JP6217337B2 - エンジンのバルブ構造 - Google Patents

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Description

この発明は、吸排気弁を開閉動作させるエンジンのバルブ構造に関する。
従来から、エンジンの吸排気弁のバルブ構造として、タペットを用いた構造がある。
通常、吸排気弁の弁体としては、それぞれ軸状のバルブステムの一端に弁体部である傘部が設けられたバルブ(以下、「バルブ部材」と称する。)が用いられる。バルブ部材は、バルブスプリングによって、傘部が弁孔を閉じる方向に付勢されている。傘部が弁孔に接離することによって、吸排気弁は開閉する。
タペットは、バルブステムの他端、すなわち、傘部を設けた側の反対側の端部(以下、「ステムエンド」と称する。)に配置される。その形状は、平面視円形の端壁部と、その端壁部の周縁からバルブ部材側に立ち上がる円筒状の周壁部とを有するカップ状である。
タペットは、シリンダヘッド内に形成されたガイド孔に嵌り、そのガイド孔の内面に摺動する。ステムエンドは、タペットの端壁部内面に当接し、その端壁部外面に、エンジンのクランク軸の回転とともに回転するカムが当接する。
カムの作用により、タペットを介してバルブステムの他端をバルブスプリングの付勢力に抗して押圧すれば、吸気弁や排気弁を開弁する。また、カムの作用による押圧が弱まれば、バルブ部材はバルブスプリングの付勢力によって移動し、吸気弁や排気弁を閉弁する。
タペットは下向きカップ状であるため、そのタペットの周壁部で囲まれた内部空間に、オイルは落下しない。このため、タペットの端壁部内面やステムエンド、及び、バルブスプリングを保持するリテーナ等に対する潤滑は、バルブ部材の傘部側から上方に向かって飛散してくるオイルによって成されている。
なお、特許文献1〜3には、タペットの端壁部に内外を貫通する通油孔を設けることにより、タペットの端壁部内面やステムエンド、及び、バルブスプリングを保持するリテーナ等に対する潤滑を行う技術が開示されている。
特開2006−77729号公報 特開2006−63955号公報 特開2008−128121号公報
上記特許文献に記載された技術によれば、タペットの通油孔は、バルブステムのステムエンドの軸心に対向する端壁部の中心付近(特許文献1参照)、又は、その中心から外径寄りに偏心した位置(特許文献2、3参照)に設けられている。
通油孔が、端壁部の中心に設けられていると、通油孔は、ステムエンドの端面によって閉塞する。このため、タペットの周壁部で囲まれた内部空間へのオイルの供給が、止まってしまう場合がある。
また、カムが端壁部外面に摺接した際、端壁部に作用する応力は、バルブステムの軸心に近い中心寄りの部分で小さく、外径寄りの部分で大きくなることが過去の試験結果により判明している。したがって、端壁部の外径寄りの部分に通油孔を設けることは、タペットの強度低下に繋がることがある。強度を維持するためにタペットの部材厚を増大させることは、部品大型化やコストの増大の原因となるので好ましくない。
そこで、この発明の課題は、タペットの強度に影響を及ぼすことなく、タペットの周壁部で囲まれた内部の潤滑、特に、ステムエンドとタペットの端壁部内面との接触部の潤滑を良好なものにすることである。
上記の課題を解決するために、この発明は、軸状のバルブステムの一端にバルブの弁孔に接離する傘部が設けられたバルブ部材と、前記バルブステムの他端が当接する端壁部とその端壁部の周縁から前記傘部側へ立ち上がる周壁部とからなるタペットと、前記タペットの端壁部外面に摺接するカムとを備え、前記タペットは、前記端壁部を貫通する通油孔を備え、前記通油孔は、前記バルブステムの軸心に対して、前記端壁部外面への開口から前記端壁部内面への開口に向かって徐々に半径方向外側に向かうことを特徴とするバルブ構造を採用した。
このとき、前記端壁部は、前記バルブステム側へ突出し前記バルブステムの他端が当接する凸部を備え、前記通油孔の前記端壁部内面への開口は、前記凸部の裾に配置されている構成を採用することができる。
あるいは、前記端壁部は、前記バルブステム側へ突出し前記バルブステムの他端が当接する凸部を備え、前記凸部は、前記バルブステムの他端が当接する頂部と、その頂部の外周に前記半径方向外側に向かうにつれて前記突出方向への高さが低くなる傾斜面を備え、 前記通油孔の前記端壁部内面への開口は、前記傾斜面に配置されている構成を採用することができる。
このとき、前記傾斜面は、前記頂部と、前記周壁部の前記端壁部からの立ち上がり部分とを結んで設けられている構成を採用することができる。
