A03」を送信し、共通ベルが当選した場合、コマンド「A04」を送信し、スイカが当選した場合、コマンド「A05」を送信し、弱チェリーが当選した場合、コマンド「A06」を送信し、強チェリーが当選した場合、コマンド「A07」を送信し、チャンス目が当選した場合、コマンド「A08」を送信する。同様に、メインCPU301は、打順ベル(A1〜A3、B1〜B3、C1〜C3、D1〜D3、E1〜E3)が当選した場合、メインCPU301は、コマンド「A09」を送信し、重複ボーナスが当選した場合、コマンド「A10」を送信し、単独ボーナスが当選した場合、コマンド「A11」を送信する。
サブCPU412は、以上の第1コマンドを受信した場合、当該第1コマンドに応じて各種の演出を決定する。例えば、スイカが当選した場合のコマンド「A05」が受信された場合、サブCPU412は、スイカが当選した旨を報知する演出を決定する。
メインCPU301は、第1コマンドに加え、今回の遊技の指示番号(指示情報)に応じた第2コマンド(B01〜B05、B99)をサブCPU412に送信する。具体的には、今回の遊技で指示番号「99」(指示なし)を決定した場合、図16に示す通り、メインCPU301は、コマンド「B99」をサブCPU412に送信する。上述したように、指示番号「99」は、通常状態の毎回の遊技で決定される。したがって、通常状態では、コマンド「B99」が毎回の遊技で送信される。また、指示番号「99」は、AT状態で打順リプレイ(X、Y)および打順ベル(A〜E)以外の当選エリア(ハズレ等)が当選した場合に決定される。
図16に示すように、メインCPU301は、AT状態において、打順リプレイX1または打順リプレイY1または打順ベルAが当選し、指示番号「01」(左中右の順序)を決定した場合、コマンド「B01」を送信する。また、メインCPU301は、AT状態において、打順リプレイX2または打順リプレイY2または打順ベルBが当選し、指示番号「02」(左右中の順序)を決定した場合、コマンド「B02」を送信し、打順リプレイX3または打順リプレイY3または打順ベルCが当選し、指示番号「03」(中左右の順序)を決定した場合、コマンド「B03」を送信し、打順リプレイX4または打順リプレイY4または打順ベルDが当選し、指示番号「04」(中右左の順序)を決定した場合、コマンド「B04」を送信し、打順リプレイX5または打順リプレイY5または打順ベルEが当選し、指示番号「05」(右第1停止)を決定した場合、コマンド「B05」を送信する。
以上の第2コマンドがサブCPU412で受信された場合、サブCPU412は、当該第2コマンドで特定される指示番号の停止操作順序を指示する指示演出を決定する。上述した通り、通常状態で送信される第2コマンドは、コマンド「B99」(指示なし)のみである。したがって、通常状態では、原則、指示演出は実行されない。ただし、出玉率に影響しない(影響が小さい)停止操作順序を指示する演出が実行される構成としてもよい。
図17は、各回胴演出決定テーブル(A、B)の概念図である。メインCPU301は、回胴演出決定処理において、各回胴演出を実行するか否かを決定する。回胴演出において、メインCPU301は、予め定められた態様で各リール12を変動させる。各回胴演出は、回胴演出Aと回胴演出Bと回胴演出Cと回胴演出Dとを含み、回胴演出毎に各リール12の態様が相違する。なお、各回胴演出における各リール12の態様は、適宜に変更することができる。
メインCPU301は、通常状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルAを用いて回胴演出を決定する。また、メインCPU301は、AT中状態および開始準備状態の各遊技において、回胴演出決定テーブルBを用いて回胴演出を決定する。
図17に示すように、各回胴演出決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。また、各抽選値は、「演出なし」の抽選値と回胴演出Aの抽選値と回胴演出Bの抽選値と回胴演出Cの抽選値と回胴演出Dの抽選値とを含んでいる。各抽選値は、回胴演出決定処理において、「演出なし」から回胴演出Dの順序(演出なし→回胴演出A→回胴演出B→回胴演出C→回胴演出Dの順序)で乱数値R2(0〜255)に減算される。メインCPU301は、減算結果が負数になった抽選値の回胴演出を決定する。例えば、通常状態において、レア役(チェリー役、スイカ役、チャンス目)が当選し、乱数値R2が数値「200」の場合を想定する。通常状態でレア役が当選した場合、図17に示すように、「演出なし」の抽選値「228」が乱数値R2に減算される。以上の場合、乱数値R2からレア役の抽選値を減算した結果(200−228=−28)は、負数になるため、メインCPU301は、今回の遊技で回胴演出を実行しないことを決定する。また、例えば、通常状態において、レア役が当選し、乱数値R2が数値「230」の場合を想定する。以上の場合、乱数値R2から「演出なし」の抽選値を減算した結果(230−228=2)は負数にならず、その後、当該減算結果に回胴演出Aの抽選値「12」を減算した場合に負数になる。したがって、メインCPU301は、回胴演出Aを決定する。
メインCPU301は、各遊技で決定した回胴演出を示す演出種別コマンドをサブCPU412に送信する。演出種別コマンドは、上述した第1コマンドおよび第2コマンドと同様に、遊技の開始操作の時点から停止操作が可能になる時点までの期間において送信される。なお、演出種別コマンドの送信時期は適宜に変更することができる。
図18は、AT決定テーブルの概念図である。AT決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。なお、図18においては、打順ベルおよび共通ベル以外の当選役の抽選値を省略して示す。また、各当選エリアの各抽選値は、回胴演出に応じて設けられ、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。メインCPU301は、各遊技のAT決定処理において、当選エリアと回胴演出とに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。メインCPU301は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、AT状態への移行を決定する。以上の構成によれば、当選エリアと回胴演出とに応じた確率で、AT状態に移行するか否かが決定される。例えば、今回の遊技で打順ベル(A〜E)が当選し、且つ、回胴演出を実行しないことが決定された場合を想定する。以上の場合、「当選」の抽選値は数値「0」であるから、AT状態に当選しない。一方、今回の遊技で打順ベルが当選し、且つ、回胴演出Aが決定された場合を想定する。以上の場合、「当選」の抽選値は数値「3276」であるから、AT状態に当選する。また、今回の遊技で打順ベルが当選し、且つ、回胴演出Bまたは回胴演出Cが決定された場合を想定する。以上の場合、「当選」の抽選値は数値「6553」であるから、打順ベルが当選した遊技で回胴演出Aが当選した場合より、高い確率でAT状態に当選する。なお、AT決定テーブルを複数設ける構成としてもよい。例えば、通常状態で用いるAT決定テーブルとAT状態で用いるAT決定テーブルとを設ける構成としてもよい。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、乱数値R3が格納される乱数値R3格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図19に示す指示演出決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
図19は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、指示番号(指示情報)を示す第2コマンドを受信した場合、各指示演出(A、B)の何れかを指示演出決定テーブルにより決定する。指示演出を決定した場合、サブCPU412は、当該指示演出を示す演出制御コマンドを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。画像制御CPU421は、指示演出を示す演出制御コマンドを受信した場合、当該指示演出の各画像を液晶表示装置30に表示させる。本実施形態では、サブ制御基板(サブCPU412)400が第2コマンドを受信した場合、当該第2コマンドに対応した停止操作態様(停止操作順序)の報知は、サブCPU412により必ず実行される。
図19は、指示演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、第2コマンドとしてコマンド「B01」〜「B05」の何れかを受信した場合、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。上述した通り、コマンド「B01」〜「B05」は、メインCPU301がAT状態で送信され、通常状態では送信されない。すなわち、サブCPU412は、メインCPU301がAT状態の遊技で、指示演出決定テーブルにより指示演出を決定する。
具体的には、第1コマンド「A01」が受信された遊技(打順リプレイの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出A1が決定される。指示演出A1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A01」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出A2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出A3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出A4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出A5が決定される。指示演出A2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出A3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出A4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出A5では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Aでは、打順リプレイが当選した旨が報知される。以上の各指示演出A(1〜5)では、RT2移行リプレイの正解押順が報知される。
第1コマンド「A09」が受信された遊技(打順ベルの当選遊技)において、第2コマンド「B01」が受信された場合、指示演出B1が決定される。指示演出B1では、液晶表示装置30等により、「左中右」の停止操作順序が報知される。また、第1コマンド「A09」が受信された遊技において、第2コマンド「B02」が受信された場合、指示演出B2が決定され、第2コマンド「B03」が受信された場合、指示演出B3が決定され、第2コマンド「B04」が受信された場合、指示演出B4が決定され、第2コマンド「B05」が受信された場合、指示演出B5が決定される。指示演出B2では、「左右中」の停止順序が報知され、指示演出B3では、「中左右」の停止順序が報知され、指示演出B4では、「中右左」の停止順序が報知され、指示演出B5では、右第1停止の停止順序が報知される。また、各指示演出Bでは、打順ベルが当選した旨が報知される。以上の各指示演出B(1〜5)では、正解ベルの正解押順が報知される。
図20は、各指示状態における、演出モードを説明するための図である。サブCPU412は、メインCPU301の指示状態に応じて、演出モードを移行させる。また、サブCPU412は、各遊技の演出を演出モードに応じて決定する。以上の構成によれば、メインCPU301の指示状態を演出により報知(示唆)することができる。
サブCPU412の各演出モードは、通常モードと特殊前兆モードとAT中モードと開始準備モードとボーナス告知モードとを含んでいる。現在の演出モードは、例えば、サブRAM414に記憶される。サブCPU412(画像制御CPU421)は、以上の各演出モードに応じて、各種の演出を液晶表示装置30等に実行させ、各種の音響(楽曲、効果音等)を各スピーカーに出力させる。
図20に示す通り、各通常モードは、通常非前兆モードと通常前兆モードとを含む。サブCPU412は、ボーナス役の当選またはAT状態の当選を含む各契機で、通常非前兆モードから通常前兆モードに移行する。したがって、通常前兆モードは、通常非前兆モードより、AT状態またはボーナス役に当選している期待度が高い演出モードである。通常非前兆モードと通常前兆モードとでは、共通の各演出が各遊技で実行される。したがって、現在の演出モードが通常非前兆モードであるのか通常前兆モードであるのかは、演出から判別が困難である。ただし、通常前兆モードで演出が実行される確率は、通常非前兆モードで演出が実行される確率より高い。以上の構成では、演出が頻発した場合、遊技者のAT状態およびボーナス役への期待感を高めることができる。なお、通常非前兆モードの各演出と通常前兆モードの各演出との一部を異ならせてもよい。例えば、通常非前兆モードでは実行されず、通常前兆モードで実行される演出を設けてもよい。
図20に示す通り、各通常前兆モードは、通常本前兆モードと通常ガセ前兆モードとを含む。通常本前兆モードは、メインCPU301の指示状態が前兆状態(第1前兆状態、第2前兆状態)の場合の演出モードである。サブCPU412は、通常非前兆モードでAT状態に当選し、指示状態が第1前兆状態に移行した場合、または、ボーナス役が当選し、指示状態が第2前兆状態に移行した場合、通常本前兆モードに移行する。一方、通常ガセ前兆モードは、通常非前兆モードにおいて、レア役が当選した場合であって、AT状態およびボーナス役に当選しなかった場合に移行する。すなわち、通常ガセ前兆モードにおける指示状態は、非前兆状態である。上述した通り、各通常モードでは、共通の演出が実行される。したがって、通常本前兆モードと通常ガセ前兆モードとでは共通の演出が実行され、現在の演出モードが通常本前兆モードであるのか通常ガセ前兆モードであるのかは、演出から判別が困難である。ただし、通常本前兆モードと通常ガセ前兆モードとでは、各演出が実行される確率が相違する。例えば、通常本前兆モードでは、通常ガセ前兆モードより高い確率で演出が実行される。なお、通常本前兆モードの各演出と通常ガセ前兆モードの各演出との一部を異ならせてもよい。
図20に示す通り、各特殊前兆モードは、特殊本前兆モードと特殊ガセ前兆モードとを含む。各特殊前兆モードには、通常前兆モードから移行する。具体的には、特殊本前兆モードには、通常本前兆モードから移行し、特殊ガセ前兆モードには、通常ガセ前兆モードから移行する。すなわち、特殊本前兆モードにおける指示状態は前兆状態であり、特殊ガセ前兆モードにおける指示状態は非前兆状態である。各特殊前兆モードと各通常モードとでは、各遊技における楽曲および演出が相違する。詳細には後述するが、通常モードから特殊前兆モードに移行する直前の遊技で、特定演出が実行される場合がある。
特殊本前兆モードおよび特殊ガセ前兆モードの各遊技は、演出および楽曲が共通する。したがって、演出および楽曲により、現在の演出モードが特殊本前兆モードであるのか特殊ガセ前兆モードであるのかを判別することは困難である。以上の構成によれば、非前兆状態でレア役が当選した場合に、AT状態およびボーナス役に当選しなかった場合であっても、特殊ガセ前兆モードに移行することで、AT状態またはボーナス役に対する遊技者の期待感を高めることができる。なお、特殊ガセ兆モードの各演出と特殊本前兆モードの各演出との一部を異ならせてもよい。例えば、特殊ガセ前兆モードでは実行されず、特殊本前兆モードで実行される演出を設けてもよい。また、特殊本前兆モードと特殊ガセ前兆モードとにおいて、演出が実行される確率を相違させてもよい。
AT中モードは、メインCPU301の指示状態がAT中状態の場合の演出モードである。サブCPU412は、AT中モードにおいて、例えば、AT中モードである旨のメッセージを液晶表示装置30に表示させる。開始準備モードは、メインCPU301の指示状態が開始準備状態の場合の演出モードである。サブCPU412は、開始準備モードにおいて、例えば、開始準備モードである旨のメッセージを液晶表示装置30に表示させる。
ボーナス告知モードは、メインCPU301の指示状態がボーナス告知状態の場合の演出モードである。サブCPU412は、ボーナス告知モードにおいて、例えば、内部中状態(ボーナス役が当選している状態)である旨のメッセージを液晶表示装置30に表示させる。具体的には、ボーナス告知モードにおいて、「ボーナス確定」というメッセージが液晶表示装置30に表示される。
以上の構成では、サブCPU412は、AT状態に当選した場合であって、通常本前兆モードまたは特殊本前兆モードが終了した場合、開始準備モードに移行する。また、サブCPU412は、ボーナス役に当選した場合であって、通常本前兆モードまたは特殊本前兆モードが終了した場合、ボーナス告知モードに移行する。開始準備モードまたはボーナス告知モードに移行する直前の遊技において、特定演出または連続演出が実行される場合がある。
特定演出は、1または複数の遊技に亘り実行され、例えば、今回の遊技の当選役が報知される。また、連続演出は、1または複数の遊技に亘り実行され、例えば、一連のアニメーションが液晶表示装置30に表示される演出である。また、サブCPU412は、通常ガセ前兆モードまたは特殊ガセ前兆モードが終了した場合、通常非前兆モードに移行する。通常非前兆モードに移行する直前の遊技において、特定演出または連続演出が実行される場合がある。特定演出または連続演出においては、例えば、AT状態またはボーナス役の当否が報知される場合がある。
メインCPU301は、抽選で決定した前兆状態の遊技回数(前兆カウンタの初期値)を示すコマンドをサブCPU412に送信する。サブCPU412は、当該コマンドが示す遊技回数を本前兆モードカウンタの初期値として設定する。本前兆モードカウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。サブCPU412は、遊技毎に本前兆モードカウンタから数値「1」を減算する。すなわち、サブRAM414の本前兆モードカウンタの数値は、メインRAM303の前兆カウンタの数値を示す。以上の構成では、サブCPU412の演出モードは、本前兆モードカウンタが数値「1」以上の各遊技において、上述の通常本前兆モードまたは特殊本前兆モードであり、本前兆モードカウンタが数値「0」まで減算された場合、開始準備モードまたはボーナス告知モードに移行する。
また、サブCPU412は、レア役が当選した場合であって、AT状態およびボーナス役に当選しない場合、ガセ前兆モードカウンタの初期値を抽選により決定する。ガセ前兆モードカウンタの初期値は、例えば、数値「1」から数値「32」の何れかである。ガセ前兆モードカウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。サブCPU412は、遊技毎にガセ前兆モードカウンタから数値「1」を減算する。以上の構成では、サブCPU412の演出モードは、ガセ前兆モードカウンタが数値「1」以上の各遊技において、上述の通常ガセ前兆モードまたは特殊ガセ前兆モードであり、ガセ前兆モードカウンタが数値「0」まで減算された場合、通常非前兆モードに移行する。
本実施形態では、本前兆モードカウンタとガセ前兆モードカウンタとを総称して「前兆モードカウンタ」という。また、本前兆モードカウンタが数値「1」以上の期間を「本前兆期間」、ガセ前兆モードカウンタが数値「1」以上の期間を「ガセ前兆期間」という。さらに、本前兆期間とガセ前兆期間とを総称して「前兆期間」という。
上述した通り、前兆期間では、特殊前兆モードに移行する場合がある。また、前兆期間では、連続演出が実行される場合がある。さらに、前兆期間では、特定演出が実行される場合がある。本実施形態では、前兆期間において、特殊前兆モードに移行するか否か、連続演出を実行するか否か、および、特定演出を実行するか否かは、当該前兆期間の前兆シナリオ(1〜8)に応じる。
図21(a)は、各前兆シナリオを説明するための図である。図21(a)に示すように、各前兆シナリオは、前兆シナリオ1から前兆シナリオ8までを含む。サブCPU412は、前兆期間が開始した場合、当該前兆期間の遊技回数(前兆モードカウンタの初期値)に応じて、前兆シナリオを決定する。具体的には、図21(a)に示す通り、前兆シナリオ1が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行しない。また、前兆シナリオ1が決定された場合、前兆期間において、特定演出と連続演出との双方が実行されない。前兆シナリオ2が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行しない。また、前兆シナリオ2が決定された場合、連続演出が実行され、特定演出は実行されない。前兆シナリオ3が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行しない。また、前兆シナリオ3が決定された場合、特定演出が実行され、連続演出は実行されない。前兆シナリオ4が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行し、特定演出と連続演出とは実行されない。前兆シナリオ5が決定された場合、前兆期間において、特定演出と連続演出との双方が実行され、特殊前兆モードには移行しない。前兆シナリオ6が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行し、特定演出が実行され、連続演出は実行されない。前兆シナリオ7が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行し、連続演出が実行され、特定演出は実行されない。前兆シナリオ8が決定された場合、前兆期間において、特殊前兆モードに移行し、特定演出と連続演出との双方が実行される。
以上の構成において、特殊前兆モード(特殊本前兆モード、特殊ガセ前兆モード)に移行する遊技と特定演出または連続演出が実行される遊技との順序は、前兆シナリオ毎に予め定められている。
図21(b)は、各前兆シナリオで通常前兆モードに移行する遊技と特殊前兆モードに移行する遊技と特定演出が実行される遊技と連続演出が実行される遊技との順序を説明するための図である。図21(b)に示す通り、前兆シナリオ1では、前兆期間が開始されると通常前兆モードに移行し、前兆期間が終了するまで通常前兆モードが維持される。
図21(b)に示す通り、前兆シナリオ2では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始される。また、前兆シナリオ2では、通常前兆モードが終了すると連続演出が実行され、その後、前兆期間が終了する。同様に、前兆シナリオ3では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始され、通常前兆モードが終了すると特定演出が実行され、その後、前兆期間が終了する。前兆シナリオ3の特定演出では、例えば、AT状態またはボーナス役の当否が報知される。前兆シナリオ4では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始され、通常前兆モードが終了すると特殊前兆モードに移行し、その後、前兆期間が終了する。
前兆シナリオ5では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始され、通常前兆モードが終了すると特定演出が実行される。前兆シナリオ5の特定演出では、連続演出に発展する旨が報知される。その後、連続演出が実行され、前兆期間が終了する。前兆シナリオ6では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始され、通常前兆モードが終了すると特定演出が実行される。前兆シナリオ6の特定演出では、特殊前兆モードに移行する旨が報知され、特殊前兆モードに移行した後に、前兆期間が終了する。前兆シナリオ7では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始され、通常前兆モードが終了すると特殊前兆モードに移行し、その後、連続演出が実行されてから前兆期間が終了する。前兆シナリオ8では、前兆期間が開始されると、通常前兆モードが開始され、通常前兆モードが終了すると特定演出が実行される。前兆シナリオ8の特定演出では、特殊前兆モードに移行する旨が報知される。その後、特殊前兆モードに移行した後に、連続演出が実行され、前兆期間が終了する。
以上の構成において、連続演出を含む前兆シナリオ(2、5、7、8)を決定した場合、サブCPU412は、連続演出の遊技回数を抽選により決定する。連続演出の遊技回数は、1回から4回までの何れかが抽選により決定される。サブCPU412は、連続演出の遊技回数を連続演出回数カウンタに記憶する。連続演出回数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
特殊前兆モードを含む前兆シナリオ(4、6、7、8)を決定した場合、サブCPU412は、特殊前兆モードの遊技回数を抽選により決定する。特殊前兆モードの遊技回数は、7回から22回までの何れかが抽選により決定される。サブCPU412は、特殊前兆モードの遊技回数を特殊前兆モード回数カウンタに記憶する。特殊前兆モード回数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、特定演出を含む前兆シナリオ(3、5、6、8)を決定した場合、本前兆期間(AT状態またはボーナス役に当選している状態)であるか否かに応じて、特定演出の遊技回数を抽選により決定する。具体的には、特定演出の遊技回数は2回または3回が抽選により決定される。本前兆期間においては、本前兆期間ではない場合と比較して、長い特定演出の遊技回数が決定されやすい。以上の構成では、特定演出が継続するほど、AT状態またはボーナス役の当選に対する遊技者の期待感を高めることができる。サブCPU412は、特定演出の遊技回数を特定演出回数カウンタに記憶する。特定演出回数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。なお、特定演出と同様に、連続演出または特殊前兆モードの遊技回数を本前兆期間であるか否かに応じて決定してもよい。
本実施形態では、サブCPU412は、特定演出と連続演出と特殊前兆モードとの遊技回数の合計が前兆期間の遊技回数より大きくならないように、前兆期間の遊技回数に応じて、前兆シナリオを決定する。具体的には、特定演出は、最大で3回の遊技に亘り実行される。したがって、サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が3回未満の場合、特定演出を含む前兆シナリオを決定しない。また、連続演出は、最大で4回の遊技に亘り実行される。したがって、サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が4回未満の場合、連続演出を含む前兆シナリオを決定しない。また、特殊前兆モードの遊技回数は、最大で22回である。したがって、サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が22回未満の場合、特殊前兆モードを含む前兆シナリオを決定しない。
