JP6198059B2 - モルタル圧縮強さの推定方法および推定装置 - Google Patents

モルタル圧縮強さの推定方法および推定装置 Download PDF

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Description

本発明は、モルタルを破壊することなく、モルタルの圧縮強さを推定する推定方法および推定装置に関するものである。
従来、モルタルの圧縮強さは、セメント、水および砂を混練して型枠に詰めてモルタル供試体を作製し、この供試体を各材齢まで定温養生した後に、圧縮強さ試験装置を用いて測定していた。しかしながら、この測定方法では、測定時に供試体が破壊されるため、各材齢毎に供試体を多数作製して個々に強さを測定しなければならず、供試体の作製と圧縮強さ測定に多大な労力と時間が費やされるとともに、セメント等の供試体の構成材料が多量に必要となっていた。
そこで、モルタルの圧縮強さ測定に係る労力や時間を減らせる方法として、少量のセメントを使用してモルタル圧縮強さを推定する方法がいくつか提案されている(例えば、特許文献1〜3および非特許文献1を参照)。
例えば、特許文献1には、セメント製造プラントの運転において、品質管理情報として収集した、セメント中のクリンカー構成鉱物および添加材の量の情報、クリンカー構成鉱物の結晶構造の情報、クリンカーの少量成分の量の情報、およびセメントの粉末度および45μm残分の情報を、過去に蓄積されているそれら情報およびモルタル圧縮強さ実測データの間の重回帰分析を基に求めたモルタル圧縮強さの推定式に適用することにより、モルタル圧縮強さを推定する方法が示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、材齢28日のモルタル圧縮強さを推定するものであり、これよりも若材齢あるいは長期材齢の圧縮強さを評価することができない。また、X線解析/リートベルト解析を行うための高価な装置、アプリケーションを要するといった問題を抱えている。
一方、非特許文献1には、伝導熱量計(例えば、非特許文献2を参照)によってセメントの水和発熱を測定し、測定した水和発熱量からモルタル圧縮強さを推定する方法が示されている。しかしながら、この方法は、材齢7日以前の圧縮強さの推定には向いているが、長期的な圧縮強さの推定には不向きである。
これは、1)セメントの水和発熱は長期的に極めて小さくなるため、発熱量の測定精度が長期的には確保されないこと、また、2)伝導熱量計により長期的に水和発熱を測定する場合、伝導熱量計の性能上、複数の試料を計測することが困難であることが原因である。
そこで、このような課題を解決するために、本発明の発明者のうちの数名は、既に特願2013−015792号に示すような推定方法を提案している。
この方法は、専用容器中に封緘された作製直後のセメントペーストの水和反応によって生じる発熱量を熱量計によって測定し、測定した発熱量に基づいて、熱量計による測定期間中の任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する第1工程と、専用容器中のセメントペーストが硬化して所定の材齢に達した後は、専用容器中のセメントペーストの超音波伝播速度を測定してセメントペーストの動弾性係数を求め、求めた動弾性係数に基づいて、所定の材齢に達した後の任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する第2工程とを含むものである。この方法によれば、少量のセメントを使用して任意の材齢におけるモルタル圧縮強さを推定することができる。
特開2007−271448号公報 特開2005−214891号公報 特開2012−6801号公報
Dale P. Bentz et al, Relating compressive strength to heat release in mortars, Advances in Civil Engineering Materials (new ASTM Journal) page 1 to 16. 萩原清一、浅賀喜与志:セメント・コンクリートに用いる各種熱量計, Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan 14, 451-458 (2007)
ところで、上記の特願2013−015792号に示される方法では、任意の材齢におけるモルタル圧縮強さを推定することはできるが、初期材齢の段階で、中長期材齢のモルタル圧縮強さを予測することはできない。したがって、この方法は、例えば施工直前の少ない時間で長期の強度予測を求められるような施工現場での品質管理などには適さない場合があった。このため、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することのできる技術の開発が望まれていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができるモルタル圧縮強さの推定方法および推定装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法は、任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定方法であって、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1工程と、第1工程で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2工程と、前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3工程と、第3工程で測定したSiOの量に基づいて、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4工程と、第4工程で推定した圧縮強さ比と、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定方法は、上述した発明において、第1工程において、1〜3日間の発熱量を測定することを特徴とする。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定方法は、上述した発明において、第2工程において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定することを特徴とする。
