JP6219243B2 - スパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置およびモニタリング方法 - Google Patents

スパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置およびモニタリング方法 Download PDF

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Description

本発明は、淡水化設備で用いられるスパイラル膜のモニタリング装置に関する。
分離膜を用いる水処理システムが注目されている。このような水処理システムとしては、例えば、半透膜を用いてろ過処理を行う海水淡水化装置やかん水淡水化装置等がある。半透膜には、構造及び使い方の違いにより、逆浸透膜と正浸透膜がある。これらの半透膜は、セルロースやポリアミド等の素材で造られている。例えば、逆浸透膜を用いて海水を淡水化処理する場合、海水の浸透圧以上の圧力を加えることで、海水中の塩分は透化させずに水のみを透化させ、淡水を得ることができる。
逆浸透膜を用いる場合には、平膜を封筒状とし、樹脂製の集水管の中にろ過した淡水が流入するよう接着してその集水管のまわりに平膜を巻きつけた形状のスパイラル膜が多くの場合で用いられる。このスパイラル膜は通常1つの圧力容器内に複数本直列に設置される。圧力容器はFRP(繊維強化プラスチック)で作られており、外部から内部の状態を観察することはできない。
一方、海水等の被処理水に含まれている有機物や微生物が主な原因となり、スパイラル膜にはゲル状のファウリングが発生して蓄積する場合がある。ファウリングは分離膜の透水性能を低下させ、結果としてポンプ動力の増加や得られるろ過流量の減少等の課題を生じさせる。このファウリングの検出および対策が遅くなると、薬品洗浄などの手段ではファウリング成分を十分に除去できず、膜交換が必要になることもある。
海水等の被処理水に含まれている無機物が主な原因となり、スパイラル膜にはスケーリングが生じる場合もあり、このときにもポンプ動力の増加や得られるろ過流量の減少等の課題が生じる。このスケーリングの検出および対策が遅くなると、薬品洗浄などの手段ではスケーリング成分を十分に除去できず、膜交換が必要になることもある。
さらに、起動時や停止時には圧力容器内のスパイラル膜内部あるいは複数のスパイラル膜の間隙に空気が残留し、これが十分に除去されていない場合には圧縮されて膜の破損などの損失を生じる場合がある。
圧力容器の内部の状態をモニタリングできれば、ファウリングやスケーリング、あるいは残留空気など安定運転に障害を及ぼす事象を適切な初期段階で検知でき、より少ない被害で対応することが可能となる。
このようなモニタリングのニーズに関連し、特許文献〜3に記載の技術が知られている。特許文献1〜3においては、圧力容器内に備えたセンサの信号を圧力容器内から圧力容器外の外部通信デバイスに無線で送る技術に関する記載がある。特許文献1には、圧力容器内の液体をセンサで計測した結果を無線で送る記載、特許文献2には膜フィルタを流れる液体の性質を検知した結果を無線で送る記載、特許文献3には透過水の汚染を検知する汚染検知センサを備えた記載が見られる。いずれの特許文献も無線通信を使っており、これにより圧力容器の加圧部から外部の常圧部に繋がる配線や配管が不要である点が特徴である。
EP2471591 US2011/0114561 US8519559
特許文献1〜3に記載の技術は、いずれもモニタリングしたデータを無線を使って外部へ送る内容に限定されている。無線を使うため、圧力容器内部のセンサ類や無線発信に必要な電源は、圧力容器内に設置する電池に拠る必要がある。しかし、通常の逆浸透膜は膜交換まで3〜7年のあいだ連続使用し、その間は圧力容器を開けることはない、あるいは開ける頻度がきわめて低い。長期間使用するため、圧力容器内のモニタリング情報を連続して取得しデータを外部へ通信し続けることは、電池を電源として使う場合には現実上困難である。
また、無線通信の場合には外部に受信機が別途必要であること、発信機から受信機までの距離が長いと空間中電波の影響でS/N比が低下し、十分な精度の情報を得られない可能性がある。
