JP6179919B2 - スキルミオンの生成、消去方法および磁気素子 - Google Patents

スキルミオンの生成、消去方法および磁気素子 Download PDF

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Description

本発明は、スキルミオンの生成方法、消去方法並びにスキルミオンの生成および/または消去が可能な磁気素子に関する。
磁性体の磁化方向(電子スピンの向き)をデジタル情報として利用する磁気素子は、不揮発性、耐放射線などの特徴を持つエレクトロニクスデバイスとして注目されており、その磁気情報を電気的に操作する試みが近年盛んに行われている。
一方、近年、外部磁場のもとで、MnSi,Fe1−xCoSi,CuOSeO等の反転対称性を有しないカイラルな格子構造を有する一部の物質中で、三角格子状のスキルミオン結晶が生成されることが発見されている。スキルミオンは、中心部において印加された磁場に対して反平行の磁化を有し、周辺部においては印加された磁場に対して平行な磁化を有する、渦巻状の電子スピンの構造を有している。図8は、スキルミオンの電子スピンの配列を模式的に示す図であり、図中の各矢印は電子スピンの方向を示している。スキルミオンは、直径が3〜100nm程度と非常に小さいため、磁気素子に応用すると単位情報を記憶する面積を、従来の磁気バブルメモリなどの従来技術に比べてはるかに小さくすることができる。また、スキルミオンは、微小な電場または電流密度で駆動できることも知られている(例えば、非特許文献1参照)。このため、高密度且つ低消費電力の磁気記憶素子等への応用が期待されている。
スキルミオンは、量子化されたトポロジカルな不変量であるスキルミオン数によって特徴付けられる。このスキルミオン数は、連続的な変化に対して不変である。すなわち、強磁性体のスピンが一方向を向いた状態から、スピンを連続的に変化させスキルミオンの構造を生成することはできず、不連続的な変化を与えなければ生成することができない。そのため、スキルミオンは一度生成されると粒子的な安定性を有する。一方、スキルミオンの生成、消去は、一般にスキルミオン数の不連続な変化を伴う。
スキルミオンを生成する技術としては、カイラルな強磁性材料に、環状スピン電流(circulating spin current)を加える方法が提案されている(例えば、非特許文献2参照)。
X.Z. Yu, N. Kanazawa, W.Z. Zhang, T. Nagai, T. Hara, K. Kimoto, Y. Matsui, Y. Onose and Y. Tokura, Nature Communications 3, 988 (07 August 2012) スキルミオン格子の電流駆動 Youngbin Tchoe and Jung Hoon Han, "Skyrmion generation by current", PHYSICAL REVIEW B85, 174416 (2012)
しかしながら、非特許文献2の方法によるスキルミオンの生成は、円電流の空間依存性を作り出すことが難しく、未だ概念設計の段階である。このため、現実的にスキルミオンを生成するための具体的な方法や素子の構成は、未だ検討段階である。また、強磁性材料に局所的に磁場や電磁波を印加または照射する方法も検討されるが、そのような方法では磁場や電磁波を印加する場所を、単一スキルミオンを生成するレベルまで局所的に絞ることは困難である。さらに、スキルミオンを消去する方法については、ほとんど知られていないのが現状である。このような状況のため、スキルミオンの技術的な応用を困難にしている。
したがって、これらの点に着目してなされた本発明の目的は、スキルミオンを生成する方法、および、スキルミオンを消去する方法、並びに、それらスキルミオンを生成および/または消去することが可能な磁気素子を提供することにある。
上記目的を達成するスキルミオンを生成する方法の発明は、スキルミオン相を有する磁性材料に角部を設け、所定の強度範囲の磁場を印加した状態で、前記角部を挟んで電流を印加することによりスキルミオンを生成することを特徴とするものである。このようにすることによって、角部において磁性材料のスピンが、渦巻状に回転した空間分布を生じてスキルミオンを生成することができる。なお、「角部」とは、試料の外形を構成する面または2次元的試料の場合は線の向きが不連続に変化する部分を意味する。また、「スキルミオン相を有する」とは、磁気相図上でスキルミオンが安定して存在し得るスキルミオン相が存在することを意味する。
