JP6176071B2 - 送信装置、受信装置、情報解析システム、情報解析方法 - Google Patents

送信装置、受信装置、情報解析システム、情報解析方法 Download PDF

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Description

本発明は、伝送技術に関し、特にタイミングの同期が必要とされる情報を伝送する送信装置、受信装置、情報解析システム、情報解析方法に関する。
災害現場において、生体情報を測定するための各種測定機器が使用される。測定された生体情報は、通信ネットワークを介して生体情報監視装置へ送信される。監視者は、生体情報監視装置を操作することによって、救護活動が促進される(例えば、特許文献1)。
特開2011−212167号公報
災害現場において救護活動を実行する消防士等には、殉職してしまう危険性がある。特に米国において、殉職の主な原因は、災害現場での心臓発作であり、ついで、救助や消火に伴う危険活動による煙や有毒ガスによる窒息あるいは外傷である。これを防止するためにも、消防士の生体情報や周囲の状況を検出することが望まれる。例えば、生体情報として、消防士の心電や心拍等が監視され、異常が検知された場合に、なんらかの処置が的確に素早くなされるべきである。生体情報を検出して異常を発見するためには、心電図の場合、複数の心電計を体の複数箇所に装着して、同一時間におけるそれぞれの波形の変化から診断がなされる。または、同一時間の心電図と脈波などといった複数の異なった生体情報からも異常が検出される。
生体情報を検出するためのセンサを消防士に装着し、無線技術とインターネット技術を使用することによって、遠隔地での診断が可能になる。その際、異常の検出精度を上げるために複数のセンサを使用すると、センサの信号間におけるタイミング同期が必要とされる。無線技術とインターネット技術によってセンサの信号を送信する場合、同一時間に信号を送信しても、トラヒック状況によって、信号間での時間差が生じる。その結果、受信側では、同時に受信した生体情報であっても、同じタイミングで取得されたものとは限らなくなってしまう。このため、同一時間の心電図や脈波といった複数の異なった生体情報を使用した診断が困難になる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の異なった情報を伝送する場合のタイミングを同期させる技術を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の送信装置は、検出情報を入力する入力部と、検出情報と、検出情報に対応した時刻情報とを含む情報系列を生成する多重部と、多重部において生成した情報系列を送信する送信部とを備える。多重部における時刻情報は、他の送信装置から送信される情報系列に含まれた検出情報と、多重部における検出情報との間でタイミングを同期するために使用され、多重部は、入力部に入力される検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更する
本発明の別の態様もまた、送信装置である。この装置は、検出情報を入力する入力部と、検出情報と、検出情報に対応した時刻情報とを含む情報系列を生成する多重部と、多重部において生成した情報系列を送信する送信部とを備える。多重部における時刻情報は、他の送信装置から送信される情報系列に含まれた検出情報と、多重部における検出情報との間でタイミングを同期するために使用され、多重部は、入力部に入力される検出情報の値の変化に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更する。
本発明のさらに別の態様は、受信装置である。この装置は、複数の送信装置から、検出情報とその検出情報に対応した時刻情報とを含む情報系列を受信する受信部と、受信部において受信した複数の情報系列に含まれる時刻情報をもとに、複数の情報系列に含まれる検出情報を処理する処理部と、受信部において受信した複数の情報系列のそれぞれには、圧縮処理がなされており、受信部において受信した複数の情報系列を伸張し、伸張した複数の情報系列を処理部へ出力する伸張部を備える。受信部において受信した複数の情報系列のそれぞれには、検出情報と時刻情報とに加えて、検出情報の値の変化の大きさが示された変化タグも時分割多重されているとともに、情報系列のうち、少なくとも変化タグが圧縮の対象外とされており、伸張部は、変化タグに応じて、伸張を実行するか否かを決定する。
本発明のさらに別の態様は、情報解析システムである。この情報解析システムは、検出情報と、その検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、時刻情報に基づいて時間同期をとり、複数の情報系列の解析を行う処理部を備える。
本発明のさらに別の態様もまた、情報解析システムである。この情報解析システムは、検出情報と、その検出情報の値の変化に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、時刻情報に基づいて時間同期をとり、複数の情報系列の解析を行う処理部を備える。