この問題を解決するには有線を用いることが望ましい。有線を用いることで、電源の供給の課題が解決し、連続データを長期間取得することができる。また、無線と違い、高いS/N比を比較的容易に確保できる。
ただし、圧力容器の高圧部は水頭差で数百mに及ぶ高圧を用いており、圧力容器外壁に孔を開けてセンサを配置することは、リスクが大きい。わずかな隙間があればその隙間から海水が霧状に噴出する可能性がある。その場合には周辺の環境が腐食性雰囲気となり、ポンプや配管、配線、機器類など金属製の設備に損失をもたらす。場合によってはセンサ自身が高圧海水によって噴き飛ばされ、周辺設備や人に危害を及ぼす可能性もある。
このように、圧力容器内のセンサ情報を外部へ有線で取り出すこと、電力を有線で供給することは、高い圧力と腐食性の海水を使う点においてリスクが大きく、実用性の点で大きな課題があった。
本発明はこれらの課題に鑑みて為されたものである。本発明が解決する課題は、圧力容器内のモニタリング情報を、連続的かつ高精度に外部で取得することにある。
本発明者らは前記課題を解決するべく鋭意検討した結果、以下の知見を見出した。一般に、スパイラル膜エレメントは、その中央にある集水管と圧力容器端面の淡水取り出し口をコネクタで圧着して取り付ける。あるいは、複数本のスパイラル膜エレメントを直列に接続する場合、コネクタを用いて圧着して取り付ける。このコネクタの内側は淡水が流れる箇所であってほぼ常圧となっており、圧力は低い。一方コネクタの外側は運転時には上述した数百mの水頭差に相当する圧力がかかっている。
そこで、このコネクタの内側と外側を貫通するように通信線、電力線、光ファイバを設置する。圧力容器から外側には圧力容器端面の淡水取り出し口を経由して通信線、電力線、光ファイバが送受信装置、電源、画像阻止に接続される。このような構成とすることで、万一水漏れや噴出が生じても、漏れた成分は全て集水管の中で回収できるため、周辺環境への海水噴出を防止することができる。あるいは、センサそのものが高圧海水によって吹き飛ばされても、集水管の中で止まるため周辺設備や人に対して危害を及ぼす可能性はない。この考えを利用したスパイラル膜のモニタリング装置として、本発明では以下に述べる方法について開示する。
上記課題を解決するために、本発明は、スパイラル膜を圧力容器内に備え、加圧した供給水をスパイラル膜によって淡水化する設備のスパイラル膜圧力容器のモニタリング装置において、集水管の外側に配置され、圧力容器の加圧部をモニタリングする圧力容器内センサと、圧力容器の端面からつながり、スパイラル膜の中心部の集水管の内側から外側に貫通するよう配置された信号線とを備える。
さらに好ましくは、集水管の内側から外部に信号線を貫通させる部材として、複数のスパイラル膜の集水管を接続するコネクタを用いる。
さらに好ましくは、圧力容器の端面からつながる信号線が、通信線、電力線、光ファイバのうち少なくとも一つを含む。
さらに好ましくは、圧力容器内センサとして画像撮像素子およびその光源を備える。
さらに好ましくは、圧力容器内センサとして水位センサを備える。
さらに好ましくは、圧力容器の端面からつながる信号線で、電力線と信号線を一体化した電力線通信を用いる。
さらに好ましくは、前記圧力容器内の塩濃度を計測して前記供給水の漏洩を判定する漏洩判定装置を備える。
さらに好ましくは、複数の前記圧力容器を並列に接続し、各々の圧力容器の下流側に備えられる弁と、弁の開閉を制御して淡水化設備を監視する監視制御システムを備え、監視制御システムは、供給水が漏洩したと判断されると、当該圧力容器の下流側に設置された弁を閉じるように制御する。
本発明によれば、圧力容器内部のモニタリングデータを安全に安心してかつ高精度に取得することができる。その結果として、より適切な運転を実現することができる。
