JP6232108B2 - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents

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本発明は、撮像素子および撮像装置に関する。
各画素にマイクロレンズが形成された2次元撮像素子を用いて、撮像レンズの焦点検出を位相差検出方式で行う撮像装置が提案されている。
特許文献1には、1つの画素に対して、1つのマイクロレンズと複数に分割された光電変換部が形成されている2次元撮像素子を用いた撮像装置が開示されている。複数の光電変換部は、1つのマイクロレンズを介して撮像レンズの射出瞳の異なる領域を受光するように構成され、瞳分割を行っている。個々の光電変換部で受光した信号から像ずれ量を求めて、焦点検出を行うとともに、個々の光電変換部で受光した信号を足し合わせて撮像信号を取得する。また、焦点検出に限らず、各画素の右側の光電変換部と左側の光電変換部で受光した信号を視差信号として表示することで、立体画像の表示が可能となることが開示されている。
特許文献2では、複数の画素からなる2次元撮像素子において、複数対の焦点検出用画素を配置した撮像装置が開示されている。1対の焦点検出用画素は、開口部を有する遮光層により、撮像レンズの射出瞳の異なる領域を受光するように構成され、瞳分割を行っている。2次元撮像素子の大部分に配置された撮像画素で撮像信号を取得し、一部に配置された焦点検出用画素の信号から像ずれ量を求めて、焦点検出を行う。
2次元撮像素子を用いた位相差検出方式の焦点検出では、焦点検出精度が焦点検出用画素の瞳強度分布(瞳分割性能)に大きく依存する。焦点検出用画素の瞳強度分布のピーク強度を高く、半値幅を狭くすることで、精度の良い焦点検出を行うことができる。
特開昭58−24105号公報 特開2000−156823号公報
しかしながら、撮像素子を構成する要素の位置の製造上のばらつきにより焦点検出用画素の瞳強度分布にもばらつきが生じ、結果として焦点検出精度や視差信号が安定しないという課題があった。
本発明は、このような従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、構成要素の位置の製造上のばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布のばらつきを抑制した撮像素子を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、本発明に係る撮像素子を用いた撮像装置の提供である。
上述の目的は、焦点検出用画素と、撮像画素とを含む複数の画素が2次元配列された撮像素子であって、複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、複数の画素の各々に設けられ、マイクロレンズが集光した光を受光する光電変換部と、焦点検出用画素のマイクロレンズと光電変換部との間に設けられた遮光層であって、焦点検出用画素の光電変換部の受光面の重心に対して偏心した重心を有する開口を有する遮光層とを有し、マイクロレンズの焦点位置が、マイクロレンズが設けられている画素の分光感度に応じて制限された波長領域に対応した焦点位置であり、マイクロレンズの焦点位置が、遮光層を基準にして所定距離だけマイクロレンズ側に設定され、マイクロレンズの焦点位置での屈折率をn、マイクロレンズの絞り値をF、波長領域における波長をλ、マイクロレンズの回折限界ΔをΔ=2.44λFとしたとき、所定距離が、波長領域において0より大きくnFΔより小さいことを特徴とする撮像素子によって達成される。
このような構成により、本発明によれば、構成要素の位置の製造上のばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布のばらつきを抑制した撮像素子を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る撮像素子、を用いた撮像装置の一例としてのデジタルスチルカメラの機能構成例を示す図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の画素配列の一例を示す図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の焦点検出用A画素の平面図および垂直断面図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の焦点検出用B画素の平面図および垂直断面図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の焦点検出用画素の概略回路図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の焦点検出用画素および撮像画素の垂直断面と、結像光学系の射出瞳面との関係を説明する図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の瞳分割の概略と瞳強度分布例とを示す図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の、マイクロレンズ光軸に平行な断面および垂直な断面の光強度分布の例を示す図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の、マイクロレンズの集光位置と遮光層との位置関係の例を示す図 本発明の第1の実施形態における撮像素子の構成による効果の一例を説明するための瞳強度分布を示す図 本発明の第2の実施形態における撮像素子の画素配列の一例を示す図 本発明の第2の実施形態における撮像素子の画素の平面図および垂直断面図 本発明の第3の実施形態における撮像素子の画素の垂直断面図
