JP6219824B2 - びまん性大細胞型b細胞性リンパ腫(dlbcl)患者における抗−cd20療法に対する応答の予測 - Google Patents

びまん性大細胞型b細胞性リンパ腫(dlbcl)患者における抗−cd20療法に対する応答の予測 Download PDF

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Description

リンパ腫は、西側世界において、女性において5番目によく見られる癌であり、そして男性において6番目によく見られる癌である(Murawski et al. (2010) Unresolved issues in diffuse large B-cell lymphomas, Expert Rev. Anticancer Ther. 10(3):387を参照のこと)。侵攻性リンパ腫の90%は、B細胞から生じ、そしてびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)として分類される。最近まで、DLBCLに対する治療において認められた製剤は、CHOP:シクロホスファミド(cyclophosphamide)、ヒドロキシダウノルビシン(ドキソルビシン)(hydroxydaunorubicine (doxorubicin))、オンコビン(ビンクリスチン)(Oncovin (登録商標)(vincristine))及びプレドニゾン(prednisone)であった。1997年に、FDAは、侵攻性非ホジキンリンパ腫の治療用にリツキシマブ(Rituxan(登録商標))を承認した。リツキシマブは、最初にB細胞の表面で見つかったCD20タンパク質に対するキメラマウス−ヒトモノクローナル抗体である。リツキシマブは、DLBCLに対して単剤として有効であることが示されてきた(Coiffier et al. (1998) Rituximab (anti-CD20 monoclonal antibody) for the treatment of patients with relapsing or refractory aggressive lymphoma: a multicenter Phase II study. Blood 92(6): 1927を参照のこと)。リツキシマブとCHOPとの組合せについてのその後の研究により、より少ない回数のCHOP治療でさえ、全体にわたって高い無進行生存を伴う高い応答率が示された(上述のMurawski et al. (2010)を参照のこと)。しかしながら、リツキシマブを与えられた患者が、異なる応答率を有し、これにより異なる生存期間がもたらされているようである。こうして、リツキシマブ治療などの抗−CD20療法から利益を得るであろう患者と、そのような治療に対してあまり応答せず、代わりに他の治療を必要とするであろう患者とを同定する必要性が存在している。
1の態様では、本発明は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を患う患者が、抗−CD20療法への応答を示しやすいかを予測する方法であって、患者から取得されたサンプルにおいて、表1及び表2に挙げられた1又は複数の遺伝子の発現レベルを測定し;当該患者のサンプルにおける各遺伝子の計測された発現レベルと、対照サンプルのセットにおける各遺伝子の計測された発現レベルとの間の比較に基づいて、抗−CD20療法に対して応答しやすいかを予測することを含む、前記予測方法に関する。この実施態様の幾つかのバリエーションにおいて抗−CD20療法は、抗−CD20抗体、例えばリツキシマブを含む。幾つかの実施態様では、患者が抗−CD20療法に対する応答を示しやすいかについての予測は、患者のサンプルにおける各遺伝子の計測された発現レベルと、対照サンプルのセットにおける各遺伝子の計測された発現レベルとの間の類似性に基づく。この方法のある実施態様では、表1に挙げられた全ての遺伝子の発現レベルが測定されるか、及び/又は表2に挙げられる全ての遺伝子の発現レベルが測定される。ある実施態様では、遺伝子発現は、各遺伝子から転写されたRNAのレベルを計測することにより計測される。別の実施態様では、遺伝子の発現は、表1又は表2に挙げられた遺伝子からの生物学的経路において下流に位置する遺伝子のRNAやタンパク質のレベルを計測することにより計測される。さらに別の実施態様では、遺伝子の発現は、表1又は表2に挙げられる遺伝子に対応するタンパク質の活性による産物を計測することにより計測される。ある実施態様では、抗−CD20療法に対する応答は、治療の開始後、3年又はそれ以上の期間の生存を構成する。ある実施態様では、対照サンプルのセットが使用され、ここで対応する遺伝子の発現が測定される。幾つかの実施態様では、サンプルの対照セットは、抗−CD20療法に対する応答を示す代表的な数の患者と、抗−CD20療法に応答しないか、又は応答性の低い代表的な数の患者とを含む。ある実施態様では、患者が、抗−CD20療法に対する応答を示しやすいかについての予測は、統計的方法を用いて行われる。ある実施態様では、統計的方法は、サポートベクターマシン方法である。ある実施態様では、統計的方法は、k−最近隣法である。
別の態様では、本発明は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を患う患者が、抗−CD20療法への応答を示しやすいかを予測するための診断プローブのセットであって、表1及び表2に挙げられる1又は複数の遺伝子の発現を検出するための核酸プローブ又は抗体を含む、前記診断プローブに関する。ある実施態様では、診断プローブは、核酸プローブである。別の実施態様では、診断プローブは抗体である。
別の態様では、本発明は、患者サンプルにおいて計測された各遺伝子の発現と、対照サンプルのセットにおいて計測された各遺伝子の発現との間の比較に基づいて、患者が抗−CD20療法に対しての応答を示しやすいかを予測するため、患者から得られたサンプルにおいて、表1及び表2に挙げられた1又は複数の遺伝子の発現を検出するための核酸プローブ又は抗体を含む、プローブのセットのin vitroにおける使用に関する。ある実施態様では、患者は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)患者であり、そして患者が抗−CD20療法への応答性を示しやすいかという予測に基づいて、抗−CD20抗体の投与が行われる。別の実施態様では、抗−CD20療法に対する応答を示さなさそうという予測に基づいて、抗−CD20抗体の投与が行われない。ある実施態様では、抗−CD20抗体はリツキシマブである。ある実施態様では、表1に挙げられる全ての遺伝子の発現が検出されるか、及び/又は表2に挙げられる全ての遺伝子の発現が検出される。幾つかの実施態様では、患者が抗−CD20療法に対する応答を示しやすいかについての予測は、患者のサンプルにおける各遺伝子の計測された発現レベルと、対照サンプルのセットにおける各遺伝子の計測された発現レベルとの間における類似性に基づいている。ある実施態様では、対応する遺伝子の発現が測定された対照サンプルのセットが用いられる。