第1実施形態のスパイラル膜圧力容器内モニタリング装置の設置状態に関する説明図である。 スパイラル膜圧力容器内モニタリング装置の一例として、圧力容器の内部の水位を計測できるコネクタの模式図を示し、(A)コネクタの正面図、(B)コネクタの横断面図である。 レベルセンサを備えたコネクタを用いてスパイラル膜の間隙の水位を計測するときの圧力容器14の断面の模式図を示し、(A)残留空気がある例、(B)残留空気がない例である。 複数の圧力容器を並列に接続し、複数の系列の淡水流路に弁がついている構成を示す模式図である。 複数の圧力容器を並列に接続し、圧力容器の内部にCCDカメラを設置した例を示す模式図である。 複数の圧力容器を並列に接続し、圧力容器の内部にCCDカメラを設置した例のうち、撮影装置と第2の圧力容器の構成を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、適宜図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のスパイラル膜圧力容器内モニタリング装置の設置状態に関する説明図である。本実施形態では、スパイラル膜28は平膜を封筒状とし、集水管16の中にろ過した淡水が流入するよう接着してその集水管16のまわりに平膜を巻きつけた形状のものを例に説明する。なお、本実施形態の圧力容器14内には、複数のスパイラル膜28が直列に設置する。淡水化は、圧力容器14の内部に備えられたスパイラル膜28の一次側へ供給水10を加圧して供給することで実現される。図1は、全部で8本のスパイラル膜28が1つの圧力容器14の中に備えられた場合の断面図の模式図である。スパイラル膜28はそれぞれ集水管16がコネクタ20で結合されている。スパイラル膜28のろ過水は、スパイラル膜28の中心にある集水管16に集水され、淡水32として圧力容器14の外部へ移動する。スパイラル膜28でろ過されなかった供給水10は、濃縮水24として圧力容器14から排出される。
この図1では、圧力容器14の供給水流入口12側から(図1の左から)1本目と2本目のスパイラル膜28の間、2本目と3本目のスパイラル膜28の間、3本目と4本目のスパイラル膜28の間、5本目と6本目のスパイラル膜28の間、7本目と8本目のスパイラル膜28の間、のそれぞれに圧力容器内センサ18が設けられた例を示している。
圧力容器内センサ18はいずれもコネクタ20の外側から内側に抜けて淡水流出口34から圧力容器14の外に出る信号線26を備える。一般的に、圧力容器14の両方の端面に淡水流出口34は存在し、ろ過された淡水32は一方の淡水流出口34から集められるよう、もう一方の淡水流出口34は栓38で閉め切りとすることが多い。信号線26はいずれの淡水流出口34から外部へ出しても良いが、閉め切りとした側の淡水流出口34から外部へ出すように閉め切りの栓38を加工することがより望ましい。このように、閉め切りとした側の淡水流出口34から外部へ出すように閉め切りの栓38を加工する構成の場合、閉め切り栓38に信号線26を通過させる穴を形成することで実現でき、製造しやすい効果を得ることができる。圧力は十分に低いため、淡水32が加工した閉め切りの栓38から漏洩する可能性は低い。
図1のように、圧力容器14内に複数のスパイラル膜28が設置され、圧力容器14内に複数個の圧力容器内センサ18がある場合には、集水管16内の配線が多数本となり、複雑化して設置が非効率となったり設置ミスが生じるリスクが高まる。そこで、複数個の圧力容器内センサ18がある場合には、複数の信号コネクタを備えた幹線を集水管16内に1本ひき、そこにそれぞれのコネクタ20から短く伸びている信号線26をはめ込む形状とするのがよい。これにより、設置時の効率化および設置ミスの低減が可能となる。
圧力容器内センサ18は圧力容器14の高圧部にあるが、信号線26はコネクタ20の内部および集水管16の内部の低圧部にあるため、その境界となるコネクタ20の信号線が貫通する箇所は十分な密封が必要となる。
しかしながら、貫通する箇所での密封は経時劣化する可能性が完全にゼロではない。その場合には、圧力容器14の高圧部から低圧部に向かって加圧された海水が噴出および漏洩することになる。その場合、噴出および漏洩した海水は全てコネクタ20の内部および集水管16の内部の低圧部に入る。その結果、ろ過された淡水32の塩濃度は高くなるが外部環境に海水は噴出することがない。その結果、海水が霧状に噴出する可能性がなく、周辺の環境が腐食性雰囲気となることもなく、ポンプや配管、配線、機器類など金属製の設備に損失をもたらすことがない。
