JP6249873B2 - 入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、透光性の電極部と透光配線部とを有する入力装置に係り、特に、透光配線部の配線長の相違による抵抗値のばらつきを補正できるようにした入力装置に関する。
特許文献1と特許文献2に記載されているように、静電容量型の入力装置は、基板上に複数の電極部(導電構造体)が同じ大きさで一定のピッチで配置されている。それぞれの電極部に配線部(導電線)が接続されており、それぞれの配線部は、基板の縁部まで延ばされている。
この種の入力装置は、液晶表示パネルなどの表示素子の前方に配置されるため、表示素子の表示内容を透視できるように基板が透光性基板であり、電極部と配線部は透光性導電材料で形成されている。
特許文献1に記載された入力装置は、電極部がカーボンナノチューブ構造体を主体として構成されている。また、配線部は、ITO,ATO,導電樹脂のいずれかで構成され、またはカーボンナノチューブ構造体で構成されている。特許文献2に記載された入力装置は、タッチ電極部と引出し配線部とが、金属線を網目状にして形成された透光性導電材料で形成されている。
特開2009−146419号公報 特開2010−191504号公報
特許文献1と特許文献2に記載されているように、静電容量型の入力装置は、表示素子の表示内容を透視できる表示領域に、複数の透光性の電極部が規則的に並んで配置されている。それぞれの電極部から延びる配線部は、表示領域内に配線されて基板の縁部まで延びているため、表示領域内に配線される配線部の配線長は、電極部の位置に応じて互いに相違する。配線部の抵抗値は、配線長に比例するため、電極部とそこから延びる配線部との抵抗値の合計が、個々の電極部ごとに相違することになる。
最近の入力装置は、個々の電極部に与えられる駆動電力が増加させられ、個々の電極部による検知感度が高められる傾向にあるが、電極部と配線部との抵抗値の合計が電極部毎に相違すると、個々の電極部の検知感度にばらつきが生じやすくなり、高感度で且つ正確な入力操作に支障をきたすおそれがある。
さらに、高感度の入力装置を構成するためには電極部と配線部の抵抗値を下げることが必要となる。そのため、特許文献1に記載された入力装置は、電極部と配線部がカーボンナノチューブ構造体で形成され、特許文献2では、タッチ電極部と引出し配線部とが、金属線を網目状にして形成された透光性導電材料で形成されている。また、最近では前記抵抗値を下げるために、透光性導電材料として銀ナノワイヤなどの金属ナノワイヤが使用されつつある。
しかし、カーボンナノチューブや網目状の金属線あるいは銀ナノワイヤなどの金属ナノワイヤは、電気抵抗は低いが、電流経路が繊維状の細い領域に集中するために電流容量が小さくなる欠点がある。電極部に静電気による放電が与えられるなどして配線部に過大な電流が流れると、電流が繊維状の細い領域に集中することになり、ジュール熱によりカーボンナノチューブや金属ナノワイヤなどが破断を生じやすくなる。特に、配線長の短い配線部は抵抗値が低いために、放電による過電流が集中し、破断を発生する確率が高くなる。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、電極部から延びる透光配線部の配線長の相違による抵抗値のばらつきを補正できるようにした入力装置を提供することを目的としている。
本発明は、透光性の基材の表面に、複数の電極部と、それぞれの電極部から延びる配線部とが形成されている入力装置において、
前記電極部が透光性導電材料で形成され、前記配線部は、透光性導電材料で形成されて前記電極部から延びる透光配線部と、前記透光配線部よりも低抵抗に形成されて前記透光配線部と連続する低抵抗配線部とを有しており、
少なくとも1つの前記透光配線部が抵抗値増加構造を有するとの基本的構成を備える。
本発明は、上記構成において、前記抵抗値増加構造として、
最短の透光配線部と低抵抗配線部との境界部が、他の透光配線部と低抵抗配線部との境界部よりも、透光配線部の配線長を延長する側に位置ずれして形成されているものである。
または、上記構成において、前記抵抗値増加構造として、
透光配線部と低抵抗配線部との境界部が、その透光配線部よりも配線長が長い他の透光配線部と抵抗配線部との境界部よりも、透光配線部の配線長を延長する側に位置ずれして形成されている。
