(A)主たる実施形態
以下では、本発明のサービス構成情報提供装置、サービス構成情報提供方法及びサービス構成情報提供プログラムの実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態では、例えば、ITU−T H.770、及び、IPTV規定CDNスコープサービスアプローチ仕様 IPTVFJ STD−0006 1.3版に規定される規格化技術を採用するIPTVサービス(コンテンツ配信サービス)のサービス発見方式におけるサービス構成情報配布技術に、本発明を適用する場合を例示する。
また、この実施形態では、IPTV端末に配布するサービス構成情報の一例をCDN構成情報とする場合を例示する。
(A−1)実施形態の構成
(A−1−1)全体構成
図2は、実施形態に係るIPTVサービスのサービス発見システムの構成を示す構成図である。
図2において、サービス発見システム2は、CDN21に接続可能な、IPTV端末20、DNSサーバ22、CDN構成情報サーバ23、PF構成情報サーバ24、複数の事業者サービスサーバ25−1〜25−Nを有して構成される。
サービス発見システム2は、CDN21内で提供するIPTVサービスの各種サービスを発見するためのサービス構成情報をIPTV端末20に提供するものである。
サービス構成情報は、CDN21内で提供されるコンテンツ配信サービスのサービス発見のための情報である。例えば、サービス構成情報は、CDN21内のプラットフォーム(PF)事業者に関する情報(CDN構成情報)や、それぞれのプラットフォーム事業者及びサービス事業者に関する情報(PF構成情報)等がある。
サービス事業者は、例えば、IP放送サービス、VODサービス等のIPTVサービスを提供する事業者をいう。また、プラットフォーム(PF)事業者は、サービス事業者を集合単位としてとりまとめて管理を行うものをいう。
また、IPTVサービスは、例えば、IP放送サービス(地上波デジタルIP再放送サービス、放送衛星(BS:Broadcasting Satellite)放送IP再送信サービス、通信衛星(CS:Communications Satellite)放送IP再送信サービス等を含むものである)、VODサービス等の全部又は一部がある。
CDN21は、コンテンツ配信の機能を有するネットワークである。CDN21は、例えば、QoS(Quality Of Service)が管理されたIP(Internet Protocol)ネットワーク等を適用することができる。また、CDN21を構成する媒体は、高速伝送を実現するメタル回線、光ファイバ回線等を適用することができる。また、高速伝送を実現することができるのであれば、CDN21は、無線回線を含むものであっても良い。
IPTV端末20は、CDN21内で提供されるコンテンツデータを取得し、又その取得したコンテンツを表示(出力)するものである。また、IPTV端末20は、1つのCDN21だけでなく、複数のCDN21に接続可能なものであっても良い。この場合、IPTV端末20には、それぞれのCDN21のCDN構成情報サーバ23のURL情報が、あらかじめ設定されている。
また、IPTV端末20は、サービス発見のために、あらかじめ設定されているCDN構成情報サーバ23のURL情報に基づいて、CDN構成情報サーバ23に対してCDN構成情報取得要求信号を送信するものである。
ここで、IPTV端末20は、例えば、HTTPプロトコルでCDN構成情報サーバ23に対してCDN構成情報取得要求信号を送信し、HTTPプロトコルでCDN構成情報サーバ23からCDN構成情報を取得する。
また、IPTV端末20がCDN構成情報を取得するタイミングは、種々のタイミングを適用することができる。例えば、CDN21内のサービスの構成情報を喪失したタイミングとしても良い。また例えば、IPTV端末20の起動時で前回取得時間から24時間以上経過したタイミングとしても良い。さらに例えば、IPTV端末20が所定間隔で構成情報の変更がないか否かを確認する変更確認機能を有し、その変更確認機能に基づくタイミングとしても良い。
IPTV端末20は、CDN構成情報サーバ23からCDN構成情報を取得し、CDN21内で提供するPF事業者の一覧情報を表示する。IPTV端末20は、CDN21内のPF事業者の一覧情報から、視聴者により選択された特定のPF事業者のURL情報に従って、PF構成情報サーバ24にアクセスし、PF構成情報サーバ24からPF構成情報を取得する。
さらに、IPTV端末20は、取得したPF構成情報に示される特定の事業者サービスサーバ25−n(1≦n≦N)がサービスを運営するためのポータルサイトにアクセスして契約やサービス情報を取得したり、若しくは、共通SI(Service Information)情報を送信しているマルチキャストパケットを受信してサービス情報を取得したりするものである。
DNSサーバ22は、CDN構成情報サーバ23のアドレス解決を行うものである。
CDN構成情報サーバ23は、CDN21を運用するCDN事業者のサーバである。CDN構成情報サーバ23は、CDN21内のPFサービス事業者に関するPF構成情報を含むCDN構成情報を提供するものである。
