JP6184628B1 - 削孔方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボーリングマシンによる削孔の際に削孔ロッド(2)のバイブレーションを防止することができて、しかも、1台のボーリングマシンに一人のオペレータを配置しなくても施工可能な削孔方法の提供。【解決手段】 ボーリングマシン(1)による削孔時に削孔ロッド(2)がバイブレーションを生じない削孔ロッド(2)の送り速度の最大値を削孔ロッド(2)の送り速度のしきい値に設定する工程と、削孔ロッド(2)の送り速度が前記しきい値を超えない様に(岩盤を)削孔する削孔工程を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ボーリングマシンに削孔ロッドを使用する削孔方法に関する。
ボーリングマシンを用いる削孔においては、削孔ロッドの芯ズレにより孔壁に削孔ロッドが当たり振動する、いわゆる「バイブレーション」が生じることがある。係るバイブレーションが生じない様に、従来のボーリングマシンを用いる削孔では、1台のボーリングマシンに一人のオペレータが付きっきりで監視、操作していた。換言すれば、1台のボーリングマシンのみを監視、操作する専任オペレータを必要としていた。
また、削孔ロッドのバイブレーションが生じる可能性がある場合、専任オペレータであれば各種の手法を駆使して未然に削孔ロッドのバイブレーションを防止し、仮にバイブレーションが発生しても、直ちに適切に対処してバイブレーションによる不都合を最小限にすることができる。
そのため、従来技術では、1台のボーリングマシンを一人の専任オペレータが監視しつつボーリングを行い、削孔ロッドのバイブレーションの発生を未然に防止するべく作業を行っている。しかし、例えばダムの様に多数のボーリング孔を削孔する現場では、ボーリングマシンの台数と同数の専任オペレータが必要となり、施工コスト高騰の原因となっている。
また、近年は削孔時のトラブルに対応可能な一定水準以上の削孔技術を有する熟練オペレータの人員確保が難しく、専任オペレータの配置がさらに困難になっている。
その他の従来技術として、低い位置でロッドを駆動し、ロッドの継ぎ足し回数を減少させた監査廊用の掘削装置が提案されている(特許文献1参照)。
この従来技術(特許文献1)は有用な技術ではあるが、削孔ロッドのバイブレーションを防止する技術ではなく、ボーリングマシンの台数と同数の専任オペレータが必要となるという上述した問題を解消することはできない。
特開平6−173565号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、ボーリングマシンによる削孔の際に削孔ロッドのバイブレーションを防止することができて、しかも、1台のボーリングマシンに一人の専任オペレータを配置しなくても施工可能な削孔方法の提供を目的としている。
本発明によれば、ロッド(20)を繋ぎ合せて構成した削孔ロッド(2)と、削孔ロッド(2)を地中側に進行させる自動送り装置(3)を備えたボーリングマシンを用いて、当該ボーリングマシンの前記削孔ロッド(2)により岩盤(G)を削孔する削孔方法において、削孔時に、削孔ロッド(2)が削孔ロッド(2)の芯ズレにより孔壁に削孔ロッド(2)が当たり振動するバイブレーションを生じない削孔ロッド(2)の送り速度の最大値を削孔ロッド(2)の送り速度のしきい値に設定する工程(S1)と、前記削孔ロッド(2)の送り速度が決定されたしきい値を超えない様に、前記自動送り装置(3)で削孔ロッド(2)の送り速度を一定として岩盤(G)を削孔する削孔工程(S7)を有することを特徴としている。
本発明において、前記しきい値は、前記ボーリングマシン(1)による削孔時に削孔ロッド(2)の前記バイブレーションを生じない削孔ロッド(2)の送り速度の最大値のみならず、当該バイブレーションを生じる削孔ロッド(2)の送り速度の最小値であってもよい。また前記しきい値は、前記ボーリングマシン(1)による削孔時に削孔ロッド(2)の前記バイブレーションを生じない削孔ロッド(2)の送り速度の最大値と、当該バイブレーションを生じる削孔ロッド(2)の送り速度の最小値の間の数値を含む。そして、各種パラメータ(例えば岩盤の弾性波速度や、岩盤の割れ目の多さを表す指標RQD)から、数式を用いて前記しきい値を演算することも可能である。
本発明において、前記ロッド(20)1本当りの長さの違いにより前記しきい値を変化することができる。
また、前記削孔ロッド(2)の削孔方向側先端に取り付けられたコアバーレル(19)の長さの違いにより前記しきい値を変化することができる。
或いは、前記削孔ロッド(2)の先端の岩盤の性状により前記しきい値を決定することができる。
さらに、前記削孔ロッド(2)先端の深度により前記しきい値を変化することができる。
本発明において、前記しきい値は、削孔作業現場において事前調査を行い、当該事前調査で得られたデータにより、決定することができる。