好ましくは、前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜として形成され、前記角部は前記薄膜に設けられた切り欠きに形成される構成とすることができる。さらに、好ましくは、前記切り欠きは、実質的に直角の角部を有するコの字型の形状とすることができる。
あるいは、前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜として形成され、前記角部は内角が180°より大きいものとすることができる。さらに好ましくは、前記角部の内角は、実質的に270°とすることができる。
上記スキルミオンを生成する方法において、前記磁場を、前記薄膜として形成された前記磁性材料の面に略垂直に印加することが好適である。
また、上記目的を達成するスキルミオンを消去する方法の発明は、スキルミオン相を有する磁性材料に、非磁性材料よりなる少なくとも2つの電極を接続し、所定の強度範囲の磁場を印加し前記磁性材料にスキルミオンが存在する状態で、前記電極間に電流を印加して前記スキルミオンを前記電極のいずれかに接触させ、前記スキルミオンを消去するものである。このようにすることによって、非磁性材料との境界でスキルミオンを消去することが可能になる。
前記磁性材料に印加する電流密度は、1.5×1011A/m以上であることが好ましい。
また、好ましくは、前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜として形成される。
さらに、前記磁場を、前記薄膜として形成された前記磁性材料の面に略垂直に印加すると良い。
上記スキルミオンを生成する方法および消去する方法における磁性材料は、カイラル性を有する金属磁性材料とすることが好ましい。さらに、好ましくは、前記カイラル性を有する金属磁性材料は、B20型化合物である。なお、B20型化合物には、MnSi,FeGe,MnGe,Fe1−xCoSi等が含まれる。
また、上記目的を達成するスキルミオンを生成および/または消去可能な磁気素子の発明は、角部を備えたスキルミオン相を有する磁性材料と、前記磁性材料に接続された少なくとも2つの電極であって、前記角部を挟んで電流を印加するように配置された電極とを備える。このようにすることによって、所定の強度の磁場を加えた状態で電極間に電流を流すことにより、角部においてスキルミオンを生成することができる。さらに、電極を非磁性材料により形成することにより、磁性材料と非磁性材料との接合部でスキルミオンを消去することができる。
前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜であり、前記角部は前記薄膜に設けられた切り欠きに形成されることが好ましい。さらに好適には、前記角部を有する前記切り欠きは、前記角部が略直角なコの字型の形状とすることができる。
さらに、前記磁性材料は、矩形状の薄膜前記切り欠きを設けたものであり、前記電極は前記磁性材料の対向する2辺に接続された薄膜状のリード線であり、前記切り欠きは前記リード線が接続された辺とは異なる辺に沿う部分に設けられるようにすると良い。
あるいは、前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜であり、前記角部は内角が180°より大きいものとすることができる。より好適には、前記角部の内角は、実質的に270°とすることが望ましい。
また、前記薄膜として形成された前記磁性材料の面に略垂直方向の磁場を印加する磁場印加機構を備えることができる。
さらに、前記磁気素子に用いられる前記磁性材料は、カイラル性を有する金属磁性材料とすることが好ましい。さらに、好ましくは、前記カイラル性を有する金属磁性材料は、B20型化合物である。
本発明によれば、スキルミオン相を有する磁性材料に角部を設け、所定の強度範囲の磁場を印加した状態で、前記角部を挟んで電流を印加するようにしたので、角部を電流が流れる際に渦状の電子スピンの空間分布が形成され、スキルミオンを生成することができる。
