JP6180292B2 - 遠隔操作システム - Google Patents

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Description

本発明は、人間の操作が困難な場所において、作業車を遠隔操作するのに好適な遠隔操作システムに関する。
近年、地震の発生や火山活動による地盤崩壊、トンネル崩落、原子力発電所における放射能漏れ等予期しない突発的な災害が生じている。そのような災害現場では迅速な復旧作業が求められるが、二次災害の危険から作業員が直接に作業を行うことができず、尊い人命が失われるという状況も度々生じうる。そこで、操作者が無人の作業車を遠隔操作し、各種の作業を行うための遠隔操作システムが提案されている。
例えば、従来の遠隔操作システムとしては、作業車に配設され、フレーム部材、把持部材及び複数の空気圧作動式ゴム製伸縮部材(以下、「ゴム製伸縮部材」いう。)を含む運転操作手段を操作する操作手段と、その動作実行手段と、動作実行手段の制御手段とを備え、上記操作手段を遠隔操作することができるように構成されている。
上記動作実行手段は、エア供給源と、このエア供給源の空気を上記各ゴム製伸縮部材の空間部に供給すると共に各ゴム製伸縮部材の空間部のエアの排出を行なう切換弁を有しており、把持部材の位置を検知する位置検知手段と、ゴム製伸縮部材に供給されている空気圧を検知する圧力検知手段と、制御手段からの指令及び位置検知手段と圧力検知手段の検知結果に基づいて切換弁をサーボ制御する切換弁制御装置とを有する構成となっている(特許文献1)。
特開2005−186218公報
上記遠隔操作システムでは、PID制御により切換弁の開度を制御し、求められる指令値に追従した空気圧を供給している。
しかし、上記遠隔操作システムに使用するゴム製伸縮部材において、収縮率と内圧の相関関係は非線形の作動特性を有しており、その長さに応じて作動特性も変化してしまう。そのため、ゴム製伸縮部材の作動特性を一定値としてその制御を行うと、ゴム製伸縮部材を広範囲で安定して動作させることができないという問題点を有していた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、安定した制御が可能となる遠隔操作システムを提供することを目的としている。
本発明の遠隔操作システム(以下、「本遠隔操作システム」という。)は、操作指令伝達手段を用い、通信手段(無線、有線、無線及び有線の併用等いずれでもよい)を介して、運転操作手段を備える作業車を遠隔操作する遠隔操作システムにおいて、上記運転操作手段を動作させる動作実行手段と、上記操作指令伝達手段から送信された操作指令情報に基づいて上記動作実行手段を制御する制御手段と、を備え、上記動作実行手段は、上記運転操作手段を操作するための操作部材と、上記操作部材を支持するための、内部に加圧流体が供給されることによって所定方向に沿って軸力を発生させる所定数の弾性伸縮体と、上記各弾性伸縮体における少なくとも一つの物理特性を検出する物理特性検出装置と、上記各弾性伸縮体内の内圧を検出する圧力検出装置と、上記加圧流体を供給するための加圧流体供給装置と、を有し、上記制御手段は、上記操作指令情報と上記各弾性伸縮体に供給する加圧流体量を制御するための加圧流体量制御装置と、を有するとともに、上記加圧流体量制御装置は、予め算出され、記憶手段に記憶された、上記弾性伸縮体の物理特性と当該弾性伸縮体内の圧値に対応した比例ゲイン値、微分ゲイン値及び積分ゲイン値の組み合わせから構成される対応表を備えており、検出された上記各弾性伸縮体の内圧値と、検出された上記弾性伸縮体の物理特性と上記内圧に対応する上記比例ゲイン値、上記微分ゲイン値及び上記積分ゲイン値とを用い、PID制御方法により、上記加圧流体供給装置における制御弁の開度を決定するためのアクチュエータ制御量を算出することを特徴としている。
ここで、本発明で用いられる作業車は、油圧ショベル等の掘削機械、木材伐採機械、ブルドーザ、スクレーパ等の種々のタイプの建設機械に使用することができる。
また、運転操作手段は、操作者が作業車を操作する場合に使用するための各種の手段であり、作業レバー、走行レバー、アクセルレバー、ハンドル、エンジンキー又はアクセルペダル等を意味している。
弾性伸縮体は、内部に圧縮空気等の加圧流体が供給されることによって軸力を発生することができるものであれば、その種類は問わない。例えば、ゴム又はゴム状弾性材料で構成される管状体の外周が、有機又は無機質高張力繊維の編組み補強構造によって被覆されるとともに、両端開口が閉塞部材によって封止されており、閉塞部材に設けられた接続口を介して内部に加圧流体が供給されることにより、膨張及び伸縮変形し、軸線方向に沿って収縮力が発生する構造を採用することができる。