別の態様では、本発明は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を患う患者が、抗−CD20療法への応答を示しやすいかを予測するためのキットであって、表1及び表2に挙げられる1又は複数の遺伝子について、1又は複数の遺伝子の発現を検出するための核酸プローブ又は抗体;並びに診断プローブのハイブリダイゼーション及び/又は結合を検出するために必須の試薬を含む、キットに関する。ある実施態様では、キットは、表1に挙げられる遺伝子に対する核酸プローブ及び/又は表2に挙げられる遺伝子に対する核酸プローブを含む。この実施態様のバリエーションにおいて、当該キットは、表1及び表2に挙げられる遺伝子から発現されるタンパク質についての抗体を含む。ある実施態様では、キットは、抗−CD20療法への応答を示さない代表的な数の患者からのサンプルと、抗−CD20療法へ応答しないか又は応答しにくい代表的な数の患者からのサンプルとを含むサンプルの対照セットをさらに含む。ある実施態様では、対応する遺伝子の発現が測定された対照サンプルのセットが用いられる。ある実施態様では、抗−CD20療法は、リツキシマブでの治療である。
図1は、再置換で検証された、実施例1において構築されたモデルについて生存性についての差異を示すカプラン−マイヤープロットである。 図2は、leave-one-out交差検証された、実施例1で構築されたモデルについて生存性についての差異を示すカプランマイヤープロットである。 図3は、実施例2において構築されたモデルについてのSVM方法に従って分類されて構築されたカプランマイヤープロットである。 図4は、実施例2で構築されたモデルについて、SVM方法にしたがって割り当てられた確率で構築されたカプランマイヤープロットである。 図5は、実施例3のサンプルの独立したセットについて、生存性についての差異を示すカプランマイヤープロットである。
「アレイ」、「マイクロアレイ」、及び「DNAチップ」という語句は、本明細書において互換可能に用いられて、支持体、例えばガラス、プラスチック、紙、ナイロン又は他のタイプの膜、フィルター、チップ、或いは他の任意の適切な固体支持体に固定された、並べられた異なるポリヌクレオチドを指す。ポリヌクレオチドは、支持体上で直接合成されてもよいし、又は支持体とは離して合成され、そして次に支持体上に固定されてもよい。別の態様では、「アレイ」又は「マイクロアレイ」は、例えば細胞ライセートからのタンパク質発現や、血清や尿由来のバイオマーカーの十分なプロファイリングを提供する抗体アレイに関していてもよい。ここで、抗体マイクロアレイは、抗原を検出する目的で、ガラス、プラスチック、又はシリコンチップなどの固体表面に配置され、そして固定された捕捉抗体の集合体を構成する。特定のタイプのサンプル中に潜在的に存在する全ての標的についての診断プローブ(つまり、核酸プローブ又は抗体)を含む市販のアレイが利用できる。市販のアレイは、ゲノムに存在する全てのヌクレオチド配列に対するプローブを含んでもよい。あるいは、アレイは、発現された配列のみに対するプローブを含んでいてもよい。「カスタムアレイ」という語句は、選択された標的のみに対するプローブを含むアレイをいう。本発明の文脈では、カスタムアレイは、抗CD20療法への応答を予測する発現プロファイルにおける幾つか又は全ての遺伝子に対するプローブを含んでもよい。
「バイオマーカー」という語句は、特定の表現系、例えば疾患に対して関心のある遺伝子又は核酸配列を指す。例えば、バイオマーカーは、その活性化又は不活性化が疾患へと繋がるところのタンパク質をコードする遺伝子でありうる。この場合、そのmRNA又はタンパク質の存在が、疾患を指し示すか、又は予測することができる。別の例では、疾患を引き起こす未知遺伝子と連鎖不均衡にある配列多型であってもよい。この場合、多型の存在は、疾患を指し示すか、又は予測することができる。さらに別の例では、バイオマーカーは、遺伝子における体細胞変異であり、ここで変異の存在が疾患と関連する。この場合、mRNAの変異の存在が、疾患を指し示すか、又は予測することができる。本発明の文脈では、バイオマーカーは、(mRNA、cDNA、又はタンパク質の存在により計測された)その発現が抗−CD20療法への応答、又は応答の欠如と相関するところの遺伝子のことである。
「遺伝子発現プロファイル」又は「遺伝子発現シグニチャー」という語句は、多くの遺伝子の発現レベルの集合体を指す。プロファイル中の遺伝子は、異なる表現形を有する個人のあいだにおいて識別を可能にするマーカーである。各遺伝子の発現レベルが、異なる表現形を有する個人からなる群の間で統計的有意差を示すため、識別が達成される。こうして、各表現形は、プロファイル中における幾つかの遺伝子の発現低下や、プロファイルにおける他の遺伝子の過発現により特徴付けられる。「発現プロファイル」、すなわちプロファイルにおける幾つか又は全ての遺伝子の発現を測定することにより、その表現形自体が未だ現れていない個人に対して、表現形を割り当てることも可能になる。本発明の文脈では、本明細書に開示される遺伝子発現プロファイルを測定することにより、抗−CD20療法に対するDLBCL患者の応答性を予測することが可能になる。
「ハイブリダイゼーション」という語句は、相補的塩基対のため、2つの一本鎖核酸の間において、二本鎖を形成することをいう。ハイブリダイゼーションは、完全に相補的な核酸鎖の間で生じることができるし、1又は複数のミスマッチを含む実質的に(しかしながら、完全ではない)相補的な核酸鎖の間で生じることもある。完全に相補的な核酸鎖のみがハイブリダイズする条件をストリンジェントハイブリダイゼーション条件と呼ぶ。実質的に相補的な核酸の安定な二本鎖は、より低いストリンジェントハイブリダイゼーション条件下で達成されうる。核酸技術の当業者は、例えばVisual OMP(商標)(DNA Software, Inc., Ann Arbor, Mich)などのコンピューターソフトウェアを用いて二本鎖安定性を決定することができる。非パラレルポリヌクレオチド分子間の第一の相互作用は、通常、ワトソン/クリック及び/又はフーグスティーン型の水素結合による塩基特異的、例えばA/T及びG/Cである。幾つかの態様では、ハイブリダイゼーション複合体は、分子内相互作用から形成されうるし、又は分子間相互作用から形成されてもよい。