第1実施の形態に係るスキルミオンを生成可能な磁気素子の概略構成図である。 シミュレーションによるスキルミオンの生成の過程を説明する図である。 電流密度とスキルミオンの生成速度との関係を示すグラフである。 スキルミオンが生成可能な磁場および電流密度の領域を示す図である。 第2実施の形態に係るスキルミオンを消去可能な磁気素子の概略構成図である。 シミュレーションによるスキルミオンの消去の過程を説明する図である。 第3実施の形態に係るスキルミオンを生成および消去可能な磁気素子の概略構成図である。 スキルミオンの電子スピンの配列を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施の形態)
第1実施の形態に係るスキルミオンを生成可能な磁気素子の概略構成図である。この磁気素子1は、カイラル磁性体2(スキルミオン相を有する磁性材料)と、カイラル磁性体の両端に設けられたリード線4a、4b(電極)と電流源5とを備える。
カイラル磁性体2は、結晶構造に反転対称性が無く、スキルミオン相を有する磁性材料である。特に、MnSi,FeGe,MnGe,Fe1−xCoSi等を含むB20型化合物では、所定の磁場や温度の条件下で三角格子状のスキルミオン結晶が生成されることが実験的に観測されている。また、スキルミオンの安定性は、試料の厚さに依存することが実験的に知られている。バルクの材料では、スキルミオン相は、温度(T)と磁場(B)とによって示される相図において、らせん磁性との転移温度の極めて近くの狭い領域にのみ現れる。これに対して薄板状の試料を用いると、スキルミオン相は相図の広い領域に現れる。このため、カイラル磁性体2は、薄膜として形成する。
特に、カイラル磁性体2の厚さは、スキルミオンの渦巻状の磁気構造の直径よりも小さいか、あるいは高々3倍程度にし、スキルミオンが2次元的挙動を示すようにする。すなわち、カイラル磁性体は、少なくとも部分的に擬二次元材料として形成される。スキルミオンの直径は、典型的には3〜100nmであるから、磁性材料の厚さは、2〜300nmの範囲を含むことが好ましい。また、カイラル磁性体2の薄膜は、支持用の基材の上に形成して保持することができる。あるいは、全体としては厚みを有するカイラル磁性体の一部のみを薄膜として形成しても良い。
また、カイラル磁性体2は長辺と短辺とを有する長方形の形状をしており、その対向する2つの短辺にはカイラル磁性体と同等の幅を有する薄膜状のリード線4a,4b(電極)が接合されている。一方、長辺の一方側には、両端以外の部分に略直角な角部3a,3bを有するコの字型のノッチ3(切り欠き)が設けられている。ノッチ3は、予め長方形の形状に加工されたカイラル磁性体2に対して、レーザで加工等をすることにより設けることができる。電流源5は、リード線4a,4bの間に電流を供給する。
以上のような構成により、この磁気素子1に図1の紙面の下側から上側方向にスキルミオンが生成可能な適切な強度の磁場を印加した状態で、カイラル磁性体2を電極4a側から4b側へ右から左に流れる電流を供給する。すると、電子はカイラル磁性体2を左から右方向へ流れ、ノッチ3の角部3aで電子スピンの渦巻状の回転を生じ、スキルミオンが生成される。ここで、角部3aではカイラル磁性体2の外形の方向が不連続に変化するため、トポロジカルな変化をより容易に生じさせることができる。すなわち、本実施の形態によれば、リード線4a,4bを介して印加する電流をオン・オフすることによって、スキルミオンの生成を容易に制御することが可能となる。
次に、上記のようなスキルミオンの生成可能な磁気素子における電子スピンの挙動を、シミュレーションを用いて検証した結果を説明する。
カイラル磁性体の薄板状の試料におけるスピンシステムは、二次元正方格子における古典ハイゼンベルグモデルにより記述することができる。ここで、
は次式で表される局所的な磁気モーメントであり、
長さがMに固定された古典的ベクトルとして扱われる。このモデルは、強磁性交換相互作用J、ジャロシンスキー・守谷相互作用(DM相互作用)D、および磁場Bとのゼーマン相互作用を含む。
ハミルトニアンは次式で与えられる。
磁場
は、面に対して垂直な方向に印加される。ここで、B/J=0.0278とした。各パラメータには、現実的な値として、J=1meV、D/J=0.18を適用し、これにより、温度ゼロで、ヘリカル相とスキルミオン結晶相との間の転移がB/J=Bc/J=0.0075で生じ、スキルミオン結晶相と強磁性相との間の転移がB/J=Bc/J=0.0252で生じる。
本発明者らは、ゼロ温度において、電流により駆動されるスピンの挙動を、次のLandau−Lifshitz−Gilbert(LLG)方程式を数値的に解くことによって調べた。
ここで
である。また、
は磁気回転比、pは電流のスピン分極、e(>0)は素電荷、aは格子定数である。