また、弾性収縮体は、運転操作手段の種類によって任意の数を使用することができる。
また、各弾性伸縮体の物理特性とは、各弾性伸縮体の伸び率、比重、温度など、種々の指標を選択することができるが、特に、各弾性伸縮体の長さとすることが好適である。
本発明によれば、加圧流体量制御装置が、予め算出され、記憶手段に記憶された上記弾性伸縮体の物理特性と当該弾性伸縮体の内圧値に対応した比例ゲイン、微分ゲイン及び積分ゲインの値の対応表を備えており、弾性伸縮体の物理特性に対応する当該比例ゲイン、微分ゲイン及び積分ゲインの値に基づき、PID制御方法により加圧流体制御弁の開度を調節することができる。そのため、弾性伸縮体の物理特性と当該弾性伸縮体の内圧が非線形の作動特性を有する場合であっても、加圧流体供給装置から供給される加圧流体供給量を最適な量に調節することにより、弾性伸縮体の内圧を制御することができる。したがって、弾性伸縮体の動作を安定的に行うことが可能となるため、動作実行手段の操作部材の位置決めを容易に行うことができるため、運転操作手段をスムーズに動作させることができる。
また、本発明によれば、簡易な装置により弾性伸縮体を安定的に制御可能となるため、装置の軽量化及び装置の取付作業の簡素化を図ることができる。
また、本遠隔操作システムにおいて、上記加圧流体量制御装置は、予め算出され、記憶手段に記憶された上記弾性伸縮体の物理特性と当該弾性伸縮体内の内圧値に対応したフィードフォワードゲイン値の組み合わせから構成される対応表をさらに備えており、上記加圧流体量制御装置は、さらに検出された前記弾性伸縮体の物理特性と上記フィードフォワードゲイン値を用い、PIDフィードフォーワード制御方法により、上記アクチュエータ制御量を算出することにすれば、さらに、最適な制御を行うことができるため好適である。
さらに、本発明において、動作検出装置は、各把持部材又は各弾性伸縮体の少なくとも一方に関し、その位置、移動速度又は加速度の少なくとも一つを検出することができる動作検出装置を備え、上記制御手段が、上記送信指令情報と、上記動作検出装置及び上記圧力検出装置の検出結果に基づいて、上記各弾性伸縮体に供給する加圧流体量を制御するための加圧流体量制御装置を有する構成とすれば、さらに、正確にその制御を行うことができる。
本発明によれば、安定した制御が可能となる遠隔操作システムを提供することができる。
本発明の遠隔操作システムの適用対象である作業車を示す側面図である。 本発明の遠隔操作システムを示す構成図である。 操作指令伝達装置を示す斜視図である。 作業車搭載ユニットを示す正面図である。 作業車搭載ユニットを示す側面図である(但し、右側の作業アームが省略されている)。 ソレノイドバルブ制御部の制御方法の概念を示すブロック図である。 (a)は、比例ゲイン対応マトリクスを示す説明図、(b)は、微分ゲイン対応マトリクスを示す説明図、(c)は、積分ゲイン対応マトリクスを示す説明図、(d)は、フィードフォーワードゲイン対応マトリクスを示す説明図である。 本発明の遠隔操作システムの動作の説明図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態の一例について詳細に説明する。なお、図面の説明においては、同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
[本遠隔操作システムの全体構成]
本遠隔操作システムEは、操作者が、スタビライザー装置12にアタッチメントとしてのフェラバンチャ14が付設している作業車Cを遠隔操作するために用いられることを想定している。
本遠隔操作システムEは、操作者が操作を行うための操作指令伝達装置D(操作指令伝達手段)と、作業車Cに設置されている作業車搭載ユニットUから構成されており、当該操作指令伝達装置Dと作業車搭載ユニットUは、無線通信手段により接続されている。
(A)作業車
図1に示すように、作業車Cは、運転室11がスタビライザー装置12の上方に設けられている。運転室11の前方には、略への字状に形成されたブーム15と、ブーム15に接続されたアーム16を備えており、当該アーム16は、ブーム15の上面に延設されている油圧シリンダ17により操作可能となっている。また、アーム16の先端部には、フェラバンチャ14が設けられており、ブーム15の下面に付設されているウインチ19及びアーム16の上面に延設されている油圧シリンダ18により操作可能となっている。
