JP6247230B2 - フィルタエレメント - Google Patents

Description

本開示は、フィルタエレメントに関し、より詳細には、フィルタエレメントを位置決めするために使用される取付構造および／またはパイロット構造に関する。

多くのシステムは、流体をろ過するためにフィルタエレメントを備えている。こうしたシステムは、フィルタエレメントを位置決めするための取付構造および／またはパイロット構造を備える場合がある。取付構造および／またはパイロット構造は、フィルタエレメントの取付プロセス中にかつ／またはフィルタエレメントが取り付けられた後にフィルタエレメントを位置決めする役割を果たすことができる。

Ｗｉｅｃｚｏｒｅｋらに対する（特許文献１）は、流体フィルタを開示している。（特許文献１）の流体フィルタは、フィルタヘッド、ハウジング、およびエンドプレートを有するフィルタエレメントを備えている。フィルタヘッドは、ハウジング内に延在する中心管を備えている。（特許文献１）のシステムでは、エンドプレートは、フィルタエレメントの両端に取り付けられている。エンドプレートは、中心管においてフィルタエレメントを位置決めするために中心管の外側環状面と係合する環状面を有している。

米国特許出願公開第２００８／０３０８４８１号明細書

開示される一実施形態は、フィルタエレメントに関する。フィルタエレメントは、フィルタエレメントの長手方向軸の周囲を円周方向にかつそれに沿って長手方向に延在するフィルタ媒体を備えることができる。フィルタエレメントはまた、フィルタ媒体に取り付けられかつフィルタエレメントを位置決めするように構成されたパイロット構造を備えることができる。パイロット構造は、長手方向軸に対して非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む軸方向断面を有することができる。

別の実施形態は、フィルタエレメントに関する。フィルタエレメントは、フィルタエレメントの長手方向軸の周囲を円周方向にかつそれに沿って長手方向に延在するフィルタ媒体を備えることができる。フィルタエレメントはまた、フィルタ媒体に取り付けられかつフィルタエレメントを位置決めするように構成されたパイロット構造を備えることができる。パイロット構造は、長手方向軸に対して半径方向に延在する第１突起または凹部を有することができる。パイロット構造はまた、長手方向に対して軸方向に延在する第２突起または凹部を有することができ、第２突起または凹部は、第１突起または凹部から長手方向軸を中心に円周方向に間隔が空けられている。

さらなる開示される実施形態は、フィルタアセンブリに関する。フィルタアセンブリは、フィルタエレメントを備えることができる。フィルタエレメントは、フィルタエレメントの長手方向軸の周囲を円周方向にかつ長手方向軸に沿って長手方向に延在するフィルタ媒体を備えることができる。フィルタエレメントはまた、フィルタ媒体に取り付けられかつフィルタエレメントを位置決めするように構成された第１パイロット構造を備えることができる。第１パイロット構造は、長手方向軸に対して非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む軸方向断面を有することができる。フィルタアセンブリはまた、第２パイロット構造を備えた取付構造であって、第２パイロット構造が、前記第１パイロット構造の前記第１軸方向断面の非円形特徴または非対称特徴のうちの前記少なくとも１つと位置合せされた非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む第２軸方向断面を有する、取付構造を備えることができる。

本開示によるフィルタアセンブリの一実施形態の１つの縦断面図を示す。 図１Ａのフィルタアセンブリの別の縦断面図を示す。 本開示による中心管の一実施形態の斜視図を提供する。 図２Ａに示す中心管の一実施形態の側面図を提供する。 図２Ｂの線２Ｃ−２Ｃを通る軸方向断面図である。 図２Ｂの線２Ｄ−２Ｄを通る軸方向断面図である。 本開示によるフィルタエレメントの一実施形態の側面図である。 １つの角度からの図３Ａのフィルタエレメントの斜視図である。 別の角度からの図３Ａのフィルタエレメントの斜視図である。 頂部からの図３Ａのフィルタエレメントの端面図である。 底部からの図３Ａのフィルタエレメントの端面図である。 図２Ａ〜図２Ｄの中心管に部分的に組み付けられた図３Ａ〜図３Ｅのフィルタエレメントの側面図である。 図４Ａの線４Ｂ−４Ｂを通る軸方向断面図である。 図２Ａ〜図２Ｄの中心管に完全に組み付けられた図３Ａ〜図３Ｅによるフィルタエレメントの側面図である。 図２Ａ〜図２Ｄの中心管に完全に組み付けられた図３Ａ〜図３Ｅによるフィルタエレメントの頂部からの端面図である。 図２Ａ〜図２Ｄの中心管に完全に組み付けられた図３Ａ〜図３Ｅのフィルタエレメントを示す、図５Ｂの線５Ｃ−５Ｃを通る縦端面図である。 図５Ａの線５Ｄ−５Ｄを通る軸方向断面図である。 図５Ａの線５Ｅ−５Ｅを通る軸方向断面図である。 図５Ａの線５Ｆ−５Ｆを通る軸方向断面図である。 図２Ａ〜図２Ｄの中心管に完全に組み付けられた図３Ａ〜図３Ｅのフィルタエレメントの底端の斜視図である。

図１Ａおよび図１Ｂは、本開示によるフィルタアセンブリ１０を示す。フィルタアセンブリ１０は、フィルタエレメント１２とフィルタエレメント１２を支持する構造とを備えることができる。フィルタエレメント１２を支持する構造は、たとえば、ヘッド１６、中心管１８およびキャニスタ２０を含むことができる。

フィルタエレメント１２は、フィルタエレメント１２の長手方向軸２４の周囲を円周方向にかつ長手方向軸２４に沿って長手方向に延在するフィルタ媒体２２を含むことができる。したがって、流路２６が、長手方向軸２４に沿ってフィルタ媒体２２の内側に延在することができる。フィルタ媒体２２は、内部を通って流れる流体をろ過するように構成された任意の１種または複数種の材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、フィルタ媒体２２は、セルロース材料、スパンポリエステル、微細ガラス繊維または他のあらゆるろ過媒体を含むことができる。フィルタ媒体２２は、セルロースフィルタ材料等のフィルタ材料の単一層を含むことができる。別法として、フィルタ媒体２２は、一体的に構成されたフィルタ材料の複数の層を含むことができる。たとえば、フィルタ媒体２２は、メルトブローンポリエステルのコーティングを含むセルロース材料のベースを備えることができる。フィルタ媒体２２は、さまざまな形状であり得る。いくつかの実施形態では、フィルタ媒体２２は、長手方向軸２４の周囲に間隔を空けて配置された長手方向プリーツ（すなわち、折目が長手方向軸２４に対して平行に延在するプリーツ）内に織り込まれた材料のシートであり得る。