以下、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る撮像素子を用いた撮像装置の一例としてのデジタルスチルカメラ100(以下、単にカメラ100という)の機能構成例を示す図である。
第1レンズ群101は撮像光学系(結像光学系)の先端に配置され、光軸に沿って前後に移動可能に保持される。シャッタ102は、静止画撮像時の露光時間を制御するためのシャッタとしてだけでなく、開口径を調節することで撮像時の光量調節を行なう絞りとしても機能する。シャッタ102の背面(撮像素子側)に配置された第2レンズ群103は、シャッタ102と一体となって光軸に沿って前後に可能であり、第1レンズ群101とともにズーム機能を実現する。
第3レンズ群105はフォーカスレンズであり、光軸に沿って前後に移動可能である。光学ローパスフィルタ106は、撮像素子107の前方に配置され、撮像画像に発生する偽色やモアレを軽減する。撮像素子107は2次元CMOSイメージセンサとその周辺回路で構成される。本実施形態において、撮像素子107は、横方向にm個、縦方向にn個の複数の受光素子が2次元配列され、その上に、ベイヤー配列の原色カラーモザイクフィルタがオンチップで形成された、2次元単板カラーイメージセンサである。カラーフィルタは受光素子に入射する透過光の波長を画素単位で制限する。
ズームアクチュエータ111は、ズーム駆動回路129の制御に従い、不図示のカム筒を回動して第1レンズ群101と第3レンズ群105の少なくとも一方を光軸に沿って駆動して、ズーム(変倍)機能を実現する。シャッタアクチュエータ112は、シャッタ駆動回路128の制御に従い、シャッタ102開口径を制御して撮像光量を調節すると共に、静止画撮像時の露光時間を制御する。
フォーカスアクチュエータ114は、フォーカス駆動回路126の制御に従い、第3レンズ群105を光軸に沿って駆動する。
フラッシュ115は、好ましくはキセノン管を用いた閃光照明装置であるが、連続発光するLEDを備えた照明装置であってもよい。AF補助光出力部116は、所定の開口パターンを有するマスクの像を投光レンズを介して被写界に投影し、低輝度の被写体や低コントラストの被写体に対する焦点検出能力を向上させる。
CPU121は、カメラ100全体の動作を制御し、図示しない演算部、ROM、RAM、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、通信インターフェイス回路等を有する。CPU121は、ROMに記憶されたプログラムを実行して、カメラ100が有する各種回路を制御し、AF、AE、画像処理、記録等、カメラ100の機能を実現する。
フラッシュ制御回路122は、撮像動作に同期してフラッシュ115を点灯制御する。補助光駆動制御回路123は、焦点検出動作時にAF補助光出力部116を点灯制御する。撮像素子駆動回路124は、撮像素子107の動作を制御するとともに、撮像素子107から読み出した画像信号をA/D変換してCPU121に出力する。画像処理回路125は、画像信号に対してγ変換、色補間、JPEG符号化などの画像処理を適用する。
フォーカス駆動回路126は、焦点検出結果に基づいてフォーカスアクチュエータ114を駆動することにより第3レンズ群105を光軸に沿って移動させ、焦点調節を行なう。シャッタ駆動回路128は、シャッタアクチュエータ112を駆動してシャッタ102の開口径及び開閉タイミングを制御する。ズーム駆動回路129は、例えば操作スイッチ群132に含まれるズーム操作スイッチの押下によって撮像者から入力されるズーム操作に応じてズームアクチュエータ111を駆動する。
表示器131はLCD等であり、カメラ100の撮像モードに関する情報、撮像前のプレビュー画像と撮像後の確認用画像、焦点検出時の合焦状態の情報等を表示する。操作スイッチ群132は、電源スイッチ、レリーズ(撮像トリガ)スイッチ、ズーム操作スイッチ、撮像モード選択スイッチ等を含む。記録媒体133は例えば着脱可能な半導体メモリカードであり、撮像画像を記録する。
(撮像素子の画素配列)
図2は、本実施形態における撮像素子107の画素配列の一例を、12列×12行画素の範囲で示す図である。同様のパターンで画素が撮像素子107の撮像画面に配置される。本実施形態では、撮像素子107の撮像画面サイズが横22.3mm×縦14.9mmであり、画素ピッチ4μm、有効画素数が横5575列×縦3725行=約2000万画素であるものとする。
図2に示すように、撮像素子107の画素は、2行×2列の撮像画素群210と、2行×2列の焦点検出用画素群220から構成される。撮像画素群210は、対角2画素に配置された、G(緑)の分光感度を有する撮像画素210Gと、他の2画素に1つずつ配置されたR(赤)の分光感度を有する撮像画素210RとB(青)の分光感度を有する撮像画素210Bとからなる。また、焦点検出用画素群220は、対角2画素配置された、Gの分光感度を有する撮像画素220Gと、他の2画素に配置されたW(白)の分光感度を有する焦点検出用画素220SAと焦点検出用画素220SBとからなる。