運転室11の内部に設けられている運転席13には、2本の作業レバーR1と、2本の走行レバーR2(いずれも運転操作手段)が設けられている(左作業レバーR1と左走行レバーR2レバーのみ図示する)。
2本の作業レバーR1は、前後方向への揺動及びこの前後方向と交叉する左右方向への揺動の組み合わせにより、作業車Cによる各種作業を行うための操作がなされるように構成されている。
また、2本の走行レバーR2は、前後方向に揺動することにより、作業車Cの走行、旋回動作がなされるように構成されている。
そして、左右の作業レバーR1の間に、2本の左右の走行レバーR2が設けられており、4本のレバーが横方向に並設されている。
上記運転席13には、上記作業レバーR1及び走行レバーR2を操作するための作業車搭載ユニットUが設置されている。この作業車登載ユニットUは、下記操作指令伝達装置Dにより、遠隔操作されることになる。
(B)操作指令伝達装置
図2に示すように、操作指令伝達装置Dは、各運転操作部21と、運転操作部21から入力された操作信号に基づいて、作業レバーR1と走行レバーR2を遠隔操作するための操作指令情報(作業アーム43及び走行アーム53の目標推力等)を生成する操作者側中央制御部22と、作業車側通信制御部73との間で操作指令情報等のデータの送受信を行うための操作者側通信制御部23とを備えている。上記操作者側中央制御部22は、マイクロコンピュータによって構成されている。
図3に示すように、上記運転操作部21は、ジョイスティック21A,21Bを備えている。
また、この運転操作部21には、操作者の嗜好に合った快適な操作感覚となるように、下記作業車搭載ユニットUに使用されているものと同様の空気圧作動式のゴム状弾性材料で形成される伸縮体(弾性伸縮体、以下、「伸縮体」という。)が設けられている(図示せず)。このような構成より、伸縮体の内圧を制御することにより、ジョイスティック21A,21Bの使用時において、所望の操作感覚が実現されるようになっている。
(C)作業車搭載ユニット
図2に示すように、作業車搭載ユニットUは、作業レバーR1と走行レバーR2を動作させる動作実行装置40(動作実行手段)と、動作実行装置40を制御する作業車側制御装置70(制御手段)と、を一体として、作業車Cの運転席13に取り付け可能としたものである。
(1)取付部
図4及び図5に示すように、取付部30は、側面視で倒立したL字形状の箱体31と、その下部に設けられている側面視で逆L字形状のフレーム部材32から形成されている。箱体31の内部には、制御装置70、バルブマニホールド68及び当該バルブマニホールド68に接続されているソレノイドバルブ69(制御弁)が収容されている。
そして、この箱体31の垂直面31aとフレーム部材32の垂直材33の部分が運転席13に固定されている。
(2)動作実行装置
動作実行装置40は、作業レバーR1及び走行レバーR2を操作するための装置であり、操作部41と、操作部41を構成する伸縮体44,54に圧縮空気を供給するための圧縮空気供給装置65と、センサ部61を備えている。
○操作部
操作部41は、2本の作業レバーR1及び2本の走行レバーR2を操作するための装置である。この操作部41は、左右の作業レバー操作部42と、左右の走行レバー操作部52とから構成されており、左右の作業レバー操作部42の間に、左右の走行レバー操作部52が配置されている。
左右の作業レバー操作部42は、それぞれ左右の作業レバーR1を操作するための部材である。左右の作業レバーR1は、同一の構造を有しており、各作業レバーR1に対応する位置に設けられている。
各作業レバー操作部42は、2本の作業アーム43と、4本の伸縮体44を主要な構成要素としている。
4本の各伸縮体44は、十字形状の底部支持板47の上面に設けられており、中央部に立設した中央部材46と各突出部に立設した4本の伸縮体44が、上部支持板48を下方から支持している。この底部支持板47は、逆L字形状のフレーム部材32を形成する水平部34に対して、斜め上方の向きに取り付けられている。
また、取付部材49を介して、2本の作業アーム43が、側面視凸状の円形上部支持板48の前方に突設した状態で並設され、鉛直方向に回動可能及び水平方向に旋回可能となるように軸支されている。
左右の走行レバー操作部52は、それぞれ左右の走行レバーR2を操作するための部材である。左右の走行レバーR2は、同一の構造を有しており、各走行レバーR2に対応する位置に設けられている。