事前調査とは、前記しきい値を求めるために事前に実施する試験施工である。試験施工を行う場所は、本施工での施工条件と類似した試験であることが要求され、本施工での削孔作業位置にできるだけ近傍で、かつ本施工での削孔作業位置の岩盤と同質の岩盤であることが望ましい。
当該事前調査では、削孔ロッド(2)の送り速度の違いや、1本当たりのロッド長やコアバーレル長の違い、先端ビット(18)の仕様(ビット形状・材質・硬度など)、削孔深度の違いなどに応じて変化する削孔ロッド(2)の前記バイブレーションの発生状況を把握し、本施工での削孔作業に反映させる最適な削孔ロッド(2)の送り速度を決定することができる。
削孔時に生じる削孔ロッド(2)の前記バイブレーションの発生要因には、ロッド接続部(21)の箇所数の多少、材質の違いによるロッド本体の剛性、使用頻度によるロッド消耗度合い、ロッド接続部(21)のネジ山加工精度や劣化程度なども挙げられる。事前調査では、これらの発生要因も考慮し、最適な削孔ロッド(2)の送り速度を決定することもできる。
本発明において、使用するロッド(20)の長さは(同一ボーリング孔内において)定尺化していることが望ましい。
また、複数本のボーリング孔を削孔する場合において、先行したボーリング孔から得られた前記しきい値を、後行のボーリング孔で削孔する時の前記削孔ロッド(2)の送り速度のしきい値に反映することもできる。
本発明において、前記しきい値は、複数の削孔作業現場における作業現場の岩盤の性状と削孔データ(削孔速度、ロッド仕様、ビット仕様、バイブレーションの有無)を収集、蓄積してデータベースを構築し、当該データベースから、作業現場の岩盤と同様な性状のデータを選択して決定することができる。
そして本発明において、削孔ロッド先端(コアバーレル19の先端ビット18)の岩盤の性状により前記しきい値を決定するのが好ましい。
或いは、削孔ロッド(2)先端の深度により前記しきい値が変化するのが好ましい。
ここで、前記削孔ロッド(2)の前記送り速度は、前記しきい値の0.6倍〜1.0倍の範囲に設定されるのが好ましい。そして、削孔ロッド(2)の送り速度は、しきい値の0.8倍に設定されることが好ましい。
また本発明において、硬い岩盤を削孔する場合には、前記削孔工程では前記削孔ロッド(2)の削孔方向側先端に取り付けるコアバーレル(19)としてダブルチューブコアバーレルを使用することが好ましい。ここで、本明細書において硬い岩盤とは、岩級区分がCM級(一部、風化または弱風化のCL級岩盤を含む)以上の硬度を有する岩盤を意味する。
本発明において、削孔中に削孔ロッド(2)の前記バイブレーションが生じた場合には、削孔ロッド(2)の送り速度を低下すると共に、削孔ロッド(2)の送り速度の前記しきい値も低下させるのが好ましい。
そして本発明では、一人のオペレータが複数台(例えば2〜3台)の前記ボーリングマシン(1)を操作することが好ましい。
本発明の削孔方法で用いられる削孔装置(100)は、長尺ロッド(20)を用いる前記ボーリングマシン(1)と、前記ボーリングマシン(1)の自動送り機構(3:削孔ロッド(2)の自動送り装置(3))を備え、前記自動送り機構(3)は削孔ロッド(2)の送り速度が設定されたしきい値(削孔ロッド2の前記バイブレーションが生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値)を超えない様に制御する機能を有することが好適である。
本発明は、例えばダムグラウトにおいてグラウトを注入するための削孔作業に適用することができる。
ここで、前記ボーリングマシンはロータリー式のコアドリルタイプのボーリングマシン、スピンドルタイプのボーリングマシンを用いることができる。
前記自動送り装置(3)は削孔ロッド(2)の送り速度を一定にする機能を有しているのが好ましい。
本発明において、削孔ロッド(2)の送り速度のしきい値(削孔ロッド(2)のバイブレーションが生じない削孔ロッド(2)の送り速度の最大値)を設定する工程と、削孔ロッド(2)の送り速度がしきい値を超えない様に(岩盤を)削孔する削孔工程を有しているので、削孔ロッド(2)のバイブレーションの発生が予防される。
また、削孔ロッド(2)の送り速度が削孔ロッド(2)のバイブレーションを生じない様な速度に設定される結果として、ジャミングやコア詰まりも抑制することが可能である。
そして本発明では削孔ロッド(2)の送り速度を一定にすることができるので、自動送り装置(3)を用いて自動ボーリングを行うことが容易である。
例えば自動送り装置(3)は、コアドリルタイプの自動ボーリングの場合、ロッド1本分の長さを1ストローク長とした削孔区間を、オペレータの人為的操作を行うことなく、自動送り装置(3)の機械制御により、1ストローク長分だけ自動で削孔する機能を有している。そして、1ストローク長分の削孔が完了した時点で自動停止する制御機能を併せ持っている。
