JP6204077B2 - シミュレーションシステム及びサーバ - Google Patents

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Description

本発明は、顧客の経済環境の変化を考慮したローン返済額の安全性を確認するためのシミュレーションシステムに関する。
従来、住宅建設を希望する顧客の土地購入資金や建築資金は、自己資金や親族からの贈与資金と金融機関からのローン借入が殆どである。そして、顧客は、ローン借入に当たり、金融機関のローン金利情報を、顧客自ら金融機関や住宅展示場に出向き、行員や住宅営業マン等に相談して入手している。一方、相談された側は、顧客に対して、顧客の年収と月々の希望返済額を把握して、ローン借入限度額を算出し提示している。その際に、行員は営業成績を上げるためにより多額のローンを提案し、住宅営業マンは、成約に対する報酬額が請負金額を基に決定されるため、借入限度額一杯を利用してより高額な建物を建設することを提案することとなる。また、住宅展示場や住宅会社によっては、ローン返済開始後の生活環境の変化から収支環境の変化に不安を抱いている顧客に対しては、ファイナンシャルプランナーが対応しているところもある。しかし、当該プランナーは、住宅展示場や住宅会社に雇用されている者であり、顧客側に立って対応しているとは言い難い。
なお、出願人が出願した住宅ローン仲介システムとして、下記のものがある。
特開2012−221371号公報
ところが、顧客にとって、ローン返済開始後の収支環境の変化を的確に把握して、安全な返済額を基にローンの借入額を決定することは容易ではないという問題があった。なお、過去において、「ゆとり返済」と称して、顧客に対してローン借入当初から10年間は低金利で融資し、10年後から高金利での返済を行うことを推奨した時期もあったが、日本経済の低迷から顧客の年収が予想通りに増加せず、その結果、建物を競売にかけられ借金のみが残ったとして、一時話題にもなった。
本発明は、上述した問題を解決するものであり、ローン返済開始後の収支環境の変化を把握可能であり、安全な返済額を基にローンの借入額を決定することを容易とする、ローン返済額の安全性を確認するためのシミュレーションシステム及びサーバを提供することを目的とする。
本発明のシミュレーションシステムは、ローン返済額の安全性を確認するためのシミュレーションシステムであって、ローン返済期間を含むシミュレーション期間の開始時における家族の各人の年齢を示す年齢情報と、前記シミュレーション期間の開始時における貯蓄額を示す貯蓄情報と、前記シミュレーション期間の各年における収入額の計算の基礎となる収入情報と、ローン返済額を含む前記シミュレーション期間の各年における支出額の計算の基礎となる支出情報とを、入力させる条件入力手段と、前記条件入力手段により入力された年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報に基づいて、前記シミュレーション期間の各年における貯蓄額と収入額と支出額とを算出する計算手段と、前記計算手段により算出した貯蓄額と収入額と支出額とに基づいて、前記シミュレーション期間又は前記シミュレーション期間内の特定期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを出力するグラフ出力手段と、を有し、前記支出額には、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る所定種類の費用が含まれ、前記計算手段は、前記条件入力手段により入力された前記シミュレーション期間中の前記所定種類の費用の変動率を示す変動率情報に基づいて、前記支出額を算出し、前記変動率情報として、家族のうちの1人を基準にしたときの当該基準に対する家族各人の割合を入力可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、将来の貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフが出力されるので、ユーザは、グラフにより一見してローン返済開始後の収支環境の変化を把握可能である。しかも、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る支出については、その変動を考慮したシミュレーションが可能であるため、シミュレーションの正確性が向上し、安全なローン返済額を基にローンの借入額を決定することが容易となる。
ここで、前記条件入力手段は、前記支出情報として、過去の所定期間内の前記所定種類の費用を入力させる過去分入力手段を有し、前記計算手段は、前記過去分入力手段により入力された前記所定種類の費用に基づいて算出した前記所定種類の費用の平均額を、基礎となる前記所定種類の費用として、前記変動率情報に基づいて、前記支出額を算出することが好ましい。
これによれば、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る支出については、過去に実際に掛かった費用を基に、将来の支出額を算出するので、シミュレーションの正確性がさらに向上する。
また、前記所定種類の費用が食費であり、前記過去分入力手段が、前記所定期間内における食費を食品の種類別に入力させるように構成され、前記計算手段が、前記過去分入力手段により入力された食費に基づいて、過去の食費の平均を食品の種類別に算出し、前記グラフ出力手段が、前記計算手段が算出した食品の種類別の過去の食費の平均を示すグラフを出力することとしてもよい。
これによれば、食品の種類別の過去の食費が分かるので、食費の見直しをするときに、健康に配慮した見直しが可能となる。
本発明のサーバは、顧客装置と交信可能なサーバであって、ローン返済期間を含むシミュレーション期間の開始時における家族の各人の年齢を示す年齢情報と、前記シミュレーション期間の開始時における貯蓄額を示す貯蓄情報と、前記シミュレーション期間の各年における収入額の計算の基礎となる収入情報と、ローン返済額を含む前記シミュレーション期間の各年における支出額の計算の基礎となる支出情報とを、入力させるための入力画面を表示可能な入力画面データを、前記顧客装置に送信する入力画面送信手段と、前記顧客装置に表示された前記入力画面において入力された年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報を、前記顧客装置から受信する入力情報受信手段と、前記入力情報受信手段により受信した年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報に基づいて、前記シミュレーション期間の各年における貯蓄額と収入額と支出額とを算出する計算手段と、前記計算手段により算出した貯蓄額と収入額と支出額とに基づいて、前記シミュレーション期間又は前記シミュレーション期間内の特定期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを表示可能なグラフデータを、前記顧客装置に送信するグラフデータ送信手段と、を有し、前記支出額には、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る所定種類の費用が含まれ、前記計算手段は、前記入力情報受信手段が受信した前記シミュレーション期間中の前記所定種類の費用の変動率を示す変動率情報に基づいて、前記支出額を算出し、前記入力画面は、前記変動率情報として、家族のうちの1人を基準にしたときの当該基準に対する家族各人の割合を入力可能に構成されていることを特徴とする。