フィルタ媒体２２に加えて、フィルタエレメント１２はさまざまな他の構造を有することができる。たとえば、フィルタエレメント１２は、フィルタ媒体２２の軸方向端部に隣接してエンドキャップ２８、３０を備えることができる。エンドキャップ２８、３０は、さまざまな形状であり得る。いくつかの実施形態では、各エンドキャップ２８、３０は、長手方向軸２４の周囲に延在する略環状形状であり得る。フィルタエレメント１２は、エンドキャップ２８、３０を通して１つまたは複数の開口部を有していても有していなくてもよい。図に示す例では、エンドキャップ２８、３０はそれぞれ中心開口部３２、３４を有し、それらを通して長手方向軸２４が延在している。考察の便宜上、エンドキャップ２８に隣接する領域を頂部領域とみなすことができ、エンドキャップ３０に隣接する領域を底部領域とみなすことができるが、これらの用語の使用は、フィルタアセンブリ１０のいかなる部分の実際の垂直向きに関しても限定するように意図されていない。

エンドキャップ２８、３０を、さまざまな材料で構成しさまざまな方法でフィルタ媒体２２に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、エンドキャップ２８、３０を、プラスチック等の剛性材料から構成することができる。エンドキャップ２８、３０を、フィルタ媒体２２に直接または間接的に取り付けることができる。いくつかの実施形態では、エンドキャップ２８、３０の軸方向内面をフィルタ媒体２２に直接取り付けることができる。これは、フィルタ媒体２２の軸方向端部分をエンドキャップ２８、３０に接着することにより、フィルタ媒体２２の軸方向端部分をエンドキャップ２８、３０に埋め込むことにより、またはフィルタ媒体２２をエンドキャップ２８、３０に取り付ける他のあらゆる好適な手段により、達成することができる。

フィルタ媒体２２およびエンドキャップ２８、３０に加えて、フィルタエレメント１２は、さまざまな他の構造および／または構成要素を有することもできる。たとえば、フィルタエレメント１２は、フィルタ媒体２２の内側または外側にフィルタ媒体の他の層を含むことができる。同様に、フィルタエレメント１２は、フィルタ媒体２２および／またはフィルタエレメント１２が含むことができるフィルタ媒体の他の任意の層の内側または外側にさまざまなタイプの補強構造を有することができる。

フィルタエレメント１２は、フィルタアセンブリ１０の他の構成要素の取付構造３８からフィルタエレメント１２を支持するように構成された取付構造３６を有することができる。取付構造３６および取付構造３８は、それぞれパイロット構造４０およびパイロット構造４２を有することができ、それらパイロット構造４０、４２は、フィルタアセンブリ１０の組立プロセス中にかつ／または組立状態で互いに係合してフィルタエレメント１２を案内しかつ／または位置決めする。後により詳細に考察するように、パイロット構造４０およびパイロット構造４２は、それらの間の１つまたは複数の境界面を、流体がパイロット構造４０とパイロット構造４２との間のその境界面を通ってフィルタ媒体２２をバイパスしないことを確実にするために、封止する対策も有することができる。フィルタエレメント１２のさまざまな部分が、取付構造３６およびパイロット構造４０を形成することができる。いくつかの実施形態では、エンドキャップ２８、３０が、取付構造３６およびパイロット構造４０を形成することができる。

取付構造３８およびパイロット構造４２は、フィルタアセンブリ１０のさまざまな他の構成要素を含むことができる。いくつかの実施形態では、取付構造３８およびパイロット構造４２は、中心管１８の一部およびヘッド１６の一部を含むことができる。フィルタアセンブリ１０が、図１Ａおよび図１Ｂに示すようにその組立状態にあるとき、中心管１８は、長手方向軸２４に沿ってエンドキャップ３０の中心開口部３４および流路２６を通ってエンドキャップ２８の中心開口部３２内に延在することができる。ヘッド１６の環状壁４１がパイロット構造４２の一部を形成することができ、中心開口部３２を形成するエンドキャップ２８の部分がパイロット構造４０の対応する部分を形成することができる。中心開口部３２の内面の一部が環状壁４１の外面と位置合せされて、ヘッド１６に対してエンドキャップ２８を位置決めすることができる。中心管１８に形成されたパイロット構造４２の部分は、同様に、フィルタエレメント１２のエンドキャップ２８、３０に形成されたパイロット構造４０と係合して、中心管１８に対してフィルタエレメント１２を位置決めすることができる。パイロット構造４０、４２の構成およびそれらが互いにいかに係合するかの詳細については、後により詳細に考察する。

エンドキャップ２８、３０の間のフィルタ媒体２２の内側に位置する中心管１８の部分は、長手方向軸２４の周囲を円周方向にかつ長手方向軸２４に沿って長手方向に延在する略円柱状壁４４を有することができる。壁４４は開口部４６を有することができ、そこを通って、流体が、壁４４の半径方向外側の空間と壁４４の半径方向内側の空間との間を通過することができる。壁４４の端部４７が、流体が流れることができる開口部４８を有することができる。壁４４の反対側の端部５０を封止することができる。

中心管１８は、それをフィルタアセンブリ１０の他の構造に接続するさまざまな対策を有することができる。いくつかの実施形態では、中心管１８は、閉鎖端部５０から外側に延在する取付突起５２を有することができる。取付突起５２は、その外面にねじ山を有することができ、こうしたねじ山は、要求に応じて右ねじでも左ねじでもあり得る。

