JP6186020B2 - Sori値測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、測定基板のSORI値を測定する方法に関し、詳しくは、少ない工数で精度良くSORI値を測定することができるSORI値測定方法に関する。
従来、半導体デバイスの高性能化・高機能化は、それらを構成する回路を微細化することにより実現されてきた。しかしながら、半導体デバイスを微細化するたびに、解像度の高いリソグラフィ技術をはじめ、新たな技術や材料を導入する必要があり、デバイスの製造コストはますます高騰する傾向にある。このようなコスト上昇に対して、半導体デバイスの材料であるウェハを大口径化することによりコスト削減を図ることが行われてきた。
一方、上記のように半導体デバイスの微細化が進むにつれ、ウェハの表面形状が半導体デバイスの品質に与える影響が大きくなっており、ウェハの表面形状に対する評価基準が年々厳しくなりつつある。特に、ウェハに反り形状等が存在する場合には、半導体デバイスの性能や品質、及び製造工程に多大なる影響をおよぼすため、その反り形状の評価は厳しく行う必要がある。
しかしながら、ウェハの大口径化に伴い、ウェハが重力などの外力により容易に変形し、振動などの外乱の影響を受けやすいため、ウェハの反り形状等の測定精度の向上が困難となっている。例えば、直径300mm、厚さ775μmという大面積薄肉形状のウェハを3点支持した場合には、ウェハの反り形状に比べて、ウェハ自身の自重によるたわみがウェハの形状を大きく変形させてしまうため、反り形状の高精度な測定を困難にしている。
従来から行われている反り形状を測定する方法の1つに、実測した自重たわみを含む形状データから数値解析により求めた自重たわみ量を減算する方法(以下、従来法という)が知られている。この従来法では、ウェハの自重によるたわみ量を、有限要素法や有限差分法等の数値解析によって算出し、形状データを補正することで反り形状を推定している。しかしながら、この従来法は、数値解析時に用いる厚みに対する依存度が大きいことと、支持点の違いによるバラツキが大きいため、精度良くウェハの反り形状を求めることができなかった。
一方、従来法より高精度に反り形状を得る方法としては、反転法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この反転法では、以下の測定原理により、自重によるたわみの影響を含まない反り形状を測定することができる。まず、ウェハの反り形状及び自重によるたわみを含む表面形状を測定する。その後、裏返して、同様に裏面の表面形状を測定する。ここで、ウェハを裏返すことにより、反り形状は反転するが、自重によるたわみは常に重力方向に生じる。そこで、表面と裏面の表面形状測定結果の差を取ることにより、自重によるたわみの影響を相殺して反り形状を算出している。
特開2002−243431号公報
ところで、反り形状を評価する指標の1つにSORI値がある。このSORI値は、ウェハの裏面を3点支持(若しくは1点支持)し元の形状を変えないように測定した場合において、ウェハ表面上の全データを用いて最小二乗法により計算される最小二乗平面から、ウェハ表面上の最高点と最低点までの法線距離の合計のことを指す。
測定するウェハに対して、上述した反転法を適用することにより、精度良くSORI値を算出することができる。しかしながら、この反転法においても、なお、つぎのような問題があった。
第1に、測定にかかる工数が増大してしまうという問題である。すなわち、反転法においては、測定ウェハの表面を測定した後に、測定ウェハを裏返して再度測定する必要があり、少なくとも2回の測定を行う必要がある。そのため、工数が増大すると共に、反転時に支持点が移動してしまい、正確な値が測定できない可能性もある。
第2に、同一のウェハを測定する場合であっても、ウェハを支持する位置によって、算出されるSORI値が異なってしまうという問題である。例えば、一旦測定を終えた後に、ウェハを周方向に回転させて再度測定を行うと、異なるSORI値が算出されることが頻繁にある。このように、SORI値はウェハの支持位置に依存してしまうという問題があった。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものであり、一度の形状測定で高精度にSORI値を測定する事ができるSORI値測定方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、ウェハ支持位置に対する依存度を小さくしたSORI値測定方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るSORI値測定方法は、