シングルチューブコアバーレルで硬い岩盤を削孔する場合、対象岩盤に対して削孔ロッド先端を衝突させ僅かに引き上げて衝突させる、或いは短い間隔で断続的(こまめ)に回転を止める、などの作業を小刻みに繰り返し行う削孔技法(いわゆる「インチング」)が必要となる。シングルチューブコアバーレルで硬い岩盤を削孔する場合にインチングを行わずに削孔すると、削孔ロッド(2)にジャミングが生じやすくなり、削孔ロッド(2)の回転が停止して削孔作業の継続が困難になる。そのため、シングルチューブコアバーレルで硬い岩盤を削孔する場合には、一台のボーリングマシン(1)に一人の専任オペレータが必要となってしまう。
それに対し、本発明において、硬い岩盤を削孔する場合にダブルチューブコアバーレルを使用すれば、所定の削孔ロッド(2)の送り速度で削孔することにより、インチングを行わなくてもジャミングを発生させずに自動送り装置(3)で自動ボーリングを行うことが容易となる。
本発明において自動ボーリングを行うことにより、一人のオペレータが複数台のボーリングマシン(1)を同時に管理、操作することが可能である。そのため、オペレータの人材不足という問題が解消され、オペレータの作業内容が改善される。
これに加えて、自動ボーリングにより人がボーリングマシン(1)に直接触れて機械操作をする時間が少なくなるため、従来に比べて機械操作時の災害発生リスクを低下させることができる。
さらに削孔ロッド(2)のバイブレーションを生じさせずに削孔することで、ボーリング孔内の壁面をきれいな切削面で切り抜くことができるため、本発明によれば、岩盤内部に存在する亀裂を乱さずに削孔することができる。
例えば岩盤グラウト工事などの場合、岩盤部の亀裂にグラウトを注入し良質な基盤を構築することが要求されるが、削孔ロッド(2)のバイブレーションを生じたことで、削孔ロッド(2)のジャミングを誘発し岩盤の亀裂を切削粉で目詰まりさせてしまい注入効果を下げる場合がある。亀裂を乱さずに削孔することにより、岩盤内部に存在する亀裂に効果的にグラウトを注入することが可能となるため、注入効率が高まる。
また本発明によれば、バイブレーションを生じさせずに削孔することで、削孔時の孔曲りが起きにくくなるため、ボーリング孔の直進性が高まり、計画通りの場所に精度よくボーリング孔を設けることができる。さらに孔曲りにより生じる削孔ロッド(2)と孔壁(岩盤)との摩擦抵抗の発生を抑制できるため、高い削孔効率を発揮することができる。
そして副次的効果として、機械・ツールスの振動による疲労を緩和することができる。削孔ロッド(2)にバイブレーションが生じることは、ボーリングマシン(1)にも不要な振動を付加させることになり、機械・ツールスの疲労度合いを過度に速めてしまう要因になる。削孔ロッド(2)のバイブレーションを生じさせない本発明によれば、機械・ツールスの疲労を緩和して、長期に亘る使用を可能ならしめるという効果を奏する。
本発明の実施形態で用いられる削孔装置の説明図である。 図1の削孔装置における制御装置の機能ブロック図である。 図1、図2の削孔装置を用いた削孔の手順を示すフローチャートである。 しきい値を偏差させる手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態で用いられる削孔ロッドの説明図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図示の実施形態は、例えばダムグラウトにおいてグラウトを注入するために削孔作業に本発明を適用する場合を示している。ここで、ボーリングマシンはロータリー式のコアドリルタイプのボーリングマシン、スピンドルタイプのボーリングマシンが用いられる。図示の実施形態では、コアドリルタイプのボーリングマシン1が例示されている。
図1において、実施形態の削孔方法で用いられる削孔装置100は、ボーリングマシン1を有しており、ボーリングマシン1ではロッド20を用いており、支柱4を有している。
支柱4にはロッド20を地中側に進行させる機能を有する自動送り装置3(削孔ロッド自動送り装置)が設けられている。自動送り装置3は、図示しない駆動機構により、支柱4に沿って削孔方向(図1で上下方向)に移動可能に構成されている。
図5(A)において、全体を符号2で示すのはボーリングマシン1の削孔ロッドである。削孔ロッド2は、ロッド20を繋ぎ合わせて構成されており、削孔方向側(図5で左側)にコアバーレル19を有し、コアバーレル19の先端(図5では左方端部)に先端ビット18を有している。
ロッド20の各々については、図5(B)で示されている。
再び図1において、自動送り装置3は、後述する削孔速度制御信号発生ブロック16−6からの制御信号に基づいて、ロッド20の送り速度を一定に保持して、当該送り速度が
しきい値×0.6≦削孔ロッド2の送り速度≦しきい値 の範囲となる様に、
好ましくは、 削孔ロッド2の送り速度=しきい値×0.8 となる様に保持する機能を有している。ここで、しきい値は、削孔ロッド2のバイブレーションが生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値である。
また削孔速度制御信号発生ブロック16−6から削孔ロッド2の送り速度を低下する必要がある旨の信号が入力された場合には、削孔ロッド2の送り速度を所定速度だけ低下する機能を有している。