フィルタアセンブリ１０の他のさまざまな構成要素は、中心管１８の取付突起５２に連結することができる。いくつかの実施形態では、キャニスタ２０は、取付突起５２を受け入れる取付凹部５４を有することができる。取付凹部５４は、取付突起５２のおねじと係合するめねじを有することができる。取付凹部５４を、キャニスタ２０の端壁５６に形成することができる。

端壁５６に加えて、キャニスタ２０は側壁５８を有することができる。端壁５６は、長手方向軸２４に対して略半径方向外側に延在することができる。側壁５８は、端壁５６の半径方向外側部分に連結することができる。側壁５８は、長手方向軸２４の周囲を円周方向にかつ長手方向軸２４に沿って長手方向に、端壁５６と反対側の開放端部６０まで延在することができる。側壁５８は、フィルタ媒体２２と側壁５８との間の環状空間６２によりフィルタエレメント１２を包囲することができる。開放端部６０における側壁５８の部分はヘッド１６と係合することができる。

ヘッド１６は、側壁５８と係合するさまざまな対策を有することができる。いくつかの実施形態では、ヘッド１６は、側壁５８の内面と係合する外面を備える環状壁６４を有することができる。いくつかの実施形態では、環状壁６４は、その外面にねじ山（図示せず）を有することができ、側壁５８は、その内面に嵌合するねじ山（図示せず）を有することができる。図１Ａおよび図１Ｂに示すように、側壁５８がこれらの特徴を介してヘッド１６に固定されると、キャニスタ２０およびヘッド１６はフィルタエレメント１２および中心管１８を封入し、それにより、フィルタアセンブリ１０を合わせて保持する。例示的な実施形態では、環状壁６４および側壁５８の嵌合するねじ山は、取付凹部５４および取付突起５２の嵌合するねじ山と反対のねじ方向を有することができる。こうした例示的なねじ構成は、キャニスタ２０がヘッド１６から取り除かれるときに、中心管１８がキャニスタ２０の取付凹部５４に係合したままであるように促進することができる。たとえば、こうした実施形態では、環状壁６４の嵌合ねじと側壁５８との間の接続を緩めることにより、取付凹部５４および取付突起５２の嵌合するねじ山の間の接続を堅くすることができる。

ヘッド１６は、流体をろ過されるようにキャニスタ２０内に向けかつろ過された流体をキャニスタ２０から出るように向ける対策を有することができる。流体をろ過するためにキャニスタ２０内に向ける対策は、入口開口部６８に接続された入口ポート６６を含むことができる。入口開口部６８は、たとえば、環状壁４１と環状壁６４との間において長手方向軸２４の周囲を円周方向に延在する環状空間を含むことができる。入口開口部６８は、側壁５８とフィルタ媒体２２との間の環状空間６２と流体連通することができる。流体をキャニスタ２０から出るように向けるために、ヘッド１６は、出口開口部７０および出口ポート７２を有することができる。出口開口部７０は、出口ポート７２まで延在する環状壁４１の内側の流路を有することができる。出口開口部７０は、中心管１８の壁４４の内側と流体連通することができる。

フィルタアセンブリ１０がこのように構成され組み立てられると、流体は、以下のように入口ポート６６からフィルタ媒体２２を通って出口ポート７２まで流れることができる。まず、流体は、入口ポート６６から入口開口部６８までかつそこから、側壁５８とフィルタ媒体２２との間の環状空間６２まで流れることができる。次いで、流体は、フィルタ媒体２２および壁４４の開口部４６を通って壁４４の内側の空間内に（長手方向軸２４に対して）半径方向内側に流れることができる。そこから、流体は、中心管１８の壁４４内を軸方向に出口開口部７０内にかつ出口ポート７２まで流れることができる。

流体がフィルタアセンブリ１０およびフィルタ媒体２２を通って以下のように流れるのを確実にするために、フィルタアセンブリ１０のいくつかの境界面を実質的に封止することが必要である場合がある。たとえば、エンドキャップ３０の中心開口部３４と中心管１８の嵌合部分との間の境界面を通って流体が流れるのを実質的に防止することが必要である場合がある。著しい量の流体がこの境界面を通って流れるのが可能である場合、流体は、環状空間６２から中心開口部３４と中心管１８との間の境界面を通って、フィルタ媒体２２の内側まで、媒体２２を通って流れることなく、流れる可能性がある。次いで、この流体は、開口部４６を通って壁４４の内側内に、最終的に出口開口部７０を出て、ろ過されることなく流れる可能性がある。流体が、エンドキャップ２８の中心開口部３２とヘッド１６の環状壁４１との間の境界面を通って流れるのを実質的に防止することもまた必要である場合がある。著しい量の流体がこの境界面を通って流れることが可能である場合、流体は、入口開口部６８から出口開口部７０まで直接、フィルタ媒体２２を通って流れることなく流れる可能性がある。さらに、流体が、フィルタアセンブリ１０から出て周囲環境に漏れることを防止するために、流体が環状壁６４と側壁５８の嵌合部分との間の境界面を通って流れるのを実質的に防止することが必要である場合がある。

フィルタアセンブリ１０は、流体がアセンブリから漏れずかつフィルタ媒体２２をバイパスしないことを確実にするさまざまな封止特徴を有することができる。たとえば、ヘッド１６の環状壁６４とキャニスタ２０の側壁５８との間のシール７４が、フィルタアセンブリ１０内で流体を実質的に封止することができる。シール７４は、さまざまな構成を有することができ、フィルタアセンブリ１０は、シール７４を収容するさまざまな対策を有することができる。いくつかの実施形態では、シール７４はＯリングシールであってもよく、フィルタアセンブリ１０は、シール７４を保持しシール７４と実質的に封止係合する円周方向溝７５を有することができる。円周方向溝７５を、たとえば、キャニスタ２０の側壁５８の内面に含めることができる。さらにまたは別法として、フィルタアセンブリ１０は、環状壁６４の外面にシール７４を保持する溝（図示せず）を有することができる。