いわゆるα項と呼ばれる第2項は、ギルバート減衰を示し、本シミュレーションではαは0.04に固定される。第3項および第4項は、スピンとスピン分極電流
との間の結合を記述する。
より具体的には、第3項はスピントランスファートルクによる結合を、第4項はいわゆるβ項と呼ばれる非断熱効果による結合を記述する。βはβ=α(=0.04)に固定した。
また、電流密度は電場
に比例するものと仮定し、ここで、
を、スカラーポテンシャルとすると、次式で表せる。
ここで、係数はスカラーポテンシャルの定義により吸収される。定常状態の電流分布では、スカラーポテンシャルについて次のポワソン方程式が満たされる。
この式は、次の境界条件とともに試料の形状に対して適用される。
上記式に従い、試料の左端および右端における電流密度をjとした。電流密度jは電流が右から左に流れる場合は正となる。
カイラル磁性体2は、図1に示したノッチ3を有する擬二次元材料として形成される。図2は、スキルミオンが生成される過程の各時点におけるノッチの周囲のスピン方向を示している。ここで、磁場の強度B/J=0.0278であり、これはスキルミオン相と強磁性相との間の臨界値Bc/J=0.0252より僅かに高い。
スキルミオンの生成過程の詳細を以下に説明する。まず、電流密度j=0の初期状態において、カイラル磁性体2の外周に沿うスピンは大きな面内成分を有している(図2a)。次に、カイラル磁性体2に電流を供給すると、電流が流れるに従い、ノッチ3の角部3aの位置におけるスピン分布の回転している部分が膨らみ(図2b)、スキルミオンの半分の部分が生成される(図2c)。続いて、DM相互作用のために半分の部分が生成されたスキルミオンの後ろ側のスピンも渦巻状の回転となり(図2d)、スキルミオンが生成される(図2e)。生成されたスキルミオンは、カイラル磁性体3内で安定して存在する(図2f)。
図3は、いくつかの磁場Bについて電流密度jの関数としてスキルミオンの生成速度R(単位時間当たりのスキルミオン生成数)を示している。より磁場が強いときは、スキルミオンを生成するためにより大きな電流密度が必要となる。図3に示すように、スキルミオンはスキルミオンが安定して存在し得る領域(すなわち、図4のB<Bcの領域)の磁界よりもはるかに強いB/J=0.0304の磁界中でも生成することが可能である。さらに、図3のグラフではjの符号に対する非対称性が見られる。すなわち、電流の方向が反対向きになると、スキルミオンは生成されない。この非対称性は、スピン歳差運動の方向によるものである。
図4には、スキルミオンが生成される領域の磁界Bと電流密度jとの関係を示している。このグラフの下側の破線は、B=Bcを示すものである。したがって、磁場の強さが下側の破線以下の領域では本来スキルミオンが安定して存在する。しかし、スピンの向きが揃った強磁性からこの領域に移行した場合、そのままでは、トポロジカルな構造の変化を伴うスキルミオンの生成はなされない。ここで、本発明のカイラル磁性体2に電流を印加することにより、角部3aでスキルミオンが生成される。
図4において、スキルミオンは領域11において生成され、領域12では生成されない。スキルミオンが生成されるしきい値電流密度は、B<Bc(Bcはトポロジカルなスキルミオンの保存が破壊される臨界的磁場強度である)の領域で、磁場の強度に対してほぼ線形に増加することがわかる。また、領域11においては電流密度jが大きいほど、スキルミオンの生成速度Rが大きいことがシミュレーションにより確認された。
また、本発明者らは、ノッチの高さhを種々変化させてスキルミオンの生成に与える影響を調べた。それによれば、hが小さすぎるとスキルミオンの一部分しか試料の中に生成されず、完全なスキルミオンを形成することができない。そのため、時間の経過とともにその部分も消滅する。一方、二次元試料の幅をwとしたとき、w−hが小さいと、スキルミオンの生成は起こらない。また、ノッチの角部3aの角度(外角)について、θ=30°,45°,90°,120°および135°について調べたところ、90°(カイラル磁性体2の内角とした場合は、270°)の角度がスキルミオンの生成に最も適していることがわかった。