各走行レバー操作部52は、走行アーム53と、2本の伸縮体54を主要な構成要素としている。2本の各伸縮体54は、細長形状の底部支持板57の上面の両端部に立設しており、中央部に立設している中央部材56とともに、細長形状の上部支持板58を下方から支持している。この底部支持板57は、フレーム部材32を形成する水平部34に対して、斜め上方の向きに取り付けられている。
また、取付部材59を介して、走行アーム53が、上部支持板58の前方に突設した状態で、鉛直方向に回動可能となるように軸支されている。
なお、2本の作業アーム43及び走行アーム53の先端には、それぞれ、適切な態様の把持部材(図示せず)が設けられており、操作者が作業レバーR1及び走行レバーR2を把持する状態と同様の状態を維持することができるようになっている。
作業レバー操作部42及び走行レバー操作部52を構成する伸縮体44,54は、総て同一の部材であり、ゴム状弾性材料で構成される管状体の外周が、有機高張力繊維の編組み補強構造によって被覆されるとともに、両端開口が閉塞部材によって封止されており、閉塞部材に設けられた接続口を介して内部空間に圧縮空気を供給できる構造となっている。そして、内部空間へ圧縮空気(加圧流体)を供給すること及び内部空間から圧縮空気を排出することによりその長さが変化する(内部空間部へ圧縮空気を供給することにより長さが収縮し、内部空間部から圧縮空気を排出することにより長さが伸長する)ようになっており、その長さを変化させることで、作業アーム43及び走行アーム53の位置を自由に変化させることができるように構成されている。
○センサ部
センサ部61は、各作業アーム43及び各走行アーム53の加速度を検出する4個の加速度センサ62(動作検出装置)と、各伸縮体44,54の長さを検出する長さセンサ63(物理特性検出装置)と、各伸縮体44,54の内圧を検出する圧力センサ64とを備えている。これらの各センサ62〜64によって、それぞれの値が常時検出されており、検出値は所定の信号に変換され、後記する作業車側制御装置70に送信されている(図2参照)。
○圧縮空気供給装置
圧縮空気供給装置65は、空気圧縮機66(加圧流体供給装置)とエアタンク67とバルブマニホールド68とソレノイドバルブ69を主な構成要素としている。
空気圧縮機66は、運転室11の内部に設けられており、取付部30の箱体31の上部隅各部に横設されているエアタンク67に常時、圧縮空気を供給することができるようになっている。エアタンク67は、接続管(図示せず)を介して、バルブマニホールド68に接続されている。このバルブマニホールド68には、伸縮体44,54の総数12本の2倍である24個のソレノイドバルブ69が付設されているノズルが設けられている。各ソレノイドバルブ69は、作業車側制御装置70のソレノイドバルブ制御部81(加圧流体量制御装置)により、それぞれの開度が調節されることにより、各伸縮体44,54に所望の空気量の圧縮空気を供給可能となっている。
(3)作業車側制御装置
作業車側制御装置70は、操作指令伝達装置Dから送信された操作指令情報(各伸縮体44,54の目標推力、作業アーム43及び走行アーム53の目標加速度等)を受信し、上記センサ部61により計測された検出値に基づいて各種制御を行う装置であり、マイクロコンピュータによって構成されている。
この作業車側制御装置70は、操作者側通信制御部23との間でデータの送受信を行うための作業車側通信制御部73と、ソレノイドバルブ制御部81を有している。
ソレノイドバルブ制御部81は、受信した操作指令情報と、各加速度センサ62の検出値と、各長さセンサ63の検出値と、各圧力センサ64の検出値の信号に基づいて、PIDフィードフォーワード制御方式(PID制御方式とフィードフォーワード制御方式の組み合わせ)により、各ソレノイドバルブ69の開度を制御するための装置であり、PID補償演算部82と、フィードフォーワード補償演算部83(以下、フィードフォーワードを「FF」という。)と、ゲイン決定部84と、PWM指令出力部85を備えている(図2及び図6参照)。
○PID補償演算部
PID補償演算部82は、制御目標である作業アーム43及び走行アーム53の目標推力(以下、「目標推力」という。)に対して、PID制御を行うためのデータを算出するための装置である。なお、PID制御は公知の制御方法を用いることができる。
