JP6193132B2 - ランプ光源 - Google Patents

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本発明はランプ光源に関し、特に、発光ダイオードを光源として、リング状の光を照射するランプ光源に関する。
リング状の光を照射するランプ光源は、被照射物をリング状に加熱するための加熱加工や円形輪郭形状の溶接、リング状に塗布した接着剤の硬化処理など、幅広い分野で利用されている。
例えば特許文献1には、レーザ発振器から出力されたレーザ光を熱源として、円錐レンズにレーザ光を入射させることによりリング状の照射領域を得て、被照射領域を焼き入れ加工する方法が開示されている。特許文献1に記載された技術によると、レーザ光を走査することなくリング状の焼き入れ加工を行うことができ、レーザ光を走査した場合に比べて、熱処理を施した円周上の加工領域の品質を均一化できる、というものである。
また、特許文献2には、放電容器内に一対の電極が対向するように配置されたショートアーク型放電ランプと、この放電ランプのアーク方向と光軸が一致する状態で放電ランプを取り囲むように配置された凹面反射鏡よりなる光源装置が開示されている。この光源装置において、上記凹面反射鏡は、前方楕円面反射鏡部分と後方楕円面反射鏡部分よりなる2つ回転楕円面反射鏡部分が、少なくとも第一焦点を同じ位置にして、かつ、光放射方向に対して前後する位置関係で構成されるとともに、前記前方楕円面反射鏡部分で反射された光と、後方楕円面反射鏡部分により反射された光は、ともに、当該凹面反射鏡の前方に最初に配置された光学素子の入射面に照射されるとき、前方楕円面反射鏡部分により前記入射面に形成される照度分布と、後方楕円面反射鏡部分により前記入射面に形成される照度分布は、それぞれドーナツ状であって、互いに隣接して形成されることを特徴とする。特許文献2に記載された技術によると、ドーナツ状の照度分布を得るにあたり、ランプの放射光を効率的に利用できるとともに、装置の小型化も実現できる、というものである。
特開平5−287362号公報 特開2007−323929号公報
特許文献1に記載されている熱処理方法によれば、光源としてレーザ光を用い、レーザ光を円錐レンズに入射させることにより、リング状の照射領域を形成している。また、特許文献2に記載されている光源装置は、光源としてアーク型放電ランプを用い、このランプから発光された光を、凹面反射鏡の楕円面反射鏡部分で反射させることにより、ドーナツ状の照度分布を形成している。
このように、レーザ光や、アーク型放電ランプを光源としてリング状の光を照射するランプ光源が知られている。ここで、レーザ光は指向性および収束性に極めて優れた点光源であり、放電ランプは無指向性(等方的な配光性とも言える)の点光源である。これに対して、図1に代表的な配光性が示されるように、発光ダイオードが放射する一次光は指向性を有するものの、レーザ光に比べると大きな配光性を有するコサイン型の点光源である。したがって、点光源としての性質がレーザ光や放電ランプとは全く異なる。そして、発光ダイオードを光源としてリング状の光を照射するランプ光源は、これまでのところ実現されていない。
発光ダイオードを光源とするリング状の光を照射するランプ光源であれば、発光ダイオードの特徴を活かしてランプ光源の小型化、省エネルギー化を実現することができる。また、照射領域を適切な強度で照射することもできれば、赤外〜深紫外までの所望の波長で照射することもでき、様々な分野での応用も期待できる。
そこで本発明は、発光ダイオードを光源とした、リング状の光を照射するランプ光源を提供することを目的とする。
すなわち、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)リング状の光を照射するランプ光源であって、複数の発光ダイオードと、前記複数の発光ダイオードから放射された光を反射する凹面鏡と、前記凹面鏡の底部領域を覆い、前記放射光の前記凹面鏡の反射面への入射を遮る遮蔽板と、を有し、前記凹面鏡の前記反射面を、前記凹面鏡の中心軸を含む面で切断したときの断面は放物線形状であり、前記複数の発光ダイオードは、前記断面の焦点位置に配置され、前記複数の発光ダイオードの光軸は前記遮蔽板に遮られない前記反射面と交差することを特徴とするランプ光源。
(2)前記凹面鏡の反射面は回転放物面である上記(1)に記載のランプ光源。
(3)前記凹面鏡の反射面は短焦点距離に対する長焦点距離の比が1.0超1.2以下の楕円放物面である上記(1)に記載のランプ光源。
(4)前記複数の発光ダイオードの光軸が同一面内に存在する上記(1)〜(3)のいずれかに記載のランプ光源。
(5)前記遮蔽板と前記焦点位置との距離が、前記放物線形状の頂点と前記焦点位置との距離の1/30以上2/3以下である上記(1)〜(4)のいずれかに記載のランプ光源。
(6)前記遮蔽板は、前記複数の発光ダイオードが放射する光の波長に対して0.3以下の反射率である上記(1)〜(5)のいずれかに記載のランプ光源。