この場合に、前記配線部が3つ以上設けられ、それぞれの配線部で前記透光配線部の配線長が相違しており、
それぞれの配線部での透光配線部と低抵抗配線部との境界部が、その透光配線部よりも配線長が長い他の透光配線部と抵抗配線部との境界部よりも、透光配線部の配線長を延長する側に位置ずれして形成されていることが好ましい。
あるいは本発明は、上記構成において、前記抵抗値増加構造として、
少なくとも1つの前記透光配線部の途中に、前記透光性導電材料よりも抵抗値の高い高抵抗材料層が介在しているものである。
例えば、配線長が最短の透光配線部に、前記高抵抗材料層が設けられている。
あるいは、2つ以上の透光配線部の途中に前記高抵抗材料層が設けられ、それぞれの前記高抵抗材料層は、透光配線部の配線長が短いものほど抵抗値が高くなるように設定されている。
あるいは本発明は、上記構成において、前記抵抗値増加構造として、少なくとも配線長が最短の前記透光配線路が、配線延長部を有しているものである。
例えば、前記配線延長部は、少なくとも1つの屈曲部を有する迂回配線経路である。
本発明の入力装置は、前記電極部と前記透光配線部は、導電性ナノ材料を含む透光性導電材料で形成されている場合に特に有効である。
または、前記電極部と前記透光配線部は、金属線が網目状に形成された透光性導電材料で形成されている場合に特に有効である。
本発明は、透光性導電材料で形成された透光配線部の抵抗値の差をなるべく小さくしている。その結果、電極部と透光配線部との抵抗値の合計の差を、それぞれの電極間で小さくできるようになり、個々の電極部の検知感度のばらつきを小さくすることができる。
また、透光配線部が導電性ナノ材料や網目状の金属線で形成されている場合に、透光配線部の抵抗値の差を小さくすることで、放電などで発生する過大電流が1つの透光配線部に集中するのを防止できるようになり、透光領域で配線長が短くなっている透光配線部に電流が集中するのを抑制して、透光配線部が破断するなどの危険性を低下させることができる。
本発明の第1の実施の形態の入力装置を示す平面図、 本発明の第2の実施の形態の入力装置を示す平面図、 本発明の第3の実施の形態の入力装置を示す平面図、 第1の実施の形態と第2の実施の形態の入力装置における、透光配線部と低抵抗配線部の構造を示す拡大断面図、 第3の実施の形態の入力装置における、透光配線部と高抵抗材料層ならびに低抵抗配線部の構造を示す拡大断面図、 本発明の第4の実施の形態の入力装置を示す平面図、
図1には、本発明の第1の実施の形態の入力装置1が示されている。
この入力装置1は、情報処理端末装置やゲーム装置あるいは各種表示装置に装備されるものであり、カラー液晶表示パネルなどの表示パネルと、表面カバーとの間に配置される。入力装置1は、四角形の鎖線で囲まれた透光領域2と、その周囲の配線領域3a,3b,3c,3dを有している。透光領域2が表示パネルの画面の前方に配置され、透光領域2の前方に、表面カバーの透視窓が配置される。表面カバーは、透視窓の周囲が、非透光性のいわゆる加飾部となっており、前記配線領域3a,3b,3c,3dが前記加飾部で覆われている。
本明細書における透光性とは、前記表示パネルの画面を透視できる程度の光透過性を意味しており、例えば全光線透過率が60%以上である。好ましくは全光線透過率が80%以上である。
図1に示すように、入力装置1は基板10を有している。基板は、PETなどの透光性の可撓性フィルム、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの硬質の透光性板材、あるいはガラス板などで形成されている。
透光領域2では、基板10の表面に、個別電極部11a,11b,11c,11d,11e,11fが互いに独立して形成されている。それぞれの個別電極部11a〜11fは、同じ面積で同じ形状である。基板10の表面には、個別電極部11aから延びる個別配線部12aが形成されており、個別配線部12aは、下側の配線領域3aに形成されたコネクタ部16aに導通している。同様に、個別電極部11b,11c,11d,11e,11fから個別配線部12b,12c,12d,12e,12fが延びており、それぞれがコネクタ部16b,16c,16d,16e,16fに導通している。