以上説明したように、本実施の形態によれば、角部3aを備えるスキルミオン相を有する磁性材料であるカイラル磁性体2に、ヘリカル相とスキルミオン結晶相との間の遷移が生じる臨界磁場強度であるBcより大きく、トポロジカルなスキルミオンの安定性が破壊される臨界磁場強度であるBcよりも小さい強度範囲の磁場を印加した状態で、角部3aを挟んで電流を印加したので、角部3aにおいて電子スピンの空間分布に部分的回転が生じる。これに、DM相互作用が加わり角部3aから独立した単体のスキルミオンが生成される。また、角部3aでは外形の方向が不連続に変化することから、連続的な変化では困難であったスキルミオン数を変化させるスキルミオンの生成が容易になる。
さらに、スキルミオンの生成速度は電流密度に比例するので、電流源5により供給される電流量を変化させることによって、スキルミオンの生成速度を制御することが可能になる。
特に、カイラル磁性体2を、生成されるスキルミオンの直径より小さいか、あるいは高々3倍程度の厚さである、厚さ2〜300nmの範囲の擬二次元材料として形成したので、広い温度範囲でスキルミオンが存在することが可能になり、常温に近い温度でも利用できることが期待される。なお、本願のシミュレーションは、そのような薄膜状のカイラル磁性体2を仮定して実施したものだが、バルクの材料においても、所定の磁場および温度条件下で、角部を有することによって同様なスキルミオン生成の効果が期待できる。
また、磁場Bを薄膜として形成されたカイラル磁性体3の面にほぼ垂直方向に印加した。スキルミオンの電子スピンは、外周部および中心部でそれぞれ逆向きに薄膜の厚さ方向に向く一方、外周部では磁場と平行方向に磁化されるので、このようにカイラル磁性体の面に垂直方向に磁場を印加するのが、スキルミオンの生成に最も効率的である。
また、カイラル磁性体3に設けた切り欠きは、角部が略直角なコの字型としたが、本発明の発明者らが種々の形状の切り欠きを設定して、シミュレーションを行った結果によれば、このようなコの字型の切り欠きは、三角形などの他の形状の切り欠きに比べより効率的にスキルミオンを生成することが判明した。
(第2実施の形態)
図5は、第2実施の形態に係るスキルミオンを消去可能な磁気素子の概略構成図である。この磁気素子21は、カイラル磁性体22と、カイラル磁性体22の両端に設けられたリード線24a、24bと電流源5とを備える。カイラル磁性体22は、第1実施の形態のカイラル磁性体2と異なりノッチ(切り欠き)は設けられていないが、同様の矩形の形状を有し、同様の材料より形成されるものである。また、カイラル磁性体22の対向する2つの短辺にはカイラル磁性体22と略幅の等しい薄膜状のリード線24a,24b(電極)が接続されている。リード線24a、24bは、非磁性材料(例えば、銅、金等)により形成されている。その他の構成は、第1実施の形態と同様なので、同一構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する。
上記のような構成により、カイラル磁性体22に所定の強度範囲の磁場を印加し、カイラル磁性体22内にスキルミオンが存在する状態で、電極24aと24bとの間に、例えば、図において右から左方向に所定の電流密度以上の電流を印加すると、スキルミオンは電流と反対方向に進み、やがて電極24aに接触し、カイラル磁性体22と電極24aとの間の界面で消滅する。したがって、電流源5により供給する電流を制御することによって、スキルミオンを消去することが可能になる。
本発明の発明者らは、第1実施の形態と同様のモデルに基づいて、スキルミオンの消去についてもシミュレーションを行った。図6は、シミュレーション結果によるスキルミオンの消去の過程を説明する図である。
このシミュレーションにおいて、磁性材料と非磁性材料との接合部には開境界条件を与えた。境界周辺における2つの典型的なスキルミオンの挙動を図6に示す。まず、図6a−dは、電流密度jが小さいとき(j=1.0×1011A/m)のスキルミオンの挙動を時系列的に示している。磁場Bは紙面の下側から上側に向けて印加され、電流は右から左方向へ流れる。図中矢印は、スキルミオンの進行方向を示すものである。低い電流密度jでは、カイラル磁性体22と電極24aとの間の境界のポテンシャルを越えることができないため、スキルミオンは始め右方向へ移動するが(図6a)、図6bと図6cとの間に境界で跳ね返る。
一方、図6e−hでは、カイラル磁性体22に、より大きな電流密度j(j=3.0×1011A/m)となるように電流を供給している。スキルミオンは右方向に移動し(図6e)、カイラル磁性体22とリード線24aとの境界に接する(図2f)。その後スキルミオンは、境界でのポテンシャルを乗り越えて消滅する(図2g,h)。このシミュレーションにより、カイラル磁性体22に印加する電流の電流密度が、1.5×1011A/mより大きければ、スキルミオンの消去が可能になることが確認された。
