JP6230437B2 - 温度測定方法及びプラズマ処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、温度測定方法及びプラズマ処理システムに関する。
エッチング等のプラズマ処理を行うプラズマ処理装置において、チャンバの内部に設けられた部材の温度の変動は、基板に対するプラズマ処理の結果に変動を及ぼす要因となる。このため、チャンバの内部の部材の温度をモニタリングし、部材の温度を所定の温度に制御することが行われている(たとえば、特許文献1を参照。)。
チャンバの内部に設けられた部材の温度は、各種温度計により接触又は非接触に測定可能である。例えば、各部材の温度を非接触に測定する場合、放射温度計を用いることがある。放射温度計は、チャンバに取り付けられた測定窓を通してチャンバの内部の測定対象の部材が放射する放射光(たとえば、赤外線)を測定し、測定された放射光の量を温度に換算する。
国際公開2013/099063号パンフレット
放射温度計によって測定される放射光の量は、測定窓の温度や測定窓の透過性によって変動する。このため、測定窓が十分な透過性を有しない場合、測定窓の温度がプラズマからの入熱により変動すると、その影響により放射温度計の測定温度に含まれる誤差が無視できなくなり、測定対象の部材の温度を正確に測定することが困難になる場合がある。
他方、測定窓はプラズマに暴露されるため、プラズマに対して耐性がある材料を選定する必要がある。よって、測定窓の部材は、プラズマ耐性と透過性との両立の観点から選定できる材料に制限があり、プラズマ耐性を考慮せずに十分な透過性を有する材料を測定窓の材料として選定することは難しい。
上記課題に対して、一側面では、プラズマ処理装置内に設けられた測定対象の部材の温度を測定窓を介して精度よく測定することが可能な、温度測定方法及びプラズマ処理システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、一の態様によれば、プラズマ処理装置のチャンバ内に設けられた測定対象の部材の温度測定方法であって、前記測定対象の部材の温度を変化させ、前記チャンバに取り付けられた測定窓を介して測定された測定対象の部材の温度である補正対象温度Tmeasと、前記測定窓を介さずに測定された測定対象の部材の温度である基準温度Tobjと、前記測定対象の部材とは独立して前記測定窓の温度を変化させ、測定された前記測定窓の温度Tとから算出された、前記測定窓の温度Tに応じて補正対象温度Tmeasを補正するための関数fを取得する工程と、前記測定対象の部材の補正対象温度Tmeasおよび前記測定窓の温度Tを測定する工程と、前記取得した関数fに基づき、前記測定された測定窓の温度Tに応じて前記補正対象温度Tmeasを補正する工程と、を含み、前記測定対象の部材はフォーカスリング、天井部の部材及びライナーの少なくともいずれかである、 温度測定方法が提供される。
また、上記課題を解決するために、他の態様によれば、プラズマ処理装置と、該プラズマ処理装置のチャンバ内に設けられた測定対象の部材の温度を測定する温度測定装置とを有するプラズマ処理システムであって、前記プラズマ処理装置は、前記測定対象の部材の温度を変化させる第1の温調機構と、前記第1の温調機構とは独立して測定窓の温度を変化させる第2の温調機構と、を有し、前記温度測定装置は、前記第1の温調機構により温度を変化させ、前記チャンバに取り付けられた前記測定窓を介して測定された測定対象の部材の温度である補正対象温度Tmeasと、前記測定窓を介さずに測定された測定対象の部材の温度である基準温度Tobjと、前記第2の温調機構により温度を変化させ、測定された前記測定窓の温度Tとから算出された、前記測定窓の温度Tに応じて補正対象温度Tmeasを補正するための関数fを取得する手段と、前記補正対象温度Tmeas を測定する手段と、前記測定窓の温度 測定する手段と、前記取得した関数fに基づき、前記測定された測定窓の温度Tに応じて前記補正対象温度Tmeasを補正する手段と、を有し、前記測定対象の部材はフォーカスリング、天井部の部材及びライナーの少なくともいずれかである、プラズマ処理システムが提供される。
一の態様によれば、プラズマ処理装置内に設けられた測定対象の部材の温度を測定窓を介して精度よく測定することができる。
一実施形態に係るプラズマ処理システムの全体構成の一例を示す図。 一実施形態に係る測定対象の部材の温度測定を説明するための図。 一実施形態に係る放射温度計による温度測定時の窓温度の影響を説明するための図。 一実施形態に係るモデル作成時とプロセス時の温度測定例を説明するための図。 一実施形態に係るモデル作成の回帰式算出に使用するデータ例を示す図。 一実施形態に係るモデル作成の回帰式算出に使用する具体的データ例を示す図。 一実施形態に係る温度測定方法の効果の一例を示す図。 一実施形態に係るモデル作成のためのテスト装置の一例を示す図。 一実施形態に係る温度測定方法を加熱処理の終点検出に適用した例を示す図。 本実施形態にかかる測定対象の部材の一例を示す図。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
