JP6191379B2 - 消音器 - Google Patents

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この発明は、消音器に関する。
大きな音量で管楽器を吹奏することができない場所や状況において管楽器の吹奏練習をする場合がある。このようなときに、管楽器の音量を少なくする目的で消音器が使用される。従来の消音器(例えば特許文献1に開示の消音器など)は、筒状の本体部を有しており、その本体部の外壁に固定部が設けられている。この消音器は、この固定部をベルの内壁に接触させることで管楽器に固定される。ここで、管楽器におけるベルとは、音量を増大させるために管楽器の管の径が徐々に広げられた呼気の排出口付近の部分のことを言う。
特許第2865030号公報
ところで、管楽器の吹奏者は、発音される音の音程や音量が適切なものとなるように、唇の筋肉を緊張させるときの具合や息の吹き込み具合を発音毎に瞬間的に調整している。吹奏者は、管楽器を吹奏したときに管楽器から吹奏者にフィードバックされる振動や音を頼りにこのような調整を行っている。管楽器から吹奏者にフィードバックされる振動や音の一例としては、以下のものが挙げられる。
(1)ベルの端面から放射されて吹奏者の耳に到達する音
(2)管楽器を保持する手などに伝わる吹奏時の管楽器自体の振動
(3)吹奏時のベルの振動によりベルの外壁から放射されて吹奏者の耳に到達する音
(4)マウスピースから唇や歯などに伝わる吹奏時のマウスピースの振動
消音器を管楽器に装着して吹奏すると、ベルの端面から放射される音の音量が減少する。これに加えて、消音器を管楽器に装着すると消音器がベルの内壁に接触するため、吹奏時に生じる管楽器の振動が消音器によって抑制される。このため、管楽器を保持する手などに伝わる管楽器自体の振動が減少する。また、ベルの振動が抑制されるため、ベルの外壁から放射されて吹奏者の耳に到達する音も減少する。これらより、消音器を管楽器に装着すると、吹奏者は、ベルの端面からの音、管楽器自体の振動およびベルの外壁からの音を十分に受け取ることができなくなる。ベルの端面からの音を十分に受け取ることができなくなることは、消音器がその本来の役割を果たした結果であるが、管楽器自体の振動およびベルの外壁からの音を十分に受け取ることができなくなることは、副次的に生じた好ましくない結果である。管楽器から吹奏者にフィードバックされる振動や音のうちベルの端面からの音に加えて管楽器の振動およびベルの外壁からの音までもが十分に受け取ることができなくなるため、これらのフィードバックされる振動や音を頼りに、音程や音量が適切なものとなるように、唇の筋肉を緊張させるときの具合や息の吹き込み具合を発音毎に瞬間的に調整する、ということが難しくなる。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、消音器を管楽器に装着して吹奏したときにおいても、吹奏者にフィードバックされる振動や音、特に管楽器自体の振動およびベルの外壁からの音を吹奏者が十分に受け取ることができる消音器を提供することを目的としている。
この発明は、管楽器のベルの端面を閉塞する閉塞部と、前記閉塞部に設けられた開口部に一端が固定され、前記ベルの内側の空間と前記ベルの外側の空間とを連通させるパイプと、前記パイプの他端側に固定された音程調節部と、前記閉塞部を前記ベルの端部に固定する固定部と、を有することを特徴とする消音器を提供する。
この発明によれば、管楽器のベルの端面を閉塞する閉塞部をベルの端部に固定する固定部が設けられている。ベルの端部は、消音器を装着しないで吹奏したときの振動が小さい部分であると推測される。吹奏時の振動が元々小さいと推測されるベルの端部に固定部を介して閉塞部を固定するのであるから、当該閉塞部を固定したとしても、吹奏時のベルの振動に影響を及ぼすことはない。このため、本消音器を管楽器に装着して吹奏したとき、ユーザは、消音器を管楽器に装着しないで吹奏したときと同様に、管楽器からフィードバックされる振動や音、特に管楽器自体の振動およびベルの外壁からの音を十分に受け取ることができる。
また、この発明は、管楽器のベルの端面を閉塞する閉塞部と、前記閉塞部に設けられた開口部に一端が固定され、前記ベルの内側の空間と前記ベルの外側の空間とを連通させるパイプと、前記パイプの他端側に固定された音程調節部と、前記音程調節部を前記ベルのストレートテーパ部の内壁に固定する固定部と、を有することを特徴とする消音器を提供する。