また、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定装置は、任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定装置であって、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1手段と、第1手段で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2手段と、前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3手段と、第3手段で測定したSiOの量に基づいて、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4手段と、第4手段で推定した圧縮強さ比と、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5手段とを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定装置は、上述した発明において、第1手段において、1〜3日間の発熱量を測定することを特徴とする。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定装置は、上述した発明において、第2手段において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定することを特徴とする。
本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法によれば、任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定方法であって、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1工程と、第1工程で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2工程と、前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3工程と、第3工程で測定したSiOの量に基づいて、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4工程と、第4工程で推定した圧縮強さ比と、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5工程とを含む。したがって、第1〜第5工程という比較的簡便な方法により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができるという効果を奏する。このため、例えば海外の施工現場などでの施工前のセメントの品質評価を簡便かつ短期間に行え、この結果、現場でのコンクリートの品質管理が容易になるという効果を奏する。また、従来の圧縮強さ試験のように各材齢毎にモルタル供試体を作製および破壊する手間やその作業管理コストを要しない。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定方法によれば、第1工程において、1〜3日間の発熱量を測定するので、より早い段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定方法によれば、第2工程において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定するので、中長期材齢のモルタル圧縮強さを精度良く推定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定装置によれば、任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定装置であって、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1手段と、第1手段で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2手段と、前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3手段と、第3手段で測定したSiOの量に基づいて、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4手段と、第4手段で推定した圧縮強さ比と、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5手段とを含む。したがって、第1〜第5手段という比較的簡易な構成により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができるという効果を奏する。このため、例えば海外の施工現場などでの施工前のセメントの品質評価を簡便かつ短期間に行え、この結果、現場でのコンクリートの品質管理が容易になるという効果を奏する。また、従来の圧縮強さ試験のように各材齢毎にモルタル供試体を作製および破壊する手間やその作業管理コストを要しない。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定装置によれば、第1手段において、1〜3日間の発熱量を測定するので、より早い段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができるという効果を奏する。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定装置によれば、第2手段において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定するので、中長期材齢のモルタル圧縮強さを精度良く推定することができるという効果を奏する。
