JP6242765B2 - 油圧トランスミッション - Google Patents

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Description

本発明は、シリンダと、各シリンダに関連し、シリンダ作動容積の連続する各サイクルにおいて各シリンダが作動サイクルを実行するか非動作サイクルを実行するかを決定するように制御され得る電気制御式バルブと、を有する可変容量油圧ポンプ及びモータを備える油圧トランスミッションの分野に関する。
風力発電装置や車両等の装置において、1以上の可変容量型油圧モータを駆動するために圧油を供給する1以上の可変容量型油圧ポンプを有する油圧トランスミッションを用いることが知られている。例えば、風力発電装置の場合は、可変容量型油圧ポンプは、風によって駆動されるロータに連結された駆動シャフトによって駆動され、1以上の可変容量型油圧モータは、1以上の発電機に連結され、該油圧ポンプの出力からの加圧作動油によって駆動されるようになっている場合がある。車両の場合は、内燃機関又はバッテリーが油圧ポンプを駆動し、1以上の油圧モータが加圧作動油を該ポンプから受け取り、各ホイールや他のアクチュエータを駆動するようになっている場合がある。
このように用いることができる可変容量油圧ポンプ及びモータは、回転シャフトと、作動室容積が周期的に変化する複数のシリンダと、を備え、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、シリンダ作動容積のサイクルと位相の関係を有するように、各シリンダを介して押しのけられる作動流体容積が電気制御式の弁により調整されて、該機械による作動流体の正味処理量を決定するようになっているものを含む。例えば、欧州特許出願公開第0361927号明細書は、シリンダ作動容積のサイクルと位相の関係を有するように電気制御式バルブを開閉してポンプの個々のシリンダと低圧作動流体ラインとの間の流体連結を調節することにより、複数のシリンダを有するポンプを介した作動流体の正味処理量を制御する方法を開示している。これによれば、個々のシリンダは、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて、所定の固定された体積の作動流体を押しのけるように(動作サイクル)、又は、作動流体の正味押しのけ容積が存在しない非動作サイクル(アイドルサイクルともいう)を実行するようにコントローラによって選択可能であって、それによりポンプの正味処理量を需要に動的に合致させることが可能となる。欧州特許出願公開第0494236号明細書ではこの原理を進化させており、個々のシリンダと高圧作動流体ラインとの間の流体連結を調節する電気制御式のポペット弁を含み、これによって油圧モータ(幾つかの実施形態では、選択的な運転モードにおいてポンプ又はモータとして機能する)の提供を容易にする。欧州特許出願公開第1537333号明細書では、個々のシリンダの最大の押しのけ容積の一部のみが選択される動作サイクルの可能性を紹介している。
このタイプの可変容量型ポンプ及びモータは、需要の変化に迅速に応答することができ、エネルギー効率が良い。したがってこのタイプの油圧トランスミッションは、迅速に制御可能でありエネルギー効率が良い。
油圧ポンプ又はモータは、油圧トランスミッションを含む機械において起こる可能性のある特定の振動を減衰するように制御することができるかもしれない。例えば、風力発電装置であれば、油圧ポンプ又はモータは、ブレードのエッジ方向における振動や、タワー又はナセルの構造振動モードを減衰させるように使用されるかもしれない。減衰され得る他の振動には、ドライブトレイン(例えば、風力発電装置のタービンを油圧ポンプに連結させるドライブトレイン)のねじれの力に起因するシャフト速度の振動や、ポンプ又はモータを保持するトルク反作用マウントに抗うポンプまたはモータの振動や、海洋において油圧トランスミッションが取り付けられる浮体プラットフォームの動きが含まれる。
しかし、そのような振動を減衰させるように油圧ポンプ又はモータを制御することは、この種の可変容量型ポンプ及びモータに本来備わっている性質のために困難であることが見出された。実際、そのようなタイプの機械が定常状態の入力パラメータで動作する場合であっても、振動は原理的には起こり得る。
本発明者らは、油圧ポンプ及び/又はモータによる作動流体の所望の押しのけ容積レートを決定する要求需要信号(例えば、トルク需要信号)の変化と、油圧ポンプ及び/又はモータが流体を押しのけて該変化を実現させるまでの時間差に起因する遅延のために、上記のような困難が発生することを特定した。これは、個々のシリンダによる押しのけ容積は、特定の決定ポイントにおいて(例えばシリンダ作動容積の1サイクルあたり1回)のみ制御することが可能であるという事実に起因する。例えば、最大の押しのけ容積を伴うポンピングサイクルが選択された場合、低圧バルブを閉じるように、最大シリンダ作動容積となる点の近傍で決定がなされなければならない。また、ポンプ及びモータの前記少なくとも一方によって作動流体の正味押しのけ容積の時間平均が選択されて、シリンダ作動容積のサイクルを多数回行うことで需要押しのけ容積をかなり正確に合致させることが可能ではあるが、少数回のシリンダ作動容積のサイクルでは、実際の押しのけ容積は要求される押しのけ容積とは大幅に異なる場合があるため、本来的な制御遅延もいくつか存在する。
また、制御の遅延の時間は、シリンダ作動容積のサイクルを駆動する回転シャフト(例えばクランクシャフト)の回転数に依存するため、また、該回転数は、連続するシリンダが動作サイクル又は非動作サイクルを実行するかどうかに関する決定ポイントの時間間隔を決定するため、可変である。
油圧ポンプ及び/又はモータの振幅応答もまた、回転シャフトの回転数に伴い変化する。これは、油圧ポンプ及び/又はモータにより生成されるトルクは油圧ポンプ及び/又はモータによる作動流体の押しのけ容積レート(1秒あたりの容積)に比例し、該押しのけ容積レートはシリンダ作動容積のサイクルの周波数に比例し、該周波数は回転シャフトの回転数に比例するためである。
よって、本発明は、上記したタイプのポンプ及び/又はモータを含む油圧トランスミッションについて、振動をより減衰させるための、改善された制御を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様によれば、
可変容量型の油圧ポンプと、
可変容量型の油圧モータと、
前記油圧ポンプに連結された、前記油圧ポンプを駆動するための駆動シャフトと、
前記油圧モータに連結された、負荷への連結のための出力シャフトと、を備える油圧トランスミッションであって、
前記油圧ポンプ及び油圧モータの少なくとも一方(いくつかの実施形態ではその両方)は、
回転シャフトと、
前記回転シャフトの位置又は回転数を計測するためのシャフトセンサと、
少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
前記回転シャフトの回転とともに周期的に変化する作動容積を有する複数のシリンダと、
低圧作動流体ライン及び高圧作動流体ラインと、
各シリンダと前記低圧・高圧流体ラインとの間の作動流体の流れを調節するための複数のバルブであって、前記バルブの少なくとも1つは、各シリンダと関連する電気制御式の弁であるバルブと、を備え、
前記油圧トランスミッションは制御手段(例えば1以上のコントローラ)を含み、
前記制御手段は、
要求需要信号を受け取る要求需要入力部を有し、押しのけ容積需要信号を出力する需要補償モジュールと、
前記需要補償モジュールから前記押しのけ容積需要信号を受け取る押しのけ容積需要入力部を有し、前記電気制御式の弁を能動的に制御して、それによりシリンダ容積の各サイクルにおいて各シリンダによる正味押しのけ容積を決定し、前記正味押しのけ容積の時間平均を前記押しのけ容積需要信号によって示される需要に合致させるための指令信号を生成するように構成されたバルブ信号生成モジュールと、
1以上の振動を減衰させるために計算される減衰信号を計算するように構成された減衰信号生成モジュールと、を備え、
前記需要補償モジュールは、前記要求需要信号及び前記減衰信号を処理して前記押しのけ容積需要信号を計算し、
前記減衰信号生成モジュールは、前記1以上の振動の周波数及び前記回転シャフトの回転数を考慮に入れて前記減衰信号を計算し、それにより前記押しのけ容積需要信号に対する前記シリンダによる前記正味押しのけ容積の応答の振幅及び位相の、前記1以上の振動の前記周波数及び前記回転シャフトの前記回転数に伴う変化を補償することを特徴とする油圧トランスミッションが提供される。
1以上の前記振動は、回転シャフトの速度における振動であってもよいし、回転シャフトに固定して取り付けられた構成部品の振動であってもよい。前記振動は、回転シャフトのトルクにおける振動であってもよい。よって、減衰信号は、回転シャフトの回転数を処理することによって計算されてもよい。例えば、前記振動は、回転シャフトの回転数の振動であってもよく、例えばそのような振動は、ドライブトレイン(例えば、油圧ポンプと風車のローターハブとの連結や、油圧モータと発電機との連結)のねじれの力に起因して発生する。
1以上の前記振動は、高圧作動流体ライン内の圧力における振動でもよい。したがって、前記減衰信号は、受け取った回転シャフト内の圧力を示す圧力信号を処理することによって計算されてもよい。前記振動は、例えば、高圧及び低圧作動流体ラインと、可変容量型ポンプ及び可変容量型モータとを含む油圧回路内の作動流体の振動であってもよい。
