以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を、変動可能に表示(可変表示)する。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。複数種類の特別図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにより可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにより可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数に分割された可変表示部となる飾り図柄表示エリアや、色図柄表示エリアにて、各々が識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄や色図柄(「第4図柄」ともいう)を可変表示する。この飾り図柄や色図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動のいずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアは、画像表示装置5の表示領域内で移動可能とされ、飾り図柄を縮小あるいは拡大して表示することができるようにしてもよい。
「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される飾り図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字「一」〜「八」、英文字「A」〜「H」、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなど。なお、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい。)が含まれていればよい。また、こうした8種類の飾り図柄の他に、ブランク図柄(大当り組合せを構成しない図柄)が含まれていてもよい。飾り図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。
飾り図柄の変動中には、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である飾り図柄が表示される。あるいは、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rのうち少なくともいずれか1つにおいて、図柄番号が大きいものから小さいものへとスクロール表示を行って、図柄番号が最小である飾り図柄が表示されると、続いて図柄番号が最大である飾り図柄が表示されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bが配置されている。そして、特図ゲームとして第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の変動が開始されるときには、「左」の色図柄表示エリア5Aにて色図柄の変動(例えば表示色の更新)が開始される。他方、特図ゲームとして第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の変動が開始されるときには、「右」の色図柄表示エリア5Bにて色図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、色図柄の変動が終了して、色図柄の可変表示結果となる確定色図柄が停止表示される。
「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bにて可変表示される色図柄には、例えば4種類の図柄(例えば「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」など)が含まれていればよい。色図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」の色図柄それぞれに対して、「1」〜「4」の図柄番号が付されている。
加えて、画像表示装置5の表示領域には、始動入賞記憶表示エリア5Hが配置されている。始動入賞記憶表示エリア5Hでは、可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。ここで、可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入(始動入賞)したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときに、発生する。
一例として、始動入賞記憶表示エリア5Hには、始動入賞の発生に基づき先に始動条件が成立した可変表示ゲームから順に左から右へと、表示色が変更される複数の表示部位が設けられている。そして、第1始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときには、通常非表示(透過色)となっている表示部位のうちの1つ(例えば非表示となっている表示部位のうち左端の表示部位)を青色表示(第1保留記憶)に変化させる。また、第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときには、通常非表示となっている表示部位のうちの1つを赤色表示(第2保留記憶)に変化させる。その後、第1特図を用いた特図ゲームの開始条件(第1開始条件)と第2特図を用いた特図ゲームの開始条件(第2開始条件)のいずれかが成立したときには、例えば左端の表示部位における表示を除去するとともに、各表示部位における表示を1つずつ左方向に移動させる。このとき、青色表示や赤色表示に変化していた表示部位のうちの1つ(例えば表示色が変化していた表示部位のうち右端の表示部位)は、非表示に戻る。なお、この実施の形態では、第1保留記憶と第2保留記憶とがともにあるとき(第1保留記憶数と第2保留記憶数とがとも0でないとき)、第2保留を優先して消化する。即ち、第1開始条件と第2開始条件とがともに成立したときには、第2開始条件の成立を優先させ、第2特図を用いた特図ゲームを先に実行する。そのため、第1保留記憶と第2保留記憶とがある場合には、第2保留記憶に対応した赤色表示が、第1保留記憶に対応した青色表示より左側に表示される。すでに青色表示があるときに第2始動条件が成立した場合には、青色表示の左側に赤色表示が増加し、青色表示が右にシフトするように表示されることとなる。なお、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示はこれに限定されず、例えば、第1保留記憶に対応した表示エリアと第2保留記憶に対応した表示エリアとを別々に(例えば画像表示装置5の左下と右下に)設けるようにしてもよい。また、第1保留記憶と第2保留記憶とを識別可能に重ねて表示するようにしてもよい。
ここで、この実施の形態では、保留記憶表示を行う際に、可変表示ゲームの始動条件が成立したことに基づく特図保留記憶数は特定できたものの、その始動条件が第1始動条件であるか第2始動条件であるかを特定できない場合に、例えば特図保留記憶数に対応する個数の表示部位を灰色に変化させることなどにより、特図保留記憶数の表示態様を所定の表示態様に変更する。なお、この実施の形態では、特定の大当りとなる第1保留記憶がある場合、その第1保留記憶の表示態様を通常と異ならせる(例えば星型で表示するなど)ことで、遊技者に報知する。この詳細については後述する。
なお、始動入賞記憶表示エリア5Hでは、特図保留記憶数を示す数字を表示することなどにより、特図保留記憶数を遊技者等が認識できるようにしてもよい。始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、あるいは始動入賞記憶表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、始動入賞記憶表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器LED25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第1保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に進入した有効始動入賞球数としての第2保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1保留記憶数と第2保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、所定の普通電動役物用ソレノイドによって垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しにくい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用ソレノイドがオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすい拡大開放状態となる。なお、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態において、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、所定の大入賞口扉用ソレノイドによって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する大入賞口を形成する。一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態にする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用ソレノイドがオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態にする。特別可変入賞球装置7に形成された大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20は、例えば「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の普通図柄を可変表示する。複数種類の普通図柄には、それぞれに対応した図柄番号が付されている。一例として、「0」〜「9」を示す数字それぞれには、「0」〜「9」の図柄番号が付され、「−」を示す記号には、「10」の図柄番号が付されていればよい。なお、普通図柄表示器20は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等を普通図柄として可変表示するものに限定されず、例えば「○」と「×」とを示す装飾ランプ(またはLED)を交互に点灯させることや、「左」、「中」、「右」といった複数の装飾ランプ(またはLED)を所定順序で点灯させることにより、普通図柄を可変表示するものであってもよい。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口が1つ又は複数設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿が設けられている。例えば上皿の上面における手前側の所定位置には、押下操作などにより遊技者が操作可能な操作ボタン30が設置されている。
普通図柄表示器20による普図ゲームは、遊技領域に設けられた通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことといった、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立した後に、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームは、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、開始される。第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームは、普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球が図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、開始される。
第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「3」、「7」、「9」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り遊技状態)では、特別可変入賞球装置7の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「3」、「9」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、特別遊技状態の1つとして、通常状態に比べて特図ゲームにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や時短状態等の特別遊技状態及び小当り遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。時短状態は、所定回数の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。この実施の形態では、15ラウンド大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、50回の特図ゲームが実行されことと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立するまで継続する。15ラウンド大当り図柄となる「9」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、100回の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立するまで継続する。なお、特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄のうち「3」または/及び「9」の数字を示す特別図柄が停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とはならずに通常状態となるようにしてもよい。こうした「3」、「9」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に時短状態や通常状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、通常大当り図柄(「非確変大当り図柄」ともいう)と称される。
15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく2ラウンド大当り状態が終了した後には、時短状態とは異なる特別遊技状態の1つとして、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特図ゲームや飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。このような確変状態は、特図ゲームの実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。これに対して、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに、終了するようにしてもよい。また、確変状態において所定回数の特図ゲームが実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特図ゲームが開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。こうした「7」の数字を示す特別図柄のように、特図ゲームにおける確定特別図柄として停止表示されたことに基づく大当り遊技状態が終了した後に確変状態に制御される15ラウンド大当り図柄は、確変大当り図柄と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置7とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、飾り図柄の可変表示が行われる。すなわち、画像表示装置5の表示領域では、第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が成立したことに基づいて、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、例えば「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示(導出表示)する。なお、確定飾り図柄を停止表示する手順としては、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて所定順序で飾り図柄を停止表示するものに限定されず、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて同時に確定飾り図柄となる飾り図柄を停止表示するものが含まれていてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」といった特定演出が実行可能に設定されている。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに基づき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリア5Lに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリア5Cに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリア5Rに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
一般的には再変動の繰り返し実行回数(擬似連回数)が多い程信頼度が高くなる。また、擬似連変動を実行した場合には必ず最終的に何らかのリーチ演出を実行するものでも良い。さらに再変動の繰り返し実行回数(擬似連回数)によって演出の発生割合が変化するものでもよい。例えば再変動の実行回数が2回まで行くと「リーチ確定」、再変動の実行回数が3回まで行くと「スーパーリーチ確定」、や「大当り確定」となるようなものでも良い。また、仮停止表示する際の停止図柄の組合せを特定のチャンス目にしても良い。例えば「1」「3」「5」の奇数目、「1」「2」「3」の並び目のようにゾロ目では無いが特徴のある出目を出すことで遊技者に擬似連をアピールすることができる。また、仮停止表示する際、及びまたは、再変動する際に特殊な報知演出(表示、音、ランプ、可動物等)を実行すると、より遊技者に擬似連をアピールできる。また、「擬似連変動」中の再変動時でもステップアップ予告を実行してもよい。つまり、再変動を2回実行(擬似連回数3回)する場合にはステップアップ予告を3回実行可能である。その際には、擬似連回数が進むにつれてステップアップ数を増加させることでより信頼度が高いことを遊技者に知らせることが可能になる。
この実施の形態では、擬似連変動の実行回数を主基板11の側で決定するが、演出制御基板12の側で、擬似連変動の実行履歴を記憶し、その履歴に応じて実際の擬似連変動の実行回数を変化(補正)させる場合がある。詳しい動作については後述する。
なお、下記に示す「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」などの特定演出を実行可能にしてもよい。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出にて行われる演出表示の導入部分といった、所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。例えば、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出が実行可能であってもよい。この実施の形態では、始動入賞時に可変表示結果を判定(入賞時判定)し、その判定結果(入賞時判定結果)に基づいて予告演出を実行する。具体的な演出態様については後述する。
例えば、「キャラクタ表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、画像表示装置5の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
例えば、「ステップアップ画像」の予告演出(ステップアップ予告演出ともいう)では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、画像表示装置5の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「ステップアップ予告演出」とは1の始動入賞に対して実行される図柄の可変表示(変動表示)中に実行される予告演出の1種であり、特に予告の態様(表示、音、ランプ、可動物等)が複数段階に変化(ステップアップ)するような予告を指す。一般的には変化する回数(ステップ数)が多い程信頼度が高くなる。予告の対象となるのは、大当り、リーチとなる旨を予告するものが多いが、確変大当り、特定のリーチ、確変への昇格を予告するものであってもよい。さらに変化する回数(ステップ数)によって予告する対象も変化するものでもよい。例えばステップ3まで行くと「リーチ確定」、ステップ4まで行くと「スーパーリーチ確定」、ステップ5まで行くと「大当り確定」となるようなものでも良い。予告の態様の変化(ステップアップ)とは本実施形態のように異なるキャラクタが順番に登場するものだけでなく、1のキャラクタの形状、色等が変化することでステップアップするようなものでもよい。つまり、遊技者からみて予告する手段(表示、音、ランプ、可動物等)の状態が段階的に変化したと認識可能なものであれば上記例に限らず「ステップアップ予告演出」であると言える。
例えば、「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン30が操作されたことに応じて、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示を変更させるといった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチハズレ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「3」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第1大当り」(15ラウンド通常大当り)の可変表示態様と称される。こうして「第1大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、特図ゲームが50回実行されるまで時短状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち通常大当り図柄である「9」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、所定の通常大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が通常大当り図柄となることに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、通常大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第2大当り」(15ラウンド通常大当り)の可変表示態様と称される。こうして「第2大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り遊技状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、特図ゲームが100回実行されるまで時短状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる特別図柄のうち確変大当り図柄である「7」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、所定の確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。ここで、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。そして、特図ゲームにおける確定特別図柄が確変大当り図柄となることに対応して、リーチ演出が実行された後に、確変大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第3大当り」(15ラウンド確変大当り)の可変表示態様と称される。こうして「第3大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、15ラウンド大当り状態に制御され、その15ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「第4大当り」(「突確」、「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「第4大当り」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特図ゲームにおける確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「第4大当り」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「第4大当り」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御される。即ち、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されない場合には、可変表示結果が「第4大当り」なのか「小当り」なのかを判断することはできないようになっている。小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に、通常状態へと制御されることになる。
画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「左」の色図柄表示エリア5Aにおける色図柄の可変表示が行われ、第2特別図柄表示装置4Bによる第1特図を用いた特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して「右」の色図柄表示エリア5Bにおける図柄の可変表示が行われる。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにて確定特別図柄が停止表示されるときには、「左」の色図柄表示エリア5Aにて確定色図柄が停止表示される。一例として、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「黄色」を示す色図柄が停止表示される。また、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。さらに、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。その一方で、第1特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、「左」の色図柄表示エリア5Aでは確定色図柄として「緑色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄となる「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかが停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリア5Bでは確定色図柄として「赤色」を示す色図柄が停止表示される。第2特図を用いた特図ゲームにおける確定特別図柄としてハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄が停止表示される場合には、「右」の色図柄表示エリア5Bでは確定色図柄として「青色」を示す色図柄が停止表示される。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、遊技効果ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、ゲートスイッチ21、第1及び第2始動口スイッチ22A、22B及びカウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。主基板11には、例えば中継基板15に対応する主基板側コネクタが設けられ、主基板側コネクタと遊技制御用マイクロコンピュータ100との間には、出力バッファ回路が接続されている。出力バッファ回路は、主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができ、中継基板15から主基板11への信号の入力を阻止する。したがって、演出制御基板12や中継基板15の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。
中継基板15には、例えば主基板11から演出制御基板12に対して制御信号を伝送するための配線毎に、伝送方向規制回路が設けられていればよい。各伝送方向規制回路は、主基板11対応の主基板用コネクタにアノードが接続されるとともに演出制御基板12対応の演出制御基板用コネクタにカソードが接続されたダイオードと、一端がダイオードのカソードに接続されるとともに他端がグランド(GND)接続された抵抗とから構成されている。この構成により、各伝送方向規制回路は、演出制御基板12から中継基板15への信号の入力を阻止して、主基板11から演出制御基板12へ向かう方向にのみ信号を通過させることができる。従って、演出制御基板12の側から主基板11側に信号が伝わる余地はない。この実施の形態では、中継基板15において制御信号を伝送するための配線毎に伝送方向規制回路を設けるとともに、主基板11にて遊技制御用マイクロコンピュータ100と主基板側コネクタの間に出力バッファ回路を設けることで、外部から主基板11への不正な信号の入力を防止することができる。
中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図4(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。 コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する可変表示結果通知コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図4(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1大当り」〜「第4大当り」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1大当り」となる旨の判定結果を示す第2可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第2大当り」となる旨の判定結果を示す第3可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第3大当り」となる旨の判定結果を示す第4可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第4大当り」となる旨の判定結果を示す第5可変表示結果通知コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の判定結果を示す第6可変表示結果通知コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止コマンドである。
A0XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA1XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XXHは、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XXHは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果及び大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。
コマンドA4XXHは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「第4大当り」であることに基づく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることに基づく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XXHは、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB001Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XXHは、画像表示装置5の表示領域に設けられた始動入賞記憶表示エリア5Hなどにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば図14に示す第1特図保留記憶部151Aにおける保留データと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板12の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、第1特図保留記憶部151Aと第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの総記憶数を特定することができる。
コマンドD0XXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を入賞時に通知する入賞時表示結果通知コマンドである。入賞時判定結果通知コマンドでは、例えば図4(C)に示すように、可変表示結果が、確変時のみ「大当り」となるか(通常時は「ハズレ」)、通常時のみ「大当り」となるか(確変時は「ハズレ」)、通常時及び確変時いずれにおいても「大当り」となるか、通常時及び確変時いずれにおいても「ハズレ」となるか、「小当り」となるかに対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドD000Hは、可変表示結果が確変時のみ「大当り」となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時大当り通知1コマンドである。コマンドD001Hは、可変表示結果が通常時のみ「大当り」となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時大当り通知2コマンドである。コマンドD002Hは、可変表示結果が通常時及び確変時いずれにおいても「大当り」となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時大当り通知3コマンドである。コマンドD003Hは、可変表示結果が通常時及び確変時いずれにおいても「ハズレ」となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時ハズレ通知コマンドである。コマンドD004Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時小当り通知コマンドである。
