JP6194890B2 - マルチメディアデータ通信装置、方法、プログラムおよび有効データ増加率算出装置 - Google Patents

マルチメディアデータ通信装置、方法、プログラムおよび有効データ増加率算出装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数のコネクションを並列に用いて動画や音声等のマルチメディアデータ通信を行う、送信装置、受信装置、マルチメディアデータ通信方法およびマルチメディアデータ通信プログラムに関する。
通信ネットワークを介してデータを受信しながら再生するストリーミング再生が、一般的に用いられている。動画等のマルチメディアデータが、ストリーミング再生によって再生される場合、頭出しの遅延や再生途絶が課題となる。頭出し(再生開始)の遅延および再生途絶は、ともに再生側におけるマルチメディアデータのバッファリング(バッファにデータを一時保存すること)に起因する。頭出しの遅延は、再生開始のためにある程度(例えば再生時間にして数秒分)のマルチメディアデータが再生側にバッファリング(初期バッファリング)されるまで再生が開始されないことにより生じる。再生途絶は、マルチメディアデータのバッファリング量が枯渇する(0になる)ことにより生じる。つまり、再生途絶は、再生により消費されるバッファリングされたマルチメディアデータの量が、受信によってバッファリングされるマルチメディアデータの量に到達することにより生じる。
上述した課題を解決するための複数のコネクションを並列に用いるマルチメディアデータ通信方法の一例が特許文献1に記載されている。特許文献1には、複数のコネクションを用いたデータ通信方法が開示されている。特許文献1に記載されているデータ通信方法は、複数のコネクションを用いてデータの異なる部分を並列に送信することにより、データ送信の効率(通信スループット)を向上させている。
また、特許文献2には、複数のコネクションを用いてデータを送信する際に、当該コネクション数を決定する方法が記載されている。特許文献2に記載されているコネクション数決定方法は、通信プロトコルであるTCP(Transmission Control Protocol)のウィンドウサイズとネットワーク往復遅延時間と回線速度とに基づいてコネクション数を決定することにより、送信効率(通信スループット)を向上させている。
特開2010−56990号公報 特開平8−305643号公報
上述した頭出しの遅延および再生途絶の原因の一つは、通信ネットワークを介して単位時間あたりに送受信できるデータ量である通信スループットが不足することである。通信スループットが不足すれば初期バッファリングに時間がかかるし、通信スループットが再生によるマルチメディアデータの消費量と比べて不足すれば再生途絶が生じる。
しかし、特許文献1や特許文献2に記載された技術をストリーミング再生に適用した場合、トータル通信スループットが向上しても頭出しの遅延および再生途絶の問題を解決できないことがある。この理由を以下に説明する。
マルチメディアデータのストリーミング再生において、再生を行う受信装置は、マルチメディアデータの先頭(もしくは再生開始位置)から順番に消費していく必要がある。上記技術により、送信装置が、マルチメディアデータを複数のチャンクに分割し、各チャンクを複数のコネクションを用いて並列に送信することによってトータル通信スループットを向上させることができる。しかし、受信済みチャンクをマルチメディアデータに復元したときにその並びにおいて途中に未だ受信していないデータが存在する場合、受信装置は、未だ受信していないデータの後方に位置する受信済みデータを再生することができない。
よって、特許文献1や特許文献2に記載された技術は、頭出しの遅延および再生途絶という課題の解決には不十分である。
そこで、本発明は、ストリーミング再生における頭出しの遅延および再生途絶を低減させることができるマルチメディアデータ通信装置、方法、プログラムおよび有効データ増加率算出装置を提供することを目的とする。
本発明によるマルチメディアデータ通信装置は、複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置であって、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得手段と、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定手段と、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎およびコネクション数毎に求める有効データ増加率算出手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によるマルチメディアデータ通信方法は、複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信方法であって、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得し、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得し、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎およびコネクション数毎に求めることを特徴とするマルチメディアデータ通信方法。
本発明によるマルチメディアデータ通信プログラムは、コンピュータに、複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行わせるマルチメディアデータ通信プログラムであって、コンピュータに、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得処理と、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定処理と、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎およびコネクション数毎に求める有効データ増加率算出処理とを実行させることを特徴とする。
本発明による有効データ増加率算出装置は、複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置に用いられる有効データ増加率算出装置であって、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得手段と、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定手段と、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎およびコネクション数毎に求める有効データ増加率算出手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、ストリーミング再生における頭出しの遅延および再生途絶を低減させることができる。
本発明による送信装置を用いたマルチメディアデータ通信システムの第1の実施形態および第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明による送信装置を用いたマルチメディアデータ通信システムの第1の実施形態の具体的な構成を示すブロック図である。 通信スループット特性の測定結果の一例を示した説明図である。 マルチメディアデータにおける有効データと非有効データの例を示す説明図である。 並列コネクション数が4のときのチャンク送信過程を示す説明図である。 モンテカルロシミュレーションを用いた有効データ増加率の算出に用いる設定を示す説明図である。 並列コネクション数が1のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係示した説明図である。 並列コネクション数が1のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が2のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が2のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が3のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が3のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が4のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が4のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が5のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が5のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が6のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が6のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が7のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が7のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が8のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が8のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。 並列コネクション数が1のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が2のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が3のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が4のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が5のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が6のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が7のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクション数が8のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係(1000回の平均)を示した説明図である。 並列コネクションが1から8の場合の有効データ増加率と経過時間の関係を示した説明図である。 残余再生時間と最適な並列コネクション数との関係を示した説明図である。 本実施形態の送信装置の動作を示すフローチャートである。 各コネクション数の有効データ増加率の最大値を示す説明図である。 本発明による受信装置を用いたマルチメディアデータ通信システムの第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 本発明による送信装置の主要部を示すブロック図である。
次に、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
実施形態1.
