JP6210839B2 - 胃壁固定器具 - Google Patents

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Description

本発明は、胃瘻造設術における胃瘻チューブ導入に先立ち、腹壁と胃壁を縫合糸により接触した状態に固定するための胃壁固定器具に関する。
摂食障害や意識障害等により経口的に十分な栄養が摂取できない患者への栄養供給に対して、胃内部と体表の間に栄養剤の通路となる瘻孔を形成し、この瘻孔に胃瘻チューブを装着する胃瘻造設術が行われており、近年では、経口的に挿入する内視鏡の画像を見ながら施術する経内視鏡的胃瘻造設術(PEG)が主流となっている。
そして、このPEGでは、通常胃瘻チューブの導入に先立ち、一時的に腹壁と胃壁を縫合糸により接触した状態に固定しておき、チューブの導入を安全かつ容易にする処置として胃壁固定が行われる。
この胃壁固定は、体外より胃内部に縫合糸を誘導する縫合糸挿入用の穿刺針と、胃内部で縫合糸を回収する環状の先端を備えたワイヤーを誘導するワイヤー挿入用の穿刺針の2本の針を平行に腹壁及び胃壁を貫通するように穿刺して、胃内部に挿入された縫合糸をワイヤーに引っ掛けて、ワイヤー挿入用の穿刺針から体外に引き出し、該縫合糸により腹壁と胃壁を接触した状態に置き、体外部で縫合して腹壁と胃壁を固定する手技で、このための専用器具としては、縫合糸挿入用穿刺針と縫合糸把持用穿刺針を所定距離離してほぼ平行に設け、前記縫合糸挿入用穿刺針および縫合糸把持用穿刺針が一度に穿刺可能なように2つの穿刺針の針基部を一体に形成して固定する固定部材と、穿刺時に前記2つの穿刺針の距離の変化を防止するため、該2つの穿刺針に摺動可能に貫通され、穿刺のさいに体表に当接して用いる平板状部材とを備えた器具(特許文献1)や、前記の構成に加えて、前記平板状部材から突出する前記縫合糸挿入用穿刺針と縫合糸把持用穿刺針の突出長を変更可能にする、端部を平板状部材に接続し、前記固定部材を摺動可能に貫通してU字状に形成される支持アーチ部材からなる突出長調整機構を備える器具(特許文献2)などが提案されている。
特公平6−24533号公報 特許第4500283号公報
これらの器具では、2本の平行する穿刺針が同時に一度で穿刺でき、平板状部材により穿刺のさいの穿刺針の間隔もある程度保持可能で、また、特許文献2の器具では、体表から胃内部までの穿刺の深さも調整することができるものとなっている。
しかし、穿刺針は細径であり、2本の針を同時に穿刺する本手技では、穿刺抵抗も大きくなることから針管にゆがみが生じるなど、実際の穿刺では理想的に真っ直ぐ平行に穿刺されるものではなく、穿刺時に針管がねじれ穿刺が難しくなることがある。また、平行な2本の穿刺針を一度に穿刺するため、その穿刺は、各々の穿刺針の中心軸を把持して真っ直ぐ穿刺されるのとは違い、軸からずれた不安定な押圧の穿刺となることは避けられず、針先にはブレが生じ、その穿刺軌道は、本発明者による穿刺試験によると互いの針管が開く方向(ハの字型)に向かう傾向があり、このようなねじれや広がりにより最悪の場合には、胃内部でのワイヤーによる縫合糸の受け渡しに齟齬をきたす懸念がある。
また、例えば肋骨弓近傍への穿刺では、肋骨を避けて穿刺針を湾曲させての穿刺をしたい場合があるが、前記従来の器具では湾曲操作に2本の針管が追従することができず、無理に曲げて穿刺しようとしても意図する穿刺が難しいといった問題がある。
更に、縫合糸をワイヤー先端に引っ掛けたのち、縫合糸把持用穿刺針に引き込むさいに、穿刺針の刃先(あご部)にあたり縫合糸を切断してしまう懸念、また、内視鏡下に観察しながらの穿刺とはいえ、穿刺のし難さから、必要以上の押圧により一気に深く穿刺されてしまい、胃の後壁まで穿刺してしまう懸念もある。
そこで、本発明は、胃瘻造設術に先立ち胃壁と腹壁を縫合糸により一時的に縫合するための胃壁固定器具において、2本の針を同時に平行に穿刺するさい、針管にねじれや広がりが生じにくい安定した穿刺ができ、また、縫合糸の切断や深すぎる穿刺などの不都合が生じにくい安全で確実な穿刺ができる、穿刺性能と使い勝手に優れた器具を提供することを課題とした。
本発明の胃壁固定器具は、先端を環状に形成し、基部をワイヤー基に接続したワイヤー内挿されるワイヤー用穿刺針と、該ワイヤー用穿刺針と所定の間隔を設けて平行に配置される縫合糸の通路となる縫合糸用穿刺針と、前記2つの穿刺針の基部を含み把持部として一体に形成するホルダーと、該ホルダーより針先側に位置し、前記2つの穿刺針を貫通する摺動孔を設けた体表当接板と、該体表当接板を先端部として、前記ホルダーを貫通して突出させ、ホルダーに相対して可動可能に設けるスライダーとを備えて構成し、該スライダーは、ワイヤー用穿刺針と縫合糸用穿刺針とを隔てる中間の位置に平行して設ける平板なプレートとして形成し、前記ワイヤー用穿刺針からのワイヤーの突出長、及び、突出方向の規制手段として、前記ホルダーの側面にはスリットを設け、前記ワイヤー基の所定の位置には該スリット内を摺動する突起を設けて構成し、前記スリットには前記突起を留め置く係止部を備えて形成した。