コマンドD1XXHは、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を入賞時に通知する入賞時大当り種別通知コマンドである。入賞時大当り種別通知コマンドでは、例えば図4(D)に示すように、大当り種別が「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。より具体的には、コマンドD100Hは、大当り種別が「第1大当り」(15ラウンド通常大当り(時短50回))となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時第1大当り通知コマンドである。コマンドD101Hは、大当り種別が「第2大当り」(15ラウンド通常大当り(時短100回))となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時第2大当り通知コマンドである。コマンドD102Hは、大当り種別が「第3大当り」(15ラウンド確変大当り)となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時第3大当り通知コマンドである。コマンドD103Hは、大当り種別が「第4大当り」(突確大当り;2ラウンド確変大当り)となる旨の入賞時判定結果を示す入賞時第4大当り通知コマンドである。
コマンドD200Hは、入賞時に変動パターンの内容(スーパーリーチとなるか否かの判定結果)を通知する入賞時変動パターン通知コマンドである。なお、この実施の形態では、入賞判定時にスーパーリーチとなると判定したことにもとづいて、大当りであるか否かにかかわらず、共通の入賞時判定結果指定コマンドを送信する場合を示しているが、大当りのときとはずれのときとで異なる判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。この場合、例えば、大当りであるか否かに応じてEXTデータの値が異なる入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにすればよい。例えば、大当りである場合にはEXTデータとして「01」を含むコマンド(すなわち、コマンドD201H)を送信するようにし、ハズレである場合にはEXTデータとして「02」を含むコマンド(すなわち、コマンドD202H)を送信するようにすればよい。そして、スーパーリーチの予告を行うだけでなく、大当り時の判定結果指定コマンドを受信した場合には、演出制御基板12の側において大当りの予告の演出を行えるようにしてもよい。さらに、スーパーリーチとなる場合以外にも、入賞時に変動パターンの内容を通知するようにしてもよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ゲーム制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、ゲーム制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、プログラムに従って制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
主基板11では、例えば図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図5に示すように、この実施の形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路104は、これらの乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図14に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路104によりCPU103とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU103がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「256」の範囲の値をとる。
大当り種別判定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様を「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」といった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「20」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
図6は、予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−4、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPA6−1〜PA6−4の変動パターンが用意されている。
また、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」(突確以外)である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−5、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8、スーパーPA4−5〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−5〜スーパーPA5−8、スーパーPA6−5〜スーパーPA6−8の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示結果が「小当り」または「大当り」(突確)である場合に対応した変動パターンとして、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。
図6において、非リーチの場合であって特定演出を実行しない場合や、ノーマルリーチである場合には、特図変動時間の異なる複数の変動パターンが用意されている。これらを、保留記憶数に応じて使い分けることで、保留記憶数に対応して、特図変動時間を短縮する制御が可能となる。また、特定演出を実行する変動パターンにおいては、特定演出を実行しない変動パターンよりも特図変動時間が長くなる。また、「擬似連」の特定演出が実行される変動パターンにおいては、擬似連変動の実行回数も設定されている。この擬似連変動の実行回数は、非リーチハズレのときよりもリーチハズレのときに多くなりやすく、リーチハズレのときよりも、大当りとなるときに多くやすくなっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブル(選択用データ)などが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図7(A)に示す第1特図表示結果判定用テーブル130Aと、図7(B)に示す第2特図表示結果判定用テーブル130Bとが含まれている。第1特図表示結果判定用テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果判定用テーブル130は、図14に示す遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果判定用テーブル130Bは、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定用テーブル130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図8に示す大当り種別判定テーブル131が含まれている。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2−1に基づき、飾り図柄の可変表示態様を「第1大当り」〜「第4大当り」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131は、図14に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”であるか“2”であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「第1大当り」〜「第4大当り」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別判定テーブル131は、図14に示す遊技制御バッファ設定部155に設けられた大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別判定用の乱数値MR2−1に基づいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「04」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
ここで、図8に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、「第4大当り」(突確)の大当り種別に対する大当り種別判定用の乱数値MR2−1の割当てが異なっている。すなわち、変動特図指定バッファ値が“1”である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR2−1のうち「16」〜「20」の範囲の値が「第4大当り」(突確)の大当り種別に割り当てられる一方で、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「第4大当り」(突確)の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「第4大当り」に決定する割合を、異ならせることができる。
ROM101が記憶する判定用データには、図9に示すリーチ判定用データ132が含まれている。リーチ判定用データ132は、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ態様とするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR3に基づいて判定するために参照される判定用データである。リーチ選択用データ132は、リーチ判定用の乱数値MR3を、リーチ態様としない旨の判定結果や、リーチ態様とする旨の判定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。リーチ判定用データ132の設定では、リーチ判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「7」の範囲の値をリーチ態様とする旨の判定結果に割り当てる一方で「8」〜「100」の範囲の値をリーチ態様としない旨の判定結果に割り当てる。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図10(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cが含まれている。大当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、大当り種別の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
例えば、大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」(これらをまとめて「通常大当り」ともいう)である場合に用いられる図10(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル133Aと、大当り種別が「第3大当り」(確変大当り)である場合に用いられる図10(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル133Bとで、ノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、通常大当りまたは確変大当りである場合には、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が61〜241であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA1〜A3、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、大当り種別が「第4大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル133Cでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2といった、大当り種別が「第4大当り」以外の大当りである場合には変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「第4大当り」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図10(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル133Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル133Dは、可変表示結果を「小当り」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図10(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。すなわち、大当り種別が「第4大当り」である場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図11(A)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Aが含まれている。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル134Aは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134は、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1、非リーチCA1−2、非リーチCA1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図11(A)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数が「2」以下である場合に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「231」の範囲の値を非リーチCA1−1の判定結果に割り当てる一方で「232」〜「241」の範囲の値を非リーチCA1−3の判定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「3」以上である場合に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「231」の範囲の値を非リーチCA1−2の判定結果に割り当てる一方で「232」〜「241」の範囲の値を非リーチCA1−3の判定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、特図変動時間が短い変動パターンに決定される割合が高くなる。これにより、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。なお、ここでの合計保留記憶数の切り分けは任意である。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図11(B)に示すリーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Bが含まれている。リーチ用変動パターン種別判定テーブル134Bは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Bは、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、ノーマルCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCA2−4、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図11(A)に示す非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数が「2」以下である場合に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「100」の範囲の値をノーマルCA2−1の判定結果に割り当て、「101」〜「200」の範囲の値をノーマルCA2−2の判定結果に割り当て、「201」〜「211」の範囲の値をスーパーCA2−3の判定結果に割り当て、「212」〜「221」の範囲の値をスーパーCA2−4の判定結果に割り当て、「222」〜「231」の範囲の値をスーパーCB2−1の判定結果に割り当て、「232」〜「241」の範囲の値をスーパーCB2−2の判定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「3」以上である場合に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「100」の範囲の値をノーマルCA2−1の判定結果に割り当て、「101」〜「200」の範囲の値をノーマルCA2−2の判定結果に割り当て、「201」〜「211」の範囲の値をスーパーCA2−3の判定結果に割り当て、「212」〜「221」の範囲の値をスーパーCA2−4の判定結果に割り当て、「222」〜「231」の範囲の値をスーパーCB2−1の判定結果に割り当て、「232」〜「241」の範囲の値をスーパーCB2−2の判定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときと、所定数未満であるときと、で変動パターン種別の決定割合を異ならせることができる。なお、ここでの合計保留記憶数(所定数)の切り分けは任意である。
なお、図11(B)に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が201〜241であれば、遊技状態や合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA1〜A3、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
なお、この実施の形態では、図10および図11に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の当り(大当り・小当り)用変動パターン種別判定テーブルやハズレ(リーチハズレ・非リーチハズレ)用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された当り用変動パターン種別判定テーブルやハズレ用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Aの設定では、合算保留記憶数が3以上である場合に短縮用のはずれ用変動パターン種別を選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のハズレ用変動パターン種別を選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別を選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図12(A)及び(B)に示す当り用変動パターン判定テーブル135A、135Bが含まれている。当り用変動パターン判定テーブル135A、135Bは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り用変動パターン判定テーブル135A、135Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、スーパーCA3−4、スーパーCB3−1、スーパーCB3−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り用変動パターン判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択される。変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り用変動パターン判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択される。各当り用変動パターン判定テーブル135A、135Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
なお、図12(A)に示す例では、変動パターン種別は、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチ及び特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチA(A1〜A3を含む)を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3と、スーパーリーチA及び特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−4と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCB3−1と、スーパーリーチB及び特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCB3−2と、に分類されている。このように、変動パターンを変動パターン種別により分類し、変動パターンを2段階で決定することで、変動パターン種別及び変動パターンの増加や出現率の調整が容易になり、変動パターンの多種多様化を容易に実現させることができる。
ROM101が記憶する判定テーブルには、図13に示すハズレ用変動パターン判定テーブル136が含まれている。ハズレ用変動パターン判定テーブル136は、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4に基づいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ハズレ用変動パターン判定テーブル136は、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−3、ノーマルCA2−1、ノーマルCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCA2−4、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ用変動パターン判定テーブル136が使用テーブルとして選択される。ハズレ用変動パターン判定テーブル136は、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図13に示すハズレ用変動パターン判定テーブル136の設定では、非リーチCA1−3の変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−3、非リーチPA1−4といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。このような設定により、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定、及び、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定に対応して、非リーチPA1−3、非リーチPA1−4の変動パターンのいずれかとする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。
また、図11(A)に示した非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数が2以下の場合に、非リーチCA1−1の変動パターン種別に決定されやすく、非リーチCA1−2の変動パターン種別に決定されやすくなっていた。図13に示すハズレ用変動パターン判定テーブル136の設定では、変動パターン種別が非リーチCA1−1の場合には非リーチPA1−1の変動パターン(特図変動時間5.75秒)に決定され、変動パターン種別が非リーチCA1−2の場合には非リーチPA1−2の変動パターン(特図変動時間1.5秒)に決定されるようになっている。これにより、合計保留記憶数が3以上に場合に、2以下である場合よりも、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
なお、図13に示す例では、図12(A)に示した例と同様に、変動パターン種別は、リーチを伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA1−1及び非リーチCA1−2と、リーチを伴わず特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA1−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−1と、ノーマルリーチ及び特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−2と、スーパーリーチA(A1〜A3を含む)を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA2−3と、スーパーリーチA及び特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA2−4と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCB2−1と、スーパーリーチB及び特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCB2−2と、に分類されている。このように、変動パターンを変動パターン種別により分類し、変動パターンを2段階で決定することで、変動パターン種別及び変動パターンの増加や出現率の調整が容易になり、変動パターンの多種多様化を容易に実現させることができる。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図14に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。図14に示す遊技制御用データ保持エリア150は、第1特図保留記憶部151Aと、第2特図保留記憶部151Bと、遊技制御フラグ設定部152と、遊技制御タイマ設定部153と、遊技制御カウンタ設定部154と、遊技制御バッファ設定部155とを備えている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件は成立したが第1開始条件は成立していない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データ、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件は成立したが第2開始条件は成立していない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その入賞による第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データ、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を示す数値データを保留データとし、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部152には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御フラグ設定部152に、特図プロセスフラグ、普図プロセスフラグ、大当りフラグ、小当りフラグ、確変フラグ、時短フラグなどが設けられている。
特図プロセスフラグは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの進行や、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの進行などを制御するために実行される図29のステップS15や図30に示す特別図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。普図プロセスフラグは、普通図柄表示器20による普通図柄を用いた普図ゲームの進行などを制御するために実行される図29のステップS16や図39に示す普通図柄プロセス処理において、どの処理を選択・実行すべきかを指示する。
大当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「大当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。小当りフラグは、特図ゲームが開始されるときに可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、オン状態にセットされる。その一方で、特図ゲームにおける確定特別図柄として小当り図柄が停止表示されたことなどに対応して、クリアされてオフ状態となる。確変フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。時短フラグは、パチンコ遊技機1における遊技状態が時短状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、時短状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。
遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部153には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御タイマ設定部153に、遊技制御プロセスタイマ、特図変動タイマ、普図変動タイマなどが設けられている。
遊技制御プロセスタイマは、例えば大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するための時間などを、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態あるいは小当り遊技状態の進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、遊技制御プロセスタイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、遊技制御プロセスタイマは、大当り遊技状態もしくは小当り遊技状態の開始時点といった、所定時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
特図変動タイマは、特図ゲームの実行時間である特図変動時間といった特図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、特図変動タイマは、特図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、特図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、特図変動タイマは、特図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
普図変動タイマは、普図ゲームの実行時間である普図変動時間といった普図ゲームの進行を制御するための時間を、主基板11の側にて計測するためのものである。具体的な一例として、普図変動タイマは、普図ゲームの進行を制御するために計測する時間に対応したタイマ値を示すデータを、普図変動タイマ値として記憶し、定期的にカウントダウンするダウンカウンタとして用いられる。あるいは、普図変動タイマは、普図ゲームの開始時点からの経過時間に対応したタイマ値を示すデータを記憶し、定期的にカウントアップするアップカウンタとして用いられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部154には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御カウンタ設定部154に、ランダムカウンタ、第1保留記憶数カウンタ、第2保留記憶数カウンタ、合計保留記憶数カウンタ、ラウンド数カウンタなどが設けられている。
遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタは、遊技の進行を制御するために用いられる乱数値を示す数値データの一部を、乱数回路104とは別個に、CPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのものである。例えば、遊技制御カウンタ設定部154のランダムカウンタには、乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。
第1保留記憶数カウンタは、第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの数である第1保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第1保留記憶数カウンタには、第1保留記憶数に対応したカウント値データが、第1保留記憶数カウント値として記憶され、第1保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。第2保留記憶数カウンタは、第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの数である第2保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、第2保留記憶数カウンタには、第2保留記憶数に対応したカウント値データが、第2保留記憶数カウント値として記憶され、第2保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。合計保留記憶数カウンタは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合計した合計保留記憶数をカウントするためのものである。例えば、合計保留記憶数カウンタには、合計保留記憶数に対応したカウント値データが、合計保留記憶数カウント値として記憶され、合計保留記憶数の増減に対応して更新(例えば1加算あるいは1減算)される。