図1は、本発明による送信装置を用いたマルチメディアデータ通信システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、送信装置100は、ネットワーク300を介して受信装置200に接続されている。
送信装置100は、メディアデータ600に保存されたマルチメディアデータを、ネットワーク300を介して受信装置200へ送信する情報処理装置である。送信装置100は、図示しない中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、および、記憶装置(メモリおよびHDD(Hard Disk Drive))を備える。送信装置100は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現する。送信装置100は、例えばサーバ装置またはPC(Personal Computer)等であり、並列コネクション通信が可能なものならば特に限定されない。
受信装置200は、ネットワーク300を介して送信装置100から送信されたマルチメディアデータを受信して再生(表示)する情報処理装置である。受信装置200は、図示しない中央処理装置(CPU)、記憶装置(例えば、メモリおよびHDD)、表示装置(例えば、ディスプレイ)を備える。受信装置200は、記憶装置に記憶されているプログラムをCPUが実行することにより、後述する機能を実現する。受信装置200は、例えば、PC等の固定された情報処理装置であってもよいし、または携帯端末であってもよい。
ネットワーク300は、所定のプロトコルに準拠した通信を行うネットワークである。ネットワーク300は、例えば、IP(Internet Protocol)ネットワークであれば、世界中の様々なサブネットワークをOSI(Open Systems Interconnection)参照モデルの第3層のIPにより結合して、世界的に広がっているため、様々な受信装置と通信可能である。ネットワーク300は、例えば図示しないルータ等の中継装置等を含んでいてもよい。
また、ネットワーク300は、有線通信網により実現されてもよいが、その一部又は全部が無線通信網により実現されてもよい。なお、図1では送信装置100とネットワーク300との間、および受信装置200とネットワーク300との間の接続は、実線で記載されているが、通信方式を有線通信方式に限定することを意味するのではない。送信装置100とネットワーク300との間、および受信装置200とネットワーク300との間は、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)やLTE(Long Term Evolution)やWi−Fi(Wireless Fidelity)等の任意の通信方式に準拠した無線通信網により接続されていてもよい。
また、本実施形態では、送信装置100は、ネットワーク300を介して、TCP/IPに従って、受信装置200へデータを送信するが、その他のプロトコルに従ってもよい。
図2は、本発明による送信装置を用いたシステムの第1の実施形態の具体的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、送信装置100は、チャンク情報取得手段101と、通信スループット特性測定手段102と、有効データ増加率算出手段103と、残余再生時間取得手段104と、並列コネクション数決定手段105と、並列コネクション通信手段106とを含む。
チャンク情報取得手段101は、送信装置100が受信装置200へ送信するマルチメディアデータの各チャンクのサイズを取得する。チャンクとは、ひとまとまりのデータの塊である。動画や音声等のサイズが大きなマルチメディアデータは、複数のチャンクから構成されており、しばしばチャンク単位で送受信が行われる。本実施形態でも、マルチメディアデータは、チャンク単位で送受信されることを前提とする。
例えば、マルチメディアデータがn個のチャンクから構成されており、各チャンクのサイズがそれぞれs、s、…、s[byte]である場合、チャンク情報取得手段101は、その集合{s(i=1、2、…n)}を取得する。
通信スループット特性測定手段102は、後述する並列コネクション通信手段106が送信装置100から受信装置200へ1つまたは複数のコネクションを並列に用いてデータを送信するときの通信性能である通信スループット特性を測定する。コネクションとは、データ転送が行われる際の論理的な回線のことであり、通信プロトコルとしてTCPが用いられる場合、TCPコネクションに相当する。並列コネクション通信手段106は、複数のコネクションを並列に用いて通信することができる。ここで、通信スループット特性とは、例えば、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの確率分布を示す情報である。具体例としては、確率分布が正規分布であれば、通信スループット特性は、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの平均値、および各コネクションでの通信スループット変動の標準偏差が挙げられる。なお、通信スループット特性は、通信スループットの確率分布が得られる情報であればどのような情報であってもよい。また、通信スループット特性測定手段102は、通信スループット特性を外部から取得してもよい。
図3は、通信スループット特性の測定結果の一例を示した説明図である。図3に示されるグラフは、並列コネクション数と通信スループットとの関係を示している。図3は、具体的には、並列コネクション数(以下、コネクション数と記載されることがある)を1から8まで増加させたときの、トータル通信スループット、各コネクションにおける通信スループットの平均値、各コネクションでの通信スループット変動の標準偏差がプロットされたグラフである。各コネクションにおける通信スループットの平均値、各コネクションでの通信スループット変動の標準偏差は、並列コネクション数の分だけ存在するが、全てのコネクションでほぼ同一の値であるので、グラフでは代表してそれぞれ1系統だけプロットされている。ほぼ同一の値である理由は、本実施形態では全てのコネクションが同一物理回線、同一プロトコルで構成されているためである。なお、本実施形態で用いられる通信回線は、インターネットにFTTH(Fiber To The Home)とWi−Fiで接続されたものであり、プロトコルは、TCPとする。また、全てのコネクションは、必ずしも同一物理回線、同一プロトコルで構成されていなくてもよい。
図3に示す測定結果では、並列コネクション数が6以下の場合、並列コネクション数の増加に対してトータル通信スループットは単調増加しているが、並列コネクション数が6より大きい場合、並列コネクション数の増加に対してトータル通信スループットが単調に減少している。すなわち、並列コネクション数に対するトータル通信スループットは、上に凸の形状を成し、トータル通信スループットが最大となるコネクション数が存在する。このように、トータル通信スループットは、はじめは並列コネクション数の増加に伴って増加していくが、必ず頭打ちになることが一般的に知られている。