ボーリングマシン1の削孔ロッド2において、コアバーレル19とは反対側の端部(図1で上端)近傍は、自動送り装置3に取り付けられている。
実施形態で用いられるボーリングマシン1は、従来のボーリングマシンに比較してサイズが小さく、軽量である。そのため、実施形態で用いられるボーリングマシン1は搬送が容易であり、所望の施工現場に簡単に設置することができ、例えばダムの監査廊の様な狭い作業現場において使用することができる。
ボーリングマシン1によりボーリング作業を行うに際しては、自動送り装置3を駆動し、(自動送り装置3の)図示しない駆動機構により、削孔ロッド2を回転しつつ、削孔方向(図1で下方)に進行させる。その際の送り速度については後述する。
ボーリングマシン1によるボーリング作業においては、掘削したコアがコアチューブ内に残るため、オペレータが所定距離(所定深度)毎に削孔ロッド2を引き上げ、コアを回収(取り除く)する。それと共に、所定の削孔距離(深度)毎に削孔ロッド2を継ぎ足しながら、施工予定距離(予定深度)までボーリングを行う。
図1の実施形態では、ロッド20の切り継ぎを効率化するため、ロッド20を長尺化している。通常のコアドリルタイプのボーリングマシンでは、ロッド20の長さは50cmであるが、実施形態における長尺ロッド20の長さは例えば150cmである。
なお、スピンドルタイプのボーリングマシンの場合では、ロッド20の長さは通常150cmであるが、長尺ロッド20の長さは例えば300cmである。
図示の実施形態では、例えばダムの監査廊でボーリングを行うことを想定している。監査廊の高さ寸法は250cm程度であり、図示の実施形態におけるロッド20の長さは、そのロッド20を自動送り装置3で送るため機構(支柱4、底盤7、8等を含む)全体の高さ寸法が、施工現場の高さ寸法(例えば、監査廊の高さ寸法250cm程度)を超えない範囲で設定される。
ボーリングマシン1におけるロッド20の長さを長尺化するため、図1の実施形態では、支柱4も長尺化している。例えば、長さが150cmのロッド20の支柱4の長さは、185cmである。
ロッド20及び支柱4を長尺化したので、ロッド20切り継ぎ作業を効率化することができる。そして、上述したコア回収作業に費やされる時間を短縮することが可能である。
長尺の支柱4を確実に支えるため、支柱4の土台を構成する第1の底盤7と、設置面積が大きい第2の底盤8を設けている。第1の底盤7は複数(例えば4個)の固定手段7Aにより第2の底盤に固定される。そして、第2の底盤8における複数の所定箇所(例えば4隅、或いはそれに加えて何カ所か)にアンカー9を配置し、岩盤Gにより固定している。
第2の底盤8の設置面積は大きくしているため、長尺化した支柱4を確実に支えることができる。
それに加えて、補助支柱10を設け、補助支柱10の上端は取付部材11を介して支柱4の上端部近傍に固定され、且つ、下端は補助支柱用底盤13に固定され底盤13はアンカー14で岩盤Gに固定されている。これにより、長尺化したロッド20、支柱4は、より一層強固に支持される。
そして、長尺化された支柱4を有する削孔装置100は岩盤Gに強固に固定されるので、削孔装置100の支持力が強化され、削孔の推進力がより一層確保され、削孔ロッド2のバイブレーションやジャミングの可能性を低減することができる。
支柱4には、ボーリングマシン1の自動送り装置3(削孔ロッド自動送り装置)が削孔方向(図1で上下方向)に移動可能に取り付けられている。
補助支柱10には、削孔ロッド2を引き上げるためのワイヤ5を巻き上げる手動ウインチ6が設けられており、手動ウインチ6は操作ハンドル6Aを有している。
明確には図示されていないが、手動ウインチ6により巻き上げられるワイヤ5は削孔ロッド2の地上側端部に接続されている。
コア回収時には、手動ウインチ6の操作ハンドル6Aを操作してワイヤ5を巻き上げることにより、削孔ロッド2が地上側に引き上げられるのが促進される。削孔ロッド2の引上げ速度を増加して、コア回収の時間を短縮化するためである。
支柱4に取り付けられたボーリングマシン1の自動送り装置3は、施工現場の管理エリアに設置された制御装置16と情報信号ラインILにより接続されており、制御装置16により自動送り装置3を含めて削孔装置100は制御される。
制御装置16は、自動送り装置3による削孔ロッド2の送り速度がしきい値を超えない様に制御する機能を有している。
削孔ロッド2の送り速度のしきい値は、削孔ロッド2のバイブレーションが生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値である。
ボーリングマシン1の削孔速度が前記しきい値を超えない様に制御することにより、岩盤の硬さが不均一で且つ深度の異なる岩盤を削孔する場合において、削孔ロッド2のバイブレーションを起こすことなく削孔することが可能となる。そのため、オペレータが始終ボーリングマシン1近傍で監視する必要が無くなる。
