JP6176696B2 - 雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、スキー又はスノーボード等で雪面を滑走する際のターン動作や体重移動の練習を行うための雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置に関する。
従来、この種のトレーニング装置として、例えば特許文献1に開示されているように、上方に膨らんだ円弧状に形成された一対のレールと、両レール上に移動可能な移動台と、移動台上に取り付けられた一対の足載せ台と、レールの長手方向中央側に向けての復元力を移動台に与える復元力発生手段とを備えたスキー練習装置があった。足載せ台は、中央部下面に設けた回動軸を介して移動台に取り付けられ、前後方向及び左右方向に回動可能に取り付けられている。例えば、図12に示すように、使用者の体重移動によって移動台10が右方向に移動すると、足載せ台12に対して左側に傾けようとする力が付与され、回動軸14を中心にして左側に傾く。また、復元力発生手段として、バネ定数が異なる第1及び第2引っ張りばねを使用し、復元力を複数に変化させる構成が開示されている。
この他、特許文献2に開示されているように、使用者の足を保持し、横方向に往復移動可能に設けられた保持台と、保持台が行程端に移動したとき該保持台に抵抗力を付与する緩衝器とを備えたスキー等のトレーニングマシンがあった。保持台は、上面にスキー靴が固定される支持台と、レール上を横方向に移動可能な取付台とを備え、支持台が曲面状のすべり軸受を介して取付台の上面側に取り付けられている。例えば、使用者の体重移動によって取付台が右方向に移動すると、支持台に対して左側に傾けようとする力が付与され、すべり軸受の曲面に沿ってスライドして左側に傾く。また、取付台は、一対のばねを使用した復帰機構により、レールの中央位置に戻す向きに付勢されている。さらに、緩衝器として、ロッドの基端部が所定のシリンダ室内に配された油圧式の緩衝器が例示され、緩衝器がレール等の各部材の周囲を取り囲む本体の内壁に取り付けられ、取付台が行程端に達するとロッドの先端部が取付台に接触して取付台を押し戻す向きに付勢する構成が開示されている。
特開平6−91028号公報 実開昭63−65482号公報
スキーの上級者等は、多くの場合、早く滑るためのフォーム作りやフォームの修正等を行う目的でこの種のトレーニング装置を使用する。したがって、特に、ターン動作やターンの方向を切り替える動作が重要であり、実際に雪面を滑降しているのに近い状況を再現することが求められる。
しかし、特許文献1のスキー練習装置は、足載せ台が回動軸を中心にシーソーのように揺動して傾く構造であり、特許文献2のトレーニングマシンは、支持台がすべり軸受の曲面に沿って移動して傾く構造なので、いずれの場合も、ターン動作をしたとき「スキー板の側端部で雪面にエッジを立てている」という感覚が得られない。
また、特許文献1のスキー練習装置の場合、足載せ台に対して、常に復元力発生手段からの力が加わる(付勢されないのは、足載せ台がレール中央の位置を通過する瞬間だけである)ので、ターンの方向を切り替える動作をしたとき「体勢を切り替える短い時間、雪面からスキー板に対する力(反力)が小さくなる」という抜重の感覚を再現することが難しい。特許文献2のトレーニングマシンの場合も、この問題を十分に解決することができない。
本発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、実際に雪面を滑降しているようなトレーニング環境を実現することができるシンプルな構成の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置を提供することを目的とする。