「プライマー」という語句は、核酸前駆体及び重合化用の試薬が存在する適切な条件下で、DNA合成の開始ポイントとして作用する核酸、すなわちポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドを指す。さらに、プライマーは、標的ポリヌクレオチドに相補的であるポリヌクレオチドを産生する温度依存的様式で、ヌクレオチドの重合化を開始することができる。プライマーは、プライマー伸張が生じるための鋳型サブシーケンスと100%の相補性を有する必要はなく、100%未満の相補性を有するプライマーが、ハイブリダイゼーションやポリメラーゼ伸張が生じるには十分であり得る。プライマーは、標的ハイブリダイジング領域からもっぱら構成されてもよいし、又は増幅産物の検出、固定、又は操作を許容する追加の特徴を含んでもよい。
本発明の1の態様では、「プローブ」という語句は、適切な条件下で標的核酸に選択的にハイブリダイズする核酸、すなわちポリヌクレオチドやオリゴヌクレオチドを指す。核酸プローブは、標的ハイブリダイジング領域からもっぱら構成されてもよいし、プローブ及び/又はプローブ標的二本鎖の検出、固定、又は操作を可能にする追加の特徴を含んでもよい。核酸プローブは、ラベル、リンカー、ペプチド、又は選択されたフォーマットにおいて検出アッセイを行うために必須な他の基を追加することにより、一次構造に修飾を含んでもよい。標識された核酸プローブ用の検出システムは、蛍光、蛍光の消失(例えば、FRETペア検出システムの使用)、酵素活性、吸光度、分子量、放射活性、発光又は結合性質であって、レポーターの特異的結合を許容する結合性質(例えば、レポーターは抗体である)の検出が挙げられるが、これらに限定されるものではない。通常、核酸プローブは、選択されたハイブリダイゼーション条件下、例えば非限定的にストリンジェントハイブリダイゼーション条件下において、標的核酸と安定的なハイブリダイゼーション複合体を形成するように、核酸に含まれる特異的標的配列に対して十分に相補的である。本発明の別の態様では、プローブは、核酸よりはむしろ、目的の核酸ヌクレオチド配列又は目的のタンパク質に結合特異性を有する抗体であり得る。それゆえ、本発明によると、「診断プローブ」は、適切な条件下で核酸プローブを標的核酸にハイブリダイジングさせて、ハイブリダイゼーション複合体を形成するか、又は適切な条件下で抗体プローブを標的核酸又は標的タンパク質に結合させて、抗原−抗体結合複合体を形成することによる核酸プローブであってもよいし、又は1又は複数の標的遺伝子の発現を検出するのに適した抗体であってもよい。
本明細書で言及される「抗体」は、ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体の両者、並びに抗原やハプテンに結合することができるそれらの断片、例えばFv、Fab及びF(ab)2断片を含む。ここで、抗原又はハプテンは、タンパク質又は核酸(つまり、RNA又はDNA)のいずれであってもよい。所望の抗原特異性を示す非ヒトドナー抗体のアミノ酸配列が、ヒトアクセプター抗体の配列と組み合わされた一本鎖抗体やヒト化ハイブリッド抗体が含まれてもよい。ドナー配列は、通常、少なくともドナーの抗原結合性アミノ酸残基を含むが、ドナー抗体の他の構造的及び/又は機能的に関連のあるアミノ酸残基を含んでもよい。そのようなハイブリッドは、本技術分野に周知の幾つかの方法により調製することができる。好ましくは、リガンドが、抗体ペプチド又はポリペプチドに特異的に結合する。特異的結合は、リガンド又は試薬が実質的に別のペプチド、ポリペプチド、核酸、又は分析されるサンプル中に存在する物質に結合しない、すなわち交差反応しないことを意味する。好ましくは、特異的に結合されたペプチド又はポリペプチドは、他の関連するペプチド又はポリペプチドよりも少なくとも3倍、より好ましくは少なくとも10倍、そしてさらにより好ましくは少なくとも50倍高い親和性で結合されるべきである。リガンドの結合性は、本技術分野において既知の任意の方法により計測できる。好ましくは、当該方法は、半定量的又は定量的である。
「プローブセット」の語句は、1又は複数のマーカーを検出できる固有の1セットの核酸プローブ又は抗体を指す。1セットの核酸プローブは、1又は複数の遺伝子の発現レベルを測定するための増幅/検出反応(例えば、PCR、LAMP、NASBA、RDC、PEAR)において使用されてもよい。或いは、抗体がプローブとして使用される場合、1セットの抗体が、例えば1又は複数の遺伝子の発現を測定するための免疫アッセイやELISAに使用されてもよい。幾つかの実施態様では、プローブセットは、アレイやマイクロアレイ上に提供されてもよい。通常、マイクロアレイは、各マーカーや遺伝子を検出するための幾つかのプローブセットを含む。市販のマイクロアレイでは、各プローブセットが、固有の受託番号により公的なデーターベースにおいて検索できる配列と結合することができる。
「標的配列」又は「標的」という語句は、分析される核酸の領域を指す。抗体が、診断プローブとして使用される場合、標的は、核酸の領域を指してもよいし、タンパク質の領域をさしてもよく、これらは分析され、そして抗体が結合するところの抗原を提供する。
「核酸」、「ポリヌクレオチド」、及び「オリゴヌクレオチド」という語句は、標的配列、プライマー、及びプローブを指す。この語句は、長さにより制限されないし、そしてデオキシリボヌクレオチド(一本鎖又は二本鎖DNA)、リボヌクレオチド(RNA)、及び任意の他のプリン又はピリミジン塩基、例えばアデノシン、グアノシン、シチジン、チミジン、及びウリジン、及びこれらの塩基の修飾体のN−グリコシドの直線状のポリマー全般をさす。
「治療に応答」という語句は、治療に寄与する利得を指す。応答は、腫瘍の縮小、生存期間の長さや、疾患が進行しない生存期間の長さなど、臨床的に関連あるパラメーターを計測することにより評価されてもよい。例えば、臨床的に関連のあるパラメーターは、治療の開始後の生存期間の長さであってもよい。例えば、臨床的に関連のあるパラメーターは、治療開始後の生存期間の長さであってもよい。ある期間、例えば少なくとも3年、生存した患者、は、治療に対して応答したと考えてもよい。3年間を生存しなかった患者は、治療に対して応答しなかったか、応答が悪かったと考えられる。
「サンプル」という語句は、核酸又はタンパク質を含むか、又は含むと推定される任意の組成物を指す。これは、個体から単離された組織や液体のサンプル、例えば皮膚、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、滑液、尿、涙、血液細胞、器官や腫瘍、例えば新鮮凍結組織及びホルマリン固定パラフィン包埋組織(FFPET)、個体から取得された細胞から樹立したin vitro培養物のサンプル、並びにこれらのものから単離された核酸又はタンパク質を含む。
