以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
(遊技機1の構成)
まず、図1乃至図3を参照して、遊技機1の構成について具体的に説明する。図1は、本発明の実施形態における遊技機1の正面図の一例である。また、図2は、本発明の実施形態におけるガラス枠を開放させた遊技機1の斜視図の一例である。また、図3は、本発明の実施形態における遊技機1の裏面側の斜視図である。
遊技機1は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠60と、その外枠60と回動可能に支持されたガラス枠50とが備えられている(図1、図2参照)。また、外枠60には、遊技球200が流下する遊技領域6が形成された遊技盤2が設けられている。
ガラス枠50には、スピーカからなる音声出力装置32と、複数のランプ(LED)を有する枠用照明装置34bと、押圧操作により演出態様を変更させるための演出ボタン35と、少なくとも2方向(通常4方向)へ押圧操作が可能な十字キー36とが設けられている。
音声出力装置32は、BGM(バックグランドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)等を出力し、サウンドによる演出を行っている。また、枠用照明装置34bは、各ランプの光の照射方向や発光色を変更して、照明による演出を行うようにしたものであって複数の位置に設けられている。
演出ボタン35には、演出ボタン検出スイッチ35aが設けられており、この演出ボタン検出スイッチ35aが遊技者の操作を検出すると、この操作に応じてさらなる演出を実行することになる。同様にして、十字キー36にも、十字キー検出スイッチ36bが設けられており、遊技者が遊技機1へ所定の情報を入力することができるように構成されている(図6参照)。
特に、本実施形態では、演出ボタン35は、演出ボタン駆動モータ35bによって上下方向に移動することが可能に構成されている(図6参照)。
また、ガラス枠50には、回動操作されることにより遊技領域6に向けて遊技球を発射させる操作ハンドル3と、複数の遊技球を貯留する受け皿40が設けられており、この受け皿40は、操作ハンドル3の方向側に遊技球が流下するように下りの傾斜を有している(図2参照)。この受け皿40の下りの傾斜の端部には、遊技球を受け入れる受入口が設けられており、この受入口に受け入れられた遊技球は、玉送りソレノイド4bが駆動することにより、ガラス枠50の裏面に設けられた玉送り開口部41へ遊技球が1個ずつ送り出される。
そして、玉送り開口部41へ送り出された遊技球は、打出部材4cの方向に向けて下り傾斜を有している発射レール42により、発射レール42の下り傾斜の端部に誘導される。発射レール42の下り傾斜の端部の上方には、遊技球を停留させる停止するストッパー43が設けられており、玉送り開口部41から送り出された遊技球は、発射レール42の下り傾斜の端部で1個の遊技球が停留されることになる(図2参照)。
そして、遊技者が操作ハンドル3に触れることで、操作ハンドル3の内部に設けられているタッチセンサ3a(図6参照)が、操作ハンドル3と遊技者とが接触していることを検知する。その後、遊技者が操作ハンドル3を回動させると、操作ハンドル3に直結している発射ボリューム3bも回動し、発射ボリューム3bにより遊技球の発射強度が調整され、調整された発射強度で発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cが回転する。この打出部材4cが回転することで、打出部材4cにより発射レール42の下り傾斜の端部に貯留されている遊技球200が打ち出され、遊技球が遊技領域6に発射されることになる。
上記のようにして発射された遊技球は、発射レール42からレール5a、5b間を上昇して玉戻り防止片5cを超えると、遊技領域6に到達し、その後、遊技領域6内を自由落下する。このとき、遊技領域6に設けられた複数の釘や風車によって、遊技球は予測不能に落下することになる。
遊技盤2の遊技領域6内には、各種の入賞口(一般入賞口12、普通図柄ゲート13、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16、第2大入賞口17)と、画像表示装置31と、その画像表示装置31の表示領域を取り囲むようにして飾り部材7とが設けられている。
これに対して、遊技盤2の遊技領域6外には、第1特別図柄表示装置20と、第2特別図柄表示装置21と、普通図柄表示装置22と、第1特別図柄保留表示器23と、第2特別図柄保留表示器24と、普通図柄保留表示器25とが設けられている。
遊技領域6の左側下部には、遊技領域6の左側領域に向けて発射(所謂、左打ち)された遊技球が入賞(入球)可能であって、遊技領域6の右側領域に向けて発射(所謂、右打ち)された遊技球が入賞不能な3つの一般入賞口12が設けられており、遊技領域の6の右側下部には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な1つの一般入賞口12が設けられている。
ここで、各一般入賞口12には、遊技球の入賞(入球)を検出するための一般入賞口検出スイッチ12aが設けられている。そして、一般入賞口12への遊技球の入賞を検出すると、遊技球の払い出しを行うための払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、10個の遊技球)が払い出されることになる。
遊技領域6の中央下部には、左打ちされた遊技球が入賞可能であって、右打ちされた遊技球が入賞不能な始動領域を構成する第1始動口14と、左打ちされた遊技球及び右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能な始動領域を構成する第2始動口15とが上下に並んで設けられている。
第2始動口15は、第2始動口15への遊技球の入賞を容易にするための普通電動役物(始動口開閉装置)を構成する始動可動片15b及び始動口開閉ソレノイド15cを有しており、始動口開閉ソレノイド15cの作動によって始動可動片15bが垂直に立って第2始動口15への遊技球の入賞を規制する状態となる閉鎖状態(閉鎖態様)と、始動可動片15bが傾倒して第2始動口15への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。第2始動口15が開放状態であるときには、始動可動片15bが遊技球を第2始動口15に導く受け皿として機能するため、閉鎖状態であるときに比べて第2始動口15への遊技球の入賞機会(入賞割合)が増すことになる。
ここで、第1始動口14には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第1始動口検出スイッチ14aが設けられ、第2始動口15には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第2始動口検出スイッチ15aが設けられている。そして、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、後述する「大当たり抽選(大当たり判定)」を行うための大当たり判定用乱数値を取得する。
また、第1始動口14や第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、上記大当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定用乱数値、特別図柄の変動時間を決定するためのリーチ判定用乱数値・特図変動用乱数値も取得される。なお、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値のことを特図判定情報という。
さらに、第1始動口14への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、3個の遊技球)が払い出されることになる。また、第2始動口15への遊技球の入賞を検出すると、払出装置から予め定められた数の賞球(例えば、1個の遊技球)が払い出されることになる。なお、第1始動口14に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2始動口15に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数を同じにしてもよい。
上記遊技領域6の左側及び右側には、遊技球が通過可能な普通領域を構成する普通図柄ゲート13が設けられている。
ここで、普通図柄ゲート13には、遊技球の通過(進入)を検出するためのゲート検出スイッチ13aが設けられている。そして、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、後述する「当たり抽選(当たり判定)」を行うための当たり判定用乱数値を取得する。
また、普通図柄ゲート13への遊技球の通過を検出すると、上記当たり判定用乱数値の他にも、停止表示する普通図柄を決定するための普通図柄決定用乱数値、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動用乱数値も取得される。なお、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値のことを普図判定情報という。
遊技領域6の右側の領域には、右打ちされた遊技球が入賞(入球)可能であって、左打ちされた遊技球が入賞不能な第1大入賞口16及び第2大入賞口17が上下に離間して(遊技球が通過可能な幅を隔てて)設けられている。
第1大入賞口16は、第1大入賞口16への遊技球の入賞を容易にするための第1特別電動役物(第1大入賞口開閉装置)を構成する第1大入賞口開閉扉16b及び第1大入賞口開閉ソレノイド16cを有しており、第1大入賞口開閉ソレノイド16cの作動によって第1大入賞口開閉扉16bが略垂直に立って第1大入賞口16への遊技球の入賞を規制する閉鎖状態(閉鎖態様)と、第1大入賞口開閉扉16bが傾倒して第1大入賞口16への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。第1大入賞口16が開放状態であるときには、第1大入賞口開閉扉16bが遊技球を第1大入賞口16へ導く受皿として機能するため、閉鎖状態であるときに比べて第1大入賞口16への遊技球の入賞機会(入賞割合)が増すことになる。
ここで、第1大入賞口16には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第1大入賞口検出スイッチ16aが設けられている。そして、第1大入賞口16への遊技球の入賞を検出すると、予め設定された数の賞球(例えば、15個の遊技球)が払い出される。
第2大入賞口17は、第2大入賞口17への遊技球の入賞を容易にするための第2特別電動役物(第2大入賞口開閉装置)を構成する第2大入賞口開閉扉17b及び第2大入賞口開閉ソレノイド17cを有しており、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの作動によって第2大入賞口開閉扉17bが略垂直に立って第2大入賞口17への遊技球の入賞を規制する閉鎖状態(閉鎖態様)と、第2大入賞口開閉扉17bが傾倒して第2大入賞口17への遊技球の入賞を許容する開放状態(開放態様)とに変換制御される。第2大入賞口17が開放状態であるときには、第2大入賞口開閉扉17bが遊技球を第2大入賞口17へ導く受皿として機能するため、閉鎖状態であるときに比べて第2大入賞口17への遊技球の入賞機会(入賞割合)が増すことになる。
ここで、第2大入賞口17には、遊技球の入賞(入球)を検出するための第2大入賞口検出スイッチ17aが設けられている。そして、第2大入賞口17への遊技球の入賞を検出すると、予め設定された賞球(例えば15個の遊技球)が払い出される。なお、第1大入賞口16に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数と、第2大入賞口17に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球数を異ならせてもよい。
遊技領域6の最下部には、一般入賞口12、第1始動口14、第2始動口15、第1大入賞口16および第2大入賞口17のいずれにも入賞(入球)しなかった遊技球を遊技領域外に排出するためのアウト口11が設けられている。
また、遊技領域6の中央には、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成された画像表示装置31が設けられている。
この画像表示装置31は、遊技が行われていない待機中に客待ち演出画像を表示したり、遊技の進行に応じた遊技演出画像を表示したりする。なかでも、後述する変動演出において大当たりの抽選結果を報知するための3個の演出図柄38(左図柄、中図柄、右図柄)が変動表示され、特定の演出図柄38の組合せ(例えば、777等)が停止表示されることにより、大当たりの抽選結果として大当たりが報知され、特定の演出図柄38以外の組合せ(例えば、289等)が停止表示されることにより、大当たり抽選結果としてハズレが報知される。
この演出図柄38は、第1始動口14または第2始動口15への遊技球の入賞(入球)に基づき実行される特別図柄の変動表示の開始に合わせて変動表示を開始すると共に、所定の変動時間経過後の特別図柄の停止表示に合わせて停止表示する。すなわち、演出図柄38と特別図柄との変動表示のタイミング、演出図柄38と特別図柄との停止表示のタイミングは、それぞれが対応している(同じ時間になっている)。
さらに、本実施形態では、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときであっても、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときであっても、変動演出において同じ種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるようになっている。ただし、第1始動口14に遊技球が入球したときと、第2始動口15に遊技球が入球したときとで異なる種類の演出図柄38が変動表示又は停止表示されるように構成しても構わない。
また、画像表示装置31の表示領域には、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第1特別図柄保留数(U1)を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための第1保留アイコン表示領域31a、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得された特図判定情報のうち、大当たり抽選(大当たり判定)が未実行(未判定)の特図判定情報の数を示す第2特別図柄保留数(U2)を遊技者が把握しやすいようにアイコン表示するための第2保留アイコン表示領域31b、および、変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報を示す情報を遊技者が把握し易いようにアイコン表示するための当該変動アイコン表示領域31cが設けられている。
なお、以降の説明において第1保留アイコン表示領域31a、及び第2保留アイコン表示領域31bに表示されるアイコンのことを「保留アイコン(大当たり判定を未実行の特図判定情報であって保留情報に相当)」、当該変動アイコン表示領域31cに表示されるアイコンのことを「当該変動アイコン(大当たり判定を実行済であって変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報であって実行情報に相当)」という。
そして、画像表示装置31の表示領域を取り囲んだ飾り部材7には、画像表示装置31の表示領域の前面に遊技球が通過しないように、その外周に遊技盤2から立設した壁部が設けられている。
また、飾り部材7の左右両側には、複数のランプ(LED等)を有する盤用照明装置34aが設けられており、飾り部材7の上部には、遊技機のタイトル(機種名)の「看板」を模した第1装飾部材33a(演出役物)が設けられ、飾り部材7の右部には、「刀」を模した第2装飾部材33b(演出役物)が設けられている。
この第1装飾部材33aは、ソレノイドやモータ等によって構成される盤用駆動装置33によって駆動され、上下方向に移動することが可能であって、この上下方向の移動によって画像表示装置31の前面に移動することができる。同様に、第2装飾部材33bも、盤用駆動装置33によって駆動され、第2装飾部材33bの下方を支点として左側に倒れて、画像表示装置31の前面に移動することができる。また、第2装飾部材33bは、鞘を模した鞘部33b1と、鞘に納められた刀身部33b2とで構成され、刀身部が盤用駆動装置33によって駆動されることで上下方向に移動することができる。
なお、第1装飾部材33aや第2装飾部材33bの少なくとも一方に液晶表示器を設け、当該液晶表示器に保留アイコン表示領域や当該変動アイコン表示領域の少なくとも一方を設けてもよいし、第1装飾部材33aに設けた液晶表示器と第2装飾部材33bに設けた液晶表示器の一方に保留アイコン表示領域を設けると共に他方に当該変動アイコン表示領域を設けてもよい。
第1特別図柄表示装置20は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき実行される大当たりの抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第1特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第1特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第2特別図柄表示装置21は、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき実行される大当たり抽選(大当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、第2特別図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の第2特別図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等の複数の点灯部材によって構成されている。
第1特別図柄表示装置20および/又は第2特別図柄表示装置21は、7セグメントのLEDによっても構成することができる。例えば、大当たりに当選した場合には「7」を停止表示し、ハズレであった場合には「−」を停止表示するように構成してもよい。
ここで、「大当たり抽選」とは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに、大当たり判定用乱数値を取得し、取得した大当たり判定用乱数値が「大当たり」に対応する乱数値であるかを判定する処理(大当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「大当たり」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したことに基づいて実行される大当たり抽選において、大当たり遊技(遊技者に有利な特別遊技)を実行する権利を獲得したことをいう。
「大当たり遊技」においては、第1大入賞口16(第1特別電動役物)または第2大入賞口17(第2特別電動役物)が開放されるラウンド遊技を、特別電動役物を連続して作動させるための役物連続作動装置が作動することによって所定回数(例えば、4回または16回)行う。
各ラウンド遊技における第1大入賞口16または第2大入賞口17の最大開放時間(特別電動役物の作動時間)については予め定められた時間が設定されており、この間に第1大入賞口16または第2大入賞口17に所定個数の遊技球(例えば9個)が入賞(入球)すると、1回のラウンド遊技が終了となる。つまり、「大当たり遊技」は、第1大入賞口16または第2大入賞口17に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入球に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の大当たり遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄の変動表示中や大当たり遊技(特別遊技)中等、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入賞(入球)しても、即座に大当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、大当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、第1始動口14に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第1保留として4個を限度に記憶し、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)したときに取得された特図判定情報を第2保留として4個を限度に記憶する。第1保留の個数である第1特別図柄保留数(U1)及び第2保留の個数である第2特別図柄保留数(U2)は、それぞれ第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24とに表示される。
なお、第1保留が1つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端のLEDが点灯し、第1保留が2つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から2つのLEDが点灯する。また、第1保留が3つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から3つのLEDが点滅すると共に右側のLEDが点灯し、第1保留が4つの場合には、第1特別図柄保留表示器23の最左端から4つのLEDが点灯する。また、第2特別図柄保留表示器24においても、上記と同様に第2保留の保留数が表示されることになる。
また、遊技盤2の遊技領域6外に設けられている普通図柄表示装置22は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過したことを契機として行われた当たり抽選(当たり判定)の抽選結果(判定結果)を、普通図柄を所定時間に亘って変動表示させてから抽選結果に対応する種類の普通図柄を停止表示させることで報知するものであり、LED等によって構成される複数の点灯部材によって構成されている。
ここで、「当たり抽選」とは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに、当たり判定用乱数値を取得し、取得した当たり判定用乱数値が「当たり」に対応する乱数値であるかどうかの判定する処理(当たり判定)をいう。
また、本実施形態において「当たり」というのは、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことに基づき実行される当たりの抽選において、遊技者に有利な補助遊技を実行する権利を獲得したことをいう。「補助遊技」においては、第2始動口15の始動可動片15bを所定時間に亘って開放状態に変換制御する。つまり、「補助遊技」は、第2始動口15に遊技球が入賞(入球)すると共に、当該入賞に応じた賞球を遊技者が獲得できる遊技である。なお、本実施形態では、複数種類の補助遊技が設けられているが、詳しくは後述する。
また、特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示中や補助遊技中等、普通図柄ゲート13に遊技球が通過しても、即座に当たり抽選が行えない場合には、一定の条件のもとで、当たり抽選の権利が保留される。
より具体的には、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したときに取得された普図判定情報を第3保留として4個を限度に記憶する。第3保留の個数である普通図柄保留数(G)は、上記第1特別図柄保留表示器23および第2特別図柄保留表示器24と同様の態様によって、普通図柄保留表示器25に表示される。
また、図2に示すように、ガラス枠50は、遊技盤2の前方(遊技者側)において遊技領域6を視認可能に覆うガラス板52を支持している。なお、ガラス板52は、ガラス枠50に対して着脱可能に固定されている。
そして、ガラス枠50は、左右方向の一端側(たとえば遊技機1に正対して左側)においてヒンジ機構部51を介して外枠60に連結されており、ヒンジ機構部51を支点として左右方向の他端側(たとえば遊技機1に正対して右側)を外枠60から開放させる方向に回動可能とされている。ガラス枠50は、ガラス板52と共に遊技盤2を覆い、ヒンジ機構部51を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2を含む外枠60の内側部分を開放することができる。
ガラス枠50における左右方向の他端側には、ガラス枠50の他端側を外枠60に固定するロック機構が設けられている。ロック機構による固定は、専用の鍵によって解除することが可能とされている。また、ガラス枠50には、ガラス枠50が外枠60から開放されているか否かを検出する扉開放スイッチ133も設けられている。
そして、図3に示すように、遊技機1の裏面には、主制御基板110、演出制御基板120、払出制御基板130、電源基板140、遊技情報出力端子板30等が設けられている。また、電源基板140に遊技機1に電力を給電するための電源プラグ141、図示しない枠制御基板180や電源スイッチが設けられている。
(主制御装置の構成)
次に、図4を用いて、遊技の進行を制御する主制御装置の構成について説明する。図4は、主制御装置の分解斜視図である。
主制御装置は、各種の電子部品が実装される主制御基板110と、主制御基板110を内部に収容するための透明樹脂性の基板ケースと、基板ケースの開放を規制するための封印シール104と、封印シール104を覆うように基板ケースに取り付けられる透明樹脂性のシールカバー部材105を備えている。
主制御基板110の表面側には、遊技を制御するためのワンチップマイコン110m、メインRAM110cの記憶内容をクリアする信号を入力するためのRAMクリアスイッチ111a、遊技の結果として遊技者に払い出されることになった遊技媒体数(遊技者に付与されることになった賞球数、遊技価値量)から算出される算出情報を表示するための賞球数割合表示器112等が実装されている。
賞球数割合表示器112は、上述した算出情報として、遊技者に付与された(遊技者が獲得した)遊技媒体数のうちで特別電動役物の作動によるもの(第1大入賞口16、第2大入賞口17への遊技球の入賞に基づき払い出された遊技球数)の割合である特電賞球数割合、及び、遊技者に付与される(遊技者が獲得する)ことになった遊技媒体数のうちで特別電動役物及び普通電動役物の作動によるもの(第1大入賞口16、第2大入賞口17、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき払い出された遊技球数)の割合である電役賞球数割合を表示するものであり、4つの7セグメント表示器(112a〜112d)によって構成されている。
基板ケースは、主制御基板110の裏面側と対向する部分が開放する凹室状の下ケース部材101と、主制御基板110の表面側と対向する部分が開放する凹室状の上ケース部材102を備えており、下ケース部材101と上ケース部材102とを閉止状態となることで主制御基板110を収容するための収容空間を形成するようになっている。
基板ケースの端部には、主制御基板110を収容した状態の下ケース部材101と上ケース部材102とを閉止した状態で基板ケースを封止するための封止部と、下ケース部材101と上ケース部材102とに跨って封印シール104を貼付するための貼付部とが設けられている。
封止部は、下ケース部材101に設けられる下固着部101aと、下固着部101aに対応するように上ケース部材102に設けられる上固着部102aとで構成されている。そして、上固着部102aから下固着部101aに対して取り外し方向への回転が規制されるワンウェイねじを螺着することで、基板ケースが封止されることになる。
貼付部は、下ケース部材101に設けられる下貼付部101bと、下貼付部101bに対応するように上ケース部材102に設けられる上貼付部102bとで構成されている。そして、封印シール104を下貼付部101bと上貼付部102bに跨って貼付することで、基板ケースが封印されることになる。
シールカバー部材105は、一側部が開放する凹室状に形成されている。そして、封印シール104が貼付された状態の貼付部を内包するように基板ケースに取り付けることで、封印シール104が保護されることになる。
上ケース部材102の上面には、遊技機1の型式名(機種名)が印字された型式名シールと、主制御基板110の管理番号が印字された管理番号シールとが左右に並んだ状態で貼付される。また、RAMクリアスイッチ111aに対応する位置には、RAMクリアスイッチ111aのアクチュエーターを押圧(ON)するための操作部材108が遊嵌されている。そして、操作部材108を押圧操作するとRAMクリアスイッチ111aのアクチュエーターが押圧されてRAMクリアスイッチ111aがONすることになる。
