JP6211528B2 - 電灯給電技術 - Google Patents

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Description

本発明は、電灯に電気を供給する技術に関する。
太陽光発電街灯が、商業利用されている。太陽光発電街灯は、太陽から太陽エネルギーを光の形態で受け取る。光の光子は、ソーラパネルによって電気に変換される。バッテリシステムが、電気エネルギーを貯蔵し、それは、暗い状態の間(例えば、夜間または曇りのときに)、街灯に給電するために使用され得る。
従来の商用太陽光発電街灯は、雨天が3日連続しても、照明を提供できることを目標にしている。しかし、既存の商用太陽光発電街灯は、雨天が3日連続した場合、あるごく普通の一般的な状況下で、照明を維持できなくなる。したがって、そのような太陽光発電街灯が立ち並ぶ街路は、しばしば暗いままである。
発明者らは、この難点の根本原因である主要な問題を明らかにし、その後、本特許開示において開示されるような、この問題を克服するシステム設計を発明するための研究を行った。
本明細書で説明される少なくとも1つの実施形態は、電灯が電気を消費しているときに、電気エネルギー源から電灯に電気を導くためのデバイスに関し、そうするときに、電気エネルギー源において利用可能なエネルギーの関数として、電灯に送られる電力の量を下方に調整する。そうするとき、電気エネルギー源において利用可能なエネルギーの減少は、あまり比例的でない(less proportionate)電灯の光度の減少を引き起こす。これは、デバイスの電力消費を削減する、電気エネルギー源から電灯までの途中にある、抵抗とダイオードの受動ネットワークを介して電気を渡すことによって達成することができる。一例では、電気エネルギー源は、1つまたは複数のソーラパネルによって給電されるバッテリとすることができる。その場合、デバイスは、ソーラパネル(複数可)からバッテリまで電気を導くこともできる。
この要約は、以下の発明を実施するための形態においてさらに説明される概念から一部を抜粋して簡潔な形で紹介するために提供される。この発明の要約は、特許請求される主題の主要な特徴または必須の特徴を識別することは意図しておらず、特許請求される主題の範囲を決定する助けとして使用されることも意図していない。
上述および他の利点および特徴が獲得され得る方法を説明するために、様々な実施形態のより具体的な説明が、添付の図面を参照して行われる。これらの図面が実施形態のサンプルを示すにすぎないこと、したがって、本発明の範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解したうえで、添付の図面を使用して、実施形態が、さらに具体的かつ詳細に記述され、説明される。
本明細書で説明される原理による、ソーラパネル電灯システムを抽象的に示す図である。 発光ダイオード(電灯)応答の一例を示す図である。 コントローラによって電灯に供給されるエネルギーが、バッテリ内の残存する利用可能な電気エネルギーの関数として、どのように低減され得るかについてのステップ関数の一例を示す図である。 コントローラによって電灯に供給されるエネルギーが、バッテリ内の残存する利用可能な電気エネルギーの関数として、どのように低減され得るかについての連続関数の一例を示す図である。 バッテリ内の残存する利用可能な電気エネルギーが減少したときに、削減された量の電力を電灯に供給するために使用され得る、抵抗とダイオードの受動ネットワークの一例を示す図である。
本明細書で説明される原理は、ダイオードと抵抗との受動ネットワークを潜在的に含む電灯に給電するための技術に関する。電灯設計は、同じソーラパネルおよびバッテリが与えられた場合でも、商用電灯と比較して、より長い一連の連続する雨の日にわたって、増加した照明持久力を可能にする、(制御ボックスなどの)システム制御ユニットをさらに含む。
電灯は、バッテリ内の利用可能な貯蔵エネルギーの全範囲にわたって作動させることができる。バッテリの貯蔵エネルギーが減少するにつれて、必要とされる明るさを上回る照明を依然として維持しながら、システムの電力消費が削減され、システム効率(system efficacy)が高められる。言い換えると、新規なシステムは、バッテリ貯蔵エネルギーが枯渇していくにつれて、連続的に(または段階的に)効率を向上させることができる。
太陽光発電電灯は、太陽が発する大量の光子がソーラパネルに入射する日当たりの良い状態(以降本明細書では「晴れの日」と呼ばれる)のときは、ソーラパネルを使用してバッテリを充電する。しかし、太陽が発する光子が僅かしか、またはまったくソーラパネルに入射しない暗い状態も存在する。例えば、夜間には確かに暗い状態が存在するうえ、暗い状態は、明け方、夕暮れ、または空を覆う雲、靄、スモッグ、雨、霧、もしくは他の任意の妨害物が、太陽エネルギーの多くがソーラパネルに達するのを妨げる、太陽が閉ざされた日(以降本明細書では「暗い夜または日」または「雨の日」と呼ばれる)にも存在し得る。
暗い日は、天候パターン、季節、および地球上の地域に応じて、ある程度の頻度で発生する。そのため、これを考慮して、太陽光発電電灯は、(例えば、暗い日が連続して)日照がなくても、一定の約束された期間の間は、数夜にわたって照明を維持することになっている。現在、多くの商用太陽光発電電灯の供給業者が約束する期間は、3日連続の暗い日である。しかし、発明者らによって行われた(以下でより詳細に説明される)研究によれば、既存の商用太陽光発電街灯は、ごく普通の一般的に遭遇されるシナリオの下で、暗い日が3日連続した場合、照明を維持できなくなる。
太陽光電灯システムは、4つのサブシステムを含み、4つのサブシステムは、1)太陽が発する光子を受け取り、対応する光子エネルギーの一部を電気に変換するソーラパネルと、2)ソーラパネルによって発電された電気を受け取り、貯蔵するバッテリと、3)電灯が光を発するときに、バッテリからの電気を消費する電灯と、4)電灯をいつオンにし、いつオフにするかを制御し、過充電または過放電状態からバッテリを保護するコントローラとを含む。本明細書で説明される原理によれば、本発明の受動ネットワークと組み合わせて電灯を構築した場合、コントローラは、単に上で述べられた機能を実行するばかりでなく、電灯がオンのときに、どれだけの電力が電灯に供給されるかも制御する。
