JP6185510B2 - 微量液体ディスペンサ - Google Patents

微量液体ディスペンサ Download PDF

Info

Publication number
JP6185510B2
JP6185510B2 JP2015097229A JP2015097229A JP6185510B2 JP 6185510 B2 JP6185510 B2 JP 6185510B2 JP 2015097229 A JP2015097229 A JP 2015097229A JP 2015097229 A JP2015097229 A JP 2015097229A JP 6185510 B2 JP6185510 B2 JP 6185510B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
nozzle
passage portion
passage
trace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015097229A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016179464A (ja
Inventor
石田 真也
真也 石田
憲太郎 福田
憲太郎 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Engineering System Co Ltd
Original Assignee
Engineering System Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Engineering System Co Ltd filed Critical Engineering System Co Ltd
Publication of JP2016179464A publication Critical patent/JP2016179464A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6185510B2 publication Critical patent/JP6185510B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、例えば0.5mm以下の微小径のノズルを用いて、ナノリットルオーダー、さらにはピコリットルオーダーの微量液体の吐出、滴下等が可能な微量液体ディスペンサに関する。なお、本明細書において、ノズルからの液体の連続した吐出、断続的な吐出、連続した滴下、断続的な滴下を纏めて「流出」というものとする。
基板表面等に液体を滴下あるいは吐出する機構としては空圧式の液体ディスペンサが知られている。液体ディスペンサでは、ポンプ等の加圧子を用いて液体を加圧して、所定径のノズルから液体を滴下あるいは吐出して、対象の基板表面等に液体を塗布する。特許文献1〜3には、このような液体ディスペンサが記載されている。
また、半導体製造工程等における微細パターニングは、空圧式の液体ディスペンサでは困難であり、静電吐出方式の液体吐出ヘッド等が用いられている。このような液体吐出ヘッドは、本発明者等によって特許文献4において提案されている。
一方、特許文献5には、液体を計量分注する微小計量装置が提案されている。ここに提案されている微小計量装置では、流体容器から液体が供給される一定の内径のフレキシブルチューブを備え、フレキシブルチューブを圧電アクチュエータによって駆動される押出器によって押しつぶして、当該フレキシブルチューブの一端に形成されている出口穴から微量の液体を吐出させるようにしている。
押出器の高速移動によって引き起こされる容積変化によって、一方ではフレキシブルチューブの出口穴に向かって流体の流れが起こり、他方では入口路を通して流体容器への逆流が起こる。また、押出器は出口穴の近くに位置決めされ、フレキシブルチューブにおける押出器によって押される部分よりも出口穴側の流体インピーダンスは上流側の入口路の側の流体インピーダンスに比較して低く、押し出される流体の大部分が出口穴から吐出されるようになっている。
特開平10−57866号公報 特許第3564361号公報 特開2005−797号公報 特開2010−64359号公報 特開2007−502399号公報
静電吐出方式の液体吐出ヘッドの場合には、ヘッドと対象基板の間に生じる静電気力を利用している。したがって、吐出対象の素材が非導電性素材(誘電性あるいは誘電性の高い素材)に限定されるという制約がある。ピエゾ駆動式等の他の駆動形式の液体吐出ヘッドを用いることも可能であるが、これらは粘性の高い液体を吐出あるいは滴下することが困難である。例えば、UV硬化樹脂等の高粘度樹脂液材、Agペースト等の高粘度金属ペーストを、ナノリットルオーダーあるいはピコリットルオーダーで吐出、滴下することが困難である。
そこで、空圧式等の液体ディスペンサのノズル径を500μm以下、例えば、100μm以下の微小径とし、微細な液滴を吐出可能あるいは滴下可能にすることが考えられる。しかしながら、このような微小径のノズルから液体を、一定の微小流量で吐出させることは困難である。例えば、細いノズルの管路抵抗は大きいので、ノズルに供給される液体の加圧力を大きくしても、ノズルから、液体を吐出、あるいは滴下させることが困難である。
また、液体の加圧力を高めると、一度に多量の液体がノズルから吐出あるいは滴下し、その後はノズル内の液体圧力が一時的に下がるので、液体の吐出あるいは滴下が不安定になる。これが繰り返されてしまい、ナノリットルオーダーあるいはピコリットルオーダーの微量の液体を断続的に吐出あるいは滴下できない。
一方、特許文献5において提案されている微小計量装置では、微小径のフレキシブルチューブの一部分を圧電アクチュエータによって軸非対称な状態となるように押しつぶして、フレキシブルチューブの先端の出口穴から微小液滴を吐出させるようにしている。