そして、前記スライダーの側面に波型に連続する凹凸部を設け、ホルダーの対応する位置に前記凹凸部と係合する係合部を設け、前記ホルダーとスライダーを相対して可動するとき、該凹凸部と係合部は摺動可能で、かつ、所望の位置で咬合保持可能に形成される。
また、前記ホルダーに備える係合部は、凹凸部に沿ってホルダーの外方に拡縮可能な弾性を備えて形成される。
また、各部は次の通りに形成、あるいは、構成することが好ましい。
・前記スライダーには、前記体表当接板からの穿刺針の突出長さを視認可能な目盛りを備える。
・前記ホルダーは、ワイヤー用穿刺針と縫合糸用穿刺針の基部を含み、把持部、及び、該把持部より外方に突出する翼部を一体化して備える。
・前記ホルダーには、縫合糸用穿刺針と内腔を連通する穿刺針針管より大きく開口される縫合糸挿入部を備え、該挿入部の内腔はテーパー状に形成される。
・前記ホルダー、あるいは、翼部には、穿刺針の穿刺時に一時的に縫合糸を留め置く縫合糸留止部を備え、該縫合糸留止部は、縫合糸の可動を許容する状態と可動を留め置く状態とを採ることのできる可変部として形成する。
・前記先端を環状に形成したワイヤーは、ワイヤー用穿刺針の内腔に環状を閉じた状態で収納し、摺動して先端から突出したさいに環状のワイヤーの開口部は、前記縫合糸用穿刺針の針管先端の延長上に位置するように形成する。
・前記スリットに備える係止部として、ワイヤー突出前の突起を留め置く第一の係止部をスリットの後端部に備える
・前記スリットに備える係止部として、ワイヤー突出後、引き戻したさいに前記突起を留め置く第二の係止部をスリットの側面に凹設して備え、該第二の係止部はスリットの後端部より僅かに針管側に位置させて設ける。
・前記スリットに備える係止部として、ワイヤーを突出したさいに前記ワイヤー基の突起を留め置く第三の係止部をスリットの対向する両側面に凹設して備え、該第三の係止部はスリット先端部より僅かに基側に位置させて設ける。
・前記体表当接板は、スライダーと一体に形成される。
・前記体表当接板は、体表に接触する面に中空の空間が形成される。
・前記体表当接板の空間内に、前記ワイヤー用穿刺針及び縫合糸用穿刺針の針カバーを装着する嵌合部を備える。
・前記ワイヤー用穿刺針または縫合糸用穿刺針の針管には、穿刺の長さを予め設定可能なメルクマールを備え、対応するスライダー面にはメルクマール設定用の目盛りを備える。
(作用)
前記手段の胃壁固定器具では、スライダーを2つの穿刺針を隔ててホルダーの中間に位置させた平板なプレート状としたことで、該スライダーが体表当接板とT字を形成する安定した形状となり、また、面積のある面構造となることで器具全体の剛性が高まり、2本の穿刺針に効率よく穿刺押圧が伝わることで、穿刺針の不用意な曲がりやゆがみを抑えることができる。これにより、スライダーに沿ってホルダーを前進させて、穿刺針2本を同時に穿刺していくさいに、穿刺針のブレを防止して安定させる役割を担う体表当接板を体表上の所望位置に安定して保持することができ、穿刺のバランスや直進性が向上するなど穿刺の安定性を高めることができる。
また、例えば、肋骨弓近傍の骨を避けて、湾曲させて穿刺をしたい場合など、スライダーの平板な面に対して前後する方向への曲げであれば、前記剛性の高さや穿刺針が不用意に曲がり難い構成により、穿刺針とスライダー及び体表当接板との動作に対する追従性が良好であるため、スライダーと2本の穿刺針が連動し同一方向に曲がり、湾曲に伴い体表当接部に対して穿刺針2、4がスライドするさいに抵抗がかかり難くスムーズな動きが可能になる。
また、スライダーの側面に凹凸部を設け、ホルダーの係合部と咬合摺動させての穿刺となることにより、穿刺のさいに咬合によるカチカチとした抵抗があることで、一度に深く穿刺してしまうことを防止し、穿刺の程度を感知しながらの穿刺とすることができ、また、穿刺を留めたい位置で留めておくことができる。また、ホルダーの係合部が外方に拡縮可能なため、前記凹凸部との摺動が滑らかで穿刺時に必要以上の抵抗となることが無い。更に、スライダーに穿刺針の突出長が分る目盛りを備えると、体表からの針先の長さが外部から視認することができ、ワイヤー用穿刺針または縫合糸用穿刺針の針管にメルクマールを備えると、予め穿刺の長さを設定することができる。
更に、ホルダーが穿刺針の基部、把持部、及び、翼部を備えた一体構造とすると部品点数が少ない製造容易なものとなり、翼部を備えることで、ホルダーの把持が安定し、穿刺のさい押圧がかけやすい使い勝手が良好なものとなる。