これらの凸部を備えた態様において、前記バルブ部材は、前記バルブステムの軸心が鉛直方向に対して傾斜する向きに配置される構成を採用することができる。
また、これらの各態様における前記通油孔の前記端壁部外面への開口は、前記カムの作用による前記バルブ部材のリフト方向への加速度が、バルブの開放方向を正、閉鎖方向を負とした場合に、負の値となるクランク角の範囲に対応する前記カムと前記端壁部外面との接触点の範囲に配置されている構成を採用することができる。
前記バルブ部材の外周に、コッタを介してバルブスプリング保持用のリテーナが取り付けられており、前記リテーナの前記タペット側に向く面にオイル溜まりを形成し、前記通油孔の前記端壁部内面への開口は、鉛直方向に対して前記オイル溜まりに対向する構成を採用することができる。
この発明は、タペットの端壁部を貫通する通油孔を、バルブステムの軸心に対して、端壁部外面への開口から端壁部内面への開口に向かって徐々に半径方向外側に向かうようにしたので、タペットの強度に影響を及ぼすことなく、タペットの周壁部で囲まれた内部の潤滑、特に、ステムエンドとタペットの端壁部内面との接触部の潤滑を良好なものにすることができる。
この発明の一実施形態のエンジンのバルブ構造を表す正面断面図である。 同実施形態のエンジンのバルブ構造を示す要部拡大図である。 クランク角とバルブ部材のリフト方向への移動量(リフト量)、速度、加速度を示すグラフ図である。 (a)〜(c)は、他の実施形態のエンジンのバルブ構造を示す要部拡大図である。
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態は、自動車用エンジンのバルブ構造である。図面では、この発明に直接関係する部材、手段のみを示し、他の部材等については図示省略している。また、図面では、一つのシリンダ1のみを示しているが、エンジンは、単気筒であってもよいし、複数のシリンダ1を備えた多気筒であってもよい。
図1に示すように、シリンダ1には、燃焼室2に通じるポート3と、このポート3の弁孔4を開閉するバルブ5(以下「バルブ部材5」と称する。)が設けられている。ポート3は吸気ポートと排気ポートとがある。吸気ポート内には、その吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射装置(図示せず)が設けられ、吸気ポート内の吸入空気に燃料を噴射し混合気を形成する。以下、この吸気ポートを例にエンジンのバルブ構造について説明するが、排気ポートにおいても同様の構造を採用することができる。なお、エンジンは、燃料噴射装置を吸気ポート内に設けるものに限らず、燃焼室2内に設けられて、燃焼室2内の吸入空気に燃料を噴射し混合気を形成する、筒内直接噴射式エンジンであってもよい。
バルブ構造は、図1に示すように、バルブ部材5と、そのバルブ部材5を弁孔4の閉弁方向に付勢する弾性部材6(以下、「バルブスプリング6」と称する。)とを備える。バルブ部材5は、軸状のバルブステム5bと、そのバルブステム5bの一端にバルブの弁孔4に接離する傘部5aとを備える。バルブステム5bは、筒状のバルブステムガイド7を介して、シリンダ1に形成されたバルブ挿通孔に挿通され、シリンダ1に対して軸方向へ進退自在である。
バルブスプリング6は、その下端、すなわち、燃焼室2に近い側の端部がバルブスプリングシートを介してシリンダ1に支持され、その上端、すなわち、シリンダヘッド側の端部は、リテーナ8及びコッタ9を介してバルブステム5bに固定されている。リテーナ8は円環状部材であり、その外周部でバルブスプリング6の上端を支持する。リテーナ8の内周部には、コッタ9を介してバルブステム5bが挿通される。
コッタ9は、外周面9bが円錐面となっている2つ割りの分割コレットである。このコッタ9が、同じく円錐面で構成されるリテーナ8の内周面8bと、バルブステム5bの外周面とにそれぞれ面接触し、バルブステム5bとリテーナ8を固定する。このとき、コッタ9の内面には抜け止め突起9aが設けられており、この抜け止め突起9aがバルブステム5bの外周面に形成された抜け止め凹部5dに入り込んで軸方向への抜け止め機能を発揮する。
なお、この実施形態では、バルブステム5bは、コッタ9及びリテーナ8に対して軸周り相対回転不能とされているが、このバルブステム5bを、コッタ9及びリテーナ8に対して軸周り相対回転可能に支持する構造を採用する場合もある。
バルブステム5bの他端側には、そのバルブステム5bの他端(ステムエンド)の端面が当接するタペット11が配置される。タペット11は、平面視円形の端壁部11aと、その端壁部11aの周縁からバルブ部材5側に立ち上がる円筒状の周壁部11bとを有するカップ状の部材である。