これによれば、将来の貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフが顧客装置に表示されるので、ユーザは、グラフにより一見してローン返済開始後の収支環境の変化を把握可能である。しかも、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る支出については、その変動を考慮したシミュレーションが可能であるため、シミュレーションの正確性が向上し、安全なローン返済額を基にローンの借入額を決定することが容易となる。
ここで、前記入力画面は、前記支出情報として、過去の所定期間内の前記所定種類の費用を入力させる過去分入力部を有し、前記計算手段は、前記過去分入力部に入力された前記所定種類の費用に基づいて算出した前記所定種類の費用の平均額を、基礎となる前記所定種類の費用として、前記変動率情報に基づいて、前記支出額を算出することが好ましい。
これによれば、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る支出については、過去に実際に掛かった費用を基に、将来の支出額を算出するので、シミュレーションの正確性がさらに向上する。
また、前記所定種類の費用が食費であり、前記過去分入力部が、前記所定期間内における食費を食品の種類別に入力させるように構成され、前記計算手段が、前記過去分入力部に入力された食費に基づいて、過去の食費の平均を食品の種類別に算出し、前記グラフ出力手段が、前記計算手段が算出した食品の種類別の過去の食費の平均を示すグラフを表示可能なグラフデータを、前記顧客装置に送信することとしてもよい。
これによれば、食品の種類別の過去の食費が分かるので、食費の見直しをするときに、健康に配慮した見直しが可能となる。
本発明によれば、ローン返済開始後の収支環境の変化を把握可能であり、安全な返済額を基にローンの借入額を決定することが容易となる。
本発明の一実施形態に係るシミュレーションシステムの概略構成図である。 同実施形態に係るシミュレーションシステムの動作を示すフローチャートである。 同実施形態に係る入力シートの構成を示す図である。 同入力シートの家族構成入力部を示す図である。 同入力シートの貯蓄情報入力部、夫用の給与入力部、及び、夫用の年金入力部を示す図である。 同入力シートの妻用の給与入力部、及び、妻用の年金入力部を示す図である。 同入力シートの保険収入入力部を示す図である。 同入力シートのローン入力部を示す図である。 同入力シートの税金入力部を示す図である。 同入力シートの第1生活費入力部を示す図である。 同入力シートの第1生活費入力部の食費割合入力部を示す図である。 同入力シートの第2生活費入力部を示す図である。 同入力シートの保険費用入力部を示す図である。 同入力シートの自動車関連費用入力部を示す図である。 同入力シートの医療費入力部を示す図である。 同入力シートの家電・住設費用入力部を示す図である。 同入力シートの学費入力部を示す図である。 同入力シートの慶弔費入力部を示す図である。 同入力シートのリフォーム費用入力部を示す図である。 同入力シートのその他費用入力部を示す図である。 同実施形態に係る顧客装置に表示された年齢早見表を示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフ及び表を示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示されたグラフを示す図である。 同顧客装置に表示された食事バランスチェックシートを示す図である。 利用者負担段階を示す表を示す図である。 介護施設利用料を示す表を示す図である。 葬儀費用入力部を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
1.実施形態の構成
図1に示すように、シミュレーションシステム(以下、「システム」と略す。)Sは、サーバ1と1つ以上の顧客装置2とから構成されている。サーバ1と各顧客装置2は、インターネットに接続され、インターネットを含む通信回線を介して互いに交信可能である。
サーバ1は、入力部11、演算・制御部12、記憶部13、通信部14、及び、表示部15を備えたパーソナル・コンピュータ(以下、「パソコン」という。)と、当該パソコンに接続され或いは内蔵されたマイクロホン16、スピーカ17、及び、カメラ18とから構成されている。入力部11はマウス、キーボード等から構成され、演算・制御部12はCPU、RAM、ROM等から構成され、記憶部13は半導体メモリ、ハードディスク装置、コンパクト・ディスク装置等から構成され、表示部15は液晶ディスプレイ等から構成されている。通信部14は通信回線を介して他のコンピュータと通信を行うためのものである。
各顧客装置2は、入力部21、演算・制御部22、記憶部23、通信部24、及び、表示部25を備えたパソコンと、当該パソコンに接続され或いは内蔵されたマイクロホン26、スピーカ27、及び、カメラ28とから構成されている。入力部21はマウス、キーボード等から構成され、演算・制御部22はCPU、RAM、ROM等から構成され、記憶部23は半導体メモリ、ハードディスク装置、コンパクト・ディスク装置等から構成され、表示部25は液晶ディスプレイ等から構成されている。通信部24は通信回線を介して他のコンピュータと通信を行うためのものである。
サーバ1は、Webサーバプログラムを有し、各顧客装置2に各種のWebページを表示するためのHTMLファイル等のデータを送信可能であり、各顧客装置2は、Webブラウザを有し、サーバ1から送信されたWebページを表示するためのデータに基づいて、Webページを表示可能である。かかるWebページとして、後述する入力シートを含むWebページ、及び、後述する各種のグラフを含むWebページがあり、入力シートを含むWebページが入力画面に相当し、入力画面を表示するためのHTMLファイル等のデータが、入力画面データに相当する。また、グラフを含むWebページを表示するためのHTMLファイル等のデータが、グラフデータに相当する。
サーバ1は、入力画面データを顧客装置2に送信する入力画面送信手段、入力画面データにより表示された入力シートにおいて入力された情報を、顧客装置2から受信する入力情報受信手段、受信した情報に基づいてシミュレーション期間の各年における貯蓄額と収入額と支出額とを算出する計算手段、及び、算出した貯蓄額と収入額と支出額とに基づいて、シミュレーション期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを表示可能なグラフデータを、顧客装置2に送信するグラフデータ送信手段を有する。
また、サーバ1、各顧客装置2には、それぞれ、スカイプ(登録商標)がインストールされている。スカイプは、P2P技術を応用した音声通話ソフトであり、インターネットを通じて、音声のみによる音声通話、音声と画像によるビデオ通話(テレビ電話)、文字によるチャット、ファイル送信等が行えるものである。サーバ1と各顧客装置2との間のビデオ通話は、マイクロホン16、26、スピーカ17、27、及び、カメラ18、28を用いて行われる。