ここで、CDN構成情報は、CDN21内でサービスを提供するPF事業者の名称、PF識別情報、各PF事業者のPF構成情報サーバ24のURL情報を含むものである。
PF構成情報サーバ24は、CDN21上でサービスを提供する各PF事業者が運用するサーバであり、PF構成情報を提供するものである。
ここで、PF構成情報は、各PFサービス事業者が提供するサービス名称、PF識別情報、各サービスのサービス事業者の事業者サービスサーバ25−1〜25−NのURL情報等が含まれる。
事業者サービスサーバ25−nは、CDN21内で提供するサービス事業者が運用するサーバであり、それぞれのサービスを提供するものである。事業者サービスサーバ25−nは、例えば、マルチキャストによりコンテンツデータ(ストリームデータ)を伝送するIP放送サービスを提供したり、また例えば、ユニキャストによりコンテンツデータ(ストリームデータ)を伝送するVODサービスを提供したりする。
(A−1−2)CDN構成情報サーバの詳細な構成
図1は、実施形態に係るCDN構成情報サーバ23の内部構成を示す内部構成図である。
CDN構成情報サーバ23は、既存サーバと同様に、例えば、コンピュータ(演算処理装置)、通信装置、入出力インタフェース部等を有して構成されるものである。コンピュータがROMに格納される処理プログラムを実行することにより、CDN構成情報サーバ23は図1に示す処理機能を実現できる。なお、処理プログラムはインストールすることもできる。その場合も、処理プログラムは、コンピュータを図1に示す処理機能部を機能させるものとして表現できる。
図1において、CDN構成情報サーバ23は、端末IPアドレス抽出部11、ビットフィールド抽出部12、ビットフィールド一致検出部13、CDN構成情報選択制御部14、サービスデータベース15、CDN構成情報生成部16を有する。
端末IPアドレス抽出部11は、IPTV端末20からCDN構成情報取得要求信号101を受信すると、受信したCDN構成情報取得要求信号101の形式を検査するものである。
形式に整合が取れた場合(CDN構成情報取得要求信号101が端末に関わるIPアドレス情報を含む場合)、端末IPアドレス抽出部11は、CDN構成情報取得要求信号101に含まれる端末IPアドレス102を抽出し、抽出した端末IPアドレス102をビットフィールド抽出部12に与える。また、端末IPアドレス抽出部11は、CDN構成情報取得要求信号101を受信した旨を示すCDN構成情報取得要求受信信号112を、CDN構成情報選択制御部14に与えるものである。なお、このCDN構成情報取得要求受信信号112は、端末IPアドレス抽出部11で抽出されたCDN構成情報取得要求信号101に含まれる抽出した端末IPアドレス102を含む信号である。
一方、形式が不整合の場合(CDN構成情報取得要求信号101が端末に関わるIPアドレス情報を含まない場合)、端末IPアドレス抽出部11は、CDN構成情報要求不正情報111をCDN構成情報生成部16に与えるものである。
ビットフィールド抽出部12は、端末IPアドレス抽出部11から端末IPアドレス102を取得すると共に、CDN構成情報選択制御部14から切り出し位置指示情報103を取得する。ビットフィールド抽出部12は、取得した端末IPアドレス102のうち、切り出し位置指示信号103に基づくビットフィールド(以下、特定領域ともいう。)を抽出し、その抽出したビットフィールドを受信ビットフィールド信号106(以下、被比較情報ともいう。)としてビットフィールド一致検出部13に与えるものである。
つまり、ビットフィールド抽出部12は、CDN構成情報選択制御部14からの切り出し位置指示情報103に基づいて、端末IPアドレス102から特定のビットフィールドを含む受信ビットフィールド信号106(被比較情報)を形成する被比較情報形成部である。
ビットフィールド一致検出部13は、ビットフィールド抽出部12から受け取った受信ビットフィールド信号106(被比較情報)と、CDN構成情報選択制御部14から受け取った比較ビットフィールド信号107(以下、比較情報ともいう。)とを比較し、一致するか否かを判定し、その判定結果を一致検出結果108としてCDN構成情報選択制御部14に与える一致判定部である。
サービスデータベース15は、CDN構成情報配布制御情報105及び動的CDN構成情報を記憶するものである。
サービスデータベ―ス15は、CDN構成情報選択制御部14から読み出し制御信号104を取得すると、記憶しているCDN構成情報配布制御情報105のレコードを順次、CDN構成情報選択制御部14に与える。
ここで、CDN構成情報配布制御情報105は、どのIPTV端末20に対して、どのプラットフォーム事業者の一覧情報(リスト)をCDN構成情報として提示するかを決定するものである。CDN構成情報配布制御情報105は、IPTVサービス契約等に応じて設定するようにしても良い。
図3は、実施形態に係るCDN構成情報配布制御情報105の構成を説明する説明図である。
図3において、CDN構成情報配布制御情報105は、IPアドレス情報301、切り出し位置情報302、CDN構成情報テンプレート303を項目とし、これらを1組のデータとする。また、CDN構成情報配布制御情報105は、複数のレコードを有する。