軸非対称の状態に押しつぶされたフレキシブルチューブから押し出される液体の殆どが出口穴から吐出されるので、フレキシブルチューブの押しつぶし量、すなわち、内容積の変化量に対応した量の液滴が出口穴から吐き出される。したがって、吐出される液滴をナノリットルオーダー、ピコリットルオーダーの微小量に制御するためには、フレキシブルチューブの押しつぶし量を微小にする必要があり、そのためには、フレキシブルチューブを精度良く製作し、圧電アクチュエータを精度良く駆動制御する必要がある。
しかしながら、微小径のフレキシブルチューブの一部分を正確に微小量だけ押しつぶして、ナノリットルオーダー、ピコリットルオーダーの微小液体を押し出す機構は、静電駆動式、ピエゾ駆動式のインクジェットヘッドの場合のようにフォトリソグラフィ技術等を用いて製造できず、したがって、精度良く微小機構を製作するにはコストが掛かり、実用的ではない。
また、フレキシブルチューブの先に液滴が吐出する出口穴が形成されている。このため、押出器によって押しつぶされる部分から出口穴までの間のチューブ部分が変形すると、出口穴から吐出される液滴量が変動するおそれがある。例えば、押出器によって押されてフレキシブルチューブの内圧が変動すると、これに伴って出口穴近傍のチューブ部分が変形して、吐出される液滴量が変化し、精度良く微量液滴を吐出できないおそれがある。
一方、微量液体を塗布対象のワーク表面に吐出あるいは滴下する場合には、ノズルの先端口とワーク表面との間のギャップを適切に設定する必要がある。ギャップが広すぎると、ワーク表面の目標位置に正確に微量液体を吐出あるいは滴下できない。ギャップが狭すぎると、ノズルの先端口とワーク表面との間に、ノズルの先端口から吐出あるいは滴下した微量液体が架け渡された状態になり、ワーク表面に適量の微量液体を塗布できない。
特に、高粘性の液体の場合にはギャップを適切に設定しても、吐出あるいは滴下した微量液体がノズル先端口とワーク表面の間に架け渡された状態が形成されやすい。また、ノズルの先端口から吐出あるいは滴下した微量液体の液切れが悪く、吐出・滴下され終わった微量液体によってノズル内の液体が引かれて、ノズルの先端口に液だれ状態が形成されやすい。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、例えば500μm以下の微小径のノズルを用いて、ナノリットルオーダー、さらにはピコリットルオーダーの微量液体を廉価な構成により精度良く流出可能な微量液体ディスペンサを提供することにある。
特に、本発明の課題は、例えば500μm以下の微小径のノズルを用いて、ナノリットルオーダー、さらにはピコリットルオーダーの微量の粘性液体を、廉価な構成により精度良く流出可能な微量液体ディスペンサを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、筒状のノズルの先端口から、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微量液体を流出させる微量液体ディスペンサであって、
前記ノズルに液体を供給する液体通路と、
前記液体通路の途中の部分に形成した内容積が増減するように変形可能な中間通路部分と、
前記中間通路部分を内容積が減少するように変形させて、当該中間通路部分から前記液体通路の上流側および下流側の双方に液体を押出し、前記下流側に押し出された液体によって前記ノズルから微量液体を流出させる通路変形機構と、
前記ノズル、前記中間通路部分が形成された部材、および前記液体通路における前記ノズルから前記中間通路部分までの間の下流側通路部分が形成された部材を、一体のユニットとして、前記ノズルの中心軸線の方向に移動させるユニット微動機構と、
を有していることを特徴としている。
ナノリットルオーダーあるいはピコリットルオーダーの微量液体を流出させる場合には、ノズルも微小径ノズルが使用される。液体の供給源からは、所定の加圧状態で液体通路を介してノズルに液体が供給される。ノズル口径が小さい場合には、ノズル内の液体通路抵抗が大きく、液体の供給圧力を高めないと、ノズル口から液体を滴下あるいは吐出することができない。液体の供給圧力を上げると、ノズル口から一度に多量の液体が滴下あるいは吐出してしまい、液体の滴下状態あるいは吐出状態が不安定になる。このため、部材表面等に、微量液体を精度良く流出させることが困難である。特に、高粘度樹脂液、高粘度金属ペーストなどの高粘度液材の場合には、微量液体を精度良く流出させることが極めて困難である。
本発明では、液体通路の途中の中間通路部分を内容積が減少する方向に変形させる。これにより、中間通路部分に保持されている液体が、当該中間通路部分の下流側および上流側の双方に押し出される。
ここで、中間通路部分の上流側を開閉弁等で封鎖し、この状態で、中間通路部分を外側から加圧収縮させて液体をノズル側に押し出すと、ノズル側に大きな圧力が直接に作用する。この場合には、ノズルの先端口から多量の液体が一度に吐出あるいは滴下してしまう。ノズル先端口に作用する液体圧力を適切な値に制御するために、中間通路部分の変形量、例えば収縮量を微調整することは極めて困難である。
本発明では、中間通路部分が変形すると、下流側(ノズル側)および上流側の双方に向かう液体流が形成される。下流側と上流側の液体通路抵抗の比を適切に設定しておくことにより、中間通路部分を常に一定量だけ収縮させることによって、適切な液体圧をノズルの先端口に生じさせることができる。これにより、簡単な制御によって、精度良く微量液体を流出(滴下、吐出等)させることができる。
例えば、中間通路部分を変形させた場合に、当該中間通路部分から下流側通路部分に押し出される液体量が、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微小量となるように、当該液体量と上流側通路部分に押し戻される液体量との比率を、1:100〜1:500に設定する。また、ノズルおよび下流側通路部分は、内部を流れる液体の圧力が変
化しても内容積が変化しない剛性の管を用いて形成しておけばよい。
このようにすれば、中間通路部分の内容積の減少量に対応して中間通路部分から押し出される液体量のうち、極わずかの量の液体が下流側通路部分に押し出され、これに対応する微量液体がノズルの先端口から流出する。
中間通路部分の内容積の変化に対応する量の液体をノズルの先端口から流出させる場合には、内容積を微小に変化させてナノリットルオーダー、ピコリットルオーダーの微量液体を押し出す必要がある。