ろ過された淡水32の塩濃度を計測して供給水10(本実施形態では海水)の漏洩の有無を判定する漏洩判定装置を備えてもよい。たとえば、圧力容器14内に導電率計を設置した場合、導電率計がろ過された淡水32の塩濃度を連続計測しておくことで、海水の漏洩有無を評価することができる。漏洩判定装置がそれまでに比べて淡水32の導電率が高くなったと判断した場合には、信号線が貫通する箇所で漏洩が生じた可能性が高いと判断できる。このような可能性があるため、必ずしも淡水化プラントの全ての圧力容器14に本実施形態のスパイラル膜圧力容器内モニタリング装置を備える必要はなく、複数の圧力容器のうち一部の圧力容器のみにスパイラル膜圧力容器内モニタリング装置を備える構成としても良い。
本実施形態では、1つの圧力容器14を備える淡水化システムを例に説明したが、図4に示すように、複数の圧力容器14を並列に接続する構成であってもよい。複数の圧力容器14を並列に接続する構成の場合、各々の圧力容器14にろ過された淡水32の塩濃度を計測して供給水の漏洩の有無を判定する漏洩判定装置と、各々の圧力容器14の下流側に設置される複数の弁44と、淡水化システムを監視する監視制御装置43を備える構成であってもよい。漏洩判定装置が圧力容器14内で漏洩が生じたと判定すると、監視制御装置43は、その圧力容器14の下流側に設置された弁44を閉じるように制御する。このように監視制御装置43が漏洩の発生した圧力容器を他の圧力容器から切り離すように、弁44の開閉を制御するため、海水を含む水が他の圧力容器からの淡水32と混ざらないように制御することができる。
同様に、高い圧力により圧力容器内センサ18が高圧部から低圧部に向けて吹き飛ばされ場合、その噴出先はコネクタ20の内部および集水管16の内部である。その結果、周辺設備や人に危害を及ぼす可能性がない。
本実施形態では、圧力容器内センサ18には信号線26が接続される構成としたが、有線を用いているため新合成26と同時に電力線を設ける構成としてもよい。圧力容器内センサ18としては受動的なセンサ以外にも電力を消費する能動的なセンサを用いることもできる。例えば、圧力容器内センサと18としては、水温センサ、圧力センサ、導電率センサ、振動センサ、pHセンサ、CCD(画像撮像素子)、水位センサなどがあるが、本発明ではこれらのセンサに限定しない。
電力線と信号線を別々に設けるのではなく、一体化した電力線通信の線を用いても良い。この場合には電力線と信号線の2本を供える必要がないため、実装が容易となる。
本実施形態では、圧力容器内センサ18には信号線26が接続される構成としたが、この信号線26のかわりに光ファイバを用いてもよい。圧力容器14はFRP(繊維強化プラスチック)で作られており、外部から光が入ってこない。したがって、光ファイバを用いる場合には光源から光を圧力容器14の内部に導く光ファイバを同時に設置するか、圧力容器14内まで通した電力線を使ってLEDを圧力容器14内で発光させても良い。
本実施形態では、圧力容器内センサ18から繋がる信号線26はコネクタ20を経由して淡水流出口34から圧力容器14の外側に出る例を示した。信号線26はこのコネクタ20を必ずしも経由しなくても良い。たとえば、スパイラル膜28の集水管16と同長の樹脂製のパイプを準備してその外側から内側に信号線26が繋がるようにしても良い。
[第2実施形態]
第2実施形態のスパイラル膜圧力容器内モニタリング装置について、図面を用いて説明する。本実施形態では、圧力容器14内に設置する圧力容器内センサ18として水位計(レベルセンサ)を用いる例について説明する。圧力容器14内に設置された隣り合うスパイラル膜28とスパイラル膜28の間にそれぞれのレベルセンサ36が設置される。具体的には、実施形態1で示した通り、圧力容器14の供給水流入口12側から(図1の左から)1本目と2本目のスパイラル膜28の間、2本目と3本目のスパイラル膜28の間、3本目と4本目のスパイラル膜28の間、5本目と6本目のスパイラル膜28の間、7本目と8本目のスパイラル膜28の間、のそれぞれに圧力容器内センサ18が設けられる。
図2は、スパイラル膜圧力容器内モニタリング装置の一例として、圧力容器14の内部の水位を計測できるようにしたコネクタ20の模式図である。コネクタ20の先端部には、レベルセンサ36が備えられる。レベルセンサ36で計測した信号は、コネクタ20の内側に通じた信号線26で圧力容器14の外へ伝えられる。この形状のコネクタ20を、レベルセンサ36が鉛直上方となるように設置することで、圧力容器14の内部の水位、すなわち残留空気の量を計測できる。