[プラズマ処理装置の全体構成]
まず、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置及びプラズマ処理システムの全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置及びプラズマ処理システムの全体構成の一例を示す。
本実施形態では、プラズマ処理装置1の一例として容量結合型プラズマエッチング装置の構成を挙げて説明する。また、本実施形態では、放射温度計100が測定窓102を介してフォーカスリング18の温度を測定する例を挙げて説明する。
また、本実施形態にかかるプラズマ処理システム2は、プラズマ処理装置1及び計算機150を含む温度測定装置を有する。プラズマ処理装置1及び温度測定装置は、無線又は有線のネットワークを介して接続されている。
プラズマ処理装置1は、例えば表面がアルマイト処理(陽極酸化処理)されたアルミニウムからなる円筒形の真空のチャンバ(処理容器)10を有している。チャンバ10は、接地されている。
チャンバ10の内部には載置台12が設けられている。載置台12は、たとえばアルミニウムAlやチタンTi、炭化ケイ素SiC等の材質からなり、絶縁性の筒状保持部14を介してチャンバ10の底から垂直上方に延びる筒状支持部16に支持されている。
チャンバ10の側壁と筒状支持部16との間には排気路20が形成されている。排気路20には環状のバッフル板22が取り付けられている。排気路20の底部には排気口24を形成する排気管26が設けられ、排気管26は排気装置28に接続されている。排気装置28はターボ分子ポンプやドライポンプ等の真空ポンプから構成され、チャンバ10内の処理空間を所定の真空度まで減圧する。チャンバ10の側壁には、半導体ウェハ(以下、ウェハWという。)の搬入出口を開閉する搬送用のゲートバルブ30が取り付けられている。
載置台12には、プラズマを励起するための第1高周波電源31が整合器33を介して接続され、イオンをウェハW側に引き込むための第2高周波電源32が整合器34を介して接続されている。例えば、第1高周波電源31は、チャンバ10内にてプラズマを生成するために適した周波数、例えば60MHzの高周波電力を載置台12に印加する。第2高周波電源32は、載置台12上のウェハWにプラズマ中のイオンを引き込むのに適した低めの周波数、例えば0.8MHzの高周波電力を載置台12に印加する。このようにして載置台12は、ウェハWを載置するとともに下部電極としての機能を有する。
載置台12の上面にはウェハWを静電吸着力で保持するための静電チャック40が設けられている。静電チャック40は導電膜からなる電極40aを一対の絶縁層40b(又は絶縁シート)の間に挟み込んだものであり、電極40aには直流電圧源42がスイッチ43を介して接続されている。静電チャック40は、直流電圧源42からの電圧により、クーロン力でウェハWを静電チャック上に吸着保持する。静電チャック40の周縁部には、エッチングの面内均一性を高めるために、例えばシリコンや石英から構成されたフォーカスリング18が配置されている。
チャンバ10の天井部には、シャワーヘッド38が接地電位の上部電極として設けられている。これにより、第1高周波電源31からの高周波電力が載置台12とシャワーヘッド38との間に容量的に印加される。
天井部のシャワーヘッド38は、多数のガス通気孔56aを有する電極板56と、電極板56を着脱可能に支持する電極支持体58とを有する。ガス供給源62は、ガス供給配管64を介してガス導入口60aからシャワーヘッド38内にガスを供給する。ガスは、多数のガス通気孔56aからチャンバ10内に導入される。チャンバ10の周囲には、環状または同心円状に延在する磁石66が配置され、磁力により上部電極及び下部電極間のプラズマ生成空間に生成されるプラズマを制御する。
載置台12の内部には冷媒管70が設けられている。この冷媒管70には、チラーユニット71から配管72,73を介して所定温度の冷媒が循環供給される。また、静電チャック40にはヒータ75が埋め込まれている。ヒータ75は、静電チャック40内に埋め込む替わりに静電チャック40の裏面に貼り付けてもよい。ヒータ75には交流電源44から所望の交流電圧が印加される。伝熱ガス供給源52は、Heガス等の伝熱ガスをガス供給ライン54に通して静電チャック40の表面とウェハWの裏面との間に供給する。
かかる構成によれば、チラーユニット71から冷媒管70に冷媒を循環させることによる冷却及びヒータ75による加熱によってウェハWを所望の温度に調整することができる。また、これらの温度制御は、制御部80からの指令に基づき行われる。
制御部80は、プラズマ処理装置1に取り付けられた各部、たとえば排気装置28、交流電源44、直流電圧源42、静電チャック用のスイッチ43、第1及び第2高周波電源31,32、整合器33,34、伝熱ガス供給源52、ガス供給源62及びチラーユニット71を制御する。
