JP6222635B2 - イオン伝導性複合体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、細孔を有する多孔性配位高分子と金属塩との複合体であるイオン伝導性複合体およびその製造方法に関し、例えば電気化学デバイスの電解質などとして機能するイオン伝導性複合体およびその製造方法に関する。
多孔性配位高分子は、MOF(Metal-Organic Framework)またはPCP(Porous Coordination Polymer)とも呼ばれ、その結晶構造に由来するマイクロ孔またはメソ孔からなる細孔を多数有している。そして、細孔をイオン伝導の経路として利用して、多孔性配位高分子をイオン伝導体として用いることが試みられてきた。
非特許文献1および2においては、多孔性配位高分子とリチウムアルコキシド塩を複合化し、多孔性配位高分子をリチウムイオン伝導体として用いていた。これらの文献において、多孔性配位高分子の主鎖を構成する金属原子は、配位的に不飽和な部位(以下、配位不飽和サイトと記載する場合がある。)を有している。そして、配位不飽和サイトにリチウムアルコキシド塩のアニオンを配位させることによって、リチウムイオンとアニオンとの解離度を向上させ、リチウムイオン伝導性を高めることが試みられてきた。
また、特許文献1においては、多孔性配位高分子の有機配位子にリチウムイオンをはじめとする伝導性イオンを担持させ、多孔性配位高分子をイオン伝導体として用いていた。特許文献2においては、多孔性配位高分子の有機配位子が有する非配位性のカルボキシル基と、伝導性イオンを有するゲストとを反応させることによって、イオン伝導性を有するカルボン酸塩を導入することが試みられてきた。
しかし、非特許文献1および2の方法では、イオン伝導性が低かった。リチウムイオンは配位不飽和サイトよりもアニオンとの相互作用が強い。それゆえ、リチウムイオンはアニオンと強固に結合し、電気的に中性な塩を形成してしまうため、イオン伝導性が低くなる。
また、特許文献1および2の方法でも、イオン伝導性が低かった。伝導性イオンと、伝導性イオンを担持している置換基とが強固に結合しているためである。
特開2007−63448号公報 特開2010−184899号公報
B. M. Wiers et al., J. Am. Chem. Soc., 2011, 133, p. 14522 R. Ameloot et al., Chem. Eur. J., 2013, 19, p. 5533
本発明の課題は、安全かつイオン伝導性が高く、電気化学デバイスの電解質などとして機能するイオン伝導性複合体およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子からなる絶縁性の構造体と、前記多孔性配位高分子の細孔内に保持された、共役系を有するアニオンおよび金属カチオンからなる金属塩と、を備え、前記アニオンが、式:[R−SO 2 −N−SO 2 −R’] - (式中、RおよびR’は、それぞれ同一または異なる基であって、フッ素原子またはフルオロアルキル基を示す。)で表される化学構造を有するとともに、前記金属カチオンが、Li + 、Na + およびMg 2+ のうちいずれか1種であることを特徴とするイオン伝導性複合体。
(2)前記アニオンが、式:[F3C−SO2−N−SO2−CF3-で表されることを特徴とする前記(1)に記載のイオン伝導性複合体。
(3)前記金属カチオンが、Li+であることを特徴とする前記(1)または(2)に記載のイオン伝導性複合体。
(4)前記多孔性配位高分子が、主鎖にZrを含有することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
(5)前記細孔内に、さらに有機溶媒を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
(6)前記有機溶媒が、分子中に酸素原子を含むとともに、直鎖状の分子構造を有する前記(5)に記載のイオン伝導性複合体。
(7)前記構造体が、膜状であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
(8)前記構造体が、粒子状であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