さらに、サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が7回未満の場合、特定演出と連続演出とを含む前兆シナリオを決定しない。サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が25回未満の場合、特定演出と特殊前兆モードとを含む前兆シナリオを決定しない。サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が26回未満の場合、連続演出と特殊前兆モードとを含む前兆シナリオを決定しない。サブCPU412は、前兆期間の遊技回数が29回未満の場合、特定演出と連続演出と特殊前兆モードとを含む前兆シナリオを決定しない。以上の構成によれば、特定演出と連続演出と特殊前兆モードとの合計の遊技回数が前兆期間の遊技回数より大きくならない。したがって、特定演出と連続演出と特殊前兆モードとは、前兆期間内で実行される。
なお、前兆シナリオの種類は、以上の例に限定されない。例えば、通常前兆モードおよび特殊前兆モード以外の演出モードを含む前兆シナリオを設けてもよい。また、1回の前兆期間で連続演出が複数回実行され得る前兆シナリオを設けてもよいし、1回の前兆期間で特定演出が複数回実行され得る前兆シナリオを設けてもよい。さらに、以上の前兆シナリオでは、通常前兆モードの後に特殊前兆モードに移行する構成としたが、特殊前兆モードの後に通常前兆モードに移行する前兆シナリオを設けてもよい。
図21(c)は、連続演出と特定演出と特殊前兆モードと通常前兆モードとの遊技回数の具体例を説明するための図である。図21(c)には、前兆シナリオ8が決定された場合の前兆期間における、連続演出と特定演出と特殊前兆モードと通常前兆モードとの遊技回数が示される。前兆シナリオ8では、上述した通り、特定演出が終了した次回の遊技から特殊前兆モードが開始され、特殊前兆モードが終了した次回の遊技から連続演出が実行され、連続演出の後に、前兆期間が終了する。
図21(c)の具体例では、前兆期間の遊技回数としてNt回が決定された場合を想定する。また、図21(c)の具体例では、連続演出の遊技回数としてNz回(Nzは数値「1」から数値「4」までの整数)が決定された場合を想定する。以上の場合、前兆期間において連続演出が開始される遊技は、前兆モードカウンタが数値「Nz」の遊技である。さらに、図21(c)の具体例では、特殊前兆モードの遊技回数としてNy(Nyは数値「7」から数値「22」までの整数)が決定された場合を想定する。以上の場合、前兆期間において特殊前兆モードが開始される遊技は、前兆モードカウンタが数値「Nz+Ny」の遊技である。図21(c)の具体例では、特定演出の遊技回数としてNx回(Nxは数値「2」または数値「3」)が決定された場合を想定する。以上の場合、前兆期間において特定演出が開始される遊技は、前兆モードカウンタが数値「Nz+Ny+Nx」の遊技である。
例えば、前兆期間の遊技回数が32回(Nt=32)、連続演出の遊技回数が4回(Nz=4)、特殊前兆モードの遊技回数が22回(Ny=22)、特定演出の遊技回数が3回(Nx=3)であると仮定する。以上の場合、前兆モードカウンタに初期値「32」が設定され、前兆モードカウンタが数値「29」(4+22+3)の遊技から特定演出が実行される。また、前兆モードカウンタが数値「26」(4+22)の遊技で特殊前兆モードに移行し、前兆モードカウンタが数値「4」の遊技から連続演出が実行される。本実施形態において、特定演出の実行が開始される前兆モードカウンタの数値(上述の例では数値「29」)は、特定演出開始カウンタに記憶される。また、連続演出の実行が開始される前兆モードカウンタの数値(上述の例では数値「4」)は、連続演出開始カウンタに記憶される。さらに、特殊前兆モードに移行する前兆モードカウンタの数値(上述の例では数値「26」)は、特殊前兆モード開始カウンタに記憶される。特定演出開始カウンタと連続演出開始カウンタと特殊前兆モード開始カウンタとは、例えば、サブRAM414に設けられる。
図21(c)に示す通り、通常前兆モードの遊技回数(Nw)は、特定演出と特殊前兆モードと連続演出との遊技回数の合計(Nx+Ny+Nz)と前兆期間の遊技回数(Nt)との差(Nw=Nt−Nx−Ny−Nz)になる。以上の構成において、仮に、前兆期間が29ゲームの場合であって、連続演出が4ゲーム、特殊前兆モードが22ゲーム、特定演出が3ゲームの場合を想定する。以上の場合、連続演出と特殊前兆モードと特定演出との合計の遊技回数が29ゲームであり、前兆期間の遊技回数と一致する。すなわち、特定演出と特殊前兆モードと連続演出との遊技回数の合計と前兆期間の遊技回数との差は、数値「0」になる(Nw=0)。したがって、前兆期間が開始された場合、通常前兆モードを介することなく、特定演出が実行される。
以下、図22を用いて、特定演出が実行される前兆期間の具体例を説明する。上述した通り、前兆期間の開始時に前兆モードカウンタ(本前兆モードカウンタ、ガセ前兆モードカウンタ)に初期値が設定され、前兆期間の各遊技で数値「1」ずつ減算される。図22には、前兆期間の各遊技での前兆モードカウンタの数値が示される。また、図22には、特定演出が実行される前兆モードカウンタの範囲と通常前兆モードまたは特殊前兆モードに移行する前兆モードカウンタの範囲とが示される。
図22(a−1)は、本前兆期間の具体例を説明するための図である。図22(a−1)の具体例は、ボーナス役が当選し、本前兆期間の遊技回数が5回に決定され、前兆シナリオ3が決定された場合を想定する。以上の場合、本前兆モードカウンタに初期値「5」が設定される。また、図22(a−1)の具体例は、特定演出の遊技回数が3回に決定された場合を想定する。以上の場合、特定演出回数カウンタに数値「3」が設定され、特定演出開始カウンタに数値「3」が設定される。図22(a−1)に示す通り、本前兆期間の遊技回数が5回に設定され、特定演出の遊技回数が3回に設定された場合、本前兆モードカウンタが数値「5」または数値「4」の各遊技が通常本前兆モードになり、本前兆モードカウンタが特定演出開始カウンタの数値「3」に減算された遊技から特定演出が実行される。また、本前兆モードカウンタが数値「0」まで減算された場合、ボーナス告知モードに移行する。
図22(a−2)は、ガセ前兆期間の具体例を説明するための図である。図22(a−2)の具体例は、レア役が当選し、ガセ前兆期間の遊技回数が5回に決定され、前兆シナリオ3が決定された場合を想定する。以上の場合、ガセ前兆モードカウンタに初期値「5」が設定される。また、図22(a−2)の具体例は、特定演出の遊技回数が3回に決定された場合を想定する。以上の場合、特定演出回数カウンタに数値「3」が設定され、特定演出開始カウンタに数値「3」が設定される。図22(a−2)に示す通り、ガセ前兆期間の遊技回数が5回に設定され、特定演出の遊技回数が3回に設定された場合、ガセ前兆モードカウンタが数値「5」または数値「4」の各遊技が通常ガセ前兆モードになり、ガセ前兆モードカウンタが特定演出開始カウンタの数値「3」に減算された遊技から特定演出が実行される。また、ガセ前兆モードカウンタが数値「0」まで減算された場合、通常非前兆モードに移行する。
図22(b−1)は、本前兆期間の他の具体例を説明するための図である。図22(b−1)の具体例は、AT状態が当選し、本前兆期間の遊技回数が32回に決定され、前兆シナリオ6が決定された場合を想定する。以上の場合、本前兆モードカウンタに初期値「32」が設定される。また、図22(b−1)の具体例は、特定演出の遊技回数が3回に決定され、特殊本前兆モードの遊技回数に22回が決定された場合を想定する。以上の場合、特定演出回数カウンタに数値「3」が設定され、特殊前兆モードカウンタに数値「22」が設定される。また、特定演出開始カウンタに数値「25」が設定され、特殊前兆モード開始カウンタが数値「22」に設定される。したがって、図22(b−1)に示す通り、本前兆モードカウンタが数値「32」から数値「26」の各遊技が通常本前兆モードになり、本前兆モードカウンタが数値「25」から数値「23」の各遊技で特定演出が実行され、本前兆モードカウンタが数値「22」から数値「1」の各遊技が特殊本前兆モードになる。また、本前兆モードカウンタが数値「0」まで減算された場合、開始準備モードに移行する。
図22(b−2)は、ガセ前兆期間の他の具体例を説明するための図である。図22(b−2)の具体例は、レア役が当選し、ガセ前兆期間の遊技回数が32回に決定され、前兆シナリオ6が決定された場合を想定する。以上の場合、ガセ前兆モードカウンタに初期値「32」が設定される。また、図22(b−2)の具体例は、特定演出の遊技回数が3回に決定され、特殊ガセ前兆モードの遊技回数が22回に決定された場合を想定する。以上の場合、特定演出回数カウンタに数値「3」が設定され、特殊前兆モードカウンタに数値「22」が設定される。また、特定演出開始カウンタに数値「25」が設定され、特殊前兆モード開始カウンタに数値「22」が設定される。したがって、図22(b−2)に示す通り、ガセ前兆モードカウンタが数値「32」から数値「26」の各遊技が通常ガセ前兆モードになり、ガセ前兆モードカウンタが数値「25」から数値「23」の各遊技で特定演出が実行され、ガセ前兆モードカウンタが数値「22」から数値「1」の各遊技が特殊ガセ前兆モードになる。また、ガセ前兆モードカウンタが数値「0」まで減算された場合、通常非前兆モードに移行する。
図23(a)は、各特定演出を説明するための図である。本実施形態の各特定演出は、特定演出Aと特定演出Bと特定演出Cとを含む。各特定演出では、当該特定演出に応じたキャラクタG(A、B、C)が液晶表示装置30に表示される。具体的には、図23(a)に示す通り、特定演出Aでは、キャラクタGAが液晶表示装置30に表示される。また、特定演出Bでは、キャラクタGBが表示される。
特定演出Aおよび特定演出Bでは、図柄ナビが実行される。図柄ナビでは、液晶表示装置30に各図柄画像GZが表示され、各遊技で当選した当選役が報知される。各図柄画像GZは、各リール12の各図柄の何れかを表す。例えば、特定演出Aまたは特定演出Bでリプレイが当選した場合の図柄ナビでは、リプレイ図柄を表す画像(後述のリプレイ画像GZa)が液晶表示装置30に表示される。図柄ナビは、第3停止操作時に実行される。
特定演出Cでは、色ナビが実行される。色ナビでは、特定の画像(後述の風船画像GF)が当選役に応じた色彩で液晶表示装置30に表示される。例えば、特定演出Cでリプレイが当選した場合、水色(リプレイ図柄の色彩)の特定の画像を表示することで、リプレイが当選した旨が報知される。色ナビは、図柄ナビと同様に、第3停止操作時に実行される。
サブCPU412は、各特定演出の何れかを抽選により決定する。具体的には、上述した通り、前兆期間における特定演出が実行される遊技(特定演出開始カウンタと前兆モードカウンタとが一致する遊技)は、前兆期間に移行する際に予め決定される。サブCPU412は、特定演出開始カウンタと前兆モードカウンタとが一致する遊技が開始された場合、演出シナリオsを決定するための特定演出決定処理を実行する。各演出シナリオsは、演出シナリオsaと演出シナリオsbと演出シナリオscとを含む。演出シナリオsaが決定された場合、その後の遊技において、特定演出Aが実行され、演出シナリオsbが決定された場合、特定演出Bが実行され、演出シナリオscが決定された場合、特定演出Cが実行される。
各演出シナリオsは、特定演出の遊技回数(特定演出回数カウンタ)に応じて、決定される。具体的には、演出シナリオsaは、演出シナリオsa_2Gと演出シナリオsa_3Gとを含む。また、演出シナリオsbは、演出シナリオsb_2Gと演出シナリオsb_3Gとを含み、演出シナリオscは、演出シナリオsc_2Gと演出シナリオsc_3Gとを含む。サブCPU412は、特定演出の遊技回数が2回の場合、演出シナリオsa_2Gまたは演出シナリオsb_2Gまたは演出シナリオsc_2Gを決定し、特定演出の遊技回数が3回の場合、演出シナリオsa_3Gまたは演出シナリオsb_3Gまたは演出シナリオsc_3Gを決定する。
本実施形態では、上述の特定演出決定処理に加え、演出抽選処理において、各特定演出(A〜C)が決定される場合がある。演出抽選処理は、各遊技で実行され、各特定演出を含む各種の演出(通常演出等)の何れかが決定される。演出抽選処理で決定された各特定演出は、1回の遊技で実行される。上述した通り、特定演出決定処理で決定された各特定演出は、2回または3回の遊技に亘り実行される。すなわち、各特定演出は、1回から3回の遊技に亘り実行される。
図23(b)は、前兆期間で特定演出が実行される遊技を説明するための図である。図23(b)の具体例では、前兆期間が開始された際に、当該前兆期間のN回目の遊技(Nは正の整数)から特定演出が実行されること、および、特定演出が3回の遊技に亘り実行されることが予め決定された場合を想定する(特定演出開始カウンタ=N、特定演出回数カウンタ=3)。また、図23(b)の具体例では、前兆期間のN回目の遊技の特定演出決定処理で、演出シナリオsa_3Gが決定された場合を想定する。以上の場合、前兆期間のN回目からN+2回目の遊技に亘り、特定演出Aが実行される。
また、図23(b)の具体例では、前兆期間のM回目の遊技(MはNより小さい正の整数)の演出抽選処理で、特定演出Bが決定された場合を想定する。各遊技の演出抽選処理では、特定演出(A〜C)または他の演出がランダムに決定される。以上の構成では、前兆期間のランダムな遊技で、特定演出が実行される。
本実施形態では、前兆期間に加え、非前兆期間の各遊技の演出抽選処理において、特定演出(A〜C)が決定され得る。ただし、演出抽選処理で特定演出が決定された場合、次回の遊技で特定演出が決定されるとは限らない。一方、前兆状態において、特定演出決定処理で決定された特定演出は、上述した通り、複数(2回または3回)の遊技に亘る。以上の構成では、複数の遊技に亘り特定演出が実行された場合、前兆期間に対する遊技者の期待感を高めることができる。
図24(a)は、演出抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、例えば、演出モードに応じた演出抽選テーブルを用いて、各遊技の演出を決定する。上述した通り、演出抽選処理では、特定演出(A〜C)を含む各種の演出が決定される。具体的には、演出抽選テーブルは、各演出の各抽選値を含む。具体的には、特定演出Aの抽選値Naと特定演出Bの抽選値Nbと特定演出Cの抽選値Ncとを含む(Nは正の整数)。また、各演出の各抽選値は、当選エリア毎に設けられる。例えば、特定演出Aの抽選値は、リプレイが当選した場合は数値Na1で、共通ベルが当選した場合は数値Na2である。サブCPU412は、乱数値R4から各演出の各抽選値を順次に減算し、減算結果が負数になった演出を決定する。
図24(b)および図24(c)は、演出シナリオ決定テーブル(X、Y)の概念図である。サブCPU412は、特定演出が開始する予め定められた遊技において、演出シナリオ決定テーブルを用いて演出シナリオsを決定する。具体的には、サブCPU412は、特定演出開始カウンタが前兆カウンタと一致する遊技において、特定演出決定処理を実行し、特定演出の遊技回数(特定演出回数カウンタ)に応じた演出シナリオ決定テーブルを用いて、演出シナリオsを決定する。具体的には、前兆期間が開始した場合に予め決定された特定演出の遊技回数が2回の場合、サブCPU412は、演出シナリオ決定テーブルX(図24(b))を用いて演出シナリオsを決定する。また、予め定められた特定演出の遊技回数が3回の場合、サブCPU412は、演出シナリオ決定テーブルY(図24(c))を用いて演出シナリオsを決定する。
図24(b)に示す通り、演出シナリオ決定テーブルXは、演出シナリオsa_G2の抽選値NAx(1〜8)と演出シナリオsb_G2の抽選値NBx(1〜8)と演出シナリオsc_G2の抽選値NCx(1〜8)とを含む。また、図24(c)に示す通り、演出シナリオ決定テーブルYは、演出シナリオsa_G3の抽選値NAy(1〜8)と演出シナリオsb_G3の抽選値NBy(1〜8)と演出シナリオsc_G3の抽選値NCy(1〜8)とを含む。各抽選値は当選エリア毎に設けられる。サブCPU412は、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R4に減算し、減算した結果が負数になった演出シナリオsを決定する。
特定演出(A〜C)が実行される各遊技では、各遊技演出抽選処理がサブCPU412により実行され、各遊技における具体的な演出が決定される。例えば、演出抽選処理により、今回の遊技で特定演出が決定された場合、その後、各遊技演出抽選処理が実行される。また、演出シナリオにより特定演出の実行が予め決定された各遊技では、当該各遊技の開始操作時に各遊技演出抽選処理が実行される(後述の図64参照)。各特定演出では、各遊技演出抽選処理で決定された演出に応じて、図柄ナビまたは色ナビが実行される。
以下、図25を用いて、特定演出Aについて説明する。上述した通り、特定演出Aでは、各種の図柄ナビが実行される。図25(a−1)から図25(a−3)は、特定演出Aにおいて液晶表示装置30に表示される各ナビ画像(図柄画像GZ、特殊画像GT、継続画像GK)を説明するための図である。図柄ナビ(第3停止操作時)において、特定のナビ画像が他のナビ画像より強調して表示され、例えば、今回の遊技の当選役が報知される。
図25(a−1)は、特定演出Aにおいて液晶表示装置30に表示される各図柄画像GZ(a〜d)を説明するための図である。図25(a−1)には、各図柄画像GZの模擬図が示される。特定演出Aでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとチェリー画像GZdとを含む各図柄画像GZが液晶表示装置30に表示される。上述した通り、各図柄画像GZ(a〜d)は、各リール12における各図柄(類似する図柄を含む)の何れかを表す。具体的には、リプレイ画像GZaは、各リール12のリプレイ図柄を表し、ベル画像GZbは、ベル画像を表し、スイカ画像GZcは、スイカ図柄を表し、チェリー画像GZdはチェリー図柄を表す。
図柄ナビでは、特定の図柄画像GZが他の図柄画像GZより強調して表示され、当該特定の図柄画像GZに対応する当選役が報知される。具体的には、図柄ナビにおいて、リプレイ画像GZaが他の図柄画像GZより強調して表示された場合、リプレイが報知される。また、図柄ナビにおいて、ベル画像GZbが他の図柄画像GZより強調して表示された場合、ベル役が報知され、スイカ画像GZcが他の図柄画像GZより強調して表示された場合、スイカ役が報知され、チェリー画像GZdが他の図柄画像GZより強調して表示された場合、チェリー役が報知される。今回の遊技の当選役が図柄ナビで報知される。
また、特定演出Aでは、以上の各図柄画像GZに加え、各特殊画像GT(a〜f)が液晶表示装置30に表示される。図25(a−2)は、特定演出Aにおいて液晶表示装置30に表示される各特殊画像GTを説明するための図である。図25(a−2)には、各特殊画像GTの模擬図が示される。各特殊画像GTは、ブランク画像GTaとチャンス画像GTbと前兆画像GTcと確定画像GTdと発展画像GTeと移行画像GTfとを含む。上述の各図柄画像は、各リール12の各図柄の何れかを表すのに対し、特殊画像は、各リール12の各図柄以外を表し、特殊画像によっては、特定の当選役が報知されない。
具体的には、図25に示すように、ブランク画像GTaは、例えば、白色のハート型の図形を表す。また、チャンス画像GTbは、例えば、紫色のハート型の図形であって、「CHANCE」という文字列が表示された図形を表す。前兆画像GTcは、例えば、星型の図形であって、クエスチョンマーク「?」を表示する。以上の各特殊画像GT(a〜c)は、図柄ナビで報知される。
各特殊画像GTを報知する図柄ナビは、演出モードまたは当選エリアに応じた確率で実行される。例えば、ブランク画像GTaを報知する図柄ナビは、ハズレが決定された場合、他の当選エリアが当選した場合より実行されやすい。また、チャンス画像GTbを報知する図柄ナビは、チャンス目が当選した場合、他の当選エリアが当選した場合より実行されやすい。前兆画像GTcを報知する図柄ナビは、非前兆モードより前兆モードの場合に実行されやすい。
確定画像GTdは、ボーナス役又はAT状態に当選した旨を報知するための画像である。図柄ナビにおいて、確定画像GTdが報知された場合、今回の特定演出Aの後に、ATモード(開始準備モード、ボーナス告知モード)に移行する。また、発展画像GTeは、連続演出に発展する旨を報知するための画像である。図柄ナビにおいて、発展画像GTeが報知された場合、今回の特定演出Aの後に、連続演出に発展する。移行画像GTfは、特殊前兆モードに移行する旨を報知するための画像である。図柄ナビにおいて、移行画像GTfが報知された場合、今回の特定演出Aの後に、特殊前兆モードに移行する。
以上が図柄ナビで報知(強調表示)される各画像の説明である。上述した通り、図柄ナビは、特定演出Aの最終遊技において、第3停止操作を契機に実行される。一方、特定演出Aが次回に継続する遊技では、第3停止操作を契機に、継続ナビが実行される。継続ナビでは、継続画像GKが表示され、次回の遊技に特定演出Aが継続する旨が報知される。図25(a−3)は、継続画像GKの模擬図を示す。継続画像GKは、次回の遊技に特定演出Aが継続する旨を報知するための画像であり、例えば、「NEXT」という文字列を表す。
特定演出Aの各遊技が開始されると、複数個(2個から4個)のナビ画像が液晶表示装置30に表示される(後述の図27(a−1)から図27(a−3)参照)。具体的には、特定演出Aの1回目の遊技が開始された場合、4個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。以下、4個のナビ画像の表示を「フォースナビ」という。また、特定演出Aの2回目の遊技が開始された場合、3個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。以下、3個のナビ画像の表示を「トリプルナビ」という。さらに、特定演出Aの3回目の遊技が開始された場合、2個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。以下、2個のナビ画像の表示を「ダブルナビ」という。図柄ナビでは、フォースナビ、トリプルナビ、または、ダブルナビで表示された各ナビ画像のうち今回の遊技における当選役を示すナビ画像が他のナビ画像より強調して表示される(後述の図27(b−1)参照)。
図25(b−1)から(b−3)は、フォースナビとトリプルナビとダブルナビと継続ナビと図柄ナビとが実行される順序(時期)を説明するための図である。図25(b−1)は、特定演出Aが1回の遊技で実行される場合の具体例である。特定演出Aが1回の遊技で実行される場合、当該遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行され、4個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。その後、第3停止操作を契機に図柄ナビが実行され、当該4個のナビ画像の何れか1個が他のナビ画像より強調される。
図25(b−2)は、特定演出Aが2回の遊技で実行される場合の具体例である。特定演出Aが2回の遊技で実行される場合、特定演出Aが1回の遊技で実行される場合と同様に、1回目の遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行される。その後、1回目の遊技の第3停止操作を契機に、継続ナビが実行される。特定演出Aの2回目の遊技の開始操作を契機に、トリプルナビが実行され、3個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。その後、第3停止操作を契機に図柄ナビが実行され、当該3個のナビ画像の何れか1個が他のナビ画像より強調される。なお、本実施形態においては、1回目の遊技のフォースナビで表示されたナビ画像に含まれないナビ画像が2回目の遊技のトリプルナビで表示され得る構成とした。しかし、フォースナビで表示された各ナビ画像の何れか3個がその後のトリプルナビで表示される構成としてもよい。
図25(b−3)は、特定演出Aが3回の遊技で実行される場合の具体例である。特定演出Aが3回の遊技で実行される場合、特定演出Aが2回の遊技で実行される場合と同様に、1回目の遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行され、第3停止操作を契機に、継続ナビが実行され、その後、2回目の遊技の開始操作を契機に、トリプルナビが実行される。また、2回目の遊技の第3停止操作を契機に、継続ナビが実行される。特定演出Aの3回目の遊技が開始された場合、ダブルナビが実行され、2個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。その後、第3停止操作を契機に図柄ナビが実行され、当該2個のナビ画像の一方が他のナビ画像より強調される。なお、本実施形態においては、トリプルナビで表示されたナビ画像に含まれないナビ画像がダブルナビで表示され得る構成とした。しかし、トリプルナビで表示された各ナビ画像の何れか2個がその後のダブルナビで表示される構成としてもよい。
以上の特定演出Aの各遊技における、フォースナビ、トリプルナビ、および、ダブルナビで表示される複数の各ナビ画像、および、図柄ナビで報知されるナビ画像は、上述した各遊技演出抽選処理で決定された演出に応じる。
図26は、特定演出Aの各遊技演出で表示される各ナビ画像を説明するための図である。図26では、フォースナビ、トリプルナビ、または、ダブルナビで表示されるナビ画像を丸印(黒丸、二重丸)で示す。また、フォースナビ、トリプルナビ、または、ダブルナビで表示されるナビ画像のうち図柄ナビで報知されるナビ画像を二重丸で示す。
各遊技演出抽選処理では、今回の遊技の当選エリア、現在の演出モード(本前兆モードであるか否か)、特定演出終了後の演出モード、または、特定演出が継続するか否か等に応じて、各遊技演出抽選処理において演出を決定する。また、特定演出Aにおける各遊技演出抽選処理では、リプレイ演出xaとベル演出xbとスイカ演出xcとチェリー演出xdとブランク演出xeとチャンス演出xfと前兆演出xgと移行演出xhと発展演出xiと確定演出xjと継続演出xkとを含む各演出が決定される。本実施形態では、特定演出Aの各遊技の各演出を「各遊技演出x」と総称する。
各リプレイ演出xa(1〜5)は、リプレイが当選した場合に決定され、第3停止操作時の図柄ナビでリプレイ画像GZaが他のナビ画像より強調して表示される。各ベル演出xb(1〜5)は、共通ベルが当選した場合に決定され、図柄ナビでベル画像GZbが他のナビ画像より強調して表示される。スイカ演出xcは、スイカが当選した場合に決定され、図柄ナビでスイカ画像GZcが他のナビ画像より強調して表示される。ただし、スイカ演出xcでは、スイカ役を取りこぼした場合、図柄ナビでスイカ画像GZcに替えてブランク画像GTaが他のナビ画像より強調表示される。チェリー演出xdは、弱チェリーまたは強チェリーが当選した場合に決定され、図柄ナビでチェリー図柄GZdが他のナビ画像より強調して表示される。ただし、チェリー演出xdでは、チェリー役を取りこぼした場合、図柄ナビでチェリー画像GZdに替えてブランク画像GTaが他のナビ画像より強調して表示される。
各ブランク演出xe(1〜4)は、ハズレを含む特定の当選エリアが当選した場合に決定され、図柄ナビでブランク画像GTaが他のナビ画像より強調して表示される。本実施形態の各ブランク演出xeは、ハズレが決定された場合、他の当選エリアが決定された場合より決定されやすい。各チャンス演出xfは、チャンス目を含む特定の当選エリアが当選した場合に決定され、図柄ナビでチャンス画像GTbが他のナビ画像より強調して表示される。本実施形態の各チャンス演出xfは、チャンス目が当選した場合、他の当選エリアが当選した場合より決定されやすい。各前兆演出xgでは、図柄ナビで前兆画像GTcが他のナビ画像より強調して表示される。また、前兆演出xgは、非前兆期間より前兆期間で決定されやすい。したがって、前兆演出xgが頻発した場合、遊技者は、前兆期間に移行していると推測することができる。