(各種要素の位置関係)
次に、図5を用いて、主制御装置を構成する各種要素の位置関係について説明する。図5は、主制御装置を構成する各種要素の位置関係を示す斜視図である。
型式名シール106及び管理番号シール107は、上ケース部材102の下部に左右方向に亘って形成される段差部よりも上側であって、上ケース部材102の短手方向の中央付近に左右に並ぶように貼付されている。そのため、主制御基板110に実装されるワンチップマイコン110mや賞球数割合表示器112よりも手前側(上方)に位置することになり、印字内容を容易に確認することが可能となっている。
ワンチップマイコン110mは、主制御基板110の上側寄りの中央であって、型式名シール106及び管理番号シール107と前後に重ならないように上方向にずらした位置に、型番や製品名等が印字された印字面を上側に向けた状態で実装されている。そのため、ワンチップマイコン110mは、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されることがなく、基板ケースの上側から印字面を容易に確認することが可能となっている。
賞球数割合表示器112は、4つの7セグメント表示器によって構成され、主制御基板110の上側寄りの右側であって、型式名シール106及び管理番号シール107と前後に重ならないように右方向及び上方向にずらした位置に、横並び状態で実装されている。そのため、賞球数割合表示器112は、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されることがなく、表示内容を容易に確認することが可能となっている。
封印シール104は、上貼付部102bによって形成される貼付部の上面(表面)に貼付された部分が型式名シール106及び管理番号シール107よりも主制御基板110寄り(上ケース部材102の上面と、賞球数割合表示器112の上面の間)に位置すると共に、下貼付部101bによって形成される貼付部の下面(底面)に貼付された部分が賞球数割合表示器112よりも下側(奥側)に位置している。
なお、賞球数割合表示器112として4つの7セグメント表示器を横一列に配置するのではなく、4つの7セグメント表示器を2×2の上下2段に分けて配置してもよいし、主制御基板110の端部に沿ってL字状に配置してもよいし、賞球数割合表示器112を4桁の7セグメント表示器としてもよい。その場合であっても、型式名シール106及び管理番号シール107によって視認が規制(遮蔽)されないように前後に重ならないようにずらして配置するのが望ましい。
(遊技機1の全体のブロック図)
次に、図6の遊技機1の全体のブロック図を用いて、遊技の進行を制御する制御手段について説明する。図6は、遊技機1の全体のブロック図である。
主制御基板110は、遊技の基本動作(進行)を制御し、第1始動口検出スイッチ14a等の各種検出信号を入力して、第1特別図柄表示装置20や第1大入賞口開閉ソレノイド16c等を駆動させて遊技を制御するものである。
この主制御基板110は、演出制御基板120と、払出制御基板130と、電源基板140とに接続されている。主制御基板110と演出制御基板120との通信は、主制御基板110から演出制御基板120への一方向のみにデータを通信可能に構成されており、主制御基板110と払出制御基板130との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されている。また、主制御基板110は、電源基板140から電源電圧を入力している。
また、主制御基板110は、演算処理を行うメインCPU110a、遊技制御用のプログラムや遊技制御に必要な各種データやテーブルが格納されるメインROM110b、および、演算処理時のワークエリアとなるメインRAM110cが内蔵されるワンチップマイコン110mと、主制御用の入力ポートと出力ポート(図示せず)と、RAMクリアスイッチ111a及び賞球数割合表示器112を少なくとも備えている。
この主制御用の入力ポートには、払出制御基板130、メインRAM110cの記憶内容をクリアする信号を入力するためのRAMクリアスイッチ111a、一般入賞口12に遊技球が入球したことを検知する一般入賞口検出スイッチ12a、普通図柄ゲート13に遊技球が通過したことを検知するゲート検出スイッチ13a、第1始動口14に遊技球が入球したことを検知する第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口15に遊技球が入球したことを検知する第2始動口検出スイッチ15a、第1大入賞口16に遊技球が入球したことを検知する第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口17に遊技球が入球したことを検知する第2大入賞口検出スイッチ17aが接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板110に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、演出制御基板120、払出制御基板130、第2始動口15の始動可動片15bを開閉動作させる始動口開閉ソレノイド15c、第1大入賞口開閉扉16bを動作させる第1大入賞口開閉ソレノイド16c、第2大入賞口開閉扉17bを動作させる第2大入賞口開閉ソレノイド17c、特別図柄を表示する第1特別図柄表示装置20と第2特別図柄表示装置21、普通図柄を表示する普通図柄表示装置22、特別図柄の保留数を表示する第1特別図柄保留表示器23と第2特別図柄保留表示器24、普通図柄の保留数を表示する普通図柄保留表示器25、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板30、遊技の結果として遊技者に付与された(遊技者が獲得した)遊技媒体数(賞球数、遊技価値量)から算出される算出情報を表示するための賞球数割合表示器112等が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が出力される。
メインCPU110aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM110bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
メインROM110bには、遊技制御用のプログラムの他に、大当たり抽選に用いられる大当たり判定テーブル(図7参照)、停止表示する特別図柄を決定するための特別図柄決定テーブル(図8参照)、大当たり終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブル(図9参照)、大入賞口開閉扉の開閉条件を決定する特別電動役物作動態様決定テーブル(図10参照)、大入賞口開放態様テーブル(図11参照)、特別図柄の変動パターンを決定する特図変動パターン決定テーブル(図12参照)、大当たり抽選の事前判定テーブル(図13参照)、当たり抽選に参照される当り判定テーブル(図14参照)等が記憶されている。
なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
メインRAM110cには、特図特電処理データ記憶領域、普図普電処理データ記憶領域、普通図柄保留数(G)記憶領域、普通図柄保留記憶領域、停止普図データ記憶領域、第1特別図柄保留数(U1)記憶領域、第2特別図柄保留数(U2)記憶領域、第1大当たり判定用乱数値記憶領域、第2大当たり判定用乱数値記憶領域、ラウンド遊技回数(R)記憶領域、開放回数(K)記憶領域、大入賞口入賞球カウンタ(C)記憶領域、第2始動口入賞球カウンタ(D)、始動開放回数カウンタ、高確率遊技フラグ記憶領域、時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技回数(X)記憶領域、時短遊技回数(J)記憶領域、遊技状態バッファ、停止特図データ記憶領域、停止普図データ記憶領域、演出用伝送データ格納領域、特別図柄時間カウンタ、特別遊技タイマカウンタ、補助遊技タイマカウンタなど各種のタイマカウンタが設けられている。
なお、上述した記憶領域も一例に過ぎず、この他にも多数の記憶領域が設けられている。
遊技情報出力端子板30は、主制御基板110や払出制御基板130において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板30は、主制御基板110と配線接続され、外部情報を遊技店のホールコンピュータ等と接続をするための複数のコネクタ(端子)が設けられている。
演出制御基板120は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御し、遊技の演出の内容を総合して管理する演出制御部120mと、画像表示装置31における画像の表示制御を行う画像制御部150と、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う駆動制御部160と、盤用照明装置34aにおけるLED等の点灯制御を行うランプ制御部170とを備えている。
この演出制御基板120は、主制御基板110と、電源基板140と、枠制御基板180と接続されている。演出制御基板120と枠制御基板180との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、演出制御基板120は、電源基板140から電源電圧を入力している。
演出制御部120mは、サブCPU120a、サブROM120b、サブRAM120cを備えている。
サブCPU120aは、主制御基板110から受信したコマンド、または、後述する枠制御基板180から受信した演出ボタン検出スイッチ35a、十字キー検出スイッチ36b等からの入力信号に基づいて、サブROM120bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170および枠制御基板180に各種の演出を実行させるための指示を行う(データを送信する)。
例えば、サブCPU120aは、主制御基板110から特別図柄の変動態様を示す変動パターン指定コマンドを受信すると、受信した変動パターン指定コマンドの内容を解析して、画像表示装置31、音声出力装置32、盤用駆動装置33、盤用照明装置34a、枠用照明装置34b、演出ボタン駆動モータ35bに所定の演出を実行させるための演出用データ(後述する演出パターン指定コマンド等)を決定する。そして、決定した演出用データを画像制御部150、駆動制御部160と、ランプ制御部170および枠制御基板180へ送信することで変動演出を実行するための制御を行う。
サブROM120bには、演出制御用のプログラムの他に、変動演出を実行するための変動演出パターンを決定するための変動演出パターン決定テーブル等がサブROM120bに記憶されている。なお、上述したテーブルは、本実施形態におけるテーブルのうち、特徴的なテーブルを一例として列挙しているに過ぎず、遊技の進行にあたっては、この他にも不図示のテーブルやプログラムが多数設けられている。
サブRAM120cは、サブCPU120aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有している。
画像制御部150は、画像表示装置31と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、画像表示装置31における画像の表示制御を行う。このとき、画像制御部150と、画像表示装置31との間には、画像データを表示させる際に所定の画像形式に変換して出力するブリッジ機能を有する汎用基板39が設けられている。
この汎用基板39は、画像データを表示する画像表示装置31の性能に対応する画像形式に変換するブリッジ機能を有しており、例えば、SXGA(1280ドット×1080ドット)の19インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときと、XGA(1024ドット×768ドット)の17インチの液晶表示装置を画像表示装置31として接続したときとの解像度の違い等を吸収する。
画像制御部150は、液晶制御CPU150a、液晶制御RAM150b、液晶制御ROM150c、描画制御部151(VDP:Video Display Processorの略)、CGROM152、VRAM153、水晶発振器154とを備えている。
液晶制御CPU150aは、演出制御部120mから送信された演出用データ(演出パターン指定コマンド等)に基づいて、描画制御コマンド群から構成されるディスプレイリストを作成し、このディスプレイリストを描画制御部151に対して送信することによってCGROM152に記憶されている画像データを画像表示装置31に表示させる指示を行う。
また、液晶制御CPU150aは、描画制御部151からVブランク割込信号や描画終了信号を受信すると、適宜割り込み処理を行う。
液晶制御RAM150bは、液晶制御CPU150aに内蔵されており、液晶制御CPU150aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、液晶制御ROM150cから読み出されたデータを一時的に記憶するものである。
また、液晶制御ROM150cは、マスクROM等で構成されており、液晶制御CPU150aの制御処理のプログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム、演出用データに対応する画像を用いた演出のアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報等が記憶されている。
このアニメパターンは、アニメーションを表示するにあたり参照され、その演出用データに対応する画像のアニメシーン情報の組み合わせや各アニメシーン情報の表示順序等を記憶している。また、アニメシーン情報には、ウェイトフレーム(表示時間)、対象データ(スプライトの識別番号、転送元アドレス等)、パラメータ(スプライトの表示位置、転送先アドレス等)、描画方法、演出画像を表示する表示装置を指定した情報等などの情報を記憶している。
CGROM152は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば、32ピクセル×32ピクセル)における画素情報の集まりからなる画像データ(スプライト、ムービー)等を圧縮して記憶している。なお、この画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。このCGROM152は、描画制御部151によって画像データ単位で読み出しが行われ、このフレームの画像データ単位で画像処理が行われる。
さらに、CGROM152には、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータを圧縮せずに記憶している。なお、CGROM152は、全ての画像データを圧縮せずとも、一部のみ圧縮している構成でもよい。また、ムービーの圧縮方式としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
水晶発振器154は、パルス信号を描画制御部151に出力し、このパルス信号を分周することで、描画制御部151が制御を行うためのシステムクロック、画像表示装置31と同期を図るための同期信号等が生成される。
VRAM153は、画像データの書込みまたは読み出しが高速なSRAMで構成されている。このVRAM153は、液晶制御CPU150aから出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するディスプレイリスト記憶領域、画像表示装置31に対応するフレームバッファ領域等を有している。
このフレームバッファ領域は、画像を描画または表示するための記憶領域であり、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とを更に有している。そして、第1フレームバッファ領域と第2フレームバッファ領域とは、描画の開始毎に、「描画用フレームバッファ」と「表示用フレームバッファ」とに交互に切り替わるものである。
描画制御部151は、いわゆる画像プロセッサであり、液晶制御CPU150aからの指示(ディスプレイリスト)に基づいて、CGROM152に記憶された画像データをVRAM153のフレームバッファ領域の「描画用フレームバッファ」に描画する。さらに、描画制御部151は、フレームバッファ領域の「表示用フレームバッファ」から画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて、映像信号(LVDS信号やRGB信号等)を生成して、画像表示装置31に出力して表示させる。
駆動制御部160は、盤用駆動装置33と接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用駆動装置33におけるソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。そして、この盤用駆動装置33を駆動制御することにより、遊技盤2に設けられた第1装飾部材33aおよび第2装飾部材33bが駆動することになる。
ランプ制御部170は、盤用照明装置34aと接続しており、演出制御部120m(サブCPU120a)から送信された各種の演出用データに基づいて、盤用照明装置34aにおけるLED等の点灯制御を行う。そして、この盤用照明装置34aを点灯制御することにより、遊技盤2に設けられた盤用照明装置34aが点灯・消灯することになる。
枠制御基板180は、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32と、枠用照明装置34bと、演出ボタン35との演出を制御する。
この枠制御基板180は、演出制御基板120と、電源基板140と接続されており、上述したように、枠制御基板180と演出制御基板120との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、枠制御基板180は、電源基板140から電源電圧を入力している。
枠制御基板180は、演出制御基板120から送信された各種の演出用データに基づいて、所定の音声データを音声出力装置32に出力する制御を行うと共に、枠用照明装置34bにおけるLED等の点灯制御を行い、演出ボタン駆動モータ35bの駆動制御を行う。この枠制御基板180の制御により、ガラス枠50に設けられた音声出力装置32が音声を出力すると共に、枠用照明装置34bが点灯・消灯し、演出ボタン35が上下方向に移動することになる。
さらに、枠制御基板180は、演出ボタン検出スイッチ35aと、十字キー検出スイッチ36bとからの入力信号を入力すると、その入力信号を演出制御基板120に送信する。すなわち、演出制御基板120は、演出ボタン検出スイッチ35aと、十字キー検出スイッチ36bとからの入力信号を、枠制御基板180を介して入力することになる。
払出制御基板130は、遊技球の払い出し制御を行う払出制御部131と、遊技球の発射制御を行う発射制御部132とを備えている。
この払出制御基板130は、主制御基板110と、電源基板140と接続されており、上述したように、払出制御基板130と主制御基板110との通信は、双方向にデータを通信可能に構成されており、払出制御基板130は、電源基板140から電源電圧を入力している。
払出制御部131は、払出CPU131a、払出ROM131b、払出RAM131cから構成されるワンチップマイコンから構成されている。
払出CPU131aは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計数検知スイッチ135、扉開放スイッチ133、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROM131bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、当該処理に基づいて、対応する払出データを主制御基板110に送信する。
また、払出制御基板130の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の遊技球を払い出すための払出装置の払出モータ134が接続されている。払出CPU131aは、主制御基板110から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROM131bから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うと共に、払出装置の払出モータ134を制御して所定の遊技球を払い出す。このとき、払出RAM131cは、払出CPU131aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
発射制御部132は、入力側にタッチセンサ3aおよび発射ボリューム3bが接続されており、出力側に発射用ソレノイド4aおよび玉送りソレノイド4bを接続している。発射制御部132は、タッチセンサ3aからのタッチ信号を入力すると共に、発射ボリューム3bから供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aや玉送りソレノイド4bを通電させる制御を行う。
タッチセンサ3aは、操作ハンドル3の内部に設けられ、遊技者が操作ハンドル3に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成される。タッチセンサ3aは、遊技者が操作ハンドル3に触れたことを検知すると、発射制御部132に発射用ソレノイド4aの通電を許可するタッチ信号を出力する。発射制御部132は、大前提としてタッチセンサ3aからタッチ信号の入力がなければ、遊技球200を遊技領域6に発射させないように構成されている。
発射ボリューム3bは、操作ハンドル3が回動する回動部に直結して設けられ、可変抵抗器から構成される。発射ボリューム3bは、その発射ボリューム3bに印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御部132に供給する(発射制御部132に供給する電圧を可変させる)。発射制御部132は、発射ボリューム3bにより分圧された電圧に基づいて、発射用ソレノイド4aを通電して、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cを回転させることで、遊技球200を遊技領域6に発射させる。
発射用ソレノイド4aは、ロータリーソレノイドから構成され、発射用ソレノイド4aには打出部材4cが直結されており、発射用ソレノイド4aが回転することで、打出部材4cを回転させる。
ここで、発射用ソレノイド4aの回転速度は、発射制御部132に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間における発射遊技数は、発射用ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。
玉送りソレノイド4bは、直進ソレノイドから構成され、受け皿40にある遊技球を、発射用ソレノイド4aに直結された打出部材4cに向けて1個ずつ送り出している。
電源基板140は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機1に電源電圧を供給すると共に、遊技機1に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板110に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU110aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU110aは動作停止状態になる。なお、バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
(遊技状態の説明)
次に、遊技が進行する際の遊技状態について説明する。本実施形態においては、大当たり抽選に関する状態として「低確率遊技状態」と「高確率遊技状態」とを有し、第2始動口15が有する始動可動片15bに関する状態として「非時短遊技状態」と「時短遊技状態」とを有する。この大当たり抽選に関する状態(低確率遊技状態、高確率遊技状態)と始動可動片15bに関する状態(非時短遊技状態、時短遊技状態)とは、それぞれの状態を関連させることもでき、独立させることもできる。つまり、
(1)低確率遊技状態且つ時短遊技状態である「低確率時短遊技状態」と、
(2)低確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「低確率非時短遊技状態」と、
(3)高確率遊技状態且つ時短遊技状態である「高確率時短遊技状態」と、
(4)高確率遊技状態且つ非時短遊技状態である「高確率非時短遊技状態」と、を設けることが可能になる。
なお、遊技を開始したときの遊技状態、すなわち遊技機1の初期の遊技状態は、「低確率非時短遊技状態」に設定されており、この遊技状態を本実施形態においては「通常遊技状態」と称することにする。
本実施形態において「低確率遊技状態」というのは、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したことを条件として行われる大当たり抽選において、大当たりの当選確率が、例えば1/300と低く設定された遊技状態をいう。これに対して「高確率遊技状態」というのは、低確率遊技状態と比べて大当たりの当選確率が向上し、大当たりの当選確率が、例えば1/60と高く設定された遊技状態をいう。したがって、「高確率遊技状態」では、「低確率遊技状態」よりも、大当たりに当選しやすいことになる。なお、低確率遊技状態から高確率遊技状態への変更は、後述する大当たり遊技の終了後に行われる。
本実施形態において「非時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「時短遊技状態」よりも長く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が短く設定されやすい遊技状態をいう。例えば、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、当たり抽選が行われて、普通図柄表示装置22において普通図柄の変動表示が行われるが、普通図柄は変動表示が開始されてから、例えば30秒後に停止表示する。そして、抽選結果が当たりであった場合には、普通図柄の停止表示後に、第2始動口15が0.2秒間、開放態様に制御される。
これに対して「時短遊技状態」というのは、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき実行される当たり抽選において、その抽選結果に対応する普通図柄の平均の変動時間が「非時短遊技状態」よりも短く設定され、かつ、当たりに当選した際の第2始動口15の開放時間が例えば3秒と、「非時短遊技状態」よりも長く設定された遊技状態をいう。さらに、「非時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば1/16と低く設定され、「時短遊技状態」においては当たり抽選において当たりに当選する確率が例えば15/16と高く設定される。したがって、「時短遊技状態」においては、「非時短遊技状態」よりも、普通図柄ゲート13を遊技球が通過すると、第2始動口15が開放状態に制御されやすくなる。これにより、「時短遊技状態」では、遊技者は遊技球の消費を抑えて遊技を進行することが可能となる。
なお、実施形態において、「時短遊技状態」は、「非時短遊技状態」と比べて、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および当たり抽選の当選確率が有利になるよう設定している。しかしながら、「時短遊技状態」は、普通図柄の変動時間、第2始動口15の開放時間および当たり抽選の当選確率のいずれか1つのみが有利になるように設定してもよい。
次に、図7乃至図14を参照して、メインROM110bに記憶されている各種テーブルの詳細について説明する。
(大当たり抽選の大当たり判定テーブル)
図7は、大当たり判定テーブルを示す図である。具体的には、図7(a)は、第1始動口14への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルであり、図7(b)は、第2始動口15への遊技球の入球を契機とする大当たり抽選の大当たり判定テーブルである。図7(a)と図7(b)とのテーブルでは、大当たり確率は同一である。
図7(a)、図7(b)に示すように大当たり判定テーブルには、確率遊技状態、大当たり判定用乱数値と、大当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図7(a)、図7(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、現在の確率遊技状態と取得された大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。