プラズマ処理装置1において、チャンバの内部に設けられた各部材の温度の変動は、ウェハWに対するプラズマ処理の結果に変動を及ぼす要因となる。このため、チャンバの内部の各部材の温度をモニタリングし、各部材の温度を所定の温度に制御することは重要である。以下に説明する実施形態では、温度測定の対象部材の一例としてフォーカスリング18を挙げて説明する。
放射温度計100は、チャンバ10に取り付けられた測定窓102(窓部材の一例)を通してフォーカスリング18が放射する赤外光(放射光の一例)を測定する。計算機150は、測定された赤外光の量を取り込み、赤外光の量を温度に換算する。これにより、フォーカスリング18の温度が算出される。
また、図1では、熱電対120を用いて測定窓102の温度が測定される。計算機150は、測定窓102に取り付けられた熱電対120により測定された測定窓102の温度を取得する。AD変換器140は、測定された測定窓102の温度を、アナログ信号からデジタル信号に変換する。計算機150は、変換後の測定窓102の温度のデジタル信号を取得する。
後述されるように、計算機150は、放射温度計100により測定されたフォーカスリング18の温度を測定窓102の温度に応じて補正する。なお、計算機150、放射温度計100、熱電対120、AD変換器140は、本実施形態にかかる温度測定装置の一例である。例えば、本実施形態にかかる温度測定装置は、放射温度計や熱電対以外の温度計を含んでもよい。計算機150は、パーソナルコンピュータやその他の情報処理機器であってもよい。
制御部80は、計算機150にて補正されたフォーカスリング18の温度を取得し、チャンバ内の温度制御を行う。制御部80は、図示しないCPU(Central Processing Unit)と,ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶領域とを有する。CPUは、プロセスの手順やプロセスの条件が設定された各種レシピに従ってウェハWのプラズマ処理やチャンバ10の内部の対象部材の温度制御処理を実行する。
レシピが格納される記憶領域は、例えば半導体メモリ、磁気ディスク、または光学ディスクなどを用いてRAM、ROMとして実現されうる。レシピは、記憶媒体に格納して提供され、図示しないドライバを介して記憶領域に読み込まれるものであってもよく、また、図示しないネットワークからダウンロードされて記憶領域に格納されるものであってもよい。また、上記各部の機能を実現するために、CPUに代えてDSP(Digital Signal Processor)が用いられてもよい。なお、制御部80の機能は、ソフトウエアを用いて動作することにより実現されてもよく、ハードウエアを用いて動作することにより実現されてもよい。以上、本実施形態に係るプラズマ処理システム2の全体構成について説明した。
[温度測定方法]
次に、本実施形態にかかる温度測定方法について、図2を参照しながら説明する。プラズマ処理装置1において、チャンバ10の内部に設けられた部材の温度の変動は、ウェハWに対するプラズマ処理の結果に変動を及ぼす要因となる。つまり、チャンバ10内のフォーカスリング18、電極板56、載置台12等の部材とプラズマの界面での反応は、部材の表面温度によって変化する。これにより、プラズマの組成が変化し、ウェハWに対するプラズマ処理の結果が変化する。このため、チャンバ10の内部の部材の温度をモニタリングし、部材の温度を所定の温度に制御することが行われている。
例えば、図2の放射温度計100は、測定窓102を通してチャンバ10の内部の測定対象の部材(たとえば、フォーカスリング18や天井部の部材(電極板56等))から放射される放射光を測定する。放射温度計100によって測定される放射光の量は、測定窓102の温度や測定窓102の透過性によって変動する。
図3を参照しながら具体的に説明する。測定対象の部材からの放射光の強度は、εobj×Robj(Tobj)により示される。ここで、εobjは測定対象の部材の放射率であり、Robjは測定対象の部材の温度Tobjにおける黒体放射の強度である。温度Tobjにおける黒体放射の強度Robjは、測定対象の部材の温度Tobjの関数であり、Robj(Tobj)として示される。
測定対象の部材からの放射光の強度は、測定窓102を通るときに測定窓102に吸収されて減衰する。減衰後の放射光の強度は、τεobj×Robj(Tobj)により示される。ここで、τは窓の透過率である。
また、上記放射光の強度とは別に測定窓102からの放射光の強度が発生し、その放射光の強度は、ε×R(T)により示される。ここで、εは測定窓の放射率であり、Rは測定窓の温度Tにおける黒体放射の強度である。温度Tにおける黒体放射の強度Rは、測定窓の温度Tの関数であり、R(T)として示される。
図3に示されるように、放射温度計100が測定する放射光の強度は、測定対象からの放射光が減衰した後の放射光の強度と測定窓102からの放射光の強度との和である。測定窓102の透過率が十分に高い場合、測定窓の透過率τ≒1、測定窓の放射率ε≒0となるため、放射温度計100が測定する放射光の強度は測定対象の部材からの放射光の強度にほぼ等しくなる。つまり、測定窓102の透過率が十分に高い場合、放射温度計100は、測定窓102の温度Tの変動を受けずに測定対象の部材の温度を精度よく測定できる。