「IPアドレス情報301」は、それぞれの契約サービスに応じて特有のアドレス領域を含む比較情報としてのIPアドレス情報が記述される。「IPアドレス情報301」は、当該レコードを適用するか否かを判定するためのものである。つまり、端末IPアドレス102から抽出した受信ビットフィールド106と、「IPアドレス情報301」に記述のIPアドレスとが一致する場合、当該レコードを適用する。不一致の場合、当該レコードを適用しない。
「切り出し位置情報302」は、IPTV端末20の端末IPアドレス102のどの部位を切り出すかを指定するものである。「切り出し位置情報302」は、正の整数又は負の整数で示される。なお、図3の正の整数について「+」の表記を省略している。
正の整数の場合、切り出し位置情報302は、IPアドレスの最上位ビット(MSB)から所定ビット分までのビットフィールドを切り出すことを示す。負の整数の場合、切り出し位置情報302は、IPアドレスの最下位ビット(LSB)から所定ビット分までのビットフィールドを切り出すことを示す。
切り出し位置情報302に正の整数を設定することにより、IPアドレスのMSBから所定ビット分を抽出できる。つまり、IPアドレスのプリフィックス部分を特定ができる。IPアドレスのプリフィックス部分は、CDN21内の回線やプロバイダ等を識別することができる。そのため、切り出し位置情報302に正の整数を設定することにより、CDN21内の回線単位、プロバイダ単位等で提供するIPTVサービスに対応のCDN構成情報を選択できる。
また、切り出し位置情報302に負の整数を設定することにより、IPアドレスのLSBから所定ビット分を抽出できる。そのため、IPTV端末20個体を識別し得るので、IPTV端末20に固有のサービスに対応のCDN構成情報を選択できる。例えば、IPアドレスがIPv6(128ビット)の場合、IPアドレスの後半部である下位64ビットはインタフェースIDと呼ばれ、図8に示すIEEE EUI(Extended Unique Identifier)−64に規定される規則により、下位64ビットはEthernet(登録商標)アドレス(MACアドレス)を含むものが設定されることが多い。従って、切り出し位置情報302に負の整数を設定することにより、IPTV端末20を特定でき、IPTV端末20の固有サービスに対するCDN構成情報を選択することができる。
なお、切り出し位置情報302に設定する値は、図3のように、「24(ビット)」、「48(ビット)」、「−64(ビット)」の値に限定されるものではない。上記のように、回線単位、プロバイダ単位、端末単位等を特定できるのであれば、切り出し位置情報302の値は、例えば、「56(ビット)、「64(ビット)」等とすることができる。
「CDN構成情報テンプレート303」は、端末IPアドレス102から抽出した受信ビットフィールド106と、「IPアドレス情報301」に記述のIPアドレスとが一致する場合、CDN構成情報を生成するために使用するCDN構成情報テンプレート情報(ファイル)を指定するものである。
例えば、図3の第1行目のレコードは、切り出し位置情報302が「24」である。つまり、端末IPアドレス102のうち、MSBから24ビット分を切り出し、残りの下位8ビットを「0」とする受信ビットフィールド106を抽出すべきことを示す。その受信ビットフィールド106とIPアドレス情報「192.168.2.0」とが一致する場合に、CDN構成情報テンプレート「ipv4/cdn.comp」で指定されるCDN構成情報(ファイル)を選択すべきことを示す。
また例えば、図3の第4行目のレコードは、切り出し位置情報302が「−64」である。つまり、端末IPアドレス102のうち、LSBから64ビット分で切り出し、それ以外のビット値を「0」とする受信ビットフィールド106を抽出すべきことを示す。その受信ビットフィールド106とIPアドレス情報「0::226:b6ff:fe75:400d」とが一致する場合、CDN構成情報テンプレート「hwaddr/cdn.comp」で指定されるCDN構成情報(ファイル)を選択すべきことを示す。
CDN構成情報選択制御部14は、サービスデータベース15に保持されるCDN構成情報配布制御情報105を参照し、所定の切り出し位置で切り出した端末IPアドレス102のビット列に応じて、対応するサービスのCDN構成情報(動的CDN構成情報)を選択する。
図4は、実施形態に係る動的CDN構成情報の構成を説明する説明図である。図4に示すように、動的CDN構成情報は、CDN構成情報テンプレート401、プラットフォーム事業者名402、プラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成サーバ情報テンプレート403を項目として有する。なお、図4の動的CDN構成情報は、プラットフォーム事業者を識別するPF識別情報を含むものであっても良い。また、図4の動的CDN構成情報は、IPTVサービス契約等に応じて設定することができる。