用語「トレーニングセット」又は「コントロールセット」は、2つの変数間の相関関係を確立するために使用されるサンプルのセットを意味する。例えば、トレーニングセットは、遺伝子発現と患者の状態との間の相関関係を確立するために使用される患者サンプルのセットである。本発明の文脈において、トレーニングセットは、生存情報が利用可能である抗CD20療法を受けるDLBCL患者からのサンプルのセットである。トレーニングセットは、発現プロファイルと生存との相関関係を確立するために使用される。
「試験セット」という語句は、トレーニングセットを使用して確立された相関を検証するために使用されるサンプルのセットを意味する。例えば、試験セットは、遺伝子発現及び患者の状態の両方が知られている患者からのサンプルのセットである。このセットは、トレーニングセットを使用して確立された相関が正確に患者の状態を予測するかどうかを検証するために使用される。本発明の文脈において、試験セットは、生存情報が利用できる抗CD20療法を受けたDLBCL患者からのサンプルの独立したセットである。試験セットは、プロファイル中の遺伝子の発現を計測し、実際の生存データが、遺伝子発現を計測することによってされた予測と一致するかどうかを試験するために使用される。
「試験サンプル」という語句は、特定のパラメータについて試験されるべき患者のサンプルを意味する。
本発明は、特定の遺伝子の発現が、抗CD20療法に対するびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)の患者の応答を予測するという発見に基づいている。具体的には、いくつかの遺伝子が、応答が治療後の生存期間の長さによって測定される場合に、リツキシマブ治療に応答したDLBCL患者群と、リツキシマブ療法に対し応答性の悪い患者との間において、示差的発現を示すことが発見された。本発明は、そのような遺伝子と、このような遺伝子を含有する遺伝子発現プロファイルとを含む。本発明はさらに抗−CD20療法に対するDLBCL患者の応答を予測するための遺伝子及び遺伝子発現プロファイルの使用を含む。
DLBCL患者において抗CD20療法に対する応答する患者と、応答性の悪い患者において示唆的に発現されたとして同定された遺伝子を、表1および2に記載する。表1及び2に、「PS ID」という列には、Affymetrix GeneChip(登録商標)Human Genome 133 Plus 2.0 Array (Affymetrix社、Santa Clara, Calif)にセットされたプローブの識別コードを記載する。「NCBI」という列には、対応する公的参照番号(NCBI受入番号)を記載する。「遺伝子タイトル」という列には、利用可能な遺伝子名を記載する。「遺伝子記号」の列には、利用可能な遺伝子記号を記入する。表1の「p値」という列には、p値の統計量を記載する。表2の「FDR_BH」の列には、Benjamini Y. and Hochbert, Y. (1995) J. Royal Stat. Soc. Ser. B57:289に記載された方法に従って計算された統計的偽発見率(the statistic False Discovery Rate: FDR)の値を記載する。
Figure 0006219824
Figure 0006219824
プロファイル中の1又は複数の遺伝子の発現計測することにより、DLBCL患者が、抗CD20療法、例えばリツキシマブに応答する可能性があるか否かを予測すること可能になる。本発明の文脈において、患者の試料における遺伝子の発現レベルの計測は、いくつかの手段によって達成されてもよい。遺伝子発現は、遺伝子によって発現されるRNAのレベルを計測することによって測定することができる。RNAの量は、例えば逆転写の落ちに、定量的PCR(qPCR)増幅することにより、測定されてもよい。遺伝子発現はまた、単一のプローブを、ブロット中のRNAにハイブリダイズさせるか、又はRNAをアレイ内の複数のプローブにハイブリダイズさせ、そしてハイブリダイゼーションシグナルを定量することによって検出されてもよい。あるいは、タンパク質をコードする遺伝子の発現は、遺伝子によりコードされるタンパク質の発現レベルを計測するか、又は遺伝子によりコードされるタンパク質の一部又は全部からなる発現されたタンパク質の酵素活性を計測することによって、測定することができる。さらなる代替として、表1又は表2に列挙された任意の遺伝子の生物学的経路において下流に位置する遺伝子またはタンパク質の発現または活性のレベルを計測することにより、表1又は表2に列挙された遺伝子の発現を間接的に評価することができる。このような下流経路遺伝子またはタンパク質については、発現は、核酸レベル、タンパク質レベル、および活性レベルを含む様々なレベルで計測されてもよい。
抗−CD20療法に対するDLBCL患者の応答の可能性を予測するために、表1および表2に列挙された遺伝子の少なくとも1、複数、又は全ての発現が計測されてもよい。統計学の当業者であれば、表1および表2に列挙された遺伝子のうちの小さいサブセットの遺伝子が、患者の応答を予測するのに十分であり得ることを認識するであろう。例えば、遺伝子のサブセットは、T−統計値、p値又はFDR値の値に基づいて選択されてもよい。当業者であれば、発現プロファイルから遺伝子のサブセットを選択する統計的方法を知っている。例えば、応答を予測するのに十分な遺伝子の最小数は、Green, D.M., Swets, J.A., (1966) Signal detection theory and psychophysics, Wiley, New York; Swets, J. A., Pickett, R.M. (1982) Evaluation of diagnostic systems: Methods from signal detection theory, Academic Press, New York; 及びPepe, M.S. (2003), The statistical evaluation of medical tests for classification and prediction, Oxford Univ. Press.に記載されるように、受信者動作特性の曲線下の面積(「RUCのAUC」法)を計算することによって決定してもよい。
抗−CD20療法に応答する患者と、応答しない患者との間で遺伝子発現が異なる限り、追加の遺伝子は、抗CD20療法に対して応答するDLBCL患者を予測するプロファイルに加えてもよい。例えば、発現の差を計測する場合、p値またはFDR値を使用して、プロファイルに追加すべき追加遺伝子を選択してもよい。
本発明の発現プロファイルの実施例では抗−CD20療法に対して応答する(か又は応答しない)ことが記録されていた患者サンプルの第一セットにおいて各遺伝子の発現を計測した。このサンプルの第一セット(トレーニングセットと呼ばれる)は、適切な数の応答患者と、適切な数の非応答患者とを含んでいた。
