以下に図面を参照して、本発明にかかる無線通信システム、基地局、端末および処理方法の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1Aは、実施の形態1にかかる無線通信システムの一例を示す図である。図1Bは、図1Aに示した無線通信システムにおける信号の流れの一例を示す図である。図1A,図1Bに示すように、実施の形態1にかかる無線通信システム100は、第1基地局110と、第2基地局120と、端末130と、を含む。
端末130は、たとえば第2基地局120に接続し、第2基地局120からの無線信号を受信する。また、端末130は、第1基地局110におけるビームフォーミング(プリコーディング)によって受信特性に影響を受ける端末である。たとえば、第1基地局110は、端末130とは異なる端末に対する無線信号を送信し、端末130は、第1基地局110から送信される無線信号による干渉を受ける。または、第1基地局110は、第2基地局120と協調して、端末130を宛先とする無線信号を送信し、端末130は、第1基地局110および第2基地局120から送信される各無線信号を受信する。
<第1基地局>
第1基地局110は、送信部111と、切替部112と、通知部113と、を備える。送信部111は、プリコーディングした無線信号を送信する。送信部111が送信する無線信号は、たとえば第1基地局110に接続している端末を宛先とする無線信号である。送信部111によるプリコーディングの重みは、切替部112によって切り替えられる。
切替部112は、送信部111によるプリコーディングの重みの切替パターンを、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択する。そして、切替部112は、選択した切替パターンを通知部113へ通知する。パターン長が異なる複数の切替パターンは、たとえば、プリコーディングの重みを一定のパターンで繰り返し切り替える際の繰り返し周期が異なる各切替パターンである。一例としては、パターン長が異なる複数の切替パターンは、たとえば、プリコーディングの重みを一定のパターンで繰り返し切り替える際に、該パターンに含まれる重みの種類数が異なる各切替パターンである。
また、切替部112は、選択した切替パターンによって送信部111によるプリコーディングの重みを切り替える。たとえば、送信部111によるプリコーディングの重みは、複数のパラメータに応じて決定される重みである。この場合に、プリコーディングの重みの切替パターンは、重みを決定する複数のパラメータのうちの少なくとも一部を切り替えることにより重みを切り替える切替パターンである。また、切替部112の選択候補の複数の切替パターンは、複数のパラメータのうちの切替対象が異なる切替パターンである。
通知部113は、切替部112から通知された切替パターンを他の基地局(たとえば第2基地局120)へ通知する。これにより、通知部113は、たとえば第2基地局120に対して、切替部112によって選択された切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、第2基地局120に接続する端末(たとえば端末130)へ無線信号を送信させることができる。
<第2基地局>
第2基地局120は、取得部121と、割当部122と、送信部123と、を備える。取得部121は、第1基地局110から、第1基地局110において選択された切替パターンを示す情報を取得する。そして、取得部121は、取得した情報を割当部122へ出力する。
割当部122は、取得部121から出力された情報が示す切替パターンに基づいて、第2基地局120に接続する端末130に時間リソースを割り当てる。たとえば、割当部122は、第1基地局110におけるプリコーディングの重みが、端末130における受信特性が良好になる重みとなる時間リソースを切替パターンに基づいて特定し、特定した時間リソースを端末130に割り当てる。そして、割当部122は、第2基地局120に割り当てた時間リソースを送信部123へ通知する。
送信部123は、割当部122から通知された時間リソースを用いて端末130へ無線信号を送信する。
<端末>
端末130は、制御部131と、受信部132と、を備える。制御部131は、第2基地局120に接続する処理を行う。受信部132は、第1基地局110のプリコーディングの切替パターンに基づいて第2基地局120によって端末130に割り当てられた時間リソースにおいて、第2基地局120から送信された無線信号を受信する。
このように、実施の形態1によれば、第1基地局110のプリコーディングの重みの切替パターンを第1基地局110が選択して第2基地局120へ通知することができる。これにより、第2基地局120において、第1基地局110のビームフォーミングに応じて、端末130の受信特性が良好になる時間リソースの割り当てが可能になる。
したがって、たとえば第1基地局110と第2基地局120との間の通信に遅延があっても、第1基地局110のプリコーディングと第2基地局120のスケジューリングとの関係を、無線チャネルの時間変動に追従して調整することができる。このため、第2基地局120に接続した端末130における受信特性の向上を図ることができる。
また、第1基地局110のプリコーディングの重みを、パターン長(繰り返し周期)が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって切り替えることができる。これにより、アンテナ構成や無線環境等に応じて、プリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることが可能になる。このため、第2基地局120におけるスケジューリングの自由度が向上し、伝送効率の低下を抑えることができる。
<端末の移動速度に基づく切替パターンの選択>
たとえば、端末130は、端末130の移動速度を第1基地局110へ通知するようにしてもよい。この場合は、端末130は、たとえば第2基地局120を介して第1基地局110へ移動速度を通知することができる。移動速度は、たとえば、具体的な移動速度[m/秒]を示す数値であってもよいし、移動速度を段階的(たとえば「低速」および「高速」)に示す情報であってもよいし、停止中および移動中のいずれかを示す情報などであってもよい。
この場合に、第1基地局110の切替部112は、端末130から通知された端末130の移動速度に基づいて、プリコーディングの重みの切替パターンを選択する。これにより、第1基地局110は、第2基地局120に接続した端末130に移動速度に応じたパターン長の切替パターンを選択してビームフォーミングを行うことが可能になる。
たとえば、端末130の移動速度が比較的高い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みと、端末130における受信特性と、の関係の時間変動が大きい。このため、たとえば、端末130の移動速度が比較的高い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みを決定する複数のパラメータのうちの、端末130における受信特性に大きく影響を与えるパラメータが多くなる。
これに対して、切替部112は、端末130の移動速度が比較的高い場合に、複数の切替パターンのうちの比較的パターン長が長い切替パターンを選択することにより、より多くの種類の重みを切り替えながらビームフォーミングを行うことができる。このため、第2基地局120において、より受信特性が高くなるスケジューリングが可能になり、端末130における受信特性の低下を抑えることができる。
また、端末130の移動速度が比較的低い場合(停止も含む)は、第1基地局110のプリコーディングの重みと、端末130における受信特性と、の関係の時間変動が小さい。このため、たとえば、端末130の移動速度が比較的低い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みを決定する複数のパラメータのうちの、端末130における受信特性に大きく影響を与えるパラメータが少なくなる。
これに対して、切替部112は、端末130の移動速度が比較的低い場合に、複数の切替パターンのうちの比較的パターン長が短い切替パターンを選択する。これにより、プリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることができる。このため、第2基地局120における端末130に対するスケジューリングの自由度が向上し、端末130に対する伝送効率の低下を抑えることができる。
<第1基地局のアンテナ間隔に基づく切替パターンの選択>
たとえば、第1基地局110の切替部112は、送信部111が無線信号を送信する複数のアンテナの間隔に基づいて、プリコーディングの重みの切替パターンを選択してもよい。これにより、第1基地局110は、複数のアンテナの間隔に応じたパターン長の切替パターンを選択してビームフォーミングを行うことが可能になる。
たとえば、第1基地局110のアンテナの間隔が比較的広い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みと、端末130における受信特性と、の関係の時間変動が大きい。このため、たとえば、第1基地局110のアンテナの間隔が比較的広い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みを決定する複数のパラメータのうちの、端末130における受信特性に大きく影響を与えるパラメータが多くなる。
これに対して、切替部112は、第1基地局110のアンテナの間隔が比較的広い場合に、複数の切替パターンのうちの比較的パターン長が長い切替パターンを選択する。これにより、より多くの種類の重みを切り替えながらビームフォーミングを行うことができる。このため、第2基地局120において、より受信特性が高くなるスケジューリングが可能になり、端末130における受信特性の低下を抑えることができる。
また、第1基地局110のアンテナの間隔が比較的狭い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みと、端末130における受信特性と、の関係の時間変動が小さい。このため、たとえば、第1基地局110のアンテナの間隔が比較的狭い場合は、第1基地局110のプリコーディングの重みを決定する複数のパラメータのうちの、端末130における受信特性に大きく影響を与えるパラメータが少なくなる。
これに対して、切替部112は、第1基地局110のアンテナの間隔が比較的狭い場合に、複数の切替パターンのうちの比較的パターン長が短い切替パターンを選択する。これにより、プリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることができる。このため、第2基地局120におけるスケジューリングの自由度が向上し、端末130に対する伝送効率の低下を抑えることができる。
<プリコーディングの重みを決める複数のパラメータ>
上述のように、第1基地局110によるプリコーディングの重みは、たとえば複数のパラメータに応じて決定される重みである。この複数のパラメータは、第1基地局110からの無線信号に基づくチャネル推定結果に応じて端末130が選択して第2基地局120へ通知するパラメータとすることができる。この場合に、この複数のパラメータは、たとえば、端末130による通知の周期が異なる複数のパラメータを含むようにしてもよい。
また、第2基地局120は、第1基地局110から通知された切替パターンに基づいて、端末130から通知された複数のパラメータのうちの切替対象と異なるパラメータを第1基地局110へ通知してもよい。この場合に、第1基地局110は、第2基地局120から通知されたパラメータと、選択した切替パターンによって切り替える切替対象のパラメータと、に応じた重みによってプリコーディングを行うことができる。