2.実施形態の動作
シミュレーションシステムSの動作について説明する。なお、以下の説明においては、説明を簡単にするために、1つの顧客装置2を代表として取り上げて説明する。
ユーザが顧客装置2においてサーバ1にアクセスし、入力シートの表示を要求する所定の操作を行うと、顧客装置2はサーバ1に、入力シートを表示するための入力画面データの要求を行い(図2のステップS01)、これに応じてサーバ1は顧客装置2に入力画面データを送信し(ステップS02)、顧客装置2は入力画面データに基づいて入力シートを表示部25に表示する(ステップS03)(条件入力手段)。なお、入力画面データには、入力シートに付属するプログラムも含まれており、顧客装置2は、このプログラムに従って、例えば後述する最終年の金利の計算を行う等、動作することとなる。
入力シートは、図3に示すように、家族構成入力部100、収入情報入力部200、貯蓄情報入力部204、及び、支出情報入力部300を有している。後述するように、家族構成入力部100には、シミュレーション期間の開始時における家族の各人の年齢を示す年齢情報が入力される。貯蓄情報入力部204には、シミュレーション期間の開始時における貯蓄額を示す貯蓄情報が入力される。収入情報入力部200に入力された情報は、シミュレーション期間の各年における収入額の計算の基礎となる。すなわち、収入情報入力部200に入力された情報が、収入情報に相当する。支出情報入力部300に入力された情報は、シミュレーション期間の各年における支出額の計算の基礎となる。すなわち、支出情報入力部300に入力された情報が、支出情報に相当する。
収入情報入力部200は、給与入力部201、保険収入入力部202、及び、年金入力部203を有している。
支出細目としては、ローン返済金、税金、第1生活費、第2生活費、保険料、自動車関連費用、医療費、家電製品・住宅設備品に掛かる費用、学費関連費用、慶弔費、リフォーム費用、及び、その他の費用があり、支出情報入力部300は、これらの支出細目に応じて、ローン入力部301、税金入力部302、第1生活費入力部303、第2生活費入力部304、保険費用入力部305、自動車関連費用入力部306、医療費入力部307、家電・住設費用入力部308、学費入力部309、慶弔費入力部310、リフォーム費用入力部311、及び、その他費用入力部312を有している。なお、第1生活費は、家族の年齢上昇による変動が大きい生活費、第2生活費は、家族の年齢上昇による変動が小さい生活費として区分されている。図面においては、第1生活費は「生活費A」、第2生活費は「生活費B」と表記されている。
図4に示すように、家族構成入力部100には、夫婦のそれぞれについて、シミュレーション期間の開始時に相当する現在(入力時現在)の年齢と、定年がある場合にはその年齢とを入力可能な欄101,102、及び、複数の子供のそれぞれについて、現在の年齢を入力可能な欄103が設けられている。ユーザは、家族の各人について、現在の年齢(年齢情報に相当)と、定年がある場合にはその年齢とを入力する。
図5に示すように、貯蓄情報入力部204には、現在の貯蓄額(預貯金の総額)を入力する。
図5,6に示すように、給与入力部201には、夫婦のそれぞれについて、現在の年収、1年後の年収、2年後の年収、…というように、シミュレーション期間(本実施形態では、現在から50年後までとする。)の各年における予想される年収を入力可能な年収欄201a,201cが含まれている。なお、年収欄201aは夫用、年収欄201cは妻用である。また、年収は、税金、保険料等が天引きされている場合には、その天引き後の手取り収入とする。シミュレーション期間は、少なくともローン返済期間を含むものとする。ユーザは、夫婦のそれぞれについて、シミュレーション期間の各年における実際の若しくは予想される年収を入力する。また、ここでは、現在の年収とは現在から遡って過去1年間の年収、1年後の年収とは現在から1年後までの1年間の年収、2年後の年収とは1年後から2年後までの1年間の年収、…として入力するものとするが、これに限らず、現在の年収を、現在が属する年度(通常4月から翌年3月までであるが、勤務先等にもよる。)の年収、1年後の年収を、その次の年度、すなわち、現在から1年後の日が属する年度の年収、2年後の年収を、さらにその次の年度、すなわち、現在から2年後の日が属する年度の年収、…として入力してもよい。
なお、年収欄201aには、夫について、年収欄201cには、妻について、家族構成入力部100に入力された現在の年齢と、シミュレーション期間の各年における年齢とが表示され、年金受給期間における年齢を表示している部分は、他の年齢を表示する部分の色とは異なる色とされている。
また、家族構成入力部100に定年時の年齢を入力したときは、給与入力部201の退職金欄201b,201dには、その定年時の年齢が表示されるので、ユーザは退職金があるときは、退職金欄201b,201dにその予想額を入力する。なお、退職金欄201bは夫用、退職金欄201dは妻用である。
図5,6に示すように、年金入力部203にも、夫用の欄203aと妻用の欄203bとがあり、ユーザは、夫婦のそれぞれについて予想される年金額を入力する。
図7に示すように、ユーザは、保険収入入力部202に、加入している保険の満期日が現在から何年後かという情報と、その返戻金(満期受取金)の額とを入力する。
図8に示すように、ユーザは、ローン入力部301に、現在借り入れているローン及び借り入れる予定のローンの初年度(シミュレーション期間の1年目)の金利と返済年数と借入金額とを入力する。また、変動金利の場合には、金利上昇率として、毎年前年よりも金利が上昇すると仮定したときの上昇率を入力する。すると、顧客装置2は、入力された初年度の金利と金利上昇率と返済年数とから、返済最終年の金利を計算し、最終年の金利として表示する。なお、図7では、図示されていないが、複数のローンがあるときは、金利、返済年数、借入金額等は、各ローンについて入力可能である。また、現在借り入れているローンについては、毎月の返済額及びボーナス時の返済額を入力可能に構成してもよい。要するに、ローン入力部301は、シミュレーション期間の各年におけるローン返済額を計算可能な情報が入力可能に構成されているものとする。
図9に示すように、ユーザは、税金入力部302の建物面積欄302aに、建築を予定している建物の建築面積を入力し、構造種別欄302fで建物の構造種別を選択するとともに、課税標準価格欄302bに課税標準価格を入力する。また、土地面積欄302cに建築を予定している土地の土地面積を入力し、路線価欄302dに路線価を入力する。すると、顧客装置2は、所定の計算式により、建物及び土地の固定資産税及び都市計画税を算出し、税金入力部302に表示(すなわち、自動入力)する。なお、建物の課税標準価格は地域及び建物の構造種別によって、路線価は地域(路線)によって異なるので、入力シートには、固定資産税関連のサイト及び路線価関連のサイトのURL(図示せず。)が表示されてリンクが張られており、ユーザはサイトを参照して、課税標準価格及び路線価を入力することができる。また、ユーザは、所有している自動車の自動車税を、自動車税欄302eに入力する。自動車税は排気量等によって異なるので、入力シートには、自動車税関連のサイトのURL(図示せず。)が表示されてリンクが張られており、ユーザはサイトを参照して、自動車税を入力することができる。
