JP6243277B2 - シールドコネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、シールドコネクタに関する。
従来、シールドコネクタの一例として、下記特許文献1に記載されたようなものが知られている。このものは、互いに嵌合される雌雄のコネクタハウジングを備え、各コネクタハウジングは、アウタハウジング内に、シールド電線の端末に接続された雌端子または雄端子が収容されるインナハウジングが、複数のリブ状の連結部を介して径方向にクリアランスを持って支持され、言い換えると宙吊り状態で設けられるとともに、そのインナハウジングの外周に、連結部を逃がすスリットを有する金属シェルが後方から嵌着されて、シールド電線の編組線と接触されている。そして、両コネクタハウジングが嵌合されると、対応する雌雄の端子金具同士が接続されるとともに、両金属シェルの先端側同士が嵌合しつつ、端子金具の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽するようになっている。
特開2004−171832号公報
ところで、アウタハウジングの内側に複数の連結部を介して宙吊り状態で設けられたインナハウジングの外周に金属シェルを嵌着するためには、上記のように、金属シェルの先端側に連結部を逃がす複数のスリットを切る必要があり、そのため金属シェルの先端側は複数の接触板に分割された形態となる。
一方、両金属シェルのうち内側に嵌合される金属シェルは、その先端側が、装着されたインナハウジングで受けられるのに対して、外側に嵌合される金属シェルは、先端側がインナハウジングの先端から前方に突出した形態を採るため、上記のように複数の接触板に分割されていると、接触板の先端が内側に倒れるように変形する、すなわち内倒れする可能性がある。
このような状態で雌雄のコネクタハウジングが嵌合されると、内倒れした接触板が、相手の接触板に突き当たったり、下に潜り込む事態を招き、両金属シェルが正規に嵌合できなくなるおそれがあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、対向した金属シェル同士を正確にかつスムーズに嵌合できるようにするところにある。
本発明は、互いに嵌合される一対のコネクタハウジングを備え、各コネクタハウジングは、端子金具が収容されるインナハウジングが、アウタハウジングの内周に対し周方向に間隔を開けて配された複数の連結部を介してクリアランスを持って支持されるとともに、前記インナハウジングの外周に、前記連結部を逃がすスリットが切られることにより先端側が複数枚の接触板に分割された筒状をなす金属シェルが後方から装着された構造になり、両コネクタハウジングが嵌合されると、対向した端子金具同士が接続されるとともに、前記両金属シェルの先端側同士が嵌合しつつ、前記両端子金具の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽するようにしたシールドコネクタにおいて、前記両金属シェルのうち内側に嵌合される前記金属シェルが装着された前記インナハウジングの外周面には、前記両コネクタハウジングの嵌合時において外側に嵌合される前記金属シェルの前記接触板の先端と係合して同接触板を前記内側に嵌合される前記金属シェルの外周に誘導する誘導リブが設けられ、かつ、この誘導リブは、前記連結部から少なくとも前記内側に嵌合される前記金属シェルの先端を越えた位置まで延びて形成されており、前記外側に嵌合される前記金属シェルの前記接触板における挿入方向と直交した幅方向の位置が、前記内側に嵌合される前記金属シェルの前記接触板とその隣接する前記誘導リブに共に接するように配置されているところに特徴を有する。
外側の金属シェルの接触板が仮に内倒れしていたとしても、同接触板の先端が、内側の金属シェルが装着されたインナハウジングに設けられた誘導リブと係合することで、内側の金属シェルの外周に誘導されつつ両金属シェル同士が嵌合される。そのため、両コネクタハウジングを嵌合する際、対向する金属シェル同士を干渉等することなく正確にかつスムーズに嵌合でき、ひいてはコネクタハウジングの嵌合作業を正確に能率良く行うことができる。