焦点検出用画素220SAを、撮像素子107の受光面側(+z側)から見た平面図を図3(a)に、図3(a)のa−a断面を−y側から見た断面図を図3(b)に示す。また、焦点検出用画素220SBを、撮像素子の受光面側(+z側)から見た平面図を図4(a)に、図4(a)のb−b断面を−y側から見た断面図を図4(b)に示す。
図3(b)に示すように、焦点検出用画素220SAには、p型層300とn型層301の間にn−イントリンシック層302を挟んだpin構造のフォトダイオード(光電変換部)PDが形成される。焦点検出用画素220SAの光電変換部PDの領域は、図3のn−イントリンシック層302に形成される空乏層と、その周辺の、少数キャリアの拡散距離だけ拡がった領域であり、概ね、n−イントリンシック層302とn型層301を合わせた領域に等しい。必要に応じて、n−イントリンシック層302を省略し、pn接合フォトダイオードとしても良い。
各画素の受光側には、入射光を集光するためのマイクロレンズ305が形成され、マイクロレンズ305と光電変換部PDとの間に、開口部を有する遮光層310aが形成される。焦点検出用画素220SAでは、光電変換部の受光面の重心に対して、遮光層310aの開口部SAの重心がーx方向に偏心して構成される。
一方、図4に示すように、焦点検出用画素220SBでは、光電変換部の受光面の重心に対して、遮光層310bの開口部SBの重心が+x方向に偏心して構成される。
開口部SA(SB)を有する遮光層310a(310b)は、配線層を兼ねても良い。また、必要に応じて、マイクロレンズ305と光電変換部PDとの間に、カラーフィルタを形成しても良い。
図3(図4)に示した焦点検出用画素220SA(220SB)に入射した光は、マイクロレンズ305により集光され、集光された光の一部が、遮光層310a(310b)の開口部SA(SB)を通過して光電変換部PDで受光される。光電変換部PDでは、受光量に応じて電子とホールが対生成し、空乏層で分離された後、負電荷の電子はn型層301に蓄積され、ホールは定電圧源(不図示)に接続されたp型層300を通じて撮像素子107の外部へ排出される。
各画素の蓄積動作制御について説明する。図3(図4)に示した焦点検出用画素220SA(220SB)の概略回路図を図5に示す。図5では、図3、図4と同じ構成要素には同じ参照数字を付してある。303はn+フローティングディフュージョン領域(n+FD)、304は転送ゲートである。また、Vdd、Vss(Vdd>Vss)は電源電圧であり、φTは転送ゲート電圧、φRはリセットゲート電圧、φSは画素の選択ゲート電圧、φLはライン選択ゲート電圧である。これらの構成は、撮像画素210G、210R、210B、220Gについても同様である。
まず、各画素の光電変換部PDをリセットするために、全行の転送ゲート電圧φTとリセットゲート電圧φRを同時にONにする。転送ゲート電圧φTとリセットゲート電圧φRを同時にOFFした瞬間から、蓄積動作が始まり、光電変換部PDの受光量に応じてn型層301に電荷が蓄積される。所望の時間だけ蓄積を行った後、全行の転送ゲート電圧φTをONにし、再びOFFにすることで、各画素の信号電荷が、一斉に、各画素のn型層301からn+FD303に転送される。次に、行ごとに選択ゲート電圧φSpをON/OFFさせることにより、n+FD303に転送された信号電荷が行ごとに順次読み出される。また、ライン選択ゲート電圧φLnのON/OFFにより、読み出す列を順次選択してすることができる。
図6を参照して、画素の遮光層310a(310b)の開口部SA(SB)と、瞳分割との対応関係について説明する。図6(a)及び図6(b)は、それぞれ図3(b)及び図4(b)焦点検出用画素220SA及び220SBの断面図と、結像光学系の射出瞳面との関係を示している。なお、図6では、射出瞳面の座標軸との対応を取るため、断面図のx軸とy軸を図3、図4と反転させている。また、撮像画素210G(210R、210B、220G)の垂直断面図と、結像光学系の射出瞳面との関係を図6(c)に示す。
図6の射出瞳面には、結像光学系の射出瞳400、撮像画素の瞳受光領域500、焦点検出用画素220SAの瞳受光領域511、焦点検出用画素220SBの瞳受光領域521を示している。
被写体からの光束は、結像光学系の射出瞳400を通過してそれぞれの画素に入射する。
図6(c)で、撮像画素の瞳受光領域500は、光電変換部PDの受光面と、マイクロレンズによって概ね共役関係になっており、撮像画素で受光可能な瞳領域を表している。瞳距離が数10mmであるのに対し、マイクロレンズの直径は数μmである。そのため、マイクロレンズの絞り値が数万となり、数10mmレベルの回折ボケが生じる。よって、光電変換部PDの受光面の像は、明瞭な瞳受光領域とならずに、受光率分布(瞳強度分布)となる。
撮像画素の瞳受光領域500は、射出瞳400を通過した光束をより多く受光できるように、受光領域を可能な限り大きくし、また、撮像画素の瞳受光領域500の重心が、光軸と概ね一致するように構成されている。