また、ホルダーに縫合糸用穿刺針と内腔を連通する大きく開口されたテーパー状の縫合糸挿入部を備えると、縫合糸の挿入が容易となる。また、ホルダーまたは翼に縫合糸留止部を備えると、穿刺針穿刺のさいなどに一時的に所望の位置で縫合糸を留めておくことができ、縫合糸の意図しない前後退を防止することができる。
更に、ワイヤーを突出したさい、先端に環状を形成したワイヤーの開口部が縫合糸用穿刺針の針管先端の延長上に位置することによりワイヤーによる縫合糸の掴持(引っ掛け)を容易にすることができる。また、ワイヤー基側面の所定の位置に突起を、一方、ホルダーに前記突起と係合するスリット、及び、該スリットの端部に第一の係止部を備えると、ワイヤー及びワイヤー基の動作が規制され、ワイヤーの曲がり方向(突出の方向)を一定に保持しておくことができ、また、出長さを一定にあるいは調整することができる。更に、ワイヤーを引き戻したさいに、突起を留め置く第一の係止部より先端側に位置する第二の係止部を備えると、ワイヤーの先端部の位置をワイヤー突出前は完全に針管内部に収容して置き、引き戻した際はワイヤー用穿刺針の刃先(あご部)より僅かに突出した位置に置くことにより、穿刺針の刃先への縫合糸の接触による切断を防止することができる。
また、ワイヤーを突出させたさいに前記突起の位置となるスリット先端部より僅かに基側に、横方向両側に凹設する第三の係止部を備えると、例えば穿刺針を曲げて穿刺する場合などにおいて、万一、ワイヤーの突出方向がずれてしまっても、該第三の係止部の位置でワイヤー基を左右どちらかに回動することによりワイヤー突出方向を微調整することができる。
加えて、体表当接板をスライダーと一体に形成されると部品点数が少ない製造容易なものとすることができる。また、体表当接板の底面に凹状の空間を形成すると、板状の当接板に比較して体表への接地性が良好となり、また、当接部に空間を形成することで当接板が大きくなるため器具の剛性を高め針管穿刺時の穿刺の直進性及び安定性を向上させることができる。更に、空間内に針カバーの嵌合部を備えると汎用の針カバーにより針先を保護することができる。
前記手段の胃壁固定器具よると、前記作用のように剛性が高く、穿刺の安定性が高いことにより、胃内部に2本の針を同時に穿刺するさい、穿刺の直進性が向上し針管のねじれや広がりが生じにくい。
また、縫合糸の切断や深すぎる穿刺などの不都合が生じにくい安全な穿刺ができる固定器具を提供することができる。
更に、部品点数を少なくすることなどにより構造が複雑にならない製造容易な器具を提供することができる。
本発明の第一の実施の形態の胃壁固定器具を示す全体構成図。 前記形態の操作手順の一部段階をワイヤー用穿刺針側から見た側面図。 前記操作手順の段階に対応するホルダー部分を示す拡大図。 本発明の別の実施の形態のホルダー部分を示す拡大図。 前記第一の形態の縫合糸留止部を説明する全体図、及び、拡大図。 前記形態の穿刺針穿刺前後を縫合糸用穿刺針側から見た側面図。 前記形態の穿刺針穿刺後ワイヤー及び縫合糸を突出させた状態の正面図。 前記穿刺針穿刺後のホルダーとスライダー部分のD−D断面図。 前記形態を底面側から見た穿刺針穿刺前及びワイヤーによる縫合糸掴持後の斜視図。 前記形態の器具の湾曲可能方向を示す説明図 本発明の第二の実施の形態で、体表当接板を板状プレートで形成した全体構成図。
以下、本発明の胃壁固定具の実施の形態につき図面を参考に詳細に説明する。
図1は、第一の実施の形態の全体構成図を示し、Aが縫合糸用穿刺針側、Bがワイヤー用穿刺針側から見た、穿刺針穿刺後にワイヤー及び縫合糸を突出させた状態を示している。
本形態の胃壁固定器具は、経内視鏡的胃瘻造設術(PEG)のさいに胃内部に胃瘻チューブを導入するのに先立ち、チューブ導入を容易にかつ安全に行えるように、導入予定部分を挟んで両側の部位を腹壁と胃壁が接触する状態に縫合糸により固定するための器具で、縫合糸を体外から胃内部に導入し、胃内部を通し再び体外に取り出して、体外で糸を縫合するための縫合糸誘導器具として専ら用いられる。
そして、本器具は、次の各部により構成される。
・先端を環状10に形成したワイヤー1と、該ワイヤー1の基端部に接続されるワイヤー基11。
・前記ワイヤー1を内挿する、先端に刃先21を備えたワイヤー用穿刺針2。
・前記ワイヤー用穿刺針2と平行に配置し、かつ、先端を同一の長さに揃えた縫合糸3の通路となる、刃先41を備えた縫合糸用穿刺針4。
・前記ワイヤー用穿刺針2及び縫合糸用穿刺針4の針基52(穿刺針接着部)を含み、把持部及び操作部として前記2本の穿刺針2、4を同時に穿刺するために一体に形成されたホルダー5。
・該ホルダー5から外方に突出して設け、穿刺のさいの把持や操作性を向上する翼6。
・前記ワイヤー用穿刺針2と縫合糸用穿刺針4を隔てる中間の位置に平行して配置され、前記ホルダー5の中間部を貫通して、また、相対して摺動可能に設ける平板なプレートからなるスライダー7。