本発明は、基台に取り付けられ、基台に対して左右方向に移動可能な第一移動体と、前記第一移動体に取り付けられ、前記第一移動体に対して前記左右方向に移動可能な第二移動と、使用者の足が固定される上板、及び前記上板を支持して前記第二移動体上に固定する上板支持具で構成された足載せ台とを備え、前記基台には、前記第一移動体を左向きに付勢する左向き付勢バネと、前記第一移動体を右向きに付勢する右向き付勢バネとが設けられ、前記第一移動体には、前記第二移動体が移動する左右の終端位置を規定するストッパが設けられ、そのストッパにより、前記第二移動体が移動可能な範囲が、前記第一移動体が移動可能な範囲よりも短く制限され、前記上板支持具は、前記上板に対して左側に傾けようとする力が付与されると、前記上板の左側端部を軸にして右側端部を上昇させ、前記上板に対して右側に傾けようとする力が付与されると、前記上板の前記右側端部を軸にして前記左側端部を上昇させる雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置である。
前記足載せ台は、前記上板、前記上板と左右方向の幅寸法が同様の中板、及び下板とを順に重ね、前記中板の幅方向の一端部が、前記下板に第一ヒンジを介して回動自在に連結され、前記中板及び前記上板の幅方向の他端部同士が、第二ヒンジを介して回動自在に連結され、前記下板が前記第二移動体に固定されて成る。また、前記第二移動体が、前記上板支持具の一部の部材として兼用されていてもよい。
前記左向き付勢バネは、それぞれバネ定数が異なる複数のコイルバネを直列に配して構成され、前記第一移動体が右方向に移動すると、左向き付勢バネによる付勢力が段階的に強くなり、前記右向き付勢バネは、それぞれバネ定数が異なる複数のコイルバネを直列に配して構成され、前記第一移動体が左方向に移動すると、右向き付勢バネによる付勢力が段階的に強くなる構造にしてもよい。
前記左向き及び右向き付勢バネは、それぞれ前記左右方向に収縮可能に配置されたコイル状のバネであり、前記第一移動体には、前記左向き付勢バネの左端部及び右向き付勢バネの右端部を押圧する付勢バネ押圧部が設けられ、前記基台には、前記左向き付勢バネの右端部を保持する右端保持部と、前記右端保持部が移動すると、前記右端保持部を元の位置に復帰させるように付勢する右端側緩衝用バネと、前記右向き付勢バネの左端部を保持する左端保持部と、前記左端保持部が移動する、前記左端保持部を元の位置に復帰させるように付勢する左端側緩衝用バネとが設けられ、
前記左向き付勢バネが前記付勢バネ押圧部に押され、前記左向き付勢バネの収縮限界に達すると、前記右端側緩衝用バネの変位により前記右端保持部が右側に移動し、前記右端保持部に加わる衝撃が吸収され、
前記右向き付勢バネが前記付勢バネ押圧部に押され、前記右向き付勢バネの収縮限界に達すると、前記左端側緩衝用バネの変位により前記左端保持部が左側に移動し、前記左端保持部に加わる衝撃が吸収される構造にしてもよい。
また、スキーによる雪面滑走のトレーニングに使用する場合、前記第二移動体及び前記足載せ台が独立して2組設けられ、左側の前記足載せ台には左足用の足固定具が取り付けられ、右側の前記足載せ台には右足用の足固定具が取り付けられている。また、前記各足固定具は、スキー板を装着した状態で使用者の足を固定するものであり、前記上板の左右方向の幅寸法が、前記スキー板の幅寸法に設定されている。
スノーボードによる雪面滑走のトレーニングに使用する場合、前記第二移動体及び前記足載せ台が1組設けられ、前記足載せ台には使用者の右足用及び左足用の足固定具が取り付けられている。また、前記足固定具は、スノーボード板を装着した状態で使用者の足を固定するものであり、前記上板の左右方向の幅寸法が、前記スノーボード板の幅寸法に設定されている。
本発明の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置は、使用者の足を支持する上板取り付け具の特徴的な構造により、ターン動作を行うと、実際に「スキー板の側端部で雪面にエッジを立てている」ような感覚が得られる。また、第二移動体が第一移動体に対して自由に移動できる構造により、ターンの方向を切り替える動作を行う際、「体勢を切り替える短い時間、雪面からスキー板に対する力(反力)が小さくなる」という抜重の感覚を、実際に近い形で得ることができる。さらに、第二移動体が移動可能な距離や、右向き及び左向き付勢バネによる付勢力を適宜調整することによって、初心者から上級者まで、各人の技術力に見合ったトレーニング環境を自在に作り出すことができる。