(9)前記構造体が、前記多孔性配位高分子からなる複数の粒子によって構成された成形体であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
(10)前記成形体が、前記粒子間に設けられた複数の空隙を有し、該複数の空隙のうち少なくとも一部の空隙に、イオン伝導性物質を有していることを特徴とする前記(9)に記載のイオン伝導性複合体。
(11)配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子からなる絶縁性の構造体を作製する工程と、共役系を有するアニオンおよび金属カチオンからなる金属塩を溶融する工程と、前記多孔性配位高分子の細孔内に溶融した前記金属塩を注入する工程と、を備え、前記アニオンが、式:[R−SO 2 −N−SO 2 −R’] - (式中、RおよびR’は、それぞれ同一または異なる基であって、フッ素原子またはフルオロアルキル基を示す。)で表される化学構造を有するとともに、前記金属カチオンが、Li + 、Na + およびMg 2+ のうちいずれか1種であることを特徴とするイオン伝導性複合体の製造方法。
(12)前記多孔性高分子を有機溶媒の蒸気に曝して、前記細孔内に有機溶媒を注入する工程をさらに備えることを特徴とする前記(11)に記載のイオン伝導性複合体の製造方法。
本発明によれば、配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子からなる絶縁性の構造体と、共役系を有するアニオンおよび金属カチオンからなる金属塩とを複合化することによって、イオン伝導性を向上させることができる。本発明のイオン伝導性複合体を電解質に用いることによって、安全性の高い電池や電気二重層キャパシタなどの電気化学デバイスなどを実現できる。
本発明の一実施態様に係るイオン伝導性複合体における配位不飽和サイトへの配位形態を示す模式図である。 図1に示す金属塩における共役系を有するアニオンの共鳴構造式である。 実施例1の赤外吸収スペクトルである。aはLiTFSI単独、bはUiO−66単独、cはLiTFSIとUiO−66の複合体のスペクトルである。 実施例1におけるLiTFSIとUiO−66の複合体の7Li固体NMRスペクトルである。 実施例1におけるLiTFSI単独の7Li固体NMRスペクトルである。 実施例1における7Li固体NMRスペクトルの半値幅の温度依存性を示すグラフである。aはLiTFSIとUiO−66の複合体、bはLiTFSI単独である。 実施例2におけるイオン伝導率のアレニウスプロットである。aはLiTFSI、UiO−66およびトリグライムの複合体である。bは非特許文献2のデータであり、リチウムtert−ブトキシド、UiO−66およびプロピレンカーボネートの複合体である。
以下、本発明の一実施態様に係るイオン伝導性複合体(以下、単に複合体と記載する場合がある。)およびその製造方法を、図1および図2に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施態様の複合体1は、多孔性配位高分子からなる絶縁性の構造体2と、金属塩3とを備えた多孔性配位高分子−金属塩複合体である。本実施態様において、構造体2を構成する多孔性配位高分子は、配位的に不飽和な部位である配位不飽和サイト(不図示)を有している。より具体的には、多孔性配位高分子の主鎖を形成する金属原子Mが、配位不飽和サイトを有している。
また、構造体2を構成する多孔性配位高分子は、その結晶構造に由来するマイクロ孔またはメソ孔からなる細孔(不図示)を多数有している。国際純正応用化学連合(IUPAC)の触媒分野において、マイクロ孔とは直径2nm以下の細孔で定義され、同様に直径2〜50nmの細孔をメソ孔と定義されている。
金属塩3は、上述した多孔性配位高分子の細孔内に保持されている。本実施態様において、金属塩3は、アニオンおよび金属カチオンからなる。金属塩3のアニオンは、共役系を有している。共役系とは、アニオンの負電荷が非局在化している共鳴構造のことを意味するものとする。本実施態様では、金属塩3のアニオンが、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、単にTFSI-と記載する場合がある。)である。TFSI-は、図2に示すような共鳴構造をなす。すなわち、TFSI-は、窒素原子1個および酸素原子4個を有しており、計5個の原子上に1価の負電荷が非局在化している。また、TFSI-は、酸素の高い電気陰性度と、立体構造の都合上、窒素原子よりも酸素原子の方が、他の原子・分子・イオンに配位しやすい傾向にある。