各移行演出xh(1〜4)では、図柄ナビで移行画像GTfが他のナビ画像より強調して表示される。各移行演出xhは、特定演出Aが終了した後に特殊前兆モードに移行する場合に決定される。以上の構成によれば、各移行演出xhでは、特殊前兆モードに移行する旨が報知される。各発展演出xi(1〜4)では、図柄ナビで発展画像GTeが他のナビ画像より強調して表示される。各発展演出xiは、特定演出Aが終了した後に連続演出に発展する場合に決定される。以上の構成によれば、各発展演出xiでは、連続演出に発展する旨が報知される。各確定演出xj(1〜3)では、図柄ナビで確定画像GTdが他のナビ画像より強調して表示される。各確定演出xjは、特定演出Aが終了した後の演出モードがボーナス告知モードまたは開始準備モードである場合に決定される。以上の構成によれば、確定演出xjでは、ボーナス役またはAT状態に当選した旨が報知される。継続演出xkは、特定演出Aが次回の遊技に継続する場合に決定される。継続演出xkが実行される遊技では、第3停止操作時に、継続画像GKが液晶表示装置30に表示され、特定演出Aが次回の遊技に継続する旨が報知される。継続演出xkのフォースナビおよびトリプルナビで表示されるナビ画像の組合せは、図柄ナビが実行される各演出の何れかのナビ画像の組合せから抽選により決定される。
上述の各リプレイ演出xaは、リプレイ演出xa1とリプレイ演出xa2とリプレイ演出xa3とリプレイ演出xa4とリプレイ演出xa5とを含む。各リプレイ演出a(1〜5)は、図柄ナビでリプレイ画像GZaが強調して表示される点で共通し、遊技開始時に表示されるナビ画像の組合せが相違する。すなわち、各リプレイ演出xaでは、フォースナビで表示されるナビ画像の組合せが相違する。具体的には、リプレイ演出xa1では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示される。また、リプレイ演出xa2では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示され、リプレイ演出xa3では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示され、リプレイ演出xa4では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbと前兆画像GTcとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示され、リプレイ演出xa5では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbと前兆画像GTcとが遊技開始時に表示される。
各ベル演出xbは、ベル演出xb1とベル演出xb2とベル演出xb3とベル演出xb4とベル演出xb5とを含む。各ベル演出xb(1〜5)は、図柄ナビでベル画像GZbが強調して表示される点で共通し、遊技開始時に表示されるナビ画像の組合せが相違する。すなわち、各ベル演出xbでは、フォースナビで表示されるナビ画像の組合せが相違する。具体的には、ベル演出xb1では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示される。また、ベル演出xb2では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示され、ベル演出xb3では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示され、ベル演出xb4では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbと前兆画像GTcとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示され、ベル演出xb5では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbと前兆画像GTcとが遊技開始時に表示される。
スイカ演出xcでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとブランク画像GTaとがフォースナビで表示される。また、上述した通り、スイカ演出xcでは、スイカ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図柄ナビでスイカ画像GZcが他のナビ画像より強調して表示される。一方、スイカ役を取りこぼした場合、図柄ナビでブランク画像GTaがスイカ画像GZcに替えて強調して表示される。
ところで、仮に、スイカ演出xcのフォースナビでブランク画像GTaが表示されない構成を想定する。すなわち、スイカ演出xcで表示される4個のナビ画像に、ブランク画像GTaが含まれない構成を想定する。また、以上のスイカ演出xcにおいて、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、スイカ画像GZcが強調表示され、スイカ役を取りこぼした場合、ブランク画像GTaが強調表示される構成を想定する。以上の構成では、スイカ役を取りこぼした遊技において、遊技開始時のフォースナビで表示されていないブランク図柄画像GTaが第3停止時に、突然、液晶表示装置30に表示される。上述した通り、第3停止時の図柄ナビでは、通常、遊技開始時のフォースナビで表示された各ナビ画像の何れかが強調表示される。したがって、フォースナビで表示されていないブランク画像GTaが図柄ナビで強調表示された場合、遊技者に違和感を与える不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、スイカ演出xcのフォースナビにおいて、スイカ画像GZcとブランク画像GTaとの双方が表示される構成とした。本実施形態の構成によれば、上述の不都合が抑制される。
チェリー演出xdでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとがフォースナビで表示される。また、上述した通り、チェリー演出xdでは、各チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、図柄ナビでチェリー画像GZdが他のナビ画像より強調して表示される。一方、チェリー役を取りこぼした場合、チェリー画像GZdに替えてブランク画像GTaが図柄ナビで強調して表示される。以上の通り、チェリー演出xdのフォースナビでは、スイカ演出xcのフォースナビと同様に、その後の図柄ナビで強調表示される可能性があるチェリー画像GZdとブランク画像GTaとの双方が液晶表示装置30に表示される。したがって、本実施系形態によれば、チェリー演出xdの図柄ナビにおいて、フォースナビで表示されないナビ画像が強調表示され、遊技者に違和感を与える不都合が抑制される。
各ブランク演出xeは、ブランク演出xe1とブランク演出xe2とブランク演出xe3とブランク演出xe4とを含む。各ブランク演出xe(1〜5)は、図柄ナビでブランク画像GTaが強調して表示される点で共通し、フォースナビで表示されるナビ画像の組合せが相違する。具体的には、ブランク演出xe1では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとが遊技開始時に表示される。また、ブランク演出xe2では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとブランク画像GTaとがフォースナビで表示され、ブランク演出xe3では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbとブランク画像GTaとがフォースナビで表示され、ブランク演出xe4では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbと前兆画像GTcとブランク画像GTaとがフォースナビで表示される。
各チャンス演出xfは、チャンス演出xf1とチャンス演出xf2とを含み、各チャンス演出xfは、図柄ナビでチャンス画像GTbが強調して表示される点で共通し、フォースナビで表示されるナビ画像の組合せが相違する。具体的には、チャンス演出xf1のフォースナビでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbとブランク画像GTaとが表示され、チャンス演出xf2のフォースナビでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbと前兆画像GTcとが表示される。
以上のリプレイ演出xaとベル演出xbとスイカ演出xcとチェリー演出xdとブランク演出xeとチャンス演出xfとは、特定演出Aの1回目の遊技(前兆モードまたは非前兆モードの遊技)において決定される。すなわち、リプレイ画像GZa、ベル画像GZb、スイカ画像GZc、チェリー画像GZd、ブランク画像GTa、または、チャンス画像GTbは、特定演出Aの1回目の遊技の図柄ナビで報知される。しかし、以上の各ナビ画像が特定演出Aの2回目または3回目の遊技(前兆モードの遊技)の図柄ナビで報知される構成としてもよい。
各前兆演出xgは、前兆演出xg1と前兆演出xg2と前兆演出xg3前兆演出xg4と前兆演出xg5と前兆演出xg6と前兆演出xg7とを含む。各前兆演出xg(1〜7)は、図柄ナビで前兆画像GTcが強調して表示される点で共通し、遊技開始時(フォースナビ、トリプルナビ)に表示されるナビ画像の組合せが相違する。また、各前兆演出xgは、特定演出Aの1回目の遊技で決定される各前兆演出xg(1、2)と2回目の遊技で決定される各前兆演出xg(3〜7)とを含む。すなわち、各前兆演出xgは、遊技開始時にフォースナビが実行される各前兆演出xgとトリプルナビが実行される各前兆演出xgとを含む。
前兆演出xg1と前兆演出xg2とは、特定演出Aの1回目の遊技で実行され、遊技開始時にフォースナビが実行される。具体的には、前兆演出xg1のフォースナビでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとブランク画像GTaと前兆画像GTcとが表示され、前兆演出xg2のフォースナビでは、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチャンス画像GTbと前兆画像GTcとが表示される。
前兆演出xg3と前兆演出xg4と前兆演出xg5と前兆演出xg6と前兆演出xg7とは、特定演出Aの2回目の遊技で実行され、遊技開始時にトリプルナビが実行される。前兆演出xg3のトリプルナビでは、リプレイ画像GZaとブランク画像GTaと前兆画像GTcとが表示される。また、前兆演出xg4のトリプルナビでは、ベル画像GZbとブランク画像GTaと前兆画像GTcとが表示され、前兆演出xg5のトリプルナビでは、ブランク画像GTaと前兆画像GTcと移行画像GTfとが表示され、前兆演出xg6のトリプルナビでは、前兆画像GTcと確定画像GTdと発展画像GTeとが表示され、前兆演出xg7のトリプルナビでは、前兆画像GTcと移行画像GTfと発展画像GTeとが表示される。なお、特定演出Aの3回目の遊技において、前兆演出xgが決定され得る構成としてもよい。
各移行演出xhは、移行演出xh1と移行演出xh2と移行演出xh3と移行演出xh4とを含む。各移行演出xh(1〜4)は、図柄ナビで移行画像GTfが強調して表示される点で共通し、遊技開始時に表示されるナビ画像の組合せが相違する。また、各移行演出xhは、特定演出Aの2回目の遊技で決定される各移行演出xh(1、2)と3回目の遊技で決定される各移行演出xh(3、4)とを含む。すなわち、各移行演出xhは、遊技開始時にトリプルナビが実行される各移行演出xhとダブルナビが実行される各移行演出xhとを含む。
移行演出xh1と移行演出xh2とは、特定演出Aの2回目の遊技で実行され、遊技開始時にトリプルナビが実行される。具体的には、移行演出xh1のトリプルナビでは、ブランク画像GTaと前兆画像GTcと移行画像GTfとが遊技開始時に表示され、移行演出xh2のトリプルナビでは、前兆画像GTcと移行画像GTfと発展画像GTeとが遊技開始時に表示される。また、移行演出xh3と移行演出xh4とは、特定演出Aの3回目の遊技で実行され、遊技開始時にダブルナビが実行される。具体的には、移行演出xh3のダブルナビでは、移行画像GTfと確定画像GTdとが表示され、移行演出xh4のダブルナビでは、移行画像GTfと発展画像GTeとが遊技開始時に表示される。なお、特定演出Aの1回目の遊技において、移行演出xhが決定され得る構成としてもよい。
各発展演出xiは、発展演出xi1と発展演出xi2と発展演出xi3と発展演出xi4とを含む。各発展演出xi(1〜4)は、図柄ナビで発展画像GTeが強調して表示される点で共通し、遊技開始時に表示されるナビ画像の組合せが相違する。また、各発展演出xiは、特定演出Aの2回目の遊技で決定される各発展演出xi(1、2)と3回目の遊技で決定される各発展演出xi(3、4)とを含む。すなわち、各発展演出xiは、遊技開始時にトリプルナビが実行される各発展演出xiとダブルナビが実行される各発展演出xiとを含む。
発展演出xi1と発展演出xi2とは、特定演出Aの2回目の遊技で実行され、遊技開始時にトリプルナビが実行される。具体的には、発展演出xi1のトリプルナビでは、前兆画像GTcと確定画像GTdと発展画像GTeとが遊技開始時に表示され、発展演出xi2のトリプルナビでは、前兆画像GTcと移行画像GTfと発展画像GTeとが遊技開始時に表示される。また、発展演出xi3と発展演出xi4とは、特定演出Aの3回目の遊技で実行され、遊技開始時にダブルナビが実行される。具体的には、発展演出xi3のダブルナビでは、発展画像GTeと確定画像GTdとが表示され、発展演出xi4のダブルナビでは、移行画像GTfと発展画像GTeとが遊技開始時に表示される。なお、特定演出Aの1回目の遊技において、発展演出xiが決定され得る構成としてもよい。
上述の確定演出xjは、確定演出xj1と確定演出xj2と確定演出xj3と確定演出xj4とを含む。各確定演出xj(1〜4)は、図柄ナビで確定画像GTdが強調して表示される点で共通し、遊技開始時に表示されるナビ画像の組合せが相違する。また、各確定演出xjは、特定演出Aの2回目の遊技で決定される各確定演出xj(1、2)と2回目の遊技で決定される各確定演出xj(3、4)とを含む。
具体的には、確定演出xj1では、と前兆画像GTcと発展画像GTeと確定画像GTdとが遊技開始時に表示される。以上の確定演出xj1は、特定演出Aの2回目の遊技で実行される。また、確定演出xj2では、発展画像GTeと確定画像GTdとが遊技開始時に表示され、確定演出xj3では、移行画像GTfと確定画像GTdとが遊技開始時に表示される。以上の確定演出xj2と確定演出xj3とは、特定演出Aの3回目の遊技で実行される。なお、特定演出Aの1回目の遊技において、以上の確定演出xjが決定され得る構成としてもよい。
図27は、特定演出Aにおける、液晶表示装置30の各画面(MA1〜MA5)の模擬図である。図27(a−1)は、フォースナビが実行された場合の画面MA1の模擬図である。画面MA1は、遊技が開始されてから第3停止操作がされるまでの期間に表示される。上述した通り、特定演出Aの各遊技において、液晶表示装置30は、キャラクタGAを表示する。キャラクタGAは、例えば、各画面MA(1〜5)の中央付近に表示される。また、特定演出Aにおいて、フォースナビが実行された場合、液晶表示装置30は、4個のナビ画像を表示する。図27(a−1)では、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとが表示された場合が例示される。
図27(a−2)は、トリプルナビが実行された場合の画面MA2の模擬図である。画面MA2は、上述の画面MA1と同様に、遊技が開始されてから第3停止操作がされるまでの期間に表示される。トリプルナビが実行された場合、液晶表示装置30は、3個のナビ画像を表示する。図27(a−2)では、各ナビ画像のうちリプレイ画像GZaとブランク画像GTaと前兆画像GTcとが表示された場合が例示される。
図27(a−3)は、ダブルナビが実行された場合の画面MA3の模擬図である。画面MA3は、上述の画面MA1および画面MA2と同様に、遊技が開始されてから第3停止操作がされるまでの期間に表示される。ダブルナビが実行された場合、液晶表示装置30は、2個のナビ画像を表示する。図27(a−3)では、各ナビ画像のうち確定画像GTdと発展画像GTeとが表示された場合が例示される。なお、特定演出Aにおける、フォースナビとトリプルナビとダブルナビとにおける各画面の具体的な態様は、適宜に変更することができる。
図27(a−4)は、継続ナビが実行された場合の画面MA4の模擬図である。画面MA4は、第3停止操作を契機に表示される。本実施形態では、第3停止操作の直後に継続ナビが実行され、画面MA4が液晶表示装置30に表示される。上述した通り、継続ナビでは、継続画像GKが表示される。また、継続ナビでは、図27(a−4)に示す様に、各ナビ画像が非表示になる。ただし、画面MA4の構成は、以上の例に限定されない。例えば、継続ナビの直前に表示されていたナビ画像の表示が維持される構成としてもよい。
図27(a−5)は、図柄ナビが実行された場合の画面MA5の模擬図である。画面MA5は、第3停止操作を契機に表示される。本実施形態では、第3停止操作の直後に図柄ナビが実行され、画面MA5が液晶表示装置30に表示される。上述した通り、図柄ナビでは、今回の遊技の演出(リプレイ演出xa等)に応じたナビ画像が強調して表示される。例えば、図27(a−5)は、リプレイ演出xaでの図柄ナビの具体例である。図柄ナビでは、今回の遊技の演出に応じたナビ画像以外は、非表示になる。ただし、演出に応じたナビ画像を強調する画面MA5の構成は、以上の例に限定されない。例えば、演出に応じたナビ画像以外の表示が維持される構成としてもよい。以上の構成では、例えば、演出に応じたナビ画像を強調するため、当該ナビ画像を他のナビ画像より拡大して表示する構成が考えられる。
ところで、当選役を報知する演出(例えば図柄ナビ)は、当該当選役の入賞報知(当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された旨の報知)を意図しない場合であっても、遊技者によっては、入賞報知がされたと誤認する場合がある。したがって、仮に、当選役を取りこぼす場合に上述の報知が実行される構成では、当選役を取りこぼした場合、当該当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認される不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態では、当選役を取りこぼす場合、当該当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認される不都合が抑制される構成とした。
具体的には、図柄ナビで報知される当選役のうちスイカ役およびチェリー役は、停止操作位置によっては取りこぼす。そこで、スイカ役を報知するスイカ演出xcの図柄ナビでは、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、スイカ画像GZcを強調表示する一方で、スイカ役を取りこぼした場合、スイカ画像GZcを強調表示しない構成とした。また、チェリー役を報知するチェリー演出xdの図柄ナビでは、チェリー役の図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合、チェリー画像GZdを強調表示する一方で、チェリー役を取りこぼした場合、チェリー画像GZdを強調表示しない構成とした。
図28は、本実施形態のチェリー演出xdおよびスイカ演出xcを説明するための図である。図28(a)は、チェリー演出xdでフォースナビが実行された場合、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。チェリー演出xdでは、上述した通り、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとが表示される。
図28(b−1)は、チェリー演出xdが実行される遊技において、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される態様で停止操作された場合、図柄ナビが実行された画面の模擬図である。図28(b−1)に示す様に、チェリー役を取りこぼさない場合、チェリー演出xdの図柄ナビでは、チェリー画像GZdが強調表示され、チェリー役が報知される。一方、図28(b−2)は、チェリー演出xdが実行される遊技において、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されない態様で停止操作された場合、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図28(b−2)に示す様に、チェリー役を取りこぼす場合、チェリー演出xdの図柄ナビでは、チェリー画像GZdに替えてブランク画像GTaが表示される。以上の場合、チェリー役は報知されない。
以上の構成では、チェリー役を取りこぼさない場合の図柄ナビにおいて、チェリー画像GZdにより、チェリー役の報知がされる。一方、チェリー役を取りこぼす場合の図柄ナビでは、チェリー役が報知されない。したがって、本実施形態の構成によれば、チェリー役を取りこぼす場合にチェリー役の報知がされる構成と比較して、チェリー役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認されやすくなる不都合が抑制される。
なお、以上の本実施形態では、チェリー役を取りこぼす場合、図柄ナビでブランク図柄GZdが強調表示される構成としたが、図柄ナビが実行されない(特定のナビ画像が強調表示されない)構成としてもよい。以上の構成でも、上述の不都合が抑制される。しかし、特定演出Aの各遊技演出(リプレイ演出等)の第3停止時では、図柄ナビが実行されるのが通常である。したがって、図柄ナビが省略された場合、遊技者によっては、違和感を覚える場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、チェリー役を取りこぼした場合、チェリー画像GZdに替えてブランク画像GTaが強調表示される。以上の本実施形態では、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認される不都合を抑制しつつ、図柄ナビが省略されないため、上述した違和感が抑制される利点がある。
図28(c)は、スイカ演出xcでフォースナビが実行された場合、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。スイカ演出xcでは、上述した通り、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとブランク画像GTaとが表示される。
図28(d−1)は、スイカ演出xcが実行される遊技において、スイカ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される態様で停止操作された場合、図柄ナビが実行された画面の模擬図である。図28(d−1)に示す様に、スイカ役を取りこぼさない場合、スイカ演出xcの図柄ナビでは、スイカ画像GZcが強調表示され、スイカ役が報知される。一方、図28(d−2)は、スイカ演出xcが実行される遊技において、スイカ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されない態様で停止操作された場合、液晶表示装置30に表示される画面の模擬図である。図28(d−2)に示す様に、スイカ役を取りこぼす場合、スイカ演出xcの図柄ナビでは、スイカ画像GZcに替えてブランク画像GTaが表示される。
以上の本実施形態のスイカ演出xcでは、スイカ役を取りこぼす場合にスイカ役が報知される構成と比較して、スイカ役が有効ラインに停止表示されたと誤認する不都合が抑制される。また、スイカ演出xcにおいて、スイカ役を取りこぼす場合、図柄ナビが実行されない構成としてもよい。ただし、上述した通り、図柄ナビが省略された場合、遊技者に違和感を与え得る。本実施形態のスイカ演出xcでは、スイカ役を取りこぼした場合、ブランク画像GTaを表示する図柄ナビが実行されるため、上述の違和感が抑制される。
以上が特定演出Aの各遊技演出の説明である。以下、特定演出Bの各遊技演出を詳細に説明する。
特定演出Bでは、特定演出Aと同様に、図柄ナビが実行される。また、特定演出Bで表示されるナビ画像は、特定演出Aと同様に、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとスイカ画像GZcとチェリー画像GZdとブランク画像GTaとチャンス画像GTbと前兆画像GTcと確定画像GTdと発展画像GTeと移行画像GTfとを含む。さらに、特定演出Bでは、特定演出Aと同様に、1回目の遊技の開始時に、フォースナビが実行される。ただし、特定演出Aでは、2回目の遊技の開始時に、トリプルナビが実行され、3回目の遊技の開始時にダブルナビが実行されたが(上述の図25(b−2)および図25(b−3)参照)、特定演出Bでは、2回目および3回目の遊技の開始時に、1回目の遊技の開始時と同様に、フォースナビが実行される。
また、特定演出Bが終了する遊技では、特定演出Aが終了する遊技と同様に、図柄ナビが実行され、特定演出Bが継続する遊技では、特定演出Aが継続する遊技と同様に、第3停止操作を契機に継続ナビが実行される。ただし、特定演出Bでは、第1停止操作と第2停止操作とを契機に、減少表示がされる。以下、図29(a)から図29(c)を用いて、特定演出Bにおける、フォースナビと減少表示と継続ナビと図柄ナビとが実行される時期(順序)を説明する。
図29(a)は、特定演出Bが1回の遊技で実行される場合の具体例である。特定演出Bが1回の遊技で実行される場合、当該遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行され、4個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。その後、第1停止操作がされた場合、減少表示が実行される。第1停止操作がされた場合の減少表示では、フォースナビで表示された4個の各ナビ画像のうちの何れか1個を非表示にする。また、減少表示は、第2停止操作がされた場合にも実行される。本実施形態では、第1停止操作を契機に実行される減少表示を「第1減少表示」、第2停止操作を契機に実行される減少表示を「第2減少表示」という。第2減少表示では、フォースナビで表示された4個の各ナビ画像のうち第1減少表示で非表示になったナビ画像を除く各ナビ画像の何れか1個を非表示にする。以上の構成では、第2停止操作の直後から第3停止操作(図柄ナビ)の直前までの期間において、2個のナビ画像が液晶表示装置30に表示される。その後、第3停止操作を契機に図柄ナビが実行され、2個のナビ画像のうちの何れかが他のナビ画像より強調して表示される。
図29(b)は、特定演出Bが2回の遊技で実行される場合の具体例である。特定演出Bが2回の遊技で実行される場合、特定演出Bが1回の遊技で実行される場合と同様に、1回目の遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行される。その後、第1停止操作を契機に第1減少表示が実行され、第2停止操作を契機に第2減少表示が実行され、第3停止操作を契機に継続ナビが実行される。また、特定演出Bの2回目の遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行され、第1停止操作を契機に第1減少表示が実行され、第2停止操作を契機に第2減少表示が実行される。その後、第3停止操作を契機に図柄ナビが実行される。
図29(c)は、特定演出Bが3回の遊技で実行される場合の具体例である。特定演出Bが3回の遊技で実行される場合、特定演出Bが2回の遊技で実行される場合と同様に、1回目の遊技の開始操作を契機に、フォースナビが実行され、第1停止操作を契機に第1減少表示、第2停止操作を契機に第2減少表示、第3停止操作を契機に継続ナビが実行され、その後、2回目の遊技の開始操作を契機に、フォースナビが再度実行される。また、2回目の遊技において、1回目の遊技と同様に、第1停止操作で第1減少表示、第2停止操作で第2減少表示、第3停止操作で継続ナビが実行される。特定演出Bの3回目の遊技が開始された場合、フォースナビが実行される。その後、第1停止操作で第1減少表示、第2停止操作で第2減少表示、第3停止操作で図柄ナビが実行される。詳細には後述するが、特定演出Bが複数の遊技で実行される場合の各フォースナビでは、表示される各ナビ画像が相違する場合がある。