個別配線部12aは、個別電極部11aから一体に延びる透光配線部13aと、透光配線部13aに続く低抵抗配線部14aを有している。低抵抗配線部14aが前記コネクタ部16aに接続されている。個別配線部12bは、個別電極部11bから一体に延びる透光配線部13bと、この透光配線部13bに続く低抵抗配線部14bを有しており、低抵抗配線部14bがコネクタ部16bに接続されている。同様に、個別配線部12c,12d,12e,12fは、透光配線部13c,13d,13e,13fと低抵抗配線部14c,14d,14e,14fを有しており、低抵抗配線部14c,14d,14e,14fがコネクタ部16c,16d,16e,16fに接続されている。
透光領域2では、基板10の表面にコモン電極部21a,21b,21c,21d,21e,21fが形成されている。全てのコモン電極部21a〜21fは同じ形状で同じ面積で形成されており、これらコモン電極部21a〜21fは、個別電極部11a〜11fと同じ形状で同じ面積で形成されている。
コモン電極部21aは個別電極部11aと11bとで挟まれた位置に形成され、コモン電極部21bは個別電極部11bと11cに挟まれた位置に形成され、コモン電極部21cは、個別電極部11cと並ぶ位置に形成されている。コモン電極部21dは個別電極部11dと11eとで挟まれた位置に形成され、コモン電極部21eは個別電極部11eと11fに挟まれた位置に形成され、コモン電極部21fは、個別電極部11fと並ぶ位置に形成されている。
3個のコモン電極部21a,21b,21cは、共通のコモン配線部22aに接続されており、コモン配線部22aは、下側の配線領域3aに設けられたコネクタ部26aに導通している。別の3個のコモン電極部21d,21e,21fは、共通のコモン配線部22b接続されており、コモン配線部22bは、下側の配線領域3aに設けられたコネクタ部26bに導通している。
コモン配線部22aは、3個のコモン電極部21a,21b,21cから延びる透光配線部23aと、これに続く低抵抗配線部24aとを有しており、低抵抗配線部24aがコネクタ部26aに接続されている。コモン配線部22bは、3個のコモン電極部21d,21e,21fに接続されている透光配線部23bと、これに続く低抵抗配線部24bとを有しており、低抵抗配線部24bがコネクタ部26bに接続されている。
図4には、個別電極部11aから延びる透光配線部13aと低抵抗配線部14aの断面構造が示されている。個別電極部11aは、透光性導電材料層で形成されており、個別配線部12aは、個別電極部11aを構成するのと同じ透光性導電材料層31で形成され、透光性導電材料層31が露出している。低抵抗配線部14aは、透光性導電材料層31に非透光性の低抵抗材料層32が積層されて構成されている。
他の個別電極部11b,11c,11d,11e,11fならびに、個別配線部12b,12c,12d,12e,12fの透光配線部13b,13c,13c,13d,13e,13fと、低抵抗配線部14b,14c,14d,14e,14fの構造は、前記個別電極部11aならびに透光配線部13aと低抵抗配線部14aの構造と同じである。
同様にして、コモン電極部21a,21b,21c,21d,21e,21fならびに、コモン配線部22a,22bの透光配線部23a,23bも、前記透光性導電材料層31で形成されており、低抵抗配線部24a,24bは、透光性導電材料層31に低抵抗材料層32が重ねられて構成されている。
透光性導電材料層31で形成されている個別電極部11a〜11fとコモン電極部21a〜21f、ならびに個別配線部12a〜12fの透光配線部13a〜13fと、コモン配線部22a,22bの透光配線部23a,23bは、透光領域2に形成されている。個別配線部12a〜12fの低抵抗配線部14a〜14fと、コモン配線部22a,22bの低抵抗配線部24a,24bは、非透光性であるため、配線領域3a,3b,3c,3dに配線されて形成されている。
透光性導電材料層31は、ITO(酸化インジウムスズ)、導電性ナノ材料、金属線が網目状で形成されたもの、などである。
