JP6235860B2 - 情報処理装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents

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本発明は、時間的に連続する画像を処理する情報処理技術に関するものである。
コンピュータの計算性能の向上に伴い、領域分割、位置合わせ等、コンピュータビジョンと呼ばれる分野の画像処理技術の実用性が高まっている。
画像の位置合わせでは、時間的に連続する画像から複数の動きベクトルを算出し、これらの動きベクトルから画像の位置ズレ(画像全体の動き)を表現する動きパラメータを算出する。動きベクトルの算出方法は、ブロックマッチングによる動き探索や、特徴点を検出してその対応を算出し、対応点ペアの座標を動きベクトルとする等の方法がある(特許文献1参照)。
また、動きパラメータは、二次元ベクトルやホモグラフィ行列、回転行列(非特許文献1参照)等を用いて表現できる。しかし、検出した動きベクトルは、全てが正しいとは限らず、誤った動きベクトルが含まれることがあるため、誤りを含むデータからモデルを推定するロバスト推定技術が必要となる。ロバスト推定の代表的なアルゴリズムには、RANSACがある(非特許文献2参照)。RANSACは、計算を繰り返しながら最適なモデルを推定する技術である。しかし、RANSACは、データに誤りの量が多い程、または、推定するパラメータの要素数が多い程、多くの繰り返し(以下、イテレーション)を必要とする。以下、この誤ったデータをアウトライア(outlier)、正しいデータをインライア(inlier)と表現する。
画像の位置合わせ技術は、画像ブレ補正(電子防振)、画像合成、符号化、自由視点生成等、様々に応用できる。例えば、連続する複数のフレームに対し、上記の方法でフレーム間の動きを表現する行列の逆行列をそれぞれ作成する。この複数の逆行列を用いて平滑化し、平滑化した行列を用いて、それぞれの画像を幾何変換することにより、動きブレを補正ができる。行列の平滑化は、行列の移動相乗平均を用いて計算することができる。相乗平均の算出に必要な、行列のべき乗根は、例えば、非特許文献3にある方法を用いて計算できる。
アウトライアを含む動きベクトルから、画像全体の動きを表現する行列を動きパラメータとして算出する場合、RANSAC等のロバスト推定が必要になる。RANSACはデータのアウトライア率が高い場合、多くのイテレーションを必要とし処理に時間がかかる。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、画像処理に係る処理速度及び処理精度を向上することができる情報処理技術を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明による情報処理装置は以下の構成を備える。即ち、時間的に連続する画像を処理する情報処理装置であって、
処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定手段と、
前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出手段と
を備え
前記決定手段は、前記分割領域に含まれる動きベクトルから取得した動きベクトルとの差が許容誤差内の、前記取得した動きベクトルと同じ分割領域に含まれる動きベクトルの数に基づいて前記代表ベクトルを決定する。
本発明によれば、画像処理に係る処理速度及び処理精度を向上することができる。
装置構成を説明する図である。 電子防振処理を示すフローチャートである。 変換行列の推定処理の詳細を示すフローチャートである。 画像分割の例を説明する図である。 代表ベクトルの算出処理の詳細を示すフローチャートである。 回転行列の推定処理の詳細を示すフローチャートである。 類似動きベクトルの抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 類似動きベクトルの抽出処理の詳細を示すフローチャートである。 代表ベクトルの算出処理の詳細を示すフローチャートである。 オブジェクト単位の領域分割を用いる変換行列の推定処理の詳細を示すフローチャートである。 画像がオブジェクト単位で分割された状態と分割領域の番号の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。
<実施形態1>
実施形態1では、画像の位置合わせを行うために、時間的に連続する画像から複数の動きベクトルを算出し、これらの動きベクトルから画像全体の動きを表現する動きパラメータを算出する構成について説明する。本実施形態は、画像全体の動き(例えば、位置ズレ)を表現する動きパラメータとして回転行列(非特許文献1参照)を算出することとし、連続する画像から行列を推定して、画像に対して電子防振処理を行う応用例として説明する。
本実施形態では、ディスプレイ(表示装置)が接続された情報処理装置としてのPC(パーソナルコンピュータ)内で、CPU(中央演算処理装置)が撮像画像を解析して特徴点を検出するための各処理を行う。以下、PCの構成と各モジュールの動作について、図1(a)を参照して説明する。図1(a)は、PCの内部構成を説明する図である。
101はバスであり、PC100内の各種構成要素を相互に接続し、構成要素間のデータの通信経路を司る。102はRAM(書込可能メモリ)であり、CPU105のワークエリア等の記憶領域として機能する。103はグラフィックプロセッサであり、ディスプレイ104に画像を表示する際に必要となる計算処理を行うプロセッサである。グラフィックプロセッサ103は、行列演算が可能で、行列に従って、回転等の画像の幾何変換を行うことができる。