また、この場合に、第2基地局120は、端末130から通知された複数のパラメータのうちの切替対象と異なるパラメータのみを第1基地局110へ通知し、複数のパラメータのうちの切替対象のパラメータについては通知しないようにしてもよい。これにより、第1基地局110と第2基地局120との間の通信量を低減することができる。
(実施の形態1にかかる無線通信システムの変形例)
図1Cは、実施の形態1にかかる無線通信システムの変形例を示す図である。図1Dは、図1Cに示した無線通信システムにおける信号の流れの一例を示す図である。図1C,図1Dにおいて、図1A,図1Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図1A,図1Bにおいては、プリコーディングの重みの切替パターンを第1基地局110が決定して第2基地局120へ通知する場合について説明した。これに対して、図1C,図1Dに示すように、プリコーディングの重みの切替パターンを第2基地局120が決定して第1基地局110へ通知してもよい。
<第1基地局>
たとえば、第1基地局110は、図1A,図1Bに示した通知部113に代えて取得部141を備える。取得部141は、第2基地局120から、第2基地局120において選択された切替パターンを示す情報を取得する。そして、取得部141は、取得した情報を切替部112へ出力する。切替部112は、取得部141から出力された情報が示す切替パターンによって送信部111によるプリコーディングの重みを切り替える。
<第2基地局>
第2基地局120は、図1A,図1Bに示した取得部121に代えて通知部151を備える。通知部151は、第1基地局110によるプリコーディングの重みの切替パターンを、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択する。そして、通知部151は、選択した切替パターンを示す情報を第1基地局110へ送信する。また、通知部151は、選択した切替パターンを割当部122へ通知する。割当部122は、通知部151から出力された情報が示す切替パターンに基づいて、第2基地局120に接続する端末に時間リソースを割り当てる。
このように、第1基地局110のプリコーディングの重みの切替パターンを第2基地局120が選択して第1基地局110へ通知してもよい。この場合も、図1A,図1Bに示した構成と同様に、第2基地局120に接続した端末130における受信特性の向上を図ることができる。また、第2基地局120におけるスケジューリングの自由度が向上し、伝送効率の低下を抑えることができる。
(実施の形態2)
(実施の形態2にかかる無線通信システム)
図2Aは、実施の形態2にかかる無線通信システムの一例を示す図である。図2Bは、図2Aに示した無線通信システムにおける信号の流れの一例を示す図である。図2A,図2Bに示すように、実施の形態2にかかる無線通信システム200は、第1UE201と、第1TP211と、第2TP212と、を含む。また、無線通信システム200は第2UE202を含んでもよい。
第1TP211および第2TP212のそれぞれは、無線通信を行うTP(Transmission Point:送信ポイント)である。第1TP211および第2TP212のそれぞれは、たとえばeNB(evolved Node B)である。セル221は、第1TP211のセル(通信範囲)である。セル222は、第2TP212のセル(通信範囲)である。
また、第1TP211および第2TP212は、たとえばX2インタフェースによって接続されている。第1TP211と第2TP212との間のX2インタフェースによる通信には、たとえば20[ms]程度の遅延が生じる。
第1UE201および第2UE202のそれぞれは、たとえば第1TP211および第2TP212との間で無線通信が可能なUE(User Equipment:ユーザ端末)である。図2A,図2Bに示す例では、第1UE201は、セル221に位置しており、第1TP211に接続している。第2UE202は、セル222に位置しており、第2TP212に接続している。
第1UE201は、セル221のチャネル推定結果に基づくPMI(Precoding Matrix Indicator:プリコード化マトリクス指標)を周期的に第1TP211へ報告する。第1UE201によるPMIの報告周期は、たとえば{2,5,10,16,20,32,40,64,80,128,160}[ms]の中から任意に設定可能である。第1UE201によるPMIの報告をオフにすることも可能である。
図1A,図1Bに示した無線通信システム100は、たとえば図2A,図2Bに示す無線通信システム200によって実現することができる。この場合に、図1A,図1Bに示した第1基地局110は、たとえば図2A,図2Bに示す第2TP212によって実現することができる。図1A,図1Bに示した第2基地局120は、たとえば図2A,図2Bに示す第1TP211によって実現することができる。図1A,図1Bに示した端末130は、たとえば図2A,図2Bに示す第1UE201によって実現することができる。
無線通信システム200においては、たとえば、第1TP211と第2TP212との間でビームフォーミング(BF:Beam Forming)レベルの協調を行う協調ビームフォーミング(CB:Coordinated Beamforming)が行われる。たとえば、第2TP212が、第1TP211と協調して、第1TP211に接続中の第1UE201の方向にヌル点を形成するようにビームフォーミング(プリコーディング)を行う。
このとき、第2TP212は、第2TP212のプリコーディングの重みを、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって切り替えるとともに、選択した切替パターンを第1TP211へ通知する。たとえば、第1TP211と第2TP212との間で切替パターンの候補が既知である場合は、第2TP212は、選択した切替パターンの識別情報(ID)を第1TP211へ送信することによって選択した切替パターンを第1TP211へ通知することができる。または、第2TP212は、選択した切替パターンを第1TP211へ直接通知してもよい。
これに対して、第1TP211は、第2TP212から通知された切替パターンに基づいて、第1UE201において第2TP212からの干渉が少なくなるサブフレームを第1UE201に割り当てる。たとえば、第1TP211は、第1UE201において第2TP212からの干渉が少なくなるPMIを第1UE201から取得する。
そして、第1TP211は、第2TP212におけるビームフォーミングが、第1UE201から取得したPMIに対応するビームフォーミングとなるサブフレームを第1UE201に割り当てる。PMIに対応するビームフォーミングには、たとえば、取得したPMIと同じPMIによるビームフォーミングや、取得したPMIに近い(たとえば最も近い)PMIによるビームフォーミングが含まれる。
これにより、たとえば第1TP211と第2TP212との間の通信に遅延があっても、第2TP212におけるビームフォーミングの状態に対して第1TP211におけるスケジューリングを追従させ、第1UE201における干渉を抑えることが可能になる。また、アンテナ構成や無線環境(たとえば第1UE201の移動状態)等に応じて、第2TP212におけるプリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることが可能になる。このため、第1TP211におけるスケジューリングの自由度が向上し、伝送効率の低下を抑えることができる。
また、複数の第1UE201が存在し、複数の第1UE201のそれぞれについて協調制御を行う場合に、第1TP211は、複数の第1UE201にそれぞれ異なる周波数リソースを割り当てる。そして、第2TP212は、複数の第1UE201のそれぞれについてプリコーディングの切替パターンを決定し、プリコーディングの切り替えを複数の第1UE201のそれぞれについて行う。
(実施の形態2にかかる無線通信システムの動作)
図3は、実施の形態2にかかる無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。図2A,図2Bに示した無線通信システム200においては、たとえば図3に示す動作が行われる。図3に示す例において、第1UE201は第1TP211に接続中であるとする。また、第2UE202は第2TP212に接続中であるとする。
まず、第1TP211および第2TP212が、DL(Down Link:ダウンリンク)参照信号を無線送信する(ステップS301)。ステップS301によるDL参照信号の無線送信は、たとえば第1TP211および第2TP212のそれぞれによって周期的に行われる。ステップS301によって無線送信されたDL参照信号は第1UE201によって受信される。
つぎに、第1UE201が、ステップS301によって無線送信されたDL参照信号に基づくセル受信レベルおよび移動速度を測定する(ステップS302)。セル受信レベルは、たとえば第1TP211および第2TP212のそれぞれについての第1UE201におけるDL参照信号の受信電力である。セル受信レベルは、たとえば第1TP211および第2TP212のそれぞれについてのRSRP(Reference Signal Received Power:基準信号受信電力)である。
移動速度は、DL参照信号の受信結果の時間変動に基づいて測定される第1UE201の移動速度である。ただし、移動速度は、厳密な移動速度ではなく、たとえば「低速」、「高速」などの段階的な速度であってもよい。
つぎに、第1UE201が、ステップS302によって測定した移動速度を示す移動速度情報およびRSRPを第1TP211へ通知する(ステップS303)。つぎに、第1TP211が、ステップS303によって通知されたRSRPに基づいて、自局と協調制御を行う協調TPを決定する(ステップS304)。図3に示す例では、第2TP212についてのRSRPが良好であり、ステップS304において第2TP212が協調TPとして決定されたとする。
つぎに、第1TP211が、ステップS304において協調TPとして決定した第2TP212へ、協調制御を申請する協調制御申請の送信と、ステップS303によって送信された移動速度情報の通知と、を行う(ステップS305)。
つぎに、第2TP212が、協調制御用RB(Resource Block:リソースブロック)の決定と、プリコーディングの切替パターンの決定と、を行う(ステップS306)。協調制御用RBは、第2TP212が第1TP211と協調制御して行う通信に用いる無線リソース(たとえば周波数リソース)である。協調制御用RBの決定は、たとえば第2TP212におけるスケジューリングの状況に基づいて行われる。
切替パターンは、第2TP212が協調制御用RBにおいて用いるプリコーディングの重みの切替のパターンである。切替パターンの決定は、たとえば、第2TP212のアンテナ構成(たとえばアンテナ間隔)と、ステップS305によって通知された移動速度情報と、に基づいて行われる。図3に示す例では、「パターン3」が切替パターンとして決定されたとする。
つぎに、第2TP212が、ステップS306によって決定した協調制御用RBを示す協調制御用RB情報と、ステップS306によって決定した切替パターンを示す切替パターンIDと、を第1TP211へ通知する(ステップS307)。
一方で、第1UE201が、第1TP211および第2TP212のCSI(Channel State Information:チャネル状態情報)を測定する(ステップS308)。CSIにはPMIが含まれる。つぎに、第1UE201が、ステップS308によって測定した第1TP211および第2TP212のCSIを第1TP211へ通知する(ステップS309)。