電灯および関連するコントローラを、本明細書で説明される本発明の原理による実施形態で置き換えた場合、太陽光発電電灯システムは、最大バッテリ貯蔵容量から始めたときは、暗い日が3日連続して生じても、最初の3夜は、改善された(商用仕様よりも優れた)照明の明るさを提供することができる。その後、さらなる3夜は、都合6日連続して太陽エネルギー入力がまったくなくても(すなわち、暗い日が6日連続して生じても)、電灯システムは、(商用仕様で)必要とされる明るさを上回る照明を依然として保つことができる。さらに、これは、いくつかの実施形態では、商用システムと比較して、低コストで行うことができる。
最適化された場合、システムコストを商用太陽光発電街灯のそれを下回るように制限しながら、本明細書で説明される太陽光発電電灯システムのある実施形態は、暗い日が9日よりも長く連続して生じても、暗い状態の間、必要とされるレベルを上回る光を提供し続けながら、光を維持することができる。そのような実施形態は、最初の3日間は、商用システムよりも良好な明るさを提供することができる。システムは、その後、暗い日がさらに6日連続しても、暗い状態の間、光を絶やさずに、(前日と比較して)90パーセントを超える明るさで提供し続ける。さらに、このシステムは、10日目に有効な日照がたかだか4時間あるだけで、暗い日がさらに3日連続して生じても、さらに3夜よりも長く照明を提供するまで回復する。
本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態に従って得られる太陽光発電街灯は、価格が非常に手ごろであり、優れた性能も提供する。したがって、本明細書で説明される実施形態は、他の多くの応用の中でも、性能が優れた、コスト効率の良い太陽光発電街灯を提供することができる。
研究
発明者らは、既存の商用太陽光発電街灯が、ある非常に現実的で普通の容易に遭遇するシナリオの下では、暗い日が3日連続するといつでも、照明を維持できなくなることを示す研究を行った。この研究は、自然と、商用太陽光電灯の設計パラメータとを考慮し、その後、通常の太陽光発電街灯運転についてのいくつかの普通の容易に遭遇するシナリオにおいて、これらの太陽光電灯を検査した。研究は、現実的なシナリオの下で、暗い日が3日連続すると、現在の商用太陽光発電電灯が持続できなくなることの裏に潜む主要な理由を明らかにしている。
太陽光発電電灯は、ソーラパネルを使用して、晴れた日中にバッテリを充電する。その後、バッテリから放電し、電灯を駆動して、暗い夜を照明する。したがって、日照および照明を必要とする暗い時間などに関する以下の自然データが、一般に使用されるソーラパネル、バッテリ、および制御ボックスの特性とともに評価された。
太陽光発電電灯を設置するのに適した場所のほとんどでは、平均的な1日当たりの有効日照は、季節に応じて、3時間から4.5時間の範囲にある。これらの場所では、(暗さが原因で)必要とされる照明時間は、1日8時間から14時間にわたった。また、より長い照明が必要になる季節は、しばしば、より短い有効日照時間と関連があった。したがって、スタンドアロンシステムの設計は、一般に、約12時間の照明の電灯消費(および制御ボックスは連続的に動作するので、24時間の制御ボックス動作)を賄い得るエネルギーをバッテリに充電するために、ソーラパネルを約4時間太陽光に晒すことを必要とする。
商用システムでは、ソーラパネルから変換された電気エネルギーは、通常、「12ボルト」バッテリに貯蔵される。いわゆる「12ボルト」バッテリは、13.6ボルト付近とすることができる最大端子電圧(Vx)から10.5ボルト付近とすることができる最小端子電圧(Vn)までの正常範囲内で操作される。(Vxよりも高くなるまで過剰にバッテリを充電する、またはVnより低くなるまでバッテリを放電させる)異常操作は、バッテリを損傷して、その寿命を短くすることがあり、不必要な出費が必要になる。したがって、バッテリを過剰に充電する、または過剰に放電させる異常操作は、望ましくなく、それらは推奨されていない。したがって、商用システムは、バッテリ端子電圧を常に検査して、それがVxに達した場合には太陽光充電をオフにし、それがVnに達した場合には電灯をオフにするための、制御ユニットを設計する。
バッテリのエネルギー貯蔵容量Bxは、アンペア時を単位に測定される(例えば、Bx=150アンペア時)。エネルギー貯蔵容量Bxは、バッテリからの(アンペアを単位とする)出力電流の(時間を単位とする)時間積分として定義され、その間に、バッテリの端子電圧は、最大端子電圧Vxから最小端子電圧Vnまで減弱される。エネルギーは、アンペア時が取り出されたときの端子電圧がどれだけであったかに依存するので、アンペア時ごとにバッテリの異なるエネルギー量を表すことに留意されたい。さらに、1つ1つのバッテリの化学電気エネルギー変換の内部抵抗は異なり得るので、異なるバッテリは、同じ端子電圧であっても、アンペア時ごとに僅かに異なるエネルギー量を貯蔵することがある。したがって、(ワット時が)同じエネルギー消費でも、同じバッテリの異なる端子電圧においては、アンペア時の値は僅かに異なる。言い換えると、エネルギー消費は、バッテリが異なると同じ端子電圧でも、アンペア時の値が正確に同じにはならない。
いくつかの設計パラメータが、今から定義される。(照明、動作制御、および非効率を含む)1日当たりのシステムエネルギー消費は、「D」である。1日当たりの最小システムエネルギー消費は、「Dn」である。1日当たりの最大エネルギー消費は、「Dx」である。ソーラパネル出力から変換され、バッテリに貯蔵される1日当たりの電気エネルギーは、「S」である。1日当たりの有効日照が4時間である場合のその平均値は、「Sa」であり、一方、その最大値は、「Sx」であり、その最小値は、0である。バッテリに貯蔵されている電気エネルギーは、「B」である。最小バッテリエネルギー「Bn」は、バッテリに貯蔵されている最小エネルギーであり(すなわち、Bn=0)、それは、バッテリ端子電圧Vが、その最小値Vnにあるときに生じる。最大バッテリエネルギー「Bx」は、バッテリ端子電圧Vが、その最大値Vxにあるときに、バッテリに貯蔵されているエネルギーである。Bxは、バッテリの容量とも呼ばれる。商業上、Bxは、アンペア時を単位として表される。したがって、本明細書で提示されるすべてのエネルギー単位(B、S、またはD)は、別段の指摘がない限り、使用されるバッテリのアンペア時に変換される。