図30は、特定演出Bの各遊技における各演出で表示されるナビ画像を説明するための図である。図30では、各演出のフォースナビで表示されるナビ画像を丸印(黒丸、二重丸)で示す。また、フォースナビで表示されるナビ画像のうち図柄ナビで報知されるナビ画像を二重丸で示す(上述の図26と同様)。
特定演出Bにおける各遊技演出抽選処理では、リプレイ演出yaとベル演出ybとスイカ演出ycとチェリー演出ydとブランク演出yeとチャンス演出yfと前兆演出ygと移行演出yhと発展演出yiと確定演出yjと継続演出ykとを含む各演出が決定される。本実施形態では、特定演出Aの各遊技の各演出を「各遊技演出y」と総称する。
各リプレイ演出ya(1〜4)は、リプレイが当選した場合に決定され、第3停止操作時の図柄ナビでリプレイ画像GZaが報知される。また、各リプレイ演出yaは、リプレイ演出ya1とリプレイ演出ya2とリプレイ演出ya3とリプレイ演出ya4とを含む。リプレイ演出ya1からリプレイ演出ya4は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。
各ベル演出yb(1〜4)は、共通ベルが当選した場合に決定され、図柄ナビでベル画像GZbが報知される。また、各ベル演出ybは、ベル演出yb1とベル演出yb2とベル演出yb3とベル演出yb4とを含む。ベル演出yb1からベル演出yb4は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。なお、特定演出Bの2回目および3回目の遊技で、リプレイ演出yaおよびベル演出ybが実行され得る構成としてもよい。
各スイカ演出ycは、スイカが当選した場合に決定され、図柄ナビでスイカ画像GZc報知される。ただし、スイカ役を取りこぼした場合、スイカ画像GZcに替えてブランク画像GTaが図柄ナビで報知される。また、各スイカ演出ycは、スイカ演出yc1とスイカ演出yc2とスイカ演出yc3とを含む。スイカ演出yc1からスイカ演出yc3は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。
各チェリー演出ydは、弱チェリーまたは強チェリーが当選した場合に決定され、図柄ナビでチェリー画像GZdが報知される。ただし、チェリー演出ydでは、チェリー役を取りこぼした場合、チェリー画像GZdに替えてブランク画像GTaが図柄ナビで報知される。また、各チェリー演出ydは、チェリー演出yd1とチェリー演出yd2とチェリー演出yd3とを含む。チェリー演出yd1からチェリー演出yd3は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。なお、特定演出Bの2回目および3回目の遊技で、スイカ演出ycおよびチェリー演出ydが実行され得る構成としてもよい。
各ブランク演出ye(1〜4)は、ハズレを含む特定の当選エリアが当選した場合に決定され、図柄ナビでブランク画像GTaが報知される。本実施形態の各ブランク演出yeは、ハズレが決定された場合、他の当選エリアが決定された場合より決定されやすい。また、各ブランク演出yeは、ブランク演出ye1とブランク演出ye2とブランク演出ye3とブランク演出ye4とを含む。ブランク演出ye1からブランク演出ye4は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。
各チャンス演出yf(1〜3)は、チャンス目を含む特定の当選エリアが当選した場合に決定され、図柄ナビでチャンス画像GTbが報知される。本実施形態の各チャンス演出yfは、チャンス目が当選した場合、他の当選エリアが当選した場合より決定されやすい。また、各チャンス演出yfは、チャンス演出yf1とチャンス演出yf2とチャンス演出yf3とチャンス演出yf4とを含む。チャンス演出yf1からチャンス演出yf4は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。なお、特定演出Bの2回目および3回目の遊技で、ブランク演出yeおよびチャンス演出yfが実行され得る構成としてもよい。
各前兆演出ygでは、図柄ナビで前兆画像GTcが報知される。また、各前兆演出ygは、非前兆期間より前兆期間で決定されやすい。各前兆演出ygは、前兆演出yg1と前兆演出yg2と前兆演出yg3と前兆演出yg4と前兆演出yg5と前兆演出yg6と前兆演出yg7と前兆演出yg8とを含む。前兆演出yg1から前兆演出yg8は、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。また、各前兆演出ygのうち前兆演出yg1から前兆演出yg3は、特定演出Bの1回目の遊技で実行され、前兆演出yg4から前兆演出yg8は、特定演出Bの2回目の遊技で実行される。なお、特定演出の3回目の遊技で、前兆演出ygが実行され得る構成としてもよい。
各移行演出yh(1〜5)では、図柄ナビで移行画像GTfが報知される。各移行演出yhは、特定演出Bが終了した後に特殊前兆モードに移行する場合に決定される。また、移行演出yhは、移行演出yh1と移行演出yh2と移行演出yh3と移行演出yh4と移行演出yh5とを含む。移行演出yh1から移行演出yh5は、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。また、各移行演出yhのうち移行演出yh1から移行演出yh3は、特定演出Bの2回目の遊技で実行され、移行演出yh4および移行演出yh5は、特定演出Bの3回目の遊技で実行される。
各発展演出yi(1〜4)では、図柄ナビで発展画像GTeが報知される。各発展演出yiは、特定演出Bが終了した後に連続演出に発展する場合に決定される。また、発展演出yiは、発展演出yi1と発展演出yi2と発展演出yi3と発展演出yi4とを含む。発展演出yi1から発展演出yi4は、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。また、各発展演出yiのうち発展演出yi1および発展演出yi2は、特定演出Bの2回目の遊技で実行され、発展演出yi3および発展演出yi4は、特定演出Bの3回目の遊技で実行される。
各確定演出yj(1〜4)では、図柄ナビで確定画像GTdが報知される。各確定演出yjは、特定演出Bが終了した後の演出モードがボーナス告知モードまたは開始準備モードである場合に決定される。また、確定演出yjは、確定演出yj1と確定演出yj2と確定演出yj3と確定演出yj4とを含む。確定演出yj1から確定演出yj4は、フォースナビで表示されるナビ画像が互いに異なる。また、各確定演出yjのうち確定演出yj1および確定演出yj2は、特定演出Bの2回目の遊技で実行され、確定演出yj3および確定演出yj4は、特定演出Bの3回目の遊技で実行される。なお、特定演出Bの1回目の遊技において、移行演出yh、発展演出yi、および、確定演出yjが実行され得る構成としてもよい。
継続演出ykは、特定演出Aの継続演出xkと同様に、特定演出Bが次回の遊技に継続する場合に決定される。継続演出ykが実行される遊技では、第3停止操作時に、継続画像GKが液晶表示装置30に表示され、特定演出Bが次回の遊技に継続する旨が報知される。継続演出ykのフォースナビで表示されるナビ画像の組合せは、図柄ナビが実行される各演出の何れかのナビ画像の組合せから抽選により決定される。
図31(a)から図31(d)は、特定演出Bにおける、液晶表示装置30の各画面(MB1〜MB4)の模擬図である。特定演出Bの1回の遊技において、図31に示す各画面が順次に表示される。
図31(a)は、フォースナビが実行された場合の画面MB1の模擬図である。画面MB1は、遊技が開始してから第1停止操作がされるまでの期間に表示される。上述した通り、特定演出Bの各遊技では、キャラクタGBが表示される。キャラクタGBは、例えば、各画面MB(1〜4)の中央付近に表示される。また、特定演出Bにおいて、フォースナビが実行された場合、液晶表示装置30は、4個のナビ画像を表示する。図31(a)では、例えばリプレイ演出y3のフォースナビにおいて、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとブランク画像GTaとチャンス画像GTbとが表示された場合が例示される。なお、特定演出Bにおける各ナビ画像の表示の態様は、図31の例に限定されない。
図31(b)は、第1減少表示が実行された場合の画面MB2の模擬図である。画面MB2は、第1停止操作がされてから第2停止操作(第2減少表示)がされるまでの期間において、液晶表示装置30に表示される。図31(b)の具体例では、第1減少表示において、チャンス画像GTbが非表示になり、その他のナビ画像の表示が継続される。また、図31(c)は、第2減少表示が実行された場合の画面MB3の模擬図である。画面MB3は、第2停止操作がされてから第3停止操作(図柄ナビ)がされるまでの期間において、液晶表示装置30に表示される。図31(c)の具体例では、第2減少表示において、ブランク画像GTaが非表示になり、その他のナビ画像の表示が継続される。第1減少表示と第2減少表示とにおいて非表示になるナビ画像は、後述の減少シナリオにより規定される。
図31(d)は、特定演出Bで図柄ナビが実行された場合の画面MB4の模擬図である。画面MB4は、第3停止操作を契機に表示される。上述した通り、図柄ナビでは、今回の各遊技演出に応じたナビ画像が強調して表示される。例えば、図31(d)は、リプレイ演出yaでの図柄ナビの具体例である。図柄ナビが実行された場合、今回の遊技の演出に応じたナビ画像以外は、非表示になる。ただし、各遊技演出に応じたナビ画像を強調する画面MB4の構成は、図31(d)の例に限定されない。なお、特定演出Bが次回に継続する遊技では、特定演出Aと同様に、第3停止操作を契機に、継続画像GKが液晶表示装置30に表示される。
以上の特定演出Bの各減少表示(第1減少表示、第2減少表示)で非表示になるナビ画像は、減少シナリオにより規定される。
図32は、各減少シナリオを説明するための図である。減少シナリオは、特定演出Bの各遊技の演出毎に定められる。図32には、特定演出Bの各遊技のフォースナビ(遊技開始時)、第1減少表示(第1停止操作時)、第2減少表示(第2停止操作時)、または、図柄ナビ(第3停止操作時)が実行された場合に表示される各ナビ画像が演出毎に示される。
例えば、リプレイ演出ya1では、フォースナビが実行された場合、各ナビ画像のうちリプレイ画像GZaとベル画像GZbとブランク画像GTaとチャンス画像GTbとが液晶表示装置30に表示される。また、リプレイ演出ya1では、第1減少表示が実行された場合、各ナビ画像のうちリプレイ画像GZaとベル画像GZbとブランク画像GTaとが液晶表示装置30に表示される。すなわち、リプレイ演出ya1では、第1減少表示により、チャンス画像GTbが非表示になる。その後、第2減少表示が実行された場合、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとが液晶表示装置30に表示される。すなわち、リプレイ演出ya1では、第2減少表示により、ブランク画像GTaが非表示になる。さらに、リプレイ演出ya1では、図柄ナビが実行された場合、リプレイ画像GZaが液晶表示装置30に表示される。すなわち、リプレイ演出ya1では、図柄ナビにより、ベル画像GZbが非表示になる。以上の説明から理解される通り、リプレイ演出ya1では、フォースナビにおいて、リプレイ画像GZaとベル画像GZbとブランク画像GTaとチャンス画像GTbとが表示され、その後、チャンス画像GTb、ブランク画像GTa、ベル画像GZbの順に非表示になり、図柄ナビではリプレイ画像GZaが表示される。
図32に示すように、取りこぼしの可能性がある当選役(スイカ、チェリー)を報知する各演出(スイカ演出yc1〜c3、チェリー演出yd1〜d3)のフォースナビでは、特定演出Aと同様に、ブランク画像GTaが表示される。また、特定演出Bでは、特定演出Aと同様に、仮に図柄ナビで報知される当選役を取りこぼす場合、当該当選役を報知するための図柄画像GZに替えて、ブランク画像GTaが強調表示される。以上の構成では、当選役を取りこぼした場合、当該当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認する不都合が抑制される。
ところで、特定演出Bでは、第1停止操作時と第2停止操作時とで、減少表示が実行されるため、遊技の結果としての図柄組合せが停止表示される時期より前に、フォースナビで表示されたナビ画像の一部が非表示になる。仮に、スイカ演出ycのフォースナビで表示されたブランク画像GTcが減少表示で非表示になる構成を想定する。以上の構成では、スイカ役を取りこぼした場合、非表示なったブランク画像GTaが図柄ナビで再度表示される。特定演出Bの図柄ナビでは、第2減少表示後に表示される2個のナビ画像の何れかが表示されるのが通常であるため、一度非表示になったブランク画像GTaが再度表示される上述の構成は、遊技者によっては、違和感を覚える不都合が生じ得る。以上の不都合は、スイカ演出ycと同様に、チェリー演出ydにおいて生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態の特定演出Bでは、取りこぼす可能性がある当選役(チェリー役およびスイカ役)を報知する演出では、図柄ナビの直前まで、ブランク図柄GTaの表示が維持される構成にした。具体的には、図32に示す通り、スイカ演出ycおよびチェリー演出ydの減少シナリオは、第1減少表示および第2減少表示で、ブランク図柄GTaが非表示ならない構成とした。したがって、スイカ演出ycが実行される遊技で、仮に、スイカ役を取りこぼした場合、当該遊技の図柄ナビでは、直前まで表示されていたブランク画像GTaが強調表示される。また、チェリー演出ydが実行される遊技で、仮に、チェリー役を取りこぼした場合、当該遊技の図柄ナビでは、直前まで表示されていたブランク画像GTaが強調表示される。以上の構成では、上述した違和感を抑制することができる。
以上が特定演出Bの各遊技演出の説明である。以下、特定演出Cの各遊技演出を詳細に説明する。
図33は、特定演出Cを説明するための図である。特定演出Cの各遊技では、リプレイ演出za、ベル演出zb、スイカ演出zc、チェリー演出zd、ブランク演出ze、チャンス演出zf、前兆演出zg、移行演出zh、発展演出zi、確定演出zjまたは継続演出zkが実行される。また、以上の各遊技の各演出では、色ナビが実行される。色ナビは、特定演出Aまたは特定演出Bの図柄ナビと同様に、第3停止操作を契機に実行される。また、色ナビでは、今回の遊技の当選役に応じた色彩の各風船画像GF(a〜e)が液晶表示装置30に表示され、当該遊技の当選役が報知される場合がある。本実施形態の各風船画像GFは、上述したナビ画像に包含される。
図33(a)は、特定演出Cにおいて液晶表示装置30に表示される各風船画像GFを説明するための図である。特定演出Cでは、図33(a)に示す、水色画像GFaと黄色画像GFbと緑色画像GFcと赤色画像GFdと白色画像GFeとを含む各風船画像GFが表示される。水色画像GFaは、リプレイ演出zaの色ナビで液晶表示装置30に表示される。また、黄色画像GFbは、ベル演出zbの色ナビで表示され、緑色画像GFcは、スイカ演出zcの色ナビで表示され、赤色画像GFdは、チェリー演出zdの色ナビで表示され、白色画像GFeは、ブランク演出zeの色ナビで表示される。
図33(a)に示す通り、各風船画像GFは、風船を表す画像であり、互いに異なる色彩で表示される。具体的には、各風船画像GFの色彩は、各当選役に対応する。例えば、水色画像GFaは、リプレイに対応する色彩(水色)で表示される。また、黄色画像GFbは、ベル役に対応する色彩(黄色)で表示され、緑色画像GFcは、スイカ役に対応する色彩(緑色)で表示され、赤色画像GFdは、チェリー役に対応する色彩(赤色)で表示される。ただし、白色画像GFeは、何れの当選役にも対応しない色彩(白色)で表示される。
以上の各風船画像GFは、当該風船画像GFの色彩に対応する当選役が当選した遊技で決定される。具体的には、水色画像GFaが表示されるリプレイ演出zaは、リプレイが当選した遊技で決定される。また、黄色画像GFbが表示されるベル演出zbは、ベル役が当選した遊技で決定され、緑色画像GFcが表示されるスイカ演出zcは、スイカ役が当選した遊技で決定され、赤色画像GFdが表示されるチェリー演出zbは、チェリー役が当選した遊技で決定される。以上の各演出では、風船画像GFの色彩(水色、黄色、緑色、赤色)により、今回の遊技の当選役が報知される。ただし、上述した通り、白色画像GFeの色彩(白色)は、何れの当選役にも対応しない。また、ブランク演出zeは、ハズレを含む各種の当選役が当選した遊技で決定される。したがって、白色画像GFeによっては、当選役が報知されない。
特定演出Cのチャンス演出zfは、特定演出Aのチャンス演出xfと特定演出Bのチャンス演出yfと同様に、例えば、チャンス目が当選した場合に決定される。チャンス演出zfでは、チャンス画像GTbが液晶表示装置30に表示される。また、前兆演出zgは、前兆演出xgおよび前兆演出ygと同様に、非前兆期間より前兆期間で決定されやすい。前兆演出zgでは、前兆画像GTcが表示される。移行演出zhは、移行演出xhおよび移行演出yhと同様に、次回の遊技で特殊前兆モードに移行する場合に決定される。移行演出zhでは、移行画像GTfが表示される。発展演出ziは、発展演出xiおよび発展演出yiと同様に、次回の遊技で連続演出に発展する場合に決定される。発展演出xiでは、発展画像GTeが表示される。確定演出zjは、確定演出xjおよび確定演出yjと同様に、次回の遊技でボーナス告知モードまたは開始準備モードに移行する場合に決定される。確定演出zjでは、確定画像GTdが表示される。また、継続演出zkは、継続演出xkおよび継続演出ykと同様に、次回の遊技に特定演出が継続する場合に決定され、継続画像GKが表示される。
図33(b−1)は、特定演出Cにおいて液晶表示装置30に表示される画面MC1の模擬図である。画面MC1は、遊技が開始されてから色ナビが実行されるまで液晶表示装置30に表示される。図33(b−1)に示す通り、液晶表示装置30には、色ナビが実行される以前において、キャラクタGCが表示され、風船画像GFは非表示である。
図33(b−2)は、特定演出Cで色ナビが実行された場合、液晶表示装置30に表示される画面MC2の模擬図である。画面MC2には、キャラクタGCに加え、今回の各遊技演出に応じた風船画像GFが表示される。図33(b−2)には、リプレイ演出zaの色ナビにおいて、青色画像Faが表示された具体例が示される。
ところで、仮に、取りこぼした当選役を報知する色ナビが実行される構成では、遊技者によっては、色ナビで報知された当選役を取りこぼした場合であっても、当該当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認しやすくなる不都合が想定される。以上の事情を考慮して、本実施形態の色ナビは、上述の不都合が抑制される構成とした。具体的には、本実施形態の特定演出Cでは、色ナビで報知される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されない態様で停止操作がされた場合、当該当選役を報知する色ナビが実行されない構成とした。
図34(a)は、チェリー演出zdが開始された直後における、液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述した通り、色ナビが実行される以前において、風船画像GFは非表示である。図34(b−1)は、チェリー演出zdが開始され、その後、第3停止操作を契機に色ナビが実行された場合に表示される画面の模擬図である。図34(b−1)では、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合を想定する。以上の場合、図34(b−1)に示すように、チェリー役を報知する赤色画像GFdが液晶表示装置30に表示される。一方、図34(b−2)は、チェリー演出zdが決定された遊技において、チェリー役を取りこぼす場合に表示される画面の模擬図である。図34(b−2)に示す通り、チェリー役を取りこぼす場合、チェリー役を報知する赤色画像GFdに替えて、白色画像GFeが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、チェリー役を取りこぼした場合、チェリー役を報知するための赤色画像GFdが液晶表示装置30に表示されない。したがって、例えば、チェリー役を取りこぼす場合に赤色画像GFdが表示される構成と比較して、本実施形態によれば、チェリー役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認する不都合が抑制される。
図34(c)は、特定演出Cでスイカ演出zcが開始された直後における、液晶表示装置30の画面の模擬図である。上述した通り、色ナビが実行される以前において、風船画像GFは非表示である。図34(d−1)は、スイカ演出zcが開始され、その後、第3停止操作を契機に色ナビが実行された場合に表示される画面の模擬図である。図34(d−1)では、スイカ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合を想定する。以上の場合、図34(d−1)に示すように、スイカ役を報知する緑色画像GFcが液晶表示装置30に表示される。一方、図34(d−2)は、スイカ演出zcが決定された遊技において、スイカ役を取りこぼす場合に表示される画面の模擬図である。図34(d−2)に示す通り、スイカ役を取りこぼす場合、スイカ役を報知する緑色画像GFcに替えて、白色画像GFeが液晶表示装置30に表示される。以上の構成では、スイカ役を取りこぼした場合、スイカ役を報知するための緑色画像GFcが液晶表示装置30に表示されない。したがって、以上の構成によれば、例えば、スイカ役を取りこぼした場合に緑色画像GFcが表示される構成と比較して、スイカ役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと誤認する不都合が抑制される。
以上の通り、本実施形態の構成によれば、特定当選役(スイカ役、チェリー役)が当選した遊技において、当該特定当選役に係る図柄組合せが効ラインに停止表示される態様で停止操作がされた場合、当該特定当選役を遊技者に認識させるための第1表示態様(スイカ画像GZcまたはチェリー画像GZdを報知する図柄ナビ実行時の表示態様、緑色画像GFcまたは赤色画像GFdを報知する色ナビ実行時の表示態様)に液晶表示装置30が制御される。以上の構成では、特定当選役が報知される。また、本実施形態の構成によれば、有効ラインに特定当選役に係る図柄組合せが停止表示されない態様で停止操作がされた場合、第1表示態様と相違する第2表示態様(ブランク画像GTaを報知する図柄ナビ実行時の表示態様、白色画像GFeを報知する色ナビ実行時の表示態様)に液晶表示装置30が制御される。以上の構成では、例えば、特定当選役を取りこぼした場合に当該特定当選役の報知がされる構成と比較して、特定当選役の入賞報知がされたと誤認する不都合が抑制される。
以上の通り、本実施形態では、液晶表示装置30における図柄ナビにより、当選役が報知される。また、本実施形態では、液晶表示装置30に加え、各種のランプにより、当選役が報知される。例えば、従来から、上部ランプ35により、入賞報知をする技術が知られている。具体的には、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、互いに同一または類似の各図柄(以下「特定図柄」という)の組合せ(以下「特定図柄組合せ」という)が図柄表示領域に停止表示される。以上の構成において、上部ランプ35を特定図柄を示す色彩で発光することで、入賞報知がされる。本実施形態において、上述した従来技術と同様に、特定図柄組合せを構成する特定図柄を示す色彩(特定図柄と同様な色彩)で上部ランプ35を発光させて、入賞報知が実行される場合がある。
図35は、入賞報知における、上部ランプ35の発光色を説明するための図である。上述した通り、各通常リプレイ(1〜4)の何れかの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、有効ラインまたは無効ラインに「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の特定図柄組合せが停止表示される。図35に示す通り、各通常リプレイの入賞報知において、上部ランプ35は、リプレイ図柄(特定図柄)を示す水色に発光する。また、各失敗ベル(1〜27)または各正解ベル(1〜3)の何れかの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、有効ラインまたは無効ラインに「ベル−ベル−ベル」の特定図柄組合せが停止表示される。各失敗ベルおよび各正解ベルの入賞報知において、上部ランプ35は、ベル図柄(特定図柄)を示す黄色に発光する。また、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、有効ラインに「スイカ−スイカ−スイカ」の特定図柄組合せが停止表示され、上部ランプ35は、スイカ図柄を示す緑色に発光する。チェリー役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、左リール12Lの有効ラインにチェリー図柄が停止表示され、上部ランプ35は、チェリー図柄を示す赤色に発光する。
本実施形態では、「特定図柄を示す色彩」として、各特定図柄の全体または一部と同様な色彩が採用される。例えば、リプレイ図柄は、図柄の全体が水色に着色される。すなわち、特定図柄であるリプレイ図柄を示す水色は、リプレイ図柄の全体と同様な色彩である。また、スイカ図柄は、スイカの皮の部分は、緑色に着色され、スイカの身の部分(切り口)は、赤色に着色される。すなわち、特定図柄であるスイカ図柄を示す緑色は、スイカ図柄の一部と同様な色彩である。なお、本実施形態では、「特定図柄を示す色彩」として、各特定図柄と同様な色彩を採用したが、上部ランプ35の発光色から特定図柄が想起されれば足り、特定図柄と異なる色彩を当該特定図柄を示す色彩として採用してもよい。
ところで、従来から、特定の当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、無効ラインに停止表示された特定図柄組合せの各特定図柄を示す色彩で、上部ランプ35を発光させる技術が知られている。図36(x)は、上述の従来技術が採用された構成(以下「対比例」という)の具体例を説明するための図である。図36には、各当選役が有効ラインに停止表示された場合の図柄表示領域の各模擬図が示される。ただし、図36では、当選役の図柄組合せ、または、特定図柄組合せを構成する各図柄が示され、その他の各図柄は省略して示される。以下、図柄表示領域の各単位領域U(図5参照)のうち有効ラインに位置する単位領域Uを「有効領域」という。有効領域は、有効ラインを構成する単位領域とも換言される。また、図柄表示領域の各単位領域Uのうち有効ラインに位置しない単位領域Uを「無効領域」という。図36において、図柄表示領域のうち各無効領域が網掛けで示される。
図36(x)に示す対比例の有効ラインは、中段ラインのみである。したがって、図36(x)に示す通り、対比例の有効領域は、中段ラインになる。図36(x)には、正解ベル2の図柄組合せ「スイカ−チェリー−リプレイ」が有効ラインに停止表示された場合の図柄領域が示される。また、以上の対比例では、本実施形態と同様に、正解ベル2の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、「ベル−ベル−ベル」の特定図柄組合せが上段ラインに停止表示される。さらに、以上の対比例では、正解ベル2の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、特定図柄であるベル図柄を示す色彩(黄色)で上部ランプ35が発光する。