この発明によれば、音程調節部をベルのストレートテーパ部の内壁に固定する固定部が設けられている。ベルのストレートテーパ部は、ベルの端部と同様に、消音器を装着しないで吹奏したときの振動が小さい部分であると推測される。吹奏時の振動が元々小さいと推測されるベルのストレートテーパ部の内壁に固定部を介して音程調節部を固定するのであるから、当該音程調節部を固定したとしても、吹奏時のベルの振動に影響を及ぼすことはない。このため、本消音器を管楽器に装着して吹奏したとき、ユーザは、消音器を管楽器に装着しないで吹奏したときと同様に、管楽器からフィードバックされる振動や音、特に管楽器自体の振動およびベルの外壁からの音を十分に受け取ることができる。
この発明の第1実施形態による消音器1の構成を示す縦断面図および正面図である。 ベル3の端部の構成およびベル3の端部に取り付けられた同消音器1の固定部25の構成を拡大して示す拡大縦断面図である。 ベル3の構成を示す縦断面図である。 この発明の第2実施形態による消音器1Aの構成を示す縦断面図である。
以下、図面を参照し、この発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
本実施形態による消音器1は、トランペット用の消音器である。以下、本明細書では、ベルにおける管楽器(トランペット)の管の径が徐々に小さくなる方向を後方と呼び、ベルにおける管楽器の管の径が徐々に大きくなる方向を前方と呼ぶ。
図1(A)は、この発明の第1実施形態による消音器1の構成を示す縦断面図であり、図1(B)は、同消音器1を前方から見たときの同消音器1の構成を示す正面図である。図1(A)および(B)は、消音器1をトランペットに装着した状態を示す。
図1に示すように、消音器1は、閉塞部12と、支持部22と、パイプ21と、音程調節部23と固定部25とを有する。
閉塞部12は、ベル3の端面を閉塞するための部材である。閉塞部12は、円盤状をなしている。閉塞部12の直径は、ベル3の端面の直径よりも若干小さくなっている。閉塞部12の中心には、当該閉塞部12を貫通する円形断面の開口部15が設けられている。
開口部15の縁近傍における閉塞部12の一方の面には、円筒状の支持部22の一端が固定されている。以後、閉塞部12における支持部22が固定されている側の壁面を内壁と呼び、その反対側の壁面を外壁と呼ぶことがある。支持部22の内側には、円筒状のパイプ21の一端が挿入されている。このパイプ21の一端は、開口部15の縁に固定されている。パイプ21における支持部22の内側に挿入されている部分の外壁は、支持部22の内壁に固定されている。
パイプ21は、その一端から他端に亙ってその外径および内径が一定となっている。パイプ21の回転軸(以下、単に軸という)は、閉塞部12の壁面の法線に平行している。消音器1をトランペットに装着した状態において、パイプの21の軸は、ベル3の回転軸(以下、単に軸という)に重なる。
パイプ21の両端は開口している。パイプ21は、当該パイプ21の内側の空間を介してベル3の内側の空間とベル3の外側の空間とを連通させている。ベル3の内側の空間とは、消音器1の装着により当該消音器1によって閉塞されたトランペットの内側の空間のことを言い、ベル3の外側の空間とは、同トランペットの外側の空間のことを言う。パイプ21は、吹奏によりトランペット内に吹き込まれた呼気をベル3の内側の空間からベル3の外側の空間に排出する役割を担う。パイプ21の内径および開口部15の径は、マウスピースの最小内径と同径以上となっている。
パイプ21の他端近傍には音程調節部23が設けられている。音程調節部23は、ベル3の内壁に沿うようにしてパイプ21の他端に向かって外径および内径が小さくなっている。すなわち、閉塞部12がベル3の端面を閉塞した状態において、音程調節部23の外壁は、ベル3の内壁に向けて張り出している。音程調節部23の大径側端23aは、開口している。音程調節部23の小径側端23bは、パイプ21の他端に固定されて閉塞している。
閉塞部12の縁近傍には、固定部25が設けられている。固定部25は、閉塞部12をベル3の端部に固定するための部材である。すなわち、消音器1は、固定部25を介してトランペットに装着される。固定部25は、略円環形状をなしており、閉塞部25の円周に亙って設けられている。固定部25は、例えば、ゴムなどの適度な硬度と適度な柔軟性を兼ね備えた素材により形成される。