今日、ソーラパネルは、第1のコスト推進要因であり、(ソーラパネル、バッテリ、電灯、およびコントローラを含む)4つのソーラパネルサブシステムの中で最も高価である。したがって、商用太陽光電灯システムは、システムの値ごろ感を最大化するために、ソーラパネルの使用を最低限に抑えて設計される。既存の商用太陽光発電電灯システムはすべて、1.15Dx>Sa>1.1Dxを使用する。言い換えると、パネルサイズは、1日の最大エネルギー消費(「Dx」)の115パーセントよりは確実に少ないが、1日の最大エネルギー消費(「Dx」)の110パーセントよりも大きい電気エネルギー(「Sa」)を提供するのに十分なところまでバッテリを充電するには、1日の有効日照で足りるほど、十分に大きい。
今日、バッテリは、4つの太陽光電灯サブシステムの中の第2のコスト推進要因である。ほとんどの商用太陽光電灯供給業者は、4Dx>Bx>3.3Dxとなるように、最大バッテリ貯蔵容量Bxを設計する。言い換えると、最大限充電されたバッテリは、最大エネルギー消費で、3.3日から4日にわたって、光を提供するのに十分である。いくつかの商用太陽光発電電灯設計業者は、最大バッテリ貯蔵容量Bxを最大で7Dxまで増加させた。
彼らは、また、照明電力消費「P」(すなわち、電灯を作動させるためにバッテリから取り出される電力の量)を一定に、または少なくとも端子電圧から独立に保つように、制御および照明サブシステム(例えば、電灯)を設計する。端子電圧Vは、バッテリに貯蔵されたエネルギーBの関数であることを思い出されたい。したがって、(ワット時を単位とする)1日当たりのシステムエネルギー消費Dは、D=(P×T)+Oと表され、ここで、Tは、1日の照明時間(平均で約12時間)であり、Oは、照明以外の(制御ボックスによって使用される)24時間動作のエネルギー消費である。
以下は、既存の商用ソーラパネル設計の主要な特徴の要約である。
(I)(一晩中の照明および24時間の制御ボックス動作を含む)1日当たりのシステム動作のエネルギー消費は、Dx>D=(P×T)+Oワット時となるように設計され、ここで、P、T、およびOは、上で定義されたものであり、Pは、ほぼ一定のワット数になるように設計される。
(II)(有効日照日1日に、バッテリ充電のために、ワット時を単位として「S」の電気エネルギーを提供する)ソーラパネルサイズは、ワット時を単位として1.15Dx>Sa>1.1Dxとなるように設計され、ここで、Saは、上で定義されたものである。
(III)(ソーラパネルからの電気エネルギーを貯蔵し、システム動作のために電気エネルギーを提供するために使用される)バッテリは、7Dx>Bx>3.3Dxとなるように設計され、Bxは、その最大容量である。
バッテリが、7Dx>Bx>3.3Dxであるように設計された場合、1日当たりのエネルギー消費Dは、1日当たりの最大エネルギー消費Dよりも少ないので、従来の設計は、雨の日が3日連続しても、動作を適切に保証できるとこれまでは考えられていた。しかし、いまから説明されるように、これは成り立たない。
事実は、日々の太陽光エネルギー入力から日々必要とされるエネルギー消費を差し引くと、任意の与えられた日において、貯蔵エネルギーを増加させるためにバッテリによって獲得できるエネルギーは、非常に僅かな量しか存在していない。通常動作の下では、余ったエネルギーを使用してバッテリをB=0からB=Bxまで充電するのに必要とされる最少の連続する晴れの日は、(最小(Bx))/((S−D)の最大残余)である。最小Bxが3.3Dxに等しく、(S−D)の最大残余が1.15Dx−Dnに等しいとすると、最少の晴れの日の式は、3.3Dx/(1.15Dx−Dn)と表すことができる。しかし、この値は、3.3Dx/(1.15Dx−Dn)にほぼ等しく、これは22日である。通常、既存の商用製品では、バッテリが枯渇した後、最大エネルギー貯蔵を回復するまでバッテリ容量を充電するためには、22日から50日の通常の晴れの日を必要とする。これらの充電日の間のどこかに暗い日を1日追加すると、最大エネルギー貯蔵状態に達するまでに必要とされる回復時間にさらに少なくとも6日が加わる。(ロシアンルーレット法を使用する)統計規約(statistic code)を適用して、許容される最も楽天的な設計条件の下で、任意の動作中の明け方における残存バッテリ貯蔵エネルギーをシミュレートした場合、シミュレーション結果は、B>(3D−Sx)となるのは稀な状況であることを示した。したがって、ほとんどの動作日の明け方にはB<(3D−Sx)であると仮定しておけば非常に安全である。言い換えると、以下のシナリオ分析は、ほとんどのシステム動作時間(ごく普通で頻繁に遭遇される状況)に当てはまる。
最大に設計された商用バッテリの最大容量(Bx=7Dx)が仮定される場合であっても、任意の与えられた日の明け方において残存するバッテリ貯蔵エネルギーBが(3D−M*Sx)のそれよりも少なくなる状況に、共同してシステムを到らしめることができる、多くの現実的な動作状況が常に存在し、ここで、M=1またはM=2である。システムは、翌日の日中が良好な平均的な晴れの日であり、その後に暗い日が3日以上連続するシナリオに遭遇することがある。そのようなシステムは、さらなる3夜に照明を提供することができない。
M=1の場合、これは、B=(3D−Sx)<(3D−1.15Dx)<(3−1.15)*Dを与える。言い換えると、明け方における残存バッテリエネルギーは、1.85日分の動作エネルギーよりも少ない。その後、ソーラパネルは、(翌日の晴れの日において)バッテリをB=(3D−Sx+Sa)まで充電できるにすぎない。Sx>Saであるので、Bの値は、3日連続の雨の日の直前の3Dよりも確実に小さい。システムは、第3夜には一晩中は照明を絶対に提供することができない。
M=2の場合、残存バッテリエネルギーは、明け方には0.7日の動作分よりも少なくなり得る。この場合、雨の日が3日連続している最中の第3夜には、照明がまったく行われない。
与えられた日の明け方に、または明け方前に、バッテリが枯渇した場合、電灯は、第1夜と第2夜の一部の間、照明を提供することができるが、第3夜には、照明がまったく行われない。
最悪のシナリオは、与えられた日の明け方に、または明け方前に、バッテリが枯渇し、その与えられた日の明け方後、まったく日照がないまま、3日よりも長く連続して雨の日が続いた場合である。その場合、夜間、まったく照明が行われない。
上述のシナリオは、ごく普通の日常的な一般的に遭遇される動作状況である。したがって、上述のシナリオ分析は、一定の照明電力が消費される設計の下では、最大に設計された商用バッテリ容量を使用した場合でも、現在設計されているソーラパネル再充電容量を有する商用太陽光発電電灯は、「いかなる3日連続の雨の日でも照明を維持する」という約束を果たせないことを明らかに示している。これは、バッテリが枯渇したとき以降、これらのシステムは、平均的な1日の日照があっても、(さらに3日ではなく)さらに約1日分の照明を提供するところまでしか回復できないからである。