ラウンド数カウンタは、大当り遊技状態におけるラウンドの実行回数などをカウントするためのものである。例えば、ラウンド数カウンタには、大当り遊技状態の開始時にカウント初期値「1」を示すデータが、ラウンド数カウント値として設定される。そして、1回のラウンドが終了して次回のラウンドが開始されるときに、ラウンド数カウント値が1加算されて更新される。また、ラウンド数カウンタは、小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数もカウントするようにしてもよい。
遊技制御バッファ設定部155パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部155には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。この実施の形態では、遊技制御バッファ設定部155に、送信コマンドバッファ、変動特図指定バッファ、大当り種別バッファなどが設けられている。
送信コマンドバッファは、主基板11からサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信するための設定データを一時的に格納するために用いられる。例えば、送信コマンドバッファは、複数(例えば「12」)のバッファ領域を備えて構成され、送信する制御コマンドに対応したコマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データなどが、各バッファ領域に格納される。また、送信コマンドバッファにおいて設定データの書込や読出を行うバッファ領域は、送信コマンドポインタなどによって指定され、複数のバッファ領域をリングバッファとして使用することができるように構成されていればよい。
変動特図指定バッファには、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのうち、いずれの特図ゲームが実行されるかを示すバッファ値が格納される。一例として、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)が“1”に設定される。また、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが実行されることに対応して、変動特図指定バッファ値が“2”に設定される。そして、特図ゲームが終了したことなどに対応して、変動特図指定バッファ値が“0”に設定される。
大当り種別バッファには、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様を、「第1大当り」〜「第4大当り」といった複数種類の大当り種別のいずれに決定するかの決定結果に対応したバッファ値が格納される。一例として、図8に示すような大当り種別判定テーブル131での設定に基づき、大当り種別が「第1大当り」の場合には大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)が「00」に設定され、大当り種別が「第2大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「01」に設定され、大当り種別が「第3大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「02」に設定され、大当り種別が「第4大当り」の場合には大当り種別バッファ値が「03」に設定される。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるI/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出したプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。さらに、演出制御基板12には、操作ボタン30からの情報信号としての操作検出信号を伝送するための配線も接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図15は、演出制御基板12の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、演出制御基板12の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3、予告パターン種別判定用の乱数値SR7、予告パターン判定用の乱数値SR8、サブ変動パターン判定用の乱数値SR9のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路124は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR7、SR8、SR9の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU120は、例えば図28に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路124とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR7、SR8、SR9の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板12に乱数回路124が搭載されていない場合には、演出制御用CPU120がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR7、SR8、SR9の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部にて仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
予告パターン種別判定用の乱数値SR7は、予告演出を実行するか否かを決定し、予告演出を実行する場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。予告パターン判定用の乱数値SR8は、予告パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
サブ変動パターン判定用の乱数値SR9は、主基板11の側で決定された変動パターン(メイン変動パターン)が「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンであったときに、演出制御基板12の側でメイン変動パターンに対応したサブ変動パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図16(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図16(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図16(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図16(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などに基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM121が記憶する判定テーブルには、図17に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図16(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図16(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図18に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図16(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図19(A)及び(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図19(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ2−1及び右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2の変動パターンのいずれかである場合や、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4のいずれかである場合、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−4、スーパーPA5−1〜PA5−4の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA6−1〜スーパーPA6−4の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する判定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図20(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Cが含まれている。図20(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる通常図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図20(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bは、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる確変図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図20(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cは、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1に基づいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、突確チャンス目TC1〜TC4に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図21に示す仮停止図柄決定テーブル166が含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166は、飾り図柄を再変動させる飾り図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166は、飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリア5Rにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。なお、第1特別図柄表示装置4Aにて可変表示が実行されるときと第2特別図柄表示装置4Bにて可変表示が実行されるときとで、判定値の割り当てが異なる仮停止図柄決定テーブルを使用するようにしてもよい。
ROM121が記憶する決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図22(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−4であるか、スーパーPA3−3、スーパーPA3−4、スーパーPA3−7、スーパーPA3−8、スーパーPA4−3、スーパーPA4−4、スーパーPA4−7、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPA5−4、スーパーPA5−7、スーパーPA5−8、スーパーPA6−3、スーパーPA6−4、スーパーPA6−7、スーパーPA6−8、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。ここで、全再変動表示動作の残り回数は、例えば最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−4であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−4、スーパーPA3−7、スーパーPA3−8、スーパーPA4−3、スーパーPA4−4、スーパーPA4−7、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPA5−4、スーパーPA5−7、スーパーPA5−8、スーパーPA6−3、スーパーPA6−4、スーパーPA6−7、スーパーPA6−8、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−4、スーパーPA3−7、スーパーPA3−8、スーパーPA4−3、スーパーPA4−4、スーパーPA4−7、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPA5−4、スーパーPA5−7、スーパーPA5−8、スーパーPA6−3、スーパーPA6−4、スーパーPA6−7、スーパーPA6−8のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPA5−4、スーパーPA5−8、スーパーPA6−4、スーパーPA6−8のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
なお、変動パターンが非リーチPA1−4である場合には、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167C、167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図22(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図22(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図22(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図22(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
このような仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することにより、例えば図23に示すように、各変動パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
ROM121が記憶する判定テーブルには、図24(A)、(B)に示す第1予告パターン種別判定テーブル170A、第2予告パターン種別判定テーブル170Bが含まれている。第1予告パターン種別判定テーブル170A、第2予告パターン種別判定テーブル170Bは、予告パターン種別判定用の乱数値SR7に基づき、予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。第1予告パターン種別判定テーブル170A、第2予告パターン種別判定テーブル170Bは、予告パターン種別判定用の乱数値SR7を、予告なし、あるいは、予告YP1、予告YP2の予告パターン種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。
第1予告パターン種別判定テーブル170Aは、入賞時表示結果通知コマンドとして入賞時大当り通知2コマンド(D001H)を受信したときであって、入賞時大当り種別通知コマンドとして入賞時第2大当り通知コマンド(D101H)を受信したときに選択される。第2予告パターン種別判定テーブル170Bは、入賞時表示結果通知コマンドとして入賞時大当り通知2コマンド(D001H)を受信したときであって、入賞時大当り種別通知コマンドとして入賞時第1大当り通知コマンド(D100H)を受信したときに選択される。
第1予告パターン種別判定テーブル170Aと、第2予告パターン種別判定テーブル170Bと、を比較すると、第1予告パターン種別判定テーブル170Aの方が、第2予告パターン種別判定テーブル170Bよりも、「予告なし」以外に決定されやすくなっている。また、第1予告パターン種別判定テーブル170Aの方が、第2予告パターン種別判定テーブル170Bよりも、「予告YP2」に決定されやすくなっている。即ち、この実施の形態では、入賞時表示結果が「確変状態時のみに通常大当り」となる場合に予告演出を実行するようになっている。そして、その入賞時大当り種別が「第2大当り」であるときに「第1大当り」であるときより予告演出が実行されやすく設定されており、さらに「予告YP2」の予告演出パターン種別に決定されやすく設定されている。このような設定により、予告演出が実行されたときに「第1大当り」より有利な「第2大当り」となりやすいことを示唆することができ、また、「予告YP2」の予告演出パターン種別の予告演出が実行された場合によりその期待度が高いことを示唆することができる。
ROM121が記憶する判定テーブルには、予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、図25に示す予告パターン判定テーブル171が含まれている。予告パターン判定テーブル171は、予告パターン種別が予告YP1であることに応じて、予告パターン判定用の乱数値SR8に基づき、予告パターンを予告YP1−1、予告1−2のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。また、予告パターン種別が予告YP2であることに応じて、予告パターンを予告YP2−1、予告YP2−2のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。ここでは、均等に予告パターンが決定されるようになっているが、入賞時判定結果に応じて、予告パターンの決定割合を異ならせてもよい。
例えば、予告YP1−1、予告YP1−2、予告YP2−1、予告YP2−2の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「キャラクタ表示」の予告演出における演出表示が行われる。例えば、予告パターン種別YP1に含まれる予告YP1−1、予告YP1−2では同一のキャラクタを用いた演出態様の異なる予告演出が実行される。また、予告パターン種別YP2に含まれる予告YP2−1、予告YP2−2では予告パターン種別YP1とは別の同一のキャラクタを用いた演出態様の異なる予告演出が実行される。このように、予告演出を2段階で決定するので、予告演出種別及び予告演出の増加や出現率の調整が容易になり、予告演出の多種多様化を容易に実現させることができる。
ROM121が記憶する制御パターンテーブルには、例えば図26(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図26(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181、図27に示す各種演出制御パターンテーブル182などが含まれている。図26(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、画像表示装置5の表示領域における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
図26(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、例えば予告演出における演出表示動作といった、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各予告演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
一例として、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP1−1、予告CYP1−2、予告CYP2−1、予告CYP2−2、の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、予告YP1−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像A1を表示させる。予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、予告YP1−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像A2を表示させる。予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、予告YP2−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像B1を表示させる。予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、予告YP2−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像B2を表示させる。
図27に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図28に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図28に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示領域に表示させる演出画像の切替タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示やリーチ演出における演出表示といった各種の演出表示を実行させるための制御を行う。表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などを備えて構成されていればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドや操作ボタン30から伝送された操作検出信号等の各種信号を取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。
音声制御基板13には、例えば入出力ドライバや音声合成用IC、音声データROM、増幅回路、ボリュームなどが搭載されている。一例として、音声制御基板13では、演出制御基板12から伝送された効果音信号に示される音番号データが入出力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を生成し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号を、スピーカ8L、8Rに出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されており、音声合成用ICが音番号データに応じた制御データを読み出して、音声や効果音が生成される。音声データROMの記憶データは、所定期間における音声や効果音の出力態様を時系列的に示すデータなどから構成されていればよい。
ランプ制御基板14には、例えば入出力ドライバやランプドライバなどが搭載されている。一例として、ランプ制御基板14では、演出制御基板12から伝送された電飾信号が、入出力ドライバを介してランプドライバに入力される。ランプドライバは、電飾信号を増幅して遊技効果ランプ9などに供給する。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ創出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図29のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図29に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介して各スイッチ21、22A、22B、23などから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS11)。続いて、所定のエラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS12)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する(ステップS13)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4などの少なくとも一部をソフトウェアにより更新するためのメイン側乱数値更新処理を実行する(ステップS14)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS15)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS16)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS17)。一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理が終了すると、割込み許可状態としてから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図30は、特別図柄プロセス処理として、図29に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS100)。図31は、始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
図31に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、図2に示す第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bのうち、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオン状態であれば(ステップS201;Yes)、第1特図保留記憶部151Aに記憶されている保留データの個数に対応した第1保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第1保留記憶数カウンタの値(第1保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第1保留記憶数を特定すればよい。
ステップS202にて第1保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS202;No)、例えば第1保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第1保留記憶数を1加算する(ステップS203)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2を示す数値データ、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS204)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS205)。続いて、例えばROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレス(先頭アドレス)を送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS206)。こうして設定された第1始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS206の処理を実行した後には、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられた合計保留記憶数カウンタの値(合計保留記憶数カウント値)を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS207)。そして、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS208)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第1始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。その後、CPU103は、入賞時判定処理を実行する(ステップS209)。入賞時判定処理は、始動入賞について、その始動入賞にもとづく特別図柄および飾り図柄の変動が実際に開始される前に、大当りが生ずるか否か及び大当り種別を判定する処理である。入賞時判定処理に詳しい動作については後述する。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aからの検出信号がオフ状態である場合や(ステップS201;No)、ステップS202にて第1保留記憶数が上限値に達している場合(ステップS202;Yes)、あるいは、ステップS209の処理を実行した後には、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態であるか否かを判定する(ステップS210)。このとき、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオフ状態であれば(ステップS210;No)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2始動口スイッチ22Bからの検出信号がオン状態である場合には(ステップS210;Yes)、第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの個数に対応した第2保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS211)。このとき、CPU103は、遊技制御カウンタ設定部154に設けられた第2保留記憶数カウンタの値(第2保留記憶数カウント値)を読み取ることなどにより、第2保留記憶数を特定すればよい。
ステップS211にて第2保留記憶数が上限値に達していれば(ステップS211;Yes)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、第2保留記憶数が上限値ではない場合には(ステップS211;No)、例えば第2保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、第2保留記憶数を1加算する(ステップS212)。そして、乱数回路104やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ、リーチ判定用の乱数値MR2−2を示す数値データ、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を抽出する(ステップS213)。このとき抽出した各乱数値を示す数値データが、保留データとして第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの先頭にセットされることで、各乱数値が記憶される(ステップS214)。続いて、例えばROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップS215)。こうして設定された第2始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS215の処理を実行した後には、例えば合計保留記憶数カウント値を1加算することなどにより、合計保留記憶数を1加算する(ステップS216)。そして、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS217)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後に図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されることなどにより、第2始動入賞口指定コマンドに続いて、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
図32及び図33は、図31のステップS209にて実行される入賞時判定処理の一例を示すフローチャートである。入賞時判定処理は、始動入賞について、その始動入賞にもとづく特別図柄および飾り図柄の変動が実際に開始される前に、大当りが生ずるか否かや大当り種別を判定する処理である。
入賞時判定処理では、CPU103は、先ず、例えば第1特図保留記憶部151Aを確認することなどにより、第1保留記憶数が「1」であるか否かを判定する(ステップS331)。第1保留記憶数が「1」である場合には(ステップS331;Yes)、入賞時判定処理を終了する。第1保留記憶数が「1」であるということは、第1保留記憶数が「0」であるときに発生した始動入賞について入賞時演出設定処理が実行されたことを意味する。この場合、入賞時判定結果に基づく予告演出を実行するための保留された可変表示がないので、入賞時判定処理を終了している。また、ここでは、第1保留記憶数が「3」以上であるか否かを判定するようにしてもよい。即ち、第1保留記憶数が少ない場合(「2」以下の場合)、当該保留記憶に基づく可変表示が間もなく実行されることとなるので、先読みした入賞時判定結果に基づく予告演出を実行する効果が少ないので、入賞時判定処理を終了するようにしてもよい。
ステップS331にて第1保留記憶数が「1」以外であれば(ステップS331;No)、図31のステップS204またはS213で抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出す(ステップS332)。そして、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかを判定するための特図表示結果判定用テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果判定用テーブル130Aをセットする(ステップS333)。例えば、ステップS333の処理では、RAM102の所定領域に設けられた判定用データポインタなどに、ROM101における第1特図表示結果判定用テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