通信スループット特性測定手段102は、例えば、送信装置100と受信装置200との間で並列コネクション数を変化させて試験通信することで通信スループット特性を測定する。また、通信スループット特性測定手段102は、非特許文献1に記載されているように、通信スループットの数学モデルに基づいて通信スループット特性を計算してもよい。この数学モデルに基づく通信スループット特性の計算は、TCPプロトコルによる通信を前提としており、以下の式(1)のように定義される。式(1)において、BWaggは総帯域幅(通信スループット)であり、MSSは最大セグメント数であり、Cは定数であり、RTTは往復時間であり、pはパケット損失である。
Figure 0006194890
有効データ増加率算出手段103は、各チャンクのデータサイズと、通信スループット特性とに基づいて、所定の期間中における、単位時間あたりの有効データの増加量である有効データ増加率を算出する。所定の期間とは、ある時点から所定の経過時間が経過するまでの期間をいう。なお、本実施形態では、有効データ増加率算出手段103は、コネクション毎および経過時間毎に有効データ率を求める。有効データとは、送信したマルチメディアデータのうち再生可能なデータであり、詳しくは後述する。
図4は、マルチメディアデータにおける有効データと非有効データの例を示す説明図である。図4は、具体的には、複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータを複数のコネクションを用いて並列に送信した場合の、受信装置200が受信済であるチャンク(黒地部分)と未だ受信が完了していないチャンク(白地部分)を表している。送信装置100は、マルチメディアデータを複数のコネクションを用いて並列に送信する場合、一つのチャンクを一つのコネクションで送信することが多く、本実施形態でもその前提で説明する。各コネクションの通信スループットは、通信中のネットワーク状態によって変動するため、受信装置200が各チャンクを受信完了するまでの時間も変動する。そのため、受信装置200は、チャンクを1から順番に受信完了するとは限らず、図4に示すように1、2、4、8と不連続に受信完了する場合がある。
この場合、受信完了済チャンク1およびチャンク2は、先頭(もしくは再生開始位置)から連続したチャンクであるため受信装置にて再生可能である。一方、チャンク4およびチャンク8はチャンク3が未だ受信完了済ではないため、再生不可能である。以下の説明では、前述のように受信完了済チャンクのうち先頭から連続したチャンクを、有効データという。また、受信完了済チャンクのうち有効データではないチャンクを、非有効データという。
マルチメディアデータのストリーミング再生では、前述の有効データの増加率が重要である。図5は、並列コネクション数が4のときのチャンク送信過程を示す説明図である。図5は、具体的には、送信装置100が、4つの並列コネクション(コネクション1、コネクション2、コネクション3、コネクション4)を用いて12個のチャンク(各チャンクは全て同じサイズである)を送信したときの時刻経過とチャンク送信過程との関係を示している。コネクション1とコネクション4の通信スループットを1とすると、コネクション2の通信スループットは2(コネクション1およびコネクション4の2倍)、コネクション3の通信スループットは1/2(コネクション1およびコネクション4の半分)である。グラフ上の直角三角形は、該当するチャンクの送信過程を表している。直角三角形の左頂点が当該チャンクの送信開始時刻を表し、底辺の長さがそのチャンクを送信するのに要した時間を表している。
始めに、コネクション1、コネクション2、コネクション3、コネクション4において、同時にチャンク1、チャンク2、チャンク3、チャンク4の送信がそれぞれ開始される。その後、当該チャンクの送信が完了したコネクションにおいて、未送信チャンクのうち最も先頭に近い(番号が若い)チャンクが送信され、以降その動作が繰り返される。例えば、コネクション2に着目すると、1つ目のチャンク(チャンク2)の送信が最も速く完了するため、その次に未送信チャンクのうち最も先頭に近いチャンク5の送信が開始される。次に、コネクション2においてチャンク5の送信が完了した時点で、チャンク6、チャンク7は、それぞれコネクション1、コネクション4において送信が開始されるので、コネクション2では、その次のチャンク8の送信が開始される。
また、図5において、「トータル通信スループット」と示された直線(破線)は、コネクション1、コネクション2、コネクション3、コネクション4の通信スループットの合計を示している。例えば、コネクション1が一つのチャンクを送信するのに要する時間(コネクション1の直角三角形の底辺の長さ)で送信できるチャンクは、コネクション1が1、コネクション2が2、コネクション3が1/2、コネクション4が1なので、合計は4.5チャンク分である。そのため、「トータル通信スループット」と示された直線は、コネクション1の直角三角形の底辺の長さあたり4.5チャンク分増加する直線となっている。「有効データ」と示された折れ線(実線)は、上述した有効データのサイズを示し、すなわち有効データの増加の過程を示している。
また、「再生消費軸(実時間軸)」と示された直線(一点鎖線)は、時間経過と再生により消費するチャンクの量の関係を表した直線である。図5では、コネクション1が一つのチャンクを送信するために要する時間あたり二つのチャンクを、再生により消費することを前提としている。再生消費軸の直線の傾きは、コネクション1が一つのチャンクを送信するのに要する時間あたりにチャンク二つ分増加する傾きである。図5では、有効データの折れ線が再生消費軸の直線の下になっている部分がある。この部分の存在は、有効データの増加が再生消費に追いついていないことを示しており、有効データをバッファリングするために待ち(頭出し遅延や再生途絶)が必要であることを示している。
「途絶なし再生消費軸」の直線(二点鎖線)は、再生消費軸を時刻軸側に平行移動することにより有効データの折れ線が当該直線を下回る状況をなくした直線である。途絶なし再生消費軸と時刻軸の交点から再生を開始すれば、バッファリングのための頭出し遅延や再生途絶が不要となる。つまり、再生消費軸(実時間軸)と途絶なし再生消費軸との時刻軸方向の距離が、バッファリングに必要な待ち時間を示している。
図5に示すグラフは、複数の並列コネクションを用いてトータル通信スループットを向上させたとしても、複数の並列コネクションを用いた場合は有効データの増加とトータル通信スループットとの間に剥離が生じることを示している。さらに、図5に示すグラフは、トータル通信スループットが再生消費量を大きく上回ったとしても、有効データの増加量が再生消費量を上回らないと、バッファリングのための頭出し遅延や再生途絶を解消できないことを示している。このように、頭出し遅延や再生途絶の解消のためには、ストリーミング再生においてトータル通信スループットではなく、有効データの増加率が重要であることが分かる。
このようなチャンク送信による有効データ増加率yは、式(2)のように定義される。式(2)において、時刻0は、経過時間の基点となる所定の時刻であり、時刻tは、経過時間の終了時刻である。また、Aは時刻が0である場合の有効データサイズ(再生済を含む、以下同様)であり、Aは時刻t(>0)における有効データサイズであるとする。