104はディスプレイであり、ユーザI/F106から入力されたコマンドや、それに対するPC100の応答出力等の情報を表示する表示装置である。105はCPUであり、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションプログラム等のコンピュータプログラムに基づいて他の構成要素と協働し、PC100全体の動作を制御する。尚、本実施形態では、CPUが一つであるとして説明するが、これに限定されず、複数のCPUが存在する構成を採用してもよい。その場合の各処理は、マルチスレッド処理による並列動作が可能である。106はユーザI/Fであり、ユーザからの指示やコマンドの入力を受け付けて、プログラムの起動が行われる。ユーザI/F106は、タッチパネル、ポインティングデバイス、キーボード等であるが、特定のデバイスに限定されない。また、ユーザI/F106が、タッチパネル、ポインティングデバイスの場合は、ディスプレイ104上の任意の座標位置でタッチされたか否かの情報を入力することができる。
107は不揮発性の外部ストレージであり、大容量メモリとして機能する。本実施形態では、ハードディスク装置(以下、HDと呼ぶ)により実現されるが、SSD(フラッシュメモリを使用したソリッドステートドライブ)等の他の記憶装置を用いてもよい。108はネットワークI/Fであり、外部装置とのデータの送受信を中継する。109はカメラ等の外部撮像部であり、被写体を撮像して撮像画像を取得することができる。
本実施形態では、実行されるプラグラム及びデータは、外部ストレージ107に記録されており、これらをRAM102へ入力し、CPU105が実行及び処理する構成をとる。プログラム及びデータは、バス101を介して入出力が行われる。画像データは、特に説明しない限り、外部ストレージ107から入力され、入力時に、PC100内部で処理するための内部画像フォーマットに変換するものとする。画像データの入力は、外部撮像部109やネットワークI/F108から行うことも可能である。
本実施形態における内部画像フォーマットはRGB画像とするが、これに限定されず、YUV画像、モノクロの輝度画像でもよい。また、後述の動き検出は輝度画像で行うものとし、内部画像フォーマットがRGB画像またはYUV画像の場合には、変換して動き検出がなされるものとして説明する。UI(ユーザインターフェース)画面や処理画像結果は、グラフィックプロセッサ103を介して、ディスプレイ104上に表示することができる。グラフィックプロセッサ103は、入力した画像データの幾何変換を行うことが可能で、変換した画像データをRAM102に記憶したり、ディスプレイ104に直接出力したりすることも可能である。処理データは、外部ストレージ107に記録したり、RAM102に記憶したりして、他のプログラムと共有することができる。
尚、本実施形態では、電子防振処理を行う情報処理装置をPCにより実現する例を説明するが、これに限られない。本実施形態に係る電子防振処理は、撮像装置、組込システム、タブレット端末、スマートフォン等の情報機器を用いて実施することができる。また、全体、または、部分的にハードウェアが実行する構成を採用してもよい。例えば、図1(b)は、撮像装置200の構成を表している。110は撮像部であり、111は動き検出部である。尚、図1(a)と同一の構成要素については同一の参照番号を付加し、その説明は省略する。図1(b)では、画像を撮像部110から入力し、動き検出部111は動きベクトルの検出を行う。このように、本実施形態で説明する処理は、撮像装置でも実行可能である。
連続する画像から画像全体の動きを表現する行列を推定して電子防振処理を実行する方法について、図2を参照して具体的に説明する。図2は、電子防振処理を示すフローチャートである。尚、図2のフローチャートは、CPU105が、外部ストレージ107に記録されているプログラムを読み出し実行することで実現される。また、CPU105は、処理内容に応じて、図1(a)あるいは図1(b)に示される各種構成要素と協働して処理を実行する。
以下、フローチャートの説明に関しては、特に説明しない限り、ステップ番号順に、それぞれのステップが実行されるものとして説明する。また、互いに依存関係のない独立した処理については、記載のステップ順に処理を実行する必要はなく、順序を入れ替えて実行したり、複数CPUが存在する場合には処理を並列に実行することも可能である。同様に、ステップが存在するサブルーチンの位置も限定はなく、処理結果が同じであれば、異なるサブルーチンで処理を実行する構成もとることができ、サブルーチンの構成にも限定はない。
S2010では、CPU105あるいは動き検出部111が、画像を順に入力して動き検出を実行する。本実施形態では、第c−1番フレーム、第c番フレームの輝度画像が入力され、第c−1番フレーム(基準画像)から第c番フレーム(処理対象画像)の変換(動き)を表す動きベクトルが検出されるものとして説明する。入力画像のフレーム番号は0から、処理対象のフレーム番号は1から開始され、本ステップが実行される毎にcの値がインクリメントされるものとして説明する。
動き検出は、特徴点を検出し、特徴点の特徴量を画像間でマッチングし、その対応位置関係を動きベクトルとすることによって行われる。しかし、動き検出のアルゴリズムは、これに限定されず、例えば、輝度画像を縦32×横32画素単位のブロック(分割領域)に分割し、ブロック単位(分割領域単位)で、ブロックマッチングよる動き探索によって行う構成を採用してもよい。本実施形態では、一つの動きベクトルは、始点と終点の座標から構成される有向線分であり、一つの動きベクトルを
Figure 0006235860
と表現する。
但し、A、Bは動きベクトルの始点と終点を表す。また、動きベクトルの純粋なベクトル成分を
Figure 0006235860
と表現する。
複数の動きベクトルの集合をXとし、Xの個別の動きベクトルを識別するインデックス番号をiとすると、各動きベクトルは、
Figure 0006235860
と表現される。このとき、Xは、
Figure 0006235860
と表現される。以降、特別な記述がない場合、添え字が共通の
Figure 0006235860
は、同一の動きベクトル、及び、その要素を表すものとして説明する。本実施形態では、各数値は浮動小数点として扱うものとして説明するが、固定小数点として計算する方法を採用してもよい。また、画像の画素を参照する場合、特別な記述がなければ小数部を切り捨てた数値を座標値として画素を参照するものとする。本実施形態では、集合は配列として実装されるものとし、集合の要素を