図6(a)で、焦点検出用画素220SAの瞳受光領域511は、遮光層310aの重心が−x方向に偏心している開口部と、マイクロレンズによって概ね共役関係になっており、焦点検出用画素220SAで受光可能な瞳領域を表している。焦点検出用画素220SAの瞳受光領域511は、撮像画素の瞳受光領域500よりも受光領域が狭く、射出瞳面上で+X側に重心が偏心している。
一方、図6(b)で、焦点検出用画素220SBの瞳受光領域521は、遮光層310bの重心が+x方向に偏心している開口部と、マイクロレンズによって概ね共役関係になっており、焦点検出用画素220SBで受光可能な瞳領域を表している。焦点検出用画素220SBの瞳受光領域521は、撮像画素の瞳受光領域500よりも受光領域が狭く、焦点検出用画素220SAとは反対に、瞳面上でーX側に重心が偏心している。
図7(a)に、焦点検出用画素220SAの瞳受光領域511、焦点検出用画素220SBの瞳受光領域521、撮像画素の瞳受光領域500の関係を示す。また、図7(b)に、射出瞳面のX軸に沿った瞳受光領域(瞳強度分布)の例を、焦点検出用画素220SAについて破線で、焦点検出用画素220SBについて一点鎖線で、撮像素子について実線でそれぞれ示す。焦点検出用画素220SAの瞳強度分布と焦点検出用画素220SBの瞳強度分布は、それぞれ、射出瞳をX軸方向に分割していることがわかる。同様にして、遮光層310a(310b)の開口部の重心をY軸方向に偏心させると、射出瞳をY軸方向に分割することができる。
図2に示したように、焦点検出用画素220SAをx(軸)方向に規則的に配列し、これら焦点検出用画素220SA群から取得した被写体像をA像とする。同様に、焦点検出用画素220SBをx(軸)方向に規則的に配列し、これら焦点検出用画素220SB群から取得した被写体像をB像とする。A像とB像の像ずれ量(相対位置)を検出することで、x(軸)方向に輝度分布を有する被写体像のデフォーカス量(合焦ずれ量)を検出することができる。
図6(a)の焦点検出用画素220SAの結像光学系の射出瞳400より内側の瞳受光領域511の重心をCAとし、図6(b)の焦点検出用画素220SBの結像光学系の射出瞳400より内側の瞳受光領域521の重心をCBとする。基線長は、2つの重心間隔CA―CBで定義される。基線長の絶対値が大きいほど、デフォーカス量に対するA像とB像の像ずれ量が大きくなり、焦点検出精度が向上する。
[焦点位置の構成]
次に、マイクロレンズ光学系の焦点位置の構成について説明する。
図3及び図4に示したマイクロレンズ305が形成された撮像素子に、光が入射した場合の光強度分布の数値解析例を図8に示す。電磁波の数値計算には、FDTD(Finite Difference Time Domain)法を用いた。波長λ=540nm、右円偏光の平面波が、マイクロレンズ305の上方から光軸に平行に入射した場合の撮像素子内部での光強度分布の計算例である。
マイクロレンズ光軸に平行な断面での光強度分布の例を図8(a)に示す。撮像素子の各画素でのマイクロレンズ光学系は、マイクロレンズ305と平坦化層、封止層、絶縁層などから構成される。マイクロレンズ光学系は、複数のマイクロレンズを含んだ構成でも良い。画素周期を2a、マイクロレンズ光学系の焦点距離をf、マイクロレンズ光学系の開口角を2φとする。また、マイクロレンズ光学系の焦点位置での屈折率をnとする。また、光軸に沿った座標をzとする。座標zは、焦点位置を原点(z=0)として、マイクロレンズ側を負符号、マイクロレンズと反対側を正符号とする。
マイクロレンズ光学系の開口数NAを、以下の式(1)で定義する。
また、マイクロレンズ光学系の絞り値Fを、以下の式(2)で定義する。
入射光は、マイクロレンズ光学系により、焦点位置に集光される。しかし、光の波動性により、集光スポットの直径は回折限界Δより小さくすることはできない。集光スポットの強度分布がエアリーパターン(Airy pattern)に近いとして、回折限界Δは、入射光の波長をλとして、概ね、以下の式(3)で求まる。
焦点位置でのマイクロレンズ光軸に垂直な断面での光強度分布を図8(b)に示す。焦点位置(z=0)で、集光スポットの直径は回折限界Δとなり、最小となる。
マイクロレンズ光学系の後側焦点深度+zと前側焦点深度−zは、回折限界Δを許容錯乱円として、以下の式(4)で求まる。焦点深度の範囲は、−z<z<+zである。
集光スポットの強度分布がガウス分布に近いとすると、集光スポットの直径wは、座標zの関数として、概ね、以下の式(5)の関係が成り立つ。
ここで、zはレイリー長であり、係数α=0.61π≒1.92として、z=αで定義される。
図8に示す計算例では、波長λ=540nm、画素周期2a=4.3μm、マイクロレンズ光学系の焦点距離f=5.8μm、焦点位置での屈折率n=1.46である。また、マイクロレンズ光学系の絞り値はF=0.924、回折限界はΔ=1.22μm、焦点深度はz=1.65μmである。
受光効率を良好にし、瞳強度分布の最大強度を大きくするためには、光電変換部の受光面や遮光層の開口部などに対し、集光スポットの直径wを小さく抑制する必要がある。
集光スポットの直径wは、zの増加に伴い、上述の式(5)に従って最小値の回折限界Δから大きくなる。特に、座標zの絶対値がレイリー長zに対し十分大きい(|z|>>z)場合、集光スポットの直径wは、zに比例して増大してしまう。