誘導リブは、連結部から少なくとも内側の金属シェルの先端を越えた位置まで延びた形態で形成されているから、同誘導リブを形成するに当たり、スライド型を用いることなく、前後方向に接離する成形型のみで成形でき、製造コストの低減に寄与し得る。また、内側の金属シェルをインナハウジングに装着するに当たり、同金属シェルの接触板の側縁を誘導リブの側面に沿わせることによって、金属シェルをスムーズに装着することができる。
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記誘導リブは、前記内側の金属シェルにおける前記接触板の一側の側縁に沿い、かつ対なす前記外側の金属シェルにおける前記接触板の同側の側縁部の内面側に潜り込むように形成されている。
誘導リブが、内側の金属シェルの各接触板において一方の側縁のみに沿った形態で設けられているから、同接触板の幅寸法の削減が最小限に抑えられ、シールド機能の低下が抑制される。
(2)前記誘導リブの高さが、前記内側の金属シェルの前記接触板における前端部の厚さとほぼ等しい寸法に採られている。
外側の金属シェルの接触板が誘導リブに乗り上げることに続いて、内側の金属シェルの外周にスムーズに誘導されつつ両金属シェル同士が嵌合される。
本発明によれば、一対のコネクタハウジングに対向して装着された金属シェル同士を正確にかつスムーズに嵌合することができる。
本発明の一実施形態に係る雌雄のコネクタの嵌合前の側面図 雌コネクタの正面図 雌側金属シェルの装着動作を示す縦断面図 雌側金属シェルの平面図 雄コネクタの正面図 雌雄のコネクタの嵌合前の縦断面図(図2と図5のVI−VI線断面図) 雌雄のコネクタの嵌合前の平断面図(図2と図5のVII−VII線断面図) 雌雄のコネクタの嵌合途中の縦断面図 嵌合完了時の縦断面図 同平断面図 雌雄の金属シェルの嵌合状態を示す雄コネクタの一部切欠平面図 雌雄の金属シェルの嵌合動作を示す断面図 誤嵌合の検知動作を示す断面図 比較例における雌雄の金属シェルの嵌合動作を示す断面図
<実施形態>
本発明の一実施形態を図1から図13に基づいて説明する。
この実施形態では、図1に示すように、互いに嵌合される雌雄一対のコネクタF,Mを備えている。なお以下では、それぞれのコネクタF,Mについて、嵌合面側を前方として説明する。
雌コネクタFは、図6及び図7に示すように、雌側のコネクタハウジング30(以下、雌ハウジング30)と、シールド電線10の端末に固着されて雌ハウジング30内に収容される2個の雌端子20と、雌側金属シェル50とを備えている。
シールド電線10は、図6に示すように、芯線11と、絶縁内皮12と、編組線13と、絶縁外皮14とが、内側から同心に配された公知構造のものであって、端末では順次に露出され、編組線13の端末が後方に捲られて絶縁外皮14の端末の上に被せられ、後端側に拡径部15Aを有する金属筒15でかしめ固着された状態に処理されている。
雌端子20は、金属板をプレス加工して形成され、後記する相手の雄端子65と接続される角筒形の接続部21を有し、後端に設けられたバレル22をかしめることで、ゴム栓25ともどもシールド電線10の端末に圧着接続されている。
雌ハウジング30は合成樹脂製であって、大まかには図6及び図7に示すように、インナハウジング31(フロントリテーナ31Aを含む)と、アウタハウジング32(シール押さえ32Aを含む)とから構成されている。インナハウジング31は、図2に示すように、横長の略長方形断面に形成され、その内部には、前後方向を向いた図示2個のキャビティ34が横方向に並んで形成されている。各キャビティ34内には、上記したシールド電線10の端末に固着された雌端子20が後方から挿入され、底面に設けられたランス35に係止されることで、雌端子20が抜け止め状態で収容されるとともに、キャビティ34の入口にゴム栓25が嵌着されている。
アウタハウジング32は、インナハウジング31の後端側の大部分からその後方の回りを覆うようにして、インナハウジング31よりも一回り大きい角筒形に形成されている。アウタハウジング32の後部側に設けられた装着室37内には、各シールド電線10の編組線13に圧着された金属筒15が収容されている。
なお、装着室37の後端には、シールド電線10を緊密に挿通したシール孔38Aを有する一括ゴム栓38が嵌着され、リアホルダ39により抜け止めされるようになっている。