Figure 0006194890
一方、前述のトータル通信スループットxは、式(3)のように表される。式(3)において、Bが時刻0における送信済データサイズ、Bが時刻t(>0)における送信済データサイズである。
Figure 0006194890
有効データ増加率算出手段103は、マルチメディアデータの送信に用いる並列コネクション数毎に、および所定の経過時間毎に、上述した有効データ増加率y(t=1,・・・,n)を算出する。本実施形態では、モンテカルロシミュレーションを用いた算出方法を説明する。
まず、本実施形態でのシミュレーション条件を説明する。図6は、モンテカルロシミュレーションを用いた有効データ増加率の算出に用いる設定を示す説明図である。本実施形態におけるシミュレーションは、チャンク情報取得手段101が取得したチャンク情報(チャンクサイズ)と、通信スループット特性測定手段102が取得した通信スループット特性を用いて行われる。通信スループット特性は、例えば、図6に示すような各コネクションにおける通信スループットの平均値、各コネクションでの通信スループット変動の標準偏差である。各コネクションの通信スループットの確率分布が、ガウス分布になると仮定するとそのガウス分布は、前記通信スループット特性測定結果から得られる通信スループットの平均および分散(標準偏差の2乗)により定められる。よって、有効データ増加率算出手段103は、通信スループット特性を用いてガウス分布を得ることができる。
そして、有効データ増加率算出手段103は、得られたガウス分布に基づき、各コネクションにおける通信スループットをランダムに設定してシミュレーションを複数回実施する。図5に示したように、各チャンクのチャンクサイズと各コネクションにおける通信スループットが設定されれば、有効データサイズを算出することが可能である。そして、有効データ増加率算出手段103は、式(1)に示したように、算出された有効データサイズを用いて、有効データ増加率を算出することができる。なお、有効データ増加率の算出におけるtの最大値は、例えば、再生されるマルチメディアデータの再生時間の最大値とする。その理由は、後述する残余再生時間の最大値がマルチメディアデータの再生時間の最大値だからである。
このシミュレーションにおける送信済みチャンク(B)および有効データ(チャンク)(A)と経過時間tとの関係は、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21に示されている。図7は、並列コネクション数が1のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図9は、並列コネクション数が2のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図11は、並列コネクション数が3のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図13は、並列コネクション数が4のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図15は、並列コネクション数が5のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図17は、並列コネクション数が6のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図19は、並列コネクション数が7のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。図21は、並列コネクション数が8のときの送信済みチャンクおよび有効チャンクと経過時間との関係を示した説明図である。
また、トータル通信スループットxおよび有効データ増加率yとtとの関係は、図8、図10、図12、図14、図16、図18、図20、図22に示されている。図8は、並列コネクション数が1のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図10は、並列コネクション数が2のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図12は、並列コネクション数が3のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図14は、並列コネクション数が4のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図16は、並列コネクション数が5のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図18は、並列コネクション数が6のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図20は、並列コネクション数が7のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。図22は、並列コネクション数が8のときのトータル通信スループットおよび有効データ増加率と経過時間との関係を示した説明図である。
なお、図8では、トータル通信スループットxおよび有効データ増加率yを示す線が重複している。また、図7から図22では、対象のマルチメディアは3Mbps、チャンクサイズ7.5MByte(再生時間は20秒分(3Mbps×20sec=60Mbit=7.5MByte))の動画コンテンツと仮定した結果を示している。
図8に示すように、並列コネクション数が1の場合は、送信済チャンクと有効データは一致するため、トータル通信スループットと有効データ増加率も一致する。しかし、並列コネクション数が複数(2以上)になると、送信済チャンクが先頭から連続して到着しない現象が発生するため、トータル通信スループットxと有効データ増加率yとの間に剥離が生じる。このトータル通信スループットxと有効データ増加率yとの間の剥離には次に示す特徴がある。
第一の特徴は、トータル通信スループットxと有効データ増加率yとの剥離(x−y)はtが小さい区間では大きく、tが大きい区間では小さくなることである。この理由は、送信済データサイズBと有効データサイズAとの差(B−A)を確率変数と考えたときにその平均や分散がtに依らないためである。そのため、以下の式(4)における二つの項の分子がtに依存しないため、剥離(x−y)はtが小さい区間では大きく、tが増加すると剥離は小さくなる。理論的にはt→∞において、剥離(x−y)→0となる。このことは、図8、図10、図12、図14、図16、図18、図20、図22を参照することにより確認することができる。
Figure 0006194890