図36(x)から理解される通り、以上の対比例では、無効領域(上段ライン)に各特定図柄が停止表示され、当該特定図柄を示す色彩で上部ランプ35が発光する。以上の構成では、遊技の結果としての図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、無効領域にのみ停止表示された特定図柄を示す色彩で上部ランプ35が発光する。したがって、遊技者によっては、上部ランプ35の色彩で示される特定図柄の全てが停止した無効領域を有効領域であると誤認する場合がある。すなわち、以上の対比例では、遊技者によっては、有効ラインを誤認する不都合が生じ得る。
以上の事情を考慮して、本実施形態では。例えば上述の対比例と比較して、無効領域を有効領域と誤認する不都合が抑制される構成とした。具体的には、特定図柄組合せが無効ライン(無効領域)に停止表示された場合、有効ライン(有効領域)に停止した各図柄の何れかを示す色彩で上部ランプ35が発光する構成とした。
図36(a)から図36(f)は、各特定図柄組合せ(特定図柄)が停止表示される各単位領域(有効領域、無効領域)と、各特定図柄組合せが停止表示された場合の上部ランプ35の発光色とを説明するための図である。上述した通り、本実施形態の有効ラインは、中段ラインと下段ラインと右下りラインとである。すなわち、左リール12Lの全ての単位領域UL(1〜3)と中リール12Cの単位領域UC2と単位領域UC3と右リール12Rの単位領域UR2と単位領域UR3とが有効領域である。また、単位領域UC1と単位領域UR1とが無効領域である。
図36(a)は、通常リプレイ2の図柄組合せが停止表示される各単位領域Uを説明するための図である。上述した通り、通常リプレイ2の図柄組合せ「白セブン/ベルx/ベルz−リプレイ−黒BAR/白BAR/チェリー」は、有効ラインのうち中段ラインに停止表示される。図36(a)では、通常リプレイ2の図柄組合せのうち「ベルx−リプレイ−黒BAR」が中段ラインに停止表示された図柄表示領域を例示する。また、通常リプレイ2の図柄組合せが中段ラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が右上りライン(無効ライン)に停止表示される。また、上述した通り、通常リプレイ2の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上部ランプ35がリプレイ図柄を示す水色に発光する。以上の場合、図36(a)から理解される通り、上部ランプ35の発光色で示されるリプレイ図柄(特定図柄)は、有効領域である単位領域UL3と単位領域UC2とに停止表示される。
図36(b)は、通常リプレイ4の図柄組合せが停止表示される各単位領域Uを説明するための図である。上述した通り、通常リプレイ4の図柄組合せ「ベルy−リプレイ−ベルy/ベルz」は、有効ラインのうち右下りラインに停止表示される。図36(b)では、通常リプレイ4の図柄組合せのうち「ベルy−リプレイ−ベルy」が有効ラインに停止表示された図柄表示領域を例示する。また、通常リプレイ4の図柄組合せが右下りラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ「リプレイ−リプレイ−リプレイ」が右上りライン(無効ライン)に停止表示される。また、上述した通り、通常リプレイ4の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上部ランプ35がリプレイ図柄を示す水色に発光する。以上の場合、図36(b)から理解される通り、上部ランプ35の発光色で示されるリプレイ図柄は、通常リプレイ2の図柄組合せが中段ラインに停止表示された場合(図36(a)参照)と同様に、有効領域である単位領域UL3と単位領域UC2とに停止表示される。
図36(c)は、正解ベル1の正解押順が左第1停止(左中右、左右中)または右第1停止の場合、正解ベル1の図柄組合せが停止表示される各単位領域Uを説明するための図である。正解ベル1の図柄組合せ「ベルx/ベルz−チェリー−黒BAR/チェリー」は、正解ベル1の正解押順が左第1停止または右第1停止の場合、有効ラインのうち右下りラインに停止表示される。図36(c)では、正解ベル1の図柄組合せのうち「ベルx−チェリー−チェリー」が有効ラインに停止表示された図柄表示領域を例示する。また、正解ベル1の図柄組合せが右下りラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が上段ライン(無効ライン)に停止表示される。また、上述した通り、正解ベル1の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上部ランプ35がベル図柄を示す黄色に発光する。以上の場合、図36(c)から理解される通り、上部ランプ35の発光色で示されるベル図柄(特定図柄)は、有効領域である単位領域UL1に停止表示される。
図36(d)は、正解ベル1の正解押順が中第1停止(中左右、中右左)の場合、正解ベル1の図柄組合せが停止表示される各単位領域Uを説明するための図である。正解ベル1の図柄組合せは、正解ベル1の正解押順が中第1停止の場合、有効ラインのうち下段ラインに停止表示される。図36(d)では、正解ベル1の図柄組合せのうち「ベルx−チェリー−チェリー」が有効ラインに停止表示された図柄表示領域を例示する。また、正解ベル1の図柄組合せが下段ラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が右上りライン(無効ライン)に停止表示される。また、上述した通り、正解ベル1の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上部ランプ35がベル図柄を示す黄色に発光する。以上の場合、図36(d)から理解される通り、上部ランプ35の発光色で示されるベル図柄は、有効領域である単位領域UL3および単位領域UC2に停止表示される。
図36(e)は、正解ベル2の図柄組合せが停止表示される各単位領域Uを説明するための図である。図36(e)に示す通り、正解ベル2の図柄組合せ「スイカ−チェリー−リプレイ」は、有効ラインのうち中段ラインに停止表示される。また、正解ベル2の図柄組合せが中段ラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が上段ライン(無効ライン)に停止表示される。また、上述した通り、正解ベル2の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上部ランプ35がベル図柄を示す黄色に発光する。以上の場合、図36(e)から理解される通り、上部ランプ35の発光色で示されるベル図柄は、正解ベル1の図柄組合せが右下りラインに停止表示された場合(図36(c)参照)と同様に、有効領域である単位領域UL1に停止表示される。
図36(f)は、正解ベル3の図柄組合せが停止表示される各単位領域Uを説明するための図である。図36(f)に示す通り、正解ベル3の図柄組合せ「チェリー−ベルx/ベルy/ベルz−リプレイ」は、有効ラインのうち中段ラインに停止表示される。図36(f)には、正解ベル3の図柄組合せのうち「チェリー−ベルx−リプレイ」が有効ラインに停止表示された具体例が示される。図36(f)に示す通り、正解ベル3の図柄組合せが中段ラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ「ベル−ベル−ベル」が右下りラインに停止表示される。また、上述した通り、正解ベル3の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、上部ランプ35がベル図柄を示す黄色に発光する。以上の場合、図36(f)から理解される通り、上部ランプ35の発光色で示されるベル図柄は、正解ベル1の図柄組合せが下段ラインに停止表示された場合(図36(d)参照)と同様に、有効領域である単位領域UL3および単位領域UC2に停止表示される。
以上の説明から理解される通り、本実施形態では、特定図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、1個以上の特定図柄が有効領域に位置する。したがって、特定図柄を示す色彩で入賞報知がされる場合、特定図柄組合せを構成する特定図柄の全てが無効領域に位置する構成と比較して、無効ラインを有効ラインと誤認する不都合が抑制される。
また、本実施形態では、左リール12Lの単位領域UL1は、有効ラインA上に位置し、単位領域UL2は、有効ラインB上に位置し、単位領域UL3は、有効ラインC上に位置する。すなわち、左リール12Lの全ての単位領域ULは、有効領域に位置する。したがって、特定図柄組合せが停止表示される無効ラインによらず、左リール12Lの特定図柄が必ず有効領域に位置する。以上の構成によれば、特定図柄が有効領域に位置するか否かを配慮することなく、特定図柄組合せが停止表示された場合、当該特定図柄を示す色彩に上部ランプ35を発光させることができる。
本実施形態では、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、各リール12の各バックライトにより、各バックライト演出(A〜E)が実行される。具体的には、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に対応するバックライト演出が実行される。上述した通り、上部ランプ35は、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に対応する(当該当選役を想起させる)発光色で発光する(図35参照)。以上の構成では、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に対応する発光色で上部ランプ35が発光し、且つ、当該当選役に対応するバックライト演出が各バックライトで実行される。各バックライトの各々の輝度は、通常(例えば、各リール12が回転している期間)、一定である。一方、バックライト演出では、当該バックライト演出に応じた態様で、各バックライトの輝度が経時的に変化する。
図37(a)は、バックライト演出決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、当該当選役に対応するバックライト演出をバックライト演出決定テーブルにより決定する。具体的には、各通常リプレイの何れかの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、バックライト演出Aが決定される。また、正解ベルまたは失敗ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、バックライト演出Bが決定され、チェリー役Aの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、バックライト演出Cが決定され、チェリー役Bの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、バックライト演出Dが決定され、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、バックライト演出Eが決定される。
しかし、各バックライトの輝度を変化させた場合、変化の態様によっては、無効ラインが強調される場合がある。例えば、無効ラインである上段ラインの各バックライトの輝度を他の各バックライトより明るくした場合、当該無効ラインが強調される。無効ラインがバックライトで強調された場合、遊技者によっては、当該無効ラインを有効ラインと誤認する不都合が生じる。例えば、通常リプレイまたは正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、特定図柄組合せ(「リプレイ−リプレイ−リプレイ」または「ベル−ベル−ベル」)が無効ラインに停止表示される場合がある(図36参照)。以上の構成において、特定図柄組合せが停止表示された無効ラインがバックライト演出で強調された場合、遊技者によっては、当該無効ラインを有効ラインと誤認する可能性がある。以上の事情を考慮して、本実施形態の各バックライト演出では、無効ラインが強調して表示されない構成とした。
図37(b−1)から図37(b−3)は、バックライト演出Aの具体例を説明するための図である。また、図37(c−1)から図37(c−3)は、バックライト演出Bの具体例を説明するための図である。以上の各図には、各バックライト演出の各時点における、図柄表示領域の各単位領域U(図5参照)の各バックライトの輝度(A〜C)が示される。各バックライトの輝度は、輝度A、輝度B、輝度Cの順に明るくなる。
図37(b−1)は、バックライト演出Aが開始された直後の各バックライトの輝度を説明するための図である。バックライト演出Aは、通常リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示されてから約1秒の期間において実行される。図37(b−1)に示すように、バックライト演出Aが開始された直後において、左リール12Lの各単位領域UL(1〜3)の各バックライトが輝度Aで発光し、中リール12Cの各単位領域UC(1〜3)の各バックライトが輝度Bで発光し、右リール12Rの各単位領域UR(1〜3)の各バックライトが輝度Cで発光する。
図37(b−2)は、バックライト演出Aが開始されてから約0.5秒が経過した時点(バックライト演出Aの中間時点)における各バックライトの輝度を説明するための図である。図37(b−2)に示すように、バックライト演出Aが開始されてから約0.5秒が経過した時点では、左リール12Lの各単位領域ULの各バックライトが輝度Bで発光し、中リール12Cの各単位領域UCの各バックライトが輝度Aで発光し、右リール12Rの各単位領域URの各バックライトが輝度Bで発光する。
図37(b−3)は、バックライト演出Aが終了する直後の各バックライトの輝度を説明するための図である。図37(b−3)に示すように、バックライト演出Aが終了する直前において、左リール12Lの各単位領域ULの各バックライトが輝度Cで発光し、中リール12Cの各単位領域UCの各バックライトが輝度Bで発光し、右リール12Rの各単位領域URの各バックライトが輝度Aで発光する。以上のバックライト演出Aでは、時間の経過に伴い、輝度Aで発光する単位領域Uが正面視で左側から右側に移動して見える。
図37(c−1)は、バックライト演出Bが開始された直後の各バックライトの輝度を説明するための図である。バックライト演出Bは、正解ベルの図柄組合せが有効ラインに停止表示されてから約1秒間の期間において実行される。図37(c−1)に示すように、バックライト演出Bが開始された直後において、単位領域UL1、単位領域UL2および単位領域UC1の各バックライトが輝度Aで発光し、単位領域UL3、単位領域UC2および単位領域UR1の各バックライトが輝度Bで発光し、単位領域UC3、単位領域UR2および単位領域UR3の各バックライトが輝度Cで発光する。
図37(c−2)は、バックライト演出Bが開始されてから約0.5秒が経過した時点(バックライト演出Bの中間時点)における各バックライトの輝度を説明するための図である。図37(c−2)に示すように、バックライト演出Bが開始された直後において、単位領域UL3、単位領域UC2および単位領域UR1の各バックライトが輝度Aで発光し、単位領域UL2、単位領域CL1、単位領域UC3および単位領域UR2の各バックライトが輝度Bで発光し、単位領域UL1および単位領域UR3の各バックライトが輝度Cで発光する。
図37(c−3)は、バックライト演出Bが終了する直前の各バックライトの輝度を説明するための図である。図37(c−3)に示すように、バックライト演出Bが終了する直前において、単位領域UC3、単位領域UR2および単位領域UR3の各バックライトが輝度Aで発光し、単位領域UL3、単位領域UC2および単位領域UR1の各バックライトが輝度Bで発光し、単位領域UL1、単位領域UL2および単位領域UC1の各バックライトが輝度Cで発光する。以上のバックライト演出Bでは、時間の経過に伴い、輝度Aで発光する単位領域Uが正面視で左上側から右下側に移動して見える。
以上の各バックライト演出において、各バックライトは、特定の無効ラインが強調されないように、各時点の輝度が設定される。
ところで、例えば、バックライト演出Aは、通常リプレイに対応するものの、通常リプレイを直接的に想起させるものではない。したがって、遊技者(特に遊技の初心者)によっては、バックライト演出Aが通常リプレイに対応すると認識できない場合がある。以上の事情を考慮して、本実施形態では、通常リプレイの図柄組合せが有効ラインに停止表示された場合、バックライト演出Aが実行されるとともに、通常リプレイを想起させる発光色(水色)で上部ランプ35が発光する構成とした。以上の構成によれば、例えば、遊技の初心者であっても、バックライト演出Aが通常リプレイに対応すると認識しやすくなるという利点がある。同様に、バックライト演出Bが実行される場合、正解ベルを想起させる発光色(黄色)で上部ランプ35が発光するため、バックライト演出が正解ベルに対応することが認識しやすくなる。
サブRAM414は、サブCPU412が各処理を実行することで生成および更新される各データを格納する各記憶領域を具備する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図38は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、起動時初期化処理(S1)を実行する。起動時初期化処理により、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。なお、メインCPU301は、起動時初期化処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
起動時初期化処理の後に、メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。したがって、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化していない場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰すると、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態になる。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出の状態を復帰させるのに必要な各種の情報をサブ制御基板400に送信する。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定される期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図39は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が開始された場合としては、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチ511SWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方で、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値を示す数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
その後、メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。なお、起動処理または設定変更処理の期間において、他の処理の割込みが禁止され、遊技制御処理に移行した場合、その後、割込みが許可される。
図40は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が1回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。初期設定処理は、1回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。例えば、設定値格納領域に格納された設定値が、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定された場合、遊技が可能な状態に復帰する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、回胴演出決定処理等で用いられる。乱数値R3は、AT決定処理で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納し、乱数値R3をメインRAM303の乱数値R3格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1、乱数値R2および乱数値R3をメインRAM303に格納した後に、抽選実行処理(S106)に移行する。抽選実行処理は、当選エリアを乱数値R1により決定するための内部抽選処理、AT状態への移行を乱数値R3により決定するためのAT決定処理、および、回胴演出を乱数値R2により決定するための回胴演出決定処理を含む各処理で構成される。また、抽選実行処理は、指示番号を決定するための指示番号決定処理を含む。
メインCPU301は、抽選実行処理を実行した後に、ウェイト処理(S107)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S108)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S109)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた図柄位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S110)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役に係る図柄組合せが停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、遊技状態移行処理(S111)を実行する。遊技状態移行処理において、メインCPU301は、遊技状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、有効ラインに停止表示したRT移行図柄に応じてRT状態を移行する。また、メインCPU301は、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止表示した場合、ボーナス作動状態に移行し、払出されたメダル枚数に応じてボーナス作動状態を終了させる。さらに、メインCPU301は、遊技状態移行処理により指示状態を移行させる。メインCPU301は、遊技状態移行処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図41は、初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち1回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリア(当選エリア番号)が格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。具体的には、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、指示表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、指示表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図42は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。再遊技作動中フラグは、前回の遊技制御処理の表示判定処理で設定される。前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていない場合(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に投入コマンドを格納する(S102−2)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S102−3)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。投入間隔タイマをセットすると、メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図43は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−5)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−5:YES)、ステップS103−6に処理を移行する。一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−5:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−4までの各ステップを繰り返し実行する。
ステップS103−6において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−6:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−7)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。一方で、スタートレバーが操作されていないと判断した場合(S103−6:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−5までの各ステップを繰り返し実行する。
図44は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態ではないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。
投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数ではないと判断した場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数であると判断した場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」であると判断した場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではないと判断した場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部(受皿ユニット7)に排出される。
図45は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」ではないと判断した場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値(数値「1」または数値「3」)がセットされた場合、メインCPU301は、投入要求カウンタから数値「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタから数値「1」を減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S103−3−8)。