本発明によれば、ミリリットルオーダー程度の量の液体が流動するように中間通路部分を変形させれば、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微小量の液体流を下流側に形成できる。よって、中間通路部分およびこの部分を変形させるための機構を廉価に構成でき、しかも、微量液体をノズル側に向けて押し出して流出させる制御も容易である。
この場合には、中間通路部分の変形を解除して当該中間通路部分の内容積が元の容積に戻る際にも、下流側から中間通路部分内に吸い戻される液体量は、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微小量になる。このため、ノズルの先端口に形成されているメニスカスが破壊されることなく適切な状態に維持される。これにより、次の微量液体の流出動作を適切に行うことが可能になる。
この結果、本発明において、中間通路部分の変形および変形の解除を、所定の周期で繰り返して、ノズルの先端口からの微小液体の流出を精度良く繰り返し行うことができる。
一方、本発明の微量液体ディスペンサはユニット微動機構を備えている。ユニット微動機構によってユニットを移動させると、ノズルの先端口と微量液体の塗布対象のワーク表面との間のギャップが変わる。
ギャップ調整のためには、ユニット微動機構によるユニットの移動を制御して、ノズルの先端口と微量液滴の塗布対象のワーク表面との間のギャップを制御するギャップ制御部を配置すればよい。
ワーク表面に塗布する微量液体の量、塗布液体の粘性等に応じて、適切にギャップを設定することにより、微量液体をワーク表面の目標位置に正確に塗布でき、また、目標とする塗布量で微量液体をワーク表面に塗布できる。ここで、ギャップ調整のために移動させるユニットは、ノズル、下流側通路部分および中間通路部分のみを含む部分であり、軽量かつ小型である。よって、大きな慣性力が作用しないので、微小移動を精度良く、迅速に行うことができる。
また、本発明の微量液体ディスペンサに、ノズルの先端口から塗布対象のワークの表面部分に塗布される微量液体の流出状態を観察する観察光学系ユニットと、流出状態に基づきユニット微動機構によるユニットの移動を制御する制御部とを配置することにより、適切な状態で微量液体をワーク表面に塗布することができる。
例えば、粘度の高い微量液体をワーク表面に塗布する場合等においては、観察光学系ユニットによる微量液体の流出状態を観察し、微量液体を塗布した後に適切なタイミングでノズルの引き上げ動作を行うことで、液切れを良くすることができる。また、これにより、ノズルの先端口の液体メニスカスを適切な状態に維持でき、次の微量液体の塗布動作を適切に行うことができる。
本発明の微量液体ディスペンサは、従来においては不可能であった、500μm以下、例えば、100μm以下の微細径のノズルから、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微量液体を精度良く滴下、吐出でき、ワーク表面上に適切な状態で微量液体を塗布できる。
また、液体として、粘度が1Pa・s〜100Pa・sの高粘度液材を用いた場合においても、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微量液体を精度良く滴下、吐出でき、ワーク表面上に適切な状態で微量液体を塗布できる。
次に、本発明の微量液体ディスペンサでは、ユニット微動機構によって、ノズル、下流側通路部分が形成された部材および中間通路部分が形成された部材が、一体のユニットとして、ノズルの中心軸線の方向に移動する。この移動を許容できるように、液体通路における中間通路部分の上流端に接続されている上流側通路部分が形成された部材を、ユニット微動機構の移動方向に撓み可能にしておけばよい。
また、ユニット微動機構としては、モータ、当該モータによって回転するボールねじ、および、当該ボールねじの回転に伴って当該ボールねじの軸線方向にスライドするボールナットを備えた直動機構を用いることができる。この場合には、ユニットがボールナットに搭載されて、ユニット微動機構によってノズルの中心軸線の方向に往復移動する。
さらに、通路変形機構としては、中間通路部分の外周を取り囲む密閉外周空間の内圧を変化させることにより、中間通路部分の内容積を増減させる機構を用いることができる。
次に、本発明の微量液体ディスペンサでは、液体供給部から液体通路を通ってノズルの先まで液体が充填された液体充填状態において、液体通路内、ノズル内に微小な気泡が残っていると、微量液体の流出動作を適切に行うことができない。残存気泡が発生しないように、液体をノズル先端口まで充填するために、真空雰囲気中で液体充填状態を形成することが望ましい。
このためには、微量液体ディスペンサは、液体充填状態形成用の真空充填機構を備えていることが望ましい。この場合、本発明の微量液体ディスペンサは、
前記液体を貯留する液体貯留部を備え、当該液体貯留部から前記液体通路を介して前記ノズルに前記液体を供給する液体供給部と、
前記液体供給部、前記液体通路および前記ノズルが取り付けられているディスペンサ架台と、
前記液体貯留部から前記液体通路を介して前記ノズルの先端口まで液体を充填した液体充填状態を形成するための真空充填機構と
を有しており、
前記真空充填機構は、
前記ディスペンサ架台から取り外した前記液体貯留部、前記液体通路および前記ノズルを収納可能な真空チャンバと、
前記真空チャンバに収納された前記液体貯留部から前記液体通路を介して前記ノズルに前記液体を供給するために、前記液体貯留部に圧力流体を供給する圧力流体供給部と
を備えており、
前記液体充填状態が形成された後の前記液体貯留部、前記液体通路および前記ノズルが、再び、前記ディスペンサ架台に取り付け可能である。
本発明を適用した微量液体ディスペンサの全体構成図である。 図1の微量液体ディスペンサのノズル周りの機構部分を示す斜視図、正面図、平面図および概略縦断面図である。 図1の微量液体ディスペンサの動作を示すフローチャートおよび説明図である。 図1の微量液体ディスペンサの変形例を示す説明図である。 図1の微量液体ディスペンサに用いる真空充填機構の一例を示す説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した微量液体ディスペンサの実施の形態を説明する。