PID補償演算部82では、入力された目標推力fmと、圧力センサ64によって検出された実推力fnと、後記ゲイン決定部で決定された比例ゲインPg、微分ゲインDg及び積分ゲインIgの値に基づいて、比例項、微分項及び積分項を算出し、その和をPID出力値とすることができるようになっている(式1)。
PID出力値=Pg×(fn―fm)+Dg×{(fn―fm)―(fn-1―fm-1)}
+Ig×Σ(fn−f) (式1)
((式1)中における「−1」の符号は、一時点前の検出時の状態を示している。)
○FF補償演算部
FF補償演算部83は、制御目標である作業アーム43及び走行アーム53の目標推力に対して、FF制御を行うためのデータを算出するための装置である。なお、FF制御は公知の制御方法を用いることができる。
FF補償演算部83では、入力された目標推力fmと、圧力センサ64によって検出された実推力fnと、微小時間ごとの加算目標力ff(=δi/dt)と、後記ゲイン決定部84で決定されたFFゲインFgの値に基づいてFF加算項を算出し、FF出力値を算出することができるようになっている(式2)。
FF出力値=Fg×{fn―fm)―(fn-1―fm-1)+ff} (式2)
○ゲイン決定部
ゲイン決定部84は、長さセンサ63により検出された伸縮体44,54の長さと、圧力センサ64により検出された当該伸縮体44,54の内圧に対応する比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIg及びFFゲインFgの値を決定する装置である。
本遠隔操作システムEに使用する伸縮体44,54において、収縮率と内圧の相関関係は非線形の作動特性を有しており、その長さに応じて作動特性も変化してしまう。そのため、伸縮体の長さ44,54と当該伸縮体44,54の内圧値に対応した比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIg及びFFゲインFgの値の組み合わせが予め算出され、それぞれの対応表(比例ゲイン対応マトリクス、微分ゲイン対応マトリクス、積分ゲイン対応マトリクス、FFゲイン対応マトリクス)として、ハードディスク等のデータ記憶部91により格納されている。
図7(a)に示すように、比例ゲイン対応マトリクスは、使用する伸縮体の長さと内圧値に対して、比例ゲインの値を算出して、二次元のマトリクスとして記憶されているものである。比例ゲインの値を算出する際には、離散的としても、連続的としてもよく、その数等も任意に定めることができる(微分ゲイン対応マトリクス、積分ゲイン対応マトリクス、FFゲイン対応マトリクスに関しても、比例ゲイン対応マトリクスと同様の考え方で作成されている(図7(b)〜(d)参照))。
ゲイン決定部84では、入力された伸縮体44,54の長さと内圧に対応する各ゲインの値を、データ記憶部91に格納されている各対応表から抽出し、比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIgの各値をPID補償演算部82に出力するとともに、FFゲインFgの値をFF補償演算部83に出力することができるように構成されている。
○PWM指令出力部
PWM指令出力部85は、ソレノイドバルブ69の弁開度を決定するアクチュエータ制御量ΔTHnをPWM信号(Pulse Width Modulation信号)として出力し、ソレノイドバルブ69に伝えるための装置である。
上記アクチュエータ制御量ΔTHnは、PID補償演算部82からのPID出力値とFF補償演算部83からのFF出力値の和として算出された制御変数に、制御対象の伝達関数に合わせて計算された出力値(ソレノイドバルブ69の開度値)(以下、「制御対象」という。)を乗ずることにより求められる((式3))。
ΔTHn=(PID出力+FF出力)×制御対象 (式3)
(アクチュエータ制御量ΔTHnは、ソレノイドバルブ69の開度の一時点前の検出時に対する今回検出時の変更量を示している。)
このような構成により、各伸縮体44,54のソレノイドバルブ69の開度が調節されることにより、各伸縮体44,54に所望の空気量の圧縮空気を供給可能となっている。そして、それに伴い、各伸縮体44,54の長さを変化させ、作業アーム43及び走行アーム53を所望の箇所に位置させることにより、所望の動作を行わせることができるようになっている。
[本遠隔操作システムの動作]
次に、図8を参照して、本遠隔制御システムEの動作について説明する。
操作者は、作業車Cから一定距離離れた地点から、操作指令伝達装置Dの運転操作部21により所望の操作を行う(ST1)。すると、操作者側中央制御部22により目標推力fmのデータが作成され、通信手段を介して、操作者側通信制御部23及び作業車側通信制御部73を通じて作業機側制御装置70に送信される(ST2)。
