JP6195228B2 - 衛生洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人体局部を洗浄すると共に次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する衛生洗浄装置に関する。
ノズルから吐出される水によって人体局部(おしりなど)を洗浄する衛生洗浄装置が広く用いられている。このノズル自身を洗浄する機能を備えた衛生洗浄装置として、例えば下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1記載の装置では、人体局部を洗浄した後に、電解槽内で水道水を電気分解し、これにより発生した次亜塩素酸を含む殺菌水によりノズルを殺菌することが開示されている(特に、段落0036−0043参照)。
特許第3487447号明細書 特開2009−274028号公報
上記特許文献1記載の装置は、電解槽内に供給する水として水道水を用いるが、水道水の塩化物イオン濃度は地域によって大きく異なる。このため、水道水の塩化物イオン濃度が低い地域でこの装置が使用される場合などは、電解槽で高濃度の次亜塩素酸を生成することができず、ノズルなどの殺菌対象を殺菌する際に殺菌が不十分になるおそれがある。
一方、水の塩化物イオン濃度を高めることで高濃度の次亜塩素酸を生成する技術として、上記特許文献2に記載のものが知られている。上記特許文献2に記載の装置は、未処理の海水中の微生物を殺滅又は殺菌する塩素処理手段を備え、塩素処理手段は、未処理の海水中に含まれる塩化物イオンの濃度を高める濃縮手段と、濃縮手段の下流側に配置され、塩化物イオン濃度を高めた海水を電気分解して次亜塩素酸を発生させるものである。
しかしながら、上記特許文献2記載の装置のように、水の塩化物イオン濃度を高めて高濃度の次亜塩素酸を生成する技術を衛生洗浄装置に適用する場合において、人体局部を洗浄した後に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を供給し、次回の使用に備えるための最適な設計については、これまで十分な検討がなされていなかった。
そこで、本願発明者らは、人体局部の洗浄に用いられる水に含まれる塩化物イオンを高濃度の次亜塩素酸の生成に活用することを思いついた。すなわち、人体局部の洗浄中に、給水源より供給されている水から塩化物イオンを捕集し、人体局部終了後にその捕集した塩化物イオンを含む水を電気分解することで、捕集のための捨て水を生じさせることなく、局部洗浄後に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を供給でき、十分な殺菌が可能になると考えた。
ところが、人体局部を洗浄する際に肛門近傍に付着している排泄物の状態は排便の都度異なる。また、局部に対する洗浄への満足感は使用者ごとに異なる。したがって、人体局部の洗浄を継続する時間は人体局部の洗浄の度に異なるものであるため、人体局部の洗浄に使用される水量も異なり、これによって人体局部の洗浄中に捕集できる塩化物イオンの量は局部洗浄の都度ばらつきが生じてしまう。このため、人体局部の洗浄に使用された水量が少ない場合などは、電気分解を行う前に捕集されている塩化物イオンの量が高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水の生成に必要な塩化物イオンの量に達せず、十分な殺菌ができない場合がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、局部洗浄に用いられる水から塩化物イオンを捕集することで、局部洗浄後に供給される殺菌水に含まれる次亜塩素酸の高濃度化を図りつつ、安定的に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を供給することが可能な衛生洗浄装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、大便器に取り付けられ、人体局部を洗浄する衛生洗浄装置であって、人体局部に向けて