JP6221162B2 - 一次元または二次元情報コード - Google Patents
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Description
下層情報部と上層情報部とが重畳する箇所における下層情報部の反射率信号特性と上層情報部の波長信号特性の関係を定義するリンク情報に基づいて、当該箇所における下層情報部の反射率信号特性要素の反射率に対応させて当該箇所における上層情報部の反射波長特性要素の反射率を変動させることで、少なくとも最下層情報部の反射率信号データを解読できることを可能とする、
ことを特徴とする一次元または二次元情報コードの組成方法である。
本発明では、1つの情報コード上に反射率特性と反射波長特性の二つの異なる物性情報信号を共存させ、どちらの信号も個別データとして解読できるように構成した光学一次元または光学二次元情報コードを提供する。
以下では、本発明の情報コードを構成する各要素について説明する。
本発明の情報コードを構成する下層情報部は、反射率特性により信号を記録する。図2は、本発明の一実施形態における下層情報部の例を概略的な二次元コードの例で示した図である。図2に示す下層情報部は、従来技術における一般的な一次元バーコードや二次元コードと同様に、反射率の高い箇所と、反射率の低い箇所とにより構成したものであり、下層情報部を構成する要素を、反射率が50%よりも高い箇所(ほぼ白色)と、反射率が50%よりも低い箇所(ほぼ黒色)とに設定したものである。
本発明の情報コードを構成する上層情報部は、反射波長特性により信号を記録する。図3は、本発明の一実施形態における上層情報部の例を概略的な二次元コードの例で示した図である。上層情報部は、少なくとも2以上の反射波長の異なる箇所により構成され、図3に示した例は、上層情報部を構成する要素を、反射波長が赤である箇所(反射波長740〜625nm)と、反射波長が青である箇所(反射波長500〜450nm)とに設定したものである。
リンク情報は、本発明の下層情報部と上層情報部とに基づいて1つの情報コードとして組成する際に、下層情報部と上層情報部とが重畳する箇所の2つの異なる物性情報(反射率と反射波長)の関係(リンク)を定義する情報である。リンク情報を定義することにより、本発明の情報コードは、1つの情報コードから反射率と反射波長という2つの物性信号を有意有効化して抽出することを可能としている。
補正ゲージは、本発明の情報コードから反射率特性要素および反射波長特性要素を読み取る際における基準となる反射率および反射波長を特定するために用いられる。補正ゲージは、当該補正ゲージが設けられている情報コードに用いられている反射率特性要素および反射波長特性要素の基準となる反射率および反射波長を備えた反射特性要素により構成される。
本発明の補正ゲージは、内部補正ゲージまたは外部補正ゲージとして本発明の情報コードに設けることができる。
<一次元情報コードの実施形態>
図6に、本発明の情報コードの構造を一次元バーコードに適用した例を示す。図に示した例は、反射率特性の境界を50%付近に設け、反射率が50%よりも高い背景と、反射率が50%よりも低いバーとで構成した一次元バーコードを下層情報部とし、また、反射波長特性が赤のバー(背景)と反射波長特性が青のバーとで構成した一次元バーコードを上層情報部としてリンクさせた本発明の一次元情報コードである。また、補正ゲージについては、バーコードの読み取りを阻害しないように左右のマージン外に外部補正ゲージを設けている。
図7に、本発明の情報コードの構造をQRコード(登録商標)に適用した例を示す。図に示した例は、反射率特性の境界を50%付近に設け、反射率が50%よりも高いセルと、反射率が50%よりも低いセルとで構成したQRコード(登録商標)を下層情報部とし、また、反射波長特性が赤のセルと反射波長特性が青のセルとで構成したQRコード(登録商標)を上層情報部としてリンクさせた本発明の二次元情報コードである。補正ゲージについては、QRコード(登録商標)の上部の2つのファインダーの中に、反射率と反射波長との組み合わせである4つの基準となる要素を配置した内部補正コードとして設けている。
本発明の情報コードは、下層情報部と上層情報部とが1つの情報コードとして記録されている一方で、下層情報部と上層情報部とはそれぞれ独立して記録する情報を変更することができる。そこで、本発明の情報コードの一応用例として、下層情報部にデータを記録しつつ、上層情報部を画像データとして構成することも可能となる。
例えば表示するコードとして赤十字のコードを表示し、医療機関で受診する患者が身に着けることによって、医師等による診察の際に、携帯している情報コードが医療情報コードと目視で識別できて、患者の意識の有無あるいは担当医師の有無に関わらず、適切な治療を行うことが可能となる。