本発明によれば、発光ダイオードを光源とした、リング状の光を照射するランプ光源を提供することができる。例えば紫外LEDを用いた場合は、医療や殺菌用としてリング状に分布する照射対象(例えば培地での試験、枡や槽の喫水線など)や、光硬化型樹脂のリング状照射光源などに利用することができる。
代表的な発光ダイオードが放射する一次光の配光分布を説明する図である。 本発明における凹面鏡およびその断面の放物線形状を説明する模式図であり、(A)は斜視図であり、(B)は、凹面鏡の中心軸Mを含む面で切断したときの断面図である。 本発明の第1実施形態に従うランプ光源100の模式図であり、(A)は斜視図であり、(B)は上面図であり、(C)はI-I断面図である。 本発明の第1実施形態に従うランプ光源100により照射された光の照射領域を説明する模式図であり、(A)は複数の発光ダイオード120が放射する一次光の光軸を示した上面図であり、(B)は、生成されるリング状の照射領域である。 本発明に従うランプ光源における発光ダイオードが放射する一次光と反射光を説明する模式図である。 本発明に従うランプ光源による照射領域の照射強度分布を説明するグラフである。 本発明に従うランプ光源における発光ダイオードが放射する一次光と反射光を説明する模式図である。 本発明に従うランプ光源による照射領域の照射強度分布を説明するグラフである。 本発明に従うランプ光源による反射率毎の照射領域の照射強度分布を説明するグラフである。 本発明に従うランプ光源による反射率毎の照射領域の照射強度分布を説明するグラフである。 本発明に従うランプ光源による反射率と鮮明度との関係を説明するグラフである。 比較例に従うランプ光源における発光ダイオードが放射する一次光と反射光を説明する模式図である。 比較例に従うランプ光源による照射領域の照射強度分布を説明するグラフである。 本発明の第2実施形態に従うランプ光源200の模式図であり、(A)は斜視図であり、(B)は上面図であり、(C)はII-II断面図であり、(D)はIII-III断面図である。 本発明の第2実施形態に従うランプ光源200により照射された光の照射領域を説明する模式図であり、(A)は複数の発光ダイオード220放射する一次光の光軸を示した上面図であり、(B)は、生成されるリング状の照射領域である。 本発明の第3実施形態を説明するための模式図であり、(A)は発光ダイオードが放射する一次光の光軸および凹面鏡の反射面を示す模式断面図であり、(B)は生成されるリング状の照射領域である。 実施例における照射強度分布を示したグラフである。 比較例における照射強度分布を示したグラフである。
まず、以下の説明に用いる用語を説明する。「回転放物面」は、放物線をその対称軸を中心として回転させた曲面であり、x軸、y軸、z軸からなる3次元直交座標系において、実数aを用いて、z=(x/a)+(y/a)と表される。これに対して、「楕円放物面」は、放物線をその対称軸を中心として楕円形に回転させた曲面であり、実数a,bを用いて、z=(x/a)+(y/b)で表される。このように、回転体の回転軸となる対称軸を、本発明において「中心軸」と称する。
本発明において、「凹面鏡」とは凹形に湾曲した反射面を有する鏡を意味し、球面鏡の内側を反射面とする所謂狭義の凹面鏡に限られない。ただし、凹面鏡の反射面を、その中心軸を含む面で切断したときの断面が放物線形状であることが必要となる(詳細は後述する)。なお、図2(A)は、球面の内側を反射面2とする球面鏡1の斜視図であり、図2(B)は球面鏡1の中心軸Mを含む任意の面で切断したときの断面図である。この球面鏡1の中心軸Mを含む面で切断して得られる断面図は円弧の一部であるが、放物線の焦点として近似可能な焦点Fを有する。すなわち、Fを光源位置として放射された光L11およびL12が反射面2に入射すると、中心軸Mと平行方向な光L21およびL22としてそれぞれ反射される。このように、近似的な意味で放物線の焦点を有する円弧や、放物線として近似可能な曲線であれば、本発明の「放物線形状」に含まれる。
凹面鏡の反射面が純粋な回転放物面であれば、中心軸Mを含む任意の面で切断したときの断面は同じ形の放物線となり、放物線の焦点が一致するため、凹面鏡の焦点の位置は一意に定まる。しかしながら、凹面鏡の反射面が例えば楕円放物面である場合のように、中心軸を含む任意の面で切断した断面の放物線形状の焦点の位置が、別の任意の面で切断した断面の放物線形状の焦点の位置とはその位置が数学的な意味で一致しない場合には、凹面鏡としての焦点を一点に定めることができない。本発明においては、回転放物面については一点に定まる焦点の位置を焦点位置とする。また、焦点の位置が一点に定まらない楕円放物面の場合には、中心軸を含む任意の断面における焦点の位置を凹面鏡の「焦点位置」とする。凹面鏡が球面鏡である場合にも、円弧を放物線と近似したときの放物線形状の焦点の位置を凹面鏡の「焦点位置」とする。