さらに、パイロット構造４０および／またはパイロット構造４２は、エンドキャップ２８の中心開口部３２において境界面を実質的に封止する対策を有することができる。たとえば、流体が中心開口部３２を通ってフィルタ媒体２２をバイパスするのを防止するように、環状壁４１とエンドキャップ２８の中心開口部３２の内面との間のシール７６が、この境界面を実質的に封止することができる。シール７６は、さまざまな構成を有することができる。いくつかの実施形態では、シール７６はＯリングシールであり得る。パイロット構造４０および／またはパイロット構造４２は、シール７６を収容するさまざまな対策を有することができる。たとえば、いくつかの実施形態では、エンドキャップ２８の中心開口部３２は、シール７６を保持しシール７６と実質的に封止係合するように構成された円周方向溝７７を有することができる。さらにまたは別法として、環状壁４１は、シール７６を保持しシール７６と実質的に封止係合する、中心開口部３２に隣接する溝（図示せず）を有することができる。

フィルタアセンブリ１０は、エンドキャップ３０の中心開口部３４と中心管１８との間の境界面を実質的に封止する同様の対策を有することができる。たとえば、シール７８が、エンドキャップ３０の中心開口部３４と中心管１８との間の境界面を実質的に封止することができ、それにより、流体が、環状空間６２から中心開口部３４を通って流れることによりフィルタ媒体２２をバイパスするのを防止する。シール７８は、さまざまな構成を有することができる。いくつかの実施形態では、シール７８はＯリングシールであり得る。パイロット構造４０および／またはパイロット構造４２は、シール７８を収容するさまざまな対策を有することができる。いくつかの実施形態では、シール７８を保持するために、エンドキャップ３０は、中心開口部３４の周囲に延在するパイロット面１０８と中心開口部３４の周囲に延在するリップ１０９との間に円周方向溝７９を有することができる。円周方向溝７９、パイロット面１０８およびリップ１０９は、シール７８と実質的に封止係合することができる。中心管１８は、シール７８と実質的に封止係合するように構成された平滑面を備えた対応するパイロット面９４を有することができる。図３Ｃおよび図３Ｅに、パイロット面１０８およびリップ１０９を最もよく示す。図２Ａに、パイロット面９４を最もよく示す。したがって、パイロット面９４、１０８を、中心開口部３４と中心管１８との間の境界面を実質的に封止するようにシール７８と係合するように構成することができる。この境界面を封止するパイロット面９４、１０８の構成は、図面に示すものと異なり得る。たとえば、いくつかの実施形態では、円周方向溝７９を、パイロット面９４に含めることができ、パイロット面１０８は、シール７８と実質的に封止係合する平滑な構成を有することができる。別法として、いくつかの実施形態は、両パイロット面９４、１０８にシール７８と実質的に封止係合する溝を有することができる。パイロット面９４、１０８の他の態様については後により詳細に考察する。

フィルタアセンブリ１０はまた、キャニスタ２０から流体を選択的に排出する対策も有することができる。たとえば、図１Ｂに最もよく示すように、フィルタアセンブリ１０は、端壁５６を介してキャニスタ２０から流体を排出する対策を有することができる。これらの対策は、端壁５６の中心部分から延在するドレン流路８０を含むことができる。流体がドレン流路８０に達するのを可能にするために、取付突起５２は、ドレン流路８０内に通じる軸方向流路８２と、軸方向流路８０から中心管１８の側部の開放端部まで延在する半径方向流路８４、８６とを有することができる。フィルタアセンブリ１０は、ドレン流路８０を閉鎖する取外し可能ドレンプラグ８８を備えることができる。ドレンプラグ８８を、たとえばドレン通路８０内のめねじに係合するドレンプラグ８８のおねじによって固定することができる。シール９０が、ドレンプラグ８８とドレン流路８０との間の境界面を封止することができる。ドレン流路８０からドレンプラグ８８を取り除くことにより、流体が、環状空間６２から中心管１８の端部の半径方向流路８４、８６まで、半径方向流路８４、８６を通ってドレン流路８０内に、かつドレン流路８０の開放端部から出て流れることができる。

図２Ａ〜図２Ｄおよび図３Ａ〜図３Ｅは、フィルタアセンブリ１０の他の構成要素とは別個の中心管１８およびフィルタエレメント１２を示し、中心管１８に形成されたパイロット構造４２およびフィルタエレメント１２に形成されたパイロット構造４０の構成をより詳細に提供している。図４Ａ、図４Ｂ、図５Ａ〜図５Ｆおよび図６は、互いの組立のさまざまな段階における中心管１８およびフィルタエレメント１２を示し、組立プロセス中にかつ組立状態で、パイロット構造４０、４２が互いに係合する方法に関するより詳細を提供している。

図２Ａ〜図２Ｄに示すように、中心管１８に形成されたパイロット構造４２は、パイロット面９２およびパイロット面９４を有することができる。中心管１８はまた、壁４４の中心を通って延在する長手方向軸１１４を有することができる。フィルタアセンブリ１０が組み立てられると、長手方向軸１１４は、長手方向軸２４と実質的に一致して延在することができる。パイロット面９２、９４を、パイロット面９２の方がパイロット面９４より壁４４の開放端部４７に近いように、長手方向軸１１４に沿って互いから軸方向に間隔を空けて配置することができる。パイロット面９２、９４の一方または両方は、長手方向軸１１４に対する非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む軸方向断面を有することができる。本明細書で使用する、中心管１８の特徴に関連して使用される「軸方向断面」という用語は、長手方向軸１１４に対して垂直な断面を指す。

図２Ｄに最もよく示すように、パイロット面９２は、長手方向軸１１４に対して半径方向内側に延在する凹部９８の形態の非円形特徴を有することができる。図２Ａ〜図２Ｃに最もよく示すように、凹部９８は、中心管１８の壁４４の外面に沿って伸びる溝穴１００の一部を形成することができる。溝穴１００は、長手方向軸１１４に対して実質的に平行に延在することができる。凹部９８に加えて、パイロット面９２は、さまざまな他の幾何学的特徴を有することができる。たとえば、パイロット面９２は、凹部９８の両側の間で長手方向軸１１４の周囲に延在する湾曲部１０２を有することができる。湾曲部１０２は、実質的に長手方向軸１１４を中心とすることができ、それにより、フィルタアセンブリ１０の組立状態において、パイロット面９２は、概して実質的に長手方向軸２４を中心とする。いくつかの実施形態では、湾曲部１０２は、実質的に一定の曲率半径を有することができる。