図1は、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法および推定装置の実施例を示す概略フローチャート図である。 図2は、伝導熱量計による容器内のセメントペーストの発熱量の測定例を説明する図である。 図3は、本発明の実施の形態で用いる伝導熱量計の一例を示す図であり、(1)は上面図、(2)は側断面図、(3)は伝導熱量計の測定原理を例示した図である。 図4は、セメントペーストの水和発熱速度と材齢との関係の一例を示す図である。 図5は、セメントペーストの1日間の発熱量とモルタル圧縮強さとの関係の一例を示す図である。 図6は、セメントペーストの3日間の発熱量とモルタル圧縮強さとの関係の一例を示す図である。 図7は、セメントペーストの7日間の発熱量とモルタル圧縮強さとの関係の一例を示す図である。 図8は、セメントに含まれるSiOの量と材齢3日に対するモルタルの圧縮強さ比との関係の一例を示す図である。 図9は、セメントに含まれるSiOの量と材齢7日に対するモルタルの圧縮強さ比との関係の一例を示す図である。 図10は、各種セメントの化学組成の一例を示す図である。 図11は、図10の各種セメントに対応するモルタル圧縮強さの実測値を示す図である。 図12は、モルタル圧縮強さの実測値と本発明による推定値との誤差を示す図である。 図13は、従来のモルタル圧縮強さの測定方法を適用した場合の概略工程図である。
以下に、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法および推定装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
[モルタル圧縮強さの推定方法]
まず、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法は、第1工程(ステップS1)〜第5工程(ステップS5)を含んで構成されている。まず始めに、本発明の推定方法の全体像について図1、図5、図9を参照しながら簡単に説明しておく。
図1に示すように、作製直後のセメントペーストの1日間の発熱量(A)を測定し(ステップS1)、発熱量(A)および初期材齢7日の回帰直線(例えば図5を参照)に基づいて、材齢7日のモルタルの圧縮強さ(B)を推定する(ステップS2)。
一方、セメントに含まれるSiOの量(C)を測定し(ステップS3)、SiOの量(C)と材齢7日/28日の圧縮強さ比の回帰直線(例えば図9を参照)に基づいて、圧縮強さ比(D)を推定する(ステップS4)。
最後に、圧縮強さ比(D)とモルタルの圧縮強さ(B)とに基づいて、中長期材齢28日のモルタルの圧縮強さ(F)を推定する(ステップS5)。なお、図5および図9の回帰直線はあらかじめ把握してあるものとする。このような手順を踏むことで、比較的簡便な方法により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。
以下、第1工程(ステップS1)〜第5工程(ステップS5)の具体的な処理内容について説明する。
(第1工程)
第1工程(ステップS1)は、容器中に封緘された作製直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間(例えば1日間)の発熱量を伝導熱量計によって測定するものである。なお、この測定によって得られる所定の期間の発熱量をAとする。
図2は、6個の容器の発熱量を個別に測定可能な伝導熱量計を用いた測定例を示したものである。図2に示すように、容器5は蓋を有するポリエチレン製の有底円筒状の容器(例えば内径φ=30mm、φ1=28mm、高さh=50mm、厚さd=1mm程度)であり、伝導熱量計20に出し入れ可能となっている。この容器5の中には、あらかじめ少量のセメント(例えば15g程度)と所定量の水を使用して作製された所定の水セメント比のセメントペーストが封緘状態に保持されている。
続いて、作製直後のセメントペーストの水和反応によって生じる発熱量を伝導熱量計20によって測定する。伝導熱量計20としては、非特許文献2に記載のものを用いることができるが、他の方式の伝導熱量計を用いることももちろん可能である。以下の説明では、非特許文献2に記載の伝導熱量計を用いた場合を例にとり説明する。
図3は、伝導熱量計の装置構成を例示したものである。図3(1)〜(3)に示すように、伝導熱量計20は、一つの恒温体1(ヒートシンク)に物理的、機械的および電気的条件を同じに製作した2台の熱量計2を対称的に配置し、感熱体を兼ねた熱良導体3(またはサーモモジュール)の出力を差動的に接続したものである。この伝導熱量計20は1つの比較側Rと6つの試料側Sを有している。比較側Rには比較側容器4が、試料側Sには試料側容器5が配置される。
図3(3)は伝導熱量計の測定原理の一例として、双子型伝導熱量計の測定原理を示したものである。図3(3)に示すように、2台の熱量計2のうち1台を試料側Sとし、他の1台を比較側Rとしたとき、試料側Sに熱変化が生ずると比較側Rを基準にしてその熱変化に比例した信号が発生する。この伝導熱量計では、この出力信号を時間的に計測し、既知の熱量と比較して熱量を求める。
このような双子型伝導熱量計の利点は大変大きく、熱量計に及ぼす室温の変化によるベースラインのドリフト、試料側容器5内をかくはんした時の摩擦熱、試料側容器5内で発生する液体の蒸発潜熱等々、全て不必要の熱は相殺され、目的の熱量のみ測定が可能な優れた熱量計となっている。
なお、上記の構成においては、容器5をポリエチレン製の容器で構成した場合について説明したが、ポリエチレン製以外の容器(例えば金属製容器など)で構成することも可能である。また、容器5は、セメントペーストを封緘状態に保持することが可能であるため、温度が保持されている環境であれば湿度条件によらず、上記試験方法の再現性を確保することができる。