1以上の前記振動は、油圧トランスミッションに機械的に繋がっている(例えば機械的に連結される)構成部品(例えば、油圧トランスミッションを含む機械(例えば風力発電装置や車両)の構成部品)の振動であってもよい。前記減衰信号は、振動に対して感受性を有する受信信号(例えば、振動する構成部品(例えば、風力発電装置のブレードや、風力発電装置のタワーや、浮体プラットフォームの基礎)に取り付けられた風速計から受け取った信号)を処理することによって計算されてもよい。
関係のある振動の他の例としては、風力発電装置のブレードのエッジ方向の振動、風力発電装置のタワー又はナセルの構造振動モード、トルク反作用マウントに抗う油圧ポンプ又は油圧モータの振動、油圧トランスミッションが固定される浮体プラットフォームの動き等が挙げられる。
そこで、本発明では、シリンダによる作動流体の特定の正味押しのけ容積を実際に押しのける際の時間遅延を考慮する。これらの時間遅延は、典型的には、シリンダにより押しのけられる作動流体の押しのけ容積が、シリンダ作動容積の各サイクルのうち限られた部分でしか制御できないために生じる。例えば、ポンピングサイクルでは、低圧バルブを閉じて作動流体の正味押しのけ容積を伴う動作サイクルを実行するか、それとも低圧バルブを開けたままとして作動流体の押しのけ容積を伴わないアイドルサイクルを実行するかについて、下死点の前後で決定がなされる必要がある。
また、ポンプ及びモータの前記少なくとも一方によって作動流体の正味押しのけ容積の時間平均が選択されて、シリンダ作動容積のサイクルを多数回行うことで需要押しのけ容積をかなり正確に合致させることが可能ではあるが、少数回のシリンダ作動容積のサイクルでは、実際の押しのけ容積は要求される押しのけ容積とは大幅に異なる場合があるため、本来的な制御遅延もいくつか存在する。いくつかの処理のステップは、各信号が表される単位を考慮に入れる。
前記要求需要信号により表される要求需要は、例えば、単位時間当たりの押しのけ容積レート(例えば、1秒あたりの作動流体の体積)又は回転シャフトの1回転当たりの押しのけ容積レート(例えば、1回転あたりの作動流体の体積)を示す値であってもよく、又はトルク(トルク需要)を示す値であってもよい。単位時間当たりの押しのけ容積レートは、回転シャフト1回転当たりの押しのけ容積レートと、回転シャフトの回転数との積である。トルクは押しのけ容積レート(単位時間当たりの体積)及び高圧マニホールド内の圧力に比例する。いずれの場合も、要求需要信号によって表される要求需要は任意の適切な単位で特定することができ、いくつかの実施形態では、最大値に占める割合(例えば、回転シャフトの1回転当たり押しのけられ得る作動流体の最大可能容積に占める割合としての、回転シャフトの1回転当たり押しのけられようとする作動流体の体積)として特定される。
押しのけ容積需要信号は、ポンプ及び/又はモータにより1秒当たり押しのけられようとする作動流体の体積に関連する(例えば比例する)単位で表現されてもよい。バルブ信号生成モジュールは、典型的には、指令信号を生成するときに回転シャフトの回転数を考慮に入れる。これは、実際の作動流体の正味押しのけ容積が、各シリンダの使用可能な容積、シリンダ容積の各サイクル中に押しのけられる各シリンダの使用可能な容積の割合、及び、シリンダ作動容積のサイクルの速度(これは回転シャフトの回転数に比例する)に依存するためである。
しかし、いくつかの実施形態では、押しのけ容積需要信号は、回転シャフトの現在の回転数でのポンプ及び/又はモータの最大押しのけ容積に占める割合に関連する(例えば比例する)単位で表現される。この場合、需要補償モジュールは、補償されたトルク信号及び圧力信号を処理して押しのけ容積需要信号を決定するときに回転シャフトの回転数を考慮に入れてもよい。
回転シャフトの回転数は、例えば、シャフトセンサで測定することができ、又はシャフトセンサからの信号を処理することにより得られる。したがって、回転シャフトの回転数を表すシャフト速度信号が受信されることができる。しかし、回転シャフトの回転数は、計算により得られてもよく、又は制御されてもよい。
需要補償モジュールは、フィードフォワードフィルタを用いて前記受信した需要信号を処理するようになっていてもよい。
前記フィードフォワードフィルタは、1以上の周波数帯域において1以上の信号(例えば、前記受信した需要信号及び/又は前記圧力信号)の成分を減衰させるようになっていてもよい。
前記フィードフォワードフィルタは、典型的には、1以上の帯域阻止フィルタ(例えばノッチフィルタ)を備える。前記需要補償モジュールは、それによって望ましくない振動数を減衰することができ、例えば、油圧トランスミッションと機械的に繋がっている(例えば機械的に連結している)構成部品の共振周波数(例えば駆動シャフトや風車ブレードの共振周波数等)に対応する振動数を低減することができる。典型的には、減衰される周波数帯域のいくつかまたは全ては、回転シャフトの回転数に伴って変化しない。
前記シャフト速度信号に依存する前記受け取った需要信号の処理は、前記回転シャフトの前記回転数に伴う、前記押しのけ容積需要信号の変化と、その結果として生じる前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの前記少なくとも一方の作動流体の押しのけ容積との間の遅延の変化を考慮に入れるようになっていてもよい。
実際のところ、電気制御式のバルブの能動的な制御(典型的には下死点又は上死点付近で行われる)と、その結果として押しのけられる作動流体の押しのけ容積(下死点と上死点の間で最大値に到達する)との間には遅延が存在する。したがって、この遅延、及び回転シャフトの回転数に伴う遅延の変動を考慮に入れることができる。遅延は、典型的には回転シャフトの回転数に反比例する。
前記回転シャフトの回転数を考慮に入れた需要信号の処理は、前記回転シャフトの回転数及び/又は前記圧力信号により表される前記圧力に伴う、押しのけ容積需要信号における与えられた変化に対する前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記トルクの応答の振幅における変化をさらに考慮に入れるようになっていてもよい。
トルク応答の振幅は回転シャフトの回転数に伴って変化するので、押しのけ容積需要信号の変化に対する前記ポンプ及び/又はモータのトルク応答の遅延及び振幅の双方が考慮されてもよい。
前記需要補償モジュールは、例えばフィードバックフィルタ等のフィルタを用いて、前記振動のうちの1以上(又は全て)に応答する信号をフィルタにかけて前記減衰信号を決定するようになっていてもよい。
前記振動に応答する信号は、例えば、高圧作動流体ライン内の圧力や、回転シャフトにおけるトルク、又は回転シャフトの回転数であってもよい。
前記減衰信号(例えば減衰するトルク)は、前記要求需要信号又はフィードフォワードフィルタを用いて前記要求需要信号(例えばトルク需要信号)を処理することにより得られる値(例えばトルク値)に可算されてもよい。
前記フィルタ(典型的にはフィードバックフィルタ)は、バンドパスフィルタを備えていてもよい。
通常、前記振動に応答する信号のフィルタリングは、典型的には、減衰が実用的ではない低周波数を除去し、及び/又は、押しのけ容積需要信号に対する作動流体の正味押しのけ容積の応答の遅延が大きくなって十分に減衰することができないような高周波数を除去する。
前記振動に応答する信号のフィルタリングは、前記回転シャフトの前記回転数に応じて変化する位相進み(該位相進みは周波数に依存する場合がある)を有するフィルタ(例えばフィードバックフィルタ)によって実行されてもよい。位相進みは正又は負であってもよい。
前記フィルタ(例えばフィードバックフィルタ)は、前記回転シャフトの前記回転数に応じて、可変の振幅応答を有していてもよい。前記フィルタの振幅応答は、回転シャフトの回転数に応じて異なる周波数又は周波数領域において最大のゲインを有していてもよい。前記フィルタの振幅応答は、回転シャフトの回転数に応じて異なる周波数又は周波数領域において一定のゲインを有していてもよい。前記フィルタのゲインは、高周波及び低周波においてゼロに近づく前記押しのけ容積需要信号の関数であってもよく、それらの間で実質的に一定のゲインを有していてもよい。それよりも小さい周波数においてゲインが減少する周波数又はそれよりも大きい周波数においてゲインが減少する周波数は、回転シャフトの回転数に応じて異なっていてもよい。
前記フィルタ(例えばフィードバックフィルタ)の位相進みは、周波数に依存してもよい。よって、前記フィルタによって周波数の信号に加えられる位相進みは、前記信号の周波数及び回転シャフトの回転数の双方に応じて異なっていてもよい。
1以上の前記振動は前記回転シャフトに連結された構成要素の振動であり、前記振動に応答する前記信号は前記回転シャフトの前記回転数を表すものであってもよい。
1以上の前記振動は、前記油圧トランスミッションが取り付けられる機械の構成要素の振動であり、前記振動に応答する前記信号は、前記振動に対する感受性を有するセンサから受け取られる信号であってもよい。
例えば、1以上の前記振動は風力発電装置のブレードにおける振動であってもよく、前記センサはブレードの曲げを測定するための歪みゲージであってもよい。1以上の前記振動は風力発電装置のタワーにおける振動であってもよく、前記センサはタワーの動きを測定する加速度計であってもよい。このように、前記センサは、例えば、歪みゲージや加速度計であってもよい。