この金属塩3を、配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子からなる構造体2と複合化する。このとき、負電荷を持つアニオンは、正電荷を持つ金属カチオンに配位しやすい。ここで、本実施態様では、アニオンが共役系を有しているため、アニオンは多孔性配位高分子の配位不飽和サイトへも同時に配位することができる。すなわち、本実施態様では、アニオンが金属カチオンおよび配位不飽和サイトのそれぞれに同時配位することによって図1のような配位状態をとることができる。この同時配位によって、金属塩3単独の場合よりも、金属カチオンとアニオンの結合が弱まる。これは、アニオンの負電荷が多孔性配位高分子の配位不飽和サイト側に引き寄せられるためである。その結果、金属カチオンとアニオンの解離度が向上し、イオン伝導度が向上する。
これに対し、上述した非特許文献1、2のように、アニオンが共役系を有していない場合には、アニオンは金属カチオンか配位不飽和サイトのどちらか一方にしか配位できない。アニオンは金属カチオンに優先的に配位するため、解離度は金属塩単独の場合と同等になり、イオン伝導率は向上しない。正電荷をもつ金属カチオンの方が、配位不飽和サイトよりもアニオンをより強く引きつけるためである。
また、多孔性配位高分子が配位不飽和サイトを有していない場合には、多孔性配位高分子の主鎖を構成する金属原子は、配位子によってその配位サイトが占有されている。そのため、金属塩のアニオンが多孔性配位高分子の金属原子に配位することができず、それゆえ、上述のような同時配位の効果が得られず、イオン伝導率は向上しない。
金属塩3のアニオンは、式:[R−SO2−N−SO2−R’]-で表される化学構造を有するのが好ましい。式中、RおよびR’は、それぞれ同一または異なる基であって、フッ素原子またはフルオロアルキル基を示す。フルオロアルキル基としては、例えば基:−CF3、−C25などが挙げられる。本実施態様では、金属塩3のアニオンが、上述のとおり、TFSI-である。すなわち、本実施態様のアニオンは、RおよびR’がいずれも、基:−CF3であり、式:[F3C−SO2−N−SO2−CF3-で表されるものである。
TFSI-以外のアニオンの具体例としては、例えば、共役系を有している[F3C−SO3-、[F−SO2−N−SO2−F]-(以下、単にFSI-と記載する。)、[F52−SO2−N−SO2−C25-(以下、単にBETI-と記載する。)、[SCN]-、[O3S−C64−CH3-(以下、単にp−トルエンスルホナートと記載する。)などが挙げられる。
アニオンの負電荷は、できるだけ多くの原子上に非局在化していることが望ましい。金属カチオンと配位不飽和サイトへの同時配位が容易になるためである。この観点より、例示したアニオンのうちFSI-、TFSI-、BETI-が望ましい。中でも、熱的安定性が高く、かつサイズが小さいためイオン伝導性の高いTFSI-が特に望ましい。
一方、図1に示すように、本実施態様では、金属塩3の金属カチオンがLi+であるが、これに限定されるものではない。金属カチオンとしては、例えばLi+、Na+、Mg2+、Zn2+などが望ましく、特にLi+が望ましい。これらの金属カチオンを用いることによって、複合体1を電池の電解質として用いることができる。
また、配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子としては、例えば以下のものが挙げられる。
2(DOBDC)(以下、M−MOF−74と記載する。M=Mg,Co,Ni,Cu,Znである。)
3O(F,OH)(BTC)2(以下、M−MIL−100と記載する。M=Cr,Feである。)
3O(F,OH)(BDC)3(以下、M−MIL−101と記載する。M=Cr,Feである。)
Cu3(BTC)2(以下、HKUST−1と記載する。)
Zr64(OH)4(BDC)6またはZr66(BDC)6(以下、UiO−66と記載する。)
Zr64(OH)4(BPDC)6またはZr66(BPDC)6(以下、UiO−67と記載する。)
Zr64(OH)4(TPDC)6またはZr66(TPDC)6(以下、UiO−68と記載する。)