上述の研究をさらに説明し、この問題の根本原因を明らかにするために、最悪の一例として市販製品を取り上げ、すなわち、(130Wのソーラパネルと、2つの110Ahrのバッテリを備える)市販の街灯を購入したとする。この電灯は、約28Wの一定の照明電力を用いて約1600ルーメンの光出力を提供し、制御ボックスは、約6Wの平均電力を消費する。1日4時間の有効日照を変換する130Wのソーラパネルからバッテリに充電される平均エネルギー(Sa)は、約43.3Ahrである。(12時間の照明と、24時間の制御ボックス動作とを行う)この街灯の1日のエネルギー消費は、約40Ahrである。(1日分の消費を差し引いた)太陽光からの正味のエネルギー増加は、約3.3Ahrにすぎない。これは、この街灯の場合、1日の暗い日のエネルギー不足(約40Ahr)を埋め合わせるのに、12日よりも多くの連続した晴れの日が必要であることを意味する(12×3.3Ahr=39.6Ahr)。枯渇状態から最大貯蔵までの回復期間は、220/3.3=66.7日の連続した晴れの日を必要とする。この街灯は、年間平均で4時間よりも長い有効日照があり、垂直に差す太陽光(normal sun light)を適切に受光するための開けた空間のある、中国の中央部に近い場所に設置された。それは、最大バッテリ容量から開始されたが、(2年よりも前に)20日に満たない日数動作しただけで、最初の「枯渇バッテリ」状態に遭遇した。その後、この街灯は、晴れの日があるごとに、それに続く約1夜、光を提供し始め、そのとき以降、「暗い日が3日連続しても照明を維持する」という約束を果たすことは決してなかった。もちろん、この電灯は、2年よりも前に設置されて以降、さらに多くの「枯渇バッテリ」状態にも遭遇した。
3日連続の暗い日にわたって連続的に照明を行うという約束を果たすための1つの方法は、3倍の再充電電力を提供するために、ソーラパネルサイズを大きくすることである。その場合、毎日の太陽光発電入力は、晴れの日の明け方にバッテリが枯渇したとしても、3日分のシステムのエネルギー消費を確実に維持することができる。しかし、これは、法外なコストももたらし、値ごろ感が弱点になる。
研究の結論
上述の研究から、発明者らは、暗い日が3日よりも多く連続しても照明を維持するという約束を太陽光発電電灯が果たすためには、(1)システムが十分に大きなバッテリ容量(Bx>3Dx)を有すること、(2)システムがSa>3Dxであるような十分に大きなソーラパネルを有すること、(3)Dxが大幅に減少し得る僅かなレベルまで、制御ボックスが日々のエネルギー消費を減少させることという、3つの主要な要素が存在することを発見した。しかし、サブシステム(特にソーラパネルおよびバッテリ)のコストのために、市販製品におけるような「一定照明電力」設計に2つの要素を強要した場合、第3の要素の助けを自由に借りたとしても、結果のシステムは、必要とされる明るさは満たすが、法外なコストがかかることになり得るか、または手ごろ感は満たすが、十分な明るさを提供しないことになり得るかである。
本発明
発明者らは、商用システムと同じソーラパネルおよびバッテリを使用した場合でも、暗い日が長く連続したときに、(この問題を克服して)追加の照明持久力を提供するために、LED(チップ)および抵抗の受動ネットワーキングを備える新規なLED電灯設計と、関連する制御ボックスとをさらに発明した。本発明のステップは、以下のように説明される。
I.LED電灯のI−V特性を成形するための受動ネットワーキング
試行錯誤を繰り返したが、発明者らは、LEDと抵抗の受動ネットワーキングを使用して、LED電灯のI−V特性を成形できることを発見した。我々は、ネットワーキングを、理論的に選択された(「望ましい」)I−V特性のいくつかと一致させることができることも見出した。言い換えると、第1のステップは、LEDと抵抗のネットワーキングを用いるLED電灯のI−V特性の成形を発明することである。
II.理論的な分析を介して望ましいI−V特性の識別
II.A 最大バッテリ貯蔵範囲内で動作させるためのI−Vの識別
理論的な分析を通して、発明者らは、端子電圧の範囲(例えば、「12ボルトバッテリ」の場合は10.5から13.5ボルト)によって特徴付けられる、最大バッテリエネルギー貯蔵範囲内で電灯が動作することを可能にする、LED電灯の適切なI−V特性を識別した。これは、これらのLED電灯が、バッテリの端子電圧P(v)の関数として、電力消費を変化させることを意味する。
II.B バッテリ枯渇時に効率を改善するためのI−Vの識別
我々は、端子電圧がバッテリ電圧範囲を下回ったときに効率を単調に改善できるI−V特性のグループを獲得するために、さらに分析を行い、上で識別されたものの中から選択を行った。
II.C バッテリの過充電または過放電を防止するためのI−Vの識別
これらのLED電灯は、バッテリ端子電圧の関数として、電力消費P(v)を変化させるので、発明者らは、バッテリが最大エネルギー貯蔵状態(B=Bx)にあるときに、1日に充電されるエネルギーすべてを消費する(D(Vx)>Sx)、これらの電灯のI−Vをさらに識別した。したがって、それは、バッテリが過充電されることを防止する。
発明者らは、バッテリエネルギー貯蔵が枯渇状態に近いときに、ソーラパネルによって充電される1日のエネルギーの1/5よりも少ないエネルギーを消費する、これらの電灯のI−Vをさらに識別し、枯渇状態に近いほど、それは消費を少なくする。D(v)の値は、vがv=Vnに近づいたときは、D(v〜Vn)<0.1Saのように非常に低い。バッテリ枯渇状態においてエネルギー消費をゼロに近づけることは(P(Vn)<1ワット)、バッテリが過放電されることを防止する。
III.上述のすべての発明のLED電灯設計への統合
次に、発明者らは、選択された「適切な」I−V曲線に一致させるために、LEDと抵抗の受動ネットワーキングを使用する電灯のI−V特性を成形した。さらに、この電灯が実際に最大バッテリエネルギー貯蔵範囲内で動作し得ることを検証するために、プロトタイプが構築された。システムは、上で必要とされた明るさを提供するために、バッテリエネルギー貯蔵が枯渇しつつあるときに、効率を改善することもできる。言い換えると、新規なシステムは、バッテリエネルギー貯蔵が枯渇しつつあるときに、効率を連続的に(または段階的に)改善することができ、その最大エネルギー貯蔵容量を利用することもできる。さらに、これらのプロトタイプは、バッテリの過充電または過放電を防止することが可能であることも検証した。
IV.僅かな量のエネルギーしか消費しない制御ボックスの設計