本発明のさらに別の態様は、情報解析方法である。この方法は、検出情報と、その検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、時刻情報に基づいて時間同期をとり、複数の情報系列の解析を行うステップを備える。
本発明のさらに別の態様もまた、情報解析方法である。この方法は、検出情報と、その検出情報の値の変化に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、時刻情報に基づいて時間同期をとり、複数の情報系列の解析を行うステップを備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、複数の異なった情報を伝送する場合のタイミングを同期できる。
本発明の実施例1に係る情報解析システムの構成を示す図である。 図1の取得部の構成を示す図である。 図3(a)−(b)は、図1のセンサによって検出される生体情報を示す図である。 図1の多重部での処理内容を示す図である。 本発明の実施例2に係る送信装置の構成を示す図である。 図5の生成部に保持されるテーブルのデータ構造を示す図である。 図5の多重部での処理内容を示す図である。 図5の送信装置による変化タグの設定手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る受信装置による伸張手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る送信システムの構成を示す図である。 図10の転送装置に保持されるテーブルのデータ構造を示す図である。 図10の転送装置による送信手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例4に係る情報解析システムの構成を示す図である。 図13の多重部での処理内容を示す図である。 本発明の実施例5に係る送信装置の構成を示す図である。 本発明の実施例6に係る情報解析システムの構成を示す図である。 本発明の実施例7に係る送信システムの構成を示す図である。
(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、消防士等のユーザに装着されるセンサ、送信装置と、ネットワークを介してこれらに接続される受信装置を含む情報解析システムに関する。ここで、センサと送信装置とは、1対1で接続されている。また、ひとりのユーザから複数種類の生体情報を取得するために、複数種類のセンサがひとりのユーザに装着される。そのため、複数の送信装置もひとりのユーザに装着される。受信装置は、複数の送信装置、ネットワークを介して、複数種類のセンサのそれぞれからの検出情報を受信すると、それらを解析することによってユーザに生じている異常を検知する。ネットワークは、無線回線、インターネット等によって構成されているので、トラヒック状況に応じて、伝送遅延にばらつきが生じる。伝送遅延にばらつきが生じると、異なったセンサにおいて同一のタイミングで取得された複数の検出情報が、異なったタイミングで受信装置に受信される。このような複数の検出情報では、ユーザの異常を検知するための解析が正確になされない。
これに対応するために、実施例1に係る送信装置は、時刻情報を取得する手段を備え、例えばGPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信することによって、時刻情報を取得する。また、標準電波の信号を受信して時刻情報を取得してもよい。送信装置は、センサの検出情報の間に時刻情報を挿入するように、検出情報と時刻情報とを時分割多重する。送信装置は、時分割多重した情報(以下、「情報系列」という)を送信する。受信装置は、複数の送信装置のそれぞれから情報系列を受信する。受信装置は、情報系列に含まれた時刻情報を使用することによって、複数の情報系列のそれぞれに含まれた検出情報をタイミング同期する。その結果、受信装置では、タイミング同期した複数の検出情報をもとにした解析が可能になる。
図1は、本発明の実施例1に係る情報解析システム100の構成を示す。情報解析システム100は、センサ10と総称される第1センサ10a、第2センサ10b、送信装置12と総称される第1送信装置12a、第2送信装置12b、転送装置14と総称される第1転送装置14a、第2転送装置14b、基地局装置16、ネットワーク18、受信装置20を含む。第1送信装置12aは、第1入力部30a、第1多重部32a、第1取得部34a、第1圧縮部36a、第1送信部38aを含み、第2送信装置12bは、第2入力部30b、第2多重部32b、第2取得部34b、第2圧縮部36b、第2送信部38bを含む。ここで、第1入力部30a、第2入力部30bは、入力部30と総称され、第1多重部32a、第2多重部32bは、多重部32と総称され、第1取得部34a、第2取得部34bは、取得部34と総称され、第1圧縮部36a、第2圧縮部36bは、圧縮部36と総称され、第1送信部38a、第2送信部38bは、送信部38と総称される。受信装置20は、受信部40、伸張部42、処理部44を含む。処理部44は、同期部46、解析部48、表示部50、返信部52を含む。
