JP6196527B2 - 給水栓 - Google Patents

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本発明は、水道管を一例とする水を供給する給水管、該給水管に回動可能に接続される接続管部材、及び該接続管部材の水の出口側へ接続される止水栓部を構成要素とする給水栓に関する。
従来、接続配管にあっては、例えば、給水ソケットと、キャップと、枝配管の部分に対応して複数に分割形成された通水筒とによりされている可動式分割型ヘッダー(特許文献1参照)について該通水筒が回動可能に設けられた構成が提案されている。これによれば、各通水筒の一端には雄ねじが設けられ、他端に雌ネジが設けられている。各通水筒は雄ねじと雌ねじとの螺入又は螺退により回動可能に連結されている。各通水筒の一端には環状溝が形成されるとともに他端にはビスが配設され、各通水筒を連結したとき、ビスが環状溝と係合することによって各通水筒の回動が規制されるように構成されている。
また、従来、L字状の管継手部材が回動自在に設けられたものとしては、例えば、後端側に配管接続口部を有する水平筒状第1管継手部材と、第1管継手部材にその前端側から回動可能に且つ前後移動可能に嵌め被せられた回動筒部、回動筒部前端からラジアル方向に延びた中空状アーム部およびアーム部先端に前方突出状に設けられた混合水栓接続口部よりなる第2管継手部材とを備え、回動筒部内周面に係合凸部が形成され、第1管継手部材外周面に係合凸部を収納する環状溝が形成されている混合水栓接続用管継手(特許文献2参照)が開示されている。
また、従来、連絡管が回動自在に設けられたものとしては、例えば、地下のマンホール内に設置され、外部から操作可能な弁を収容した弁箱と、上記弁箱と連通し消火用ホースと接続される接続管とを具備し、上記弁箱又は該弁箱に接続された連通管に連接され、水平軸まわりに回動可能な連絡管を具備する地下式消火栓(特許文献3参照)が開示されている。
特開2000−234683号公報(第1頁) 特開2006−118118号公報(第1頁) 特開平10−140624号公報(第1頁)
給水栓に関して解決しようとする課題は、従来の管路部材を回動可能に接続する構成にあっては、その管路部材の回動範囲が制限されておらず、所定の角度範囲において使用位置が規定されるような用途には、他の構成としてストッパーが必要になるなど、適切に対応できないことにある。
そこで、本発明の目的は、簡易な構成によって、確実に接続及び水密ができると共に、止水栓部が所定の角度位置で保持されるように制限されて回動できる給水栓を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明にかかる給水栓の一形態によれば、水道管を一例とする水を供給する給水管、該給水管に回動可能に接続される接続管部材、及び該接続管部材の水の出口側へ接続される止水栓部を構成要素とする給水栓であって、前記給水管に、前記接続管部材の一端部が挿入されて接続及び水密がなされるように、雌ねじ部と水密部とを備える接続口部が設けられ、前記接続管部材の一端部に前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が設けられると共に、該接続管部材の一端部の前記雄ねじ部が設けられていない周面に一周未満の所要角度範囲で被係合周溝が設けられ、該被係合周溝に先端部が挿入されて前記接続管部材の所要角度範囲でのみの回動を許容して係合するように、前記給水管の前記接続口部を形成する周壁部から前記接続口部内へ前記先端部が突起するように装着される係合部材を備える。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記給水管の前記接続口部の前記係合部材が装着される部位よりも奥側に雌ねじ部が設けられ、前記接続管部材の前記雄ねじ部よりも前記接続口部の口もと側の前記係合部材が装着される部位に対応する該接続管部材の周面に前記被係合周溝が設けられていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記給水管と前記接続管部材との水密が、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部が螺合した部分よりも前記接続口部の口もと側の位置であって、前記被係合周溝の奥側及び口もと側のそれぞれの部位に配されたO−リングによってなされていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記接続管部材がL字状の水路を形成するように設けられたエルボ管であることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記給水管が、水道管の本管側へ上下方向に接続されると共に水の出口側である前記接続口部が水平方向を向くようにL字状の水路を形成するエルボ接続継手を備えて構成され、前記エルボ管が接続されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記係合部材が、前記接続口部を形成する周壁部に設けられた貫通ねじ部に螺合されて、前記接続口部内へ先端部が突起できるねじ部材であることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記給水栓が、散水に用いられるもので、散水を行わないときは折り畳んだ状態で、地面に埋められた収納ボックス内に収納されるように、前記接続管部材の前記止水栓部側が起立状態と水平に倒れた状態の間で回動可能に前記被係合周溝の角度範囲が設定されていることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる給水栓の一形態によれば、前記収納ボックス側に設けられた被係合切欠き部に、前記止水栓部側の直管部が嵌り込むことで前記止水栓部側の管路が起立した状態を維持できるように設けられ、前記止水栓部側の直管部が前記被係合切欠き部に確実に嵌り込むように該止水栓部側の直管部に環状弾性部材が巻かれた状態に配されていることを特徴とすることができる。