第二の特徴は、トータル通信スループットxと有効データ増加率yとの剥離(x−y)は、並列コネクション数が大きくなるほど大きくなり、並列コネクション数が小さくなるほど小さくなることである。この理由は、送信済チャンクのチャンク番号のばらつきが、並列コネクション数が大きくなるほど大きくなるためである。この事実は、図7、図9、図11、図13、図15、図17、図19、図21を参照することにより確認することができる。特に図17、図19、図21では、送信済チャンクは着実に増加していくが、並列コネクション数が大きいと先頭からの連番で送信完了する確率は低くなる。そのため、有効データサイズと送信済データサイズの差(B−A)は大きくなる。その結果、式(3)に表されるように、並列コネクション数が大きいほど右辺第1項の分子(B−A)が大きくなるため、トータル通信スループットxと有効データ増加率yとの剥離(x−y)も大きくなる。
図7〜図22に示したグラフは、シミュレーションにおける一例であった。本実施形態の有効データ増加率算出手段103は、このシミュレーションを数を多く実行することにより、並列コネクション数に対する有効データ増加率の期待値を算出する。図23〜図30は、上述のシミュレーションを1000回ずつ実行してトータル通信スループットおよび有効データ増加率の経過時間に対する変化の平均値を算出した結果を示している。図23はコネクション数が1のとき、図24はコネクション数が2のとき、図25はコネクション数が3のとき、図26はコネクション数が4のとき、図27はコネクション数が5のとき、図28はコネクション数が6のとき、図29はコネクション数が7のとき、図30はコネクション数が8のときにおける結果である。なお、図23では、トータル通信スループットおよび有効データ増加率を示す線が重複している。
トータル通信スループットは、図3に示したとおり、並列コネクション数が6のときに最大となる。一方、有効データ増加率は、並列コネクション数が6以下の場合、tが大きくなるにつれて並列コネクション数が大きいほど有効データ増加率が高い。そして、並列コネクション数が7、8の場合、tが大きくなっても有効データ増加率は、並列コネクション数が6の場合よりも低い。なお、この結果は、ネットワークの通信環境等により異なる。
tが所定値より小さい区間においては、並列コネクション数が小さいほど有効データ増加率が高くなる理由を説明する。短い時間経過で考えた場合、並列コネクション数が大きくなると、送信完了するチャンクが再生順番通りとなる可能性が低くなる。すなわち前述したトータル通信スループットと有効データ増加率との剥離が、短い時間経過であるほど大きくなる。また、並列コネクション数が小さいと、チャンクが再生順番通りに到着する確率が高く、すなわち前述の剥離が小さくなるため、有効データ増加率が高くなる。例えば、並列コネクション数が最も小さい1の場合を考えると、確実に再生順番通りの到着となるため、短い時間経過では有効データ増加率が最大となる。一方、時間経過が長い場合、トータル通信スループットが大きいほど、送信完了したチャンク数が大きくなる。その場合、並列コネクション数だけ前述の剥離が存在するが、その剥離は長時間送信した多数のチャンクのうちの最後の部分に存在するものであり、頭出しや再生途絶にあまり影響を及ぼさない。したがって、長い時間経過で考えた場合はトータル通信スループットが大きいほど、有効データ増加率は高くなる。
図31は、並列コネクションが1から8の場合の有効データ増加率と経過時間の関係を示した説明図である。つまり、図31は、図23から図30に示された経過時間毎の有効データ増加率をコネクション数毎に一つのグラフにまとめたグラフである。図31に示すグラフ内の数字は、コネクション数を示している。数字0<t<32では並列コネクション数が1のとき、32≦t<36では並列コネクション数が2のとき、36≦t<42では並列コネクション数が3のとき、42≦t<48では並列コネクション数が4のとき、48≦t<56では並列コネクション数が5のとき、t≧56では並列コネクション数が6のときに、有効データ増加率が最大になることが分かる。
有効データ増加率算出手段103は、上述したようにモンテカルロシミュレーションを用いて各並列コネクション数における所定の経過時間毎の有効データ増加率を算出する。また、本実施形態では、有効データ増加率算出手段103は、モンテカルロシミュレーションを用いて有効データ増加率を算出したが、送信済みデータBと有効データAを前記チャンク情報と前記通信スループット特性測定結果に基づいて解析的もしくは数値解析によって算出してもよい。
残余再生時間取得手段104は、受信装置200が受信した有効データのうち未再生分のデータの再生時間である残余再生時間τを取得する。なお、未再生分のデータとは、残余再生時間取得手段104が残余再生時間τを取得する時点で再生されていない有効データである。例えば、受信した有効データのうち未再生分のデータのデータサイズが15MByteあり、当該データが3Mbpsの動画データであれば、当該データの再生時間は40秒分であるから、残余再生時間τは、40秒となる。
残余再生時間取得手段104は、受信装置200からネットワーク300を経由して残余再生時間τの通知を受けてもよいし、受信装置200から通知を受けずに推定してもよい。その場合、残余再生時間τの推定値は、式(5)のように表される。式(5)において、現時点において送信装置100が送信完了した有効データの再生時間をT、受信装置200の初期バッファリングの時間をT、送信開始時から現時点までの経過時間をTとする。
τ=T−(T−T) ・・・(5)
ただし、Tは、受信装置200に依存する値なので、残余再生時間取得手段104は、Tを予め取得するか、適当な値を仮定しておく必要がある。
並列コネクション数決定手段105は、有効データ増加率算出手段103が算出した各並列コネクション数における経過時間毎の有効データ増加率と、残余再生時間取得手段104が取得した残余再生時間とに基づいて、後述する並列コネクション通信手段201が用いる並列コネクション数を決定する。以下に、並列コネクション数を決定する方法を説明する。
式(2)に示した有効データ増加率yは、時間tに依存する値である。tが小さい有効データ増加率は短い経過時間(近い将来)での有効データ増加率に着目しており、tが大きい有効データ増加率は長い経過時間(遠い将来)での有効データ増加率に着目したものといえる。
ところで、残余再生時間とは、受信装置200にて途絶なく連続的に再生できる再生時間を表している。これは、別の見方をすれば、以後通信スループットの低下等が原因で有効データが増加しない場合、再生が途絶するまでの残り時間であるとも言える。したがって、残余再生時間が短ければ途絶の危険性が高く、残余再生時間が長ければ途絶まで猶予があると考えることができる。
したがって、残余再生時間がτRのとき、それまでの期間中(すなわち、現時点からτR経過するまでの期間中)における有効データ増加率yτRが最大になる並列コネクション数で送信すれば、再生の途絶の可能性を低減することができる。図32は、残余再生時間と最適な並列コネクション数との関係を示したグラフである。図32は、横軸に残余再生時間、縦軸に有効データ増加率が最大となる並列コネクション数を示している。並列コネクション数決定手段105は、図32に示すグラフに基づいて、残余再生時間τに応じて最適な並列コネクション数を決定する。
並列コネクション通信手段106は、複数のコネクションを用いて、複数のチャンクから構成されたマルチメディアデータを受信装置200へ送信する。並列コネクション通信手段106は、通信に用いるコネクションの数として、並列コネクション数決定手段105が決定した並列コネクション数を用い、一つのチャンクに対して一つのコネクションを用いて送信する。また、並列コネクション通信手段106は、図5に示したようにチャンクの送信が完了したコネクションでは直ちに未送信のチャンクのうち最も先頭に近いチャンクの送信を開始する。