センサ10は、人体に装着が可能で、装着した人の心電、筋電、脈波、心拍、体温等の生体情報を測定する。ここで、ひとつのセンサ10は、1種類の生体情報、例えば脈波を測定する。検出した生体情報(以下、「検出情報」という)は、デジタル値で出力される。入力部30は、センサ10に1対1で接続され、センサ10によって取得された検出情報を入力する。
取得部34は、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号をもとに生成した時刻情報を取得する。図2は、取得部34の構成を示す。多重部32は、GPS信号受信部60、抽出部62、更新部64、出力部66を含む。GPS信号受信部60は、GPS衛星からの信号を受信し、抽出部62は、GPS衛星からの信号から時刻情報を取得する。これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
更新部64は、GPS信号受信部60、抽出部62において時刻情報が取得されない場合、つまり時刻情報の取得に失敗した場合、既に取得した時刻情報を更新することによって時刻情報を生成する。出力部66は、抽出部62において時刻情報を取得した場合、抽出部62において取得した時刻情報を多重部32に出力する。一方、出力部66は、抽出部62において時刻情報の取得に失敗した場合、更新部64において生成した時刻情報を多重部32に出力する。図1に戻る。
多重部32は、入力部30において入力した検出情報に対して、時刻情報を挿入することによって、検出情報と時刻情報とが時分割多重された情報系列を生成する。ここでは、検出情報の一例を説明するとともに、時刻情報が必要な理由も説明する。図3(a)−(b)は、センサ10によって検出される生体情報を示す。図3(a)は、心電図を示し、図3(b)は、脈波を示す。これらは、それぞれ別のセンサ10で取得された生体情報である。ここで、心電図のピーク点と脈波の最小値点の時間の差を脈波伝播速度といい、この時間の大きさが例えば、心臓発作の原因のひとつとなる動脈硬化等を示す指標となる。前述のごとく、検出情報を受信装置20へ送信する場合、途中の基地局装置16、ネットワーク18によって、心電図と脈波との間に時間差が生じてしまい、脈波伝播速度のような情報が正確に得られなくなってしまう。図1に戻る。
図4は、多重部32での処理内容を示す。入力部30からの検出情報が「センサ出力ビット列」として示される。図示のごとく、センサ出力ビット列に対して、所定の間隔で時刻情報が挿入される。ひとつの「センサ出力ビット列」である検出情報と、ひとつの時刻情報とがひとつの組合せとされる。このような多重部32における時刻情報は、他の送信装置12から送信される情報系列に含まれた検出情報と、多重部32における検出情報の間でタイミングを同期するために使用される。図1に戻る。
圧縮部36は、多重部32において生成した情報系列を圧縮し、圧縮した情報系列を送信部38へ出力する。このような圧縮は、後述の伸張部42において再現が可能なようになされる。なお、この圧縮方法は可逆圧縮でもよいし、診断でき、時間の同期がとれるような非可逆変換でも構わない。圧縮は、伝送速度を落とし、伝送を容易にするためになされる。ここでは、時分割多重の後に圧縮を行っているが、圧縮の後に時分割多重時間を行ってもよい。また、情報系列だけを圧縮して、時刻情報を圧縮しなくてもよい。
送信部38は、圧縮部36からの情報系列が含まれた信号を送信する。ここで、送信部38は、所定の無線PAN(Personal Area Network)や無線BAN(Body Area Network)等に対応した微弱電波で信号を送信する。無線PAN、無線BANについては公知の技術であるので、ここでは説明を省略する。転送装置14は、送信部38からの信号を受信する。転送装置14は、受信した信号を基地局装置16へ送信する。転送装置14は、送信装置12との間でPANによる通信を実行し、基地局装置16との間で携帯電話通信システム、無線MAN(Metropolitan Area Network)、無線LAN(Local Area Network)を実行する。つまり、転送装置14は、前者よりも後者の方で、送信電力の高い無線通信を実行する。なお、送信部38がPANやBANではなく、携帯電話通信システム、MAN(Metropolitan Area Network)、無線LAN(Local Area Network)に対応していてもよい。その際、転送装置14は省略される。
基地局装置16は、一端において複数の転送装置14を接続し、他端においてネットワーク18を接続する。基地局装置16は、転送装置14から受信した信号をネットワーク18へ送信する。基地局装置16は、受信した信号に対して、送信元、送信先等所定のアドレス付加やプロトコル変換をした後、その信号をネットワーク18へ送信する。基地局装置16は、複数の転送装置14のそれぞれからの信号を中継しているので、複数種類の検出情報を中継しているといえる。
受信部40は、ネットワーク18を介して基地局装置16からの信号を受信する。つまり、受信部40は、複数の送信装置12のそれぞれからの情報系列を受信する。受信部40は、受信した情報系列を一旦記憶する。前述のごとく、情報系列では、センサ10によって取得された検出情報に対して、時刻情報を挿入することによって、検出情報と時刻情報とが時分割多重されている。なお、受信装置20は、消防士等に対する指令室に設置されているとする。伸張部42は、受信部40において受信した複数の情報系列を伸張し、伸張した複数の情報系列を処理部44へ出力する。伸張部42での伸張処理は、圧縮部36での圧縮処理の逆処理に相当する。