Figure 0006235860
あるいは、
Figure 0006235860
と表現して、集合の要素である動きベクトルやそのベクトル成分に参照できるものとして説明する。
また、集合の要素数は、集合を||で挟む形式で表現する。例えば、集合Xの要素数は、|X|となる。尚、集合は配列として実装することに限定されず、例えば、リストとして実装してもよい。
S2020では、CPU105が、動き検出結果から変換行列を推定する。変換行列の推定方法の詳細は、図3を用いて後述する。本実施形態では、第c−1番フレームから第c番フレームの変化を表す変換行列をHcとする。本実施形態では、Hcは3×3の行列である回転行列(非特許文献1参照)として説明する。しかし、行列の形式に限定はなく、アフィン変換行列やホモグラフィ行列等の他の行列であってもよい。
S2030では、CPU105が、防振行列を生成するために必要な、防振フレーム周期の数以上の変換行列が推定できたかを判定する。防振フレーム周期をpとすると、c≧pが真の場合(S2030でYES)、S2040へ遷移し、偽の場合(S2030でNO)、S2010へ遷移する。pの値は、例えば、16であるとするが、pの値に限定はなく、長周期のブレを抑制する場合にはpを大きく設定し、短周期のブレのみ抑制する場合はpを小さく設定する。
S2040では、CPU105が、推定した複数の変換行列から防振行列を生成する。防振は、高周波のブレを抑制することが目的であり、変換行列を複数フレームに渡って平滑化したものが防振行列となる。本実施形態では、過去のフレームの変換行列と直前の防振行列から計算する。例えば、第c番フレームの防振行列をScとすると、Scは、
Figure 0006235860
として計算される。尚、行列のべき乗根の計算は近似計算でよく、非特許文献2で説明される方法で計算できる。行列のべき乗根は複数存在する場合があるため、一意の行列が定まる制約を設ける。本実施形態では、行列は回転行列であるため、回転量が最も小さい行列を選択することになる。また、行列のべき乗根が計算できない場合、防振行列Scは単位行列であるものとして処理を進める。尚、行列の平滑の方法はこれに限定されない。
S2050では、CPU105が、防振行列を用いて画像を幾何変換する。本実施形態では、第c−p+1番フレームのRGB画像を入力し、RGBそれぞれのチャネル毎に処理がなされる。
このとき、幾何変換後の画像である出力画像の画素位置を(xout,yout)、入力画像の画素位置を(xin,yin)、出力画像から入力画像への変換行列を
Figure 0006235860
とすると、(xout,yout)から(xin,yin)を計算するproj関数は下記のように表せる。
Figure 0006235860
本ステップでは、出力画像の画素を一画素ずつ走査しながら、M=S-1としたproj関数を用いて出力画像の走査対象画素に対応する入力画像の対応画素の位置を計算する。この対応画素の画素値を走査対象画素の画素値として、出力画像の全ての画素値を決定する。尚、(xin,yin)は小数値を有するため、バイリニアやバイキュービック等の方法を用いて補間し、より精度の高い画素値を計算する方法を採用してもよい。変換された画像は、CPU105が、ディスプレイ104に表示する、あるいは符号化して外部ストレージ107に記録する。
S2060では、CPU105が、全入力画像の処理が終了したか否かを判定する。終了した場合(S2060でYES)、処理を終了し、処理が終了していない場合(S2060でNO)、S2010に遷移して、以後、S2010からS2060の処理をくり返す。本実施形態では、処理の終了条件として全入力画像の処理が終了したか否かを判定しているが、これに限定されない。例えば、ユーザが処理終了を指示するUI操作が行われたか否かを判定して、処理を終了してもよい。
次に、S2020の変換行列の推定処理の詳細について、図3を参照して説明する。
図3は、変換行列の推定処理の詳細を示すフローチャートである。
S3010では、CPU105が、対象分割領域を走査して、分割領域内毎に分割領域内の動きベクトルの集合を入力する。
以下、分割領域の走査方法について図4を用いて詳細に説明する。図4は画像分割の例を説明する図である。図4(a)は、画像の分割方法と分割領域番号を例示する図である。本実施形態では、分割領域を図4(a)に示す数値のようにラスター順に従って走査する。つまり、一回目のS3010が実行される場合には、番号1の分割領域が処理対象となり、以下、2回、3回と実行される毎に分割領域番号2、3の分割領域が処理対象となる。本ステップでは、この対象分割領域内にベクトルの終点(矢印のついた点)が含まれる動きベクトルを入力する。本実施形態では、この分割領域の番号をdとし、以下、分割領域dのように表現して説明する。また、最大分割数をdmaxと表現する。本実施形態では、dmax=20である。dは1から始まり、S3010が実行される毎にdがインクリメントされることになる。
図4(b)は、動きベクトルの状態を例示する図である。図4(b)のように、動きベクトルは分割領域をまたぐ場合があるため、本実施形態では、動きベクトルvの終点が含まれる動きベクトルを分割領域の動きベクトルとして扱う。動きベクトルvの終点Bが、分割領域dに含まれるか否かを判定する関数をin(d,B)とする。分割領域dに含まれるベクトルの集合Ydは、
Figure 0006235860
と表現される。この記法は、集合Xの要素を走査して、「|」以降で表現された条件を満足する要素を抽出し、抽出された要素の部分集合であるYdを生成することを示している。以下、部分集合の生成は、同様の記法を用いて説明する。尚、部分集合として新しい配列やリストを生成せず、各要素に部分集合であるか否かを示すフラグを設け、要素の抽出時にフラグを設定する構成を採用してもよい。この構成では、処理毎に上位集合の要素を走査して走査対象の要素のフラグの参照することによって、部分集合である要素のみを取得できる。