上で設計されたLED電灯は、バッテリの過充電または過放電を防止する機能も提供することができるので、制御ボックスは、(かなりの量のエネルギーを消費する)従来の「バッテリ保護」任務から解放され得る。したがって、それは、我々が、ソーラパネルからバッテリに充電する(または充電しない)機能、照明のためにバッテリ電気をLED電灯に放電する(または放電しない)機能を切り換えることのみを実行する、制御ボックスを設計することを可能にする。したがって、我々は、これらの2つの機能を実行するために、2つのラッチリレーを使用する、そのような制御ボックスを設計した。その場合、設計された制御ボックスは、照明持久力をさらに強化できる僅かな量のエネルギー(1日当たり0.001アンペア時未満)しか消費しない。
V.システム設計の最適化
ネットワーク内の抵抗は、発光要素ではなく、それらは、照明に寄与することなく、エネルギーを消費する。したがって、発明者らは、すべての不必要な抵抗を取り除くために、ネットワークを精査した。したがって、それは、設計されたシステムの照明持久力をさらに強化する。さらに、発明者らは、許容される設計パラメータの空間を策定するために、統計規約シミュレーションを実行した。その結果は、サブシステムの整合を最適化するために我々を効果的に導き、システムのコストを最小化し、システムの性能を最大化する経路を提供する。
本発明を実施した結果
本明細書で説明される原理は、他方、コントローラおよび電灯を再設計する。結果として、システムは、そのエネルギー貯蔵が枯渇しつつあるときに、効率を改善することができる。電灯は、バッテリエネルギー貯蔵の全範囲において動作して、上で必要とされた明るさを提供することもできる。したがって、このシステムは、同じソーラパネルおよびバッテリを使用する場合であっても、暗い日が長く連続したときに、追加の照明持久力を提供することができる。言い換えると、本明細書で説明される実施形態は、電力消費を削減するときに経験される改善された効率のために、明るさの減少よりもはるかに速く電力消費の削減を行うことができる。したがって、既存のソーラパネルの1日分の再充電エネルギーは、同じソーラパネルおよびバッテリを用いたとしても、3日よりも長い間、低減された電力での動作を提供することができる。
したがって、本明細書で説明される実施形態による照明サブシステムは、電灯をサポートするバッテリに貯蔵された電気エネルギーの量に従って、その電力消費を変化させる。バッテリに貯蔵された残存エネルギーは、その端子電圧Vによって特徴付けることができるので、本発明は、(バッテリの端子電圧)Vの関数として、P=P(V)となるように、照明電力を設計する。したがって、電灯は、バッテリの端子電圧がより低い場合には、より少ない電力を消費するように設計される。商用システムにおいて使用される現在のソーラパネルサイズが、この低減されたDxに対してSa>3Dxを満たすのに十分なSaを提供できるように、バッテリエネルギーが低い貯蔵段階にある場合は、必要とされるDxは十分に低い。
必要とされる明るさを提供する能力を維持するために、照明サブシステムは、バッテリ貯蔵エネルギーが枯渇しつつあるときに、その効率を改善できるように設計される。言い換えると、バッテリに貯蔵された残存エネルギーが少ないほど、電灯によって消費されるそれは少なく、それでも、電灯は、バッテリエネルギーが枯渇しつつあるときにシステム効率を改善することによって、必要とされる照明の明るさを依存として提供する。これは、照明エネルギー消費の削減が、その結果の明るさの低減に応じて、それよりはるかに速いためである。
さらに、設計された照明サブシステムは、その電力消費を変化させることができるので、この設計は、バッテリが最大エネルギー貯蔵状態にある場合は(B=Bx)、1日に充電されたエネルギーのすべてを電灯が消費するように(D(Vx)>Sx)さらに設計され、したがって、(実施形態として示される)バッテリの過充電状態を防止する。本発明は、バッテリエネルギー貯蔵が枯渇状態に近い場合、ソーラパネルによって1日に充電されたエネルギーの4分の1よりも少ないエネルギーを電灯が消費するようにさらに設計される。完全な枯渇状態に近いほど、電灯は僅かしか消費せず、バッテリ枯渇状態では、ゼロエネルギー消費に近づくことによって(D(Vn)<1ワット)、過放電状態を防止する。
したがって、上で説明された照明サブシステムの実施形態は、(1)実施形態に示されるように、晴れの日1日分の太陽光充電は、他のエネルギー入力なしに、3日よりも多くの夜間照明のために十分なエネルギーをバッテリに貯蔵することができ、(2)バッテリの過充電または過放電は、能動的な制御ボックスの介入なしに防止されるという、2つの利益を獲得することができる。その場合、実施形態は、コントローラが、バッテリの充電および放電のためのオン/オフ切り換え機能のみを実行することを可能にする。この切り換え機能は、1日のエネルギーのうちの僅かな量しか消費しない。
実施形態に示されるように、本発明を組み込むことによって、LED照明ユニットおよび関連する制御ユニットを置き換えた場合、商用システムは、最大バッテリ貯蔵容量から始めたときは、最初の3夜は、より明るい照明の明るさを提供することができる。その後、さらなる3夜は、都合6日連続してエネルギー入力がまったくなくても、それは、必要とされる明るさを上回る照明を依然として保つことができる。さらに、このシステムは、元のシステムよりも低コストである。
やはりシステムコストを商用太陽光発電街灯のそれよりも低く抑えながら、システム性能を最適化した場合、雨の日が9日よりも長く連続しても、新規に設計されたシステムは持続することができる。さらに、それは、最初の3夜は、商用ソーラパネルよりも明るい明るさを提供する。その後、暗い日がさらに6日連続した場合、システムは、光を消すことなく、前日の明るさの0.9倍を超える明るさを提供し続ける。さらに、このシステムは、10日目に4時間の有効日照があるだけで、さらに3夜よりも長く照明を提供するまで回復する。
本明細書で説明される実施形態の一般的原理を説明したが、今から、図1から図5に関して、実施形態自体が説明される。
図1は、バッテリ110、ソーラパネル120、電灯130、およびコントローラ140などの、4つのサブシステムを含む、太陽光発電電灯システム100を示している。太陽が発する光は、ソーラパネル120に入射する。ソーラパネル120は、単一のソーラパネル、またはソーラパネルのネットワークとすることができる。さらに、ソーラパネルは、現在存在するソーラパネルとすることができ、または将来開発されるソーラパネルとすることができる。それにも係らず、上で言及したように、既存のソーラパネルを使用したとしても、改善された性能が獲得され得る。ソーラパネル120は、入射した光の少なくとも一部を、ソーラパネルのタイプに応じて変化し得る特定の効率で、電気に変換する。