(発熱量の測定期間)
ところで、この第1工程においては、セメントペーストの所定の期間の発熱量(A)を伝導熱量計によって測定するが、発熱量(A)を測定する期間としては、以下の理由により1〜3日間の間の期間に設定することが好ましく、より好適には1日間に設定するのがよい。
図4は、一般的なセメントペーストの水和発熱速度と材齢との関係を模式的に示したものである。この図4に示すように、一般的に、水和発熱速度はセメントペーストを作製してから12時間程度でピークを向かえ、その後漸減して一定の値に近づく。発熱量は水和発熱速度を時間で積分して得られることから、発熱量の測定期間としては、少なくともピーク時間を経過した後の時間(例えば測定開始から24時間=1日)以上に設定することが望ましい。
また、図5〜図7は、一般的なセメントペーストの発熱量とモルタル圧縮強さとの関係の一例であり、それぞれ1日間、3日間、7日間の発熱量について示したものである。図5〜図7においては、材齢3日、7日、28日の各プロットと回帰直線と相関係数Rの二乗を示している。
図5〜図7に示すように、材齢7日以前では、1日間、3日間、7日間の発熱量とモルタル圧縮強さはいずれも高い相関を有している一方で、材齢28日以降(中長期材齢)では、この相関は低いことがわかる。したがって、なるべく早い段階で後述の工程により中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定するためには、上記の発熱量の測定期間としては、1〜3日間の間の測定期間が好ましく、特に1日間の測定期間がより好ましい。
(第2工程)
第2工程(ステップS2)は、第1工程(ステップS1)で測定した発熱量(A)と、あらかじめ把握してあるセメントペーストの所定の期間(例えば1日間)の発熱量とモルタルの圧縮強さの相関関係に基づいて、伝導熱量計による測定期間中の任意の材齢(例えば初期材齢7日)のモルタルの圧縮強さを推定するものである。なお、この推定によって得られるモルタルの圧縮強さをBとする。
図5〜図7に示される回帰直線が、上記の「あらかじめ把握してあるセメントペーストの所定の期間の発熱量とモルタルの圧縮強さの相関関係」に相当する。この回帰直線は、あらかじめモルタル試験を行って把握しておく。モルタルの調合および作製は、JIS R5201−1997「セメントの物理試験方法10.強さ試験」などの規格に準じて行えばよい。
さて、上述したように、図5〜図7によれば、材齢7日以前では、セメントペーストの発熱量とモルタル圧縮強さは高い相関を有しており、セメントペーストの発熱量を測定することで、この測定期間中の任意の材齢におけるモルタル圧縮強さを精度良く推定できることがわかる。
例えば、上記の第1工程において1日間の発熱量を測定した場合には、図5の関係を用いてモルタル圧縮強さの推定を行えばよい。ここで、初期材齢として材齢7日を採用する場合には、材齢7日の回帰直線を用いる。この場合、図5に示すように、上記の第1工程で測定された発熱量(A)から上方に直線を引き、材齢7日の回帰直線との交点から左方に直線を引くことにより、材齢7日のモルタル圧縮強さ(B)を推定することができる。
なお、図5では初期材齢として材齢7日の回帰直線を用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、材齢7日程度の任意の初期材齢(例えば6日、5日、6.5日、180時間=7.5日など)についての回帰直線をあらかじめ把握しておき、この回帰直線を用いて推定を行うようにしてもよい。
また、上述したように、材齢28日以降(中長期材齢)では、相関は低く、モルタル圧縮強さの推定精度は高くないことが読み取れる。そこで、材齢7日以降の中長期材齢については、後述する第3〜第5工程を利用してモルタル圧縮強さを推定することになる。
(推定する初期材齢)
ところで、この第2工程においては、伝導熱量計による測定期間中の任意の材齢(初期材齢)のモルタルの圧縮強さ(B)を推定するが、このモルタルの圧縮強さ(B)は後述の第4工程において中長期材齢の圧縮強さを推定するパラメータとしても利用される。このため、第2工程において推定する材齢としては、以下の理由により材齢3〜7日に設定することが好ましく、より好適には材齢7日とするのがよい。
図8および図9は、後述の第3工程で測定するセメントに含まれるSiOの量とモルタルの圧縮強さ比との関係の一例であり、それぞれ材齢3日、材齢7日に対するモルタルの圧縮強さ比について示したものである。例えば、図8の凡例において、材齢3日/28日は、材齢3日のモルタルの圧縮強さを材齢28日のモルタルの圧縮強さで割り算して得られる圧縮強さ比を意味している。図8および図9における他の材齢の組み合わせについても同様であり、それぞれ材齢7日、材齢28日、材齢56日、材齢91日についての圧縮強さ比の各プロットと回帰直線と相関係数Rの二乗を示している。
図8および図9に示すように、いずれの図もSiOの量と圧縮強さ比とは良好な線形関係にあるが、図9の材齢7日の圧縮強さ比の方が、図8の材齢3日に対する圧縮強さ比よりも高い相関性を有することがわかる。したがって、第2工程においてモルタルの圧縮強さを推定する材齢としては、図9の材齢7日のものを採用するのがより好ましい。
(第3工程)
第3工程(ステップS3)は、セメントペーストに使用するセメントに含まれるSiO(二酸化ケイ素)の量(質量百分率)を測定するものである。この測定装置としてはセメントの化学組成を分析可能な蛍光X線分析装置を用いることができる。なお、この測定によって得られるSiOの量をCとする。
また、SiOの量は、第1工程で使用するセメントペーストのセメントと同じ種類のものを用いて測定可能であるから、この第3工程は、第1工程または第2工程とは独立にまたは同時並行的に実施することができる。もちろん、SiOの量を測定した当該セメントでセメントペーストを作製し、このセメントペーストを第1工程に用いても構わない。