患者における抗CD20療法に対する応答を予測するために、患者の試料中の発現プロファイルを決定し、トレーニングセットのサンプルにおける発現プロファイルと比較した。統計モデルをもちいて、発現プロファイルに基づいて、患者が抗−CD20療法に対する応答群または非応答者群に属するかどうかを決定した。本発明の方法では、試験サンプルにおける遺伝子発現と、トレーニングセットのサンプルにおける遺伝子発現は、同時に計測される必要はない。便宜のために、トレーニングセットのサンプルからの発現データは、コンピュータ可読媒体上に格納され、新しい患者サンプルが試験されるたびにアクセスされてもよい。
応答予測
1の実施形態において、本発明は、リツキシマブなどの抗CD20療法に対するDLBCL患者の応答を予測する方法を含む。この方法は、患者が治療を受ける前に、DLBCLと診断された患者から得られたサンプルにおいて、表1及び2に列挙された1または複数の遺伝子の発現レベルを計測し、そして、その発現を、トレーニングセットのサンプルにおいて同遺伝子の発現と比較することを含む。
表1および2に列挙されている任意の遺伝子の発現レベルは、例えば、逆転写し、そして得られたcDNAを定量的PCR(qPCR)増幅することにより、患者のサンプル中の遺伝子から発現されるmRNAのレベルを計測することにより、測定されてもよい。米国特許第5,210,015号及び第5,487,972号、並びにHolland et al., (1991)PNAS USA 88: 7276を参照のこと。例えば、複数の遺伝子については、 mRNAのレベルは、マイクロアレイに基づくアッセイで計測されてもよい。例えば、複数のmRNA分子が、共通のポリAプライマーを用いて逆転写して、cDNAに変換でき、そして次に増幅RNA(aRNA)であって、固定されたプローブのアレイへと適用される増幅RNAへと変換することができる(MAQC Consortium (2006) Nat Biotechnol. 24(9): 1151-61)。 発現は、例えばRoche NimbleGen, Inc. (Madison, Wise.)又はAffymetrix, Inc. (Santa Clara, Calif.)製の市販のマイクロアレイを用いて検出されてもよい。代わりに、表1および表2に列挙された各遺伝子について選択されたプローブセットのみが使用されてもよい。各遺伝子に対応するプローブの配列は、AffymetrixのGeneChip(登録商標) Human Genome U133 Plus 2.0Array製品に付属の文献に記載されてる。核酸ハイブリダイゼーションの当業者は、また、公共のデータベースから利用できる遺伝子配列を用いて、表1および表2に列挙される遺伝子のためのカスタムハイブリダイゼーションプローブを設計してもよい。核酸アレイの当業者はまた、DNA Microarrays: A Molecular Cloning Manual, (2003), Eds. Bowtell and Sambrook, Cold Spring Harbor Laboratory Press.にしたがって、表1及び表2に列挙された遺伝子の1つ又は複数或いは全てについて以前から知られているか、又はカスタム設計されたプローブを含むカスタムアレイを設計することができる。
mRNAまたはcDNAを増幅及び定量化する任意の代替方法もまた、本発明の文脈において使用され得る。さらに、タンパク質産物が存在する場合、核酸レベルで遺伝子転写物の検出に代わるものとして、表1および表2の遺伝子のタンパク質産物を検出してもよい。タンパク質は、、例えばイムノアッセイにより検出されてもよい。この実施形態の別の変法では、表1および表2の遺伝子に生物学的な経路によりリンクされている遺伝子のmRNA転写物又はタンパク質産物を、表1および表2の遺伝子に対応するmRNA転写物またはタンパク質を検出する代わりに(または加えて)検出することができる。
表1および表2の1又は複数の遺伝子の発現レベルを、患者サンプル中で決定した後に、その発現が抗−CD20療法(例えば、リツキシマブ)に対する応答が文書化されている(トレーニングセットの)患者から採取したサンプルのセットにおける同じ(1又は複数の)遺伝子の文書化された発現と比較される。次に統計的ツールを使用して、試験患者がリツキシマブなどの抗CD20療法に応答するかどうかを決定する。例えば、患者が応答群または非応答群に分類されるかを決定するために、サポートベクターマシン(SVM)法(Cortes, C. and Vapnik, V. (1995) Machine Learning, 20:273-297)又はHastie et al., (2001) The Elements of Statistical Learning: Data Mining, Inference, and Prediction, Springer, NY, に記載されるk−最近傍法が用いられてもよい。
治療方法
別の実施形態において、本発明は、DLBCLの治療方法である。この方法は、DLBCLと診断された患者からサンプルを採取し、そしてこのサンプルにおいて、表1及び表2の1または複数の遺伝子の発現レベルを計測することを含む。この実施形態の変形では、表1および表2の遺伝子のmRNAレベルまたはタンパク質産物のレベルを検出してもよい。この実施形態の別の変形では、生物学的な経路により表1および表2の遺伝子にリンクされている遺伝子の転写産物またはタンパク質産物を、表1および表2の遺伝子に対応する転写物またはタンパク質を検出する代わりに(または加えて)検出してもよい。
別の実施態様では、本発明は、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)の患者の治療方法であって、表1および表2に列挙された1または複数の遺伝子の発現をサンプルにおいて検出する工程;患者のサンプル中で測定された各遺伝子の計測された発現と、対照サンプルのセット中で測定された各遺伝子の計測された発現との間の類似性に基づいて抗−CD20療法に対する応答を示す可能性があるかどうかを決定する工程;そしてこの患者が抗−CD20療法に対し応答する可能性があると決定された場合に、リツキシマブを投与する工程を含む。
表1および表2の1又は複数の遺伝子の発現レベルが、患者のサンプル中で決定された後、この発現は、抗CD20療法に対する応答性が文書化されている患者のサンプルにおける同一の1又は複数の遺伝子の発現と比較される。次に、統計的ツールを使用して、試験患者が、抗CD20療法に応答するかを決定することができる。患者が、抗CD20療法に応答すると予測される場合は、治療(例えば、リツキシマブのような抗体)を単独で、又は追加の治療薬と組み合わせて投与される。