前記要求需要信号は、回転シャフト又は回転シャフトに連結される構成要素における所望のトルクを表すトルク需要信号であってもよい。例えば、油圧トランスミッションが風力発電装置の一部であって、油圧ポンプ及び油圧モータの前記少なくとも一方が油圧ポンプである場合には、前記トルク需要信号は、風車の駆動シャフトにおける所望のトルクを表すものであるかもしれない。油圧トランスミッションが車両の一部であって、油圧ポンプ及び油圧モータの前記少なくとも一方が油圧モータである場合には、前記トルク需要信号は、前記油圧モータの出力シャフトに連結される負荷における所望のトルク(例えば車両のホイールに加わるトルク)を表すものであるかもしれない。
前記要求需要信号がトルク需要信号である場合、前記需要補償モジュールは、典型的には、前記トルク需要信号を処理して、補償されたトルク信号を求める。この補償されたトルク信号は、前記1以上の振動の周波数及び回転シャフトの回転数を考慮に入れて計算され、これにより、前記1以上の振動の周波数及び前記回転シャフトの回転数に伴う、前記押しのけ容積需要信号に対する前記シリンダによる前記正味押しのけ容積の前記応答の振幅及び位相における変化を補償する。この場合、前記減衰信号は、前記1以上の振動の周波数及び回転シャフトの回転数を考慮に入れて計算されるトルク減衰信号であり、これにより、前記1以上の振動の周波数及び前記回転シャフトの回転数に伴う、前記押しのけ容積要求信号に対する前記シリンダによる前記正味押しのけ容積の前記応答の振幅及び位相における変化を補償する。補償されたトルク信号を得るための前記トルク需要信号の処理は、典型的には、前記トルク減衰信号を前記トルク需要信号に加算することを含む。
前記需要補償モジュールは、典型的には、高圧作動ライン内の圧力を示す圧力信号を受け取る圧力入力部を備える。前記押しのけ容積需要信号は、前記補償されたトルク及び前記圧力信号を、例えば前記補償されたトルク信号により表されるトルクを前記圧力信号で表される圧力で除するなどして、処理することによって計算されてもよい。
初期設定では、前記要求需要信号は、前記減衰信号を考慮しては処理されない。そのような場合、前記要求需要信号及び前記減衰信号を処理して、1以上の振動の検知に応答して前記押しのけ容積需要信号を計算するようになっていてもよい。
典型的には、前記制御手段は、シリンダ作動容積の各サイクルについて、各シリンダが、そのシリンダによる作動流体の正味押しのけ容積が存在する(すなわち決定される正味押しのけ容積がゼロよりも大きい)動作サイクルを実行するべきか、それとも作動流体の正味押しのけ容積が存在しない(すなわち決定される正味押しのけ容積がゼロである)非動作サイクルを実行するべきかを決定する。典型的には、前記制御手段は、少なくとも前記油圧ポンプ又は油圧モータの前記少なくとも一方が回転シャフト1回転あたりの最大可能押しのけ容積よりも少ない押しのけ容積で作動している場合には、シリンダ作動容積のサイクルの少なくとも一部が非動作サイクルであることを特定する。典型的には、押しのけ容積需要(前記押しのけ容積需要信号によって表される押しのけ容積の値)の少なくともある範囲について、前記制御手段は、各サイクルにおいて同一の正味押しのけ容積が決定される非動作サイクル又は動作サイクルのみが存在すべきであることを決定する。典型的には、押しのけ容積需要の少なくともある範囲について、前記制御手段は、各サイクルにおいてシリンダによる作動流体の最大の正味押しのけ容積が決定される非動作サイクル又は動作サイクルのみが存在すべきであることを決定する。いくつかの実施形態では、少なくとも一部の動作サイクルの中で、前記制御手段は、あるシリンダが正味押しのけ容積の最大値の一部(即ち、ゼロよりも大きく1よりも小さい割合)である正味押しのけ容積を生成すべきであることを決定する。典型的には、前記制御手段は、押しのけ容積需要が前記油圧ポンプ及び油圧モータの前記少なくとも一方の最大押しのけ容積よりも小さい閾値を下回る場合にのみ、あるシリンダがある動作サイクル中に正味押しのけ容積の最大値の一部である正味押しのけ容積を生成すべきであることを決定する。典型的には、前記制御手段が、動作サイクル中のシリンダによる最大正味押しのけ容積の一部である正味押しのけ容積を生成する動作サイクルをシリンダが行うべきであることを決定する場合には(例えば、押しのけ容積需要が所定の範囲内である場合)、動作サイクル中のシリンダによる最大正味押しのけ容積の一部である正味押しのけ容積を生成する動作サイクルをシリンダが行う動作サイクルは、少なくとも何回かの非動作サイクル又は少なくとも何回かの、動作サイクル中のシリンダによる最大正味押しのけ容積が選択される動作サイクルの間に散在するように行われる。非動作サイクルと、シリンダにより最大正味押しのけ容積が押しのけられる動作サイクルと、最大正味押しのけ容積の一部が押しのけられる動作サイクルとが散在する押しのけ容積需要の値の範囲が存在してもよい。
本発明は、第2の態様において、本発明の第1の態様に係る油圧トランスミッションと、前記油圧ポンプの前記駆動シャフトに連結される風車ロータと、前記油圧モータの前記出力シャフトに連結された発電機と、を備える風力発電装置にも及ぶ。
本発明は、第3の態様において、本発明の第1の態様に係る油圧トランスミッションと、前記油圧ポンプの前記駆動シャフトに連結されるエンジンと、前記油圧モータの出力シャフトに連結されるアクチュエータ(例えばホイール)と、を備える車両にも及ぶ。
前記油圧ポンプ及び油圧モータの少なくとも一方が油圧ポンプである場合、前記回転シャフトは、典型的には、前記駆動シャフトであるか、又は前記駆動シャフトに連結される。前記油圧ポンプ及び油圧モータの少なくとも一方が油圧モータである場合、前記回転シャフトは、典型的には、前記出力シャフトであるか、又は前記出力シャフトに連結される。
本発明は、第4の態様において、油圧トランスミッションにおける油圧ポンプ又は油圧モータの少なくとも一方を制御する方法であって、
前記油圧トランスミッションは、
可変容量型の油圧ポンプと、
可変容量型の油圧モータと、
前記油圧ポンプに連結された、前記油圧ポンプを駆動するための駆動シャフトと、
前記油圧モータに連結された、負荷への連結のための出力シャフトと、を備え、
前記油圧ポンプ及び油圧モータの少なくとも一方は、
回転シャフトと、
前記回転シャフトの位置又は回転数を計測するためのシャフトセンサと、
少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
前記回転シャフトの回転とともに周期的に変化する作動容積を有する複数のシリンダと、
低圧作動流体ライン及び高圧作動流体ラインと、
各シリンダと、前記低圧作動流体ライン及び前記高圧流体ラインとの間の作動流体の流れを調節するための複数のバルブであって、前記バルブの少なくとも1つは、各シリンダと関連する電気制御式の弁であるバルブと、を備え、
前記方法は、
要求需要信号及び前記回転シャフトの回転数を示すシャフト速度信号を受け取ること、
1以上の振動を減衰させるために計算される減衰信号を計算すること、
前記用固有需要信号及び前記減衰信号を処理して押しのけ容積需要信号を計算すること、及び
前記電気制御式の弁を能動的に制御して、それによりシリンダ容積の各サイクルにおける各シリンダによる作動流体の前記正味押しのけ容積を決定し、前記正味押しのけ容積の時間平均を前記押しのけ容積需要信号によって示される作動流体の前記押しのけ容積に合致させることを含み、
前記減衰信号は、前記1以上の振動の周波数及び前記回転シャフトの回転数を考慮に入れて計算され、それにより前記押しのけ容積需要信号に対する前記シリンダによる前記正味押しのけ容積の応答の振幅及び位相の前記1以上の振動の前記振動数及び前記回転シャフトの前記回転数に伴う変化を補償することを特徴とする方法にも及ぶ。
1以上の前記振動は、回転シャフトの速度における振動であってもよいし、回転シャフトに固定して取り付けられた構成部品の振動であってもよい。1以上の前記振動は、回転シャフトのトルクにおける振動であってもよい。よって、減衰信号は、回転シャフトの回転数を処理することによって計算されてもよい。例えば、1以上の前記振動は、回転シャフトの回転数の振動であってもよく、例えばそのような振動は、ドライブトレインのねじれの力に起因して発生する。
1以上の前記振動は、高圧作動流体ライン内の圧力における振動でもよい。したがって、前記減衰信号は、受け取った回転シャフト内の圧力を示す圧力信号を処理することによって計算されてもよい。前記振動は、例えば、高圧及び低圧作動流体ラインと、可変容量型ポンプ及び可変容量型モータとを含む油圧回路内の作動流体の振動であってもよい。
1以上の前記振動は、油圧トランスミッションに機械的に繋がっている(例えば機械的に連結される)構成部品(例えば、油圧トランスミッションを含む機械(例えば風力発電装置や車両)の構成部品)の振動であってもよい。前記減衰信号は、前記振動の1以上(又は全て)に対して感受性を有する受信信号(例えば、振動する構成部品(例えば、風力発電装置のブレードや、風力発電装置のタワーや、浮体プラットフォームの基礎)に取り付けられた風速計から受け取った信号)を処理することによって計算されてもよい。
前記要求需要信号により表される要求需要は、例えば、単位時間当たりの押しのけ容積レート(例えば、1秒あたりの作動流体の体積)又は回転シャフトの1回転当たりの押しのけ容積レート(例えば、1回転あたりの作動流体の体積)を示す値であってもよく、又はトルク(トルク需要)を示す値であってもよい。単位時間当たりの押しのけ容積レートは、回転シャフト1回転当たりの押しのけ容積レートと、回転シャフトの回転数との積である。トルクは押しのけ容積レート(単位時間当たりの体積)及び高圧マニホールド内の圧力に比例する。いずれの場合も、要求需要信号によって表される要求需要は任意の適切な単位で特定することができ、いくつかの実施形態では、最大値に占める割合(例えば、回転シャフトの1回転当たり押しのけられ得る作動流体の最大可能容積に占める割合としての、回転シャフトの1回転当たり押しのけられようとする作動流体の体積)として特定される。