・前記ホルダー5より針先側に位置し、2本の穿刺針2、4を貫通して摺動可能に設ける前記スライダー7の先端部を形成する体表当接板8より基本構成される。
次に、上記各部に付き詳細に説明する。
ワイヤー1は、医療用器具として一般的なスネアと類似する構成で、弾性復元力を有する金属線の先端部を環状10に癖付けして形成され、ワイヤー用穿刺針2の内腔に位置するときは環状部10が押し潰されて収納されており、後記するワイヤー基11の操作により胃内部で穿刺針2から突出されると弾性復元力により元の環状10を形成する。また、該環状部10は、ワイヤー1のストレート部から開口面が上方を向くようにほぼ直角に曲げて癖付けされており、穿刺針2から突出されると、前記環状部10が開くと共に曲がり形状が復元され、環状の開口部10が縫合糸用穿刺針4の針管の延長上に配置されるように構成されている。一方、ストレート部の端部はワイヤー基11に接続される。
ワイヤー基11は、後記するホルダー5と摺動してワイヤー1を出没させる摺動筒部112と、該摺動筒部112の端部に設け出没操作の操作部となる把持部111、及び、摺動筒部112の所定位置に設け、前記ワイヤー出没動作のさいに後記するホルダー5の凸部摺動スリット55と係合し、ワイヤー1の突出の長さ、及び、突出方向の動作を規制する凸部113より構成される。
ワイヤー用穿刺針2は、内腔に前記ワイヤー1を出没自在に収容する先端部に刃先21を形成したステンレス管で、本例においては有効長90mmとして形成した。
縫合糸用穿刺針4は、胃内部に縫合糸3を挿入するための通路となり、先端部に刃先41を形成したステンレス管で、前記ワイヤー用穿刺針2と所定の間隔(本例においては10mm)で平行に、かつ、先端部を揃えて同じ長さ(本例では90mm)に形成した。
そして、ワイヤー用穿刺針2の刃先21と縫合糸用穿刺針4の刃先41は互いに刃面が向き合うように形成されており、ワイヤー環状部10により縫合糸3を掴持したさい、縫合糸が穿刺針刃先21、41への接触により破損、切断されることを防止している。
ホルダー5は、前記ワイヤー用穿刺針2及び縫合糸用穿刺針4の基部を接続する針管接着部52と、前記2本の穿刺針を同時に穿刺できるように一体に形成される把持部となるホルダー本体51とを樹脂により一体形成して構成し、ホルダー本体51には縫合糸用穿刺針4と連通する縫合糸3の挿入口となる縫合糸挿入孔53、後記するスライダー7を貫通するスライダー通路の両側面に設ける、該スライダー7の凹凸部71と咬合して摺動する突起部を含む係合部54、及び、前記縫合糸挿入孔53のスライダー通路を挟んで相対するワイヤー1及びワイヤー基11を収容するワイヤー基挿入孔56を設け、該ワイヤー基挿入孔56の側面には、前記ワイヤー基11の動作を規制する前記ワイヤー基11の凸部113と係合する凸部摺動スリット55を備えて形成する。
縫合糸挿入孔53は、縫合糸用穿刺針4と内腔を連通した貫通孔で、開口部は縫合糸3を挿入しやすいように、穿刺針より大きな開口孔を設けると共にホルダー側面を切り欠いた大きな開口面として形成し、通路は縫合糸穿刺針4の内腔に向け縫合糸3が引掛りなく挿入できるようにテーパー状として形成される。
スライダー7の凹凸部71と咬合し摺動する係合部54は、該凹凸部71の凹部に咬合する突起を備え、該突起が凹凸部71に沿って摺動するように、また、ホルダー5の外方に拡縮可能な弾性を持たせるため、該突起を挟んで両側に切込み541を設け、係合部54を細径な棒状とし、ホルダー本体51と独立して前記拡縮可動する構成とした。
ワイヤー基挿入孔56はワイヤー用穿刺針2と内腔を連通した貫通孔で、ワイヤー基11の摺動筒部112が内挿される。
凸部摺動スリット55は、ワイヤー基11の凸部113と協働してワイヤー用穿刺針2からのワイヤー1の出没動作を規制するためのもので、ワイヤー1の出長さに適合する長さ(本例では、約30mm)で、凸部113が摺動可能な幅(本例では、約1.6mm)の溝で、基端側の端部には、ワイヤー1突出前の穿刺針2収納時にワイヤー基11の凸部113を保持しワイヤー1の突出を留め置くスリット終端部に置く第一の係止部551と、該第一の係止部551より僅かに先端側に位置し、ワイヤー1突出後縫合糸3を掴持して引き戻したさいの凸部113の係止部となる第二の係止部552を備えて形成した。一方、ワイヤー1突出時は、凸部113はスリット55の先端部554に位置される。
翼6は、ホルダー5の先端側にホルダー本体51から外方に突出して、該ホルダー5と一体に形成され、穿刺針2、4穿刺のさいにホルダー5と共に把持部となる。また、翼6には、穿刺針2、4穿刺のさいなどに縫合糸用穿刺針4からの縫合糸3の抜け等を防止する、一時的に縫合糸3を挟み込んで留めて置く縫合糸留止部61を備えた。そして、該縫合糸留止部61が縫合糸3を留めておく状態と、縫合糸3を可動可能な状態とに切替えできる可変機能を備えて形成した。