水を吐出する吐水口を備えた洗浄ノズルと、給水源から供給された水を前記洗浄ノズルの吐水口まで導く給水路と、前記給水路に設けられ、前記給水路を通る水に含まれる塩化物イオンの捕集と、その捕集した塩化物イオンの脱離が可能な濃縮部と、前記濃縮部よりも下流の前記給水路に設けられ、前記給水路を流れる水を電気分解することにより次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する電解部と、前記給水路への水の供給と、前記濃縮部および前記電解部を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記洗浄ノズルから人体局部に向けて水を吐出させると共に、この水の吐出に伴い前記給水路を流れる水に含まれる塩化物イオンの捕集を行う局部洗浄モードと、前記濃縮部にて捕集した塩化物イオンを脱離させると共に、脱離した塩化物イオンを含む水を電気分解することで生成した前記殺菌水を殺菌対象に供給する殺菌モードとを実行可能であって、前記制御手段は、前記局部洗浄モードの実行後に、前記殺菌モードを実行するよう構成されており、さらに、前記制御手段は、前記局部洗浄モードの実行後かつ前記殺菌モードの実行前に、前記給水路に水を供給すると共に、供給された水に含まれる塩化物イオンを捕集する補助捕集モードを実行することを特徴とする。
本発明では、制御手段が、局部洗浄モードの実行後かつ殺菌モードの実行前に、給水路に水を供給すると共に、供給された水に含まれる塩化物イオンを捕集する補助捕集モードを実行するよう構成している。したがって、局部洗浄モードにおいて使用される水量が少量であり、局部洗浄モード終了直後に濃縮部に捕集されている塩化物イオンの量が少ない場合であっても、濃縮部で捕集した塩化物イオンを含む水を電気分解させる殺菌モードを実行する前に、濃縮部に捕集されている塩化物イオンの量を、高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を生成することが可能な量まで増加させることができる。したがって、局部洗浄に用いられる水から塩化物イオンを捕集することで、局部洗浄後に供給される殺菌水に含まれる次亜塩素酸の高濃度化を図りながらも、安定的に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を供給することが可能となる。
本発明において、好ましくは、前記局部洗浄モードの実行時間が短い場合よりも長い場合の方が、前記補助捕集モードの実行時間が短くなる。
確実に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を生成するためには、補助捕集モードの実行時間を長く設定し、塩化物イオンの補助的な捕集を行う時間を長くすることが考えられる。しかし、補助捕集モードの実行時間を長く設定してしまうと、塩化物イオンの捕集を行う局部洗浄モードの実行時間が長い場合、すなわち、局部洗浄モード終了直後に、高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を生成するのに十分な塩化物イオンが捕集されている場合や、高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を生成するために不足している塩化物イオンの量がわずかである場合に、補助捕集モードにおいて給水路に供給される水が無駄になってしまう。
そこで、本発明では、捕集される塩化物イオンの量を左右する局部洗浄モードの実行時間に応じて、補助捕集モードの実行時間を変えるように構成している。具体的には、局部洗浄モードの実行時間が短い場合よりも長い場合の方が、補助捕集モードの実行時間が短くなるよう構成している。そのため、塩化物イオンの捕集を行う局部洗浄モードが長い時間に亘って実行された場合に、補助捕集モードの実行時間を短く抑えることができ、不要な水の供給を抑制させることができる。したがって、殺菌対象に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を供給しつつ、無駄水が生じることを抑制することができる。