エネルギー収集伝送回路(energy collection routing circuit)121は、ソーラパネル120とバッテリ110が示されるように結合されている場合、ソーラパネル120からバッテリ110に電力を伝送するように構成される。このように、エネルギー収集伝送回路121は、晴れ状態のときに、バッテリを充電し、それによって、そのエネルギー貯蔵を増加させるために、電気をソーラパネル120からバッテリ110に導く。バッテリ110は、任意のタイプのバッテリとすることができるが、本明細書で説明される原理は、従来の太陽光電灯システムと同じバッテリを使用したとしても、改善された性能を可能にする。実際に、本明細書で説明される原理は、バッテリ110が、例えば、送電網によってサポートされる電源デバイスなど、任意の電気エネルギー源である場合にまで拡大され得る。その場合、太陽光発電電灯システム100が、ソーラパネル120またはエネルギー収集伝送回路121を含む必要はない。したがって、電灯システムは、物理的な「バッテリ」をまったく有さないことがある。実際に、バッテリ110は、「電気エネルギー源」によって置き換えることができる。以降本明細書では、バッテリ110が説明されるが、バッテリ110は、そのような電気エネルギー源の一例にすぎない。
エネルギー消費伝送回路(energy consumption routing circuit)122は、バッテリ110と電灯130が示されるように結合されている場合、電力をバッテリ110(またはより広く「電気エネルギー源」)から電灯130に選択的に伝送するように構成される。このように、エネルギー消費伝送回路122は、暗い状態の間、電灯が電気を消費しているときに、電気をバッテリ110(またはより広く「電気エネルギー源」)から電灯130に導く。いくつかの実施形態では、電灯130は、1つもしくは複数の発光ダイオード(LED)から光を発することができ、および/または街路、道路、歩道、もしくは広場の高所に設置された街灯とすることができる。
コントローラ140は、明るい状態の間、電気をソーラパネル120からエネルギー収集伝送回路121を介してバッテリ110に選択的に導くように構成され、暗い状態の間、電気をバッテリ110から電灯130に導くように選択的に構成される。コントローラ140は、単純なオン−オフ切り換え機能を実行するので、きわめて単純にすることができる。したがって、コントローラによって消費される日々のエネルギーは、上で言及したように、きわめて低くすることができる。電気エネルギー源に応じて、(送電網の場合など)いくつかの場合では、そのような選択的な送りは必要ではない。
太陽光発電電灯システム100は、エネルギー消費伝送回路122が、電力をバッテリ110(またはより広く「電気エネルギー源」)から電灯130に伝送するとき、太陽光発電電灯システム100が、エネルギー消費伝送回路122を通して供給される電力の量を、バッテリ内の利用可能な電気エネルギーの残存量の関数として、下方に調整するように構成される。上で言及されたように、端子電圧Vは、バッテリ内の残存電気エネルギーの関数であるので、これは、端子電圧を使用して達成され得る。より一般的な電気エネルギー源の場合、これは、電気エネルギー源内の利用可能なエネルギーに関する任意のパラメータに基づいて行うことができる。さらに、上で言及されたように、電力消費のこの削減は、より低い電力消費における改善された効率のために、発光の減少に応じて、それよりも大きくすることができる。
いくつかの実施形態では、端子電圧(またはより一般的に、電気エネルギー源において利用可能なエネルギーもしくは電力)が低下した場合の電力消費の削減は、受動ネットワークを使用して達成され得る。例えば、受動ネットワーク131は、電灯内に含むことができ、LEDダイオードと、潜在的には抵抗も含むことができる。具体的な設計が、図5に関して説明される。しかし、本発明の原理は、そのような設計に限定されない。例えば、受動ネットワークは、受動ネットワークの入力における電圧が(より高いバッテリ端子電圧を反映して)より高い場合、受動ネットワークの入力における電圧がより低い場合と比べて、受動ネットワーク内のより多くのLEDダイオードが能動的に発光するように、電圧降下を通して電流を流すことができる。したがって、端子電圧が低下した場合、受動ネットワーク内で発光するLEDダイオードの数および強度も減少する。
本明細書で説明される原理は、電灯130によって消費される電力とバッテリ110の端子電圧との間の特定の関数関係に限定されない。それにも係らず、電力消費の削減が、あまり比例的でない発光の減少を引き起こす関係が定義された場合、それは最も有利である。
図2は、発光ダイオードと抵抗のネットワークを用いて作成される電灯の、電力消費と光度との間の関係についての近似的な表現のグラフ200を示している。光度は、縦軸201に示され、電力は、横軸202に示される。関係は、抽象的な原理を示すにすぎない曲線210を用いて近似される。曲線の正確な形状は、電灯が構成されるLEDのタイプと、電灯の設計にも応じて、特に、発光接合部の温度を決定する熱放散に応じて異なり得る。接合部温度は、光出力の量に決定的に影響することができ、したがって、熱放散能力は、LEDに入力される電力の関数としての光度の関数を決定的に決定する。
それにも係らず、各LED電灯は、電力がLEDダイオードの閾値付近にあるか、または閾値を下回るかし、そのため、ダイオードから著しい発光を引き起こすには低すぎる、非活動領域211を有し、非活動領域211の一部は、非常に高い効率を提供することができるが、光度の量は大きくない。
各LED電灯は、LEDダイオードの閾値を上回り、電力の変化と光度の変化との間に近似的に直線的な関係を生じさせる、直線領域212も有する。この領域は、ほぼ一定の効率を維持し、光度の量はかなりある。