測定基板のSORI値を測定するSORI値測定方法であって、
形状測定手段により前記測定基板の形状データを取得する形状データ取得工程と、
前記測定基板を基に再現した仮想基板に対して数値解析を行うことにより、前記形状データの各計測点に生じている自重たわみ量を算出する自重たわみ量算出工程と、
前記形状データから前記自重たわみ量を減算した補正形状データを用いてSORI値を算出するSORI値算出工程と、
前記仮想基板に複数の仮想厚みを適用して、前記自重たわみ量算出工程及び前記SORI値算出工程を行うことにより、SORI値群を形成するSORI値群形成工程と、
前記SORI値群から最小値を抽出する最小値抽出工程と、を含むことを特徴とする。
これにより、一度の形状測定で高精度に測定基板のSORI値を測定する事ができる。
本発明の好ましい形態では、SORI値群に対して関数でフィッティングを行うフィッティング工程をさらに含むことを特徴とする。
このように、フィッティングを行うことにより、さらに高精度にSORI値を測定することができる。
本発明の好ましい形態では、前記数値解析は、有限要素法解析であることを特徴とする。
このように、有限要素法解析を行うことにより、自重たわみ量を精度良く算出することができる。
本発明に係るウェハのSORI値測定プログラムは、
測定基板のSORI値を測定するSORI値測定プログラムであって、
コンピューター装置を、
前記測定基板を基に再現した仮想基板に対して数値解析を行うことにより、自重たわみ量を算出する自重たわみ量算出手段と、
形状測定手段により測定した前記測定基板の形状データから前記自重たわみ量を減算した補正形状データを用いてSORI値を算出するSORI値算出手段と、
前記仮想基板に複数の仮想厚みを適用して、前記自重たわみ量算出手段及び前記SORI値算出手段により、SORI値群を形成するSORI値群形成手段と、
前記SORI値群から最小値から最小値を抽出する最小値抽出手段と、として機能させることを特徴とする。
本発明は、一度の形状測定で高精度にSORI値を算出する事ができるSORI値測定方法を提供することができる。
また、本発明は、ウェハ支持位置に対する依存度を小さくしたSORI値測定方法を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るSORI値測定方法に用いる形状測定装置の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るSORI値測定方法の処理の手順を表すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るSORI値測定方法のSORI値と仮想厚みの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るSORI値測定方法のSORI値と仮想厚みの関係を示すグラフである。 本発明の一実施形態に係るSORI値測定方法のSORI値を複数の測定ウェハに適用して、従来法及び反転法と比較したグラフである。 本発明の一実施形態に係るSORI値測定方法のSORI値とウェハの回転角度の関係を示すグラフである。
以下添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、適宜変更が可能である。
本発明に係るSORI値測定方法は、実測した自重たわみを含む形状データD1から数値解析により求めた自重たわみ量D2を減算する事で、自重たわみを含まない補正形状データD3を算出している点で、従来法と共通している。そのため、形状データを取得する工程、自重たわみ量を算出する工程、及び補正形状データからSORI値を算出する工程について、従来法と比較しつつ以下詳細に説明する。
その後、図2に示すフローチャートを参照しつつ、本発明に係るSORI値測定方法について説明する。
<形状データ取得工程>
まず、図1に示す概略構成図を参照しつつ、本発明のSORI値測定方法に用いる形状測定装置X(形状測定手段の一例)の構成及び形状データD1を取得する工程について説明する。
形状測定装置Xは、図1(a)に示すように、測定基板であるシリコンウェハ4(以下、測定ウェハ4ともいう)を下方側から支持する支持部1と、この支持部1により支持された測定ウェハ4の表面変位を計測する変位計2と、測定ウェハ4を2次元方向に移動させることにより変位計2による計測位置を2次元方向に走査させるX−Yステージ3と、を備えている。この形状測定装置Xは、X−Yステージ3により変位計測位置を2次元方向に走査させて得られる変位計2の計測値に基づいて、測定ウェハ4の表面の形状データD1を測定することができる。
