JP6195245B2 - モバイルアドホックネットワークアーキテクチャー及びモバイルアドホックネットワークアーキテクチャーの通信方法 - Google Patents

モバイルアドホックネットワークアーキテクチャー及びモバイルアドホックネットワークアーキテクチャーの通信方法 Download PDF

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本発明は、モバイルアドホックネットワークアーキテクチャー及びモバイルアドホックネットワークアーキテクチャーの通信方法に関する。
携帯電話やスマートフォン(多機能形態電話)のような移動する無線通信端末(以下単に端末という)のみで構成されるモバイルアドホックネットワーク(Mobile Ad Hoc Network;以下 MANETという) (非特許文献1,2,3)は、基地局などの通信インフラストラクチャを必要とせず構築されるネットワークである。そのため、災害時における通信を行うネットワークの利用が可能である(非特許文献4)。また、平常時においても端末から発信された情報を近隣の端末に伝搬させるネットワークとしても使えることが示されており、近年ではその機能を生かしたアプリケーションも開発されている(非特許文献5,6,7)。これらのアプリケーションでは、近年急速に普及しているスマートフォンがMANETを構成する端末として利用されている。
現在、多くのスマートフォンでは、周辺機器との接続を行うための通信手段として ブルートゥース(Bluetooth:登録商標)の機能が搭載されており、これを活用した様々なサービスが開発できる環境が準備されつつある。
Bluetooth にはいくつか特徴がある。一つは Bluetooth は無線 LAN に比べ電波出力が小さく、想定されるシステムにおける MANET のモデルに適しているという点である。加えて、上記の仕様や Bluetooth で採用されているスペクトラム拡散方式の特徴から、電波干渉にも比較的強い。このような点から近接した端末同士によるマルチホップ通信を用いるMANETを構成するための通信手段としてBluetoothを用いることは有効である。
しかし、Bluetooth を用いて通信する場合、いくつかの問題がある。一つはBluetoothでは、機器同士が通信する前に合意をとるペアリングが必要なことであり、もう一つは無線LANなどの通信プロトコルを用いる場合と比べて端末間で直接通信できる範囲が小さくなるため、通信の切断の頻度が上昇する可能性があることである。これに対し、通信の切断耐性をもつデータの転送方式を有するネットワークとして、ネットワーク環境が粗密な環境で通信の信頼性を発揮する遅延・切断耐性ネットワーク(Delay and Disruption Tolerant Networks; 以下DTNという)が知られている(非特許文献8,9)。
遅延・切断耐性ネットワーク(DTN)
端末間の通信の遅延や切断に対する耐性を持つネットワークであるDTNでは、端末間の通信に大きな遅延や切断の発生を想定し、そのような環境でも端末が転送データの蓄積運搬を行うことで問題を解決する。DTN における代表的なデータ転送方式に蓄積運搬型データ転送( Epidemic
Routing)(非特許文献9)が知られている。
Bluetooth MANET
Bluetoothでは主にコネクション指向の通信手段が用いられるため、端末が相互に通信を行うには事前に端末間でのコネクションの確立が必要である。隣接端末との通信を開始するために次のような手順が必要である。
1.通信範囲内の端末を検出する。
2.探索により検出した端末に対してコネクト要求する。
3.相手端末がコネクト要求の受諾を行い、コネクションを確立する。
図5は、隣接する2つの端末が通信可能となるまでのシーケンス示す。Aは、コネクション要求メッセージの送信によりコネクションの確立手続きを始める端末を示し、Bは、端末Aに隣接する任意の端末を示す。図5のうち、端末 A の検出とコネクト要求の送信は任意のタイミングで実行される。コネクト要求とコネクト受諾については、端末独自で決められている状態により、コネクト要求メッセージが送信されてもその要求を受け入れられない時間が存在する。端末がコネクト要求を受け入れることができる状態はDiscoverableであるとして決められており、それ以外ではDiscovery状態となっている。
非特許文献10には、端末がもつDiscovery時間とDiscoverable時間を調節することにより、この手順に要する時間を短縮するための方法が開示されており、シミュレーションにより評価されている。
一方、MANETは、各端末が移動し自律的にネットワークを構成する性質を持つ。したがって、MANET に Bluetooth を適用した Bluetooth MANET ではこの性質を担保するために、これらの処理を定期的に行い、隣接端末の存在を確認する必要がある。しかし、隣接する端末同士が相互にコネクションを確立し、通信可能になるためには時間がかかる。そのため、ある端末にデータが届いたとしても、全ての隣接端末にデータが届けられるためには時間がかかってしまうという問題がある。また、無線LAN (IEEE802.11) や無線通信技術の規格のひとつであるWiMAX(登録商標)(Worldwide