導電性ナノ材料は、Ag、Au、Ni、Cu、Pd、Pt、Rh、Ir、Ru、Os、Fe、Co、Snから選択される1種類以上で構成される金属ナノワイヤであり、平均短軸径は1nmよりも大きく500nm以下である。または、導電性ナノ材料は、カーボンナノチューブなどのカーボン繊維である。導電性ナノ材料は、分散剤で分散された状態で、基板10の表面の全域に塗工され、透明な熱可塑性樹脂(例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート)や、熱・光・電子線・放射線で硬化する透明硬化性樹脂(例えば、メラミンアクリレート、ウレタンアクリレート、イソシアネート、エポキシ樹脂)などで基板10の表面に定着されて透光性導電材料層31が形成される。
透光性導電材料層31は、基板10の表面の全域に形成され、その後にエッチングなどの手段で不要部分が除去され、個別電極部11a〜11fと個別配線部12a〜12f、ならびにコモン電極部21a〜21fとコモン配線部22a,22bが形成される。
網目状の金属線は、基板10の表面に金、銀、銅などの低抵抗材料を網目状に印刷して形成されたもの、またはエッチングで網目状に形成されたものであり、個別電極部11a〜11fと個別配線部12a〜12f、ならびにコモン電極部21a〜21fとコモン配線部22a,22b以外の部分で網目状の金属線が除去される。
低抵抗配線部14a〜14fならびに低抵抗配線部24a,24bにおいて、透光性導電材料層31に重ねられている低抵抗材料層32は、銀ペーストや銅箔層など、透光性導電材料層31よりも面積抵抗や比抵抗が低い材料で形成されている。したがって、透光配線部13a〜13fならびに透光配線部23a,23bよりも、低抵抗配線部14a〜14fならびに低抵抗配線部24a,24bの方が、単位配線長当たりの抵抗値が小さくなっている。
図1に示すように、図示右側に位置する3個の個別電極部11a,11b,11cは、コネクタ部を有する下側の配線領域3aからの距離が相違している。そのため、個別配線部12a,12b,12cの配線長は12aが一番長く、12b、12cの順に短くなっている。また、透光領域2での透光配線部13a,13b,13cの配線長は、透光配線部13aが一番長く、13b,13cの順に短くなっている。
透光配線部13a,13b,13cは、低抵抗配線部14a,14b,14cに比べて抵抗値が高いため、透光領域2での透光配線部13a,13b,13cの配線長の違いが、個別電極部11a,11b,11cに至るまでの配線抵抗の差に大きく影響を与える。個別電極部11a,11b,11cと透光配線部13a,13b,13cとの合計の抵抗値は、11aと13aが一番大きく、11bと13b、11cと13cの順に小さくなっている。
図1に示す入力装置1では、透光領域2での配線長が最短である透光配線部13cと低抵抗配線部14cとの境界部15cが、透光領域2の区画線よりもさらに配線領域3a側に離れたA1に位置しており、最短である透光配線部13cの配線長が、配線領域3a内でA1の位置まで延長されている。一方で、透光配線部13aと低抵抗配線部14aとの境界部15a、ならびに透光配線部13bと低抵抗配線部14bとの境界部15bは、透光領域2の区画線に近接した位置にある。
同様に、左側に位置する個別電極部11d,11e,11fから延びる個別配線部12d,12e,12fにおいても、透光領域2での配線長が最短である透光配線部13fと低抵抗配線部14fとの境界部15fが、透光領域2の区画線よりもさらに配線領域3a側に離れた位置B1にあり、最短の透光配線部13fが配線領域3aの内部で位置B1までに延長されている。一方で、透光配線部13dと低抵抗配線部14dとの境界部15d、ならびに透光配線部13eと低抵抗配線部14eとの境界部15eは、透光領域2の区画線に近接した位置にある。
図1に示すように、境界部15c,15fが、配線領域3a側に入り込んで、透光配線部13c,13fが延長されている結果、透光領域2での配線長が最短である透光配線部13c,13fの抵抗値と、これに隣接する透光配線部13b,13eの抵抗値との差が小さくなるように補正されている。
上記構造の入力装置1の動作について説明する。
この入力装置1は、コネクタ部16a,16b,16c,16d,16e,16fがマルチプレクサによって駆動回路に順番に接続され、個別電極部11a,11b,11c,11d,11e,11fに順番にパルス状の駆動電極が印加される。また、コネクタ部26a,26bが検知回路に接続される。個別電極部11a〜11fと、コモン電極部21a〜21fとの間に結合容量が形成されているため、いずれかの個別電極部にパルス状の駆動電圧が与えられると、パルスの立ち上がりと立下りに合わせてコモン電極部21a〜21fに、相互の結合容量に基づく電位が現れる。