各LED電灯は、電力の増加が、あまり比例的でない光度の増加を引き起こす、飽和領域213も有する。言い換えると、飽和領域213では、電力の減少が、あまり比例的でない光度の減少を引き起こす。ほとんどのLEDライトが動作するのは飽和領域においてである。したがって、電灯に提供される電力の(おそらくは量221から量222への)減少は、示されるように、(量231から量232への)あまり比例的でない光度の減少を引き起こす。別の重要なパラメータが、図2には示されている。光度の最小必要量が、直線233として示され、対応する電力が、直線223として示されている。この直線223は、直線領域212として定義された領域内に含まれることができる。したがって、電灯は、指定された光度レベルよりも大量に提供するために、212aよりも上の領域で動作するように設計される。実際に、飽和領域213に対応する電圧(例えば、12.3から13.5ボルト)は、設計された動作電力領域(212bより上の領域)の大部分と一致する。我々の設計では、設計された動作領域に対応するバッテリ電圧範囲は、11.5から13.5ボルトである。言い換えると、設計された電灯のI−V特性は、この要件に一致するように成形される。
電灯に供給される電力と端子電圧との間の関数関係に限定はない。しかし、図3は、関数301がステップ関数である関数のグラフ300を示している。図4は、関数401が連続関数である関数のグラフ400を示している。実際の関数は、ステップ関数と連続関数の組み合わせとすることができる。
図5は、図1の受動ネットワーク131として使用され得る、受動ネットワーク500を示している。受動ネットワーク500は、LEDダイオードと抵抗の組み合わせを含む、複数の受動構成要素を含む。図5に示されるように、照明組立体は、(LD1からLD24のラベルが付された)24個のLEDから成り、それらは、ネットワーク接続されて、2つのグループに分かれ、各グループは、バッテリ単位V+とV−の間に並列で結合される。
LEDグループの一方は、4つのLEDサブグループの直列接続から成る。各LEDサブグループは、並列接続された異なる数のLEDから成る。例えば、1つのLEDグループは、直列の4つのサブグループから成り、第1のLEDサブグループは、4つの並列のLED LD3からLD6から成り、第2のLEDサブグループは、3つの並列のLED LD10からLD12から成り、第3のLEDサブグループは、3つの並列のLED LD16からLD18から成り、第4のLEDサブグループは、4つの並列のLED LD21からLD24から成る。他方のLEDグループも、並列の異なる数のLEDから成る、LEDの4つのサブグループの直列接続から成る。例えば、この他方のLEDグループは、直列の4つのサブグループから成り、第1のLEDサブグループは、2つの並列のLED LD1からLD2から成り、第2のLEDサブグループは、3つの並列のLED LD7からLD9から成り、第3のLEDサブグループは、3つの並列のLED LD13からLD15から成り、第4のLEDサブグループは、2つの並列のLED LD19からLD20から成る。第1のLEDグループ内のLED LD3からLD6の第1のサブグループは、16個の抵抗R1からR16にも並列に結合され、LED LD21からLD24の第4のサブグループは、16個の抵抗R17からR32にも並列に結合されることに留意されたい。
LEDのこのネットワークは、電圧で決定される可変抵抗のネットワークと見なすことができ、したがって、ネットワークは、端子電圧が異なる場合、異なる電流を流す。端子電圧が小さいほど、このネットワーク内の電流は小さい。したがって、端子電圧が小さいほど、ネットワークによって消費される電力の量は小さい。
表1は、以下のように端子電圧が13.5ボルトから10.5ボルトの範囲にわたる場合の、この組立体(ネットワーク)の測定された電力消費を記載している。
Figure 0006211528
示されるように、電力消費は、13.5ボルトにおける40.2ワットから11.5ボルトにおける6.67ワットまで(約6分の1に)単調に減少した。
もちろん、この組立体(LEDネットワーク)の光出力も、流れる電流とともに変化する。流れる電流が小さいほど、発生させ得る光出力は小さい。言い換えると、このLEDネットワークによって消費される電力が小さいほど、LEDネットワークが提供する光出力は小さい。商用で指定された最小光出力要件を課す場合、Lm>1500lmであり、我々は、照明を提供するために、3つの並列の組立体を使用することを意図している。各組立体に対する光出力要件は、500lmを上回ることが必要である。
表1に示されるように、測定された光出力は、(13.5ボルトにおける)電力消費が40.2ワットの場合の2331.6ルーメンから、(11.5ボルトにおける)電力消費が6.67ワットの場合の580.7ルーメンまで単調に減少した。これから、この3つの組立体を組み合わせた電灯の光出力は、13.5ボルトにおいては、6994.8lmよりも大量に放射し、バッテリ端子電圧が11.5ボルトを上回る場合は、(1500lmよりも大きいという照明要件を満たす)1740lmよりも大量に放射することを期待することができる。
組み合わせて220Ahrのエネルギー貯蔵容量を与えるために、購入した2つの110Ahrのバッテリを使用して、エネルギー貯蔵を決定するための測定を実行した。V=10.5から11.5ボルトでは、約50Ahrであり、10.5から13.5ボルトでも、約225Ahrであることが決定された。したがって、220Ahrのバッテリを13.5ボルトから11.5ボルトまで放電することから得られるエネルギー出力は、170Ahrよりも大きいエネルギーであり、バッテリエネルギー容量の(220−50)/220=77.27%よりも大きい。
放電時間も測定された。実行された測定は、上で設計された照明要素の3つのユニットからなる電灯を使用する。この電灯は、220Ahrのバッテリを13.5ボルトから11.5ボルトまで放電し、その後、10.5ボルトまで放電する。測定結果は、13.5ボルトから11.5ボルトまでの実験を達成するために、75時間よりも長い放電時間を要することを示している。したがって、我々は、電灯が、(1夜当たり12時間の照明として)6夜よりも長く、必要とされる光出力を超えるものを提供できることを期待する。11.5ボルト未満から10.5ボルトの残存エネルギーは、さらに38時間よりも長く、減少した光出力を依然として提供することができる。
したがって、エネルギー入力がなくても、測定された照明時間を組み合わせると、9夜(12時間/夜)を超えることができる。システムは、要求されるレベルを上回る6夜よりも長い照明を提供することができ、最後には、低減された照明レベルで、さらに3夜よりも長く提供することができる。また、(10日目に4時間の有効日照が得られる)標準的な晴れの日が1日あると、システムのエネルギー貯蔵を、少なくとも3夜の照明を提供するまで回復させることができる。