前記方法は、高圧作動流体ライン内の圧力を示す圧力信号を受け取ることを含んでもよい。
前記要求需要信号は、トルク需要信号であってもよい。前記方法は、前記トルク需要信号及び前記減衰信号を処理して、補償されたトルク信号:を求めることを含んでもよい。前記補償されたトルク信号及び前記圧力信号を処理して前記押しのけ容積需要信号を計算してもよい。
前記押しのけ容積需要信号を決定するための前記補償されたトルク信号及び前記圧力信号の処理は、前記補償されたトルク信号で表されるトルクを前記圧力信号で表される圧力で除することを含んでもよい。
前記受け取った需要信号を処理するステップは、需要補償モジュールによって実行されてもよい。前記電気制御式の弁は、前記押しのけ容積需要信号に応答してバルブ信号生成モジュールにより制御されもよい。
前記要求需要信号は、前記減衰信号を考慮して処理されなくてもよい。そのような場合、前記要求需要信号及び前記減衰信号を処理して、1以上の振動の検知に応答して前記押しのけ容積需要信号を計算するようになっていてもよい。
前記受け取った需要信号は、フィードフォワードフィルタを用いて処理されてもよく、該フィードフォワードフィルタは、1以上の周波数帯域において1以上の信号(例えば、前記受信した需要信号及び/又は前記圧力信号)の成分を減衰させるようになっていてもよい。前記周波数帯のいくつかまたは全ては、前記回転シャフトの回転数によって変化しなくてもよい。
前記受け取ったシャフト速度信号に依存する前記受け取った需要信号の処理は、前記回転シャフトの回転数に伴う、前記押しのけ容積需要信号の変化と、その結果として生じる前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの前記少なくとも一方による作動流体の押しのけ容積との間の遅延の変化を考慮するようになっていてもよい。
前記受け取ったシャフト速度信号に依存する前記受け取った需要信号の処理は、前記回転シャフトの回転数及び/又は前記圧力信号により表される前記圧力に伴う、押しのけ容積需要信号における与えられた変化に対する前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの前記少なくとも一方の前記トルクの応答の振幅における変化をさらに考慮するようになっていてもよい。
トルク応答の振幅は回転シャフトの回転数に伴って変化するので、押しのけ容積需要信号の変化に対する前記ポンプ及び/又はモータのトルク応答の遅延及び振幅の双方が考慮されてもよい。
前記減衰信号を計算するステップは、前記振動に応答する信号をフィルタにかけることを含んでもよい。前記受け取った需要信号がトルク信号である場合、前記方法は、前記振動に応答する信号をフィルタにかけることにより減衰トルクを計算することを含んでもよい。
前記振動に応答する信号は、例えば、高圧作動流体ライン内の圧力や、回転シャフトにおけるトルク、又は回転シャフトの回転数であってもよい。前記振動に応答する信号は、前記振動を計測するセンサから受け取られる信号であってもよく、例えば、振動する動きや歪みを測定する加速度計や歪みゲージからの信号であってもよい。
前記減衰信号(例えば減衰トルク)は、前記要求需要信号又はフィードフォワードフィルタを用いて前記要求需要信号(例えばトルク需要信号)を処理することにより得られる値(例えばトルク値)に可算されてもよい。
前記振動に応答する前記信号をフィルタにかけるステップは、バンドパスフィルタを用いて前記信号をフィルタにかけることを含んでもよい。前記振動に応答する前記信号のフィルタリングは、前記回転シャフトの回転数に応じて、可変の位相進みを与えることを含んでもよい。前記振動に応答する前記信号のフィルタリングは、前記回転シャフトの回転数に応じて、可変のゲインを与えることを含んでもよい。前記位相進みは、周波数に依存してもよい(前記1以上の振動の周波数に依存してもよい)。したがって、前記位相進みは前記信号の周波数と前記回転シャフトの回転数の双方によって異なる。
1以上の前記振動は前記回転シャフトに連結された構成要素の振動であり、前記振動に応答する前記信号は前記回転シャフトの前記回転数を表す信号であってもよい。前記振動は、前記油圧トランスミッションが取り付けられる機械の構成要素の振動であり、前記振動に応答する前記信号は、前記振動に対する感受性を有するセンサから受け取られる信号であってもよい。
例えば、1以上の前記振動は風力発電装置のブレードにおける振動であってもよく、前記センサはブレードの曲げを測定するための歪みゲージであってもよい。1以上の前記振動は風力発電装置のタワーにおける振動であってもよく、前記センサはタワーの動きを測定する加速度計であってもよい。このように、前記センサは、例えば、歪みゲージや加速度計であってもよい。
本発明の第4の態様に係る方法のさらなる特徴は、本発明の第1の態様について説明したものに対応する。
以下に、本発明の例示的な実施形態を、下記内容の図面を参照して説明する。
一実施形態に係る風力発電装置の概略構成図である。 一実施形態に係る油圧ポンプの概略構成図である。 油圧ポンプのマシンコントローラの概略構成図である。 トランスミッションコントローラの動作のフロー図である。 個々のシリンダによる押しのけ容積を決定するための押しのけ容積決定アルゴリズムのフロー図である。 図6A及び図6Bは、押しのけ容積決定アルゴリズムの繰り返しの実行を示す表である。 油圧ポンプの押しのけ容積制御ロジックを示す概略図である。 異なる回転数における適切な位相進みと制御信号の周波数の関係を示すグラフである。 異なる回転数における適切な増幅器ゲインと制御信号の周波数の関係を示すグラフである。
図1に示す風力発電装置1はナセル2を備え、ナセル2はタワー4に支持され、複数のブレード8が取り付けられるタービン6を有する。
ナセル2は、油圧トランスミッション10を収容し、油圧トランスミッション10は、駆動シャフト14を介して前記タービン6に連結される回転シャフトを有する油圧ポンプ12を備える。前記油圧トランスミッション10は、発電機駆動シャフト20を介して発電機18に連結される回転シャフトを有する油圧モータ16をも含む。前記発電機18は、コンタクタ22を介して配電網に連結される。
油圧トランスミッション10の内部では、作動流体として機能する油がタンク24から低圧作動流体ライン26を通って油圧ポンプ12の入力側に供給される。加圧された油は、油圧ポンプ12の出力側から、油空圧アキュムレータ30と連通する高圧作動流体ライン28を通って油圧モータ16の入力側へと運ばれる。
前記ナセル2は、制御信号を油圧ポンプ12及び油圧モータ16に送って油圧ポンプ12及び油圧モータ16の押しのけ容積を調整することで油圧トランスミッション10を制御するトランスミッションコントローラ32をも収容する。制御信号(押しのけ容積需要信号)は、前記油圧ポンプ12及び油圧モータ16による押しのけ容積を要求する。該押しのけ容積は最大押しのけ容積に対する割合として表現される。押しのけ容積(1秒あたりの作動流体の体積)の絶対容積は、最大押しのけ容積に対する割合と、前記油圧ポンプ12又は油圧モータ16の回転シャフトの1回転あたりに押しのけられ得る最大容積と、油圧ポンプ12又は油圧モータ16の回転シャフトの回転速度(1秒あたりの回転数)との積となる。このように、トランスミッションコントローラ32は、駆動シャフト14を介して加えられるトルク(油圧ポンプ12の押しのけ容積(1秒あたりの体積)及び高圧作動流体ライン28内の圧力に比例する)を調節することができる。トランスミッションコントローラ32は、油圧モータ16の押しのけ容積(1秒あたりの容積)及び高圧作動流体ライン28内の圧力に依存する電力生成率を調整することもできる。高圧作動流体ライン28内の圧力は、油圧ポンプ12が、油圧モータ16よりも大きな押しのけ容積(1秒あたりの体積)で油を押しのける場合に増加し、油圧モータ16が、油圧ポンプ12よりも小さな押しのけ容積(1秒あたりの体積)で油を押しのける場合に減少する。前記油空圧アキュムレータ30は、高圧側の作動流体の体積が変化することを許容する。一実施形態では、複数の油圧ポンプ12及び/又は複数の油圧モータ16が、高圧作動流体ライン28と流体的に連通し、そのため、各々の押しのけ容積が考慮されなければならない。
トランスミッションコントローラ32は、入力として、前記油圧ポンプ12及び油圧モータ16の回転シャフトの回転数、及び、高圧作動流体ライン28内圧力の計測結果を含む信号を受け取る。トランスミッションコントローラ32は、風速計34からの風速信号、配電網からの情報、制御信号(例えば起動又は停止の指令や、突風に前もって高圧作動流体ライン28の圧力を増加又は減少させるための指令等)、又は他のデータを必要に応じて受け取ってもよい。
トランスミッションコントローラ32は、タワー4又はナセル2の中に配置された加速度計36を用いて計測することができるタワー4における共鳴や、ブレード8に取り付けた加速度計38を用いて計測することができるブレード8における振動等といった、風力発電装置1における共振を考慮してもよい。
この例の目的のために、制御手段はトランスミッションコントローラ32を備え、該トランスミッションコントローラ32はソリッドステートメモリ等の有形のコンピュータ可読媒体を備えるデータストレージ42と電気的に接続するプロセッサ40を含む。該データストレージ42にはプログラム及び運転時に必要なデータが記憶される。前記制御手段は、油圧ポンプ12及び油圧モータ16に、トランスミッションコントローラ32から要求される押しのけ容積に応答するバルブ制御信号を生成するマシンコントローラ(図1には示されない)を備える。当業者は、制御手段は、各々が制御機能の全体の一部を実行する複数の分散したコンピュータデバイスとして実装されてもよく、単一の装置として実装されてもよいことを理解するであろう。