(第3実施の形態)
図7は、第3実施の形態に係るスキルミオンを生成、消去可能な磁気素子の概略構成図である。この磁気素子31は、カイラル磁性体32と、カイラル磁性体32の両端に設けられたリード線34a、34bと電流源5とを備える。カイラル磁性体32は、第1実施の形態のカイラル磁性体2と異なりノッチ(切り欠き)はなく、長方形の形状の長手方向中央付近で、外形が幅方向へ屈曲するように段を有している。そして、この段部分には内角の大きさが約270°の角部33がある。また、厚さや材料等は第1実施の形態と同様である。また、カイラル磁性体32の長手方向両端の対向する2つの辺にはリード線34a,34b(電極)が接続されている。リード線34bに比べリード線34aは、カイラル磁性体32に設けられた段差のため幅広になっている。リード線34a、34bは、非磁性材料(例えば、銅、金等)により形成されている。その他の構成は、第1および第2実施の形態と同様なので、同一構成要素には同一参照符号を付して説明を省略する
本発明者らが行ったシミュレーションの結果によれば、図7の紙面下側から上側方向の磁場を印加した状態で、電流源5により磁気素子31のリード線34aと34bとの間に、リード線34aからリード線34bの方向への電流を供給すると、第1実施の形態と同様に角部33でスキルミオンが生成されることが確認された。したがって、ノッチ(切り欠き)のみならず、適当な形状を有する角部がカイラル磁性体32に形成されていることで、スキルミオンを生成することが可能になる。このとき、角部33の内角が少なくとも180°以上であると、図2b,cで生じたようなスピンの空間分布の回転が少なくとも部分的に生じると期待できる。さらに、生成されたスキルミオンは、第2実施の形態と同様にカイラル磁性体32とリード線34aとの境界で消去することが可能である。
なお、本発明は、スキルミオンを単体で生成、消去することが可能な方法および素子に関するものである。これとは別に、磁性体内のスキルミオンを駆動、制御する研究も行われている。本発明は、そのような技術と組み合わされて、将来の高密度、低消費電力の磁気素子への展開が可能である。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。たとえば、磁気素子1,21,31では、磁場が外部から印加されているとしたが、磁気素子1,21,31に、カイラル磁性体2,22,32に磁場を印加する機構を有していても良い。例えば、永久磁石や電磁石による磁場印加機構を用いることができる。
カイラル磁性体の形状としては、種々の形状が可能である。角部を有することによって、電子スピンの空間分布に不連続的な変化を生じるので、トポロジカルな変化が可能となる。また、スキルミオン相を有する磁性材料としては、B20型化合物に限らず、将来的には他のタイプの材料も利用できるようになる可能性がある。したがって、本発明のスキルミオン相を有する磁性材料を、B20型化合物に限定すべきではない。
なお、上記各実施の形態のシミュレーションに用いた数値計算において、LLG方程式を解くために、4次のRunge−Kutta法を用いた。スキルミオンの生成については、試料の左および右端で周期的な境界条件を与え、他の境界では開境界条件を与えた。また、スキルミオンの削除においては、全ての境界に開境界条件を与えた。スピン状態の初期条件は、LLGシミュレーションで、電流密度j=0における完全な強磁性状態から緩和させることによって導出した。スピン状態が十分に収束した後、定電流を供給しスピンの挙動を観察した。時間tおよび電流密度jの自然単位を、それぞれ次のように定義し、これらの値を時間および電流密度の単位変換に用いた。
ここで、格子定数a=5Å、スピン分極率p=0.2、局所的磁気モーメントの大きさM=1の条件のもと、τ≒6.5×10−13、κ≒1.0×1013A/mである。
本発明は、スキルミオンを用いた磁気バブル、トポロジカルホール効果を用いたスキルミオン検出器、高速な大容量磁気メモリ等への利用が期待される。
1,21,31 磁気素子
2,22,32 カイラル磁性体
3 ノッチ(切り欠き)
3a,3b,33 角部
4a,4b,24a,24b,34a,34b リード線
5 電流源
11,12 領域

Claims (21)