賭数カウンタに数値「1」を加算した後に、メインCPU301は、投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−3−9)。投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、投入間隔タイマをセットする(S103−3−10)。投入間隔タイマは、サブ制御基板400に投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。なお、BET操作受付処理(S103−3−10)の投入間隔タイマは、上述した自動投入処理においても用いられる。BET操作受付処理(MAX-BETボタン操作時)および自動投入処理においては、投入コマンドが連続して出力され、投入音が連続して再生される。本実施形態においては、投入間隔タイマが設けられるため、各投入コマンドが送信される時間間隔が所定の時間長以上に確保され、各投入音が出力される期間が所定の時間長以上になる。以上の構成によれば、例えば、今回の投入音の出力を開始した直後に次回の投入音が出力され(今回の投入音が極端に短くなり)、今回の投入音が遊技者に感知されないという不具合が抑制される。投入間隔タイマは、例えば、約0.5秒でタイムアップする。
メインCPU301は、投入間隔タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S103−3−11)。投入間隔タイマがタイムアップするまでステップS103−3−11を繰り返し(S103−3−11:NO)、投入間隔タイマがタイムアップしたと判断した場合(S103−3−11:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−12)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致すると判断した場合(S103−3−12:YES)、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しないと判断した場合(S103−3−12:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−13)。投入要求カウンタが数値「0」であると判断した場合(S103−3−13:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−13:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−14)。メインCPU301は、クレジット数が「0」であると判断した場合(S103−3−14:YES)、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−14:NO)、ステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合、賭数カウンタが規定枚数に到達するか、クレジット数がなくなるまで賭数カウンタが加算される。
図46は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。ただし、自動投入により賭数カウンタが加算された場合(前回の遊技でリプレイが停止した場合)、メインCPU301は、クレジット数のみを払出要求カウンタに設定する。以上の構成では、自動投入により設定された賭けメダルの精算が禁止される。精算メダルを払出要求カウンタに設定した後に、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図47は、抽選実行処理のフローチャートである。メインCPU301は、抽選実行処理を開始すると、内部抽選処理(S106−1)を実行する。内部抽選処理において、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアを乱数値R1から決定する。内部抽選処理を実行した後に、メインCPU301は、回胴演出決定処理(S106−2)に移行する。回胴演出決定処理において、メインCPU301は、今回の遊技の回胴演出を乱数値R2から決定する。回胴演出決定処理を実行した後に、メインCPU301は、AT決定処理(S106−3)に移行する。
AT決定処理において、メインCPU301は、AT状態に移行するか否かを乱数値R3から決定する。具体的には、メインCPU301は、AT決定処理において、今回の遊技の当選エリアと回胴演出とに応じた抽選値をAT決定テーブルから取得し、当該抽選値を乱数値R3に減算する。通常状態において、抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、メインCPU301は、第1前兆カウンタに初期値を設定する。上述した通り、第1前兆カウンタは、第1前兆状態の残り遊技回数を示し、数値「0」〜「32」の初期値が設定される。第1前兆カウンタの初期値は、抽選により決定される。メインCPU301は、第1前兆カウンタを遊技毎に減算し、第1前兆カウンタが数値「0」まで減算された場合、指示状態を開始準備状態に移行させる。具体的には、メインCPU301は、指示状態を示す指示状態フラグを通常状態から開始準備状態に変更する。指示状態フラグは、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、各遊技において、現在の指示状態フラグを示す指示状態コマンドをサブCPU412に送信する。また、AT中状態において、抽選値を乱数値R3に減算した結果が負数になった場合、メインCPU301は、ATストックカウンタに数値「1」を加算する。また、メインCPU301は、今回の遊技のAT決定処理の結果を示すコマンドをコマンド格納領域に格納する。AT決定処理を実行した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理(S106−4)に移行する。
図48は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、遊技状態に応じて当選エリア抽選テーブルを設定する(S106−1−1)。例えば、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されたRT状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−1−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−1−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「ハズレ」の当選エリアを指定する。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−1−4)。例えば、RT0状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「36736」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1−1で取得した乱数値R1からステップS106−1−4で取得した抽選値を減算する(S106−1−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−1−6)。例えば、RT0状態の遊技において、数値「36736」より小さい乱数値R1が取得された場合、当選エリア番号「00」の抽選値「36736」を乱数値R1から減算した結果は負数になる。他方で、数値「36736」より大きい乱数値R1が取得された場合、当選エリア番号「00」の抽選値を乱数値R1から減算した結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−1−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア番号「00」から「34」)を指定したか否かを判定する(S106−1−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−1−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−1−8)、ステップS106−1−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−1−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−1−4からステップS106−1−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−1−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−1−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−1−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアに応じた第1コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。なお、メインCPU301は、後述する割込み処理のコマンド送信処理において、コマンド格納領域に格納された第1コマンドをサブ制御基板400に送信する。
図49は、回胴演出決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出決定処理を開始すると、回胴演出の決定に用いる各種の情報を取得する(S106−2−1)。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の指示状態と当選エリアと乱数値R2とを含む各種の情報を取得する。その後、メインCPU301は、指示状態が通常状態であるか否かを判定する(S106−2−2)。
指示状態が通常状態であると判断した場合(S106−2−2:YES)、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルAにより、今回の遊技の回胴演出を決定する(S106−2−3)。具体的には、メインCPU301は、今回の遊技の当選エリアに応じた各抽選値を回胴演出毎に回胴演出決定テーブルAから取得し、当該各抽選値を順次に乱数値R2に減算する。例えば、メインCPU301は、「演出なし」、回胴演出A、回胴演出B、回胴演出C、回胴演出Dの順序で各回胴演出の抽選値を乱数値R2に減算する。メインCPU301は、抽選値を乱数値R2に減算した結果が負数になるまで繰り返し、抽選値を減算した結果が負数になった回胴演出を決定する。
指示状態が通常状態ではないと判断した場合(S106−2−2:NO)、すなわち、AT状態の場合、メインCPU301は、回胴演出決定テーブルBにより、今回の遊技の回胴演出を決定する(S106−2−4)。ステップS106−2−3またはステップS106−2−4において、回胴演出を決定した後に、メインCPU301は、当該回胴演出を示す演出種別コマンドをコマンド格納領域に格納する(S106−2−5)。
演出種別コマンドを格納した後に、メインCPU301は、回胴演出の回胴演出番号を回胴演出番号格納領域に格納する(S106−2−6)。具体的には、「演出なし」の場合、回胴演出番号格納領域に数値「0」が格納される。また、回胴演出Aの場合、回胴演出番号格納領域に数値「1」が格納され、回胴演出Bの場合、数値「2」が格納され、回胴演出Cの場合、数値「3」が格納され、回胴演出Dの場合、数値「4」が格納される。回胴演出番号を格納した後に、メインCPU301は、回胴演出決定処理を終了する。
図50は、指示番号決定処理のフローチャートである。メインCPU301は、指示番号決定処理を開始すると、現在の指示状態を取得する(S106−4−1)。指示状態を取得した後に、メインCPU301は、指示状態が通常状態であるか否かを判定する(SS106−4−2)。指示状態が通常状態であると判断した場合(S106−4−2:YES)、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルAを用いて決定する(S106−4−3)。上述した通り、通常状態では、全ての当選エリアで指示番号「99」(指示なし)が決定される。一方、指示状態が通常状態ではないと判断した場合(S106−4−2:NO)、すなわち、指示状態がAT状態の場合、メインCPU301は、指示番号を指示決定テーブルBを用いて決定する(S106−4−4)。
メインCPU301は、ステップS106−4−3またはステップS106−4−4で指示番号を決定した後に、当該指示番号を指示番号格納領域に格納する。指示番号格納領域は、例えば、メインRAM303に記憶される。メインCPU301は、後述する割込み処理のLED表示処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号に対応する指示情報を指示表示器16に表示させる。また、メインCPU301は、割込み処理のコマンド送信処理において、指示番号格納領域に記憶された指示番号を示す第2コマンドを送信する。指示番号を格納した後に、メインCPU301は、指示番号決定処理を終了する。
図51は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出の実行期間、または、ウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、回胴演出番号格納領域の回胴演出番号が「0」であるか否かを判定する(S107−1)。すなわち、回胴演出決定処理で「演出なし」が決定されたか否かを判定する。回胴演出番号が「0」である場合(S107−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S107−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS107−2を繰り返す(S107−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4100ms)にセットする(S107−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S107−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS107−1において、回胴演出番号が「0」以外であると判断した場合、回胴演出番号が回胴演出Aを示す「1」、または、回胴演出Bを示す「2」であるか否かを判定する(S107−5)。回胴演出番号が「1」または「2」であると判断した場合(S107−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマに1000smをセットする(S107−6)。
一方で、回胴演出番号が「1」または「2」ではないと判断した場合(S107−5:NO)、メインCPU301は、回胴演出番号が回胴演出Cを示す「3」であるか否かを判定する(S107−7)。回胴演出番号が「3」であると判断した場合(S107−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマに2000smをセットする(S107−8)。一方、回胴演出番号が「3」ではないと判断した場合(S107−7:NO)、すなわち、回胴演出番号が回胴演出Dを示す「4」である場合、メインCPU301は、回胴演出タイマに5000smをセットする(S107−9)。
メインCPU301は、ステップS107−6、ステップS107−8、ステップS107−9で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S107−10)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、回胴演出が終了するまで)ステップS107−10を繰り返し(S107−10:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S107−10:YES)、ステップS107−2に移行する。
図52は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S108−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマに初期値をセットした後に、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S108−2)。メインCPU301は、ステップS108−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S108−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S108−2:YES)、ステップS108−3に処理を移行する。
ステップS108−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S108−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS108−4においては、全ての当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S108−5)に移行する。図53は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図53に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「H00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図54は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S108−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S108−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S108−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの1つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルE1〜E3」(正解押順の第1停止がリール12R)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、右リール優先順位格納領域PRにおいて、「失敗ベル」の図柄の優先順位より「正解ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび中リール優先順位格納領域PCにおいては、「正解ベル」の図柄の優先順位より「失敗ベル」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序に応じて変化する。
優先順位テーブル選択処理を実行した後に、メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S108−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S108−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S108−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S108−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S108−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S108−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S108−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−5からステップS108−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S108−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S108−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S108−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S108−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS108−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS108−5−2からステップS108−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S108−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図55は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S109−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS109−1を繰り返し実行する(S109−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S109−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S109−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S109−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S109−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S109−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S109−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S109−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S109−8)。また、メインCPU301は、ステップS109−8で決定された停止予定位置を示す停止予定位置コマンドをコマンド格納領域に格納する。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S109−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに図柄「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えばチェリー役)に係る図柄組合せは、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S109−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S109−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理を実行する(S109−11)。ステップS109−11において、停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役に係る図柄組合せの図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS109−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS109−1からステップ109−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S109−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図56は、表示判定処理(S110)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役に係る図柄組合せが、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せであるか否かを判定する(S110−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS110−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。数値「1」の表示可能ビットに対応する表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S110−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可された当選役に係る図柄組合せが停止したと判定した場合(S110−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止しているか否かを判定する(S110−3)。リプレイに係る図柄組合せ有効ラインに停止していると判定した場合(S110−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S110−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S110−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイに係る図柄組合せが停止したことを示す。