図3は、レベルセンサ36を備えたコネクタ20を用いてスパイラル膜28の間隙の水位を計測するときの圧力容器14の断面の模式図である。図3(A)は圧力容器14内に残留空気40が残っている例を示し、図3(B)は残留空気40が残っていない例を示す。レベルセンサ36が水面42より上の位置であることを感知すると、残留空気40があると判断でき、高圧をかけた本格起動までしばらく空気抜きの操作が必要であることが分かる。逆に、レベルセンサ36が水面42より下の位置であることを感知すると、残留空気40がないと判断でき、高圧ポンプを本格起動しても良いと判断することができる。このように、レベルセンサ36を備えたコネクタ20を用いることにより、残留空気の有無を判断でき、起動/停止時のトラブルを予防することが可能となる。
本実施形態では、圧力容器14内に設置する圧力容器内センサ18として水位計(レベルセンサ)を設置したが、水位を計測する他のセンサとして、振動センサ、温度センサ等を用いてもよい。
本実施形態では、圧力容器14内に設置された隣り合うスパイラル膜28とスパイラル膜28の間にレベルセンサ36を設置する例を説明したが、全てのスパイラル膜28の間にレベルセンサ36を設置しなくてもよい。例えば、圧力容器14内の水位を計測するセンサの場合、圧力容器14の下流側(濃縮海水流出口22側)の最下流のスパイラル膜28とそれと隣り合うスパイラル膜28の間に、レベルセンサ36を設置する構成であってもよい。圧力容器14内の残留空気は、供給水10が導入されると圧力容器14の下流側に流れる。圧力容器14内の最下流のスパイラル膜28とそれと隣り合うスパイラル膜28の間に、レベルセンサ36を設置することで、より少ない数のレベルセンサで残留空気40の有無を判断することができる。これによって、高圧ポンプを本格起動する時期を判断することができ、より少ない数のレベルセンサで起動/停止時のトラブルを事前に予防することが可能となる。
本実施例では、圧力容器14内に設置する圧力容器内センサとして水位計(レベルセンサ)を用いた例を説明したが、異なる種類のセンサ(水位計、水温センサ、圧力センサ、導電率センサ、振動センサ、pHセンサ、画像撮像素子及び水位センサのうち少なくともいずれか2つのセンサ)を複数設置してもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態のスパイラル膜圧力容器内モニタリング装置について、図面を用いて説明する。本実施形態では、圧力容器14内に設置する圧力容器内センサ18として画像撮像素子(CCDカメラ)を用いる例について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、複数の圧力容器(第1の圧力容器)14Aが並列に接続される。第1の圧力容器14Aは、実施例1の圧力容器14と同じ構成を有する。第2の圧力容器14Bが、第3の圧力容器14Cの上流側に接続される。第2の圧力容器14Bと第3の圧力容器14Cは、複数の第1の圧力容器14Aと並列に接続される。1本のスパイラル膜28が第1の圧力容器14B内に備えられる。スパイラル膜28と集水管16の間に封止プラグ45が設置される。
画像撮像素子は光ファイバの先端部に設置される。光ファイバの先端部に設置された画像撮像素子は、スパイラル膜28に挿入され、スパイラル膜28の状態を撮像する。光ファイバは圧力容器14B内から集水管16を通して、外部の撮像装置46に接続される。撮像装置46は、画像撮像素子からの信号を受信して画像を作成し、作成した画像情報を表示装置に表示する。光ファイバが集水管16に導入される箇所は、集水管16内に海水が入らないように水封されている。
圧力容器14がFRP(繊維強化プラスチック)で構成される場合、圧力容器14B内には外部からの光が入ってこない。したがって、光ファイバを用いる場合には光源から光を圧力容器14Bの内部に導く光ファイバを同時に設置することによって、圧力容器14B内を発光させてもよい。または、圧力容器14B内まで通した電力線を使って光源(例えばLED)を用いて圧力容器14内で発光させてもよい。圧力容器14B内に光源を設置することによって、画像撮像素子は膜の状態をより鮮明に撮像することができる。圧力容器14内に画像撮像素子を配置することによって、スパイラル膜28の膜の状態だけでなく、残留空気の有無や残留空気の程度も画像で把握することが可能となる。
