JP6225115B2 - 特定の環状ビスアミナール化合物を使用して官能性テトラアザシクロアルカン化合物を調製する方法 - Google Patents

特定の環状ビスアミナール化合物を使用して官能性テトラアザシクロアルカン化合物を調製する方法 Download PDF

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Description

本発明の分野は、官能性テトラアザシクロアルカン化合物、特に、シクラム誘導体の合成の分野である。これらの化合物は、多官能性、特に二官能性であることができる。
より詳細には、本発明は、本発明によるシクラム誘導体を調製する方法の原料となる特定の環状のビスアミナール化合物、およびこの化合物を調製する方法に関する。
環状のポリアミン、特に、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン(シクレン)および1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン(シクラム)の2つに主に代表されるテトラアザシクロアルカンの化学反応は、過去数十年の間に大幅に拡大してきた。
これら第二級アミンの遊離二重項を介してこれらの窒素大員環は、数多くの陽イオン、特に遷移金属と高度に安定した錯体を形成することができる。これらの化合物のキレート化能は、官能基、特に、これらの陽イオンや金属と親和性を有する特定の配位子を使用して向上させることができたり、他の金属、例えばランタニドや重金属にも拡大することができる。これらの大員環を官能化する、すなわち、1つまたは複数の官能基、特に配位基(配位子)をこれらの大員環にグラフト化することにより、大員環の錯化特性、ある一定の要素に対するその親和性および選択性、その溶解度を変えることが可能である。従って、例えば、生物学的ベクター、例えば抗体にハプテンまたはペプチドをグラフト化することによって、例えば、固体支持体やナノ粒子にグラフト化可能な分子や、標的細胞や臓器へと誘導可能な分子を得ることが可能である。また、これらの大員環に発光特性、例えば蛍光性を付与することも可能である。
目的とする特性によっては、得られるシクラムまたはシクレンの誘導体を触媒作用、磁性、材料、液体および気体の精製、分析および検出方法、医学、特に核医学などの多種多様な分野における数多くの用途に使用することができる。
クロスブリッジ(cross−bridge)誘導体およびサイドブリッジ(side−bridge)誘導体として知られるシクラムおよびシクレンの誘導体は、大員環の2つの対向および隣接する窒素原子の間にそれぞれブリッジ構造(エチレンブリッジ)を有するテトラアザシクロドデカンに対応するものであり、治療分野、特に放射性医薬品の開発において特に興味深い対象である。これらは、その特別な構造のため、生命体に金属を「放出」することなく高度に安定な金属錯体を形成することができる。
窒素大員環は、大員環の窒素原子のうちの1つを直接官能化する(N−官能化)、または大員環の窒素原子のうちの1つに結合した配位子を官能化する、または大員環の炭素原子を官能化する(C−官能化)という3種類の方法のいずれかによって官能化することができる。しかし、第一の合成方法には、大員環の窒素原子の1つまたは複数の遊離二重項を無効とする際に大員環のキレート化特性を喪失または低下させるという欠点があり、官能化された「クロスブリッジ」誘導体および「サイドブリッジ」誘導体を得ることはできない。第二の合成方法には、大員環の最初の官能化によって得られる配位子の官能基を変える、または妨げるという欠点がある。従って、我々の研究は、他の合成形態と比較して、大員環のキレート化特性を変えたり、大員環に連結された他の配位子の構造および特性を変更したりすることなく官能基のグラフト化を可能にする、例えば、大員環の支持体へのカップリングを可能にする(カップリング官能基)という利点を有する最後の合成方法に向けられてきた。この合成方法は、一方では金属原子または陽イオンをキレート化することができ、他方ではある一定の要素(支持体、ナノ粒子、生体分子)にグラフト化できる、すなわち少なくとも1つの配位官能基および少なくとも1つのカップリング官能基を有する多官能性の大員環、特に二官能性の大員環を得るにはとりわけ有益である。この最後の合成方法は、理論上は単純にみえるが、実際に実施するにはいくつかの障害があるように思われる。
最も一般的で最も古い方法は、前もって官能化されたシントンからの大員環の直接的環化に依存する。こうした方法の欠点は、大員環のサイズおよびカップリング官能基の性質を広範な規模で適用できないことである。これは、工業規模での実施にとっては欠点である。こうした方法のいくつかが、例えば、国際公開第03/029228号に記載されている。
とりわけ、この国際公開第03/029228号に記載された、テトラアミンとジカルボニル化合物からシクラム誘導体を調製するという周知の方法がある。得られたビスアミナール中間体は、次いで、アセトニトリル中にてKCOの存在下でジハロゲン試薬を用いて環化される。この方法では十分な環化収率(50%以上)が得られるが、大量のアセトニトリルを使用するという欠点があり、そのためこの方法はコストがかかり、環境に悪く、工業レベルへの移行に不適当なものとなっている。
本出願人は今回、官能性テトラアザシクロアルカン化合物、特にシクラム誘導体を調製する新しい方法、より詳細には、先行技術のような欠点がなく、とりわけ環境に優しく経済的に興味深く(溶媒およびエネルギーのコストに関して)、実施が容易であって工業規模での実施に適する官能性テトラアザシクロアルカン化合物を調製する方法を発見した。
本発明による方法のステップの大部分、特に四窒素化合物を環化するために用いられるステップは、プロトン性溶媒、例えば、好ましくは少量の水および/またはメタノール中で、比較的低温(100℃以下、好ましくは60℃未満、更に好適には50℃未満)にて行うことができる。
従って、本発明によるこれらの方法は、より環境に優しく、エネルギーをほとんど必要とせずに実施できる。
本発明による方法は、限られた数のステップを更に含む。
これらの方法は、難しい精製ステップを何ら必要としない。
これらの方法は、十分な収率、特に環化収率(少なくとも50%)が得られる。
有利なことに、これらの化合物の環化は、「ワンポット」反応として、すなわち、in situで同一の反応媒体中で達成できる。とりわけ、分離および/または中間体の精製をせずに行うことができる。
従って、本発明の第一の目的は、C−官能化された環状ビスアミナール化合物およびその調製方法に関する。この化合物を得ることは、原子または金属陽イオンをキレート化することができるとともに、ある一定の基質にグラフト化させることができる官能性テトラアザシクロアルカン化合物、および特にシクラム誘導体、特に二官能性シクラム誘導体の合成における重要なステップである。これは、大員環の環化およびその炭素骨格への官能基のグラフト化の両方を可能にする。
本発明の第二の目的は、特定のC−官能化されたおよび/またはN−官能化された環状化合物を調製する方法であって、本発明によるC−官能化された環状ビスアミナール化合物を実現する方法に関する。
本発明の他の目的、態様、特徴、または利点は、以下の説明および実施例から一層明確となる。
「環状」という用語は、化合物がその構造中に少なくとも1つの環状基を含むことを意味するものと理解され、その場合、前記環は飽和または不飽和、芳香族または非芳香族とすることができ、好ましくは5員から6員、例えば、フェニル基またはピロール基を含む。特に明記しない限り、本願において、「環状」という用語は、単環基または多環基を等しく表すために使用される。
本発明によるC−官能化されたビスアミナール環状化合物は、式(I)または(II)
Figure 0006225115
(式中、
‐ RおよびRは、同一または異種であり、水素原子、C1〜C4アルキル基、好ましくはメチルを表し、またはそれらが連結されるビスアミナールブリッジの炭素原子と一緒になって、飽和もしくは不飽和の6員炭化水素環基、例えば、フェニル基もしくはシクロヘキサン基、好ましくはシクロヘキサン基を形成することができ、
‐ mおよびnは、同一または異種であり、0または1に等しく、
‐ A、A、A、A’、A’は同一または異種であり、CH基、CHR基およびC=O基から選択されるが、ただし、A’またはA’はCHR基を表し、
‐ 1つのR基または複数の同一もしくは異種のR基は、いかなる官能基または官能基前駆体を表すこともできる)
を満たすものであるか、その溶媒和物、またはその塩の1種である。
「官能基」という用語は、例えば、本願の序文に記載されているように、環状化合物に特別な特性を与える基、つまり、環状化合物の錯化特性、ある一定の要素に対するその親和性および選択性、その溶解度を変えることができ、環状化合物を支持体(固体、ナノ粒子、生物学的ベクター)にグラフト化またはカップリングすることができ、発光特性を与えることができる基を意味するものと理解される。とりわけ、官能基は、カップリング官能基、つまり、安定した炭素−炭素結合または安定したヘテロ原子−炭素結合の生成を可能とする反応性官能基である。官能基は、官能基の担体分子に既知の基質と比べて向上したものとなり得る錯化特性を与える1つまたは複数の配位官能基を有することも有さないこともある。1つまたは複数の配位官能基を有する官能基は、配位子とも呼ばれる。
「官能基前駆体」という用語は、官能基を得るために1つまたは複数の化学反応、例えば、アルキル化や酸媒体中での処理によって変換させることを要する基を意味するものと理解される。
式(I)または(II)において、mは、好ましくは1に等しい。
好ましくは、RおよびRは、水素原子または金属基などから選択され、それらが連結されるビスアミナールブリッジの炭素原子と一緒になって、シクロヘキサン基を形成する。より好ましくは、水素原子およびメチル基から選択される。
第一の実施形態によると、A’はCHR基を表す。
第二の実施形態によると、A’はCHR基を表す。
好ましくは、本発明は、以下の式(III)
Figure 0006225115
を有する化合物、その塩または溶媒和物の1種を使用する。
前記式中、
‐ R、R、Rは式(I)および(II)で定義された通りである。
式(I)、(II)または(III)のR基または複数のR基は、イオン性または非イオン性であることができる。とりわけ、これらは、互いに独立して以下に示すものの中から選択される:
‐ 飽和または不飽和、直鎖または分岐、環状または非環状の炭化水素基であって、1から30の炭素原子を含み、好ましくは線状であって8から20の炭素原子を含み、場合によっては1つまたは複数のヘテロ原子、例えばO、N、S、Pまたはハロゲンを含む炭化水素基、
‐ V基であって、Vがハロゲン、ニトリル、NR、NO、OR、COX、NHCOX、−CONR、(O)PO(OR)(OR)から選択され、sが0から1までの整数であり、XがハロゲンまたはOR基であり、R、R、R、RおよびRが水素原子および直鎖または分岐、飽和または不飽和のC〜C30アルキル基から選択されるV基、
‐ W基であって、Wが単環式、二環式または三環式、飽和または不飽和であることができる環状炭化水素基であり、前記1つまたは複数の環が5員から6員を含み、そのうちの少なくとも1つがN−クロロスクシンイミド、P(C、P(O)(C、((CHVpが0から4までの整数である)から選択される1つまたは複数の基で置換されることができ、および/または前記環の1つまたは複数の炭素原子と一緒になって、1つまたは複数のケトン官能基を形成することができるW基、
‐ Y基であって、Yが単環式、二環式または三環式、飽和または不飽和であることができる複素環基であり、前記1つまたは複数の環が5員から6員を含み、そのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つまたは複数の炭素原子またはヘテロ原子上で、前記V基およびW基、1つまたは複数のV基および/またはW基で置換された直鎖または分岐、飽和または不飽和の好ましくはC〜C30のアルキル基、トリチル基から選択される1つまたは複数の基で置換されることができ、前記複素環基が、環の1つまたは複数の炭素原子と一緒になって、1つまたは複数のケトン官能基を形成することができるY基、