他方で、リプレイに係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判定した場合(S110−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S110−6)、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止しているか否かを判定する(S110−7)。入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していると判断した場合(S110−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役に係る図柄組合せの種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役に係る図柄組合せの種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S110−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S110−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S110−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS110−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S110−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S110−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−7において、入賞当選役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−7:NO)、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたか否かを判定する(S110−12)。ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示されたと判断した場合(S110−12:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域にボーナス役コマンドを格納する(S110−13)。ボーナス役コマンドは、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止表示された旨を示す。メインCPU301は、ボーナス役コマンドを格納した後に、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS110−12において、ボーナス役に係る図柄組合せが有効ラインに停止していないと判断した場合(S110−12:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−14)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役に係る図柄組合せが停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとボーナス役コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図57は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティエラー処理に移行する。以上の構成では、メインCPU301は、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、ホッパーエンプティエラー処理に移行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティエラー処理が実行された場合、例えば、リセットボタン512の操作を条件に、ホッパー駆動処理に復帰する。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS123とステップS125とを繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタから数値「1」を減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図58は、遊技状態移行処理のフローチャートである。遊技状態移行処理を開始すると、メインCPU301は、RT状態移行処理(S111−1)を実行する。RT状態移行処理において、メインCPU301は、RT状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、RT状態移行処理において、RT1移行図柄が有効ラインに停止したか否かを判定する。上述したように、RT1移行図柄は、失敗ベルを取りこぼした場合等で有効ラインに停止する。有効ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT1状態に移行する。なお、RT1状態においてRT1移行図柄が有効ラインに停止した場合、RT状態は変更されない。また、メインCPU301は、RT状態移行処理において、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する。RT2移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT2状態に変更する。さらに、メインCPU301は、RT状態移行処理において、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する。ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合、メインCPU301は、RT状態をRT0状態に変更する。
RT状態移行処理の後に、メインCPU301は、ボーナス状態移行処理(S111−2)を実行する。ボーナス状態移行処理において、メインCPU301は、ボーナス作動状態を終了または開始させる。具体的には、メインCPU301は、ボーナス状態移行処理において、有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したか否かを判定する。有効ラインにボーナス役に係る図柄組合せが停止したと判断した場合、メインCPU301は、ボーナス作動状態に移行する。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の遊技状態格納領域に格納されるボーナス作動フラグをON状態にする。また、メインCPU301は、ボーナス状態移行処理において、今回の遊技でボーナス作動状態の終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、ボーナス作動状態で払出されたメダルの合計枚数が297枚に到達したか否かを判定する。ボーナス作動状態の終了条件が成立したと判断した場合、メインCPU301は、ボーナス作動フラグをOFF状態にする。
ボーナス状態移行処理の後に、メインCPU301は、指示状態移行処理(S111−3)を実行する。指示状態移行処理において、メインCPU301は、指示状態を移行する。具体的には、メインCPU301は、指示状態移行処理において、現在の指示状態が第1前兆状態であるか否かを判定する。第1前兆状態であると判断した場合、メインCPU301は、第1前兆カウンタから数値「1」を減算する。また、メインCPU301は、第1前兆カウンタを減算した結果が数値「0」であるか否かを判定する。第1前兆カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合、メインCPU301は、指示状態フラグを開始準備状態を示す値に変更する。また、メインCPU301は、指示状態移行処理において、現在の指示状態が第2前兆状態であるか否かを判定する。第2前兆状態であると判断した場合、メインCPU301は、第2前兆カウンタから数値「1」を減算する。メインCPU301は、第2前兆カウンタを減算した結果が数値「0」であるか否かを判定する。第2前兆カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合、メインCPU301は、指示状態フラグをボーナス告知状態を示す値に変更する。
指示状態移行処理において、メインCPU301は、指示状態が開始準備状態であるか否かを判定する。開始準備状態であると判断した場合、メインCPU301は、RT2移行図柄(RT2移行リプレイ)が有効ラインに停止表示されたか否かを判定する。RT2移行図柄が有効ラインに停止表示されたと判断した場合、メインCPU301は、指示状態フラグをAT中状態を示す値に変更する。また、メインCPU301は、指示状態移行処理において、指示状態がAT中状態であるか否かを判定する。AT中状態であると判断した場合、メインCPU301は、ATカウンタから数値「1」を減算し、減算結果が数値「0」であるか否かを判定する。ATカウンタが数値「0」であると判断した場合、メインCPU301は、指示状態フラグを通常状態を示す値に変更する。
図59は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサおよびスイッチの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定された回胴演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモータに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモータの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯させる。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示させる。さらに、メインCPU301は、LED表示処理において、指示番号決定処理で決定した指示番号に応じた指示情報を指示表示器16に表示させる。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタに復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図60は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。起動時初期化処理において、サブCPU412は、例えば、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化する。
起動時初期化処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常がある場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、音響制御タスクの起動(S303)、画像制御基板通信タスクの起動(S304)、メイン制御基板通信タスクの起動(S305)、演出ボタン入力タスクの起動(S306)を行う。
図61は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクにより、筐体ランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、音響制御タスクにより、スピーカー(31、32)を制御する。また、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信し、メイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付ける。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカー(31,32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図61(a)は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。各種のデータを初期化すると、サブCPU412は、ランプデータ解析処理(S302−2)に移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用され得る。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを点滅させる。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図61(b)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、スピーカー(31、32)を制御するための各種のデータを初期化する(S303−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、音響データ解析処理(S303−2)に移行する。
サブCPU412は、音響制御処理(S303−3)において、音響データ解析処理の結果に応じてサウンド基板430(音源IC431)に指示をする。音源IC431は、サブCPU412からの指示に応じて音源ROM432から音響データを読み出し、音響データから音響信号を生成してスピーカー(31、32)に供給する。音響データ解析処理と音響制御処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図61(c)は、画像制御基板通信タスクのフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、非遊技タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S304−1)。非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の状態が所定の時間継続した場合にタイムアップする。具体的には、非遊技タイマは、前回の遊技が終了した時点で初期値にセットされ、非遊技の期間において所定の周期毎に減算される。例えば、非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の期間が1分間継続した場合にタイムアップする。非遊技タイマは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、非遊技タイマがタイムアップしたと判断した場合(S304−1:YES)、デモ表示コマンド送信処理(S304−2)に移行し、デモ表示コマンドを画像制御基板420に送信する。画像制御基板(画像制御CPU421)420は、デモ表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示させる。また、サブCPU412は、デモンストレーション画像が表示される期間において、各種のランプを消灯する。
他方で、非遊技タイマがタイムアップしていないと判断した場合(S304−1:NO)、サブCPU412は、サブRAM414に格納されている演出番号に応じてコマンドをセットする(S304−3)。演出番号は、遊技機1において実行される演出の種類を示し、後述する演出抽選処理においてサブRAM414の演出番号格納領域に格納される。サブCPU447は、ステップS304−3でセットしたコマンドを画像制御基板420に送信して(S304−4)、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図61(d)は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、所定の記憶領域を初期化する通信開始前処理(S305−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S305−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S305−3)。すなわち、ステップS305−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS305−3を繰り返し実行する(S305−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S305−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S305−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S305−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて、サブRAM414が記憶する遊技情報を更新する。サブCPU412は、ステップS305−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、液晶表示装置30に表示するAT状態の残り遊技回数を更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS305−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS305−2からステップS305−5までの処理を繰り返す。
図62は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。
演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、ランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。また、サブCPU412は、演出制御処理で決定した演出に応じて、音響データを決定し(S404)、決定した音響データをサブRAM414に格納する(S405)。音響データを格納すると、サブCPU412は、コマンド解析処理を終了する。
図63は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して、設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、投入コマンドを受信したか否かを判定する(S401−3)。投入コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、投入コマンド受信時処理(S401−4)に移行する。投入コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。投入コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−5)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−6)に移行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカーから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−8)に移行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出抽選処理を含む各種の処理を実行する。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−10)に移行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リールの回転が開始される際に出力されるリール回転音をスピーカーに出力させる。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−12)に移行する。停止操作時処理において、例えば、液晶表示装置30の表示態様を切替える。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−13)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−14)に移行する。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−15)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−16)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知するメダル払出音の出力を開始する。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、メダル払出音を停止する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
図64(a)は、シナリオ制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、開始操作時処理において、シナリオ制御処理を実行する。シナリオ制御処理を開始すると、サブCPU412は、今回の遊技が前兆期間の開始遊技であるか否かを判定する(S601)。具体的には、サブCPU412は、ガセ前兆モードカウンタまたは本前兆モードカウンタに初期値が設定されたか否かを判定する。上述した通り、ガセ前兆モードカウンタの初期値は、レア役に当選し、且つ、AT状態およびボーナス役に当選しない場合に設定される。また、本前兆モードカウンタの初期値は、メインCPU301により前兆カウンタに初期値が設定された場合に設定される。
今回の遊技が前兆期間の開始遊技であると判断した場合(S601:YES)、サブCPU412は、前兆開始処理(S602)に移行する。前兆開始処理では、例えば、前兆シナリオが決定される。前兆開始処理の後に、サブCPU412は、シナリオ制御処理を終了する。一方、今回の遊技が前兆期間の開始遊技でないと判断した場合(S601:NO)、サブCPU412は、今回の遊技が前兆期間であるか否かを判定する(S603)。今回の遊技が前兆期間であると判断した場合(S603:YES)、サブCPU412は、前兆中処理(S604)に移行する。前兆中処理では、例えば、特定演出の種類を決定するための特定演出決定処理が実行される。一方、今回の遊技が前兆期間ではないと判断した場合(S603:NO)、サブCPU412は、前兆中処理を省略してシナリオ制御処理を終了する。
図64(b)は、前兆開始処理のフローチャートである。サブCPU412は、前兆開始処理に移行すると、前兆シナリオ決定処理(S602−1)を実行する。前兆シナリオ決定処理により、サブCPU412は、前兆期間の遊技回数(前兆モードカウンタの初期値)に応じて、前兆シナリオ(図21(a)参照)を決定する。例えば、前兆シナリオ1は、前兆期間が0回から32回(全範囲)の遊技回数の場合、決定され得る。すなわち、前兆シナリオ1は、前兆期間の遊技回数によらず決定され得る。また、前兆シナリオ2は、前兆期間が4回から32回、前兆シナリオ3は、前兆期間が3回から32回、前兆シナリオ4は、前兆期間が22回から32回、前兆シナリオ5は、前兆期間が7回から32回、前兆シナリオ6は、前兆期間が25回から32回、前兆シナリオ7は、前兆期間が26回から32回、前兆シナリオ8は、前兆期間が29回から32回の遊技回数の場合、決定され得る。
その後、サブCPU412は、前兆シナリオ決定処理で決定した前兆シナリオが連続演出を含むか否かを判定する(S602−2)。すなわち、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが前兆シナリオ2、5、7、8の何れかであるか否かを判定する。前兆シナリオに連続演出が含まれると判断した場合(S602−2:YES)、サブCPU412は、連続演出が開始される遊技と当該連続演出が継続する遊技回数(1回〜4回)とを抽選により決定する(S602−3)。具体的には、サブCPU412は、連続演出回数カウンタの数値(図21(c)の数値Nz)を抽選により決定し、当該連続演出回数カウンタの数値を連続演出開始カウンタに設定する。なお、連続演出の種類は、連続演出の開始遊技(前兆モードカウンタが連続演出開始カウンタに一致した遊技)の前兆中処理(後述)で決定される。
連続演出が開始される遊技と連続演出の遊技回数とを決定した後に、サブCPU412は、ステップS602−4に移行する。一方、前兆シナリオに連続演出が含まれないと判断した場合(S602−2:NO)、サブCPU412は、ステップS602−3を省略して、ステップS602−4に移行する。
ステップS602−4において、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが特殊前兆モードを含むか否かを判定する。すなわち、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが前兆シナリオ4、6、7、8の何れかであるか否かを判定する。前兆シナリオに特殊前兆モードが含まれると判断した場合(S602−4:YES)、サブCPU412は、特殊前兆モードが開始される遊技と当該特殊前兆モードの遊技回数(7回〜22回)とを抽選により決定する(S602−5)。具体的には、サブCPU412は、特殊前兆モード回数カウンタの数値(図21(c)の数値Ny)を抽選により決定する。また、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが連続演出を含まない場合(前兆シナリオ4または前兆シナリオ6の場合)、当該特殊前兆モード回数カウンタの数値を特殊前兆モード開始カウンタに設定する。一方、今回の前兆シナリオが連続演出を含む場合(前兆シナリオ7または前兆シナリオ8の場合)、サブCPU412は、特殊前兆モード回数カウンタとステップS602−3で決定した連続演出回数カウンタとを加算した数値を特殊前兆モード開始カウンタに設定する。
特殊前兆モードが開始される遊技と遊技回数とを決定した後に、サブCPU412は、前兆開始処理を終了する。一方、前兆シナリオに特殊前兆モードが含まれないと判断した場合(S602−4:NO)、サブCPU412は、ステップS602−5を省略して、ステップS602−6に移行する。
ステップS603−6において、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが特定演出を含むか否かを判定する。すなわち、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが前兆シナリオ3、5、6、8の何れかであるか否かを判定する。前兆シナリオに特定演出が含まれると判断した場合(S602−6:YES)、サブCPU412は、特定演出が開始される遊技と当該特定演出が継続する遊技回数(1回〜3回)とを抽選により決定する(S602−7)。具体的には、サブCPU412は、特定演出回数カウンタ(図21(c)の数値Nx)を抽選により決定する。また、サブCPU412は、今回の前兆シナリオが連続演出および特殊前兆モードを含まない場合(前兆シナリオ3の場合)、当該特定演出回数カウンタの数値を特定演出開始カウンタに設定する。一方、今回の前兆シナリオが連続演出を含み特殊前兆モードを含まない場合(前兆シナリオ5の場合)、サブCPU412は、特定演出回数カウンタとステップS602−3で決定した連続演出回数カウンタとを加算した数値を特定演出開始カウンタに設定する。また、今回の前兆シナリオが特殊前兆モードを含み連続演出を含まない場合(前兆シナリオ6の場合)、サブCPU412は、特定演出回数カウンタとステップS602−5で決定した特殊前兆モード回数カウンタとを加算した数値を特定演出開始カウンタに設定する。さらに、今回の前兆シナリオが特殊前兆モードと連続演出との双方を含む場合(前兆シナリオ8の場合)、サブCPU412は、特定演出回数カウンタとステップS602−3で決定した連続演出回数カウンタとステップS602−5で決定した特殊前兆モード回数カウンタとを加算した数値を特定演出開始カウンタに設定する。
特定演出が開始される遊技と遊技回数とを決定した後に、サブCPU412は、前兆開始処理を終了する。一方、前兆シナリオに特定演出が含まれないと判断した場合(S602−6:NO)、サブCPU412は、ステップS602−7を省略して、前兆開始処理を終了する。
図64(c)は、前兆中処理のフローチャートである。サブCPU412は、前兆中処理を開始すると、今回の遊技が連続演出の開始遊技であるか否かを判定する(S604−1)。具体的には、サブCPU412は、前兆モードカウンタの現在値が連続演出開始カウンタと一致するか否かを判定する。前兆モードカウンタの現在値が連続演出開始カウンタと一致すると判断した場合(S604−1:YES)、サブCPU412は、連続演出決定処理(S604−2)に移行する。連続演出決定処理では、連続演出の種類が決定される。連続演出決定処理の後に、サブCPU412は、前兆モードカウンタに数値「1」を減算し(S604−7)、前兆中処理を終了する。
前兆モードカウンタの現在値が連続演出開始カウンタと一致しないと判断した場合(S604−1:NO)、サブCPU412は、今回の遊技が特殊前兆モードの開始遊技であるか否かを判定する(S604−3)。具体的には、サブCPU412は、前兆モードカウンタの現在値が特殊前兆モード開始カウンタと一致するか否かを判定する。前兆モードカウンタの現在値が特殊前兆モード開始カウンタと一致すると判断した場合(S604−3:YES)、サブCPU412は、演出モードを特殊前兆モードに移行させる(S604−4)。その後、サブCPU412は、前兆モードカウンタを減算し、前兆中処理を終了する。