本発明において、好ましくは、前記補助捕集モードにおいて前記給水路に供給される水は、前記殺菌モードにおいて前記殺菌水が供給される殺菌対象に付着した汚れを洗い落とすよう殺菌対象に供給される。
このように構成された本発明では、補助捕集モードにおいて給水路に供給される水を、塩化物イオンの捕集量を増加させるためだけでなく、殺菌対象に付着した汚れを洗い落とすためにも使用するため、濃縮部で塩化物イオンが捕集された後の水を有効活用することができ、より無駄水の発生を抑制できる。それだけでなく、殺菌対象に殺菌水が供給される前に、殺菌対象に付着した汚れを洗い落とすことができるため、殺菌力がそれらの付着している汚れに消費されることを抑制でき、より殺菌対象に対する殺菌効果を高めることができる。
本発明の衛生洗浄装置によれば、局部洗浄に用いられる水から塩化物イオンを捕集することで、局部洗浄後に供給される殺菌水に含まれる次亜塩素酸の高濃度化を図りつつ、安定的に高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を供給することができる。
本発明の一実施形態である衛生洗浄装置が設置された大便器を示す斜視図である。 図1に示す衛生洗浄装置の流路系統図である。 図2に示す流路系統図における電解槽を説明するための模式図である。 第1電圧を決定する手順を示すフローチャートである。 電気伝導度と第1電圧との関係を示す図である。 局部洗浄モードにおける流路系統図である。 補助捕集モードにおける流路系統図である。 殺菌モードにおける流路系統図である。 局部洗浄開始後の運転モードの流れを示すフローチャートである。 局部洗浄モードの実行時間に応じて補助捕集モードの実行時間が変わる様子を表す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の一実施形態である衛生洗浄装置が設置された大便器を示す斜視図である。同図に示すように、衛生洗浄装置100は水洗式の大便器110上に載置して使用される。そして、図示しないリモコンに設けられた「おしり」スイッチ等を使用者が操作することにより、それまでケーシング101内に収納されていた洗浄ノズル14が大便器110のボウル部111内に進出し、洗浄ノズル14の先端に開設された吐水口141から上方に向けて吐出する水によって人体局部(おしりなど)を洗浄することができる。人体局部の洗浄を終えた使用者が、リモコンに設けられた「停止」スイッチ等を操作することで、衛生洗浄装置100は水の吐水を停止し、洗浄ノズル14は後退してケーシング101内に収納され、次回の使用に備える。
図2は、本発明の一実施形態である衛生洗浄装置の流路系統図である。なお、同図には、衛生洗浄や殺菌水の生成に関連しない要素については図示を省略しているが、本実施形態の衛生洗浄装置は、人体局部を洗浄するために必要な周知の構成を備えている。
図2に示すように、流路系統10は、水道管といった給水源12から洗浄ノズル14へと水を導く給水路16を備えている。
給水路16には、上流側から順に、濃縮部である濃縮槽6と、電解部である電解槽1と、洗浄バルブ28とが設けられている。給水路16の電解槽1の下流側であって洗浄バルブ28の上流側には分岐部22が設けられている。分岐部22において給水路16から分岐し、下方に向かって延びる排水流路23が設けられている。排出流路23には、排出バルブ30が設けられている。
給水路16の洗浄バルブ28の下流側には、洗浄ノズル14が設けられている。洗浄ノズル14には、人体局部に向けて水を吐出する複数の吐水口141が開設されている他、その吐水口141まで水を導く流路が内部に設けられている。洗浄ノズル14は、図示しない減速機等を介してモータ29と接続されている。このモータ29の駆動により、洗浄ノズル14は、大便器110のボウル部111内に進出した位置と、ケーシング101内に収納される位置との間で、矢印Nの方向に進退可能に構成されている。洗浄ノズル14がケーシング101内に収納された位置では、吐水口141の上方にはケーシング101のクリーニングカバー102が配置されており、吐水口141から吐出されクリーニングカバー102で跳ね返る水により、洗浄ノズル14自身の外表面に水が供給される。