支持部1は、図1(b)に示すように、測定ウェハ4を下方側から支持する3つの支持点1a、1b、1cを有しており、この支持点1a、1b、1cは、測定ウェハ4の中心から同心円状で120度毎に配置されている。また、支持部1は、図1(c)に示すように、湾曲部11と、段部12と、を有している。湾曲部11は、円柱側面若しくは球面等に形成され、測定ウェハ4と支持部1との接触面積を小さくしている。また、段部12が形成されていることにより、測定ウェハ4を容易に位置決めして配置することができる。
なお、この支持点1は3点に限られず、1点や2点、又はそれ以上の点で支持しても良い。
変位計2は、測定ウェハ4の表面変位を計測して、表面形状データを取得できるものであればよい。例えば、レーザ変位計や、静電容量方式の変位計、渦電流変位計、或いは光干渉計による変位計等、各種の変位計を採用することができる。
X−Yステージ3は、支持部1をほぼ水平な面に沿って2次元方向に移動させるものであり、支持部1をある一の方向(X方向)に直線的に(1次元方向)に移動させるXステージ3xと、その移動方向と直交する方向(Y方向)に直線的に移動させるYステージ3yと、を備えている。これらにより支持部1をX−Y方向(2次元方向)に移動させることによって変位計2による計測位置を2次元方向に走査させる。
この形状測定装置Xは、図1(a)に示すように、変位計2及びX−Yステージ3の制御を行う制御部5と接続されており、この制御部5からの制御指令を受け付けて、形状データD1の取得を行う。
この制御部5は、変位計2が計測した計測値と、X−Yステージ3のX−Y平面の各位置(変位計2による各計測点)と、を紐づけて記録することにより、測定ウェハ4の表面の形状データD1を得る。この形状データD1は、制御部5に設けられたデータベース6内に保存される。
<自重たわみ量算出工程>
次に、自重たわみ量D2を算出する工程について説明する。
シリコンは弾性定数(ヤング率及びポアッソン比)が高精度に求められており、さらに、LSIに用いられるシリコンウェハは純度が高く結晶性も非常に良い。このため、シリコンウェハの自重によるたわみ量は、弾性率の異方性まで考慮にいれた数値解析(有限要素法や有限差分法等)により、非常に精度よく求めることができる。
そのため、測定ウェハ4の自重たわみ量は、測定ウェハ4と同様の形状を有する仮想ウェハに対して、数値解析を行うことにより算出する。すなわち、材料が測定ウェハ4と同じシリコン(結晶方位も同じ)であり、平面視したときの概略形状も測定ウェハ4と同じ形状(例えば、直径300mmの円盤状)である仮想ウェハを想定し、その仮想ウェハが支持部1により3点支持された場合の自重たわみ量D2を有限要素法により算出する(自重たわみ算出手段)。
この自重たわみ量D2の算出に必要な仮想ウェハの情報としては、ウェハの寸法情報、材料の種類、結晶方位等が挙げられる。この仮想ウェハの寸法情報には、仮想ウェハの厚み(以下、仮想厚みという)も含まれる。一般的に、シリコンウェハの自重によるたわみ量は、その厚みの3乗に反比例する(たわみの基礎方程式)ことが知られているため、厚みはたわみ量算出の上で重要なパラメータの1つである。
この仮想厚みの値として、従来法では、シリコンウェハの規格厚や、ウェハを実測した厚みが採用されてきた。しかしながら、本発明のSORI値測定方法においては、仮想厚みを1つに特定せず、複数の仮想厚み(例えば、450〜800μmの仮想厚み範囲)を設定する。そのため、複数の仮想厚みに対応した、複数の自重たわみ量D2が算出されることとなる。なお、ここで算出された自重たわみ量D2は、算出に用いた仮想厚みと紐づけられ、データベース6に記録される。
なお、自重たわみ量D2は、形状データD1の各計測点に対応した位置情報を含んだ情報である。
<SORI値算出工程>
次に、SORI値を算出する工程について説明する。
まず、形状データ取得工程によって取得された測定ウェハ4の形状データD1と、自重たわみ量算出工程によって算出された仮想ウェハの自重たわみ量D2と、がデータベース6から読みだされる。そして、形状データD1から自重たわみ量D2を減算することにより、自重によるたわみの影響を含まない補正形状データD3が算出される。