上記化学式で用いた略号は、
4(DOBDC):2,5−ジヒドロキシテレフタル酸
3(BTC):1,3,5−ベンゼントリカルボン酸
2(BDC):テレフタル酸
2(BPDC):4,4’−ビフェニルジカルボン酸
2(TPDC):4,4’’−p−テルフェニルジカルボン酸
においてH+が解離した残基を表わす。
例示した多孔性配位高分子のうち熱的、化学的に安定なM−MOF−74、M−MIL−100、M−MIL−101、UiO−66、UiO−67、UiO−68が望ましい。特にZrを主鎖に含むUiO−66、UiO−67、UiO−68が望ましい。Zr原子は価数が4で、配位数も8または7と大きいため、後述する多孔性配位高分子における有機配位子との結合がより強固になる。そのため、図1に示す金属原子MがZrであるUiO−66などは、熱的、化学的安定性が特に高いものとなる。
多孔性配位高分子が配位不飽和サイトを有するか否かは、多孔性配位高分子の結晶構造によって判断することができる。多孔性配位高分子の結晶構造は、例えばX線回折、赤外分光法などによって調べることができる。配位不飽和サイトの数は、多孔性配位高分子の種類によって決定される。
UiO−66を例に挙げて説明すると、UiO−66は金属原子M3個あたり1個の配位不飽和サイトを有している。UiO−66において、Zr4+は8個の酸素原子と配位結合している。8個のうち4個は有機配位子の酸素原子であり、2個はμ3−Oに由来する酸素原子であり、残りの2個はμ3−OHに由来する酸素原子である。このような多孔性配位高分子を、例えば真空引きしながら加熱することによって、Zr4+に配位している酸素原子が、有機配位子の4個の酸素原子とμ3−Oに由来する3個の酸素原子に変化する。その結果、配位不飽和サイトが1個形成される。
本明細書では、多孔性配位高分子を真空引きしながら加熱などを行うことによって、配位不飽和サイトを形成することが可能な場合に、多孔性配位高分子が配位不飽和サイトを有すると定義する。真空引きしながら加熱などを行うことによって、配位不飽和サイトが形成されたか否かは、例えば赤外分光法、元素分析、X線回折などによって確認することができる。
多孔性配位高分子は、原料として金属化合物および有機化合物を使用し、これらを反応溶剤中で反応させることで合成される。これにより、金属イオンと有機配位子とが反応し、配位結合して、多孔性配位高分子が形成される。金属化合物は金属イオンの供給源であり、例えば金属硝酸化物、金属塩化物、金属酸化物などが挙げられる。有機化合物は有機配位子の供給源であり、例えばテレフタル酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5−ジヒドロキシテレフタル酸などが挙げられる。
反応溶剤としては、金属化合物および有機化合物を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば水、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)、エタノール、メタノールなどが挙げられる。これらを2種類以上混合したものを反応溶剤として用いてもよい。また、イオン液体を反応溶剤として用いてもよい。また、pHを調整するために、適当な酸または塩基を加えてもよい。酸としては例えば氷酢酸、フッ酸などを用いることができる。塩基としては例えばトリエチルアミンなどを用いることができる。
反応溶剤に、金属化合物および有機化合物を溶解させ、保持または撹拌すれば多孔性配位高分子を合成できる。反応は室温またはそれより低温でもよく、80〜250℃でもよい。反応時間は1分〜100時間が望ましい。加熱はオーブンを用いてもよいし、マイクロ波を利用してもよい。特に高温に保つ場合は、圧力容器内において密閉した状態で行ってもよい。溶液に超音波を与えながら合成を行ってもよい。反応は、原料の変質を抑制するため、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。金属化合物および有機化合物を溶解させた溶液を、減圧雰囲気下で噴霧するスプレードライ法によって多孔性配位高分子を合成してもよい。
反応後、反応溶剤中に沈殿または分散した多孔性配位高分子を、例えばろ過、自然沈降、遠心分離などの手法で回収する。