Interoperability for Microwave Access)などの方式と比較し、Bluetoothは10〜100m程度の近距離通信のための規格のため隣接端末の密度の変化に影響を受けやすい。
また、スマートフォン、タブレットPC等携帯情報端末をターゲットとしたプラットフォームであるアンドロイド(Android:登録商標)を搭載した端末において、様々なサービスが開発されている。本発明者らは、Android端末に搭載された無線通信機能を活用し、MANETで構成された児童見守りシステムを開発している(特許文献1)。
特開2009−245299号
C.K.Toh, Ad hoc mobile wireless networks, Prentice Hall, 2002. S.Basagni, M.Conti, S.Giordano,and I.Stojmenovic,Mobile Ad Hoc Networking,JohnWiley & Sons,Aug.2004. C.Siva Ram Murthy and B.S.Manoj,"Ad Hoc wireless networks: architectures andprotocols,"Prentice Hall,Jun.2004. A.Takahashi,H.Nishiyama and N.Kato,"Fairnessissue in message delivery in delay and disruption tolerant networks fordisaster areas,"Proc. International Conference onComputing, Networking and Communications (ICNC), pp.890-894 Jan. 2013. Y.Mori, H.Kojima, E.Kohno,S.Inoue, T.Ohta, Y.Kakuda and A.Ito, "Aself-configurable new generation children tracking system based on mobile adhoc networks consisting of Android mobile terminals," Proc. 10thInternational Symposium on Autonomous DecentalizedSystems (ISADS2011), pp.339-342, March 2011. K.Morii, K.Taketa, Y.Mori,H.Kojima, E.Kohno, S.Inoue, T.Ohta, and Y.Kakuda, "A New Generation Children Tracking SystemUsing Bluetooth MANET Composed of Android Mobile Terminals," Proc. 20129th IEEE International Conference on Autonomic and Trusted Computing (ATC2012), pp.405-407, Fukuoka, Japan,Sept. 2012. Y.Kitaura, Y.Tsutsui, K.Taketa,E.Kohno, S.Inoue, T.Ohta and Y.Kakuda, "Theassessment information acquisition and dissemination system based on delay anddisruption tolerant MANETs for the hiroshima national confectionery exposition," Proc.First International Symposium on Computing and Networking (CANDAR'13), 6thInternational Workshop on Autonomous Self-Organizing Networks (ASON'13),pp.476-479, Ehime, Japan, Dec. 2013. V.Cerf et al.,"Delay-tolerantnetworking architecture,"RFC4838, Apr, 2007.. A. Vahdat, D.Becker, et al.,"Epidemic routing for partially connetctedad hoc networks,"DukeTech . Rep. CS-2000-06, Jul. 2000. K.Taketa and Y.Kakuda,"A method for effectivediscovery and connection in bluetooth MANETconsisting of android terminals," Proc. 8th International Conference onBroadband Communications and Biomedical Applications (IB2COM2013),Guilin,China,Dec.2013.to appear.