一方、各作業アーム43及び各走行アーム53において、加速度センサ62により、実推力fnが検出されるとともに(ST3)、長さセンサ63及び圧力センサ64により、各伸縮体44,54の長さ及び内圧がそれぞれ検出されて(ST4)、作業機側制御装置70に送信される。
ソレノイドバルブ制御部81におけるゲイン決定部84では、伸縮体44,54の長さと当該伸縮体44,54の内圧に対応した比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIg及びFFゲインFgの値をデータ記憶部91の各対応表から抽出し、比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIgの値をPID補償演算部82に出力するとともに、FFゲインFgの値をFF補償演算部84に出力する(ST5)。
PID補償演算部82では、入力された目標推力fmと、実推力fnと、比例ゲインPg、微分ゲインDg及び積分ゲインIgに基づいてPID出力を算出し、PWM指令出力部85に送信する。また、FF補償演算部83では、入力された目目標推力fmと、実推力fnと、FFゲインFgの値に基づいてFF出力値を算出し、PWM指令出力部85に送信する(ST6)。
PWM指令出力部85では、PID補償演算部82のPID出力値と、FF補償演算部83からのFF出力値に基づき、アクチュエータ制御量ΔTHnを算出してPWM信号として出力し、ソレノイドバルブ69に伝える(ST7)。
PWM信号を受信したソレノイドバルブではその開度が調節され、伸縮体44,54に所望の空気量の圧縮空気が供給されることになる(ST8)。このような制御が連続して行われることで、作業アーム43及び走行アーム53の目標推力fmへの収束が円滑に行われることになる。それに伴い、各伸縮体44,54の長さを変化させて、作業アーム43及び走行アーム53を所望の箇所に位置させることで、その動作を行うことができる。
(本遠隔操作システムの効果)
本遠隔操作システムEによれば、ソレノイドバルブ制御部81が、予め算出され、データ記憶部91に記憶された伸縮体44,54の長さと当該伸縮体44,54の内圧値に対応した比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIg及びFFゲインFgの値の対応テーブルを備えており、伸縮体44,54の長さに対応する当該比例ゲインPg、微分ゲインDg、積分ゲインIg及びFFゲインFgの値に基づき、PIDFF制御方法によりソレノイドバルブ69の開度を調節することができる。そのため、伸縮体44,54の長さと当該伸縮体44,54の内圧が非線形の作動特性を有する場合であり、伸縮体44,54の長さが常時変化している状態であっても、空気圧縮機66からの圧縮空気の供給量を最適な量に調節することにより、伸縮体44,54の内圧を制御することができる。したがって、伸縮体44,54の安定的な動作に基づき、作業アーム43及び走行アーム53の位置決めを容易に行うことが可能となるため、作業車Cの作業レバーR1及び走行レバーR2をスムーズに動作させることができる。
また、本遠隔操作システムEによれば、簡易な装置により伸縮体44,54を安定的に制御可能となるため、装置の軽量化及び装置の取付作業の簡素化を図ることができる。
以上、本発明について、好適な実施形態についての一例を説明したが、本発明は当該実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
特に、本遠隔システムにおいては、複数の異なる動作特性を有する伸縮体の組み合わせを用いて、動作実行手段を構成すると更に好適である。
例えば、2種類の異なる動作特性を有する伸縮体(A、B)を並設して、操作部材を形成する場合においても、各々の伸縮体の動作特性と、当該伸縮体の内圧値に応じた各種ゲイン値の対応表を算出して記憶させておくことや、各伸縮体のゲイン値の相対的な換算比率(A/B=0.5、A/B=0.65など)を変えることによって、目標推力に対して外乱が生じた場合であっても、安定した制御を実現することができることになる。
また、本実施形態では、作業車として、フェラバンチャを設けた木材伐採用の建設機械を使用しているが、作業車は他の建設機械を利用することもできる。
また、通信手段は、無線でも有線でもよく、両者を併用することもできる。