  1. 長辺と短辺とを有する二次元材料であり、スキルミオン相を有する磁性材料において、前記長辺の一方側における両端以外の部分に角部を設け、所定の強度範囲の磁場を前記磁性材料の第1面から前記第1面と異なる第2面側に印加した状態で、前記角部を挟んで一の前記短辺から他の前記短辺へ電流を印加することによりスキルミオンを生成する方法。
  2. 前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜として形成され、前記角部は前記薄膜に設けられた切り欠きに形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記切り欠きは、実質的に直角の角部を有するコの字型の形状であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜として形成され、前記角部は内角が180°より大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記角部の内角は、実質的に270°であることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記磁場を、前記薄膜として形成された前記磁性材料の面に略垂直に印加することを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載の方法。
  7. 長辺と短辺とを有する二次元材料であり、スキルミオン相を有する磁性材料の第1の前記短辺および第2の前記短辺に、非磁性材料よりなる少なくとも2つの電極を接続し、所定の強度範囲の磁場を前記磁性材料の第1面から前記第1面と異なる第2面側に印加し前記磁性材料にスキルミオンが存在する状態で、前記電極間に電流密度が1.5×10 11 A/m より大きい電流を印加して前記スキルミオンを前記電極のいずれかに接触させ、前記スキルミオンを消去する方法。
  8. 前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜として形成される請求項に記載の方法。
  9. 前記磁場を、前記薄膜として形成された前記磁性材料の面に略垂直に印加することを特徴とする請求項に記載の方法。
  10. 前記磁性材料は、カイラル性を有する金属磁性材料である請求項1〜の何れか一項に記載の方法。
  11. 前記カイラル性を有する金属磁性材料は、B20型化合物であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 長辺と短辺とを有する二次元材料であり、前記長辺の一方側における両端以外の部分に角部を備えたスキルミオン相を有する磁性材料と、
    前記磁性材料に接続された少なくとも2つの電極であって、前記角部を挟んで一の前記短辺から他の前記短辺へ電流を印加するように配置された電極と
    前記磁性材料の第1面から前記第1面と異なる第2面側に所定の強度範囲の磁場を印加する磁場発生部と
    を備える磁気素子。
  13. 前記電極は、非磁性材料により形成される請求項12に記載の磁気素子。
  14. 前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜であり、前記角部は前記薄膜に設けられた切り欠きに形成される請求項12または13に記載の磁気素子。
  15. 前記角部を有する前記切り欠きは、前記角部が略直角なコの字型の形状である請求項14に記載の磁気素子。
  16. 前記磁性材料は、矩形状の薄膜に前記切り欠きを設けたものであり、前記電極は前記磁性材料の対向する2辺に接続された薄膜状のリード線であり、前記切り欠きは前記リード線が接続された辺とは異なる辺に沿う部分に設けられる請求項14または15に記載の磁気素子。
  17. 前記磁性材料は、少なくとも部分的に2〜300nmの範囲の厚さを有する薄膜であり、前記角部は内角が180°より大きいことを特徴とする請求項12に記載の磁気素子。
  18. 前記角部の内角は、実質的に270°であることを特徴とする請求項17に記載の磁気素子。
  19. 前記薄膜として形成された前記磁性材料の面に略垂直方向の磁場を印加する磁場印加機構を備える請求項1418の何れか一項に記載の磁気素子。
  20. 前記磁性材料は、カイラル性を有する金属磁性材料である請求項1219の何れか一項に記載の磁気素子。
  21. 前記金属磁性材料は、B20型化合物である請求項20に記載の磁気素子。
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