電解槽1、濃縮槽6、洗浄バルブ28、モータ29、及び排出バルブ30は、制御部24と通信可能なように接続されている。洗浄バルブ28は、制御部24の指令に基づいて開閉し、分岐部22よりも下流側への水の流入を制御する。また、洗浄バルブ28は、給水路16の開閉のみならず、開度の調整も可能なように構成されている。洗浄バルブ28の開度が大きいほど、流量及び流速も大きなものとなる。
排出バルブ30は、制御部24の指令に基づいて開閉し、排出流路23への水の流入を制御する。これら排出流路23及び排出バルブ30により排出機構32が構成される。なお、本実施形態では、給水路16を分岐して排出流路23を設けているが、これに限らずに、給水路16の下面に開口を設けるのみでもよい。また、本実施形態では、排出流路23に排出バルブ30を設けて、これにより排出流路23を流れる水流を制御しているが、これに限らず、ポンプ等を用いて、排出流路23を流れる水流を制御することもできる。排出バルブ30は、電解槽1における水の電気伝導度の測定時に開かれる。排出バルブ30から排出される水は便器120のボウル部に排出される。
制御部24は、給水源12に設けられている給水バルブ(図示しない)を制御し、上流流路16に流れる水量を調整することができる。制御部24は、濃縮槽6に配置される一対の濃縮用電極に電圧を印加するタイミングを制御し、その電圧も可変可能なように構成されている。制御部24は同様に、電解槽1に配置される一対の電解用電極に電圧を印加するタイミングを制御し、その電圧も可変に構成されている。
制御部24は、給水路16を流れる水に含まれる塩化物イオンを濃縮用電極の陽極に引き寄せて捕集するために、濃縮槽6の一対の濃縮用電極間に第1電圧を印加するほか、印加していた電圧を解除することで、捕集した塩化物イオンを脱離させることができる。また、制御部24は、電解槽1の一対の電解用電極間に印加される電圧を制御し、後述する測定用電圧や、次亜塩素酸又は次亜塩素酸イオンを生成する電圧が印加されるよう制御する。
図3は、電解槽1及び濃縮槽6を説明するための模式図である。同図に示すように、濃縮槽6は、一対の濃縮用電極2a,4aを有し、これら濃縮用電極2a,4aの間に電圧を印加することができるように構成されている。濃縮槽6では、塩化物イオンの捕集のみを行なっている。また、電解槽1は、一対の電解用電極2b,4bを有し、これら電解用電極2b,4bの間に電圧を印加することにより、水を電気分解する。
水道水を電気分解すると、式(1)及び式(2)の反応が起き、陽極からは酸素が、陰極からは水素が発生する。
陽極:2HO→4H+O+4e (1)
陰極:4HO+4e→2H+4OH (2)
ここで、電極触媒として、白金・イリジウム(Pt・IrO2)を塗布した電極を用いることにより、式(3)に示すように、陽極で塩素が生成する。
陽極:2Cl→Cl+2e (3)
塩素はpHにより、塩素、次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO)となる(式4、式5参照)。次亜塩素酸(HClO)、次亜塩素酸イオン(ClO)は、殺菌力を有するものである。
陽極:Cl+HO→HClO+H+Cl (4)
陽極:HClO→ClO+H (5)
式(3)の反応に至る前に、水道水中の塩化物イオンが陽極に引き寄せられることから、式(3)の反応が起こらないような電圧を印加することで、陽極表面に塩化物イオンを未反応のまま捕集することができる。
続いて、図4を参照しながら、制御部24による第1電圧の決定手順を説明する。図4は、第1電圧を決定する手順を示すフローチャートである。図4に示すフローは、装置設置後の初回通電時に行ったり、定期的に行ったりするものである。
ステップS11では、排出バルブ30を開いて、給水路16に流入する水が電解槽1を流れて排出流路23に至る流れを形成する。ステップS12では、電解槽1に設けられた一対の電解用電極2b,4bを利用して、水の電気伝導率を測定する。
