JP6247581B2 - 高分子化合物およびそれを用いた電子素子 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子化合物およびそれを用いた電子体素子に関する。
高分子化合物を活性層に用いた有機薄膜太陽電池は、塗布プロセスのみで安価に製造できる可能性があり、近年注目されている。有機薄膜太陽電池に用いられる高分子化合物としては、下記で表される構成単位(A)および構成単位(B)からなる高分子化合物が提案されている(特許文献1)。
Figure 0006247581
特開2012−255117号公報
有機薄膜太陽電池において、短絡電流密度を高めることは、光電変換効率を高める上で重要である。その短絡電流密度を高めるためには、より長波長領域までの光を吸収することが望ましい、すなわち吸収端波長がより長波長であることが望ましい。しかしながら、前記高分子化合物を含む有機層を含有する有機薄膜太陽電池では、吸収端波長が必ずしも長波長ではない。
そこで本発明は、吸収端波長がより長波長である有機薄膜太陽電池を製造することが可能な高分子化合物を提供することを目的とする。本発明はまた、当該高分子化合物を含む電子素子を提供することを目的とする。
本発明は、以下の高分子化合物、該高分子化合物を含有する有機薄膜太陽電池材料および有機薄膜太陽電池素子、並びに、該高分子化合物の原料として有用な化合物を提供する。
[1] 式(I)で表される構成単位を含む高分子化合物。
Figure 0006247581

〔式中、ArおよびArは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環または複素環を表し、これらの環は縮合環であってもよく、これらの環に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。〕
[2] 式(I)で表される構成単位が式(II)で表される構成単位である[1]に記載の高分子化合物。
Figure 0006247581

〔式中、Z、Z、Z、Z、XおよびXは、それぞれ前記と同じ意味を表す。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表わす。YおよびYは、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R)−で表される基を表わす。Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。〕
[3] X、X、XおよびXが、いずれも硫黄原子である、[2]に記載の高分子化合物。
[4] YおよびYが、いずれも=C(H)−で表される基である、[2]または[3]のいずれか一項に記載の高分子化合物。
[5] Zが−C(R)(R)−で表される基であり、Zが−C(R)(R)−で表される基であり、ZおよびZが、いずれも酸素原子である、[1]〜[4]のいずれか一項に記載の高分子化合物。
[6] さらに、式(III)で表される構成単位を含む、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の高分子化合物。
Figure 0006247581
〔式中、Arは、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ただし、Arは、式(I)で表される構成単位とは異なる。〕
[7] 前記Arが、式(III−1)〜式(III−16)のいずれかで表される構成単位である[6]に記載の高分子化合物。
Figure 0006247581
〔各式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子またはセレン原子を表す。〕
[8] 式(I)で表される構成単位と、式(III)で表される構成単位とが、交互に結合した共重合体である、[6]または[7]に記載の高分子化合物。
[9] 光吸収末端波長が850nm以上である[1]〜[8]のいずれか一項に記載の高分子化合物。
[10] ポリスチレン換算の重量平均分子量が3000〜10000000である [1]〜[9]のいずれか一項に記載の高分子化合物。
[11] [1]〜[10]のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む電子素子。
[12] 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層とを有する有機光電変換素子であって、前記活性層に[1]〜[10]のいずれか一項に記載の高分子化合物を含有する有機光電変換素子。
[13] [12]に記載の有機光電変換素子を含む太陽電池モジュール。
[14] ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層とを有し、前記活性層に[1]〜[10]のいずれか一項に記載の化合物を含有する有機薄膜トランジスタ。
[15] 式(IV)で表される化合物。
Figure 0006247581

〔式中、ArおよびArは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環または複素環を表し、これらの環は縮合環であってもよく、これらの環に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
およびWは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル残基、ホウ酸残基または有機スズ残基を表す。〕
本発明によれば、吸収端波長がより長波長である有機薄膜太陽電池を製造することが可能な高分子化合物を提供することができる。本発明はまた、当該高分子化合物を含む電子素子を提供することができる。
高分子化合物P1の吸収スペクトルを示す図である。 高分子化合物P2の吸収スペクトルを示す図である。 高分子化合物Cの吸収スペクトルを示す図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
<高分子化合物>
本発明の高分子化合物は、式(I)で表される構成単位を含む。本発明の高分子化合物は、共役高分子化合物であることが好ましい。
Figure 0006247581

〔式中、ArおよびArは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環または複素環を表し、これらの環は縮合環であってもよく、これら環に含まれる水素原子は置換基で置換されていたもよい。
およびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−で表される基を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−で表される基を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。〕
式(I)で表される構成単位は、具体的には、式(I-1)、式(I-2)、式(I-3)で表される。
Figure 0006247581
式(I)の構成単位は、本発明の高分子化合物の合成が容易となるため、式(I-1)で表される構成単位であることが好ましい。
式(I-1)〜式(I-3)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環または複素環を表し、これらの環は縮合環であってもよく、これらの環に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
芳香族炭化水素環が有する炭素原子数は、通常6〜60であり、本発明の高分子化合物の合成が容易になるため、6〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。芳香族炭化水素環には、ベンゼン環を含む化合物、縮合環を含む化合物、独立したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接結合した構造を含む化合物も含まれる。
芳香族炭化水素環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子が挙げられる。
芳香族炭化水素環としては、例えば、下記式(100)〜式(110)が挙げられる。
Figure 0006247581
ArおよびArで表される複素環とは、環状構造をもつ有機化合物のうち、環を構成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、リン、ホウ素、ケイ素などのヘテロ原子を環内に含むものをいう。
複素環が有する炭素数は、通常2〜60であり、本発明の高分子化合物の合成が容易になるためには、4〜60であることが好ましく、4〜20であることがより好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
複素環が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子が挙げられる。
複素環としては、例えば、下記式(111)〜式(167)が挙げられる。
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
式(I-1)〜式(I-3)中、XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
本発明の高分子化合物の合成が容易になるため、XおよびXが、酸素原子または硫黄原子であることが好ましく、硫黄原子であることがより好ましい。
式(I-1)〜式(I-3)中、Zは、酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。Zは酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基で表される基を表す。RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
本発明の高分子化合物の合成が容易となるため、ZおよびZは、同一の基であることが好ましく、酸素原子、硫黄原子または−C(=O)−で表される基であることがより好ましく、酸素原子であることがさらに好ましい。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
、R、RおよびRが表すアルキル基は、直鎖アルキル基、分岐アルキル基のいずれでもよい。アルキル基が有する炭素原子数は、通常1〜30(分岐アルキル基の場合、通常3〜30)であり、1〜20(分岐アルキル基の場合、3〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、n−ヘキサデシル基等の直鎖アルキル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、2−エチルヘキシル基、3,7−ジメチルオクチル基等の分岐アルキル基が挙げられる。
アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有しているアルキル基としては、例えば、メトキシエチル基、ベンジル基、トリフルオロメチル基、パーフルオロヘキシル基が挙げられる。
、R、RおよびRが表すシクロアルキル基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。シクロアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
、R、RおよびRが表すアルコキシ基は、直鎖アルコキシ基、分岐アルコキシ基のいずれでもよい。アルコキシ基が有する炭素原子数は、通常1〜30(分岐アルコキシ基の場合、通常3〜30)であり、1〜20(分岐アルコキシ基の場合、3〜20)であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、n−ヘキサデシルオキシ基等の直鎖アルコキシ基、イソプロピルオキシ基、イソブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,7−ジメチルオクチルオキシ基等の分岐アルコキシ基が挙げられる。
アルコキシ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
、R、RおよびRが表すシクロアルコキシ基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。シクロアルコキシ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
、R、RおよびRが表すアルキルチオ基は、直鎖アルキルチオ基、分岐アルキルチオ基のいずれでもよい。アルキルチオ基が有する炭素原子数は、通常1〜30(分岐アルキルチオ基の場合、通常3〜30)であり、1〜20(分岐アルキルチオ基の場合、3〜20)であることが好ましい。R、R、RおよびRが表すシクロアルキルチオ基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ドデシルチオ基、n−ヘキサデシルチオ基等の直鎖アルキルチオ基、イソプロピルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、tert−ブチルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基、3,7−ジメチルオクチルチオ基等の分岐アルキルチオ基が挙げられる。
アルキルチオ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。
、R、RおよびRが表すシクロアルキルチオ基が有する炭素原子数は、通常3〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
シクロアルキルチオ基としては、例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基が挙げられる。シクロアルキルチオ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール気、ハロゲン原子が挙げられる。
、R、RおよびRが表すアリール基は、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素から、環を構成する炭素原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基、独立したベンゼン環および縮合環からなる群から選ばれる2個以上が直接結合した基を含む。アリール基が有する炭素原子数は、通常6〜30であり、6〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基、1−ピレニル基、2−ピレニル基、4−ピレニル基、2−フルオレニル基、3−フルオレニル基、4−フルオレニル基、4−フェニルフェニル基が挙げられる。
アリール基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、1価の複素環基、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有しているアリール基としては、例えば、4−ヘキサデシルフェニル基、3,5−ジメトキシフェニル基、ペンタフルオロフェニル基が挙げられる。アリール基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基またはシクロアルキル基が好ましい。
、R、RおよびRが表す1価の複素環基は、置換基を有していてもよい複素環式化合物から、環を構成する炭素原子またはヘテロ原子に直接結合する水素原子1個を除いた残りの原子団であり、縮合環を有する基、独立した複素環および縮合環からなる群から選ばれる2個以上が直接結合した基を含む。1価の複素環基が有する炭素原子数は、通常2〜30であり、3〜20であることが好ましい。なお、上記の炭素原子数には、置換基の炭素原子数は含まれない。
1価の複素環基としては、例えば、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、2−オキサゾリル基、2−チアゾリル基、2−イミダゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、2−チエノチエニル基、4−(2,1,3−ベンゾチアジアゾリル)基が挙げられる。
1価の複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、ハロゲン原子が挙げられる。置換基を有している1価の複素環基としては、例えば、5−オクチル−2−チエニル基、5−フェニル−2−フリル基が挙げられる。1価の複素環基が置換基を有する場合、置換基としてはアルキル基またはシクロアルキル基が好ましい。
、R、RおよびRが表すハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
、R、RおよびRとしては、高分子化合物の溶解性を高める観点から、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリール基や1価の複素環基が好ましく、アルキル基やアリール基がより好ましい。
式(I)で表される構成単位は、本発明の高分子化合物の合成が容易になるため、下記式(II)で表される構成単位式であることが好ましい。
Figure 0006247581