例えば、図7(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルによれば、低確率遊技状態であるときには、「7」、「8」という2個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。一方、高確率遊技状態であるときには、「7」から「16」の10個の大当たり判定用乱数値が大当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。
従って、大当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から599であるから、低確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は1/300であり、高確率遊技状態のときに大当たりと判定される確率は5倍アップして1/60である。
(特別図柄決定テーブル)
図8は、変動表示の結果として停止表示される特別図柄の種類を決定するための特別図柄決定テーブルを示す図である。具体的には、図8(a)は、ハズレにおける特別図柄決定テーブルであり、図8(b)は、大当たりにおける特別図柄決定テーブルである。
図8(a)に示すようにハズレにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄決定用乱数値と、ハズレ特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。なお、ハズレにおいても複数の特別図柄が決定可能なように、複数のハズレ特別図柄と特別図柄決定用乱数値とを対応付けて構成してもよい。
また、図8(b)に示すように大当たりにおける特別図柄決定テーブルには、特別図柄表示装置の種別(遊技球が入賞した始動口の種別)と、第1始動口14または第2始動口15に遊技球が入球したときに取得される特別図柄決定用乱数値と、大当たり特別図柄(停止特図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図8に示す特別図柄決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種別と、特別図柄決定用乱数値等とに基づいて、特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。
そして、特別図柄の変動開始時には、決定した特別図柄の種類(停止特図データ)に基づいて、特別図柄の情報としての演出図柄指定コマンドを決定する。ここで、演出図柄指定コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、実行される制御コマンドの内容を示す1バイトのDATAデータとから構成される。このことは、後述する変動パターン指定コマンド等についても同様である。
ここで、後述するように、特別図柄の種類(停止特図データ)によって、大当たり遊技終了後の遊技状態(図9参照)、および大当たり遊技の種類(図10参照)が決定されることから、特別図柄の種類が大当たり遊技終了後の遊技状態と大当たり遊技の種類を決定するものといえる。そのため、図8(b)における特別図柄の欄には、大当たり遊技の種類に対応する説明を補足的に記載している。
(大当たり遊技終了時設定データテーブル)
図9は、大当たり遊技終了後の遊技状態を決定するための大当たり遊技終了時設定データテーブルである。
図9に示すように大当たり遊技終了時設定データテーブルには、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファと、時短遊技状態と、時短遊技回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)とが対応付けられている。
ここで、「遊技状態バッファ」とは、大当たり当選時の遊技状態を示す情報である。そして、遊技状態は、時短遊技状態(又は非時短遊技状態)および高確率遊技状態(又は低確率遊技状態)の組合せから構成されている。
具体的には、遊技状態バッファが「00H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていない低確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「01H」であれば、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされている高確率遊技状態かつ非時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「02H」であれば、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていない低確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。遊技状態バッファが「03H」であれば、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされている高確率遊技状態かつ時短遊技状態の遊技状態情報を示す。
メインCPU110aは、図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、特別図柄の停止特図データと、遊技状態バッファとに基づいて、時短遊技状態と、時短遊技回数(J)と、確率遊技状態と、高確率遊技回数(X)を決定する。
本実施形態における図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、全ての大当たり遊技終了後には、大当たり抽選が84回行われるまでの高確率遊技状態を決定するように構成されている。
さらに、図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルの特徴としては、同じ特別図柄の停止特図データであっても、遊技状態バッファに記憶された情報(大当たり当選時の遊技状態)に基づいて、時短遊技フラグの設定や時短遊技回数(J)を異ならせることを可能にしている。
例えば、特別図柄の停止特図データが停止特図データ04(特別図柄4)の場合には、時短遊技フラグおよび時短遊技回数(J)に関して、遊技状態バッファに低確率遊技状態かつ非時短遊技状態を示す遊技状態情報(00H)が記憶されていれば、大当たり終了後には時短遊技フラグのセットは行わず、時短遊技回数(J)も0回にセットする。これに対して、上記以外の遊技状態情報(02H、03Hまたは04H)が遊技状態バッファに記憶されていれば、大当たり遊技終了後には時短遊技フラグをセットして、時短遊技回数(J)を80回にセットする。
これにより、大当たり当選時の遊技状態によって時短遊技回数(J)を変化させ、大当たり当選時の遊技状態に対する興味を遊技者に持たせることができる。
(特別電動役物作動態様決定テーブル)
図10は、大入賞口開放態様テーブルを決定するための特別電動役物作動態様決定テーブルである。後述するように、この大入賞口開放態様テーブルに基づいて、大当たり遊技が実行されることから、大入賞口開放態様テーブルが大当たり遊技の種類を示すものといえる。なお、本実施形態では、「テーブル」のことを適宜省略して「TBL」と記載することにする。
図10に示すように特別電動役物作動態様決定テーブルには、特別図柄の停止特図データと、大入賞口開放態様テーブルとが対応付けられている。
メインCPU110aは、図10に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照し、特別図柄の停止特図データに基づいて、大入賞口開放態様テーブルを決定することになる。
(大入賞口開放態様テーブル)
図11は、図10で決定された大入賞口開放態様テーブルの構成を示す図であり、大入賞口開放態様テーブルによって第1大入賞口開閉扉16bまたは第2大入賞口開閉扉17bの開閉条件が決定される。
具体的には、大当たり遊技のときに参照される大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群であり、第1大当たりテーブル、第2大当たりテーブル、第3大当たりテーブル、および第4大当たりテーブルから構成されている。
図11に示す大入賞口開放態様決定テーブルには、開放する大入賞口の種類(第1大入賞口16または第2大入賞口17)と、1回の大当たり遊技における最大ラウンド遊技回数と、1つのラウンドにおける大入賞口への最大入賞個数を示す規定個数と、大当たり遊技の開始から最初のラウンド遊技を実行するまでのオープニング時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の最大開放回数と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の開放時間と、各ラウンド遊技における大入賞口の1回の閉鎖時間と、次のラウンド遊技を実行するまでのインターバル時間と、最後のラウンド遊技の終了から大当たり遊技の終了までのエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、第1大当たりテーブルに基づいて第1大当たり遊技を実行し、第2大当たりテーブルに基づいて第2大当たり遊技を実行し、第3大当たりテーブルに基づいて第3大当たり遊技を実行し、第4大当たりテーブルに基づいて第4大当たり遊技を実行することになる。
図11(a)に示す第1大当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、1つのラウンドあたり最大29秒まで開放させる第1大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が29秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、16ラウンド遊技が終了すると、第1大当たり遊技が終了することになる。
また、図11(a)に示す第2大当たりテーブルによれば、第2大入賞口開閉扉17bを作動させて、第2大入賞口17を1つのラウンドに対して複数回(K=3)の開閉動作を行わせる(第2大入賞口17が3秒の開放と1秒の閉鎖とを繰り返す)第2大当たり遊技を実行することができる。ただし、最大開放回数になるまでに、規定個数(9個)の遊技球が第2大入賞口17に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、4ラウンド遊技が終了すると、第2大当たり遊技が終了することになる。
また、図11(a)に示す第3大当たりテーブルは、第3大当たりテーブルと同様にデータが設定されているが、第3大当たりテーブルと比べて、最大ラウンド遊技回数が大きく設定されている点で異なっている。このため、第3大当たり遊技は、第2大当たり遊技よりも有利な大当たり遊技となる。
図11(a)に示す第4大当たりテーブルによれば、第1大入賞口開閉扉16bを作動させて、遊技領域6の右側にある第1大入賞口16を、2ラウンド分(2回)の最大0.052秒の開放を行わせる第4大当たり遊技を実行することができる。ただし、開放時間が0.052秒を経過するまでに、規定個数(9個)の遊技球が第1大入賞口16に入賞すると、1つのラウンドの遊技が終了することになる。そして、2ラウンド遊技が終了すると、第4大当たり遊技が終了することになる。
このように、本実施形態においては、開放する大入賞口、大入賞口の開放動作が異なる第1大当たり遊技から第4大当たり遊技の4種類の「大当たり遊技(特別遊技)」が設けられているため、遊技者にさまざまな特別遊技を楽しませることができる。
また、第4大当たり遊技の開放時間(0.052秒)は、上述したように遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも短いため、第1大入賞口開閉扉16bが作動したとしても、第1大入賞口16に入賞することが困難である。そのため、第4大当たり遊技は「不利な開放態様」といえる。一方、第1大当たり遊技の開放時間(29秒)、第2、3大当たり遊技の開放時間(3秒)は、遊技球が1個発射される時間(約0.6秒)よりも長いため、「有利な開放態様」といえる。
(特図変動パターン決定テーブル)
図12は、後述するように特別図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための特図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図12に示すように特図変動パターン決定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定結果と、特別図柄(停止特図データ)と、リーチ判定用乱数値と、特別図柄の保留数(U1またはU2)と、特図変動用乱数値と、特別図柄の変動パターンと、特別図柄の変動時間とが対応付けられている。
従って、「特別図柄の変動パターン」とは、少なくとも大当たりの判定結果および特別図柄の変動時間を定めるものといえる。また、大当たりのときには、必ずリーチを行うように構成しているため、大当たりのときにはリーチ判定用乱数値は参照されないように構成されている。なお、リーチ判定用乱数値は、乱数範囲が97(0〜96)に設定されており、特図変動用乱数値は、乱数範囲が100(0〜99)に設定されている。
また、図12に示す特図変動パターン決定テーブルでは、特別図柄の保留数(U1またはU2)が多くなると、特別図柄の平均変動時間が短くなるように、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)よりも、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)の方が短くなるように設定されている。例えば、変動パターン(1)(通常変動)の変動時間(T1)は12秒に設定され、変動パターン(2)(短縮変動)の変動時間(T2)は3秒に設定されている。なお、特別図柄の保留数としては最大球数の「4」が記憶されることはあるが、特別図柄の変動パターンは、特別図柄の保留数から1を減算した後に決定されるものであることから、保留数として「4」は参照されないことになる。
メインCPU110aは、図12に示す特図変動パターン決定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の抽選結果、停止する特別図柄、特別図柄保留数(U1またはU2)、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンと特別図柄の変動時間を決定する。
そして、決定した特別図柄の変動パターンに基づいて、特別図柄の変動パターン指定コマンドが生成され、演出制御基板120に特別図柄の変動パターンの情報が送信される。
ここで、特別図柄の変動パターン指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成されている。本実施形態では、MODEデータとして「E6H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する第1特別図柄表示装置20の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示し、MODEデータとして「E7H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する第2特別図柄表示装置21の特別図柄の変動パターン指定コマンドを示している。
また、演出制御基板120では、後述するように、特別図柄の変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて、演出図柄38等の演出内容が決定される。図12に示す特図変動パターン決定テーブルの最右欄には、参考として演出図柄38等の演出内容を記載している。
ここで、演出内容として、ここで、「通常変動」、「短縮変動」とは、複数の演出図柄38がバラバラに高速で変動して、リーチとならずに停止することを意味しており、通常変動と短縮変動とは、短縮変動が通常変動に比べて短い変動時間で終了する点で相違している。
また、「リーチ」とは、大当たりを報知する演出図柄38の組合せの一部が仮停止して、他の演出図柄38が変動を行うような、遊技者に大当たりの期待感を付与する変動態様を意味する。例えば、大当たりを報知する演出図柄38の組合せとして「777」の3桁の演出図柄38の組み合わせが設定されている場合に、2つの演出図柄38が「7」で仮停止して、残りの演出図柄38が変動を行っている態様をいう。なお、「仮停止」とは、演出図柄38が小さく揺れ動いたり、演出図柄38が小さく変形したりして、遊技者に演出図柄38が停止しているかのようにみせている態様をいう。
また、「ノーマルリーチ」とは、2つの演出図柄38が仮停止し、残り1つの演出図柄38が変動する大当たりの期待度が低いリーチを意味している。なお、本実施形態においては、「ノーマルリーチ」によって大当たりすることはないが、「ノーマルリーチ」によって大当たりするように構成してもよい。
また、「SPリーチ」とは、ノーマルリーチよりも大当たりの期待度が高いスーパーリーチを意味している。例えば、仮停止していない演出図柄38が特殊な変動をしたり、特殊なキャラクタが表示されたりする態様をいう。
また、「SPSPリーチ」とは、スーパーリーチの後に行われ、スーパーリーチよりも大当たりの期待度が高いスペシャルリーチを意味している。
また、「全回転リーチ」とは、大当たりを報知する複数の演出図柄38の組合せが全て揃った状態で低速に変動する態様を意味し、本実施形態においては、大当たり抽選において当選したときにのみ実行されるリーチを意味している。
また、「疑似連回数」とは、「疑似連続予告の実行回数」を意味しており、「疑似連続予告」とは、1回の大当たりの抽選に対応する特別図柄の変動表示中に、演出図柄38を一旦仮停止させた後に再び変動させて、演出図柄38の変動と仮停止とを複数回行う変動態様による予告を意味している。
(大当たり抽選の事前判定テーブル)
図13は、大当たり抽選の結果を事前に判定するための大当たり抽選の事前判定テーブルを示す図である。
図13に示すように大当たり抽選の事前判定テーブルには、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値と、特別図柄決定用乱数値と、リーチ判定用乱数値と、特図変動用乱数値と、予定変動パターンとが対応付けられている。
ここで、遊技球の始動口への入球時に取得された大当たり判定用乱数値によって「大当たり」、「小当たり」、「ハズレ」か、を事前に判定でき、特別図柄決定用乱数値によって特別図柄の種類(大当たり特別図柄、小当たり特別図柄、ハズレ特別図柄)を事前に判定できる。
さらに、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値によって予定変動パターン(リーチの発生の有無、リーチの種類といった演出内容)が事前に判定可能になるので、始動口入賞指定コマンドに、大当たりの種別、予定変動パターンを含ませることが可能となる。
メインCPU110aは、図13に示す事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、予定変動パターンを決定する。そして、決定した予定変動パターンに応じた始動口入賞指定コマンドが生成される。
この始動口入賞指定コマンドは、コマンドの分類を識別するため1バイトのMODEデータと、コマンドの内容(機能)を示す1バイトのDATAデータとから構成される。本実施形態では、MODEデータとして「E8H」であるときには第1始動口14に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示し、MODEデータとして「E9H」であるときには、第2始動口15に遊技球が入賞したことに対応する始動口入賞指定コマンドを示している。
なお、図13に示す事前判定テーブルは、図12に示す特図変動パターン決定テーブルと類似しているものである。ただし、図13に示す事前判定テーブルは遊技球の始動口への入球時に用いられるに対し、図12に示す特図変動パターン決定テーブルは特別図柄の変動開始時に用いられると点で相違している。加えて、「保留数」を参照するかしないかでも相違している。
このため、図13に示す事前判定テーブルでは、大当たりやリーチの種別は判別可能であるが、「通常変動」と「短縮変動」との判別のみが不可能となっている(図13に示す「予定変動パターン」参照)。
また、図13に示す事前判定テーブルは、低確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルであるが、図示は省略するが、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルもメインROM110bに記憶されている。
なお、高確率遊技状態で参照される大当たり抽選の事前判定テーブルでは、図13に示す事前判定テーブルと同様に構成されているが、「大当たり」であるか「ハズレ」であるかを事前に判定するための大当たり判定用乱数値の値が異なっている。
図14は、普通図柄および第2始動口15の始動可動片15bに関するテーブルを示す図である。具体的には、図14(a)は、当たり抽選の当り判定テーブルを示す図であり、図14(b)は、変動表示の結果として停止表示される普通図柄の種類を決定するための普通図柄決定テーブルを示す図である。また、図14(c)は、普通図柄の変動時間を決定するための普図変動パターン決定テーブルであり、図14(d)は、当たり抽選に当選したときの始動可動片15bの開放態様を決定するための始動口開放態様決定テーブルを示す図である。
(当たり抽選の当たり判定テーブル)
図14(a)に示すように当り判定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定用乱数値と、当たり判定結果とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(a)に示す当り判定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と取得された当たり判定用乱数値とに基づいて、「当たり」であるか「ハズレ」であるかを判定する。例えば、図14(a)に示す当り判定テーブルによれば、非時短遊技状態であるときには、「0」という1個の特定の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。一方、時短遊技状態であるときには、「0」から「14」の15個の当たり判定用乱数値が当たりと判定される。なお、上記以外の乱数値であった場合には、「ハズレ」と判定される。従って、当たり判定用乱数値の乱数範囲が0から15であるから、非時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は1/16であり、時短遊技状態のときに当たりと判定される確率は15/16である。
(普通図柄決定テーブル)
図14(b)に示すように普通図柄決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり判定結果と、普通図柄決定用乱数値と、普通図柄(停止普図データ)とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普通図柄決定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の種類(停止普図データ)に基づいて、普通図柄の情報としての普図指定コマンドを決定して、決定した普図指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
ここで、図14(d)に示すように、普通図柄(停止普図データ)によって、始動可動片15bの開放態様が決定されることから、普通図柄の種類が始動可動片15bの開放態様を決定するものといえる。
(普図変動パターン決定テーブル)
図14(c)は、後述するように普通図柄の変動パターン(変動時間など)を決定するための普図変動パターン決定テーブルを示す図である。
図14(c)に示すように普図変動パターン決定テーブルには、時短遊技状態の有無と、当たり抽選の抽選結果と、普図変動用乱数値と、普通図柄の変動時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり判定結果と、取得された普図変動用乱数値とに基づいて、普通図柄の変動時間を決定する。
そして、メインCPU110aは、普通図柄の変動開始時には、決定した普通図柄の変動時間に基づいて、普通図柄の変動時間の情報としての普図変動指定コマンドを決定して、決定した普図変動指定コマンドを演出制御基板120に送信することになる。
図14(c)に示す普図変動パターン決定テーブルの特徴として、時短遊技状態の変動時間(3秒または5秒)は、非時短遊技状態の変動時間(30秒または40秒)よりも短くなるように構成されている。
(始動可動片の始動口開放態様決定テーブル)
図14(d)に示すように始動口開放態様決定テーブルには、停止普図データ(普通図柄)と、始動可動片15bの最大開放回数と、補助遊技のオープニング時間と、第2始動口15の開放時間と、インターバル時間と、補助遊技のエンディング時間とが対応付けられている。
メインCPU110aは、図14(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、オープニング時間、開放時間、閉鎖時間、インターバル時間、エンディング時間を決定する。
本実施形態では、図14(d)に示す始動口開放態様決定テーブルでは、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=01に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっており、停止普図データ=03に基づく始動口開放態様が、停止普図データ=02に基づく始動口開放態様よりも有利な開放態様となっている。
そして、図14(b)の普通図柄決定テーブルに示すように、時短遊技状態において当たりとなったときに、最も有利な開放態様となる停止普図データ=03が選択されることになる。これにより、時短遊技状態では、非時短遊技状態よりも遊技者に有利に始動可動片15bが作動することになる。
(各種記憶領域)
図15は、メインRAM110cに設定される各種記憶領域を示す図である。具体的には、図15(a)は、第1始動口14や第2始動口15に遊技球が入球した場合に取得される特図判定情報(大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値、特図変動用乱数値)が記憶される特図判定情報記憶領域を示す図であり、図15(b)は、特図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図15(c)は、普通図柄ゲート13を遊技球が通過した場合に取得される普図判定情報(当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値)が記憶される普図判定情報記憶領域であり、図15(d)は、普図判定情報記憶領域の各記憶部の構成を示す図であり、図15(e)は、遊技者に付与された(遊技者が獲得した)賞球数が記憶されると共に、記憶された賞球数を集計するための賞球数集計領域の構成を示す図であり、図15(f)は、集計された賞球数に基づいて算出した賞球数割合が記憶される賞球数割合領域である。
図15(a)に示すように、特図判定情報記憶領域は、第1始動口14への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第1特図判定情報保留記憶領域と、第2始動口15への遊技球の入賞に基づき取得される特図判定情報が記憶される第2特図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の特図判定情報が記憶される特図実行記憶領域とで構成されており、第1特図判定情報保留記憶領域及び第2特図判定情報保留記憶領域は、それぞれ第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。
なお、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第1特別図柄保留数(U1)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第1保留アイコン表示領域31aに表示され、第2特図判定情報保留記憶領域に記憶された未判定の特図判定情報の個数が第2特別図柄保留数(U2)となり、これら未判定の特図判定情報に対応する数の保留アイコンが第2保留アイコン表示領域31bに表示され、特図実行記憶領域に記憶される変動表示(変動演出)を実行中の特図判定情報に対応する当該変動アイコンが当該変動アイコン表示領域31cに表示されることになる。
図15(b)に示すように、各記憶部は、大当たり判定用乱数値を記憶するための大当たり判定用乱数値記憶領域と、特別図柄決定用乱数値を記憶するための特別図柄決定用乱数値記憶領域と、リーチ判定用乱数値を記憶するためのリーチ判定用乱数値記憶領域と、特図変動用乱数値を記憶するための特図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。
そして、第1始動口14に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶される。また、第2始動口15に遊技球が入球して特図判定情報が取得されると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで特図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した特図判定情報が記憶されることになる。