その後、この補正形状データD3の最小二乗平面を求め、最小二乗平面からウェハ表面上の最高点と最低点までの法線距離の合計を算出することにより、SORI値D4を算出する(SORI値算出処理)。なお、本発明に係るSORI値測定方法における自重たわみ量D2は、複数の仮想厚みに対応した複数のデータが存在するため、補正形状データD3及びSORI値D4は複数算出されることとなる。なお、ここで算出された補正形状データD3及びSORI値D4は、算出に用いた仮想厚みと紐づけられて、データベース6に記録される。
<本発明に係るSORI値測定方法の処理手順>
続いて、上述した形状データ取得工程、自重たわみ量算出工程、及びSORI値算出工程を用いて、本発明に係るSORI値測定方法について詳細に説明する。図2は、本発明に係るSORI値測定方法の処理の手順を表すフローチャートであり、以下に示すS1〜S9は、処理手順(ステップ)の識別符号を表すものとする。
まず、上述した形状測定装置Xにより、測定ウェハ4の表面の形状データD1を取得する(S1、形状データ取得工程)。この形状データD1は、変位計2の計測値情報と、X−Yステージ3に出力した制御指令の計測点の位置情報を含んでいる。また、ステップ1の形状測定の際には、測定ウェハ4のノッチ(若しくはオリフラ)位置を指標にして、測定ウェハ4の周方向への回転角度の基準点(0°)を設定する。
次に、自重たわみ量算出工程で適用する仮想厚みの計算範囲を設定する(S2)。この仮想厚みの計算範囲としては、実測した測定ウェハの厚みやシリコンウェハの規格厚に対して、±500μm程度の範囲で設定されることが望ましい(シリコンウェハの場合)。また、シリコンウェハ以外の基板(ガラス基板や化合物半導体ウェハ等)に対しては、その基板の外形に適した仮想厚みの計算範囲を設定する。なお、自重たわみ量D2の算出に必要な仮想ウェハの情報や、仮想厚みの設定範囲をデータベース6内に記憶しておくことができる。そのため、過去に測定したウェハと同じスペックの測定ウェハ4を測定する場合には、データベース6からウェハのスペックを読み出して自重たわみ量算出の設定を容易に行うことができる。
続いて、ステップ2で設定された仮想厚みの計算範囲に基づいて、自重たわみ量D2の算出が行われる(S3、自重たわみ量算出工程)。この時、計算に用いられる仮想厚みは、ステップ2で設定した仮想厚みの設定範囲の中の1つの値(例えば、最小値)が選択され、自重たわみ量D2の算出に用いられる。
次に、ステップS3(自重たわみ量算出工程)で算出された自重による自重たわみ量D2が、ステップ1(形状データ取得工程)で取得された形状データD1から減算されることにより、自重によるたわみの影響を含まない補正がなされた補正形状データD3を得る。この補正形状データD3を用いてSORI値算出処理を行うことで、設定した仮想厚み(例えば、最小値)のSORI値D4を算出する(S4、SORI値算出工程)。このSORI値D4は、自重たわみ量D2の算出に用いられた仮想厚みと紐づけられて、データベース6に記録される。
続いて、制御部5により、その時点の計測で用いられた仮想厚みがステップ2で設定した計測終了値であるか否かが判別される(S5)。この時、計測終了値でないと判別された場合には、仮想厚みが未だ計測していない値に変更され(S6)、処理が前述したステップS3へ移行される。この時、仮想厚みの設定値は、例えば、前回測定した仮想厚みから1μmを加算(若しくは減算)することにより変更される。これにより、仮想厚みの設定範囲が計測終了値に至るまで前述したステップS3〜S6の処理が繰り返される。
一方、ステップS5において、その時点の仮想厚みが計測終了値であると判別された場合は、データベース6に記録されているステップS2で設定した範囲の仮想厚みにより算出された全てのSORI値が読みだされ、SORI値群が形成される(S7、SORI値群形成工程)。
続いて、形成されたSORI値群に対し、任意の関数でフィッティング処理が行われる(S8、フィッティング工程)。
図3は、本発明のSORI値測定方法のSORI値と仮想厚みとの関係を示すグラフである。この図3のグラフは、形成されたSORI値群に対して、縦軸をSORI値、横軸を仮想厚みとしてグラフ化を行ったものである。
最後に、前述のフィッティング処理を行ったデータの最小値を抽出する(S9、最小値抽出工程)。ここで最小値として抽出された値を、測定ウェハ4のSORI値として推定する。図3においては、仮想厚みが684μmの時に、SORI値が最小の値である10.0μmを示しているため、SORI値は10.0μmを測定値とする。