〔式中、Z、Z、Z、Z、XおよびXは、それぞれ前記と同じ意味を表す。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表わす。YおよびYは、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R)−を表わす。Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。〕
が表すアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基およびハロゲン原子の定義および具体例は、上記のR、R、RおよびRが表すアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基およびハロゲン原子の定義および具体例と同様である。
式(II)で表される構成単位は、具体的には、式(II-1)、式(II-2)、式(II-3)で表される。
Figure 0006247581
式(II-1)〜式(II-3)中、X、X、X、X、Y、Y、R、R、R、R、ZおよびZは、それぞれ前記と同じ意味を表す。
式(II)の構成単位は、本発明の高分子化合物の合成が容易となるため、式(II-1)で表される構成単位であることが好ましい。
本発明の高分子化合物の合成が容易になるため、XおよびXが、酸素原子または硫黄原子であることが好ましく、硫黄原子であることがより好ましい。
本発明の高分子化合物の合成が容易になるため、YおよびYは、=C(R)−で表される基であることが好ましく、=CH−で表される基であることがより好ましい。
式(I)で表される構成単位としては、例えば、式(201)〜式(248)で表される構造単位が挙げられる。
本発明の高分子化合物を用いて製造される有機薄膜太陽電池の吸収端波長がより長波長になるので、式(I)で表される構成単位は、式(201)〜式(212)、式(214)、式(219)、式(222)〜式(233)、式(235)、式(240)で表される構造単位であることが好ましく、式(201)〜式(212)で表される構造単位であることがより好ましく、式(201)、式(202)、式(203)で表される構造単位であることがさらに好ましい。
Figure 0006247581






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本発明の高分子化合物は、吸収端波長を長波長にするという観点から、式(I)で表される構成単位のほかに、式(I)で表される構成単位とは異なる構成単位を含むことが好ましい。本発明の化合物が式(I)で表される構成単位とは異なる構成単位を含む場合、式(I)で表される構成単位と式(I)で表される構成単位とは異なる構成単位とが、共役を形成することが好ましい。本発明における共役とは、不飽和結合が単結合を間に1個はさんで存在し、相互作用を示すことを指す。ここで不飽和結合とは二重結合や三重結合を指す。
式(I)で表される構成単位とは異なる構成単位としては、式(III)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006247581
(式中、Arは、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ただし、Arは、式(I)で表される構成単位とは異なる。)
Arで表されるアリーレン基は、芳香族炭化水素から環上の水素原子を2個除いた基である。アリーレン基の炭素原子数は、通常6〜60であり、置換基を有していてもよい。置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子が挙げられる。該アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基およびハロゲン原子の定義及び具体例は、R〜Rで表されるアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子の定義及び具体例と同じである。
アリーレン基の具体例としては、例えば、フェニレン基、ナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、ビフェニル−ジイル基、ターフェニル−ジイル基、縮合環化合物基が挙げられる。縮合環化合物基には、フルオレン−ジイル基が含まれる。(式(301)〜式(324))
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Arで表される2価の複素環基は、それぞれ置換基を有していてもよい、フラン、チオフェン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、プラゾリジン、フラザン、トリアゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール、テトラゾール、ピラン、ピリジン、ピペリジン、チオピラン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペラジン、モルホリン、トリアジン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、イソインドール、インドリジン、インドリン、イソインドリン、クロメン、クロマン、イソクロマン、ベンゾピラン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、インダゾール、ナフチリジン、キノキサリン、キナゾリン、キナゾリジン、シンノリン、フタラジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、キサンテン、フェナントリジン、アクリジン、β-カルボリン、ペリミジン、フェナントロリン、チアントレン、フェノキサチイン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジンなどの複素環式化合物から水素原子を2個除いた基である。置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子が挙げられる。該アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基およびハロゲン原子の定義及び具体例は、R〜Rで表されるアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子の定義及び具体例と同じである。2価の複素環基としては、2価の芳香族複素環基が好ましい。2価の複素環基の具体例としては、式(325)〜式(379)が挙げられる。
Figure 0006247581
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吸収端波長を長波長化させる観点から、式(III)で表される構成単位としては、式(III−1)〜式(III−16)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006247581

〔各式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子またはセレン原子を表す。〕
〜Rとしては、アルキル基、アルコキシ基およびハロゲン原子が好ましく、アルキル基およびフッ素原子であることがより好ましい。
式(III)で表される構成単位としては、式(III−1)〜式(III−11)で表される構成単位がより好ましく、式(III−1)、式(III−3)および式(III−4)で表される構成単位がさらに好ましい。式(III−1)、式(III−3)でおよび式(III−4)で表される構成単位の具体例としては、式(III−1−1)〜式(III−1−10)、式(III−3−1)〜式(III−3−7)および式(III−4−1)〜式(III−4−10)で表される構成単位が挙げられる。
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
本発明の高分子化合物が式(III)で表される構成単位を含む場合、吸収端波長を長波長にするという観点から、式(I)で表される構成単位と、式(III)で表される構成単位とが、交互に結合した共重合体であることが好ましい。該共重合体中の式(I)で表される構成単位および式(III)で表される構成単位は、それぞれ同一でも相異なってもよい。
式(I)で表される構成単位と、式(III)で表される構成単位とが、交互に結合した共重合体の構成単位としては、下記式(II−III−1)、式(II−III−3)および式(II−III−4)で表される構成単位が挙げられる。交互に結合した共重合体は、式(II−III−1)、式(II−III−3)および式(II−III−4)で表される構成単位からなる群より選ばれる1つ以上の構成単位からなることが好ましく、式(II−III−1)または式(II−III−3)で表される構成単位からなることがより好ましい。
Figure 0006247581

Figure 0006247581
〔各式中、X、X、X、X、Y、Y、Z、Z、Z、Z、R、R、XおよびXは、それぞれ前記と同じ意味を表す。〕
交互に結合した共重合体の構成単位の具体例としては、式(380)〜式(395)で表される構成単位が挙げられる。これらの中でも、式(380)〜式(393)で表される構成単位が好ましく、式(380)と式(384)で表される構成単位がより好ましい。
Figure 0006247581