図1は、本実施の形態に係る微量液体ディスペンサの全体構成図である。微量液体ディスペンサ1は、ワーク台2と、このワーク台2に載せたワーク3の表面等の所定の部位に微量液体を滴下するノズル4とを備えている。ワーク台2は例えば3軸機構5によって水平な平面上および垂直方向に移動可能である。ワーク台2を固定し、ノズル4の側を3軸方向に移動させることも可能である。
ノズル4は本例では垂直に延びる細長い円筒状のノズルであり、このノズル4には、当該ノズル4の内径よりも大きな内径の液体通路6が接続されている。液体通路6はシリンジ7に繋がっており、シリンジ7には液体が貯留されている。シリンジ7にポンプ8から圧縮空気を供給して、そこに貯留されている液体が液体通路6に供給される。シリンジ7とポンプ8から液体供給部が構成される。シリンジ7には例えば粘性液体9が貯留されている。
液体通路6は、シリンジ7の下端の吐出口7aに繋がる上流側通路部分6Aと、中間通路部分10と、ノズル4に繋がる下流側通路部分6Bから形成されている。ノズル4は金属などの剛体からなる円筒状のものであり、下流側通路部分6Bも同様に金属等の剛体からなる円筒状のものであり、内部を流れる粘性液体の圧力変動によって内容積が変化しないものである。上流側通路部分6Aは撓み可能なフレキシブルチューブから形成されている。
中間通路部分10は容量可変通路部分となっている。中間通路部分10は、円筒通路11を備え、この円筒通路11の両端は剛体の端板11a、11bによって形成されているが、その円筒状胴部11cは半径方向に弾性変形可能な弾性膜から形成されている。円筒状胴部11cの内径は、上流側通路部分6A、下流側通路部分6Bの内径よりも大きい。
円筒通路11の円筒状胴部11cを同心状に取り囲む状態に、円環状断面の密閉外周空間である圧力室12が形成されている。圧力室12は加圧機構13に繋がっており、加圧機構13によって圧力室12の内圧を上げることが可能である。圧力室12が加圧されると、円筒通路11の円筒状胴部11cが半径方向に内側に収縮して、円筒通路11の内容積が減少する。加圧機構13による加圧を解除すると、円筒状胴部11cが元の円筒形状に弾性復帰し、内容積を元に戻すことが可能である。このように、圧力室12と加圧機構13とによって、円筒通路11の内容積を増減するための通路変形機構が構成される。
通路変形機構としては、加圧機構13の代わりに圧力室12を減圧状態にする減圧機構を用いることもできる。この場合には、減圧状態にして円筒通路11の内容積を増加させた状態で粘性液体9を円筒通路11に取り込み、減圧状態を解除することで、円筒通路11の内容積を減少させて内部の粘性液体9を押し出すことができる。また、加圧機構13
の代わりに加圧・減圧機構を用いることもできる。この場合には、減圧状態にして円筒通路11の内容積を増加させた状態で粘性液体9を円筒通路11に取り込み、加圧状態に切り替えて円筒通路11の内容積を減少させて粘性液体9を押し出す。円筒通路11の内容積の増減による粘性液体9の押出し量を増やすことができる。
ここで、ノズル4、下流側通路部分6Bおよび中間通路部分10は、一体となって移動可能な微動ユニット20となっている。微動ユニット20は図1において一点鎖線で囲まれている部分である。微動ユニット20は、ユニット微動機構を構成する直動機構21(図1において想像線で示す。)によってノズル4の中心軸線4bに沿った方向に直線往復移動可能である。微動ユニット20が移動すると、そのノズル4の先端口4aとワーク台2に載せた塗布対象のワーク表面3aとの間のギャップが増減する。
また、ノズル4の上方には観察光学系ユニット22が配置されている。観察光学系ユニット22は、ノズル4の先端口4aおよびワーク表面3aの部分をCCDカメラによって観察可能である。また、観察光学系ユニット22にはレーザー変位計等の計測機構が組み付けられており、ノズル4の先端口4aと、これに対峙するワーク表面3aの部分との間のギャップを測定可能である。
上記の液体供給用のポンプ8、加圧機構13、3軸機構5、直動機構21、観察光学系ユニット22等の各部分は、制御部14によって駆動が制御される。制御部14による制御動作は、操作・表示部15の操作部からの操作入力に基づき行われ、各部の動作状態、観察光学系ユニット22による観察画像等が操作・表示部15の表示部に表示可能である。
このように構成される微量液体ディスペンサ1において、ノズル4は微小径のノズルであり、その先端口4aの内径が500μm以下、例えば100μmの細長い円筒状ノズルである。ノズル4が微小径のノズルであるので、中間通路部分10の上流側の液体通路抵抗に比べて、下流側の液体通路抵抗が極めて大きい。
本例では、粘性液体9を、液体通路6およびノズル4の先端口4aまで充填した液体充填状態で、中間通路部分10をその内容積が減少するように収縮させた場合に、当該中間通路部分10から下流側通路部分6Bに押し出される液体量が、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微小量となるように、当該液体量と上流側通路部分6Aに押し戻される液体量との比率が、1:100〜1:500の範囲内の値に設定されている。換言すると、このような比率となるように、中間通路部分10の上流側の液体通路抵抗に比べて、下流側の液体通路抵抗が極めて大きくなるように設定されている。
図2(a)は、微量液体ディスペンサ1におけるノズル回りの部分の具体的構成例を示す外観斜視図であり、図2(b)はその正面図であり、図2(c)はその平面図であり、図2(d)はそのd−d線で切断した部分を示す概略縦断面図である。
これらの図において、23は支持ブロックであり、この支持ブロック23は不図示のディスペンサ架台に取り付けられる。支持ブロック23に背面部には、例えば金属板からなる支持フレーム24が取り付けられている。支持フレーム24は、支持ブロック23によって支持された垂直な背面板部分25と、その上端から前方に水平に延びる天板部分26とを備えている。