多孔性配位高分子の表面や細孔内に残存している未反応物質や不純物を除去しておくことが望ましい。未反応物質や不純物が残存していると、多孔性配位高分子と金属塩3を複合化する際、それらの未反応物質や不純物によって細孔が狭められたり完全に塞がれたりして、金属塩3を細孔内に注入しにくくなる。また、不純物の混入により、複合体1を電気化学デバイスの電解質として用いた際、金属の析出、ガスの発生、サイクル特性の低下といった不具合の原因となる。
未反応物質や不純物を除去する方法としては、溶剤で多孔性配位高分子を洗浄すればよい。洗浄に用いる溶剤は水、メタノール、THF、DMFが望ましい。特に水、メタノールが望ましい。水、メタノールは分子サイズが小さいため、多孔性配位高分子の細孔内に容易に入り込み、細孔内の未反応物質や不純物を容易に除去できるためである。溶剤に多孔性配位高分子を長時間浸漬してもよい。浸漬時間は12時間以上が望ましく、24時間以上がより望ましい。
未反応物質や不純物を除去する他の方法としては、加熱処理によって吸着した分子やイオンを脱離させる方法がある。有機物を除去したい場合は、空気中または酸素雰囲気中で加熱処理を行うことが望ましい。揮発性物質の場合は真空加熱処理が望ましい。加熱温度は100〜300℃が望ましい。
多孔性配位高分子が形成されているか否かは、得られた多孔性配位高分子に対して粉末X線回折(XRD)測定を行い、得られた回折パターンを解析することで確認できる。
細孔の形状は1次元、2次元および3次元のいずれでもよいが、3次元であることが特に好ましい。細孔の形状が3次元であると、イオン伝導のパスが最も確実に構築される。すなわち、イオン伝導のパスが等方的に形成されるとともに相互接続が容易になり、イオン伝導率が高くなるからである。
細孔内に金属塩3を注入する方法としては、加熱して金属塩3を溶融させ、溶融した金属塩3を多孔性配位高分子の細孔内に注入すればよい。また、溶媒に金属塩3を溶かした溶液を、多孔性配位高分子の細孔内に注入し、その後に乾燥処理することによって溶媒を取り除いてもよい。高濃度に金属塩3を注入することができる前者の手法が望ましい。
金属塩3を溶融させて注入する際の加熱温度は、200〜300℃が望ましい。温度が高いほど金属塩3の拡散速度が大きくなる一方、温度が高すぎると多孔性配位高分子が分解されやすくなるためである。多孔性配位高分子と金属塩3との組み合わせにより、温度は適宜調整される。加熱時間は12時間〜72時間が望ましい。
また、細孔や金属塩3へのガス、特に水分の吸着を抑制するため、多孔性配位高分子への金属塩3の注入処理は、例えば真空中や、露点−20℃以下の乾燥雰囲気中で行うことが好ましい。さらに、多孔性配位高分子や金属塩3の化学反応を抑制するため、真空中や、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で注入処理することがさらに好ましい。
多孔性配位高分子への金属塩3の注入処理は、多孔性配位高分子の配位不飽和サイトと金属塩3とのモル比が等しくなるような比率で行うのが好ましいが、これに限定されるものではない。
多孔性配位高分子の細孔内部に金属塩3が保持されていることは、例えば、赤外分光分析(IR)を行い、アニオンの振動に起因する吸収ピークのシフトによって確認できる。多くの場合、配位不飽和サイトへの配位の影響で、アニオンの振動に起因する吸収ピークは、金属塩3単独の場合よりも低波数側にシフトする。
また、多孔性配位高分子の細孔内部に金属塩3が保持されていることは、次のような方法でも確認することができる。すなわち、金属塩3単独の場合と複合体1の固体NMRスペクトルを比較し、化学シフトの差によっても確認できる。あるいは、金属塩3単独および複合体1の示差走査熱量分析(DSC)を行い、発熱または吸熱を示すピークの出現温度が、金属塩3単独の場合と複合体1の場合とで異なるか否かを確認してもよい。なお、複合体1が一切の発熱または吸熱ピークを示さない場合もある。また、多孔性配位高分子単独および複合体1のガス吸着測定を行い、ガス吸着量が多孔性配位高分子単独の場合よりも減少しているか否かを確認してもよい。金属塩3が細孔内部に保持されている場合には、その量に応じてガス吸着量が減少する。
一方、複合体1は有機溶媒を含有していてもよい。有機溶媒は多孔性配位高分子の細孔内に存在していることが望ましい。すなわち、複合体1は、多孔性配位高分子の細孔内に、さらに有機溶媒を含んでいるのが望ましい。細孔内の金属塩3と有機溶媒が溶媒和を形成し、金属塩3の解離を容易にし、イオン伝導率を向上できるからである。