一方、焦点深度の範囲内(−z<z<+z)では、図8(a)の計算例に示すように、集光スポットの直径w(図8(a)ではw=Δ)は、ほとんど変化しない。上述の式(5)より、焦点位置z=0から焦点深度±z(=±nFΔ)離れた位置での集光スポットの直径w(±z)は、約1.13Δ程度である。
よって、第1の構成条件として、第1の実施形態では、受光効率を良好にし、瞳強度分布の最大強度を大きくするために、開口部を有する遮光層310a(310b)を、マイクロレンズ光学系の焦点深度の範囲−z<z<+zに構成する。
撮像画素の瞳強度分布の最大強度を大きくするためには、回折限界Δが画素周期2aよりも小さい(Δ<2a)ことが望ましい。また、焦点検出用画素の瞳強度分布の最大強度を大きくするためには、回折限界Δが画素周期の半分aよりも小さい(Δ<a)ことが望ましい。
マイクロレンズ光学系への平行光の入射角をθ[ラジアン]とする。集光スポットの中心は、入射角θの変化に伴い光軸から偏心する。入射角θ、主点Hからの距離f+zでの集光スポットの光軸からの偏心量をq(θ、f+z)とすると、近軸近似より、概ね、以下の式(6)の関係が成り立つ。
ここで、nはマイクロレンズ光学系の入射側(光電変換部と反対側)の屈折率である。通常、空気でn=1である。
また、主点Hからの距離f+zでの集光スポットの偏心変化率(集光スポット偏心量の入射角に対する変化率)をc(f+z)とすると、以下の式(7)の関係が成り立つ。
座標zの位置に開口部を有する遮光層310a(310b)を形成して、結像光学系の射出瞳を分割する場合、瞳強度分布の片側半値幅Γは、式(5)と式(7)から、概ね以下の式(8)で見積もることができる。瞳強度分布の片側半値幅Γは、瞳強度分布の強度が最大値の半分になる入射角変化量である。
また、瞳強度分布の片側半値幅Γの座標zに対する変化率は、以下の式(9)で表される。
ここで、zmin=z /f>0である。片側半値幅Γの変化率は、z=zminで0となり、z=zminの前後で負から正へ符号が反転する。図8の計算例では、zmin=1.72μmである。
瞳強度分布の片側半値幅Γは、マイクロレンズ光学系の焦点位置z=0よりも光電変換部側(マイクロレンズの反対側)に離れた位置z=zmin>0で最小となり、以下の式(10)で表される。
z=zmin>0は停留点でもあり、焦点位置から光電変換部側のzmin周辺において、片側半値幅Γの座標zに対する変化は抑制される。
よって、第2の構成条件として、第1の実施形態では、画素の膜厚ばらつきに対して瞳強度分布の片側半値幅Γの変化を抑制するために、開口部を有する遮光層を、マイクロレンズ光学系の焦点位置よりも光電変換部側の位置(z>0)に構成する。
したがって、第1の構成条件と第2の構成条件から、第1の実施形態では、開口部を有する遮光層310a(310b)を、マイクロレンズ光学系の後側(光電変換部側)の焦点深度の範囲である0<z<zに構成する。より具体的には、マイクロレンズ光学系の焦点位置が、開口を有する遮光層よりもマイクロレンズ側に位置し、かつマイクロレンズの焦点位置から開口を有する遮光層までの距離が、0より大きくnFΔより小さくなるように画素を構成する。
このような本実施形態に係る構成の効果について、図8(a)と同様の垂直断面図である図9を用いて説明する。図9では遮光層の開口部の光軸からの偏心は省略している。
マイクロレンズ光学系の焦点位置と、開口部を有する遮光層の位置関係が設計値通りに構成された場合の光強度分布の計算例を図9(a)に示す。設計値では、マイクロレンズ光学系の焦点位置を、開口部を有する遮光層よりマイクロレンズ側にΔz(0<Δz<z)離れた位置(基準位置)に設定する。図9(a)の例は、Δz=0.5nFΔの場合である。この時、瞳強度分布の片側半値幅Γは、概ね、以下の式(8a)で求められる。
式(8a)の分母は集光スポットの偏心変化率に比例し、分子は集光スポットの直径に比例する。
実際の撮像素子では、製造精度のばらつきのため、マイクロレンズ光学系の主点Hから開口部を有する遮光層までの膜厚が設計値から変動してしまう。
例えば、設計値よりも膜厚がδz(0<δz<Δz)小さくなった場合の光強度分布の計算例を、図9(b)に示す。この時、瞳強度分布の片側半値幅Γを表す式は、式(8a)から以下の式(8b)へと変化する。
主点Hから開口部を有する遮光層までの距離が短くなるのに伴い、式(8b)において、式(8a)よりも分母はやや減少する。同時に、焦点位置に近づくことに伴い、分子もやや減少する。分子と分母で変化を打ち消し合い、瞳強度分布の片側半値幅Γの変化を抑制することができる。
一方、設計値よりも膜厚がδz(0<δz<z−Δz)大きくなった場合の光強度分布の計算例を、図9(c)に示す。この時、瞳強度分布の片側半値幅Γは、式(8a)から以下の式(8c)へと変化する。
主点Hから開口部を有する遮光層までの距離が長くなるのに伴い、式(8c)において、式(8a)よりも分母はやや増加する。同時に、焦点位置から遠ざかることに伴い、分子もやや増加する。分子と分母で変化を打ち消し合い、瞳強度分布の片側半値幅Γの変化を抑制することができる。
本発明の効果を、具体例を挙げて説明する。マイクロレンズ光学系の焦点深度はz=1.65μmである。また、設計値として、マイクロレンズ光学系の焦点位置が、開口部を有する遮光層よりマイクロレンズ側にΔz=0.2z=0.35μm離れた位置とした。