なお、本実施形態では、住民税及び所得税については、給与等から天引きされているとして、入力欄を設けていないが、住民税及び所得税について、天引きされていない場合のために、この税金入力部302において入力可能に構成してもよい。さらに、住民税及び所得税以外の保険料等についても、天引きされていない場合には、この税金入力部302において入力可能に構成してもよい。
図10に示すように、第1生活費入力部303に入力される第1生活費の細目としては、食費、外食費、電気料金、ガス料金、及び、水道料金があり、これらの細目に応じて、第1生活費入力部303には、食費入力欄303a(過去分入力部に相当)と外食費入力欄303bと電気料金入力欄303cとガス料金入力欄303dと水道料金入力欄303eとが含まれている。ユーザは、過去の所定期間内(ここでは、現在から遡った過去12か月間)の月毎の食費、外食費、電気料金、ガス料金、及び、水道料金をこれらの欄に入力する。なお、必ずしも過去12か月分すべてを入力する必要はなく、ユーザが把握できている月数分、入力すればよい。また、食費入力欄303aは、食品の種類別に欄が分けられており、ユーザは食費入力欄303aに食品の種類別に食費を入力する(過去分入力手段)。すると、顧客装置2は、各月の食費の合計を算出し、合計欄303gに表示する。
また、図11に示すように、第1生活費入力部303には、食費割合入力部303fが含まれている。食費割合入力部303fは、変動率情報を入力するためのものであり、家族の特定の者(ここでは、夫)の現在の食費を「1人前」(1人分)として、夫婦及び子供のそれぞれについて、現在の食費が何人前であるかを欄303hに入力可能に構成されるとともに、夫婦については、現在からシミュレーション期間の終了時である50年後まで(正確には、現在の日の次の日以降、現在から50年後の日まで)の50年間を、10年毎に区切った各期間において、予想される食費が何人前(何人分)に当たるかを入力可能に構成され、子供については、小学生前(正確には、現在の日の次の日以降、その子供が6歳になる年の現在の日に対応する日まで)、小学生時(正確には、その子供が6歳になる年の現在の日に対応する日の次の日から、12歳になる年の現在に対応する日まで)、中学生時(正確には、その子供が12歳になる年の現在の日に対応する日の次の日から、15歳になる年の現在に対応する日まで)、高校生時(正確には、その子供が15歳になる年の現在の日に対応する日の次の日から、18歳になる年の現在に対応する日まで)、大学生時(正確には、その子供が18歳になる年の現在の日に対応する日の次の日から、22歳になる年の現在に対応する日まで)の各期間において、予想される食費が何人前に当たるかを入力可能に構成されており、ユーザは、それらの情報(変動率情報に相当。)を入力する。なお、子供については、大学卒業後(正確には、22歳になる年の現在に対応する日より後)は独立するものとして、食費は0人前とされている。
図12に示すように、第2生活費入力部304は、過去の所定期間(ここでは、現在から遡った過去12か月間)の月毎の固定電話、携帯電話、インターネット、テレビ受信料、新聞、衣類、クリーニング、町内会費、雑貨、ペットに掛かる各費用を入力可能に構成されており、ユーザはそれらの費用を入力する。なお、必ずしも過去12か月分すべてを入力する必要はなく、ユーザが把握できている月数分、入力すればよい。
図13に示すように、保険費用入力部305は、生命保険、医療保険、自動車保険、学資保険等、任意で加入する各種の保険について、毎月の保険料と、加入時期とを入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。なお、加入時期は年齢で入力する。これから加入を考えているものは、予想して入力する。
図14に示すように、自動車関連費用入力部306は、自動車の予想される購入費用及び購入サイクル、シミュレーション期間の何年目で購入を中止するかを示す購入中止時期、車検費用、及び、過去の所定期間(ここでは、現在から遡った過去12か月間)の月毎のガソリン代を入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。なお、ガソリン代については、必ずしも過去12か月分すべてを入力する必要はなく、ユーザが把握できている月数分、入力すればよい。顧客装置2は、ユーザが入力したガソリン代の月平均を算出して欄306dに表示し、自動車が複数台の場合にはガソリン代の合計を月毎に算出するとともに、ガソリン代の合計の月平均を算出して欄306eに表示する。また、ユーザが、自動車関連費用入力部306の欄306bに、運転を控えようと考える年齢を入力すると、顧客装置2は、現在の年齢を示す年齢情報に基づいて、それが現在から何年目に当たるかを欄306cに表示するので、ユーザは欄306cの表示を参考にして、購入中止時期を欄306aに入力する。
図15に示すように、医療費入力部307は、夫婦及び子供のそれぞれについて、標準の医療費に対する倍率を入力可能に構成されており、ユーザは、家族の健康状態を考えて倍率を入力する。なお、標準の医療費は、後述するように、厚生労働省が発表している年齢階級別1人当たりの医療費の年額とし、ユーザは、顧客装置2において所定の操作を行うことにより、この年額を閲覧可能である。
図16に示すように、家電・住設費用入力部308は、家電製品や住宅設備品について、予想される購入費用と買い替えサイクルを入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。
図17に示すように、学費入力部309は、子供のそれぞれについての学費関連費用(ここでは、給食費、学費、稽古事代、学習塾代、携帯電話代、小遣い等)と、それらが掛かる期間(年齢)とを入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。
図18に示すように、慶弔費入力部310は、慶弔費(ここでは、結婚祝、入学祝、出産祝、新築祝、香典等)の年間予想額を入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。なお、図18の例では、いずれも0円とされている。
図19に示すように、リフォーム費用入力部311は、場所(ここでは、屋根、外壁、壁紙・クロス、床、キッチン、洗面、風呂、トイレ)別の予想されるリフォーム費用とリフォームサイクル(買い替えサイクル)とを入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。なお、図19の例では、いずれも0円とされている。
図20に示すように、その他費用入力部312は、夫婦のそれぞれについて、その他の費用として、シミュレーション期間を5年毎に区切った各期間における美容・理容、付き合い、趣味、小遣い、娯楽、旅行等に掛かる予想される月額を入力可能に構成されており、ユーザはそれらの情報を入力する。