本発明は、端末の電力消費量や端末相互の電波による干渉耐性の面で利点を持つBluetooth を用いつつ遅延・切断耐性を持ち、ネットワーク内の端末密度ばらつきにも対応できる MANETアーキテクチャー及びMANETアーキテクチャーの通信方法を提供するものである。
本発明は、端末に搭載されたブルートゥース(登録商標)通信機能を用いるモバイルアドホックネットワークであって、起動時に隣接端末の検出時間及び検出周期の初期値を決定する初期設定部と、検出済の隣接端末のリストである隣接端末リスト部と、該初期設定部からの初期値信号により動作し、前記検出時間及び前記検出周期を動的に変化させつつ、検出した隣接端末を前記隣接端末リスト部のリストに追加するとともにそのリストを参照して隣接端末にコネクト要求を出す隣接端末発見・コネクション確立部と、前記初期設定部からの初期値信号により前記隣接端末発見・コネクション確立部と並列で動作し、端末が受信したデータを蓄積する受信データバッファを含み、隣接端末からデータを受信した時、前記隣接端末リスト部のリストに他の端末が存在すれば、無線マルチホップ通信を用い受信したデータをそのまま転送し、前記受信データバッファに転送済みデータを蓄積しておき、新規に発見された隣接端末へ前記受信データバッファに蓄積したデータをEpidemic Routingにより転送する通信データ処理部と、を備えるものである。
この場合、前記通信データ処理部は、Epidemic Routingによる転送を行う際に、前記受信データバッファに蓄積された蓄積データ一覧を示すリストを隣接端末との間で交換し、交換したリストに基づいて、自端末が持ち、隣接端末が持たないデータを隣接端末に送る、ものとしてもよい。
本発明は、起動時に隣接端末の検出時間及び検出周期の初期値を決定する初期設定部と、検出済の隣接端末のリストである隣接端末リスト部と、該初期設定部からの初期値信号により動作する隣接端末発見・コネクション確立部と、前記初期設定部からの初期値信号により動作するとともに、端末が受信したデータを蓄積する受信データバッファを含む通信データ処理部と、を備えるモバイルアドホックネットワークの通信方法であって、前記隣接端末発見・コネクション確立部と前記通信データ処理部とを並列に動作させ、前記隣接端末発見・コネクション確立部が、前記検出時間及び前記検出周期を動的に変化させつつ、検出した隣接端末を前記隣接端末リスト部のリストに追加するとともにそのリストを参照して隣接端末にコネクト要求を出すステップを含み、前記通信データ処理部が、隣接端末からデータを受信した時、前記隣接端末リスト部のリストに他の端末が存在すれば、無線マルチホップ通信を用い受信したデータをそのまま転送し、前記受信データバッファに転送済みデータを蓄積しておき、新規に発見された隣接端末へ前記受信データバッファに蓄積したデータをEpidemic Routingにより転送するステップを含む、ものである。
本発明によれば、端末密度のばらつきがあるネットワークでも正常に動作する。また実用的な状況で、通信パケットの伝搬速度が向上する。
MANETでは、移動により端末同士の接続性が頻繁に変化する。また、端末の位置の偏りや移動場所の制約により端末密度の偏りが生じる。このような状況で比較的近距離の通信に適合するよう設計されているBluetoothを用いると、無線LAN等を用いる場合よりも端末密度の疎密の影響を受け、通信の切断が発生しやすい。
そこで、本発明では、隣接端末から転送すべきデータを受信した時、すぐに通信できる端末にはMANETで一般に用いられている無線マルチホップ通信を行い、端末同士の接続性が無い場合にはEpidemic Routingを行うことで、遅延・切断耐性を有するBluetooth
MANETでデータを素早く通信するアーキテクチャーを実現する。
また、隣接端末とのコネクションを確立する処理とデータパケットの中継処理を並列に行うことで、一部の隣接端末とのコネクションが有効であるが、全ての隣接端末とのコネクションは確立していない場合であっても素早くデータ転送を可能とする。これにより、ネットワークにおいて隣接端末密度の疎密がある場合、隣接端末密度が高い領域では無線マルチホップ通信を用い、隣接端末密度が低い領域ではEpidemic Routingを行うことにより転送方式を切り替えながら動作する。