ボーリングマシン1によりボーリングを行うに際しては、自動送り装置3を駆動し、削孔ロッド2を回転しつつ、削孔方向(図1で下方)に所定の送り速度(しきい値以下の送り速度)で削孔する。また、所定距離(所定深度)毎に削孔ロッド2を引き上げてコアを回収(取り除く)すると共に、削孔距離(深度)に応じてロッド20を継ぎ足しながら、施工予定距離(予定深度)まで削孔する。
発明者の実験によれば、削孔ロッド2の送り速度がしきい値以下であれば削孔ロッド2にバイブレーションが生じないことが確認されている。そのため、自動送り装置3にしきい値を入力することにより、オペレータが監視しない場合でも、ボーリングマシン1は削孔ロッド2のバイブレーションを起こすことなく、削孔することができる。
そして自動送り装置3にしきい値を入力することにより、オペレータが常時ボーリングマシン1の近傍に位置して監視、操作をする(いわゆる「付きっきり」の状態でいる)必要がなくなり、一人のオペレータが複数台(例えば2〜3台)のボーリングマシン1を同時に操作することが可能である。例えば、実施形態においては、一人のオペレータが3台のボーリングマシン1を操作している。
その結果、従来、一人のオペレータが1台のボーリングマシン1に配置されていた場合に比較して、オペレータ一人当りの施工量が増加し、施工効率が向上して、施工コスト(特に人件費)を低減することができる。以下において、従来技術と実施形態におけるオペレータ一人当りの施工量について、例示して比較する。
従来技術として、一人のオペレータが1台のボーリングマシンに配置され、ボーリングマシンの削孔径(φ)が46mmであり、重量が約800kgの場合を例示する。
発明者の実験によれば、削孔距離1m当りのボーリング時間は50分であった。その場合には、5m(いわゆる「1ステージ」)ボーリングするのに要した時間は、
50(分/m)×5m=250分=4時間10分
となる。
ボーリング孔間の移動、その度に行われるボーリングマシンの据付等による損失時間(ロス)を考慮して、「据付等ロス加算係数」を1.2と設定すれば、オペレータ一人当りの施工量(10時間のボーリング量)は、
10時間÷(250分×据付等加算係数1.2)×5m
=10時間÷5時間×5m
=10m
であり、従来技術では、オペレータのオペレータ一人当りの施工量は、10時間で10mであった。
一方、実施形態として、一人のオペレータが、削孔径(φ)46mmでボーリングマシン(重量約20kg)を3台同時に操作する場合について、例示する。
この場合には、発明者の実験では、1台のボーリングマシンで1m施工するのに60分かかった。したがって、1台のボーリングマシンで5m(いわゆる「1ステージ」)ボーリングするのに要した時間は
60分/m×5m×1.2=360分=6時間
となる。
上式における「1.2」という数値は、3台のボーリングマシンを同時に取り扱うことにより生じた損失時間(ロス)を考慮した「同時取扱加算係数」であり、例えば、1台のボーリングマシンについてロッド継ぎ足しやコアの回収を行っている間に、他のボーリングマシンの削孔ストロークが終了して、時間待ちをしなければならない様な時間的損失を見込んでいる。
上述した例(実施形態の場合)におけるオペレータ一人当りの施工量(10時間のボーリング量)は、3台のボーリングマシンを同時に取り扱っているため、3台合計で、
10時間÷(6時間×据付等加算係数1.2)×5m×3台
=10時間÷(432分≒7.5時間)×5m×3台
=20m
である。
すなわち、発明者の実験では、図示の実施形態におけるオペレータ一人当りの施工量(10時間のボーリング量)は20mであり、従来技術の場合(施工量10m)の約2倍となった。
次に、制御装置16について、図2を参照して説明する。
図2において、制御装置16は操作盤16A(図1では図示せず)を有しており、オペレータ(図示せず)は操作盤16Aを操作して、ボーリングマシン1の必要な操作を行う。オペレータが操作盤16Aに対して行った操作であって、自動送り装置3に関する操作に関する信号は、信号伝達ラインSL1を介して、操作信号として自動送り装置3に送られる。
自動送り装置3による削孔ロッド2の送り速度のしきい値(削孔ロッド2のバイブレーションを生じないで削孔をすることができる最高速度)については、信号伝達ラインSL2及びインターフェース16−2を介して、制御装置16内のしきい値設定ブロック16−2に送られる。
また、削孔中に削孔ロッド2のバイブレーションが生じた場合には、オペレータが操作盤16Aを操作して、削孔ロッド2にバイブレーションが生じた旨の信号を、信号伝達ラインSL3を介して、しきい値設定ブロック16−2へ送信する。
しきい値設定ブロック16−2は、操作盤16Aから入力される情報に基づいて、自動送り装置3による削孔ロッド2の送り速度のしきい値を決定する機能を有している。