また、本発明において、発光ダイオード(LED;Light Emitting Diodeとも称される。)とは、発光ダイオード単体(あるいは、発光ダイオード素子単体)を意味するものであり、複数の発光ダイオード単体を平面的または立体的に配列して、一つのユニットとして取り扱えるようにした発光ダイオードモジュールを意味するものではない。また、「発光ダイオードの光軸」とは、発光ダイオード素子の発光方向のうち、放射強度が最も強い方向を意味する。既述の代表的な発光ダイオードの配光分布として示した図1においては、角度0°の方向に光軸が向いている。
上述した「対称」、「放物線」、「中心軸」、「焦点」の用語はいずれも数学的な意味での厳密さを意図するものではなく、以下に詳述されるとおり、本発明の目的を達成することができる範囲での誤差は許容される。
以下、本発明のランプ光源の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面では説明の便宜上、要部のみを取り出して示しており、実際の大きさや比率とは異なる。さらに、同一の構成要素には原則として同一の参照番号を付して、説明を省略する。
(第1実施形態)
図3(A)は、本発明の第1実施形態に従うランプ光源100の要部を取り出した斜視図である。本発明の第1実施形態に従うに従うランプ光源100は、複数の発光ダイオード120と、複数の発光ダイオード120から放射された光を反射する凹面鏡130と、凹面鏡130の底部領域を覆い、放射光の、凹面鏡130の反射面への入射を遮る遮蔽板140と、を有する。ここで、このランプ光源100において、凹面鏡130の反射面を、凹面鏡130の中心軸Mを含む面で切断したときの断面は放物線形状であり、複数の発光ダイオード120は、この断面の焦点位置Fに配置され、複数の発光ダイオード120の光軸は遮蔽板140に遮られない凹面鏡130の反射面と交差することが肝要である。
本実施形態においては、凹面鏡130の反射面は回転放物面である。そのため、中心軸Mを含む任意の面で切断したときの断面は同じ放物線形状となり、焦点はいずれの断面においても一致する。本実施形態では、このときの焦点を凹面鏡130の焦点位置Fとして用いる。複数の発光ダイオード120は、遮蔽板140の突出部141を支持体として、焦点位置Fに配置されている。なお、説明の便宜のため、遮蔽板140は、複数の発光ダイオード120が放射する光の波長を反射しないとしてまず説明し、遮蔽板140による反射を考慮した場合のランプ光源100の照射領域については後述する。後述のとおり、遮蔽板の反射率は用途に応じて適宜選択すればよい。
図3(B)は、図3(A)に示したランプ光源100の上面図であり、図3(B)に示すように、本実施形態においては、複数の発光ダイオード120の光軸が同一面内に存在している。なお、図3(B)においては、複数の発光ダイオード120が発光ダイオード121,122,123,124から構成され、これら4個の発光ダイオードが等方的に配置されるものとして示されているが、複数の発光ダイオード120の個数が図3(B)の個数(4個)および配置に限定されることはない。用いる発光ダイオードの光出力および指向角(半減角や半値角などとも呼ばれる)や、リング状の照射領域の所望形状および照射強度に応じて、焦点位置Fに適切な個数の発光ダイオードを配置すればよく、例えば4〜100個などの範囲で、用途に応じて適宜選択することができる。
図3(C)は、図3(B)のI-I断面図である。本発明において、凹面鏡130の反射面を、凹面鏡130の中心軸Mを含む面で切断したときの断面を放物線形状とする理由を以下に説明する。ここでは、説明の便宜のために発光ダイオード121が放射する光(一次光)は、光軸上を進む光L111と、遮蔽板140と反対側に拡がって凹面鏡130の反射面に入射する光L112と遮蔽板140の側に拡がって遮蔽板140に入射する光L113とにより単純化して図示する。既述のとおり、発光ダイオード121が放射する光は指向性を有するものの、配光性も有するため、光軸上を進む光L111の強度が最も強く、L112およびL113の強度は、L111の強度の半分として考える。
発光ダイオード121が放射する光は、その光軸上を進むL111が最大強度の光であり、凹面鏡130の反射面に入射する。発光ダイオード121は焦点位置Fに配置されているため、L111の入射角度に依らずに、凹面鏡130の中心軸Mと平行な方向にL121として反射する。L111よりも強度の低いL112は、L111と同様に凹面鏡130の反射面に入射し、中心軸Mと平行な方向にL122として反射する。一方、L113は、発光ダイオードの一次光を反射しない遮蔽板140に入射するため、反射光を生成しない。また、発光ダイオード122は、図3(C)において、中心軸Mを対称軸として発光ダイオード121と対称に焦点位置Fに配置されているため、発光ダイオード122の一次光L114,L115およびL116も発光ダイオード121の一次光と同様の挙動を示し、その反射光L124およびL125に付いては説明を省略する。