図2は、シリンダの内側表面と、回転シャフト108から偏心カム110によって駆動され、シリンダの作動容積を周期的に変化させるようにシリンダ内部を往復運動するピストン106と、によって画定される作動容積102を有する複数のシリンダ100を備える、電子的に整流された流体作動機械の形式の油圧ポンプ16を示す図である。回転シャフト108は、発電機駆動シャフト20に固く接続され、該発電機駆動シャフト20とともに回転する。シャフト位置及び速度センサ112は、ある瞬間の回転シャフト108の角度位置及び回転数を測定し、信号ライン114を通して油圧ポンプ12のマシンコントローラ116に知らせる。これによりマシンコントローラ116がその瞬間の各シリンダ100のサイクルの位相を特定することができる。
シリンダ100は、それぞれ、電子的に作動される面シールポペット弁の形式の低圧バルブ(LPV)118と関連している。低圧バルブは、それぞれが関連するシリンダ100に向かって内側に向いており、シリンダ100から低圧作動流体ライン120に延びるチャネルを選択的にシールするように動作可能である。低圧作動流体ライン120は、1つ又はいくつかの、又は図に示されるように全てのシリンダ100を、風力発電装置1の低圧作動流体ライン26に接続するようになっていてもよい。前記LPVは、シリンダ100内部の圧力が低圧作動流体ライン120内の圧力以下になると、すなわち吸入ストローク中に、シリンダ100を低圧作動流体ライン120と流体的に接続させるように受動的に開くが、LPV制御ライン124を介したマシンコントローラ116の能動的な制御の下で、シリンダ100の低圧作動流体ライン120との流体的な接続を切断するように選択的に閉弁可能な、ノーマルオープンソレノイドクローズ型のバルブである。別の電子制御式のバルブ、例えばノーマルクローズソレノイドオープンのバルブを用いてもよい。
シリンダ100はそれぞれ、圧力作動送出し弁の形式の高圧バルブ(HPV)126とも関連している。HPV126はシリンダ100から外側に向いて開き、シリンダ100から高圧作動流体ライン128に延びるチャネルをシールするように動作可能である。高圧作動流体ライン128は、1つ又はいくつかの、又は図に示されるように、全てのシリンダ100を、前記油圧トランスミッション10の高圧作動流体ライン28に接続するようになっていてもよい。前記HPV126は、シリンダ100内の圧力が高圧作動流体ライン128内の圧力を超えると受動的に開くノーマルクローズ圧力オープンのチェック弁として機能する。HPV126は、関連するシリンダ100の圧力によってそのHPV126が一旦開かれると、マシンコントローラ116がHPV制御ライン132を介して選択的に開弁状態を維持してもよい、ノーマルクローズソレノイドオープンのチェック弁として機能してもよい。典型的には、HPV126は、高圧作動流体ライン128内の圧力に抗ってマシンコントローラ116によって開弁することはできない。HPV126は、それに加え、高圧作動流体ライン128には圧力が存在するがシリンダ100には存在しない場合に、マシンコントローラ116の制御の下で開弁可能であってもよく、又は、例えば、バルブが国際公開第2008/029073号又は国際公開第2010/029358号に記載のタイプのものであり前記文献に記載の方法にしたがって作動するもの等の場合、部分的に開弁可能であってもよい。
例えば、欧州特許出願公開第0361927号、欧州特許出願公開第0494236号及び欧州特許出願公開第1537333号(これらの内容をここに引用し、本明細書の開示として取り入れるものである)に記載の通常モードの運転では、ポンプコントローラは、油圧ポンプによる高圧作動流体ラインへの流体の正味の押しのけ容積レートを、典型的には、関連するシリンダのサイクルにおける最大容積の点の付近で1以上の前記LPVを能動的に閉じることによって選択する。そうすると低圧作動流体ラインへの通路が閉じられ、この後の収縮ストロークでは該関連するHPVを通って流体が外側に移動させられる。
モータコントローラが、油圧モータによる高圧作動流体ラインからの流体の正味押しのけ容積レートを、1以上のLPVを、それが関連するシリンダのサイクルの最小容積の点の直前に能動的に閉じることで選択し、低圧作動流体ラインへの通路が閉じられて、残りの収縮ストロークによってシリンダ内の流体が圧縮される、という点を除けば、モータは上記と同様に作動する。前記関連するHPVは、そのHPV前後の圧力が等しくなり、少量の流体が該関連するHPVを通って外へ移動させられると開く。モータコントローラはその後、典型的には該関連するシリンダのサイクルにおいて最大容積の付近となるまで、該関連するHPVを開弁されたままに維持して、高圧作動流体ラインからの流体を許容し回転シャフトにトルクを作用させる。いくつかの実施形態では、必要に応じて、モータが選択的にポンプとして機能することができる。そのようなケースでは、LPVは前述のポンピングの手順に従って制御される。
ポンプコントローラおよびモータコントローラは、選択された正味の押しのけ容積レートを満たすように、流れを生成し、又はシャフトトルク若しくは出力を生成するために、LPVの閉弁及びHPVの開弁の数及び順序を選択する。ポンプにおいては、HPVは完全に受動的に作動するようになっていてもよく、チェック弁であってもよい。モータにおいては、HPVは能動的に制御される。また、モータコントローラは、HPVを閉じる位相をシリンダ容積の変化に対して微細に変化させるように能動的に制御し、高圧作動流体ラインから低圧作動流体ラインへの、又はその逆の、流体の正味の押しのけ容積レートを選択する。
図2におけるポート122,123の矢印は、油圧ポンプ12における流体の流れを示す。油圧モータ16では、流れはその逆になる。圧力リリーフ弁134が、油圧ポンプ12を損傷から保護するようになっていてもよい。
図3は、油圧ポンプ12のマシンコントローラ116の概要構成図である。モータコントローラの構成はこれに対応する。プロセッサ150(例えばマイクロプロセッサやマイクロコントローラ等)は、バス152を通してメモリ154及び入出力ポート156と電子的に通信するようになっている。メモリ154は、シリンダ作動容積の各サイクルにおいて各シリンダ100によって押しのけられる作動流体の正味の容積を決定するためのアルゴリズムの実行が実装されるプログラム158とともに、累積押しのけ容積誤差値を格納する1以上の変数160と、例えば各シリンダ角度位置に関するデータ163や各シリンダが無効とされているか否かに関するデータ164等の各シリンダ100に関するデータを格納するデータベース162と、を格納する。いくつかの実施形態では、前記データベース162は各シリンダ100が動作サイクルを行った回数165を格納する。
マシンコントローラ116は、押しのけ容積需要信号170、シャフト位置(すなわち、方向)信号166、及び、典型的には高圧作動流体ライン128内の圧力の計測値168を受信する。マシンコントローラ116からの出力は、高圧バルブ制御ライン132を通る高圧バルブ制御信号及び低圧バルブ制御ライン124を通る低圧バルブ制御信号を含む。マシンコントローラ116は、シリンダ100からの押しのけ容積の総量を、時間をかけて押しのけ容積需要信号に合致させることを目標とするように構成される。シャフト位置は、シリンダ作動容積のサイクルと位相の関連性をもってバルブ制御信号が生成されることを可能とすることが要求される。回転シャフト108の回転数は、シャフト位置の変化率から計算することができる。圧力の計測値は、押しのけられた作動流体の正確な量を特定するために、又は他の計算において、用いることができる。マシンコントローラ116は、シリンダ100が故障しているか、そしてそのため無効とされているか否かを示す信号であって、データベース162がそれに基づいて更新されることを可能とするための信号を受信してもよい。
図4に示す手順による油圧トランスミッション10の運転中、トランスミッションコントローラ32は、タービン6の回転数(タービンと油圧ポンプの回転シャフトは連結されているため、これは、該回転シャフト108の回転数と同一であるか、又は該回転シャフト108のギア比である)及び高圧作動流体ライン28内の圧力とともに、風速を含む入力信号を受信する(200)。次に、トランスミッションコントローラ32は、複数の異なる風速における理想目標トルク及びシャフト回転速度をまとめたルックアップテーブル204を参照して、油圧ポンプ12によりタービン6に作用させる目標トルク(油圧ポンプ12に対する要求需要信号であり、この場合はトルク需要信号である)を決定する(202)。目標トルクが決定されると、その後トランスミッションコントローラ32は以下において図7を参照して説明するトルク補償ステップを実行し、これにより補償されたトルク値を計算する(206)。該補償されたトルク値は、油圧ポンプ12の押しのけ容積の計算に用いられる(208)。作動流体の容積及び押しのけ容積レートは、適切な単位を用いて計算することができる。この目標押しのけ容積は、例えば、油圧ポンプ12が提供可能な最大押しのけ容積に対する割合として計算することができる。この例においては、押しのけ容積は、シリンダ100あたりの最大出力の平均比率として表現される。これが表す押しのけ容積の実レートは、最大押しのけ容積の割合の平均、1つのシリンダ100により押しのけられ得る最大容積、シリンダ100の数、及び油圧ポンプ12の回転シャフト108の回転数の積となる。結果として得られるトルクは、高圧作動流体ライン128内の圧力にも比例する。