同期部46は、伸張部42からの複数の情報系列のそれぞれを受信する。同期部46は、受信した複数の情報系列のそれぞれに含まれた時刻情報を抽出する。同期部46は、複数の情報系列のそれぞれに含まれた時刻情報のタイミングを合わせるように、検出情報のタイミングを調節する。その結果、複数の情報系列のそれぞれに含まれた検出情報間でタイミングが同期される。このように、処理部44は、受信部において受信した複数の情報系列を処理する。なお、送信装置12において圧縮の後に時分割多重がなされている場合、伸張部42と同期部46との処理の順番が逆になってもよい。
解析部48は、同期部46においてタイミングを同期させた複数の検出情報を解析する。解析には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。なお、解析によって異常が検出される。表示部50は、解析部48での解析結果、図3(a)−(b)のような生体情報を表示する。表示部50に表示された生体情報をもとに、医師等が診断を実行してもよい。その結果、医師によって、異常状態の判断がなされる。返信部52は、解析部48において異常を検出した場合、あるいは医師の診断によって異常が検出された場合、検出結果を所定の返送先に返送する。返送先は、ユーザ本人でもよいし、消防の指令車でもよいし、家族、あるいは近くの病院でもよい。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
本実施例によれば、検出情報に時刻情報を時分割多重するので、検出情報の間でタイミングを同期できる。また、検出情報の間でタイミングが同期されるので、生体情報間の相対関係を使用した解析を実行できる。また、生体情報間の相対関係を使用した解析が実行されるので、異常状態の検出精度を向上できる。また、GPS衛星からの信号をもとにした時刻情報の取得に失敗した場合に、既に取得した時刻情報を更新することによって新たな時刻情報を生成するので、精度の高い時刻情報を使用できる。また、災害現場で活動をする消防士の身体状況に関して、生体情報をモニタリングするので、異常状態を早期発見できる。また、異常状態が早期発見されるので、心臓発作による死亡等、大事に至る前に適切な処置を受けることができる。また、異常状態を返送するので、返送先は該当するセンサを装着するユーザに対して、返送された診断結果と対処法に基づいた処置を早急に実行するので、心臓発作等による死亡を未然に防ぐことができる。また、GPSの位置情報も伝送していれば、センサを装着しているユーザの存在位置もわかるので、救助が必要な場合にも位置情報により、迅速に救助できる。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、消防士等のユーザに装着されるセンサ、送信装置と、ネットワークを介してこれらに接続される受信装置を含む情報解析システムに関する。実施例1と同様に、送信装置は、時刻情報と検出情報とを圧縮し、受信装置は伸張を実行する。受信装置において受信される信号のトラヒック量が多くなることによって、受信装置での処理遅延が大きくなると、最新の生体情報が処理されなくなる。生体情報が新しくなければ、異常の検出にも遅れが生じる。このような状況下であっても、受信装置において処理すべき生体情報を新しくするために、実施例2に係る情報解析システムは、次の処理を実行する。
送信装置は、時刻情報と検出情報とを時分割多重する際に、変化タグも時分割多重することによって、情報系列を生成する。変化タグは、検出情報の値の変化の大きさが示された情報である。例えば、変化の大きさが大きければ、変化タグが「1」に設定され、変化の大きさが小さければ、変化タグが「0」に設定される。なお、受信装置における伸張処理の処理期間は、他の処理の期間と比較して、長くなる傾向にある。受信装置は、処理遅延が大きくなっている場合に、変化タグを確認する。変化タグが「0」であれば、受信装置は、対応する時刻情報と検出情報との伸張処理を省略する。一方、変化タグが「1」であれば、受信装置は、対応する時刻情報と検出情報との伸張処理を実行する。生体情報の変化の大きさが小さい場合に、伸張処理が省略されるので、処理遅延が短縮される。
図5は、本発明の実施例2に係る送信装置12の構成を示す。送信装置12は、入力部30、多重部32、取得部34、圧縮部36、送信部38、生成部68を含む。ここでは、図1に示した送信装置12との差異を中心に説明する。
生成部68は、入力部30に入力される検出情報の値の変化の大きさを導出する。変化の大きさは、例えば、前述のひとつの組合せに含まれた検出情報の値における分散、標準偏差として導出される。また、変化の大きさは、ひとつの組合せに含まれた検出情報の値における最大値と最小値の差として導出されてもよい。生成部68は、導出した変化の大きさをもとに変化タグを生成する。変化タグの生成には、テーブルを使用する。図6は、生成部68に保持されるテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、条件欄200、変化タグ欄202が含まれる。変化の大きさがしきい値よりも大きければ、生成部68は、変化タグを「1」に設定する。変化の大きさがしきい値以下であれば、生成部68は、変化タグを「0」に設定する。図5に戻る。このような変化タグでは、検出情報の値の変化の大きさが示されている。生成部68は、変化タグを多重部32に出力する。