しかし、プラズマ処理装置1においては、測定窓102はプラズマに暴露される。このため、測定窓102はプラズマに対して耐性がある材料を選定する必要がある。かかる理由から測定窓102の材料の選定には制限があり、十分な透過性を有する材料を測定窓102の材料として選定することは難しい。よって、本実施形態にかかる温度測定方法では、測定窓102の温度Tの変動に応じて正確に測定対象の部材の温度を測定する方法を提案する。その際、本実施形態にかかる計算機150は、放射温度計100により測定されたフォーカスリング18の温度を測定窓102の温度に応じて補正する。その前提として、計算機150は、補正を行うためのモデルを作成し、補正のための関数fを定義づける。ここでは、温度測定の対象部材としてフォーカスリング18を例に挙げて説明する。
(モデル作成時)
図4(a)に示したように、モデルの作成段階では、チャンバ10を大気に開放した状態で三つの温度が測定される。一つ目の温度は、測定窓102を介さずに測定される測定対象の部材の温度である。以下では、測定窓102を介さずに測定される測定対象の部材の温度を「基準温度Tobj」とも表記する。ここでは、基準温度Tobjは、放射温度計110を使用して測定されるフォーカスリング18の温度であり、測定窓102を介さずに直接的に測定される。基準温度Tobjを測定する温度計としては、放射温度計や蛍光温度計が挙げられる。温度計のタイプは、接触型でもよいし非接触型でもよい。
二つ目の温度は、測定窓102を介して測定される測定対象の部材の温度である。以下では、測定窓102を介して測定される測定対象の部材の温度を「補正対象温度Tmeas」とも表記する。ここでは、補正対象温度Tmeasは、放射温度計100を使用して測定されるフォーカスリング18の温度であり、測定窓102を介して間接的に測定される。補正対象温度Tmeasを測定する温度計は、非接触型である。
三つ目の温度は、測定窓102の温度Tである。ここでは、測定窓102の温度Tは、熱電対120を使用して測定される。測定窓102を測定する温度計としては、放射温度計や蛍光温度計が挙げられる。温度計のタイプは、接触型でもよいし、非接触型でもよい。
計算機150は、次の順番で測定データの収集と、測定データを補正するための関数fの算出(モデル化)を行う。
1.チャンバ10を大気に開放した状態で、放射温度計110が、フォーカスリング18の基準温度Tobjを測定する。基準温度Tobjは、計算機150に送信される。
2.上記1の測定と同時又は並行して、放射温度計100が、フォーカスリング18の補正対象温度Tmeasを測定する。補正対象温度Tmeasは、計算機150に送信される。
3.フォーカスリング18の温度と測定窓102の温度とを、チャンバ10の外壁及びフォーカスリング18のそれぞれに設けられた温調機構を用いて独立に変化させる。フォーカスリング18の温度と測定窓102の温度とは、別々の温調機構を用いて変化させる。放射温度計100,110及び熱電対120は、その際の基準温度Tobj、補正対象温度Tmeas及び測定窓102の温度Tを繰り返し測定する。測定窓102の温度Tは、AD変換器140によりアナログ信号からデジタル信号に変換された後、計算機150に送信される。
4.計算機150は、測定された基準温度Tobj、補正対象温度Tmeas、及び測定窓102の温度TをRAM等の記憶領域に蓄積する。
5.計算機150は、蓄積された複数の(基準温度Tobj、補正対象温度Tmeas、測定窓の温度T)の測定データに基づき、Tobj=f(Tmeas、T)としたときの関数fを回帰的に決定する。関数fは、測定窓の温度Tに応じて補正対象温度Tmeasを基準温度Tobjと同一又は基準温度Tobjに近づけるように、補正対象温度Tmeas、測定窓の温度T、基準温度Tobjの測定データに基づき決定されるモデル式である。以下では、モデル化された関数fを用いて補正対象温度Tmeasを補正した結果得られる補正後の対象温度を「Tmeas'」で示す。つまり、補正対象温度Tmeas(放射温度計100の出力)に対して補正後の対象温度Tmeas'は、
meas'=f(Tmeas、T
の関係にある。
次に、関数fを回帰的に算出する方法として最小自乗法による重回帰分析をの例を挙げてに述べる。ただし、関数fを回帰的に算出する方法は、これに限られず、以下のモデルにその一例を示したように公知の回帰的算出方法を用いることができる。
・多項式近似モデル
y=c+a1×x1+b1×x2+a2×x1+b2×x2+・・・
・指数関数近似モデル、対数関数近似モデル
y=c+a×exp(a'×x1)+b×exp(b'×x2)+・・・
y=c+a×log(x1)+b×log(x2)+・・・
・ニューラルネットモデル
図5(a)に示したように、基準温度Tobjを目標変数yとし、補正対象温度Tmeasを説明変数xとし、測定窓の温度Tを説明変数xとする。計算機150は、三つの温度の測定データから次式(1)の回帰式を算出する。
Figure 0006230437