本発明の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置の第一実施形態を使用している様子を示す図である。 第一実施形態の全体構造を示す正面図(a)、平面図(b) 第一実施形態の基台の部分を示す正面図(a)、平面図(b)である。 第一実施形態の第一移動体を示す正面図(a)、平面図(b)、右側面図(c)である。 第一実施形態の第二移動体及び足載せ台を示す正面図(a)、平面図(b)、右側面図(c)である。 第一実施形態の足載せ台の動作を説明する正面図(a),(b)である。 第一実施形態の基台の動作を説明する平面図(a),(b),(c)である。 本発明の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置の第二実施形態の外観を示す正面図(a)、平面図(b)である。 第二実施形態の基台を示す正面図(a)、平面図(b)である。 第二実施形態の足載せ台の動作を説明する正面図(a),(b)である。 第二実施形態の基台の動作を説明する平面図(a),(b),(c)である。 従来の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置の足載せ台の動作を説明する正面図である。
以下、本発明の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置の第一実施形態について、図1〜図7に基づいて説明する。第一実施形態のトレーニング装置16は、図1に示すように、スキーによる雪面滑走のトレーニングに使用される装置である。
トレーニング装置16は、図2に示すように、基台18、第一移動体20、第二移動体22、足載せ台24で構成されている。基台18は、図3に示すように、レール26に2つのスライダ28a,28bを取り付けて成る2つのリニアガイド30を一対に備えている。スライダ28a,28bは、レール26上を低摩擦で往復移動することができる。一対のリニアガイド30は、互いのレール26が連結フレーム32で連結されて平行になっており、各レール26に設けた脚部33により略水平に支持されている。以下、基台18が設置された状態で、レール26の長手方向を左右方向と称し、2つのレール26が対向する方向を前後方向と称する。
さらに基台18には、一対のレール26の間に、図3において左右方向に長いシャフト34が取り付けられ、シャフト34の外側に、左向き付勢バネ36と右向き付勢バネ38とが設けられている。シャフト34の長さは、レール26とほぼ同様である。
左向き付勢バネ36は、バネ定数が異なる3つのコイルバネ40(40(1),40(2),40(3))で構成され、シャフト34に直列に挿通され、各コイルバネ40が一律の方向(左右方向)に伸縮する構造になっている。ここでは、コイルバネ40(1)のバネ定数が最も小さく、コイルバネ40(3)のバネ定数が最も大きい。左向き付勢バネ36の右端部36aは、シャフト34の一端に固定された板状の右端保持部42aによって保持され、反対側の左端部36bは、後述する第一移動体20の付勢バネ押圧部44に当接している。また、隣り合うコイルバネ40の間には、左右方向に移動自在な仕切り板45が入れられ、挟持されている。左向き付勢バネ36は、第一移動体20を左向きに(レール26の中央位置に向けて)付勢する働きをする。
右向き付勢バネ38は、左向き付勢バネ36と同様に、3つのコイルバネ40(40(1),40(2),40(3))で構成され、シャフト34に直列に挿通することによって、各コイルバネ40が一律の方向(左右方向)に伸縮する構造になっている。右向き付勢バネ38の左端部38bは、シャフト34の他端に固定された板状の左端保持部42bによって保持され、反対側の右端部38aは、後述する第一移動体20の付勢バネ押圧部44に当接している。また、隣り合うコイルバネ40の間には、上記と同様に、仕切り板45が入れられている。右向き付勢バネ38は、第一移動体20を右向きに(レール26の中央位置に向けて)付勢する働きをする。