以上のように、ユーザが顧客装置2において、入力シートに情報を入力し、所定の送信ボタンのクリック等、所定の送信操作を行うと、顧客装置2は、サーバ1に、情報が入力された状態の入力画面データを送信する(図2のステップS04)。これにより、サーバ1は、入力シートにおいて入力された情報を受信する(ステップS05)。
サーバ1は、受信した情報、すなわち、年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報に基づいて、シミュレーション期間の各年における貯蓄額と収入額と支出額とを算出する(ステップS06)(計算手段)。
詳説すると、サーバ1は、給与入力部201及び年金入力部203に入力された年収、退職金、年金の額、保険収入入力部202に入力された保険の返戻金の額に基づいて、シミュレーション期間の各年について、その年の夫の年収、妻の年収、夫の退職金、妻の退職金、及び、保険の返戻金を合計することにより、シミュレーション期間の各年における収入額(年間収入額)を算出する。
サーバ1は、ローン入力部301に入力されたローンの初年度の金利と返済年数と借入金額と金利上昇率とから、シミュレーション期間の各年におけるローン返済額を算出する。なお、シミュレーション期間の開始時にローンを借りたとして、シミュレーション期間の1年目(すなわち、現在から1年後までの1年間)をローン返済の最初の年とする。
サーバ1は、税金入力部302に入力された税金の額に基づいて、シミュレーション期間の各年における税金を算出する。なお、自動車税については、自動車関連費用入力部306の欄306aに入力された購入中止時期を参照して、購入中止時期到来まで、税金入力部302に入力された自動車税が掛かるものとする。
サーバ1は、食費入力欄303aに入力された食品の種類別の食費に基づいて、入力されている期間における食費の月平均を、食品の種類別に算出するとともに、合計欄303gに表示されている月毎の食費の合計額に基づいて、入力されている期間における食費の合計額の月平均を算出する。そして、食費の合計額の月平均を12倍することにより、食費の年間合計額を算出して、(シミュレーションのための計算の)基礎となる食費(年額)とする。すなわち、シミュレーション期間開始前1年間(すなわち、現在から遡って1年間)の食費を、基礎となる食費とする。なお、食品の種類別の食費が過去12か月分入力されているときは、過去12か月分の月毎の食費の合計額が表示されているので、それらの合計を、基礎となる食費としてもよい。
また、サーバ1は、外食費、電気料金、ガス料金、水道料金についても、外食費入力欄303b、電気料金入力欄303c、ガス料金入力欄303d、水道料金入力欄303eに入力された金額に基づいて、入力されている期間における月平均をそれぞれ算出して12倍することにより、年間合計額を算出して、シミュレーション期間開始前1年間の外食費、電気料金、ガス料金、水道料金、すなわち、基礎となる外食費、電気料金、ガス料金、水道料金とする。なお、過去12か月分の金額が入力されているときは、それらの合計としてもよい。
そして、サーバ1は、食費割合入力部303fに入力された変動率情報に基づいて、上述したように決定した基礎となる食費を、欄303hに入力された人数分(図11の例では、3.3人分)として、シミュレーション期間の各年における予想される食費を算出する。欄303hには、現在の食費が何人前であるかが入力されているが、現在の食費として、上述したように決定した基礎となる食費(すなわち、シミュレーション期間開始前1年間の食費)を用いることとなる。例えば、基礎となる食費が66万円であるとすれば、図11の例では、66万円が3.3人分に当たり、現在から1年後までは、夫婦及び1番目の子供については食費は変わらないが、2番目の子供の食費が0.6人分から0.7人分に増加するので、家族全体では3.4人分に増加し、現在から1年後までの1年間の食費は、66万円÷3.3×3.4=68万円となる。なお、上述したように、子供については、大学卒業後は独立するものとして、大学卒業後は食費を0円とする。
サーバ1は、外食費、電気料金、ガス料金、及び、水道料金についても、食費と同様に、食費割合入力部303fに入力された変動率情報で表される変動率で変動するものとして、シミュレーション期間の各年における予想される費用を算出する。なお、子供については、食費と同様に、大学卒業後は0円とする。
サーバ1は、上記のように算出したシミュレーション期間の各年における食費、外食費、電気料金、ガス料金、及び、水道料金の合計を、シミュレーション期間の各年における第1生活費とする。
サーバ1は、固定電話、携帯電話、インターネット、テレビ受信料、新聞、衣類、クリーニング、町内会費、雑貨、ペットに掛かる費用のそれぞれについて、第2生活費入力部304に入力されている金額から月平均を算出して12倍することにより、年間合計額を算出し、シミュレーション期間の各年における固定電話、携帯電話、インターネット、テレビ受信料、新聞、衣類、クリーニング、町内会費、雑貨、ペットに掛かる費用とする。なお、過去12か月分の金額が入力されているときは、それらの合計を用いてもよい。
サーバ1は、上記のように算出したシミュレーション期間の各年における固定電話、携帯電話、インターネット、テレビ受信料、新聞、衣類、クリーニング、町内会費、雑貨、ペットに掛かる費用の合計を、シミュレーション期間の各年における第2生活費とする。
サーバ1は、保険費用入力部305に入力されている各保険の保険料と加入時期とに基づいて、シミュレーション期間の各年における保険料を算出する。
サーバ1は、自動車関連費用入力部306に入力されている自動車の購入費用及び購入サイクル、購入中止時期、車検費用、及び、ガソリン代に基づいて、シミュレーション期間の各年における自動車関連費用を算出する。なお、購入費用は、現在から購入サイクル毎(図14の例では、1台目は7年毎、2台目は9年毎)に掛かるものとする。また、車検費用は1回の車検に掛かる費用が入力されているものとし、自動車購入後、法定の車検の時期到来毎に掛かるものとする。ガソリン代については、欄306eに表示されている月平均を12倍することにより年間合計額を算出し、シミュレーション期間の各年におけるガソリン代とする。なお、過去12か月分のガソリン代が入力されているときは、それらの合計を年間合計額としてもよい。購入中止時期が到来したら、これらの自動車関連費用はいずれも0円とする。
サーバ1は、厚生労働省が発表している年齢階級別1人当たりの医療費の年額(http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/dl/nenrei22.pdf参照)における自己負担額を記憶しており、この自己負担額と、年齢情報と、医療費入力部307に入力された倍率とから、シミュレーション期間の各年における医療費を算出する。例えば、図5、15の例では、夫の現在の年齢は34歳で医療費の倍率は1.00倍であるため、シミュレーション期間の1年目では、夫の年齢を35歳とし、上記年齢階級別1人当たりの医療費の年額によれば、35〜39歳の自己負担額は年間2.6万円であるので、シミュレーション期間の1年目の夫の医療費を2.6万円とする。また、子供については、食費と同様に、大学卒業後は0円とする。
サーバ1は、家電・住設費用入力部308に入力されている家電製品等の購入費用と買い替えサイクルとに基づいて、現在から買い替えサイクル毎に、その家電製品等を購入するものとして、シミュレーション期間の各年における家電製品・住宅設備品に掛かる費用を算出する。