このとき、最小自乗法により、β、β、βは次式(2)〜(5)から算出される。ここでは、図5(b)に示した三つの温度のn個ずつの測定データが重回帰分析に使用されるとする。
Figure 0006230437
Figure 0006230437
Figure 0006230437
Figure 0006230437

以上により算出された係数β、β、βを式(1)に代入することで、関数fを算出できる。
(具体例)
図6を参照しながら、関数fを回帰的に決定する具体例について説明する。ここでは、図6に示される9個の測定データが重回帰分析に使用されるとする。計算機150は、これを式(2)〜(5)のそれぞれの変数に代入して、式(1)の係数β、β、βを算出する。図6に示される三つの温度の9個の測定データを使用した場合、算出した回帰式は以下のようになる。
y=3.93+0.12x+0.72x
これを変形すると、
=8.30y−6.01x−32.6
これにより、算出された係数β、β、βを式(1)に代入することで、関数fを算出できる。
つまり、関数fは以下で示される。
f(Tmeas,T)=−32.6+8.30Tmeas−6.01T・・・(6)
meas:補正対象温度、T:測定窓の温度
(プロセス時)
プロセス時に、放射温度計100が測定窓102を介してフォーカスリング18の温度を測定する際、計算機150は、上記関数fを用いて、測定されたフォーカスリング18の補正対象温度Tmeasを、測定窓102の温度Tに応じて補正する。その場合、上記モデル化で算出された関数fの以下の式に、測定した補正対象温度Tmeasと測定窓の温度Tとを代入することで補正後の対象温度Tmeas'を算出する。ここで、補正後の対象温度Tmeas'は、測定した補正対象温度Tmeasを基準温度Tobjと同一又は基準温度Tobjに近づけるように補正した測定対象の温度である。補正後の対象温度Tmeas'は、上式(6)から、
meas'=f(Tmeas,T
として算出可能である。
プロセス時において、基準温度Tobjは、例えばレシピで設定されたプロセス時のフォーカスリング18の温度に設定されてもよい。その場合、関数fを用いて補正対象温度Tmeasを補正した後の対象温度Tmeas'は、レシピで設定されたプロセス時のフォーカスリング18の温度(基準温度Tobj)と同一又は近似する値となる。このとき、フォーカスリング18には温調機構が設けられており、補正した後の対象温度Tmeas'に基づき、補正対象温度Tmeasがレシピで指定したフォーカスリング18の温度になるように温調機構によって加熱及び冷却が行われ、温度が調整される。
計算機150は、次の順番で補正対象温度Tmeasの測定と補正後の対象温度Tmeas'の算出を行う。
1.図4(b)に示したように、前提として、プロセス前に放射温度計110は外され、チャンバ10は真空状態にされる。
2.計算機150は、測定窓102の温度Tをモニタリングする。同時又は並行して、計算機150は、放射温度計100が測定窓102を介して測定したフォーカスリング18の補正対象温度Tmeasをモニタリングする。
3.計算機150は、取得した測定窓102の温度Tと放射温度計100が測定した補正対象温度Tmeasとを関数fに代入し、補正後の対象温度Tmeas'を算出する。これにより、放射温度計100により測定される部材の温度の精度を向上させることができる。
[測定窓の部材例]
測定窓102の部材としては、イットリア(Y)を使用することができる。その際、測定窓102にはイットリア層が含まれていればよい。すなわち、測定窓102は、バルクのイットリアで形成されてもよいし、赤外光(放射光)透過材料にイットリアの薄膜をコーティングして形成されてもよい。その他、測定窓102には、フッ化カルシウム(CaF)、サファイア、石英、シリコン、ゲルマニウム又はこれらの材料のいずれか2つ以上の組み合わせを使用することができる。
[効果の例]
このように測定窓102には、プラズマ耐性を考慮した部材が選定される。このため、測定窓102に十分な透過性が得られない状況において、放射温度計100の測定値は、測定窓102の温度変動の影響を受けて変動する。特に、プラズマ処理装置1の内部に配置される部材の温度測定では、プラズマからの入熱による影響でウェハの処理枚数(プロセス時間)に従い測定窓102の温度が変動してしまう。このため、特に、プラズマ処理中において、放射温度計100により測定窓102を介してチャンバ10内の部材の温度を正確に測定できない場合が生じる。
そこで、本実施形態にかかる温度測定方法では、測定窓102の温度は常時測定される。そして、放射温度計100が測定窓102を介して補正対象温度Tmeasを測定した場合、計算機150は、取得した測定窓102の温度Tと、補正対象温度Tmeasとを関数fに代入することにより、補正対象温度Tmeasを補正した後の対象温度Tmeas'を算出することができる。これにより、補正対象温度Tmeasを基準温度Tobjと同一値又は近似値に補正することが可能になり、測定された温度の精度を向上させることができる。