ステップS13では、測定された電気伝導率に基づいて、第1電圧を決定する。図5に、電気伝導率と第1電圧との関係の一例を示す。このような対応関係は、予め設定され、制御部24のメモリに格納されている。図5に例示するように、水の電気伝導率が低いほど、給水される水が含有する塩化物イオン濃度は低いものと想定される。
ステップS14では、ステップS13にて決定された第1電圧V1をメモリに格納する。ステップS15では、排出バルブ30を閉じる。
続いて図6〜図8を参照しながら、衛生洗浄装置100の運転モードについて説明する。図6は局部洗浄モードにおける流路系統図であり、図7は補助捕集モードにおける流路系統図であり、図8は殺菌モードにおける流路系統図である。
図6に示す局部洗浄モードは、使用者が排便後に人体局部を洗浄するために実行される運転モードである。排便後、図示しないリモコンに設けられた「おしり」スイッチ等を使用者が操作すると、制御部24は、まずモータ29を駆動させ、それまでケーシング101内に収納されていた洗浄ノズル14を大便器110のボウル部111内に進出させる。
次に、制御部24は、洗浄バルブ28を開くことで、給水源12から給水路16に水を流入させる。給水路16に流入した水は、給水路16に設けられた濃縮槽6の濃縮用電極2a、4a近傍を流れる。
濃縮槽6を通過した水は、電解槽1、分岐部22及び洗浄バルブ28の順に通過して洗浄ノズル14に到達し、洗浄ノズル14の先端に開設された吐水口141から吐出して人体局部の洗浄に使用される。
この局部洗浄モードの実行中、制御部24は、図3に示した電解用電極2b、4bの間には電圧を印加することなく、濃縮用電極2a、4aの間に第1電圧を印加するよう制御する。これにより、給水路16を流れる水に含まれる塩化物イオンが、陽極である濃縮用電極4aの表面に引き寄せられて捕集される。このとき濃縮用電極2a、4aの間に印加される第1電圧は、濃縮用電極4a表面に塩化物イオンを未反応のまま捕集できる程度の大きさに設定されている。
図7に示す補助捕集モードは、局部洗浄モードの実行時間が短く、局部洗浄終了後に濃縮用電極4a表面に捕集している塩化物イオンの量が少ない場合に、局部洗浄モードの後に実行される運転モードであり、濃縮用電極4a表面に捕集される塩化物イオンの量を補助的に増加させるモードである。
局部洗浄終了後に捕集している塩化物イオンの量は、制御部24が有するタイマー(図示してない)によって計測された、局部洗浄モードの実行時間に基づき推測するよう構成している。したがって、局部洗浄モードの実行時間Tが、所望の高濃度の次亜塩素酸を生成できる程の塩化物イオンが捕集されていると考えられる時間Taよりも短い場合は、補助捕集モードを実行する。
補助捕集モードでは、洗浄バルブ28を開いた状態にすると共に、局部洗浄モードと同様に電極2b、4bの間には電圧を印加することなく、濃縮用電極2a、4aの間に第1電圧を印加するよう制御する。このように制御することにより、給水路16に水を通水させ、この通水している水に含まれる塩化物イオンを補助的に捕集する。なお、この補助捕集モードの実行時間は、局部洗浄モードの実行時間Tに応じて異なるように構成されている。具体的には、上記時間Taに対する時間Tの差分(Ta-T)を実行するよう構成されている。
また、補助捕集モードの開始時には、モータ29を駆動させ、それまで大便器110のボウル部111内に進出していた洗浄ノズル14を後退させ、洗浄ノズル14がケーシング101内に収納された状態になるよう制御する。これにより、塩化物イオンを補助的に捕集するために給水路に流入した水は、洗浄ノズル14の先端に開設された吐水口141から吐出し、上方に配置されたケーシング101のクリーニングカバー102で跳ね返り、その水で洗浄ノズル14自身の外表面に吐水口141から吐出された水が供給されることで、その外表面が洗浄される。