‐ 1つまたは複数のV基、W基および/またはY基で置換された直鎖または分岐、飽和または不飽和のC〜C30アルキル基。
好ましくは、1つまたは複数のR基は、化合物(I)、(II)または(III)に与えられる官能基の特性に応じて選択される。Rは、シクレンまたはシクラムのある一定の要素、例えば、陽イオン、アニオン性錯体または金属原子、有機または無機固体支持体、ナノ粒子、生体分子(抗体、ハプテン、ペプチド、糖など)に対する親和性、選択性を増加させるように選択される。
例として、Rは、
‐ 疎水基、例えば、8個から30個の炭素原子を有する少なくとも1つの線状炭化水素鎖を含む飽和または不飽和、直鎖または分岐、環状または非環状炭化水素基、
‐ 親水基、例えば、少なくとも1つのグリコールエチレン基、例えば、グリコールエチレンまたはグリコールポリエチレンを含むもの、
‐ 張力活性基(tensioactive group)、例えば、脂質/リン脂質型基、
‐ 蛍光基、例えば、アントラセン、フェナントレン、フェナントロリン、メシチルBODIPY、
‐ イオン基、例えば、グアジニジウム(guadinidium)またはアルセニウム(arsenium)型の有機基、
‐ 少なくとも1つの第一級、二級または三級アミン官能基を持ち、場合により通常の保護系(Boc、トシル(Ts)など)によって保護されている基、
‐ 少なくとも1つのアルコール官能基を持つ基、
‐ 少なくとも1つのアルケンおよび/またはアルキン官能基を持つ基、
‐ 少なくとも1つのアミド官能基を持つ基、
‐ 少なくともシアノ、ニトリル、CF官能基を持つ基、
‐ 少なくとも1つの酸、エステル、アルデヒド官能基を持つ基、
から選択することができる。
式(I)、(II)または(III)を有する使用可能な全ての化合物の中で、好適な化合物は、1つまたは複数のR基が、(CHX基、ただし、iが整数0または1に等しく、Xがハロゲン原子、ヒドロキシル、CHOH、COOH、COOCH、COOCから選択される基であるものから選択される。とりわけ、式(III)[式中、RおよびRは、同一または異種であり、水素原子、C〜Cアルキル基を表し、またはそれらが連結されるビスアミナールブリッジの炭素原子と一緒になって、炭素原子が6個の飽和もしくは不飽和炭化水素環基を形成することができ;Rは、(CHX基(iは整数0または1に等しく、Xはハロゲン原子、ヒドロキシル、CHOH、COOH、COOCH、COOCから選択される)である]を有する化合物を使用することが好適である。
本発明は、上記のC−官能化されたビスアミナール環状官能基の立体異性体、特に光学異性体およびジアステレオ異性体も取り上げる。
基およびR基は、好ましくはシクラムおよびその誘導体の異なる置換基の間に現れる可能性のある立体障害を制限するように配置されている。これらは、シクラムまたはシクレンの炭素骨格に対してcisまたはtrans位置、endoまたはexo位置に配置することができる。好ましくは、R基およびR基は、cis位置にある。
特定の一実施形態によると、本発明による式(I)または(II)を有する化合物は、少なくとも2つのアミド官能基を含むことができ、好ましくはA基、A基またはA基のうちの少なくとも1つがC=O基を表す。好ましくは、AまたはAがC=O基を表す。AまたはAがC=O基を表す場合、本発明による式(I)または(II)を有する化合物のジオキソ官能基は、cisまたはtrans位置にある。
以下の式は、本発明によるそうした構成を有する化合物を図示するものである。
Figure 0006225115
(式中、R、RおよびR、nは、式(I)または(II)で定義された通りである)
本発明の目的はまた、本明細書において上記に定義するC−官能化された環状ビスアミナール化合物を調製する方法であって、
(i)式(VII)
Figure 0006225115
(式中、
、A、AはCH基、CHR基およびC=O基から選択され、好ましくはCH基であり、
mおよびnは、同一または異種であり、0または1に等しい)
を有するテトラミンを、
式(IV)
Figure 0006225115
(式中、RおよびRは、同一または異種であり、水素原子、C〜Cアルキル基、好ましくはメチルを表し、またはそれらが連結される炭素原子と一緒になって、炭素原子が6個の飽和もしくは不飽和環状炭化水素基、例えばフェニルもしくはシクロヘキサン基、好ましくはシクロヘキサン基を形成することができる)
を有するジカルボニル化合物と反応させて、式(VIII)または(IX)
Figure 0006225115
(式(VIII)および(IX)中、A、A、A、m、nは式(VII)で定義された通りであり、RおよびRは式(IV)で定義された通りである)
を有するビスアミナール中間体またはこれらの化合物の混合物を形成するステップと、
(ii)次いで、得られた1種または複数の中間体を、好ましくはプロトン性溶媒中で式(VI)
Figure 0006225115
(式(VI)中、
‐ RおよびRは同一または異種であり、水素原子および式(I)または(II)で定義されたR基から選択でき、
‐ Rはヒドロキシル、ハロゲン、アルコキシル、例えばメシル、トシルを表すか、または
‐ Rは、RもしくはRと一緒になって、5員から6員を有する複素環基を形成することができる)
を満たす環化剤と反応させるステップと
を含む、方法である。好ましくは、このステップ(i)および/または(ii)は、プロトン性媒体(または溶媒)中で行われる。
本発明の目的は更に、本明細書で上記に定義された環状ビスアミナール化合物を調製する方法であって、
(i)少なくとも2当量のエチレンジアミンまたはプロピレンジアミンを、少なくとも1当量の、本明細書において上記に定義された式(IV)を有するジカルボニル化合物と反応させて、式(V)または(V’)
Figure 0006225115
(式(V)および(V’)中、RおよびRは、式(IV)で定義された通りである)
を有するビスアミナール中間体またはこれらの化合物の混合物を形成するステップと、
(ii)次いで、得られた中間体を第1の環化剤と相互作用させるステップと、
(iii)得られた新規な中間体を第2の環化剤と反応させるステップと、
を含み、ステップ(ii)および(iii)が同時にまたは逐次実施可能であり、環化剤が同一または異種であることができ、2種の環化剤のうちの少なくとも1種が本明細書において上記に定義された式(VI)を満たす、方法である。
式(VI)を有する使用可能な環化剤とは異なる環化剤として、化合物(V)および(V’)を環化できる従来からの任意の環化剤、例えば、化合物Q−CHCHCH−Q’、ただし、QおよびQ’は脱離基、例えばハロゲンまたはトシラート基から選択されるものを我々は挙げることができる。好ましくは、1つまたは複数のステップ(i)、(ii)および/または(iii)は、プロトン性媒体(または溶媒)中で行われる。より具体的には、式(VI)を有する環化剤を利用する1つまたは複数のステップは、プロトン性媒体中で行われる。
特定の一実施形態によると、式(V)および/または(V’)を有する中間体を、式(VI)を有する同一または異種の複数の環化剤と反応させると、式(I’)および/または(II’)を有する化合物が得られる。
式(I’)を有する化合物は、式(I)
(式中、
またはAはC=O基を表し、
がC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHRを表し、またはAがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHRを表し、
あるいは、AがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AもしくはAはCHR表し、またはAがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AまたはAはCHRを表し、
Rは本明細書において上記に記載した定義のいずれか1つに従う)
を有する化合物に対応する。
式(I’)を有する化合物は、例えば、更に上記に記載した式(Ia)から(If)を有する化合物によって例示される。
式(II’)を有する化合物は、式(II)
(式中、
‐ AまたはAはC=O基を表し、
‐ AがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHRを表し、またはAがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHRを表し、
‐ あるいは、AがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AもしくはAはCHRを表し、またはAがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AもしくはAはCHRを表し、
‐ Rは本明細書において上記に記載した定義のいずれか1つに従う)
を有する化合物に対応する。
式(II’)を有する化合物は、例えば、更に上記に記載した式(IIa)から(IIf)を有する化合物によって例示される。
特定の別の実施形態によると、式(V)を有する中間体を、式(VI)を有する環化剤およびそれとは異なる環化剤と反応させると、本明細書において以下に定義される式(I”)および/または(II”)を有する化合物が得られる。
式(I”)を有する化合物は、式(I)
(式中、
‐ AがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHまたはC=Oを表し、または、AがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHまたはC=Oを表し、
‐ AがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AおよびAはCH基およびC=O基から選択され、またはAがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AおよびAはCH基およびC=O基から選択される)
を有する化合物に対応する。
式(II”)を有する化合物は、式(II)
(式中、
‐ AがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHもしくはC=Oを表し、またはAがC=Oを表しかつmが0に等しい場合、AはCHもしくはC=Oを表し、
‐ AがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AおよびAはCH基およびC=O基から選択され、またはAがC=Oを表しかつmが1に等しい場合、AおよびAはCH基およびC=O基から選択される)
を有する化合物に対応する。
式(VI)において、RがRまたはRと共に複素環基を形成している場合、この複素環基は、好ましくは以下の式(X)または(XI)
Figure 0006225115
を有する基に反応する。
前記式(X)において、
は式(I)または(II)で定義されたR基であり、
X’は酸素原子であり、
Y’およびW’は、同一または異種であり、水素原子、直鎖または分岐、飽和または不飽和C〜C30アルキル基から選択され、
lは0または1に等しく、
‐ lが0に等しい場合、X’基はR基と連結され、R基はW’と一緒になってCH基またはC=O基を形成し、
‐ lが1に等しい場合、RおよびRは、Y’基およびW’基と一緒になって、CH−CH基、CH=CH基、CH(C=O)基、(C=O)CH基またはフェニル基を形成する。
前記式(XI)において、
は式(I)または(II)で定義されたR基であり、
X’は酸素原子であり、
W’、Y’およびZ’は、同一または異種であり、水素原子、直鎖または分岐、飽和または不飽和C〜C30アルキル基から選択され、
、RおよびRは、CH基を表し、
lは0または1に等しく、
‐ lが1に等しい場合、
およびRは、Z’基およびW’基と一緒になって、CH−CH基、CH=CH基もしくはフェニル基を形成することができ、および/または
およびRは、Y’基およびZ’基と一緒になって、CH−CH基、CH=CH基もしくはフェニル基を形成することができ、
‐ lが0に等しい場合、X’基はR基と連結される。