つぎに、第1TP211が、ステップS309によって通知されたCSIのうちの第2TP212のCSIを第2TP212へ通知する(ステップS310)。ここで、図3に示す例では、ステップS307において「パターン3」を示すIDが通知されている。そして、「パターン3」においては、αのみが切替対象となっている(たとえば図4G参照)。このため、第1TP211は、ステップS310において、第2TP212のCSIに含まれるPMIの要素であるW1,Y,αのうちのW1,Yのみを通知するようにしてもよい。
つぎに、第2TP212が、ステップS306によって決定したプリコーディングの切替パターンと、ステップS310によって通知されたCSIに含まれる第2TP212のPMIと、に基づくプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS311)。つぎに、第2TP212は、自セルにおける無線リソースを自セルのUE(たとえば第2UE202)に割り当てるスケジューリングを行う(ステップS312)。
つぎに、第2TP212が、ステップS311によって生成したプリコーディングマトリクスによってプリコーディングを行ったPDSCH(Physical Downlink Shared Channel:物理下りリンク共有チャネル)を、ステップS312のスケジューリングの結果に基づいて第2UE202へ送信する(ステップS313)。図3に示す例において、ステップS313は、第1UE201への干渉レベルが小さくなるプリコーディングが行われるサブフレームにおけるPDSCHの送信である。
一方、第1TP211が、ステップS309によって通知された第1TP211のCSIに含まれるPMIに基づくプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS314)。つぎに、第1TP211が、ステップS307によって通知された切替パターンに基づいて、第2TP212からの干渉が小さいサブフレームを第1UE201に割り当てるスケジューリングを行う(ステップS315)。図3に示す例では、第1TP211は、ステップS313が行われるサブフレームを第1UE201に割り当てる。
つぎに、第1TP211が、ステップS314によって生成したプリコーディングマトリクスによってプリコーディングを行ったPDSCHを、ステップS315のスケジューリングの結果に基づいて第1UE201へ送信する(ステップS316)。したがって、ステップS316によるPDSCHの送信は、ステップS313によるPDSCHの送信と同じサブフレームにおいて行われる。
これにより、第1TP211は、第1UE201への干渉レベルが小さくなるプリコーディングが第2TP212によって行われるサブフレームにおいて、第1UE201へPDSCHを送信することができる。
(ダブルコードブックによるプリコーディング)
図4A〜図4Cは、ダブルコードブックによるプリコーディングの一例を示す図である。LTEのRel−8(たとえばTS36.211 V8.9.0)において、2送信アンテナ、4送信アンテナ用のコードブックが仕様化された。また、LTEのRel−10(たとえばTS36.213 V10.11.0,R1−105011)において、8送信アンテナ用のコードブックが仕様化された。
特に8送信アンテナ用コードブックの仕様は、CSIのフィードバック量を削減するために2種類のコードブックを用いることから、ダブルコードブック(double codebook)またはデュアルコードブック(dual codebook)と呼ばれている。
また、LTEのRel−12においては、4送信アンテナ用の拡張コードブックの導入が検討されている。また、Rel−10の8Txダブルコードブックと同様の構成が想定されている。
このように、たとえばLTEのRel−10やRel−12において、プリコーディングに2種類のコードブックを用いるダブルコードブック(デュアルコードブック)が検討されている。第2TP212のプリコーディングには、たとえばダブルコードブックによるプリコーディングを適用することができる。
図4Aのアンテナアレイ401は、交差偏波(cross polarized)アンテナアレイの一例を示している。アンテナアレイ401のそれぞれのアンテナは、極性の異なる2個のULA(Uniform Linear Array)アンテナにより構成される。
アンテナセット411は、アンテナアレイ401の各アンテナにおける−45°方向の各ULAである。アンテナセット412は、アンテナアレイ401の各アンテナにおける+45°方向の各ULAである。
ビームグリッド421は、アンテナセット411における各コードブックに対応するビームのグリッドである。ビームグリッド422は、アンテナセット412における各コードブックに対応するビームのグリッドである。
ダブルコードブックにおいては、ULA内の指向性ビームと、ULA間の位相調整の制御と、を分担する2種類のコードブックの導入により、制御情報オーバーヘッドの削減を図ることができる。たとえば、第2TP212におけるプリコーディングのコードブックWは、たとえば下記(1)式によって示すように、W1とW2の階層構造となっている。
W1は、ULA用の複数のDFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)ビーム(b)の候補を要素として含む、ワイドバンドで共通のプリコーディングマトリクスである。ビームグリッド421,422のそれぞれは、たとえばW1によって調整される。
W2は、W1におけるDFTビームを選択するセレクションベクトル(Y)と、ULA間の位相調整を行う位相調整係数(α)と、を要素として含む、サブバンドおよびレイヤごとのプリコーディングマトリクスである。ビームグリッド421,422の各ビームの間の位相差は、たとえばW2によって調整される。
W1およびW2は、たとえば、第1UE201から第1TP211に通知するPMIの要素であって、それぞれ通知周期が異なる要素である。
図4Bに示すビームグリッド431は、W1によって選択される各ビームのグリッドの一例を示す図である。図4Bに示す例では、ビームグリッド431は、Index#0〜#15に対応するビームグリッドを示している。図4Cに示すビームグリッド432は、たとえばW1によってIndex#1が選択された場合において、W2によって選択される各ビームのグリッドの一例を示す図である。
図4A〜図4Cに示したダブルコードブックにおいて、第2TP212のプリコーディングの重みの要素であるW1,Y,αの最適値の時間変動は、装置構成や環境によって互いに異なる。
まず、交差偏波アンテナを構成するULA用の複数ビームを含むプリコーディングマトリクスであるW1について説明する。第2TP212の送信アンテナの間隔が狭い場合は、各送信アンテナのフェージング相関が高いため、W1の最適値は主に第1UE201の位置に依存し、W1の最適値の時間変動が小さい。一方、第2TP212の送信アンテナの間隔が広い場合は、各送信アンテナのフェージング相関が低いため、W1の最適値は主にフェージング変動に依存し、W1の最適値の時間変動が大きい。
つぎに、W1が示す複数のビームからいずれかのビームを選択し、ULA間の位相調整を行うプリコーディングマトリクスであるW2の一要素であるセレクションベクトルYについて説明する。第2TP212の送信アンテナの間隔が狭い場合は、各送信アンテナのフェージング相関が高いため、W2の最適値は主に第1UE201の位置に依存し、W2の最適値の時間変動が小さい。一方、第2TP212の送信アンテナの間隔が広い場合は、各送信アンテナのフェージング相関が低いため、W2の最適値は主にフェージング変動に依存し、W2の最適値の時間変動が大きい。
つぎに、W2の一要素である位相調整係数αについて説明する。それぞれ極性が異なるULA間のフェージング相関は無相関なので、αの最適値はフェージング変動に依存し、αの最適値の時間変動は大きい。
図4Dは、8送信アンテナ用のプリコーディングコードブックの一例を示す図である。たとえば、LTEのRel−10においては、8送信アンテナ用のプリコーディングコードブックの仕様が規定されている。このプリコーディングコードブックは、LTEのTS36.213 v10.11.0(7.2.4)において、空間多重数(rank)ごとに定義される。また、ファーストPMI(i1={0,…,15})およびセカンドPMI(i2={0,…,15})に応じて、図4Dのテーブル440に示すrank1用のプリコーディングコードブックW(1) m,nが定義される。
たとえば、典型的なCoMPのCB方式では、UEに対して鋭いヌル指向性を形成する目的で、協調セルにおいてrank1のプリコーディングが適用される。上述したプリコーディングコードブックは、たとえば下記(2)式のように表すこともできる。下記(2)式において、eiは(i+1)番目の要素のみが1で、残りの要素が0であるセレクションベクトルである。
(切替パターンの候補)
図4E〜図4Gは、切替パターンの候補の一例を示す図である。図4E〜図4Gに示す切替パターン451〜453は、それぞれ第2TP212のプリコーディングの重み係数の切替パターンであるパターン1〜3を示している。
切替パターン451(パターン1)は、第2TP212のプリコーディング要素W1,W2(Y,α)をサブフレームごとに切り替える切替パターンである。したがって、切替パターン451は、16×16=256通りのプリコーディング要素の繰り返しを示す。
切替パターン452(パターン2)は、第2TP212のプリコーディング要素Y,αをサブフレームごとに切り替える切替パターンである。したがって、切替パターン452は、4×4=16通りのプリコーディング要素の繰り返しを示す。
切替パターン453(パターン3)は、第2TP212のプリコーディング要素αをサブフレームごとに切り替える切替パターンである。したがって、切替パターン453は、4通りのプリコーディング要素の繰り返しを示す。
たとえば、第1TP211および第2TP212は、切替パターン451〜453(切替パターン1〜3)を切替パターンの候補として共有している。そして、第1TP211は、切替パターン451〜453の中からいずれかの切替パターンを選択し、選択した切替パターンを示す切替パターンIDを第2TP212へ通知する。
(実施の形態2にかかる第1TP)
図5Aは、実施の形態2にかかる第1TP(接続セル)の一例を示す図である。図5Bは、図5Aに示した第1TP(接続セル)における信号の流れの一例を示す図である。図5A,図5Bに示すように、第1TP211は、受信アンテナ501と、受信RF部502と、上り制御信号復調部503と、協調TP決定部504と、有線I/F部505と、切替パターンメモリ506と、を備える。
また、第1TP211は、プリコーディングマトリクス照合部507と、ユーザスケジューラ508と、データ信号生成部509と、プリコーディングコードブックメモリ510と、を備える。また、第1TP211は、プリコーディングマトリクス生成部511と、プリコーディング部512と、参照信号生成部513と、物理チャネル多重部514と、送信RF部515と、送信アンテナ516と、を備える。
受信アンテナ501は、無線送信された上り信号(上り受信信号)を受信し、受信した信号を受信RF部502へ出力する。受信RF部502は、受信アンテナ501から出力された信号の受信RF処理を行う。受信RF処理には、たとえばRF(Radio Frequency:高周波)帯からベースバンド帯への周波数変換が含まれる。受信RF部502は、受信RF処理によって得られた信号を上り制御信号復調部503へ出力する。
上り制御信号復調部503は、受信RF部502から出力された信号に含まれる上り制御信号の復調を行う。上り制御信号復調部503は、復調によって得られた信号に含まれるUE(たとえば第1UE201)からのRSRPを協調TP決定部504へ出力する。また、上り制御信号復調部503は、復調によって得られた信号に含まれる、UE(たとえば第1UE201)の移動速度を示す移動速度情報を有線I/F部505へ出力する。