図8に示す殺菌モードは、次亜塩素酸を含む殺菌水により洗浄ノズル14の外表面を殺菌するために実行されるものである。殺菌モードは、局部洗浄モードの実行後に、補助捕集モードが実行される場合は補助捕集モードの後に、補助捕集モードが実行されない場合は、局部洗浄モードの後に実行される。殺菌モードでは、補助捕集モードと同様に、洗浄ノズル14がケーシング101内に収納された状態となるよう制御すると共に、洗浄バルブ28を開いた状態にする。給水路16から流入した水は、濃縮槽6、電解槽1、分岐部22及び洗浄バルブ28の順に流れて洗浄ノズル14に到達し、洗浄ノズル14の先端に開設された吐水口141から吐出する。吐水口141から吐出した水は、上方に配置されたケーシング101のクリーニングカバー102で跳ね返り、その水で洗浄ノズル14自身の外表面に吐水口141から吐出された水が供給される。
このとき、制御部24は、濃縮用電極2a、4aの間には電圧を印加していない。これにより、給水路16を流れて濃縮槽6に流入し、濃縮用電極4a(陽極)近傍を流れる水によって、局部洗浄モードの実行中に濃縮用電極4a(陽極)表面に捕集されていた塩化物イオンが脱離し、下流側へと流される。したがって、給水路16の濃縮槽6の下流側に、塩化物イオンを多量に含んだ水が流れ、この塩化物イオンを多量に含んだ水が電解槽1に流入する。
また、このとき、制御部24は、電解用電極2b、4bの間に電圧を印加している。したがって、電解用電極4b(陽極)では、上述の塩化物イオンを多量に含んだ水を用いて次亜塩素酸を生成することができるため、高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を洗浄ノズル14自身の外表面に供給し、その外表面を殺菌することができる。
制御部24は、洗浄ノズル14の外表面を殺菌した後に、洗浄バルブ28を閉めるとともに、電解用電極2b、4b間への電圧印加を停止して殺菌モードを終了する。殺菌モードの実行により外表面が殺菌されることで、その後洗浄ノズルは清潔な状態を維持して次回の使用に備えることができる。
続いて、図9を参照しながら、局部洗浄開始後の各運転モードの流れについて説明する。まず、使用者が図示しないリモコンに設けられた「おしり」スイッチ等を操作すると、局部洗浄モードが開始される(S21)。局部洗浄モードの実行中に、使用者が、図示しないリモコンに設けられた「停止」スイッチ等を操作すると(S22)、局部洗浄モードが停止する(S23)。その後、制御部24のタイマーにより計測されていた局部洗浄モードの実行時間(継続時間)T1が、所望の高濃度の次亜塩素酸を生成できる程の塩化物イオンが濃縮槽6に捕集されていると考えられる時間Taよりも長いか否かを判断する(S24)。
時間T1が時間Taよりも短い場合は、補助捕集モードを開始する(S25)。この補助捕集モードは、補助捕集モードの実行時間T2が、時間Taと時間T1の差分(Ta-T1)の時間に達するまで継続され(S26)、同時間に達すると補助捕集モードを停止する(S27)。その後、殺菌モードが開始する。なお、S24において、時間T1が時間Taよりも長い場合は、補助捕集モードを実行することなく、殺菌モードを開始する。この殺菌モードは、殺菌モードの実行時間T3が所定の時間Tbに達するまで継続され(S29)、Tbに達すると停止する(S30)。
このように、本実施形態では、局部洗浄モードの実行時間が短く、所望の高濃度の次亜塩素酸を生成できる程の塩化物イオンが濃縮槽6に捕集されていないと考えられる場合には、補助捕集モードを実行し、捕集した塩化物イオンを含んだ水の電解を行う殺菌モードの実行前に、濃縮槽6に捕集されている塩化物イオンの量を増加させるため、例え使用者が局部洗浄を短い時間しか行わなかった場合であっても、所望の高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を生成することが可能となる。