例えば、しきい値以下の削孔ロッド2の送り速度でありながら削孔ロッド2のバイブレーションを生じた場合には、しきい値設定ブロック16−2は、削孔ロッド2のバイブレーションを生じた時点におけるしきい値よりも所定値だけ低速の削孔ロッド2の送り速度を、新たなしきい値として決定し、新たに決定されたしきい値を、信号伝達ラインSL4を介して比較ブロック16−3へ送信し、信号伝達ラインSL5を介して記憶ブロック16−4へ送信する機能を有している。
比較ブロック16−3は、しきい値設定ブロック16−2から送信されたしきい値と、ボーリングマシン1の削孔ロッド2の送り速度とを比較する機能を有している。ボーリングマシン1の削孔ロッド2の送り速度は、自動送り装置3から、信号伝達ラインSL6、インターフェース16−1を介して比較ブロック16−3へ送信される。
そして比較ブロック16−3は、ボーリングマシン1の削孔ロッド2の送り速度がしきい値を上回っている場合には、削孔ロッド2の送り速度を低下する必要がある旨の信号を、信号伝達ラインSLを介して、削孔速度制御信号発生ブロック16−6に送信する機能を有している。その場合(削孔ロッド2の送り速度を低下する必要がある旨の信号が送信された場合)、削孔速度制御信号発生ブロック16−6は、削孔ロッド2の送り速度を低下する制御信号を、信号伝達ラインSL8、インターフェース16−1を介して、自動送り装置3へ送信する。
削孔速度制御信号発生ブロック16−6は、削孔当初においては、
しきい値×0.6≦削孔ロッド2の送り速度≦しきい値 の範囲となる様に、好ましくは、 削孔ロッド2の送り速度=しきい値×0.8 となる様に、削孔ロッド2の送り速度の制御信号を自動送り装置3へ送信する機能を有している。それと共に、削孔ロッド2の送り速度が一定となる様に、制御信号を自動送り装置3へ送信する機能を有している。
また削孔速度制御信号発生ブロック16−6は、比較ブロック16−3から削孔ロッド2の送り速度を低下する必要がある旨の信号が入力された場合には、削孔ロッド2の送り速度を低下する制御信号を自動送り装置3へ送信する機能を有している。
記憶ブロック16−4は、削孔以前の段階における前記しきい値や、上述した所定値(削孔ロッド2のバイブレーションを生じた場合に、その時点におけるしきい値よりも低速の新たなしきい値を設定する際に、減速するべき値)等を記録する機能を有している。
後述するように、他の施工現場における削孔のデータを取得、蓄積して構成されたデータベースからしきい値を選択する場合には、機能ブロック16−4により当該データベースを構築することが可能である。記憶ブロック16−4がデータベースとしての機能を有する場合には、ボーリングマシン1の削孔当初の段階では、操作盤16Aからではなく、データベース(機能ブロック16−4)で選択されたしきい値が、情報伝達ラインSL9を介して比較ブロック16−3に送信される。
なお、制御装置16は図2で示す以外のブロックを有する(機能を発揮する)様に構成されているが、図2で示す以外の構成や機能については、従来技術と同様であり、図示及び説明は省略する。
次に、図1、図2で示す削孔装置100を用いた削孔について、主として図3を参照して説明する。
図3において、ステップS1において、自動送り装置3による削孔ロッド2の送り速度のしきい値(削孔ロッド2のバイブレーションが生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値)を決定する。しきい値を決定したら、ステップS2に進む。
ステップS2では、制御装置16の比較ブロック16−3により、削孔ロッド2の送り速度が決定されたしきい値よりも高速になっているか否かを判断する。上述した様に、削孔ロッド2の送り速度が決定されたしきい値よりも高速になっている場合には、削孔速度制御信号発生ブロック16−6から削孔ロッド2の送り速度を低下する旨の制御信号が、自動送り装置3に送られる。その結果、削孔ロッド2の送り速度はしきい値以下となる様に制御される。
ここで、ボーリングマシン1による削孔に先立って、削孔するべき岩盤の硬軟により、シングルチューブコアバーレルによる削孔とするべきか、ダブルチューブコアバーレルによる削孔とするべきかが判断される。硬い岩盤を削孔する場合には、ボーリングマシン1としては、コアバーレル19を上げ下げする作業(いわゆる「インチング」)が不要であり、自動ボーリングに適しているダブルチューブコアバーレルを選択するべきである。
そしてステップS3に進む。
ステップS3では、削孔ロッド2のバイブレーションが生じたか否かを判断する。削孔ロッド2のバイブレーションを生じたか否かは、当該ボーリングマシン1を管理するオペレータが判断する。ただし、削孔ロッド2のバイブレーションが発生したか否かについて、自動制御で判断することも可能である。
削孔ロッド2のバイブレーションが生じた場合(ステップS3が「Yes」)にはステップS4に進み、バイブレーションが生じていなければ(ステップS3が「No」)ステップS6に進む。
ステップS4(削孔ロッド2のバイブレーションが生じた場合)においては、設定されたしきい値では削孔ロッド2のバイブレーションが生じてしまうため、削孔ロッド2の送り速度を減速してバイブレーションを防止するべく、しきい値をより低速の数値に再設定する。