例えば、図4において、CDN構成情報テンプレート401が「ipv4/cdn.comp」の場合、プラットフォーム事業者名402として「A」及び「B」、それぞれのプラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成サーバ情報テンプレート403として「default/pfa.comp」及び「default/pfb.comp」を有するものとする。なお、それぞれのPF構成サーバ情報テンプレート403は、それぞれのプラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24のURL情報:「http://…/default/pfa.comp」、「http://…/default/pfb.comp」から、共通の情報である「http://…/ 」を削除した情報からなる。
つまり、図4に示す動的CDN構成情報は、図3を用いて指定されたCDN構成情報テンプレートが、図4に示すようなプラットフォーム事業者とPF構成情報を提供するPF構成サーバ情報とを含むものであることを示す。
また例えば、図4のCDN構成情報テンプレート401が「default/cdn.comp」であるものは、端末IPアドレス102のうち、切り出し位置情報302に基づいて切り出されたビット列が、図3のCDN構成情報配布制御情報105のレコードと一致しない場合のCDN構成情報を示す。
なお、動的CDN構成情報は、例えば、ファイルから構成され、ファイル名とファイルの格納先のディレクトリは、「/」とCDN構成情報テンプレート401に記載される情報(一例は、/ipv4/cdn.comp)、ファイルに格納される情報は、プラットフォーム事業者名402、PF構成サーバ情報テンプレート403に記載される情報などが格納されている(さらに、このファイルに格納される情報は、プラットフォーム事業者を識別するPF識別情報が格納されていても良い)。
図5は、この実施形態に係るCDN構成情報選択制御部14の内部構成を示す内部構成図である。
図5において、CDN構成情報選択制御部14は、端末IPアドレス識別部141、CDN構成情報配布制御情報取得部142、切り出し位置特定部143、比較ビットフィールド特定部144、動的CDN構成情報出力部145を有する。
端末IPアドレス識別部141は、端末IPアドレス抽出部11からのCDN構成情報取得要求受信信号112に基づいて、端末IPアドレス102がIPv4形式であるか又はIPv6形式であるかを識別するものである。IPドレスの識別方法は、種々の方法を適用することができ、例えば、端末アドレス抽出部11で受信信号に含まれるIPアドレスを環境変数として設定することで識別することができる。つまり、端末IPアドレスが「.(ドット)」を含む場合、端末IPアドレス102はIPv4であり、「:(コロン)」を含む場合、端末IPアドレス102はIPv6であると識別できる。
CDN構成情報配布制御情報取得部142は、CDN構成情報取得要求受信信号112を取得すると、サービスデータベース15に対して、読み出し制御信号104を与えて、CDN構成情報配布制御情報105を取得するものである。
ここで、CDN構成情報配布制御情報105の読み出し制御方法は、例えば、サービスデータベース15のCDN構成情報配布制御情報に記憶されている最初レコードから読み出し、切り出し位置情報302に基づいて切り出されたビット列がIPアドレス情報301と不一致する場合には、次のレコードを順次読み出す方法を適用することができる。
また例えば、CDN構成情報配布制御情報105は、端末IPアドレス識別部141により識別されたIPアドレス形式(IPv4、IPv6)に応じて、CDN構成情報配布制御情報から対応するIPアドレス形式のレコードをソートし、ソートしたレコードのうち最初のレコードから順次読み出すようにしても良い。
切り出し位置出力部143は、CDN構成情報配布制御取得部142により取得されたCDN構成情報配布制御情報105を参照し、切り出し位置情報302を切り出し位置指示信号103として、ビットフィールド抽出部12に与えるものである。
比較ビットフィールド出力部144は、CDN構成情報配布制御情報105を参照し、切り出し位置出力部143が出力する切り出し位置情報302に対応するIPアドレス情報301を比較ビットフィールド107としてビットフィールド一致検出部13に与えるものである。
動的CDN構成情報出力部145は、ビットフィールド一致検出部13からの一致検出結果108に基づいて、サービスデータベース15のCDN構成情報配布制御情報及び動的CDN構成情報を参照して、対応する動的CDN構成情報109を、CDN構成情報生成部16に与えるものである。
つまり、動的CDN構成情報出力部145は、一致検出結果108が一致を示すものであれば、当該レコードのCDN構成情報テンプレート303で指定される動的CDN構成情報(図4参照)を、CDN構成情報生成部16に出力する。
一方、CDN構成情報配布制御情報の全てのレコードで不一致の場合、動的CDN構成情報出力部145は、不一致の場合、例えば動的CDN構成情報(図4のCDN構成情報テンプレート「default/cdn.comp」に対応するCDN構成情報)を、CDN構成情報生成部16に出力する。
CDN構成情報生成部16は、CDN構成情報選択制御部14からの動的CDN構成情報109に基づいて、IPTV端末20に提供されるCDN構成情報を含むCDN構成情報応答信号110を生成してIPTV端末20に与えるものである。なお、CDN構成情報応答信号110に含まれるCDN構成情報において、図4の動的CDN構成情報で説明されたプラットフォーム事業者を識別するPF識別情報が含まれない場合、動的CDN構成情報109におけるプラットフォーム事業者名402に対応するPF識別情報を、CDN構成情報応答信号110に含まれるCDN構成情報に追加する。