また、上り制御信号復調部503は、復調によって得られた信号に含まれるPMIを有線I/F部505、プリコーディングマトリクス照合部507およびプリコーディングマトリクス生成部511へ出力する。たとえば、上り制御信号復調部503は、第2TP212(周辺セル)のPMIの要素であるW1,Y,αのうちの非切替対象の要素のみを有線I/F部505へ出力してもよい。また、上り制御信号復調部503は、第2TP212(周辺セル)のPMIの要素であるW1,Y,αのうちの切替対象の要素のみをプリコーディングマトリクス照合部507へ出力してもよい。
また、上り制御信号復調部503は、第1TP211(自セル)のPMIをプリコーディングマトリクス生成部511へ出力する。第2TP212(周辺セル)のPMIのうちの切替対象および非切替対象の要素は、たとえば切替パターンメモリ506に記憶された第2TP212の切替パターンに基づいて判断することができる。
協調TP決定部504は、上り制御信号復調部503から出力されたRSRPに基づいて、自セルと協調通信を行う協調TPを決定する。図5A,図5Bに示す例では、協調TP決定部504は、第2TP212を協調TPとして決定する。協調TP決定部504は、協調TPとして決定した第2TP212に対して協調制御を申請する協調制御申請を有線I/F部505へ出力する。
有線I/F部505は、第2TP212との間で有線通信を行う有線通信インタフェース(たとえばX2インタフェース)である。たとえば、有線I/F部505は、上り制御信号復調部503から出力された移動速度情報およびPMIを第2TP212へ送信する。また、有線I/F部505は、協調TP決定部504から出力された協調制御申請を第2TP212へ送信する。
また、有線I/F部505は、第2TP212から送信された第2TP212(周辺セル)のプリコーディングの重みの切替パターンを示す切替パターンIDを受信し、受信した切替パターンIDを切替パターンメモリ506へ出力する。また、有線I/F部505は、第2TP212から送信された協調制御用RB情報を受信し、受信した協調制御用RB情報をユーザスケジューラ508へ出力する。
切替パターンメモリ506は、有線I/F部505から出力された第2TP212(周辺セル)の切替パターンIDを記憶する。
プリコーディングマトリクス照合部507は、切替パターンメモリ506に記憶された第2TP212の切替パターンIDが示す切替パターンに基づいて、各サブフレームにおける第2TP212のプリコーディングの重みを示すPMI(要素)を導出する。また、プリコーディングマトリクス照合部507は、導出した各サブフレームにおけるPMIと、上り制御信号復調部503から出力された第2TP212のPMI(UEからの報告値)と、を照合する。
そして、プリコーディングマトリクス照合部507は、各サブフレームのうちの照合した各PMIが一致したサブフレームを照合結果としてユーザスケジューラ508へ通知する。これにより、第2TP212におけるビームフォーミング(プリコーディング)が、第1UE201によって要求されているPMIに基づくビームフォーミングとなるサブフレームをユーザスケジューラ508へ通知することができる。ただし、プリコーディングマトリクス照合部507が通知するサブフレームは、照合した各PMIが一致したサブフレームに限らない。たとえば、プリコーディングマトリクス照合部507が通知するサブフレームは、照合した各PMIの差が最も小さくなるサブフレームや、照合した各PMIの差が所定値以下の差であるサブフレームなどであってもよい。
ユーザスケジューラ508は、プリコーディングマトリクス照合部507から通知された照合結果に基づいて、有線I/F部505から出力された協調制御用RB情報が示すリソースブロックを協調通信に割り当てるスケジューリングを行う。そして、ユーザスケジューラ508は、スケジューリングの結果をデータ信号生成部509へ出力する。
たとえば、ユーザスケジューラ508は、協調制御用RB情報が示すリソースブロックのうちの、プリコーディングマトリクス照合部507から照合結果として通知されたサブフレームを第1UE201に割り当てる。これにより、第2TP212におけるビームフォーミングが、第1UE201によって要求されているPMIに基づくビームフォーミングとなるサブフレームを第1UE201に割り当てることができる。
データ信号生成部509は、ユーザスケジューラ508から出力されたスケジューリングの結果に基づいて、UE(たとえば第1UE201)へ送信するデータ信号を生成し、生成したデータ信号をプリコーディング部512へ出力する。
プリコーディングコードブックメモリ510は、第1TP211が行うプリコーディングの重みの組み合わせを示すコードブックを記憶する。
プリコーディングマトリクス生成部511は、プリコーディング部512におけるプリコーディングに用いるプリコーディングマトリクスを生成し、生成したプリコーディングマトリクスをプリコーディング部512へ出力する。プリコーディングマトリクス生成部511におけるプリコーディングマトリクスの生成は、たとえば、上り制御信号復調部503から出力された自セルのPMIと、プリコーディングコードブックメモリ510に記憶されたコードブックと、に基づいて行われる。
プリコーディング部512は、プリコーディングマトリクス生成部511から出力されたプリコーディングマトリクスに基づいて、データ信号生成部509から出力されたデータ信号のプリコーディングを行う。そして、プリコーディング部512は、プリコーディングを行ったデータ信号を物理チャネル多重部514へ出力する。
参照信号生成部513は、下りの参照信号(RS:Reference Signal)を生成し、生成した参照信号を物理チャネル多重部514へ出力する。参照信号生成部513によって出力された参照信号は、たとえば図3に示したDL参照信号となる。
物理チャネル多重部514は、物理チャネルの処理により、プリコーディング部512から出力されたデータ信号と、参照信号生成部513から出力された参照信号と、を多重化する。そして、物理チャネル多重部514は、多重化により得られた信号(多重化信号)を送信RF部515へ出力する。
送信RF部515は、物理チャネル多重部514から出力された信号の送信RF処理を行う。送信RF処理には、たとえば、ベースバンド帯からRF帯への周波数変換が含まれる。送信RF部515は、送信RF処理を行った信号を送信アンテナ516へ出力する。送信アンテナ516は、送信RF部515から出力された信号(下り送信信号)を無線送信する。
図1A,図1Bに示した取得部121は、たとえば有線I/F部505によって実現することができる。図1A,図1Bに示した割当部122は、たとえばプリコーディングマトリクス照合部507およびユーザスケジューラ508によって実現することができる。図1A,図1Bに示した送信部123は、たとえば送信RF部515および送信アンテナ516によって実現することができる。
図5Cは、第1TPのハードウェア構成の一例を示す図である。図5A,図5Bに示した第1TP211は、たとえば図5Cに示す通信装置530によって実現することができる。通信装置530は、CPU531と、メモリ532と、無線通信インタフェース533と、有線通信インタフェース534と、を備える。CPU531、メモリ532、無線通信インタフェース533および有線通信インタフェース534は、バス539によって接続される。
CPU531(Central Processing Unit)は、通信装置530の全体の制御を司る。メモリ532には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAM(Random Access Memory)である。メインメモリは、CPU531のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、光ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置530を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU531によって実行される。
無線通信インタフェース533は、無線によって通信装置530の外部(たとえば第1UE201)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース533は、CPU531によって制御される。
有線通信インタフェース534は、有線によって通信装置530の外部(たとえば第2TP212や上位装置)との間で通信を行う通信インタフェースである。有線通信インタフェース534は、CPU531によって制御される。
図5A,図5Bに示した受信アンテナ501、受信RF部502、上り制御信号復調部503、送信RF部515および送信アンテナ516は、たとえば無線通信インタフェース533によって実現することができる。図5A,図5Bに示した有線I/F部505は、たとえば有線通信インタフェース534によって実現することができる。図5A,図5Bに示した切替パターンメモリ506およびプリコーディングコードブックメモリ510は、たとえばメモリ532によって実現することができる。
図5A,図5Bに示した上り制御信号復調部503、協調TP決定部504、プリコーディングマトリクス照合部507、ユーザスケジューラ508およびデータ信号生成部509は、たとえばCPU531によって実現することができる。図5A,図5Bに示したプリコーディングマトリクス生成部511、プリコーディング部512、参照信号生成部513および物理チャネル多重部514は、たとえばCPU531によって実現することができる。
(実施の形態2にかかる第2TP)
図6Aは、実施の形態2にかかる第2TP(協調セル)の一例を示す図である。図6Bは、図6Aに示した第2TP(協調セル)における信号の流れの一例を示す図である。図6A,図6Bに示すように、第2TP212は、有線I/F部601と、協調制御リソース決定部602と、切替パターン決定部603と、を備える。
また、第2TP212は、切替パターンメモリ604と、ユーザスケジューラ605と、データ信号生成部606と、プリコーディングコードブックメモリ607と、プリコーディングマトリクス生成部608と、プリコーディング部609と、を備える。また、第2TP212は、参照信号生成部610と、物理チャネル多重部611と、送信RF部612と、送信アンテナ613と、を備える。
有線I/F部601は、第1TP211との間で有線通信を行う有線通信インタフェース(たとえばX2インタフェース)である。たとえば、有線I/F部601は、第1TP211から送信された協調制御申請を協調制御リソース決定部602へ出力する。また、有線I/F部601は、第1TP211から送信された移動速度情報を切替パターン決定部603へ出力する。また、有線I/F部601は、第1TP211から送信された第2TP212(自セル)の非切替対象のPMIをプリコーディングマトリクス生成部608へ出力する。
また、有線I/F部601は、協調制御リソース決定部602から出力された協調制御用RB情報を第1TP211へ送信する。また、有線I/F部601は、切替パターン決定部603から出力された切替パターンIDを第1TP211へ送信する。
協調制御リソース決定部602は、有線I/F部601から出力された第1TP211からの協調制御申請に基づいて、第1TP211との協調制御に用いる無線リソースを決定する。たとえば、協調制御リソース決定部602は、第1TP211との協調制御に使用可能な無線リソースをユーザスケジューラ605から取得し、取得した無線リソースに基づいて第1TP211との協調制御に用いる無線リソースを決定する。協調制御リソース決定部602は、決定した無線リソースを示す協調制御用RB情報を有線I/F部601へ出力する。また、協調制御リソース決定部602は、決定した無線リソースをユーザスケジューラ605へ通知する。