スライダー7は、平板で、曲げ弾性係数の大きい、例えばポリカーボネート等の樹脂製プレートにより形成し、ワイヤー用穿刺針2と縫合糸用穿刺針4との間に平行に、該2本の穿刺針を隔てるように広い面を穿刺針2、4に対面させて、また、ホルダー5を2分する中間位置に貫通させて配置し、該ホルダー5と相対的に摺動する態様で形成される。そして、両側面(狭い面)には波型に連続する凹凸部71を設け、前記ホルダー5の係合部54と咬合しての摺動、及び、所望の位置で咬合保持可能としている。また、広い面の少なくとも一方(本例においては、縫合糸穿刺針4に対面する面)には、後記する体表当接板8からの穿刺針2、4の突出の長さを視認することができる目盛り72を設けて形成した。
体表当接板8は、穿刺針2、4穿刺のさいに、穿刺針の曲がりや開きを防止するため、体表に当接して保持し穿刺を安定させるための板状部材で、スライダー7の先端部に該スライダーの広い面に垂直に突出させ、該スライダー7とT字形状となるように樹脂(本例においてはポリカーボネート)により一体的に形成される。そして、板面にワイヤー用穿刺針2と縫合用穿刺針4が貫通し摺動する穿刺針貫通孔81と、スライダー7と板面のつながりを安定させるための筋交い状の補強部82を備えて構成する。
次に、本形態の胃壁固定器具の操作及び動作に付き説明する。
図2は、本形態の操作手順の一部段階をワイヤー用穿刺針側から見た側面図で、Aが穿刺針穿刺前、Bが穿刺針穿刺後、ワイヤーを突出させた状態、Cが縫合糸掴持後、ワイヤー用穿刺針内にワイヤーを収納した状態を示しており、図3は、前記図2のホルダー部分をそれぞれ拡大した図を示している。(図3のA〜Cは、図2のA〜Cの状態と適合している。)
穿刺針2、4穿刺前、ホルダー5はスライダー7の上限位置に保持され、穿刺針の刃先21、41は、体表当接板8より10mm予め突出されている。また、ワイヤー1はワイヤー用穿刺針2内に収納されておりワイヤー基11はいっぱいにひかれた位置にあり、そのさい、ワイヤー基11の凸部113は凸部摺動スリット55の終端部となる第一の係止部551に位置される。尚、第一の係止部551は、スリット側面の内側に僅かに凸設する突起とその対面に僅かに凹設する凹みにより保持されて係止部として機能している。(図2A、図3A参照)
また、使用前に縫合糸3は縫合糸用穿刺針4の内腔に刃先41から突出しない程度に挿入されて準備される。
前記穿刺針穿刺前の図Aの状態から、ワイヤー1を突出させた図Bの状態への手順は次の通りとなる。
1.体表当接板8から予め10mm突出しているワイヤー用穿刺針2及び縫合糸用穿刺針4の先端を体表の所定の目的位置に、同時に平行に穿刺し、体表当接板8を体表に当接する。尚、以下の操作は内視鏡画像を確認しながらの操作となる。
2.体表当接板8が動かないようにスライダー7を保持しながら、ホルダー本体51及び翼6を把持して穿刺針2、4を前進させ、該穿刺針2、4を腹壁、胃壁を貫通させ胃内まで刺入する。この穿刺のさい、スライド7の連続する凹凸部71とホルダー5の突起をもつ係合部54が咬合しながら穿刺されるため、凹凸が程よい抵抗となり一度に深く穿刺されることを防止している。
3.穿刺針2、4の先端が胃内部まで刺入されたら、ワイヤー基11を凸部摺動スリット55に沿って前進させ、ワイヤー1の先端部(ワイヤー環状部10)をワイヤー用穿刺針2から突出させる。このとき、ワイヤー基11の凸部113は凸部摺動スリット55の先端部554に位置される。尚、ワイヤー環状部10は前述されるように、針管軸に対してほぼ直角に、開口部を縫合糸用穿刺針4の針管軸下方に位置するように突出され、この設定は、凸部摺動スリット55、凸部113の規制により変わってしまうことが無い。(図2B、図3B参照)
4.ワイヤー1を突出させたら、縫合糸穿刺針4内にセットしてある縫合糸3を前進させ、穿刺針4先端から突出させ、更に、ワイヤー環状部10の開口部から突出するまで進める。
5.縫合糸3の先端がワイヤー環状部10から突出したら、ワイヤー基11を引き戻すことで、ワイヤー環状部10の最先端部に縫合糸3を掴持した状態でワイヤー1をワイヤー用穿刺針2内に引き込む。このとき、ワイヤー基11の凸部113は凸部摺動スリット55の凸部留め部となる第二の係止部552まで戻される。前述しているように第二の係止部552は、第一の係止部551より僅かに穿刺針側に位置し、縫合糸3を掴持したワイヤー5の最先端部がワイヤー用穿刺針2内部に完全に収納されないことで、穿刺針2の刃先21の顎部により縫合糸3が損傷するのを防止している。そして、凸部113を、前記位置を維持させるためワイヤー基11を僅かに回動させスリット側面に凹設する凹み部に位置させる。(図2C、図3C参照)