図2は、ベル3の端部の構成およびベル3の端部に取り付けられた同消音器1の固定部25の構成を拡大して示す拡大縦断面図である。図2に示すように、固定部25の内周側の端部は、閉塞部12の縁近傍において、閉塞部12の両壁面から当該閉塞部12を挟み込んでいる。そして、この固定部25の内周側の端部は、閉塞部12の縁部分に接合している。
ベル3の端部は、縁輪32と縁巻部31とから構成されている。縁輪32は、円環形状をなしている。縁輪32は、金属などから形成される。縁巻部31は、ベル部材の先端部分であり、縁輪32を外巻に巻き込んだ形状に加工された部分である。
固定部25の外周側の端部は、ベル3の端部の縁巻部31に取り付けられる部分である。固定部25の外周側の端部は、断面が鉤形状となるように成形されている。より詳細に説明すると、固定部25の外周側の端部は、その先端に進むに従って、後方(換言すると、閉塞部12に対してパイプ21が設けられている方向)に丸く曲がり、パイプ21の軸に向かう方向に丸く曲がっている。固定部25の外周側の端部は、ベル3の端部の縁巻部31の外壁に沿うように曲がっている。
固定部25の外周側の端部は、当該端部が形成する鉤の内側に縁巻部31を収容するように縁巻部31に引っ掛けられる。このようにして固定部25の外周側の端部が縁巻部31に取り付けられると、閉塞部12がベル3の端部(より正確には縁巻部31)に固定され、ベル3の端面が閉塞部12および固定部25により密閉される。そして、固定部25、閉塞部12、支持部22、パイプ21およびベル3により、ベル3の内側に空洞13が形成される。また、固定部25の外周側の端部が縁巻部31に取り付けられたとき、当該固定部25の外周側の端部のみがベル3に接触し、当該消音器1の他の部分はベル3に接触しない。
以上が、消音器1の構成である。
本実施形態による消音器1は、前述のように消音器1(より正確には閉塞部12)をベル3の端部(より正確には縁巻部31)に固定するようにしたことに特徴の1つがある。このようにした理由を以下に説明する。
消音器がトランペットに装着されていない場合を述べる。消音器が装着されていないトランペットを吹奏すると、その吹奏に従ってベル3が振動する。図3は、ベル3の構成を示す断面図である。図3に示すように、ベル3は、ベル3の端部35、ストレートテーパ部36およびフレア部37に大きく区分することができる。発明者は、吹奏時のベル3の振動の大きさがベル3のこれら各部によって異なるであろう、と推測した。
ベル3の端部35は、ベル3における前方の部分であり、縁巻部31近傍の部分である。ベル3の端部35は、前述のように、縁巻部31が縁輪32を巻き込んだ形状に加工されることにより形成されている。このため、縁巻部31は、縁輪32により抑えつけられていると言える。従って、ベル3の端部35は後述するフレア部37に比べて吹奏時の振動の大きさが小さい、と推測される。
ストレートテーパ部36は、ベル3における後方の部分であり、管の径が広げられる度合いが小さい部分である。ストレートテーパ部36は、トランペット本体に連続している。このため、トランペット本体によって抑えつけられていると言える。従って、ベル3のストレートテーパ部36は後述するフレア部37に比べて吹奏時の振動の大きさが小さい、と推測される。
フレア部37は、ストレートテーパ部36とベル3の端部35との間の部分であり、管の径が広げられる度合いが大きい部分(すなわち、管の径が急激に広げられている部分)である。フレア部37は、管内部の空気の振動を効率良く周囲の空間に放射させるためのものである。従って、フレア部37は吹奏に従って大幅に振動する、と推測される。
吹奏時のベル3の振動は、主にベル3のフレア部37の振動であると推測される。このため、吹奏時の振動が元々小さいベル3の端部35に消音器1を接触させても、吹奏時のベル3の振動、すなわちベル3のフレア部37の振動に影響を及ぼさないと言える。従って、本実施形態による消音器1では、固定部25を介してベル3の端部35に当該消音器1を固定するようにしたのである。
従来の消音器では、前述のように、固定部をベル3の内壁に接触させていたが、より詳細には、吹奏時の振動が大きいベル3のフレア部37の内壁に接触させていた。すなわち、本実施形態による消音器1は、当該消音器1をベル3のフレア部37の内壁に固定するのではなくベル3の端部35に固定する点において従来の消音器と大きく異なる。