インナハウジング31の外周には、雌側金属シェル50が嵌着されるようになっている。そのため図3に示すように、インナハウジング31の後端部の外周面と、アウタハウジング32の前端部の内周面との間に、横長の長方形の環状をなす雌側金属シェル50の挿入空間40が形成されているとともに、インナハウジング31の後端部の外周面と、アウタハウジング32の長さ方向の中央部の内周面との互いにラップした部分が、長方形の四隅と上下各辺の中央部の計6箇所において、連結部41によって連結され、したがってインナハウジング31はアウタハウジング32の内側において、連結部41を介して径方向のクリアランスを持って支持され、すなわち宙吊りの状態で支持されている。
雌側金属シェル50は、図3及び図6に示すように、上記したようにインナハウジング31の外周に嵌装可能で、かつインナハウジング31の長さ方向のほぼ中央部から、アウタハウジング32の後端部に寄った位置に亘る長さを持った横長断面の角筒形に形成されている。なお、雌側金属シェル50は、同一形状に二分割された2つの分割シェルを組み付けることで構成されている。
雌側金属シェル50の前部側では、図3及び図4に示すように、その四つ角並びに上下各面の中央幅位置の計6箇所において、上記したインナハウジング31を宙吊り状態で支持するために設けられた各連結部41を緊密に挿通して逃がすスリット51が、前縁から切り込み形成されている。その結果、各スリット51の間に、前方に片持ち状に延出した6枚の接触板52が形成されている。
各接触板52の前端部52Aは外面に折り重ねられて二重板構造とされているとともに、各接触板52の前端寄りの位置には、後記する相手の雄側金属シェル80と弾性接触する接点板53が形成されている。正面視で上面左側と下面右側の接触板52には、その基端位置において、係止爪54が内方に向けて切り起こし形成されている。
雌側金属シェル50の後部側では、その上下両面から各シールド電線10における編組線13に嵌着された金属筒15(拡径部15A)を挟むように接触するための対をなす接触片55が、左右方向に2組並んで形成されている。
係る構造になる雌側金属シェル50は、図3の矢線に示すように、アウタハウジング32の装着室37内に後方から挿入され、各スリット51を対応する連結部41に合わせた形態で、挿入空間40に押し込まれる。各スリット51の奥縁が連結部41に当たったところで押し込みが停止され、このとき係止爪54がインナハウジング31の外面に食い込んで(図6参照)、後方への抜け止めがなされる。
雌側金属シェル50が正規位置に装着されると、図6及び図7に示すように、6枚の接触板52が、アウタハウジング32の前端の所定寸法手前位置まで延出した形態で、同アウタハウジング32の内周面に沿うように配される。また、後部側の2組の対をなす接触片55は、装着室37内に収容される。
なお、アウタハウジング32の外周にはさらに、インナハウジング31の先端に達する大フード部44が形成されている。大フード部44の上面における中央幅位置に設けられた膨出部44A内には、後記する相手の雄側のコネクタハウジング60(以下、雄ハウジング60)との間を嵌合状態にロックするロックアーム45が設けられている。
雄コネクタMは機器一体型であって、図6に示すように、合成樹脂製の機器ケースの側壁から一体に突設された雄ハウジング60と、2個の雄端子65と、雄側金属シェル80とを有している。
雄ハウジング60は、同様にインナハウジング61とアウタハウジング62とから構成されている。インナハウジング61は、図5に示すように、外形が横長の長方形に形成され、その前面には、雌ハウジング30のインナハウジング31が嵌合される嵌合凹部63が形成されている。同嵌合凹部63内には、雌ハウジング30側の雌端子20と接続可能なバスバー状をなす2本の雄端子65が、対応した配置で奥面から突出している。
インナハウジング61の回りには、図5及び図6に示すように、詳しくは後記する雄側金属シェル80の挿入空間70を介してアウタハウジング62が形成されている。このアウタハウジング62の前面側には、前面開口の小フード部66が、インナハウジング61の前端の少し先の位置まで延出して形成されている。小フード部66の奥面は、インナハウジング61の嵌合凹部63の奥面より所定寸法前方に位置しており、同インナハウジング61の外周と小フード部66との間に、雌ハウジング30のアウタハウジング32が嵌合されるようになっている。また、小フード部66の外周には、雌ハウジング30の大フード部44が嵌合可能であり、小フード部66の上面の前端寄りの位置には、雌ハウジング30に設けられたロックアーム45が係止するロック突部67が形成されている。