尚、Ydは、事前に作成しておき、本ステップで入力のみする構成を採用してもよい。また、本実施形態では、図4のように画像を20分割したものとして説明しているが、分割方法はこれに限定されない。また、本実施形態では、終点が分割領域に含まれる動きベクトルを入力するとして説明しているが、始点が分割領域に含まれる動きベクトルを入力する構成を採用してもよい。また、分割領域の走査順も、ラスター順に限定されない。さらには、動きベクトルvの終点Bが、分割領域の8近傍の分割領域と自身の領域に含まれる否かを判定する関数をneighbour(d,B)とすると、
Figure 0006235860
という式を用いて、ベクトルの集合Ydを作成してもよい。例えば、分割領域番号が9の場合、分割領域の8近傍の分割領域と自身の領域とは、図4(a)の太線で囲まれた9つの分割領域になる。但し、近傍領域が画面外に存在する場合には、画面内の領域から、ベクトルの集合Ydが作成されるものとする。
S3020では、CPU105が、入力した動きベクトルを用いて代表ベクトル(第一の動きパラメータ)を算出する。本実施形態では、代表ベクトルを算出するサブルーチンを実行するものとする。このサブルーチンの動作については、図5を用いて後述する。尚、本実施形態では、ロバスト推定を用いる図5に示すフローチャートを用いて説明するが、M推定、最小メジアン法等の他の推定手法を用いてもよい。以下、代表ベクトルを
Figure 0006235860
と表現する。
S3030では、CPU105が、入力した動きベクトルの集合から代表ベクトルに対応する動きベクトル(類似動きベクトル)を抽出する。本実施形態では、ロバスト推定における許容誤差を設定し、代表ベクトルと入力した動きベクトルのベクトル成分の差分の絶対値が許容誤差以内の動きベクトルを、代表ベクトルに対応する類似動きベクトルとして抽出する。許容誤差の値e2は、後述のS3050で使われるRANSAC処理の許容誤差のeh(本実施形態では、3を設定する)に対して、下記の式で計算されるものとする。
Figure 0006235860
尚、本実施形態では、k=5とするが、この値に限定されるものではない。このように、S3020における許容誤差の値e2は、S3050における許容誤差のehよりも大きい値が設定される。
また、画像の高さをimage_height、除数をdivとして、
Figure 0006235860
という計算式を用いて許容誤差のehを計算してもよい。尚、本実施形態では、k=5、div=360として計算するが、これらの値に限定されるものではない。
このとき、第c番フレームの分割領域dの抽出された動きベクトルの集合Vdは、
Figure 0006235860
Figure 0006235860
として抽出できる。尚、本実施形態では、ベクトルの差分の絶対値に対し許容誤差の判定を行ってベクトルを抽出しているが、他の方法でも抽出できる。例えば、ベクトルの差分のそれぞれの成分に対し個別に許容誤差の判定を行ってもよい。具体的には、
Figure 0006235860
として動きベクトルを抽出できる。許容誤差はそれぞれe2x=5eh、e2y=3eh等の値をとる。
S3040では、CPU105が、全分割領域の処理が終了したか否か判定する。処理が終了している場合(S3040でYES)、S3050に遷移する。一方、処理が終了していない場合(ステップS3040でNO)、S3010に遷移し、以後、S3010からS3040のステップが繰り返される。
S3050では、CPU105が、全分割領域から抽出した動きベクトルを入力して回転行列(第二の動きパラメータ)を推定する。本実施形態では、許容誤差ehを3としてRANSACを実行するサブルーチンが呼び出すものとする。サブルーチンの動作説明については図6を用いて後述する。
以下、図3のS3020における分割領域単位で代表ベクトルを算出するサブルーチンの動作について、図5を用いて説明する。図5は、実施形態1の代表ベクトルの算出処理の詳細を示すフローチャートである。
S5000では、CPU105が、イテレーション数をインクリメントする。尚、イテレーション数は、事前に0で初期化されているものとする。
S5010では、CPU105が、比較対象となるサンプル全体からランダムに動きベクトルを取得する。本サブルーチンの動作におけるサンプル全体とは、少なくとも1つの対象分割領域に含まれる全ての動きベクトルであり、本実施形態では、一つの動きベクトルvrを取得する。
S5020では、CPU105が、取得した動きベクトルとサンプル全体の動きベクトルの差を算出し、差が許容誤差内のデータ数をインライア数としてカウントする。以後、このインライア数をcinlierとすると
Figure 0006235860
として計算できる。
S5030では、CPU105が、現在までのイテレーションでインライア数が最大であるか否か判定する。真である場合(S5030でYES)、S5040へ遷移し、偽である場合(S5030でNO)、S5050へ遷移する。尚、例外として、一回目のS5030の実行では、必ず、S5040へ遷移するものとする。
S5040では、CPU105が、取得した動きベクトルをベストパラメータとして保存する。本実施形態では、ベストパラメータは、
Figure 0006235860
であり、
Figure 0006235860
として、
Figure 0006235860
を更新する。
S5050では、CPU105が、イテレーション数が上限数に達したか否かを判定する。上限数に達した場合(S5050でYES)、S5070へ遷移する。一方、上限数に達していない場合(S5050でNO)、S5060へ遷移する。
尚、本実施形態では、上限を50回とする。但し、この回数に限定されるものではない。例えば、入力される画像のフレームレートが60fpsの場合、図2のフローチャートは16ms以内で完了する必要がある。そのため、CPU105のスペックや数によって、最適な値が決定される。
S5060では、CPU105が、イテレーション数が十分であるか否かを判定する。イテレーション数が十分である場合(S5060でYES)、S5070に遷移し、不十分である場合(S5060でNO)、S5000へ遷移する。この判定は、イテレーション数が(式11)によって算出されるN値を超える場合に十分と判定される。
Figure 0006235860