サーバ1は、学費入力部309に入力された学費関連費用とその費用が掛かる期間とに基づいて、シミュレーション期間の各年における子供別の学費関連費用を算出するとともに、それら子供別の学費関連費用を合計することにより、シミュレーション期間の各年における学費関連費用を算出する。
サーバ1は、慶弔費入力部310に入力された慶弔費の種類別の年間予想額に基づいて、その合計をシミュレーション期間の各年における慶弔費とする。なお、図18の例では、各年とも0円となる。
サーバ1は、リフォーム費用入力部311に入力されたリフォーム費用とリフォームサイクルとに基づいて、現在からリフォームサイクル毎に、そのリフォーム費用が掛かるものとして、シミュレーション期間の各年におけるリフォーム費用を算出する。なお、図19の例では、各年とも0円となる。
サーバ1は、その他費用入力部312に入力されたその他の費用に基づいて、シミュレーション期間の各年におけるその他の費用を算出する。
サーバ1は、上述したように算出したシミュレーション期間の各年におけるローン返済額、税金、第1生活費、第2生活費、保険料、自動車関連費用、医療費、家電製品・住宅設備品に掛かる費用、学費関連費用、慶弔費、リフォーム費用、及び、その他の費用を合計することにより、ローン返済額を含むシミュレーション期間の各年における支出額(年間支出額)を算出する。
サーバ1は、シミュレーション期間の各年における収入額から支出額を差し引いた金額を、シミュレーション期間の各年における貯蓄の増減額とし、シミュレーション期間の各年における貯蓄の増減額と、貯蓄情報入力部204に入力された貯蓄額とから、シミュレーション期間の各年における貯蓄額(預貯金の総額)を算出する。
以上のように算出した結果に基づいて、サーバ1は、顧客装置2に対して次のような表やグラフを表示させる(グラフ出力手段)。
サーバ1は、家族構成入力部100に入力された年齢情報に基づいて、現在34歳の場合には、シミュレーション期間の1年目は35歳、2年目は36歳、…というように、年齢早見表を作成して、その年齢早見表を表示するためのデータを顧客装置2に送信し、顧客装置2は、このデータに基づいて、図21に示すような年齢早見表を表示する。
また、サーバ1は、上述した算出の結果に基づいて、シミュレーション期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフ等、各種のグラフを表示可能なグラフデータを作成して、顧客装置2に送信し(図2のステップS07)、顧客装置2は、受信したグラフデータに基づいてグラフを表示する(ステップS08)(グラフ表示手段)。以下、顧客装置2に表示されるグラフについて説明する。
図22に示すグラフは、シミュレーション期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフである。このグラフにより、ユーザは一見してローン返済開始後の収支環境の変化を把握することができる。しかも、食費のように家族の年齢の上昇に伴って変動し得る支出については、その変動を考慮したシミュレーションが可能であるため、シミュレーションの正確性が向上し、安全なローン返済額を基にローンの借入額を決定することが容易となる。
図23に示すグラフは、シミュレーション期間における収入と支出細目の推移を示すグラフであり、収入は折れ線グラフで、支出は細目毎に色分けされた棒グラフで表示されている。
図24に示す円グラフは、シミュレーション期間を通じた支出総額に占める各支出細目の総額の割合を示すものであり、図24に示す表は、シミュレーション期間を通じた収入総額、収支総額、貯蓄総額、支出総額、及び、各支出細目の総額を示すものである。
図25に示すグラフは、シミュレーション期間における収入の推移を、収入の種類毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
図26に示すグラフは、シミュレーション期間におけるローン返済額の推移を示す棒グラフである。なお、図26に示すグラフは、シミュレーション期間の開始時から35年でローン返済が終了する例である。また、ローンが複数ある場合には、図26に示す棒グラフは、ローン毎に色分けして表示される。
図27に示すグラフは、シミュレーション期間における税金の推移を、税金の種類毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
図28に示すグラフは、シミュレーション期間における第1生活費の推移を、細目毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
図29に示すグラフは、食費入力欄303aに入力された食品の種類別の食費の月平均を、棒グラフで表示するものである。このグラフにより、ユーザは、食品の種類別の過去の食費が分かるので、食費の見直しをするときに、健康に配慮した見直しが可能となる。
図30に示すグラフは、第2生活費、すなわち、固定電話、携帯電話、インターネット、テレビ受信料、新聞、衣類、クリーニング、町内会費、雑貨、及び、ペットに掛かる費用の月平均を、棒グラフで表示するものである。第2生活費は、家族の年齢の上昇による影響を受け難い生活費であるので、逆にこの生活費を抑制すれば、家族の年齢の上昇による影響を受けずに支出を抑制することが可能であり、ユーザは、かかる生活費についての過去の支出をこのグラフにより把握可能であり、かかる生活費の見直しにこのグラフを役立てることができる。
図31に示すグラフは、シミュレーション期間における保険料の推移を、保険の種類毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
図32に示すグラフは、シミュレーション期間における自動車関連費用の推移を、細目毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
図33に示すグラフは、シミュレーション期間における医療費の推移を、棒グラフで表示するものである。
図34に示すグラフは、シミュレーション期間における家電製品・住宅設備品に掛かる費用の推移を、細目毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
図35に示すグラフは、シミュレーション期間における学費関連費用の推移を、子供毎に色分けされた棒グラフで表示するものである。
ユーザは、これらのグラフを見て、ローンの返済が途中で困難になるか否かを判断することができる。そして、ローンの返済が途中で困難になると判断されるため、入力した条件の見直しが必要であり、見直しに当たってアドバイスが欲しいと思ったときには、顧客装置2からサーバ1に対して、スカイプによる面談(ビデオ通話)を要求する(図2のステップS09)。
サーバ1においてこの要求を受け取ったアドバイザは、サーバ1においてスカイプによるビデオ通話を開始する操作を行う。サーバ1はこの操作に応じて、顧客装置2との間でビデオ通話を開始し(ステップS10)、サーバ1と顧客装置2との間で、カメラ18、28で取得したアドバイザやユーザの映像が表示された面談画面、及び、マイクロホン16、26で取得したアドバイザやユーザの音声のリアルタイムでの送受信が行われる(ステップS11,S12)。