パイロット面９４は、長手方向軸１１４に対して非対称特徴を有することができる。たとえば、図２Ｂ〜図２Ｄに最もよく示すように、パイロット面９４は、長手方向軸１１４に対して半径方向にずれた軸１０４を中心とすることができ、それにより、パイロット面９４は長手方向軸１１４に対して非対称になる。パイロット面９４はさまざまな形状であり得る。いくつかの実施形態では、パイロット面９４は、円形形状等、湾曲形状であり得る。図２Ｃおよび図２Ｄに最もよく示すように、パイロット面９４を、パイロット面９２より半径方向に大きくすることができ、パイロット面９４の各部分を、長手方向軸１１４に対してパイロット面９２の半径方向外側に配置することができる。長手方向軸１１４に対してパイロット面９４が半径方向にずれているため、長手方向軸１１４から最も遠いパイロット面９４の部分は、長手方向軸１１４に対して半径方向外側に延在する突出部を構成することができる。

パイロット面９２、９４の非円形特徴および／または非対称特徴は、互いにさまざまな幾何学的関係を有することができる。図２Ｄに最もよく示すように、パイロット面９４を、長手方向軸１１４から一方向にずらすことができ、凹部９８は、長手方向軸１１４に対して別の半径方向に延在することができる。図２Ｄに示す実施形態では、凹部９８は、パイロット面９４が長手方向軸１１４からずれている方向からおよそ９０度の角度方向に延在することができる。別法として、パイロット面９４および凹部９８を、同じ方向を含む他の角度方向に向けることができる。

フィルタエレメント１２は、パイロット面９２、９４に対応する構造を有することができる。たとえば、図３Ｃおよび図３Ｅに最もよく示すように、エンドキャップ３０は、中心開口部３４に隣接するパイロット面１０６、１０８を有することができる。パイロット面１０６、１０８を、フィルタアセンブリ１０の組立状態においてそれぞれパイロット面９２、９４と嵌合するように構成することができる。パイロット面１０６、１０８を、フィルタエレメント１２の長手方向軸２４に対して互いから長手方向に間隔を空けて配置することができる。パイロット面１０６を、エンドキャップ３０の外面に対してパイロット面１０８の軸方向内側に配置することができる。いくつかの実施形態では、パイロット面９２、９４と同様に、パイロット面１０６、１０８の一方または両方は、長手方向軸２４に対して非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを有する軸方向断面を有することができる。本明細書で使用する、フィルタエレメント１２の特徴に関連して使用する「軸方向断面」という用語は、長手方向軸２４に対して垂直な断面を指す。

パイロット面１０６は、長手方向軸２４に対して半径方向内側に延在する突起１１０の形態の非円形特徴を有することができる。突起１１０は、パイロット面９２の凹部９８と中心管１８の壁４４に沿って延在する溝穴１００との中に適合するように構成されたサイズおよび形状であり得る。

突起１１０に加えて、パイロット面１０６は、さまざまな他の幾何学的特徴を有することができる。たとえば、パイロット面１０６は、長手方向軸２４に対して半径方向外側に延在する凹部１１６を有することができる。凹部１１６は、パイロット面１０６の別の非円形特徴を構成している。凹部１１６の役割については後にさらに詳細に考察する。パイロット面１０６はまた、突起１１０と凹部１１６との間で長手方向軸２４の周囲に延在する湾曲部分１１２、１１３を有することができる。湾曲部分１１２、１１３は、実質的に長手方向軸２４を中心とすることができ、それにより、パイロット面１０６は、概して長手方向軸２４を中心とする。いくつかの実施形態では、湾曲部分１１２、１１３は、長手方向軸２４を中心とする実質的に一定でありかつ等しい曲率半径を有することができる。

概して、エンドキャップ３０のパイロット面１０６は、フィルタエレメント１２および中心管１８が互いに組み立てられたときに、中心管１８のパイロット面９２がパイロット面１０６内に適合しかつそれに隣接することができるようなサイズであり得る。図５Ｄは、パイロット面９２およびパイロット面１０６がこの組立状態で互いにいかに嵌合することができるかを示す。この図において見ることができるように、パイロット面１０６およびパイロット面９２を、突起１１０が凹部９８と位置合せされかつその中に配置されたときにのみ、パイロット面１０６がパイロット面９２の周囲に適合するようなサイズとすることができる。

パイロット面９４と同様に、パイロット面１０８は、長手方向軸２４に対して非対称特徴を有することができる。たとえば、図３Ｅに最もよく示すように、パイロット面１０８は、長手方向軸２４に対して半径方向にずれた軸１１８を中心とすることができ、それにより、パイロット面１０８は長手方向軸２４に対して非対称となる。パイロット面１０８はさまざまな形状であり得る。いくつかの実施形態では、パイロット面１０８は、円形形状等の湾曲形状であり得る。パイロット面１０８を、パイロット面１０６より半径方向に大きくすることができ、パイロット面１０８の各部分を、長手方向軸２４に対してパイロット面１０６の半径方向外側に配置することができる。パイロット面１０８が長手方向軸２４に対して半径方向にずれているため、半径方向軸２４から最も遠いパイロット面１０８の部分は、長手方向軸２４に対して半径方向外側に延在する突出部を構成することができる。

パイロット面１０８を、パイロット面１０６がパイロット面９２と嵌合したときにパイロット面９４と嵌合するように構成することができる。パイロット面１０８がパイロット面９４と嵌合するのを可能にするために、パイロット面１０８は、パイロット面９４を受け入れるために十分大きい軸方向断面を有することができ、これを図５Ｆに最もよく示し、図５Ｆは、組立状態でパイロット面１０８の内側に配置されかつそれに嵌合したパイロット面９４を示す。さらに、パイロット面１０８とエンドキャップ３０の突起１１０との間の関係は、パイロット面９４と中心管１８の凹部９８との関係と実質的に同じであり得る。これを、図３Ｅを図２Ｄと比較することによって見ることができる（図３Ｅは底部から特徴を見ており、図２Ｄは頂部から特徴を見ているため、これらの特徴はこれらの２つの図において互いに対して反転して見えることに留意されたい）。これにより、パイロット面１０８およびエンドキャップ３０の突起１１０は同時に、中心管１８のそれぞれパイロット面９４および凹部９８と嵌合することができ、それにより、図５Ｃの断面に示すように、フィルタエレメント１２は中心管１８上を完全に摺動することができる。