例えば、CDN構成情報選択制御部14からの動的CDN構成情報109において、CDN構成情報テンプレート401は「ipv4/cdn.comp」、プラットフォーム事業者名402は「A」及び「B」、それぞれのプラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成サーバ情報テンプレート403は「default/pfa.comp」及び「default/pfb.comp」を含むものである場合とする。この場合、CDN構成情報生成部16は、第1のCDN構成情報として、「プラットフォーム事業者:A」、「PF識別情報:AAAA」、プラットフォーム事業者AのPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24の「URL情報:http://…/default/pfa.comp」と、第2のCDN構成情報として、「プラットフォーム事業者:B」、「PF識別情報:BBBB」、プラットフォーム事業者BのPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24の「URL情報:http://…/default/pfb.comp」とを含むCDN構成情報応答信号110を生成する。
また、CDN構成情報生成部16は、端末IPアドレス抽出部11からCDN構成情報要求不正信号111を取得すると、CDN構成情報取得要求信号101が不正である旨を示すCDN構成情報応答信号110を生成してIPTV端末20に与えるものである。
(A−2)実施形態の動作
次に、この実施形態のサービス発見システム2におけるサービス構成情報の提供処理の動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
(A−2−1)サービス構成情報の提供処理の全体処理
図6は、実施形態のサービス構成情報の提供処理の全体処理を示すシーケンス図である。
まず、IP端末20は、予め設定されているCDN構成情報サーバ23のURL情報に基づいて、CDN構成情報サーバ23に対してCDN構成情報取得要求信号101を送信する(S101)。
CDN構成情報サーバ23がCDN構成情報取得要求信号101を取得すると、CDN構成情報サーバ23は、CDN構成情報配布制御情報105を参照して、取得要求元のIPTV端末20の端末IPアドレス102のうち、所定のビット位置で切り出したビット列に基づいて、対応するサービスの動的CDN構成情報を選択する(S102)。なお、このCDN構成情報サーバ23におけるCDN構成情報の選択制御処理の詳細な説明については後述する。
CDN構成情報サーバ23において、IPTV端末20向けのサービスのCDN構成情報が選択されると、当該選択されたCDN構成情報を含むCDN構成情報応答信号110が、取得要求元のIPTV端末20に送信される(S103)。
IPTV端末20において、CDN構成情報応答信号110が取得されると、CDN構成情報に基づいて、IPTV端末20の表示部にPF事業者の選択画面が表示される(S104)。
このとき、CDN構成情報サーバ23において、端末IPアドレス102から切り出されたビット列がCDN構成情報配布制御情報で指定されるIPアドレス情報301と一致するものである場合、IPTV端末20には、ユーザが契約したサービスを提供するPF事業者のみが選択画面に表示される。
一方、上記ビット列がIPアドレス情報301と不一致の場合には、不一致の場合のCDN構成情報に基づくPF事業者の選択画面が表示される。
CDN構成情報は、PF事業者名称、PF識別情報、PF事業者のPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24のURL情報を含むものである。そのため、IPTV端末20に表示されるPF事業者の選択画面から、視聴者の操作によりPF事業者が選択されると、そのPF事業者のPF構成情報を提供するPF構成情報サーバのURL情報に基づいて、PF構成情報取得要求信号が、PF構成情報サーバ24に送信される(S105)。
PF構成情報サーバ24にPF構成情報取得要求信号が与えられると、PF構成情報サーバ24は、PF構成情報取得要求信号に対応するPF構成情報を読み出す(S106)。このPF構成情報は、PF事業者により提供されるサービスに関する情報を有し、サービスの識別情報、サービスを提供するアドレス情報などを有する。そして、PF構成情報サーバ24は、そのPF構成情報を含むPF構成情報応答信号を、IPTV端末20に送信する(S107)。
IP端末20において、PF構成情報応答信号が取得されると、そのPF構成情報応答信号に含まれるPF構成情報のサービスの識別情報に基づいて、当該PF事業者が提供するコンテンツに関する情報が表示される(S108)。これにより、視聴者は表示画面から所望のコンテンツを選択し、PF構成情報応答信号に含まれるPF構成情報のサービスを提供するアドレス情報を有するパケットを受信することにより、所望のコンテンツを視聴することができる。