第一移動体20は、図4に示すように、レール46に2つのスライダ48a,48bを取り付けた2つのリニアガイド50を一対に備えている。レール46は、基台18のレール26よりも短く、スライダ48a,48bは、レール46上を低摩擦で往復移動することができる。一対のリニアガイド50は、互いのレール46が付勢バネ押圧部44で互いに連結されて平行になっている。付勢バネ押圧部44は、僅かに屈曲したフレームであり、中央部に、シャフト34をゆとりを持って挿通できるシャフト挿通孔44aが形成されている。また、レール46の左右の端部にはストッパ52a,52bが取り付けられ、後述する第二移動体22が接触すると、それ以上移動できないように制限する。
第一移動体20は、図2に示すように、付勢バネ押圧部44のシャフト挿通孔44aの内側にシャフト34が挿通され、シャフト挿通孔44aの周縁部が左向き付勢バネ36の左端部36bと右向き付勢バネ38の右端部38aに当接し、挟まれた状態になる。そして、一対のレール46が基台18のレール26と平行な向きに配され、スライダ28a,28bの上面に取り付けられ、略水平に支持される。したがって、第一移動体20は、左右方向に移動可能であり、第一移動体20がレール26の中央位置から右側に移動すると、左向き付勢バネ36が付勢バネ押圧部44に押されて収縮し、第一移動体20を左向き付勢する。同様に、第一移動体20がレール26の中央位置から左側に移動すると、右向き付勢バネ38が付勢バネ押圧部44に押されて収縮し、第一移動体20を右向き付勢する。
第二移動体22は、上面に足載せ台24が固定される板材である。第二移動体22には、2つの足載せ台24が取り付けられ、図5に示すように、片方の足(スキー靴を履いた足)を2つの足載せ台24で支える。足載せ台24は、足固定具54が上面に取り付けられた略矩形の薄手の上板56と、上板56を支持して第二移動体20上に固定する上板支持具とで構成されている。上板56の幅寸法は、実際のスキー板の幅寸法に設定されている。上板支持具は、上板56とほぼ同形状の薄手の中板58及び下板60を順番に重ね、中板58と下板60の幅方向の一端部同士が第一ヒンジ62を介して回動自在に連結し、中板58と上板56の幅方向の他端部同士が第二ヒンジ64を介して回動自在に連結した構造になっており、下板60が第二移動体22の上面に固定されている。2つの足載せ台24は、第二移動体22上に身体の前後方向に並べて配置され、一方の足固定具54がつま先部分を、他方の足固定具54が踵部分を固定し、第一、第二ヒンジ62,64がスキー靴の外側と内側に各々位置するようになっている。通常、スキー靴の底面は硬くて平坦なので、スキー靴を固定した状態で、2つの上板56が面一になる。
第二移動体22及び足載せ台24は、図2に示すように、右足用と左足用に2組設けられ、右足用の第二移動体22が第一移動体20のスライダ48a,48aの上面に取り付けられ、左足用の第二移動体22が第一移動体20のスライダ48b,48bの上面に取り付けられることにより、それぞれ独立して左右方向に移動可能になる。ここでは、「ターンのときに左足と右足が近くなり過ぎないフォームを身につける」という内容のトレーニングを行うため、図2に示すように、2つの第二移動体22を伸縮自在な連結バネ65で連結してある。連結バネ65は、例えば上級者が使用するとき等、必要なければ省略しても構わない。第二移動体22が移動する左右の終端位置は、ストッパ52a,52bで規定されている。すなわち、第二移動体22は、ストッパ52a,52bに接触しない内側の範囲を移動することができる。