フィルタエレメント１２が中心管１８に完全に組み付けられると、パイロット面９４とパイロット面１０８とリップ１０９との間の境界面内に、シール７８を捕捉することができる。したがって、パイロット面９４、１０８およびリップ１０９は、エンドキャップ３０と中心管１８との間の封止境界面を提供する封止面を構成する。したがって、この境界面に対する封止面（パイロット面９４、１０８およびリップ１０９）は、フィルタエレメント１２および中心管１８それぞれの長手方向軸２４、１１４からずれ、それぞれ軸１０４、１１８を中心とする。パイロット面９４、１０８、リップ１０９およびシール７８によって提供されるシールは、ろ過流体と未ろ過流体との間のバリアとしての役割を果たすため、フィルタアセンブリ１０の設計機能の非常に重要な態様であり得る。シール７８を、さまざまな方法でこの境界面に保持することができる。上述し図５Ｃに示したように、いくつかの実施形態では、シール７８を保持し封止係合する円周方向溝７９を、パイロット面１０８とリップ１０９との間に配置することができる。

エンドキャップ３０は、中心開口部３４に隣接する追加のパイロット構造４０を有することができ、中心管１８は、対応するパイロット構造４２を有することができる。たとえば、図３Ｃおよび図３Ｅに最もよく示すように、エンドキャップ３０は、壁１２２の内側で長手方向軸２４の周囲に延在するパイロット面１２０を有することができる。パイロット面１２０を、パイロット面１０８の軸方向外側に配置することができる。図２Ａ〜図２Ｄに最もよく示すように、中心管１８は、パイロット面１２０の内側に適合しかつそれと嵌合するように構成されたパイロット面１２４を有することができる。

パイロット面１２０、１２４は、さまざまな形状であり得る。さらに、パイロット面１２０、１２４は、フィルタアセンブリ１０のさまざまな軸２４、１０４、１１４および１１８に対してさまざまな位置関係を有することができる。いくつかの実施形態では、パイロット面１２０、１２４は、パイロット面９４、１０８それぞれと同じ軸１０４、１１８を実質的に中心とする略六角形形状であり得る。したがって、パイロット面１２４は、パイロット面９４の軸１０４に対して半径方向に延在する複数の突起（その角）を有することができ、パイロット面１２０は、パイロット面１０８の軸１１８に対して半径方向に延在する複数の対応する凹部（その角）を有することができる。したがって、パイロット面１２０、１２４を、フィルタエレメント１２および中心管１８それぞれの長手方向軸２４、１１４に対してずらずことができる。したがって、パイロット面１２０、１２４は、長手方向軸２４、１１４に対して非対称特徴を構成することができる。さらに、パイロット面１２０、１２４は、略六角形形状であるため、パイロット構造４０の非円形特徴を構成することができる。例示的な実施形態では、中心管１８のフィルタエレメント１２との組立および／または嵌合を容易にするために、パイロット面１２０、１２４の１つまたは複数の角を面取りかつ／または他の方法で丸くすることができる。同様に、例示的な実施形態では、中心管１８のフィルタエレメント１２との組立および／または嵌合を容易にするために、壁４４の略六角形端部４７の１つまたは複数の同様の角を面取りしかつ／または他の方法で丸くすることができる。別法として、こうした面取りされかつ／または他の方法で丸くされた角を省略することができる。

いくつかの実施形態では、パイロット面１２０、１２４に１つまたは複数の開口部があり得る。たとえば、図２Ａ、図２Ｂ、図４Ａおよび図６に最もよく示すように、ドレン流路８４は、パイロット面１２４の１つの側部を通って延在することができる。さらに、図３Ｂ、図３Ｃ、図４Ａおよび図６に最もよく示すように、壁１２２およびパイロット面１２０は、フィルタエレメント１２が中心管１８に完全に組み付けられたとき、ドレン流路８４の外側端部と整列する開口部１２６を有することができる。同様に、ドレン流路８６は、パイロット面１２４の反対側の側部を通って延在することができ、パイロット面１２０および壁１２２は、フィルタエレメント１２が中心管１８に完全に組み付けられたときにドレン流路８６と整列する対応する開口部１２８を有することができる。開口部１２６、１２８により、流体は、ドレン流路８４、８６内に容易に流れ込むことができる。

壁４４の端部５０に隣接するパイロット構造４２に加えて、中心管１８は、他の場所にパイロット構造４２を有することができる。たとえば、壁４４の側部から下ってパイロット面９２の凹部９８まで延在する溝穴１００は、中心管１８のパイロット構造４２の一部を構成することができる。

さらに、図２Ａ〜図２Ｃに最もよく示すように、中心管１８は、端部４７に隣接する壁４４の外側に形成されたパイロット面１３０を有することができる。さまざまな他の機能もあるが特に、パイロット面１３０は、中心管１８へのフィルタエレメント１２の組付が、壁４４の端部４７をエンドキャップ３０の中心開口部３４内に挿入することによって開始したとき、エンドキャップ３０のパイロット面１０６と係合することができる。図４Ａは、組立のこの段階におけるこれらの構成要素の側面図であり、図４Ｂは、組立プロセスのこの段階におけるパイロット面１３０のパイロット面１０６への係合を示す軸方向断面である。

パイロット面９２、９４と同様に、パイロット面１３０は、長手方向軸１１４に対する非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む軸方向断面を有することができる。たとえば、パイロット面１３０は、長手方向軸１１４に対して半径方向内側に延在する凹部１３２とともに、長手方向軸１１４に対して半径方向外側に延在する突起１３４を有することができる。凹部１３２は、壁４４の側部に沿って延在する溝穴１００の一部であり得る。パイロット面９２の凹部９８と同様に、凹部１３２を、フィルタエンドキャップ３０のパイロット面１０６の突起１１０と嵌合するように構成することができる。言い換えれば、凹部１３２は、突起１１０が凹部１３２内に適合することができるようなサイズおよび形状であり得る。同様に、突起１３４を、パイロット面１０６の凹部１１６内に適合することができるようなサイズおよび形状で構成することができる。