本明細書において上記に記載する方法において、ステップ(i)、ステップ(ii)および/またはステップ(iii)は、好ましくは同一の媒体、より好ましくはプロトン性溶媒中で行われる。使用することができるプロトン性溶媒の例は、水、低級(C〜C)アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールおよびブタノールである。
従って、こうして達成される調製方法は、環境に優しいものである。こうした方法は、「ワンポット」で、すなわちin situで同一の反応媒体中で行うことができる。とりわけ、ステップ(i)、ステップ(ii)および/またはステップ(iii)は、中間体の分離または精製をせずに行うことができる。
ステップ(i)、(ii)および/または(iii)は、100℃以下の温度T1およびT2であってT1がT2よりも低い温度にて実施することができる。好ましくは、温度T1は30℃未満であり、より好ましくは0から25℃まで幅がある。温度T2は、好ましくは反応媒体における溶媒の還流温度として選択される。好ましくは、T2は60℃未満であり、更に好適には50℃未満である。
有利には、1種または複数の環化剤を用いる1つまたは複数のステップ、特に式(VI)を有する環化剤を用いるステップは、マイクロ波を照射することによって実施することができる。これにより、反応速度を増加させて反応時間を短縮することができる。反応は、例えば、マイクロ波によって助長することができる。
本発明は、シクラムに由来し、本明細書において上記に定義された式(I)、(II)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物から得ることができる様々なC−官能化されたおよび/またはN−官能化された四窒素環状化合物に加え、それらの調製方法にも関する。
本発明による、式(I)、(II)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物からシクラムに由来するC−官能化されたおよび/またはN−官能化された四窒素環状化合物を調製する1つまたは複数の方法は、
A)式(I)および/または(II)を有する化合物の1つまたは複数の窒素原子を、1つまたは複数の同一または異種、好ましくは同一のR”基(R”は、本明細書において上記に定義された任意の官能基もしくは官能基前駆体、または任意のアミン官能性保護基を表すことができる)で、例えば求電子剤R”Q(Qは脱離基、例えばハロゲン原子、トシラート基である)を用いて、および/またはR”基の担体である少なくとも1種のMichael試薬を用いて、置換するステップ、
B)(I)および/または(II)を有する化合物の4つの窒素原子のうちの1つのα位置にある1つまたは複数のケトン官能基を、例えば1種または複数の同一または異種の還元剤によって、還元するステップであり、(I)および/または(II)を有する前記化合物が、場合により1つまたは複数のステップA)および/またはC)によって改質されているステップ、
C)前記化合物(I)および/または(II)のビスアミナールブリッジを、例えば1種または複数の同一または異種の還元剤によって、脱保護するステップであり、(I)および/または(II)を有する前記化合物が、場合により1つまたは複数のステップA)および/またはB)によって改質されているステップ
のうちの少なくとも1つを含む。
脱保護するステップC)は、使用する還元剤の性質によって完全または部分的とすることができる。
ビスアミナールブリッジの部分的脱保護に使用することができる還元剤の例としては、選択的還元剤、例えば、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)、ヒドラジン水和物または水酸化ナトリウムが挙げられる。ビスアミナールブリッジのアミンのcis還元を達成するためにはとりわけNaBHが好ましく使用される。ビスアミナールブリッジのアミンのtrans還元を達成するためにはとりわけヒドラジン水和物または水酸化ナトリウムが好ましく使用される。以下に更に記載する調製スキームは、使用する還元剤の性質に依存する部分的脱保護ステップの位置選択性を説明する。
ビスアミナールブリッジの部分的脱保護に使用することができる還元剤の例としては、強還元剤、例えば、水素化リチウム(LiAlH)またはBHのテトラヒドロフラン(THF)溶液が挙げられる。
ステップB)およびC)は、例えば、同一の還元剤または異なる還元剤を使用して同時に実施することも別々に実施することもできる。
ステップA)で挙げたR”基の少なくとも1つがアミン官能性保護基、例えば、ベンジル基を表す場合、ステップA)の後にアミン官能基の脱保護のために適切な脱保護剤を用いてステップD)を行うことができる。例えば、R”がベンジル基である場合、ステップD)の脱保護は、例えば、パラジウム担持炭を触媒として用いた水素化分解によって行うことができる。
ステップA)で挙げたR”基の少なくとも1つが官能基の前駆体基を表す場合、ステップA)の後にR”の官能基への変換を可能にする後続ステップ、例えば、エステルをカルボン酸に変換させることができる酸性媒体中での処理を行うことができる。
第一の変形例によると、本発明は、以下の式(XII)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、mおよびnは式(I)または(II)で定義された通りである)
を有するC−官能化された化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製する方法であって、式(I)もしくは(II)を有する化合物またはそれらの混合物を還元するステップを含む方法に関する。
還元ステップは、還元剤を用いて実施される。
本調製方法において使用することができる還元剤の例は、水素化リチウム(LiAlH)、ホウ化水素、例えばBHのテトラヒドロフラン溶液である。
第二の変形例によると、本発明は、以下の式(XIII)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり、好ましくは同一であり、官能基または保護基の前駆体である任意の官能基を表すことができる)
を有するCおよびN−テトラ−官能化された化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製する方法であって、
i)本明細書において上記に定義された式(I)または(II)を有する化合物またはそれらの混合物を、少なくとも1種の還元剤を用いて還元するステップと、
ii)最終的に、還元された式(I)もしくは(II)、または混合物の場合には還元された式(I)および(II)を有する化合物の四窒素環の4つの窒素原子上で、同一または異種のR”基によって、例えば、少なくとも1種の求電子剤R”Q(ただし、Qは脱離基、例えばハロゲン原子、トシラート基である)を用いて、および/またはR”基の少なくとも1種の担体Michael試薬を用いて、同時にまたは逐次置換するステップと
を含む方法に関する。
とりわけ、式(XIII)を有する1つまたは複数のR”基は、本明細書において上記に定義された官能基または官能基の前駆体を表すことができ、好ましくは少なくとも1つの配位官能基および/または四窒素環状化合物の窒素原子の保護基を有する。
1つまたは複数のR”基は、少なくとも1つの配位官能基を有する官能基、例えば、イオン、特に金属イオンのキレート化剤、例えば酸、アミン、アルコール、イミン、ホスホン酸塩、アミド、2.6−ピリジンおよびその異性体、テトラゾール、硫黄誘導体、例えばチアゾール、プロパノアート、酢酸塩、プロパノール、インダゾールから選択することができる。
1つまたは複数のR”基は、テルチオブチルエステル、例えば、テルチオブチル酸などの官能基前駆体とすることもできる。テルチオブチルエステルは、対応する酸官能基を得るため、酸性媒体(HCl)中で処理することが必要である。
1つまたは複数のR”基は、環状四窒素化合物のアミン官能性保護基、例えばベンジル基とすることもできる。これらの基は、特に、その後の反応の位置選択性を誘発または促進する働きをし、この反応ステップで反応しない程度に不活性である。次いで、これらの基を、適切な脱保護反応によって開裂することができる。R”基がベンジル基である場合、水素化分解、特にパラジウム担持炭上での接触水素化分解によって脱保護することができる。
この調製方法において使用することができる還元剤の例は、水素化リチウム(LiAlH)、ホウ化水素例えば、BHのテトラヒドロフラン溶液である。
第三の変形例において、本発明は、以下の式(XIV)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、R”基は式(XIII)で定義された通りである)
を有するC−官能化されN−モノ−官能化された化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製する方法であって、
(i)式(I)または(II)を有する化合物またはそれらの混合物の窒素原子を例えば、求電子剤R”Q、ただし、Qは本明細書において上記に定義された脱離基であるものを用いて保護基R”で置換するステップと、
(ii)次いで、ビスアミナールブリッジをヒドラジン水和物または水酸化ナトリウムで脱保護するステップと
を含む方法に関する。
ステップ(i)での置換は、特に以下のカチオン性中間体(XIV−1)および/または(XIV−2)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、R”は式(XIII)で定義された通りである)
の形成を引き起こす。
化合物(XIV)は、その後、式(XIV)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、R”、mおよびnは、式(XIV−1)または(XIV−2)で定義された通りである)
を有するC−官能化されN−モノ官能化された化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製するため、適切な還元剤、例えば、BHのTHF溶液を用いて還元することができる。
第四の変形例によると、本発明は、以下の式(XV)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、mおよびnは式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”は、同一または異種であり、好ましくは同一であって、式(XIII)で定義された通りである)
を有するC−官能化されN−ジ−trans−官能化された化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製する方法であって、
(i)本明細書において上記に定義された式(I)または(II)を有する化合物、またはそれらの混合物を、選択的還元剤を用いて還元するステップと、
(ii)次いで、還元された式(I)もしくは(II)、または混合物の場合は還元された式(I)および(II)を有する化合物の四窒素環の2つの非隣接窒素原子を、R”基によって、例えば、少なくとも1種の求電子剤R”Q(Qは本明細書において上記に定義された脱離基である)を用いて置換するステップと、
(iii)最終的に、ビスアミナールブリッジをヒドラジン水和物または水酸化ナトリウムで脱保護するステップと
を含む方法に関する。
使用することができる選択的還元剤の例は、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)である。選択的還元剤は、ビスアミン官能基を脱保護することなく四窒素環(I)または(II)のケトン官能基を還元する。
「環の非隣接窒素原子」という用語は、テトラアザシクロアルカン環のこれらの構成窒素原子が、環の構成窒素原子によって分離されていることを意味するものと理解される。
ステップ(ii)での置換は、特に以下の陽イオン中間体(XV−1)および/または(XV−2)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りである)
の形成を引き起こす。
式(XV)において、R”がベンジル基などの保護基を表す場合、式(XV)を有する化合物は、以下の式(XV’)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR’’’基は、同一または異種であり、好ましくは同一であり、式(XIII)で定義された官能基または官能基R”の前駆体に対応する)