足載せ台24の上板支持具(中板58、下板60、第一ヒンジ62、第二ヒンジ64)は、上板56に対して左側に傾けようとする力が付与されると、図6(a)に示すように、上板56の左側端部の第二ヒンジ64を軸にして右側端部を上昇させる。反対に、上板56に対して右側に傾けようとする力が付与されると、図6(b)に示すように、中板58の右側端部の第一ヒンジ62により、上板56の右側端部を軸にして左側端部上昇させる。したがって、上板56は、傾く向きや角度が変化しても、最も低い部分の高さがほぼ一定になる。
次に、トレーニング装置16の動作を説明する。トレーニング装置16の初期状態は、図2に示すように、左向き及び右向き付勢バネ36,38からの付勢により、第一移動体20がレール26の中央位置に静止している。スキー靴を履いた使用者は、まず、対応する足固定具54に左右の足を固定し、一対の足載せ台24の上に乗る。
次に、使用者が左側ターンを開始しようとする際には、図示しないストックや支柱等を頼りにして、重心を一旦右側に移すとともに体重を右足に移動させた後、上体を左側に傾斜させる。すると、第二移動体22が第一移動体20のレール46上を右向きに移動し始める。このとき、第一移動体20は、左向き及び右向き付勢バネ36,38からの付勢を受けて、ほぼ初期位置に保持されたままである。
第二移動体22がさらに移動してレール46のストッパ52aに接触すると、使用者の重心移動による付勢力が第一移動体20に加わり、第一移動体20がレール26上を右向きに移動し、左向き付勢バネ36が収縮し始める。図7(a)は左向き付勢バネ36の初期状態を示しており、付勢バネ押圧部44によって左端部36bが押圧されると、図7(b)に示すよう、3つのコイルバネ40(1),40(2),40(3)がそれぞれ収縮する。収縮量はバネ定数が小さいコイルバネ40(1)が最も大きい。第一移動体20がさらに右向きに移動すると、図7(c)に示すように、やがてコイルバネ40(1)が収縮限界に達し、その後はコイルバネ40(2),40(3)だけが収縮する。
左側ターンにおいて、使用者が身体のバランスを保ちつつ上体を左側に傾けると、図6(a)に示すように、上板56に対して左側に傾けようとする力が加わり、上板56が、左側端部の第二ヒンジ64を軸にして左側に傾く。そして、第一移動体20がレール26の中央位置より右側に移動し、使用者の身体全体が右側へ移動しつつ、左右の足には右向きの力がかかり、その反力として左向き付勢バネ36による弾発力を受ける。このとき、図6使用者は、左右の足に対する左向きの付勢力(左向き付勢バネ36の弾発力)を、常に上板56の左側端部で受ける形になる。
上板56が傾くときの軸となる左側端部は、スキー板の左側端部(エッジ金具の部分)に相当する。したがって、使用者は、「スキー板の左側端部で雪面にエッジを立てている」という感覚を得ることができる。
左向き付勢バネ36の収縮量が大きくなると弾発力が大きくなり、第一移動体20に対する左向きの付勢力が徐々に強くなる。この後、左側ターンを終了して右側ターンへ切り替える際、必要に応じてストックや支柱を利用して上体を起こし、重心を左側に移すとともに体重を徐々に左足に移動させて、いわゆる抜重動作を開始する。この状態で、左向きの付勢力が、使用者による右向きの力よりも強くなり、第一移動体20の移動方向が左向きに反転し、レール26の中央位置に向けて押し戻される。
第一移動体20がレール26の中央の位置に近づき、使用者による左側ターンから右側ターンへの動作移行が終了する頃には、上体よりも右側にあった左右の足が、上体の左側に移動し、第一移動体20がレール26の中央付近の位置を通過する頃には、使用者の身体は第一移動体20と共に左向きに移動する。このときには身体全体の移動速度は、第一移動体20の移動速度に近づく。一方、左右の足は、第一移動体20に対して移動する第二移動体22上に固定され、第一移動体20に対して自由に移動させることができるので、左右の足を、上体の移動速度を超える速度で上体の左側まで移動させる動作が可能になる。したがって、右側ターンに移行する際、「体勢を切り替える短い時間、雪面からスキー板に対する力(反力)が小さくなる」という抜重の感覚を、実際に近い形で得ることができる。