切替パターン決定部603は、有線I/F部601から出力された移動速度情報に基づいて、第2TP212におけるプリコーディングの重みの切替パターンを決定する。また、切替パターン決定部603は、第2TP212が無線信号を送信する複数のアンテナ(送信アンテナ613)の間隔に基づいて、第2TP212におけるプリコーディングの重みの切替パターンを決定してもよい。複数のアンテナ(送信アンテナ613)の間隔は、たとえば第2TP212のメモリに記憶されている。切替パターン決定部603は、決定した切替パターンを示す切替パターンIDを有線I/F部601および切替パターンメモリ604へ出力する。
切替パターンメモリ604は、切替パターン決定部603から出力された切替パターンIDを記憶する。
ユーザスケジューラ605は、協調制御リソース決定部602から通知された無線リソースを協調通信に割り当てるスケジューリングを行う。そして、ユーザスケジューラ605は、スケジューリングの結果をデータ信号生成部606へ出力する。
データ信号生成部606は、ユーザスケジューラ605から出力されたスケジューリングの結果に基づいて、UE(たとえば第2UE202)へ送信するデータ信号を生成し、生成したデータ信号をプリコーディング部609へ出力する。
プリコーディングコードブックメモリ607は、第2TP212が行うプリコーディングの重みの組み合わせを示すコードブックを記憶する。
プリコーディングマトリクス生成部608は、プリコーディング部609におけるプリコーディングに用いるプリコーディングマトリクスを生成し、生成したプリコーディングマトリクスをプリコーディング部609へ出力する。協調通信に関するプリコーディングマトリクスの生成は、たとえば、有線I/F部601から出力された非切替対象のPMIと、切替パターンメモリ604に記憶された切替パターンIDに基づく切替対象のPMIと、に基づいて行われる。プリコーディングコードブックメモリ607に記憶されたコードブックと、協調通信以外の通信に関するプリコーディングマトリクスの生成は、たとえば、プリコーディングコードブックメモリ607に記憶されたコードブックに基づいて行われる。
プリコーディング部609は、プリコーディングマトリクス生成部608から出力されたプリコーディングマトリクスに基づいて、データ信号生成部606から出力されたデータ信号のプリコーディングを行う。そして、プリコーディング部609は、プリコーディングを行ったデータ信号を物理チャネル多重部611へ出力する。
参照信号生成部610は、下りの参照信号(RS)を生成し、生成した参照信号を物理チャネル多重部611へ出力する。参照信号生成部610によって出力された参照信号は、たとえば図3に示したDL参照信号となる。
物理チャネル多重部611は、物理チャネルの処理により、プリコーディング部609から出力されたデータ信号と、参照信号生成部610から出力された参照信号と、を多重化する。そして、物理チャネル多重部611は、多重化により得られた信号(多重化信号)を送信RF部612へ出力する。
送信RF部612は、物理チャネル多重部611から出力された信号の送信RF処理を行う。送信RF処理には、たとえば、ベースバンド帯からRF帯への周波数変換が含まれる。送信RF部612は、送信RF処理を行った信号を送信アンテナ613へ出力する。送信アンテナ613は、送信RF部612から出力された信号(下り送信信号)を無線送信する複数のアンテナである。
図1A,図1Bに示した送信部111は、たとえば送信RF部612および送信アンテナ613によって実現することができる。図1A,図1Bに示した切替部112は、たとえば切替パターン決定部603、切替パターンメモリ604およびプリコーディングマトリクス生成部608によって実現することができる。図1A,図1Bに示した通知部113は、たとえば有線I/F部601によって実現することができる。
第2TP212のハードウェア構成については、第1TP211のハードウェア構成と同様である。たとえば、第2TP212は、図5Cに示した通信装置530によって実現することができる。この場合に、図6A,図6Bに示した物理チャネル多重部611、送信RF部612および送信アンテナ613は、たとえば図5Cに示した無線通信インタフェース533によって実現することができる。
図6A,図6Bに示した有線I/F部601は、たとえば図5Cに示した有線通信インタフェース534によって実現することができる。図6A,図6Bに示した切替パターンメモリ604およびプリコーディングコードブックメモリ607は、たとえば図5Cに示したメモリ532によって実現することができる。
図6A,図6Bに示した協調制御リソース決定部602、切替パターン決定部603、ユーザスケジューラ605およびデータ信号生成部606は、たとえば図5Cに示したCPU531によって実現することができる。また、図6A,図6Bに示したプリコーディングマトリクス生成部608、プリコーディング部609、参照信号生成部610は、たとえば図5Cに示したCPU531によって実現することができる。
(第1UE)
図7Aは、第1UEの一例を示す図である。図7Bは、図7Aに示した第1UEにおける信号の流れの一例を示す図である。図7A,図7Bに示すように、第1UE201は、受信アンテナ701と、受信RF部702と、データ信号復調部703と、チャネル推定部704と、を備える。また、第1UE201は、RSRP算出部705と、移動速度推定部706と、プリコーディングコードブックメモリ707と、PMI選択部708と、上り制御信号生成部709と、送信RF部710と、送信アンテナ711と、を備える。
受信アンテナ701は、無線送信された下り信号(下り受信信号)を受信し、受信した信号を受信RF部702へ出力する。受信RF部702は、受信アンテナ701から出力された信号の受信RF処理を行う。受信RF処理には、たとえばRF帯からベースバンド帯への周波数変換が含まれる。受信RF部702は、受信RF処理によって得られた信号をデータ信号復調部703およびチャネル推定部704へ出力する。
データ信号復調部703は、受信RF部702から出力された信号に含まれるデータ信号を復調し、復調により得られたデータを出力する。
チャネル推定部704は、受信RF部702から出力された信号に含まれるDL参照信号に基づく基地局(セル)ごとのチャネル推定を行う。チャネル推定部704は、チャネル推定の結果をRSRP算出部705、移動速度推定部706およびPMI選択部708へ出力する。
RSRP算出部705は、チャネル推定部704から出力されたチャネル推定の結果に基づく基地局ごとのRSRPを算出する。そして、RSRP算出部705は、算出したRSRPを上り制御信号生成部709へ出力する。
移動速度推定部706は、チャネル推定部704から出力されたチャネル推定の結果の時間変動に基づいて、第1UE201の移動速度を推定する。そして、移動速度推定部706は、推定した移動速度を示す移動速度情報を上り制御信号生成部709へ出力する。
プリコーディングコードブックメモリ707は、第1TP211および第2TP212が行うプリコーディングの重みの組み合わせに対応するPMI(コードブック)を記憶する。PMI選択部708は、プリコーディングコードブックメモリ707に記憶されたPMIの中から、チャネル推定部704から出力されるチャネル推定の結果が良好となるPMIを基地局ごとに選択する。そして、PMI選択部708は、選択したPMIを上り制御信号生成部709へ出力する。
上り制御信号生成部709は、RSRP算出部705から出力されたRSRPと、移動速度推定部706から出力された移動速度情報と、PMI選択部708から出力されたPMIと、を含む上り制御信号を生成する。そして、上り制御信号生成部709は、生成した上り制御信号を送信RF部710へ出力する。
送信RF部710は、上り制御信号生成部709から出力された信号の送信RF処理を行う。送信RF処理には、たとえば、ベースバンド帯からRF帯への周波数変換が含まれる。送信RF部710は、送信RF処理を行った信号を送信アンテナ711へ出力する。送信アンテナ711は、送信RF部710から出力された信号(上り送信信号)を無線送信する。
図1A,図1Bに示した受信部132は、たとえば受信アンテナ701および受信RF部702によって実現することができる。
なお、図2A,図2Bに示した第2UE202にも、図7A,図7Bに示した第1UE201と同様の構成を適用することができる。
図7Cは、第1UEのハードウェア構成の一例を示す図である。図7A,図7Bに示した第1UE201は、たとえば図7Cに示す通信装置730によって実現することができる。通信装置730は、CPU731と、メモリ732と、ユーザインタフェース733と、無線通信インタフェース734と、を備える。CPU731、メモリ732、ユーザインタフェース733および無線通信インタフェース734は、バス739によって接続される。
CPU731は、通信装置730の全体の制御を司る。メモリ732には、たとえばメインメモリおよび補助メモリが含まれる。メインメモリは、たとえばRAMである。メインメモリは、CPU731のワークエリアとして使用される。補助メモリは、たとえば磁気ディスク、フラッシュメモリなどの不揮発メモリである。補助メモリには、通信装置730を動作させる各種のプログラムが記憶されている。補助メモリに記憶されたプログラムは、メインメモリにロードされてCPU731によって実行される。
ユーザインタフェース733は、たとえば、ユーザからの操作入力を受け付ける入力デバイスや、ユーザへ情報を出力する出力デバイスなどを含む。入力デバイスは、たとえばキー(たとえばキーボード)やリモコンなどによって実現することができる。出力デバイスは、たとえばディスプレイやスピーカなどによって実現することができる。また、タッチパネルなどによって入力デバイスおよび出力デバイスを実現してもよい。ユーザインタフェース733は、CPU731によって制御される。
無線通信インタフェース734は、無線によって通信装置730の外部(たとえば第1TP211)との間で通信を行う通信インタフェースである。無線通信インタフェース734は、CPU731によって制御される。
図1A,図1Bに示した制御部131は、たとえばCPU731および無線通信インタフェース734によって実現することができる。
図7A,図7Bに示した受信アンテナ701、受信RF部702、送信RF部710および送信アンテナ711は、たとえば無線通信インタフェース734によって実現することができる。図7A,図7Bに示したプリコーディングコードブックメモリ707は、たとえばメモリ732によって実現することができる。図7A,図7Bに示したデータ信号復調部703、チャネル推定部704、RSRP算出部705、移動速度推定部706、PMI選択部708および上り制御信号生成部709は、たとえばCPU731およびメモリ732によって実現することができる。
(実施の形態2にかかる第1TPによる処理)
図8は、実施の形態2にかかる第1TPによる処理の一例を示すフローチャートである。第1TP211は、たとえば図8に示す各ステップを行う。まず、第1TP211は、DL参照信号を送信する(ステップS801)。つぎに、第1TP211は、第1UE201から、第1TP211および第2TP212(各TP)のRSRPと、第1UE201の移動速度情報と、を受信する(ステップS802)。
つぎに、第1TP211は、協調TPの候補(第2TP212)がCoMP適用条件を満たすか否かを判断する(ステップS803)。ステップS803の判断は、たとえばステップS802によって受信した第2TP212のRSRPに基づいて行うことができる。協調TPの候補がCoMP適用条件を満たさない場合(ステップS803:No)は、第1TP211は、一連の処理を終了する。