支持ブロック23の前面部には垂直に直動機構21が支持されている。直動機構21は、電動モータ31、当該電動モータ31によって回転駆動されるボールねじ32、および当該ボールねじ32の回転に伴って当該ボールねじ32の軸線方向にスライドするボール
ナット33を備えている。電動モータ31は下向き姿勢で垂直に配置され、この下側にボールねじ32が同軸に連結されている。
ボールナット33の前面側の部位には、垂直取付け板34が取り付けられている。垂直取付け板34の下端部には微動ユニット20が取り付けられている。微動ユニット20は、ノズル4、下流側通路部分6Bが内部に形成されている通路管35、中間通路部分10が内部に形成されている通路管36、および垂直取り付け板34から構成されるユニットである。中間通路部分10には不図示の配管系を介して加圧機構(図1参照)に繋がっている。
微動ユニット20の中間通路部分10の上流端に接続されている上流側通路部分6Aが内部に形成されているフレキシブルチューブ37は、中間通路部分10との接続部から略水平な方向に延びた後に上方に湾曲して延び、その上流端が、シリンジ7の吐出口7aに接続されている。したがって、微動ユニット20の上下方向(ノズルの中心軸線の方向)の移動に追従して、フレキシブルチューブ37は上下方向に撓むことができる。
シリンジ7は、全体として円筒形状をしており、下端部が円錐台状に先細りの形状となっており、その下端が吐出口7aとなっている。シリンジ7は、直動機構21の隣接位置において、その吐出口7aを下にした垂直な姿勢で、支持ブロック23に取り付けられている。シリンジ7の上端側の吸入口の側には、圧縮空気の供給管38が接続されており、供給管38は支持フレーム24の背面板部分25を介して圧縮空気供給側のポンプ8(図1参照)の吐出口に接続されている。
直動機構21を挟み、シリンジ7とは反対側には、観察光学系ユニット22が配置されている。観察光学系ユニット22は支持フレーム24の背面板部分25によって支持されている。
図3(a)は微量液体ディスペンサ1の動作を示す概略フローチャートであり、図3(b)および(c)は、中間通路部分10の動きを示す説明図である。
これらの図を参照して説明すると、まず、ワーク台2に対象となるワーク3を載せ、ワーク3の微量液体の滴下位置にノズル4の先端口4aを真上から一定のギャップで対峙させるなどの初期設定動作を行う(図3(a)のステップST1)。
この動作においては、制御部14によって3軸機構5が駆動されてワーク表面3aの液体塗布開始位置に、ノズル4の先端口4aが位置決めされる。この後に、制御部14によって直動機構21が駆動制御され、微動ユニット20を上下方向に微小移動させて、ノズル4の先端口4aとワーク表面3aとの間のギャップの微調整が行われる。ギャップ微調整においては、微動ユニット20のみを上下に微動させればよいので、例えば、図2に示すノズル4周りの機構部分の全体を上下に移動させる場合に比べて、精度良く、しかも迅速に、ギャップ調整を行うことができる。
この後は、ポンプ8を駆動して圧縮空気の供給を制御して、シリンジ7から液体通路6を介してノズル4内の先端口4aまで液体が供給された液体充填状態を形成する(図3(a)のステップST2)。
ワーク表面3aに対する微量液体の滴下動作においては、ポンプ8によるシリンジ7への圧縮空気の供給を止めて液体供給動作を停止し、加圧機構13を駆動して圧力室12の内圧を予め設定した圧力まで上げる。これにより、容量可変通路部分10が外側から加圧され、その円筒状胴部11cが収縮する。この結果、図3(b)に示すように、中間通路
部分10の内容積が減少する(図3(a)のステップST3)。
中間通路部分10が収縮すると、その内部に保持されていた液体が、下流端開口10bおよび上流端開口10aのそれぞれから押し出されて、下流側および上流側に向けて分流する。下流側へ押し出される粘性液体9の分流量は、下流側通路部分6Bおよびノズル4を含む下流側の液体通路抵抗と、上流側通路部分6Aの側の液体通路抵抗との比に応じて定まる。
下流側の液体通路抵抗が大幅に大きいので、下流側に微小量の液体が押し出される。下流側に押し出された微量液体によって、下流側通路部分6Bの内圧が一時的に高まり、これによって、ノズル4の先端口4aから所定量の微量液体がワーク表面3aに向けて滴下する。
この後は、加圧機構13による加圧を解除し、圧力室12を例えば大気圧状態まで戻す(図3(a)のステップST4)。この結果、図3(c)に示すように、中間通路部分10の円筒状胴部11cは半径方向の外方に膨張して元の円筒形状に弾性復帰する。これにより、中間通路部分10には、上流側通路部分6Aおよび下流側通路部分6Bの双方から液体が吸引されて流れ込む。
液体の流入量も、上流側及び下流側の液体通路抵抗の比に対応する。よって、ノズル4の側の下流側通路部分6Bからは極わずかの量の液体が上流側に引き戻されるだけである。このため、ノズル4の先端口4aにおいては、液体のメニスカスが破壊されない程度に、ノズル4の内部に引き上げられる。また、微量液体の滴下後に先端口4aから液だれ等の不具合が生じることも防止される。
ここで、微量液体の滴下動作においては、ノズル4の先端口4aとワーク表面3aとの間のギャップは微小ギャップとなるように調整される。このため、粘性の高い液体の滴下動作においては、ノズル4からワーク表面3aに滴下した微量液体がノズル4の先端口4aから切り離されずに、ワーク表面3aとの間に架け渡された状態になることがある。
このような粘性の高い液体の塗布動作においては、例えば、予備滴下動作を行って観察光学系ユニット22によってこのような状態が確認される場合には、本滴下動作においては、微量液滴の滴下時に適切なタイミングで直動機構21によって微動ユニット20を微小移動させ、ノズル4の引き上げ動作を行う。これにより、液切りを良好に行うことができ、ワーク表面3a上に微量液体を精度良く適切な状態に塗布できる。この場合において、微動ユニット20のみを微動させればよいので、ノズル4の引き上げタイミングおよび引き上げ量を精度良く管理できる。
所定の長さに亘って所定間隔で微量液体を滴下する場合には、必要回数だけ、微量液体の滴下動作を行い、しかる後に動作を終了する(図3(a)のステップST5)。