図10に、膜厚が設計値より0.39μm大きい場合の瞳強度分布を実線で、膜厚が設計値より0.35μm小さい場合の瞳強度分布を破線で示す。このように、瞳強度分布がいずれの場合もほぼ同じであることがわかる。このように、0.74μmの範囲の膜厚変化に対し、瞳強度分布の変化が抑制できていることがわかる。
以上説明したように、本実施形態によれば、マイクロレンズ光学系の焦点位置が、開口を有する遮光層よりもマイクロレンズ側に位置し、かつマイクロレンズの焦点位置から開口を有する遮光層までの距離が、0より大きくnFΔより小さくなるように構成する。このような構成とすることにより、遮光層の厚みのばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布の変化を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
図11は、本発明の第2の実施形態に係る撮像素子の画素配列を、4行×4列の範囲で示した図である。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、2行×2列の画素群230は、対角2画素にGの分光感度を有する画素230Gが、他の2画素にRの分光感度を有する画素230RとBの分光感度を有する画素230Bが配置されている。本実施形態では、各画素230R、230G、230Bがそれぞれ、瞳分割用の4つの副画素(画素230Rであれば副画素230R1〜230R4)から構成されていることを特徴とする。本実施形態では、焦点検出用画素と撮像画素とに構成上の明確な区別はなく、全ての画素が焦点検出用画素としても撮像画素としても機能する。
図11に示した撮像素子の1つの画素(ここでは画素230Gとする)を、撮像素子の受光面側(+z側)から見た平面図を図12(a)に、図12(a)のc−c断面を−y側から見た断面図を図12(b)に示す。
図12に示すように、本実施形態の画素230Gは、p型層300に包含されるように4つのn型層301a、301b、301c、301dが形成され、各々が光電変換部(副画素)230G1〜230G4を構成している。4つの副画素230G1〜230G4は、画素230Gの中心に対してそれぞれ(−x、−y)、(+x、−y)、(+x、+y)、(−x、+y)方向に偏心した位置に存在している。より詳しくは、4つの副画素230G1〜230G4の個々の受光面の重心が、4つの副画素の受光面を合成した1つの受光面の重心と異なるように偏心されて構成されている。4つの偏心した副画素の受光面は、マイクロレンズ光学系を介して、結像光学系の射出瞳面に投影され、これにより、射出瞳が4つの瞳領域に分割される。第1の実施形態では、開口部を有する遮光層により射出瞳を分割したが、第2の実施形態では、遮光層を用いず、各画素に複数の光電変換部(副画素)を設けることで、各光電変換部が異なる瞳領域を受光するようにして射出瞳を分割している。本実施形態の撮像素子は、他の点では第1の実施形態と同様の構成を有する。
このように、本実施形態では、光電変換部の受光面が第1の実施形態における遮光層と同様に機能する。そのため、光電変換部(副画素)の受光面を第1の実施形態における遮光層と同様の配置とすることで、受光面の位置のばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布の変化を抑制することが可能となる。
すなわち、本実施形態では、光電変換部の受光面を、マイクロレンズ光学系の後側焦点深度の範囲0<z<zに構成する。より具体的には、マイクロレンズ光学系の焦点位置が、光電変換部の受光面よりもマイクロレンズ側に位置し、かつマイクロレンズの焦点位置から光電変換部の受光面までの距離が、0より大きくnFΔより小さくなるように画素を構成する。
以上の構成により、受光面の位置の製造上のばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布の変化を抑制することが可能となる。
(第3の実施形態)
図13は、本発明の第3の実施形態に係る撮像素子の1つの画素の、図12(b)と同様の断面図である。本実施形態においても、第2の実施形態と同様、各画素が複数の副画素に分割されている。ここでは、図12(a)に示したように4つの副画素が設けられているものとする。図13に示すように、本実施形態では、光電変換部の受光効率を向上するために、各光電変換部の受光面のマイクロレンズ側に光導波路307を形成している。光導波路307は副画素単位で分割されている。
4つの光導波路307は、対応する光電変換部と同様、受光面の中心が、画素の中心に対してそれぞれ、(−x、−y)、(+x、−y)、(+x、+y)、(−x、+y)方向に偏心している。より具体的には、4つの光導波路307の個々の受光面の重心が、4つの光導波路の受光面を合成した1つの受光面の重心と異なるように偏心されて構成されている。4つの偏心した光導波路307の受光面は、マイクロレンズ光学系を介して、結像光学系の射出瞳面に投影され、これにより、射出瞳が4つの瞳領域に分割される。第3の実施形態に係る撮像素子は、光導波路の受光面を偏心することで射出瞳を分割する点以外は第2の実施形態と同様の構成を有する。