本発明の実施形態に係るMANETアーキテクチャーの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態における隣接端末発見・コネクション確立部の動作を説明するためのフローチャートである。 サマリーリスト(SV)を利用したデータ転送のシーケンス図である。 データ転送に関するトポロジ図である。 Bluetoothのコネクション確立シーケンス図である。
図1において、1は、起動時に検出時間及び検出周期の初期値を決定する初期設定部、2は、初期設定部1からの初期値信号により動作する隣接端末発見・コネクション確立部、3は、初期設定部1からの初期値信号により動作するとともに、端末が受信したデータを蓄積する受信データバッファ4を含む通信データ処理部、5は、隣接端末発見・コネクション確立部2により更新されるとともに、通信データ処理部3により更新された検出済隣接端末が読み出される隣接端末リスト部である。これら各部は端末内に実装されている。
初期設定部1の動作
各端末はまず起動時に検出時間、検出周期を決定する。隣接端末発見・コネクション確立部2を動作させるための初期値を設定するのである。その後、隣接端末発見・コネクション確立部2と通信データ処理部3のプログラムモジュールを並列に動作させる。このうち、隣接端末発見・コネクション確立部2は、非特許文献10で示されている方法を具体的な端末で動作するよう実装されている。
隣接端末発見・コネクション確立部2の動作
各端末は、隣接端末を発見しコネクションを確立するために次の手順を実行する。図2に端末同士が接続するまでのフローチャートを示し、以下、その手順についてステップ(S1〜S6)順に述べる。
S1.各端末は、起動時に検出時間、検出周期を決定する。Android Bluetoothでは、検出の衝突に関する課題が存在する。検出時間と検出周期を動的に変化させて、効率的に相互接続を行う方法が採用され、この方法による値がこの処理で決定される。
S2. 端末の検出を開始する。
S3. 端末を検出する。
S4.端末を検出した場合(y)、検出済みリストに追加していく。
S5.端末が検出されない場合(n)、検出を終了する。
S6. 検出が終了した時点で、検出済みリストを参照して接続要求を出すとともに、その時点で未接続の端末に対してコネクト要求を出す。
通信データ処理部3の動作
本実施形態では、ある端末がデータを受信するか、その端末自身から送信すべきデータが発生した時、端末がその時点で保持している隣接端末リスト部5のリストに基づいてデータの転送を行う。端末が転送したデータは、将来に別の端末が隣接端末リスト部5のリストに加えられた時のために端末内部の受信データバッファ4に蓄積される。
通信データ処理部3は次の時点でデータ処理を始める。
1.ユーザによってデータが生成された時
2.新しいデータを受信した時
ある端末がデータを受信すると、すでに他の端末から送信済みの同じデータを蓄積している場合が考えられる。この重複を回避するためデータ生成端末のIDとタイムスタンプを用いている。
各端末は、隣接端末からデータを受信した時、通信可能な隣接端末リスト部5のリストに他の端末が存在すれば、無線マルチホップ通信を用い受信データをそのまま転送する。同時に、端末自身の受信データバッファ4に転送済みデータを蓄積しておき、新規に発見された端末へデータをEpidemic Routingにより転送する。一旦受信したデータパケットは一定期間(約5〜30分)保持される。保持したデータを転送する場合、そのデータに転送ホップ数をあらわすTTL (Time To Live)フィールドを設け、転送する時には1以上の値を入れる。TTLフィールドはIPデータグラムと同様に、マルチホップ転送、蓄積転送を行う場合のどちらも1回転送を行うたびに値が1ずつ減らされていく。TTLフィールドはマルチホップ転送あるいは蓄積伝送のどちらの方法を用いて転送するかを示しており、純粋なEpidemic Routing と同じように全てのデータの蓄積伝送を行う場合にはTTL=1として送信することで実現し、マルチホップ通信と蓄積転送を混在させるときにはTTLを2以上にして転送する。
各端末で保持するデータの一覧にはサマリーリスト(Summary
Vector;以下SVという)と呼ばれる蓄積データ一覧を示すリストが用いられる。各端末はSVを定期的に交換することで、隣接端末が保持していないデータを知ることができる。また、SVはデータの識別子のみからなるリストであり、データそのものは含まれていない。そのため、単に蓄積しているデータを全て送信するのに比べてオーバヘッドを削減できる。