また、フィッティング工程(S8)を行わずに最小値を抽出することも可能であるが、精度の観点からフィッティング工程を行うことが望ましい。
なお、上述したステップS2からステップS6までの処理手順は、SORI値群を形成するSORI値群算出処理Pの一例である。この他にも、形状データD1にステップS2で設定した複数の仮想厚みを適用して並列で演算することにより、SORI値群を算出することも当然に可能である。
また、上記説明では、ステップS1からステップS9までの処理手順を形状測定装置Xで行う例を示したが、異なる装置を用いて各処理手順を分割することも当然に可能である。例えば、ステップS1からステップS6までを形状測定装置X等で行い、ステップS7からステップS9までをコンピューター装置等で行っても良い。
図4は、図3で測定した測定ウェハ4を周方向に回転させて測定した結果を示すグラフである。この図4のグラフにおいては、図3で測定した結果(R1)を0°とした場合に、90°周方向に回転させて測定した結果(R2)、180°周方向に回転させて測定した結果(R3)、270°周方向に回転させて測定した結果(R4)をそれぞれ示している。
すなわち、測定ウェハ4を90°周方向に回転させて測定した結果(R2)は、仮想厚みが700μmの時に、SORI値が最小の値である13.0μmを示している。また、180°周方向に回転させて測定した結果(R3)は、仮想厚みが600μmの時に、SORI値が最小の値である12.0μmを示している。また、270°周方向に回転させて測定した結果(R4)は、仮想厚みが600μmの時に、SORI値が最小の値である12.0μmを示している。このことから、支持点が変わった時に適応する仮想厚みが変わることが分かる。しかしながら、このような支持点の変動に応じて、自重たわみ量D2を算出するための厚みを変更することは、従来法では行われていなかった。
図5は、18枚の8インチシリコンウェハに対して、反転法、従来法、及び本発明に係るSORI値測定方法の3種類の各測定を、測定ウェハ4の表面と裏面とに行った結果を示すグラフである。この図5においては、縦軸はSORI値を、横軸は18枚のシリコンウェハの番号を示している。
また、図5においては、本発明に係るSORI値測定方法の測定結果(表面:R5、裏面:R6)を実線で示し、反転法の測定結果(表面:I1、裏面:I2)を点線で示し、従来法の測定結果(表面:C1、裏面:C2)を一点鎖線で示している。さらに裏面の測定結果は、各線上にマークを設け、表面の測定結果には、マークを設けていない。
なお、従来法は、仮想ウェハの厚みとして、測定ウェハの規格値付近である726μmを採用している。さらに、反転法の表面と裏面の結果は、ほぼ一致している。
この図5の結果から、本発明に係るSORI値測定方法の測定結果(R5、R6)は、両面共に高精度な反り形状を得る方法として知られる反転法の測定結果(I1、I2)に近い値を示していることが分かる。一方で、従来法の測定結果(C1、C2)は、両面共に反転法の測定結果(I1、I2)からは大きく離れていると共に表面と裏面で異なったSORI値を示している。すなわち、本発明に係るSORI値測定方法を用いることで、反転法と少なくとも同程度の精度でSORI値を測定できることが分かる。
図6は、本発明に係るSORI値測定方法のSORI値と、測定ウェハ4の周方向への回転角度との関係を示すグラフである。この図6は、縦軸をSORI値、横軸を測定ウェハ4の回転角度とし、従来法の測定結果(C3)、反転法の測定結果(I3)、及び本発明に係るSORI値測定方法の測定結果(R7)を比較した結果を示すグラフである。
図6より、従来法の測定結果(C3)及び反転法の測定結果(I3)は、測定ウェハ4の回転角度に依存してSORI値が5μm程度の幅で大きく変動しているのに対し、本発明に係るSORI値測定方法の測定結果(R7)は、何れの角度においてもSORI値が13〜14μmの範囲の値を示しており、1μm程度の幅しか変動していないことが分かる。すなわち、本発明に係るSORI値測定方法は、反転法及び従来法と比較して、回転角度に依存したSORI値の変動が抑制されていることが分かる。
図6の回転角度によるSORI値の変動を確認するため、18枚の8インチシリコンウェハに対して、反転法、従来法、及び本発明に係るSORI値測定方法を行い、標準偏差を算出した結果を表1に示す。
この表1における、標準偏差(表面)は、測定ウェハ4の表面について測定した4データ(0°、90°、180°、270°)を基に算出した標準偏差を示し、標準偏差(両面)は、測定ウェハ4の両面について測定した8データを基に算出した標準偏差を示す。