有機溶媒としては、分子中に酸素原子を含むものが望ましい。酸素原子を含む有機分子は極性が大きいため、イオンと溶媒和を作りやすく、イオン伝導度を特に向上できるからである。エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、エチルカルビトール、酢酸セロソルブはイオンと溶媒和を作りやすく、イオン伝導度を特に向上させるため望ましい。直鎖状の分子構造を持つものは、多孔性配位高分子の細孔に導入しやすいため望ましく、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、エチルカルビトール、酢酸セロソルブが特に望ましい。
有機溶媒は、その蒸気に複合体1を曝すことによって、複合化すればよい。液体状態の有機溶媒を複合体1と混合してもよい。液体状態で複合化すると金属塩3の一部が多孔性配位高分子の細孔外に流出することがあるので、前者の手法が望ましい。すなわち、多孔性高分子を有機溶媒の蒸気に曝して、細孔内に有機溶媒を注入するのが望ましい。
また、構造体2の形状としては、例えば、膜状、粒子状、ワイヤー(線)状、ロッド(棒)状、シート(板)状、バルク(塊)状などが挙げられる。例示した形状のうち膜状、粒子状が好ましい。
構造体2を、多孔性配位高分子からなる複数の粒子によって構成された成形体にしてもよい。このような構造体2を用いて得られる複合体1は、電池や電気二重層キャパシタの電解質として用いられた場合、構造体2が緻密な構造を有するため、粒子間のイオン伝導パスがつながりやすくなる。したがって、このような複合体1は、イオンの良伝導体となる。なお、成形体を成形するとき、圧縮成形してもよい。
多孔性配位高分子の粒子を(圧縮)成形して得られた構造体2を用いる場合、多孔性配位高分子の粒子間には複数の空隙が形成される。この複数の空隙のうち少なくとも一部の空隙には、好ましくはイオン伝導性物質が存在している。空隙にイオン伝導性物質が存在することによって、イオン伝導パスが構築される。
イオン伝導性物質は、細孔内の物質と同一であることが望ましい。すなわち、イオン伝導性物質は、金属塩3またはそれに有機溶媒を加えたものと同一であることが望ましい。イオン伝導性物質が細孔内の物質と同一であることによって、細孔内外のイオン伝導がスムーズになり、構造体2のイオン伝導率が向上するためである。
イオン伝導性物質として、固体のイオン伝導性物質を用いてもよい。固体のイオン伝導性物質としては、イオン伝導性高分子の粒子、無機イオン伝導性物質の粒子などが挙げられる。一般に固体のイオン伝導性物質はイオン伝導度が低いものの、主たるイオン伝導パスを複合体1が担い、イオン伝導性物質は補助的な位置づけであるため、イオン伝導度が低くてもその影響は小さい。固体のイオン伝導性物質の中でも、構造体2の形状を保持し易いという点から、イオン伝導性高分子を空隙に充填することが特に好ましい。
構造体2は、多孔性配位高分子の粒子を、例えば、一軸プレス、静水圧プレス、ローラー圧延、押出成形など、周知の方法で加圧成形して得られる。あるいは、構造体2は、多孔性配位高分子の粒子を溶剤に分散したスラリーを、例えば、テープキャスティング、スリップキャスティング、スピンコーティングなどの周知のシート成形法で成形し、乾燥することによっても得られる。
このようにして得られた構造体2の細孔に、金属塩3が注入される。なお、注入方法は、上述のとおりである。また、イオン伝導性物質を用いる場合は、通常、金属塩3の注入後に、粒子間の空隙にイオン伝導性物質が注入される。例えば、イオン伝導性物質は、多孔性配位高分子の粒子と固体(粉末)のイオン伝導性物質とを混合したり、液状のイオン伝導性物質を溶剤として使用したりして、粒子間の空隙に存在させてもよい。また、多孔性配位高分子の粒子の細孔に金属塩3を注入した後、注入後の粒子を所望の形状に成形してもよい。
さらに、複合体1は、本実施態様の効果を阻害しない範囲で、例えばバインダなどの添加剤を含有していてもよい。
上述した本実施態様に係る複合体1は、例えば電気化学デバイスの用途に使用することができる。このような電気化学デバイスは、本実施態様の複合体1を含む電解質層を、一対の電極間に配置し、外装体に封入することによって得られる。すなわち、本実施態様に係る複合体1を使用する電気化学デバイスは、一対の電極と、一対の電極間に配置されている複合体1を含む電解質層と、一対の電極および電解質層を封入している外装体と、を備えている。