6.この状態で穿刺針を抜去すると、縫合糸3は、腹壁、胃壁を貫通し胃内部を通して体外に取り出され、該縫合糸3の両端部を体外で縫合することにより腹壁と胃壁を接触させて固定することができる。
以上の操作が胃瘻チューブを導入する位置を挟み少なくとも2箇所で行われる。
図4は、前記実施の形態とは別の形態のホルダー部分の拡大図で、穿刺針からワイヤーが突出されたときの状態を示し、Aが通常位置での係止、Bが第三の係止部による係止を示している。
前記形態の器具は、前記ワイヤー基11の凸部113と、ホルダー5のスリット55によりワイヤー1の突出方向が変わらないように規制されており、ワイヤー用穿刺針2からワイヤー1が突出したさい凸部113はスリット先端部554に位置して、ワイヤーの開口部11は縫合糸用穿刺針4の針管軸下方に開口されるように設定されている。
しかし、例えば、穿刺針2、4を湾曲させて穿刺する場合などでは、2本の穿刺針の間隔が広がったり、縮まったりしてワイヤー1の突出方向が僅かにずれてしまう可能性が否定できない。
本形態のホルダーは、そのような万一の場合の対応として備えるもので、スリット55の先端部554から僅かに基側に戻した位置のスリット55側面左右両側に、対向するようにワイヤー基11の凸部113と係合する第三の係止部555を凹設して形成した。
本形態では、ワイヤー1を突出さて突出方向がずれているとき、ワイヤー基11を僅かに引き戻し、左右いずれかに回動すると、凸部113が第三の係止部555を移動し、該第三の係止部の幅の範囲でワイヤー1の突出方向を微調整することができるものとなっている。
また、本形態においては、第二の係止部552と平行にわずかな隙間を設けて係止逃げ溝553を凹設することで、第二の係止部552の入り口が開きやすく凸部113が嵌入しやすくしている。
図5は、前記第一の実施の形態の縫合糸留止部を説明するもので、Aが縫合糸をセットした穿刺前の状態の全体図、Bが縫合糸留止部の拡大図で、B−1が留止状態、B−2が開放状態を示している。
縫合糸3は穿刺針の穿刺に先立ち、縫合糸挿入孔53から縫合糸用穿刺針4内に予めセットされるが、穿刺操作中の縫合糸3の抜けやずれを防止するため翼6のワイヤー用穿刺針2側に設けた縫合糸留止部61に一時的に掛止めて置かれる。
該縫合糸留止部61は、翼6のワイヤー用穿刺針2側の側面の中央部分を一部切欠き、該切欠きの内部に設置しているが、留止部61の一端を切欠き部分の一断面に接続し、他端は切り離されて、翼6の切欠き部分の断面と隙間を形成可能に形成される。そして、前記一端の接続部分を支軸として可動可能とし、翼6と平行に位置させるとき、翼6の切欠き断面と縫合糸留止部61の他端部はほぼ接触状態となることで縫合糸3を挟み込み留止可能で(図4B−1参照)、縫合糸留止部61を下方に可動し、翼6と斜めに位置させると翼6の切欠き面と縫合糸留止部61の他端部は接触状態を解き隙間が形成されることで留止状態を解く(図4B−2)構造としている。
図6は、本形態の穿刺針穿刺前後を縫合糸用穿刺針側から見た側面図で、Aが穿刺針穿刺前、Bが穿刺針穿刺後の状態を示している。
穿刺針2、4穿刺前は、前記の通り、縫合糸3は縫合糸挿入孔53から縫合糸用穿刺針4内に挿入セットされ、ホルダー5はスライダー7の上端に位置し、穿刺針2、4は体表当接板8から予め10mm突出されているが、スライダー7の広い面の上方側には、体表当接板8からの穿刺針2、4の突出の長さ(穿刺の深さ)を視認することができる穿刺深さ視認目盛り721が設けられ、ホルダー5の対応する位置(本例においては、縫合糸挿入孔53の上方端部)に、該目盛り721の位置を示す目盛り視認指標57が設けている。一方、スライダー7面の下方側には、予め穿刺針2、4の体表当接板8からの突出の長さ(穿刺の深さ)を設定しておく穿刺深さ設定目盛り722が設けられ、縫合糸用穿刺針4には、該穿刺深さを設定するメルクマール9を穿刺針4に摺動可能に設け、所望の穿刺深さの位置に設定している。
そして、穿刺前の穿刺深さ視認目盛り721は、予めの突出の長さとなる10mmを示しており、メルクマール9は穿刺深さ設定目盛り722の所望の位置(本例では50mm)にセットされる。この状態で穿刺針を穿刺することにより設定した深さに正確に穿刺すること、及び、それを外部から容易に視認することができる。尚、手技は内視鏡画像を確認しながらの操作となることから、穿刺深さ設定目盛り722及びメルクマール9は必要に応じて設けられれば良い。
図7は、本形態の胃壁固定器具の正面図で、穿刺針穿刺後ワイヤー及び縫合糸を突出させた状態を示している。
前述されたように穿刺針2、4穿刺後、胃内部に突出されるワイヤー1は、ワイヤー用穿刺針2とほぼ直角に環状部10が突出される様に癖付けされているが、同時に環状部10の開口部は縫合糸用穿刺針4の針軸の真下に位置するように方向付けされ、また、環状部10の根元側は、該環状部10が縫合糸用穿刺針4の先端に接触しないように下方斜め方向に癖付けされる。