また、操作手段として、それぞれ左右の作業レバー及び走行レバーを使用しているが、操作スイッチ等、他の運転手段を使用することもできる。さらに、運転操作部は、ジョイスティックと類似した操作によって操作位置を入力し得る従来公知の運転操作手段や操作スイッチを備える構成とすることもできる。
また、作業アーム及び走行アームを構成する伸縮体の数及びバルブマニホールドに設けられているソレノイドバルブの数も、適宜変更可能である。
また、本実施形態では、圧縮空気の消費流量を少なくし、装置全体のコンパクト化を実現させるために、圧縮空気供給装置における制御弁として、ON−OFF駆動式のソレノイドバルブを使用している。しかし、制御弁として、アナログ電圧駆動式のサーボバルブを使用することもできる。
また、加圧流体量制御装置には、PID補償演算部に加えて、FF補償演算部が設けられているが、PID補償演算部のみを備える構成とすることもできる。
さらに、各伸縮体における物理特性に関して、伸縮体の長さではなく、伸び率、比重、温度などの値として、それらの値と、内圧値との関係に対応したゲイン値を対応表として記憶させ、PID出力値及びFF出力値を算出する際に用いることもできる。
E 本遠隔操作システム
C 作業車
D 操作指令伝達装置(操作指令伝達手段)
U 作業車搭載ユニット
21 運転操作部
22 操作者側中央制御部
23 操作者側通信制御部
30 取付部
40 動作実行装置(動作実行手段)
41 操作部
42 作業レバー操作部
43 作業アーム
44,54 伸縮体
52 走行レバー操作部
53 走行アーム
61 センサ部
62 加速度センサ
63 長さセンサ(物理特性検出装置)
64 圧力センサ
65 圧縮空気供給装置
66 空気圧縮機(加圧流体供給装置)
69 ソレノイドバルブ(制御弁)
70 作業車側制御装置(制御手段)
73 作業車側通信制御部
81 ソレノイドバルブ制御部(加圧流体量制御装置)
82 PID補償演算部
83 フィードフォーワード(FF)補償演算部
84 ゲイン決定部
85 PWM指令出力部
91 データ記憶部(記憶手段)

Claims (2)

  1. 操作指令伝達手段を用い、通信手段を介して、運転操作手段を備える作業車を遠隔操作する遠隔操作システムにおいて、
    前記運転操作手段を動作させる動作実行手段と、
    前記操作指令伝達手段から送信された操作指令情報に基づいて前記動作実行手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記動作実行手段は、前記運転操作手段を操作するための操作部材と、
    前記操作部材を支持するための、内部に加圧流体が供給されることによって所定方向に沿って軸力を発生する所定数の弾性伸縮体と、
    前記各弾性伸縮体における少なくとも一つの物理特性を検出する物理特性検出装置と、
    前記各弾性伸縮体内の内圧を検出する圧力検出装置と、
    前記加圧流体を供給するための加圧流体供給装置と、を有し、
    前記制御手段は、前記操作指令情報と前記圧力検出装置の検出結果に基づいて、前記各弾性伸縮体に供給する加圧流体量を制御するための加圧流体量制御装置と、を有するとともに、
    前記加圧流体量制御装置は、予め算出され、記憶手段に記憶された、前記弾性伸縮体の物理特性と当該弾性伸縮体内の内圧値に対応した比例ゲイン値、微分ゲイン値及び積分ゲイン値の組み合わせから構成される対応表を備えており、
    検出された前記各弾性伸縮体の内圧値と、検出された前記弾性伸縮体の物理特性と前記内圧に対応する前記比例ゲイン値、前記微分ゲイン値及び前記積分ゲイン値とを用い、PID制御により前記加圧流体供給装置における制御弁の開度を決定するためのアクチュエータ制御量を算出することを特徴とする遠隔操作システム。
  2. 前記加圧流体量制御装置は、予め算出され、記憶手段に記憶された、前記弾性伸縮体の物理特性と当該弾性伸縮体内の内圧値に対応したフィードフォワードゲイン値の組み合わせから構成される対応表をさらに備えており、
    前記加圧流体量制御装置は、さらに検出された前記弾性伸縮体の物理特性と前記フィードフォワードゲイン値を用い、
    PIDフィードフォーワード制御により、前記アクチュエータ制御量を算出することを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
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