入力装置1に、導電体である指や手が接近すると、個別電極部11a〜11fからの電界が指や手に吸収されて、電極部の相互の結合容量が低下するため、コモン電極部21a〜21fに出現する電位が変化する。コモン電極部21a〜21fに出現する電位の変化と、どの個別電極部に駆動電圧が与えられているかの情報から、指や手が接近している位置を検知することができる。
逆に、コモン電極部21a〜21fにパルス状の駆動電圧を与え、個別電極部11a〜11fを順番に検知回路に切替えて接続することによっても、指や手がどの位置に接近したかを検知することができる。
ここで、配線長が最短の透光配線部13cの配線長が配線領域3aまで延長されて、個別電極部11cと透光配線部13cの抵抗値の合計と、隣接する個別電極部11bと透光配線部13bの抵抗値の合計との差が小さくなっている。同様にして、透光配線部13fの配線長が延長されて、個別電極部11fと透光配線部13fの抵抗値の合計と、隣接する個別電極部11eと透光配線部13eの抵抗値の合計との差が小さくなっている。
その結果、下部の配線領域3aに最も近い個別電極部11c,11fから発せられる電界が、他の個別電極部11a,11b,11d,11eから発生される電界よりも極端に大きくなることがなくなり、個別電極部11a〜11fにおいて感度の均一化を図ることができる。
例えば、入力装置1から離れた位置で指や手を動かしてその位置を検知する入力操作では、各個別電極部で比較的大きな電界を発生することが必要である。個々の個別電極部と透光配線部の抵抗値のばらつきが大きいと、個別電極部の前方に形成される電界の大きさに差が生じ、検知感度に差が発生することになる。しかし、図1に示す入力装置1では、透光領域2において配線長が最短の透光配線部13c,13fを配線領域3aまで延長させて、透光配線部13c,13fの抵抗値を調整することにより、個別電極部11c,11fでの抵抗値が極端に低下し感度が変化する現象を抑制できるようになる。
また、個別電極部11a〜11fと、それぞれの個別電極部から延びる透光配線部13a〜13fを構成する透光性導電材料層31を、導電性ナノ材料や金属線を網目状にしたもので形成すると、面積抵抗と比抵抗を、ITOなどで形成したものに比べて半分以下にできる。しかし、導電性ナノ材料で形成された透光性導電材料層や金属線が網目状に形成された透光性導電層は、電流経路がナノ材料や細い金属線で形成され、電流経路が相互に粗く多点接触しているため、通過できる電流量が絞られて電流容量が小さくなっている。しかも、これら透光性導電層は抵抗値が低いので、流れる電流量が多くなる。
したがって、静電気などにより個別電極部11a〜11fに放電されると、抵抗値の低い透光配線部13a〜13fに大きな電流が流れ、ナノ材料や細い金属線に過大電流が集中し、また、電流経路の相互の接触点に過大電流が集中して、透光配線部13a〜13fにジュール熱による破断が生じるおそれがある。特に、透光領域2での配線長が最短の透光配線部13c,13fは、抵抗値が最小であるために、過大電流が集中し、断線が発生しやすくなる。
しかし、図1に示す入力装置1は、透光領域2での配線長が最短の透光配線部13c,13fが配線領域3a内まで延長されて、抵抗値が高くなるように補正されている。そのため、個別電極部11a〜11fに放電などの過大電流が与えられたとしても、その電流が、最短の透光配線部13c,13fのみに集中することなくなり、他の透光配線部13a,13b,13d,13eにも分担されて流れやすくなる。そのため、最短の透光配線部13c,13fが断線しにくくなる。
図2は本発明の第2の実施の形態の入力装置101を示している。この入力装置101は、配線長が相違する個別配線部12a,12b,12cのうち、透光領域2での配線長が最短の透光配線部13cと低抵抗配線部14cとの境界部15cが、配線領域3a内のA1の位置に形成され、これに隣接する透光配線部13bと低抵抗配線部14bとの境界部15bも、配線領域3a内のA2の位置に形成されている。最短の透光配線部13cが配線領域3aの内部でA1の位置まで延長されるとともに、その次に長い透光配線部13bも配線領域3aの内部でA2の位置まで延長されている。ただし、最長の透光配線部13aと低抵抗配線部14aとの境界部15aは、透光領域2の区画線の近傍に位置している。