(A−2−2)サービス構成情報の選択制御処理
次に、CDN構成サーバ23におけるCDN構成情報の選択制御処理の動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図7は、実施形態のCDN構成情報サーバ23におけるCDN構成情報の選択制御処理の動作を示すフローチャートである。
CDN構成情報サーバ23において、IPTV端末20からのCDN構成情報取得要求信号101が与えられると(S201)、端末IPアドレス抽出部11が、CDN構成情報取得要求信号101の形式を検査する(S202)。
そして、CDN構成情報取得要求信号101の形式が不整合の場合(CDN構成情報取得要求信号101が端末に関わるIPアドレス情報を含まない場合)、端末IPアドレス抽出部11は、CDN構成情報生成部16にCDN構成情報要求不正信号111を与える。このとき、CDN構成情報生成部16は、CDN構成情報が不正である旨のCDN構成情報応答信号を生成し、そのCDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に送信する(S215)。
例えば、CDN構成情報生成部16は、CDN構成情報応答信号110として、HTTPステータス 400 Bad Requestを生成し、HTTPサーバの応答としてIPTV端末20に返送する。
また例えば、CDN構成情報生成部16は、CDN事業者やPF事業者との契約や登録に関する申し込み等を案内する案内表示画面情報を含むものをCDN構成情報応答信号110としてIPTV端末20に返送するようにしても良い。
一方、S202において、CDN構成情報取得要求信号101の形式の整合が取れた場合(CDN構成情報取得要求信号101が端末に関わるIPアドレス情報を含む場合)、端末IPアドレス抽出部11は、CDN構成情報取得要求信号101から端末IPアドレス102を抽出し(S203)、抽出した端末IPアドレス102をビットフィールド抽出部12に与える。
また、CDN構成情報サーバ23において、端末IPアドレス抽出部11は、CDN構成情報取得要求信号101を受信した旨を示すCDN構成情報取得要求受信信号112を、CDN構成情報選択制御部14に与える。なお、このCDN構成情報取得要求受信信号112は、端末IPアドレス抽出部11で抽出されたCDN構成情報取得要求信号101に含まれる抽出した端末IPアドレス102を含む信号である。CDN構成情報選択制御部14は、サービスデータベース15に対して、読み出し制御信号104を与えて、CDN構成情報配布制御情報105を取得する(S204)。
このとき、CDN構成情報選択制御部14は、サービスデータベース15のCDN構成情報配布制御情報105の最初のレコードを取得する。また、CDN構成情報配布制御情報の別の読み出し方法として、例えば、CDN構成情報選択制御部14は、端末IPアドレス102がIPv4形式であるか又はIPv6形式であるかを識別し、そのIPアドレス形式に応じたレコードをCDN構成情報配布制御情報105から読み出すようにしても良い。
そして、CDN構成情報選択制御部14は、CDN構成情報配布制御情報105の最初のレコードに記載の切り出し位置情報302(図3参照)を切り出し位置指示信号103として、ビットフィールド抽出部12に与える(S205)。
ビットフィールド抽出部12では、端末IPアドレス102に対して、切り出し位置指示信号103に基づくビット列を切り出し、このビット列を受信ビットフィールド106として、ビットフィールド一致検出部13に与える(S206)。
ここで、ビットフィールド抽出部12によるビットフィールド抽出方法を説明する。切り出し位置指示信号103は、図3の切り出し位置情報302に示すように、正の整数又は負の整数で示される情報である。
切り出し位置情報302が正の整数である場合、ビットフィールド抽出部12は、端末IPアドレス102の最上位ビット(MSB)から切り出し位置情報302の数値分までのビット列を有効なものとし、それ以外の残りのビット値を0にクリアしたものを受信ビットフィールド106とする。
例えば、端末IPアドレス102が「192.168.2.1」であり、このときの切り出し位置情報103が正の整数の「24」であるとする。この場合、ビットフィールド抽出部12は、端末IPアドレス「192.168.2.1」の最上位ビットから24ビット分を有効とし、それ以外のビット値を0とするため、受信ビットフィールド106は「192.168.2.0」となる。
また、切り出し位置情報302が負の整数の場合、ビットフィールド抽出部12は、端末IPアドレス102の最下位ビット(LSB)から切り出し位置情報302の数値分までのビット列を有効なものとして、それ以外の残りのビット値を0にクリアしたものを受信ビットフィールド106とする。
例えば、端末IPアドレス102が「2001:0db8::226:b6ff:fe75:400d」であり、このときの切り出し位置情報103が負の整数「-64」であるとする。この場合、ビットフィールド抽出部12は、端末IPアドレス102「2001:0db8::226:b6ff:fe75:400d」の最下位ビットから64ビット分を有効とし、その以外のビット値を0とするため、受信ビットフィールド106は「:: 226:b6ff:fe75:400d」となる。