具体的には、現在のしきい値(削孔ロッド2のバイブレーションが生じたしきい値)よりも所定速度だけ低速な削孔ロッド2の送り速度を、新たにしきい値として設定する。ここで、所定値については、施工条件その他により、ケース・バイ・ケースで決定され、制御装置16の記憶ブロック16−4(図2)に記憶されている。新たに設定されたしきい値は、記憶ブロック16−4と比較ブロック16−3に送信される。そしてステップS2〜S4を繰り返す。
ステップS6(ステップS3が「No」)においては必要な場合にコア回収を行い、ステップS7に進む。
ステップS7では、所定の深度まで削孔が行われた否かを判断する。
所定深度まで削孔されていない場合(ステップS7が「No」)には、ステップS2以下の処理を繰り返す(ステップS7が「No」のループ)。
所定深度に到達していれば(ステップS7が「Yes」)ステップS8に進み、削孔作業を終了して、削孔ロッド2引上げ等を行う。
図3のステップS1でしきい値を決定するに際しては、例えば、以下における(1)〜(5)の態様が存在する。
(1) 削孔するべき現場において事前調査を行い、当該事前調査で得られたデータにより、しきい値を決定する。この場合、事前調査(試験施工)は、本施工での施工条件と類似した条件で行われる。
(2) 削孔ロッド2の送り速度の違いや、1本当たりのロッド長やコアバーレル長の違い、削孔深度の違いなどに応じて変化する削孔ロッド2のバイブレーションの発生状況を把握し、しきい値を決定した上で、本施工での削孔作業に反映させる最適な削孔ロッド2の送り速度を決定する。
(3) 削孔時に生じる削孔ロッド2のバイブレーションの発生要因、すなわちロッド接続部21の箇所数の多少、材質の違いによるロッド本体の剛性、使用頻度によるロッド消耗度合い、ロッド接続部21のネジ山加工精度や劣化程度なども考慮して事前調査を行い、しきい値を決定する。
(4) 複数本のボーリング孔を削孔する作業現場の場合に、先行するボーリング孔のボーリングマシン1による削孔において、先行する削孔作業の際に削孔ロッド2のバイブレーションを生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値を計測し、しきい値を決定する。そのしきい値に安全係数等を考慮した削孔ロッド2の送り速度を、後続の削孔作業に反映させる。
(5) 他の施工現場であって、削孔するべき現場における岩盤と同様な性状の岩盤の施工現場における削孔のデータを取得、蓄積して、(例えば、制御装置16内の記憶ブロック16−4に)データベースを構築する。そして、当該データベースから、しきい値を決定するべき削孔現場の岩盤と同様な性状の岩盤の現場における削孔データ(削孔ロッド2のバイブレーションを生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値等)を選択し、選択された削孔データから当該削孔現場におけるしきい値を決定する。
図示の実施形態は、上記(1)〜(5)の何れの態様でも適用可能である。
図示の実施形態における削孔において、前記しきい値は岩盤の性状により変化させることが好適である。図4を参照して、前記しきい値を変化させる一例における手順を説明する。
ボーリングマシン1で削孔している最中において、図4のステップS11では、削孔ロッド2の先端位置(コアバーレル19の先端ビット18で削孔している深さ方向位置)を決定する。そしてステップS12に進み、当該先端位置が所定位置に達したか否かを判断する。
ここで削孔に際しては、事前の調査ボーリングにより深さ方向の岩盤の状況は分かっている。そのため、削孔ロッド2の先端位置を特定することができれば、当該先端位置における岩盤の性状も分かる。ステップS12において、「所定位置」とは、岩盤の性状が変化する深さ方向の境界位置を意味している。
ステップS12で「所定位置」に達していると判断された場合(ステップS12が「Yes」)にはステップS13に進み、岩盤の性状が変化する深さまで掘削されたと判断して、削孔ロッド2の送り速度のしきい値を、削孔中の岩盤の性状に対応した数値に変化する。そしてステップS15に進む。
一方、ステップS12で「所定位置」に達していないと判断された場合(ステップS12が「No」)にはステップS14に進み、岩盤の性状が変化する深さには到達していないと判断して、削孔ロッド2の送り速度のしきい値を変化せず、同一の数値に保持してステップS15に進む。
ステップS15では、削孔が終了したか否かを判断し、削孔を続行する場合には(ステップS15が「No」)ステップS11以下のサイクルを繰り返す。
ここで、削孔中は前記しきい値を変化せず、削孔ロッド2の送り速度のしきい値を一定に保持して削孔することもできる。
図示の実施形態において、削孔工程の全てが自動制御である必要は無い。削孔工程の一部を人手による操作で実行しても良い。もちろん、削孔工程の全てを自動制御にすることも可能である。