同様に、透光配線部13fと低抵抗配線部14fとの境界部15fがB1の位置まで延長され、透光配線部13eと低抵抗配線部14eとの境界部15eがB2の位置まで延長されている。最長の透光配線部13dと低抵抗配線部14dとの境界部15aは、透光領域2の区画線の近傍に位置している。
第2の実施の形態の入力装置101は、複数の透光配線部が配線領域3aに延長されており、透光領域2内での配線長が短いものほど、配線領域3a内での配線の延長量が長くなるように、透光性配線部の延長量が段階的に設定されている。
この入力装置101では、個別電極部11a〜11fと透光配線部13a〜13fにおいて、個別電極部と透光配線部の抵抗値の加算値のばらつき幅を減少できる。その結果、個別電極部11a〜11fの検知感度を均一にできる。また放電などによる過大電流が流れたときに、この電流を、透光配線部13a〜12fでそれぞれ分担できるようになり、過大電流の集中を防止して、透光配線部の破断を防止しやすくなる。
図3は、本発明の第3の実施の形態の入力装置102を示している。
第1の実施の形態の入力装置1と第2の実施の形態の入力装置101は、抵抗値増加構造として、透光配線部13cを延長させて抵抗値を補正している。これに対し、第3の実施の形態の入力装置102は、抵抗値増加構造として、透光領域2内での配線長が最短の透光配線部13cの途中に、高抵抗材料層35が設けられている。
図5に示すように、配線長が最短の透光配線部13aを形成している透光性導電材料層31の一部が除去されて、除去部分に高抵抗材料層35が設けられている。高抵抗材料層35は、カーボンを含む導電性樹脂材料などのように、透光性導電材料層31よりも面積抵抗と比抵抗が大きい材料で形成されている。
高抵抗材料層35は、非透光性の場合には、配線領域3a内に形成されるが、透光性の場合には、透光領域2内に形成することも可能である。
高抵抗材料層35を形成することで、配線長が最短の透光配線部13cの抵抗値を高めることができる。配線長が2番目に長い透光配線部13bにも高抵抗材料層36が設けられている。ただし、高抵抗材料層36の抵抗値は前記高抵抗材料層35の抵抗値よりも低くなっている。
同様に、配線長が最短の透光配線部13fの途中に高抵抗材料層35が設けられ、その次に長い透光配線部13eの途中に高抵抗材料層36が設けられている。
前記高抵抗材料層35,36を設けることで、それぞれの個別電極部11a,11b,11cにおいて、透光配線部から個別電極部に至る抵抗値の差を小さくできるようになる。
よって、個別電極部11a〜11fの検知感度のばらつきを小さくできる。また、透光配線部13a〜13fの抵抗値の差を小さくすることにより、放電による過電流が流れたときに、過電流を複数の透光配線部で分担できるようになり、いずれかの透光配線部に過大電流が集中するのを避けることができる。
図6に示す第4の実施の形態の入力装置103は、透光領域2において、配線経路が最短となっている透光配線部12cが、隣接する他の透光配線部13bとは配線経路形状が異なる配線延長部18aを有している。また、配線経路が最短となっている透光配線部13fも、隣接する他の透光配線部13eとは配線経路形状が異なる配線延長部18bを有している。配線延長部18a,18bで抵抗値増加構造が構成されている。
配線延長部18a,18bは、迂回配線経路であり、少なくとも1つの屈曲部を有して形成されている。配線延長部18aは、隣接する透光配線部13bと平行に延びる往復配線路を構成している。配線延長部18bは、ジグザグ形状の配線路を形成している。
なお、配線長が2番目に長い透光配線部13b,13eに配線延長部が形成されてもよい。
この配線延長部18a,18bを形成することで、透光配線部13a〜13fの抵抗値の差を小さくすることができる。
1 入力装置
2 透光領域
3a,3b,3c,3d 配線領域
10 基板
11a〜11f 個別電極部
12a〜12f 個別配線部
13a〜13f 透光配線部
14a〜14f 低抵抗配線部
15a〜15f 境界部
16a〜16f コネクタ部
18a,18b 配線延長部
21a〜21f コモン電極部