図10は、様々な種類のセメントの化学組成の一例を示したものである。図10に示すように、例えば、セメント番号1のものには、SiOの量として21.65(wt%)が含まれていることがわかる。したがって、仮にこのセメント番号1を第3工程による測定サンプルとして使用した場合には、SiOの量(C)として21.65(wt%)が得られることとなる。
(第4工程)
第4工程(ステップS4)は、第3工程(ステップS3)で測定したSiOの量(C)と、あらかじめ把握してあるセメントに含まれるSiOの量と初期材齢と中長期材齢のモルタルの圧縮強さ比の相関関係に基づいて、第2工程(ステップS2)で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さ(B)と中長期材齢のモルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定するものである。なお、この推定によって得られる圧縮強さ比をDとする。
図8および図9に示される回帰直線が、上記の「あらかじめ把握してあるセメントに含まれるSiOの量と初期材齢と中長期材齢のモルタルの圧縮強さ比の相関関係」に相当する。この回帰直線は、あらかじめモルタル試験を行って把握しておく。モルタルの調合および作製は、JIS R5201−1997「セメントの物理試験方法10.強さ試験」などの規格に準じて行えばよい。
さて、例えば上記の第2工程において材齢7日のモルタルの圧縮強さ(B)を推定した場合には、図9の関係を用いて圧縮強さ比の推定を行う。ここで、後の第5工程において推定しようとする中長期材齢が材齢28日である場合には、材齢7日/28日の回帰直線を用いる。この場合、図9に示すように、上記の第3工程で測定されたSiOの量(C)から上方に直線を引き、材齢7日/28日の回帰直線との交点から左方に直線を引くことにより、材齢7日/28日のモルタルの圧縮強さ比(D)を推定することができる。なお、推定しようとする中長期材齢を材齢56日、91日とする場合には、それぞれ材齢7日/56日、材齢7日/91日の回帰直線を用いて圧縮強さ比の推定を行えばよい。
また、図9では中長期材齢として材齢28日、56日、91日の回帰直線を用いる場合を例にとり説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、材齢28日、56日、91日以外の任意の中長期材齢(例えば30日、182日など)についての回帰直線をあらかじめ把握しておき、この回帰直線を用いて推定を行うようにしてもよい。
なお、上述したように、この第4工程の推定には、図8および図9のいずれの関係でも使用可能であるが、精度良い推定のためには、より相関性の高い図9の材齢7日に対する圧縮強さ比の関係を用いることが好ましい。
(第5工程)
第5工程(ステップS5)は、第4工程(ステップS4)で推定した圧縮強さ比(D)と、第2工程(ステップS2)で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さ(B)とに基づいて、中長期材齢のモルタルの圧縮強さ(F)を推定するものである。つまり、中長期材齢のモルタルの圧縮強さ(F)は、F=B/Dという演算式によって推算することができる。
したがって、本発明によれば、第1〜第5手段という比較的簡易な構成により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。
図11は、図10の各セメントに対応するモルタル圧縮強さの実測値を示したものである。なお、モルタルの調合および作製は、JIS R5201−1997「セメントの物理試験方法10.強さ試験」に準じて行っている。図12は、図11のモルタル圧縮強さの実測値と本発明による推定値との誤差を示したものである。図12に示すように、いずれのセメントにおいても実測値と本発明による推定値との誤差は数%〜10%程度と小さく、本発明によってモルタル圧縮強さを品質評価には十分な精度で推定できることがわかる。
また、本発明によれば、セメントペーストに対する測定のみによって任意の材齢におけるモルタル圧縮強さを精度良く推定することができる。このため、従来の圧縮強さ試験のように各材齢毎にモルタル供試体を作製、破壊する必要はない。したがって、従来に比べて比較的少量のセメントを使用して任意の材齢におけるモルタル圧縮強さを推定することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、第1工程において容器を取り出した以降は、伝導熱量計は使用しない。したがって、伝導熱量計で測定した発熱量に基づいて継続してモルタル圧縮強さを推定する従来の方法に比べて伝導熱量計の使用頻度を減少させることができる。このため、当該伝導熱量計を別の試験に利用可能である。また、ごく少量のセメントで任意の材齢における圧縮強さを推定できるので、例えば特性の異なる複数のセメントの品質評価(モルタル圧縮強さ評価)を同時並行して効率的に行なえる。また、従来の方法において材齢経過時まで保管していたモルタル圧縮強さ測定用の試験体の保管スペースや圧縮試験スペースを削減することができる。
また、JIS規格等に定められた従来の圧縮試験により圧縮強さを測定する場合、モルタル試験体を作製するためには1試験材齢につき、通常450g程度のセメントを要していた。図13に示すように、例えば材齢3日、7日、28日、56日、91日、1年の計6材齢で試験を行う場合には、6材齢分、すなわち、3kg程度のセメントが必要となる。各試験体は各材齢における圧縮試験毎に破壊され廃棄される。したがって、作製した試験体数を超える試験は不可能であった。このため、例えば、予め設定した材齢以外の任意の材齢における圧縮強さを取得することはできなかった。
これに対し、本発明では、1試験体につき15g程度のセメント(セメントの成分のばらつきを少なくするため2試験体で試験する場合では30g程度のセメント)があればよい。海外をはじめとする遠隔地で製造されたセメントの中には多量に調達することが難しいものもあり、本発明を適用することによって、圧縮強さ評価に必要なセメント量を大幅に減ずることが可能となる。また、海外でのセメントは品質のブレが大きいことから、材齢1日程度の短期間で簡便に品質評価が可能である本発明では、現場でのセメントの品質評価が容易になる。