また、スカイプは、スカイプによる通信を行っている2つのコンピュータに略同時に同じ画面を表示する画面共有機能を有しており、ユーザとアドバイザは、必要に応じて画面共有機能を用いて、サーバ1と顧客装置2とに同じグラフを表示させて、そのグラフを見ながら面談を行う。
そして、ユーザが、顧客装置2に表示されている入力シートにおいて、ローンの借入金額や食費の見直し等により支出情報を変更したり(食費の場合には、変動率情報を変更することとなる。)、収入情報を変更したりして、サーバ1に送信するための操作を行うと、顧客装置2は、変更された情報をサーバ1に送信し、サーバ1はステップS06の計算を行って、変更後のグラフのグラフデータを顧客装置2に送信し、顧客装置2には変更後のグラフが表示される(ステップS07、S08)。ユーザは、表示されたグラフを見て、ローンの返済が途中で困難になるか否かを再確認できる。したがって、安全な返済額を基にローンの借入額を決定することが容易となる。
また、ユーザは、アドバイザと面談しながら、ローンの借入額を決定できるので、安全な返済額を基にローンの借入額を決定することが、さらに容易となる。
以上説明したように、シミュレーションシステムSによれば、将来の貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフが出力されるので、ユーザは、グラフにより一見してローン返済開始後の収支環境の変化を把握することができる。
しかも、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る食費等の支出については、その変動率を示す変動率情報に基づいて支出額を算出するので、家族の年齢の上昇に伴う変動を考慮したシミュレーションが可能であり、シミュレーションの正確性が向上し、安全なローン返済額を基にローンの借入額を決定することが容易となる。
また、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る支出については、過去の所定期間内の費用を入力させて、入力された期間の平均額を、シミュレーションのための計算の基礎となる費用とするので、シミュレーションの正確性がさらに向上する。
また、過去の所定期間内の食費を食品の種類別に入力させて、食品の種類別の食費の平均を示すグラフを出力するので、ユーザは食品の種類別の過去の食費を把握することができ、食費の見直しをするときに、健康に配慮した見直しが可能となる。
なお、食費の見直しの際に、食品の種類別の食費だけでは、栄養バランスの良否が正確には分からない場合がある。したがって、シミュレーションシステムSは、ユーザが顧客装置2において所定の操作を行うと、サーバ1が、顧客装置2に、図36に示すような食事バランスチェックシートを表示するためのデータを送信し、顧客装置2に、食事バランスチェックシートが表示されるように構成されている。この食事バランスチェックシートは、農林水産省が推奨している「食事バランスガイド」(http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen#navi/balance/required.html参照)に基づくものであり、ユーザは、この食事バランスチェックシートに、実際に取った食事について、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物の単位数を記入し、理想の単位数と比較することにより、過剰な品目や不足している品目を把握できる。そして、過剰な品目については購入を減らし、不足している品目については購入を増やすことにより、より健康に配慮した食費の見直しが可能となる。
また、シミュレーションシステムSにおいて、介護関連費用を支出情報として入力可能としてもよい。以下、かかる例について説明する。介護関連費用には、介護保険料と、家族に要介護者がいる場合の介護施設利用料とがあり、介護保険料は、給与から天引きされている場合には入力不要とするが、そうでない場合には、入力シートに入力するものとする。なお、入力を容易とするために、ユーザが、家族の各人について、上述したように年齢情報を入力するとともに、所得、健康保険か国民保険かといった保険の種類、居住している市区町村名等、介護保険料を決定するために必要な情報を、顧客装置2において入力しサーバ1に送信すると、サーバ1が、受信した情報と、予め記憶している介護保険料及びその決定条件とに基づいて、シミュレーション期間の各年における介護保険料を決定し、顧客装置2に表示するものとしてもよい。また、介護施設利用料は、利用者(要介護者)の年収と要介護度、及び、利用する施設のタイプによって異なるので、例えば、ユーザが顧客装置2において所定の操作を行うと、サーバ1が図37,38に示すように、利用者負担段階を示す表、及び、要介護度別に利用者負担段階と利用する施設のタイプとに応じた介護施設利用料を示す表を、顧客装置2に表示し、ユーザがそれらの表を見て、シミュレーション期間の各年における介護施設利用料を入力できるようにしてもよい。なお、図38は、要介護度が「要支援1」の場合の表であるが、他の要介護度の場合の表も同様に表示するものとする。介護関連費用が支出情報に含まれている場合には、サーバ1は、介護関連費用も上述した他の支出情報と同様に用いて、シミュレーションを行う。
このように、介護関連費用を支出情報に含めてシミュレーションすることとすれば、ユーザは、介護施設の利用方法を自己の実情に合わせることが可能である。
また、シミュレーションシステムSにおいて、慶弔費とは別に、葬儀費用を支出情報として入力可能としてもよい。以下、かかる例について説明すると、ユーザが顧客装置2において所定の操作を行うと、サーバ1は、図39に示すような葬儀費用入力部313を有した入力シートを顧客装置2に表示する。葬儀費用入力部313は、葬儀社の費用を入力する部分と、飲食接待費用を入力する部分と、寺院への費用を入力する部分とを有し、ユーザがこれらの費用を入力すると、顧客装置2は、各々の部分の合計を算出するとともに、総合計(葬儀費用の総額)を算出する。そして、サーバ1は、葬儀費用が支出情報に含まれている場合には、葬儀費用も上述した他の支出情報と同様に用いて、シミュレーションを行う。なお、葬儀費用の発生時期については、ユーザが予想して入力することとしてもよいし、シミュレーション期間の最後の年に発生する等、固定的としてもよい。
このように、葬儀費用を支出情報に含めてシミュレーションすることとすれば、ユーザは自己の実情に合った葬儀の内容を、予め決定しておくことが可能である。
なお、本発明のシミュレーションシステムは、サーバ・クライアント型ではなく、スタンドアローンとしても構成可能である。例えば、シミュレーションシステムを1つのコンピュータからなるものとして、そのコンピュータにおいて入力シートを表示して、ユーザに入力を行わせ、そのコンピュータが入力された情報に基づいて計算を行い、そのコンピュータにおいてグラフを表示するように構成してもよい。かかる場合には、アドバイザがユーザと直接面談しながらアドバイスすることとしてもよい。
また、本実施形態のようにサーバ・クライアント型としたときも、スカイプを用いず、アドバイザが電話や電子メールでアドバイスすることとしたり、直接面談しながらアドバイスしたりすることとしてもよい。