図7に、本実施形態に係る温度測定方法による効果の一例を模式的に示す。図7の上側のグラフに示した「補正対象温度Tmeas(放射温度計100の出力)」の曲線は、測定窓102を介して測定された測定対象の部材の温度の一例である。補正対象温度Tmeasは、ウェハの処理枚数に応じて変動する。図7の上側のグラフに示した「補正後の対象温度Tmeas'」の曲線は、予め決定された関数fに基づき、測定窓の温度Tに応じて補正対象温度Tmeasを補正した後の対象部材の温度である。図7の下側のグラフは、測定窓の温度Tの一例を示したものである。
補正対象温度Tmeasは、測定窓102の温度Tの変動による影響を取り除くように補正される。図7の上側のグラフに示した補正後の対象温度(Tmeas')の曲線は、補正対象温度(Tmeas)の曲線を単に所定量シフトして得られた曲線ではない。つまり、放射温度計100が測定した補正対象温度Tmeasには、放射温度計100が固有に有する測定の際に生じる誤差だけでなく、プラズマからの入熱による測定窓102の温度変化による誤差が含まれる。そして、測定窓102の温度Tはウェハの処理枚数によって変動する。これは、補正対象温度Tmeasに含まれる誤差には、測定窓102の温度Tの変動に基づく誤差が含まれ、その測定窓102の温度Tの変動に基づく誤差分が経時的に変化していることを意味する。
したがって、補正対象温度Tmeasの変動と、測定窓102の温度Tの変動とは、異なる変動である。このため、本実施形態にかかる温度測定方法では、測定窓102の温度Tにより変化する補正対象温度Tmeasに含まれる測定誤差を関数fに基づき補正する。これにより、測定窓102の温度Tが時々刻々と変動したとしても、プラズマ処理装置1内に設けられた測定対象の部材の温度を測定窓102の温度Tに応じて精度よく測定することができる。
なお、例えば、一ロットに含まれるウェハのプラズマ処理が終わると、チャンバ10内は再度加熱される。このように測定窓102の温度Tは常時変動する。このため、プロセス中だけでなくプロセス前後や搬送中にも、補正対象温度Tmeas及び測定窓102の温度Tを随時測定し、関数fによって補正対象温度Tmeasを補正することが好ましい。
(モデル作成時:変形例)
以上では、プラズマ処理装置1のチャンバ10内のフォーカスリング18を測定対象の部材として、実際のプラズマ処理装置1を用いてフォーカスリング18の温度が測定された。しかしながら、実際のプラズマ処理装置1を使用しなくても、モデル作成用のテスト装置を構築し、そのテスト装置を使用して測定対象の部材の温度測定をモデル化してもよい。
例えば、図8のテスト装置300は、放射温度計100、イットリアで形成された簡易窓202、窓202に接続された熱電対120、ステージ上の測定対象の材料サンプル118、材料サンプル118に接続された熱電対210、及び窓202を温度調整するヒートガン200を有する。ヒートガン200は、窓202の温度を変動させる温調機構の一例である。熱電対120及び熱電対210は、それぞれ窓202の温度及び材料サンプル118の温度を測定する。
本変形例では、このような簡易的なテスト装置300を使用して、基準温度y(=Tobj)、補正対象温度x(=Tmeas(放射温度計100の出力))、窓温度x(=T)が測定される。計算機150は、測定された複数の測定データに基づき、Tobj=f(Tmeas、T)にて定められる関数fを回帰的に算出する。
このような簡易的なテスト装置300を使用することで、測定対象の部材が設けられた実際のプラズマ処理装置1に測定窓102や測定対象の部材の温度を制御する温調機構がない場合にも上記モデル化が可能になる。
[適用例]
次に、本実施形態にかかる温度測定方法の適用例について、図9を参照しながら説明する。図9に示したように、測定対象の部材の温度は、プラズマからの入熱によりウェハの処理枚数に従い徐々に変化する。そこで、ウェハ処理前にプラズマ処理装置1内にプラズマを生成し、測定対象の部材をプラズマによって予め加熱し、プロセス中はなるべく測定対象の部材の温度変化が生じないように制御することが好ましい。
このとき、測定対象の部材の温度が正確に計測できないと、プラズマによりどれくらいの時間(加熱時間t)だけチャンバ10内を加熱したら、測定対象の部材の温度が実際に変化しなくなるかを正しく算出することができない。
これに対して、本実施形態にかかる温度測定方法では、測定対象の部材の温度をリアルタイムに補正できる。このため、ウェハWのプラズマ処理前の加熱時間tを正確に算出することができる。つまり、本実施形態にかかる温度測定方法では、測定対象の部材の加熱の終点の検出に使用することができる。
具体的には、測定対象の部材の温度が概ね変動しない飽和温度が目標温度として予め定められている。飽和温度は、プラズマ処理装置1により処理された前回のロットにおいて定められた目標温度に設定されてもよい。飽和温度は、プラズマ処理装置1による前回のロットのプロセス前後又はプロセス中の温度であってもよい。
例えば、制御部80は、関数fにより補正対象温度Tmeasから補正された補正後の対象温度Tmeas'が、プラズマ処理装置1により処理された前回のロットの最終ウェハのプロセス前後又はプロセス中の温度に達した場合、飽和温度に達したと判定し、プラズマ処理装置1による今回のロットのプロセスを開始するように制御してもよい。