これにより、ワイヤー1の突出後、縫合糸挿入部53から縫合糸3を送り出すことで縫合糸用穿刺針4の先端より突出した縫合糸3は、ワイヤー環状部10の開口部を自然に通過することができる。
図8は、前記図7の穿刺針穿刺後のD−D断面図のホルダーとスライダー部分を示している。
繰り返しになるが、プレート状に形成されたスライダー7の側面には、波状に連続する凹凸部71が設けられ、一方、該スライダー7を貫通して摺動するホルダー5には、前記凹凸部71と咬合する内側に凸設される突起を備える係止部54が設けられ、該係止部54が前記凹凸部71に沿ってホルダー5の外方に拡縮可能となるように、係止部54の両側に切込み541を設け、該係止部54のみがホルダー本体51から独立して拡縮可動できるような構造となっている。
このように凹凸部による咬合摺動しての穿刺とすることにより、凸部を乗り越えるさいに程よい抵抗が生じることにより、一度に深く穿刺してしまうことによる不都合を解消することができる。
図9は、本形態の胃壁固定器具を底面側から見た斜視図で、Aが穿刺針穿刺前、Bがワイヤーにより縫合糸を保持した後ワイヤーを収納した状態を示している。
本形態においては、スライダー7と体表当接板8は樹脂により一体形成され、該体表当接板8はスライダー7の広い面側にT字状に張り出した適当な面積を備えるプレートとして形成されるが、プレート面は所定の厚みをもち、体表への当接面となる底面には凹んだ空間83を備えて構成した。このように、体表当接部8を厚く形成することにより器具全体の剛性が高くなり、また、穿刺針との接触面積が大きくなることで、穿刺の安定性を向上することができ、また、底面に空間83を設けることにより、単にプレート状の体表当接面に比較して、人体への接触において密着性が良く、また、凹凸により滑り難くいなど設置状態を安定することができる。また、該空間83内に汎用の針カバーを取り付け可能な形状の針カバー嵌合部84を備えることにより、予め突出させて設ける穿刺針に対して特殊な保護カバーを使用することなく、汎用の単なる筒状の針カバーを用いることができる。
図9のBは、前記、ワイヤー1と縫合糸3を突出させた図6の後、縫合糸3をワイヤー環状部10で掴持した状態でワイヤー用穿刺針2の内腔にワイヤー環状部10を引き込んだ状態を示しており、縫合糸3は縫合糸用穿刺針4からワイヤー用穿刺針2に架け渡された状態となる。このときに、ワイヤー用穿刺針2の刃先21と縫合糸用穿刺針4の刃先41が内側に向き合った状態であることから縫合糸3が刃先に接触して損傷することを防止している。
そしてこの状態で穿刺針2、4を胃内部から抜去することにより縫合糸3は腹壁、胃壁を貫通し、胃内を通って再び体外へと取り出されることになる。
図10は、本形態の胃壁固定器具の作用のひとつを説明するための説明図である。
本形態の器具によると、剛性の高さなどにより穿刺針の穿刺性が優れていることは前述の通りであるが、更に、例えば、肋骨弓近傍へ骨を避けて湾曲して穿刺する場合、スライダー7を曲げ弾性係数の大きなポリカーボネートによる平板なプレートとすることにより、2本の穿刺針2、4よりもスライダー7の曲げ強さを高くでき、湾曲に対し穿刺針2、4やスライダー7が折れることなく該スライダー7の面に対して前後する方向(図10の矢印方向)へ曲げることが可能となる。そして、前述されたように、剛性が高い安定した形状保持が可能な構成により、スライダー7、穿刺針2、4及び体表設置部8のそれぞれの追従性が良好であり、スライダー7と2本の穿刺針2、4が連動して同一方向に曲がり、湾曲に伴い体表当接部8に対して穿刺針2、4が可動するさいに抵抗がかかりにくくスムーズな動きが可能となることで、前記湾曲しての穿刺に適用することができる。
図11は本発明の別の実施の形態の胃壁固定器具で、体表当接板を板状プレートとした形態を示している。
体表当接板8を厚みが少なく、平板状プレートとした場合、前記第一の実施の形態の厚く形成された体表当接板と比較すると、前記のように体表への当接面に凹みがないことから体表への設置安定性は劣り、また、剛性が低下することで穿刺針の穿刺性も若干悪く、針管先端の間隔も広がりやすい傾向となるが、穿刺針2、4と穿刺針貫通孔81との接触面積が小さくなることから穿刺針穿刺時のスライダー7の摺動をスムーズにすることができ、穿刺を容易にすることができる。
このように、双方に利点、欠点があることから状況により、好ましい形態を選択すれば良い。
1. ワイヤー
10. ワイヤー環状部
11. ワイヤー基
111.把持部
112.摺動筒部
113.突起
2. ワイヤー用穿刺針
21. 刃先
3. 縫合糸
31. 端部
4. 縫合糸用穿刺針
41. 刃先
5. ホルダー
51. ホルダー本体
52. 針管接着部