CPU103は、こうしてセットされた第1特図表示結果判定用テーブル130Aを参照することにより、ステップS332にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS334)。ステップS334にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致する場合は(ステップS334;Yes)、例えばROM101における入賞時小当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時小当り通知コマンドを送信するための設定を行い(ステップS335)、入賞時判定処理を終了する。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS334;No)、乱数値MR1を示す数値データが確変時の大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS336)。即ち、図7(A)の第1特図表示結果判定用テーブル130Aに示すように、MR1を示す数値データが「7」、「27」、「37」、「47」のいずれかであるか否かを判定する。
乱数値MR1を示す数値データが確変時の大当り判定値データと合致する場合(ステップS336;Yes)、乱数値MR1を示す数値データが通常時の大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS337)。即ち、MR1を示す数値データが「8」であるか否かを判定する。乱数値MR1を示す数値データが通常時の大当り判定値データと合致する場合には(ステップS337;Yes)、例えばROM101における入賞時大当り通知3コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時大当り通知3コマンドを送信するための設定を行う(ステップS339)。
ステップS337にて乱数値MR1を示す数値データが通常時の大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS337;No)、例えばROM101における入賞時大当り通知2コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時大当り通知2コマンドを送信するための設定を行う(ステップS338)。なお、図7(A)のの第1特図表示結果判定用テーブル130Aの設定では、ステップS337の判定は必ずNoとなる。
ステップS336にて乱数値MR1を示す数値データが確変時の大当り判定値データと合致しない場合(ステップS336;No)、乱数値MR1を示す数値データが通常時の大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS340)。乱数値MR1を示す数値データが通常時の大当り判定値データと合致する場合には(ステップS340;Yes)、例えばROM101における入賞時大当り通知1コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時大当り通知1コマンドを送信するための設定を行う(ステップS341)。
ステップS340にて乱数値MR1を示す数値データが通常時の大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS340;No)、例えばROM101における入賞時ハズレ通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時ハズレ通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS342)。
ステップS342の後には、図31のステップS204で抽出されたリーチ判定用の乱数値MR2−2及び変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出す(ステップS343)。そして、その乱数値MR2−2がリーチ有りの判定値である1〜7のいずれかであり、かつ乱数値MR3がスーパーリーチの判定値である201以上であるか否かを判定する(ステップS344)。即ち、スーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かを判定している。乱数値MR2−2が1〜7のいずれかであり、かつ乱数値MR3が201以上であれば(ステップS344;Yes)、例えばROM101における入賞時第4大当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時第4大当り通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS345)。ステップS345の処理を終えると、またはステップS344にて乱数値MR2−2が1〜7のいずれでもない、または乱数値MR3が201未満であると判定されると(ステップS344;No)、入賞時判定処理を終了する。
ステップS338、S339、S341のいずれかの処理を終えると、図31のステップS204で抽出された大当り種別判定用の乱数値MR2−1を読み出す(ステップS351)。そして、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための判定用データとして、図8に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS352)。そして、ステップS351にて読み出した大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データに基づき、ステップS352にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別が、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」という複数種類のいずれであるか判定する(ステップS353)。
ステップS353にて大当り種別が「第1大当り」であると判定された場合(ステップS354;Yes)、即ち乱数値MR2−1を示す数値データが「1」〜「5」であれば、例えばROM101における入賞時第1大当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時第1大当り通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS355)。
ステップS353にて大当り種別が「第2大当り」であると判定された場合(ステップS356;Yes)、即ち乱数値MR2−1を示す数値データが「6」〜「10」であれば、例えばROM101における入賞時第2大当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時第2大当り通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS357)。
ステップS353にて大当り種別が「第3大当り」であると判定された場合(ステップS358;Yes)、即ち乱数値MR2−1を示す数値データが「11」〜「15」であれば、例えばROM101における入賞時第3大当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時第3大当り通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS359)。
ステップS353にて大当り種別が「第4大当り」であると判定された場合(ステップS358;No)、即ち乱数値MR2−1を示す数値データが「16」〜「20」であれば、例えばROM101における入賞時第4大当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時第4大当り通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS360)。
ステップS355、S357、S359、S360の後には、図31のステップS204で抽出された変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出す(ステップS361)。そして、その乱数値MR3が61以上であるか否かを判定する(ステップS362)。即ち、ここでは変動パターン種別判定用の乱数値MR3が61以上であることに対応して、スーパーリーチを伴う変動パターンとなるか否かを判定している。乱数値MR3が61以上であれば(ステップS362;Yes)、例えばROM101における入賞時第4大当り通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにセットすることなどにより、演出制御基板12に対して入賞時第4大当り通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップS363)。ステップS363の処理を終えると、またはステップS362にて乱数値MR3が61未満であると判定されると(ステップS362;No)、入賞時判定処理を終了する。
図31に示した始動入賞判定処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値に応じて、図30に示すステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄、色図柄などの可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、小当り図柄及びハズレ図柄のいずれか)が設定される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」や「小当り」とするか否かの判定結果や、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定結果などに基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する処理や、変動パターン種別の決定結果に対応して、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、こうして計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグと小当りフラグのいずれかがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“4”に更新し、小当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値を“8”に更新する。また、大当りフラグと小当りフラグがいずれもオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大入賞口開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大入賞口開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば大入賞口開放回数最大値の設定に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大入賞口開放回数最大値が15ラウンド大当り状態に対応した「15」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定する。これに対して、大入賞口開放回数最大値が2ラウンド大当り状態に対応した「2」に設定されている場合には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定する。
ステップS115の大入賞口開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大入賞口開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS116の大入賞口開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大入賞口開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、その大当り遊技状態の終了に対応した各種の設定を行う処理などが含まれている。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことなどに基づき、小当り遊技状態において可変入賞動作の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、例えば可変表示結果が「小当り」であることにより大入賞口開放回数最大値が「2」であることに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「0.5秒」に設定すればよい。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、所定のソレノイドに対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行されればよい。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9といった演出用の電気部品により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにして、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。
図34は、図30のステップS110にて実行される特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。図34に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値などに基づき、第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。このとき、合計保留記憶数が「0」以外であれば(ステップS231;No)、第2特図保留記憶部151Bに保留記憶があるか否かを判定する(ステップS234)。
ステップS234にて第2特図保留記憶部151Bに保留記憶がないと判定された場合には(ステップS234;No)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS235)。このときには、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第1保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS236)。そして、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、遊技制御バッファ設定部155に設けられた変動特図指定バッファの値(変動特図指定バッファ値)を「1」に設定する(ステップS237)。
ステップS237の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図7(A)に示す第1特図表示結果判定用テーブル130Aを選択してセットする(ステップS238)。例えば、ステップS238の処理では、RAM102の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM101における第1特図表示結果判定用テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。CPU103は、こうしてセットされた第1特図表示結果判定用テーブル130Aを参照することにより、ステップS235にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS239)。
ステップS239にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS239;No)、ステップS235にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS240)。このとき、小当り判定値データと合致すれば(ステップS240;Yes)、小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。
ステップS234にて第2特図保留記憶部151Bに保留記憶があると判定された場合には(ステップS234;Yes)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データとを、それぞれ読み出す(ステップS242)。このときには、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算することなどにより、第2保留記憶数を1減算するように更新するとともに、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された保留データの記憶内容を、1エントリずつ上位にシフトさせる(ステップS243)。そして、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始することに対応して、変動特図指定バッファ値を「2」に設定する(ステップS244)。
ステップS244の処理を実行した後には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図7(B)に示す第2特図表示結果判定用テーブル130Bを選択してセットする(ステップS245)。例えば、ステップS245の処理では、ROM101における第2特図表示結果判定用テーブル130Bの記憶アドレスを、判定テーブルポインタなどにセットすればよい。CPU103は、こうしてセットされた第2特図表示結果判定用テーブル130Bを参照することにより、ステップS242にて読み出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS246)。
ステップS239またはステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS239;Yes、または、ステップS246;Yes)、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS247)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図8に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS248)。そして、ステップS235またはステップS242にて読み出した大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データに基づき、ステップS248にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「第1大当り」、「第2大当り」、「第3大当り」、「第4大当り」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS249)。なお、ステップS244の処理で変動特図指定バッファ値を「2」に設定した場合には、大当り種別判定テーブル131にて「第4大当り」(「突確」)の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。こうしてステップS249にて決定された大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「04」のいずれかに設定する(ステップS250)。
ステップS241とステップS250の処理のいずれかを実行した後には、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS251)。このときには、例えば図35に示すように、大当り種別が「第1大当り」〜「第3大当り」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。これに対して、大当り種別が「第4大当り」である場合や、小当り種別が「小当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。
ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合や(ステップS240;No)、ステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合(ステップS246;No)、あるいは、ステップS251の処理を実行した後には、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS252)。一例として、ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致しない場合や、ステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS240にて乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致した場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS239またはステップS246にて乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS249における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「第1大当り」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。大当り種別を「第2大当り」とする決定結果に応じて、通常大当り図柄となる「9」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別を「第3大当り」とする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「第4大当り」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
ステップS252にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップS253)、特別図柄通常処理を終了する。また、ステップS231にて合計保留記憶数が「0」である場合には(ステップS231;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS254)、特別図柄通常処理を終了する。
図36は、図30のステップS111にて実行される変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図36に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS261;Yes)、大当り種別に応じて、大当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS262)。ここで、パチンコ遊技機1における遊技状態は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた確変フラグや時短フラグの状態から特定すればよい。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS263)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS263;Yes)、小当り用変動パターン種別判定テーブル133Dをセットする(ステップS264)。
ステップS263にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS263;No)、リーチ判定用データ132をセットする(ステップS265)。このときには、例えば遊技制御カウンタ設定部154に記憶されている合計保留記憶数カウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS266)。続いて、リーチ判定用の乱数値MR2−2を読み出す(ステップS267)。ここでは、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データから乱数値MR2−2を読み出し、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データから乱数値MR2−2を読み出す。そして、ステップS267にて抽出したリーチ判定用の乱数値MR2−2に基づき、ステップS265にてセットしたリーチ判定テーブル132を参照することにより、リーチ状態の有無を判定する(ステップS268)。
ステップS268においてリーチ状態ありとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS269;Yes)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Bをセットする(ステップS270)。これに対して、ステップS268においてリーチ状態なしとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS269;No)、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、非リーチハズレ用変動パターン種別判定テーブル134Aをセットする(ステップS271)。
ステップS262、S264、S270、S271の処理のいずれかを実行した後には、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出す(ステップS272)。ここでは、変動特図指定バッファ値が「1」である場合には、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データから乱数値MR3を読み出し、変動特図指定バッファ値が「2」である場合には、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」と関連付けて記憶されている保留データから乱数値MR3を読み出す。そして、ステップS272にて抽出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3に基づき、ステップS262、S264、S270、S271のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS273)。
ここで、ステップS272、S273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS272、S273の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS273の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
こうしてステップS273にて変動パターン種別が決定された後には、その変動パターン種別の決定結果に基づき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、当り用変動パターン判定テーブル137A〜137Cやハズレ用変動パターン判定テーブル138A、138Bといった複数種類の変動パターン判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS274)。続いて、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタなどから、変動パターン判定用の乱数値MR4を抽出する(ステップS275)。そして、ステップS275にて抽出した変動パターン判定用の乱数値MR4に基づき、ステップS274にてセットした変動パターン判定テーブルを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS276)。
ここで、ステップS275、S276の処理では、第1始動条件が成立したことに基づき第1特別図柄表示装置4Aにより第1特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことに基づき第2特別図柄表示装置4Bにより第2特図を用いて実行される特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS275、S276の処理では、ステップS268におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS276の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM101のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
このようなステップS276における変動パターンの決定に続いて、その変動パターンの判定結果に応じた特図変動時間を設定する(ステップS277)。その後、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS278)。一例として、変動特図指定バッファ値が“1”であれば、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。これに対して、変動特図指定バッファ値が“2”であれば、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS278の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS279)。例えば、変動特図指定バッファ値が“1”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部155に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が“2”である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。こうしたステップS279での設定を行った場合には、変動パターン設定処理が終了してから図29に示すステップS17のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドが、順次に送信されることになる。
ステップS279での設定に続いて、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS280)、変動パターン設定処理を終了する。
図37は、図30のステップS113にて実行される特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。図37に示す特別図柄停止処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS291)。このとき、大当りフラグがオンであれば(ステップS291;Yes)、大当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS292)。例えば、ステップS292の処理では、大当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御タイマ設定部153に設けられた遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS292の処理に続いて、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS293)。例えば、ステップS293の処理では、当り開始指定コマンドを送信するために予め用意された当り開始指定コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データが、送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納されればよい。その後、大当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS294)。また、確変状態や時短状態を終了するための設定を行う(ステップS295)。例えば、ステップS295では、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とする処理や、確変状態や時短状態における特図ゲームの実行回数をカウントするための特図変動回数カウンタをクリアする処理などが実行されればよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理に対応した値である“4”に更新してから(ステップS296)、特別図柄停止処理を終了する。
ステップS291にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS291;No)、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS297)。このとき、小当りフラグがオンであれば(ステップS297;No)、小当り開始時演出待ち時間を設定する(ステップS298)。例えば、ステップS298の処理では、小当り開始時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、遊技制御プロセスタイマにセットされればよい。
ステップS298の処理に続いて、ステップS293の処理と同様に、当り開始指定コマンドを主基板11から演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(ステップS299)。その後、小当りフラグをクリアしてオフ状態とする(ステップS300)。そして、特図プロセスフラグの値を小当り開放前処理に対応した値である“8”に更新する(ステップS301)。
また、ステップS297にて小当りフラグがオフである場合には(ステップS297;No)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップS302)。ステップS301、S302の処理のいずれかを実行した後には、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行う(ステップS303)。例えば、ステップS303の処理では、特図変動回数カウンタの値(特図変動回数カウント値)を、例えば1減算または1加算するなどして更新し、更新後の特図変動回数カウント値が所定の特別遊技状態終了判定値と合致するか否かの判定が行われる。このとき、特別遊技状態終了判定値と合致すれば、確変フラグや時短フラグをクリアしてオフ状態とすることなどにより、確変状態や時短状態を終了して通常状態に制御すればよい。他方、特別遊技状態終了判定値と合致しなければ、確変フラグや時短フラグの状態を維持して、ステップS303の処理を終了すればよい。こうした確変状態や時短状態の終了判定を実行した後には、特別図柄停止処理が終了する。なお、特図変動回数カウント値に基づく終了判定は、時短状態である場合のみ行うようにして、確変状態については、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続されるようにしてもよい。あるいは、例えば遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタから、確変状態終了判定用の乱数値を示す数値データを抽出し、予めROM101などに格納された確変状態終了判定テーブルを参照することにより、確変状態を終了するか否かの判定を行うようにしてもよい。