多重部32は、生成部68からの変化タグも入力する。多重部32は、情報系列を生成する際に、検出情報と時刻情報とに加えて、生成部68において生成した変化タグも時分割多重する。図7は、多重部32での処理内容を示す。図示のごとく、変化タグ、時刻情報、センサ出力ビット列の組合せが連続して配置されている。前述のごとく、変化タグは、組合せ中のセンサ出力ビット列における変化の大きさを示している。図5に戻る。圧縮部36は、実施例1と同様に圧縮を実行するが、情報系列のうち、少なくとも変化タグを圧縮の対象外とする。
実施例2における受信装置20の構成は、図1と同様のタイプである。受信部40において受信した複数の情報系列のそれぞれには、検出情報と時刻情報とに加えて、変化タグも時分割多重されている。前述のごとく、情報系列のうち、少なくとも変化タグが圧縮の対象外とされている。
伸張部42は、伸張処理における処理遅延を測定する。処理遅延の測定は、例えば、伸張部42に情報系列を入力してから、当該情報系列に対する伸張処理が終了するまでの期間を測定することによってなされる。なお、伸張処理の終了の代わりに伸張処理の開始でもよい。伸張部42は、処理遅延がしきい値以下であれば、情報系列を伸張する。なお、変化タグは、圧縮の対象外なので、伸張からも除外される。一方、処理遅延がしきい値よりも大きければ、伸張部42は、変化タグの値を確認する。伸張部42は、変化タグが「1」であれば、それに対応した検出情報を伸張するが、変化タグが「0」であれば、それに対応した検出情報の伸張をスキップする。つまり、伸張部42は、変化タグの値に応じて、伸張を実行するか否かを決定する。
以上の構成による情報解析システム100の動作を説明する。図8は、送信装置12による変化タグの設定手順を示すフローチャートである。生成部68は、変化の大きさを導出する(S10)。変化の大きさがしきい値よりも大きければ(S12のY)、生成部68は、変化タグを「1」に設定する(S14)。一方、変化の大きさがしきい値よりも大きくなければ(S12のN)、生成部68は、変化タグを「0」に設定する(S16)。
図9は、本発明の実施例2に係る受信装置20による伸張手順を示すフローチャートである。遅延量がしきい値より小さければ(S20のY)、伸張部42は、伸張処理を実行する(S24)。遅延量がしきい値よりも小さくない場合(S20のN)、変化タグが「1」であれば(S22のY)、伸張部42は、伸張処理を実行する(S24)。変化タグが「1」でなければ(S22のN)、伸張部42は、伸張処理を実行しない(S26)。
本発明の実施例によれば、変化タグを圧縮せずに送信するので、すぐに取得可能な情報を伝送できる。また、変化タグは圧縮されないので、変化タグの内容を確認するまでの処理遅延を短縮できる。また、変化タグの内容を確認するまでの処理遅延が短縮されるので、確認までの期間を短縮できる。また、変化タグにおいて、変化が大きいことが示されているときに時刻情報と検出情報とを確認するので、必要な情報だけを短期間に取得できる。
(実施例3)
次に、実施例3を説明する。実施例3は、これまでと同様に、消防士等のユーザに装着されるセンサ、送信装置と、ネットワークを介してこれらに接続される受信装置を含む情報解析システムに関する。これまでは、ひとつに転送装置にひとつの送信装置が接続されている。実施例3では、ひとつの転送装置に複数の送信装置が接続されている。ユーザが装着すべき転送装置の数は減少するが、転送装置でのトラヒック量は増加する。トラヒック量が増加する場合であっても、受信装置における異常の検出へ与える影響を抑制するために、次の処理が実行される。
転送装置は、複数の送信装置のそれぞれに対して優先度を設定し、優先度の高い送信装置からの検出情報を優先的に転送する。ここで、複数のセンサがひとりのユーザに装着される場合、センサ毎に異なった生体情報が測定される。生体情報には、心電、筋電、脈波、心拍のように、急峻に値が変化するものもあれば、体温のように、値の変化が緩やかなものもある。前者の生体情報を測定するセンサに接続された送信装置に対しては、高い優先度が設定され、後者の生体情報を測定するセンサに接続された送信装置に対しては、低い優先度が設定される。
図10は、本発明の実施例3に係る送信システム150の構成を示す。送信システム150は、第1センサ10a、第2センサ10b、第3センサ10cと総称されるセンサ10、第1送信装置12a、第2送信装置12b、第3送信装置12cと総称される送信装置12、転送装置14を含む。複数のセンサ10、複数の送信装置12は、ひとりのユーザに装着されている。各センサ10は、互いに異なった生体情報を測定する。送信装置12は、他の送信装置12からの情報系列も受信可能な転送装置14へ情報系列を送信する。そのため、転送装置14は、複数の送信装置12からの信号であって、かつ情報系列が含まれた信号を受信する。