本実施例では、圧力容器14内に設置する圧力容器内センサとして画像撮像素子を用いた例を説明したが、異なる種類のセンサ(水位計、水温センサ、圧力センサ、導電率センサ、振動センサ、pHセンサ、画像撮像素子及び水位センサのうち少なくともいずれか2つのセンサ)を複数設置してもよい。
[第4実施形態]
第1実施形態乃至第3実施形態で述べた圧力容器14内のモニタリング結果を用いることで、ファウリング、スケーリング、空気残留、膜損傷を判断し、適切な薬品洗浄や膜交換スケジュールを出力する運転支援システムおよび自動制御システムを実現することができる。これにより、膜トラブルの早期対応による洗浄効率向上、長寿命化、リスク低減が可能となる。
10 供給水
12 圧力容器端面供給水流入口
14 圧力容器
16 集水管
18 圧力容器内センサ
20 コネクタ
22 圧力容器端面濃縮海水流出口
24 濃縮水
26 信号線
28 スパイラル膜
30 スパイラル膜間隙
32 淡水
34 淡水流出口
36 レベルセンサ
38 栓
40 残留空気
42 水面
43 監視制御装置
44 弁

Claims (7)

  1. スパイラル膜を圧力容器内に備え、加圧した供給水を前記スパイラル膜によって淡水化する淡水化設備のスパイラル膜圧力容器のモニタリング装置において、
    前記スパイラル膜の中心部の集水管の外側に配置され、前記圧力容器内の水位をモニタリングする水位センサと、
    前記圧力容器の端面からつながり、前記集水管の内側から外側に貫通するよう配置された信号線と、を備えたことを特徴とするスパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置。
  2. 前記集水管の内側から外部に前記信号線を貫通させる部材として、複数の前記スパイラル膜の集水管を接続するコネクタを用いた請求項1記載のスパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置。
  3. 前記圧力容器の端面からつながる前記信号線が、通信線、電力線及び光ファイバのうち少なくとも一つを含む請求項1又は2に記載のスパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置。
  4. 前記信号線は、電力線と信号線を一体化した電力線通信であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置。
  5. 前記圧力容器内の塩濃度を計測して前記供給水の漏洩を判定する漏洩判定装置を備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置。
  6. 複数の前記圧力容器を並列に接続し、各々の前記圧力容器の下流側に備えられる弁と、
    前記弁の開閉を制御して前記淡水化設備を監視する監視制御システムを備え、
    前記監視制御システムは、
    前記供給水が漏洩したと判断されると、当該圧力容器の下流側に設置された前記弁を閉じるように制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパイラル膜圧力容器内のモニタリング装置。
  7. スパイラル膜を圧力容器内に備え、加圧した供給水を前記スパイラル膜によって淡水化する淡水化設備のスパイラル膜圧力容器内のモニタリング方法において、
    前記スパイラル膜の中心部の集水管の外側に配置される水位センサが前記圧力容器内の水位をモニタリングし、
    前記圧力容器の端面からつながり、前記集水管の内側から外側に貫通するよう備えられた信号線が前記水位センサからの検出信号を前記圧力容器の外部に出力することを特徴とするスパイラル膜圧力容器内モニタリング方法。
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