本発明者等の実験によれば、ノズル4として、その先端口4aが25μm〜100μmのものを用いて、50Pa・s〜100Pa・sの高粘度液体を、数十ピコリットル〜数ナノリットルの微量で、精度良く、滴下あるいは吐出動作を行うことが可能なことが確認された。
ここで、中間通路部分10の収縮量および収縮速度の一方あるいは双方は、次のパラメータに基づき適切に設定することができる。
ノズル4の先端口4aから一度に吐出あるいは滴下させる液体量
ノズル4の先端口4aの内径寸法
液体の粘度
上流側通路部分6Aの側の液体通路抵抗と、下流側通路部分6Bおよびノズル4を含む下流側の液体通路抵抗との比
使用ノズル、使用液体、1回の液体滴下量等は予め設定されているので、これらに応じて制御部14によって各部の駆動制御を行わせるようにすればよい。上流側通路部分6Aと下流側通路部分6Bの液体通路抵抗の比を、可変制御することも可能である。
例えば、図4に示すように、上流側通路部分6Aに流量調整弁16を取付け、これを制御部14によって制御可能にする。ワーク3への微量液体の滴下動作に先だって、流量調整を行うことで、上流側通路部分6Aの液体通路抵抗と、下流側通路部分6Bおよびノズル4を含む下流側の液体通路抵抗との比を調整することが可能である。
なお、本発明の方法およびディスペンサは、様々な液材の流出(滴下、吐出等)に用いることができる。例えば、次のような液材を用いることができる。
金属ペースト(Ag、Cu、ハンダ等)
樹脂液材(シリコーン接着剤、UV硬化樹脂、フォト・レジスト、UV硬化接着剤、その他の各種樹脂液剤)
フィラー入り液材(フィラー:蛍光粒子、シリカ粒子、フリット・ガラス、酸化チタン、各種ナノマイクロ粒子等)
また、本発明の適用技術分野としては次のような分野がある。
光学部品製造への適用(遮光材塗布、アパーチャ形成、レンズ面への各種液材塗布)
電子部品への極微小量の接着剤滴下(LED、水晶発振子、MEMS、パワー・デバイス等)
FPD、撮像センサのガラス貼り合わせ
Agナノペーストによる配線(ITOへの補助配線、微小エリアへの配線形成等)
[真空充填機構]
図5は、微量液体ディスペンサ1に用いるのに適した真空充填機構の一例を示す説明図である。真空充填機構200を用いて、シリンジ7から液体通路6を通してノズル4の先端口4aに至るまで、残留気泡の無い液体充填状態が形成される。真空充填機構200は、微量液体ディスペンサ1のディスペンサ架台に組み付けた構成とすることができる。この代わりに、真空充填機構200を、微量液体ディスペンサ1とは独立した付属ユニットとして製造することも可能である。
真空充填機構200は、機構架台201と、機構架台201に搭載されている真空チャンバ202と、真空吸引源203および圧力流体供給源204とを備えている。微量液体ディスペンサ1においては、シリンジ7(液体貯留部)、液体通路6およびノズル4が接続状態のままでディスペンサ架台の側の支持ブロック23に対して着脱可能となっている。微量液体ディスペンサ1から取り外したシリンジ7、液体通路6およびノズル4は、真空チャンバ202の底面を規定している取付け板205に、接続された状態のままで着脱可能である。
真空チャンバ202の内部は、真空吸引源203によって、所定の真空状態にすることが可能である。また、取付け板205に取り付けたシリンジ7には液体充填用の圧力流体、例えば圧縮空気を供給可能である。
図5に示すように、真空充填機構200の真空チャンバ202を開け、その取付け板205における所定位置に、それぞれ、液体が充填されているシリンジ7、液体通路6およ
びノズル4を取付け、これらを接続した状態にする。シリンジ7には、脱泡状態の液体が所定量だけ貯留されている。
真空チャンバ202を閉じた後に、真空吸引源203を用いて、真空チャンバ202内を所定の真空状態にする。これにより、液体通路6、ノズル4内から空気が排出される。
この状態で、圧力流体供給源204を用いて、シリンジ7を加圧して、貯留されている脱泡状態の液体9を液体通路6に向けて吐出させる。この結果、液体通路6、ノズル4の内部が液体で充填される。真空引き状態で液体を充填するので、中間通路部分10等においても、残留気泡の無い状態で液体が充填される。
このようにして液体充填状態が形成された後は、接続状態のまま、シリンジ7、液体通路6およびノズル4を真空チャンバ202から取り出して、微量液体ディスペンサ1のディスペンサ架台の側に戻す。
真空充填機構200を用いることにより、残留気泡に起因する微量液体の吐出不良等の弊害を確実に解消でき、精度良く微量液体をノズル4からワーク3の表面に流出させることができる。
1 微量液体ディスペンサ
2 ワーク台
3 ワーク
3a ワーク表面
4 ノズル
4a 先端口
4b 中心軸線
5 3軸機構
6 液体通路
6A 上流側通路部分
6B 下流側通路部分
7 シリンジ
7a 吐出口
8 ポンプ
9 粘性液体
10 中間通路部分(容量可変通路部分)
10a 上流端開口
10b 下流端開口
11 円筒通路
11a、11b 端板
11c 円筒状胴部
12 圧力室
13 加圧機構
14 制御部
15 操作・表示部
16 流量調整弁
20 微動ユニット
21 直動機構
22 観察光学系ユニット
23 支持ブロック
24 支持フレーム
25 背面板部分
26 天板部分
31 電動モータ
32 ボールねじ
33 ボールナット
34 垂直取付け板
35,36 通路管
37 フレキシブルチューブ
38 供給管
200 真空充填機構
201 機構架台
202 真空チャンバ
203 真空吸引源
204 圧力流体供給源
205 取付け板

Claims (16)

  1. 筒状のノズルの先端口から、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微量液体を流出させる微量液体ディスペンサであって、
    前記ノズルに液体を供給する液体通路と、
    前記液体通路の途中の部分に形成した内容積が増減するように変形可能な中間通路部分と、
    前記中間通路部分を内容積が減少するように変形させて、当該中間通路部分から前記液体通路の上流側および下流側の双方に液体を押出し、前記下流側に押し出された液体によって前記ノズルから微量液体を流出させる通路変形機構と、