sampleは、正しいサンプル(動きベクトル)が最低一つ存在する確率である。本実施形態では、サンプルが99%の確率で存在すると仮定し、psample=0.99とする。mは、パラメータの算出に必要な動きベクトルの数である。二次元ベクトルを算出する場合は、m=1である。また、ホモグラフィ行列や回転行列の場合は、m=4となる。(式11)は、同じrinlierであれば、mが小さい程、小さいN値を導出する式である。つまり、図5のフローチャートでは、mが小さい程、イテレーション数が少なくなることになる。(式11)中のrinlierは、下記の式により算出される。
Figure 0006235860
ここで、cinlierは、S5020で算出したインライア数である。|Vd|は、S3030で抽出した動きベクトルの要素数である。
S5070では、CPU105が、ベストパラメータとして戻り値を返す。本実施形態では、S5070が実行される時点での
Figure 0006235860
が返され、これが分割領域の代表ベクトルにあたる。
以下、図3のS3050における回転行列を推定するサブルーチンの動作について、図6を用いて説明する。
図6は、RANSACを用いる回転行列の推定処理の詳細を示すフローチャートである。基本的な動作フローは、図5の処理と同じであるが、図6では、S6011が追加され、S5010とS5020が、S6010とS6020に置き換えられている。
S6000では、CPU105が、イテレーション数をインクリメントする。
S6010では、CPU105が、入力サンプル全体から4つの動きベクトルを取得する。本実施形態において、入力サンプル全体とは、図3のフローチャートで抽出した動きベクトルの全分割領域に対する集合である。つまり、入力サンプル全体Zは、
Figure 0006235860
と表現される。
S6011では、CPU105が、4つの動きベクトルから行列を算出する。このとき、取得した動きベクトルをvj(但し、jは1から4)と表現する。算出する行列はS2020における
Figure 0006235860
である。本ステップでは、方程式を解いて下記を満足する回転行列のそれぞれの要素を算出する。
Figure 0006235860
尚、回転行列の算出は様々な方法があり、例えば、非特許文献1に記載されている方法を利用できるため、ここでは、詳細な説明は省略する。回転行列の算出方法によっては、サンプルの選び方によって行列が算出できない場合がある。行列算出の失敗を判定して、失敗と判定された場合には、処理をS5000へ遷移させ、再度、処理が行われるものとする。
S6020では、CPU105が、サンプル全体に対し、動きベクトルの始点を、算出した行列で射影した点と終点との距離を算出し、距離が許容誤差内のデータ数をインライア数としてカウントする。この許容誤差は、前述のehである。回転行列推定におけるインライア数cHinlierは、
Figure 0006235860
として計算できる。
以降は、図5と同様に、イテレーションを繰り返すことにより、回転行列を推定することができる。
一般に、アウトライアの比率(以下、アウトライア率)が高い動きベクトルを入力とし、RANSACを用いて回転行列を推定すると、イテレーション数が多くなるという問題がある。また、ロバスト推定技術の一つで比較的処理が軽いとされ、処理時間が短いM推定は、アウトライア率が高い場合には十分な推定性能が発揮できない。
そこで、本実施形態では、行列推定の前に分割領域毎に代表ベクトルを算出し、代表ベクトルに対応する類似の動きベクトルを抽出している。これにより、画像全体の動きを表現する回転行列の推定の入力となる動きベクトルのアウトライアを除去し、RANSACのイテレーション数を減少させる、あるいは、M推定の推定性能を向上させることができる。代表ベクトルを算出する処理は、複雑な行列演算がないため処理量が非常に少ない。そのため、例えば、RANSACに適用する場合、その前処理として類似動きベクトルを抽出する処理のオーバーヘッドを考慮してもトータルの処理時間の大幅な短縮が可能となる。
また、例えば、60fpsの画像では、一つのフレームの処理を16ms以内に完了する必要がある。そのため、イテレーション数に上限を設ける必要があるが、この場合でも、本実施形態を用いれば、イテレーション数が上限に達しにくく、安定的に行列を推定できる。これにより、行列を用いて画像を防振する場合、行列推定の失敗の確率が減り、より安定的で自然な防振が可能となる。尚、本実施形態では、画像の防振を行うことを例に、代表ベクトルの決定と類似動きベクトルの抽出処理を実施してから、画像全体の動きを表現する行列の算出方する法について説明している。しかし、算出した画像全体の動き情報を利用するアプリケーションはこれに限定されず、画像合成、符号化、自由視点合成等にも応用できる。
本実施形態では、二次元の代表ベクトルを算出してから回転行列を算出する構成を説明している。しかし、領域を代表する二次元ベクトルを算出してから面(処理対象画像)全体の動きを表現するアフィン変換行列、あるいは、領域を代表するアフィン変換行列を算出してから画像全体の動きを表現する回転行列を算出する構成にも適用できる。アフィン変換行列Tは、
Figure 0006235860
と表現される。
アフィン変換行列も、複数の動きベクトルから回転行列を算出する方法と同様の方法で計算できる。しかし、回転行列に比べると要素数が少ない(パラメータの自由度が小さい)ため、行列演算の演算量が少なく、また、RANSACに必要なイテレーション回数も少なく済むため、領域を代表する動き情報推定にも十分利用できる。
また、本実施形態では、代表ベクトルを算出する処理にRANSACを用いているが、これに限定されず、M推定、最小メジアン法、最小二乗法、平均、全探索的なロバスト推定を用いてもよい。全探索は、通常のRANSACのフローチャートと同様であるが、サンプルをランダムに選択するステップが、一回のイテレーション毎にサンプルが順に取得されるステップとなり、最大でサンプル数だけイテレーションを実行する構成となる。全探索であっても、代表ベクトルを算出する処理は複雑な行列演算がないため、その処理負荷は3×3のィ行列をロバスト推定により算出する場合に比べ大きくない。また、許容誤差内に収まるインライアの比率から処理を打ち切る処理を持てば、ワーストケース以外、サンプル数のイテレーションを繰り返す必要もない。このような全探索的な手法であっても、アウトライアを含んだ入力データからパラメータを推定できるロバスト性を持たせることができる。