インナハウジング61の外周には、雄側金属シェル80が嵌着されるようになっている。そのため図5及び図6に示すように、インナハウジング61の外周面と、アウタハウジング62における小フード部66の奥面よりも後方領域の内周面との間に、横長の長方形の環状をなす雄側金属シェル80の挿入空間70が形成されているとともに、インナハウジング61の外周面と、アウタハウジング62の内周面との互いにラップした部分が、長方形の四隅と上下各辺の中央部の計6箇所において、前後方向に長いリブ状をなす連結部71によって連結されている。したがって雄ハウジング60においても、インナハウジング61はアウタハウジング62の内側において、連結部71を介して宙吊りの状態で支持されている。
ここで特筆すべきは、雄ハウジング60の挿入空間70に設けられた連結部71の形状並びに形成位置を、雌ハウジング30の挿入空間40に設けられた連結部41と比較すると、図5に参照して示すように、上下の2個の連結部71は、対向する雌ハウジング30側の連結部41に対し、同図の反時計回り方向前方に略半幅ずれており、四隅の連結部71では、その反時計回り方向前方の端縁が、対向する雌ハウジング30側の連結部41の端縁から上記のほぼずれ寸法分広げられている。
雄側金属シェル80は、インナハウジング61の外周に嵌装可能な横長断面の角筒形に形成され、例えば金属板をプレス加工して形成されている。
雄側金属シェル80の前部側では、図5に示すように、その四つ角並びに上下各面の中央幅位置の計6箇所において、上記したインナハウジング61を宙吊り状態で支持するために設けられた各連結部71を緊密に挿通して逃がすスリット81が、前縁から切り込み形成されている。その結果、各スリット81の間に、前方に片持ち状に延出した6枚の接触板82が形成されている。各接触板82の前端部82Aは、図6に示すように、内面に折り重ねられて二重板構造とされている。したがって挿入空間70の内外の対向面の間隔は、接触板82の前端部82Aの厚さに匹敵する寸法が採られている。
雄側金属シェル80は、詳しくは図示しないが、雄ハウジング60の後面側から、各スリット81を対応する連結部71に合わせた形態で、挿入空間70に押し込まれ、各スリット81の奥縁が連結部71に当たったところで押し込みが停止され、併せて抜け止めされる。
雄側金属シェル80が正規位置に装着されると、図6に示すように、6枚の接触板82が、インナハウジング61の前端における段差部61Aの所定寸法手前位置まで延出した形態で、インナハウジング61の外周面に沿うように配される。
また、雄側金属シェル80の6枚の接触板82は、上記した雌側金属シェル50の対応する接触板52と概ね内外に重なっているが、連結部41,71ひいてはスリット51,81の形成形態の相違によって、重なり具合が不規則となっている。
詳細には、図5における右上と左下の2組の対をなす接触板52,82では、両接触板52,82の幅寸法はほぼ同じである一方、内側(雄側金属シェル80)の接触板82が同図の反時計回り方向前方に略1/5幅程度ずれており、言い換えると、外側(雌側金属シェル50)の接触板52の反時計回り方向後方の側縁が、内側の接触板82の同側縁よりも反時計回り方向後方へ所定寸法張り出している。
他の4組の対をなす接触板52,82では、内側の接触板82の方が幅狭に形成され、詳細には、内側の接触板82における反時計回り方向後方の側縁が、外側の接触板52の同側縁よりも所定寸法前方に退避しており、言い換えると、同じく外側の接触板52の反時計回り方向後方の側縁が、内側の接触板82の同側縁よりも反時計回り方向後方へ所定寸法張り出している。