第1実施形態に従う照射領域の具体例を、図4を用いて説明する。図4(A)は、8個の発光ダイオードを、焦点位置Fを中心として等方的に配置したときの光軸を示した上面模式図である。発光ダイオードが放射した光(一次光)は、図3(C)を用いて既述したとおり、凹面鏡130で反射され、その結果図4(B)に示したリング状の照射領域を形成する。ここで、図4(B)において、R102が、発光ダイオードの一次光の反射光により照射される領域である。これに対して、領域R101およびR103は光が照射されない領域(非照射領域)である。このときの照射強度分布の模式図を図4(B)に併せて示す。本実施形態において、遮蔽板140は、発光ダイオードの一次光を反射しないので、ランプ光源100が照射する光は、リング状の極めて鮮明な照射領域を形成することができる。ここで、本発明においては、照射強度の最大値の1/10未満の照射強度である領域を非照射領域とする。また、非照射領域に対する照射領域の面積比([照射領域の面積]/[非照射領域の面積])が0.001以上10以下の条件を満足する光を、リング状の光とする。
このように、焦点位置Fに配置された複数の発光ダイオード120の一次光が凹面鏡130に入射して反射されると、反射光は中心軸Mに平行な方向に進み、かつ、中心軸M近傍に光が反射されないため、反射光により照射された領域がリング状の光を形成することとなる。
これまで、発光ダイオード121および122が放射する一次光の強度については、既述のとおり単純化して説明してきた。また、遮蔽板140は、複数の発光ダイオード120が放射する光の波長を反射しない場合について説明してきた。しかしながら、実際の照射領域には一次光による照射に加えて遮蔽板により反射された反射光による照射も含まれる。そこで、発光ダイオードの一次光の強度および遮蔽板による反射を考慮したときの反射の挙動を以下、より詳細に説明する。ここで、遮蔽板として反射率の低い部材を用いた場合と、反射率の高い部材を用いた場合との反射の挙動の異同を、図5,6を用いて説明する。なお、反射しない遮蔽板の反射率を0.0とし、反射する遮蔽板の反射率を1.0としている。
図5Aは上記第1実施形と同様に反射しない遮蔽板(反射率0.0)を用いたときの放物線形状の反射面を示す模式図であり、反射面、遮蔽板、入射光および反射光の要部のみを示す。図中の実線は発光ダイオードが放射する一次光(反射面と交差する場合、入射光となる)であり、破線は反射光である。なお、図5Aにおいて、Fがこの放物線形状の焦点であり、発光ダイオードはFに2つ、発光ダイオードの光軸が図面水平方向に向くように取り付けられている。後述の図6A,8Aにおいても同様である。遮蔽板に入射した一次光は反射されないので、反射光は全て放物線形状の中心軸と平行に進み、この反射光が照射される領域がランプ光源による主な照射領域となる。一方、発光ダイオードは60〜140度程度の半値角で配光性を有するため、光軸方向に進行する光に比べると強度の低い一次光も、上記反射光が照射される領域に入射する。このとき得られる照射領域の光の強度を図5Bに示す。なお、後述するように発光ダイオードが放射する光の波長に対して0.3以下の反射率であれば、反射率が0.0であるときと同様に輪郭が鮮明な照射強度分布が得られる。
一方、図6Aは反射する遮蔽板(反射率1.0)を用いたときの放物線形状の反射面を示す模式図であり、その他は図5Aと同様である。なお、図6Aにおいて、Fがこの放物線形状の焦点である。発光ダイオードの一次光のうち、遮蔽板に入射して反射した光は反射されて散乱するが、強度の強い反射光は放物線形状の中心軸から離れる方向に進行するため、得られる照射強度分布は図6Bのとおりとなる。なお、発光波長に対して0.7以上の反射率であれば、反射率が1.0であるときと同様に輪郭が比較的不鮮明だが、強い照射強度の照射強度分布が得られる。以下、図7A〜図7Cを用いて遮蔽板の反射率と、照射強度分布との関係を説明する。
図7Aは、反射率を0.1ずつ変化させて、反射率を0.0〜1.0としたときの照射強度分布を比較したグラフである。ただし、図5B,図6Bおよび後述の図8Bとは異なり、明瞭化のために中心軸Mに対して軸対象な照射強度分布については、記載を省略している。なお、図7Aにおける横軸は、中心軸からの距離に相当する任意単位である。また、縦軸は照射強度に相当する任意単位であり、反射率0.0のときの最大照射強度を1.0としている。ここで、図7Aにおいて、61および83の位置にある2つの端点に着目する。図7Aにおけるこの2つの端点間の差を反射率毎に比較するため、それぞれの照射強度分布において照射強度の最大値を1として相対化した照射強度分布を図7Bに示す。図7Bを参照すると、遮蔽板の反射率が0.0に近くなるほど2つの端点間の照射強度の差は大きくなり、反射率が1.0に近づくほど、2つの端点間の照射強度の差が小さくなることがわかる。反射率を変化させたときに、相対強度に有意な変化の生ずるこの2つの端点に関して、横軸を遮蔽板の反射率とし、縦軸を2つの端点間の照射強度の差とするグラフを図7Cに示す。以下、本明細書において、この2つの端点間の照射強度の差を「鮮明度」と称する。遮蔽板の反射率が低い場合、2つの端点間の照射強度の差が大きくなり、2つの端点のうち、83の位置にある端点における照射強度が小さくなるために照射領域が幅狭となり、照射領域はより鮮明になる。なお、本明細書においては、鮮明度が0.52超の場合(遮蔽板の反射率が0.0〜0.3のときに相当)に鮮明度が高いリング状の光であるとし、鮮明度が0.28未満の場合(遮蔽板の反射率が0.7〜1.0のときに相当)に、鮮明度が低いリング状の光であるとする。