受信装置200は、図2に示すように、並列コネクション通信手段201を含む。並列コネクション通信手段201は、送信装置100から複数のコネクションで並列に送信されたデータを受信する。
次に、本実施形態の送信装置の動作を説明する。図33は、本実施形態の送信装置の動作を示すフローチャートである。
始めに、チャンク情報取得手段101は、送信装置100が受信装置200へ送信するマルチメディアデータの各チャンクのサイズを取得する(ステップS01)。通信スループット特性測定手段102は、並列コネクション通信手段106が送信装置100から受信装置200に1つまたは複数のコネクションを並列に用いてデータを送信するときの通信スループット特性をコネクション数毎に測定する(ステップS02)。
有効データ増加率算出手段103は、チャンクのデータサイズと、通信スループット特性とに基づいて、コネクション毎および経過時間毎の有効データ増加率を算出する(ステップS03)。
残余再生時間取得手段104は、受信装置200が受信した有効データのうち未再生分のデータの再生時間である残余再生時間τを取得する(ステップS04)。並列コネクション数決定手段105は、有効データ増加率算出手段103が算出したコネクション毎および経過時間毎の有効データ増加率と、残余再生時間取得手段104が取得した残余再生時間とに基づいて、並列コネクション通信手段106が用いる並列コネクション数を決定する(ステップS05)。
並列コネクション通信手段106は、並列コネクション数決定手段105が決定した並列コネクション数を用いて複数のチャンクから構成されたマルチメディアデータを受信装置200へ送信する(ステップS06)。受信装置200の並列コネクション通信手段201は、送信装置100から複数のコネクションで並列に送信されたデータを受信する(ステップS07)。
なお、ステップS01におけるチャンク情報取得処理とステップS02における通信スループット特性の測定の順序はいずれが先であってもよい。また、チャンク情報取得(ステップS01)、通信スループット特性の測定(ステップS02)、有効データ増加率の算出(ステップS03)の各処理は、通信開始前に行われる。
また、残余再生時間の取得(ステップS04)および並列コネクション数の決定(ステップS05)は、例えば、マルチメディアデータの通信開始前および通信中に定期的に行われる。例えば、コネクション数の変更の回数を減らしたい場合は、残余再生時間の取得(ステップS04)および並列コネクション数の決定(ステップS05)の周期を少なくすればよい。また、残余再生時間のみ定期的にチェックして、残余再生時間が所定値以下の場合のみコネクション数の変更を行ってもよい。また、送信装置100は、残余再生時間が所定値以下となったことを受信装置200から受信してもよい。
以下、本実施形態の送信装置を用いた場合の頭出しの遅延および再生途絶の抑制効果を示す実施形態を説明する。図6に示した通信スループット条件を用いて、再生速度3Mbps、チャンクサイズ7.5MByte、再生時間20秒分(3Mbps×20sec=60Mbit=7.5MByte)の動画コンテンツを配信することを想定する。この場合、並列コネクション数が1〜8の場合の有効データ増加率の期待値は図23から図30に示した通りである。有効データ増加率が期待値通りになると仮定したときに、本実施形態の送信装置100を適用して並列コネクション数を動的に制御した場合と、固定的に並列コネクション数を6とした場合と、固定的に並列コネクション数を1とした場合とにおいて、頭出しの遅延の違いについて考察する。なお、本実施形態は、前述したように、コネクション数が6の場合、トータル通信スループットが最大になることを前提とする。また、本実施形態は、コネクション数が1の場合、短い時間経過(図31に示す例では30秒以下)で有効データ増加率が最も高くなることを前提とする。
図34は、本実施形態の送信装置を用いた有効データ増加率と時間経過との関係を示す説明図である。本実施形態の送信装置100を適用した場合、図34に示すように、有効データ増加率は、図31の各コネクション数の有効データ増加率の最大値を結んだ曲線(上側の包絡線)に近似した線となる。この図34に示した有効データ増加率の関数(tに関する関数)をyopt(t)とする。このとき、τ時間の間に増加する有効データサイズは、τ×yopt(τ)となる。映像のビットレートをrとした場合、再生可能な時間は(τ×yopt(τ))/rとなる。一方、頭出し遅延、すなわち初期バッファリングのための待ち時間をτとすると、τ時間後から再生が開始され、τ時間後には再生バッファはmax(0、τ−τ)時間分だけ消費される。結局、初期バッファリングのための待ち時間をτとした場合の、τ時間後の再生バッファ量zopt(τ)は次式(6)のように表される。
Figure 0006194890
ところで、頭出し時間が、途中で再生途絶が発生しない時間、すなわち、バッファ量が0にならないように設けられる待ち時間だとすると、式(6)のzopt(τ)が0にならないようにτを設定する必要がある。式(6)に示すように、τが大きくなればなるほど右辺第2項が小さくなるため、zopt(τ)が大きくなる。
図34に示す本実施形態の送信装置100を用いた有効データ増加率の最大値を用いた場合、zopt(τ)が0以下にならない最小の待ち時間τの計算結果は、約11.6秒となる。この値は、τを0からΔτ秒ずつ増加させていき、初めて全てのτについてzopt(τ)が0以上になったときのτを見つけることにより計算される。
一方、並列コネクション数が6に固定された場合は、すなわち有効データ増加率が図28に示す線になる場合、前述と同様に再生バッファが0にならない最小の待ち時間τの計算結果は、約20.0秒となる。つまり、本実施形態の送信装置100を用いてコネクション数の制御が行われた場合より、頭出しの待ち時間が長くなる。
また、並列コネクション数を1に固定した場合は、すなわち有効データ増加率が図23に示す線になる場合、τをいくら大きくしてもいずれ再生バッファが0になり、再生途絶が生じる。これはコネクション数が1の場合には平均スループットが1900kbpsしかでないため、映像のビットレート3Mpbsよりも小さくなっているからである。
また、他の並列コネクション数を用いたとしても、コネクション数が固定である場合、本実施形態の制御を用いた場合と比べてzopt(τ)が0以下にならない最小の待ち時間τになる。または、τをいくら大きくしてもいずれ再生バッファが0になり、再生途絶が生じる。よって、本実施形態の送信装置は、マルチメディアデータの送信において頭出しの遅延および再生途絶を低減することができる。
以上のように、本実施形態のマルチメディアデータ送信装置は、残余再生時間に応じて有効データ増加率が最大となる並列コネクション数を決定する。よって、本実施形態のマルチメディアデータ送信装置は、ストリーミング再生における頭出しの遅延および再生途絶を低減させることができる。
実施形態2.