油圧ポンプ12の押しのけ容積が計算されると、油圧モータ16の押しのけ容積も計算することができる。典型的には、油圧モータ16の押しのけ容積は、最大効率で電力を生成するように計算される。しかし、いくつかの他のファクターを考慮に入れてもよい。例えば、油圧モータ16の押しのけ容積は、高圧作動流体ライン内の圧力を変化させるように変化させてもよい。なお、高圧作動流体ライン内の圧力は、油圧モータ16の押しのけ容積が油圧ポンプ12による押しのけ容積よりも小さい時に増加し、油圧モータ16の押しのけ容積が油圧ポンプ12の押しのけ容積よりも大きい時に減少する。他のファクターが存在してもよい。例えば、発電機18の巻線損失を低減し、発電効率を高めるために、発電機18は、実質的に一定のトルクでの運転とスイッチ切断との間で切り替えられることが望ましい。再度になるが、以下に図7を参照して説明するように、油圧モータ16の押しのけ容積を計算するこのステップは、補償されたトルク値を用いてもよい。
いくつかの実施形態では、トルク補償ステップは、振動の検知に応答した場合にのみ行われ、振動が検知されないときには、油圧ポンプ12(及び/又は油圧モータ16)の押しのけ容積需要を計算するために目標トルクが直接用いられる。
図5は、各シリンダ100による正味押しのけ容積を連続して決定するために油圧ポンプ12によって実行される手続きを示す図である。この手続が開始すると(300)、格納された変数Error(k)160がゼロに設定される(302)。該変数Error(k)は、押しのけ容積需要(Demand)の以前の値と、マシンコントローラ116により決定された正味押しのけ容積(Displacement (k))の以前の値との差を格納する。
その後、油圧ポンプ12の回転シャフト108は、ある1個のシリンダ100の決定ポイントに達するまで回転し、kの値を増加させる(304)。図2に示す例においては、8個のシリンダ100が存在し、したがって各決定ポイントは、回転シャフト108の回転において45°ずつ離れている。決定ポイントと決定ポイントの間に生じる実際の時間は、したがって、回転シャフト108が45°回転するのに必要な時間であって、これは該回転シャフト108の回転数に反比例する。
各決定ポイントにおいて、マシンコントローラ116は、トランスミッションコントローラ32から受け取った押しのけ容積需要(Demand)を読み込む(306)。そしてマシンコントローラ116は、Sigma (k)=Error(k)+押しのけ容積需要(Demand)を計算する(308)。次に、考慮されているシリンダ100のステータスがチェックされる(310)。これは、シリンダ100のデータのデータベース162,164を参照して実行される。もしシリンダ100が無効にされていると判断された場合(例えば、そのシリンダが故障している場合等)は、そのシリンダ100についてはそれ以上の行動はとられない。このメソッドは、次のシリンダ100の決定ポイントに達すると、ステップ304から繰り返される。
シリンダ100が無効にされていないと判断された場合は、その後、Sigma (k)はシリンダ100により押しのけられる流体の容積と比較される(312)。この値(VOL)は、採り得るオプションが、正味押しのけ容積の存在しない非動作サイクルか、又は、シリンダ100による作動流体の最大押しのけ容積が選択される完全な押しのけ容積動作サイクルのいずれかだけである場合には、単純に、そのシリンダ100によって押しのけ可能な作動流体の最大容積であってもよい。しかし、VOLは、いくつかの場合において(例えば、シリンダの最大押しのけ容積の一部のみが押しのけられる部分サイクルを実行することが望まれる場合等)、この最大押しのけ容積よりも小さくてもよい。
Sigma (k)がVOLよりも大きい場合には、そのシリンダ100が、VOLに等しい容積の作動流体を押しのける動作サイクルを実行することが決定される。Sigma (k)がVOL以下である場合には、そのシリンダ100が、次のシリンダ100作動容積のサイクルにおいて非動作サイクルとなり、正味押しのけ容積がゼロとなることが決定される。
制御信号は、その後、決定されたように動作サイクル又は非動作サイクルを考慮対象のシリンダ100に実行させるため、該シリンダ100の低圧及び高圧バルブ126に送られる。
このステップは、押しのけ容積需要(Demand)と、押しのけ容積需要(Demand)の以前の値とマシンコントローラ116により決定された正味押しのけ容積(Displacement (k))の以前の値との差(このケースでは、格納された誤差の形をとっている)と、を効果的に考慮に入れ、そして、Sigma (k)が押しのけ容積を超える場合には、シリンダ100に作動流体の正味押しのけ容積を生成する動作サイクルを実行させることにより、シリンダ100による作動流体の正味押しのけ容積の時間平均を、押しのけ容積需要(Demand)によって表される押しのけ容積の時間平均に合致させる(314)。このような場合、押しのけ容積誤差(Error (k))は、Sigma (k) −アクティブなシリンダ100による押しのけ容積(Displacement (k))に設定される。
そして押しのけ容積誤差(Error (k))の値160が更新され、Error
(k+1)がSigma (k)−決定された押しのけ容積(Displacement (k))に設定される。次のシリンダ(k+1)の決定ポイントに到達すると、この手順がステップ304から再度開始される。
押しのけ容積誤差値(Error (k))160は、それまでに要求された押しのけ容積と、実際に押しのけられた容積との差の記録を、適切な単位で保持している。各サイクルにおいて、要求された押しのけ容積が押しのけ容積誤差値に可算され、実際に選択された押しのけ容積が減算される。効率的なことに、押しのけ容積誤差と要求された押しのけ容積需要との和が閾値(このケースではVOL)を超えるときはいつでも動作サイクルとなる。
したがって、押しのけ容積決定アルゴリズムの各実行において、押しのけ容積誤差値(Error (k))は、押しのけ容積需要(Demand)を加算し、該アルゴリズムの実行中に決定される作動流体の正味押しのけ容積(Displacement (k))を減算することで更新される。
このようにして、マシンコントローラ116は、押しのけ容積決定アルゴリズムが実行される回ごとに、押しのけ容積需要(Demand)を加算することで更新される累積の押しのけ容積需要誤差(Error (k))を格納し、押しのけ容積決定アルゴリズムは、累積の押しのけ容積需要と、Sigma (k)が閾値を超えるたびに動作サイクルを実行させることによる累積の押しのけ容積との差を考慮に入れる。
当業者は、この押しのけ容積決定アルゴリズムの効果は、いくつかのやり方で得ることができることを理解するであろう。例えば、押しのけ容積誤差(Error (k))から要求された押しのけ容積(Displacement (k))を減算するのではなく、ある期間にわたり、それまでに要求された作動流体の体積(Accumulated Demand (k))と、それまでに押しのけられた作動流体の体積(Accumulated Displacement (k))とを加算し、例えば、Accumulated Demand (k)−Accumulated Displacement (k)が閾値(VOL)を超えるときには毎回動作サイクルを選択することで、前記の2つが均等に合致し続けるように個々のシリンダの押しのけ容積を決定することも可能である。
図6Aは、シングルローブのカムの周りに等間隔に配置された8個のシリンダが存在する場合であって、全ての動作サイクルにおける押しのけ容積が1つのシリンダによって押しのけることができる最大の容積に等しく、押しのけ容積需要が最大シリンダ押しのけ容積の63%で一定である場合の例において、Error (k)とSigma (k)の変化、及び、各シリンダについてなされた決定の例を示す表である。図6Bは他の例を示し、VOL=16%であり、よって、動作サイクル中に各シリンダにより押しのけられる容積が最大可能押しのけ容積の16%であるときの、需要が10%である場合の例である。
本発明者らは、ポンプ及び/又はモータと機械的に繋がる構成要素において振動を減衰させるのは困難であることを見出した。このような困難は、シリンダによる作動流体の特定の正味押しのけ容積を実際に押しのける際の時間遅延に起因する。典型的には、これらの時間遅延は、あるシリンダによって押しのけられる作動流体の前記正味押しのけ容積がシリンダ作動容積の各サイクル中の限定された部分においてのみ制御されるために生じる。例えば、ポンピングサイクルでは、低圧バルブを閉じて作動流体の正味押しのけ容積を伴う動作サイクルを実行するか、それとも低圧バルブを開けたままとして作動流体の押しのけ容積を伴わないアイドルサイクルを実行するかについて、下死点の前後で決定がなされる必要がある。また、時間遅延は、回転シャフトの回転数及び前記押しのけ容積決定アルゴリズムが実行される頻度(これは、シリンダ選択の決定の時間間隔を決定するので、場合によってはポンプ又はモータの回転シャフトの回転数にも比例する)によって変化する。