を有するC−官能化されN−ジ−trans−官能化された化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製するための出発試薬として使用することができる。
化合物(XV’)は、例えば、本明細書において上記に記載したように、ステップ(i)から(iii)を実施し、次いで、
(iv)式(XV)を有する四窒素環の2つの非置換第二級アミンを例えば、求電子剤R’’’Q、ただしQは本明細書において上記に定義された脱離基であるものを用いて本明細書において上記に定義されたR’’’基で置換するステップ、
(v)保護基R”を脱保護するステップ、
を実施することによって調製できる。
R”がベンジル基である場合、ステップ(v)の脱保護は、例えば、パラジウム担持炭を触媒として用いた水素化分解を用いて行うことができる。
第五の変形例によると、本発明は、以下の式(XVI)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびnは式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり好ましくは同一であり、式(XIII)で定義された通りである)
を有するC−官能化されN−ジ−trans−官能化された「クロスブリッジ」化合物として知られる化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製する方法であって、
(i)本明細書において上記に定義された式(I)または(II)を有する化合物、またはそれらの混合物を、選択的還元剤を用いて還元するステップと、
(ii)次いで、還元された環(I)もしくは(II)、または混合物の場合は還元された環(I)および(II)の第二級アミンを、例えば、求電子剤R”Q、ただし、Qは本明細書において上記に定義された脱離基であるものを用いて本明細書において上記に定義されたR”基で置換するステップと、
(iii)最終的に、ビスアミナールブリッジを、選択的還元剤を用いて部分的に還元するステップと
を含む、方法に関する。
ステップ(i)および(iii)において使用することができる選択的還元剤の例は、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)である。
ステップ(i)では、選択的還元剤がビスアミン官能基を脱保護することなく四窒素環(I)または(II)のケトン官能基を還元する。
ステップ(iii)では、選択的還元剤がビスアミナールブリッジを部分的に還元する。
ステップ(ii)での置換は、特に以下のカチオン性の中間体(XVI−1)および/または(XVI−2)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、R”は式(XIII)で定義された通りである)
の形成を引き起こす。
式(XVI)において、R”は、ベンジルなどの保護基である場合、ステップ(iii)の後に、例えばパラジウム担持炭を触媒として用いる水素化分解を用いて脱保護することができる。
第六の変形例によると、本発明は、以下の式(XVII)
Figure 0006225115
(式(XVII)中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、R”基は式(XIII)で定義された通りである)
を有するN−モノ−官能化されたサイドブリッジ化合物として知られる化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製する方法であって、
(i)式(I)および/または(II)を有する化合物の第二級アミンを、例えば、求電子剤R”Q、ただし、Qは本明細書において上記に定義された脱離基であるものを用いて式(XIII)で定義されたR”基で置換するステップと、
(ii)選択的還元剤、例えばNaBHを用いてビスアミナールブリッジを部分的に還元するステップと
を含む方法に関する。
ステップ(i)での置換は、特に以下のようなカチオン性の中間体(XVII−1)および/または(XVII−2)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびnは式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり、式(XIII)で定義された通りである)
の形成を引き起こす。
式(XVII)を有する化合物は、以下の式(XVII’)
Figure 0006225115
(式中、A、A、A、A’、A’、RおよびR、mおよびは式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり、式(XIII)で定義された通りである)
を有するC−官能化されN−ジ−官能化されたサイドブリッジ化合物として知られる化合物、その塩、溶媒和物の1種、またはそれらの混合物を調製するための出発試薬として使用することができる。
化合物(XVII’)は、例えば、本明細書において上記に記載したステップ(i)および(ii)を実施し、次いで、
(iii)式(XVII)を有する化合物の四窒素環の非置換の第二級アミンを例えば、求電子剤R”Q、ただしQは本明細書において上記に定義された脱離基であるものを用いて式(XIII)で定義されたR”基で置換するステップ、
を実施することによって調製できる。
「サイドブリッジ」という用語は、環状化合物が四窒素環の2つの隣接する構成窒素原子の間にブリッジ構造(エチレンブリッジ)を有していることを意味するものと理解される。
「四窒素環の隣接する構成窒素原子」という用語は、2つの窒素原子が、窒素原子が間に入ることなく四窒素環を構成する炭素原子の鎖によって結合されていることを意味するものと理解される。
本発明による様々な方法のいくつかの概要を示す図である。
本明細書において上記に挙げた全ての変形例において、反応に供される式(I)および/または(II)を有する化合物は、本明細書において上記に記載した本発明による2つの主たる調製方法の一方を用いて、すなわち、さらに上記に定義された、2つのジアミンに基づく方法またはテトラミンに基づく方法のいずれかを用いて、得ることができる。
本発明のC−官能化されたビスアミナール環状化合物、および本明細書において上記に記載したその化合物から得た化合物は、塩または溶媒和物の形態とすることができる。
塩は、無機酸、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、スルファミン酸、臭化水素酸を用いて形成した塩、または有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、酒石酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、乳酸、ムチン酸、グルコン酸、安息香酸、コハク酸、シュウ酸、フェニル酢酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、サリチル酸、スルファニル酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、エデト酸、ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ラウリン酸、パントテン酸、タンニン酸、アスコルビン酸および吉草酸を用いて形成した塩から選択することができる。本発明による化合物が酸官能基を含む場合、化合物は有機塩基または無機塩基との塩の形態をとる。上記式のRおよびRが両方とも水素原子を表す場合は別として、これらの化合物に1種または複数の塩がある場合、それは好ましくは有機塩基または無機塩基を用いて形成した塩である。
本明細書において上記に記載したC−官能化されN−官能化された化合物全ての中で、好適な化合物は、Rがカップリング官能基を有する官能基、例えば、アルコールを表す化合物、および、R”またはR’’’が配位官能基を有する官能基を表す化合物である。
本発明によるC−官能化されたビスアミナール環状化合物から得られる化合物は、そのキレート化特性およびある一定の支持体へのグラフト化能力のため、多種多様な分野の用途、例えば、触媒作用、磁性、材料、液体および気体の精製、分析および検出方法、医学、特に核医学、とりわけ、陽電子放射サーモグラフィー(positon emission thermography)(PET)用の造影剤として(β放射体:64Cu、68Ga…)、または特にがん性細胞、例えばメラノーマ、神経芽細胞腫、前立腺または胃のがん性細胞に対する放射免疫治療(RIT)(放射体α、βまたはβ212、213Bi、64Cu、67Cu、…)において、使用することができる。
従って、本発明によるC−官能化された環状のビスアミナール化合物は、金属キレート化剤および/または放射性核種(銅、ビスマスまたはガリウム)を製造するために使用することができる。
とりわけ、式(I)または(II)を有する化合物、より詳細には、式(III)を有する化合物は、本明細書において上記に特に定義された、放射性医薬品(放射免疫治療(RIT))または陽電子放射断層撮影(PET)用の造影剤を製造するために使用することができる。
以下の実施例は、本発明の様々な目的を例示する役割を果たすものである。
1)器具類
核磁気共鳴分光分析(NMR)
NMRスペクトルを、以下のタイプの設備を用いて記録した。
BRUKER AMX3300(H:300.13MHz;13C:75.47MHz)
BRUKER DRX500(H:500.13MHz;13C:125.76MHz)
スペクトルは、重水素化溶媒を用いて照合した。化学シフトはppmで表した。
赤外線分光法(IR)
赤外線スペクトルは、Perkin Elmerの装置(Spectrum One)で得た。
質量分光分析(MS)
分子量の測定は、Autoflex MALDI TOF III LRF200 CID分光計を用い、ジトラノールまたは2,5−ジヒドロキシ安息香酸(DHB)をマトリクスとして使用して行った。
実施例1:C−官能化されたグリオキサルシクラムアミド(1)および(2)の調製
1)cis−グリオキサルシクラムアミドC−CHCHOH(1)
Figure 0006225115
40mLのグリオキサルのメタノール溶液、40質量%(31.20mmol;1.81g)を1,4,8,11−テトラアザテトラデカン(31.20mmol;5.00g)を100mLのメタノールに溶解させた溶液に−5℃にて滴加する。撹拌を2時間継続する。周囲温度(25℃)に戻した後、α−メチレン−γ−ブチロラクトン(31.20mmol;3.50g)を40mLのメタノールに溶解させた溶液を反応媒体に滴加する。溶液を45℃にて7日間撹拌する。溶媒を蒸発させた後、混合物をアセトロニル(acetronile)中で再結晶させる。化合物(1)がジエチルエーテルで洗浄した白色結晶の形態で得られる(C1424、M=280.19g.mol−1;15.60mmol;4.37g;収率50%)。
NMR 1H (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 5.50 (s, 1H, OH); 4.45 (d, J=6.8 Hz, 1H, CH2-α-N); 4.31 (s, 1H, CH); 3.38 (m, 1H, CH2-OH); 3.36 (t, J=6.8 Hz, 1H, CH2-OH); 3.35 (t, J=6.8 Hz, 1H, CH2-α-N); 3.18 (s, 1H, CH); 3.09 (m, 2H, CH2-α-N); 2.96 (m, 4H, CH2-α-N); 2.76 (m, 3H, CH2-α-N, CH-β-N); 2.53 (d, J=6.8 Hz, 1H, CH2-α-N); 2.44 (d, J=6.8 Hz, 1H, CH2-α-N); 2.25 (m, 1H, CH2-α-N); 2.15 (m, 2H, CH2-α-N, CH2-β-N); 1.92 (m, 1H, CH2-γ-N); 1.37 (d, J=8.5 Hz, 1H, CH2-γ-N); 1.27 (d, J=8.5 Hz, 1H, CH2-β-N).