突起１３４に対する凹部１３２の位置決めを、パイロット面１０６の凹部１１６に対する突起１１０の位置決めと実質的に同じにすることができる。たとえば、凹部１３２と突起１３４との間の円周方向角度間隔を、突起１１０と凹部１１６との間の角度間隔と実質的に同じすることができる。これにより、凹部１３２および突起１３４は、エンドキャップ３０のパイロット面１０６が中心管１８のパイロット面１３０の上で摺動するとき、突起１１０および凹部１１６とそれぞれ同時に嵌合することができる。凹部１３２と突起１３４との間の円周方向角度間隔が、突起１１０と凹部１１６との間の円周方向角度間隔とは異なる場合、これらの特徴のすべてを互いに同時に係合させることは可能ではない。これにより、中心管１８の上へのフィルタエレメント１２の挿入の開始が阻止される。

凹部１３２および突起１３４に加えて、パイロット面１３０は他のさまざまな幾何学的特徴を有することができる。たとえば、パイロット面１３０は、凹部１３２と突起１３４との間に延在する湾曲部分１３５、１３７を有することができる。パイロット面１３０の湾曲部分１３５、１３７は、パイロット面１０６の湾曲部分１１２、１１３と同様でありかつわずかにそれらより小さい形状であり得る。たとえば、湾曲部分１１２、１１３が、フィルタエレメント１２の長手方向軸２４を中心とする一定の曲率半径を有する実施形態では、パイロット面１３０の湾曲部分１３５、１３７は、中心管１８の長手方向軸１１４を中心とするわずかにより小さい一定の曲率半径を有することができる。これにより、図４Ｂに示すように、パイロット面１３０の湾曲部分１３５、１３７が、パイロット面１０６の湾曲部分１１２、１１３それぞれの内側に適合しかつそれらと嵌合することができる。

図４Ａおよび図４Ｂに示す状態から、フィルタエレメント１２の中心管１８への組み付けを、フィルタエレメント１２が図５Ａおよび図５Ｃに示す位置に達するまでフィルタエレメント１２を壁４４の端部５０に向かって摺動させ続けることによって完了することができる。このプロセス中、突起１１０は、壁４４の側部に沿って溝穴１００内を摺動することができる。これにより、突起１１０を、中心管１８のパイロット面９２の凹部９８を適切に位置合せして維持することができ、これらの２つの特徴が、組立動作の最後に互いに適切に係合することが確実になる。突起１１０を溝穴１００に係合させることにより、エンドキャップ３０のずれたパイロット面１０８が中心管１８のずれたパイロット面９４と適切に位置合せされた状態を維持することも可能であり、それにより、これらの２つの面は、組立動作の最後に互いに適切に係合することができる。

フィルタアセンブリ１０の構成要素のうちの１つまたは複数は、いくつかの共通の特徴およびいくつかの異なる特徴を有するフィルタ構成要素の系列の一部であり得る。たとえば、フィルタエレメント１２、中心管１８およびキャニスタ２０の各々は、断面は同様であるが長さの異なる構成要素の系列の一部であり得る。こうした実施形態では、その系列の異なる中心管１８は、たとえば、全体的な断面サイズは実質的に同じであるが長さが異なる壁４４を有することができる。同様に、その系列の異なるキャニスタ２０は、断面寸法は実質的に同じであるが長さが異なる側壁５８を有することができる。同様に、その系列のフィルタエレメント１２は、たとえば、外径が実質的に同じであるエンドキャップ２８、３０と断面が実質的に同じであるフィルタ媒体２２とを有することができるが、それらは、エンドキャップ２８、３０の間の軸方向間隔が異なりフィルタ媒体２２の長さが異なり得る。フィルタエレメント１２、中心管１８およびキャニスタ２０は、共通性および相違の他のさまざまな組合せを有することができる。

いくつかの実施形態では、系列内の異なるフィルタエレメント１２と中心管１８との間の１つの相違は、その系列の各所与の要素に対するパイロット構造４０、４２に存在する可能性がある。たとえば、図４Ｂを参照すると、その系列におけるいくつかのフィルタエレメント１２は、突起１１０とパイロット面９２の凹部１１６との間の円周方向角度間隔が異なっている可能性があり、異なる中心管１８は、凹部１３２とパイロット面１３０の突起１３４との間の円周方向角度間隔が異なっている可能性がある。図４Ｂに示すフィルタエレメント１２および中心管１８は、これらの特徴が互いにおよそ９０度の間隔が空けられている可能性があるのに対し、その系列のフィルタエレメント１２および中心管１８の別の対になった組は、これらの特徴が、１８０度等、何らかの他の角度で間隔が空けられている可能性がある。所与の系列内における異なるフィルタエレメント１２および中心管１８のパイロット構造４０、４２の間に、他の相違も存在する可能性がある。たとえば、その系列の異なる要素は、他の特徴の間に異なる角度方向を有する場合があり、パイロット特徴のうちの１つまたは複数を省略する場合があり、追加のパイロット特徴を有する場合があり、かつ／またはいくつかの特徴のサイズおよび／または形状が異なる場合がある。

所与の系列内の異なるフィルタエレメント１２および中心管１８においてパイロット構造４０、４２の異なる構成を使用することにより、その系列内のフィルタエレメント１２および中心管１８のいくつかは互いに嵌合することができ、他は互いに嵌合することができないことを確実にすることができる。系列内のフィルタエレメント１２と中心管１８との間の共通性および相違を、さまざまな目的を達成するようにさまざまな方法で制御することができる。いくつかの実施形態では、系列を、フィルタエレメント１２の各設計が、その系列からの中心管１８の１つの設計のみと適合し、中心管１８の各設計は、その系列からのフィルタエレメント１２の１つの設計のみと適合するように、設計することができる。別法として、系列を、互いに互換性のある構成要素群で設計することができる。たとえば、フィルタエレメント１２が、それらの軸方向長さによってグループ化され、所与の長さのいかなるフィルタエレメント１２も、それらのフィルタエレメント１２に対して適切な長さのあらゆる中心管１８と嵌合するように構成されるように、系列を設計することができる。当然ながら、所与の系列内で互換性のある構成要素をグループ化するために他のさまざまな方式を使用することができる。