特図実行記憶領域は、第1特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第1特図判定情報保留記憶領域の第1記憶に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第1特別図柄の変動表示を実行するために参照される。また、第2特別図柄の変動表示の開始条件が成立すると、第2特図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた特図判定情報がシフトされ、第2特別図柄の変動表示を実行するために参照される。
図15(c)に示すように、普図判定情報記憶領域は、普通図柄ゲート13への遊技球の通過に基づき取得される普図判定情報が記憶される普図判定情報保留記憶領域と、変動表示を実行中の普図判定情報が記憶される普図実行記憶領域とで構成されており、普図判定情報保留記憶領域は、第1記憶部から第4記憶部まで分かれている。なお、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶された未判定の普図判定情報の個数が普通図柄保留数(G)となる。
図15(d)に示すように、各記憶部は、当たり判定用乱数値を記憶するための当たり判定用乱数値記憶領域と、普通図柄決定用乱数値を記憶するための普通図柄決定用乱数値記憶領域と、普図変動用乱数値を記憶するための普図変動用乱数値記憶領域とに分かれている。そして、普通図柄ゲート13に遊技球が通過して普図判定情報が取得されると、普図判定情報保留記憶領域の第1〜第4記憶部のうちで普図判定情報が記憶されていない最も番号の小さい記憶部に取得した普図判定情報が記憶されることになる。
普図実行記憶領域は、普通図柄の変動表示の開始条件が成立すると、普図判定情報保留記憶領域の第1記憶部に記憶されていた普図判定情報がシフトされ、普通図柄の変動表示を実行するために参照される。
図15(e)に示すように、賞球数集計領域は、一般入賞口12に遊技球が入賞したことで遊技者に払い出されることになった賞球数が記憶される一般入賞口賞球数領域と、第1始動口14に遊技球が入賞したことで遊技者に払い出されることになった賞球数が記憶される第1始動口賞球数領域と、普通電動役物の作動によって第2始動口15に遊技球が入賞したことで遊技者に払い出されることになった賞球数が記憶される第2始動口賞球数領域と、特別電動役物の作動によって第1大入賞口16及び第2大入賞口17に遊技球が入賞したことで遊技者に払い出されることになった賞球数が記憶される大入賞口賞球数領域とで構成されている。
各賞球数領域は、賞球数を累積記憶するための10つのバッファ領域(A1領域〜A10領域、B1領域〜B10領域、C1領域〜C10領域、D1領域〜D10領域)と、10つのバッファ領域に記憶された賞球数の合計値が記憶されることになる10セット累計領域(A10セット累計領域、B10セット累計領域、C10セット累計領域、D10セット累計領域)と、これまでにバッファ領域に記憶された全ての賞球数の合計値が記憶されることになるトータル累計領域(Aトータル累計領域、Bトータル累計領域、Cトータル累計領域、Dトータル累計領域)に分かれている。
各バッファ領域は、2バイトの領域としてメインRAM110cに設定され、各10セット累計領域及び各トータル累計領域は、3バイトの領域としてメインRAM110cに設定されている。
そして、遊技球が各種入賞口に入賞して遊技者に賞球が払い出されることになると、入賞口の種別に応じた賞球数領域のうちで、書込ポインタの値に対応する更新対象のバッファ領域に入賞口の種類に対応する賞球数が加算される。例えば、一般入賞口12に遊技球が入賞したときに書込ポインタの値が「0」ならば、A1領域に記憶される賞球数に一般入賞口の賞球数である「5」が加算されることになる。
その後、書込ポインタの値に対応する更新対象の4つのバッファ領域(例えば、書込ポインタが「1」ならばA1領域、B1領域、C1領域、D1領域)に記憶される賞球数の合計が規定数(例えば、6000個)以上になると、各賞球数領域の10つのバッファ領域に記憶された賞球数の合計が算出されて対応する10セット累計領域に記憶されると共に、トータル累計領域に記憶される賞球数に対応する更新対象のバッファ領域に記憶される賞球数が加算され、書込ポインタに「1」が加算される。
そして、書込ポインタの値が上限値である「9」を超えた場合には、書込ポインタに「0」がセットされることになる。そのため、各バッファ領域(A1領域〜A10領域、B1領域〜B10領域、C1領域〜C10領域、D1領域〜D10領域)は、賞球数6000個以上となったことを1セットとして直近の10セット分まで記憶可能とするリングバッファとして機能することになる。
図15(f)に示すように、賞球数割合領域は、直近の10セット(単位期間)分の賞球数のうちの特別電動役物が作動したことによって大入賞口に遊技球が入賞したことに基づき遊技者に払い出されることになった賞球数の割合である短期特電賞球数割合が記憶される短期特電賞球数割合領域と、直近の10セット(単位期間)分の賞球数のうちの特別電動役物の作動によって第1大入賞口16及び第2大入賞口17に遊技球が入賞したこと、及び、普通電動役物の作動によって第2始動口15遊技球が入賞したことで遊技者に払い出されることになった賞球数の割合である短期電役賞球数割合が記憶される短期電役賞球数割合領域、賞球数の集計を開始してから算出時点までに遊技者に払い出されることになった全ての賞球数のうちの特別電動役物が作動したことによって大入賞口に遊技球が入賞したことに基づき遊技者に払い出されることになった賞球数の割合である長期特電賞球数割合が記憶される長期特電賞球数割合領域、これまでに遊技者に払い出されることになった全ての賞球数のうちの特別電動役物が作動したことによって大入賞口に遊技球が入賞したこと、及び、普通電動役物の作動によって第2始動口15遊技球が入賞したことで遊技者に払い出されることになった賞球数の割合である長期電役賞球数割合が記憶される長期電役賞球数割合領域とで構成されている。
そして、賞球数が6000個を超えて1セットが終了すると、各10セット累計領域(A10セット累計領域、B10セット累計領域、C10セット累計領域、D10セット累計領域)に記憶された賞球数に基づいて、短期特電賞球数割合及び短期電役賞球数割合が算出されて短期特電賞球数割合領域及び短期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶され、各トータル累計領域(Aトータル累計領域、Bトータル累計領域、Cトータル累計領域、Dトータル累計領域)に記憶された賞球数に基づいて、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合が算出されて長期特電賞球数割合領域及び長期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶されることになる。
次に、遊技機1における遊技の進行について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板のメイン処理)
図16を用いて、主制御基板110のメイン処理を説明する。図16は、主制御基板110におけるメイン処理を示すフローチャートである。
電源基板140により電源が供給されると、メインCPU110aにシステムリセットが発生し、メインCPU110aは、以下のメイン処理を行う。
まず、メインCPU110aは、ステップS1〜S15によって構成される初期化処理を行う。具体的には、メインCPU110aは、ステップS1において、メインRAM110cへのアクセスを許可する。
メインCPU110aは、ステップS2において、メインRAM110cに電源復旧であることを示すバックアップフラグがセットされているか否かを判定する。バックアップフラグがセットされている場合には、ステップS3に処理を移し、バックアップフラグがセットされていない場合には、ステップS12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS3において、メインRAM110cのチェックサムを算出し、ステップS4において、前回の電源断時にメインRAM110cに記憶されたチェックサムと、新たに算出したチェックサムとを比較し、チェックサムが正常か否かの判定を行う。チェックサムが正常である場合には、ステップS6に処理を移し、チェックサムが正常でない場合には、RAM110cに記憶されているデータに異常がある(電源断前の制御状態に正常に復帰できない)ものとして、ステップS12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS6において、RAMクリアスイッチ111aがONしているか否かを判定する。RAMクリアスイッチ111aがONしていない場合には、電源復旧時の処理を行うものとしてステップS7に処理を移し、RAMクリアスイッチ111aがONしている場合には、電源投入時の処理を行うものとしてステップS13に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS7において、メインRAM110cに記憶されるバックアップフラグ及びチェックサムをクリアし、電源復旧時のRAMの設定を行う。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が電源断前の状態に復帰(復旧)するので、電源断前の状態から遊技を再開することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS8において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS9において、遊技の制御状態が復旧したこと及び停電発生前の遊技状態を示す電源復旧指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS20に処理を移す。これにより、電源復旧指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源復旧報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源復旧報知とは、画像表示装置31に電源が復旧したことを示す電源復旧画面(画像)を表示したり、音声出力装置32から電源が復旧したことを示す電源復旧報知音を出力したりすることである。
なお、電源復旧指定コマンドに現在の遊技状態を示す情報を含めずに、電源復旧指定コマンドを送信する前又は後に現在の遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS10において、第1特別図柄保留数(U1)及び第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120では特別図柄保留数を把握することが可能となると共に、画像表示装置31に第1保留アイコンや第2保留アイコンを表示させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS11において、普通図柄保留数(G)を示す普通図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普通図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で普通図柄記憶数を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS12において、賞球数割合表示器112に表示させる賞球数割合の集計に係る集計用領域(賞球数集計領域及び賞球数割合領域)を含むメインRAM110cの全ての領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS14に処理を移す。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が初期状態に初期化されることになり、集計用領域に記憶されたデータ(賞球数に関する情報)については電源断前の値が引き継がれないことになる。
メインCPU110aは、ステップS13において、集計用領域(賞球数集計領域、賞球数割合領域等)を除くメインRAM110cの全ての領域をクリアし、電源投入時のRAMの設定を行い、ステップS14に処理を移す。この処理を行うことで、遊技の進行状態(制御状態)が初期状態に初期化されることになるが、集計用領域に記憶されたデータ(賞球数に関する情報、後述するデータ充足フラグ)については電源断前の値が引き継がれることになる。
メインCPU110aは、ステップS14において、CPU周辺のデバイスの初期設定を行う。具体的には、演出制御基板120への出力設定、使用するCTC(Counter Timer Circuit)の設定、使用するCTCの割込みタイマ(4ミリ秒)等を設定する。
メインCPU110aは、ステップS15において、遊技の制御状態が初期化(RAMクリア)されたことを示す電源投入指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、ステップS20に処理を移す。これにより、電源投入指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって電源投入報知を実行するための処理が行われることになる。
なお、電源投入報知とは、画像表示装置31に電源が投入されたことを示す電源投入画面(画像)を表示したり、音声出力装置32からメインRAM110cが初期化されたことを示すRAMクリア報知音を出力したりすることである。
メインCPU110aは、ステップS20において、特別図柄の変動パターン(変動時間)を決定するためのリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値を更新する処理を行い、ステップS30において、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄決定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値の更新を行う。
メインCPU110aは、ステップS31において、電源断が発生したか否かの判定を行う。具体的には、電源基板140に設けられる電断検出回路から電源断検出信号が入力されたか否かを判定する。電源断が発生した場合には、ステップS32に処理を移し、電源断が発生していない場合には、処理がループするようにステップS20に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS32において、タイマ割込を禁止し、ステップS33において、出力ポートをクリアし、ステップS34において、メインRAM110cのチェックサムを算出してメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS35において、電源断からの復旧時に参照するバックアップフラグをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS45において、メインRAM110cへのアクセスを禁止し、電源電圧の供給が完全に断たれるまで待機する。
なお、電源断が発生したとき及び電源が投入されたときに、メインRAM110cの全使用領域のチェックサムを算出して比較するようにしているが、未使用領域を含む全ての領域のチェックサムを算出して比較するようにしてもよい。
また、電源断が発生したとき及び電源が投入されたときに、メインRAM110cの集計用領域のチェックサムと、集計用領域以外のチェックサムを別個に算出して比較するようにし、集計用領域以外のチェックサムが正常でなかった場合であっても、集計用領域のチェックサムが正常であった場合には、集計用領域に記憶されたデータ(賞球数に関する情報)をクリアしないようにしてもよい。
また、メインRAM110cの全ての領域がクリアされた場合と、メインRAM110cの集計用領域以外の全ての領域がクリアされた場合とで、異なる電源投入指定コマンドが送信されるようにし、演出制御基板120において受信した電源投入指定コマンドの種類に応じた電源投入報知が行われるようにしてもよい。具体的には、画像表示装置31に表示される電源投入画面(画像)に集計用領域がクリアされたか否かを判別可能とする情報を表示したり、音声出力装置32から集計用領域がクリアされたか否かを判別可能とする音声を出力したりするなどである。
(主制御基板のタイマ割込処理)
図17を用いて、主制御基板110のタイマ割込処理を説明する。図17は、主制御基板110におけるタイマ割込処理を示すフローチャートである。
主制御基板110に設けられたリセット用クロックパルス発生回路によって、所定の周期(4ミリ秒)毎にクロックパルスが発生されることで、以下に述べるタイマ割込処理が実行される。
まず、メインCPU110aは、ステップS100において、メインCPU110aのレジスタに格納されている情報をスタック領域に退避させる。
メインCPU110aは、ステップS110において、時間制御処理を行う。具体的には、特別図柄時間カウンタの更新処理、特別電動役物の開放時間等などの特別遊技タイマカウンタの更新処理、普通図柄時間カウンタの更新処理、始動可動片15bの開閉時間の更新処理等の各種タイマカウンタを更新(1減算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS120において、乱数更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、当たり判定用乱数値、普通図柄決定用乱数値、普図変動用乱数値を更新する処理を行う。より具体的には、それぞれの乱数値および乱数カウンタを1加算する。なお、加算した乱数カウンタが乱数範囲の最大値を超えた場合(乱数カウンタが1周した場合)には、乱数カウンタを0に戻し、その時の初期乱数値からそれぞれの乱数値を新たに更新する。
メインCPU110aは、ステップS130において、初期乱数値更新処理を行う。具体的には、大当たり判定用初期乱数値、特別図柄決定用初期乱数値、当たり判定用初期乱数値、普通図柄決定用初期乱数値を更新(1加算)する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS200において、入力制御処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12a、第1大入賞口検出スイッチ16a、第2大入賞口検出スイッチ17a、第1始動口検出スイッチ14a、第2始動口検出スイッチ15a、ゲート検出スイッチ13aの各種スイッチに入力があったか否か判定し、入力があった場合には所定のデータをセットする処理を行う。詳しくは、図18を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS300において、特図特電制御処理を行う。具体的には、大当たり抽選、特別図柄の変動表示、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開閉、遊技状態の変化等を制御する処理を行う。詳しくは、図23を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS400において、普図普電制御処理を行う。具体的には、当たり抽選、普通図柄の変動表示、始動可動片15bの開閉等を制御する処理を行う。詳しくは、図30を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS500において、払出制御処理を行う。具体的には、それぞれの賞球カウンタを参照し、各種入賞口に対応する払出個数指定コマンドを生成してメインRAM110cの送信バッファに、セットする処理を行う。これにより、払出個数指定コマンドが払出制御基板130に送信され、払出個数指定コマンドに応じた個数の遊技球を払出装置から払い出すための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS600において、遊技進行データ作成処理を行う。具体的には、遊技情報出力端子板30から出力する外部情報信号、始動口開閉ソレノイド15cの駆動データ、第1大入賞口開閉ソレノイド16cの駆動データ、第2大入賞口開閉ソレノイド17cの駆動データ、第1特別図柄表示装置20の表示データ、第2特別図柄表示装置21の表示データ、普通図柄表示装置22の表示データ、第1特別図柄保留表示器23の表示データ、第2特別図柄保留表示器24の表示データ、普通図柄保留表示器25の表示データ等の遊技進行に係る出力データを作成する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS650において、賞球数データ集計処理を行う。具体的には、メインRAM110cの賞球数集計領域のバッファ領域に記憶される賞球数を集計すると共に、各種の賞球数割合を算出して賞球数割合領域にセットする処理を行う。詳しくは、図33を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS660において、割合表示データ作成処理を行う。具体的には、メインRAM110cの賞球数割合領域にセットされた各種の賞球数割合を賞球数割合表示器112に表示させるための表示データを作成する処理を行う。詳しくは、図36を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS700において、出力制御処理を行う。具体的には、上記ステップS600やステップS660で作成した外部情報信号、各種の駆動データ、各種の表示データを出力させる処理を行う。また、メインRAM110cの演出用伝送データ格納領域や送信バッファにセットされているコマンドを演出制御基板120や払出制御基板130に送信するための処理も行う。
メインCPU110aは、ステップS800において、ステップS100で退避した情報をメインCPU110aのレジスタに復帰させる。
(主制御基板の入力制御処理)
図18を用いて、主制御基板110の入力制御処理を説明する。図18は、主制御基板110における入力制御処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS210において、一般入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に一般入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。詳しくは、図19を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS220において、大入賞口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1大入賞口検出スイッチ16aまたは第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に大入賞口用の賞球カウンタに1加算する処理を行う。詳しくは、図20を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS230において、第1始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第1始動口用の賞球カウンタに1加算し、第1特別図柄保留数(U1)が4個未満であれば第1特別図柄保留数(U1)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させると処理を行う。詳しくは、図21を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS240において、第2始動口検出スイッチ入力処理を行う。具体的には、第2始動口検出スイッチ15aからの検出信号が入力されたか否かを判定し、検出信号が入力された場合に第2始動口用の賞球カウンタに1加算し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であれば第2特別図柄保留数(U2)を1加算すると共に、特図判定情報を取得して特図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。詳しくは、図22を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS250において、ゲート検出スイッチ入力処理を行い、今回の入力制御処理を終了する。具体的には、ゲート検出スイッチ13aから検出信号を入力したか否かを判定し、検出信号を入力した場合に普通図柄保留数(G)が4未満であれば普通図柄保留数(G)を1加算すると共に、普図判定情報を取得して普図判定情報記憶領域の所定の記憶部(第1記憶部〜第4記憶部)に記憶させる処理を行う。
(主制御基板の一般入賞口検出スイッチ入力処理)
図19を用いて、主制御基板110の一般入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。図19は、主制御基板における一般入賞口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS210−1において、一般入賞口検出スイッチ12aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS210−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の一般入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS210−2において、賞球のために用いる一般入賞口用の賞球カウンタ(5個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS210−3において、上述した書込ポインタから一般入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(A1領域〜A10領域の何れか)を特定し、ステップS210−4において、特定した更新対象のバッファ領域に一般入賞口12に対応する賞球数(5個)を加算し、今回の一般入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の大入賞口検出スイッチ入力処理)
図20を用いて、主制御基板110の大入賞口検出スイッチ入力処理を説明する。図20は、主制御基板110における大入賞口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS220−1において、第1大入賞口検出スイッチ16a又は第2大入賞口検出スイッチ17aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS220−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS220−2において、賞球のために用いる大入賞口用の賞球カウンタ(15個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS220−3において、上述した書込ポインタから大入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(B1領域〜B10領域の何れか)を特定し、ステップS220−4において、特定した更新対象のバッファ領域に大入賞口に対応する賞球数(15個)を加算する。
メインCPU110aは、ステップS220−5において、現在が大当たり遊技中であるか否かを判定する。大当たり遊技中でない場合には、今回の大入賞口検出スイッチ入力処理を終了し、大当たり遊技中である場合には、ステップS220−6において、大入賞口への入賞数をカウントするための大入賞口入賞球カウンタ(C)に1加算して更新し、今回の大入賞口検出スイッチ入力処理を終了する。
(主制御基板の第1始動口検出スイッチ入力処理)
図21を用いて、主制御基板110の第1始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図21は、主制御基板110における第1始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS230−1において、第1始動口検出スイッチ14aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS230−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−2において、賞球のために用いる第1始動口用の賞球カウンタ(3個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−3において、上述した書込ポインタから第1始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(C1領域〜C10領域の何れか)を特定し、ステップS230−4において、特定した更新対象のバッファ領域に第1始動口14に対応する賞球数(3個)を加算する。