転送装置14は、複数の送信装置12からの信号を受信すると、各信号に含まれた情報系列をバッファに記憶する。転送装置14は、バッファに記憶した情報系列を含んだ信号を基地局装置16へ送信する。信号の送信後、転送装置14は、バッファに記憶した情報系列を削除する。転送装置14は、バッファのデータ量を測定する。バッファのデータ量がしきい値以下であれば、転送装置14は、前述のとおりに、情報系列を転送する。一方、バッファのデータ量がしきい値よりも大きければ、転送装置14は、優先度を考慮した転送を実行する。つまり、転送装置14は、複数の送信装置12のそれぞれに対して優先度を規定する。
図11は、転送装置14に保持されるテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、装置欄210、優先度欄212が含まれる。各送信装置12に対して優先度が付与されているが、ここでは、優先度「1」が最も高く、優先度「3」が最も低いものとする。これは、第1送信装置12aに接続された第1センサ10aによって測定される生体情報の値の変動が最も急であり、第3送信装置12cに接続された第3センサ10cによって測定される生体情報の値の変動が最も緩やかであるからである。図10に戻る。転送装置14は、図11のテーブルを参照しながら、優先度の高い送信装置12からの情報系列を優先的に送信する。
以上の構成による送信システム150の動作を説明する。図12は、転送装置14による送信手順を示すフローチャートである。バッファのデータ量がしきい値よりも大きければ(S30のY)、転送装置14は、優先度の高いデータから優先的に送信する(S32)。一方、バッファのデータ量がしきい値よりも大きくなければ(S30のN)、転送装置14は、データを送信する(S34)。
本発明の実施例によれば、ひとつの転送装置に複数の送信装置を接続するので、転送装置の数を低減できる。また、複数の送信装置のそれぞれに対して優先度が規定され、優先度の高い送信装置からの情報系列を優先的に送信するので、トラヒック量が大きくなった場合であっても、重要な情報系列の伝送遅延の増加を抑制できる。また、重要な情報系列の伝送遅延の増加が抑制されるので、異常状態の早期発見に及ぼす影響を低減できる。
(実施例4)
次に、実施例4を説明する。実施例4は、これまでと同様に、消防士等のユーザに装着される送信装置と、ネットワークを介してこれらに接続される受信装置を含む情報解析システムに関する。一方、これまでは、送信装置にセンサが接続されているが、実施例4において、送信装置に撮像装置が接続される。その目的のひとつは、GPSによって相対的な位置情報が既知の2台以上の撮像装置で同じ対象物を撮像すると、ステレオ画像が取得されるので、より詳細に画像が解析されることによって、遠隔地から画像を見ていても、危険箇所が詳細に特定されることである。また、別の目的は、複数の撮像装置で対象物の周囲を見ることによって、遠隔地から指示する場合であっても、対象物の詳細な状況が認識されて、消防士の危険性が減少することである。実施例4では、複数の送信装置のそれぞれから画像データを送信すべき場合に、画像データと時刻情報とを時分割多重した情報系列が送信される。受信装置では、時刻情報をもとに、複数の情報家列に含まれた画像データのタイミングを同期する。以下では、これまで、特に実施例1との差異を中心に説明する。
図13は、本発明の実施例4に係る情報解析システム100の構成を示す。情報解析システム100は、撮像装置70と総称される第1撮像装置70a、第2撮像装置70b、送信装置12と総称される第1送信装置12a、第2送信装置12b、転送装置14と総称される第1転送装置14a、第2転送装置14b、基地局装置16、ネットワーク18、受信装置20を含む。第1送信装置12aは、第1入力部30a、第1多重部32a、第1取得部34a、第1圧縮部36a、第1送信部38aを含み、第2送信装置12bは、第2入力部30b、第2多重部32b、第2取得部34b、第2圧縮部36b、第2送信部38bを含む。ここで、第1入力部30a、第2入力部30bは、入力部30と総称され、第1多重部32a、第2多重部32bは、多重部32と総称され、第1取得部34a、第2取得部34bは、取得部34と総称され、第1圧縮部36a、第2圧縮部36bは、圧縮部36と総称され、第1送信部38a、第2送信部38bは、送信部38と総称される。受信装置20は、受信部40、伸張部42、処理部44を含む。処理部44は、同期部46、表示部50、返信部52を含む。
撮像装置70は、災害現場での対象物を撮影し、撮像した画像を画像データとして出力する。撮像装置70は、例えば、消防士のヘルメット等に装着される。撮像装置70は、可視光を利用するものでもよく、可視光以外に赤外線を利用するものであってもよい。後者の場合では、暗視可能で煙が透過される。画像データは、デジタル値であるとする。入力部30は、撮像装置70によって撮像された画像データを入力する。
多重部32は、入力部30において入力した画像データに対して、時刻情報を挿入することによって、画像データと時刻情報とが時分割多重された情報系列を生成する。ここでは、時刻情報が必要な理由を説明する。ふたつの撮像装置70が同時刻に同じ対象物を撮像することによって、ステレオ効果が生まれ、救助対象や危険物の特徴が明確になる。さらに、GPSによる位置情報によって、撮像装置70間の基線長がわかれば、対象物までの距離が推定可能になり、遠隔地からの救助活動にとって、有用な情報が得られる。実施例1と同様に、途中の基地局装置16、ネットワーク18によって、複数の送信装置12からの画像データの受信に時間差が生じすると、このような情報が取得されなくなる。