ステップS803において、協調TPの候補がCoMP適用条件を満たす場合(ステップS803:Yes)は、第1TP211は、第2TP212に、協調制御申請と、ステップS802によって受信した第1UE201の移動速度情報と、を送信する(ステップS804)。つぎに、第1TP211は、第2TP212から、第1UE201のための協調制御用RB情報と、切替パターンIDと、を受信する(ステップS805)。
つぎに、第1TP211は、第1UE201から第1TP211および第2TP212のCSIを受信する(ステップS806)。つぎに、第1TP211は、第2TP212に、ステップS806によって受信した第2TP212のCSIを送信する(ステップS807)。つぎに、第1TP211は、ステップS806によって受信した第1TP211のCSIに基づきプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS808)。
つぎに、第1TP211は、ステップS805によって受信した切替パターンIDが示す切替パターンがパターン3であるか否かを判断する(ステップS809)。切替パターンがパターン3である場合(ステップS809:Yes)は、第1TP211は、プリコーディング要素であるαに関して、第1UE201からの報告値(PMI)と、第2TP212の適用値が一致するサブフレームを特定する(ステップS810)。
ステップS809において、切替パターンがパターン3でない場合(ステップS809:No)は、第1TP211は、切替パターンがパターン2であるか否かを判断する(ステップS811)。切替パターンがパターン2である場合(ステップS811:Yes)は、第1TP211は、プリコーディング要素であるα,Yに関して、第1UE201からの報告値(PMI)と、第2TP212の適用値が一致するサブフレームを特定する(ステップS812)。
ステップS811において、切替パターンがパターン2でない場合、すなわち切替パターンがパターン1である場合(ステップS811:No)は、第1TP211は、ステップS813へ移行する。すなわち、第1TP211は、プリコーディング要素であるα,Y,W1に関して、第1UE201からの報告値(PMI)と、第2TP212の適用値が一致するサブフレームを特定する(ステップS813)。
つぎに、第1TP211は、ステップS810,S812,S813のいずれかによって特定したサブフレームで第1UE201にPDSCHを送信し(ステップS814)、一連の処理を終了する。なお、ステップS810,S812,S813において、第1UE201からの報告値(PMI)と、第2TP212の適用値が一致するサブフレームがない場合は、第1TP211は、たとえばステップS803へ戻る。
(実施の形態2にかかる第2TPによる処理)
図9は、実施の形態2にかかる第2TPによる処理の一例を示すフローチャートである。第2TP212は、たとえば図9に示す各ステップを行う。まず、第2TP212は、DL参照信号を送信する(ステップS901)。つぎに、第2TP212は、第1TP211から協調制御申請および第1UE201の移動速度情報を受信したとする(ステップS902)。つぎに、第2TP212は、ステップS902によって受信した協調制御申請に基づいて協調制御用RBを決定する(ステップS903)。
つぎに、第2TP212は、第2TP212の送信アンテナのアンテナ間隔が所定間隔より狭いか否かを判断する(ステップS904)。所定間隔は、たとえば無線信号の波長の半分とすることができる。アンテナ間隔が所定間隔より狭い場合(ステップS904:Yes)は、第2TP212は、第2TP212のプリコーディングに対するパターン3の適用を決定する(ステップS905)。
ステップS904において、アンテナ間隔が所定間隔より狭くない場合(ステップS904:No)は、第2TP212は、第1UE201の移動速度が所定速度より遅いか否かを判断する(ステップS906)。ステップS906の判断は、たとえばステップS902によって受信した移動速度情報に基づいて行うことができる。移動速度が所定速度より遅い場合(ステップS906:Yes)は、第2TP212は、第2TP212のプリコーディングに対するパターン2の適用を決定する(ステップS907)。
ステップS906において、移動速度が所定速度より遅くない場合(ステップS906:No)は、第2TP212は、第2TP212のプリコーディングに対するパターン1の適用を決定する(ステップS908)。
つぎに、第2TP212は、第1TP211に、ステップS903によって決定した協調制御用RBを示す協調制御用RB情報と、切替パターンIDと、を送信する(ステップS909)。切替パターンIDは、ステップS905,S907,S908のいずれかによって決定したプリコーディングの切替パターンを示す切替パターンIDである。
つぎに、第2TP212は、第1TP211から第2TP212のCSIを受信する(ステップS910)。つぎに、第2TP212は、ステップS905,S907,S908のいずれかによって決定した切替パターンがパターン3であるか否かを判断する(ステップS911)。
ステップS911において、切替パターンがパターン3である場合(ステップS911:Yes)は、第2TP212は、ステップS912へ移行する。すなわち、第2TP212は、パターン3に基づくサブフレームごとのプリコーディング要素であるαと、ステップS910によって受信した第2TP212のCSIに含まれるY,W1を用いてプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS912)。
ステップS911において、切替パターンがパターン3でない場合(ステップS911:No)は、第2TP212は、切替パターンがパターン2であるか否かを判断する(ステップS913)。切替パターンがパターン2である場合(ステップS913:Yes)は、第2TP212は、ステップS914へ移行する。すなわち、第2TP212は、パターン2に基づくサブフレームごとのプリコーディング要素α,Yと、ステップS910によって受信した第2TP212のCSIに含まれるW1を用いてプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS914)。
ステップS913において、切替パターンがパターン2でない場合、すなわち切替パターンがパターン1である場合(ステップS913:No)は、第2TP212は、ステップS915へ移行する。すなわち、第2TP212は、パターン1に基づくサブフレームごとのプリコーディング要素α,Y,W1を用いてプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS915)。
つぎに、第2TP212は、第2TP212の配下のUE(たとえば第2UE202)にPDSCHを送信し(ステップS916)、一連の処理を終了する。ステップS916において、第2TP212は、ステップS912,S914,S915のいずれかによって生成したプリコーディングマトリクスを用いてPDSCHを送信する。
(サブフレームごとの割当の可否)
図10Aは、パターン1におけるサブフレームごとの割当の可否の一例を示す図である。たとえば図3のステップS306において、第2TP212のプリコーディングの重みの切替パターンとしてパターン1が選択された場合は、プリコーディングの重みWの要素であるW1,Y,αの全ての組み合わせが切り替えられる。このため、プリコーディングの重みWはW(0)〜(255)の256通りとなる。
このため、図10Aのテーブル1010に示すように、第2TP212におけるプリコーディングの重みの繰り返しは256サブフレームごとになる。また、テーブル1010は、第1UE201および第2UE202のそれぞれにおいて、第2TP212のプリコーディングの重み(ビームフォーミング)が最適となるサブフレームを「OK」として示し、他のサブフレームを「NG」として示している。
したがって、第2TP212のプリコーディングの重みの第1UE201における最適値をW(0)とすると、第2TP212のプリコーディングの重みがW(0)となるサブフレームは256サブフレームに1個である。同様に、第2TP212のプリコーディングの重みの第2UE202における最適値をW(3)とすると、第2TP212のプリコーディングの重みがW(3)となるサブフレームは256サブフレームに1個である。
図10Aに示した例では、一例としてUEの数が2である場合に、256サブフレーム中の2サブフレームにおいてのみUEへの送信が可能になる。
図10Bは、パターン3におけるサブフレームごとの割当の可否の一例を示す図である。たとえば図3のステップS306において、第2TP212のプリコーディングの重みの切替パターンとしてパターン3が選択された場合は、プリコーディングの重みWの要素であるW1,Y,αのうちのαのみが切り替えられる。このため、プリコーディングの重みWはW(0)〜(3)の4通りとなる。このため、図10Bのテーブル1010に示すように、第2TP212におけるプリコーディングの重みの繰り返しは4サブフレームごとになる。
したがって、第2TP212のプリコーディングの重みの第1UE201における最適値をW(0)とすると、第2TP212のプリコーディングの重みがW(0)となるサブフレームは4サブフレームに1個である。同様に、第2TP212のプリコーディングの重みの第2UE202における最適値をW(3)とすると、第2TP212のプリコーディングの重みがW(3)となるサブフレームは4サブフレームに1個である。
図10Bに示した例では、一例としてUEの数が2である場合に、256サブフレーム中の128サブフレームにおいてUEへの送信が可能になる。このため、たとえば図10Aに示した例よりも伝送効率が高くなる。
図10A,図10Bに示したように、パターン長が異なる複数の切替パターンを選択的に用いることができる。これにより、たとえばパターン長が長いパターン1を選択することで、第2TP212のプリコーディングの重みWを多くの値に切り替えることができるため、より受信特性が高くなるスケジューリングが可能になる(図10A参照)。
また、たとえばパターン長が短いパターン3を選択することで、第2TP212のプリコーディングの重みWの繰り返し周期を短くすることができる。これにより、第1TP211において第1UE201に割当可能な時間リソースが多くなり、スケジューリングの自由度が向上する。このため、第1TP211がプリコーディングの重みを一定のパターンで周期的に切り替える方式を採用しても、伝送効率の低下を抑えることができる。
(実施の形態2にかかる無線通信システムの変形例)
図11は、実施の形態2にかかる無線通信システムの変形例を示す図である。図11において、図2A,図2Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図11に示すように、無線通信システム200においては、第1TP211と第2TP212とが第1UE201に対して同時に同一データを送信するJT(Joint Transmission)が行われてもよい。そして、JTにおいて、第2TP212が、第1TP211と協調して、第1TP211に接続中の第1UE201において受信特性が良くなるようにビームフォーミング(プリコーディング)を行う。
この場合は、第1TP211は、第2TP212から通知された切替パターンに基づいて、第1UE201における第2TP212からの受信特性が良好となるサブフレームを第1UE201に割り当てる。たとえば、第1TP211は、第1UE201における第2TP212からの受信特性が良好となるPMIを第1UE201から取得する。そして、第1TP211は、第2TP212におけるビームフォーミングが、第1UE201から取得したPMIに対応するビームフォーミングとなるサブフレームを第1UE201に割り当てる。