メインCPU110aは、ステップS230−5において、第1特別図柄保留数(U1)が4未満であるか否かを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が4未満である場合には、ステップS230−6に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が4未満でない場合には、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS230−6において、第1特別図柄保留数(U1)に「1」を加算して記憶し、ステップS230−7において、第1特別図柄保留数(U1)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第1保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS230−8において、特図判定情報を取得して第1特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS230−9において、事前判定処理を行う。具体的には、図13に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS230−10において、上記ステップS230−9の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第1始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第1始動口14への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1又は複数の特別図柄の変動表示に亘って)、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の第2始動口検出スイッチ入力処理)
図22を用いて、主制御基板110の第2始動口検出スイッチ入力処理を説明する。図22は、主制御基板110における第2始動口検出スイッチ入力処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS240−1において、第2始動口検出スイッチ15aから検出信号が入力されたか否かを判定する。検出信号が入力された場合には、ステップS240−2に処理を移し、検出信号が入力されなかった場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−2において、賞球のために用いる第2始動口用の賞球カウンタ(1個賞球カウンタ)に1加算して更新する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−3において、上述した書込ポインタから第2始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(D1領域〜D10領域の何れか)を特定し、ステップS240−4において、特定した更新対象のバッファ領域に第2始動口15に対応する賞球数(1個)を加算する。
メインCPU110aは、ステップS240−5において、現在が補助遊技中であるか否かを判定する。補助遊技中でない場合には、ステップS240−7に処理を移し、補助遊技中である場合には、ステップS240−6において、第2始動口入賞球カウンタ(D)に1加算して更新する。
メインCPU110aは、ステップS240−7において、第2特別図柄保留数(U2)が4未満であるか否かを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が4未満である場合には、ステップS240−8に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が4未満でない場合には、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS240−8において、第2特別図柄保留数(U2)に「1」を加算して記憶し、ステップS240−9において、第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に第2保留アイコンを表示する等の処理を行うことが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS240−10において、特図判定情報を取得して第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から順に空いている記憶部を検索していき、空いている記憶部に取得した特図判定情報を記憶する。
メインCPU110aは、ステップS240−11において、事前判定処理を行う。具体的には、図13に示す大当たり抽選の事前判定テーブルを参照し、特別図柄表示装置の種類、今回取得した大当たり判定用乱数値、特別図柄決定用乱数値、リーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて予定変動パターンを決定する処理を行う。
メインCPU110aは、ステップS240−12において、上記ステップS240−11の事前判定処理で決定された予定変動パターンを示す始動口入賞指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の第2始動口検出スイッチ入力処理を終了する。
これにより、始動口入賞指定コマンドが演出制御基板120に送信され、今回の第2始動口15への遊技球の入賞を契機とする特別図柄の変動表示が開始される前から(1又は複数の特別図柄の変動表示に亘って)、大当たり遊技が実行される可能性があることを予告する(大当たり遊技の実行を期待させる)先読み演出を実行することが可能となる。
(主制御基板の特図特電制御処理)
図23を用いて、主制御基板110の特図特電制御処理を説明する。図23は、主制御基板110における特図特電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS301において、特図特電処理データをロードし、特図特電処理データ=0であれば特別図柄記憶判定処理(ステップS310)に処理を移し、特図特電処理データ=1であれば特別図柄変動処理(ステップS320)に処理を移し、特図特電処理データ=2であれば特別図柄停止処理(ステップS330)に処理を移し、特図特電処理データ=3であれば大当たり遊技処理(ステップS340)に処理を移し、特図特電処理データ=4であれば大当たり遊技終了処理(ステップS350)に処理を移す。
この「特図特電処理データ」は、後述するように特図特電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS310において、特別図柄記憶判定処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり判定処理、停止表示する特別図柄の決定をする特別図柄決定処理、特別図柄の変動時間を決定する変動時間決定処理等を行う。詳しくは、図24を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS320において、特別図柄変動処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、特別図柄の変動時間が経過したか否かを判定する処理を行い、特別図柄の変動時間が経過した場合には、ステップS330の特別図柄停止処理に移行させる処理を行う。詳しくは、図26を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS330において、特別図柄停止処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、停止表示された特別図柄(大当たり図柄、ハズレ図柄)に対応する処理を行うと共に、時短遊技回数(J)、時短遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、高確率遊技フラグを設定する処理を行う。詳しくは、図27を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS340において、大当たり遊技処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、大当たり遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図28を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS350において、大当たり遊技終了処理を行い、今回の特図特電制御処理を終了する。具体的には、高確率遊技状態または低確率遊技状態のいずれかの確率遊技状態を決定すると共に、時短遊技状態または非時短遊技状態のいずれかの遊技状態を決定する処理を行う。詳しくは、図29を用いて後述する。
(主制御基板の特別図柄記憶判定処理)
図24を用いて、主制御基板110の特別図柄記憶判定処理を説明する。図24は、主制御基板110における特別図柄記憶判定処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS310−1において、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する。特別図柄の変動表示中である(特別図柄時間カウンタ≠0)場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、特別図柄の変動表示中でない(特別図柄時間カウンタ=0)場合には、ステップS310−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−2において、第2特別図柄保留数(U2)が1以上であるかを判定する。第2特別図柄保留数(U2)が1以上である場合には、ステップS310−3に処理を移し、第2特別図柄保留数(U2)が1以上でない場合には、ステップS310−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−3において、第2特別図柄保留数(U2)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−4において、第1特別図柄保留数(U1)が1以上であるかを判定する。第1特別図柄保留数(U1)が1以上であると判定した場合には、ステップS310−5に処理を移し、第1特別図柄保留数(U1)が1以上でない場合には、ステップS318−1に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−5において、第1特別図柄保留数(U1)から1を減算して更新し、ステップS310−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS310−6において、上記ステップS310−3又はステップS310−5で減算された特別図柄保留数(U)に対応する特図判定情報保留記憶領域に記憶された特図判定情報のシフトを行う。具体的には、第1特図判定情報記憶領域または第2特図判定情報記憶領域にある第1記憶部から第4記憶部に記憶された各特図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている特図判定情報は、特図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に特図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の特別図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
なお、本実施形態では、第2特別図柄保留数(U2)を第1特別図柄保留数(U1)よりも優先して減算することにしたが、始動口に入賞した順序で、第1特別図柄保留数(U1)、第2特別図柄保留数(U2)を減算するようにしてもよいし、第1特別図柄保留数(U1)を第2特別図柄保留数(U2)よりも優先して減算するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS310−7において、上記ステップS310−3またはステップS310−5で減算された第1特別図柄保留数(U1)または第2特別図柄保留数(U2)を示す特別図柄記憶指定コマンドを決定し、決定した特別図柄記憶指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、特別図柄記憶指定コマンドが演出制御基板120に送信され、画像表示装置31に表示されている第1保留アイコン又は第2保留アイコンの数を減らしたり、第1保留アイコン又は第2保留アイコンを当該変動アイコンに変化させたりする処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS311において、大当たり判定処理を行う。具体的には、図7に示す大当たり判定テーブルを参照して、確率遊技状態及び特図実行記憶領域に記憶されている大当たり判定用乱数値に基づいて大当たりか否かを決定し、図8に示す特別図柄決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)及び特図実行記憶領域に記憶されている特別図柄決定用乱数値に基づいて特別図柄の種類(停止特図データ)を決定する。詳しくは、図25を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS312においては、特図変動パターン決定処理を行う。具体的には、図12に示す特図変動パターン決定テーブルを参照して、特別図柄表示装置(始動口の種別)、大当たり抽選の結果、特別図柄、特別図柄保留数(U)、特図実行記憶領域に記憶されているリーチ判定用乱数値および特図変動用乱数値に基づいて、特別図柄の変動パターンを決定する。
メインCPU110aは、ステップS313において、決定した変動パターンに対応する変動パターン指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、変動パターン指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって特別図柄の変動表示に対応するように変動パターンに応じた変動演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS314において、変動開始時の遊技状態を確認し、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS315において、上記ステップS312において決定した変動パターンに基づいた特別図柄の変動時間(カウンタ値)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に減算処理されていく。
メインCPU110aは、ステップS316において、特別図柄の変動表示を開始する。具体的には、特別図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS600で第1特別図柄表示装置20又は第2特別図柄表示装置で特別図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21で特別図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS317において、特図特電処理データ=1をセットし、図26に示す特別図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS318−1において、特別図柄の変動表示や大当たり遊技が実行されていない客待ち状態(待機状態)であることを示す客待ち状態フラグがあるか否かを判定する。客待ち状態フラグがある場合には、今回の特別図柄記憶判定処理を終了し、客待ち状態フラグがない場合には、ステップS318−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS318−2において、メインRAM110cの所定の領域に客待ち状態であることを示す客待ち状態フラグをセットし、ステップS318−3において、客待ち状態であることを示す客待ち状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットし、今回の特別図柄記憶判定処理を終了する。これにより、客待ち状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって客待ち演出を実行するための処理が行われることになる。
(主制御基板の大当たり判定処理)
図25を用いて、主制御基板110の大当たり判定処理を説明する。図25は、主制御基板110における大当たり判定処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS311−1において、大当たりであるか否かを判定する。具体的には、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第1特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図7(a)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特図判定情報が第2特図判定情報保留記憶領域からシフトされたものである場合には、図7(b)に示す大当たり抽選の大当たり判定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている大当たり判定用乱数値に基づいて、「大当たり」であるか否かを判定する。大当たりである場合には、ステップS311−2に処理を移し、大当たりでない場合には、ステップS311−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS311−2において、大当たり図柄決定処理を行う。具体的には、図8(b)に示す大当たりにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄決定用乱数値に基づいて、停止表示させる大当たり特別図柄の種類を決定し、決定した大当たり特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
なお、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データは、後述する図27の特別図柄停止処理において「大当たり図柄」であるのか否かの判定に用いられると共に、図28の大当たり遊技処理において大入賞口の作動態様を決定するのにも用いられ、図29の大当たり遊技終了処理において大当たり終了後の遊技状態を決定するためにも用いられる。
メインCPU110aは、ステップS311−3において、上記ステップS311−2で決定された停止特図データに対応する大当たり用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示される大当たり特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS311−4において、遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にセットされた情報から大当たり当選時の遊技状態を判定し、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技状態情報を遊技状態バッファにセットする。具体的には、時短遊技フラグと高確率遊技フラグの両方がセットされていなければ00Hをセットし、時短遊技フラグはセットされていないが高確率遊技フラグはセットされていれば01Hをセットし、時短遊技フラグがセットされているが高確率遊技フラグがセットされていなければ02Hをセットし、時短遊技フラグと高確率遊技フラグとの両方がセットされていれば03Hをセットする。
このように遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)とは別に、遊技状態バッファに大当たり当選時の遊技状態をセットすることにしたのは、大当たり遊技中には遊技状態記憶領域(時短遊技フラグ記憶領域、高確率遊技フラグ記憶領域)にある高確率遊技フラグや時短遊技フラグがリセットされてしまうため、大当たり終了後に大当たりの当選時の遊技状態に基づいて、新たに大当たり終了時の遊技状態を決定する場合には、遊技状態記憶領域を参照することができないからである。このため、遊技状態記憶領域とは別に、大当たり当選時の遊技状態を示す遊技情報を記憶するための遊技状態バッファを設けることにより、大当たり終了後に遊技状態バッファにある遊技情報を参照することで、大当たり当選時の遊技状態に基づいて新たに大当たり終了後の遊技状態(時短遊技状態や時短遊技回数など)を設定できる。
メインCPU110aは、ステップS311−5において、ハズレ図柄決定処理を行う。具体的には、図8(a)に示すハズレにおける特別図柄決定テーブルを参照し、特図実行記憶領域に格納されている特別図柄決定用乱数値に基づいて、停止表示させるハズレ特別図柄の種類を決定し、決定したハズレ特別図柄の種類に対応する停止特図データを停止特図データ記憶領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS311−6において、上記ステップS311−5で決定された停止特図データに対応するハズレ用の演出図柄指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットして、今回の大当たり判定処理を終了する。これにより、演出図柄指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止表示されるハズレ特別図柄の種類(停止特図データ)を把握することが可能となる。
(主制御基板の特別図柄変動処理)
図26を用いて、主制御基板110の特別図柄変動処理を説明する。図26は、主制御基板110における特別図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS320−1において、特別図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の特別図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS320−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、特別図柄の変動表示を停止表示させる。具体的には、上記ステップS316でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS311−2、S311−5でセットされた特別図柄を第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、第1特別図柄表示装置20または第2特別図柄表示装置21に特別図柄が停止表示され、遊技者に大当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−3において、特別図柄が停止表示したことを示す図柄確定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、図柄確定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって変動演出を終了させるための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS320−4において、特別図柄の停止表示させる図柄停止時間(0.5秒)を特別図柄時間カウンタにセットする。なお、特別図柄時間カウンタは上記S110において4ms毎に1を減算して更新されていく。
メインCPU110aは、ステップS320−5において、特図特電処理データに2をセットし、図27に示す特別図柄停止処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄変動処理を終了する。
(主制御基板の特別図柄停止処理)
図27を用いて、主制御基板110の特別図柄停止処理を説明する。図27は、主制御基板110における特別図柄停止処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS330−1において、ステップS320−4においてセットされた図柄停止時間が経過したか否か(特別図柄時間カウンタ=0か?)を判定する。図柄停止時間が経過した場合には、ステップS330−2に処理を移し、図柄停止時間が経過していない場合には、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−2において、時短遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに時短遊技フラグがセットされている場合に、時短遊技回数(J)から1を減算して更新し、新たな時短遊技回数(J)が「0」か否かを判定する。その結果、時短遊技回数(J)が「0」である場合に、時短遊技フラグをクリアして、ステップS330−3に処理を移す。一方、時短遊技フラグがセットされていない場合や、時短遊技回数(J)が「0」でない場合には、そのままステップS330−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−3において、高確率遊技終了判定処理を行う。具体的には、メインRAM110cに高確率遊技フラグがセットされている場合に、高確率遊技回数(X)から1を減算して更新し、新たな高確率遊技回数(X)が「0」か否かを判定する。その結果、高確率遊技回数(X)が「0」である場合に、高確率遊技フラグをクリアして、ステップS330−4に処理を移す。一方、高確率遊技フラグがセットされていない場合や、高確率遊技回数(X)が「0」でない場合には、そのままステップS330−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−4において、現在の遊技状態に対応する遊技状態指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS330−5において、停止特図データ記憶領域に記憶されている停止特図データが大当たり図柄であるか否かを判定する。大当たり図柄である場合には、ステップS330−7に処理を移し、大当たり図柄でない場合には、ステップS330−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS330−6において、特図特電処理データに0をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の特別図柄停止処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS330−7において、特図特電処理データに3をセットし、図28に示す大当たり遊技処理に処理を移す準備を行う。
メインCPU110aは、ステップS330−8において、通常遊技状態移行処理を行う。具体的には、高確率遊技フラグ、高確率遊技回数(X)、時短遊技フラグ、時短遊技回数(J)をクリアして、通常遊技状態(低確率非時短遊技状態)に移行させる。
メインCPU110aは、ステップS330−9において、大当たり開始準備設定処理を行う。具体的には、図10に示す特別電動役物作動態様決定テーブルを参照して、停止特図データに基づいて大当たり遊技の種類を決定し、図11(a)に示す大当たり用の大入賞口開放態様決定テーブル群から大当たり遊技の種類に応じた大入賞口開放態様決定テーブル(「第1大当たりテーブル」、「第2大当たりテーブル」、「第3大当たりテーブル」、「第4大当たりテーブル」)を決定する。
メインCPU110aは、ステップS330−10において、大当たり遊技の種類(第1大当たり遊技〜第4大当たり遊技)に応じたオープニング指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、オープニング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のオープニング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS330−11において、大当たり遊技のオープニング時間を特別遊技タイマカウンタにセットし、今回の特別図柄停止処理を終了する。具体的には、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図11(a))から大当たり遊技の種類に応じたオープニング時間を判定して特別遊技タイマカウンタにセットする。なお、特別遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の大当たり遊技処理)