本発明にかかる給水栓によれば、簡易な構成によって、確実に接続及び水密ができると共に、止水栓部が所定の角度位置で保持されるように制限されて回動できるという特別有利な効果を奏する。
本発明に係る給水栓の形態例の止水栓部を起立させた状態を示す斜視図である。 本発明に係る給水栓の形態例の止水栓部を水平に倒した状態を示す斜視図である。 図1の形態例の正面図である。 図1の形態例の左側面図である。 図3のA−A線断面図である。 図5の状態から止水栓部を水平に倒した状態を示す断面図である。 図4のB−B線断面図である。 図7の状態から止水栓部を水平に倒した状態を示す断面図である。 本発明に係る給水栓の形態例が地面に埋められる収納ボックスに収納される状態を示す説明図である。
以下、本発明に係る給水栓の形態例を添付図面(図1〜9)と共に詳細に説明する。この給水栓は、水道管を一例とする水を供給する給水管10、その給水管10に回動可能に接続される接続管部材20、及びその接続管部材20の水の出口側へ接続される止水栓部50を構成要素とする。なお、本形態例の止水栓部50は、アングル形止水栓51、その先端側に装着された地下散水栓ニップル52、及びアングル形止水栓51と接続管部材20とを連結する直管部53によって構成されている。
本発明では、給水管10に、接続管部材20の一端部が挿入されて接続及び水密がなされるように、雌ねじ部12と水密部13とを備える接続口部11が設けられている。
また、接続管部材20の一端部21に前記雌ねじ部12に螺合する雄ねじ部22が設けられると共に、その接続管部材20の一端部21の雄ねじ部22が設けられていない周面21aに一周未満の所要角度範囲で被係合周溝23が設けられている。
そして、被係合周溝23に先端部31が挿入されて接続管部材20の所要角度範囲でのみの回動を許容して係合するように、給水管10の接続口部11を形成する周壁部11aから接続口部11内へ先端部31が突起するように装着される係合部材30を備える。この接続管部材20の所要角度範囲での回動は、雌ねじ部12と雄ねじ部22とが螺合した状態によって許容されるものである。
また、被係合周溝23の軸線方向の幅は、係合部材30の幅(本形態例のようなねじ部材の場合はねじ軸の直径)の長さ分と、少なくとも接続管部材20が許容される回動角度分に対応するねじピッチの長さ分とを合計した長さの幅となっているとよい。なお、接続管部材20を給水管10の接続口部11内へ挿入して係合部材30を装着する作業では、雌ねじ部12へ雄ねじ部22を最大にねじ込んだ状態からそのねじ込みを一回り(一回転)程度戻した状態としたところで、係合部材30の先端部31が被係合周溝23内に挿入されて係合できるように、係合部材30を貫通ねじ部14にねじ込んで固定するとよい。また、以上のように挿入及び装着ができるように、給水管10の接続口部11と、接続管部材20のそれぞれ構成が位置されていればよい。
これによれば、係合部材30がストッパーとなって、接続管部材20が所要角度範囲でのみの回動するように、その接続管部材20の回動を適切に規制することができる。従って、本形態例のように、接続管部材20の水の出口側へ接続される止水栓部50を、鉛直に起立させる状態と水平に倒した状態との二つの形態で、交互に繰り返して位置させる用途において好適に利用することができる。すなわち、本発明によれば、簡易な構成でありながら、給水管10と接続管部材20とを確実に接続と水密ができ、接続管部材20を所要の角度範囲で適切に回動できる。
また、本形態例では、給水管10の接続口部11の係合部材30が装着される部位よりも奥側に雌ねじ部12が設けられ、接続管部材20の雄ねじ部22よりも接続口部11の口もと側の係合部材30が装着される部位に対応する接続管部材20の周面に被係合周溝23が設けられている。
これによれば、雌ねじ部12と雄ねじ部22とによって水圧を適切に受けて、給水管10と接続管部材20の接続を、確実且つバランスよく適切にでき、水密性を向上させることができる。なお、20aは止水栓部50側への連結部であり、接続管部材20の水の出口側に設けられており、本形態例では直管部53に連結される部分になっている。
また、本形態例では、給水管10と接続管部材20との水密が、雌ねじ部12と雄ねじ部22が螺合した部分よりも接続口部11の口もと側の位置であって、被係合周溝23の奥側及び口もと側のそれぞれの部位に配されたシールパッキンであるO−リング40、40によってなされている。これによれば、水密をより確実にすることができ、信頼性を向上できる。
また、本形態例の接続管部材20は、L字状の水路を形成するように設けられたエルボ管20である。従って、本形態例のような接続管部材20の水の出口側へ止水栓部50が接続され、鉛直に起立させる状態と水平に倒した状態に位置される散水用の給水栓などの用途に、効果的に適応できる。
さらに、本形態例の給水管10が、水道管10の本管側へ上下方向に接続されると共に水の出口側である接続口部11が水平方向を向くようにL字状の水路を形成するエルボ接続継手10aを備えて構成され、その給水管10を構成するエルボ接続継手10aにエルボ管20が接続されている。これによれば、本形態例のような散水用の給水栓などの構成として適切に利用できる。