図14は、多重部32での処理内容を示す。入力部30からの画像データが「映像出力ビット列」として示される。映像出力ビット列には、複数の画像に対する画像データが含まれているとする。図示のごとく、映像出力ビット列に対して、所定の間隔で時刻情報が挿入される。ひとつの「映像出力ビット列」である画像データと、ひとつの時刻情報とがひとつの組合せとされる。このような多重部32における時刻情報は、他の送信装置12から送信される情報系列に含まれた画像データと、多重部32における画像データの間でタイミングを同期するために使用される。なお、GPSから得られる位置情報がさらに挿入されてもよい。図13に戻る。
同期部46は、受信部40において受信した複数の情報系列のそれぞれに含まれた時刻情報をもとに、複数の情報系列のそれぞれに含まれた画像データ間でタイミングを同期する。タイミング同期のための時刻情報に対する処理はこれまでと同様であるので、ここでは説明を省略する。
表示部50は、同期部46においてタイミングを同期させた複数の画像データを表示する。例えば、画像から爆発による閃光が確認される。ここで、表示部50は、画像データに所定の解析を行ってから表示してもよい。例えば、画像データが赤外線にて撮像されている場合には、熱によって色を変更する処理がなされる。あるいは、複数の画像データによって測距が可能な場合には、距離情報を多重する処理がなされる。表示部50に表示された画像データをもとに、医師等が診断を実行してもよい。その結果、医師によって、異常状態の判断がなされる。なお、ここでは、医師等の指令者が画像データを見て異常状態を判断しているが、受信装置20あるいはコンピュータによる自動判断がなされてもよい。さらに、クラウドを使用することも可能である。その際には、クラウド上で自動判断がなされる。返信部52は、医師の診断によって異常が検出された場合、検出結果を所定の返送先に返送する。返送先は、ユーザ本人でもよいし、消防の指令車でもよいし、家族、あるいは近くの病院でもよい。
本発明の実施例によれば、画像データに時刻情報を時分割多重するので、画像データの間でタイミングを同期できる。また、画像データの間でタイミングが同期されるので、同一タイミングでの異なった画像を表示できる。また、同一タイミングでの異なった画像が表示されるので、診断精度を向上できる。また、GPS衛星からの信号をもとにした時刻情報の取得に失敗した場合に、既に取得した時刻情報を更新することによって新たな時刻情報を生成するので、精度の高い時刻情報を使用できる。また、赤外線を使用した画像データをモニタリングするので、危険箇所を早期認識できる。また、危険箇所が早期認識されるので、窒息や外傷による死亡に至る前の危険を回避できる。また、画像データによって、遠隔にある指令室で的確な判断をし、危険を回避でき、災害現場での事故を未然に防止できる。
(実施例5)
次に、実施例5を説明する。実施例5は、実施例4と同様に、消防士等のユーザに装着される、撮像装置、送信装置と、ネットワークを介してこれらに接続される受信装置を含む情報解析システムに関する。実施例5は、実施例4に実施例2を組み合わせた場合に相当する。このような実施例5は、受信装置において受信される信号のトラヒック量が多くなることによって、受信装置での処理遅延が大きくなるような状況下であっても、受信装置において処理すべき画像データを新しくすることを目的とする。実施例5に係る送信装置は、時刻情報と画像データとを時分割多重する際に、変化タグも時分割多重することによって、情報系列を生成する。変化タグは、画像データの値の変化の大きさが示された情報である。圧縮処理および伸張処理は、実施例2と同様になされる。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
図15は、本発明の実施例5に係る送信装置12の構成を示す。送信装置12は、入力部30、多重部32、取得部34、圧縮部36、送信部38、生成部68を含む。生成部68は、入力部30に入力される画像データの値の変化の大きさを導出する。変化の大きさは、例えば、前述のひとつの組合せの画像データに含まれた複数の画像のそれぞれの間における画素値の分散、標準偏差として導出される。また、変化の大きさは、ひとつの組合せの画像データに含まれた複数の画像のそれぞれの間における画素値の最大値と最小値の差として導出されてもよい。生成部68は、導出した変化の大きさをもとに変化タグを生成する。変化タグを生成するための条件は、実施例2と同様であるので、ここでは説明を省略する。このように、生成部68は、入力部30に入力される画像データの変化の大きさが示された変化タグを生成する。生成部68は、変化タグを多重部32に出力する。
多重部32は、生成部68からの変化タグも入力する。多重部32は、情報系列を生成する際に、画像データと時刻情報とに加えて、生成部68において生成した変化タグも時分割多重する。