電極としては、活物質を含有する電極、例えば金属酸化物、複合酸化物などの活物質の焼結体、活物質を導電剤とともに結着材で固めたもの、金属、炭素系材料などを用いればよい。電極と複合体1とは、電解液などを介して接触していてもよいが、直接接触させれば、電極と複合体1との間で直接イオンの授受が可能となるため好ましい。
外装体としては、一般に用いられる形態、材料のものを用いればよいが、絶縁樹脂などで被覆するだけでも構わない。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、多孔性配位高分子として、UiO−66を合成した。具体的には、テレフタル酸500mg、塩化ジルコニウム700mgをそれぞれDMF50mlに溶解させた後、圧力容器内に入れて120℃で24時間加熱処理してUiO−66を含む溶液を合成した。
次に、得られた溶液をろ過し、粒子状の構造体であるUiO−66粉末を取り出した。UiO−66粉末をメタノールで洗浄し、未反応の原料を除去した。X線回折(XRD)測定を行い、得られたUiO−66粉末がUiO−66の結晶構造を有していることを確認した。また、窒素ガス吸着測定を行い、得られたUiO−66粉末が、その結晶構造に由来するマイクロ孔からなる細孔を多数有していることを確認した。
次に、UiO−66粉末を真空引きしながら250℃で乾燥処理し、細孔内の分子を除去した。同時に、μ3−OHを脱離させることによって、配位不飽和サイトを形成させた。細孔内へのゲスト分子の吸着、および配位不飽和サイトの消滅を避けるため、乾燥処理後のUiO−66粉末はアルゴンガスを満たした露点−20℃以下のグローブボックス内に持ち込んだ。
一方、金属塩としては、市販のビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム(以下、LiTFSIと記載する。)を用いた。グローブボックス内で、UiO−66とLiTFSIを乳鉢で混合した。UiO−66の配位不飽和サイトと、LiTFSIのモル比は1:1である。そして、混合物を250℃で18時間加熱し、複合体Aを得た。
LiTFSI単独、UiO−66単独および複合体Aの各々について、グローブボックス内でIR測定を行った結果を図3に示す。図3より明らかなように、aに示したLiTFSI単独の吸収ピークは、cに示した複合体Aでは、低波数側にシフトした。これは、TFSI-が図1に示したように配位不飽和サイトとLi+に同時に配位したため、TFSI-内の結合が弱められたことに起因すると考えられる。
次に、LiTFSI、複合体Aをそれぞれガラス管に封入し、7Liの固体NMR測定を行った。磁場9.4T、周波数155.5MHz、温度30〜157℃にて、staticで測定を行った。図4、5にそれぞれ複合体A、LiTFSI単独の場合のスペクトルを、図6にこれらのスペクトルの半値幅を示す。
図6より明らかなように、LiTFSI単独の場合よりも、複合体Aはスペクトルの半値幅が小さい。一般的に、NMRの半値幅が小さいほど、測定核種の運動性が高いことを示している。したがって、図6の結果は、複合体A中のLi+が、LiTFSI単独の場合よりも、運動性が高いことを意味している。すなわち、図6の結果は、配位不飽和サイトを有するUiO−66をLiTFSIと複合化することによって、Li+イオン伝導性が向上したことを意味している。
上述した実施例1における複合体Aおよび有機溶媒であるトリグライムの各々を、互いに直接接触しないように密閉容器内に入れて、125℃で18時間加熱した。この操作によって複合体Aの重量が増加したため、複合体Aにトリグライム蒸気が取り込まれたことがわかる。重量増加より見積もると、配位不飽和サイト、LiTFSI、トリグライムのモル比は1:1:3である。トリグライムを含有させた新たな複合体を複合体Bと呼称する。
複合体Bを直径3mm、厚さ0.6mmのペレット状にプレス成型し、ステンレス鋼(SUS)製の電極で挟み込み、交流インピーダンス法にてイオン伝導度を評価した。測定雰囲気は乾燥アルゴンガス中であり、測定周波数は1〜1MHzである。