また、上記実施形態では、家族の範囲を、夫婦及びその子供までに限ったが、これに限らず、生計を一にする者をすべて含むものとしてもよい。
また、ローン返済期間の開始時をシミュレーション期間の開始時とすれば、必ずしも、シミュレーション期間の開始時を、現在としなくてもよい。
また、医療費入力部307を、食費割合入力部303fと同様に、シミュレーション期間を区切った複数の期間のそれぞれにおける倍率(変動率に相当。)を入力させるように構成してもよい。よりきめ細かく家族の年齢の上昇に応じた医療費の変動を考慮に入れるためである。かかる場合、子供については、上述した食費の場合と同様に、大学卒業後は0円として倍率を入力できないようにしてもよいし、大学卒業後も倍率を入力できることとするが、考慮に入れなくてもよいときは倍率0を入力させることとしてもよい。そして、サーバ1が、その倍率と、記憶している(すなわち、予め設定している)年齢別の医療費(自己負担額)とにより、シミュレーション期間の各年における医療費を算出することとしてもよい。
また、シミュレーション期間の全期間にわたる貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを表示するのではなく、シミュレーション期間内の特定期間(例えば、ユーザが指定した期間)における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを表示するようにしてもよい。
また、年齢情報は、シミュレーション期間の開始時における家族の年齢を、直接的に又は間接的に示すものであればよく、例えば、シミュレーション期間の開始時を入力時現在とすれば、生年月日であってもよい。
1…サーバ
2…顧客装置
303a…食費入力欄(過去分入力部)
S…シミュレーションシステム

Claims (6)

  1. ローン返済額の安全性を確認するためのシミュレーションシステムであって、
    ローン返済期間を含むシミュレーション期間の開始時における家族の各人の年齢を示す年齢情報と、前記シミュレーション期間の開始時における貯蓄額を示す貯蓄情報と、前記シミュレーション期間の各年における収入額の計算の基礎となる収入情報と、ローン返済額を含む前記シミュレーション期間の各年における支出額の計算の基礎となる支出情報とを、入力させる条件入力手段と、
    前記条件入力手段により入力された年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報に基づいて、前記シミュレーション期間の各年における貯蓄額と収入額と支出額とを算出する計算手段と、
    前記計算手段により算出した貯蓄額と収入額と支出額とに基づいて、前記シミュレーション期間又は前記シミュレーション期間内の特定期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを出力するグラフ出力手段と、
    を有し、
    前記支出額には、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る所定種類の費用が含まれ、
    前記計算手段は、前記条件入力手段により入力された前記シミュレーション期間中の前記所定種類の費用の変動率を示す変動率情報に基づいて、前記支出額を算出し、
    前記変動率情報として、家族のうちの1人を基準にしたときの当該基準に対する家族各人の割合を入力可能に構成されていることを特徴とするシミュレーションシステム。
  2. 前記条件入力手段は、
    前記支出情報として、過去の所定期間内の前記所定種類の費用を入力させる過去分入力手段を有し、
    前記計算手段は、
    前記過去分入力手段により入力された前記所定種類の費用に基づいて算出した前記所定種類の費用の平均額を、基礎となる前記所定種類の費用として、前記変動率情報に基づいて、前記支出額を算出することを特徴とする請求項1記載のシミュレーションシステム。
  3. 前記所定種類の費用が食費であり、
    前記過去分入力手段が、前記所定期間内における食費を食品の種類別に入力させるように構成され、
    前記計算手段が、前記過去分入力手段により入力された食費に基づいて、過去の食費の平均を食品の種類別に算出し、
    前記グラフ出力手段が、前記計算手段が算出した食品の種類別の過去の食費の平均を示すグラフを出力することを特徴とする請求項2記載のシミュレーションシステム。
  4. 顧客装置と交信可能なサーバであって、
    ローン返済期間を含むシミュレーション期間の開始時における家族の各人の年齢を示す年齢情報と、前記シミュレーション期間の開始時における貯蓄額を示す貯蓄情報と、前記シミュレーション期間の各年における収入額の計算の基礎となる収入情報と、ローン返済額を含む前記シミュレーション期間の各年における支出額の計算の基礎となる支出情報とを、入力させるための入力画面を表示可能な入力画面データを、前記顧客装置に送信する入力画面送信手段と、
    前記顧客装置に表示された前記入力画面において入力された年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報を、前記顧客装置から受信する入力情報受信手段と、
    前記入力情報受信手段により受信した年齢情報、貯蓄情報、収入情報、及び、支出情報に基づいて、前記シミュレーション期間の各年における貯蓄額と収入額と支出額とを算出する計算手段と、
    前記計算手段により算出した貯蓄額と収入額と支出額とに基づいて、前記シミュレーション期間又は前記シミュレーション期間内の特定期間における貯蓄額と収入額と支出額の推移を示すグラフを表示可能なグラフデータを、前記顧客装置に送信するグラフデータ送信手段と、
    を有し、
    前記支出額には、家族の年齢の上昇に伴って変動し得る所定種類の費用が含まれ、
    前記計算手段は、前記入力情報受信手段が受信した前記シミュレーション期間中の前記所定種類の費用の変動率を示す変動率情報に基づいて、前記支出額を算出し、
    前記入力画面は、前記変動率情報として、家族のうちの1人を基準にしたときの当該基準に対する家族各人の割合を入力可能に構成されていることを特徴とするサーバ。
  5. 前記入力画面は、
    前記支出情報として、過去の所定期間内の前記所定種類の費用を入力させる過去分入力部を有し、
    前記計算手段は、
    前記過去分入力部に入力された前記所定種類の費用に基づいて算出した前記所定種類の費用の平均額を、基礎となる前記所定種類の費用として、前記変動率情報に基づいて、前記支出額を算出することを特徴とする請求項4記載のサーバ。
  6. 前記所定種類の費用が食費であり、
    前記過去分入力部が、前記所定期間内における食費を食品の種類別に入力させるように構成され、
    前記計算手段が、前記過去分入力部に入力された食費に基づいて、過去の食費の平均を食品の種類別に算出し、
    前記グラフ出力手段が、前記計算手段が算出した食品の種類別の過去の食費の平均を示すグラフを表示可能なグラフデータを、前記顧客装置に送信することを特徴とする請求項5記載のサーバ。
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