22a,22b コモン配線部
23a,23b 透光配線部
24a,24b 低抵抗配線部
26a,26b コネクタ部
31 透光性導電材料層
32 低抵抗材料層
35,36 高抵抗材料層
101,102,103 入力装置

Claims (10)

  1. 透光性の基材の表面に、複数の電極部と、それぞれの電極部から延びる配線部とが形成されている入力装置において、
    前記電極部が透光性導電材料で形成され、前記配線部は、透光性導電材料で形成されて前記電極部から延びる透光配線部と、前記透光配線部よりも低抵抗に形成されて前記透光配線部と連続する低抵抗配線部とを有しており、
    少なくとも1つの前記透光配線部が抵抗値増加構造を有しており、
    前記抵抗値増加構造として、
    最短の透光配線部と低抵抗配線部との境界部が、他の透光配線部と低抵抗配線部との境界部よりも、透光配線部の配線長を延長する側に位置ずれして形成されていることを特徴とする入力装置。
  2. 透光性の基材の表面に、複数の電極部と、それぞれの電極部から延びる配線部とが形成されている入力装置において、
    前記電極部が透光性導電材料で形成され、前記配線部は、透光性導電材料で形成されて前記電極部から延びる透光配線部と、前記透光配線部よりも低抵抗に形成されて前記透光配線部と連続する低抵抗配線部とを有しており、
    少なくとも1つの前記透光配線部が抵抗値増加構造を有しており、
    前記抵抗値増加構造として、
    透光配線部と低抵抗配線部との境界部が、その透光配線部よりも配線長が長い他の透光配線部と抵抗配線部との境界部よりも、透光配線部の配線長を延長する側に位置ずれして形成されていることを特徴とする入力装置。
  3. 前記配線部が3つ以上設けられ、それぞれの配線部で前記透光配線部の配線長が相違しており、
    それぞれの配線部での透光配線部と低抵抗配線部との境界部が、その透光配線部よりも配線長が長い他の透光配線部と抵抗配線部との境界部よりも、透光配線部の配線長を延長する側に位置ずれして形成されている請求項2記載の入力装置。
  4. 透光性の基材の表面に、複数の電極部と、それぞれの電極部から延びる配線部とが形成されている入力装置において、
    前記電極部が透光性導電材料で形成され、前記配線部は、透光性導電材料で形成されて前記電極部から延びる透光配線部と、前記透光配線部よりも低抵抗に形成されて前記透光配線部と連続する低抵抗配線部とを有しており、
    少なくとも1つの前記透光配線部が抵抗値増加構造を有しており、
    前記抵抗値増加構造として、
    少なくとも1つの前記透光配線部の途中に、前記透光性導電材料よりも抵抗値の高い高抵抗材料層が介在していることを特徴とする入力装置。
  5. 配線長が最短の透光配線部に、前記高抵抗材料層が設けられている請求項4記載の入力装置。
  6. 2つ以上の透光配線部の途中に前記高抵抗材料層が設けられ、それぞれの前記高抵抗材料層は、透光配線部の配線長が短いものほど抵抗値が高くなるように設定されている請求項4記載の入力装置。
  7. 透光性の基材の表面に、複数の電極部と、それぞれの電極部から延びる配線部とが形成されている入力装置において、
    前記電極部が透光性導電材料で形成され、前記配線部は、透光性導電材料で形成されて前記電極部から延びる透光配線部と、前記透光配線部よりも低抵抗に形成されて前記透光配線部と連続する低抵抗配線部とを有しており、
    少なくとも1つの前記透光配線部が抵抗値増加構造を有しており、
    前記抵抗値増加構造として、
    少なくとも配線長が最短の前記透光配線路が、配線延長部を有していることを特徴とする入力装置。
  8. 前記配線延長部は、少なくとも1つの屈曲部を有する迂回配線経路である請求項7記載の入力装置。
  9. 前記電極部と前記透光配線部は、導電性ナノ材料を含む透光性導電材料で形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の入力装置。
  10. 前記電極部と前記透光配線部は、金属線が網目状に形成された透光性導電材料で形成されている請求項1ないし8のいずれかに記載の入力装置。
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