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本発明の高分子化合物とは、重量平均分子量が1000以上の化合物を指す。本発明における高分子化合物の重量平均分子量は、3000〜10000000が好ましく、8000〜5000000がより好ましく、10000〜1000000がさらに好ましい。重量平均分子量が3000より低いと素子作製時の膜形成に欠陥が生じることがあり、10000000より大きいと溶媒への溶解性や素子作製時の塗布性が低下することがある。
本発明における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)を用い、ポリスチレンの標準試料を用いて算出したポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
本発明の高分子化合物中に、式(I)で表される構成単位は、少なくとも1つ含まれていればよい。高分子鎖一本あたり平均2個以上含まれることが好ましく、高分子鎖一本あたり平均3個以上含まれることがさらに好ましい。
本発明の高分子化合物を素子に用いる場合、素子作製の容易性の観点からは、高分子化合物の溶媒への溶解度が高いことが望ましい。具体的には、本発明の高分子化合物が、該高分子化合物を0.01重量(wt)%以上含む溶液を作製し得る溶解性を有することが好ましく、0.1wt%以上含む溶液を作製し得る溶解性を有することがより好ましく、0.2wt%以上含む溶液を作製し得る溶解性を有することがさらに好ましい。
<高分子化合物の製造方法>
本発明の高分子化合物は、如何なる方法で製造してもよいが、例えば、用いる重合反応に適した官能基を有するモノマーを合成した後に、必要に応じて該モノマーを有機溶媒に溶解し、アルカリ、触媒、配位子等を用いた公知のアリールカップリング反応を用いて重合することにより合成することができる。前記モノマーの合成は、例えば、特開2006−182920号公報、特開2006−335933号公報に示された方法を参考にして行うことができる。
アリールカップリング反応による重合は、例えば、Suzukiカップリング反応による重合、Stilleカップリング反応による重合、Yamamotoカップリング反応による重合、Kumada-Tamaoカップリング反応による重合が挙げられる。
Suzukiカップリング反応を用いる方法としては、例えば、式(500):
100−E1−Q200 (500)
〔式中、E1は、式(II)で表される構成単位を表す。Q100及びQ200は、同一又は相異なり、ホウ酸残基(−B(OH))又はホウ酸エステル残基を表す。〕
で表される1種類以上の化合物と、式(600):
1−E2−T2 (600)
〔式中、E2は、式(I)で表される構成単位を表す。T1及びT2は、同一又は相異なり、ハロゲン原子を表す。〕
で表される1種類以上の化合物とを、パラジウム触媒及び塩基の存在下で反応させる工程を有する製造方法が挙げられる。Eとして好ましくは、式(C−1)〜式(C−29)で表される構成単位である。
式(500)で表される化合物と式(600)で表される化合物とを反応させる場合、反応に用いる式(600)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計が、式(500)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計に対して、過剰であることが好ましい。反応に用いる式(600)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計を1モルとすると、式(500)で表わされる1種類以上の化合物のモル数の合計が0.6〜0.99モルであることが好ましく、0.7〜0.95モルであることがさらに好ましい。
ホウ酸エステル残基は、ホウ酸ジエステルから水酸基を除いた基を表し、その具体例としては、下記式で表される基が挙げられる。
Figure 0006247581
(式中、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。)
式(600)における、T及びTで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。高分子化合物の合成の容易さからは、臭素原子又はヨウ素原子であることが好ましく、臭素原子であることがさらに好ましい。
具体的には、Suzukiカップリング反応を行う方法としては、任意の溶媒中において、触媒としてパラジウム触媒を用い、塩基の存在下で反応させる方法が挙げられる。
Suzukiカップリング反応に使用するパラジウム触媒としては、例えば、Pd(0)触媒、Pd(II)触媒が挙げられ、具体的には、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムアセテート、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム及びビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムが挙げられるが、反応(重合)操作の容易さ、反応(重合)速度の観点からは、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムアセテート及びトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムが好ましい。パラジウム触媒の添加量は、特に限定されず、触媒としての有効量であればよいが、式(500)で表される化合物1モルに対して、通常、0.0001モル〜0.5モルであり、好ましくは0.0003モル〜0.1モルである。
Suzukiカップリング反応に使用するパラジウム触媒としてパラジウムアセテート類を用いる場合は、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン又はトリ(o−メトキシフェニル)ホスフィン等のリン化合物を配位子として添加することができる。この場合、配位子の添加量は、パラジウム触媒1モルに対して、通常、0.5モル〜100モルであり、好ましくは0.9モル〜20モルであり、さらに好ましくは1モル〜10モルである。
Suzukiカップリング反応に使用する塩基としては、無機塩基、有機塩基、無機塩等が挙げられる。無機塩基としては、例えば、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化バリウム及びリン酸カリウムが挙げられる。有機塩基としては、例えば、トリエチルアミン及びトリブチルアミンが挙げられる。無機塩としては、例えば、フッ化セシウムが挙げられる。
塩基の添加量は、式(500)で表される化合物1モルに対して、通常、0.5モル〜100モルであり、好ましくは0.9モル〜20モルであり、さらに好ましくは1モル〜10モルである。
Suzukiカップリング反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及び塩化メチレンが例示される。本発明に用いられる高分子化合物の溶解性の観点からは、トルエン又はテトラヒドロフランが好ましい。また、塩基の添加として、塩基を含む水溶液を反応液に加え、水相と有機相の2相系で反応させてもよい。塩基として無機塩を用いる場合は、無機塩の溶解性の観点から、通常、塩基を含む水溶液を反応液に加えて反応させる。なお、2相系で反応させる場合は、必要に応じて、第4級アンモニウム塩などの相間移動触媒を加えてもよい。
Suzukiカップリング反応を行う温度は、前記溶媒にもよるが、通常、40〜160℃程度である。高分子化合物の高分子量化の観点からは、60〜120℃が好ましい。また、溶媒の沸点近くまで昇温し、還流させてもよい。反応時間は、目的の重合度に達したときを終点としてもよいが、通常、0.1時間〜200時間程度である。0.5時間〜30時間程度が効率的で好ましい。
Suzukiカップリング反応は、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性雰囲気下、パラジウム触媒が失活しない反応系で行う。例えば、アルゴンガスや窒素ガス等で、十分脱気された系で行う。具体的には、重合容器(反応系)内を窒素ガスで十分置換し、脱気した後、この重合容器に、式(500)で表される化合物、式(600)で表される化合物、パラジウム触媒、例えば、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)を仕込み、さらに、重合容器を窒素ガスで十分置換し、脱気した後、あらかじめ窒素ガスでバブリングすることにより、脱気した溶媒、例えば、トルエンを加えた後、この溶液に、あらかじめ窒素ガスでバブリングすることにより脱気した塩基、例えば、炭酸ナトリウム水溶液を滴下した後、加熱、昇温し、例えば、還流温度で8時間、不活性雰囲気を保持しながら重合する。
Stilleカップリング反応を用いる方法としては、例えば、式(700):
300−E−Q400 (700)
〔式中、Eは、式(II)で表される構成単位を表す。Q300及びQ400は、同一又は相異なり、有機スズ残基を表す。〕
で表される1種類以上の化合物と、前記式(600)で表される1種類以上の化合物とを、パラジウム触媒の存在下で反応させる工程を有する製造方法が挙げられる。Eとして好ましくは、式(C−1)〜式(C−29)で表される構成単位である。
有機スズ残基としては、-SnR100 で表される基等が挙げられる。ここでR100は1価の有機基を表す。1価の有機基としては、例えば、アルキル基及びアリール基が挙げられる。
アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、1−メチルブチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、3−メチルペンチル基、2一メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基等の鎖状アルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びアダマンチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。アリール基としてはフェニル基及びナフチル基などが挙げられる。有機スズ残基として好ましくは、-SnMe、-SnEt、-SnBu及び-SnPhであり、より好ましくは、-SnMe、-SnEt及び-SnBuである。上記好ましい例において、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Buはブチル基を、Phはフェニル基を表す。
式(600)における、T及びTで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。高分子化合物の合成の容易さからは、臭素原子、ヨウ素原子であることが好ましい。
具体的には、触媒として、例えば、パラジウム触媒下で任意の溶媒中で反応する方法が挙げられる。Stilleカップリング反応に使用するパラジウム触媒としては、例えば、Pd(0)触媒、Pd(II)触媒が挙げられる。具体的には、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、パラジウムアセテート類、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムアセテート、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウムが挙げられ、反応(重合)操作の容易さ、反応(重合)速度の観点からは、パラジウム[テトラキス(トリフェニルホスフィン)]、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムが好ましい。
Stilleカップリング反応に使用するパラジウム触媒の添加量は、特に限定されず、触媒としての有効量であればよいが、式(100)で表される化合物1モルに対して、通常、0.0001モル〜0.5モル、好ましくは0.0003モル〜0.2モルである。
Stilleカップリング反応において、必要に応じて配位子や助触媒を用いることもできる。配位子としては、例えば、トリフェニルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリ(o−メトキシフェニル)ホスフィン及びトリス(2−フリル)ホスフィン等のリン化合物やトリフェニルアルシン及びトリフェノキシアルシン等の砒素化合物が挙げられる。助触媒としてはヨウ化銅、臭化銅、塩化銅及び2−テノイル酸銅(I)などが挙げられる。配位子又は助触媒を用いる場合、配位子又は助触媒の添加量は、パラジウム触媒1モルに対して、通常、0.5モル〜100モルであり、好ましくは0.9モル〜20モル、さらに好ましくは1モル〜10モルである。
Stilleカップリング反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、トルエン、ジメトキシエタン及びテトラヒドロフラン等が挙げられる。本発明に用いられる高分子化合物の溶解性の観点からは、トルエン、テトラヒドロフランが好ましい。
Stilleカップリング反応を行う温度は、前記溶媒にもよるが、通常、50〜160℃程度であり、高分子化合物の高分子量化の観点からは、60〜120℃が好ましい。また、溶媒の沸点近くまで昇温し、還流させてもよい。
前記反応を行う時間(反応時間)は、目的の重合度に達したときを終点としてもよいが、通常、0.1時間〜200時間程度である。1時間〜30時間程度が効率的で好ましい。
Stilleカップリング反応は、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性雰囲気下、Pd触媒が失活しない反応系で行う。例えば、アルゴンガスや窒素ガス等で、十分脱気された系で行う。具体的には、重合容器(反応系)内を窒素ガスで十分置換し、脱気した後、この重合容器に、式(700)で表される化合物、式(600)で表される化合物、パラジウム触媒を仕込み、さらに、重合容器を窒素ガスで十分置換し、脱気した後、あらかじめ窒素ガスでバブリングすることにより脱気した溶媒、例えば、トルエンを加えた後、必要に応じて配位子や助触媒を加え、その後、加熱、昇温し、例えば、還流温度で8時間、不活性雰囲気を保持しながら重合する。
Yamamotoカップリング反応による重合は、触媒と還元剤とを用い、ハロゲン原子を有するモノマー同士、トリフルオロメタンスルホネート基等のスルホネート基を有するモノマー同士又はハロゲン原子を有するモノマーとスルホネート基を有するモノマーとを反応させる重合である。
触媒としては、ビス(シクロオクタジエン)ニッケル等のニッケルゼロ価錯体とビピリジル等の配位子からなる触媒、[ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケルジクロライド、[ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケルジクロライド等のニッケルゼロ価錯体以外のニッケル錯体と、必要に応じ、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィノプロパン、トリ(シクロヘキシル)ホスフィン及びトリ(tert−ブチル)ホスフィン等の配位子からなる触媒が挙げられる。還元剤としては、例えば、亜鉛、マグネシウムが挙げられる。Yamamotoカップリング反応による重合は、脱水した溶媒を反応に用いてもよく、不活性雰囲気下で反応を行ってもよく、脱水剤を反応系中に添加して行ってもよい。
Yamamotoカップリングによる重合の詳細は、例えば、マクロモルキュルズ(Macromolecules),1992年,第25巻,p.1214−1223に記載されている。
Kumada-Tamaoカップリング反応による重合は、[ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケルジクロライド及び[ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]ニッケルジクロライド等のニッケル触媒を用い、ハロゲン化マグネシウム基を有する化合物とハロゲン原子を有する化合物とを反応させる重合するである。反応は、脱水した溶媒を反応に用いてもよく、不活性雰囲気下で反応を行ってもよく、脱水剤を反応系中に添加して行ってもよい。
前記アリールカップリング反応による重合では、通常、溶媒が用いられる。該溶媒は、用いる重合反応、モノマー及びポリマーの溶解性等を考慮して選択すればよい。具体的には、テトラヒドロフラン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN,N−ジメチルホルムアミド、これらの溶媒を2種以上混合した混合溶媒等の有機溶媒、有機溶媒相と水相の二相を有する溶媒が挙げられる。Stilleカップリング反応に用いる溶媒はテトラヒドロフラン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、これらの溶媒を2種以上混合した混合溶媒等の有機溶媒、有機溶媒相と水相の二相を有する溶媒が好ましい。Stilleカップリング反応に用いる溶媒は、副反応を抑制するために、反応前に脱酸素処理を行うことが好ましい。Suzukiカップリング反応に用いる溶媒は、テトラヒドロフラン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、これらの溶媒を2種以上混合した混合溶媒等の有機溶媒及び有機溶媒相と水相の二相を有する溶媒が好ましい。Suzukiカップリング反応に用いる溶媒は、副反応を抑制するために、反応前に脱酸素処理を行うことが好ましい。Yamamotoカップリング反応に用いる溶媒は、テトラヒドロフラン、トルエン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド及びこれらの溶媒を2種以上混合した混合溶媒等の有機溶媒が好ましい。Yamamotoカップリング反応に用いる溶媒は、副反応を抑制するために、反応前に脱酸素処理を行うことが好ましい。
前記アリールカップリング反応による重合の中でも、反応性の観点からは、Stilleカップリング反応により重合する方法、Suzukiカップリング反応により重合する方法、Yamamotoカップリング反応により重合する方法が好ましく、Stilleカップリング反応により重合する方法、Suzukiカップリング反応による重合する方法、ニッケルゼロ価錯体を用いたYamamotoカップリング反応による重合する方法がより好ましい。
前記アリールカップリング反応の反応温度の下限は、反応性の観点からは、好ましくは−100℃であり、より好ましくは−20℃であり、さらに好ましくは0℃である。反応温度の上限は、モノマー及び化合物の安定性の観点からは、好ましくは200℃であり、より好ましくは150℃であり、さらに好ましくは120℃である。
前記アリールカップリング反応による重合において、反応終了後の反応溶液からの本発明の高分子化合物を取り出す方法としては、公知の方法が挙げられる。例えば、メタノール等の低級アルコールに反応溶液を加え、析出した沈殿をろ過し、ろ物を乾燥することにより、本発明の高分子化合物を得ることができる。得られた高分子化合物の純度が低い場合は、再結晶、ソックスレー抽出器による連続抽出、カラムクロマトグラフィー等により精製することができる。
本発明の高分子化合物を有機光電変換素子の製造に用いる場合、高分子化合物の末端に重合活性基が残っていると、有機光電変換素子の耐久性等の特性が低下することがあるため、高分子化合物の末端を安定な基で保護することが好ましい。
末端を保護する安定な基としては、アルキル基、アルコキシ基、フルオロアルキル基、フルオロアルコキシ基、アリール基、アリールアミノ基及び1価の複素環基等が挙げられる。アリールアミノ基としては、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基等が挙げられる。1価の複素環基としては、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基及びイソキノリル基等が挙げられる。また、高分子化合物の末端に残っている重合活性基を、安定な基に代えて、水素原子で置換してもよい。ホール輸送性を高める観点からは、末端を保護する安定な基がアリールアミノ基などの電子供与性を付与する基であることが好ましい。高分子化合物が共役高分子化合物である場合、高分子化合物の主鎖の共役構造と末端を保護する安定な基の共役構造とが連続するような共役結合を有している基も末端を保護する安定な基として好ましく用いることができる。該基としては、例えば、アリール基、芳香族性を有する1価の複素環基が挙げられる。
本発明の高分子化合物のポリスチレン換算の数平均分子量は、好ましくは1×10〜1×10である。ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10以上である場合には、強靭な薄膜が得られやすくなる。一方、10以下である場合には、溶解性が高く、薄膜の作製が容易である。
<化合物>
本発明の化合物は、式(IV)で表される化合物である。
Figure 0006247581
式(IV)中、ArおよびArは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環または複素環を表し、これらの環は縮合環であってもよく、これらの環に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
およびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、こられのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
およびWは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル残基、ホウ酸残基または有機スズ残基を表す。
およびWが表すホウ酸エステル残基、ホウ酸残基、有機スズ残基の定義および具体例は、上記の重合反応基であるホウ酸エステル残基、ホウ酸残基および有機スズ残基の定義および具体例と同様である。
式(IV)で表される化合物は、具体的には、式(IV-1)、式(IV-2)、式(IV-3)で表される。
Figure 0006247581