遺伝子発現プロファイル
別の実施形態において、本発明は、抗CD20療法(例えばリツキシマブ)に対するDLBCL患者の応答を予測するための検出プローブのセットを含む。検出プローブは、表1若しくは表2、又はその両方に列挙された遺伝子の発現を検出するための核酸プローブを含んでもよい。各核酸プローブの正確な配列は重要ではない。核酸ハイブリダイゼーションの当業者であれば、公開された配列に基づいて各遺伝子の発現を検出するための1又は複数のプローブを選択することができるであろうし、そして、本発明に係るプローブのセットを組み立てることもできるであろう。例えば、表1または表2に列挙された各遺伝子について、Affymetrix社のGeneChip(登録商標)Human Genome U133 Plus2.0アレイについての製品文献に記載されたプローブは、本発明に係るプローブのセットを組み立てるために使用してもよい。
いくつかの実施態様において、核酸プローブ以外の検出プローブを使用してもよい。例えば、そのようなタンパク質が利用可能である場合において、抗体は、表1または表2に列挙される遺伝子によってコードされるタンパク質の存在を検出するために使用されてもよい。いくつかの実施態様では、生物学的経路において、表1又は表2に列挙される遺伝子にリンクされた遺伝子についてのプローブ又は抗体が含まれてもよい。こうして本発明のいくつかの実施形態では、検出プローブのセットは、核酸プローブ、抗体、またはその両方の組み合わせを含む。
キット
別の実施形態において、本発明は、DLBCL患者における抗CD20療法に対する応答を予測するためのキットである。例示的なキットは、表1および表2に列挙される遺伝子の少なくとも1、2、又は全ての発現を検出するプローブを含む。このキットは、患者のサンプルからRNAを抽出し、増幅するために必要な追加の試薬を含んでもよい。この実施形態のバリエーションにおいて、キットは、マイクロアレイスライドまたはチップなどの固体支持体に結合した表1及び表2に記載される遺伝子の少なくとも1、2、または全ての発現を検出するオリゴヌクレオチドプローブのセットを含む。このキットはまた、基準物質、例えばリツキシマブなどの抗CD20療法に対する応答が文書化されている患者由来のサンプルを含んでいてもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、キットは、表1および表2に記載された遺伝子によってコードされるタンパク質を検出するための抗体を含んでもよい。いくつかの実施形態では、生物学的経路において表1又は表2に列挙される遺伝子にリンクされた遺伝子に対するプローブや抗体も含まれてもよい。キットは、タンパク質の抗体ベースの検出のためのさらなる試薬を含んでもよい。
実施例1:リツキシマブで治療されたDLBCL患者における、Cox比例ハザードモデル及びk−最近傍法を用いた予測発現マーカーの選択
CHOP−R(リツキシマブとの併用されたCHOP)で治療を受けているDLBCL患者からサンプルを得た。これらの患者について、3年の生存状況が文書化されている。サンプルに対して、Affymetrix社のGeneChip(登録商標)ヒトゲノムU133 Plus 2.0Array(Affymetrix社、Santa Clara, Calif.)を使用して遺伝子発現プロファイリングを行った。品質管理を適用し、低信号あるいは18%未満のPresent Call率(マイクロアレイのシグナル)のサンプルを取り除いた。その結果得られたプールは、次の2つの群:第1群:3年(1095日)を超えて生存した長期間生存群と、第2群:3年経つ前に死亡した短期間生存群に分けられる85人の患者と、3年経つ前に脱落した45人の患者から構成された。
マイクロアレイ発現データを、Cox比例ハザードモデル(Cox, D.R. (1972) Regression models and life tables, J R Statistical Soc. Ser., 34:187-220, Lachin, J. M. (2000) Biostatistical Methods: The Assessment of Relative Rish, Wiley, NY)を用いて分析した。各遺伝子について、Coxモデルを用いて、遺伝子発現レベルと、3年経過後の生存との間の関連を試験した。t統計値の値に基づいて、Coxモデルは、200の遺伝子を選択した。200遺伝子のうち、最も低いp値を有する30の遺伝子(表1)をこのモデルのために選択した。
次に、1−最近傍法(k−最近傍法において、k=1を設定したバージョン(T. Hastie et al., (2001) The Elements of Statistical Learning: Data Mining, Inference, and Prediction, Springer, NY))を用いて、遺伝子発現に応じて患者をグループに分けた。このモデルを、相互検証の二つの方法で試験した。
第一の検証は、再置換法を用いて行った。再置換の検証の精度は90%であった。再置換の検証の結果は、図1に示されている。図1は、このモデルにしたがって選択された2つの群の間における生存の差異を示すカプランマイヤープロット(Kaplan, E.L. and Meier, P. (1958) J. Amer. Stat. Assn. 53:457)である。上側の曲線は、応答性であると予測された患者についての実際の生存を表す一方で、下側の曲線は、本発明の方法により、非応答性であると予測された患者についての実際の生存データを示す。
第二の検証は、リーブ・ワン・アウト交差検証法を用いて行った。リーブワンアウト交差検証法の精度は72%であった。リーブワンアウト交差検証法の結果を図2に示す。図2は、このモデルに応じて選択された2つの群の間における生存の差を示すカプラン - マイヤープロットである。上側の曲線は、応答性と予測された患者についての実際の生存のデータを示す一方で、下側の曲線は、本発明の方法により非応答性であると予測された患者についての実際の生存のデータを示す。
実施例2:Cox比例ハザードモデルとサポートベクターマシン法を用いた、リツキシマブで治療されたDLBCL患者の予測発現マーカーの選択
CHOPとCHOP−R(リツキシマブと併用されたCHOP)療法を受けているDLBCL患者からサンプルを得た。3年の生存状況が文書化されている159人の患者を選択した。3年の期間の終わり前に、試験を辞めた患者からのサンプルについては、この実施例では用いなかった。
159のサンプルを無作為にトレーニングと試験セットに分割し、次のように3回に分けた実験を行った:実験1:75トレーニング、84の試験;実験2:78トレーニング、81試験;実験3:83トレーニング、76の試験。サンプルに対して、Affymetrix社のGeneChip(登録商標)ヒトゲノムU133 Plus 2.0Array(Affymetrix社、Santa Clara, Calif.)を使用して遺伝子発現プロファイルを行った。