図28を用いて、主制御基板110の大当たり遊技処理を説明する。図28は、主制御基板110における大当たり遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS340−1において、現在が大当たり遊技のオープニング中であるか否かを判定する。具体的には、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に「0」が記憶されていれるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS340−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、S340−6に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−2において、特別遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS340−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−3において、ラウンド遊技回数(R)記憶領域に記憶されたラウンド遊技回数(R)に1をセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−4において、大入賞口開放処理を行う。具体的には、開放回数(K)に「1」を加算し、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させるための通電データをセットすると共に、上記ステップS330−9で決定した大入賞口開放態様決定テーブル(図11(a))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の開放時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16または第2大入賞口17が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−5において、ラウンド指定コマンド送信判定処理を行う。具体的には、開放回数(K)が「1」である場合、つまり、ラウンド遊技が開始される場合に、ラウンド遊技回数(R)に対応するラウンド指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、ラウンド指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のラウンド演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−6において、現在が大当たり遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディングとは、予め設定されたラウンド遊技を全て終了した後の期間となっている。エンディング中である場合には、ステップS340−18に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS340−7に処理が移される。
メインCPU110aは、ステップS340−7において、大入賞口の閉鎖中であるか否かを判定する。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させるための通電データがセットされている否かを判定する。大入賞口の閉鎖中である場合には、ステップS340−8に処理を移し、大入賞口の閉鎖中でない場合には、ステップS340−9に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−8において、特別遊技タイマカウンタにセットされている大入賞口の閉鎖時間が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了し、閉鎖時間が経過した場合には、大入賞口を開放させるためステップS340−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−9において、大入賞口の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS340−10に処理を移し、開放終了条件が成立しないと判定した場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−10において、大入賞口閉鎖処理を行う。具体的には、第1大入賞口開閉ソレノイド16cまたは第2大入賞口開閉ソレノイド17cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図11(a))を参照して、現在のラウンド遊技回数(R)および開放回数(K)に基づいて、第1大入賞口16または第2大入賞口17の閉鎖時間(閉鎖インターバル時間または1回の閉鎖時間)を特別遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第1大入賞口16または第2大入賞口17が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS340−11において、1回のラウンドが終了したか否かを判定する。具体的には、大入賞口入賞球カウンタ(C)の値が規定個数(9個)に達すること、及び、開放回数(K)が最大開放回数になることの何れか一方が成立したか否かを判定する。1回のラウンドが終了した場合には、ステップS340−12に処理を移し、1回のラウンドが終了していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−12において、ラウンドデータ初期化処理を行う。具体的には、開放回数(K)及び大入賞口入賞球カウンタ(C)をクリアする。ただし、ラウンド遊技回数(R)はクリアしない。
メインCPU110aは、ステップS340−13において、ラウンド遊技回数(R)が最大ラウンド遊技回数となっているか否かを判定する。最大ラウンド遊技回数である場合には、ステップS340−15に処理を移し、最大ラウンド遊技回数でない場合には、ステップS340−14に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS340−14において、ラウンド遊技回数(R)に「1」を加算して記憶し、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−15において、ラウンド遊技回数(R)をクリアし、ステップS340−16において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図11(a)参照)に基づいて、特別遊技の種類(長当たり遊技、短当たり遊技、発展当たり遊技)を判定し、大当たり遊技の種類に応じたエンディング指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、エンディング指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120によって大当たり遊技のエンディング演出を実行するための処理が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS340−17において、上記ステップS330−9で決定された大入賞口開放態様決定テーブル(図11(a)参照)に基づいて、大当たり遊技の種類に応じたエンディング時間を特別遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS340−18において、特別遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS340−19に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の大当たり遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS340−19において、特図特電処理データに4をセットし、図29に示す大当たり遊技終了処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技処理を終了する。
(主制御基板の大当たり遊技終了処理)
図29を用いて、主制御基板110の大当たり遊技終了処理を説明する。図29は、主制御基板110における大当たり遊技終了処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS350−1において、停止特図データ記憶領域にセットされた停止特図データおよび遊技状態バッファにある遊技状態情報をロードする。
メインCPU110aは、ステップS350−2において、高確率遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データおよび遊技状態情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に高確率遊技状態に移行させるか否かを判定し、高確率遊技状態に移行させる場合に、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技フラグを高確率遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−3において、高確率遊技回数設定処理を行う。具体的には、図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データおよび遊技状態情報に基づいて、高確率遊技状態で実行可能な変動表示の回数である高確率遊技回数(X)を決定し、決定した高確率遊技回数(X)を高確率遊技回数(X)記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「01」であれば、高確率遊技回数(X)として84回がセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−4において、時短遊技フラグ設定処理を行う。具体的には、図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データおよび遊技情報に基づいて、大当たり遊技の終了時に時短遊技状態に移行させるか否かを判定し、時短遊技状態に移行させる場合に、時短遊技状態であることを示す時短遊技フラグを時短遊技フラグ記憶領域にセットする。例えば、遊技状態情報が01H、02Hまたは03Hのときには時短遊技フラグがセットされる。
メインCPU110aは、ステップS350−5において、時短遊技回数決定処理を行う。具体的には、図9に示す大当たり遊技終了時設定データテーブルを参照し、ロードした停止特図データおよび遊技状態情報に基づいて、時短遊技状態で実行可能な変動表示の回数である時短遊技回数(J)を決定し、決定した時短遊技回数(J)を時短遊技回数(J)記憶領域にセットする。例えば、停止特図データが「04」であって遊技状態情報が00Hのときには時短遊技回数(J)に0回をセットし、遊技状態情報が01H、02Hまたは03Hのときには時短遊技回数(J)に80回をセットする。
メインCPU110aは、ステップS350−6において、高確率遊技フラグ及び時短遊技フラグの有無を確認して遊技状態を特定し、特定した遊技状態を示す遊技状態指定コマンドを演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、遊技状態指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120で遊技状態を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS350−7において、特図特電処理データに0をセットし、図24に示す特別図柄記憶判定処理に処理を移す準備を行い、今回の大当たり遊技終了処理を終了する。
(主制御基板の普図普電制御処理)
図30を用いて、主制御基板110の普図普電制御処理を説明する。図30は、主制御基板110における普図普電制御処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS401において、普図普電処理データの値をロードし、普図普電処理データ=0であれば普通図柄変動処理(ステップS410)に処理を移し、普図普電処理データ=1であれば補助遊技処理(ステップS420)に処理を移す。
この「普図普電処理データ」は、後述するように普図普電制御処理の各サブルーチンの中で必要に応じてセットされていくので、遊技の進行において必要なサブルーチンが適宜処理されていくことになる。
メインCPU110aは、ステップS410において、普通図柄変動処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、当たり判定処理、普通図柄を変動表示させる処理、普通図柄を停止表示させる処理等を行う。詳しくは、図31を用いて後述する。
メインCPU110aは、ステップS420において、補助遊技処理を行い、今回の普図普電制御処理を終了する。具体的には、補助遊技を制御する処理を行う。詳しくは、図32を用いて後述する。
(主制御基板の普通図柄変動処理)
図31を用いて、主制御基板110の普通図柄変動処理を説明する。図31は、主制御基板110における普通図柄変動処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS410−1において、普通図柄の変動表示中であるか否かを判定する。普通図柄の変動表示中である場合には、ステップS410−9に処理を移し、普通図柄の変動表示中でない場合には、ステップS410−2に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−2において、普通図柄保留数(G)が1以上であるかを判定する。普通図柄保留数(G)が1以上である場合には、ステップS410−3に処理を移し、普通図柄保留数(G)が1以上でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−3において、普通図柄保留数(G)から1を減算して更新し、ステップS410−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−4において、普通図柄保留記憶領域に記憶された普図判定情報のシフトを行う。具体的には、第1記憶部から第4記憶部に記憶された各普図判定情報を1つ前の記憶部にシフトさせる。ここで、第1記憶部に記憶されている普図判定情報は、普図実行記憶領域(第0記憶部)にシフトされる。このとき、既に普図実行記憶領域(第0記憶部)に書き込まれていた前回の普通図柄の変動表示で用いた特図判定情報は消去される。
メインCPU110aは、ステップS410−5において、当たり判定処理を行う。具体的には、図14に示す当たり判定テーブルを参照して、遊技状態及び普図実行記憶領域に記憶されている当たり判定用乱数値に基づいて当たりか否かを決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−6において、普通図柄決定処理を行う。具体的には、図14に示す普通図柄決定テーブルを参照し、遊技状態と、当たり判定結果と、普通図柄決定用乱数値に基づいて普通図柄の種類(停止普図データ)を決定する。
この普通図柄決定処理は、図14(b)に示す普通図柄決定テーブルを参照し、現在の時短遊技状態と、当たり抽選の抽選結果と、取得された普通図柄決定用乱数値とに基づいて、停止表示する普通図柄(停止普図データ)を決定し、決定した停止普図データを停止普図データ記憶領域にセットし、停止普図データに対応する普図指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において停止普図データを把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−7において、普通図柄の変動時間決定処理を行う。具体的には、図14(c)に示す普図変動パターン決定テーブルを参照し、遊技状態、当たり判定結果、普図実行記憶領域に記憶されている普図変動用乱数値に基づいて、普通図柄の変動時間を決定して普通図柄時間カウンタにセットし、普通図柄の変動時間に対応する普図変動指定コマンドをメインRAM110cの演出用伝送データ格納領域にセットする。これにより、普図変動指定コマンドが演出制御基板120に送信され、演出制御基板120において普通図柄の変動時間を把握することが可能となる。
メインCPU110aは、ステップS410−8において、普通図柄の変動表示を開始し、今回の普通図柄変動処理を終了する。具体的には、普通図柄の変動表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、上記ステップS600において普通図柄表示装置22で普通図柄を変動表示するための表示データが作成され、作成されたデータがステップS700において出力されることで、普通図柄表示装置22で普通図柄の変動表示が行われることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−9において、普通図柄時間カウンタにセットされた変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間が経過していない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了し、変動時間が経過した場合には、ステップS410−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS410−10において、普通図柄の変動表示を停止させる。具体的には、上記ステップS410−8でセットされた変動表示データをクリアして、上記ステップS410−6でセットされた普通図柄を普通図柄表示装置22に停止表示させるための停止表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、普通図柄表示装置22に普通図柄が停止表示され、遊技者に当たり判定結果が報知されることになる。
メインCPU110aは、ステップS410−11において、停止普図データ記憶領域にセットされた停止普図データが当たり普通図柄であるか否かを判定する。当たり普通図柄である場合には、ステップS410−12に処理を移し、当たり普通図柄でない場合には、今回の普通図柄変動処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS410−12において、普図普電処理データ=1をセットし、図32に示す補助遊技処理に処理を移す準備を行い、ステップS410−13において、開放態様決定処理を行う。具体的には、図14(d)に示す始動口開放態様決定テーブルを参照し、停止普図データに基づいて、始動可動片15bの最大開放回数、補助遊技のオープニング時間、第2始動口15の開放時間、インターバル時間、補助遊技のエンディング時間を決定する。
メインCPU110aは、ステップS410−14において、補助遊技のオープニング時間を補助遊技タイマカウンタにセットし、今回の普通図柄変動処理を終了する。なお、補助遊技タイマカウンタは、上記ステップS110において、4ms毎に減算処理される。
(主制御基板の補助遊技処理)
図32を用いて、主制御基板110の補助遊技処理を説明する。図32は、主制御基板110における補助遊技処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS420−1において、現在が補助遊技のオープニング中であるか否かを判定する。オープニング中である場合には、ステップS420−2に処理を移し、オープニング中でない場合には、S420−4に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−2において、補助遊技タイマカウンタにセットされているオープニング時間が経過したか否かを判定する。オープニング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了し、オープニング時間が経過している場合には、ステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−3において、第2始動口開放処理を行い、今回の補助遊技処理を終了する。具体的には、開放回数(S)に「1」を加算し、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをセットすると共に、開放回数(S)に対応する第2始動口15の開放時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が開放することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−4において、現在が補助遊技のエンディング中であるか否かを判定する。エンディング中である場合には、ステップS420−12に処理を移し、エンディング中でない場合には、ステップS420−5に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−5において、第2始動口15の閉鎖(インターバル)中であるか否かを判定する。具体的には、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データがセットされているか否かを判定する。第2始動口15の閉鎖中である場合には、ステップS420−6に処理を移し、第2始動口15の閉鎖中でない場合には、ステップS420−7に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−6において、補助遊技タイマカウンタにセットされている第2始動口15の閉鎖時間(インターバル時間)が経過したか否かを判定する。閉鎖時間が経過してない場合には、今回の補助処理を終了し、閉鎖時間が経過している場合には、第2始動口15を開放させるためステップS420−3に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS420−7において、第2始動口15の開放を終了させるための開放終了条件が成立したか否かを判定する。具体的には、第2始動口入賞球カウンタ(D)の値が規定個数(10個)に達すること、及び、開放回数(S)における1回あたりの開放時間が経過することの何れか一方が成立したか否かを判定する。開放終了条件が成立したと判定した場合には、ステップS420−8に処理を移し、開放終了条件が成立していないと判定した場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−8において、第2始動口閉鎖処理を行う。具体的には、始動口開閉ソレノイド15cを通電させるための通電データをクリアし、上記ステップS410−13で決定された第2始動口15の閉鎖時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。これにより、第2始動口15が閉鎖することになる。
メインCPU110aは、ステップS420−9において、補助遊技が終了するか否かを判定する。具体的には、第2始動口の開放回数(S)が最大開放回数になっているか否かを判定する。補助遊技を終了させる場合には、ステップS420−10に処理を移し、補助遊技を終了させない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−10において、補助遊技終了処理を行う。具体的には、開放回数(S)及び第2始動口入賞球カウンタ(D)をクリアする。
メインCPU110aは、ステップS420−11において、上記ステップS410−13で決定されたエンディング時間を補助遊技タイマカウンタにセットする。
メインCPU110aは、ステップS420−12において、補助遊技タイマカウンタにセットされているエンディング時間が経過したか否かを判定する。エンディング時間が経過した場合には、ステップS420−13に処理を移し、エンディング時間が経過していない場合には、今回の補助遊技処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS420−13において、普図普電処理データに0をセットし、図31に示す普通図柄変動処理に処理を移す準備を行い、今回の補助遊技処理を終了する。
(賞球数データ集計処理)
図33〜35を用いて、主制御基板110の賞球数データ集計処理を説明する。図33〜35は、主制御基板110における賞球数データ集計処理、及び、そのサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS650−1において、上述したリングバッファの書込ポインタから各賞球数領域(一般入賞口賞球数領域、第1始動口賞球数領域、第2始動口賞球数領域、大入賞口賞球数領域)の更新対象のバッファ領域を特定する。例えば、書込ポインタが「0」であれば、一般入賞口賞球数領域のA1領域、第1始動口賞球数領域のB1領域、第2始動口賞球数領域のC1領域、大入賞口賞球数領域のD1領域が更新対象のバッファ領域となる。
メインCPU110aは、ステップS650−2において、特定した各更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数の合計を算出し、ステップS650−3において、算出した合計が規定数(ここでは6000個)以上であるか否かを判定する。規定数以上でない場合には、今回の賞球数データ集計処理を終了し、規定数以上である場合には、ステップS650−4において、直近の10セット分の賞球数から賞球数割合(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合)を算出するための10セット賞球数割合算出処理を行う。
(10セット賞球数割合算出処理)
ここで、図34を用いて、10セット賞球数割合算出処理を説明する。図34は、主制御基板110における10セット賞球数割合算出処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS650−4−1において、一般入賞口賞球数領域のA1〜A10領域に記憶されている賞球数の合計を算出し、ステップS650−4−2において、算出した合計値をA10セット累計領域に記憶させる。つまり、一般入賞口12への遊技球の入賞に基づいて遊技者に払い出されることになった直近の10セット分の賞球数の累計値がA10セット累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−4−3において、第1始動口賞球数領域のB1〜B10領域に記憶されている賞球数の合計を算出し、ステップS650−4−4において、算出した合計値をB10セット累計領域に記憶させる。つまり、第1始動口14への遊技球の入賞に基づいて遊技者に払い出されることになった直近の10セット分の賞球数の累計値がB10セット累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−4−5において、第2始動口賞球数領域のC1〜C10領域に記憶されている賞球数の合計を算出し、ステップS650−4−6において、算出した合計をC10セット累計領域に記憶させる。つまり、第2始動口15への遊技球の入賞(普通電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった直近の10セット分の賞球数の累計値がC10セット累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−4−7において、大入賞口賞球数領域のD1〜D10領域に記憶されている賞球数の合計を算出し、ステップS650−4−8において、算出した合計値をD10セット累計領域に記憶させる。つまり、第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入賞(特別電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった直近の10セット(単位期間)分の賞球数の累計値がD10セット累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−4−9において、各10セット累計領域に記憶されている賞球数に基づいて、直近の10セット分の賞球数のうちで第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入賞(特別電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の割合(短期特電賞球数割合)を算出し、ステップS650−4−10において、算出した割合を短期特電賞球数割合領域に記憶させる。
なお、短期特電賞球数割合は、D10セット累計領域に記憶されている賞球数から、A10セット累計領域〜D10セット累計領域に記憶されている賞球数の合計を除算することで算出される。
メインCPU110aは、ステップS650−4−11において、各10セット累計領域に記憶されている賞球数に基づいて、直近の10セット分の賞球数のうちで第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入賞(特別電動役物の作動)、及び、第2始動口15への遊技球の入賞(普通電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の割合(短期電役賞球数割合)を算出し、ステップS650−4−12において、算出した割合を短期電役賞球数割合領域に記憶させ、今回の10セット賞球数割合算出処理を終了する。