[モルタル圧縮強さの推定装置]
次に、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定装置の実施の形態について説明する。
本発明に係るモルタル圧縮強さの推定装置は、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1手段と、第1手段で測定した発熱量に基づいて、初期材齢のモルタルの圧縮強さを推定する第2手段と、セメントに含まれるSiOの量を測定する第3手段と、第3手段で測定したSiOの量に基づいて、第2手段で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さと、中長期材齢のモルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4手段と、第4手段で推定した圧縮強さ比と、第2手段で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢のモルタルの圧縮強さを推定する第5手段とを含むものである。ここで、第1〜第5手段は、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法の第1〜第5工程にそれぞれ対応するものであるから、以下の説明では上記の推定方法において説明した内容と重複する内容については説明を省略する。
第1手段は、容器中に封緘された作製直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を伝導熱量計によって測定するものである。この第1手段は、伝導熱量計と容器とにより構成することができる。
第2手段は、第1手段で測定した発熱量と、あらかじめ把握してあるセメントペーストの所定の期間の発熱量とモルタルの圧縮強さの相関関係に基づいて、伝導熱量計による測定期間中の任意の材齢(初期材齢)におけるモルタルの圧縮強さを推定するものである。この第2手段としては、例えば所定の期間の発熱量とモルタルの圧縮強さの相関関係を表す情報があらかじめ格納されたデータベースまたはメモリと、このデータベースまたはメモリに格納された上記情報を読み出して、初期材齢の圧縮強さを推定する演算処理部を有するコンピュータとにより構成することができる。
第3手段は、セメントに含まれるSiOの量を測定可能な蛍光X線分析機能を有する装置を用いて構成することができる。
第4手段は、第3手段で測定したSiOの量と、あらかじめ把握してあるセメントに含まれるSiOの量と初期材齢と中長期材齢のモルタルの圧縮強さ比の相関関係に基づいて、第2手段で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さと、中長期材齢のモルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定するものである。この第4手段としては、例えばセメントに含まれるSiOの量と初期材齢と中長期材齢のモルタルの圧縮強さ比の相関関係を表す情報があらかじめ格納されたデータベースまたはメモリと、このデータベースまたはメモリに格納された上記情報を読み出して、圧縮強さ比を推定する演算処理部を有するコンピュータとにより構成することができる。
第5手段は、第4手段で推定した圧縮強さ比と、第2手段で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢のモルタルの圧縮強さを推定するものである。この第5手段としては、例えば第4手段で推定した圧縮強さ比を示す情報、第2手段で推定した初期材齢のモルタルの圧縮強さを示す情報がそれぞれ格納されるデータベースまたはメモリと、このデータベースまたはメモリに格納された上記情報を読み出して、中長期材齢のモルタルの圧縮強さを推定する演算処理部を有するコンピュータとにより構成することができる。
このように、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定装置によれば、上述した本発明の推定方法と同様、第1〜第5手段という比較的簡易な構成により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。このため、例えば海外の施工現場などでの施工前のセメントの品質評価を簡便かつ短期間に行え、現場でのセメントの品質管理が容易になる。また、従来の圧縮強さ試験のように各材齢毎にモルタル供試体を作製および破壊する手間やその作業管理コストを要しない。
以上説明したように、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法によれば、任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定方法であって、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1工程と、第1工程で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2工程と、前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3工程と、第3工程で測定したSiOの量に基づいて、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4工程と、第4工程で推定した圧縮強さ比と、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5工程とを含む。したがって、第1〜第5工程という比較的簡便な方法により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。このため、例えば海外の施工現場などでの施工前のセメントの品質評価を簡便かつ短期間に行え、この結果、現場でのコンクリートの品質管理が容易になる。また、従来の圧縮強さ試験のように各材齢毎にモルタル供試体を作製および破壊する手間やその作業管理コストを要しない。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定方法によれば、第1工程において、1〜3日間の発熱量を測定するので、より早い段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定方法によれば、第2工程において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定するので、中長期材齢のモルタル圧縮強さを精度良く推定することができる。