次に、CDN構成情報選択制御部14は、取得したCDN構成情報配布制御情報105の同一レコードのIPアドレス情報301を比較ビットフィールド107として、ビットフィールド一致検出部13に与える(S207)。
そして、ビットフィールド一致検出部13は、受信ビットフィールド106と比較ビットフィールド107とを比較し、ビット列が一致するか否かを判定し、その判定結果を一致検出結果108としてCDN構成情報選択制御部14に与える(S208)。
CDN構成情報選択制御部14は、ビットフィールド一致検出部13からの一致検出結果108を取得し、一致する場合には(S209)、当該CDN構成情報配布制御情報105の同一レコードのCDN構成情報テンプレート303を選択する(S210)。
そして、CDN構成情報選択制御部14は、当該CDN構成情報テンプレート303に対応する動的CDN構成情報109を、CDN構成情報生成部16に与える(S214)。CDN構成情報生成部16は、取得した動的CDN構成情報に基づいて、IPTV端末20に提供されるCDN構成情報を含みHTTPレスポンスであるCDN構成情報応答信号を生成し、そのCDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に送信する(S215)。
例えば、端末IPアドレス102が「198.168.2.1」であり、図3の第1行目のレコードを適用する場合、上述した例の通り、受信ビットフィールド106は「198.168.2.0」であり、比較ビットフィールド107は「192.168.2.0」であるため、ビットフィールド一致検出部13は受信ビットフィールド106と比較ビットフィールド107とは一致すると判定する。CDN構成情報選択制御部14は、一致する旨の一致検出結果108を取得すると、図3の第1行目のレコードのCDN構成情報テンプレート303として「ipv4/cdn.comp」を選択する。
ここで、CDN構成情報テンプレート303は、図4の動的構成情報を含むものである。この場合、CDN構成情報テンプレート303は「ipv4/cdn.comp」であるため、プラットフォーム事業者名402として「A」及び「B」、それぞれのプラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成サーバ情報テンプレート403として「default/pfa.comp」及び「default/pfb.comp」を含むものである。
CDN構成情報生成部16は、「ipv4/cdn.comp」で指定される動的CDN構成情報に基づいて、IPTV端末20に提供されるCDN構成情報を含むHTTPレスポンスを生成し、そのCDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に送信する。
例えば、図9に示すように、CDN構成情報生成部16は、第1のCDN構成情報として、「プラットフォーム事業者:A」、「PF識別情報:AAAA」、プラットフォーム事業者AのPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24の「URL情報:http://…/default/pfa.comp」と、第2のCDN構成情報として、「プラットフォーム事業者:B」、「PF識別情報:BBBB」、プラットフォーム事業者BのPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24の「URL情報:http://…/default/pfb.comp」とを含むCDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に返送する。
このようにすることで、IPTV端末20には、CDN構成情報に基づいて、図10に示すようなプラットフォーム事業者の選択画面が表示される。図10の選択画面500は、例えば「基本登録を行う事業者を選択してください。事業者の登録ページに移動します。」等のガイダンス表示部501と、IPTV端末20のサービスに対応する「プラットフォーム事業者A」の選択ボタン502と、「プラットフォーム事業者B」の選択ボタン503とを含む。選択ボタン502及び/又は選択ボタン503が選択されると、IPTV端末20は、対応するプラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成情報サーバ24にアクセスすることができる。
一方、S209において、一致検出結果108が不一致を示す場合(S209)、CDN構成情報選択制御部14は、サービスデータベース15のCDN構成情報配布制御情報105を参照し、今回のレコードが最終レコードであるかを確認し(S211)、最終レコードでない場合、次のレコードを取得し(S212)、処理をS205に移行する。