次に、本実施形態による消音器1の動作および使用態様を説明する。ユーザ(吹奏者)は、消音器1の使用に際し、消音器1を音程調節部23側からトランペットのベル3内に挿入する。ユーザは、ベル3内に挿入した消音器1の閉塞部12をベル3の端面近傍に位置させる。そして、ユーザは、固定部25の外周側の端部をベル3の端部の縁巻部31に引っ掛ける。このようにして消音器1をトランペットに装着した後、ユーザは、トランペットを吹奏する。
吹奏によりマウスピースから吹き込まれた呼気は、トランペット内を通過し、消音器1のパイプ21の音程調節部23側端からパイプ21内に導かれ、パイプ21内を通過し、開口部15からベル3の外側の空間に排出される。
吹奏によりトランペット内に生じた音波は、音程調節部23の外壁とベル3の内壁との隙間から空洞13に伝わる。空洞13は、前方に進むに従って当該空洞13の断面積が次第に大きくなっている。このため、空洞13内の音響インピーダンスは、ベル3の軸に沿って次第に変化する。このことから、空洞13内において前方へ進行する音波の一部は、ベル3の軸方向の各位置において反射する。また、空洞13内において前方へ進行して閉塞部12の内壁に当たった音波は、当該閉塞部12の内壁によって後方へ反射する。反射して後方へ進行する音波は、前方へ進行する音波と干渉する。これにより、空洞13において音波のエネルギーが減少し、消音される。
また、消音器1を装着しない状態では、ベル3の端面は、音響的に音圧の節となる。消音器1を装着した状態では、円盤状の閉塞部12によってベル3の端面が閉塞されるため、ベル3の端面は、音響的に音圧の腹となる。このため、消音器1を装着して吹奏したときの音程が消音器1を装着しないで吹奏したときの音程からずれるとも思える。しかし、本実施形態による消音器1では、音程調節部23を設けることにより、消音器1を装着して吹奏したときの音程が消音器1を装着しないで吹奏したときの音程からずれるのを防止している。
このように、本実施形態による消音器1は、ベル3の端面を閉塞する閉塞部12を有している。閉塞部12の縁には、略円環形状の固定部25が接合されている。固定部25の外周側の端部は、鉤形状となっている。消音器1の装着時において、固定部25の外周側の端部は、ベル3の端部35に引っ掛けられる。前述したように、ベル3の端35部は、管の径が急激に広げられているフレア部37に比べ、吹奏時の振動が元々小さいと推測される。本実施形態による消音器1は、吹奏時の振動が元々小さいと推測されるベル3の端部35に固定され、吹奏時の振動が大きいと推測されるベル3のフレア部37に接触しない。ベル3の端部35は吹奏時の振動が元々小さいのであるから、消音器1をベル3の端部35に固定しても、ベル3の振動、すなわちベル3のフレア部37の振動に影響を及ぼさない。すなわち、吹奏時に生じるベル3のフレア部37の振動を消音器によって抑制してしまうのを回避することができる。
従って、本実施形態による消音器1を使用することで、ユーザは、消音器をトランペットに装着して吹奏したときにおいても、消音器を装着しないで吹奏したときと同様に、ユーザにフィードバックされる振動や音、特に、トランペット自体の振動およびベル3の外壁からの音を十分に受け取ることができる。このため、ユーザは、本実施形態による消音器1を装着して吹奏した場合、音程や音量が適切なものとなるように唇の筋肉を緊張させるときの具合や息の吹き込み具合を発音毎に瞬間的に調整する、ということを、トランペット自体の振動やベル3のフレア部37の外壁からの音を頼りに、消音器を装着しないで吹奏したときと同様に行うことができる。
<第2実施形態>
図4は、この発明の第2実施形態による消音器1Aの構成を示す縦断面図である。本実施形態による消音器1Aは、さらに固定部26を設けた点において第1実施形態による消音器1と異なる。
固定部26は、音程調節部23をベル3のストレートテーパ部36の内壁に固定させるための部材である。ストレートテーパ部36は、第1実施形態において説明したように、吹奏時の振動が小さいと推測される部分である。固定部26は、略直方体のブロック状の部材である。固定部26は、固定部25と同様に、例えば、ゴムなどの適度な硬度と適度な柔軟性を兼ね備えた素材により形成される。固定部26は、音程調節部23における小径側端23b近傍の外壁に複数個設けられている。各固定部26は、パイプ21の軸周りの方向に分散して配置されている。本実施形態では、パイプ21の軸周りの方向の90度毎に配置されるが、固定部26の数および配置はこれに限られない。また、各固定部26間は開口している。