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 173.1 (CO); 75.7 (CH); 70.6 (CH); 61.7 (CH2-OH); 55.6 (CH2-α-N); 54.9 (CH2-α-N); 53.0 (CH2-α-N); 52.7 (CH2-α-N); 44.1 (CH2-α-N); 43.6 (CH2-α-N); 40.3 (CH2-α-N); 35.4 (CH-β-N); 31.7 (CH2-γ-N); 19.3 (CH2-β-N).
IR: υamide = 1616 cm-1.
元素分析: 計算値= C 59.98; H 8.63; N 19.98. 実測値= C 59.91; H 8.71; N 20.09.
質量分析(MALDI-TOF): m/z = 281.23 g.mol-1(M+1)+
2)cis−グリオキサルシクラムアミドC−CHCOOCH(2)
Figure 0006225115
40mLのグリオキサルのメタノール溶液、40質量%(24.96mmol;1.40g)を1,4,8,11−テトラアザテトラデカン(24.96mmol;4.00g)を100mLのメタノールに溶解させた溶液に−5℃にて滴加する。撹拌を2時間継続する。周囲温度(25℃)に戻した後、イタコン酸ジメチル(24.96mmol;3.50g)を40mLのメタノールに溶解させた溶液を反応媒体に滴加する。溶液を45℃にて14日間撹拌する。混合物を乾燥し、次いでシリカゲルクロマトグラフィーでCHCl/CHOH(単位体積当たりの体積100/0〜94/6(v/v)の割合)を溶離剤として使用して精製する。化合物(2)は、黄色の油の形態をとる(C1524、M=308.18gmol−1;14.73mmol;4.54g;収率59%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 172.5 (CO-アミド); 170.8 (CO-エステル); 76.0 (CH); 71.0 (CH); [55.9; 53.9; 53.2; 53.0; 44.5; 43.9; 40.5] (CH2-α-N); 51.7 (-OCH3); [33.2; 32.5] (CH-β-N; CH2-γ-N); 19.6 (CH2-β-N).
IR: υamide = 1616 cm-1.
元素分析: 計算値= C 58.42; H 7.84; N 18.17. 実測値= C 58.71; H 8.01; N 18.19.
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 309.21 gmol-1(M+1)+.
実施例2:N−ジ−trans−官能化されC−官能化されたシクラム(8)の合成
1)cis−グリオキサルシクラムC−CHCHOH(3)
Figure 0006225115
化合物(1)(3.00g;10.71mmol)の水溶液に水素化ホウ素ナトリウム(107.10mmol;4.05g)を周囲温度にてゆっくりと添加する。混合物を18時間撹拌する。溶媒を蒸発させた後、ジクロロメタンの添加によってホウ素塩を沈殿させる。混合物をろ過し、溶媒を蒸発させて黄色の油の形態の化合物(3)を得る(C1426O、M=266.38gmol−12.71g;10.18mmol;収率95%)。
NMR 1H (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 3.64 (m, 2H, CH2-OH); 3.51 (dt, J=20 Hz, J=3.4 Hz, 2H, CH2-α-N); 3.10 (s, 1H, CH); 2.99 (m, 2H, CH, CH2-α-N); 2.94 (m, 4H, CH2-α-N); 2.78 (d, J=3.4 Hz, 1H, OH); 2.73 (m, 2H, CH2-α-N); 2.57 (t, J=3.4 Hz, 2H, CH2-α-N); 2.32 (m, 3H, CH2-α-N, CH2-γ-N); 2.22 (m, 2H, CH2-α-N, CH2-β-N); 2.14 (m, 1H, CH2-α-N); 1.70 (m, 1H, CH2-α-N); 1.34 (q, J=3.4 Hz, 2H, CH-β-N, CH2-γ-N); 1.22 (m, 1H, CH2-β-N).
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 77.3 (CH×2); 62.3 (CH2-α-N); 60.4 (CH2-OH); 58.8 (CH2-α-N); 56.1 (CH2-α-N×2); 54.5 (CH2-α-N); 52.6 (CH2-α-N); 45.8 (CH2-α-N); 44.8 (CH2-α-N); 34.9 (CH-β-N); 28.2 (CH2-γ-N); 19.7 (CH2-β-N).
元素分析: 計算値= C 62.12; H 9.84; N 21.03.実測値= C 61.89; H 9.92; N 21.19.
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 267.41 gmol-1(M+1)+.
2)N−trans−ジベンジルcis−グリオキサルシクラムC−CHCHOH(4)
Figure 0006225115
20mLの蒸留アセトニトリルに溶解させた臭化ベンジル(13.99mmol;2.38g)の溶液を、誘導体(3)(1.38g;5.18mmol)を45mLの蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液に滴加する。混合物を周囲温度にて7日間撹拌する。溶液をろ過して白色粉末の形態の化合物(4)を得る(C2840BrO、M=606.16gmol−1;1.88g、収率60%)。
NMR 1H (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 7.63 (m, 10H, H-Ar); 5.33 (t, J=7.7 Hz, 2H, CH2-Ar); 5.13 (d, J=7.7 Hz, 2H, CH); 4.78 (m, 2H, CH2-Ar); 4.46 (q, J=7.7 Hz, 2H, CH2-α-N); 3.78 (t, J=7.7 Hz, 1H, CH2-α-N); 3.64 (m, 4H, OH, CH2-α-N, CH2-OH); 3.50 (m, 5H, CH2-α-N); 3.32 (m, 4H, CH2-α-N); 2.87 (t, J=7.7 Hz, 1H, CH2-α-N); 2.60 (m, 2H, CH2-α-N, CH-β-N); 2.33 (m, 1H, CH2-β-N);2.29 (m, 1H, CH2-γ-N); 1.95 (d, J=7.7 Hz, 2H, CH2-β-N, CH2-γ-N); 1.56 (m, 1H, CH2-α-N).
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 136.1 (CH-Ar×4); 134.4 (CH-Ar×4); 132.4 (CH-Ar×2); 127.6 (C-Ar×2); 79.8 (CH); 79.5 (CH); 67.3 (CH2-α-N); 65.3 (CH2-α-N); 65.3 (CH2-α-N); 63.5 (CH2-α-N); 61.2 (CH2-OH); 59.7 (CH2-α-N); 54.1 (CH2-α-N); 49.7 (CH2-α-N); 49.6 (CH2-α-N×2); 49.0 (CH2-α-N); 35.0 (CH2-γ-N); 28.6 (CH-β-N); 20.9 (CH2-β-N).
元素分析: 計算値= C 53.68; H 6.76; N 8.94. 実測値= C 53.79; H 6.81; N 9.21 (C28H40Br2N4O, H2O)
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 448.33 gmol-1(M)+.
5)N−trans−ジベンジルシクラムC−CHCHOH(5)
Figure 0006225115
化合物(4)(1.20g;1.98mmol)を6.0mLのヒドラジン水和物に溶解させる。混合物を4時間還流する。混合物を冷却した後、ヒドラジン水和物を除去する。15mLの蒸留水を添加した後、生成物をクロロホルム(3×30mL)で抽出する。回収した有機相を硫酸マグネシウムで脱水してろ過し、次いで濃縮する。得られる化合物(5)は、黄色の油(C2640O、M=424.32gmol−1;760mg、1.79mmol;収率90%)である。
NMR 1H (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 7.25 (m, 10H, H-Ar); 3.94 (d, J=7.9 Hz, 1H, CH2-α-N); 3.72 (d, J=7.9 Hz, 2H, CH2-Ar); 3.62 (m, 5H, CH2-Ar, CH2-OH, OH); 3.54 (m, 1H, CH2-γ-N); 3.35 (d, J=7.9 Hz, 1H, CH2-α-N); 2.92 (m, 1H, CH2-α-N); 2.85 (m, 3H, CH2-α-N); 2.65 (m, 3H, CH2-α-N); 2.53 (m, 3H, CH2-α-N); 2.45 (m, 1H, CH2-α-N); 2.31 (d, J=7.9 Hz, 1H, CH2-α-N); 2.16 (s, 3H, CH-β-N, NH); 2.11 (d, J=7.9 Hz, 1H, CH2-α-N); 1.83 (m, 1H, CH2-β-N); 1.72 (m, 1H, CH2-β-N); 1.63 (m, 1H, CH2-α-N); 1.50 (m, 1H, CH2-γ-N).