図38は、図30のステップS117にて実行される大当り終了処理の一例を示すフローチャートである。図38に示す大当り終了処理において、CPU103は、まず、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定する(ステップS311)。一例として、図30に示すステップS116の大入賞口開放後処理では、特図プロセスフラグの値を“7”に更新するときに、大当り終了時演出待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が遊技制御プロセスタイマにセットされる。この場合、ステップS311の処理では、例えば遊技制御プロセスタイマ値を1減算することなどにより更新し、更新後の遊技制御プロセスタイマ値が所定の待ち時間経過判定値と合致したか否かに応じて、大当り終了時演出待ち時間が経過したか否かを判定すればよい。ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過していなければ(ステップS311;No)、そのまま大当り終了処理を終了する。
これに対して、ステップS311にて大当り終了時演出待ち時間が経過した場合には(ステップS311;Yes)、遊技制御バッファ設定部155に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS312)。続いて、ステップS312にて読み出した大当り種別バッファ値が「通常」の大当り種別に対応した「00」または「01」であるか否かを判定する(ステップS313)。このとき、大当り種別バッファ値が「00」または「01」であれば(ステップS313;Yes)、時短状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS314)。一例として、ステップS314の処理では、時短フラグがオン状態にセットされるとともに、時短状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(例えば大当り種別バッファ値が「00」の場合は「50」、大当り種別バッファ値が「01」の場合は「100」)が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS313にて大当り種別バッファ値が「00」または「01」以外である場合には(ステップS313;No)、確変状態への制御を開始するための設定を行う(ステップS315)。一例として、ステップS315の処理では、確変フラグがオン状態にセットされるとともに、確変状態にて実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値が、特図変動回数カウンタにセットされればよい。
ステップS314、S315の処理のいずれかを実行した後には、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから(ステップS316)、大当り終了処理を終了する。
図39は、図29のステップS16にて実行される普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この普通図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、通過ゲート41に設けられたゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態であるか否かをチェックすることにより、通過ゲート41を遊技球が通過したか否かの判定を行う(ステップS131)。遊技球が通過ゲート41を通過してゲートスイッチ21からの検出信号がオン状態となった場合には(ステップS131;Yes)、ゲート通過時処理を実行する(ステップS132)。他方、ゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態である場合には(ステップS131;No)、ステップS132の処理をスキップする。
ステップS132にて実行されるゲート通過時処理の一例として、以下のような処理が実行される。すなわち、まず、RAM102の所定領域などに設けられた普図保留記憶部に記憶されている保留データの個数である普図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する。このとき、普図保留記憶数が上限値となっていれば、今回の遊技球検出は無効として、そのままゲート通過時処理を終了する。これに対して、普図保留記憶数が上限値未満であるときには、例えばCPU103が、乱数回路104やランダムカウンタにより更新される数値データのうちから、普図表示結果判定用の乱数値を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値を示す数値データを保留データとして、普図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットする。以上のようなゲート通過時処理を実行した後や、ステップS131にてゲートスイッチ21からの検出信号がオフ状態であると判定された後には、普図プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS140〜S144の各処理を実行する。
ステップS140の普通図柄通常処理は、普図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この普通図柄通常処理では、普図保留記憶部に格納された保留データの有無などに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。このとき、例えば普図保留記憶部に格納された保留データがある場合には、普図プロセスフラグの値を“1”に更新する。
ステップS141の普通図柄判定処理は、普図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この普通図柄判定処理では、普図表示結果判定用の乱数値を示す数値データに基づき、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果としての普図表示結果を、「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするかの判定などが行われる。このとき、例えば確変フラグと時短フラグのいずれかがオンである場合には、双方がオフである場合に比べて「普図当り」とする判定がなされる割合が高くなるように設定された判定テーブルを参照してもよい。これにより、確変状態や時短状態では、通常状態に比べて普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となりやすくなることで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすくなって、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。また、普通図柄判定処理では、普図表示結果に対応する普図変動パターンの決定も行われる。このとき、例えば確変フラグと時短フラグのいずれかがオンである場合には、双方がオフである場合に比べて普図変動時間が短くなる普図変動パターンに決定されてもよい。これにより、確変状態や時短状態では、普図ゲームにおける普通図柄の可変表示結果が導出表示される間隔が短くなることで、「普図当り」の可変表示結果が導出表示される間隔も短くなり、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口が拡大開放状態となりやすくなって、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。
ステップS142の普通図柄変動処理は、普図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この普通図柄変動処理では、普通図柄表示器20による普図ゲームにおいて普通図柄を変動させるための設定が行われる。こうした設定に基づいて変動する普通図柄は、ステップS143の普通図柄停止処理が実行されることにより、その変動が停止して普通図柄の可変表示結果となる普図表示結果が表示される。普通図柄変動処理では、普通図柄が変動を開始してからの経過時間が計測される。このときには、計測された経過時間が普図変動パターンに対応して定められた普図変動時間に達したか否かの判定が行われる。そして、普図変動時間に達したときには、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する。
ステップS143の普通図柄停止処理は、普図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この普通図柄停止処理では、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定が行われる。なお、普通図柄の可変表示結果を停止表示させるための設定は、ステップS142の普通図柄変動処理にて、計測された経過時間が普図変動時間に達したときに、普図プロセスフラグの値を“3”に更新する以前に、行われるようにしてもよい。また、普通図柄停止処理では、普図表示結果が「普図当り」である場合に、例えば普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片に連結された普通電動役物用ソレノイドを駆動するための普電作動パターンの設定といった、可動翼片を傾動位置とする拡大開放制御のための設定を行ってから、普図プロセスフラグの値が“4”に更新される。このとき、例えば確変フラグと時短フラグのいずれかがオンである場合には、双方がオフである場合に比べて拡大開放制御を行う期間や回数が増加する普電作動パターンが設定されてもよい。これにより、確変状態や時短状態では、普図表示結果が「普図当り」となったことに基づき第2始動入賞口が拡大開放状態となる期間や回数が増加して、遊技球が第2始動入賞口に進入しやすくなる。普図表示結果が「普図ハズレ」である場合には、普図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS144の普通電動役物作動処理は、普図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この普通電動役物作動処理では、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bが備える可動翼片を垂直位置から傾動位置に移動させて、第2始動入賞口を通常開放状態から拡大開放状態に変化させるための設定などが行われる。例えば、普通電動役物作動処理では、ステップS143の普通図柄停止処理にてセットされた普電作動パターンの設定に応じて、普通電動役物用ソレノイドを駆動するための駆動制御信号の生成が行われるようにすればよい。また、普通電動役物作動処理では、普通電動役物用ソレノイドを駆動して第2始動入賞口を拡大開放状態としてからの経過時間が計測され、その経過時間が普電作動パターンに対応した拡大開放時間に達したか否かの判定が行われる。そして、経過時間が拡大開放期間に達した場合には、普通電動役物用ソレノイドの駆動を停止して可動翼片を傾動位置から垂直位置に戻すことにより、第2始動入賞口を拡大開放状態から通常開放状態に変化させるための設定を行う。このときには、普図プロセスフラグの値を“0”に更新すればよい。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動し、図40のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図40に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS401)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。
その後、乱数更新処理が実行され(ステップS402)、演出制御に用いる各種の乱数値のうち、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタによってカウントされる乱数値を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。続いて、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS403)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部195に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。一例として、演出制御コマンドが2バイト構成である場合には、1バイト目(MODE)と2バイト目(EXT)を順次に受信して演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS403にてタイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS403;No)、ステップS402の処理に戻る。他方、ステップS403にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS403;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS404)、コマンド解析処理を実行する(ステップS405)。ステップS405にて実行されるコマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
ステップS405にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS406)。この演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9や装飾用LEDにおける点灯動作といった、演出用の電気部品を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS405のコマンド解析処理内では、例えば図41のフローチャートに示すような保留記憶増加表示処理が実行される。この保留記憶増加表示処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納された演出制御コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から送信された保留記憶数通知コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS151)。このとき、保留記憶数通知コマンドの受信がなければ(ステップS151;No)、そのまま保留記憶増加表示処理を終了する。
ステップS151にて保留記憶数通知コマンドの受信があると判定された場合には(ステップS151;Yes)、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのうちいずれかの始動口入賞指定コマンドを受信済みであるか否かを判定する(ステップS152)。ここで、第1始動口入賞指定コマンドや第2始動口入賞指定コマンドについては、ステップS405のコマンド解析処理にて受信があったか否かの判定が行われ、いずれかの始動口入賞指定コマンドの受信があると判定された場合には、受信した始動口入賞指定コマンドに対応したコマンド受信フラグをオン状態にセットすればよい。一例として、第1始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする一方で、第2始動口入賞指定コマンドを受信したときには、第2始動口入賞指定コマンド受信フラグをオン状態にセットする。そして、ステップS152では、第1始動口入賞指定コマンド受信フラグと第2始動口入賞指定コマンド受信フラグのいずれかがオンであれば、始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定すればよい。
ステップS152にて始動口入賞指定コマンドを受信済みであると判定された場合には(ステップS152;Yes)、例えば第1始動口入賞指定コマンド受信フラグがオンであるか否かなどに応じて、受信した始動口入賞指定コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップS153)。このとき、第1始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされれば(ステップS153;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられる確変フラグを確認することにより、現在の遊技状態が確変状態か否かを判定する(ステップS153)。なお、演出制御フラグ設定部191に設けられる確変フラグは、遊技制御フラグ設定部152に設けられる確変フラグと同様に遊技状態が確変状態に制御されることに対応してオン状態にセットされる一方で、確変状態が終了することなどに対応してクリアされてオフ状態となる。現在の遊技状態が確変状態であれば(ステップS153A;Yes)、例えば演出制御コマンド受信用バッファに格納された演出制御コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から入賞時大当り通知1コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS154)。入賞時大当り通知1コマンドの受信があった場合(ステップS154;Yes)、同様に演出制御コマンド受信用バッファに格納された演出制御コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から入賞時第1大当り通知コマンドまたは入賞時第2大当り通知コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS155)。入賞時第1大当り通知コマンドまたは入賞時第2大当り通知コマンドの受信があった場合、第1保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第1保留表示(星型)増加更新設定が行われる(ステップS156)。この第1保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動条件の成立に応じて、星型の青色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第1保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。なお、すでに星型の第1保留記憶表示がある場合には演出が過度になるのを防止するために丸型で表示するようにしてもよい。
また、現在の遊技状態が確変状態でない場合(ステップS153;No)、入賞時大当り通知2コマンドの受信がない場合(ステップS154;No)、入賞時第3大当り通知コマンドの受信がない場合は(ステップS155;No)、第1保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第1保留表示(丸型)増加更新設定が行われる(ステップS154)。この第1保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第1始動入賞口に遊技球が進入したことによる第1始動条件の成立に応じて、丸型の青色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第1保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
このように、入賞時大当り通知1コマンド、及び、入賞時第1大当り通知コマンドまたは入賞時第2大当り通知コマンドの受信があった場合は、その始動入賞に対応する第1保留表示を区別可能に星型で表示する。即ち、通常状態時のみ通常大当りとなる第1保留表示を区別可能に表示している。これにより、遊技球を打ち出し続けて、その第1保留表示に対応する可変表示が実行されるまでに通常大当りとなって通常遊技状態になった場合でもまた通常大当りを得ることができるので、遊技者は遊技球を打ち出すようになる。
ステップS153にて第2始動口入賞指定コマンドである旨の判定がなされた場合には(ステップS153;No)、第2保留記憶数の増加に対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための第2保留表示増加更新設定が行われる(ステップS158)。この第2保留表示増加更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位のうちの1つを、第2始動入賞口に遊技球が進入したことによる第2始動条件の成立に応じて、赤色表示に変化させるための表示設定が行われる。また、すでに第1保留表示(赤色表示)がある場合には、第1保留表示を右にシフトさせて、第1保留表示の左側の表示部位を赤色表示に変化させるための表示設定が行われる。こうした第2保留表示増加更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
ステップS152にて始動口入賞指定コマンドを受信していないと判定された場合には(ステップS152;No)、始動口入賞指定がないときに対応して始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示を更新するための始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われる(ステップS159)。この始動口入賞指定なし時表示更新設定では、例えば始動入賞記憶表示エリア5Hにて青色表示や赤色表示となっている表示部位の全部を灰色表示に変化させるための表示設定と、始動入賞記憶表示エリア5Hにて非表示となっている表示部位の1つを灰色表示に変化させるための表示設定とが行われる。こうした始動口入賞指定なし時表示更新設定を行った後には、保留記憶増加表示処理が終了する。
このように、ステップS157では第1保留表示増加更新設定が行われ、ステップS158では第2保留表示増加更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図42(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。
他方、ステップS159では始動口入賞指定なし時表示更新設定が行われることで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないと判定されたことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図42(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。その後、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドを正常に受信できていれば、ステップS157、S158の処理のいずれかが実行されることにより、灰色表示となっている表示部位での表示態様は維持したまま、受信した始動口入賞指定コマンドに対応した新たな表示を加えることができる。一例として、図42(B)に示すような保留記憶表示が行われているときに、第1始動口入賞指定コマンドを正常に受信してから保留記憶数通知コマンドを受信した場合には、ステップS154にて第1保留表示増加更新設定が行われることにより、図42(C)に示すように、第1始動入賞口への入賞に対応した青色表示が加えられることになる。
図43は、図40のステップS406にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、例えば演出制御フラグ設定部191に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS160〜S166の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS160の変動開始コマンド受信待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この変動開始コマンド受信待ち処理には、主基板11から伝送される変動開始コマンドとして、第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれかを受信したか否かに応じて、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける飾り図柄の可変表示や、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれかにおける色図柄の可変表示を、開始するか否かの判定を行う処理などが含まれている。このとき、可変表示を開始する旨の判定がなされれば、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS161の飾り図柄変動設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動設定処理には、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの開始や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの開始に対応して、飾り図柄や色図柄の可変表示を含めた各種の演出動作を行うために、変動パターンや可変表示結果などに応じた最終停止図柄となる確定飾り図柄や仮停止図柄、特定演出パターン、予告パターン等を決定し、その決定結果に基づいて図柄変動制御パターンや予告演出制御パターン等を設定する処理などが含まれている。こうした決定や設定などが行われた後には、演出プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS162の飾り図柄変動中処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動中処理には、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの値(演出制御プロセスタイマ値)に対応して、図柄変動制御パターンや予告演出制御パターンから各種の制御データを読み出して、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行うための処理が含まれている。演出制御を行った後、例えば図柄変動制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される飾り図柄停止コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を停止表示させる。このときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS163の飾り図柄変動終了時処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この飾り図柄変動終了時処理には、主基板11から伝送される当り開始指定コマンドを受信したか否かを判定する処理が含まれている。このとき、当り開始指定コマンドを受信した旨の判定がなされれば、その当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「大当り」である場合に、演出プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、当り開始指定コマンドから特定される可変表示結果が「小当り」である場合には、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。また、当り開始指定コマンドを受信せずに所定時間が経過したときには、可変表示結果が「ハズレ」であることに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
ステップS164の大当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「大当り」となったことなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS165の小当り制御中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り制御中演出処理には、例えば可変表示結果が「小当り」となったことなどに対応して演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、小当り遊技状態における各種の演出動作を制御する処理が含まれている。一例として、ステップS165の小当り制御中演出処理では、図27に示す当り開始CST2−2、当り制御中CRE1−2の演出制御パターンを順次に使用する演出制御パターンとして選択して、各種演出制御パターンテーブル182から読み出し、演出制御プロセスタイマの設定を行う。その後、演出制御プロセスタイマ値に応じて演出制御パターンから読み出した制御データに従い、演出動作を制御するための各種設定などを行うようにすればよい。こうした設定によって実行される演出動作は、大当り種別が「第4大当り」(「突確」)となった場合にも実行されることがある突確・小当り共通の演出動作であればよい。そして、例えば主基板11から伝送される当り終了指定コマンドを受信したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS166のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理には、大当り遊技状態や小当り遊技状態が終了することなどに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示領域に表示させることや、音声制御基板13に対する効果音信号の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する電飾信号の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了に対応した各種の演出動作を制御する処理が含まれている。そして、こうした演出動作が終了したことなどに対応して、演出プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図44及び図45は、図43のステップS161にて実行される飾り図柄変動設定処理の一例を示すフローチャートである。この飾り図柄変動設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば可変表示結果通知コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(図44のステップS501)。このとき、可変表示結果が「大当り」でなれば(ステップS501;No)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS505)。一例として、ステップS505の処理では、まず、図16(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する。次に、図16(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する。このときには、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せに基づき、図17に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。その後、図16(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とに基づき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する。
こうして、ステップS505の処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図18に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS506)。一例として、ステップS506の処理では、まず、図19(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する。次に、図19(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。こうして決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
このように、ステップS506の処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
ステップS501にて可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS501;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられた予告演出実行中フラグをクリアする(ステップS521)。そして、大当り種別が「第4大当り」であるか否かを判定する(ステップS507)。このとき、大当り種別が「第4大当り」である場合には(ステップS507;Yes)、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターンが特殊PG1−1の変動パターンであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS508)。ここで、図6に示すように、特殊PG1−1の変動パターンは、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定している。そのため、ステップS508にて特殊PG1−1の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS508;Yes)、図44に示すステップS505の処理に進み、非リーチ組合せ構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