その後、上記とは左右を逆にして、第二移動体22と第一移動体20がレール26の中央位置よりも左側に移動し、右向き付勢バネ38が収縮し、やがて右向きに押し戻される、という一連の動作が行われる。
以上説明したように、トレーニング装置16は、使用者の足を支持する上板取り付け具の特徴的な構造により、スキーのターン動作を行う際、及びターンの方向を切り替える動作を行う際に、実際に雪面を滑走しているのに近い感覚を作り出すことができる。さらに、第二移動体22が第一移動体20上を移動可能な距離又は範囲と、右向き及び左向き付勢バネによる付勢力(3つのコイルバネ40のバネ定数)とを適宜調整することにより、使用者(初心者から上級者まで)の技術力に見合ったトレーニング環境を自在に作り出すことができる。
次に、この発明の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置の第二実施形態について、図8〜図11に基づいて説明する。ここで、第一実施形態のトレーニング装置16と同様の構成は、同一の符号を付して説明を省略する。第二実施形態のトレーニング装置66は、スノーボードによる雪面滑走のトレーニングに使用される装置であり、図8に示すように、基台68、第一移動体20、第二移動体70、及び足載せ台72で構成されている。第一移動体20は、上述した図4の第一移動体20と同じものである。
基台68は、図3の基台18と類似した構造であるが、左向き付勢バネ36の右端部36aを保持する固定式の右端保持部42aに代えて、可動式の右端保持部74aが設けられ、右向き付勢バネ38の左端部38bを保持する固定式の左端保持部42bに代えて、可動式の左端保持部74bが設けられている点で構成が異なる。右端及び左端保持部74a,74bは、例えば、使用者がターン動作を失敗して第一移動体20が強く当たったときに、衝撃を吸収する方向に移動することができる。
右端保持部74aは、図9に示すように、一対のレール26の右側の端面に当接する係止板76を有し、係止板76の両端のやや内側の位置に、レール26の中央位置に向かって真っ直ぐな延設部78が一対に設けられている。係止板76は、その中央位置に形成されたシャフト挿通孔80が形成され、その内側に長いシャフト34がゆとりを持って挿通されている。同様に、左端保持部74bは、一対のレール26の左側の端面に当接して係止される係止板76を有し、係止板76の両端のやや内側の位置に、レールの中央位置に向かって真っ直ぐな延設部78が一対に設けられている。この係止板76にもシャフト挿通孔80が形成され、内側に長いシャフト34がゆとりを持って挿通されている。
左端保持部74aと右端保持部74bは、延設部78の先端部同士が緩衝用バネ82を介して互いに連結され、緩衝用バネ82が収縮する付勢によって互いに引き寄せられ、右側及び左側の係止板76が対応するレール26の端面に強く当接した状態で係止されている。緩衝用バネ82のバネ定数は、右向き及び左向き付勢バネ36,38(コイルバネ40(1),40(2),40(3))に比べて十分大きい。
第二移動体70は、上面に足載せ台24が固定される板材である。この実施形態はスノーボードのトレーニング用の装置なので、第二移動体70が1つだけ設けられている。第二移動体70上の足載せ台72は1つであり、右足と左足(スノーボード靴を履いた足)の両方を支える。足載せ台72は、図5の足載せ台24と同様に、上板56、中板58、下板60、第一及び第二ヒンジ62,64で構成され、上板56の上面に4つの足固定具54が取り付けてある。4つの足固定具54は、左右に並ぶ2つが組になって右足のつま先部分と踵部分を固定し、残りの2つが組になって左足のつま先部分と踵部分を固定するようになっている。上板56の左右方向の幅寸法は、スノーボード板の幅寸法に設定されている。