タペット11は、シリンダヘッド内に形成されたガイド孔に嵌り、そのガイド孔の内面に摺動する。ステムエンドは、タペット11の端壁部11a内面に当接し、また、その端壁部11a外面に、エンジンのクランク軸の回転とともに回転するカム20が当接する。
カム20の作用により、タペット11を介してバルブステム5bのステムエンドがバルブスプリング6の付勢力に抗して押圧されれば、バルブ部材5が下降して弁孔4を開放させる。カム20の作用による押圧力が弱まれば、バルブ部材5は、バルブスプリング6の弾性力によって上昇し、弁孔4を閉鎖する。このように、カム20の回転によって、バルブ部材5は、所定のタイミングで吸気ポートを開閉する。
なお、カム20を備えたカムシャフトへの動力の伝達は、カムシャフト側に設けたスプロケットとクランクシャフト側に設けたスプロケットとの間をタイミングチェーン等で連結することにより行われている。
タペット11は、端壁部11aを貫通する通油孔12を備えている。通油孔12は、バルブステム5bの軸心cに対して、端壁部11a外面への開口12aから端壁部11a内面への開口12bに向かって、徐々に半径方向外側に向かうように直線状に形成されている。なお、バルブステム5bの軸心cは、下向きカップ状に配置されたタペット11の軸心cと一致している。
この実施形態では、端壁部11aは、図2に示すように、その内面側に、バルブステム5b側へ突出しバルブステム5bのステムエンドが当接する凸部11cを備える。
また、この実施形態の凸部11cは、ステムエンドが当接する頂部11eと、その頂部11eの外周に半径方向外側に向かうにつれてその突出方向への高さが低くなる傾斜面11dを備える円錐台状である。
頂部11eは、ステムエンドのフラットな端面が面接触するフラット面である。このため、頂部11eのフラット面は、ステムエンドのフラットな端面とともに、軸心cに直交する面方向を有する。また、傾斜面11dは、頂部11eの外周全周に形成された円錐面であり、その円錐面の裾部から周壁部11bの裾部までは、同じく、軸心cに直交する面方向を有するフラット面である。
通油孔12の端壁部11a内面への開口12bは、凸部11cの裾に配置されている。すなわち、通油孔12は、端壁部11a内面側において、傾斜面11dのすぐ外側、傾斜面11dとその外周のフラット面との境界付近に開口している。
タペット11は、シリンダ1内に配置された際に、周壁部11bが端壁部11aに対して下向きとなるが、端壁部11aに通油孔12を設けたことにより、通油孔12を通じてシリンダヘッド側からバルブステム5b側にオイルが流下する。このため、タペット11の端壁部11a内面やステムエンド、及び、バルブスプリング6を保持するリテーナ8やコッタ9に対する潤滑を促進できる。
また、通油孔12を、タペット11及びバルブステム5bの軸心cに対して、端壁部11aの外面側から内面側へ向かって徐々に半径方向外側に向かうように傾斜させたので、端壁部11a外面側では、カム20から作用する押圧力によってタペット11の部材に生じる応力が小さい部分、すなわち、軸心c寄りの部分に通油孔12が位置する。このため、タペット11の強度に及ぼす影響を軽微である。
カム20から作用する押圧力によってタペット11の端壁部11aに生じる応力は、端壁部11aの軸心cに近い内径寄りの部分が、外径寄りの部分よりも相対的に小さいことが、歪ゲージ等を用いた応力測定試験より判明している。
カム20の回転中心周り全周に亘るカム面の一部が端壁部11a外面を押圧する際、カム20と端壁部11aとの当接部は端壁部11aの外面に沿って移動する。ここで、カム20の作用によるバルブ部材5のリフト方向への加速度が、バルブの開放方向を正、閉鎖方向を負とした場合、当接部が外径寄りの部分にある際は、タペット11及びバルブ部材5はリフト方向へ下降或いは上昇の途中であって、その加速度が正の値となることから、タペット11に作用する応力も大きくなると考えられる。逆に、当接部が内径寄りの部分にある際は、タペット11及びバルブ部材5は下降終了から上昇開始へ転じる状況であって、その加速度が負の値となることから、タペット11に作用する応力が小さくなると考えられる。
したがって、通油孔12は、作用する応力が相対的に小さい内径寄りの部分に設けることが望ましく、ここでは、少なくとも通油孔12の端壁部11a外面側の開口12aを、端壁部11a内面側の開口12bよりも軸心c寄りに配置している。すなわち、通油孔12を、カム20との当接面である端壁部11a外面に近づくほど、軸心cに近づくように傾斜させて、タペット11の部材強度への影響を小さくしている。