次に、第1の実施形態に係る送信装置100と同様の構成を受信装置が備えている場合の実施形態を説明する。図35は、本発明による受信装置を用いたシステムの第2の実施形態の構成を示すブロック図である。図35に示すように、本実施形態の受信装置を用いたシステムは、送信装置400と、ネットワーク300と、受信装置500とを備える。
受信装置500は、チャンク情報取得手段501と、通信スループット特性測定手段502と、有効データ増加率算出手段503と、残余再生時間取得手段504と、並列コネクション数決定手段505と、並列コネクション通信手段506とを含む。
受信装置500に含まれる各構成と、第1の実施形態の送信装置100に含まれる各構成との関係を説明する。チャンク情報取得手段501とチャンク情報取得手段101、通信スループット特性測定手段502と通信スループット特性測定手段102、有効データ増加率算出手段503と有効データ増加率算出手段103、残余再生時間取得手段504と残余再生時間取得手段104、並列コネクション数決定手段505と並列コネクション数決定手段105、並列コネクション通信手段506と並列コネクション通信手段106は、それぞれほぼ同一の機能を有する。
よって、以下では第1の実施形態に示した構成との機能の相違点のみ説明する。チャンク情報取得手段501は、取得するチャンク情報はチャンク情報取得手段101と同一であるが、マルチメディアデータが送信装置400側に存在するため、送信装置400からネットワーク300経由でチャンク情報に関する通知を受ける必要がある。
有効データ増加率算出手段503は、有効データ増加率算出手段103と同等の機能を有するが、有効データ増加率算出手段103のようにチャンクの送信に基づいてではなく、チャンクの受信に基づいて有効データ増加率を計算する。
残余再生時間取得手段504は、残余再生時間取得手段104と同等の機能を有するが、受信装置500内に含まれるため、残余再生時間取得手段104のように残余再生時間を通信でやり取りする必要はない。
並列コネクション通信手段506は、並列コネクション数決定手段505で決定した並列コネクション数を用いてマルチメディアデータを送信するように、送信装置400に要求し、その並列コネクション数を用いてマルチメディアデータを受信する。
送信装置400は、並列コネクション通信手段401を含む。並列コネクション通信手段401は、受信装置500の並列コネクション通信手段506から要求された並列コネクション数を用いてマルチメディアデータを送信する。
また、本実施形態の受信装置500の動作も、上記の相違点以外は第1の実施形態の送信装置100と同様であるため、説明を省略する。
図36は、本発明によるマルチメディアデータ通信装置の主要部を示すブロック図である。本発明によるマルチメディアデータ通信装置は、複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置であって、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得部701と、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定部702と、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める有効データ増加率算出部703とを備える。
また、上記の実施形態には、以下の(1)〜(6)に示すマルチメディアデータ通信装置および有効データ増加率算出装置も開示されている。
(1)複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置(例えば、送信装置100または受信装置500)であって、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得手段(例えば、チャンク情報取得手段101またはチャンク情報取得手段501)と、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定手段(例えば、通信スループット特性測定手段102または通信スループット特性測定手段502)と、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める有効データ増加率算出手段(例えば、有効データ増加率算出手段103または有効データ増加率算出手段503)とを備えたマルチメディアデータ通信装置。
(2)マルチメディアデータ通信装置は、有効データの未再生時間である残余再生時間を取得する残余再生時間取得手段(例えば、残余再生時間取得手段104または残余再生時間取得手段504)と、経過時間毎の有効データ増加率を入力し、当該経過時間毎の有効データ増加率、および残余再生時間に基づいて、マルチメディアデータの送信に用いるコネクション数を決定する並列コネクション数決定手段(例えば、並列コネクション数決定手段105または並列コネクション数決定手段505)とを備えるように構成されていてもよい。
(3)マルチメディアデータ通信装置は、通信スループット特性が、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの確率分布を示す情報であるように構成されていてもよい。
(4)マルチメディアデータ通信装置は、通信スループット特性が、確率分布が正規分布である場合、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの平均値、および各コネクションにおける通信スループットの標準偏差であるように構成されていてもよい。
(5)マルチメディアデータ通信装置は、有効データ増加率が、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データを、当該経過時間で除算した値であるように構成されていてもよい。
(6)マルチメディアデータ通信装置は、並列コネクション数決定手段が、経過時間を残余再生時間に置き換えた場合に有効データ増加率が最大となるコネクション数を用いることを決定するように構成されていてもよい。
(7)複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置に用いられる有効データ増加率算出装置であって、マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得手段(例えば、チャンク情報取得手段101またはチャンク情報取得手段501)と、複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定手段(例えば、通信スループット特性測定手段102または通信スループット特性測定手段502)と、各チャンクのデータサイズ、および通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める有効データ増加率算出手段(例えば、有効データ増加率算出手段103または有効データ増加率算出手段503)とを備えた有効データ増加率算出装置。
この出願は、2012年9月27日に出願された日本出願特願2012−214478を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
産業上の利用の可能性
本発明は、マルチメディアデータを送信するサーバ装置および当該データを受信しながら視聴するクライアント装置に適用可能である。
100、400 送信装置
200、500 受信装置
300 ネットワーク
101、501 チャンク情報取得手段
102、502 通信スループット特性測定手段
103、503 有効データ増加率算出手段
104、504 残余再生時間取得手段
105、505 並列コネクション数決定手段
106、201、401、506 並列コネクション通信手段
701 チャンク情報取得部
702 通信スループット特性測定部
703 有効データ増加率算出部

Claims (19)

  1. 複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置であって、