フィルタアセンブリ１０およびその構成要素は、図面に示す構成に限定されない。フィルタアセンブリ１０は、フィルタエレメント１２をフィルタアセンブリ１０の異なる構成要素におけるフィルタアセンブリ１０の他の部分と嵌合させるパイロット構造４０、４２を備えることができる。たとえば、中心管１８に示すパイロット構造４２の代りにまたはそれに加えて、フィルタアセンブリ１０は、ヘッド１６および／またはキャニスタ２０に追加のパイロット構造４２を有することができる。さらに、フィルタアセンブリ１０のさまざまな他の態様の構成は、図面に示すものと異なり得る。たとえば、中心管１８をフィルタエレメント１２内に統合することができる。

フィルタアセンブリ１０およびフィルタエレメント１２は、流体ろ過を必要とするあらゆる用途で使用することができる。フィルタアセンブリ１０およびフィルタエレメント１２の開示した実施形態は、いくつかの利点を提供することができる。たとえば、上述したように、フィルタエレメント１２のパイロット構造４０、４２およびフィルタアセンブリ１０の他の構成要素は、システムの組立を容易にすることができる。さらに、上述したように、非円形幾何学的特徴および／または非対称幾何学的特徴によるフィルタエレメント１２のパイロット構造４０の構成により、所与のフィルタエレメント１２が、互換性のある幾何学形状を有するパイロット構造４２を備える構成要素のみに組み付けられることを確実にすることができる。この特徴を、フィルタアセンブリ１０内の間違ったフィルタエレメント１２の設置を防止するために使用することができる。

当業者には、本開示の範囲から逸脱することなく、開示したシステムおよび方法においてさまざまな変更および変形を行うことができることが明らかとなろう。開示したシステムおよび方法の他の実施形態は、本明細書に開示したシステムおよび方法の仕様および実施を考慮することから当業者には明らかとなろう。仕様および例は、単に例示するものとみなされ、本開示の真の範囲は以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって示されることが意図されている。

Claims (9)

1. フィルタエレメント（１２）であって、
   フィルタエレメント（１２）の長手方向軸（２４）の周囲を円周方向にかつ長手方向軸（２４）に沿って長手方向に延在するフィルタ媒体（２２）と、
   フィルタ媒体（２２）に取り付けられかつフィルタエレメント（１２）を位置決めするように構成されたパイロット構造（４０）であって、長手方向軸（２４）に対して非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを有する軸方向断面を有するパイロット構造（４０）と、を具備し、前記軸方向断面は、第１パイロット面（１０８）と前記第１パイロット面（１０８）に対して半径方向にずれた第２パイロット面（１０６）を含み、
   前記第１パイロット面（１０８）の前記軸方向断面における形状は円形であり、前記円形の中心は、前記長手方向軸（２４）に対して半径方向にずれている、フィルタエレメント（１２）。
2. 第２パイロット面（１０６）が、実質的に長手方向軸（２４）を中心とする、請求項１に記載のフィルタエレメント（１２）。
3. 前記第２パイロット面（１０６）が、長手方向軸（２４）の周囲に延在する非円形パイロット面である、請求項１に記載のフィルタエレメント（１２）。
4. 前記第２パイロット面（１０６）が、長手方向軸（２４）に対して半径方向に延在する凹部（１１６）を含む、請求項３に記載のフィルタエレメント（１２）。
5. 前記軸方向断面の前記第１パイロット面（１０８）が、シール（７８）と実質的に封止係合するように構成された、請求項１に記載のフィルタエレメント（１２）。
6. フィルタエレメント（１２）が、少なくとも１つの他のフィルタエレメント（１２）と少なくとも１つ共通の形状を有し、
   フィルタエレメント（１２）のパイロット構造（４０）が、少なくとも１つの他のフィルタエレメント（１２）のパイロット構造（４０）と形状が異なる、請求項１に記載のフィルタエレメント（１２）。
7. フィルタエレメント（１２）であって、
   フィルタエレメント（１２）の長手方向軸（２４）の周囲を円周方向にかつ長手方向軸（２４）に沿って長手方向に延在するフィルタ媒体（２２）と、
   フィルタ媒体（２２）に取り付けられかつフィルタエレメント（１２）を位置決めするように構成された第１パイロット構造（４０）であって、長手方向軸（２４）に対して非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む第１軸方向断面を有する第１パイロット構造（４０）と、
   を備えるフィルタエレメント（１２）と、
   第２パイロット構造（４２）を備えた取付構造（３６）であって、第２パイロット構造（４２）が、前記第１パイロット構造（４０）の前記第１軸方向断面の非円形特徴または非対称特徴のうちの前記少なくとも１つと位置合せされた非円形特徴または非対称特徴のうちの少なくとも１つを含む第２軸方向断面を有する、取付構造（３６）と、
   を具備し、前記第１軸方向断面は、第１パイロット面（１０８）と前記第１パイロット面（１０８）に対して半径方向にずれた第２パイロット面（１０６）を含み、
   前記第１パイロット面（１０８）の前記第１軸方向断面における形状は円形であり、前記円形の中心は、前記長手方向軸（２４）に対して半径方向にずれている、フィルタアセンブリ（１０）。
8. 第２パイロット構造（４２）が、フィルタ媒体（２２）の内側の長手方向軸（２４）の周囲を円周方向にかつ長手方向軸（２４）に沿って長手方向に延在する中心管（１８）の少なくとも一部を含む、請求項７に記載のフィルタアセンブリ（１０）。
9. 第１パイロット構造（４０）が、フィルタ媒体（２２）の１つの軸方向端部に隣接して取り付けられたフィルタエレメント（１２）のエンドキャップ（２８）の少なくとも一部を含む、請求項７に記載のフィルタアセンブリ（１０）。

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