例えば、端末IPアドレス102が「2001:0db8:200::1」であり、図3の第2行目のレコードを適用する場合、受信ビットフィールド106は「2001:0db8:200::0」であり、比較ビットフィールド107は「2001:0db8:100::0」であるため、ビットフィールド一致検出部13は受信ビットフィールド106と比較ビットフィールド107とは不一致であると判定する。CDN構成情報選択制御部14は、不一致する旨の一致検出結果108を取得すると、次のレコードである図3の第3行目のレコードを取得し、S205に移行させて処理を繰り返し行う。
なお、この例の場合、受信ビットフィールド106は、図3の第3行目のレコードに基づく比較ビットフィールド107と一致するので、CDN構成情報選択制御部14は、当該レコードのCDN構成情報テンプレート「ipv6/test2/cdn.comp」を選択して、動的CDN構成情報を出力する。このCDN構成情報テンプレート303「ipv6/test2/cdn.comp」は、図4から、プラットフォーム事業者名402として「A」及び「C」、それぞれのプラットフォーム事業者のPF構成情報を提供するPF構成サーバ情報テンプレート403として「default/pfa.comp」及び「default/pfc.comp」を含むものである。
このように、CDN構成情報配布制御情報105の最終レコードに到達するまで、S205〜S212の処理を繰り返し行う。
また、S211において、今回のレコードが最終レコードである場合、CDN構成情報選択制御部14は、不一致用のCDN構成情報テンプレートを選択して(S213)、動的CDN構成情報をCDN構成情報生成部16に出力する(S214)。そして、CDN構成情報生成部16は、CDN構成情報配布制御情報105に登録されていない場合のHTTPレスポンスを生成して、CDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に送信する(S215)。
ここで、CDN構成情報配布制御情報105にレコード登録されていない場合の応答処理例を説明する。
例えば、CDN構成情報生成部16は、予め設定された不一致の場合のCDN構成情報テンプレート303を含むHTTPレスポンスを作成して、CDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に送信するようにしても良い。例えば、図3の第5行目に示すように、不一致の場合のCDN構成情報テンプレート303「default/cdn.comp」を用意しておき、そのCDN構成情報テンプレート303に対応する動的CDN構成情報109に基づいて、IPTV端末20に提供されるCDN構成情報を含むCDN構成情報応答信号110を生成してIPTV端末20に返送するようにしても良い。
また例えば、CDN構成情報生成部16は、HTTPステータス 404 Not Foundを生成し、CDN構成情報応答信号110をIPTV端末20に返送するようにしても良い。
CDN構成情報配布制御情報105にレコードがない場合の応答処理例は、上記の例に限定されるものではない。上記CDN構成情報生成部16は、上記応答処理の動作をどのようにするかを予め設定しておくことができる。
(A−3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態によれば、CDN内におけるIPTV端末、回線、プロバイダ等に固有のサービスに応じたCDN構成情報を、取得要求先のIPTV端末に提供することができる。その結果、特定の端末に特定のサービス構成情報を提供できるため、ユーザが事前契約をしていないサービス自体を隠蔽するなど、プラットフォーム事業者に関する情報を自由に制御できる。
(B)他の実施形態
上述した実施形態において、本発明の種々の変形実施形態を説明した。しかし、本発明は、上述した実施形態の他に、以下のような実施形態にも適用できる。
上述した実施形態では、IPTVサービスのサービス構成情報がCDN構成情報である場合を例示した。しかし、サービス構成情報がPF構成情報である場合にも適用することができる。
この場合、PF構成情報サーバが、図1のCDN構成情報サーバの内部構成に相当する内部構成を備えることで実現することができる。PF構成情報は、各プラットフォーム事業者が提供するサービス(例えば、IPマルチキャスト放送のチャンネルに関する情報、コンテンツに関する情報、VODサービスに関する情報等)情報が含まれている。従って、PF構成情報サーバに本発明を適用することにより、回線毎、プロバイダ毎、IPTV端末毎等の固有サービスに応じたサービス構成情報を提供することができる。
上述した実施形態のCDN構成情報サーバの内部構成は一例であり、端末IPアドレスの構造を利用して、対応するサービスのサービス構成情報を提供することができれば種々の構成を適用できる。
例えば、上述した実施形態のCDN構成情報サーバは、説明を理解のために、ビットフィールド一致検出部、CDN構成情報選択制御部、サービスデータベースをそれぞれ備えることとした。しかし、CDN構成情報サーバが、リレーショナルデータベースを適用し、上述の実施形態で説明した処理手順又はこれと同等の処理手順により置き換えることもできる。
また例えば、上述した実施形態では、サービスデータベースのCDN構成情報配布制御情報の最初のレコードから順次読み出す場合を例示した。しかし、抽出された端末IPアドレスの構成を認識し、端末IPアドレスに対応するサービス情報を特定して提供するようにしても良い。