なお、短期電役賞球数割合は、D10セット累計領域及びC10セット累計領域に記憶されている賞球数の合計から、A10セット累計領域〜D10セット累計領域に記憶されている賞球数の合計を除算することで算出される。
ここで、図33に示す賞球数データ集計処理に戻ると、メインCPU110aは、ステップS650−5において、各トータル累計領域(Aトータル累計領域、Bトータル累計領域、Cトータル累計領域、Dトータル累計領域)に記憶されている賞球数の合計を算出し、ステップS650−6において、算出した合計が最大規定数(ここでは60万個)以上であるか否かを判定する。最大規定数以上である場合には、ステップS650−8に処理を移し、最大規定数以上でない場合には、ステップS650−7において、集計開始から現在までの賞球数から賞球数割合(長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を算出するためのトータル賞球数割合算出処理を行う。
なお、最大規定数については60万個に限定されず、3バイト確保されている各トータル累計領域に記憶可能な数値であればよく、3バイトで記憶可能な数値(65536〜16777215個)の範囲で適宜に設定可能である。例えば、16777215個をセット数で表す(1セット分の6000個で除算する)と約2796.2セットとなるため、小数点以下を切り捨てた2796セットに相当する16776000個を最大規定数にするなどである。また、各トータル累計領域を4バイト確保するようにしてもよく、その場合であっても各トータル累計領域に記憶可能な数値であればよい。
(トータル賞球数割合算出処理)
ここで、図35を用いて、トータル賞球数割合算出処理を説明する。図35は、主制御基板110におけるトータル賞球数割合算出処理を示するフローチャートである。
まず、メインCPU110aは、ステップS650−7−1において、一般入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(A1〜A10領域の何れか)に記憶されている賞球数をAトータル累計領域に加算する。つまり、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでの一般入賞口12への遊技球の入賞に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の累計値がAトータル累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−7−2において、第1始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(B1〜B10領域の何れか)に記憶されている賞球数をBトータル累計領域に加算する。つまり、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでの第1始動口14への遊技球の入賞に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の累計値がBトータル累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−7−3において、第2始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(C1〜C10領域の何れか)に記憶されている賞球数をCトータル累計領域に加算する。つまり、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでの第2始動口15への遊技球の入賞(普通電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の累計値がCトータル累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−7−4において、大入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域(D1〜D10領域の何れか)に記憶されている賞球数をDトータル累計領域に加算する。つまり、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでの第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入賞(特別電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の累計値がDトータル累計領域に記憶されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−7−5において、各トータル累計領域に記憶されている賞球数に基づいて、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでの賞球数のうちで第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入賞(特別電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の割合(長期特電賞球数割合)を算出し、ステップS650−7−6において、算出した割合を長期特電賞球数割合領域に記憶させる。
なお、長期特電賞球数割合は、Dトータル累計領域に記憶される賞球数から、Aトータル累計領域〜Dトータル累計領域に記憶されている賞球数の合計を除算することで算出される。
メインCPU110aは、ステップS650−7−7において、各トータル累計領域に記憶されている賞球数に基づいて、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでの賞球数のうちで第1大入賞口16及び第2大入賞口17への遊技球の入賞(特別電動役物の作動)、及び、第2始動口15への遊技球の入賞(普通電動役物の作動)に基づいて遊技者に払い出されることになった賞球数の割合(長期電役賞球数割合)を算出し、ステップS650−7−8において、算出した割合を長期電役賞球数割合領域に記憶させ、今回のトータル賞球数割合算出処理を終了する。
なお、長期電役賞球数割合は、Dトータル累計領域及びCトータル累計領域に記憶されている賞球数の合計から、Aトータル累計領域〜Dトータル累計領域に記憶されている賞球数の合計を除算することで算出される。
ここで、図33に示す賞球数データ集計処理に戻ると、メインCPU110aは、ステップS650−8において、各賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数に異常があるか否かを判定する。賞球数に異常がある場合には、ステップS650−9に処理を移し、賞球数に異常がない場合には、ステップS650−10に処理を移す。
具体的には、一般入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数が「0」である場合や、所定値(例えば「100」)よりも少ない場合に異常と判定される。また、第1始動口賞球数領域及び第2始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数がどちらも「0」である場合に異常と判定される。また、大入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数が「1」以上であって、大当たり遊技で獲得することが可能な最小の賞球数よりも少ない場合等に異常と判定される。
なお、異常判定の精度が向上させるために、一般入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域と、その直前に更新対象であった一般入賞口賞球数領域のバッファ領域に記憶されている賞球数の合計が所定値(例えば「100」)よりも少ない場合に異常と判定するようにしてもよい。また、第1始動口賞球数領域及び第2始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域と、その直前に更新対象であった第1始動口賞球数領域及び第2始動口賞球数領域のバッファ領域に記憶されている賞球数の合計が「0」である場合や、所定値(例えば「10」)よりも少ない場合に異常と判定するようにしてもよい。
メインCPU110aは、ステップS650−9において、主制御基板110に実装されるエラー表示器(図示省略)に賞球数エラーであることを示す情報を表示するための表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、賞球数エラーであることを示す情報を表示するための表示データが上記ステップS700において出力されることで、賞球数エラーが報知(表示)されることになる。なお、エラー表示器は、賞球数エラーであることを表示可能な7セグメント表示器であってもよいし、1又は複数のLEDからなる表示器であってもよい。
メインCPU110aは、ステップS650−10において、メインRAM110cにセットされている賞球数エラーの表示データをクリアする。これにより、上述したエラー表示器に表示されていた賞球数エラーであることを示す情報が表示されない状態となる。
メインCPU110aは、ステップS650−11において、次のセットに移すために書込ポインタに1を加算し、ステップS650−12において、書込ポインタが上限値(ここでは「9」)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きい場合には、ステップS650−13に処理を移し、上限値よりも大きくない場合には、ステップS650−15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS650−13において、書込ポインタに「0」をセットし、ステップS650−14において、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっていることを示すデータ充足フラグをセットする。なお、データ充足フラグは、後述する割合表示データ作成処理で参照されることになる。
メインCPU110aは、ステップS650−15において、各賞球数領域(一般入賞口賞球数領域、第1始動口賞球数領域、第2始動口賞球数領域、大入賞口賞球数領域)の書込ポインタに対応する更新対象のバッファ領域、つまり、新たなセットとして賞球数を集計するためのバッファ領域に記憶される賞球数をクリアし、今回の賞球数データ集計処理を終了する。
このように、各賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶される賞球数の合計が規定数(ここでは6000個)以上となる毎に、直近の10セット分の賞球数割合(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合)を算出するようになっているので、時間で区切って賞球数割合を算出する場合に比べて賞球数のデータ量(賞球数の合計)にバラつきが出にくくなり、信憑性のある賞球数割合を算出することが可能となる。
また、各賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶される賞球数の合計が規定数(ここでは6000個)以上となる毎に、バッファ領域に記憶されている賞球数に異常があるか否かを判定するようになっているので、時間で区切って賞球数割合を算出する場合に比べて賞球数のデータ量(賞球数の合計)にバラつきが出にくくなり、信憑性のある異常判定を行うことが可能となる。
また、各トータル累計領域の賞球数の合計が最大規定数(ここでは60万個)以上になると、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでのトータルの賞球数の集計や、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合の算出が規制される(終了する)ようになっているので、遊技機1の出玉性能を評価するために必要十分なデータが集まった以降の制御負荷を軽減することが可能となる。
(割合表示データ作成処理)
図36を用いて、主制御基板110の割合表示データ作成処理を説明する。図36は、主制御基板110における割合表示データ作成処理を示すフローチャートである。
メインCPU110aは、ステップS660−1において、賞球数割合表示器112に表示される賞球数割合の種類を切り替えるための表示切替時間(ここでは5秒)が経過したか否かを判定する。表示切替時間が経過した場合には、ステップS660−2に処理を移し、表示切替時間が経過していない場合には、賞球数割合表示器112に表示内容を維持するものとして今回の割合表示データ作成処理を終了する。
メインCPU110aは、ステップS660−2において、賞球数割合表示器112に表示する賞球数割合の種類を特定するための表示用カウンタを1加算して更新し、ステップS660−3において、表示用カウンタが上限値(ここでは「4」)よりも大きいか否かを判定する。上限値よりも大きくない場合には、ステップS660−5に処理を移し、上限値よりも大きい場合には、ステップS660−4において、表示用カウンタに「0」をセットする。
なお、表示用カウンタが「0」の場合には、賞球数割合表示器112に表示する賞球数割合の種類が短期特電賞球数割合となり、表示用カウンタが「1」の場合には、賞球数割合表示器112に表示する賞球数割合の種類が短期電役賞球数割合となり、表示用カウンタが「2」の場合には、賞球数割合表示器112に表示する賞球数割合の種類が長期特電賞球数割合となり、表示用カウンタが「3」の場合には、賞球数割合表示器112に表示する賞球数割合の種類が長期電役賞球数割合となる。
メインCPU110aは、ステップS660−5において、表示用カウンタに基づいて賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112a、112b)に賞球数割合の種類を示す識別情報(種類情報)を表示するための識別情報表示データを作成し、メインRAM110cの所定の領域にセットする。
メインCPU110aは、ステップS660−6において、メインRAM110cに上述したデータ充足フラグがセットされているか否かを判定する。データ充足フラグがセットされている場合には、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっているものとして、ステップS660−7に処理を移し、データ充足フラグがセットされていない場合には、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっていないものとして、ステップS660−10に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS660−7において、ステップS660−5でセットされた識別情報表示データを点灯表示させるための点灯情報をメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112a、112b)に賞球数割合の種類を示す識別情報が点灯表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS660−8において、メインRAM110cの賞球数割合領域から表示用カウンタに対応する賞球数割合を取得し、ステップS660−9において、取得した賞球数割合(小数点以下を切り捨てた整数のみ)を示す割合表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS660−12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS660−10において、ステップS660−5でセットされた識別情報表示データを点滅表示させるための点滅情報をメインRAM110cの所定の領域にセットする。これにより、賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112a、112b)に賞球数割合の種類を示す識別情報が点滅表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS660−11において、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっていないもの(データ不足である)として、予め定められた特定割合(ここでは「0」)を示す割合表示データをメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS660−12に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS660−12において、メインRAM110cにセットされた割合表示データが特電賞球数割合(短期特電賞球数割合又は長期特電賞球数割合)であるか否かを判定する。特電賞球数割合である場合には、ステップS660−13に処理を移し、特電賞球数割合でない(電役賞球数割合である)場合には、ステップS660−16に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS660−13において、特電賞球数割合が異常判定のための閾値である第1規定値(ここでは「60%」)以上であるか否かを判定する。第1規定値以上である場合には、ステップS660−14に処理を移し、第1規定値以上でない場合には、ステップS660−15に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS660−14において、メインRAM110cにセットされた割合表示データ(特電賞球数割合の表示データ)を点滅表示させるための点滅情報をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS660−19に処理を移す。これにより、賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112c、112d)に賞球数割合(短期特電賞球数割合又は長期特電賞球数割合)が点滅表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS660−15において、メインRAM110cにセットされた割合表示データ(特電賞球数割合の表示データ)を点灯表示させるための点灯情報をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS660−19に処理を移す。これにより、賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112c、112d)に賞球数割合(短期特電賞球数割合又は長期特電賞球数割合)が点灯表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS660−16において、電役賞球数割合が異常判定のための閾値である第2規定値(ここでは「70%」)以上であるか否かを判定する。第2規定値以上である場合には、ステップS660−17に処理を移し、第2規定値以上でない場合には、ステップS660−18に処理を移す。
メインCPU110aは、ステップS660−17において、メインRAM110cにセットされた割合表示データ(電役賞球数割合の表示データ)を点滅表示させるための点滅情報をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS660−19に処理を移す。これにより、賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112c、112d)に賞球数割合(短期電役賞球数割合又は長期電役賞球数割合)が点滅表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS660−18において、メインRAM110cにセットされた割合表示データ(電役賞球数割合の表示データ)を点灯表示させるための点灯情報をメインRAM110cの所定の領域にセットし、ステップS660−19に処理を移す。これにより、賞球数割合表示器112(7セグメント表示器112c、112d)に賞球数割合(短期電役賞球数割合又は長期電役賞球数割合)が点灯表示されることになる。
メインCPU110aは、ステップS660−19において、メインRAM110cに上述した表示切替時間(ここでは5秒)をセットし、今回の割合表示データ作成処理を終了する。
このように、表示切替時間(5秒)が経過する毎に、賞球数割合表示器112に表示される賞球数割合の種類を変化させるようにしたので、各賞球数割合を表示するための専用の表示器を設けずに済み、コストを削減することが可能となる。
また、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっている場合と、最低限必要なデータが集まっていない場合とで、賞球数割合表示器112に表示される識別情報の表示態様が異なるようにしたので、データ不足であるか否かを容易に認識させることが可能となる。
また、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっていない場合と、最低限必要なデータが集まっていない場合とで、賞球数割合表示器112に表示される賞球数割合が明らかに異なる値になるようにしたので、データ不足であるか否かを容易に認識させることが可能となる。
また、特電賞球数割合や電役賞球数割合が規定値以上である場合と、規定値以上でない場合とで、賞球数割合表示器112に表示される賞球数割合の表示態様が異なるようにしたので、表示されている賞球数割合が異常な値であることを報知することが可能となる。
(賞球数の集計状態と賞球数割合の表示状態の具体例)
図37〜図39を用いて、賞球数の集計状態と賞球数割合の表示状態の具体例を説明する。図37は、賞球数が集計される様子を示す図であり、図38及び図39は、賞球数割合表示器の表示例を示す図である。
図37(a)は、遊技機1に最初に電源を投入したとき、つまり、賞球数の集計を開始した直後の賞球数の集計状態を示す図である。このときに書込ポインタは「0」となっており、賞球数集計領域のA1〜D1領域が更新対象のバッファ領域となっている。この時点では、遊技が開始されていないので賞球の払い出しが発生しておらず、賞球数集計領域の全てのバッファ領域には「0」が記憶されている。
ここから1セット目の賞球数の集計が完了するまでの賞球数割合表示器112の表示状態としては、まず、図38(a−1)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期特電賞球数割合を示す識別情報である「Y6」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dにデータ不足を示す特定割合である「00」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図38(a−2)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期電役賞球数割合を示す識別情報である「Y7」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dにデータ不足を示す特定割合である「00」が点灯表示される。
さらに5秒が経過して表示切替タイミングになると、図38(a−3)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期特電賞球数割合を示す識別情報である「A6」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dにデータ不足を示す特定割合である「00」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図38(a−4)に示すように、賞球数割合表示器112では、7セグメント表示器112a、112bに長期電役賞球数割合を示す識別情報である「A7」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dにデータ不足を示す特定割合である「00」が点灯表示される。その後は、5秒が経過して表示切替タイミングになる毎に、図38(a−1)〜図38(a−4)の表示を繰り返すようになっている。
このように、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータ(賞球数の情報)が集まっていない状態では、各種賞球数割合を表示する際の識別情報を点滅表示させているので、データ不足であることを認識させることが可能となる。
また、各種賞球数割合(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合、長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を示す表示として、データ不足を示す特定割合である「00」を点灯表示しているので、データ不足であることを強調することが可能となる。
図37(b)は、賞球数の集計を開始してからの賞球数の合計が規定数(ここでは6000個)以上になった直後の賞球数の集計状態を示す図である。このとき、各賞球数領域のバッファ領域に記憶されている直近の10セット分の賞球数の合計が算出されて、各10セット累計領域(A10〜D10セット累計領域)にそれぞれ記憶される。
また、更新対象の各バッファ領域(A1領域、B1領域、C1領域、D1領域)の賞球数が各トータル累計領域(Aトータル〜Dトータル累計領域)にそれぞれ加算されると、書込ポインタが「0」から「1」になって次のセットの賞球数の集計が開始されることになる。この時点では、1セット分の賞球数がしか集計されていないため、更新対象の各バッファ領域、各10セット累計領域、各トータル累計領域に記憶されている賞球数が同一となる。
ここから最初の10セット分の賞球数の集計が完了するまでは、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっていないため、賞球数割合表示器112の表示状態は、5秒が経過して表示切替タイミングになる毎に、図38(a−1)〜図38(a−4)の表示を繰り返すようになっている。
図37(c)は、賞球数の集計を開始してから最初の10セット分の賞球数の集計が完了した直後の賞球数の集計状態を示す図である。このとき、各賞球数領域のバッファ領域に記憶されている直近の10セット分の賞球数の合計が算出されて、各10セット累計領域(A10〜D10セット累計領域)にそれぞれ記憶される。また、短期特電賞球数割合及び短期電役賞球数割合が算出されて、短期特電賞球数割合領域及び短期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶される。
さらに、更新対象の各バッファ領域(A10領域、B10領域、C10領域、D10領域)の賞球数が各トータル累計領域にそれぞれ加算され、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合が算出されて、長期特電賞球数割合領域及び長期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶される。また、書込ポインタが「9」から「0」になって次のセット(11セット目)の賞球数の集計が開始されることになる。この時点では、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要な10セット分の賞球数しか集計されていないため、各10セット累計領域、各トータル累計領域に記憶されている賞球数が同一となる。
ここから11セット目の賞球数の集計が完了するまでの賞球数割合表示器112の表示状態としては、まず、図38(b−1)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期特電賞球数割合を示す識別情報である「Y6」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに短期特電賞球数割合領域に記憶されている短期特電賞球数割合(整数のみ)である「53(%)」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図38(b−2)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期電役賞球数割合を示す識別情報である「Y7」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに短期電役賞球数割合領域に記憶されている短期電役賞球数割合(整数のみ)である「66(%)」が点灯表示される。
さらに5秒が経過して表示切替タイミングになると、図38(b−3)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期特電賞球数割合を示す識別情報である「A6」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに長期特電賞球数割合領域に記憶されている長期特電賞球数割合(整数のみ)である「53(%)」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図38(b−4)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期電役賞球数割合を示す識別情報である「A7」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに長期電役賞球数割合領域に記憶されている長期電役賞球数割合(整数のみ)である「66(%)」が点灯表示される。その後は、5秒が経過して表示切替タイミングになる毎に、図38(b−1)〜図38(b−4)の表示を繰り返すようになっている。