53. 縫合糸挿入孔
54. 凹凸部係合部
541.切込み
55. 突起摺動スリット
551.スリット終端部(第一の係止部)
552.突起留め部(第二の係止部)
553.係止逃げ溝
554.スリット先端部
555.先端突起留め部(第三の係止部)
56. ワイヤー基挿入孔
57. 目盛り視認指標
6. 翼
61. 縫合糸留止部
7. スライダー
71. 凹凸部
72. 目盛り
721.穿刺深さ視認目盛り
722.穿刺深さ設定目盛り
8. 体表当接板
81. 穿刺針貫通孔
82. 補強部
83. 裏面空間
84. 針カバー取付け部
9. メルクマール

Claims (16)

  1. 基部をワイヤー基に接続し先端を環状に形成したワイヤー内挿されるワイヤー用穿刺針と、
    該ワイヤー用穿刺針と所定の間隔を設けて平行に配置される縫合糸の通路となる縫合糸用穿刺針と、
    前記2つの穿刺針の基部を含み把持部として一体に形成するホルダーと、
    該ホルダーより針先側に位置し、前記2つの穿刺針を貫通する摺動孔を設けた体表当接板と、
    該体表当接板を先端部として、前記ホルダーを貫通して突出させ、ホルダーに相対して可動可能に設けるスライダーとを備えて構成し、
    該スライダーは、ワイヤー用穿刺針と縫合糸用穿刺針とを隔てる中間の位置に平行して設ける平板なプレートとして形成し、
    前記ワイヤー用穿刺針からのワイヤーの突出長、及び、突出方向の規制手段として、前記ホルダーの側面にはスリットを設け、前記ワイヤー基の所定の位置には該スリット内を摺動する突起を設けて構成し、
    前記スリットには前記突起を留め置く係止部を備えることを特徴とする胃壁固定器具。
  2. 前記スライダーの側面に波型に連続する凹凸部を設け、ホルダーの対応する位置に前記凹凸部と係合する係合部を設け、前記ホルダーとスライダーを相対して可動するとき、該凹凸部と係合部は摺動可能で、かつ、所望の位置で咬合保持可能な請求項1の胃壁固定器具。
  3. 前記ホルダーに備える係合部は、前記凹凸部に沿ってホルダーの外方に拡縮可能な弾性を備える請求項2の胃壁固定器具。
  4. 前記スライダーには、前記体表当接板からの穿刺針の突出長さを視認可能な目盛りを備える請求項1乃至3のいずれかの胃壁固定器具。
  5. 前記ホルダーは、ワイヤー用穿刺針と縫合糸用穿刺針の基部を含み、把持部、及び、該把持部より外方に突出する翼部を一体化して備える請求項1乃至4のいずれかの胃壁固定器具。
  6. 前記ホルダーには、縫合糸用穿刺針と内腔を連通する穿刺針針管より大きく開口される縫合糸挿入部を備え、該挿入部はテーパー状に形成される請求項1乃至5のいずれかの胃壁固定器具。
  7. 前記ホルダー、または、翼部には、穿刺針の穿刺時に一時的に縫合糸を留め置く縫合糸留止部を備える請求項1乃至6のいずれかの胃壁固定器具。
  8. 前記縫合糸留止部は、縫合糸の可動を許容する状態と可動を留め置く状態とに切替え可能な請求項7の胃壁固定器具。
  9. 前記先端を環状に形成したワイヤーは、ワイヤー用穿刺針の内腔に環状を閉じた状態で収納し、摺動して先端から突出したさいに環状のワイヤーの開口部は前記縫合糸用穿刺針の針管先端の延長上に位置するように形成する請求項1乃至8のいずれかの胃壁固定器具。
  10. 前記スリットに備える係止部として、ワイヤー突出前の突起を留め置く第一の係止部をスリットの後端部に備える請求項1乃至9のいずれかの胃壁固定具。
  11. 前記スリットに備える係止部として、ワイヤー突出後、引き戻したさいに前記突起を留め置く第二の係止部をスリットの側面に凹設して備え、該第二の係止部はスリットの後端部より僅かに針管側に位置させる請求項1乃至請求項10のいずれかの胃壁固定器具。
  12. 前記スリットに備える係止部として、ワイヤーを突出したさいに前記ワイヤー基の突起を留め置く第三の係止部をスリットの対向する両側面に凹設して備え、該第三の係止部はスリット先端部より僅かに基側に位置させる請求項1乃至11のいずれかの胃壁固定器具。
  13. 前記体表当接板は、スライダーと一体に形成される請求項1乃至12のいずれかの胃壁固定器具。
  14. 前記体表当接板の体表に接触する面に中空の空間を形成する請求項1乃至13のいずれかの胃壁固定器具。
  15. 前記体表当接板の空間内に、前記ワイヤー用穿刺針及び縫合糸用穿刺針の針カバーを装着する嵌合部を備える請求項14の胃壁固定器具。
  16. 前記ワイヤー用穿刺針、または、縫合糸用穿刺針の針管には、穿刺の長さを予め設定可能なメルクマールを備え、対応するスライダーの面にはメルクマール設定用の目盛りを備える請求項1乃至15のいずれかの胃壁固定器具。
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