計算してみると、この組立体(LEDネットワーク)の効率は、13.5ボルトにおける58ルーメン毎ワットから、11.5ボルトにおける87ルーメン毎ワット超まで単調に増加した。計算された効率の値は、表に示されるように、10.5ボルトでは99.2ルーメン毎ワットまで増加した。
本発明は、その主旨または必須の特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。説明された実施形態は、すべての点で、説明的なものにすぎず、限定的なものではないと見なされるべきである。したがって、本発明の範囲は、上述の説明によってではなく、添付の特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の均等物の意味および範囲内に入るすべての変更は、それらの範囲内に包含されるものとする。
100 太陽光発電電灯システム
110 バッテリ
120 ソーラパネル
121 エネルギー収集伝送回路
122 エネルギー消費伝送回路
130 電灯
131、500 受動ネットワーク
140 コントローラ
200 グラフ
201 縦軸
202 横軸
210 曲線
211 非活動領域
212 直線領域
213 飽和領域
223、233 直線
300、400 グラフ
301、401 関数
LD1〜LD24 LED
R1〜R32 抵抗

Claims (19)

  1. エネルギー消費伝送回路が電気エネルギー源および電灯に結合されるときに、電力を前記電気エネルギー源から前記電灯に選択的に伝送するように構成されたエネルギー消費伝送回路を備え、
    前記エネルギー消費伝送回路が電力を前記電気エネルギー源から前記電灯に伝送するときに、前記電灯の電力消費の減少率よりも前記電灯の光度の減少率が小さくなるように、デバイスが、前記エネルギー消費伝送回路を通して供給される電力の量を、前記電気エネルギー源において利用可能なエネルギーの関数として、下方に調整するように構成され、
    前記デバイス、前記電灯内複数の受動構成要素からなる受動ネットワークとして前記エネルギー消費伝送回路を備えるように構成されることを特徴とするデバイス。
  2. 前記複数の受動構成要素が、複数の発光ダイオードを含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記複数の受動構成要素が、複数の抵抗を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  4. 前記関数が、ステップ関数を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  5. 前記関数が、連続関数を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  6. 電気エネルギー源が、バッテリであることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  7. 前記関数が、前記バッテリの端子電圧の関数であることを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
  8. エネルギー収集伝送回路が電気エネルギー源および前記バッテリに結合されるときに、電力を前記電気エネルギー源から前記バッテリに伝送するように構成されたエネルギー収集伝送回路をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
  9. 前記エネルギー収集伝送回路に結合される前記電気エネルギー源が、ソーラパネルであることを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
  10. 前記エネルギー消費伝送回路に結合された前記電灯をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  11. 前記電灯が、発光ダイオード(LED)電灯であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  12. 前記電灯が、高所に設置された街灯であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
  13. 電灯を作動させるための方法であって、
    電灯が電気を消費しているときに、電気を電気エネルギー源から前記電灯に導く工程と、
    前記電灯内の複数の受動構成要素からなる受動ネットワークを使用することによって、前記電灯の電力消費の減少率よりも前記電灯の光度の減少率が小さくなるように、前記電灯に送られる電力の量を、前記電気エネルギー源において利用可能なエネルギーの関数として、下方に調整する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  14. 前記関数が、バッテリの端子電圧の関数であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記電灯が、発光ダイオード(LED)電灯であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 前記電灯が、高所に設置された街灯であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  17. 前記電気エネルギー源が、バッテリであることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. ソーラパネルが発電しているときに、電気を前記ソーラパネルから前記バッテリに導く工程をさらに含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 電気エネルギー源端子と、
    電灯と、
    エネルギー消費伝送回路が電気エネルギー源および前記電灯に結合されるときに、電力を前記電気エネルギー源端子から前記電灯に選択的に伝送するように構成されたデバイスであって、前記電灯での電力消費の減少率よりも前記電灯の光度の減少率が小さくなるように、前記電灯に供給される電力の量を、前記電気エネルギー源において利用可能なエネルギーの関数として、下方に調整するようにさらに構成されるデバイスと
    を備え、前記デバイス、前記電灯内複数の受動構成要素からなる受動ネットワークとして、前記エネルギー消費伝送回路を備えるように構成されることを特徴とする電灯システム。
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