    前記マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得手段と、
    複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定手段と、
    前記各チャンクのデータサイズ、および前記通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める有効データ増加率算出手段とを備えた
    ことを特徴とするマルチメディアデータ通信装置。
  2. 有効データの未再生時間である残余再生時間を取得する残余再生時間取得手段と、
    経過時間毎の有効データ増加率を入力し、当該経過時間毎の有効データ増加率、および前記残余再生時間に基づいて、マルチメディアデータの送信に用いるコネクション数を決定する並列コネクション数決定手段とを備えた
    請求項1記載のマルチメディアデータ通信装置。
  3. 通信スループット特性は、
    マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの確率分布を示す情報である
    請求項1または請求項2記載のマルチメディアデータ通信装置。
  4. 通信スループット特性は、
    確率分布が正規分布である場合、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの平均値、および各コネクションにおける通信スループットの標準偏差である
    請求項3記載のマルチメディアデータ通信装置。
  5. 有効データ増加率は、
    所定の経過期間中における、送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データを、当該経過時間で除算した値である
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のマルチメディアデータ通信装置。
  6. 並列コネクション数決定手段は、
    経過時間を残余再生時間に置き換えた場合に有効データ増加率が最大となるコネクション数を用いることを決定する
    請求項2から請求項5のうちのいずれか1項に記載のマルチメディアデータ通信装置。
  7. 複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信方法であって、
    前記マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得し、
    複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得し、
    前記各チャンクのデータサイズ、および前記通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める
    ことを特徴とするマルチメディアデータ通信方法。
  8. 有効データの未再生時間である残余再生時間を取得し、
    経過時間毎の有効データ増加率を入力し、当該経過時間毎の有効データ増加率、および前記残余再生時間に基づいて、マルチメディアデータの送信に用いるコネクション数を決定する
    請求項7記載のマルチメディアデータ通信方法。
  9. 通信スループット特性は、
    マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの確率分布を示す情報である
    請求項7または請求項8記載のマルチメディアデータ通信方法。
  10. 通信スループット特性は、
    確率分布が正規分布である場合、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの平均値、および各コネクションにおける通信スループットの標準偏差である
    請求項9記載のマルチメディアデータ通信方法。
  11. 有効データ増加率は、
    送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データを、経過時間で除算した値である
    請求項7から請求項10のうちのいずれか1項に記載のマルチメディアデータ通信方法。
  12. 経過時間を残余再生時間に置き換えた場合に有効データ増加率が最大となるコネクション数を用いることを決定する
    請求項8から請求項11のうちのいずれか1項に記載のマルチメディアデータ通信方法。
  13. コンピュータに、
    複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行わせるマルチメディアデータ通信プログラムであって、
    コンピュータに、
    前記マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得処理と、
    複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定処理と、
    前記各チャンクのデータサイズ、および前記通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める有効データ増加率算出処理とを
    実行させるためのマルチメディアデータ通信プログラム。
  14. コンピュータに、
    有効データの未再生時間である残余再生時間を取得する残余再生時間取得処理と、
    経過時間毎の有効データ増加率を入力し、当該経過時間毎の有効データ増加率、および前記残余再生時間に基づいて、マルチメディアデータの送信に用いるコネクション数を決定する並列コネクション数決定処理とを
    実行させるための請求項13記載のマルチメディアデータ通信プログラム。
  15. 通信スループット特性は、
    マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの確率分布を示す情報である
    請求項13または請求項14記載のマルチメディアデータ通信プログラム。
  16. 通信スループット特性は、
    確率分布が正規分布である場合、マルチメディアデータの送信に用いられるコネクション数毎の、各コネクションにおける通信スループットの平均値、および各コネクションにおける通信スループットの標準偏差である
    請求項15記載のマルチメディアデータ通信プログラム。
  17. 有効データ増加率は、
    送信済みのマルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データを、経過時間で除算した値である
    請求項13から請求項16のうちのいずれか1項に記載のマルチメディアデータ通信プログラム。
  18. 並列コネクション数決定処理では、
    経過時間を残余再生時間に置き換えた場合に有効データ増加率が最大となるコネクション数を用いることを決定する
    請求項14から請求項17のうちのいずれか1項に記載のマルチメディアデータ通信プログラム。
  19. 複数のコネクションを並列に用いて複数のチャンクに分割されたマルチメディアデータの通信を行うマルチメディアデータ通信装置に用いられる有効データ増加率算出装置であって、
    前記マルチメディアデータの各チャンクのデータサイズを取得するチャンク情報取得手段と、
    複数のコネクションを並列に用いてデータを通信するとき通信性能である通信スループット特性を取得する通信スループット特性測定手段と、
    前記各チャンクのデータサイズ、および前記通信スループット特性に基づいて、所定の経過期間中における、送信済みの前記マルチメディアデータのうち再生可能なデータである有効データの単位時間あたりの増加量である有効データ増加率を、当該経過時間毎および前記コネクション数毎に求める有効データ増加率算出手段とを備えた
    ことを特徴とする有効データ増加率算出装置。
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