図5B,図6B,図7Aおよび図7Bを比較すると、遮蔽板としては反射率の低い部材を用いた方が鮮明度が高くなるため、リング上の光の輪郭がより鮮明な照射領域を得られることがわかる。一方、図6B,図7Aおよび図7Bに示したとおり、反射率の高い部材を用いると、輪郭の鮮明度では劣るものの、照射強度分布が強いリング状の照射領域を得ることができる。そのため、遮蔽板の反射率は、形成するリング状の照射領域に応じて適宜選択すればよく、リング状の照射領域の輪郭を鮮明にする場合には、遮蔽板の反射率を0.3以下とすることが好ましい。輪郭の鮮明さを犠牲にしても強い照射強度を得たい場合には、遮蔽板の反射率を0.7以上とすることが好ましい。
なお、凹面鏡の底部領域を覆う遮蔽板を設けずに、凹面鏡により発光ダイオードが放射する一次光を反射させた場合の反射の挙動および照射領域の照射強度分布を比較例として図8A,図8Bに示す。なお、図8A中、Fがこの放物線形状の焦点である。前述のとおり、凹面鏡により反射された反射光は中心軸と平行に進行する(図8A)ため、図8Bに示すとおり、中心軸付近でも照射強度の強い照射領域が形成され、リング状の光とはならない。このように、遮蔽板が凹面鏡の反射面への入射を「遮る」とは発光ダイオードの一次光の一部が凹面鏡の反射面に入射しないようにするということを意味し、遮蔽板が発光ダイオードの一次光を完全に吸光または透過する必要はない。
以上説明したとおり、本発明に従うランプ光源100を用いることで、発光ダイオード120を光源とするリング状の照射領域を得ることができる。発光ダイオードから放射された一次光を遮る遮蔽板140が凹面鏡130の底部領域を覆うため、リング状の照射領域の同心円の内周部には強度の低い一次光しか照射せず、また反射光についても強度の低い反射光しか照射されないため、照射領域と非照射領域との境界が鮮明なリング状の照射領域が得られる。遮蔽板140に反射率の低い部材を用いれば、より鮮明なリング状の照射領域を得ることができる。
なお、例えば光の波長が340nmの場合において、反射率が低い遮蔽板140の部材の具体例としては、銅やステンレス、ニッケル、金、錫などの、波長340nmの光に対して反射率が0.3以下の材料が挙げられる。一方、反射率が高い遮蔽板140の部材の具体例としては、アルミニウム、ロジウムなどの、反射率が0.7以上の材料を挙げることができる。また、上記実施形態では遮蔽板140に突出部141が設けられると説明してきたが、遮蔽板140と突出部141とは別個に設けられていてもよい。
また、本発明に従う発光ダイオードとしては、任意の発光波長の発光ダイオードを用いることができる。被照射対象に応じて、赤外、白色、可視、紫外、深紫外など、所望の発光波長を放射する発光ダイオードを用いればよく、所望の発光波長のリング状の照射領域を得ることができる。例えば、紫外光のリング状の照射領域を形成すれば、円形に塗布したUV接着剤を硬化するのに有用である。この際、凹面鏡130としては、発光ダイオードの発光波長に応じて適切な反射面の材料を用いることはもちろんである。
また、凹面鏡は、その反射面が発光ダイオードの光軸と交差するのであり、発光ダイオードの光軸と交差しない面は反射面でなくてもよく、光軸と交差しない部分の形状は任意である。具体的には、図3(C)において凹面鏡130の底部領域は放物線形状として図示しているが、この底部領域は遮蔽板140によって覆われているために、凹面鏡130の底部領域はL111およびL114と交差しないので、任意の形状とすることができる。
なお、図面を用いて説明してきた第1実施形態に従うランプ光源100においては、本発明の要部のみを説明している。複数の発光ダイオード120の動作に必要となる給電端子および給電回路や、凹面鏡130の保護部材などは説明されていないが、給電回路については例えば突出部141を含む遮蔽板140内に給電回路を設けるなどして、適宜設けることができる。
また、複数の発光ダイオード120は突出部141を支持体として焦点位置Fに配置するとして説明してきたが、凹面鏡130の開放側(放物線形状の頂点と反対側)に発光ダイオードの放射光および反射光を透過する透過部材を設けて、透過部材側から複数の発光ダイオード120の支持体を懸架させるなどして、複数の発光ダイオード120を焦点位置Fに配置することもできる。
なお、発光ダイオードの一つ一つは通常、一片1mm角程度(例えば0.3mm〜1.5mm角)の有限の大きさを有する。そのため、上述してきた凹面鏡の焦点位置に発光ダイオードを「配置する」とは、既述した放物線の焦点の性質を利用可能な範囲で、焦点位置近傍に発光ダイオードを取り付けることとして理解され、以下の実施形態においても同様の意味である。また、図3,4および後述する図9,10のように、焦点位置を取り囲んで複数の発光ダイオードを配置してもよいが、この配置に限定されることはなく、既述した放物線の焦点の性質を利用可能な範囲で配置してもよいことが理解される。例えば、図3では支持体141が円柱状に図示されているため、複数の発光ダイオード120は焦点位置Fを取り囲んで配置されているが、支持体141が直方体の形状であれば一つの面内に2以上の発光ダイオードを焦点位置F近傍に配置している限りは、本発明に含まれる。なお、本発明の凹面鏡の大きさの限定を意図するものではないが、発光ダイオードの直径の20倍程度以上の直径とし、発光ダイオードの直径の10倍程度以上の曲率とする凹面鏡であれば、発光ダイオードの大きさを考慮しても、放物線形状の焦点の性質を十分に利用して反射させることができる。