なお、通油孔12の端壁部11a内面側の開口12bも、相対的に発生応力が小さい軸心c寄りの部分であることが望ましいが、通油孔12の開口12bが、ステムエンドによって塞がれることを回避するため、通油孔12を前述のような傾斜配置とし、内面側の開口12bを凸部11cの裾としている。
また、この実施形態では、エンジンを水平状態の車両に据え付けた状態で、バルブ部材5は、図2に示すように、バルブステム5bの軸心cが鉛直方向vに対して角度(鋭角)αだけ傾斜する向きに配置される。
ここで、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bは、凸部11cの裾に配置されているので、通油孔12を通過したオイル(図中矢印x参照)は、端壁部11a内面側において、開口12bから傾斜面11dに沿って流下(図中矢印y参照)し、凸部11cとステムエンドとの当接部に至ることができる。傾斜した通油孔12及び傾斜面11dが連続し、オイルが傾斜面11dを伝って流れるので、オイルの供給が円滑であり、凸部11cとステムエンドとの当接部の潤滑が良好である。
この実施形態では、通油孔12の端壁部11a外面側の開口12aは、図2に示す内径部Wに配置している。内径部Wは、カム20の作用によるバルブ部材5のリフト方向への加速度が、負の値となるクランク角の範囲に対応するカム20と端壁部11a外面との接触点の範囲である。
これを、図3に基づいて説明すると、図中の符号Aで示すのが、バルブ部材5のリフト方向への移動量、すなわち、リフト量である。バルブの開放方向を図中上向きの正、閉鎖方向を図中下向きの負としている。図中の符号Bで示すのが、バルブ部材5のリフト方向への移動速度である。図中の正、負の向きは同じである。図中の符号Cで示すのが、バルブ部材5のリフト方向への加速度である。図中の正、負の向きは同じである。
図3の加速度を示すグラフにおいて、バルブ部材5のリフト方向への加速度が正の値から負の値に移行するθ1時点と、負の値から正の値に移行するθ2時点との間の行程Lが、前述の内径部Wに相当する。すなわち、クランク角がθ1とθ2との間にある際に、カム20と端壁部11aとが当接する範囲が内径部Wである。この内径部Wは、他の部分と比較して、カム20の押圧による発生応力が小さい部分であり、この発生応力が小さい部分に、通油孔12の端壁部11a外面側の開口12bが臨んでいる。
ここで、図3の速度曲線における放物線の頂点に対応するクランク角は、前述のθ1とθ2の位置に合致する。また、その速度曲線の頂点に相当するクランク角は、リフト量曲線の変曲点に合致する。
なお、通油孔12の端壁部11a内面側の開口12bも、相対的に発生応力が小さい内径部Wにあることが望ましいが、内面側の開口12bは、タペット11の部材の強度が許す限り、必ずしも内径部Wになくてもよい。
また、図1及び図2に示すように、バルブ部材5のバルブステム5bの外周には、コッタ9を介してバルブスプリング6保持用のリテーナ8が取り付けられており、リテーナ8のタペット11側に向く面にオイル溜り10が設けられている。オイル溜り10は、リテーナ8の内径部に設けた凹部、及び、コッタ9の上面によって形成されている。
ここで、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bは、鉛直方向vに対してオイル溜り10に対向して配置されているので、通油孔12を通過したオイル(図2の矢印x参照)は、傾斜面11dに沿って流下(図2の矢印y参照)するオイルも、それ以外のオイルもオイル溜まり10に導かれやすい。オイル溜まり10にオイルが滞留していれば、特に、エンジン始動直後の冷間時において、バルブステム5bとコッタ9との間、コッタ9とリテーナ8との間、リテーナ8とバルブスプリング6との間、バルブステム5bとタペット11との間等を即時に潤滑できる。
なお、このオイル溜まり10の設置は、エンジンの用途や仕様に応じて、適宜省略することもできる。
他の実施形態を図4(a)〜(c)に示す。
図4(a)は、前述の実施形態における凸部11cの周囲において、傾斜面11dの設置を省略したものである。このため、凸部11cは円柱状に突出した形状となっている。