表1の結果より、本発明に係るSORI値測定方法の測定による結果が、反転法及び従来法と比べ、平均値及び最大値の何れも最小の値を示しており、測定ウェハ4の回転角度を変更した際の測定におけるバラツキが抑制されていることが確認できる。
本発明によれば、1つの形状測定データに対して、複数の仮想厚みを適用して複数のSORI値データを算出し、その中から最小値を抽出することにより、一度の形状測定により高精度なSORI値を算出する事ができる。
すなわち、測定ウェハ4の形状データD1を一度取得するだけで、反転法と少なくとも同程度の精度でSORI値を算出することができる。
また、本発明によれば、支持点に依存したSORI値の変動を小さくすることができる。すなわち、測定ウェハ4の回転角度に対するSORI値のバラツキが少なく、一度の測定で得られる結果の信頼性を向上させることができる。
また、本発明によれば、支持点が同一であれば自重たわみに対するパラメータである厚みを含む複合されたパラメータとして仮想厚みを用いることにより、材料や厚みごとにパラメータを変更する必要がなくなる。また表裏でたわみ量の違うワークにも対応できるため、シリコン以外の材料やバイメタル、膜付きの基板等に広く適応することができる。
なお、制御部5としては、演算処理が可能なコンピューター装置を採用することが望ましい。このコンピューター装置は、データベース6に記録された情報を読み出して、自重たわみ量算出手段(自重たわみ量算出工程を行う手段)と、SORI値算出手段(SORI値算出工程を行う手段)と、SORI値群形成手段(SORI値群形成工程を行う手段)と、フィッティング手段(フィッティング工程を行う手段)と、最小値抽出手段(最小値抽出工程を行う手段)と、として機能させることができる。
1 支持部
11 湾曲部
12 段部
1a、1b、1c 支持点
2 変位計
3 X−Yステージ
3x Xステージ
3y Yステージ
4 測定ウェハ
5 制御部
6 データベース
S1〜S9 処理手順(ステップ)
P SORI値群算出処理
X 形状測定装置

Claims (6)

  1. 測定基板のSORI値を測定するSORI値測定方法であって、
    形状測定手段により前記測定基板の形状データを取得する形状データ取得工程と、
    前記測定基板を基に再現した仮想基板に対して数値解析を行うことにより、前記形状データの各計測点に生じている自重たわみ量を算出する自重たわみ量算出工程と、
    前記形状データから前記自重たわみ量を減算した補正形状データを用いてSORI値を算出するSORI値算出工程と、
    前記仮想基板に複数の仮想厚みを適用して、前記自重たわみ量算出工程及び前記SORI値算出工程を行うことにより、SORI値群を形成するSORI値群形成工程と、
    前記SORI値群から最小値を抽出する最小値抽出工程と、を含むことを特徴とする、SORI値測定方法。
  2. 前記SORI値群に対して関数でフィッティングを行うフィッティング工程をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のSORI値測定方法。
  3. 前記数値解析は、有限要素法解析であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のSORI値測定方法。
  4. 測定基板のSORI値を測定するSORI値測定プログラムであって、
    コンピューター装置を、
    前記測定基板を基に再現した仮想基板に対して数値解析を行うことにより、自重たわみ量を算出する自重たわみ量算出手段と、
    形状測定手段により測定した前記測定基板の形状データから前記自重たわみ量を減算した補正形状データを用いてSORI値を算出するSORI値算出手段と、
    前記仮想基板に複数の仮想厚みを適用して、前記自重たわみ量算出手段及び前記SORI値算出手段により、SORI値群を形成するSORI値群形成手段と、
    前記SORI値群から最小値を抽出する最小値抽出手段と、として機能させることを特徴とする、SORI値測定プログラム。
  5. 前記SORI値群に対して関数でフィッティングを行うフィッティング手段をさらに含むことを特徴とする、請求項4に記載のSORI値測定プログラム。
  6. 前記数値解析は、有限要素法解析であることを特徴とする、請求項4又は請求項5に記載のSORI値測定プログラム。

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