ステップS508にて特殊PG1−1の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS508;No)、指定された変動パターンが特殊PG1−2または特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS509)。ここで、図6に示すように、特殊PG1−2、特殊PG1−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定している。そのため、ステップS509にて特殊PG1−2、特殊PG1−3の変動パターンのいずれかであると判定された場合には(ステップS509;Yes)、図44に示すステップS506の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
ステップS509にて特殊PG1−2または特殊PG1−3の変動パターン以外であると判定された場合には(ステップS509;No)、指定された変動パターンが特殊PG2−1または特殊PG2−2の変動パターンのいずれかとなる。ここで、図6に示すように、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとすることを指定している。こうした特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかが指定されたことに対応して、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS510)。一例として、ステップS510の処理では、図20(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS507にて大当り種別が「第4大当り」でもない場合には(ステップS507;No)、大当り種別が「第1大当り」と「第2大当り」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS511)。このとき、大当り種別が「第1大当り」または「第2大当り」である場合には(ステップS511;Yes)、通常大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS512)。一例として、ステップS512の処理では、図20(A)に示す最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、通常大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
ステップS511にて大当り種別が「第1大当り」でも「第2大当り」でもない場合には(ステップS511;No)、大当り種別が「第3大当り」であることに対応して、確変大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS513)。一例として、ステップS513の処理では、図20(B)に示す最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データに基づき、最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、確変大当り組合せのいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。図44のS505、S506の処理のいずれかを実行した後、あるいは、図45のステップS510、S512、S513の処理のいずれかを実行した後には、特定演出設定処理を実行する(ステップS514)。図46は、ステップS514にて実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この特定演出設定処理では、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出のない変動パターンであるか否かを判定する(ステップS551)。このとき、特定演出のない変動パターンであれば(ステップS551;Yes)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
ステップS551にて特定演出のある変動パターンと判定された場合には(ステップS551;No)、その特定演出が「滑り」であるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS552)。このとき、「滑り」の特定演出であれば、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS553)、特定演出設定処理を終了する。このとき、「滑り」以外の特定演出であれば(ステップS552;No)、特定演出が「擬似連」であるか否かを判定する(ステップS554)。このとき、特定演出が「擬似連」であれば(ステップS554;Yes)、擬似連設定処理(ステップS555)を実行してから特定演出設定処理を終了する。特定演出が「擬似連」でなければそのまま処理を終える。
なお、ステップS553の処理では、仮停止図柄決定テーブル166を使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3に基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル166を参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。
図47は、図46のステップS560にて実行される擬似連設定処理の一例を示すフローチャートである。この擬似連設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば変動パターン指定コマンドのEXTデータを読み取ることなどにより、指定された変動パターン(メイン変動パターン)を特定する(ステップS651)。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられる、図48(A)に示す、擬似連2回実行カウンタ201の値が擬似連2回実行回数判定値204(「20」)以上であるか否かを判定し、また、擬似連3回実行カウンタ202(「10」)の値が擬似連3回実行回数判定値205以上であるか否かを判定する(ステップS652)。
ここで、図48(A)に示すように、演出制御カウンタ設定部193には、擬似連2回実行カウンタ201と、擬似連3回実行カウンタ202と、変動回数カウンタ203と、擬似連2回実行回数判定値204と、擬似連3回実行回数判定値205と、が設けられる。擬似連2回実行カウンタ201は、擬似連変動2回の可変表示が実行されるごとに1加算される。擬似連2回実行カウンタ201は、1000回の可変表示が実行されるごとにリセットされる。即ち、擬似連2回実行カウンタ201は1000回の可変表示中に擬似連変動2回の可変表示が実行された回数を示している。擬似連3回実行カウンタ202は、擬似連変動3回の可変表示が実行されるごとに1加算される。擬似連3回実行カウンタ202は、1000回の可変表示が実行されるごとにリセットされる。即ち、擬似連3回実行カウンタ202は1000回の可変表示中に擬似連変動3回の可変表示が実行された回数を示している。擬似連2回実行カウンタ201と擬似連3回実行カウンタ202とが示す擬似連変動の実行回数は、主基板11の側で決定された変動パターンが示す擬似連変動回数ではなく、演出制御基板12の側で決定され、実際に実行された擬似連変動の実行回数である。変動回数カウンタ203は、可変表示の実行回数を1000回までカウントするためのカウンタであって、電源投入から可変表示が実行されるたびに1加算され、値が1000に達するとリセットされる。変動回数カウンタ203がリセットされるときに擬似連2回実行カウンタ201と擬似連3回実行カウンタ202もリセットされる。擬似連2回実行回数判定値204は、擬似連変動2回の実行回数が多いか否かを判定するための判定値であり、ここでは「20」が設定されている。擬似連3回実行回数判定値205は、擬似連変動3回の実行回数が多いか否かを判定するための判定値であり、ここでは「10」が設定されている。擬似連2回実行回数判定値204には、例えば、1000回の可変表示中の擬似連変動2回の実行回数の期待値となる値が設定される。設定される値「20」は一例であって、これ以外の数値であってもよく、設定変更可能であってもよい。擬似連3回実行回数判定値205とには、例えば、1000回の可変表示中の擬似連変動3回の実行回数の期待値となる値が設定される。設定される値「10」は一例であって、これ以外の数値であってもよく、設定変更可能であってもよい。なお、擬似連2回実行回数判定値204や擬似連3回実行回数判定205は、複数のステージ(背景など)や演出モードを設けている場合に、そのステージや演出モードに応じて異なる値が設定されるようにしてもよい。このように、擬似連変動が出現する期待値と実際の実行回数とを比較することで、実際の実行回数が多いか否かを判定している。なお、この実施の形態では、1000回の可変表示中の擬似連変動の実行回数が所定の基準値より多いか否かを判定すること擬似連変動の実行回数が多いか否かを判定していたが、比較対象とする擬似連変動の実行回数はこれに限定されず、1000回以外の可変表示中の擬似連変動の実行回数であってもよいし、所定時間中(例えば12時間中)の実行回数であってもよいし、また、大当りとなるまでの実行回数であってもよい(即ち大当りとなる度に実行回数がリセットされる)。なお、メイン変動パターンが示す擬似連回数が1回の変動パターンはこの実施の形態ではハズレ専用の変動パターンであるので、カウントの対象としていないが、これをカウントするようにしてもよい。なお、1000回の可変表示が実行され、実行回数がリセットされるときに異なるステージに移行するなどの特殊な演出を実行するようにしてもよい。
ステップS652の処理に続いて、ステップS651で特定したメイン変動パターンが示す擬似連回数とステップS652の処理で判定した擬似連実行回数とに対応するサブ変動パターン決定用テーブルをセットする(ステップS653)。具体的には、メイン変動パターンが示す擬似連回数が2回であって、擬似連2回実行カウンタ201の値が20未満である場合には図48(B)に示すサブ変動パターン決定用テーブル211がセットさ 、擬似連2回実行カウンタ201の値が20以上である場合には図48(B)に示すサブ変動パターン決定用テーブル212がセットされる。また、メイン変動パターンが示す擬似連回数が3回であって、擬似連回3回実行カウンタ203の値が10未満である場合には図48(C)に示すサブ変動パターン決定用テーブル213がセットされ、擬似連回3回実行カウンタ203の値が10以上であり、かつ、擬似連2回実行カウンタ201の値が20未満である場合には図48(C)に示すサブ変動パターン決定用テーブル214がセットされ、擬似連2回実行カウンタ201の値が20以上である場合には図48(C)に示すサブ変動パターン決定用テーブル215がセットされる。
図48(B)に示すように、サブ変動パターン決定用テーブル211では、サブ決定擬似連回数「2回」に判定値1〜100が割り当てられており、必ず「2回」に決定される。即ち、擬似連2回実行回数カウンタ201の値が擬似連2回実行回判定値204の20未満である場合には、擬似連変動2回の可変表示の出現頻度は多くないと判定され、主基板11の側で決定された擬似連回数(メイン変動パターン)に従って、擬似連変動2回の可変表示が実行されることとなる。一方、サブ変動パターン決定用テーブル212では、サブ決定擬似連回数「なし」に判定値1〜60が割り当てられ、「2回」に判定値61〜100が割り当てられており、「なし」に決定されやすくなっている。即ち、擬似連2回実行回数カウンタ201の値が擬似連2回実行回判定値204の20以上である場合には、擬似連変動2回の可変表示の出現頻度は多いと判定され、擬似連変動2回の可変表示が実行される割合が低くなっている。この設定により、擬似連変動2回の出現頻度を調整することができる。
また、図48(C)に示すように、サブ変動パターン決定用テーブル213では、サブ決定擬似連回数「3回」に判定値1〜100が割り当てられており、必ず「3回」に決定される。即ち、擬似連3実行回数カウンタ202の値が擬似連3回実行回判定値205の10未満である場合には、擬似連変動3回の可変表示の出現頻度は多くないと判定され、主基板11の側で決定された擬似連回数(メイン変動パターン)に従って、擬似連変動3回の可変表示が実行されることとなる。また、サブ変動パターン決定用テーブル214では、サブ決定擬似連回数「なし」に判定値1〜10が割り当てられ、「2回」に判定値21〜90が割り当てられ、「3回」に判定値91〜100が割り当てられており、「2回」に決定されやすくなっている。即ち、擬似連3回実行回数カウンタ202の値が擬似連3回実行回判定値205の10以上である場合であって、擬似連2回実行回数カウンタ201の値が擬似連2回実行回判定値204の20未満である場合には、擬似連変動3回の可変表示の出現頻度は多いが、擬似連変動2回の可変表示の出現頻度は多くないと判定され、擬似連変動2回の可変表示が実行される割合が高くなっている。そして、サブ変動パターン決定用テーブル215では、サブ決定擬似連回数「なし」に判定値1〜60が割り当てられ、「3回」に判定値61〜100が割り当てられており、「なし」に決定されやすくなっている。即ち、擬似連3回実行回数カウンタ202の値が擬似連3回実行回判定値205の10以上である場合であって、擬似連2回実行回数カウンタ201の値が擬似連2回実行回判定値204の20以上である場合には、擬似連変動3回と擬似連変動2回の可変表示の出現頻度は多いと判定され、擬似連変動3回の可変表示が実行される割合が低くなっており、擬似連変動2回の可変表示は実行されないようになっている。この設定により、擬似連変動3回の出現頻度を調整することができる。
ステップS653でサブ変動パターン決定用テーブルをセットすると、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、サブ変動パターン判定用の乱数値SR9を示す数値データを抽出する(ステップS654)。そして、ステップS654にて抽出した乱数値SR9を示す数値データに基づき、ステップS653にてセットしたサブ変動パターン判定テーブル211〜215を参照することにより、サブ決定擬似連回数が「なし」、「2回」、「3回」のいずれであるかに応じて、サブ変動パターンを決定する(ステップS655)。
図49に示すように、サブ変動パターンとして、メイン変動パターンが示す擬似連回数(メイン擬似連回数)が2回である場合には、実際の擬似連回数(サブ決定擬似連回数)が2回であるパターンの他、なしのパターン(擬似連を実行しないパターン)が用意されている。また、サブ変動パターンとして、メイン変動パターンが示す擬似連回数(メイン擬似連回数)が3回である場合には、実際の擬似連回数(サブ決定擬似連回数)が3回であるパターンの他、2回であるパターンとなしのパターン(擬似連を実行しないパターン)が用意されている。なお、メイン変動パターンがスーパーPA6−3、スーパーPA6−4、スーパーPA6−7、スーパーPA6−8の場合は、乱数値SR9の値にかかわらず一意にサブ変動パターンが決定される。
図49に示すように、スーパーPA3−3のメイン変動パターンに対応するサブ変動パターンは、スーパーPA3−3−1とスーパーPA3−3−2とが用意されている。各変動パターンにおける変動時間は、メイン変動パターンに対応して決定されており、これを演出制御基板12の側で変更することはできない。スーパーPA3−3−1とスーパーPA3−3−2とのサブ変動パターンは、同一の変動時間(ここでは30秒)において異なる演出動作を行うサブ変動パターンである。
図50(A)に示すように、スーパーPA3−3−1では、変動開始後、飾り図の仮停止表示を2回行い、擬似連変動を2回実行してからリーチA1のリーチ演出が実行され、その後飾り図柄が最終停止される。このスーパーPA3−3−1に基づく演出はメイン変動パターンPA3−3が示す演出内容に対応したものといえる。一方、スーパーPA3−3−2では、変動開始後、擬似連変動が実行されず、リーチA1のリーチ演出よりも演出の時間が長いリーチA2のリーチ演出が実行され、その後飾り図柄が最終停止される。このスーパーPA3−3−2に基づく演出は、メイン変動パターンPA3−3に対応したものではなく、演出制御基板12の側で演出内容を変更した演出といえる。
図49に示すように、スーパーPA4−8のメイン変動パターンに対応するサブ変動パターンは、スーパーPA4−8−1とスーパーPA4−8−2とスーパーPA4−8−3とが用意されている。スーパーPA4−8−1とスーパーPA4−8−2とスーパーPA4−8−3とのサブ変動パターンは、同一の変動時間(ここでは50秒)において異なる演出動作を行うサブ変動パターンである。
図50(B)に示すように、スーパーPA4−8−1では、変動開始後、飾り図の仮停止表示を2回行い、擬似連変動を2回実行してからリーチA2のリーチ演出が実行され、その後飾り図柄が最終停止される。また、スーパーPA4−8−2では、変動開始後、飾り図の仮停止表示を3回行い、擬似連変動を3回実行してからリーチA2のリーチ演出が実行され、その後飾り図柄が最終停止される。このスーパーPA4−8−2に基づく演出はメイン変動パターンPA4−8が示す演出内容に対応したものといえる。そして、スーパーPA4−8−3では、変動開始後、擬似連変動が実行されず、リーチA2のリーチ演出よりも演出の時間が長いリーチA3のリーチ演出が実行され、その後飾り図柄が最終停止される。スーパーPA4−8−1とスーパーPA4−8−3とに基づく演出は、メイン変動パターンPA4−8に対応したものではなく、演出制御基板12の側で演出内容を変更した演出といえる。
ステップS655にてサブ変動パターンを決定すると、変動回数カウンタ203の値が1000であるか否かを判定する(ステップS656)。変動回数カウンタ203の値が1000であれば(ステップS656;Yes)、擬似連2回実行カウンタ201、擬似連3回実行カウンタ202、変動回数カウンタ203をそれぞれ0にリセットする(ステップS657)。なお、ステップS656の判定とステップS657の処理はここで実行する場合に限定されず、例えばステップS651の前に実行するようにしてもよい。
ステップS657の処理を実行した後、あるいはステップS656の処理でNoと判定された後には、ステップS655で決定されたサブ決定擬似連回数が2回であるか否かを判定し(ステップS658)、サブ決定擬似連回数が2回であれば(ステップS658;Yes)、擬似連2回実行カウンタ201に1加算する(ステップS659)。サブ決定擬似連回数が2回でなければ3回であるか否かを判定し(ステップS660)、3回であれば(ステップS660;Yes)、擬似連3回実行カウンタ202に1加算する(ステップS661)。
ステップS659、S661の処理を実行した後、あるいはステップS660の処理でNoと判定された後には、変動回数カウンタ203に1加算して(ステップS662)、擬似連変動にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS663)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS663の処理では、まず、変動パターンに基づき、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連変動1回の変動パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連変動2回の変動パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連変動3回の変動パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。このときには、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nを「0」に設定しておく。また、変動パターンが非リーチPA1−4である場合には、図22(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択してセットする一方で、変動パターンがスーパーPA3−3、スーパーPA3−4、スーパーPA3−7、スーパーPA3−8、スーパーPA4−3、スーパーPA4−4、スーパーPA4−7、スーパーPA4−8、スーパーPA5−3、スーパーPA5−4、スーパーPA5−7、スーパーPA5−8、スーパーPA6−3、スーパーPA6−4、スーパーPA6−7、スーパーPA6−8、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図22(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データに基づき、セットした仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS663の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図22(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。このときには、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
こうして更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、ステップS663の処理を終了する。これに対して、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、図22(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択してセットする。続いて、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データに基づき、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。こうして左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定した後には、ステップS663の処理を終了する。
図44に示すステップS514にて以上のような特定演出設定処理を実行した後には、予告演出設定処理を実行する(ステップS516)。
図51は、ステップS516にて実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。この予告演出設定処理では、まず、演出制御CPU120は、演出制御フラグ設定部191に設けられる確変フラグを確認することにより、現在の遊技状態が確変状態か否かを判定する(ステップS570)。この実施の形態では、確変状態時のみ予告演出を実行する。現在の遊技状態が確変状態でなければ(ステップS570;No)、そのまま処理を終える。現在の遊技状態が確変状態であれば(ステップS570;Yes)、演出制御フラグ設定部191に設けられる予告演出実行中フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップS571)。この予告演出実行中フラグは、予告演出が実行中であることを示す。予告演出実行中フラグがオン状態であれば(ステップS571;Yes)、そのまま処理を終える。予告演出実行中フラグは、予告演出が開始されることに対応して後述するステップS585の処理でオン状態にされ、可変表示結果が「大当り」となることに対応して図45に示したステップS521の処理にてオフ状態にクリアされる。即ち、入賞時判定結果に基づいて予告演出が実行されることになると、その入賞時判定結果に対応する大当りとなるまで、次の予告演出の実行が制限されることとなる。これにより、演出の重複や不整合を確実に防止することができる。また、確変状態が続くこと(確変大当りが連続すること)を示す予告演出を禁止することができる。
予告演出実行中フラグがオフ状態であれば(ステップS571;No)、例えば、演出制御コマンド受信用バッファをチェックすることにより、主基板11から入賞時表示結果通知コマンドの受信があるか否かを判定する(ステップS572)。入賞時表示結果通知コマンドの受信がない場合(ステップS572;No)、予告演出設定処理を終える。
入賞時表示結果通知コマンドの受信がある場合(ステップS572;Yes)、その入賞時表示結果通知コマンドのEXTデータが「00」であるか否かを判定する(ステップS573)。ここでは、入賞時判定結果が確変状態のときのみに大当りとなることを示しているか否かを判定しており、そうでなければ(ステップS573;No)、予告演出は実行せず予告演出設定処理を終える。
入賞時表示結果通知コマンドのEXTデータが「00」であれば(ステップS573;Yes)、例えば、演出制御コマンド受信用バッファに格納された入賞時大当り種別通知コマンドをチェックすることなどにより、主基板11から送信された入賞時大当り種別を特定する(ステップS574)。
そして、入賞時大当り種別通知コマンドのEXTデータが「00」または「01」であるか否かを判定することなどにより、入賞時大当り種別が通常大当りであるか否かを判定する(ステップS575)。ここでは、入賞時判定結果が通常状態のときのみに通常大当りとなることを示しているか否かを判定しており、そうでなければ(ステップS575;No)、予告演出は実行せず予告演出設定処理を終える。
入賞時大当り種別が通常大当りであれば(ステップS575;Yes)、入賞時大当り種別通知コマンドのEXTデータが「01」であるか、即ち、入賞時大当り種別が時短状態100回の通常大当りとなる「第2大当り」であるか否かを判定する(ステップS576)。
入賞時大当り種別通知コマンドのEXTデータが「01」であれば(ステップS576;Yes)、予告パターン種別を決定するための判定テーブルとして、図24(A)に示す第1予告パターン種別判定テーブル170Aをセットする(ステップS577)。
一方、入賞時大当り種別通知コマンドのEXTデータが「00」であれば(ステップS576;No)、予告パターン種別を決定するための判定テーブルとして、図24(B)に示す第2予告パターン種別判定テーブル170Bをセットする(ステップS578)。
ステップS577またはS578の処理の後には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、予告パターン種別判定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS579)。そして、ステップS579にて抽出した乱数値SR7を示す数値データに基づき、ステップS577またはS578にてセットした第1予告パターン種別判定テーブル170Aまたは第2予告パターン種別判定テーブル170Bを参照することにより、予告パターン種別を決定する(ステップS580)。
こうして予告パターン種別が決定されると、決定された予告パターン種別が「演出なし」であるか否かを判定する(ステップS581)。決定された予告パターン種別が「演出なし」であれば(ステップS581;Yes)、予告演出設定処理を終了する。
決定された予告パターン種別が「演出なし」以外であれば(ステップS581;No)、その予告パターン種別の決定結果に基づき、予告パターンを複数種類のいずれかに決定するための判定用データとして、図25に示す予告パターン判定テーブル171から対応する判定用データを選択してセットする(ステップS582)。
次に、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、予告パターン判定用の乱数値SR8を示す数値データを抽出する(ステップS583)。そして、ステップS583にて抽出した乱数値SR8を示す数値データに基づき、ステップS582にてセットした予告パターン判定テーブル171を参照することにより、予告パターンを決定する(ステップS584)。
ステップS584で決定された予告演出を実行するための設定がされる(ステップS585)。具体的には、決定された予告パターンに対応する予告演出制御パターンに基づき、可変表示中に予告演出が実行されるように設定される。例えば、図26(B)に示した予告演出制御パターンテーブル181から予告パターンに対応した予告演出制御パターンを選択し、演出制御バッファ設定部194の所定領域に、選択した演出制御パターンの記憶アドレスがセットされる。そして、図43のステップS162の飾り図柄変動中処理において、当該予告演出制御パターンが読み出されることによって、ステップS584にて決定された予告パターンに対応する予告演出が実行される。なお、この実施の形態では、予告演出は単独の可変表示中にキャラクタ画像が表示される「キャラクタ表示」の予告演出であるが、予告演出は複数の可変表示に亘って実行される連続予告(例えばステップアップ予告など)であってもよい。
その後、予告演出の重複を防止するため、予告演出が実行中であることを示す予告演出実行中フラグをオン状態にセットし(ステップS586)、予告演出設定処理を終える。
図44に示すステップS516にて以上のような予告演出設定処理を実行した後には、演出制御パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS517)。このとき、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンや、図46に示すステップS655にて決定されたサブ変動パターンなどに対応して、図26(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180に格納された複数種類の図柄変動制御パターンのいずれかを、使用パターンとして選択してセットする。
ステップS517の処理に続いて、例えばステップS517にてセットした図柄変動制御パターンに示される演出制御プロセスタイマ設定値に対応して、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS518)。そして、例えば図柄変動制御パターンに含まれる演出表示制御データに対応した表示制御指令を表示制御部123に供給することなどにより、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させるとともに、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれかにて色図柄の変動を開始させるといった、画像表示装置5における各種図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS519)。その後、演出プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS520)、飾り図柄変動設定処理を終了する。
なお、飾り図柄変動設定処理では、例えばステップS519の処理が実行されるより前に、確定色図柄を決定する処理が実行されてもよい。このときには、主基板11から第1変動開始コマンドと第2変動開始コマンドのいずれが伝送されたかに応じて、「左」及び「右」の色図柄表示エリア5A、5Bのいずれにおける確定色図柄を決定する。例えば、主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンドに応じて、「左」の色図柄表示エリア5Aにおける確定色図柄を決定する場合には「黄色」、「緑色」、「赤色」、「青色」のいずれかの色図柄に決定し、「右」の色図柄表示エリア5Bにおける確定色図柄を決定する場合には「赤色」及び「青色」のいずれかの色図柄に決定すればよい。
続いて、飾り図柄の可変表示を中心とした、画像表示装置5における表示動作例を説明する。図52は、予告演出の画像表示装置5における表示動作例を示す図である。例えば、図51に示したステップS577〜S584で「予告YP1−1」の予告パターンに決定された場合、演出制御CPU120はステップS162の飾り図柄変動中処理において、図52(A)に示すような、可変表示の実行中に、図52(B)に示すような、キャラクタCHA(例えば予告YP1の予告パターン種別に対応するキャラクタ)を表示させて、さらに、図52(C)に示すような、「打つのやめないで!」という文字L1を表示させる予告演出が実行される。
例えば、図51に示したステップS577〜S584で「予告YP2−2」の予告パターンに決定された場合、演出制御CPU120はステップS162の飾り図柄変動中処理において、図52(D)に示すような、可変表示の実行中に、図52(E)に示すような、キャラクタCHB(例えば予告YP1の予告パターン種別に対応するキャラクタ)を表示させて、さらに、図52(F)に示すような、「絶対打つのやめないで!」という文字L2を表示させる予告演出が実行される。
また、図52の表示例では、始動入賞記憶表示エリア5Hの表示においても、入賞時大当り通知1コマンド及び入賞時第1大当り通知コマンドまたは入賞時第2大当り通知コマンドの受信があったことに対応する第1保留表示を区別可能に星型で表示している。即ち、確変状態において通常状態時のみ通常大当りとなる第1保留表示を区別可能に表示している。これによっても、遊技球の打ち出しを続けるか否かの判断が可能になる。
この実施の形態では、確変状態において、通常状態時のみ通常大当り(確変状態ではハズレ)となる保留記憶がある場合に、図52(C)や(F)に示すように、打ち出し(遊技球の発射)を促すような予告演出を実行する。なお、ここで遊技球の発射を促す理由は、このまま確変状態であれば、星形の第1保留記憶表示に対応する可変表示において確変大当りは得られないが、星形の第1保留記憶表示に対応する可変表示が実行される前に、遊技球の発射を継続したことで、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が始動入賞し、第2特図を用いた特図ゲームが優先的に実行され、通常大当りとなった場合、通常状態となり、星形の第1保留記憶表示に対応する確変大当りが得られるようになるからである。そのような状況になることを想定して、図52(C)や(F)に示すように、遊技球の発射の停止を促すような予告演出を実行するので、遊技者がどのように遊技をすればよいかが分かりやすくなる。