これにより、たとえば第1TP211と第2TP212との間の通信に遅延があっても、第2TP212におけるビームフォーミングの状態に対して第1TP211におけるスケジューリングを追従させることができる。このため、第1UE201における受信特性を向上させることが可能になる。また、アンテナ構成や無線環境(たとえば第1UE201の移動状態)等に応じて、第2TP212におけるプリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることが可能になる。このため、第1TP211におけるスケジューリングの自由度が向上し、伝送効率の低下を抑えることができる。
このように、実施の形態2によれば、第2TP212のプリコーディングの重みの切替パターンを第2TP212が選択して第1TP211へ通知することができる。これにより、第1TP211において、第2TP212のビームフォーミングに応じて、第1UE201の受信特性が良好になる時間リソースの割り当てが可能になる。
したがって、たとえば第2TP212と第1TP211との間の通信に遅延があっても、第2TP212のプリコーディングと第1TP211のスケジューリングとの関係を、無線チャネルの時間変動に追従して調整することができる。このため、第1TP211に接続した第1UE201における受信特性の向上を図ることができる。
また、第2TP212のプリコーディングの重みを、パターン長(繰り返し周期)が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって切り替えることができる。これにより、アンテナ構成や無線環境等に応じて、プリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることが可能になる。このため、第1TP211におけるスケジューリングの自由度が向上し、伝送効率の低下を抑えることができる。
(実施の形態3)
実施の形態3について、実施の形態2と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、第2TP212のプリコーディングの重みの切替パターンを第2TP212が決定して第1TP211へ通知する場合について説明した。これに対して、実施の形態3においては、第2TP212のプリコーディングの重みの切替パターンを第1TP211が決定して第2TP212へ通知する場合について説明する。
(実施の形態3にかかる無線通信システムの動作)
図12は、実施の形態3にかかる無線通信システムの動作の一例を示すシーケンス図である。実施の形態3にかかる無線通信システム200においては、たとえば図12に示す動作が行われる。図12に示す例において、第1UE201は第1TP211に接続中であるとする。また、第2UE202は第2TP212に接続中であるとする。
図12に示すステップS1201〜S1204は、図3に示したステップS301〜S304と同様である。ただし、ステップS1204において、第1TP211は、協調TPの決定に加えて、プリコーディングの切替パターンの決定を行う(ステップS1204)。ステップS1204において、たとえば、第1TP211は、ステップS1203によって受信した移動速度情報に基づいて切替パターンの決定を行うことができる。また、第1TP211は、第2TP212の送信アンテナの間隔を示すアンテナ間隔情報に基づいて切替パターンの決定を行うことができる。アンテナ間隔情報は、たとえば第2TP212から受信することによって取得することができる。
つぎに、第1TP211が、ステップS1204において協調TPとして決定した第2TP212へ、協調制御を申請する協調制御申請と、ステップS1204によって決定した切替パターンを示す切替パターンIDと、を送信する(ステップS1205)。つぎに、第2TP212が、協調制御用RBの決定を行う(ステップS1206)。つぎに、第2TP212が、ステップS1206によって決定した協調制御用RBを示す協調制御用RB情報を第1TP211へ通知する(ステップS1207)。
図12に示すステップS1208〜S1216は、図3に示したステップS308〜S316と同様である。ただし、ステップS1211において、第2TP212は、ステップS1205によって受信した切替パターンIDが示す切替パターンに基づくプリコーディングマトリクスを生成する(ステップS1211)。
また、ステップS1215において、第1TP211は、ステップS1204によって決定した切替パターンに基づいて、第2TP212からの干渉が小さいサブフレームを第1UE201に割り当てるスケジューリングを行う(ステップS1215)。
(実施の形態3にかかる第1TP)
図13Aは、実施の形態3にかかる第1TP(接続セル)の一例を示す図である。図13Bは、図13Aに示した第1TP(接続セル)における信号の流れの一例を示す図である。図13A,図13Bにおいて、図5A,図5Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。
図13A,図13Bに示すように、実施の形態3にかかる第1TP211は、図5A,図5Bに示した構成に加えて切替パターン決定部603を備える。切替パターン決定部603は、たとえば図6A,図6Bに示した切替パターン決定部603と同様である。
上り制御信号復調部503は、復調によって得られた信号に含まれる、第1UE201の移動速度を示す移動速度情報を切替パターン決定部603へ出力する。有線I/F部505は、第2TP212から送信されたアンテナ間隔情報を受信し、受信したアンテナ間隔情報を切替パターン決定部603へ出力する。また、有線I/F部505は、切替パターン決定部603から出力された切替パターンIDを第2TP212へ送信する。
切替パターン決定部603は、上り制御信号復調部503から出力された移動速度情報に基づいて、第2TP212におけるプリコーディングの重みの切替パターンを決定する。また、切替パターン決定部603は、有線I/F部505から出力されたアンテナ間隔情報に基づいて、第2TP212におけるプリコーディングの重みの切替パターンを決定してもよい。
切替パターン決定部603は、決定した切替パターンを示す切替パターンIDを有線I/F部505および切替パターンメモリ506へ出力する。切替パターンメモリ506は、切替パターン決定部603から出力された第2TP212(周辺セル)の切替パターンIDを記憶する。
図1C,図1Dに示した通知部151は、たとえば図13A,図13Bに示す切替パターン決定部603および有線I/F部505によって実現することができる。
(実施の形態3にかかる第2TP)
図14Aは、実施の形態3にかかる第2TP(協調セル)の一例を示す図である。図14Bは、図14Aに示した第2TP(協調セル)における信号の流れの一例を示す図である。図14A,図14Bにおいて、図6A,図6Bに示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図14A,図14Bに示すように、実施の形態3にかかる第2TP212は、図6A,図6Bに示した切替パターン決定部603を省いた構成としてもよい。
有線I/F部601は、第2TP212の送信アンテナ613のアンテナ間隔を示すアンテナ間隔情報を第1TP211へ送信する。アンテナ間隔情報は、たとえば第2TP212のメモリ(たとえば図5Cに示したメモリ532)に記憶されている。
また、有線I/F部601は、第1TP211から送信された切替パターンIDを受信し、受信した切替パターンIDを切替パターンメモリ604へ出力する。切替パターンメモリ604は、有線I/F部601から出力された切替パターンIDを記憶する。
図1C,図1Dに示した取得部141は、たとえば図14A,図14Bに示す有線I/F部601によって実現することができる。
(実施の形態3にかかる第1TPによる処理)
図15Aおよび図15Bは、実施の形態3にかかる第1TPによる処理の一例を示すフローチャートである。第1TP211は、たとえば図15A,図15Bに示す各ステップを行う。図15Aに示すステップS1501〜S1503は、図8に示したステップS801〜S803と同様である。
ステップS1503において、協調TPの候補がCoMP適用条件を満たす場合(ステップS1503:Yes)は、第1TP211は、第2TP212の送信アンテナのアンテナ間隔が所定間隔より狭いか否かを判断する(ステップS1504)。ステップS1504の判断は、たとえば第2TP212から受信したアンテナ間隔情報によって行うことができる。アンテナ間隔情報は、図15A,図15Bに示す各ステップの前に第2TP212から受信してもよいし、ステップS1504の直前に受信してもよい。
ステップS1504において、アンテナ間隔が所定間隔より狭い場合(ステップS1504:Yes)は、第1TP211は、第2TP212のプリコーディングに対するパターン3の適用を決定する(ステップS1505)。アンテナ間隔が所定間隔より狭くない場合(ステップS1504:No)は、第1TP211は、第1UE201の移動速度が所定速度より遅いか否かを判断する(ステップS1506)。ステップS1506の判断は、たとえばステップS1502によって受信した移動速度情報に基づいて行うことができる。移動速度が所定速度より遅い場合(ステップS1506:Yes)は、第1TP211は、第2TP212のプリコーディングに対するパターン2の適用を決定する(ステップS1507)。
ステップS1506において、移動速度が所定速度より遅くない場合(ステップS1506:No)は、第1TP211は、第2TP212のプリコーディングに対するパターン1の適用を決定する(ステップS1508)。
つぎに、第1TP211は、第2TP212に、協調制御申請と、ステップS1505,S1507,S1508のいずれかによって決定した切替パターンを示す切替パターンIDと、を送信する(ステップS1509)。つぎに、第1TP211は、第2TP212から第1UE201のための協調制御用RB情報を受信する(ステップS1510)。
図15Bに示すステップS1511〜S1519は、図8に示したステップS806〜S814と同様である。ステップS1514,S1516において、第1TP211は、ステップS1505,S1507,S1508のいずれかによって決定した切替パターンについての判断を行う。
(実施の形態3にかかる第2TPによる処理)
図16は、実施の形態3にかかる第2TPによる処理の一例を示すフローチャートである。第2TP212は、たとえば図16に示す各ステップを行う。まず、第2TP212は、DL参照信号を送信する(ステップS1601)。つぎに、第2TP212は、第1TP211から協調制御申請と、切替パターンIDと、を受信したとする(ステップS1602)。
つぎに、第2TP212は、ステップS1602によって受信した協調制御申請に基づいて協調制御用RBを決定する(ステップS1603)。つぎに、第2TP212は、第1TP211に、ステップS1603によって決定した協調制御用RBを示す協調制御用RB情報を送信する(ステップS1604)。
図16に示すステップS1605〜S1611は、図9に示したステップS910〜S916と同様である。ただし、ステップS1606,S1608において、第2TP212は、ステップS1602によって受信した切替パターンIDが示す切替パターンについての判断を行う。
このように、実施の形態3によれば、第2TP212のプリコーディングの重みの切替パターンを第1TP211が選択して第2TP212へ通知することができる。これにより、第1TP211において、第2TP212のビームフォーミングに応じて、第1UE201の受信特性が良好になる時間リソースの割り当てが可能になる。
したがって、たとえば第2TP212と第1TP211との間の通信に遅延があっても、第2TP212のプリコーディングと第1TP211のスケジューリングとの関係を、無線チャネルの時間変動に追従して調整することができる。このため、第1TP211に接続した第1UE201における干渉を抑えることが可能になる。