このように、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっている状態では、短期特電賞球数割合及び短期電役賞球数割合を表示する際の識別情報を点灯表示させているので、信憑性のある賞球数割合の表示であることを認識させることが可能となる。
また、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっている状態であっても、遊技機1の出玉性能を評価するために必要十分なデータが集まっていない状態では、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合を表示する際の識別情報を点滅表示させているので、長期間に亘るデータが集まっていないことを認識させることが可能となる。
また、各種賞球数割合(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合、長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を示す表示として、実際に集計された賞球数から算出された値を点灯表示しているので、設計値とは異なる信憑性のある各種賞球数割合を報知することが可能となる。
図37(d)は、賞球数の集計を開始してから21セット分の賞球数の集計が完了した直後の賞球数の集計状態を示す図である。このとき、各賞球数領域のバッファ領域に記憶されている直近の10セット分の賞球数の合計が算出されて、各10セット累計領域(A10〜D10セット累計領域)にそれぞれ記憶される。また、短期特電賞球数割合及び短期電役賞球数割合が算出されて、短期特電賞球数割合領域及び短期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶される。
また、更新対象の各バッファ領域(A1領域、B1領域、C1領域、D1領域)の賞球数が各トータル累計領域にそれぞれ加算され、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合が算出されて、長期特電賞球数割合領域及び長期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶される。また、書込ポインタが「0」から「1」になって次のセット(22セット目)の賞球数の集計が開始されることになる。この時点では、10セット分以上の賞球数が集計されているため、各10セット累計領域、各トータル累計領域に記憶されている賞球数が異なる値となる。
ここから22セット目の賞球数の集計が完了するまでの賞球数割合表示器112の表示状態としては、まず、図39(a−1)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期特電賞球数割合を示す識別情報である「Y6」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに短期特電賞球数割合領域に記憶されている短期特電賞球数割合(整数のみ)である「63(%)」が点滅表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図39(a−2)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期電役賞球数割合を示す識別情報である「Y7」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに短期電役賞球数割合領域に記憶されている短期電役賞球数割合(整数のみ)である「70(%)」が点滅表示される。
さらに5秒が経過して表示切替タイミングになると、図39(a−3)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期特電賞球数割合を示す識別情報である「A6」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに長期特電賞球数割合領域に記憶されている長期特電賞球数割合(整数のみ)である「58(%)」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図39(a−4)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期電役賞球数割合を示す識別情報である「A7」が点滅表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに長期電役賞球数割合領域に記憶されている長期電役賞球数割合(整数のみ)である「67(%)」が点灯表示される。その後は、5秒が経過して表示切替タイミングになる毎に、図39(a−1)〜図39(a−4)の表示を繰り返すようになっている。
このように、短期特電賞球数割合が第1規定値以上である場合には、算出された短期特電賞球数割合を点滅表示させているので、異常な値であることを報知することが可能となる。また、短期電役賞球数割合が第2規定値以上である場合には、短期電役賞球数割合を点滅表示させているので、異常な値であることを報知することが可能となる。
図37(e)は、賞球数の集計を開始してから累計賞球数が60万個以上となるセット分の賞球数の集計が完了した直後の賞球数の集計状態を示す図である。このとき、各賞球数領域のバッファ領域に記憶されている直近の10セット分の賞球数の合計が算出されて、各10セット累計領域(A10〜D10セット累計領域)にそれぞれ記憶される。また、短期特電賞球数割合及び短期電役賞球数割合が算出されて、短期特電賞球数割合領域及び短期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶される。
また、更新対象の各バッファ領域(A9領域、B9領域、C9領域、D9領域)の賞球数が各トータル累計領域にそれぞれ加算され、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合が算出されて、長期特電賞球数割合領域及び長期電役賞球数割合領域にそれぞれ記憶される。また、書込ポインタが「8」から「9」になって次のセットの賞球数の集計が開始されることになる。この時点では、10セット分以上の賞球数が集計されているため、各10セット累計領域、各トータル累計領域に記憶されている賞球数が異なる値となる。
ここから次のセットの賞球数の集計が完了するまでの賞球数割合表示器112の表示状態としては、まず、図39(b−1)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期特電賞球数割合を示す識別情報である「Y6」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに短期特電賞球数割合領域に記憶されている短期特電賞球数割合(整数のみ)である「54(%)」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図39(b−2)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに短期電役賞球数割合を示す識別情報である「Y7」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに短期電役賞球数割合領域に記憶されている短期電役賞球数割合(整数のみ)である「65(%)」が点灯表示される。
さらに5秒が経過して表示切替タイミングになると、図39(b−3)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期特電賞球数割合を示す識別情報である「A6」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに長期特電賞球数割合領域に記憶されている長期特電賞球数割合(%)である「56」が点灯表示される。
そこから5秒が経過して表示切替タイミングになると、図39(b−4)に示すように、7セグメント表示器112a、112bに長期電役賞球数割合を示す識別情報である「A7」が点灯表示されると共に、7セグメント表示器112c、112dに長期電役賞球数割合領域に記憶されている長期電役賞球数割合(%)である「64」が点灯表示される。その後は、5秒が経過して表示切替タイミングになる毎に、図39(b−1)〜図39(b−4)の表示を繰り返すようになっている。
また、次以降のセットの賞球数の集計が完了した場合であっても、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合が新たに算出されることがないため、長期特電賞球数割合の表示期間では、図39(b−3)に示した表示となり、長期電役賞球数割合の表示期間では、図39(b−4)に示した表示となる。
このように、遊技機1の出玉性能を評価するために必要十分なデータが集まっている状態では、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合を表示する際の識別情報を点灯表示させているので、遊技機1の出玉性能を評価するために必要十分なデータが集まっていることを認識させることが可能となる。
なお、短期特電賞球数割合を示す識別情報である「Y6」は、短期特電賞球数割合の異常判定のための閾値である第1規定値「60%」に対応する「6」を含むようになっている。そのため、短期特電賞球数割合が異常な値であるか否かを容易に判断(判別)することが可能となる。
また、短期電役賞球数割合を示す識別情報である「Y6」は、短期電役賞球数割合の異常判定のための閾値である第2規定数「70%」に対応する「7」を含むようになっている。そのため、短期電役賞球数割合が異常な値であるか否かを容易に判断(判別)することが可能となる。
また、長期特電賞球数割合を示す識別情報である「A6」は、長期特電賞球数割合の異常判定のための閾値である第1規定数である「60%」に対応する「6」を含むようになっている。そのため、長期特電賞球数割合が異常な値であるか否かを容易に判断(判別)することが可能となる。
また、長期電役賞球数割合を示す識別情報である「A7」は、長期電役賞球数割合の異常判定のための閾値である第2規定数である「70%」に対応する「7」を含むようになっている。そのため、長期電役賞球数割合が異常な値であるか否かを容易に判断(判別)することが可能となる。
また、7セグメント表示器112bの右下隅部に配置される8つ目のセグメントであるドットDPについては常時点灯するようになっている。そのため、賞球数割合の種類を示す識別情報の表示と、賞球数割合の表示とが区別し易いようになっている。
また、短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合、長期特電賞球数割合、及び、長期電役賞球数割合が表示される場合には、短期特電賞球数割合領域、短期電役賞球数割合領域、長期特電賞球数割合領域、及び、長期電役賞球数割合領域に記憶されている割合が小数点以下を切り捨てた整数のみが表示されるので、7セグメント表示器の数を増やさずに済むと共に、表示された割合が認識し易くなる。
また、何れかの賞球数割合を表示しているときに、1セット分の賞球数の集計が完了して各種の賞球数割合が算出されたとしても、次の表示切替タイミングとなるまでは、新たに算出された賞球数割合の表示に切り替わらないようになっている。そのため、賞球数割合の表示が中途半端なタイミングで異なる値に切り替わることがなくなり、賞球数割合を認識し易くなる。
また、識別情報や賞球数割合を点滅表示させる場合には、0.6秒周期で点灯と点滅が切り替わるようになっているが、表示切替タイミングとなって最初に識別情報や賞球数割合を表示させる場合には、必ず7セグメント表示器の点灯から開始させるようになっている。そのため、表示切替タイミングとなって即座に識別情報や賞球数割合を把握することが可能となる。
(集計用領域の配置)
図40を用いて、メインRAM110cにおける集計用領域の配置を説明する。図40は、メインRAM110cのダンプリストを示す図である。
メインRAM110cは、大きく分けて、遊技の進行制御に必要なデータを記憶させるための512バイトの通常領域(規定内領域)と、遊技の進行制御に必要なデータを記憶させない所定バイトの特別領域(規定外領域)の2つの領域で構成されている。
通常領域(規定内領域)は、16の倍数となるアドレスから配置されると共に、16の倍数分+αバイトの領域としてメインRAM110cに確保されており、通常領域アドレスの先頭から所定バイト分が通常のワーク領域として設定され、通常領域アドレスの後尾から所定バイト分がスタック領域として設定されている。
特別領域(規定外領域)は、通常領域に続く16の倍数となるアドレスから配置されると共に、16の倍数分+αバイトの領域としてメインRAM110cに確保されており、特別領域アドレスの先頭から16バイト分が第1未使用領域として設定され、第1未使用領域から112バイト分が集計用領域として設定され、集計用領域から16バイト以上の領域が第2未使用領域として設定されている。
そのため、ダンプリストを出力した場合には、通常領域と集計用領域との間に配置される第1未使用領域によって「00」が1列に亘って記憶される境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において集計用領域の位置(集計用領域に記憶されたデータ)を認識し易くなる。
また、集計用領域の後に配置される第2未使用領域によって「00」が少なくとも1列以上に亘って記憶される境界ラインが形成されることになり、遊技機1のデバッグ作業や検査において集計用領域の位置(集計用領域に記憶されたデータ)を認識し易くなる。
また、特別領域(規定外領域)に第1未使用領域を配置しているので、その分だけ通常領域を圧迫することがなくなり、遊技の進行制御のための領域を確保して遊技プログラムの設計自由度を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、遊技機1への最初の電源投入から賞球数の集計を開始するようになっているが、所定回数目(例えば2回目)の電源投入から賞球数の集計を開始するようにしてもよい。このようにすると、遊技機1の製造時において各種入賞口に遊技球を入賞させて遊技球の払い出しをチェックするなどの検査を行った場合に、その時に払い出されることになった賞球数を集計の対象から除外することができ、遊技機1が遊技場に設置されてからの賞球数の集計を行うことが可能となる。
また、電源投入時にRAMクリアスイッチ111aが所定期間(例えば1分間)に亘ってONしていた場合に、賞球数の集計を開始するようにしてもよいし、RAMクリアスイッチ111aが連続して所定回数ONした場合に、賞球数の集計を開始するようにしてもよい。
また、賞球数の集計を開始させるための専用のスイッチを設け、電源投入時にONしていた場合に、賞球数の集計を開始するようにしてもよいし、電源投入時に専用のスイッチが所定期間(例えば1分間)に亘ってONしていた場合に、賞球数の集計を開始するようにしてもよいし、専用のスイッチが連続して所定回数ONした場合に、賞球数の集計を開始するようにしてもよい。
また、本実施形態では、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータ(賞球数の情報)が集まっていない状態では、賞球数割合として7セグメント表示器112c、112dに「00」が表示されるようになっているが、7セグメント表示器112c、112dの一方に「0」を表示して他方には何も表示させないようにしてもよいし、7セグメント表示器112c、112dに「−−(ハイフン)」を表示してもよいし、7セグメント表示器112c、112dの一方に「−(ハイフン)」を表示して他方には何も表示させないようにしてもよい。
また、7セグメント表示器112c、112dに「00」や「−−(ハイフン)」を表示せずに、8つ目のセグメントであるドットDPを点灯又は点滅させるようにしてもよいし、7セグメント表示器112c、112dに「00」又は「−−(ハイフン)」を表示しつつ、8つ目のセグメントであるドットDPを点灯又は点滅させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、賞球数割合の識別情報として「Y6」、「Y7」、「A6」、「A7」を表示するようにしたが、アルファベットと数字を逆にして「6Y」、「7Y」、「6A」、「7A」のように表示してもよい。
また、本実施形態では、賞球数割合が「100」になる場合には、7セグメント表示器112c、112dに百の位を除外した「00」が表示されるようになっているが、「99」を表示するようにしてもよい。このようにすると、信憑性のある賞球数割合を表示するために最低限必要なデータが集まっていないと勘違いさせてしまうような不都合を回避することが可能となる。
また、本実施形態では、遊技機1への電源供給中は常に賞球数割合表示器112に各種の賞球数割合が表示されるようになっているが、遊技機1への電源供給中にRAMクリアスイッチ111aがONした場合に、賞球数割合表示器112に各種の賞球数割合を表示し、全ての賞球数割合が所定回数(1回又は複数回)表示された時点(20秒経過)で賞球数割合を非表示とするようにしてもよいし、RAMクリアスイッチ111aがONしている期間に亘って各種の賞球数割合を表示するようにしてもよい。
また、客待ち状態中にRAMクリアスイッチ111aがONした場合、又は、客待ち状態中にRAMクリアスイッチ111aがONしている期間に亘って、各種の賞球数割合を表示するようにしてもよいし、ガラス枠50の開放中にRAMクリアスイッチ111aがONした場合、又は、客待ち状態中にRAMクリアスイッチ111aがONしている期間に亘って、各種の賞球数割合を表示するようにしてもよいし、客待ち状態中且つガラス枠50の開放中にRAMクリアスイッチ111aがONした場合、又は、客待ち状態中且つガラス枠50の開放中にRAMクリアスイッチ111aがONしている期間に亘って、各種の賞球数割合を表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、各賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶される賞球数の合計が規定数(ここでは6000個)以上となる毎に、バッファ領域に記憶されている賞球数に異常があるか否かを判定するようになっているが、所定時間(例えば10時間)が経過する毎に賞球数に異常があるか否かを判定するようにしてもよい。
例えば、所定時間(10時間)が経過した時点で、第1始動口賞球数領域又は第2始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に所定値(例えば100個)以上の賞球数が記憶されているにも拘らず、一般入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数が「0」である場合や、所定値(例えば「10」)よりも少ない場合に異常と判定してもよい。
また、所定時間(10時間)が経過した時点で、大入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に所定値(例えば2000個)以上の賞球数が記憶されているにも拘らず、一般入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数が「0」である場合や、所定値(例えば「10」)よりも少ない場合に異常と判定してもよい。
また、所定時間(10時間)が経過した時点で、大入賞口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に所定値(例えば2000個)以上の賞球数が記憶されているにも拘らず、第1始動口賞球数領域及び第2始動口賞球数領域の更新対象のバッファ領域に記憶されている賞球数が「0」である場合や、所定値(例えば「10」)よりも少ない場合に異常と判定してもよい。
また、本実施形態では、賞球数に異常があった場合に賞球数エラーであることを示す情報をエラー表示器に表示するようになっているが、賞球数エラーであることを示す賞球数エラー指定コマンドを演出制御基板120に送信し、演出制御基板120によって画像表示装置31に賞球数エラー情報を表示したり、音声出力装置32から賞球数エラー音声を出力したりするような賞球数エラー報知を行うようにしてもよい。また、賞球数エラーの発生を示す賞球数エラー信号を遊技情報出力端子板30から出力するようにしてもよい。
また、本実施形態では、遊技者に払い出されることになった賞球数が規定数(ここでは6000個)以上となったことを1セットとして直近の10セット分の賞球数から各種賞球数割合(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合)を算出したり、全てのセット分の賞球数から各種賞球数割合(長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を算出したりするようになっているが、遊技球の発射を検出する検出スイッチによって規定数(例えば6000個≒1時間の連続発射)の遊技球が発射が検出されるまでを1セットとして直近の10セット分(60000個≒10時間の連続発射)の賞球数から各賞球数割合(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合)を算出したり、全てのセット分の賞球数から各種賞球数割合(長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を算出したりするようにしてもよい。
なお、遊技球の発射数によって賞球数割合の算出対象となるセットを区切る場合には、最大規定数(例えば60万個)の遊技球の発射が検出された時点で、賞球数の集計を開始してから現在に至るまでのトータルの賞球数の集計や、長期特電賞球数割合及び長期電役賞球数割合の算出を終了するようにするとよい。また、遊技球の発射を検出する検出スイッチについては、遊技領域6に進入した遊技球を検出するものであってもよいし、遊技領域6から排出された遊技球を検出するものであってもよい。
また、本実施形態では、賞球数割合表示器112を主制御基板110に設けているが、透明樹脂性の基板ケースに収容される払出制御基板130に設けてもよく、その場合であっても、払出制御基板の基板ケースの表面側に貼付される型式名シール及び管理番号シールによって視認が規制(遮蔽)されない位置に設けることが望ましい。この場合には、各種賞球数割合を主制御基板110で算出するようにしてもよいし、払出制御基板130で算出するようにしてもよいが、払出制御基板130の制御によって賞球数割合表示器112に表示するようにするとよい。
また、本実施形態では、4つの一般入賞口12の何れに遊技球が入賞しても5個の賞球数が払い出されるようになっているが、一般入賞口12毎に賞球数を異ならせてもよい。
例えば、遊技領域6の左側領域に遊技球を発射した場合に遊技球が入賞可能な一般入賞口12(遊技領域6の左側領域に設けられる一般入賞口)の賞球数(例えば5個)よりも、遊技領域の右側領域に遊技球を発射した場合に遊技球が入賞可能な一般入賞口12(遊技領域の右側領域に設けられる一般入賞口)の賞球数(例えば10個)を多く設定してもよい。このようにすると、遊技領域6の右側領域に向けて遊技球を発射する大当たり遊技中等に払い出される賞球数が多くなり易く、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、遊技領域6の左側領域に遊技球を発射した場合に遊技球が入賞可能な一般入賞口12(遊技領域6の左側領域に設けられる一般入賞口)の賞球数(例えば10個)よりも、遊技領域の右側領域に遊技球を発射した場合に遊技球が入賞可能な一般入賞口12(遊技領域の右側領域に設けられる一般入賞口)の賞球数(例えば5個)を少なく設定してもよい。このようにすると、遊技領域6の左側領域に向けて遊技球を発射する通常遊技状態中において遊技者が所持している遊技球が減る速度が遅く(ベースが高く)なり易くなり、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、第1大入賞口16及び第2大入賞口に遊技球が入賞した場合に15個の賞球が払い出されるようになっているが、第1大入賞口16と第2大入賞口17とで賞球数を異ならせてもよい。例えば、第1大入賞口16に遊技球が入賞した場合の賞球数を10個に設定し、第2大入賞口17に遊技球が入賞した場合の賞球数を15個に設定してもよいし、その逆にしてもよい。
また、本実施形態では、賞球を払い出すことが決定された時点で賞球数を加算(集計)するようになっているが、実際に払出装置から賞球が払い出された時点で賞球数を加算(集計)するようにしてもよい。
ところで、従来の遊技機においては、遊技によって成立した付与条件(入賞)の種類に応じた賞価値(賞球、賞メダル、賞データ)を遊技者に付与するものがあった(例えば、特開2015−013168号公報参照)。このような遊技機では、遊技者に付与された賞価値についての情報を把握することができないという問題があった。
上記問題点を解決するための構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技の進行を制御する制御基板(主制御基板110)を備えた遊技機において、所定の情報を表示可能な表示手段(賞球数割合表示器112)と、遊技によって成立した付与条件(入賞)の種類に応じた賞価値(賞球、賞メダル、賞データ)を付与する賞価値付与手段(主制御基板、払出制御基板)と、前記賞価値付与手段が付与する前記賞価値を集計して特定情報(賞球数割合)を算出する特定情報算出手段(主制御基板110)と、前記特定算出手段が算出した前記特定情報を前記表示手段に表示させる特定情報表示手段(主制御基板110)と、備え、前記表示手段は、前記制御基板に設けられている。このようにしたことで、遊技者に付与された賞価値についての情報を把握することが可能となる。
また、上記問題点を解決するための構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技によって成立した付与条件(入賞)の種類に応じた賞価値(賞球、賞メダル、賞データ)を遊技者に付与することが可能な遊技機において、所定の情報を表示可能な表示手段(賞球数割合表示器112)と、遊技者に付与される前記賞価値を集計して特定情報(賞球数割合)を算出する特定情報算出手段(主制御基板110)と、前記特定算出手段が算出した前記特定情報を前記表示手段に表示させる特定情報表示手段(主制御基板110)と、備え、前記特定情報算出手段は、直近の第1期間における前記賞価値を集計して第1特定情報(短期特電賞球数割合、短期電役賞球数割合)を算出し、前記第1期間よりも長い第2期間における前記賞価値を集計して第2特定情報(長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を算出するようになっている。このようにしたことで、遊技者に付与された賞価値についての情報を把握することが可能となる。
また、上記問題点を解決するための構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技によって成立した付与条件(入賞)の種類に応じた賞価値(賞球、賞メダル、賞データ)を遊技者に付与することが可能な遊技機において、所定の情報を表示可能な表示手段(賞球数割合表示器112)と、集計条件の成立(最初の電源ON)後に遊技者に付与される前記賞価値を集計して特定情報(長期特電賞球数割合、長期電役賞球数割合)を算出する特定情報算出手段(主制御基板110)と、前記特定算出手段が算出した前記特定情報を前記表示手段に表示させる特定情報表示手段(主制御基板110)と、備え、前記特定情報算出手段は、前記集計条件が成立した後に集計された前記賞価値が規定価値量(60万個以上)に達した後は、前記特定情報の算出が規制されるようになっている。このようにしたことで、遊技者に付与された賞価値についての情報を把握することが可能となる。
また、従来の遊技機においては、遊技によって成立した付与条件(入賞)の種類に応じた賞価値(賞球、賞メダル、賞データ)を遊技者に付与するものがあった(例えば、特開2015−013168号公報参照)。このような遊技機では、遊技者に付与された賞価値の異常を把握することができないという問題があった。
上記問題点を解決するための構成として、本実施形態の遊技機1によれば、遊技によって成立した付与条件(入賞)の種類に応じた賞価値(賞球、賞メダル、賞データ)を遊技者に付与することが可能な遊技機において、遊技者に付与される前記賞価値を集計する賞価値集計手段(主制御基板110)と、前記賞価値集計手段による集計情報に異常があるか否かを判定する異常判定手段(主制御基板110)と、前記異常判定手段によって異常があると判定されたことに基づいて、所定の報知を行う報知手段(主制御基板110)と、を備えている。このようにしたことで、遊技者に付与された賞価値の異常を把握することが可能となる。