以上説明したように、実施形態1によれば、画像全体の動きパラメータをロバスト推定で算出する際に、事前にインライアを抽出することにより、アウトライア率を低減させて、処理時間を短縮することができる。また、動画処理等の既定時間内に処理を完了させるためにイテレーションの上限回数を設定する場合、イテレーションが上限に達する割合が減少し、推定性能を安定することができる。
<実施形態2>
実施形態2では、連続する画像から回転行列を推定して電子防振処理を行う構成について説明する。本実施形態では、実施形態1に対し、図3のS3030での類似動きベクトルを抽出するステップを実行する代わりに、図7に示す類似動きベクトルを抽出する処理がサブルーチンとして実行される。他の処理は、実施形態1に準ずるものとする。
以下、類似動きベクトル抽出の動作について、図7を参照して説明する。図7は類似動きベクトルの抽出処理の詳細を示すフローチャートである。
S7000では、CPU105が、ベストパラメータである領域の代表ベクトルと差が許容誤差
Figure 0006235860
内の領域内の動きベクトル(類似動きベクトル)を抽出する。
Figure 0006235860
の初期値は1とする。
Figure 0006235860
S7010では、抽出した動きベクトルの数をカウントする。この値を
Figure 0006235860
とすると
Figure 0006235860
と表現できる。
S7020は、CPU105が、抽出したデータ数が領域内の動きベクトルの所定割合以上であるか否かを判定する。ここで、所定割合は、例えば、25%である。本実施形態では、代表ベクトルとの差が許容誤差内である動きベクトルの数と領域内の全動きベクトル数の比率をインライア率
Figure 0006235860
と表現する。
このとき、
Figure 0006235860
は、
Figure 0006235860
として計算できる。判定結果が真の場合(S7020でYES)、S7040へ遷移し、偽の場合(S7020でNO)、S7030へ遷移する。
S7030では、CPU105が、許容誤差
Figure 0006235860
を所定倍(例えば、1.5倍)に拡大する。その後、S7000へ遷移する。
S7040では、CPU105が、抽出した動きベクトルをサブルーチンの呼び出し元に返す。この動きベクトルの集合はイテレーションが終了時点の
Figure 0006235860
である。
本実施形態において、回転行列を算出するためのRANSACに入力される動きベクトルはS7040で返された動きベクトルの集合である。
以上説明したように、実施形態2によれば、許容誤差の初期値に小さい値を設定し、許容誤差を大きくしながらイテレーションを繰り返して類似動きベクトルを抽出する。つまり、類似動きベクトルを抽出のための許容誤差が適応的に設定されることになる。これにより、許容誤差が小さすぎて、十分な数の動きベクトルが検出できないという問題を回避することができる。また、本実施形態では、許容誤差を大きくしながらイテレーションを繰り返しているが、逆に初期値に大きい値を設定し値を小さくしていく構成を採用してもよい。この場合の初期値は、本実施形態を防振に適用する場合、防振の最大補正量であり、画像高の10%等の値が用いられる。
さらには、2つを複合した構成を採用してもよい。例えば、許容誤差を増減させながらインライア率が20%から30%の範囲に収まる最適な許容誤差を探索していく構成を採用してもよい。尚、本実施形態では、目標とするインライア率を25%としているが、これに限定されるものではない。例えば、目標とするインライア率は、ターゲットのアプリケーション、処理速度、入力画像の特性、行列を推定するために用いられるロバスト推定アルゴリズムに応じて適切な値が設定される。
<実施形態3>
実施形態3では、連続する画像から回転行列を推定して電子防振処理を行う構成について説明する。本実施形態は、実施形態2の類似動きベクトルの抽出処理の変形例である。
本実施形態において、S2020における動き検出は、特徴点検出を用いるとものとする。特徴点検出による動き検出結果から防振処理を行っても、ブロックマッチングによる動き検出結果から防振処理を行っても、動き検出以外に、基本的な処理の違いはない。但し、特徴点検出の場合、特徴点から生成される動きベクトルの数は一定になりにくい。また、動きベクトルの分布も不均一になることがある。
以下、類似動きベクトル抽出の動作について図8を参照して用いて説明する。図8は類似動きベクトルの抽出処理の詳細を示すフローチャートである。図8は、実施形態2の図7のフローチャートの変形例であるので、図7と同一のステップは同一の参照番号を付加して、その詳細については省略する。
S8020は、CPU105が、抽出した動きベクトル数が抽出目標数以下であるか否かを判定する。目標数は、例えば、15である。判定結果が真の場合(S8020でYES)、S7040へ遷移し、偽の場合(S8020でNO)、S7000へ遷移する。
S8030では、CPU105が、許容誤差を減少する。これは、例えば、許容誤差を所定倍(例えば、0.75倍)にすることで実現する。その後、S7000へ遷移する。尚、許容誤差の初期値は、予め大きな値、例えば、画像高の10%の値が設定されているものとする。
以上説明したように、実施形態3によれば、許容誤差を小さくしながらイテレーションを繰り返して類似動きベクトルを抽出する。つまり、類似動きベクトルを抽出のための許容誤差が適応的に設定されることになる。これにより、許容誤差が大きすぎて、アウトライア率の高い不要な動きベクトルを多く抽出しすぎる問題を回避することができる。