〔式中、Ar、Ar、X、X、R、R、R、R、WおよびWは、それぞれ前記と同じ意味を表す。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表わす。Zは、酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。Zは酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基で表される基を表す。RおよびRは、それぞれ前記と同じ意味を表す。
式(IV)で表される化合物は、本発明の高分子化合物の合成が容易となるため、式(IV-1)で表される化合物であることが好ましい。
式(IV)で表される化合物は、本発明の高分子化合物の合成が容易になるため、下記式(V)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 0006247581

〔式中、Z、Z、Z、Z、X、X、WおよびWは、は、それぞれ前記と同じ意味を表す。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表わす。YおよびYは、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R)−を表わす。Rは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。〕
が表すアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基およびハロゲン原子の定義および具体例は、上記のR、R、RおよびRが表すアルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基およびハロゲン原子の定義および具体例と同様である。
式(V)で表される化合物は、具体的には、式(V-1)、式(V-2)、式(V-3)で表される。
Figure 0006247581

〔式中、X、X、X、X、Y、Y、R、R、R、R、Z、Z、WおよびWは、それぞれ前記と同じ意味を表す。
式(V)で表される化合物は、本発明の高分子化合物の合成が容易となるため、式(V-1)で表される化合物であることが好ましい。
式(IV)で表される化合物としては、例えば、式(401)〜式(433)で表される化合物が挙げられる。
本発明の化合物を用いて、前述した本発明の高分子化合物を製造した場合、該高分子化合物を用いて製造される有機薄膜太陽電池の吸収端波長がより長波長となるため、式(401)、式(402)、式(405)、式(406)、式(407)、式(409)〜式(413)、式(414)、式(417)で表される化合物であることがより好ましく、式(401)、式(406)、式(407)、式(410)、式(413)で表される化合物であることがさらに好ましい。
Figure 0006247581
Figure 0006247581


Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
Figure 0006247581
<化合物の製造方法>
次に、本発明の化合物の製造方法を説明する。
式(IV)で表される化合物は、いかなる方法で製造してもよいが、例えば、以下に説明するように、Suzukiカップリング反応、側鎖導入反応、渡環反応、官能基化反応により製造することができる。
およびZが、酸素原子であり、ArおよびArが、五員環の場合、例えば、
式(S1)で表される化合物と、式(S2)で表される化合物と、式(S3)で表される化合物とをSuzukiカップリング反応により反応させる第一工程と、
第一工程で得られた式(S4)で表される化合物に側鎖を導入する第二工程と、
第二工程で得られた式(S5)で表される化合物を分子内環化させる第三工程と、
第三工程で得られた式(S6)で表される化合物を官能基化させる第四工程と、
により製造することができる。この場合に得られる化合物は、式(S6)で表される化合物である。
Figure 0006247581
式(S1)、(S2)、(S3)、(S4)、(S5)、(S6)および(S7)中、 R、R、R、R、X、X、X、X、Y、Y、WおよびWは、それぞれ前記と同じ意味を表す。
およびMは、それぞれ独立に、ホウ酸エステル残基またはホウ酸残基を表す。
は、リチウム原子、マグネシウムブロマイドまたはマグネシウムクロライドを表す。
Halは、ヨウ素原子、臭素原子または塩素原子を表す。
は、アルキル基、シクロアルキル基、シリル基またはアセチル基を表す。式(S1)の2つのHalは、同一でも異なっていてもよい。式(S1)の2つのRは、同一でも異なっていてもよく、式(S1)のRと式(S2)のRと式(S3)のRは、同一でも異なっていてもよい。
本発明の高分子化合物は、光吸収末端波長が850nm以上の長波長であることが好ましい。光吸収末端波長は以下の方法で求めることができる。
測定には、紫外、可視、近赤外の波長領域で動作する分光光度計(例えば、日本分光製、紫外可視近赤外分光光度計JASCO−V670)を用いる。JASCO−V670を用いる場合、測定可能な波長範囲が200〜1500nmであるため、該波長範囲で測定を行う。まず、測定に用いる基板の吸収スペクトルを測定する。基板としては、石英基板、ガラス基板等を用いる。次いで、その基板の上に高分子化合物を含む溶液若しくは高分子化合物を含む溶融体から高分子化合物を含む薄膜を形成する。溶液からの製膜では、製膜後乾燥を行う。その後、薄膜と基板との積層体の吸収スペクトルを得る。薄膜と基板との積層体の吸収スペクトルと基板の吸収スペクトルとの差を、薄膜の吸収スペクトルとして得る。
該薄膜の吸収スペクトルは、縦軸が高分子化合物の吸光度を、横軸が波長を示す。最も大きい吸収ピークの吸光度が0.5〜2程度になるよう、薄膜の膜厚を調整することが望ましい。吸収ピークの中で一番長波長の吸収ピークの吸光度を100%とし、その50%の吸光度を含む横軸(波長軸)に平行な直線と該吸収ピークとの交点であって、該吸収ピークのピーク波長よりも長波長である交点を第1の点とする。その25%の吸光度を含む波長軸に平行な直線と該吸収ピークとの交点であって、該吸収ピークのピーク波長よりも長波長である交点を第2の点とする。第1の点と第2の点とを結ぶ直線と基準線の交点を光吸収末端波長と定義する。ここで、基準線とは、最も長波長の吸収ピークにおいて、該吸収ピークの吸光度を100%とし、その10%の吸光度を含む波長軸に平行な直線と該吸収ピークの交点であって、該吸収ピークのピーク波長よりも長波長である交点の波長を基準として、基準となる波長より100nm長波長である吸収スペクトル上の第3の点と、基準となる波長より150nm長波長である吸収スペクトル上と第4の点を結んだ直線をいう。
本発明の高分子化合物は、高い電子及び/又はホール輸送性を発揮し得ることから、該高分子化合物を含む有機薄膜を素子に用いた場合、電極から注入された電子やホール、或いは、光吸収によって発生した電荷を輸送することができる。これらの特性を活かして光電変換素子、有機薄膜トランジスタ、有機エレクトロルミネッセンス素子等の種々の電子素子に好適に用いることができる。以下、これらの素子について個々に説明する。
<光電変換素子>
本発明の高分子化合物を含有する光電変換素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、本発明の高分子化合物を含む1層以上の活性層を有する。
本発明の高分子化合物を含有する光電変換素子の好ましい形態としては、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極と、p型の有機半導体とn型の有機半導体との有機組成物から形成される活性層を有する。本発明の高分子化合物は、p型の有機半導体として用いることが好ましい。
本発明の高分子化合物を用いて製造される光電変換素子は、通常、基板上に形成される。この基板は、電極を形成し、有機物の層を形成する際に化学的に変化しないものであればよい。基板の材料としては、例えば、ガラス、プラスチック、高分子フィルム、シリコンが挙げられる。不透明な基板の場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明又は半透明であることが好ましい。
本発明の高分子化合物を有する光電変換素子の他の態様は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に、本発明の高分子化合物を含む第1の活性層と、該第1の活性層に隣接して、フラーレン誘導体等の電子受容性化合物を含む第2の活性層を含む光電変換素子である。
透明又は半透明の電極材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が挙げられる。具体的には、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、及びそれらの複合体であるインジウム・スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛・オキサイド等からなる導電性材料、NESA、金、白金、銀、銅が用いられ、ITO、インジウム・亜鉛・オキサイド、酸化スズが好ましい。電極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。
電極材料として、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよい。
一方の電極は透明でなくてもよく、該電極の電極材料としては、金属、導電性高分子等を用いることができる。電極材料の具体例としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イットリウム、インジウム、セリウム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウム等の金属、及びそれらのうち2つ以上の合金、又は、1種以上の前記金属と、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン及び錫からなる群から選ばれる1種以上の金属との合金、グラファイト、グラファイト層間化合物、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体が挙げられる。合金としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金等が挙げられる。
光電変換効率を向上させるための手段として活性層以外の付加的な中間層を使用してもよい。中間層として用いられる材料としては、フッ化リチウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属のハロゲン化物、酸化チタン等の酸化物、PEDOT(ポリ−3,4−エチレンジオキシチオフェン)などが挙げられる。
<活性層>
活性層は、本発明の高分子化合物を一種単独で含んでいても二種以上を組み合わせて含んでいてもよい。活性層のホール輸送性を高めるため、電子供与性化合物及び/又は電子受容性化合物として、本発明の高分子化合物以外の化合物を活性層中に混合して用いることもできる。なお、電子供与性化合物、電子受容性化合物は、これらの化合物のエネルギー準位のエネルギーレベルから相対的に決定される。
電子供与性化合物としては、本発明の高分子化合物のほか、例えば、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェン及びその誘導体、ポリビニルカルバゾール及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導体、側鎖又は主鎖に芳香族アミン残基を有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリン及びその誘導体、ポリチオフェン及びその誘導体、ポリピロール及びその誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体、ポリチエニレンビニレン及びその誘導体が挙げられる。
電子受容性化合物としては、本発明の高分子化合物のほか、例えば、炭素材料、酸化チタン等の金属酸化物、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアントラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びその誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体、ポリフルオレン及びその誘導体、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン)等のフェナントロリン誘導体、フラーレン、フラーレン誘導体が挙げられ、好ましくは、酸化チタン、カーボンナノチューブ、フラーレン、フラーレン誘導体であり、さらに好ましくはフラーレン、フラーレン誘導体である。
フラーレン、フラーレン誘導体としてはC60、C70、C76、C78、C84及びその誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体は、フラーレンの少なくとも一部が修飾された化合物を表す。
フラーレン誘導体としては、例えば、式(15)〜式(18)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006247581