以上のように、本実施形態にかかる温度測定方法は、プラズマ処理前においてプラズマによるチャンバ10内の加熱時間tを決定するために使用することができる。ただし、本実施形態にかかる温度測定方法の適用例は、これに限られず、プラズマ処理装置1内の部材の温度を測定窓102を介して測定する際の温度補正の全般において使用可能である。
[測定対象の部材例]
最後に、本実施形態にかかる温度測定方法により測定される測定対象の部材の一例について説明する。上記実施形態では、測定対象の部材の一例にフォーカスリング18を挙げて説明した。フォーカスリング18の温度調整は、ウェハWの周縁部のプロセスの結果がフォーカスリング18の温度変化によって大きく影響されるため重要である。よって、本実施形態にかかる温度測定方法によりフォーカスリング18の温度を常に一定にすることがウェハWの良好なプラズマ処理の結果につながる。
ただし、本実施形態にかかる温度測定方法により測定される測定対象の部材は、これに限られない。例えば、測定対象の部材は、図10(a)に示したチャンバ10の天井部に配置される電極板56であってもよい。また、測定対象の部材は、図10(b)に示したチャンバ10の内壁の腐食防止のためにチャンバ10の内壁近傍に設けられるライナーであってもよい。また、測定対象の部材は、載置台12(静電チャック)、その他の部材であってもよい。
図10(c)に示したように、測定窓102は、チャンバ10の天井側に設けられてもよい。この場合、放射温度計100は、電極板56の天井側の温度を計測することができる。この場合にも、放射温度計100により測定された電極板56の温度は、上記関数fにより補正される。
図10(d)に示したように、測定窓102は、チャンバ10の底部側にチャンバ10及び載置台12を貫通するように設けられてもよい。この場合、放射温度計100は、フォーカスリング18のの底部側の温度を計測することができる。この場合にも、放射温度計100により測定されたフォーカスリング18の温度は、上記関数fにより補正される。
以上、上記実施形態にかかる温度測定方法及びプラズマ処理システム2によれば、プラズマ処理装置1内に設けられた測定対象の部材の温度を測定窓102を介して精度よく測定することができる。そして、プラズマ処理中にチャンバ10内の測定対象の部材の温度及び測定窓102の温度を常時監視し、測定された対象部材の温度を補正することで、繰り返しウェハ処理を実行するときの温度変動を管理することができる。これにより、ウェハに対するプラズマ処理を良好に行うことができる。
以上、温度測定方法及びプラズマ処理システムを上記実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。また、上記実施形態及び変形例を矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
たとえば、上記実施形態では、補正後の対象温度Tmeas'は、上式(6)から、Tmeas'=f(Tmeas,T)として算出された。つまり、上記実施形態では、関数fは、補正対象温度Tmeas及び測定窓の温度Tを変数に持つ例を示した。しかしながら、上記補正後の対象温度Tmeas'の算出方法は一例であり、関数fは少なくとも補正対象温度Tmeas及び測定窓の温度Tを変数に持つことが条件となる。例えば、環境温度Tenvを考慮して、関数fを、補正対象温度Tmeas、測定窓の温度T及び環境温度Tenvを変数に持つf(Tmeas,T,Tenv)として回帰的に定義することも可能である。
本発明に係る温度測定方法を使用するプラズマ処理装置は、エッチング処理、成膜処理アッシング処理、クリーニング処理等をプラズマの作用を用いて行う装置であればよい。その際、プラズマ処理装置にてプラズマを発生させる手段としては、容量結合型プラズマ(CCP:Capacitively Coupled Plasma)発生手段、誘導結合型プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)発生手段、ヘリコン波励起型プラズマ(HWP:Helicon Wave Plasma)発生手段、ラジアルラインスロットアンテナから生成したマイクロ波プラズマやSPA(Slot Plane Antenna)プラズマを含むマイクロ波励起表面波プラズマ発生手段、電子サイクロトロン共鳴プラズマ(ECR:Electron Cyclotron Resonance Plasma)発生手段、上記発生手段を用いたリモートプラズマ発生手段等を用いることができる。
特に、上記各種のプラズマ処理装置では、チャンバの内部に温度計を設置すると、温度計が高周波やマイクロ波の影響を受け、プラズマにも暴露される。このため、温度計が故障したり、チャンバ内が温度計により汚染されたりすることがある。これに対して、本発明に係る温度測定方法では、チャンバの外部から測定窓を介して測定対象の部材の温度が測定される。よって、温度計の故障やチャンバ内の汚染等は生じない。製造コストも比較的安価である。