上記した下層情報部における反射率の区切りを多段階的に設定することで多値化を行い、情報組成を多信号化することで下層情報層の情報量を増大化させる方法と、上層情報部に画像情報を用いる方法とを組み合わせ、大量の情報を画像情報の中に埋め込むようにすることで、例えば、医療介護に必要とされる医療情報をネックストラップ、ブレスレットに携帯させる場合において、医療コードとして上層情報部の画像表示刻印を下層情報部の医療データに施すことで偽造防止・セキュリティの向上が図られた情報の詳細化が可能となり、また、同様の手法を航空券のチケット発行をはじめ、コンサート等チケット・有価金券などへと適用し、上層情報部の画像表示刻印を下層情報部のコードに施すことで、偽造防止・セキュリティの向上による犯罪リスクの低減化を図ることができる。更には、IoT(Internet of Things)に関わる個体識別管理情報として低容量の既存コードでは網羅できない詳細情報を関連づけて確保することを可能とする。
本発明の情報コードを生成するに際して、下層情報部における情報量を極小化して波長反射率を100%に近づけることで上層情報部における誤読率を低減させる効果を発生させることができる。
波長特性によって組成される上層情報部については目視表示される多色構成に限らず、赤系・青系・グレー系などする単色で目視表示される多値化波長とし、下層情報部が多値化反射率信号で組成される一・二次元情報コードであっても良い。
積層化される上層情報部と下層情報部の順位は入れ替わっても良い。すなわち上層情報部が反射率信号で組成され、下層情報部が波長特性信号で組成される積層構造であっても良い。
Claims (5)
- 物理特性の異なる2物性の情報信号要素を持ち、異なる物性の信号表示領域を一次元または二次元的な配列で並べて形成され、この配列における表示領域の物性信号特性において、少なくとも1組2種の反射率信号特性により多値化された情報信号要素とする下層情報部と、2値化以上の波長信号特性を持つ情報信号要素とする上層情報部との組み合せによって、1つの情報コードにおいて反射率特性を用いて表現される信号情報と波長特性を用いて表現される信号情報という2つの異なる物性情報信号を同時に搭載して解読可能とする、仮想的に3次元化された組成構造を情報表示の要素とする情報コードの組成方法であって、
下層情報部と上層情報部とが重畳する箇所における下層情報部の反射率信号特性と上層情報部の波長信号特性の関係を定義するリンク情報に基づいて、当該箇所における下層情報部の反射率信号特性要素の反射率に対応させて当該箇所における上層情報部の反射波長特性要素の反射率を変動させることで、少なくとも最下層情報部の反射率信号データを解読できることを可能とする、
ことを特徴とする一次元または二次元情報コードの組成方法。 - 上記情報コードにおいて、下層情報部と上層情報部が反射率信号を常にリンクされる様にコード組成することで、下層情報部のデータが変動してもリンク情報を基に上層情報信号要素の反射率のみを対応させることで、上層情報部の波長信号の配列が保たれることにより上層情報部の有意性を維持することで波長信号データの解読を可能とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の一次元または二次元情報コードの組成方法。 - 上記情報コードにおいて、下層情報層の反射率情報要素および上層情報部の波長情報要素のいずれかもしくは両方の特性信号要素が2値化以上に分割されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の一次元または二次元情報コードの組成方法。 - 上記情報コードにおいて、上層情報部の波長特性を一定値で固定させたまま、上層情報信号要素を細かなドット微粒子で下層情報層の反射率にリンクさせながら配列させる事で写真などの画像データを表示させる事によって、下層情報部の反射率信号要素を可変データとして変動させながら自動的に連続したコード組成の量産を可能とする、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の一次元または二次元情報コードの組成方法。 - 上記情報コードにおいて、反射率特性および波長特性において基準となる物理特性信号の補正ゲージをコード内あるいはその近傍に配置することにより光学読み取りの精度を向上させることを可能とする、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の一次元または二次元情報コードの組成方法。
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