音程調節部23は、消音器1Aをトランペットに装着したときに、固定部26がベル3のストレートテーパ部36の内壁に接するように設けられている。すなわち、音程調節部23が固定されているパイプ21は、固定部26がこのような状態になるような長さを有する。
消音器1Aを使用する際、ユーザは、第1実施形態による消音器1と同様に、消音器1Aを音程調節部23側からベル3内に挿入し、閉塞部12をベル3の端面に位置させ、固定部25の外周側の端部をベル3の端部35の縁巻部31に取り付ける。これにより、閉塞部12は、固定部25によってベル3の端部35の縁巻部31に固定される。本実施形態による消音器1Aでは、固定部25の外周側の端部をベル3の端部35の縁巻部31に取り付けると、音程調節部23の外壁に設けられている固定部26がベル3のストレートテーパ部36の内壁に接触する。これにより、音程調節部23は、固定部26によってベル3のストレートテーパ部36に固定される。また、消音器1Aでは、固定部25および26以外は、ベル3に接触しない。
消音器1Aの装着後の吹奏によりトランペット内に生じた音波は、音程調節部23における小径側端23b近傍の外壁に設けられている各固定部26間から音程調節部23の外壁とベル3の内壁との隙間に伝わり、当該隙間から空洞13に伝わる。空洞13に伝わった音波は、第1実施形態による消音器1と同様にして、当該空洞13において消音される。また、消音器1Aの装着後の吹奏によりトランペット内に吹き込まれた呼気は、第1実施形態と同様にして排出される。
このように、本実施形態による消音器1Aでは、吹奏時の振動が元々小さいと推測されるベル3の端部35およびストレートテーパ部36に当該消音器1Aを固定する固定部25および26が設けられている。すなわち、本実施形態による消音器1Aは、吹奏時の振動が大きいと推測されるベル3のフレア部37に固定されない点において第1実施形態による消音器1と同様である。
従って、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態による消音器1Aは、当該消音器1Aの前端と後端の各々の位置においてベル3に固定されることとなるため、第1実施形態による消音器1に比べ、より安定してベル3に固定されるという効果も奏する。
また、音程調節部23は、当該音程調節部23を音響的に音圧の節にさせるように働く。このため、音程調節部23の位置では、音響的に音圧の腹になる位置に比べ、ベル3の振動が小さくなる。本実施形態による消音器1Aでは、音響的に音圧の節となりベル3の振動が小さい音程調節部23に固定部26が設けられている。このため、固定部26をベル3に接触させてもベル3の振動に大きく影響を及ぼすことはない。
<他の実施形態>
以上、この発明の第1および第2実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記第1および第2実施形態では、トランペット用の消音器1および1Aを例に説明したが、トランペット以外の管楽器に用いる消音器においても同様な消音器を設計することができるのは勿論である。
(2)第1実施形態では、消音器1をベル3の端部35に固定しており、第2実施形態では、消音器1Aをベル3の端部35とベル3のストレートテーパ部36の両方に固定していた。しかし、消音器をベル3の端部35に固定せずに、ベル3のストレートテーパ部36のみにおいて固定しても良い。要は、吹奏時の振動が大きいと推測されるベル3のフレア部37に、その振動を抑制する消音器を固定しないようにすれば良いからである。消音器をベル3のストレートテーパ部36のみにおいて固定する態様では、閉塞部12によってベル3の端面を密閉するのが好ましい。ベル3の端面を密閉することにより、消音器が適切に消音機能を発揮することができるようになるからである。
(3)上記第1および第2実施形態による消音器1および1Aの閉塞部12は、円盤形状をなしていた。しかし、閉塞部は、円盤形状に限られない。例えば、閉塞部を皿状や椀状などの湾曲した形状にしても良い。閉塞部を湾曲した形状にしたとき、凹曲面側にパイプ21を設けるようにすると良い。この態様では、閉塞部を円盤形状にした消音器に比べ、消音器を装着して吹奏したときの音程が消音器を装着しないで吹奏したときの音程からずれるのを少なくすることができる。