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 137.6 (C-Ar×2); 129.4 (CH-Ar×4); 128.3 (CH-Ar×4); 127.2 (CH-Ar×2); 59.1 (CH2-OH, CH2-α-N); 57.9 (CH2-α-N×2); 54.0 (CH2-α-N); 52.5 (CH2-α-N); 51.7 (CH2-α-N); 51.2 (CH2-α-N); 49.4 (CH2-α-N); 47.8 (CH2-α-N); 46.9 (CH2-α-N); 36.4 (CH2-γ-N); 31.0 (CH-β-N); 26.3 (CH2-β-N)
元素分析: 計算値= C 73.54; H 9.49; N 13.19. 実測値= C 73.69; H 9.19; N 13.02.
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 425.32 gmol-1(M+1)+.
6)N−trans−ジベンジルN−trans−二酢酸−tert−ブチルシクラムC−CHCHOH(6)
Figure 0006225115
ブロモ酢酸tert−ブチル(2.02g;10.36mmol)を45mLの蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液を、化合物(5)(2.00g;4.71mmol)と炭酸カリウム(2.60g;18.84mmol)を80mLの予め40℃加熱した蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液に滴加する。溶液を40℃にて6日間撹拌し、次いでセライトでろ過する。溶媒を蒸発させた後、得られる褐色の油を15mLの蒸留水に溶解させる。3M(mol/L)塩酸溶液をpH=2になるまで添加する。不純物をヘキサンで抽出(5×30mL)した後、4M水酸化ナトリウム溶液の添加によって水相をpH=12まで塩基性にする。生成物をクロロホルムで抽出(5×60mL)する。回収した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮すると、黄色の油の形態の化合物(6)が得られる(C3860、M=652.46;1.94g、2.97mmol、収率63%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): [170.6; 170.4] (CO); [139.5; 138.2;129.7 ; 128.9; 128.3; 128.1; 127.2; 126.8] (CH-Ar, C-Ar ×); [80.7; 80.6] (C(CH3)3); [61.3; 60.9; 60.8; 60.7; 60.0 ; 59.2 ;57.4; 56.7; 51.6; 51.1; 51.0; 50.8; 48.9] (CH2-OH, CH2-α-N); [37.8; 35.7] (CH-β-N, CH2-γ-N); 28.0 (C(CH3)3×2); 24.9 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 653.49gmol-1(M+1)+.
7)N−trans−二酢酸tert−ブチルシクラムC−CHCHOH(7)
Figure 0006225115
化合物(6)(930mg;1.43mmol)を、200mgのパラジウム担持活性炭(活性化Pd/C)を10質量%の割合で氷酢酸に溶解させた溶液60mLに二水素雰囲気中で溶解させる。混合物を4日間撹拌する。得られる生成物は、褐色の油の形態をとる(C2448、M=472.36gmol−1;392mg、0.83mmol;収率58%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): [170.4; 170.3] (CO); 80.6 (C(CH3)3×2); [59.3; 57.8; 55.8; 54.7; 54.3; 53.4; 52.7; 52.4; 49.3; 47.6; 46.7] (CH2-OH, CH2-α-N); [35.9; 34.1] (CH-β-N, CH2-α-N); 28.0 (C(CH3)3×2); 26.1 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 472.40gmol-1(M+1)+.
8)N−trans−二酢酸シクラムC−CHCHOH,4.CFCOOH(8)
Figure 0006225115
化合物(7)(392mg;0.83mmol)を10mLのトリフルオロ酢酸に溶解させる。溶液を周囲温度にて18時間撹拌する。溶媒を蒸発させる。褐色の固体の形態の化合物が定量的収率で得られる(C24361213、M=816.54gmol−1;678mg、0.83mmol;定量的)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, D2O, δ(ppm)): [178.1; 177.0] (CO); [67.6; 65.4; 60.6; 59.3; 58.3; 56.8; 55.3; 51.9; 51.3; 50.7; 47.5] (CH2-OH, CH2-α-N); [34.9; 32.4] (CH-β-N, CH2-α-N); 24.6 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 360.51gmol-1(M+1)+.
実施例3:C−官能化されたシクラム−「クロスブリッジ」(10)の合成
1)N−trans−ジベンジルクロスブリッジ化シクラムC−CHCHOH(9)
Figure 0006225115
水素化ホウ素ナトリウム(998mg;26.40mmol)を、95質量%の化合物(4)(1.00g;1.65mmol)のエタノール溶液50mLにゆっくりと添加する。混合物を周囲温度(25℃)にて12日間撹拌する。溶媒を蒸発させた後、ジクロロメタンの添加によってホウ素塩を沈殿させる。混合物をろ過し、溶媒を蒸発させて黄色の油の形態の化合物を得る(C2843BrNO、M=530.26g.mol−1;744mg;1.40mmol;収率85%)。
NMR 1H (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 10.29 (s, 1H, NH+); 7.26 (m, 10H, H-Ar); 3.73 (m, 5H, CH2-α-N, CH2-Ar×2); 3.66 (m, 4H, OH, CH2-α-N, CH2-OH); 3.49 (d, J=7.1 Hz, 5H, CH2-α-N×4); 3.31 (m, 2H, CH2-α-N×2); 3.13 (m, 3H, CH2-α-N×3); 3.00 (m, 3H, CH2-α-N×2); 2.76 (m, 4H, CH2-α-N×3, CH-β-N); 2.42 (m, 2H, CH2-α-N, CH2-γ-N); 1.96 (s, 1H, CH2-β-N); 1.59 (m, 1H, CH2-α-N); 1.36 (m, 1H, CH2-γ-N); 1.18 (m, 1H, CH2-β-N).
NMR 13C (300 MHz, 325K, CDCl3): δ (ppm) [136.1; 134.1; 130.2; 129.7; 128.4; 128.3; 127.6; 127.4] (CH-Ar, C-Ar ×); 62.3 (CH2-OH); 59.9 (CH2-α-N); 58.1 (CH2-α-N); 57.5 (CH2-α-N×2); 55.5 (CH2-α-N×2); 54.0 (CH2-α-N×2); 51.8 (CH2-α-N); 51.3 (CH2-α-N); 50.6 (CH2-α-N×2); 33.3 (CH2-γ-N); 29.8 (CH-β-N); 24.6 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 450.34 gmol-1(M+1)+.
元素分析: 計算値= C 63.39; H 7.98; N 10.56. 実測値= C 63.67; H 8.11; N 10.33.
2)クロスブリッジ化シクラムC−CHCHOH(10)
Figure 0006225115
実施態様は、化合物(7)の合成に使用したものである。利用した試薬は、a)化合物(9)(700mg;1.32mmol)、b)Pd/C、10%(140mg)である。実施態様は、50mgのPd/Cを反応混合物に毎日添加する点が異なる。期待される化合物は、黄色の油(C1430O、M=270.24g.mol−1;357mg;1.32mmol;収率48%)である。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 62.7 (CH2-OH); 59.4 (CH2-α-N); 59.1 (CH2-α-N); 58.3 (CH2-α-N×2); 55.3 (CH2-α-N×2); 54.4 (CH2-α-N×2); 52.0 (CH2-α-N); 51.3 (CH2-α-N); 50.6 (CH2-α-N×2); 33.8 (CH2-γ-N); 30.0 (CH-β-N); 24.9 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 271.26 gmol-1(M+1)+.
実施例4:N−単官能化されC−官能化されたシクラム(13)およびC−官能化されたシクラムアミド(13’)
1)N−モノベンジルシクラム−アミドC−CHCHOH(12)の調製
cis−グリオキサルN−モノベンジルシクラムアミドC−CHCHOH(11)
Figure 0006225115
臭化ベンジル(1.46g;8.56mmol)を20mLの蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液を、シクラム−cis−グリオキサルアミドC−CHCHOH(1)(2.00g;7.13mmol)を80mLの予め40℃に加熱した蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液に滴加する。撹拌を4日間継続する。溶媒を蒸発させた後、得られる黄色の固体に25mLの蒸留水を添加する。過剰の臭化ベンジルをヘキサンで抽出する(3×30mL)。水相を蒸発させて黄色の固体の形態の期待された化合物を得る(C2131BrO、M=451.16g.mol−1;3.15g;6.98mmol;収率98%)。
NMR 1H (300 MHz, 298K, D2O, δ(ppm)): 7.64 (d, J=7.7 Hz, 2H, H-Ar); 7.31 (m, 3H, H-Ar); 5.96 (s, 1H, CH); 5.76 (d, J=7.7 Hz, 1H, CH2-Ar); 5.59 (d, J=7.7 Hz, 1H, CH2-Ar); 4.59 (s, 1H, CH); 4.56 (m, 1H, CH2-α-N); 4.33 (m, 1H, OH);4.24 (m, 2H, CH2-α-N×2);3.97 (m, 1H, CH2-α-N); 3.77 (m, 2H, CH2-OH); 3.59 (m, 1H, CH2-α-N); 3.43 (m, 1H, CH2-α-N); 3.31 (m, 1H, CH2-α-N); 3.18 (m, 1H, CH2-α-N); 2.94 (m, 1H, CH-β-N); 2.87 (m, 2H, CH2-α-N×2); 2.71 (m, 1H, CH2-α-N); 2.48 (m, 1H, CH2-α-N); 2.08 (m, 2H, CH2-β-N, CH2-γ-N); 1.79 (m, 2H, CH2-β-N, CH2-γ-N).