また、遮蔽板と焦点位置との距離を、放物線形状の頂点と前記焦点位置との距離の1/30以上2/3以下とすれば、前述した入射および反射の関係を十分に利用することができる。
(第2実施形態)
図9(A)に、本発明の第2実施形態に従うランプ光源200の要部を取り出した斜視図を示す。また、図9(B)は、図9(A)に示したランプ光源200の上面図である。このランプ光源200は、楕円状の光を照射するものであり、本実施形態で用いる凹面鏡230をまず説明する。ここで、図9(B)において、X軸とY軸とは直交し、中心軸MがXYZ直交座標系におけるZ軸となる。照射される光の分布が、横(X)方向に比べ縦(Y)方向に長い楕円状のリング形状とするために、この凹面鏡230の反射面はY軸方向に長い楕円放物面であるが、凹面鏡230の開放端の高さを削ってZX断面からYZ断面にかけて漸減させている。このとき、ランプ光源200を上面視すると、凹面鏡230の開放端は円形となる(後述する図9(C),(D)も参照)。なお、ZX断面からYZ断面にかけて凹面鏡230の曲率は漸増する。また、ここで言うX軸とは、X軸および中心軸Mを含む断面(ZX断面)で凹面鏡230を切断したときに、その放物線形状の焦点距離を最小とする軸であり、この場合の放物線形状の焦点距離を短焦点距離flxとする。このX軸は短焦点軸とも言える。さらに、ここで言うY軸とは、Y軸および中心軸Mを含む断面(YZ断面)で凹面鏡230を切断したときに焦点距離を最長とする軸であり、この場合の焦点距離を長焦点距離flyとする。このY軸は長焦点軸とも言える。本実施形態において、凹面鏡230の短焦点距離flxに対する長焦点距離flyの比(fly/flx)を1.0超1.2以下とする。発光ダイオード221および222は、この上面図におけるX軸に対称配置され、発光ダイオード223および224はこの凹面鏡のY軸上に対称配置されており、光軸は凹面鏡230の反射面に向いている。
図9(C)は、図9(B)のII-II断面図(ZX断面断面)である。この断面図における凹面鏡230の反射面は放物線形状であり、この放物線形状の焦点Fは図9(C)に図示したとおりである。本実施形態では、Z軸(中心軸M)およびX軸を含む面で切断したときの放物線形状の焦点Fを凹面鏡230の焦点位置として用いる。図3,4を用いて説明したときと同様に、説明の便宜のために発光ダイオード221が照射する光は、光軸上を進む光L211と、遮蔽板240と反対側に拡がって凹面鏡230の反射面に入射する光L212と遮蔽板240の側に拡がって遮蔽板240に入射する光L213とにより単純化して図示する。また、遮蔽板240は一次光を反射しないとして以下に説明するが、遮蔽板240の反射率は用途に応じて適宜選択すればよいのは前述のとおりである。
発光ダイオード221が放射する一次光は、その光軸上を進むL211が最大強度の光であり、凹面鏡230の反射面に入射するのは第1実施形態と同様である。発光ダイオード221は焦点位置Fに配置されているため、発光ダイオード221の光軸上を進むL211の入射角度に依らずに、L211は凹面鏡230の中心軸Mと平行な方向にL221として反射する。また、遮蔽板240と反対側に拡がるL212も、L211と同様に凹面鏡230の反射面に入射し、中心軸Mと平行な方向にL222として反射する。ここで、図9(C)において、図面手前方向または図面奥方向に拡がる発光ダイオード221の放射する光も、放物線の焦点から放射された光と近似的にみなせるため、凹面鏡230の反射面に入射すると、中心軸Mと略平行であり、それぞれの反射光同士も略平行な方向に反射する。これは、中心軸Mに関して対称に配置された発光ダイオード222の放射する光についても同様である。
次に、図9(B)のIII-III断面図(YZ断面)である図9(D)を用いて、この断面図の反射面における入射および反射の挙動を説明する。なお、放物線形状の曲率の違いによる作用を明確に説明するために、図9(D)の放物線の大きさを誇張して図示している。既述のとおり、ランプ光源200を上面視すると縁は円形であり、中心軸Mから放物線形状の開放端までの長さは同じであるが、放物線形状の頂点から開放端までの高さは異なる。
発光ダイオード224が放射する一次光は、その光軸上を進むL′211が最大強度の光であり、凹面鏡230の反射面に入射するのはL211と同様である。ここで、図9(D)の放物線形状の焦点はF′であるが、F′とFとの位置関係を説明する。凹面鏡230の焦点距離flxとflyとは異なり、flxはflyよりも小さい。すなわち、図9(D)の放物線形状(YZ断面)は、図9(C)に示した放物線形状(ZX断面)よりも曲率が小さい。そのため、F′はFよりも上方に位置する。