前兆モードカウンタの現在値が特殊前兆モード開始カウンタと一致しないと判断した場合(S604−3:NO)、サブCPU412は、今回の遊技が特定演出の開始遊技であるか否かを判定する(S604−5)。具体的には、サブCPU412は、前兆モードカウンタの現在値が特定演出開始カウンタと一致するか否かを判定する。前兆モードカウンタの現在値が特定演出開始カウンタと一致すると判断した場合(S604−5:YES)、サブCPU412は、特定演出決定処理(S604−6)に移行する。特定演出決定処理では、演出シナリオ(特定演出の種類)が決定される。特定演出決定処理を終了した後に、サブCPU412は、前兆モードカウンタを減算し、前兆中処理を終了する。一方、前兆モードカウンタの現在値が特定演出開始カウンタと一致しないと判断した場合(S604−5:NO)、サブCPU412は、特定演出決定処理を省略して、前兆中処理を終了する。
図65は、各遊技演出制御処理のフローチャートである。各遊技演出制御処理は、例えば、開始操作時処理で実行される。各遊技演出制御処理では、各遊技の演出を決定するための演出抽選処理と特定演出の各遊技での演出を決定するための各遊技演出抽選処理とを含む各種の処理が実行される。
各遊技演出制御処理を開始すると、サブCPU412は、特定演出が予め決定されている遊技であるか否かを判定する(S701)。上述した通り、前兆開始処理(図64(b))では、前兆期間における特定演出の遊技が予め決定される。前兆開始処理で決定された特定演出の遊技では、ステップS701の判断が「YES」になる。特定演出が予め決定されている遊技ではないと判断した場合(S701:NO)、サブCPU412は、演出抽選処理(S702)により、今回の遊技の演出を抽選で決定する。上述した通り、演出抽選処理では、演出抽選テーブル(図24(a)参照)により、通常演出と特定演出とを含む各種の演出が決定される。
演出抽選処理の後に、サブCPU412は、当該演出抽選処理で特定演出(A〜C)が決定されたか否かを判定する(S703)。今回の演出抽選処理で特定演出が決定されていないと判断した場合(S703:NO)、サブCPU412は、各遊技演出制御処理を終了する。一方、今回の演出抽選処理で特定演出が決定されたと判断した場合(S703:YES)、サブCPU412は、各遊技演出抽選処理(S704)に移行する。各遊技演出抽選処理では、上述した特定演出の各遊技演出(例えばリプレイ演出)が決定される。
以上の説明から理解される通り、特定演出の実行が予め定められていない遊技(S701が「NO」の遊技)では、演出抽選処理(1回目の抽選)で特定演出が決定された場合、その後、各遊技演出抽選処理(2回目の抽選)で具体的な演出が決定される。一方、特定演出の実行が予め定められている遊技(S701が「YES」の遊技)では、演出抽選処理が省略され、各遊技演出抽選処理に移行する。各遊技演出抽選処理を実行した後に、サブCPU412は、各遊技演出制御処理を終了する。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図66は、第2実施形態における、図柄ナビで表示するナビ画像を差替えるための構成を説明する図である。第2実施形態では、第1実施形態と同様に、特定演出が実行される。
図66(a)は、スイカ演出の図柄ナビが実行される遊技における、メインCPU301とサブCPU412と画像制御CPU421との動作を説明するためのシーケンス図である。図66(a)では、特定演出Aでスイカ演出が決定された場合を想定する。第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、スイカ演出が実行される遊技で、スイカ役の図柄組合せ「スイカ/黒BAR/白BAR−スイカ−スイカ」が有効ラインに停止表示された場合、スイカ画像が液晶表示装置30に表示され、スイカ役を取りこぼした場合、スイカ画像に替えてブランク画像が液晶表示装置30に表示される。
図66(a)に示す通り、メインCPU301から当選エリアコマンドが送信された場合(Sa0)、サブCPU412は、当該当選エリアコマンドが示す当選エリアに応じて演出抽選処理を実行し、演出抽選処理で決定した演出を特定するための演出種類コマンドを画像制御CPU421に送信する(Sb0)。上述した通り、図66(a)の例では、演出抽選処理でスイカ演出が決定された場合を想定する。その後、遊技の開始操作がされた場合、メインCPU301は、遊技の開始操作がされたことを示す開始操作コマンドをサブCPU412に送信する(Sa1)。サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、演出制御コマンドAを画像制御CPU421に送信する(Sb1)。演出制御コマンドAは、遊技開始を契機に実行される演出を液晶表示装置30に開始させるためのコマンドである。演出制御コマンドAを受信した場合、画像制御CPU421は、液晶表示装置30にフォースナビを実行させる(Sc1)。以上のフォースナビが実行された場合、液晶表示装置30にスイカ画像とブランク画像とを含む4種類のナビ画像が表示される。
その後、遊技者により第1停止操作がされた場合、メインCPU301は、停止予定位置コマンドをサブCPU412に送信し(Sa2)、停止操作コマンドを送信する(Sa3)。第2実施形態では、第1実施形態と同様に、停止制御処理において、停止予定位置が決定される。停止予定位置コマンドは、停止予定位置(各リール12の中段の図柄位置)を示す。サブCPU412は、停止予定位置コマンドを受信した場合、当該停止予定位置コマンドが示す停止予定位置を停止位置格納領域に格納する(Sb2)。停止位置格納領域は、例えば、サブRAM414に設けられ、停止位置格納領域Lと停止位置格納領域Cと停止位置格納領域Rとを含む。停止位置格納領域Lは、左リール12Lの停止予定位置を記憶し、停止位置格納領域Cは、中リール12Cの停止予定位置を記憶し、停止位置格納領域Rは、右リール12Rの停止予定位置を記憶する。図66(a)の具体例では、左リール12Lの停止予定位置「15」を示す停止予定位置コマンドが第1停止操作で送信された場合を想定する。以上の場合、停止位置格納領域Lに数値「15」が記憶される。
1回目の停止操作コマンドを受信した場合、サブCPU412は、演出制御コマンドBを画像制御CPU421に送信する(Sb3)。演出制御コマンドBは、第1停止操作を契機に実行される演出を開始させるためのコマンドである。例えば、第1実施形態の特定演出Bの第1減少表示(図31(b)参照)は、演出制御コマンドBが受信された場合に実行される。
その後、遊技者により第2停止操作がされた場合、メインCPU301は、停止予定位置コマンドをサブCPU412に送信し(Sa4)、停止操作コマンドを送信する(Sa5)。図66(a)の具体例では、中リール12Cの停止予定位置「2」を示す停止予定位置コマンドが第2停止操作で送信された場合を想定する。当該停止予定位置コマンドを受信した場合、サブCPU412は、停止位置格納領域Cに数値「2」を記憶する(Sb4)。その後、サブCPU412から演出制御コマンドCが送信される(Sb5)。演出制御コマンドCは、第2停止操作を契機に実行される演出を液晶表示装置30に開始させるためのコマンドである。
遊技者により第3停止操作がされた場合、メインCPU301は、停止予定位置コマンドをサブCPU412に送信する(Sa6)。図66(a)の具体例では、右リール12Rの停止予定位置「12」を示す停止予定位置コマンドが第3停止操作で送信された場合を想定する。当該停止予定位置コマンドを受信した場合、サブCPU412は、停止位置格納領域Rに数値「12」を記憶する(Sb6)。
第3停止操作されたリール12の停止予定位置を格納した場合、サブCPU412は、停止出目判定処理(Sb7)を実行する。サブCPU412は、停止出目判定処理により、停止位置格納領域(L、C、R)に格納された停止予定位置から、今回の遊技で当選役(スイカ役)の図柄組合せが停止表示されるか否かを判定する。
以上の通り、図66(a)の具体例では、左リール12Lの停止予定位置は「15」、中リール12Cの停止予定位置は「2」、右リール12Rの停止予定位置は「12」である。図66(b)に、以上の停止予定位置で実際に各リール12が停止した場合、図柄表示領域に表示される図柄組合せを示す。なお、図66(b)の各コマに記載された数字は、当該コマに停止した図柄位置を意味する。図66(b)に示す通り、図66(a)の具体例では、有効ラインのうち右下りラインにスイカ役の図柄組合せが停止表示される。したがって、図66(a)の具体例での停止出目判定処理では、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示すると判断される。
停止出目判定処理の後に、サブCPU412は、演出制御コマンドDを送信する(Sb8)。演出制御コマンドDは、第3停止操作を契機に実行される演出を開始させるためのコマンドである。図66(a)に示す通り、画像制御CPU421は、演出制御コマンドdを受信した場合、液晶表示装置30に図柄ナビを実行させる。以上の図柄ナビでは、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されるため、スイカ画像が液晶表示装置30に表示される。
図66(c)は、スイカ演出の図柄ナビが実行される遊技における、メインCPU301とサブCPU412と画像制御CPU421との動作の他の例を説明するためのシーケンス図である。上述の図66(a)では、スイカ役の図柄組合せが有効ラインに停止表示される場合を想定するのに対し、図66(b)では、スイカ役を取りこぼす場合を想定する。具体的には、図66(c)の具体例では、図66(a)の具体例と同様に、「左中右」の順序で停止操作がされ、且つ、左リール12Lの停止予定位置が図柄位置「15」であり、中リール12Cの停止予定位置が図柄位置「2」である。以上の場合、図66(c)の具体例と図66(a)の具体例とでは、ステップSa6より前の各CPUの動作は共通する。図66(c)では、ステップSb5より前の各CPUの動作を省略して示す。
図66(c)に示すステップSa6において、メインCPU301は、図66(a)のステップSa6と同様に、右リール12Rの停止予定位置を示す停止予定位置コマンドを送信し、ステップSa7において、停止操作コマンドを送信する。停止予定位置コマンドを受信した場合、サブCPU412は、当該停止位置コマンドで示される図柄位置を停止位置格納領域Rに格納する(Sb6)。図66(c)の具体例では、右リール12Rの停止予定位置が図柄位置「5」である場合を想定する。また、全てのリール12の停止予定位置が停止予定位置格納領域に格納された場合、図66(a)の具体例と同様に、停止出目判定処理が実行される(Sb7)。
以上の図66(c)の具体例では、左リール12Lの停止予定位置は「15」、中リール12Cの停止予定位置は「2」、右リール12Rの停止予定位置は「5」である。図66(d)は、以上の停止予定位置で実際に各リール12が停止した場合、図柄表示領域に表示される図柄組合せを示す。図66(d)に示す通り、図66(c)の具体例では、スイカ役の図柄組合せは、有効ラインに停止表示されない。したがって、停止出目判定処理では、スイカ役の図柄組合せが停止表示されない(取りこぼし)と判断される。
停止出目判定処理でスイカ役を取りこぼしたと判断された場合、サブCPU412は、変換用コマンドを送信する(Sbx)。変換用コマンドは、スイカ図柄に替えてブランク図柄の表示を画像制御CPU421に指示する。図66(c)に示す通り、変換用コマンドは、図柄ナビの開始契機となる演出制御コマンドDに先行して送信される。画像制御CPU421は、演出制御コマンドDを受信する以前に変換用コマンドを受信した場合、スイカ画像に替えてブランク画像を液晶表示装置30に表示させる。
以上の変換用コマンドは、チェリー演出でチェリー役を取りこぼした場合においても、演出制御コマンドDに先行して送信される。画像制御CPU421は、チェリー演出において、変換用コマンドの後に演出制御コマンドDを受信した場合、図柄ナビにおいて、チェリー画像に替えてブランク画像を液晶表示装置30に表示させる。
第2実施形態のサブCPU412は、スイカ演出でスイカ役を取りこぼした場合とチェリー演出でチェリー役を取りこぼした場合とで、共通の変換用コマンドを送信する。したがって、例えば、スイカ演出とチェリー演出とで別々の変換用コマンドを設ける構成と比較して、コマンドの種類数が削減されるという利点がある。ただし、各演出で別々の変換用コマンドを設ける構成としてもよい。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様な効果を奏することができる。なお、第2実施形態において、当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されたか否かを表示当選役コマンドにより判定してもよい。ただし、表示当選役コマンドは、メインCPU301の判定処理でメインRAM303に格納され、その後、サブCPU412に送信される。一方、停止予定位置は、判定処理の以前に実行される停止制御処理でメインRAM303に格納され、その後、サブCPU412に送信される。以上の構成では、停止予定位置コマンドにより当選役を取りこぼしたか否かを判定する第2実施形態の構成では、表示当選役コマンドにより判定する構成と比較して、当選役を取りこぼしたか否かを早期に判定することができる。異常脳通り、第2実施形態の構成によれば、当選役を取りこぼしたか否かを表示当選役コマンドにより判定する構成と比較して、図柄ナビを開始可能な時期が早期になり、図柄ナビを開始可能な期間の自由度が増すという利点がある。
<第3実施形態>
図67は、第3実施形態の各処理(停止出目判定処理、変換コマンド格納処理)のフローチャートである。第3実施形態では、上述の第2実施形態と同様に、停止出目判定処理(図66(c)のステップSb7)が実行され、図柄ナビで報知される当選役を取りこぼした場合、変換用コマンドが送信される(図66(c)のSbx)。
また、上述の第1実施形態において、図柄ナビで報知される当選役のうち取りこぼす可能性がある当選役(スイカ役、チェリー役)を報知する演出(スイカ演出、チェリー演出)では、図柄ナビの直前に、当該当選役を報知する図柄画像(スイカ画像、チェリー画像)に加え、ブランク画像が表示される構成とした。以上の構成では、図柄画像に替えてブランク画像を表示する場合であっても、図柄ナビの直前まで表示されたナビ画像が図柄ナビで報知される。
第3実施形態では、ブランク画像の他に、チャンス画像または前兆画像(図25参照)が図柄画像に替えて図柄ナビで報知される場合がある。すなわち、第3実施形態では、当選役を取りこぼした場合、図柄画像に替えて、ブランク画像、チャンス画像、または、前兆画像が図柄ナビで報知される。以下、ブランク画像、チャンス画像、または、前兆画像を「変換可能画像」という。
図25で説明した通り、各変換可能画像の強調表示によっては、特定の当選役が報知されない。したがって、仮に、当選役を取りこぼした場合の図柄ナビで、変換可能画像を強調表示した場合であっても、例えば取りこぼした当選役を報知する図柄画像が図柄ナビで強調される構成と比較して、有効ラインまたは当選役の誤認が抑制される。また、第3実施形態では、図柄ナビの直前において、複数の変換可能画像が表示される場合がある。
図67(a)は、停止出目判定処理のフローチャートである。図67(a)に示す通り、停止出目判定処理を開始すると、サブCPU412は、今回の図柄ナビで報知される当選役の図柄組合せが有効ラインに停止表示されるか否かを判定する(S901)。具体的には、停止位置格納領域に記憶された停止予定位置で各リール12が停止した場合、図柄ナビで報知される当選役が有効ラインに停止表示されるか否かを判定する。図柄ナビで報知される当選役が有効ラインに停止表示されると判断した場合(S901:YES)、サブCPU412は、停止出目判定処理を終了する。一方、図柄ナビで報知される当選役が有効ラインに停止表示されないと判断した場合(S901:NO)、サブCPU412は、変換コマンド格納処理を実行した後に、停止出目判定処理を終了する。変換コマンド格納処理では、変換コマンドがサブコマンド格納領域に格納される。
図67(b)は、変換コマンド格納処理のフローチャートである。変換コマンド格納処理を開始すると、サブCPU412は、液晶表示装置30に表示されている各ナビ画像にブランク画像が含まれるか否かを判定する(S902−1)。ブランク画像が表示されていると判断した場合(S902−1:YES)、サブCPU412は、変換コマンドAをサブコマンド格納領域に格納する(S902−2)。変換コマンドAを受信した場合、画像制御CPU421は、図柄ナビでブランク画像を強調して表示させる。
液晶表示装置30に表示されている各ナビ画像にブランク画像が含まれないと判断した場合(S902−1:NO)、液晶表示装置30に表示されている各ナビ画像にチャンス画像が含まれるか否かを判定する(S902−3)。チャンス画像が表示されていると判断した場合(S902−3:YES)、サブCPU412は、変換コマンドBをサブコマンド格納領域に格納する(S902−4)。変換コマンドBを受信した場合、画像制御CPU421は、図柄ナビでチャンス画像を強調して表示させる。
液晶表示装置30に表示されているナビ画像にチャンス画像が含まれないと判断した場合(S902−3:NO)、すなわち、前兆画像が表示されている場合、サブCPU412は、変換コマンドCをサブコマンド格納領域に格納する(S902−5)。変換コマンドCを受信した場合、画像制御CPU421は、図柄ナビで前兆画像を強調して表示させる。
以上の第3実施形態では、図柄ナビで報知される当選役を取りこぼした場合、複数種類の変換可能画像が図柄ナビで強調表示され得る。したがって、例えば、当選役を取りこぼした場合、ブランク画像の1種類のみが図柄ナビで強調される構成と比較して、図柄ナビで強調されるナビ画像が変化に富む。
また、第3実施形態では、液晶表示装置30に表示される各ナビ画像にブランク画像が含まれる場合、ブランク画像が強調表示され、ブランク画像が含まれずチャンス画像が含まれる場合、チャンス画像が強調表示され、ブランク画像とチャンス画像とが含まれない場合、前兆画像が強調表示される。以上の構成では、図柄画像に替えて表示する優先順位は、ブランク画像が最も高く、前兆画像が最も低くなる。すなわち、第3実施形態の構成によれば、図柄画像に替えて表示する優先順位を各変換可能画像について設けることができる。上述した通り、前兆画像は、非前兆モードより前兆モードで表示され易く構成される。仮に、各変換可能画像に優先順位を設けない構成では、非前兆状態において、前兆画像が頻繁に表示されてしまう不都合が生じ得る。第3実施形態では、図柄画像に替えて表示される優先順位は、ブランク画像とチャンス画像と比較して前兆画像が低いため、例えば、各変換可能画像に優先順位を設けない構成(等しい確率で各変換画像が図柄画像に替えて表示される構成)と比較して、上述した不都合を抑制することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態では、第1実施形態と同様に、特定演出が実行される遊技が前兆開始処理(図64(b)参照)により予め決定され、且つ、演出抽選処理により特定演出がランダムな遊技で決定される。
図68(a)は、対比例における、特定演出が実行される遊技を説明するための図である。対比例では、第4実施形態と同様に、特定演出が実行される遊技が前兆開始処理(図64(b)参照)により予め決定され、且つ、演出抽選処理により特定演出がランダムな遊技で決定される。
図68(a)には、前兆期間のN回目からN+5回目(Nは正の整数)の各遊技の演出が示される。また、図68(a)の具体例では、N+2回目の遊技で演出抽選処理により特定演出Aが決定された場合を想定する。さらに、図68(a)の具体例は、N+3回目の遊技から3回の遊技に亘り特定演出を実行することが前兆開始処理で予め決定され、且つ、N+3回目の遊技の特定演出決定処理で演出シナリオsa_3Gが決定された場合を想定する。
以上の図68(a)の具体例では、N+2回目の遊技で特定演出Aが実行され、その直後のN+3回目の遊技からN+5回目の遊技まで特定演出Aが実行される。すなわち、N+2回目からN+5回目までの4回の遊技で、特定演出Aが連続して実行される。しかし、上述した通り、前兆開始処理における、特定演出の遊技回数の上限値は3回である。したがって、特定演出が連続する遊技回数は、原則、3回以下になる。以上の構成では、連続する4回以上の遊技で特定演出が実行された場合、遊技者によっては、違和感を覚える可能性がある。以上の事情を考慮して、第4実施形態では、同じ特定演出が連続する遊技回数が予め定められた回数より大きくなり難く(実質的に不可能な場合を含む)した。
図68(b)は、第4実施形態の構成を説明するための図である。図68(b)の具体例では、図68(a)の対比例と同様に、N+2回目の遊技の演出抽選処理で特定演出Aが決定され、且つ、N+3回目からN+5回目の各遊技で特定演出を実行することが前兆開始処理で予め決定されている場合を想定する。すなわち、図64(b)の第4実施形態の具体例では、図68(a)の対比例と同様に、N+2回目からN+5回目の各遊技で特定演出が実行される。
ただし、図68(b)に示す通り、第4実施形態では、N+2回目の遊技の演出抽選処理で特定演出Aが決定された場合、N+3回目の遊技の特定演出決定処理で、演出シナリオsaが決定されない構成とした。以上の構成では、N+3回目の遊技の特定演出決定処理で、演出シナリオsbまたは演出シナリオscが決定される。したがって、N+3回目からN+5回目の各遊技で実行される特定演出は、特定演出Bまたは特定演出Cになる。図68(b)の具体例では、特定演出決定処理で演出シナリオsbが決定された場合が示される。
以上の通り、特定演出Aが実行された遊技の次回の遊技では、特定演出決定処理において、演出シナリオsaが決定されない。また、特定演出Bが実行された遊技の次回の遊技では、特定演出決定処理において、演出シナリオsbが決定されない。さらに、特定演出Cが実行された遊技の次回の遊技では、特定演出決定処理において、演出シナリオscが決定されない。
以上の第4実施形態によれば、特定演出が実行された次回の遊技で、同じ特定演出を連続して実行するための演出シナリオsが決定されないため、予め決定される遊技回数(3回)より多い遊技回数で同じ特定演出が連続して実行される不都合が抑制される。なお、第4実施形態において、演出抽選処理で特定演出(A、B、C)が決定された次回の遊技の演出抽選処理では、今回の遊技と同じ特定演出が決定されない構成としてもよい。以上の構成では、各遊技で同じ特定演出が連続して実行されることが抑制される。したがって、予め決定される遊技回数より多い遊技回数で同じ特定演出が連続して実行される不都合が抑制される。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)以上の各形態では、特定演出Aと特定演出Bと特定演出Cとを設けたが、以上の各特定演出以外を設けてもよい。例えば、1回目の遊技の開始時にダブルナビが実行され、2回目の遊技の開始時にフォースナビが実行され、3回目の遊技の開始時に8個のナビ画像が表示されるエイトナビが実行され、当該8個のナビ画像の何れかが第3停止時の図柄ナビで報知される特定演出を設けてもよい。また、1回目から3回目の各遊技でダブルナビが実行される特定演出を設けてもよい。さらに、特定演出が継続する最大の遊技回数は、3回に限られない。また、特定演出が継続する最大の遊技回数を特定演出毎に異ならせてもよい。
(2)以上の各特定演出では、第3停止操作を契機に図柄ナビまたは色ナビが実行される構成としたが、他の契機で図柄ナビが実行される構成としてもよい。また、以上の各特定演出では、特定演出の最終遊技で図柄ナビが実行される構成としたが、特定演出の最終遊技以外で図柄ナビが実行され得る構成としてもよい。
例えば、第1停止操作、第2停止操作、または、第3停止操作を含むランダムな契機で、図柄ナビが実行される構成としてもよい。また、以上の構成において、第3停止操作がされた場合に加え、第1停止操作または第2停止操作がされた場合、停止出目判定処理(図66のステップSb7)を実行し、当選役が取りこぼされるか否かの判定結果に応じて、変換用コマンドが送信される構成としてもよい。ただし、以上の構成では、1回の遊技で、停止出目判定処理が3回実行される場合があり、1回の遊技で停止出目判定処理が1回実行される構成より、サブCPU412の処理負担が大きくなる。
以上の事情を考慮して、第1停止操作、第2停止操作、または、第3停止操作を含む契機で図柄ナビが実行される構成であっても、第3停止操作がされた場合に停止出目判定処理が実行される構成としてもよい。以上の構成では、1回の遊技で停止出目判定処理が3回実行される構成と比較して、サブCPU412の処理負担が軽減される。ただし、第3停止操作で停止出目判定処理を実行する場合、第1停止操作または第2停止操作を契機に実行される図柄ナビのナビ画像は、差替えられない。しかし、遊技の結果としての図柄組合せが表示される第3停止操作(最後の停止操作)を契機に実行される図柄ナビは、他の契機で実行される図柄ナビより、入賞報知と誤認されやすいという事情がある。すなわち、第1停止操作または第2停止操作を契機に実行される図柄ナビは、第3停止操作を契機に実行される図柄ナビより、入賞報知と誤認され難いとも換言される。したがって、例えば、第1停止操作または第2停止操作を契機に実行される図柄ナビのみでナビ画像が差替えられる構成と比較して、第3停止操作を契機に実行される図柄ナビでナビ画像が差替えられる構成は、少ない処理量で効果的に入賞報知の誤認を抑制することができる。
(3)以上の各形態において、特定演出の1回目または2回目の遊技のフォースナビまたはトリプルナビでは、図柄画像GZまたは特殊画像GTに加え、継続画像GKが表示され得る構成としてもよい。以上の構成において、継続ナビが実行される遊技では、フォースナビまたはトリプルナビで継続画像GKと図柄画像GZまたは特殊画像GTとが液晶表示装置30に表示され、第3停止操作時に、継続画像GKが強調表示される構成としてもよい。
(4)本発明は、上述したパチスロ機のみならず、ぱちんこ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明の遊技機は、遊技者の操作を受付けて遊技を開始させる遊技開始手段(S103)と、遊技の結果を停止表示する場合に停止操作される停止操作手段(各停止ボタン25)と、遊技が開始された場合に、特定当選役を含む複数種類の当選役の何れかを抽選により決定する内部抽選手段(S106)と、有効ライン(右下りライン、中段ライン、下段ライン)と無効ライン(右上りライン、上段ライン)とが設けられ、有効ラインに位置する有効領域と有効ラインに位置しない無効領域とに区分される図柄表示領域において、複数種類の図柄を変動表示するとともに、遊技者の停止操作に応じて、有効ラインおよび無効ラインの各々に図柄組合せを停止表示する可変表示手段であって、特定当選役(ベル役)に係る図柄組合せを有効ラインに停止表示する場合、各々が互いに同一または類似の各特定図柄(ベル図柄)で構成される特定図柄組合せ(ベル−ベル−ベル)を無効ラインに停止表示可能であるとともに、特定当選役に係る図柄組合せを有効ラインに停止表示し、且つ、特定図柄組合せを無効ラインに停止表示する場合、少なくとも1個の特定図柄を有効領域に必ず停止表示する可変表示手段(各リール12)と、特定当選役が当選した遊技において、有効ラインに特定当選役に係る図柄組合せを停止可能な図柄変動制御手段(S109)と、特定当選役が当選した遊技において、特定図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合、特定図柄を示す色彩で発光する発光手段(上部ランプ35)とを具備し、特定当選役に係る図柄組合せを構成する図柄には、特定図柄が含まれない。
以上の構成によれば、発光手段は、特定当選役が当選した遊技において、特定図柄組合せが無効ラインに停止表示された場合、有効ラインに停止した各図柄の何れかを示す色彩で発光するため、有効ラインに停止した図柄を示す色彩で発光手段が発光することで特定当選役の入賞報知をすることができる。したがって、例えば、無効ラインにのみ停止表示された図柄を示す色彩で特定当選役の入賞報知がされる構成と比較して、有効ラインの誤認が抑制される。