複合体Bのイオン伝導率を図7中のaに示す。図7より明らかなように、複合体Bは室温(23℃)で10-4S/cmを超えるイオン伝導率を示した。一方、図7中には示していないが、複合体Aについてもイオン伝導率を同様の手法で評価した。しかし、複合体Aはイオン伝導率が比較的低く、本測定に用いた測定機では測定不可能であった。これらの結果より、複合体Aをトリグライムと複合化することによって、イオン伝導率を向上できたのがわかる。
図7中のbには、非特許文献2に示されている複合体(以下、複合体Cと記載する。)のイオン伝導率を示した。図7中、aとbは測定温度域が異なるが、一般的にイオン伝導率は温度が高くなるほど上昇するので、複合体Bのイオン伝導率は複合体Cよりも一桁以上高い。複合体Cは、リチウムtert−ブトキシド、UiO−66およびプロピレンカーボネートの複合体であり、リチウム塩のアニオンが共役系を有さないものである。したがって、リチウム塩のアニオンが共役系を有さない複合体Cよりも、リチウム塩のアニオンが共役系を有する複合体Bの方が高いイオン伝導率を示したのは、リチウム塩のアニオンが共役系を有していることに起因すると考えられる。
1 イオン伝導性複合体
2 構造体
3 金属塩

Claims (12)

  1. 配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子からなる絶縁性の構造体と、
    前記多孔性配位高分子の細孔内に保持された、共役系を有するアニオンおよび金属カチオンからなる金属塩と、を備え
    前記アニオンが、式:[R−SO 2 −N−SO 2 −R’] - (式中、RおよびR’は、それぞれ同一または異なる基であって、フッ素原子またはフルオロアルキル基を示す。)で表される化学構造を有するとともに、前記金属カチオンが、Li + 、Na + およびMg 2+ のうちいずれか1種であることを特徴とするイオン伝導性複合体。
  2. 前記アニオンが、式:[F3C−SO2−N−SO2−CF3-で表されることを特徴とする請求項に記載のイオン伝導性複合体。
  3. 前記金属カチオンが、Li+であることを特徴とする請求項1または2に記載のイオン伝導性複合体。
  4. 前記多孔性配位高分子が、主鎖にZrを含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
  5. 前記細孔内に、さらに有機溶媒を含有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
  6. 前記有機溶媒が、分子中に酸素原子を含むとともに、直鎖状の分子構造を有する請求項に記載のイオン伝導性複合体。
  7. 前記構造体が、膜状であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
  8. 前記構造体が、粒子状であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
  9. 前記構造体が、前記多孔性配位高分子からなる複数の粒子によって構成された成形体であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のイオン伝導性複合体。
  10. 前記成形体が、前記粒子間に設けられた複数の空隙を有し、該複数の空隙のうち少なくとも一部の空隙に、イオン伝導性物質を有していることを特徴とする請求項に記載のイオン伝導性複合体。
  11. 配位不飽和サイトを有する多孔性配位高分子からなる絶縁性の構造体を作製する工程と、共役系を有するアニオンおよび金属カチオンからなる金属塩を溶融する工程と、前記多孔性配位高分子の細孔内に溶融した前記金属塩を注入する工程と、を備え
    前記アニオンが、式:[R−SO 2 −N−SO 2 −R’] - (式中、RおよびR’は、それぞれ同一または異なる基であって、フッ素原子またはフルオロアルキル基を示す。)で表される化学構造を有するとともに、前記金属カチオンが、Li + 、Na + およびMg 2+ のうちいずれか1種であることを特徴とするイオン伝導性複合体の製造方法。
  12. 前記多孔性高分子を有機溶媒の蒸気に曝して、前記細孔内に有機溶媒を注入する工程をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のイオン伝導性複合体の製造方法。
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