    前記ノズル、前記中間通路部分が形成された部材、および前記液体通路における前記ノズルから前記中間通路部分までの間の下流側通路部分が形成された部材を、一体のユニットとして、前記ノズルの中心軸線の方向に移動させるユニット微動機構と、
    を有していることを特徴とする微量液体ディスペンサ。
  2. 前記液体通路における前記中間通路部分の上流端に接続されている上流側通路部分が形成された部材は、前記ユニット微動機構の移動方向に撓み可能である請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  3. 前記ユニット微動機構による前記ユニットの移動を制御して、前記ノズルの先端口と微量液滴の塗布対象のワーク表面との間のギャップを制御するギャップ制御部を有している請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  4. 前記ノズルの先端口から塗布対象のワークの表面部分に塗布される微量液体の流出状態を観察する観察光学系ユニットと、
    前記流出状態に基づき前記ユニット微動機構による前記ユニットの移動を制御する制御部と、
    を有している請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  5. 前記ユニット微動機構は、モータ、当該モータによって回転するボールねじ、および、当該ボールねじの回転に伴って当該ボールねじの軸線方向にスライドするボールナットを備えた直動機構であり、
    前記ユニットは、前記ボールナットに搭載されている請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  6. 前記液体通路から前記ノズルの先端口まで液体を充填した液体充填状態で、前記中間通路部分の内容積が減少するように当該中間通路部分を変形させた場合に、当該中間通路部分から前記下流側通路部分に押し出される液体量が、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微小量となるように、当該液体量と前記上流側に押し戻される液体量との比率が、1:100〜1:500に設定されている請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  7. 前記ノズルおよび前記下流側通路部分は、内部を流れる液体の圧力が変化しても内容積が変化しない通路部分である請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  8. 前記通路変形機構は、前記中間通路部分の外周を取り囲む密閉外周空間の内圧を変化させることにより、前記中間通路部分の内容積を増減させる請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  9. 前記ノズルは、その先端口の内径寸法が500μm以下の微小径ノズルである請求項1
    に記載の微量液体ディスペンサ。
  10. 前記液体は、粘度が1Pa・s〜100Pa・sの高粘度液材である請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  11. 前記ノズルの先端口から塗布対象のワークの表面部分に塗布される微量液体の流出状態および前記先端口と前記ワークの表面部分との間のギャップを観察する観察光学系ユニットと、
    前記観察光学系ユニットによって得られる前記流出状態および前記ギャップに基づき、前記ユニット微動機構による前記ユニットの移動を制御する制御部と、
    を有しており、
    前記ノズルおよび前記下流側通路部分は、内部を流れる液体の圧力が変化しても内容積が変化しない通路部分であり、
    前記液体通路における前記中間通路部分の上流端に接続されている上流側通路部分が形成された部材は、前記ノズルの中心軸線の方向に撓み可能であり、
    前記ノズルは、その先端口の内径寸法が500μm以下の微小径ノズルである
    請求項1に記載の微量液体ディスペンサ。
  12. 前記液体通路から前記ノズルの先端口まで液体を充填した液体充填状態で、前記中間通路部分の内容積が減少するように当該中間通路部分を変形させた場合に、当該中間通路部分から前記下流側通路部分に押し出される液体量が、ナノリットルオーダーからピコリットルオーダーの微小量となるように、当該液体量と前記上流側に押し戻される液体量との比率が、1:100〜1:500に設定されている請求項11に記載の微量液体ディスペンサ。
  13. 前記ユニット微動機構は、モータ、当該モータによって回転するボールねじ、および、当該ボールねじの回転に伴って当該ボールねじの軸線方向にスライドするボールナットを備えた直動機構であり、
    前記ユニットは、前記ボールナットに搭載されている請求項11に記載の微量液体ディスペンサ。
  14. 前記通路変形機構は、前記中間通路部分の外周を取り囲む密閉外周空間の内圧を変化させることにより、前記中間通路部分の内容積を増減させる請求項11に記載の微量液体ディスペンサ。
  15. 前記液体は、粘度が1Pa・s〜100Pa・sの高粘度液材である請求項11に記載の微量液体ディスペンサ。
  16. 前記液体を貯留する液体貯留部を備え、当該液体貯留部から前記液体通路を介して前記ノズルに前記液体を供給する液体供給部と、
    前記液体供給部、前記液体通路および前記ノズルが取り付けられているディスペンサ架台と、
    前記液体貯留部から前記液体通路を介して前記ノズルの先端口まで液体を充填した液体充填状態を形成するための真空充填機構と
    を有しており、
    前記真空充填機構は、
    前記ディスペンサ架台から取り外した前記液体貯留部、前記液体通路および前記ノズルを収納可能な真空チャンバと、
    前記真空チャンバに収納された前記液体貯留部から前記液体通路を介して前記ノズルに前記液体を供給するために、前記液体貯留部に圧力流体を供給する圧力流体供給部と
    を備えており、
