JP6213178B2 - 傾斜機能部品の製造方法 - Google Patents
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Description
傾斜機能部品の全体が、最高硬さであるピーク時効硬さよりも低い第1硬さとなるように該ピーク時効硬さを過ぎるまで軟化させる第1時効処理を行った後、傾斜機能部品の一部を溶融する溶融処理を行い、その一部が第1硬さよりも高く、かつピーク時効硬さ以下の第2硬さとなるように該ピーク時効硬さに達するか又は達しない程度に硬化させる第2時効処理を行い、溶融処理では、第2時効処理後の溶融部において硬さにバラツキが生じないような入熱量で溶融させることを特徴とする。
まず、表1に示す組成(残部はNi及び不可避不純物)のNi−Cr−Al系合金1〜9をそれぞれ小型溶解炉を用いて真空溶解し、インゴットに鋳造した。次に、分塊鍛造・圧延により直径が70mm、長さが100mmの円柱形状の試験片20(図4参照)に成形した後、各試験片(表2の実施例1〜8、比較例1〜15)に対して1050℃に加熱し3時間保持後に水冷する固溶化処理を行った。
Crは、α−Crの微細粒子を形成して硬さを高くする。また、所定の範囲内の添加により、耐Vアタック性及び耐Sアタック性など耐高温腐食性を向上させる。これらの効果を得るために、Crは、質量%で34〜45%の添加が必要である。好ましくは35.0%超〜40.0%未満である。
Alは、Ni3Alの微細粒子を形成して高温機械強度を高める。また、所定の範囲内の添加により、耐高温腐食性を向上させる。一方、Ni3Alの過剰な析出は脆化を生じさせる要因となりやすい。これらを考慮に入れると、Alは、質量%で2.5〜5.5%の添加が必要である。好ましくは3.4〜4.2%である。
Feは、Niに比較して安価であることから、材料コストの低減を目的として添加される。一方、Feの添加量が多すぎると、耐高温腐食性を低下させる。そこで、Feは、質量%で0.1〜10.0%の範囲内で添加する。好ましくは0.2〜3.0%である。
Siは、Alと同様、高温機械強度を向上させる微細粒子状の金属間化合物を形成する。また、所定の範囲内の添加により、耐高温腐食性を向上させる。一方、金属間化合物の過剰な析出は脆化を生じさせる要因となりやすい。これらを考慮に入れて、Siは、質量%で1%以下の含有とする。
Cは、耐高温腐食性に影響を与える。Cは、質量%で0.1%以下の含有とする。好ましくは0.05%以下である。
Bは、結晶粒界の機械強度を向上させるのに有効な元素である。他方、過度の含有は効果が飽和する。そこで、Bは、質量%で0.01%以下の含有とする。好ましくは0.0005〜0.0050%である。
Cuは、マトリックス相に固溶して機械強度に影響を与える。Cuは、質量%で5%以下の含有とする。好ましくは0.1〜1.0%である。
Ti+Nb+Ta+V:0.1%以下
Ti,Nb,Ta,Vは、Cと結合して炭化物を形成するものであり、機械強度及び耐高温腐食性に影響を与える。そこで、Ti:0.1%以下、Nb:0.1%以下、Ta:0.1%以下、V:0.1%以下の含有とし、かつTi+Nb+Ta+V:0.1%以下とすることが好ましい。なお、Zrを含ませるようにしてもよく、その場合は、Zr:0.1%以下、Ti+Nb+Ta+V+Zr:0.1%以下に設定されることとなる。
Moは、耐食性を向上させることに加え、時効硬化を促進する効果があり、その添加によって第1時効処理の処理時間を短縮することができる。これらの効果を得るためには、0.05%以上の添加が必要である。他方、2.0%以上としても上記効果は上がらず、却ってコスト上昇を招くに過ぎないので、2.0%を上限とする。
11 軸部
12 傘部
13 弁フェース部
13a 硬化層
20 試験片
Claims (4)
- 時効析出硬化型合金により形成された傾斜機能部品の製造方法であって、
前記傾斜機能部品の全体が、最高硬さであるピーク時効硬さよりも低い第1硬さとなるように該ピーク時効硬さを過ぎるまで軟化させる第1時効処理を行った後、前記傾斜機能部品の一部を溶融する溶融処理を行い、その一部が前記第1硬さよりも高く、かつ前記ピーク時効硬さ以下の第2硬さとなるように該ピーク時効硬さに達するか又は達しない程度に硬化させる第2時効処理を行い、前記溶融処理では、前記第2時効処理後の溶融部において硬さにバラツキが生じないような入熱量で溶融させることを特徴とする傾斜機能部品の製造方法。 - 前記時効析出硬化型合金は、Ni−Cr−Al系合金であり、
質量%で、
Cr:34〜45%、
Al:2.5〜5.5%、
Fe:0.1〜10.0%、
を含有し、残部がNi及び不可避不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の傾斜機能部品の製造方法。 - さらに質量%で、
Si:1%以下、
C:0.1%以下、
B:0.01%以下、
Cu:5%以下、
Ti:0.1%以下、
Nb:0.1%以下、
Ta:0.1%以下、
V:0.1%以下、
Mo:2.0%以下を含有し、
Ti+Nb+Ta+V:0.1%以下であることを特徴とする請求項2に記載の傾斜機能部品の製造方法。 - 前記傾斜機能部品は、エンジンバルブであることを特徴とする請求項2又は3に記載の傾斜機能部品の製造方法。
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