(式(15)〜(18)中、Rは、アルキル基、アリール基、1価の芳香族複素環基又はエステル構造を有する基である。これらの基に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。複数個あるRは、同一であっても相異なってもよい。Rはアルキル基又はアリール基を表し、これらの基に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。複数個あるRは、同一であっても相異なってもよい。)
及びRで表されるアルキル基及びアリール基の具体例は、R、R、RおよびRで表されるアルキル基及びアリール基の具体例と同じである。
で表される芳香族複素環基としては、例えば、チエニル基、ピロリル基、フリル基、ピリジル基、キノリル基及びイソキノリル基が挙げられる。
で表されるエステル構造を有する基は、例えば、式(19)で表される基が挙げられる。
Figure 0006247581
(19)
(式中、u1は、1〜6の整数を表す、u2は、0〜6の整数を表す、Rは、アルキル基、アリール基又は1価芳香族複素環基を表し、これらの基に含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。)
で表されるアルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の具体例は、Rで表されるアルキル基、アリール基及び1価の芳香族複素環基の具体例と同じである。
C60フラーレンの誘導体の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006247581
C70フラーレンの誘導体の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。
Figure 0006247581
また、フラーレン誘導体の例としては、[6,6]フェニル−C61酪酸メチルエステル(C60PCBM、[6,6]-Phenyl C61 butyric acid methyl ester)、[6,6]フェニル−C71酪酸メチルエステル(C70PCBM、[6,6]-Phenyl C71 butyric acid methyl ester)、[6,6]フェニル−C85酪酸メチルエステル(C84PCBM、[6,6]-Phenyl C85 butyric acid methyl ester)、[6,6]チエニル−C61酪酸メチルエステル([6,6]-Thienyl C61 butyric acid methyl ester)が挙げられる。
活性層中に本発明の高分子化合物とフラーレン誘導体とが含まれる場合、フラーレン誘導体の量は、本発明の高分子化合物100重量部に対して、10〜1000重量部であることが好ましく、20〜500重量部であることがより好ましい。
活性層の厚さは、通常、1nm〜100μmが好ましく、より好ましくは2nm〜1000nmであり、さらに好ましくは5nm〜500nmであり、より好ましくは20nm〜200nmである。
前記活性層の製造方法は、如何なる方法で製造してもよく、例えば、高分子化合物を含む溶液からの成膜や、真空蒸着法による成膜方法が挙げられる。
<光電変換素子の製造方法>
光電変換素子の好ましい製造方法は、第1の電極と第2の電極とを有し、該第1の電極と該第2の電極との間に活性層を有する素子の製造方法であって、該第1の電極上に本発明の高分子化合物と溶媒とを含む溶液(インク)を塗布法により塗布して活性層を形成する工程、該活性層上に第2の電極を形成する工程を有する素子の製造方法である。
溶液からの成膜に用いる溶媒は、本発明の高分子化合物を溶解させるものであればよい。該溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、デカリン、ビシクロヘキシル、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、tert−ブチルベンゼン等の不飽和炭化水素溶媒、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、ブロモペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、クロロシクロヘキサン、ブロモシクロヘキサン等のハロゲン化飽和炭化水素溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン等のハロゲン化不飽和炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル溶媒が挙げられる。本発明の高分子化合物は、通常、前記溶媒に0.1重量%以上溶解させることができる。
溶液を用いて成膜する場合、スリットコート法、ナイフコート法、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットコート法、ディスペンサー印刷法、ノズルコート法、キャピラリーコート法等の塗布法を用いることができ、スリットコート法、キャピラリーコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、バーコート法、ナイフコート法、ノズルコート法、インクジェットコート法、スピンコート法が好ましい。
成膜性の観点からは、25℃における溶媒の表面張力が15mN/mより大きいことが好ましく、15mN/mより大きく100mN/mよりも小さいことがより好ましく、25mN/mより大きく60mN/mよりも小さいことがさらに好ましい。
<有機トランジスタ>
本発明の高分子化合物は、有機薄膜トランジスタにも用いることができる。有機薄膜トランジスタとしては、ソース電極及びドレイン電極と、これらの電極間の電流経路となる有機半導体層(活性層)と、この電流経路を通る電流量を制御するゲート電極とを備えた構成を有するものが挙げられ、有機半導体層が上述した有機薄膜によって構成されるものである。このような有機薄膜トランジスタとしては、電界効果型、静電誘導型等が挙げられる。
電界効果型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となる有機半導体層(活性層)、この電流経路を通る電流量を制御するゲート電極、並びに、有機半導体層とゲート電極との間に配置される絶縁層を備えることが好ましい。
特に、ソース電極及びドレイン電極が、有機半導体層(活性層)に接して設けられており、さらに有機半導体層に接した絶縁層を挟んでゲート電極が設けられていることが好ましい。電界効果型有機薄膜トランジスタにおいては、有機半導体層が、本発明の高分子化合物を含む有機薄膜によって構成される。
静電誘導型有機薄膜トランジスタは、ソース電極及びドレイン電極、これらの間の電流経路となる有機半導体層(活性層)、並びに電流経路を通る電流量を制御するゲート電極を有し、このゲート電極が有機半導体層中に設けられていることが好ましい。特に、ソース電極、ドレイン電極及び有機半導体層中に設けられたゲート電極が、有機半導体層に接して設けられていることが好ましい。ここで、ゲート電極の構造としては、ソース電極からドレイン電極へ流れる電流経路が形成され、且つゲート電極に印加した電圧で電流経路を流れる電流量が制御できる構造であればよく、例えば、くし形電極が挙げられる。静電誘導型有機薄膜トランジスタにおいても、有機半導体層が、本発明の高分子化合物を含む有機薄膜によって構成される。
<有機エレクトロルミネッセンス素子>
本発明の高分子化合物は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)に用いることもできる。有機EL素子は、少なくとも一方が透明又は半透明である一対の電極間に発光層を有する。有機EL素子は、発光層の他にも、正孔輸送層、電子輸送層を含んでいてもよい。該発光層、正孔輸送層、電子輸送層のいずれかの層中に本発明の高分子化合物が含まれる。発光層中には、本発明の高分子化合物の他にも、電荷輸送材料(電子輸送材料と正孔輸送材料の総称を意味する)を含んでいてもよい。有機EL素子としては、陽極と発光層と陰極とを有する素子、さらに陰極と発光層の間に、該発光層に隣接して電子輸送材料を含有する電子輸送層を有する陽極と発光層と電子輸送層と陰極とを有する素子、さらに陽極と発光層の間に、該発光層に隣接して正孔輸送材料を含む正孔輸送層を有する陽極と正孔輸送層と発光層と陰極とを有する素子、陽極と正孔輸送層と発光層と電子輸送層と陰極とを有する素子等が挙げられる。
<素子の用途>
本発明の高分子化合物を用いた光電変換素子は、透明又は半透明の電極から太陽光等の光を照射することにより、電極間に光起電力が発生し、有機薄膜太陽電池として動作させることができる。有機薄膜太陽電池を複数集積することにより有機薄膜太陽電池モジュールとして用いることもできる。
また、電極間に電圧を印加した状態、あるいは無印加の状態で、透明又は半透明の電極から光を照射することにより、光電流が流れ、有機光センサーとして動作させることができる。有機光センサーを複数集積することにより有機イメージセンサーとして用いることもできる。
上述の有機薄膜トランジスタは、例えば電気泳動ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の画素の制御や、画面輝度の均一性や画面書き換え速度を制御のために用いられる画素駆動素子等として用いることができる。
<太陽電池モジュール>
有機薄膜太陽電池は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様のモジュール構造をとりうる。太陽電池モジュールは、一般的には金属、セラミック等の支持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構造をとるが、支持基板に強化ガラス等の透明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持基板側から光を取り込む構造とすることも可能である。具体的には、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイプ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造、アモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基板一体型モジュール構造等が知られている。本発明の高分子化合物を用いて製造される有機薄膜太陽電池も使用目的や使用場所及び環境により、適宜これらのモジュール構造を選択できる。
代表的なスーパーストレートタイプあるいはサブストレートタイプのモジュールは、片側又は両側が透明で反射防止処理を施された支持基板の間に一定間隔にセルが配置され、隣り合うセル同士が金属リード又はフレキシブル配線等によって接続され、外縁部に集電電極が配置されており、発生した電力を外部に取り出される構造となっている。基板とセルの間には、セルの保護や集電効率向上のため、目的に応じエチレンビニルアセテート(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフィルム又は充填樹脂の形で用いてもよい。
また、外部からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必要のない場所において使用する場合には、表面保護層を透明プラスチックフィルムで構成し、又は上記充填樹脂を硬化させることによって保護機能を付与し、片側の支持基板をなくすことが可能である。支持基板の周囲は、内部の密封及びモジュールの剛性を確保するため金属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板とフレームの間は封止材料で密封シールする。また、セルそのものや支持基板、充填材料及び封止材料に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太陽電池を構成することもできる。ポリマーフィルム等のフレキシブル支持体を用いた太陽電池の場合、ロール状の支持体を送り出しながら順次セルを形成し、所望のサイズに切断した後、周縁部をフレキシブルで防湿性のある素材でシールすることにより電池本体を作製できる。また、Solar Energy Materials and Solar Cells, 48,p383-391記載の「SCAF」とよばれるモジュール構造とすることもできる。更に、フレキシブル支持体を用いた太陽電池は曲面ガラス等に接着固定して使用することもできる。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(NMR測定)
NMR測定は、化合物を重クロロホルムに溶解させ、NMR装置(Varian社製、INOVA300)を用いて行った。
(数平均分子量および重量平均分子量の測定)
数平均分子量及び重量平均分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(島津製作所製、商品名:LC−10Avp)によりポリスチレン換算の数平均分子量及び重量平均分子量を求めた。測定する化合物は、約0.5重量%の濃度になるようにテトラヒドロフランに溶解させ、GPCに30μL注入した。GPCの移動相はテトラヒドロフランを用い、0.6mL/分の流速で流した。カラムは、TSKgel SuperHM−H(東ソー製)2本とTSKgel SuperH2000(東ソー製)1本を直列に繋げた。検出器には示差屈折率検出器(島津製作所製、商品名:RID−10A)を用いた。
(化合物2の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した200mL三つ口フラスコに、化合物1を5.01g(16.8mmol)、酸化銅(II)(CuO)を3.07g (38.6mmol)、ヨウ化カリウム(KI)を0.170g (1.01mmol)、ナトリウムメトキサイドのメタノール溶液(5.0M)を75mL 加えた。得られた反応液を90℃に加熱し、16時間加熱攪拌した。反応液を氷水に注ぎ反応を停止させ、クロロホルムを加えて有機層の抽出を行った。その有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後ろ過し、溶媒を減圧下で留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物2を3.26g(16.2mmol、収率97%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 6.27 (s, 2H), 3.92 (s, 6H).
(化合物3の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した 200mL 四つ口フラスコに、化合物2を3.00g(15.0mmol)、ビスピナコラートジボロンを7.99g (31.5 mmol)、シクロヘキサンを100mL入れ、45分間脱気(Ar-bubbling)を行った。そこに4,4'-Di-tert-butyl-2,2'-bipyridyl(tBu-bpy)を242mg (0.900 mmol)、錯体[Ir(OMe)(cod)]2を298mg (0.45mmol) 加え、80℃で1時間半攪拌した。その溶液を一晩放置することにより、結晶を析出させ、ろ過することにより粗結晶を得た。残りの溶液も今度は-78℃に冷却し、再度粗結晶を得た。得られた粗結晶を再度ヘキサン/クロロホルム溶液に溶かし、再結晶することにより、化合物3を4.90g (10.8mmol)、収率72%で得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 4.15 (s, 6H), 1.34 (s, 24H).
(化合物4の合成)
Figure 0006247581