    前記液体充填状態が形成された後の前記液体貯留部、前記液体通路および前記ノズルが、再び、前記ディスペンサ架台に取り付け可能である請求項1ないし15のうちのいずれか一つの項に記載の微量液体ディスペンサ。
JP2015097229A 2015-03-24 2015-05-12 微量液体ディスペンサ Active JP6185510B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015061715 2015-03-24
JP2015061715 2015-03-24

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016179464A JP2016179464A (ja) 2016-10-13
JP6185510B2 true JP6185510B2 (ja) 2017-08-23

Family

ID=57132390

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015097229A Active JP6185510B2 (ja) 2015-03-24 2015-05-12 微量液体ディスペンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6185510B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101914166B1 (ko) * 2018-04-03 2018-11-01 주식회사 팀즈 정밀토출 제어 디스펜서

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10337484B4 (de) * 2003-08-14 2005-05-25 Zengerle, Roland, Prof. Dr. Mikrodosiervorrichtung und Verfahren zur dosierten Abgabe von Flüssigkeiten
JP4824698B2 (ja) * 2005-11-30 2011-11-30 武蔵エンジニアリング株式会社 液体塗布装置のノズルクリアランス調整方法および液体塗布装置
JP2012024704A (ja) * 2010-07-23 2012-02-09 Hitachi High-Technologies Corp 液体塗布装置及び液体塗布方法
JP2012076030A (ja) * 2010-10-04 2012-04-19 Kanazawa Univ 中空磁歪振動子による液体供給装置
US10221060B2 (en) * 2014-05-20 2019-03-05 Engineering System Co., Ltd. Microvolume-liquid dispensing method and microvolume-liquid dispenser

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101914166B1 (ko) * 2018-04-03 2018-11-01 주식회사 팀즈 정밀토출 제어 디스펜서

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016179464A (ja) 2016-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2015178239A1 (ja) 微量液体流出方法および微量液体ディスペンサ
JP5802347B1 (ja) 微量液体滴下方法および微量液体ディスペンサ
KR102012303B1 (ko) 액체 재료의 토출 장치 및 토출 방법
US9440781B2 (en) Droplet discharge device and method
US10403501B2 (en) High-purity dispense system
JP2004283714A (ja) 液剤吐出ディスペンサ
JP7008338B2 (ja) 塗布装置および気泡除去方法
US8056827B2 (en) Jet dispenser comprising magnetostrictive actuator
Li et al. Design and fabrication of a PET/PTFE-based piezoelectric squeeze mode drop-on-demand inkjet printhead with interchangeable nozzle
US10712663B2 (en) High-purity dispense unit
JP6185510B2 (ja) 微量液体ディスペンサ
US10682664B2 (en) Microvolume-liquid application method and microvolume-liquid dispenser
US10354872B2 (en) High-precision dispense system with meniscus control
JP2011125779A (ja) 塗布方法および塗布装置
JP6285510B2 (ja) 液体材料の吐出装置および方法
TWI755001B (zh) 分配微量液體的設備
JP5256176B2 (ja) 基板へのナノ構造体の塗布方法及びその装置
JP2006095347A (ja) 液状材料塗布装置及び塗布方法
JP7008332B2 (ja) 塗布装置
JP6953963B2 (ja) 液体噴射装置
JPWO2020045469A1 (ja) 塗布装置
JP2019064037A (ja) 液体噴射装置
JP2007289806A (ja) 液状物吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170727

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6185510

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250