図3は、本実施形態おけるSVを利用したデータ転送のシーケンスを示す。端末S,A,Bは互いに通信できる状況であるとする。まず、端末S が自身の保持するSVであるSVS をブロードキャストする。それを受信した端末Aは、自身の保持するSVAと端末Sが保持していないSVsとの差分である(SVS C・SVA)を生成する。これを元に、端末Aが持つ蓄積データData(SVA)のリストからData(SVS C・SVA)を作成し、端末Sにユニキャストする。同様の処理を、端末Bでも行う。このような処理を各端末が隣接端末に対して定期的に行うことで、即時には受信できなかったデータを受信することができる。
Epidemic Routingによるデータ転送後データを受信した端末のその後の伝送方法には、2種類ある。一つは、引き続き隣接端末とのSVの交換後、Epidemic Routingを用いて転送を行う方法であり、他の一つは、データ受信後、通信可能な隣接端末リスト部5に端末が存在していればSVを交換することなしに無線マルチホップ通信を用いて受信データをそのまま転送するという方法である。
後者の方法について、受信データは差分のデータリストであり、一つのデータではない。例えば上記の例では、端末Sは端末Aから受信したデータData(SVS C・SVA)をそのまま端末Bに転送する。無線マルチホップ通信に切り替えることによって、SVの交換にかかる時間をなくすることができるため、データの到達速度を速くすることができる。このように動作させるためには、データData(SVS C・SVA)に転送ホップ数をあらわすTTL (Time To Live)フィールドを設け、送信時に1以上の値を入れておく。TTLフィールドはIPデータグラムと同様に、1回転送を行うたびに値が1ずつ減らされていくという動作を行う。もし、純粋なEpidemic Routing と同じように全てのデータの蓄積伝送を行う場合にはTTL=1として送信することで実現する。
本実施形態の有効性を検証するために、Android OSを持つスマートフォンに実装し、アプリケーションプログラムを作成して動作実験を行なった。端末は3 種類用意し適宜混在させて実験に用いた。各端末の仕様を表1に示す。また、機種やAndroid
OSのバージョンへの依存性を少なくするようAndroid Developer により配布されている標準のAndroid SDKのうち、基本API(Application Programming
Interface)のみを用いて実装を行った。具体的には、隣接端末の発見とコネクションの確立には表2に示すメソッドを用いた。
表3に本実施形態におけるパラメータを示す。
次に、詳細な動作検証および評価について説明する。実験を行った場所は広島市立大学構内であり、Bluetoothと同周波数帯の電波(2.4GHz帯のIEEE802.11g/nなど) が混在する環境であった。Bluetoothの接続や切断、データパケットの受信などの時に生成され、サーバーに集計されたログデータの解析を行った。解析結果を表4に示す。
表4より、Bluetoothの平均同時接続数が約2台であり、自端末を中心とした3台以上の端末によるMANETを構成できていることがわかる。また、最大同時接続数は7台であるが、これは現状のAndroid端末に搭載されているBluetooth機能の限界であると考えられる。平均マルチホップ数については約3ホップであった。マルチホップからEpidemic Routingへの切り替え及びEpidemic Routingからマルチホップへの切り替えを行った平均回数は約5回であり、切り替えが頻繁に発生していることがわかる。
次に、データ転送に関する動作確認及び2つの伝送方法の通信時間の比較を行う。端末は5台使用し、実験に必要なトポロジの変化を図4に示す。実験環境は、ノード疎密が異なる環境を想定している。
まず端末A から端末B
へのマルチホップ通信によるパケット転送後、端末Cが端末B、D の通信距離内に移動する。その後、端末E へのデータ転送を、隣接端末との接続状況に応じてマルチホップ通信とEpidemic Routingが切り替わるという方法で行い、端末E までのパケット到達にかかる時間を測定した。測定は3回試行し、平均値として到達時間約13.3秒という結果を得た。