また、第2TP212のプリコーディングの重みを、パターン長(繰り返し周期)が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって切り替えることができる。これにより、アンテナ構成や無線環境等に応じて、プリコーディングの重みの繰り返し周期を短くすることが可能になる。このため、第1TP211におけるスケジューリングの自由度が向上し、伝送効率の低下を抑えることができる。
以上説明したように、無線通信システム、基地局、端末および処理方法によれば、伝送効率の低下を抑えることができる。
たとえば、LTEのRel−11(たとえばTR36.819 V11.2.0)において、同一基地局により構成された複数のセクタ間の協調や、基地局とRRH間の協調を想定した技術検討が行われ、仕様が策定された。
また、LTEのRel−12(たとえば3GPP RP−130847)において、拡張CoMP技術として、伝送遅延を伴うNon−idealバックホール回線で接続された複数の基地局間の協調を想定した技術検討が行われている。上述したCBなどは、一例としてはこれらのCoMP技術に対して適用することができる。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替え、前記選択した切替パターンを他の基地局へ通知する第1基地局と、
前記第1基地局から通知された切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、自局に接続する端末へ無線信号を送信する第2基地局と、
前記第2基地局に接続し、前記第2基地局から送信された無線信号を受信する端末と、
を含むことを特徴とする無線通信システム。
(付記2)前記プリコーディングの重みは複数のパラメータに応じた重みであり、
前記複数の切替パターンは、前記複数のパラメータの少なくとも一部を切り替える切替パターンであって、前記複数のパラメータのうちの切替対象のパラメータが異なる切替パターンである、
ことを特徴とする付記1に記載の無線通信システム。
(付記3)前記複数のパラメータは、前記端末が前記第1基地局からの無線信号に基づくチャネル推定結果に基づいて選択して前記第2基地局へ通知するパラメータであることを特徴とする付記2に記載の無線通信システム。
(付記4)前記第2基地局は、前記第1基地局から通知された切替パターンに基づいて、前記端末から通知された前記複数のパラメータのうちの前記切替対象と異なるパラメータを前記第1基地局へ通知し、
前記第1基地局は、前記第2基地局から通知されたパラメータと、前記選択した切替パターンによって切り替える前記切替対象のパラメータと、に応じた重みによって前記プリコーディングを行う、
ことを特徴とする付記3に記載の無線通信システム。
(付記5)前記端末は、前記第2基地局を介して前記端末の移動速度を前記第1基地局へ通知し、
前記第1基地局は、前記端末から通知された移動速度に基づいて前記切替パターンを選択する、
ことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の無線通信システム。
(付記6)前記第1基地局は、前記プリコーディングした無線信号を送信する複数のアンテナの間隔に応じた前記切替パターンを選択することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の無線通信システム。
(付記7)プリコーディングした無線信号を送信する送信部と、
パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える切替部と、
前記切替部によって選択された切替パターンを他の基地局へ通知することにより、前記他の基地局に対して、前記選択された切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、前記他の基地局に接続する端末へ無線信号を送信させる通知部と、
を備えることを特徴とする基地局。
(付記8)プリコーディングした無線信号を送信する他の基地局であって、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える他の基地局から、前記選択した切替パターンを示す情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された情報に基づいて、自局に接続する端末に時間リソースを割り当てる割当部と、
前記割当部によって割り当てられた時間リソースを用いて前記端末へ無線信号を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする基地局。
(付記9)プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える前記第1基地局から通知された前記選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて無線信号を送信する第2基地局に接続する制御部と、
前記切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースにおいて、前記第2基地局から送信された無線信号を受信する受信部と、
を備えることを特徴とする端末。
(付記10)プリコーディングした無線信号を送信する基地局による処理方法であって、
パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替え、
前記選択した切替パターンを他の基地局へ通知することにより、前記他の基地局に対して、前記選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、前記他の基地局に接続する端末へ無線信号を送信させる、
ことを特徴とする処理方法。
(付記11)基地局による処理方法であって、
プリコーディングした無線信号を送信する他の基地局であって、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える他の基地局から、前記選択した切替パターンを示す情報を取得し、
取得した前記情報に基づいて、自局に接続する端末に時間リソースを割り当て、
割り当てた前記時間リソースを用いて前記端末へ無線信号を送信する、
ことを特徴とする処理方法。
(付記12)端末による処理方法であって、
プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える前記第1基地局から通知された前記選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて無線信号を送信する第2基地局に接続し、
前記切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースにおいて、前記第2基地局から送信された無線信号を受信する、
ことを特徴とする処理方法。
(付記13)プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、他の基地局から通知された切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える第1基地局と、
パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンを前記第1基地局へ通知し、前記選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、自局に接続する端末へ無線信号を送信する第2基地局と、
前記第2基地局に接続し、前記第2基地局から送信された無線信号を受信する端末と、
を含むことを特徴とする無線通信システム。
(付記14)前記第2基地局は、前記第1基地局が前記プリコーディングした無線信号を送信する複数のアンテナの間隔を示す情報を取得し、取得した情報に基づいて前記切替パターンを選択することを特徴とする付記13に記載の無線通信システム。
(付記15)プリコーディングした無線信号を送信する送信部と、
パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて端末へ無線信号を送信する他の基地局から前記選択した切替パターンを示す情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された情報によって前記プリコーディングの重みを切り替える制御部と、
を備えることを特徴とする基地局。
(付記16)プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、他の基地局から通知された切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える第1基地局へ、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンを通知する通知部と、
前記選択した切替パターンに基づいて、自局に接続する端末に時間リソースを割り当てる割当部と、
前記割当部によって割り当てられた時間リソースを用いて前記端末へ無線信号を送信する送信部と、
を備えることを特徴とする基地局。
(付記17)プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、他の基地局から通知された切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える第1基地局へ、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンを通知し、前記選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、自局に接続する端末へ無線信号を送信する第2基地局に接続する制御部と、
前記切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースにおいて、前記第2基地局から送信された無線信号を受信する受信部と、
を備えることを特徴とする端末。
(付記18)プリコーディングした無線信号を送信する基地局による処理方法であって、
パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて端末へ無線信号を送信する他の基地局から前記選択した切替パターンを示す情報を取得し、
取得した前記情報によって前記プリコーディングの重みを切り替える、
ことを特徴とする処理方法。
(付記19)基地局による処理方法であって、
プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、他の基地局から通知された切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える第1基地局へ、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンを通知し、
前記選択した切替パターンに基づいて、自局に接続する端末に時間リソースを割り当て、
割り当てた前記時間リソースを用いて前記端末へ無線信号を送信する、
ことを特徴とする処理方法。
(付記20)端末による処理方法であって、
プリコーディングした無線信号を送信する第1基地局であって、他の基地局から通知された切替パターンによって前記プリコーディングの重みを切り替える第1基地局へ、パターン長が異なる複数の切替パターンの中から選択した切替パターンを通知し、前記選択した切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースを用いて、自局に接続する端末へ無線信号を送信する第2基地局に接続し、
前記切替パターンに基づいて割り当てた時間リソースにおいて、前記第2基地局から送信された無線信号を受信する、
ことを特徴とする処理方法。