また、上記実施形態では、モデル化及び温度補正は、計算機150により実行された。しかしながら、本発明にかかる温度測定方法は、これに限らず、モデル化及び温度補正の処理の一部又は全部を制御部80により実行してもよい。計算機150と制御部80とは、別体として構成されているが、一体として構成されてもよい。
なお、本発明において処理を施される基板は、上記実施形態にて説明に使用したウェハに限られず、例えば、フラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display)用の大型基板、EL素子又は太陽電池用の基板であってもよい。
1:プラズマ処理装置
2:プラズマ処理システム
10:チャンバ
12:載置台
18:フォーカスリング
56:電極板
80:制御部
100,110:放射温度計
102:測定窓
103:ライナー
120:熱電対
140:AD変換器
150:計算機
200:ヒートガン
202:窓
210:熱電対
300:テスト装置
meas:補正対象温度
:測定窓の温度
obj:基準温度
meas':補正後の対象温度

Claims (6)

  1. プラズマ処理装置のチャンバ内に設けられた測定対象の部材の温度測定方法であって、
    前記測定対象の部材の温度を変化させ、前記チャンバに取り付けられた測定窓を介して測定された測定対象の部材の温度である補正対象温度Tmeasと、前記測定窓を介さずに測定された測定対象の部材の温度である基準温度Tobjと、前記測定対象の部材とは独立して前記測定窓の温度を変化させ、測定された前記測定窓の温度Tとから算出された、前記測定窓の温度Tに応じて補正対象温度Tmeasを補正するための関数fを取得する工程と
    前記測定対象の部材の補正対象温度Tmeasおよび前記測定窓の温度Tを測定する工程と、
    前記取得した関数fに基づき、前記測定された測定窓の温度Tに応じて前記補正対象温度Tmeasを補正する工程と、を含み、
    前記測定対象の部材はフォーカスリング、天井部の部材及びライナーの少なくともいずれかである、
    温度測定方法。
  2. 前記補正した後の測定対象の部材の温度である補正後の対象温度Tmeas'が前記プラズマ処理装置による前回のロットのプロセス前後又はプロセス中の温度である目標温度になるまで、前記補正対象温度Tmeasと前記測定窓の温度Tとを繰り返し測定し、前記関数fと前記測定された測定窓の温度Tとを用いて前記測定された補正対象温度Tmeasを繰り返し補正する、
    請求項1に記載の温度測定方法。
  3. 前記測定窓は、イットリア(Y)、フッ化カルシウム(CaF)サファイア又は石英、シリコン、ゲルマニウム又はこれらの材料のいずれか2つ以上の組み合わせにより構成される、
    請求項1または2に記載の温度測定方法。
  4. 前記測定窓はシリコンで形成され、
    前記測定対象の部材は石英から構成される、
    請求項3に記載の温度測定方法。
  5. プラズマ処理装置と、該プラズマ処理装置のチャンバ内に設けられた測定対象の部材の温度を測定する温度測定装置とを有するプラズマ処理システムであって、
    前記プラズマ処理装置は、
    前記測定対象の部材の温度を変化させる第1の温調機構と、
    前記第1の温調機構とは独立して測定窓の温度を変化させる第2の温調機構と、を有し、
    前記温度測定装置は、
    前記第1の温調機構により温度を変化させ、前記チャンバに取り付けられた前記測定窓を介して測定された測定対象の部材の温度である補正対象温度Tmeasと、前記測定窓を介さずに測定された測定対象の部材の温度である基準温度Tobjと、前記第2の温調機構により温度を変化させ、測定された前記測定窓の温度Tとから算出された、前記測定窓の温度Tに応じて補正対象温度Tmeasを補正するための関数fを取得する手段と、
    前記補正対象温度Tmeas を測定する手段と、
    前記測定窓の温度 測定する手段と、
    前記取得した関数fに基づき、前記測定された測定窓の温度Tに応じて前記補正対象温度Tmeasを補正する手段と、を有し、
    前記測定対象の部材はフォーカスリング、天井部の部材及びライナーの少なくともいずれかである、プラズマ処理システム。
  6. 前記温度測定装置は、
    前記補正した後の測定対象の部材の温度である補正後の対象温度Tmeas'が前記プラズマ処理装置による前回のロットのプロセス前後又はプロセス中の温度である目標温度になるまで、前記補正対象温度Tmeasと前記測定窓の温度Tとを繰り返し測定し、前記関数fと前記測定された測定窓の温度Tとを用いて前記測定された補正対象温度Tmeasを繰り返し補正し、
    前記プラズマ処理装置は、
    前記補正後の対象温度Tmeas'が前記目標温度に達した場合、今回のロットのプラズマ処理を開始する、
    請求項5に記載のプラズマ処理システム。
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