窒素で置換した200mL四つ口フラスコに化合物3’を4.23g(18.0mmol)、[P(t-Bu)3H]BF4を0.550g (20mol%)、THFを60mL、3.0M K3PO4aq.を30mL(17.0mmol)入れ、均一溶液とした。窒素で置換した100mL滴下ロートをフラスコに取り付け、そこに化合物3 4.07g (9.00mmol) をTHF に溶かした溶液を入れた。それぞれ30分のArバブリング後、Pd2(dba)3を0.410g (5.0mol%)、加え、化合物3のTHF溶液を滴下しはじめた。滴下終了後70℃のオイルバスに浸し、30分間加熱下で攪拌した。その後水を加えることで反応を停止させ、ヘキサンを加えることで、有機層の抽出を行った。その有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後ろ過し、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物4を3.98g(7.82 mmol、収率87%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.49 (d, 2H), 7.32 (d, 2H), 4.27 (q, 4H), 3.98 (s, 6H), 1.27 (t, 6H).
(化合物5の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した300mL四つ口フラスコに、ドデシルマグネシウムグリニャール試薬(1.0 M in Et2O)を56.0mL(56.0mmol)、塩化亜鉛(ZnCl2)を95mg (0.70mmol)加え、室温で1時間攪拌した。その溶液を0℃に冷却し、そこに化合物4 3.56 g(7.00 mmol)を加えた。0℃で1時間攪拌した後、室温まで昇温させ、さらに4時間攪拌した。その後水を加えることで反応を停止させ、ヘキサンを加えることで、有機層の抽出を行った。その有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後ろ過し、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物5を3.69g(3.36 mmol、収率48%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.33 (d, 2H), 6.94 (d, 2H), 3.95 (s, 6H), 2.67 (s, 2H), 1.77 (m, 8H), 1.24 (br, 80H), 0.87 (t, 12H).
実施例1
(化合物6の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した100mL三つ口フラスコに、化合物5を988mg(0.900mmol)、クロロホルムを30mL入れ、均一溶液とした。その溶液を-30℃以下に冷却し、そこにN-ブロモスクシンイミド(NBS)を160mg(0.900mmol)を粉状でゆっくり加え、バスを取り除き、室温まで昇温させ、3時間半攪拌した。そこに亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、有機層をクロロホルムで抽出したのち、水で洗浄した。抽出した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させたのち、ろ過し、減圧下で溶媒を留去することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物6を122mg(0.118mmol、収率13%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.03 (d, 2H), 6.71 (d, 2H), 1.91 (m, 8H), 1.22 (br, 80H), 0.87 (t, 12H).
実施例2
(化合物7の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した100mL三つ口フラスコに、化合物6を122mg(0.118mmol)、テトラヒドロフランを10mL入れ、均一溶液とした。その溶液を0℃以下に冷却し、そこにN-ブロモスクシンイミド(NBS)を44mg(0.248mmol)を粉状でゆっくり加え、0℃で1時間半攪拌した。そこに亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、有機層をヘキサンで抽出したのち、水で洗浄した。抽出した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させたのち、ろ過し、減圧下で溶媒を留去することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物7を152mg(0.078mmol、収率66%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 6.67 (s, 2H), 1.85 (m, 8H), 1.23 (br, 80H), 0.87 (t, 12H).
(化合物8の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した300mL四つ口フラスコに、1-Bromo-4-dodecylbenzeneを7.18g(22.0mmol)、脱水Diethyletherを100mL加え、0℃に冷却した。そこにn-Butyllithium (1.6M in hexane) 12.5mL (20mmol)を滴下し、0℃で1時間攪拌することで、リチオ化物を調整した。その溶液を-78℃に冷却した後、化合物4を2.04g (4.00mmol)を粉末で加え、1時間半攪拌した。次いで、バスを取り除いて昇温させ、さらに1時間攪拌した。その後水を加えることで反応を停止させ、酢酸水で中和した後、ヘキサンを加えることで、有機層の抽出を行った。その有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後ろ過し、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物8を3.65g(2.60mmol、収率65%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.23 (d, 8H), 7.20 (d, 2H), 7.02 (d, 8H), 6.55 (d, 2H), 4.04 (s, 2H), 3.73 (s, 6H), 2.51 (t, 8H), 1.25 (br, 80H), 0.88 (t, 12H).
実施例3
(化合物9の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した200mL四つ口フラスコに、化合物8を4.28g(3.05mmol)、脱水Dichloromethane (CH2Cl2) を60mL加え、-78℃に冷却した。そこにBoron tribromide (1.0M in CH2Cl2) を12.2mL (12.2mmol) を滴下し、すぐに昇温させ、5時間攪拌した。さらに40℃に加熱し、3時間半攪拌した。その後水を加えることで反応を停止させ、クロロホルムを加えることで、有機層の抽出を行った。その有機層を無水硫酸ナトリウムで脱水した後ろ過し、溶媒を減圧下留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで化合物9を1.80g(1.35mmol、収率44%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.16 (d, 8H), 7.08 (d, 8H), 7.01 (d, 2H), 6.45 (d, 2H), 2.65 (t, 8H), 1.25 (br, 80H), 0.86 (t, 12H).
実施例4
(化合物10の合成)

Figure 0006247581

窒素で置換した100mL三つ口フラスコに、化合物9を1.65mg(1.23 mol)、Tetrahydrofurane (THF) を30mL入れ、均一溶液とした。その溶液を0℃以下に冷却し、そこにN-ブロモスクシンイミド(NBS)を460mg(2.58mmol)を粉状でゆっくり加え、0℃で1時間半攪拌した。そこに亜硫酸ナトリウム水溶液を加えて反応を停止させ、有機層をヘキサンで抽出したのち、水で洗浄した。抽出した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させたのち、ろ過し、減圧下で溶媒を留去することで粗生成物を得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することで、化合物10を1.79g(1.19mmol、収率97%)得た。

1H NMR (300 MHz, CDCl3): δ 7.15 (d, 8H), 7.09 (d, 8H), 6.41 (s, 2H), 2.65 (t, 8H), 1.25 (br, 80H), 0.88 (t, 12H).
実施例5
(高分子化合物P1の合成)

Figure 0006247581

窒素雰囲気下、還流管を取り付けた100 mL三つ口フラスコに化合物7を59.6mg(0.050mmol)、[P(t-Bu)3H]BF4を2.90mg (20 mol%)、THFを8.0 ml入れ均一溶液とした。30分のアルゴンガスバブリング後、3.0M K3PO4の水溶液を0.2 mL、Pd2(dba)3を2.3 mg (5.0mol%)を加えた後、化合物11を21.2mg(0.050mmol)加え、加熱を開始した。反応液を70℃で、60分間加熱攪拌した。そこにo-ジクロロベンゼンを20mL加え反応を停止させた後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.45gと水5.0mLを加え、90℃で30分間攪拌を行った。水層を除去後、有機層を水50 mLで2回洗浄し、次いで、3wt%の酢酸水溶液50 mLで1回洗浄し、次いで、水50 mLで1回洗浄し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、再度ODCB 19 mLに溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムに通した。得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させ、ポリマーをろ過後、乾燥し、精製された重合体を40mg得た。以下、この重合体を高分子化合物P1と呼称する。GPCで測定した高分子化合物P1の分子量(ポリスチレン換算)はMn.=5,600、Mw.=20,000であった。
実施例6
(高分子化合物P2の合成)

Figure 0006247581

窒素雰囲気下、還流管を取り付けた100mL三つ口フラスコに化合物7を59.6mg(0.050mmol)、[P(t-Bu)3H]BF4を2.90mg (20mol%)、THFを8.0ml入れ均一溶液とした。30分のアルゴンガスバブリング後、3.0M K3PO4aq.を0.2mL、Pd2(dba)3を2.3mg (5.0 mol%)を加えた後、化合物12を24.8mg(0.050mmol)加え、加熱を開始した。反応液を70℃で、60分間加熱攪拌した。そこにo-ジクロロベンゼンを20mL加え反応を停止させた後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.45 gと水5.0 mLを加え、90 ℃で30分間攪拌を行った。水層を除去後、有機層を水50 mLで2回洗浄し、次いで、3wt%の酢酸水溶液50 mLで1回洗浄し、次いで、水50mLで1回洗浄し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、再度ODCB 19 mLに溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムに通した。得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させ、ポリマーをろ過後、乾燥し、精製された重合体を45mg得た。以下、この重合体を高分子化合物P2と呼称する。GPCで測定した高分子化合物P2の分子量(ポリスチレン換算)はMn.=17,000、Mw.=110,000であった。
比較例1
(高分子化合物Cの合成)