さて、図5及び図6に示すように、上記した雄ハウジング60の挿入空間70に設けられた6個の連結部71の前面からは、誘導リブ90が前方に向けて延出形成されている。各誘導リブ90は、対応する連結部71の前面における中央幅位置から、連結部71よりも少し小さい幅寸法と、接触板82の前端部82A(二重板部)の厚さに匹敵する高さとを持って前方に延出形成され、その延出端は、接触板82の前端を越えてインナハウジング61の段差部61Aの位置に達している。各誘導リブ90の延出端面は、後方に向けて上り勾配となったテーパ面91となっている。
そして、各誘導リブ90は、図5に示すように、少なくとも正面視で反時計回り方向前方の側縁部が、内側の接触板82の反時計回り方向後方の側縁に近接し、言い換えると、外側の接触板52における反時計回り方向後方の張り出した側縁部の内面側に潜り込むような形態で形成されている。
続いて、本実施形態の作用を説明する。
機器側の雄コネクタMでは、図5から図7に示すように、雄ハウジング60におけるインナハウジング61に対し、2本の雄端子65が、横方向に並んで嵌合凹部63内に所定寸法突出した形態で装着される。それとともに、雄側金属シェル80が挿入空間70に後方から挿入され、正規位置まで挿入されたところでは、各接触板82の先端が、誘導リブ90の先端よりも所定寸法控えた位置に達する。
雌コネクタFは、例えば以下のような手順で組み付けられる。
インナハウジング31の外周に内側ハウジングシール47が嵌着されて、フロントリテーナ31Aで外れ止めされるとともに、アウタハウジング32の外周に外側ハウジングシール48が嵌着されて、シール押さえ32Aで外れ止めされるされる。
次に雌側金属シェル50が、図3に参照して示すように、アウタハウジング32の装着室37から挿入空間40に向けて挿入され、各スリット51の奥縁が連結部41に当たったところで押し込みが停止され、併せて抜け止めされて装着される。雌側金属シェル50が正規位置に装着されると、図6及び図7に示すように、雌側金属シェル50の6枚の接触板52が、アウタハウジング32の前端の所定寸法手前位置まで延出した形態で、同アウタハウジング32の内周面に沿うように配される。
係る状態から、2本のシールド電線10の端末に接続された雌端子20が、装着室37からその奥の対応するキャビティ34内に挿入され、雌端子20がフロントリテーナ31Aに当たる正規位置まで押し込まれたところで、ランス35により抜け止めされ、かつゴム栓25がキャビティ34の入口を塞ぐ。この間に、シールド電線10における編組線13の端末に嵌着された金属筒15、特に後端側の拡径部15Aが対をなす上下の接触片55の間に割って入り、両接触片55が金属筒15の拡径部15Aを弾性的に挟んだ形態で電気的に接続される。
そののち、シールド電線10に先通しされていた一括ゴム栓38が装着室37の後端に嵌着され、リアホルダ39で保持されることによって、雌コネクタFの組み付けが完了する。
雌コネクタFの組み付けが完了したら、図6及び図7の矢線に示すように、相手の雄コネクタMに向けて嵌合される。嵌合動作の途中では、図8に示すように、対向する雌雄の端子金具20,65同士の嵌合が開始されるタイミングで、雌雄の金属シェル50,80同士の嵌合が開始される。引き続いて雌ハウジング30は、ロックアーム45を撓み変位させつつ雄ハウジング60に対して嵌合され、正規に嵌合されると、図9及び図10に示すように、ロックアーム45が復元変位してロック突部67に係止することで嵌合状態にロックされる。この状態では、雌ハウジング30のインナハウジング31が、雄ハウジング60のインナハウジング61の嵌合凹部63内に完全嵌合することで、対向した雌雄の端子金具20,65同士が嵌合接続される。
それとともに、雌側金属シェル50の前端部に形成された6枚の接触板52が、雄側金属シェル80の前端部に形成された6枚の各接触板52の外周に嵌合し、雌側金属シェル50の接触板52に設けられた接点板53が、内側で対応する雄側金属シェル80の接触板82に弾性的に押しつけられることにより、雌雄の金属シェル50,80が電気的に接続される。
これにより、雄端子65から雌雄の端子金具20,65の接続部分、さらにはシールド電線10の端末における金属筒15の嵌着部分にわたり、電気的に一体接続された雌雄の金属シェル50,80で覆われた状態となる。
ここで、雌側金属シェル50の先端側は、スリット51を介して複数枚(6枚)の接触板52に分割されているため、接触板52によっては、先端が内方に傾くように変形する、すなわち内倒れする場合があり得る。