通油孔12は、タペット11及びバルブステム5bの軸心cに対して、端壁部11aの外面側から内面側へ向かって徐々に半径方向外側に向かうように傾斜しており、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bを、凸部11cの裾に配置している点は同様である。また、通油孔12の端壁部11a外面への開口12aを、内径部Wに配置している点も同様である。さらに、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bも、内径部Wに配置している。
ここでは、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bも内径部Wに配置しているが、外面側の開口12aが内径部Wにあれば、内面側の開口12bは内径部Wよりも外側になるように配置してもよい。これは、他の各実施形態においても同様である。
図4(b)は、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bを、凸部11cの傾斜面11dに臨ませている。
通油孔12は、タペット11及びバルブステム5bの軸心cに対して、端壁部11aの外面側から内面側へ向かって徐々に半径方向外側に向かうように傾斜している点は同様である。また、通油孔12の端壁部11a外面への開口12aを、内径部Wに配置している点も同様である。
図4(c)は、同じく、通油孔12の端壁部11a内面への開口12bを、凸部11cの傾斜面11dに配置したものであるが、ここでは傾斜面11dは、頂部11eと周壁部11bの端壁部11aからの立ち上がり部分とを結んで設けられている。その他の構成については、前述の実施形態と同様である。
1 シリンダ
2 燃焼室
3 ポート
4 弁孔
5 バルブ部材(バルブ)
5a 傘部
5b バルブステム
5c ステムエンド
5d 抜け止め凹部
6 バルブスプリング
7 バルブステムガイド
8 リテーナ
8a 基部
8b 内周面
8c 張り出し部
9 コッタ
9a 抜け止め突起
9b 外周面
10 オイル溜まり
11 タペット
11a 端壁部
11b 周壁部
11c 凸部
11d 傾斜面
11e 頂部
12 通油孔
12a、12b 開口
20 カム

Claims (6)

  1. 軸状のバルブステムの一端にバルブの弁孔に接離する傘部が設けられたバルブ部材と、
    前記バルブステムの他端が当接する端壁部とその端壁部の周縁から前記傘部側へ立ち上がる周壁部とからなるタペットと、
    前記タペットの端壁部外面に摺接するカムと、
    を備え、
    前記タペットは、前記端壁部を貫通する通油孔を備え、
    前記通油孔は、前記バルブステムの軸心に対して、前記端壁部外面への開口から前記端壁部内面への開口に向かって徐々に半径方向外側に向かい、前記通油孔の前記端壁部外面への開口は、前記カムの作用による前記バルブ部材のリフト方向への加速度が、バルブの開放方向を正、閉鎖方向を負とした場合に、負の値となるクランク角の範囲に対応する前記カムと前記端壁部外面との接触点の範囲に配置されていることを特徴とするバルブ構造。
  2. 前記端壁部は、前記バルブステム側へ突出し前記バルブステムの他端が当接する凸部を備え、
    前記通油孔の前記端壁部内面への開口は、前記凸部の裾に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブ構造。
  3. 前記端壁部は、前記バルブステム側へ突出し前記バルブステムの他端が当接する凸部を備え、
    前記凸部は、前記バルブステムの他端が当接する頂部と、その頂部の外周に前記半径方向外側に向かうにつれて前記突出方向への高さが低くなる傾斜面を備え、
    前記通油孔の前記端壁部内面への開口は、前記傾斜面に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のバルブ構造。
  4. 前記傾斜面は、前記頂部と、前記周壁部の前記端壁部からの立ち上がり部分とを結んで設けられていることを特徴とする請求項3に記載のバルブ構造。
  5. 前記バルブ部材は、前記バルブステムの軸心が鉛直方向に対して傾斜する向きに配置されることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のバルブ構造。
  6. 前記バルブ部材の外周に、コッタを介してバルブスプリング保持用のリテーナが取り付けられており、
    前記リテーナの前記タペット側に向く面にオイル溜まりを形成し、
    前記通油孔の前記端壁部内面への開口は、鉛直方向に対して前記オイル溜まりに対向することを特徴とする請求項1からの何れか1項に記載のバルブ構造。
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