図7は、油圧ポンプ12の押しのけ容積を制御するための制御ロジックを示す図である。油圧モータ16も同様のやり方で制御されてもよい。この制御ロジックは、押しのけ容積需要信号を生成する需要補償モジュール400と、バルブ信号生成モジュールとして機能するポンプコントローラ426とを備える。したがって前記制御ロジックは、データストレージ42に格納されたプログラムコードを実行するトランスミッションコントローラ32のプロセッサ40により部分的に実行され、ポンプのマシンコントローラ116により部分的に実行される。当業者は、制御ロジックの一部またはすべてが、電子回路の形で実装されてもよいことを理解するであろう。
トルク需要信号404(要求需要信号として機能する)は、ステップ202からの出力として受け取られる。トルク需要信号404はバンドストップフィルタ402を通してフィルタにかけられ、例えばブレード8、駆動シャフト14、油圧ポンプ12のケーシング、又はタワー4等の共振周波数等の、油圧ポンプ12に連結される構成要素の共振周波数を含む1以上の周波帯域を抑制する。通常は、バンドストップフィルタ402は十分に低い又は十分に高い周波数を通過させる。とても低い周波数の抑制は、油圧ブレーキとしての機能を果たし、機械は特に高い周波数に応答しなくなる。フィルタにかけられたトルク需要信号は、加算接合器406への入力として通過する。バンドストップフィルタ402はフィードフォワードフィルタとして機能する。
また、トルク需要信号404の補償に用いられる減衰トルクを計算する減衰信号生成モジュール407が設けられる。この例では、減衰信号は、フィードバックフィルタを用いてタービン6の回転数(タービン6と油圧ポンプ12の回転シャフト108との間にギア機構が存在しない場合には油圧ポンプ12の回転シャフト108の回転数410と同じである)を処理することにより生成され、したがって減衰信号生成モジュール407はフィードバックフィルタである。フィードバックフィルタは、バンドパスフィルタ408と、シャフトエンコーダ414から得られる回転シャフト108の回転数によって異なる、周波数に応じた位相進みを与える位相補償器412とを実行する。(シャフトエンコーダ414は、回転シャフト108の回転数を出力してもよく、又は、該回転数はシャフトエンコーダ414の出力から計算されてもよい。この例では、回転シャフト108の回転数がバンドパスフィルタ408を用いたフィルタにかけられる場合には、シャフトエンコーダ414から決定される該回転数は、バンドパスフィルタ408に適用される信号410でもある。)また、フィードバックフィルタは、周波数に応じた適切なゲインを与える増幅器416を備え、その結果得られる信号(減衰信号417)もまた、加算接合器406への入力として供給される。位相補償器412と同じように、周波数に依存するゲインは回転シャフト108の回転数の関数である。
バンドパスフィルタ408、位相補償器412及び増幅器416は、受け取った信号が順番に通過する、個別の機能を有する3つの構成要素として図に示されてはいるが、当業者は、各機能がどのような順番で実行されてもよく、又は、これらの機能のうち2つ又は3つ全てを一度に実行する回路又はプログラムコードを用いて一斉に実行されてもよいことを理解するであろう。
ロータ(又は油圧ポンプ12の回転シャフト108)の回転数は、ハブの回転数における振動に応答するため、フィードバックフィルタリングが減衰信号を生成するために適切な信号である。減衰信号を生成するためにフィードバックフィルタによってフィルタにかけられる信号は、振動に応答する代替の信号(例えば、振動に影響を受ける高圧作動流体ライン128内の圧力)であってもよい。
その後補償されたトルク信号として機能する加算接合器406からの出力(補償されたトルク信号)418は、油圧ポンプ12に対する押しのけ容積需要を決定するために使用され、該トルク信号が表すトルクは、除算器420を用いて、高圧作動流体ライン内の圧力422で適切な単位において除算される。除算器からの出力は押しのけ容積需要信号424であり、これはその後、バルブ信号生成モジュールとして機能するポンプコントローラ426により入力として受け取られる。ポンプコントローラ426は、図5、図6A及び6Bを用いて説明された前述のアルゴリズムを適用し、油圧ポンプ12のシリンダ100の正味押しのけ容積の時間平均を、押しのけ容積需要信号により表される押しのけ容積に合致させるためのバルブ制御信号428を生成する。ポンプコントローラ426は、シャフトエンコーダ414からの出力を用いて、バルブ制御信号428がシリンダ作動容積のサイクルと位相の関連性を有するように生成されることが確実となるようにする。また、図5、6A及び6Bの押しのけ容積決定アルゴリズムが、回転シャフト108の1回転あたりに押しのけられる作動流体の最大容積に対する割合で表現される押しのけ容積需要信号を処理するため、1秒あたりの体積に比例する単位で表現される押しのけ容積需要信号は回転シャフトの回転数(1秒当たりの回転数)で除されることを要するのに対して、補償されたトルクを圧力で除することで得られる押しのけ容積需要信号は、典型的には1秒あたりの体積に比例する単位で表現されるので、回転シャフト108の回転数(エンコーダの出力から特定される)は、ポンプコントローラ426によって考慮される。いくつかの実施形態では、バルブ信号生成モジュールにより受け取られる押しのけ容積需要信号424は、単位時間あたりの作動流体の体積の単位から回転シャフト108の1回転あたりの最大出力に対する割合へと既に変換されている。
図8は、油圧ポンプ12の回転シャフト108の異なる回転数において、ある周波数の領域の信号に対して位相補償器412により与えられるべき位相進み450を示すグラフである(縮尺を正しく表すものではない)。図9は、油圧ポンプ12の回転シャフト108の異なる回転数において、ある周波数の領域の信号に対して増幅器416により与えられるゲイン452の変化を示すグラフである(縮尺を正しく表すものではない)。典型的には、必要なゲインは、周波数のある領域では実質的に一定の値であることがわかる。該ゲインはより低い周波数では減少し、一定のゲインである前記領域よりも高い周波数では、該ゲインは周波数とともに閾値まで増加し、その後周波数が増加するのにしたがって減少する。それよりも高い周波数では必要なゲインが減少する閾値の周波数は、回転数によって異なる。
このように、油圧ポンプ12(及び/又は油圧モータ16)による作動流体の実際の押しのけ容積は、ステップ202で計算されるトルク需要信号により表されるトルクを最も正確に伝える押しのけ容積から、振動を減衰させるように選択的に修正される。これは、フィードバックフィルタ及びフィードフォワードフィルタの双方を用いて補償されたトルク信号418計算することによって達成される。フィードフォワードフィルタの位相及び振幅応答は、そしてそのため補償されたトルク信号を求めるためのトルク需要信号の処理は、回転シャフト108の回転数の関数である。したがって、油圧ポンプ12(及び/又は油圧モータ16)のトルク需要信号404に対する応答に起因する望まれない振動は減衰される。
いくつかの実施形態では、振動に応答する信号は、振動が発生する構成要素(加速度計又は歪みゲージ等)の動きを検知するセンサからの信号であってもよい。振動する信号は、減衰信号を生成するように処理されてもよい。当業者は、減衰信号は1以上の発振器を用いて生成されてもよく、その位相、周波数及び振幅は、振動に対して応答する信号において検知された1以上の振動をキャンセルすることにより所望の補償を与えるように制御されてもよいことを理解するであろう。
ここに開示される発明の範囲内において、さらなる変形や改良がなされてもよい。
1 風力発電装置
2 ナセル
4 タワー
6 タービン
8 ブレード
10 油圧トランスミッション
12 (可変容量)油圧ポンプ
14 駆動シャフト
16 (可変容量)油圧モータ
18 発電機
20 発電機駆動シャフト
22 コンタクタ
24 タンク
26 低圧作動流体ライン
28 高圧作動流体ライン
30 油空圧アキュムレータ
32 トランスミッションコントローラ
34 風速計
36 加速度計
38 加速度計
40 プロセッサ
42 データストレージ
100 シリンダ
102 シリンダ作動容積
106 ピストン
108 回転シャフト
110 偏心カム
112 シャフト位置及び速度センサ
114 信号ライン
116 マシンコントローラ
118 低圧バルブ(電気制御式弁)
120 低圧作動流体ライン
122 ポート
123 ポート
124 低圧バルブ(LPV)制御ライン
126 高圧バルブ(電気制御式弁)
128 高圧作動流体ライン
132 高圧バルブ(HPV)制御ライン
134 圧力リリーフ弁
150 プロセッサ
152 バス
154 メモリ
156 入出力ポート
158 プログラム
160 変数(ERRORを含む)
162 各シリンダに関するデータのデータベース
163 各シリンダの角度位置に関するデータ
164 各シリンダが無効にされているかどうかに関するデータ
165 各シリンダが動作サイクルで作動した回数のデータ
166 シャフト位置信号
168 圧力の測定値
170 押しのけ容積需要信号
200 入力信号を受信するステップ
202 目標トルクを決定するステップ
204 トルクのルックアップテーブル
206 補償されたトルクを計算するステップ
208 ポンプの押しのけ容積を計算するステップ
210 モータの押しのけ容積を計算するステップ
220 周波数成分の計算
222 計算された周波数成分の比較
224 計算された周波数成分と望ましくない周波数帯域との比較
300 手続開始のステップ
302 Error(1)をゼロに設定するステップ
304 決定ポイントに達するステップ
306 要求されたモータの押しのけ容積を読み込むステップ
308 Sigma(k)を計算するステップ
310 ステータスを確認するステップ
312 比較ステップ
314 押しのけ容積を設定するステップ