マイクロアレイ発現データは、Cox比例ハザードモデルを用いて分析した。各遺伝子について、Coxモデルは、発現レベルと、3年経過後の生存との間の関連を試験するために使用された。Coxモデルを3つのテスト・セットに適用した(実験1、2、及び33)。最低の偽発見率(FDR)を有する遺伝子を選択した。FDRのカットオフを0.01に設定し、31個の遺伝子を得た(表2)。これらの31の遺伝子は、モデル構築および相互検証のために選択した。
3年経過後の患者の生存を予測するために、サポート・ベクター・マシン(SVM)法(Cortes, C. and Vapnik, V. (1995) Machine Learning, 20:273-297)を用いた。SVMは、入力データに基づいて、二つのクラスのいずれかに入力を分類するバイナリ分類法である。 SVMを適用して、表2の31の遺伝子の発現レベルに基づいて、第1群(三年以上の生存)または第2群(3年未満の生存)へと患者サンプルを分類した。
SVM法を使用してサンプルを第1群と第2群に分けた後、カプラン・マイヤープロット(図3)を構築した。第1群は51のサンプルを含み、第2群は33のサンプルを含んでいた。上の曲線は、応答性であると予測された患者についての実際の生存データーを示す一方で、下の曲線は、本発明の方法により非応答性であると予測された患者についての実際の生存データーを示す。ログランク検定は、(第1群及び第2群についての)二つの曲線が有意に異なるかどうかを決定するために使用した。ログランク検定により、6.06×1010のかなり高い有意なp値が得られた。
或いは、SVMを用いて、サンプルが2つの群のいずれかに属する確率を決定した。このアプローチにより、以下の3つに分類された:第1群、第2群、及びどちらの群に対しても属する確率が90%未満である未分類のサンプル。SVM法を用いてサンプルを第1群と第2群に分けた後、カプラン・マイヤープロットを構築した(図4)。第1群は、27のサンプルを含み、第2群は31サンプルを含み、そして残りの26のサンプルが、未分類であった。ログランク検定により4.54×10-11のかなり高い有意なP値が得られた。図4は、実験1に設定された試験から得られた84のサンプルについてのカプラン・マイヤープロットを示す。上の曲線は、応答性であると予測される患者についての実際の生存データを示す一方で、下の曲線が、本発明の方法により非応答性であると予測された患者についての実際の生存データを示す。中間の曲線は、未分類の群についての実際の生存データを示す。
実施例3:リツキシマブで治療されたDLBCL患者についてのモデルの検証
この方法を、独立したサンプルのセット:生存データが入手可能であるCHOP −R治療を受けたDLBCL患者からえた233のサンプルに適用した。SVMを用いて、第1群(生存三年以上)または第2群(生存3年未満)に属する各患者の確率を決定した。いずれかの群に属している確率が低いサンプルは、未分類のままであった。SVM法を使用してサンプルを第1群と第2群に分けた後、各サンプルについて利用可能な生存情報を用いて、カプラン・マイヤープロットを構築した(図5)。中央の曲線は、応答性であると予測された患者についての実際の生存データを示す一方、下の曲線は、未分類の患者についての実際の生存データを示す。上の曲線は、本発明の方法によって、非応答性であると予測された患者についての実際の生存データを示す。このデータは、本発明の予測と矛盾しない。上の曲線は、打ち切られた3人の患者を示しており、そのうちの2人が、3年の経過前(1.71及び2.95年)に試験を辞めていた。残念ながら、この曲線は100%の生存を示しているが、検閲された患者は、試験打ち切り後に死亡した可能性もある。
本発明は特定の例を参照して詳細に説明してきたが、種々の改変が本発明の範囲内で行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲は、本明細書に記載の実施例により限定されるものではなく、以下に示す特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

Claims (10)

  1. びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を患う患者が、抗-CD20抗体を使用する抗−CD20療法へ応答性を示す可能性があるかを予測する方法であって、以下の:
    (a) 上記患者から得られた腫瘍サンプルにおいて、以下の:
    U2AF1、RNF2、ZC3H7B、CCNI、PSMD11、ABLIM1、GYG2、CAMK2G、NF1、cDNAクローンEUROIMAGE 826033(NCBI受入番号BE858194)をコードする遺伝子、TRIM66、FBXO21、MKNK2、FYTTD1、GET4、CABLES2、FMNL3、C22orf27、TBCEL、ZNF707、NCBI受入番号AI763196に対応する遺伝子、CSTB、BAHCC1、LOC723809、NPIP、CDNA FLJ40566 fis(NCBI受入番号AL576118)をコードする遺伝子、LOC730367、RXFP2、MGC24125、悪性メラノーマにおいて示差的に発現されたmRNAをコードする遺伝子,クローンMM A2(NCBI受入番号AJ293390)から選ばれる全ての遺伝子;及び/又は以下の:
    PTP4A1、OSBP、HNRNPD、AHCYL1、BMP2K、IDS、SERPINB9、CSRP2BP、CD58、HERC4、MAGOH、TMBIM4、SFRS12、FAS、ZNF333、NCBI受入番号AI127295の遺伝子、USP6、CHD6、LOC653160、NCBI受入番号R64696の遺伝子、SRPR、MIR21、ARHGAP18、NCBI受入番号AW004885の遺伝子、CBFA2T2、TIMP3、CTBS、USP16、RASA1及びYJEFN3から選ばれる全ての遺伝子
    の発現レベル測定し;そして
    (b) 患者サンプルにおける工程(a)で計測された各遺伝子の発現レベルと、対照サンプルのセットにおける各遺伝子の発現レベルとの比較に基づき、上記患者が抗CD20療法への応答性を示すかを予測する
    を含む、前記方法。