また、本実施形態では、許容誤差を小さくしながらイテレーションを繰り返しているが、逆に、初期値に小さい値を設定し許容誤差を大きくしていく構成を採用する、あるいは、2つを複合した構成を採用してもよい。例えば、許容誤差を増減させながら、動きベクトルが15から30の範囲に収まるように、最適な許容誤差を探索していく構成を採用してもよい。
尚、本実施形態では、動きベクトルの抽出目標数を15としているが、これに限定されない。抽出目標数は、ターゲットのアプリケーション、処理速度、入力画像の特性、行列を推定するために用いられるロバスト推定アルゴリズムに応じて適切な値が設定される。3×3行列を推定するRANSACでは、300のサンプルがあれば十分なので、本実施形態では、300を領域分間数である20で割った値である15を抽出目標数としている。
<実施形態4>
実施形態4は、代表ベクトルの算出にRANSACを用いずに、代表ベクトルを算出する構成について説明する。
以下、代表ベクトルを算出するサブルーチンの動作について、図9を用いて説明する。図9は代表ベクトルの算出処理の詳細を示すフローチャートである。図9は、実施形態1の図5のフローチャートの代わりに実行される。
S9010では、CPU105が、領域内の動きベクトル全体から平均動きベクトルを算出する。平均動きベクトルは、下記のように計算される。
Figure 0006235860
S9020では、CPU105が、平均動きベクトルと距離差が許容誤差eavg以内の動きベクトルを抽出する。ここで、抽出した動きベクトルの集合Vavgは、下記のように表現できる。
Figure 0006235860
S9030では、CPU105が、S9020で抽出した動きベクトルの平均動きベクトル(第二の平均動きベクトル)を再度算出する。
Figure 0006235860
S9040では、CPU105が、第二の平均動きベクトルを戻り値として返す。
この戻り値である
Figure 0006235860
を代表ベクトルとして、実施形態1で説明した処理を実行することにより防振が可能となる。
以上説明したように、実施形態4によれば、代表ベクトルの算出にRANSACを用いるため、分割領域内の動きベクトルのアウトライア率が低い場合の利用に限られるものの、高速に代表ベクトルを算出することができる。
<実施形態5>
実施形態5は、インテリジェントな領域分割を用いて分割領域毎に代表ベクトルを算出する構成について説明する。
図10は、オブジェクト単位の領域分割を用いる変換行列の推定処理の詳細を示すフローチャートである。図10は、実施形態1の図3のフローチャートに対し、S10000が追加されている。
S10000は、CPU105が、入力画像をオブジェクト単位で領域分割する。領域分割方法には様々な方法が存在するが、本実施形態では、k−means法を用いて分割するものとする。分割数は8とする。各分割領域には番号が付けられる。番号の順序は任意である。尚、分割アルゴリズムや分割数はこれに限定されず、他の方式、分割数であってもよい。このようにして画像を分割すると、例えば、図11のように分割される。図11は、画像がオブジェクト単位で分割された状態と分割領域の番号の例を示す図である。分割領域の番号の振り方は任意である。
S3010以降は、格子状に区切られた分割領域の代わりに任意の形状の分割領域を対象にする以外は、実施形態1と同様の処理が実行される。
以上説明したように、実施形態5によれば、オブジェクト単位で画像を分割して、そのオブジェクトの領域毎に、代表ベクトルを算出する。同一オブジェクトに含まれる動きベクトルのベクトル成分は同一になる可能性が高いため、同一の許容誤差であっても代表ベクトルに類似のベクトルを抽出する際のインライア率を高めることができる。このため、回転行列推定においては、同一の動きを持つオブジェクトの集合の面積が最も大きい集合に含まれる動きベクトルが、画像全体の動きの主要成分となる傾向が強まる。これは、推定した回転行列を用いて防振を行う場合、広い面積が安定して防振されることになり、防振の安定性を高めることができる。
尚、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (16)

  1. 時間的に連続する画像を処理する情報処理装置であって、
    処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定手段と、
    前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出手段と
    を備え
    前記決定手段は、前記分割領域に含まれる動きベクトルから取得した動きベクトルとの差が許容誤差内の、前記取得した動きベクトルと同じ分割領域に含まれる動きベクトルの数に基づいて前記代表ベクトルを決定することを特徴とする情報処理装置。
  2. 時間的に連続する画像を処理する情報処理装置であって、
    処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定手段と、
    前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出手段と
    を備え、
    前記決定手段は、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルのうち、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルの平均動きベクトルとの距離差が許容誤差内の動きベクトルを抽出し、抽出した動きベクトルの平均ベクトルを前記分割領域の代表ベクトルとすることを特徴とする情報処理装置。
  3. 前記動きパラメータに基づいて電子防振処理を行う防振手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記決定手段は、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルから取得した動きベクトルと前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルとの差を算出し、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルから取得した複数の動きベクトルのうち、前記算出した差が許容誤差内の動きベクトルの数が最大の動きベクトルを前記分割領域の代表ベクトルとす