(4)上記第1および第2実施形態による消音器1および1Aでは、外周側の端部が鉤形状となっている固定部25の当該外周側の端部をベル3の縁巻部31に引っ掛けることで閉塞部12をベル3の端部35に固定していた。しかし、閉塞部12をベル3の端部35に固定する態様は、これに限られない。閉塞部12をベル3の端部35に固定することができれば良いからである。閉塞部12をベル3の端部35に固定する他の態様として、例えば、ベル3の端部35の外周に沿って紐状部材(例えばベルトなど)を巻きつけて当該ベル3の端部35の外壁上において当該紐状部材を留めるようにし、閉塞部12の縁に接合された布状部材の外周側の端部を紐状部材に引っ掛けて折りたたみ、その折りたたんだ内側の面を面ファスナーで留める、という態様が挙げられる。この態様では、ベル3の端部35の外壁上の紐状部材が縁巻部31における後方側の壁面に引っ掛かり、紐状部材に留めた布状部材を介して閉塞部12がベル3の端部35に固定される。この態様においても、上記第1および第2実施形態と同様の効果を奏する。
(5)上記第2実施形態による消音器1Aの固定部26は、音程調節部23における小径側端23bの外壁に設けられていた。しかし、固定部26が設けられる位置は、小径側端23b近傍に限られない。固定部26は、音程調節部23をベル3のストレートテーパ部36の内壁に固定することができれば良いからである。例えば、固定部26は、音程調節部23における大径側端23aの外壁に設けられても良い。
また、固定部26は、音程調節部23をベル3のストレートテーパ部36の内壁に固定することができれば良いため、音程調節部23の外壁ではなく、音程調節部23よりも後方に設けられていても良い。例えば、音程調節部23よりも後方にパイプ21を延長させ、その延長させたパイプ21の先端の外壁に固定部26を設ける、という具合である。この態様によれば、固定部26は、音程調節部23をベル3のストレートテーパ部36の内壁にパイプ21を介して固定する。従って、この態様においても、第2実施形態と同様の効果を奏する。
また、ベル3のストレートテーパ部36は、フレア部37に比べ、ベル3の軸方向の寸法が長い。固定部26は、音程調節部23をベル3のストレートテーパ部36の内壁に固定することができれば良いため、ストレートテーパ部36におけるベル3の軸方向の何れの位置において音程調節部23を固定しても良い。また、音程調節部23を介して固定部26を固定しているパイプ21の長さを調節する等により、固定部26のベル3の軸方向の位置を調節しても良い。
(6)閉塞部12の外壁に、手指を掛けるための部材(例えば、人差し指を挿入して引っ掛けることができるリングなど)を設けても良い。これにより、ユーザは、消音器1および1Aを容易に取り外すことができるようになる。
1,1A…消音器、3…ベル、12…閉塞部、13…空洞、15…排気口、21…パイプ、22…支持部、23…音程調節部、23a…大径側端、23b…小径側端、25,26…固定部、31…縁巻部、32…縁輪、35…ベルの端部、36…ストレートテーパ部、37…フレア部。

Claims (3)

  1. 管楽器のベルの端面を閉塞する閉塞部と、
    前記閉塞部に設けられた開口部に一端が固定され、前記ベルの内側の空間と前記ベルの外側の空間とを連通させるパイプと、
    前記パイプの他端側に固定された音程調節部と、
    前記閉塞部を前記ベルの端部に固定する固定部と、
    を有することを特徴とする消音器。
  2. 管楽器のベルの端面を閉塞する閉塞部と、
    前記閉塞部に設けられた開口部に一端が固定され、前記ベルの内側の空間と前記ベルの外側の空間とを連通させるパイプと、
    前記パイプの他端側に固定された音程調節部と、
    前記音程調節部を前記ベルのストレートテーパ部の内壁に固定する固定部と、
    を有することを特徴とする消音器。
  3. 前記音程調節部の外壁または前記音程調節部よりも後方に前記固定部を設けたことを特徴とする請求項2に記載の消音器。

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