  2. 前記抗−CD20抗体が、リツキシマブである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記遺伝子の発現が、各遺伝子から転写されたRNAのレベルを計測することにより測定される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記遺伝子の発現が、各遺伝子に対応するタンパク質のレベルを計測することにより測定される、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記サンプルの対照セットが、抗−CD20療法に応答性を示す代表的な数の患者を含み、そして抗−CD20療法に応答性を示さないか、応答性の乏しい代表的な数の患者を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を患う患者が、抗-CD20抗体を使用する抗−CD20療法に応答性を示すかを予測するための診断プローブのセットであって、以下の:
    U2AF1、RNF2、ZC3H7B、CCNI、PSMD11、ABLIM1、GYG2、CAMK2G、NF1、cDNAクローンEUROIMAGE 826033(NCBI受入番号BE858194)をコードする遺伝子、TRIM66、FBXO21、MKNK2、FYTTD1、GET4、CABLES2、FMNL3、C22orf27、TBCEL、ZNF707、NCBI受入番号AI763196に対応する遺伝子、CSTB、BAHCC1、LOC723809、NPIP、CDNA FLJ40566 fis(NCBI受入番号AL576118)をコードする遺伝子、LOC730367、RXFP2、MGC24125、悪性メラノーマにおいて示差的に発現されたmRNAをコードする遺伝子,クローンMM A2(NCBI受入番号AJ293390)から選ばれる全ての遺伝子、及び/又は以下の:
    PTP4A1、OSBP、HNRNPD、AHCYL1、BMP2K、IDS、SERPINB9、CSRP2BP、CD58、HERC4、MAGOH、TMBIM4、SFRS12、FAS、ZNF333、NCBI受入番号AI127295の遺伝子、USP6、CHD6、LOC653160、NCBI受入番号R64696の遺伝子、SRPR、MIR21、ARHGAP18、NCBI受入番号AW004885の遺伝子、CBFA2T2、TIMP3、CTBS、USP16、RASA1及びYJEFN3から選ばれる全ての遺伝子
    の発現を検出するための核酸プローブ又は抗体からなる、前記診断プローブのセット。
  7. 患者サンプルで計測された各遺伝子の発現と、対照サンプルのセットにおいて計測された各遺伝子の発現との間の比較に基づいて、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)を患う患者が、抗CD20抗体を使用する抗−CD20療法に対する応答性を示すかを予測するための、患者から得られた腫瘍サンプルにおいて、以下の:U2AF1、RNF2、ZC3H7B、CCNI、PSMD11、ABLIM1、GYG2、CAMK2G、NF1、cDNAクローンEUROIMAGE 826033(NCBI受入番号BE858194)をコードする遺伝子、TRIM66、FBXO21、MKNK2、FYTTD1、GET4、CABLES2、FMNL3、C22orf27、TBCEL、ZNF707、NCBI受入番号AI763196に対応する遺伝子、CSTB、BAHCC1、LOC723809、NPIP、CDNA FLJ40566 fis(NCBI受入番号AL576118)をコードする遺伝子、LOC730367、RXFP2、MGC24125、悪性メラノーマにおいて示差的に発現されたmRNAをコードする遺伝子,クローンMM A2(NCBI受入番号AJ293390)から選ばれる全ての遺伝子;及び/又は以下の:
    PTP4A1、OSBP、HNRNPD、AHCYL1、BMP2K、IDS、SERPINB9、CSRP2BP、CD58、HERC4、MAGOH、TMBIM4、SFRS12、FAS、ZNF333、NCBI受入番号AI127295の遺伝子、USP6、CHD6、LOC653160、NCBI受入番号R64696の遺伝子、SRPR、MIR21、ARHGAP18、NCBI受入番号AW004885の遺伝子、CBFA2T2、TIMP3、CTBS、USP16、RASA1及びYJEFN3から選ばれる全ての遺伝子
    の発現を検出するための核酸プローブ又は抗体からなる診断プローブのセットのin vitro 使用。
  8. 前記患者が、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)患者であり、そして患者が抗CD20抗体を使用する抗CD20療法に対して応答性を示すという予測に基づいて、抗CD20抗体の投与の必要性を判断可能にする、請求項7に記載の使用。
  9. 前記抗−CD20抗体が、リツキシマブである、請求項7又は8に記載の使用。
  10. びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫性(DLBCL)を患う患者が、抗CD20抗体を使用する抗−CD20療法への応答性を示すかを予測するためのキットであって、以下の:
    (a) 以下の:
    U2AF1、RNF2、ZC3H7B、CCNI、PSMD11、ABLIM1、GYG2、CAMK2G、NF1、cDNAクローンEUROIMAGE 826033(NCBI受入番号BE858194)をコードする遺伝子、TRIM66、FBXO21、MKNK2、FYTTD1、GET4、CABLES2、FMNL3、C22orf27、TBCEL、ZNF707、NCBI受入番号AI763196に対応する遺伝子、CSTB、BAHCC1、LOC723809、NPIP、CDNA FLJ40566 fis(NCBI受入番号AL576118)をコードする遺伝子、LOC730367、RXFP2、MGC24125、悪性メラノーマにおいて示差的に発現されたmRNAをコードする遺伝子,クローンMM A2(NCBI受入番号AJ293390)から選ばれる全ての遺伝子;及び/又は以下の:
    PTP4A1、OSBP、HNRNPD、AHCYL1、BMP2K、IDS、SERPINB9、CSRP2BP、CD58、HERC4、MAGOH、TMBIM4、SFRS12、FAS、ZNF333、NCBI受入番号AI127295の遺伝子、USP6、CHD6、LOC653160、NCBI受入番号R64696の遺伝子、SRPR、MIR21、ARHGAP18、NCBI受入番号AW004885の遺伝子、CBFA2T2、TIMP3、CTBS、USP16、RASA1及びYJEFN3から選ばれる全ての遺伝子
    の発現を検出するための核酸プローブ又は抗体からなる診断プローブのセット;
    (b) 当該診断プローブのハイブリダイゼーション及び/又は結合を検出するために必要な試薬
    を含む、前記キット。
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