そのような内倒れした接触板52Xがある状態で、雌コネクタFが相手の雄コネクタMに嵌合されると、嵌合動作の途中において、図12(A)に示すように、接触板52Xの先端の一側縁が、相手のインナハウジング61に形成された誘導リブ90の先端のテーパ面91に当たり、続いてテーパ面91を昇って外方に弾性変形しつつ誘導リブ90に乗り上げ、併せて同図(B)に示すように、相手の接触板82の外面の先端に誘導される。
さらに嵌合動作が継続されると、接点板53を弾性変形させつつ相手の接触板82の外面上を摺接し、雄コネクタMが正規位置まで嵌合されたところでは、同図(C)及び図11に示すように、接点板53が復元弾力で接触板82に押し付けられた形態で、接触板82の外側に接触板52が嵌合された状態となる。
以上説明したように本実施形態によれば、雌側金属シェル50の接触板52が仮に内倒れしていたとしても、同接触板52の先端が、雄側金属シェル80が装着されたインナハウジング61に設けられた誘導リブ90に乗り上げることで、雄側金属シェル80の接触板82の外周に誘導されつつ、両金属シェル50,80同士が嵌合される。すなわち、雌雄のコネクタハウジング30,60を嵌合する際、対向する金属シェル50,80同士を干渉等することなく正確にかつスムーズに嵌合でき、ひいてはコネクタF,Mの嵌合作業を正確に能率良く行うことができる。
誘導リブ90は、雄側金属シェル80の挿入空間70において、周方向に沿って間欠的に形成された連結部71の前面から前方に延びた形態で形成されているから、同誘導リブ90を形成するに当たり、スライド型を用いることなく、前後方向に接離する成形型のみで成形でき、製造コストの低減に寄与し得る。
また、雄側金属シェル80を挿入空間70に挿入してインナハウジング61の外周に装着するに当たり、同雄側金属シェル80の接触板82の側縁を誘導リブ90の側面に沿わせることで、同雄側金属シェル80をがたつきなくスムーズに装着することが可能となる。
雌側金属シェル50の接触板52を乗り上げさせて誘導する誘導リブ90は、雄側金属シェル80の各接触板82において一方の側縁のみに沿った形態で設けられているから、同接触板82の幅寸法の削減が最小限に抑えられ、シールド機能の低下が抑制される。
誘導リブ90の外面が、雄側金属シェル80の接触板82における前端部82Aの外面の高さ位置とほぼ一致するように形成されているから、雌側金属シェル50の接触板52が誘導リブ90に乗り上げることに続いて、雄側金属シェル80の接触板82の外周にスムーズに誘導されつつ、両金属シェル50,80同士が嵌合される。
また、この実施形態では、雄側金属シェル80の接触板82Xが外側に開き変形(外開き)した状態で両金属シェル50,80が嵌合される誤嵌合を未然に防止することができる。
例えば、比較例を示す図14のように、誘導リブ90Xが、雌側金属シェル50の接続板52の乗り上げのみを意図した短寸のものであった場合は、同図(A)に示すように、仮に雄側金属シェル80の接触板82Xが外開きしていると、以下のような弊害がある。
すなわち、このような外開きした接触板82Xがある状態で、雌コネクタFが相手の雄コネクタMに嵌合されると、同図(B)に示すように、雌側金属シェル50の接触板52の先端が誘導リブ90Xの上面を摺接しつつ、外開きした相手の接触板82Xの先端に当たり、引き続き同図(C)に示すように、接触板82Xをさらに開きつつその内側に潜り込もうとする。さらに嵌合が継続されると、同図(D)に示すように、接触板52が誘導リブ90Xの背面側において内方に屈曲して接触板82Xの内側に潜り込みつつ、所定量の嵌合が許容されてしまう。
すなわち、両金属シェル50,80同士が歪な形態で嵌合しながらも、コネクタF,M同士が正規量嵌合されてしまう事態を招く。
それに対して本実施形態では、図13に示すように、誘導リブ90が、その基端側が連結部71(図5参照)に達するまで長く形成されている。
そのため、同図(A)に示すように、仮に雄側金属シェル80の接触板82Xが外開きしている場合には、雌コネクタFが相手の雄コネクタMに嵌合されることに伴い、同図(B)に示すように、雌側金属シェル50の接触板52が先端が誘導リブ90の上面を摺接しつつ、外開きした相手の接触板82Xの先端の内側に潜り込もうとするが、接触板52は誘導リブ90により内方への屈曲が規制されるから、結局は同図(C)に示すように、接触板52の先端が相手の接触板82Xの先端に突き当たったまま、接触板52のそれ以上の進出、すなわちそれ以上のコネクタF,Mの嵌合が規制される。