さて、焦点位置Fに配置されている発光ダイオード224が放射するL′211は凹面鏡230の反射面に入射すると、中心軸Mよりも離れる方向にL′221として反射する。ただし、図中では誇張して表記しており、L′221は中心軸Mよりも離れる方向に進行するものの、中心軸Mとは略平行と考えてよい。また、遮蔽板240と反対側に拡がるL′212も、L′211と同様に凹面鏡230の反射面に入射すると、L′221と略平行な方向にL′222として反射する。焦点距離比fly/flxが1.0超1.2以下の範囲内であれば、このようにL′221とL′222とは略平行な関係となる。一方、焦点距離比fly/flxが1.2を超えると、反射光同士の略平行な関係がなくなり、反射面が放物線形状であることの性質を十分利用できなくなってしまうものと考えられる。
ここで、図9(C)の場合とは異なり、図9(D)の図面手前方向または図面奥方向に拡がる発光ダイオード224の放射する光は、凹面鏡230の反射面に入射すると、中心軸Mと略平行であるが、中心軸Mよりも離れる方向に反射する。これは、中心軸Mに関して対称に配置された発光ダイオード223の放射する光についても同様である。このように、凹面鏡230の反射面は、X軸方向よりもY軸方向に光を伸ばす傾向にある。
第2実施形態に従うリング状の照射領域の模式図を、図10を用いて説明する。図10(A)は、10個の発光ダイオードを、X軸方向に集中的に焦点位置Fに配置して発光ダイオードの光を照射したときのそれぞれの光軸を示した上面図の模式図である。発光ダイオードが照射する光は、図9(C)を用いて既述したとおり、凹面鏡230で反射し、図10(B)に示すような楕円形のリング状の照射領域を形成する。ここで、図10(B)において、R202が、ランプ光源200によって照射される楕円形のリング状の光の領域(照射領域)であり、領域R201およびR203は非照射領域である。このように、焦点距離比fly/flxを1.0超1.2以下とする凹面鏡の焦点位置に複数の発光ダイオード220を配置することで、楕円状のリング状の照射領域を形成することができる。
ここで、楕円形状の照射領域のうち、Y軸方向の外径の長さを照射領域の長径とし、X軸方向の外径の長さを短径とする。短径に対す長径の比(長径/短径)が照射領域の楕円率となる。前述したランプ光源200を用いることで、楕円率が1超2以下の照射領域R202を形成することができる。なお、焦点距離比fly/flxが1に近づくほど、楕円率は1に近づく。ここで、このランプ光源200により形成されるリング状の照射領域の楕円率に応じて、複数の発光ダイオードの配置を定めることも好ましい。凹面鏡230の反射面は、光をX軸(短焦点軸)方向よりもY軸(長焦点軸)方向に伸ばすので、X軸(短焦点軸)方向の光の強度が弱くなる傾向にある。そのため、X軸方向に発光ダイオードを集中的に配置して、X軸方向の光の強度を補うことで、照射領域が途切れることなく、楕円形のリング状の鮮明な照射領域を形成することができ、好ましい。一方、照射領域の楕円率が小さく、円に近い場合(例えば、照射領域の楕円率が1.2以下)、発光ダイオードをX軸およびY軸方向に等方的に配置することも好ましい。
なお、これまで説明してきた反射面が楕円放物面である凹面鏡230は、縁の高さを変化させており、ランプ光源200を上面視すると、凹面鏡230の開放端は円形となるとして説明してきた。しかしながら、凹面鏡230の開放端の縁の高さを揃えて、ランプ光源200を上面視したときに、凹面鏡230の開放端が楕円形となってもよい。ただし、この場合は、ランプ光源200を上面視したときに開放端が円形となる縁のX軸方向(単焦点軸)側の縁の高さに合わせて、Y軸方向(長焦点軸)の縁の高さを延ばすことが好ましい。Y軸方向の縁の高さとなるようX軸方向の縁の高さを削ると、X軸方向の照射領域の光の強度が低下するためである。
(第3実施形態)
これまで、複数の発光ダイオードの光軸が同一面内に存在する実施形態を説明してきたが、本発明には、複数の発光ダイオードの光軸を意図的に交差させた実施形態も含まれる。図11(A)の模式断面図を用いて、この実施形態を説明する。本実施形態と、第1実施形態とは、第1実施形態における発光ダイオード122(図3(C))と、発光ダイオード322との光軸方向の点で異なる。凹面鏡330の反射面は第1実施形態と同じ回転放物面であり、凹面鏡330の中心軸Mを含む任意の面で切断したときの断面は、同じ放物線形状となる。
発光ダイオード321は、第1実施形態における発光ダイオード121と同様に、図面水平方向に光軸が向いており、凹面鏡330の反射面にL311が入射すると、凹面鏡330の中心軸Mと平行な方向にL321として反射する。遮蔽板340と反対側に拡がる光L312および遮蔽板340の側に拡がる光をL313についても、第1実施形態におけるL112およびL113と同様の挙動となる。