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 前記抽出手段は、前記分割領域から抽出する動きベクトルの数が前記分割領域内の動きベクトルの所定割合以上となるように、前記抽出する動きベクトルの許容誤差を設定することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記抽出手段は、前記分割領域から抽出する動きベクトルの数が抽出目標数以下となるように、前記抽出する動きベクトルの許容誤差を設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記算出手段は、
    前記処理対象画像内の動きベクトルから選択された一組の動きベクトルから回転行列を算出する第二の算出手段と、
    前記処理対象画像内の動きベクトルのうち、前記処理対象画像内の動きベクトルの始点を前記第二の算出手段により計算された回転行列により変換した点と前記処理対象画像内の動きベクトルの終点との差が所定未満の動きベクトルの個数をカウントするカウント手段を有し、
    前記差が所定未満の動きベクトルの個数に基づいて、複数組の動きベクトルから計算された複数の回転行列の1つを、前記処理対象画像に関する動きパラメータとすることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記抽出手段は、前記分割領域内の動きベクトルから、前記代表ベクトルとの距離が許容誤差内である動きベクトルを、前記対応する動きベクトルとして抽出する
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記動きパラメータは、前記処理対象画像の全体に対する動きパラメータであることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項に記載の情報処理装置。
  10. 前記分割領域は、前記処理対象画像をオブジェクト単位で分割した領域である
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  11. 時間的に連続する画像を処理する情報処理装置の制御方法であって、
    処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定工程と、
    前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出工程と
    を備え
    前記決定工程では、前記分割領域に含まれる動きベクトルから取得した動きベクトルとの差が許容誤差内の、前記取得した動きベクトルと同じ分割領域に含まれる動きベクトルの数に基づいて前記代表ベクトルを決定することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  12. 時間的に連続する画像を処理する情報処理装置の制御方法であって、
    処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定工程と、
    前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出工程と
    を備え、
    前記決定工程では、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルのうち、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルの平均動きベクトルとの距離差が許容誤差内の動きベクトルを抽出し、抽出した動きベクトルの平均ベクトルを前記分割領域の代表ベクトルとすることを特徴とする情報処理装置の制御方法。
  13. 前記動きパラメータに基づいて電子防振処理を行う防振工程を更に備える
    ことを特徴とする請求項11又は12に記載の情報処理装置の制御方法。
  14. 時間的に連続する画像を処理する情報処理装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定手段と、
    前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出手段と
    して機能させ
    前記決定手段は、前記分割領域に含まれる動きベクトルから取得した動きベクトルとの差が許容誤差内の、前記取得した動きベクトルと同じ分割領域に含まれる動きベクトルの数に基づいて前記代表ベクトルを決定することを特徴とするプログラム。
  15. 時間的に連続する画像を処理する情報処理装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    処理対象画像を分割した分割領域内の動きベクトルに基づいて前記分割領域の代表ベクトルを決定する決定手段と、
    前記分割領域内の動きベクトルから、前記分割領域の代表ベクトルに対応する動きベクトルを抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出した動きベクトルを用いて、基準画像からの位置ズレを表現する、前記処理対象画像に関する動きパラメータを算出する算出手段と
    して機能させ、
    前記決定手段は、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルのうち、前記分割領域内のサンプル全体の動きベクトルの平均動きベクトルとの距離差が許容誤差内の動きベクトルを抽出し、抽出した動きベクトルの平均ベクトルを前記分割領域の代表ベクトルとすることを特徴とするプログラム。
  16. 前記コンピュータを、前記動きパラメータに基づいて電子防振処理を行う防振手段として更に機能させることを特徴とする請求項14または15に記載のプログラム。
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