Figure 0006247581

窒素雰囲気下、還流管を取り付けた100mL三つ口フラスコに化合物13を45.4mg(0.035mmol)、[P(t-Bu)3H]BF4を0.81mg (0.28mmol)、THFを5.0ml入れ均一溶液とした。30分のアルゴンガスバブリング後、3.0M K3PO4 aq.を0.2mL、Pd2(dba)3を0.64mg(0.7mmol)を加えた後、化合物11を13.6mg(0.035mmol)加え、加熱を開始した。反応液を70℃で、60分間加熱攪拌した。そこにo-ジクロロベンゼンを20mL加え反応を停止させた後、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム0.45gと水5.0mLを加え、90℃で30分間攪拌を行った。水層を除去後、有機層を水50mLで2回洗浄し、次いで、3wt%の酢酸水溶液50mLで1回洗浄し、次いで、水50mLで1回洗浄し、得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させた。ポリマーをろ過後、再度ODCB 19 mLに溶解させ、アルミナ/シリカゲルカラムに通した。得られた溶液をメタノールに注いでポリマーを析出させ、ポリマーをろ過後、乾燥し、精製された重合体を25mg得た。以下、この重合体を高分子化合物Cと呼称する。GPCで測定した高分子化合物Cの分子量(ポリスチレン換算)はMn.=3,200、Mw.=96,000であった。
なお、化合物11は、特開2012−255117号公報に記載された方法に従って合成した。
実施例7
(有機薄膜の吸収端氏波長の測定)
高分子化合物P1を0.75重量%の濃度でo−ジクロロベンゼンに溶解させ、塗布溶液を作製した。得られた塗布溶液をガラス基板上に、スピンコートで塗布した。塗布操作は23℃で行った。その後、大気下120℃の条件で5分間ベークし、膜厚約100nmの有機薄膜を得た。有機薄膜の吸収スペクトルを分光光度計(日本分光株式会社製、商品名:V-670)で測定した。測定したスペクトルを図1に示す。この時の吸収端波長は900 nmであった。
実施例8
(有機薄膜の吸光度の測定)
高分子化合物P1の代わりに高分子化合物P2を用いた他は、測定例1と同様にして有機薄膜を形成し、その吸収スペクトルを測定した。測定したスペクトルを図2に示す。この時の吸収端波長は940 nmであった。
比較例2
(有機薄膜の吸光度の測定)
高分子化合物P1の代わりに高分子化合物Cを用いた他は、測定例1と同様にして有機薄膜を形成し、その吸収スペクトルを測定した。測定したスペクトルを図3に示す。この時の吸収端波長は750 nmであった。
表1 吸収端波長測定結果
Figure 0006247581
実施例9
(インク及び有機薄膜太陽電池の作製、評価)
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板を、オゾンUV処理して表面処理を行った。次に、PEDOT:PSSによりITO膜上に塗布し、大気中120℃で10分間加熱することにより、膜厚50nmの正孔注入層を作成した。次に、高分子化合物P1及びフラーレンC70PCBM(フェニル71−酪酸メチルエステル)(phenyl C71-butyric acid methyl ester、フロンティアカーボン社製)を、高分子化合物P1の重量に対するC70PCBMの重量の比が2となるようにオルトジクロロベンゼンに溶解させ、インクを製造した。インクの重量に対して、高分子化合物P1の重量とC70PCBMの重量の合計は2.0重量%であった。該インクをスピンコートによりガラス基板上に塗布し、高分子化合物P1を含む有機膜を作製した。膜厚は約100nmであった。その後、有機膜上に真空蒸着機によりカルシウムを厚さ4nmで蒸着し、次いでアルミニウムを厚さ100nmで蒸着し、有機薄膜太陽電池を製造した。得られた有機薄膜太陽電池の形状は、2mm×2mmの正方形であった。得られた有機薄膜太陽電池にソーラシミュレーター(分光計器製、商品名OTENTO-SUNII:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm2)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧を測定して光電変換効率、短絡電流密度を求めた。Jsc(短絡電流密度)は1.88 mA/cm2、Voc(開放短電圧)は0.66 V、FF(フィルファクター、曲線因子)は0.43、光電変換効率(η)は0.54%であった。
実施例10
(インク及び有機薄膜太陽電池の作製、評価)
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板を、オゾンUV処理して表面処理を行った。次に、PEDOT:PSSによりITO膜上に塗布し、大気中120℃で10分間加熱することにより、膜厚50nmの正孔注入層を作成した。次に、高分子化合物P2及びフラーレンC70PCBM(フェニル71−酪酸メチルエステル)(phenyl C71-butyric acid methyl ester、フロンティアカーボン社製)を、高分子化合物P2の重量に対するC70PCBMの重量の比が2となるようにオルトジクロロベンゼンに溶解させ、インクを製造した。インクの重量に対して、高分子化合物P2の重量とC70PCBMの重量の合計は2.0重量%であった。該インクをスピンコートによりガラス基板上に塗布し、高分子化合物P2を含む有機膜を作製した。膜厚は約100nmであった。その後、有機膜上に真空蒸着機によりカルシウムを厚さ4nmで蒸着し、次いでアルミニウムを厚さ100nmで蒸着し、有機薄膜太陽電池を製造した。得られた有機薄膜太陽電池の形状は、2mm×2mmの正方形であった。得られた有機薄膜太陽電池にソーラシミュレーター(分光計器製、商品名OTENTO-SUNII:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm2)を用いて一定の光を照射し、発生する電流と電圧を測定して光電変換効率、短絡電流密度を求めた。Jsc(短絡電流密度)は5.25 mA/cm2、Voc(開放短電圧)は0.63 V、FF(フィルファクター、曲線因子)は0.57、光電変換効率(η)は1.9%であった。

Claims (14)

  1. 式(II)で表される構成単位を含む高分子化合物。
    Figure 0006247581
    〔式中、X およびX は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
    およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−で表される基を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
    およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−で表される基を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
    およびY は、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R )−で表される基を表わす。
    、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
    およびRは、それぞれ独立に水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
  2. 、X、XおよびXが、いずれも硫黄原子である、請求項に記載の高分子化合物。
  3. およびYが、いずれも=C(H)−で表される基である、請求項または2に記載の高分子化合物。
  4. が−C(R)(R)−で表される基であり、Zが−C(R)(R)−で表される基であり、ZおよびZがいずれも酸素原子である、請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  5. さらに、式(III)で表される構成単位を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006247581
    〔式中、Arは、アリーレン基または2価の複素環基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。ただし、Arは、式(II)で表される構成単位とは異なる。〕
  6. 前記Arが、式(III−1)〜式(III−16)のいずれかで表される構成単位である請求項に記載の高分子化合物。
    Figure 0006247581
    〔各式中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。XおよびXは、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子またはセレン原子を表す。〕
  7. 式(II)で表される構成単位と、式(III)で表される構成単位とが、交互に結合した共重合体である、請求項またはに記載の高分子化合物。
  8. 光吸収末端波長が850nm以上である請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  9. ポリスチレン換算の重量平均分子量が3000〜10000000である請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物。
  10. 請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む電子素子。
  11. 第1の電極と、第2の電極と、前記第1の電極及び前記第2の電極の間に設けられる活性層とを有する有機光電変換素子であって、前記活性層に請求項1〜のいずれか一項に記載の高分子化合物を含有する有機光電変換素子。
  12. 請求項11に記載の有機光電変換素子を含む太陽電池モジュール。
  13. ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層とを有し、前記活性層に請求項1〜のいずれか一項に記載の化合物を含有する有機薄膜トランジスタ。
  14. 式()で表される化合物。
    Figure 0006247581
    〔式中、X およびX は、それぞれ独立に、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子を表す。
    およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
    およびZは、いずれか一方が−C(R)(R)−を表し、他方が酸素原子、硫黄原子、−C(=O)−で表される基、−S(=O)−で表される基、−SO−で表される基、−Si(R−で表される基、−N(R)−で表される基、−B(R)−で表される基、−P(R)−で表される基または−P(=O)(R)−で表される基を表す。
    およびY は、それぞれ独立に、窒素原子又は=C(R )−で表される基を表わす。
    、R、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
    およびRは、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基または1価の複素環基を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。RまたはRが複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
    は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基、1価の複素環基またはハロゲン原子を表し、これらのうち、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アルキルチオ基、シクロアルキルチオ基、アリール基および1価の複素環基のそれぞれに含まれる水素原子は置換基で置換されていてもよい。
    およびWは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ホウ酸エステル残基、ホウ酸残基または有機スズ残基を表す。〕
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