本発明においては、端末のみで構成されるMANETの通信にBluetoothを用いることを想定し、その場合に問題となるネットワーク中の隣接ノード数のばらつきの影響や隣接端末発見・コネクション手続きに時間がかかることに対応するためのアーキテクチャーを設計した。本発明では、MANETを構成する際に、データの蓄積運搬を行うDTNの技術を採り入れている。さらに、端末同士のコネクションが既に数ホップ先まで確立している場合には、無線マルチホップ通信を用いることによりデータパケットの伝達速度を向上させている。また、転送すべきデータが到着した時点では確立していない端末同士のコネクションに対応するために転送データの蓄積運搬転送にも対応するためのデータのバッファリングを行うことで、データの到達性を確保している。
本発明は、災害時における通信を行うネットワークに利用できる。また、平常時においても端末の情報を近隣の端末に伝搬させるネットワークとしても使うことができる。さらに、各種イベント会場内で移動する互いに面識の無い人間にイベントのための情報を徐々に提供するシステムに使用できる。
S,A,B,C,D,E 端末
1 初期設定部
2 隣接端末発見・コネクション確立部
3 通信データ処理部
4 受信データバッファ
5 隣接端末リスト部

Claims (3)

  1. 端末に搭載されたブルートゥース(登録商標)通信機能を用いるモバイルアドホックネットワークであって、
    起動時に隣接端末の検出時間及び検出周期の初期値を決定する初期設定部と、
    検出済の隣接端末のリストである隣接端末リスト部と、
    該初期設定部からの初期値信号により動作し、前記検出時間及び前記検出周期を動的に変化させつつ、検出した隣接端末を前記隣接端末リスト部のリストに追加するとともにそのリストを参照して隣接端末にコネクト要求を出す隣接端末発見・コネクション確立部と、
    前記初期設定部からの初期値信号により前記隣接端末発見・コネクション確立部と並列で動作し、端末が受信したデータを蓄積する受信データバッファを含み、隣接端末からデータを受信した時、前記隣接端末リスト部のリストに他の端末が存在すれば、無線マルチホップ通信を用い受信したデータをそのまま転送し、前記受信データバッファに転送済みデータを蓄積しておき、新規に発見された隣接端末へ前記受信データバッファに蓄積したデータをEpidemic Routingにより転送する通信データ処理部と
    備えることを特徴とするモバイルアドホックネットワーク
  2. 前記通信データ処理部は、Epidemic Routingによる転送を行う際に、
    前記受信データバッファに蓄積された蓄積データ一覧を示すリストを隣接端末との間で交換し、交換したリストに基づいて、自端末が持ち、隣接端末が持たないデータを隣接端末に送る、
    請求項1に記載のモバイルアドホックネットワーク。
  3. 起動時に隣接端末の検出時間及び検出周期の初期値を決定する初期設定部と、検出済の隣接端末のリストである隣接端末リスト部と、該初期設定部からの初期値信号により動作する隣接端末発見・コネクション確立部と、前記初期設定部からの初期値信号により動作するとともに、端末が受信したデータを蓄積する受信データバッファを含む通信データ処理部と、を備えるモバイルアドホックネットワークの通信方法であって、
    前記隣接端末発見・コネクション確立部と前記通信データ処理部とを並列に動作させ、
    前記隣接端末発見・コネクション確立部が、前記検出時間及び前記検出周期を動的に変化させつつ、検出した隣接端末を前記隣接端末リスト部のリストに追加するとともにそのリストを参照して隣接端末にコネクト要求を出すステップを含み、
    前記通信データ処理部が、隣接端末からデータを受信した時、前記隣接端末リスト部のリストに他の端末が存在すれば、無線マルチホップ通信を用い受信したデータをそのまま転送し、前記受信データバッファに転送済みデータを蓄積しておき、新規に発見された隣接端末へ前記受信データバッファに蓄積したデータをEpidemic Routingにより転送するステップを含む、
    ことを特徴とするモバイルアドホックネットワークの通信方法。
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