図53〜図55は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「第4」以外である場合の表示動作例を示している。図53(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図53(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば変動パターンがスーパーPA4−6であるときなどのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図53(C1)〜(C3)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば変動パターンがスーパーPA4−8であるときなどのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図53(D1)〜(D5)に示すように、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図53(C3)や図53(D5)に示すようにしてリーチ状態となった後には、例えば図54(A)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、例えば変動パターンがノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかであるときなどには、図54(B)に示すように「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字が「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図54(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図54(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「5」を示す数字の飾り図柄を停止表示させるといった、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどにより、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出A1〜リーチ演出A3やリーチ演出Bのいずれかが実行される場合には、例えば図54(C)に示すように、低下していた「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。例えば、リーチ演出Bでは、図54(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出A1〜リーチ演出A3のいずれかである場合には、図54(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図54(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出A1では、例えば図54(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図54(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出A2やリーチ演出A3では、例えば図54(H)及び(I)に示すように、2段階目の演出表示に進むことになる。
図54(I)に示すようにして2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出A2であれば、例えば図55(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図55(B)に示すように、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させればよい。これに対して、リーチ演出A3では、例えば図55(B)〜(D)に示すように、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進むことになる。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図55(F)に示すようにして通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示した後に、図55(G)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、例えば図55(H)に示すように、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われるようにしてもよい。なお、変動中昇格失敗演出が実行される場合には、図55(G)に示すような飾り図柄の再変動を行った後、例えば図55(F)と同様に、通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示させればよい。
図56は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「第4大当り」である場合の表示動作例を示している。図56(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図56(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「5」、「3」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このときには、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、例えば図56(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、例えば図56(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、例えば図56(G)に示すように、次の飾り図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにしておく。
続いて、図50(B)に示したような、擬似連の特定演出を実行するメイン変動パターンに決定された場合にサブ変動パターン応じて異なる演出表示を行う場合の具体例を示す。図57〜図60は、メイン変動パターンがPA4−8である場合の表示動作例を示している。
図47に示したステップS655の処理にてPA4−8−1のサブ変動パターン(擬似連2回)に決定された場合は、図57(A)、(B)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図57(C)に示すように「6・6・7」の飾り図柄が仮停止表示され、図57(D)に示すように再変動し、図57(E)に示すように、再び「6・6・7」の飾り図柄が仮停止表示され、そして図57(F)に示すように2回目の再変動をした後、図57(G)に示すように、リーチとなる。
また、ステップS655の処理にてPA4−8−2のサブ変動パターン(擬似連3回)に決定された場合は、図58(A)、(B)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図58(C)に示すように「6・6・7」の飾り図柄が仮停止表示され、図58(D)に示すように再変動し、図58(E)に示すように、再び「6・6・7」の飾り図柄が仮停止表示され、そして図58(F)に示すように2回目の再変動をした後、図58(G)に示すように、「6・6・7」の飾り図柄が仮停止表示され、図58(H)に示すように3回目の再変動をし、図58(I)に示すように、リーチとなる。図50に示すように、図57(A)の状態から可変表示を開始してから図57(G)においてリーチになるまでの時間と、図58(A)の状態から可変表示を開始してから図58(I)においてリーチになるまでの時間と、は同一となっている。
また、ステップS655の処理にてPA4−8−3のサブ変動パターン(擬似連なし)に決定された場合は、図59(A)、(B)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示が開始された後、例えば図59(C)に示すように左の飾り図柄表示エリア5Lに「6」の飾り図柄が停止表示され、図59(D)に示すように右の飾り図柄表示エリア5Rにも「6」の飾り図柄が停止表示され、リーチとなる。
図57(G)の表示の後、図58(I)の表示の後は、図54、図55で説明したような、リーチA2のリーチ演出が実行された後、大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される(図60(A)〜(F))。また、図59(D)の表示の後は、リーチA3のリーチ演出が実行された後、大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される(図60(A)〜(D)、(G)〜(J))。図57(A)、図58(A)、図59(A)の状態から可変表示を開始してから、図60(F)または(J)にて確定飾り図柄が停止表示されるまでの時間は同一となっている。
以上説明したように、この実施の形態では、入賞時大当り通知1コマンド、及び、入賞時第1大当り通知コマンドまたは入賞時第2大当り通知コマンドの受信があった場合は、始動入賞記憶表示エリア5Hにおいてその始動入賞に対応する第1保留表示を区別可能に星型で表示する(図52参照)。即ち、通常状態時のみ通常大当りとなる第1保留表示を区別可能に表示している。これにより、遊技球を打ち出し続けて、その第1保留表示に対応する可変表示が実行されるまでに通常大当りとなって通常遊技状態になった場合でもまた通常大当りを得ることができるので、遊技者は遊技球を打ち出すようになる。
また、この実施の形態では、図52(C)や(F)に示すように、遊技球の打ち出しを促すような予告演出を実行することで、遊技者がどのように遊技をすればよいかが分かりやすくなる。
また、図24に示したように、第1予告パターン種別判定テーブル170Aと、第2予告パターン種別判定テーブル170Bと、を比較すると、第1予告パターン種別判定テーブル170Aの方が、第2予告パターン種別判定テーブル170Bよりも、「予告なし」以外に決定されやすくなっている。また、第1予告パターン種別判定テーブル170Aの方が、第2予告パターン種別判定テーブル170Bよりも、「予告YP2」に決定されやすくなっている。即ち、この実施の形態では、入賞時表示結果が「通常状態時のみに通常大当り」となる場合に予告演出を実行するようになっている。そして、その入賞時大当り種別が「第2大当り」であるときに「第1大当り」であるときより予告演出が実行されやすく設定されており、さらに「予告YP2」の予告演出パターン種別に決定されやすく設定されている。このような設定により、予告演出が実行されたときに「第1大当り」より時短状態の継続する可変表示回数が有利な「第2大当り」となりやすいことを示唆することができ、また、「予告YP2」の予告演出パターン種別の予告演出が実行された場合によりその期待度が高いことを示唆することができる。
また、予告演出設定処理において、予告演出実行中フラグを、予告演出が開始されることに対応してステップS585の処理でオン状態に設定し、可変表示結果が「大当り」となることに対応して図45に示したステップS521の処理にてオフ状態にクリアする。即ち、入賞時判定結果に基づいて予告演出が実行されることになると、その入賞時判定結果に対応する大当りとなるまで、次の予告演出の実行が制限されることとなる。これにより、演出の重複や不整合を確実に防止することができる。
また、この実施の形態では、図48(C)に示すように、擬似連2回実行カウンタの値が20未満であるときは、擬似連2回に決定されやすくなっていたが(サブ変動パターン決定用テーブル214)、擬似連2回実行カウンタの値が20以上であるときは、擬似連2回に決定されないようになっていた(サブ変動パターン決定用テーブル215)。このように、サブ変動パターン決定用テーブルの設定により、擬似連2回の出現率を調整することができ、また出現率を所望の範囲に設定することもできる。
また、図48(B)に示すように、擬似連2回実行カウンタの値が20未満であるときは、必ず擬似連2回に決定されるようになっていたが(サブ変動パターン決定用テーブル211)、擬似連2回実行カウンタの値が20以上であるときは、擬似連なしに決定されやすくなっていた(サブ変動パターン決定用テーブル212)。このように、サブ変動パターン決定用テーブルの設定により、擬似連の出現率を調整することができ、また出現率を所望の範囲に設定することもできる。
また、図48(A)に示したように、擬似連2回実行カウンタ201と擬似連3回実行カウンタ202とにより実行回数毎に出現回数を記憶し、実行回数毎に出現率を調整するので、より精度の高い出現率の調整が可能になる。
また、擬似連2回実行カウンタ201と擬似連3回実行カウンタ202とにより1000回の可変表示中の出現回数をカウントし、1000回中の出現率を調整しているので、この期間中に繰り返し擬似連変動が実行されることを回避し、遊技者の興趣の低下を防止できる。なお、上記実施の形態では、擬似連2回実行カウンタ201と擬似連3回実行カウンタ202を1000回の可変表示ごとにリセットするようにして、1000回中の出現回数をカウントしていたが、過去1000回の可変表示中に擬似連(2回、3回)が何回出現したかをカウントして、毎変動出現回数を判定するようにしてもよい。
また、擬似連3回実行カウンタの値が10未満であるときは、必ず擬似連3回に決定されるようになっているので(サブ変動パターン決定用テーブル213)、擬似連3回の出現回数が多くない場合には擬似連3回の可変表示が実行されやすくなり、その演出に対する遊技者の期待度を向上させることができる。
また、この実施の形態では、変動パターン設定処理において、大当り判定の判定結果とリーチとするか否かの判定結果にもとづいて、変動パターン種別判定用乱数を用いて変動パターン種別を決定し(ステップS264、S270、S271〜S273)、変動パターン判定用乱数を用いて、変動パターン種別に含まれる各変動パターンの中から変動パターンを決定する(ステップS274〜276)。可変表示パターンを2段階で決定することで、可変表示パターン種別、可変表示パターンやリーチのパターンの増加や出現率の調整が容易になり、可変表示パターンの多種多様化を容易に実現させることができる。例えば、新たなリーチパターンを追加する場合など、可変表示パターン種別を追加する場合は、可変表示パターン種別決定用の乱数値のみを調整すればよく、また、可変表示パターン種別に含まれる可変表示パターンを追加する場合は、当該可変表示パターン種別内の可変表示パターン決定用の乱数値のみを調整すればよい。
また、予告演出設定処理において、まず、複数種類の予告演出が属するグループである予告演出パターン種別を決定し(ステップS577〜S580)、予告演出パターン種別に含まれる予告演出パターンをいずれかに決定する(ステップS582〜S584)。このような構成により、必要に応じて予告演出パターン種別の出現割合は変化させないまま(予告演出パターン種別を決定する予告演出パターン種別判定テーブルにおける振分値を変更せずに)、予告演出パターンの出現割合を変化させ(予告演出パターンを決定する予告演出パターン判定テーブルにおける振分値を変更し)、逆に、予告演出パターン種別の出現割合を変化させるが(予告演出パターン種別判定テーブルにおける振分値を変更するが)、予告演出パターンの出現割合を変化させない(予告演出パターン判定テーブルにおける振分値を変更しない)ような設計変更を容易に実現することができる。その結果、機種の変更などに合わせて予告演出パターン種別と予告演出パターンの出現割合を変更する場合に、すべてのデータ(テーブルの振分値)の変更を必要とせず、一部のデータ(予告演出パターン種別判定テーブルまたは予告演出パターン判定テーブルの振分値)の変更だけで容易に実現することができる(つまり、予告演出パターン種別を決定した上で予告演出パターンを決定するように構成されていなければ、所定の予告演出の種別に含まれる演出態様の出現率のみ変化させたい場合や所定の予告演出の種別を他の予告演出の種別よりも高い割合で出現させたいような場合に、各々の予告における予告演出の態様が設定されているテーブルの内容をすべて変更しなければならず、そのような変更の実現が困難である)。
また、可変表示結果が「ハズレ」であってリーチ状態としない場合(変動パターンが非リーチPA1−4の場合)でも「擬似連」の特定演出が実行可能となっていた。これにより、識別情報の可変表示状態がリーチ状態とならない場合でも、擬似連変動を実行できるようにして多様な演出が可能となり、遊技の興趣が向上する。
この実施の形態では、例えばCPU103が図34に示すステップS239、S246の処理のいずれかを実行して、特図表示結果判定用の乱数値MR1が大当り判定値データと合致するか否かを判定することにより、可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出表示される以前に判定する。図36に示すステップS268の処理では、大当り遊技状態に制御しない旨の判定結果に対応してステップS261にて大当りフラグがオフであると判定されたことに基づいて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定する。そして、ステップS273の処理では、大当り遊技状態に制御するか否かの判定結果や、リーチ状態とするか否かの判定結果などに基づいて、飾り図柄の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。続いて、ステップS276の処理では、ステップS273での判定結果に基づいて、飾り図柄の変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。その後、演出制御基板12の側では、例えば演出制御用CPU120が主基板11から伝送された変動開始コマンドや変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどに応じて、図43に示すステップS161の飾り図柄変動設定処理やステップS162の飾り図柄変動中処理を実行することにより、ステップS276での判定結果に対応して、飾り図柄の可変表示中に各種の演出動作を実行させるための制御を行う。
第1特別図柄表示装置4では、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に遊技球が入賞して第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第1特図となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。第2特別図柄表示装置4Bでは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が入賞して第2始動条件が成立した後に第2開始条件が成立したことに基づいて、複数種類の第2特図となる特別図柄を可変表示する特図ゲームが実行される。画像表示装置5の表示領域では、例えば「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、第1特図や第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示に対応して、複数種類の飾り図柄が可変表示される。また、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるCPU103は、ROM101から読み出したプログラムなどに従い、例えば図29のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理を実行する。他方、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120は、ROM121から読み出したプログラムなどに従い、例えば図40に示すステップS405のコマンド解析処理やステップS406の演出制御プロセス処理などにおいて、画像表示装置5の表示状態を制御するための処理を実行する。そして、ステップS272、S273の処理では、第1始動条件が成立したことに基づく第1特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことに基づく第2特図を用いた特図ゲームに対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。
こうして、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターン種別の決定を行った後、その決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するようにすれば、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに基づき多様な演出動作を実行することができる。その一方で、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bといった複数の表示装置により特別図柄の可変表示を行い、その可変表示に対応して飾り図柄を可変表示させる場合でも、変動パターン種別判定用として共通の乱数値MR3を示す数値データを用いる。これにより、乱数値MR3を示す数値データの更新を行うために実行される処理(例えば図29に示すステップS14のメイン側乱数値更新処理など)における処理量を軽減して、プログラム量の削減を図ることができる。
演出制御用CPU120は、図41に示すステップS154では第1保留表示増加更新設定を行い、ステップS158では第2保留表示増加更新設定を行うことで、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかを正常に受信できていれば、例えば図42(A)に示すように、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件の成立に基づく第1特図保留記憶部151Aにおける保留データの記憶数である第1保留記憶数と、第2始動条件の成立に基づく第2特図保留記憶部151Bにおける保留データの記憶数である第2保留記憶数とを、特定可能に表示させることができる。これにより、遊技者が遊技の進行状況を正確に把握することができる。
また、CPU103は、図31に示すステップS206での送信設定に基づいて第1始動入賞口指定コマンドを送信させてから、ステップS208での送信設定に基づいて保留記憶数通知コマンドを送信させる。また、ステップS215での送信設定に基づいて第2始動入賞口指定コマンドを送信させてから、ステップS217での送信設定に基づいて保留記憶数通知コマンドを送信させる。ここで、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを、保留データの総記憶数である合計保留記憶数とともに1つの演出制御コマンドで特定可能とする場合には、例えば合計保留記憶数の上限値が「8」である場合に、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した場合に対応して8種類ずつの合計16種類の演出制御コマンドを用意しなければならない。これに対して、第1始動条件と第2始動条件のいずれが成立したかを特定可能な演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能な演出制御コマンドとを別個に用意すれば、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれを特定可能な2種類の演出制御コマンドと、合計保留記憶数を特定可能とする8種類の演出制御コマンドの、合計10種類の演出制御コマンドを用意すればよく、予め用意するコマンドの種類や、コマンドテーブルの記憶容量などを、削減することができる。
演出制御用CPU120は、図41に示すステップS159にて始動口入賞指定なし時表示更新設定を行うことにより、主基板11から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信したときに、始動口入賞指定コマンドとなる第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドをいずれも受信していないと判定されたことに基づいて、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示の表示態様を、所定の表示態様に変更し、例えば図42(B)に示すような灰色表示とすることにより、合計保留記憶数は特定可能であるが第1保留記憶数や第2保留記憶数は特定できないように表示させることができる。これにより、保留データの総記憶数となる合計保留記憶数を表示するために行われるコマンドの送受信動作に異常が発生したことを、容易に認識可能とすることができる。
CPU103は、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、図30に示すステップS118の小当り開放前処理やステップS119の小当り開放処理を実行することにより、小当り遊技状態にて2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作を実行させる。そして、小当り遊技状態が終了するときには、例えば図30に示すステップS120の小当り終了処理で確変フラグや時短フラグの状態を変更しないようにすることで、パチンコ遊技機1における遊技状態を変更しない。これにより、たとえ通常状態が継続するときであっても、確変状態に制御されることに対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、図43に示すステップS162の飾り図柄変動中処理にて、操作ボタン30から伝送される操作検出信号のチェックを行い、操作検出信号がオン状態となったことに対応して予告演出制御パターンを切り替えることなどにより、予告演出における演出動作を変化させる。これにより、遊技者による操作に応じた予告演出が可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、図46に示すステップS555の処理を実行することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる仮停止図柄の組合せを決定する。これにより、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、「滑り」の特定演出が実行される場合に、図46に示すステップS553の処理を実行することにより、「滑り」の特定演出にて仮停止表示させる飾り図柄を決定する。これにより、主基板11の側でCPU103などにより遊技の進行を制御するための制御負担が増大することを防止しつつ、多様な演出動作を行って遊技興趣を向上させることができる。
演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることに対応して、図44に示すステップS506の処理において、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5C以外の「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに停止表示される飾り図柄を決定する。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される飾り図柄を決定する。また、演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならないことに対応して、図44に示すステップS505の処理において、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して停止表示する飾り図柄を決定することで、リーチ組合せや大当り組合せとはならず、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図3(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図3(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図3(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図18に示すような一定の非リーチ組合せとはならない確定飾り図柄の組合せを決定する。これにより、特殊演出が実行されるのか否かについて、遊技者に誤解を与えてしまうことを防止できる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態では、確変状態において、通常状態時のみ通常大当りとなる第1保留記憶がある場合、その旨を保留記憶表示や予告演出により報知していたが、確変状態において、(1)確変状態時のみ通常大当りとなる第1保留記憶がある場合、(2)通常状態時のみ確変大当りとなる第1保留記憶がある場合、(3)確変状態時のみ確変大当りとなる第1保留記憶がある場合に、その旨を保留記憶表示や予告演出により報知するようにしてもよい。(3)の場合の予告演出として、例えば、遊技球の発射の停止を促すような演出表示をするようにしてもよい。
例えば、図7に示した第1特図表示結果判定用テーブル130A、第2特図表示結果判定用テーブル130Bは一例であり、乱数値MR1の割り当てなどはこれに限定されない。
また、上記実施の形態では、大当り種別判定テーブルは遊技状態によらず共通であったが、確変状態においては図61に示すような判定値の割り当てが異なる大当り種別判定テーブル221を使用するようにしてもよい。図33のステップS353では、通常状態においては図8に示す大当り種別判定テーブル131、確変状態においては大当り種別判定テーブル221を使用して大当り種別が判定(入賞時判定)される。
また、上記実施の形態では、可変表示結果を決定し、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別を決定するようにしていたが、可変表示結果の決定と大当り種別の決定を同時に行うようにしてもよい。この場合、図62(A)、(B)、図63(A)、(B)、図64(A)、(B)に示すような第1特図表示結果判定用テーブル224A〜226A、第2特図表示結果判定用テーブル224B〜226Bを使用して、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果及び大当り種別が決定される。また、これらのテーブルを使用して入賞時判定が行われる。
第1特図表示結果判定用テーブル224A、第2特図表示結果判定用テーブル224Bは、大当り種別が「確変大当り」、「通常大当り」の場合の例であって、通常状態のみ「大当り」、確変状態のみ「大当り」となる判定値を設けた場合の例である。第1特図表示結果判定用テーブル225A、第2特図表示結果判定用テーブル225Bは、大当り種別が「確変大当り」、「通常大当り」、「突確大当り」の場合の例であって、通常状態のみ「大当り」、確変状態のみ「大当り」となる判定値を設けた場合の例である。第1特図表示結果判定用テーブル226A、第2特図表示結果判定用テーブル226Bは、大当り種別が「確変大当り」、「通常大当り」、「突確大当り」、「2ラウンド通常大当り」の場合の例であって、通常状態のみ「大当り」、確変状態のみ「大当り」となる判定値を設けた場合の例である。
上記実施の形態では、図52に示したように、始動入賞記憶表示エリア5Hにおける保留記憶表示や、キャラクタを使用した予告演出により、確変大当りとなる保留記憶があることを報知していたが、このような報知は確変大当りとなる保留記憶がある間継続して報知するものであってもよいし、所定の条件が成立した場合に報知するものであってよい。例えば、大当り遊技状態中は報知を行わず、大当り遊技状態が終了したことを条件に予告演出などを行うようにしてもよい。このようにすることで、大当り終了後の演出に対する期待感を持たせることがでる。また、逆に大当り遊技状態中に確変大当りとなる保留記憶があることを示唆する演出を実行するようにしてもよい。このような演出を行うことで、大当りが連チャンすることを示唆することができ、遊技者の期待感が向上する。
上記実施の形態では、擬似連2回実行回数カウンタ201、擬似連3回実行回数カウンタ202により、1000回の可変表示中の出現回数をカウントして、そのカウント値に応じて擬似連の出現率を異ならせていたが、例えば、変動回数カウンタ203を擬似連変動が実行されるときにリセットするようにして、変動回数カウンタ203により擬似連変動が最後に実行されてからの可変表示回数をカウントするようにし、そのカウント値に応じて擬似連の出現率を異ならせるようにしてもよい。例えば、このカウント値が所定の基準値より少ない場合に擬似連の出現率を向上させるようにしてもよい。また、このカウント値が所定の基準値より多い場合に擬似連の出現率を低下させるようにしてもよい。このようにすることで、全体的な擬似連の出現率を調整することができる。また、この場合の基準値を複数設けてさらに細かく出現率を調整可能にしてもよい。
上記実施の形態では、擬似連2回実行回数カウンタ201、擬似連3回実行回数カウンタ202により、実行回数毎に出現回数をカウントしていたが、単に擬似連の出現回数のみをカウントするようにしてもよいし、特定の実行回数の出現回数のみをカウントするようにしてもよい。
また、擬似連の後にリーチとならない変動パターンがある場合において、擬似連の実行回数の決定とリーチの決定とを別に行うようにして、擬似連の実行回数によって、リーチの有無やリーチ演出の種類の決定率を異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、擬似連の実行回数だけでなく、リーチの有無や種類に遊技者の期待感や興味を惹くことができるので、遊技の興趣が向上する。
また、上記実施の形態では、図48(B)、(C)に示したように、主基板11の側で決定された擬似連実行回数が2回である場合に、演出制御基板12の側で2回または実行しないことに決定し、主基板11の側で決定された擬似連実行回数が3回である場合に、3回、2回または実行しないことに決定していた。即ち、演出制御基板12の側では、主基板11の側で決定された擬似連実行回数以下に決定する場合について説明したが、主基板11の側で決定されて変動時間以内であれば、主基板11の側で決定された擬似連実行回数より多い回数に決定可能にしてもよい。例えば、主基板11の側で決定された擬似連実行回数が2回である場合に、演出制御基板12の側で3回に決定し、主基板11の側で擬似連なしに決定された場合に、演出制御基板12の側で擬似連2回を実行する決定をするようにしてもよい。
また、確変大当りとなるか通常大当りとなるかによって、擬似連の実行回数の決定割合を異ならせるようにしてもよい。また大当りのラウンド数によって擬似連の実行回数の決定割合を異ならせるようにしてもよい。このようにすることで、擬似連の実行回数によって、確変となるかの期待度や有利なラウンド数となるかの期待度も煽ることができるので、擬似連の演出効果を向上させることができる。
上記実施の形態では、「滑り」と「擬似連」の特定演出が実行可能になっていたが、他の特定演出を実行可能にしてもよい。図65は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、特定演出が実行されない場合や、「擬似連」の特定演出が実行される場合、「滑り」の特定演出が実行される場合、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。図65(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図65(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。その後、特定演出が実行されない場合は、図65(C1)及び(C2)に示すような表示となり、「滑り」の特定演出が実行される場合は、図65(E1)〜(E4)に示すような表示となり、「擬似連」の特定演出が実行される場合は、図65(D1)〜(D6)に示すような表示となり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合は、図65(F1)〜(F6)に示すような表示となる。