一方、図11(A)において発光ダイオード322の光軸方向に進行するL314は、図面水平方向から遮蔽板340と反対側方向に傾いているため、L314が凹面鏡330の反射面に入射する位置は、凹面鏡330の中心軸Mからの距離がL311と比べて離れる。そのため、凹面鏡330で反射された光L324は、中心軸Mからの距離がL321と比べて離れる。
図11(A)において、複数の発光ダイオードとしては発光ダイオード321および322のみ図示しているが、図4(A)に示した複数の発光ダイオードと同様に、焦点位置Fを取り囲んで配置すれば、図11(B)に示した長円形(卵形)の照射領域を得ることができる。なお、図11(B)において、ハッチング部が照射領域である。
本実施形態のように、複数の発光ダイオードの光軸方向を適宜定めれば、任意の長円形の照射領域を得ることもできる。形成すべき照射領域および照射強度に応じて、複数の発光ダイオードの光軸を同一平面に存在させるか、あるいは、光軸方向を変化させるか選択すればよい。なお、複数の発光ダイオードの光軸を同一平面に存在させた方が、より鮮明なリング状の照射領域を得ることができる。
なお、本発明は既述の実施形態に限定されることはなく、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例)
前述した第1実施形態の実施例として、半径80mm、焦点距離30mmの凹面鏡130を用いてランプ光源100を作製した(図3)。この凹面鏡130の焦点位置は、放物線の中心軸M上、頂点から30mmの位置である。ただし、図3とは異なり、10個の発光ダイオード(大きさ:0.4mm×0.62mm角)、波長:340nm、直流:20mA、全出力:1.2mW)を焦点位置に等方的に配置している。また、遮蔽板140をこの焦点位置から頂点方向1mmの距離に設置した。なお、遮蔽板の材料としてアルミニウムを用いており、この遮蔽板は340nmの発光波長に対して高い反射率(0.9)を有する。図3(B)のX軸に直交する軸をY軸とする。この場合、中心軸MがXYZ直交座標系におけるZ軸に相当する。
このランプ光源により得られる光の、光源から250mm先の照射強度分布を図12に示す。照射強度のピーク位置は中心を0mmとして±35mmの距離にあり、ピーク強度は50μW/cmであった。図12から、このランプ光源によりリング状の照射領域が形成されることがわかる。
(比較例)
遮蔽板140を取り外した以外は、実施例と同じランプ光源を作製した。このランプ光源により得られる光の、光源から250mm先の照射強度分布を図13に示す。照射強度のピーク位置は中心を0mmとして±13mmの距離にあり、ピーク強度は70μW/cmであったが、図13から明らかなように、このランプ光源による照射領域では、中心部にも光が照射されているためにリング状の照射領域が形成されないことがわかった。中心部の光の強度が小さいのは、発光ダイオードの光軸が図面水平方向に向いているために、配光分布の0度と180度(中心軸Mの方向)では光を放射していないことと、中心軸M上にLEDが存在しているために、発光ダイオードの影が原因となるためである。
本発明によれば、発光ダイオードを光源とした、リング状の光を照射するランプ光源を提供することができる。例えば紫外LEDを用いた場合は、医療や殺菌用としてリング状に分布する照射対象(例えば培地での試験、枡や槽の喫水線など)や、光硬化型樹脂のリング状照射光源などに利用することができる。
1 球面鏡
2 球面鏡の反射面
100 ランプ光源
120 複数の発光ダイオード
121,122,123,124 発光ダイオード
130 凹面鏡
140 遮蔽板
141 突出部
,F 焦点位置
,M 中心軸

Claims (6)

  1. リング状の光を照射するランプ光源であって、
    複数の発光ダイオードと、
    前記複数の発光ダイオードから放射された光を反射する凹面鏡と、
    前記凹面鏡の底部領域を覆い、前記放射光の前記凹面鏡の反射面への入射を遮る遮蔽板と、を有し、
    前記凹面鏡の前記反射面を、前記凹面鏡の中心軸を含む面で切断したときの断面は放物線形状であり、
    前記複数の発光ダイオードは、前記断面の焦点位置に配置され、
    前記複数の発光ダイオードの光軸は前記遮蔽板に遮られない前記反射面と交差することを特徴とするランプ光源。
  2. 前記凹面鏡の反射面は回転放物面である請求項1に記載のランプ光源。
  3. 前記凹面鏡の反射面は短焦点距離に対する長焦点距離の比が1.0超1.2以下の楕円放物面である請求項1に記載のランプ光源。
  4. 前記複数の発光ダイオードの光軸が同一面内に存在する請求項1〜3いずれか1項に記載のランプ光源。
  5. 前記遮蔽板と前記焦点位置との距離が、前記放物線形状の頂点と前記焦点位置との距離の1/30以上2/3以下である請求項1〜4いずれか1項に記載のランプ光源。
  6. 前記遮蔽板は、前記複数の発光ダイオードが放射する光の波長に対して0.3以下の反射率である請求項1〜5いずれか1項に記載のランプ光源。
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