そのため、両金属シェル50,80同士が歪な形態で嵌合したままコネクタF,M同士が正規量嵌合されてしまう、すなわち誤嵌合することを未然に防止できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)誘導リブの先端が、内側に嵌合される金属シェルの接触板の先端を越えて延びる寸法は、外側に嵌合される金属シェルの接触板の先端が先に誘導リブの先端に当接する限り適宜に設定し得る。
(2)上記実施形態では、ガイド用に誘導リブの前端面にテーパ面を形成した場合を例示したが、外側に嵌合される金属シェルの接触板の先端にガイド部があれば、誘導リブのテーパ面はこれを割愛してもよい。
(3)上記実施形態では、内側の金属シェルの接触板における一側の側縁に沿ってのみ誘導リブを形成した場合を例示したが、各接触板について、両側縁に沿うような形態で2本の誘導リブを形成するようにしてもよい。
(4)金属シェルの先端側に設けられる接触板の分割数は、任意である。
(5)上記実施形態では、機器直結型のシールドコネクタに適用した場合を例示したが、共にシールド電線の端末に接続された雌雄のコネクタ同士を嵌合する、いわゆるワイヤ−ワイヤ形式のシールドコネクタについても、本発明は同様に適用することができる。
F…雌コネクタ
M…雄コネクタ
10…シールド電線
20…雌端子(端子金具)
30…雌ハウジング(コネクタハウジング)
31…インナハウジング
32…アウタハウジング
40…挿入空間
41…連結部
50…雌側金属シェル(外側に嵌合される金属シェル)
51…スリット
52,52X…接触板
60…雄ハウジング(コネクタハウジング)
61…インナハウジング
62…アウタハウジング
70…挿入空間
71…連結部
80…雄側金属シェル(内側に嵌合される金属シェル)
81…スリット
82,82X…接触板
90…誘導リブ

Claims (3)

  1. 互いに嵌合される一対のコネクタハウジングを備え、
    各コネクタハウジングは、端子金具が収容されるインナハウジングが、アウタハウジングの内周に対し周方向に間隔を開けて配された複数の連結部を介してクリアランスを持って支持されるとともに、
    前記インナハウジングの外周に、前記連結部を逃がすスリットが切られることにより先端側が複数枚の接触板に分割された筒状をなす金属シェルが後方から装着された構造になり、
    両コネクタハウジングが嵌合されると、対向した端子金具同士が接続されるとともに、前記両金属シェルの先端側同士が嵌合しつつ、前記両端子金具の接続部分付近の回りを覆って電磁遮蔽するようにしたシールドコネクタにおいて、
    前記両金属シェルのうち内側に嵌合される前記金属シェルが装着された前記インナハウジングの外周面には、前記両コネクタハウジングの嵌合時において外側に嵌合される前記金属シェルの前記接触板の先端と係合して同接触板を前記内側に嵌合される前記金属シェルの外周に誘導する誘導リブが設けられ、
    かつ、この誘導リブは、前記連結部から少なくとも前記内側に嵌合される前記金属シェルの先端を越えた位置まで延びて形成されており、
    前記外側に嵌合される前記金属シェルの前記接触板における挿入方向と直交した幅方向の位置が、前記内側に嵌合される前記金属シェルの前記接触板とその隣接する前記誘導リブに共に接するように配置されていることを特徴とするシールドコネクタ。
  2. 前記誘導リブは、前記内側の金属シェルにおける前記接触板の一側の側縁に沿い、かつ対なす前記外側の金属シェルにおける前記接触板の同側の側縁部の内面側に潜り込むように形成されていることを特徴とする請求項1記載のシールドコネクタ。
  3. 前記誘導リブの高さが、前記内側の金属シェルの前記接触板における前端部の厚さとほぼ等しい寸法に採られていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のシールドコネクタ。
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