第二移動体70及び足載せ台72は、第二移動体70が第一移動体20の4つのスライダ48a,48a,48b,48bの上に取り付けられることにより、左右方向に移動可能になる。第二移動体70が移動する左右の終端位置は、ストッパ52a,52bで規定されている。すなわち、第二移動体70は、ストッパ52a,52bに接触しない内側の範囲を移動することができる。なお、図面上において足の向きは移動方向になっているが、第二移動体70のスライダ48a,48bへの取付方向や足載せ台72の第二移動体70への取り付け方向、又は足固定具54の方向は、使用者の好みに合わせて、図示しない調整溝とネジにより適宜設定することができる。
足載せ台72の上板支持具(中板58、下板60、第一ヒンジ62、第二ヒンジ64)は、上板56に対して左側に傾けようとする力が付与されると、図10(a)に示すように、上板56の左側端部の第二ヒンジ64を軸にして右側端部を上昇させる。反対に、上板56に対して右側に傾けようとする力が付与されると、図10(b)に示すように、中板58の右側端部の第一ヒンジ62により、上板56の右側端部を軸にして左側端部上昇させる。したがって、上板56は、傾く向きや角度が変化しても、最も低い部分の高さがほぼ一定になる。この動作は、図6の足載せ台24とほぼ同じである。
次に、トレーニング装置66の動作を説明する。なお、第二移動体70や足載せ台72の動作は、上記のトレーニング装置16と同様なので、ここでは、可動式の右端保持部42a,42bの動作を中心に説明する。
トレーニング装置66の初期状態は、図8に示すように、左向き及び右向き付勢バネ36,38からの付勢により、第一移動体20がレール26の中央位置に静止している。また、右端及び左端保持部74a,74bの係止板76は、それぞれレール26の端面に当接して強く係止されている。スノーボード靴を履いた使用者は、まず、対応する足固定具54に左右の足を固定し、足載せ台72の上に乗る。
次に、使用者が左側ターンを開始しようと体勢を変え、重心を左側に移動させる。すると、第二移動体72が第一移動体20のレール46上を右向きに移動する。このとき、第一移動体20は、左向き及び右向き付勢バネ36,38からの付勢を受け、初期位置に保持されたままである。また、右端保持部74bも、緩衝用バネ82からの付勢により、初期位置に保持される。
第二移動体72がさらに移動してレール46のストッパ52aに接触すると、使用者の重心移動による付勢が第一移動体20に加わり、第一移動体20がレール26上を右向きに移動し、左向き付勢バネ36が収縮し始める。図11(a)は左向き付勢バネ36の初期状態を示しており、付勢バネ押圧部44によって左端部36bが押圧されると、図11(b)に示すよう、3つのコイルバネ40(1),40(2),40(3)がそれぞれ収縮する。収縮量はバネ定数が小さいコイルバネ40(1)が最も大きく、既にこの状態で収縮限界に達している。第一移動体20がさらに右向きに移動し、3つのコイルバネ40が全て収縮限界に達すると、図11(c)に示すように、最もバネ定数が大きい緩衝用バネ82が伸びて右端保持部74aが右向きに移動し、右端保持部74aに加わる衝撃が吸収される。
使用者が右側ターンを行ったときは、反対側の左端保持部74b及び緩衝用バネ82が同様に動作し、左端保持部74bに加わる衝撃が吸収される。
以上のように、トレーニング装置66は、スノーボードで雪面を滑走するトレーニングに使用され、スキー用のトレーニング装置16と同様の作用効果を得ることができる。さらに、可動式の右端及び左端保持部74a,74bを設けることによって、例えば、使用者がターン動作を失敗して、第一移動体20が右左側保持部74a,74bに強く当たったとしても、緩衝用バネ82の作用によって衝撃が吸収され、基台68又は第一移動体20が破損する等の事故が防止できるので、非常に安全である。また、基台68のレール26を長くしなくても安全性が確保されるので、装置全体の小型化が容易であり、狭いスペースにも設置できるようになる。
なお、この発明の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、基台に対して第一移動体を移動可能にする構造は、上記実施形態では2つのリニアガイドが使用されているが、リニアガイドの数(又は、スライダの数)を増減してもよいし、リニアガイド以外に、第一移動体に、タイヤやローラを設けて、床面等の接地面に対して移動可能に設けてもよい。第一移動体に対して第二移動体を移動可能にする構造についても同様である。