また、本実施形態では、局部洗浄モードの実行時間に応じて、補助捕集モードを実行する時間を変化させるように構成している。具体的には、局部洗浄モードの実行時間が長い場合は、短い場合に比べて、その後に実行する補助捕集モードの実行時間を短くするよう構成している。したがって、例えば、図10に示すように、局部洗浄を行うにあたっては使用者によって局部洗浄モードを実行する時間はばらつくが、局部洗浄モードの実行時間が長く(図10の使用者Aのパターン)、局部洗浄モードの停止後に、高濃度の次亜塩素酸を含む殺菌水を生成するために補助的に捕集する必要がある塩化物イオンの量がわずか(少量)で済む場合に、補助捕集モードにて供給される水の量を抑えることができるため、必要以上に水を供給することがなく、無駄水の発生を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、補助捕集モードにおいて給水路に供給される水を、殺菌モードにおいて殺菌水が供給される洗浄ノズル14に付着している汚れを洗い落とすよう洗浄ノズル14に供給している。したがって、補助捕集モードにおいて給水路に供給される水を、塩化物イオンの捕集量を増加させるためだけでなく、洗浄ノズル14に付着した汚れを洗い落とすためにも使用するため、補助捕集モードにおいて、濃縮槽6で塩化物イオンが捕集された後の水を有効活用することができ、より無駄水の発生を抑制できる。それだけでなく、洗浄ノズル14に殺菌水が供給される前に、洗浄ノズル14に付着した汚れを洗い落とすことができるため、殺菌水の殺菌力がそれらの付着している汚れに消費されることを抑制でき、より洗浄ノズル14に対する殺菌効果を高めることができる。
本実施形態では、電解槽で生成した次亜塩素酸を含む殺菌水による殺菌対象が洗浄ノズル14となるよう構成されているが、本発明の実施形態はこれに限られるものではない。例えば、大便器のボウル部111を殺菌対象としても良い。具体的には、衛生洗浄装置のケーシング等に、洗浄ノズルのものとは別個の吐水口を設け、当該吐水口から大便器のボウル部に対し殺菌水を吐出するよう構成し、ボウル部の殺菌を行ってもよい。
1 電解槽(電解部)
2,4 電極
6 濃縮槽(濃縮部)
10 流路系統
16 給水路
14 洗浄ノズル
22 排水流路
24 制御部
28 洗浄バルブ
30 排出バルブ
32 排出機構
100 衛生洗浄装置
102 クリーニングカバー
110 大便器
141 吐水口

Claims (3)

  1. 大便器に取り付けられ、人体局部を洗浄する衛生洗浄装置であって、
    人体局部に向けて水を吐出する吐水口を備えた洗浄ノズルと、
    給水源から供給された水を前記洗浄ノズルの吐水口まで導く給水路と、
    前記給水路に設けられ、前記給水路を通る水に含まれる塩化物イオンの捕集と、その捕集した塩化物イオンの脱離が可能な濃縮部と、
    前記濃縮部よりも下流の前記給水路に設けられ、前記給水路を流れる水を電気分解することにより次亜塩素酸を含む殺菌水を生成する電解部と、
    前記給水路への水の供給と、前記濃縮部および前記電解部を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    前記洗浄ノズルから人体局部に向けて水を吐出させると共に、この水の吐出に伴い前記給水路を流れる水に含まれる塩化物イオンの捕集を行う局部洗浄モードと、
    前記濃縮部にて捕集した塩化物イオンを脱離させると共に、脱離した塩化物イオンを含む水を電気分解することで生成した前記殺菌水を殺菌対象に供給する殺菌モードとを実行可能であって、
    前記制御手段は、前記局部洗浄モードの実行後に、前記殺菌モードを実行するよう構成されており、
    さらに、前記制御手段は、前記局部洗浄モードの実行後かつ前記殺菌モードの実行前に、前記給水路に水を供給すると共に、供給された水に含まれる塩化物イオンを捕集する補助捕集モードを実行することを特徴とする衛生洗浄装置。
  2. 前記局部洗浄モードの実行時間が短い場合よりも長い場合の方が、前記補助捕集モードの実行時間が短くなることを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
  3. 前記補助捕集モードにおいて前記給水路に供給される水は、前記殺菌モードにおいて前記殺菌水が供給される殺菌対象に付着した汚れを洗い落とすよう殺菌対象に供給されることを特徴とする請求項2に記載の衛生洗浄装置。
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