このように、本実施形態では、光導波路307の受光面が第1の実施形態における遮光層や第2の実施形態における光電変換部の受光面と同様に機能する。そのため、光導波路の受光面を第1の実施形態における遮光層や第2の実施形態における光電変換部の受光面と同様の配置とすることで、光導波路の受光面の位置のばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布の変化を抑制することが可能となる。
すなわち、本実施形態では、光導波路の受光面を、マイクロレンズ光学系の後側焦点深度の範囲0<z<zに構成する。より具体的には、マイクロレンズ光学系の焦点位置が、光導波路の受光面よりもマイクロレンズ側に位置し、かつマイクロレンズの焦点位置から光導波路の受光面までの距離が、0より大きくnFΔより小さくなるように画素を構成する。
以上の構成により、光導波路の受光面の位置の製造上のばらつきによる焦点検出用画素の瞳強度分布の変化を抑制することが可能となる。また、光導波路を設けることで、光電変換部の受光効率を向上させることができる。
100…カメラ、107…撮像素子、305…マイクロレンズ、307…光導波路、310a…遮光層、310b…遮光層

Claims (23)

  1. 焦点検出用画素と、撮像画素とを含む複数の画素が2次元配列された撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、
    前記複数の画素の各々に設けられ、前記マイクロレンズが集光した光を受光する光電変換部と、
    前記焦点検出用画素の前記マイクロレンズと前記光電変換部との間に設けられた遮光層であって、該焦点検出用画素の前記光電変換部の受光面の重心に対して偏心した重心を有する開口を有する遮光層とを有し、
    前記マイクロレンズの焦点位置が、該マイクロレンズが設けられている画素の分光感度に応じて制限された波長領域に対応した焦点位置であり、
    前記マイクロレンズの焦点位置が、前記遮光層を基準にして所定距離だけ前記マイクロレンズ側に設定され、
    前記マイクロレンズの焦点位置での屈折率をn、前記マイクロレンズの絞り値をF、前記波長領域における波長をλ、前記マイクロレンズの回折限界Δを
    Δ=2.44λF
    としたとき、前記所定距離が、前記波長領域において0より大きくnFΔより小さいことを特徴とする撮像素子。
  2. 前記焦点検出用画素に設けられた前記マイクロレンズの焦点位置が、540nmを基準とする波長領域に対応した焦点位置であることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  3. 前記撮像画素に設けられた前記マイクロレンズの焦点位置が、赤、緑、青のいずれかの分光感度に応じた波長領域に対応した焦点位置であることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  4. 前記焦点検出用画素は被写体像を結像するための撮像レンズにおける射出瞳を分割した一部の領域からの光束を受光することを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  5. 前記複数の画素は水平方向及び垂直方向に2次元配列され、
    前記射出瞳の分割方向は前記水平方向または前記垂直方向であることを特徴とする請求項4に記載の撮像素子。
  6. 前記複数の画素は所定の周期で配列され、
    前記焦点検出用画素は前記複数の画素内に前記所定の周期よりも長い周期で周期的に配置されることを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  7. 前記複数の画素は所定の周期で配列され、
    前記マイクロレンズの回折限界Δは前記波長領域において前記所定の周期よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の撮像素子。
  8. 前記所定距離が0.2nFΔ以上であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の撮像素子。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の撮像素子を備えたことを特徴とする撮像装置。
  10. 複数の画素が2次元配列された撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、
    前記複数の画素の各々に設けられ、画素の分光感度に応じた波長領域の光を受光する複数の光電変換部とを有し、
    前記マイクロレンズの焦点位置は、前記複数の光電変換部の受光面よりも前記マイクロレンズ側に所定量のオフセットを持って位置し、
    前記オフセットは、前記波長領域における波長に対応する回折限界を許容錯乱円とした場合の前記マイクロレンズの焦点深度より小さい量であることを特徴とする撮像素子。
  11. 複数の画素が2次元配列された撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、
    前記複数の画素の各々に設けられ、前記マイクロレンズが集光した光を受光する複数の光電変換部とを有し、
    前記マイクロレンズの後側焦点深度は、前記マイクロレンズが設けられている画素の分光感度に応じて制限された波長領域に対応した前記マイクロレンズの焦点位置から、前記マイクロレンズの前記波長領域に対応した回折限界を許容錯乱円とする前記マイクロレンズ側とは反対方向への焦点深度までの範囲であり、