NMR 13C (300 MHz, 298K, D2O, δ(ppm)): 177.6 (CO), 128.0 (C-Ar); 136.2 (CH-Ar×2); 132.5 (CH-Ar×2); 134.3 (CH-Ar); 83.4 (CH); 68.0 (CH); 65.9 (CH2-Ar); 64.3(CH2-α-N); 62.6 (CH2-OH); [55.8; 55.2; 54.4; 50.0; 45.5; 38.8] (CH2-α-N); 35.8 (CH-β-N); 34.0 (CH2-γ-N); 20.6(CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 371.26 gmol-1(M)+.
IR: υamide = 1616 cm-1.
元素分析: 計算値= C 55.88; H 6.92; N 12.41. 実測値= C 55.68; H 6.98; N 12.09.
N−モノベンジルシクラム−アミドC−CHCHOH(12)
Figure 0006225115
実施態様は、化合物5の合成に使用したものである。利用した試薬は、a)化合物(11)(550mg;1.22mmol)、b)ヒドラジン水和物(3mL)である。得られる生成物は、無色の油の形態をとる(C1932、M=348.25g.mol−1;327mg;0.94mmol;収率77%)。
NMR 1H (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): δ (ppm) 7.26 (m, 5H, H-Ar); 3.86 (d, J=16 Hz, 1H, CH2-Ar); 3.55 (m, 2H, CH2-OH); 3.12 (d, J=16 Hz, 1H, CH2-Ph); 3.05 (m, 1H, CH-β-N); 2.20-2.90 (m, 14H, CH2-α-N); 2.00 (m, 1H, CH2-β-N); 1.73 (m, 1H, CH2-γ-N); 1.65 (m, 1H, CH2-γ-N); 1.55 (m, 1H, CH2-β-N).
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 175.7 (CO); [138.5; 129.5; 128.0; 126.9] (C-Ar, CH-Ar); 59.7 (CH2-OH); 57.7 (CH2-Ar); [54.6; 52.8; 50.9; 50.4; 49.3; 47.4; 42.5]; 35.8 (CH2-γ-N); 33.1 (CH-β-N); 25.2 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 349.27 gmol-1(M+1)+.
IR: υamide = 1616 cm-1.
元素分析: 計算値= C 65.48; H 9.26; N 16.08. 実測値= C 65.69; H 9.44; N 16.11.
2)N−モノベンジルシクラムC−CHCHOH(13)の調製
Figure 0006225115
窒素雰囲気において、2.4mLのボラン−テトラヒドロフラン錯体(BH.THF;1M;2.40mmol)の溶液を、モノベンジルシクラム−アミド(12)(140mg;0.40mmol)を30mLの蒸留THFに溶解させた溶液に添加する。反応媒体を2日間還流する。30mLの蒸留水を混合物に添加し、0℃まで冷却して過剰なBH−THF錯体を除去する。溶媒を蒸発させた後、得られた白色固体に25mLの3M塩酸の溶液を添加する。溶液を1時間還流し、次いで0℃まで冷却する。水酸化ナトリウムペレットをpH=12になるまで添加する。生成物をクロロホルムで抽出する(3×30mL)。回収した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥して濃縮すると、無色の油の形態の期待される化合物が得られる(C1934O、M=334.27g.mol−1;87mg;0.26mmol;収率65%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): [138.7; 129.4; 128.3; 127.2](C-Ar, CH-Ar); [ 59.3; 57.9; 53.5; 52.8(X 2); 52.6; 48.6; 48.5; 47.8; 46.6] (CH2-OH, CH2-α-N); [35.5; 35.3](CH-β-N, CH2-γ-N); 26.2 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 335.29 gmol-1(M+1)+.
3)シクラム−アミドN−モノベンジルC−CHCHOH(13’)の調製
Figure 0006225115
実施態様は、化合物(7)の合成に使用したものである。利用した試薬は、a)化合物(12)(700mg;2.01mmol)、b)Pd/C、10%(140mg)である。期待される化合物は、黄色の油である(C1226、M=258.21gmol−1;415mg;1.61mmol;収率80%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 176.1 (CO); 59.6 (CH2-OH); [51.3; 51.1; 50.7; 50.1; 49.2; 47.1; 42.3]; 35.5 (CH2-γ-N); 33.9 (CH-β-N); 25.7 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 259.22 gmol-1(M+1)+.
IR: υamide = 1616 cm-1.
実施例7:N−およびC−官能化されたサイドブリッジ化シクラム
1)N−モノベンジルサイドブリッジ化シクラムC−CHCHOH(14)の調製
Figure 0006225115
(11)(205.90mg;0.55mmol)の蒸留水溶液を低温にて水素化ホウ素ナトリウム(333.00mg;8.80mmol)にゆっくりと添加する。混合物を撹拌し、5時間還流する。溶媒を蒸発させた後、生成物をクロロホルムで数回抽出し、次いでろ過する。得られる無色の油をシリカゲルクロマトグラフィーによって精製する(C2136O、M=360.54g.mol−1;140mg;0.31mmol;収率71%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): [136.6; 125.9; 125.1; 123.8](C-Ar, CH-Ar); [ 64.2; 60.1; 57.6; 56.5; 53.7; 53.1; 51.1(X 2, pont); 50.4(X 2 pont); 49.4; 36.4] (CH2-OH, CH2-α-N); [33.1; 31.6](CH-β-N, CH2-γ-N); 21.3 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 361.62 gmol-1(M+1)+.
実施例8:C−官能化されたシクラム
1)cis−ブタンジオンシクラム−アミドC−CHCOOCH(15)の調製
Figure 0006225115
25mLのα−メチレン−γ−ブチロラクトン(1.07g;9.52mmol)の溶液を、70mLのメタノールに溶解させた2,3,2−ブタンジオン(cis)(2.00g;9.52mmol)の溶液に45℃にて滴加する。撹拌を45℃にて12日間継続する。溶媒を蒸発させる。得られる褐色の油に15mLの4M水酸化ナトリウム溶液を添加する。溶液を一晩撹拌する。生成物をクロロホルムで抽出する(3×30mL)。化合物(15)は、黄色の油である(C1628、M=308.22g.mol−1、2.05g;6.66mmol;収率70%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 172.9 (CO); 75.5 (CH); 72.7 (CH); [60.4; 50.3; 48.8; 48.5; 46.2; 45.6; 43.1; 38.1] (CH2-OH, CH2-α-N); [32.9; 32.1] (CH-β-N, CH2-γ-N); 24.5 (CH2-β-N); 17.2 (CH3); 10.5 (CH3).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 309.22 gmol-1(M+1)+.
IR: υamide = 1616 cm-1.
元素分析: 計算値= C 62.31; H 9.15; N 18.17. 実測値= C 62.63; H 9.18; N 18.29.
2)シクラムC−CHCHOH(16)の調製
Figure 0006225115
窒素雰囲気において、7.8mLのボラン−テトラヒドロフラン錯体(BH.THF;1M;7.80mmol)の溶液を、化合物(15)(1.30mmol,400mg)を50mLの蒸留テトラヒドロフランに溶解させた溶液にゆっくりと添加する。混合物を窒素雰囲気下で環流しながら1.5日間撹拌する。反応媒体を0℃まで冷却した後、過剰なホウ化水素−テトラヒドロフラン(BH.THF)錯体を除去するために30mLの蒸留水を添加する。混合物を濃縮した後、得られるベージュ色の固体に30mLの3M塩酸の溶液を添加する。溶液を4時間還流する。溶媒を蒸発させた後、ベージュ色の固体の形態の化合物(16)が得られる(C1252OCl、M=388.13gmol−1;403mg;1.04mmol、収率80%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, D2O, δ(ppm)): 64.4 (CH2-OH); 51.9 (CH2-α-N×2); 44.8 (CH2-α-N×2); 42.9 (CH2-α-N×2); 42.3 (CH2-α-N×2); 35.4 (CH-β-N); 31.7 (CH2-γ-N); 30.7 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 245.24 gmol-1(M+1)+.
3)N−テトラ酢酸tert−ブチルシクラムC−CHCHOH(17)の調製
Figure 0006225115
ブロモ酢酸tert−ブチル(796mg;4.08mmol)を45mLの蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液を、シクラムC−CHCHOH(16)(250mg;1.02mmol)と炭酸カリウム(845mg;6.12mmol)を80mLの予め40℃に加熱した蒸留アセトニトリルに溶解させた溶液に滴加する。溶液を40℃にて6日間撹拌し、次いでセライトでろ過する。溶媒を蒸発させた後、得られる黄色の油をクロロホルムに溶解させ、次いで水中で洗浄する(3×30mL)。生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで、混合物CHCl/CHOH(v/vで表した割合;100/0;99/1;98/2;97/3;96/4;95/5)を溶離剤として使用して精製する。化合物は、黄色の油の形態で得られる(C3668、M=700.50g.mol−1;215mg、0.31mmol;収率60%)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, CDCl3, δ(ppm)): 170.9 (COエステル×2); 170.5 (COエステル×2); 81.2 (C(CH3)3×2); 80.9(C(CH3)3×2); 61.3 (CH2-OH); 60.5 (CH2-α-N×2); 57.4 (CH2-α-N×2); 56.9 (CH2-α-N×2);51.8 (CH2-α-N×2); 51.1 (CH2-α-N×2); 50.9 (CH2-α-N×2); 37.7 (CH-β-N); 36.0 (CH2-γ-N); 28.3 (C(CH3)3×12); 25.4 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 701.53 g.mol-1(M+1)+.
4)N−テトラ酢酸シクラムC−CHCHOH(18)の調製
Figure 0006225115
化合物(17)(100mg;0.14mmol)を10mLのトリフルオロ酢酸に溶解させる。溶液を周囲温度にて18時間撹拌する。溶媒を蒸発させる。化合物(18)は、褐色の固体の形態で得られる(C28401217、M=932.62g.mol−1;130mg;0.14mmol;定量的)。
NMR 13C (300 MHz, 298K, D2O, δ(ppm)): 176.9 (CO酸×2); 178.5 (CO酸×2); 61.3 (CH2-OH); 62.5 (CH2-α-N×2); 58.4 (CH2-α-N×2); 57.9 (CH2-α-N×2);53.8 (CH2-α-N×2); 53.1 (CH2-α-N×2); 51.9 (CH2-α-N×2); 38.7 (CH-β-N); 37.0 (CH2-γ-N); 26.4 (CH2-β-N).