また、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定装置によれば、任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定装置であって、セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1手段と、第1手段で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2手段と、前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3手段と、第3手段で測定したSiOの量に基づいて、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4手段と、第4手段で推定した圧縮強さ比と、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5手段とを含む。したがって、第1〜第5手段という比較的簡易な構成により、比較的少量のセメントを使用して、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。このため、例えば海外の施工現場などでの施工前のセメントの品質評価を簡便かつ短期間に行え、この結果、現場でのコンクリートの品質管理が容易になる。また、従来の圧縮強さ試験のように各材齢毎にモルタル供試体を作製および破壊する手間やその作業管理コストを要しない。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定装置によれば、第1手段において、1〜3日間の発熱量を測定するので、より早い段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定することができる。
また、本発明に係る他のモルタル圧縮強さの推定装置によれば、第2手段において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定するので、中長期材齢のモルタル圧縮強さを精度良く推定することができる。
以上のように、本発明に係るモルタル圧縮強さの推定方法および推定装置は、モルタルを破壊することなく、少量のセメントを使用してモルタルの圧縮強さを推定するのに有用であり、特に、初期材齢の段階で中長期材齢のモルタル圧縮強さを推定するのに適している。
5 容器
20 伝導熱量計

Claims (6)

  1. 任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定方法であって、
    セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1工程と、
    第1工程で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2工程と、
    前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3工程と、
    第3工程で測定したSiOの量に基づいて、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4工程と、
    第4工程で推定した圧縮強さ比と、第2工程で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5工程と
    を含むことを特徴とするモルタル圧縮強さの推定方法。
  2. 第1工程において、1〜3日間の発熱量を測定することを特徴とする請求項1に記載のモルタル圧縮強さの推定方法。
  3. 第2工程において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定することを特徴とする請求項1または2に記載のモルタル圧縮強さの推定方法。
  4. 任意の材齢におけるモルタルの圧縮強さを推定する推定装置であって、
    セメントと水とを混合して作製した直後のセメントペーストの水和反応によって生じる所定の期間の発熱量を測定する第1手段と、
    第1手段で測定した発熱量に基づいて、初期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第2手段と、
    前記セメントに含まれるSiOの量を測定する第3手段と、
    第3手段で測定したSiOの量に基づいて、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さと、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さとの圧縮強さ比を推定する第4手段と、
    第4手段で推定した圧縮強さ比と、第2手段で推定した初期材齢の前記モルタルの圧縮強さとに基づいて、中長期材齢の前記モルタルの圧縮強さを推定する第5手段と
    を含むことを特徴とするモルタル圧縮強さの推定装置。
  5. 第1手段において、1〜3日間の発熱量を測定することを特徴とする請求項4に記載のモルタル圧縮強さの推定装置。
  6. 第2手段において、初期材齢として材齢3〜7日の前記モルタルの圧縮強さを推定することを特徴とする請求項4または5に記載のモルタル圧縮強さの推定装置。
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