    前記複数の光電変換部の受光面が、前記マイクロレンズの後側焦点深度に位置することを特徴とする撮像素子。
  12. 前記マイクロレンズの焦点深度は、前記波長領域における波長に対応する回折限界をΔ、前記マイクロレンズの焦点位置での屈折率をn、前記マイクロレンズの絞り値をFとして、nFΔで決定されることを特徴とする請求項10または11に記載の撮像素子。
  13. 前記マイクロレンズの焦点位置が、540nmを基準とする波長領域に対応した焦点位置であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の撮像素子。
  14. 前記マイクロレンズの焦点位置が、赤、緑、青のいずれかの分光感度に応じた波長領域に対応した焦点位置であることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項に記載の撮像素子。
  15. 前記複数の光電変換部は被写体像を結像するための撮像レンズにおける射出瞳を分割した一部の領域からの光束を受光することを特徴とする請求項10乃至14のいずれか1項に記載の撮像素子。
  16. 複数の画素を有する撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、
    前記複数の画素の各々に設けられ、前記マイクロレンズが集光した光を受光する複数の光電変換部と、
    前記マイクロレンズと前記複数の光電変換部との間に設けられた所定の膜厚を有する膜とを有し、
    前記マイクロレンズの焦点位置が、前記マイクロレンズが設けられている画素の分光感度に応じて制限された波長領域に対応した焦点位置であり、
    前記マイクロレンズの焦点位置は、前記膜内に設定され、
    前記マイクロレンズの焦点位置での屈折率をn、前記マイクロレンズの絞り値をF、前記波長領域における波長をλ、前記マイクロレンズの回折限界Δを
    Δ=2.44λF
    としたとき、前記マイクロレンズの焦点位置から前記複数の光電変換部の受光面までの距離が、前記波長領域において0より大きくnFΔより小さいことを特徴とする撮像素子。
  17. 前記マイクロレンズによる前記受光面における集光スポットの直径が1.13Δより小さい位置に前記マイクロレンズの焦点位置を設定したことを特徴とする請求項16に記載の撮像素子。
  18. 2次元配列された複数の画素を有する撮像素子の製造方法であって、
    前記複数の画素の各々について、1つ以上の光電変換部を形成するステップと、
    前記複数の画素に各々について、前記光電変換部の受光側にマイクロレンズを積層するステップとを含み、
    前記マイクロレンズは、前記光電変換部の受光面よりも前記マイクロレンズ側にオフセットした焦点位置を有するように形成され、
    前記オフセットは、前記マイクロレンズが形成される画素の分光感度に応じた波長領域における波長に対応する回折限界を許容錯乱円とした場合の、前記マイクロレンズの焦点深度より小さい量であることを特徴とする撮像素子の製造方法。
  19. 前記マイクロレンズの焦点深度は、前記波長領域における波長に対応する回折限界をΔ、前記マイクロレンズの焦点位置での屈折率をn、前記マイクロレンズの絞り値をFとして、nFΔで決定されることを特徴とする請求項18に記載の撮像素子の製造方法。
  20. 前記マイクロレンズの焦点位置が、540nmを基準とする波長領域に対応した焦点位置であることを特徴とする請求項18または19に記載の撮像素子の製造方法。
  21. 前記マイクロレンズの焦点位置が、赤、緑、青のいずれかの分光感度に応じた波長領域に対応した焦点位置であることを特徴とする請求項18または19に記載の撮像素子の製造方法。
  22. 複数の画素が2次元配列された撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、
    前記複数の画素の各々に設けられ、画素の分光感度に応じた波長領域の光を受光する光電変換部と前記波長領域の光を遮光する遮光層を有し、
    前記マイクロレンズの焦点位置は、前記遮光層よりも前記マイクロレンズ側にオフセットした位置であり、
    前記オフセットは、前記波長領域における波長λによって決定される回折限界Δを許容錯乱円とした場合の前記マイクロレンズの焦点深度より小さい量であることを特徴とする撮像素子。
  23. 複数の画素が2次元配列された撮像素子であって、
    前記複数の画素の各々の受光側に設けられたマイクロレンズと、
    前記複数の画素の各々に設けられ、画素の分光感度に応じた波長領域の光を受光する複数の光電変換部と、
    前記マイクロレンズと前記複数の光電変換部の間に設けられた複数の導波路とを有し、
    前記マイクロレンズの焦点位置は、前記複数の導波路の受光面よりも前記マイクロレンズ側にオフセットした位置であり、
    前記オフセットは、前記波長領域における波長λによって決定される回折限界Δを許容錯乱円とした場合の前記マイクロレンズの焦点深度より小さい量であることを特徴とする撮像素子。
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