質量分析(MALDI-TOF): m/z= 476.25 g.mol-1(M)+. (C20H36N4O9)

Claims (15)

  1. 式(I)または(II)
    Figure 0006225115
    (式中、
    ‐ RおよびRは、同一または異種であり、水素原子、C 〜C アルキル基を表し、またはそれらが連結されるビスアミナールブリッジの炭素原子と一緒になって、飽和もしくは不飽和の6員炭化水素環基を形成することができ、
    ‐ mおよびnは、同一または異種であり、0または1に等しく、
    ‐ A、A、A、A’2、A’3は、同一または異種であり、CH基、CHR基およびC=O基から選択されるが、ただし、A’2またはA’3はCHR基を表し、
    ‐ R基または同一もしくは異種の複数のR基は、(CH X基(iは0または1に等しい整数であり、Xはハロゲン原子、ヒドロキシル、CH OH、COOH、COOCH 、COOC から選択される基である
    を満たす化合物、その塩または溶媒和物。
  2. ’2がCHR基を表し、Rが請求項にて定義された通りであることを特徴とする、請求項に記載の化合物。
  3. 以下の式(III)
    Figure 0006225115
    [式中、R、およびRは請求項1にて定義された通りである
    を満たす化合物、その塩または溶媒和物の1種であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の化合物。
  4. 請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された化合物を調製する方法であって、
    (i)式(VII)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、AはCH基、CHR基およびC=O基から選択され、mおよびnは同一または異種であり、0または1に等しい)
    を有するテトラミンを、式(IV)
    Figure 0006225115
    (式中、RおよびRは、同一または異種であり、水素原子、C〜Cアルキル基を表し、またはそれらが連結される炭素原子と一緒になって、炭素原子が6個の飽和または不飽和環状炭化水素基を形成することができる)
    を有するジカルボニル化合物と反応させて、
    式(VIII)または(IX)
    Figure 0006225115
    (式(中、A、A、A、m、nは式(VII)で定義された通りであり、RおよびRは式(IV)で定義された通りである)
    を有するビスアミナール中間体またはこれらの化合物の混合物を形成するステップと、
    (ii)次いで、得られた1種または複数の中間体を、式(VI)
    Figure 0006225115
    (式中、
    ‐ RおよびRは、同一または異種であり、水素原子および請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された式(I)または(II)で定義されたR基から選択され
    ‐ Rはヒドロキシル、ハロゲン、アルコキシルを表し、または
    ‐ RはRまたはRと一緒になって、環状基を形成することができる)
    を満たす環化剤と反応させるステップと、
    を含むことを特徴とする、方法。
  5. 請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された化合物を調製する方法であって、
    (i)少なくとも2当量のエチレンジアミンまたはプロピレンジアミンを、少なくとも1当量の、請求項にて定義された式(IV)を有するジカルボニル化合物と反応させて、式(V)または(V’)
    Figure 0006225115
    (式中、RおよびRは、請求項にて定義された式(IV)で定義された通りである)を有するビスアミナール中間体またはこれらの化合物の混合物を形成するステップと、
    (ii)次いで、得られた中間体を第1の環化剤と相互作用させるステップと、
    (iii)得られた新規な中間体を第2の環化剤と反応させるステップと
    を含み、
    前記ステップ(ii)および(iii)が同時にまたは逐次実施可能であり、前記環化剤が同一または異種であることができ、2種の前記環化剤のうちの少なくとも1種が請求項にて定義された式(VI)を満たすことを特徴とする、方法。
  6. 式(VI)を有する前記環化剤の が、式(VI)を有する前記環化剤の またはR と一緒になって、環状基を形成し、式(VI)を有する前記環化剤が式(X)または(XI)
    Figure 0006225115
    の一方を満たすものであり、
    前記式(X)において、
    は、請求項1から請求項4のいずれか1項にて定義された式(I)または(II)で定義されたR基であり、
    X’は酸素原子であり、
    Y’およびW’は、同一または異種であり、水素原子、直鎖または分岐、飽和または不飽和C〜C30アルキル基から選択され、
    lは0または1に等しく、
    ‐ lが0に等しい場合、前記X’基は前記R基と連結され、R基は、W’と一緒になって、CH基またはC=O基を形成し、
    ‐ lが1に等しい場合、RおよびRは、前記Y’基およびW’基と一緒になって、CH−CH基、CH=CH基、CH(C=O)基、(C=O)CH基またはフェニル基を形成し、
    前記式(XI)において、
    は請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された式(I)または(II)で定義されたR基であり、
    X’は酸素原子であり、
    W’、Y’およびZ’は、同一または異種であり、水素原子、直鎖または分岐、飽和または不飽和C〜C30アルキル基から選択され、
    、RおよびRは、CH基を表し、
    lは0または1に等しく、
    ‐ lが1に等しい場合、
    およびRは、前記Z’基およびW’基と一緒になって、CH−CH基、CH=CH基もしくはフェニル基を形成することができ、ならびに/または
    およびRは、前記Y’およびZ’基と一緒になって、CH−CH基、CH=CH基もしくはフェニル基を形成することができ、
    ‐ lが0に等しい場合、前記X’基は前記基Rと連結される
    ことを特徴とする、請求項または請求項に記載の方法。
  7. 以下の式(XII)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、mおよびnは請求項1または請求項で定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    請求項1または請求項2定義された式(I)および/または(II)を有する前記化合物を還元するステップを含む、方法。
  8. 以下の式(XIII)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、mおよびnは、請求項1にて定義された通りであるが、ただし、複数の同一または異種のR”基は、請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された基R、または前記四窒素環状化合物の窒素原子の保護基を表す)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    i)請求項1から請求項3のいずれか1項にて定義された式(I)または(II)を有する化合物を、少なくとも1種の還元剤を用いて還元するステップと、
    ii)最後に、還元された式(I)および/または(II)を有する化合物の四窒素環の4つの窒素原子上で、複数の同一または異種のR”基で同時にまたは逐次置換するステップと
    を含む、方法。
  9. 以下の式(XIV)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、mおよびnは請求項1または請求項にて定義された通りであり、R”基は請求項にて式(XIII)で定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)式(I)および/または(II)を有する化合物の窒素原子を、請求項にて式(XIII)で定義された保護基R”で置換するステップと、
    (ii)次いで、ビスアミナールブリッジを、ヒドラジン水和物または水酸化ナトリウムで脱保護するステップと
    を含む、方法。
  10. 以下の式(XIV’)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、mおよびnは請求項1または請求項にて定義された通りであり、R”基は請求項にて式(XIII)で定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)請求項に記載の方法にしたがって前記式(XIV)を有する化合物を得るステップと、
    (ii)次いで、式(XIV)を有する化合物を還元するステップと
    を含む、方法。
  11. 以下の式(XV)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、mおよびnは、請求項1または請求項にて定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり、請求項にて式(XIII)で定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された式(I)および/または(II)を有する環状化合物またはそれらの混合物を、水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元するステップと、
    (ii)次いで、式(I)もしくは(II)、混合物の場合には(I)および(II)、または(III)を有する四窒素環の2つの非隣接窒素原子を、R”基で置換するステップと、
    (iii)ビスアミナールブリッジをヒドラジン水和物または水酸化ナトリウムで脱保護するステップと
    を含む、方法。
  12. 以下の式(XV’)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、mおよびnは、請求項1または請求項にて定義された通りであり、複数のR’ ’ ’基は、同一または異種であり、請求項で定義された基R”を表す)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)請求項11に記載の方法にしたがって前記式(XV)を有する化合物を得るステップであって、R”がベンジル基であるステップと、
    (ii)次いで、前記化合物(XV)の2つの非置換第二級アミンを、同一または異種であり、請求項で定義された基R”を表す複数のR’’’基で置換するステップと
    (iii)次いで、保護基R”を脱保護するステップと
    を含む、方法。
  13. 以下の式(XVI)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、RおよびR、mおよびnは、前記式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり、請求項11にて定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)請求項1から請求項にて定義された式(I)および/または(II)を有する化合物のケト基を、水素化ホウ素ナトリウムを用いて還元するステップと、
    (ii)次いで、還元された式(I)および/または(II)を有する化合物の第二級アミンを置換するステップと、
    (iii)最後に、ビスアミナールブリッジを、水素化ホウ素ナトリウムを用いて部分的に還元するステップと
    を含む、方法。
  14. 以下の式(XVII)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、RおよびR、mおよびnは、式(I)または(II)で定義された通りであり、R”基は、請求項にて式(XIII)で定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)式(I)および/または(II)を有する第二級アミン化合物を、請求項にて式(XIII)で定義されたR”基で置換するステップと、
    (ii)次いで、水素化ホウ素ナトリウムを用いてビスアミナールブリッジを部分的に還元するステップと
    を含む、方法。
  15. 以下の式(XVII’)
    Figure 0006225115
    (式中、A、A、A、A’2、A’3、RおよびR、mおよびnは、請求項1から請求項のいずれか1項にて定義された式(I)または(II)で定義された通りであり、複数のR”基は同一または異種であり、請求項で定義された通りである)を有する化合物、その塩、溶媒和物の1種、または混合物を調製する方法であって、
    (i)請求項14に記載の方法にしたがって前記式(XVII)を有する化合物を得るステップと、
    (ii)前記化合物(XVII)の第二級アミンを、請求項にて定義された式(XIII)で定義されたR”基で置換するステップと
    を含む、方法。
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