図示の実施形態によれば、自動送り装置3により削孔ロッド)2の送り速度がしきい値を超えない様に制御しているので、岩盤の硬さが不均一で且つ深度の異なる岩盤を削孔する際にも、削孔ロッド2のバイブレーションが生じない。そのため、専任オペレータでなくても、削孔ロッド2のバイブレーションを起こすことなく削孔することが可能となる。
それと共に、ジャミングも抑制することができる。
図示の実施形態において、自動送り装置3により削孔ロッド2の送り速度がしきい値を超えない様に制御して削孔ロッド2のバイブレーションを防止することにより、オペレータが付きっきりでボーリングマシン1を監視、操作してする必要がなくなる。そのため、一人のオペレータが複数台(例えば2〜3台)のボーリングマシン1を操作することが可能となる。
その結果、オペレータ一人当りの施工量が大幅に増加し(約2倍)、作業効率が向上し、作業コスト(特に人件費)が節減される。
図示の実施形態では軽量で移動が容易なボーリングマシン1を用いるため、施工現場まで必要な機器を容易に搬送して設置することができる。そして、ダムの監査廊の様な狭い空間における作業に容易に使用することができる。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
例えば、図示の実施形態では、削孔ロッド2の送り速度のしきい値として、ボーリングマシン1による削孔時に削孔ロッド2のバイブレーションを生じない送り速度の最大値としているが、ボーリングマシン1による削孔時に削孔ロッド2のバイブレーションを生じる削孔ロッド2の送り速度の最小値を送り速度のしきい値に設定しても良い。また前記しきい値は、ボーリングマシン1による削孔時に削孔ロッド2のバイブレーションを生じない削孔ロッド2の送り速度の最大値と、削孔ロッド2のバイブレーションを生じる削孔ロッド2の送り速度の最小値の間の数値としても良い。さらに前記しきい値として、各種パラメータ(例えば岩盤の弾性波速度や、岩盤の割れ目の多さを表す指標RQD)から、数式を用いて演算して求めた値を採用することも可能である。
また、図示の実施形態では、ボーリングマシン1として、ロータリー式のコアドリルタイプのボーリングマシンが示されているが、スピンドルタイプのボーリングマシンを用いることも可能である。
1・・・ボーリングマシン
2・・・削孔ロッド
3・・・自動送り装置
4・・・支柱
5・・・ワイヤ
6・・・ウインチ
10・・・補助支柱
16・・・制御装置
17・・・カバー
18・・・先端ビット
19・・・コアバーレル
20・・・ロッド
21・・・ロッド接続部
100・・・削孔装置

Claims (10)

  1. ロッド(20)を繋ぎ合せて構成した削孔ロッド(2)と、削孔ロッド(2)を地中側に進行させる自動送り装置(3)を備えたボーリングマシンを用いて、当該ボーリングマシンの前記削孔ロッド(2)により岩盤(G)を削孔する削孔方法において、削孔時に、削孔ロッド(2)が削孔ロッド(2)の芯ズレにより孔壁に削孔ロッド(2)が当たり振動するバイブレーションを生じない削孔ロッド(2)の送り速度の最大値を削孔ロッド(2)の送り速度のしきい値に設定する工程(S1)と、前記削孔ロッド(2)の送り速度が決定されたしきい値を超えない様に、前記自動送り装置(3)で削孔ロッド(2)の送り速度を一定として岩盤(G)を削孔する削孔工程(S7)を有することを特徴とする削孔方法
  2. 前記ロッド(20)1本当りの長さの違いにより前記しきい値が変化する請求項1の削孔方法
  3. 前記削孔ロッド(2)の削孔方向側先端に取り付けられたコアバーレル(19)の長さの違いにより前記しきい値が変化する請求項1、2の何れかの削孔方法
  4. 前記削孔ロッド(2)の先端の岩盤の性状により前記しきい値を決定する請求項1〜3の何れか1項の削孔方法
  5. 前記削孔ロッド(2)先端の深度により前記しきい値が変化する請求項1〜4の何れか1項の削孔方法
  6. 前記しきい値は、削孔作業現場において事前調査を行い、当該事前調査で得られたデータにより決定する請求項1〜5の何れか1項の削孔方法
  7. 複数本のボーリング孔を削孔する場合において、先行したボーリング孔から得られた前記しきい値を、後行のボーリング孔で削孔する時の前記削孔ロッド(2)の送り速度のしきい値に反映させる工程を有する請求項1〜5の何れか1項の削孔方法
  8. 前記しきい値は、複数の削孔作業現場における作業現場の岩盤の性状と削孔データを収集、蓄積してデータベースを構築し、当該データベースから、作業現場の岩盤と同様な性状のデータを選択して決定する請求項1〜7の何れか1項の削孔方法
  9. 前記削孔ロッド(2)前記送り速度は、前記しきい値の0.6倍〜1.0倍の範囲に設定される請求項1〜8の何れか1項の削孔方法
  10. 硬い岩盤を削孔する場合には、前記削孔工程では前記削孔ロッド(2)の削孔方向側先端に取り付けるコアバーレル(19)としてダブルチューブコアバーレルを使用する請求項1〜の何れか1項の削孔方法
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