図66は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。図66(A)では、例えば特図ゲームにおける特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図66(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「3」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「2」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出にて、演出画像として出現するものであればよい。
続いて、例えば図66(C)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図66(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示エリア5Lでは「4」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは「3」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば図66(E)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて更新表示された飾り図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、例えば図66(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示エリア5Lでは「2」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは「1」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、例えば図66(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図66(H)〜(K)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lでは「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される一方で、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは「1」〜「3」の数字を示す飾り図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは、例えば図66(L)に示すように飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図66(M)に示すように「3」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば図66(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図67は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。図67に示す表示動作例では、図67(A)〜(L)の部分において、図66(A)〜(L)と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の飾り図柄表示エリア5Rでは、例えば図67(M)に示すように「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示されることにより、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて仮停止表示されている飾り図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば図67(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
また、「擬似連」の一態様として、または特別演出の一態様として、「擬似連」と「滑り」を組合せた演出を用意してもよい。即ち、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「右」の飾り図柄表示エリア5R)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させ、その後に「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止され、全部の飾り図柄を再び変動させる演出(滑り擬似連演出)を用意してもよい。このような滑り擬似連演出が、例えば図27(A)〜(C)に示したような特定演出パターン判定テーブルにおいて選択可能に設定され、図26(A)に示した図柄変動制御テーブルに滑り擬似連演出を実行する図柄変動制御パターンが用意されればよい。
図68は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、滑り擬似連演出が実行される場合の表示動作例を示している。図68(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図68(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。その後、図68(C)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリア5Lにて「3」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)させ、図68(D)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて「3」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図68(E)に示すように「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を高速に再変動させる。図68(D)では、例えばリーチであることを報知するスピーカ8から出力して遊技者に擬似連変動が実行されないことを一旦遊技者に認識させている。その後、図68(F)に示すように、擬似連チャンス目GC3となる飾り図柄が仮停止表示させてから、図68(G)、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。そして、図58(H)、(I)に示すように、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて「3」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となり、リーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄(図68(K))や、大当り組合せとなる確定飾り図柄(図68(J))などが、停止表示(最終停止表示)される。
また、「擬似連」の特定演出において、擬似連変動を実行するときに始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させる演出を用意してもよい。図69は、「擬似連」の特定演出において、擬似連変動を実行するときに始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させる演出の表示動作例を示している。図69(A)に示すように、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示されていた飾り図柄が、図69(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始する。このとき、特図保留記憶数を消化して可変表示が実行されたことを示すため、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示のうち一つを縮小表示させ、その後、図69(C)に示すように、縮小表示させた保留記憶表示を消去させる。その後、例えば、図69(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、ハズレ組合せとなる「6」、「5」、「1」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示する。続いて、図69(E)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて変動を開始し、同様に始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示のうち一つを縮小表示させ、図69(F)に示すように、縮小表示させた保留記憶表示を消去させる。その後、図69(G)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「2」、「1」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC1となる飾り図柄が仮停止表示され、図69(H)に示すように全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる。このときの変動は、特図保留記憶数を消費しない擬似連変動であるが、始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示のうち一つを縮小表示させる。そして、その後に図69(I)に示すように、縮小表示した保留記憶表示を通常の大きさに戻し、擬似連変動を継続させる。このように、縮小表示した保留記憶表示が通常の大きさに戻ることで、擬似連変動がなされていることを遊技者に気付かせることができ、擬似連変動による演出効果が向上し、遊技の興趣が向上する。このよう始動入賞記憶表示エリア5Hの保留記憶表示を変化させる演出が、例えば図27(B)に示した特定演出パターン判定テーブル164Bにおいて選択可能に設定され、図26(A)に示した図柄変動制御テーブルに滑り擬似連演出を実行する図柄変動制御パターンが用意されればよい。また、演出制御CPU120が実行の有無を判定する処理などを追加して別処理としてもよい。
上記実施の形態では、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120が図44に示すステップS504、S505、S506の処理や、図45に示すステップS510、S512、S513の処理、さらには、図46に示すステップS553、S555の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄を決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば演出動作を制御するために設けられた複数の制御基板にそれぞれ搭載された複数のCPUなどにより、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定、及び、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれかとする決定と、停止表示する飾り図柄の決定とを、分担して実行するようにしてもよい。
一例として、演出制御基板12と画像表示装置5との間に、図70に示すような表示制御基板16を設ける。表示制御基板16には、表示制御用CPU140と、ROM141と、RAM142と、乱数回路143と、I/O144とが搭載されている。この場合、表示制御基板16に搭載された表示制御用CPU140が画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行することから、上記実施の形態で演出制御基板12に搭載された表示制御部123は設けられていなくてもよい。表示制御基板16では、例えば表示制御用CPU140がROM141から読み出したプログラムを実行することにより、画像表示装置5における演出画像の表示による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、表示制御用CPU140がROM141から固定データを読み出す固定データ読出動作や、表示制御用CPU140がRAM142に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、表示制御用CPU140がRAM142に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、表示制御用CPU140がI/O144を介して表示制御基板16の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
この場合、表示制御用CPU140は、例えば演出制御基板12からの表示制御指令や演出制御基板12を介して主基板11から伝送された演出制御コマンドなどに基づき、飾り図柄の可変表示中に予告演出となる演出動作を実行するか否かの判定や、予告演出となる演出動作を複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。あるいは、表示制御用CPU140は、図44に示すステップS504、S505、S506の処理や、図45に示すステップS510、S512、S513の処理、図46に示すステップS553の処理のうち、少なくとも一部の処理を実行することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて停止表示する飾り図柄の全部または一部を決定するようにしてもよい。なお、表示制御用CPU140は、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部を実行するものであればよい。音声制御基板13やランプ制御基板14は、演出制御基板12からの効果音信号や電飾信号を伝送する配線により、演出制御基板12と接続されていてもよい。この場合、演出制御基板12では、例えば演出制御用CPU120により、演出動作を統括的に制御するための処理が実行されればよい。
また、音声制御基板13やランプ制御基板14が備える機能を、演出制御基板12に搭載された音声制御回路やランプ制御回路などに備えさせ、音声制御基板13やランプ制御基板14となる独立の制御基板は設けられないようにしてもよい。上記実施の形態では、図2に示す構成において、音声制御基板13やランプ制御基板14に制御用のCPU等を含んだマイクロコンピュータが搭載されず、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120により、音声や効果音の出力制御、及び、ランプや装飾用LED等の点灯制御といった、各種の演出動作を制御するための処理が行われるものとした。これに対して、図2に示す構成において、音声制御基板13に搭載されたマイクロコンピュータやランプ制御基板14に搭載されたマイクロコンピュータにより、上記実施の形態にて演出制御用CPU120が実行した処理のうち、任意の一部が実行されるようにしてもよい。このように、演出動作を制御するために複数の制御基板が設けられた場合には、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理、スピーカ8L、8Rにおける音声出力動作の制御内容を決定するための処理、遊技効果ランプ9などにおける点灯動作の制御内容を決定するための処理といった、各種の演出動作の制御内容を決定するための処理がそれぞれ、いずれの制御基板で実行されるかの組合せは、任意の組合せであればよい。
また、上記実施の形態で説明した以外の予告演出を実行するようにしてもよい。例えば、演出制御CPU120は、入賞時の変動パターンの判定結果がスーパーリーチとなることを示す入賞時変動パターン通知コマンドD200Hを主基板11の側から受信したことに基づいて、予告演出設定処理内にてスーパーリーチとなることを予告するスーパーリーチ予告演出画面を表示するようにしてもよい。
図71は、スーパーリーチ予告画面の一例を示す図である。例えば、スーパーリーチとなるまでの可変表示の回数が3回である場合には、図71(A)に示すように、画像表示装置5に所定のキャラクタを表示するとともに、キャラクタのセリフとして「スーパーリーチかも」などのスーパーリーチの発生を予告する文字列を表示する。
また、スーパーリーチとなるまでの可変表示の回数が2回である場合には、図71(B)に示すように、画像表示装置5に所定のキャラクタを表示するとともに、キャラクタのセリフとして「もうすぐスーパーリーチかも」などのスーパーリーチの発生を予告する文字列を表示する。
また、スーパーリーチとなるまでの可変表示の回数が1回である場合、つまり次回の可変表示にてスーパーリーチとなる場合には、図71(C)に示すように、画像表示装置5に所定のキャラクタを表示するとともに、キャラクタのセリフとして「次回スーパーリーチになりそう」などのスーパーリーチの発生を予告する文字列を表示する。
図32及び図33に示した入賞時判定処理において、保留記憶情報の数によらず乱数値MR2−2や乱数値MR3を判定することによって、特定の変動パターン(スーパーリーチを伴う変動パターン)の先読みを行うことができる。さらに、その結果に基づいて、図71に示したような予告演出を実行できる。
上記実施の形態では、図8に示す大当り種別判定テーブル131において、変動特図指定バッファ値が“2”である場合には、「第4大当り」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられないものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、変動特図指定バッファ値が“2”である場合でも、「第4大当り」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられるようにしてもよい。この場合、変動特図指定バッファ値が“1”であるか“2”であるかに応じて、「第4大当り」の大当り種別に割り当てられる大当り種別判定用の乱数値MR2−1の個数を異ならせることで、第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別が「第4大当り」に決定される割合を、異ならせてもよい。
上記実施の形態では、始動入賞記憶表示エリア5Hにて、第1始動条件が成立したときには青色表示を行い、第2始動条件が成立したときには赤色表示を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば第1始動条件が成立したときには丸型の記号を表示し、第2始動条件が成立したときには三角型の記号を表示するといったように、互いに異なる形の記号を表示するようにしてもよい。あるいは、第1始動条件と第2始動条件のそれぞれが成立した回数を示す数字を、特定可能に表示するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図51に示すステップS580にて予告パターン種別を決定する際に、予告演出の有無も含めて予告パターン種別の決定を行った後、ステップS584にて予告パターンの決定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、予告演出の有無と予告パターン種別及び予告パターンの決定を1回の処理で全て決定するようにしてもよいし、まず予告演出の有無を決定し、予告演出有りと決定した場合に予告演出の種類を決定するようにしてもよい。また、予告演出の有無と予告パターン種別及び予告パターンの決定を主基板11の側においてCPU103が決定するようにしてもよい。そのためには、図51に示した予告演出設定処理と同様の処理が主基板11の側において実行されるようにすればよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図44に示すステップS506にてリーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに揃って停止表示される飾り図柄を決定するとともに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差も決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示する飾り図柄と、「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて停止表示する飾り図柄との図柄差については、主基板11の側において例えばCPU103が変動パターンの決定に伴って決定し、所定の演出制御コマンドにより演出制御基板12の側に通知するようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が図44に示すステップS505にて非リーチ組合せの最終停止図柄を決定する際に、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄を個別に決定するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lにおける確定飾り図柄を決定した後、その決定された飾り図柄と、「中」及び「右」の飾り図柄表示エリア5C、5Rにおける確定飾り図柄との図柄差を、所定の判定テーブルを参照して決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、図30に示すステップS111の変動パターン設定処理として、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、図36のフローチャートに示すような処理が実行されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理を実行して、変動パターン種別を複数種類のいずれとするかの決定や、変動パターンを複数種類のいずれとするかの決定を行うようにしてもよい。この場合、変動パターン種別を決定するための処理や、変動パターンを決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、変動パターン種別判定用の乱数値SR3を示す数値データや、変動パターン判定用の乱数値SR4を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
例えば、大当り用変動パターン種別判定テーブルや小当り用変動パターン種別判定テーブル、リーチ用変動パターン種別判定テーブル、非リーチ用変動パターン種別判定テーブルといった変動パターン種別判定テーブルとして、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて、各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値SR3の割当てを異ならせたものを予め用意してもよい。そして、第1開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第1開始条件の成立に応じた変動パターン種別判定テーブルを使用テーブルとして選択し、変動パターン種別判定用の乱数値SR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。これに対して、第2開始条件の成立に対応して実行される変動パターン設定処理では、第2開始条件の成立に応じて第1開始条件が成立した場合とは異なる変動パターン種別判定テーブルを使用テーブルとして選択し、第1開始条件が成立した場合と共通の変動パターン種別判定用の乱数値SR3に基づいて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定すればよい。
また、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かの判定処理についても、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とでは、互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、リーチ状態とするか否かの処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、リーチ判定用の乱数値MR2−2を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。さらに、例えば上記実施の形態において図34に示したステップS249のような処理に代えて、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する処理として、第1開始条件が成立した場合と第2開始条件が成立した場合とで互いに異なる処理が実行されるようにしてもよい。この場合、大当り種別を決定するための処理は、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに応じて異ならせる一方で、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データとしては、第1開始条件と第2開始条件のいずれが成立したかに関わりなく、共通の数値データを用いるようにすればよい。
上記実施の形態では、変動パターンは主基板11の側においてCPU103が決定するようにしていたが、主基板11の側においては、可変表示結果と特図変動時間のみを決定して、特図変動時間に対応する変動パターン種別、変動パターンを演出制御基板12の側にて演出制御用CPU120が決定するようにしてもよい。
上記実施の形態では、「擬似連」の特定演出が実行される場合は、図3(A)に示すような予め定められた擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示されるようになっていたが、任意のハズレ組合せで仮停止表示させるようにしてもよい。同様に、図3(B)に示した発展チャンス目HC1〜HC8や図3(C)に示した突確チャンス目TC1〜TC4も、予め定められた組合せであったが、任意の組合せであってもよい。
上記実施の形態では、可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われない。その一方で、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「第4大当り」(「突確」)となったことに基づいて2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、大当り種別が「突確」となる場合や可変表示結果が「小当り」となる場合に代えて、あるいは、これらの場合に加えて、「突然時短」や「突然通常」となる場合を設けるようにしてもよい。一例として、「突然時短」と「突然通常」は、可変表示結果が「大当り」となる場合における大当り種別に含まれるものとする。この場合、大当り種別判定テーブル131は、変動特図指定バッファ値に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「突然時短」や「突然通常」の大当り種別に割り当てるテーブルデータが含まれるように構成されればよい。そして、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然時短」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり時短状態に制御される。他方、可変表示結果が「大当り」となる場合に大当り種別が「突然通常」となるときには、大当り種別が「突確」の場合と同様にして2ラウンド大当り状態に制御され、2ラウンド大当り状態が終了した後には、大当り種別が「突確」の場合とは異なり通常状態に制御される。これにより、2ラウンド大当り状態の終了後に制御される遊技状態に対する遊技者の期待感を高め、遊技興趣を向上させることができる。
このような「突然時短」や「突然通常」を設ける場合には、「突然時短」及び「突然通常」以外である場合とは異なる変動パターン種別や変動パターンに決定するようにしてもよい。これにより、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」であることにより2ラウンド大当り状態に制御されるにもかかわらず、15ラウンド大当り状態に制御される場合と同様の演出動作が行われて遊技者に不信感を与えてしまうことを防止できる。また、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合には、可変表示結果が「小当り」となる場合、あるいは、大当り種別が「突確」となる場合と、共通の変動パターン種別に決定可能としてもよい。これにより、変動パターンを決定する際には、大当り種別が「突然時短」や「突然通常」となる場合であるか、可変表示結果が「小当り」となる場合あるいは大当り種別が「突確」となる場合であるかに関わりなく、共通の変動パターン判定テーブルを用いることができ、データ容量の削減を図ることができる。
上記実施の形態では、可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後に、確変状態や時短状態といった遊技状態に制御できるものとして説明した。そして、確変状態や時短状態では、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば確変状態には、継続して確変制御が行われるとともに、第2始動入賞口に遊技球が進入する可能性を高める有利開放制御が行われる高確高ベース状態と、確変制御は行われるが有利開放制御は行われない高確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。また、時短状態には、特図変動時間が短縮されるとともに有利開放制御が行われる低確高ベース状態と、特図変動時間は短縮されるが有利開放制御は行われない低確低ベース状態とが含まれるようにしてもよい。一例として、大当り種別が「第1大当り」〜「第4大当り」のいずれであるかに対応して、大当り遊技状態の終了後に、高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御されるようにしてもよい。他の一例として、大当り種別が「第1大当り」〜「第4大当り」のいずれであるかに応じて、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれかに制御される割合を、互いに異ならせるようにしてもよい。
大当り種別が「突確」である場合に変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する際には、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれに制御するかに応じて、異なる変動パターン種別に決定するようにしてもよい。一例として、図34に示すステップS249にて大当り種別が「突確」に決定された際には、大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態と高確低ベース状態のいずれに制御するかを決定するための判定処理を実行する。このとき、高確低ベース状態に制御することが決定された場合には、大当り種別が「突確」となる場合と可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別に決定する。これに対して、高確高ベース状態に制御することが決定された場合には、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の変動パターン種別に決定すればよい。これにより、大当り種別が「突確」で大当り遊技状態の終了後に高確低ベース状態となる場合には、飾り図柄の可変表示中における演出動作や2ラウンド大当り状態における演出動作として、可変表示結果が「小当り」となる場合と共通の演出動作が行われた後、高確低ベース状態となることができる。他方、大当り種別が「突確」で大当り遊技状態の終了後に高確高ベース状態となる場合には、飾り図柄の可変表示中における演出動作や2ラウンド大当り状態における演出動作として、大当り種別が「突確」となる場合のみに専用の演出動作が行われた後、高確高ベース状態となることができる。
上記実施の形態では、変動パターン指定コマンドと可変表示結果コマンドとを、それぞれ別個の演出制御コマンドとして用意するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば変動パターンと可変表示結果(「ハズレ」、「小当り」、「大当り」のいずれかと、「大当り」となる場合における大当り種別)とを特定可能な1種類の演出制御コマンドを用いてもよい。あるいは、3つ以上の演出制御コマンドにより、変動パターンと可変表示結果とを特定できるようにしてもよい。
例えば、大当り種別が「第3大当り」(15ラウンド確変大当り)である場合に、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの有効ライン上に通常大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄と、通常大当り組合せとなる飾り図柄のうちいずれかを、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる昇格演出を実行するようにしてもよい。このような昇格演出には、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に通常大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格失敗演出と、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出と、が含まれる。また、このような昇格演出は、可変表示実行中、大当り中、大当り終了後など、任意のタイミングで実行してもよい。他の一例として、大当り中昇格演出では、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を表示させずにルーレットゲームを示す演出画像の表示を行う。このとき、大当り中昇格失敗演出では回転するルーレットに投入されたボールが「偶数」に入って「残念!」という演出画像の表示を行う一方、大当り中昇格成功演出では回転するルーレットに投入されたボールが「奇数」に入って「確変!」という演出画像の表示を行うようにしてもよい。
上記実施の形態では、画像表示装置5の表示領域において、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが設けられ、各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて1個の飾り図柄が停止表示されることで、予め定められた1個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて「上段」、「中段」、「下段」の3カ所に飾り図柄を停止表示可能とし、5個あるいは8個の有効ライン上に最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるようにしてもよい。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。