また、本形態例の係合部材30は、接続口部11を形成する周壁部11aに設けられた貫通ねじ部14に螺合されて、接続口部11内へ先端部が突起できるねじ部材30である。なお、このねじ部材30としては、例えば、本形態例のようになべ小ねじを用いることができる。これによれば、このような簡易な構成で、本形態例のような給水栓を適切に構成できる。
本形態例の給水栓10が、散水に用いられるもので、散水を行わないときは折り畳んだ状態で、地面に埋められた収納ボックス60内に収納されるように、接続管部材20の止水栓部50側が起立状態と水平に倒れた状態の間で回動可能に被係合周溝23の角度範囲が設定されている。これによれば、散水用の給水栓として好適に用いることができる。
また、本形態例では図9に示すように、収納ボックス60側に設けられた被係合切欠き部61に、止水栓部50側の直管部53が嵌り込むことで止水栓部50側の管路が起立した状態を維持できるように設けられ、その止水栓部50側の直管部53が被係合切欠き部61に確実に嵌り込むように止水栓部50側の直管部53に環状弾性部材55が巻かれた状態に配されている。
また、本形態例のエルボ接続継手10aにあっては、図5及び6に示すように、下端側に固定用のフランジ部10bと水道管の本管側に接続される連結ねじ部10cが設けられ、上端の開口が栓蓋15によって塞がれた形態となっている。本発明の給水栓はこれに限定されず、エルボ接続継手10aの給水路を開閉する開閉弁の構成を、栓蓋15に替えて装着して設けてもよい。
以上、本発明につき好適な形態例を挙げて種々説明してきたが、本発明は以上の形態例に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのは勿論のことである。
10 給水管(水道管)
10a エルボ接続継手
10b フランジ部
10c 連結ねじ部
11 接続口部
11a 周壁部
12 雌ねじ部
13 水密部
14 貫通ねじ部
15 栓蓋
20 接続管部材(エルボ管)
20a 連結部
21 一端部
21a 周面
22 雄ねじ部
23 被係合周溝
30 係合部材(ねじ部材)
31 先端部
40 O−リング
50 止水栓部
51 アングル形止水栓
52 地下散水栓ニップル
53 直管部
55 環状弾性部材
60 収納ボックス
61 被係合切欠き部

Claims (8)

  1. 水道管を一例とする水を供給する給水管、該給水管に回動可能に接続される接続管部材、及び該接続管部材の水の出口側へ接続される止水栓部を構成要素とする給水栓であって、
    前記給水管に、前記接続管部材の一端部が挿入されて接続及び水密がなされるように、雌ねじ部と水密部とを備える接続口部が設けられ、
    前記接続管部材の一端部に前記雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が設けられると共に、該接続管部材の一端部の前記雄ねじ部が設けられていない周面に一周未満の所要角度範囲で被係合周溝が設けられ、
    該被係合周溝に先端部が挿入されて前記接続管部材の所要角度範囲でのみの回動を許容して係合するように、前記給水管の前記接続口部を形成する周壁部から前記接続口部内へ前記先端部が突起するように装着される係合部材を備えることを特徴とする給水栓。
  2. 前記給水管の前記接続口部の前記係合部材が装着される部位よりも奥側に雌ねじ部が設けられ、前記接続管部材の前記雄ねじ部よりも前記接続口部の口もと側の前記係合部材が装着される部位に対応する該接続管部材の周面に前記被係合周溝が設けられていることを特徴とする請求項1記載の給水栓。
  3. 前記給水管と前記接続管部材との水密が、前記雌ねじ部と前記雄ねじ部が螺合した部分よりも前記接続口部の口もと側の位置であって、前記被係合周溝の奥側及び口もと側のそれぞれの部位に配されたO−リングによってなされていることを特徴とする請求項2のいずれかに記載の給水栓。
  4. 前記接続管部材がL字状の水路を形成するように設けられたエルボ管であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の給水栓。
  5. 前記給水管が、水道管の本管側へ上下方向に接続されると共に水の出口側である前記接続口部が水平方向を向くようにL字状の水路を形成するエルボ接続継手を備えて構成され、前記エルボ管が接続されていることを特徴とする請求項4記載の給水栓。
  6. 前記係合部材が、前記接続口部を形成する周壁部に設けられた貫通ねじ部に螺合されて、前記接続口部内へ先端部が突起できるねじ部材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の給水栓。
  7. 前記給水栓が、散水に用いられるもので、散水を行わないときは折り畳んだ状態で、地面に埋められた収納ボックス内に収納されるように、前記接続管部材の前記止水栓部側が起立状態と水平に倒れた状態の間で回動可能に前記被係合周溝の角度範囲が設定されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の給水栓。
  8. 前記収納ボックス側に設けられた被係合切欠き部に、前記止水栓部側の直管部が嵌り込むことで前記止水栓部側の管路が起立した状態を維持できるように設けられ、前記止水栓部側の直管部が前記被係合切欠き部に確実に嵌り込むように該止水栓部側の直管部に環状弾性部材が巻かれた状態に配されていることを特徴とする請求項7記載の給水栓。
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