316 押しのけ容積をゼロに設定するステップ
318 Error (k)を更新してError(k+1)を得るステップ
400 需要補償モジュール
402 バンドストップフィルタ
404 トルク需要信号を受け取るトルク需要入力部(要求需要信号を受け取る要求需要入力部として機能する)
406 加算接合器
407 フィードバックフィルタ/減衰信号生成モジュール
408 バンドパスフィルタ
410 ハブの回転数
412 位相補償器
414 シャフトエンコーダ
416 増幅器
418 補償されたトルク信号
420 除算器
422 圧力
424 押しのけ容積需要信号
426 ポンプコントローラ(バルブ信号生成モジュール)
428 バルブ制御信号
450 位相進み(正又は負)
452 ゲイン

Claims (17)

  1. 可変容量型の油圧ポンプと、
    可変容量型の油圧モータと、
    前記油圧ポンプに連結された、前記油圧ポンプを駆動するための駆動シャフトと、
    前記油圧モータに連結された、負荷への連結のための出力シャフトと、を備える油圧トランスミッションであって、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの位置又は回転数を計測するためのシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    前記回転シャフトの回転とともに周期的に変化する作動容積を有する複数のシリンダと、
    低圧作動流体ライン及び高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと前記低圧作動流体ライン及び前記高圧作動流体ラインとの間の作動流体の流れを調節するための複数のバルブであって、前記バルブの少なくとも1つは、各シリンダと関連する電気制御式の弁であるバルブと、を備え、
    前記油圧トランスミッションは制御手段を含み、
    前記制御手段は、
    要求需要信号を受け取る要求需要入力部を有し、押しのけ容積需要信号を出力する需要補償モジュールと、
    前記需要補償モジュールから前記押しのけ容積需要信号を受け取る押しのけ容積需要入力部を有し、前記電気制御式の弁を能動的に制御して、それによりシリンダ容積の各サイクルにおいて各シリンダによる正味押しのけ容積を決定し、前記正味押しのけ容積の時間平均を前記押しのけ容積需要信号によって示される需要に合致させるための指令信号を生成するように構成されたバルブ信号生成モジュールと、
    1以上の振動を減衰させるために計算される減衰信号を計算するように構成された減衰信号生成モジュールと、を備え、
    前記需要補償モジュールは、前記要求需要信号及び前記減衰信号を処理して前記押しのけ容積需要信号を計算し、
    前記減衰信号生成モジュールは、前記1以上の振動の周波数及び前記回転シャフトの回転数を考慮に入れて前記減衰信号を計算し、それにより前記押しのけ容積需要信号に対する前記シリンダによる前記正味押しのけ容積の応答の振幅及び位相の、前記1以上の振動の前記周波数及び前記回転シャフトの回転数に伴う変化を補償することを特徴とする油圧トランスミッション。
  2. 前記要求需要信号はトルク信号であり、前記減衰信号は減衰トルク信号であり、前記減衰信号により表されるトルクは、補償されたトルク信号を計算するために、前記要求需要信号を処理することによって得られるトルク値に加算されることを特徴とする請求項1に記載の油圧トランスミッション。
  3. 前記需要補償モジュールは、前記高圧作動流体ライン内の圧力を示す圧力信号を受け取り、前記補償されたトルク信号及び前記圧力信号を処理して前記押しのけ容積需要信号を決定することを特徴とする請求項2に記載の油圧トランスミッション。
  4. 前記需要補償モジュールは、フィードフォワードフィルタを用いて前記要求需要信号を処理して前記押しのけ容積需要信号を計算することを特徴とする請求項1に記載の油圧トランスミッション。
  5. 前記フィードフォワードフィルタは、1以上の周波数帯域において1以上の信号の成分を減衰させることを特徴とする請求項4に記載の油圧トランスミッション。
  6. 前記回転シャフトの回転数に依存する前記要求需要信号の処理は、前記回転シャフトの回転数に伴う、前記押しのけ容積需要信号の変化とその結果として生じる前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの前記少なくとも一方の作動流体の押しのけ容積との間の遅延の変化を考慮に入れることを特徴とする請求項3に記載の油圧トランスミッション。
  7. 前記回転シャフトの回転数に依存する前記要求需要信号の処理は、前記回転シャフトの回転数及び/又は前記圧力信号により表される前記圧力に伴う、押しのけ容積需要信号における一定の変化に対する前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの前記少なくとも一方のトルクの応答の振幅における変化をさらに考慮に入れることを特徴とする請求項6に記載の油圧トランスミッション。
  8. 前記需要補償モジュールは、前記1以上の振動に応答する信号をフィルタにかけて前記減衰信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の油圧トランスミッション。
  9. 前記要求需要信号の処理は、前記減衰信号を、前記要求需要信号又は前記要求需要信号に由来する信号に加算することを含むことを特徴とする請求項8に記載の油圧トランスミッション。
  10. 前記需要補償モジュールは、バンドパスフィルタを用いて、前記1以上の振動に応答する信号をフィルタにかけることを特徴とする請求項8に記載の油圧トランスミッション。
  11. 前記需要補償モジュールは、前記回転シャフトの回転数に応じて変化する位相進みを有するフィルタを用いて、前記1以上の振動に応答する信号をフィルタにかけることを特徴とする請求項8に記載の油圧トランスミッション。
  12. 前記1以上の振動は前記回転シャフトに連結された構成要素の振動であり、前記振動に応答する信号は前記回転シャフトの回転数を表すものであることを特徴とする請求項8に記載の油圧トランスミッション。
  13. 前記1以上の振動は、前記油圧トランスミッションが取り付けられる機械の構成要素の振動であり、前記振動に応答する信号は、前記振動に対する感受性を有するセンサから受け取られる信号であることを特徴とする請求項8に記載の油圧トランスミッション。
  14. 前記需要補償モジュールは、前記要求需要信号及び前記減衰信号を処理して、前記1以上の振動の検知に応答して前記押しのけ容積需要信号を計算することを特徴とする請求項1に記載の油圧トランスミッション。
  15. 請求項1に記載の油圧トランスミッションと、
    前記油圧ポンプの前記駆動シャフトに連結される風車ロータと、
    前記油圧モータの前記出力シャフトに連結された発電機と、
    を備える風力発電装置。
  16. 油圧トランスミッションにおける油圧ポンプ又は油圧モータの少なくとも一方の制御方法であって、
    前記油圧トランスミッションは、
    可変容量型の油圧ポンプと、
    可変容量型の油圧モータと、
    前記油圧ポンプに連結された、前記油圧ポンプを駆動するための駆動シャフトと、
    前記油圧モータに連結された、負荷への連結のための出力シャフトと、を備え、
    前記油圧ポンプ及び前記油圧モータの少なくとも一方は、
    回転シャフトと、
    前記回転シャフトの位置又は回転数を計測するためのシャフトセンサと、
    少なくとも1つのローブを有する少なくとも1つのカムと、
    前記回転シャフトの回転とともに周期的に変化する作動容積を有する複数のシリンダと、
    低圧作動流体ライン及び高圧作動流体ラインと、
    各シリンダと、前記低圧作動流体ライン及び前記高圧作動流体ラインとの間の作動流体の流れを調節するための複数のバルブであって、前記バルブの少なくとも1つは、各シリンダと関連する電気制御式の弁であるバルブと、を備え、
    前記制御方法は、
    要求需要信号及び前記回転シャフトの回転数を示すシャフト速度信号を受け取ること、
    1以上の振動を減衰させるために計算される減衰信号を計算すること、
    前記要求需要信号及び前記減衰信号を処理して押しのけ容積需要信号を計算すること、及び
    前記電気制御式の弁を能動的に制御して、それによりシリンダ容積の各サイクルにおける各シリンダによる作動流体の味押しのけ容積を決定し、前記正味押しのけ容積の時間平均を前記押しのけ容積需要信号によって示される作動流体の前記押しのけ容積に合致させることを含み、
    前記減衰信号は、前記1以上の振動の周波数及び前記回転シャフトの回転数を考慮に入れて計算され、それにより前記押しのけ容積需要信号に対する前記シリンダによる前記正味押しのけ容積の応答の振幅及び位相の、前記1以上の振動の振動数及び前記回転シャフトの回転数にともなう変化を補償することを特徴とする制御方法。
  17. 前記要求需要信号はトルク信号であり、前記減衰信号は減衰トルク信号であり、減衰トルク信号によって表されるトルクは、補償されたトルク信号を計算するために、前記要求需要信号を処理することによって得られるトルク値に加算され、
    前記補償されたトルク信号及び前記高圧作動流体ライン内の圧力を示す圧力信号を処理することによって前記押しのけ容積需要信号が計算されることを特徴とする請求項16に記載の制御方法。
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