また、左向き及び右向き付勢バネは、上記実施形態では各々3つのコイルバネで構成されているが、コイルバネの数は自由に変更することができる。また、上記の動作が可能であれば、コイルバネ以外のバネ材を使用してもよい。
また、足載せ台の上板支持具は、上記実施形態の下板として、第二移動体と兼用してもよい。また、上板支持具は、上記実施形態のように中板、下板、第一及びヒンジを組み合わせて成る構造に限定されず、上板に対して左側に傾けようとする力が付与されると、上板の左側端部を軸にして右側端部を上昇させ、上板に対して右側に傾けようとする力が付与されると、前記上板の前記右側端部を軸にして前記左側端部上昇させる動作が可能であれば、その他の構造に変更しても構わない。
また、使用者の足を固定する足固定具は、素足を固定するもの、靴(スキー靴、運動靴など)を履いた足を固定するもの、スキー板又はスノーボード板の固定具により靴を固定して足を固定するものであってもよい。
また、図8のトレーニング装置66の場合、緩衝用バネ82は、右端側緩衝用バネ(右端保持部74aを元の位置に復帰させるためのバネ)であり、左端側緩衝用バネ(左端保持部74bを元の位置に復帰させるためのバネ)でもあるので構成がシンプルであるが、例えば、右端側緩衝用バネと左端側緩衝用バネを別個に設けた構造にしてもよい。
16,66 トレーニング装置
18,68 基台
20 第一移動体
22、70 第二移動体
24,72 足載せ台
26,46 レール
28a,28b,48a,48b スライダ
36 左向き付勢バネ
38 右向き付勢バネ
40,40(1),40(2),40(3) コイルバネ
42a,74a 右端保持部
42b,74b 左端保持部
44 付勢バネ押圧部
52a,52b ストッパ
54 足固定具
56 上板
58 中板
60 下板
62 第一ヒンジ
64 第二ヒンジ
82 緩衝用バネ

Claims (3)

  1. 基台に取り付けられ、基台に対して左右方向に移動可能な第一移動体と、
    前記第一移動体に取り付けられ、前記第一移動体に対して前記左右方向に移動可能な第二移動体と、
    使用者の足が固定される上板、及び前記上板を支持して前記第二移動体上に固定する上板支持具で構成された足載せ台とを備え、
    前記基台には、前記第一移動体を左向きに付勢する左向き付勢バネと、前記第一移動体を右向きに付勢する右向き付勢バネとが設けられ、
    前記第一移動体には、前記第二移動体が移動する左右の終端位置を規定するストッパが設けられ、そのストッパにより、前記第二移動体が移動可能な範囲が、前記第一移動体が移動可能な範囲よりも短く制限され、
    前記上板支持具は、前記上板に対して左側に傾けようとする力が付与されると、前記上板の左側端部を軸にして右側端部を上昇させ、前記上板に対して右側に傾けようとする力が付与されると、前記上板の前記右側端部を軸にして前記左側端部を上昇させることを特徴とする雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置。
  2. スキーによる雪面滑走のトレーニングに使用され、前記第二移動体及び前記足載せ台が独立して2組設けられ、左側の前記足載せ台には左足用の足固定具が取り付けられ、右側の前記足載せ台には右足用の足固定具が取り付けられている請求項1記載の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置。
  3. スノーボードによる雪面滑走のトレーニングに使用され、前記第二移動体及び前記足載せ台が1組設けられ、前記足載せ台には使用者の右足用及び左足用の足固定具が取り付けられている請求項記載の雪面滑走スポーツ用のトレーニング装置。
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