実施例5における受信装置20の構成は、図13と同様のタイプである。受信部40において受信した複数の情報系列のそれぞれには、画像データと時刻情報とに加えて、画像データの変化の大きさが示された変化タグも時分割多重されている。前述のごとく、情報系列のうち、少なくとも変化タグが圧縮の対象外とされている。
本発明の実施例によれば、変化タグを圧縮せずに送信するので、すぐに取得可能な情報を伝送できる。また、変化タグは圧縮されないので、変化タグの内容を確認するまでの処理遅延を短縮できる。また、変化タグの内容を確認するまでの処理遅延が短縮されるので、確認までの期間を短縮できる。また、変化タグにおいて、変化が大きいことが示されているときに時刻情報と画像データとを確認するので、必要な画像データだけを短期間に取得できる。
(実施例6)
次に、実施例6を説明する。実施例6は、これまでと同様に、消防士等のユーザに装着される送信装置と、ネットワークを介してこれらに接続される受信装置を含む情報解析システムに関する。実施例6では、ひとつの送信装置にセンサが接続され、別の送信装置に撮像装置が接続される。その目的のひとつは、生体情報と画像データの両方を使用して異常状態を検出するので、生体情報と画像データの一方を使用して異常状態を検出する場合よりも検出精度を向上させることである。
図16は、本発明の実施例6に係る情報解析システム100の構成を示す図である。情報解析システム100は、センサ10、撮像装置70、送信装置12と総称される第1送信装置12a、第2送信装置12b、転送装置14と総称される第1転送装置14a、第2転送装置14b、基地局装置16、ネットワーク18、受信装置20を含む。第1送信装置12aは、第1入力部30a、第1多重部32a、第1取得部34a、第1圧縮部36a、第1送信部38aを含み、第2送信装置12bは、第2入力部30b、第2多重部32b、第2取得部34b、第2圧縮部36b、第2送信部38bを含む。ここで、第1入力部30a、第2入力部30bは、入力部30と総称され、第1多重部32a、第2多重部32bは、多重部32と総称され、第1取得部34a、第2取得部34bは、取得部34と総称され、第1圧縮部36a、第2圧縮部36bは、圧縮部36と総称され、第1送信部38a、第2送信部38bは、送信部38と総称される。受信装置20は、受信部40、伸張部42、処理部44を含む。ここでは、これまでとの差異を中心に説明する。
センサ10、第1送信装置12a、第1転送装置14aは、実施例1に示されたそれぞれの装置と同様のタイプであり、撮像装置70、第2送信装置12b、第2転送装置14bは、実施例4に示されたそれぞれの装置と同様のタイプである。
第1入力部30aは、センサ10によって取得された検出情報を入力する。第1取得部34aは、GPS衛星からの信号をもとに生成した時刻情報を取得する。ここで、第1取得部34aは、時刻情報を取得した場合、当該時刻情報を第1多重部32aに出力し、時刻情報の取得に失敗した場合、既に取得した時刻情報を更新することによって生成した時刻情報を第1多重部32aに出力する。第1多重部32aは、入力した検出情報に対して、時刻情報を挿入することによって、検出情報と時刻情報とが時分割多重された第1情報系列を生成する。第1圧縮部36aは、第1情報系列を圧縮し、圧縮した第1情報系列を第1送信部38aへ出力する。第1送信部38aは、圧縮した第1情報系列を送信する。
第2入力部30bは、撮像装置70によって撮像された画像データを入力する。第2取得部34bは、GPS衛星からの信号をもとに生成した時刻情報を取得する。第2取得部34bは、時刻情報を取得した場合、当該時刻情報を第2多重部32bに出力し、時刻情報の取得に失敗した場合、既に取得した時刻情報を更新することによって生成した時刻情報を第2多重部32bに出力する。第2多重部32bは、入力した画像データに対して、時刻情報を挿入することによって、画像データと時刻情報とが時分割多重された第2情報系列を生成する。第2圧縮部36bは、生成した第2情報系列を圧縮し、圧縮した第2情報系列を第2送信部38bへ出力する。第2送信部38bは、圧縮した第2情報系列を送信する。ここで、第1多重部32aにおける時刻情報と第2多重部32bにおける時刻情報とは、第1多重部32aにおける検出情報と、第2多重部32bにおける画像データとの間でタイミングを同期するために使用される。
基地局装置16、ネットワーク18、受信装置20は、実施例1、2、4に示されたそれぞれの装置と同様のタイプである。受信部40は、第1送信装置12aからの第1情報系列を受信するとともに、第2送信装置12bからの第2情報系列を受信する。受信部40において受信した第1情報系列および第2情報系列には、圧縮処理がなされている。伸張部42は、受信部40において受信した第1情報系列および第2情報系列を伸張し、伸張した第1情報系列および第2情報系列を処理部44へ出力する。処理部44は、受信部において受信した第1情報系列および第2情報系列を処理する。特に、処理部44は、第1情報系列に含まれた時刻情報と、第2情報系列に含まれた時刻情報とをもとに、第1情報系列に含まれた検出情報と、第2情報系列に含まれた画像データとの間でタイミングを同期する。なお、実施例6における情報解析システム100に対して、実施例2、5に示された構成が追加されてもよい。
本発明の実施例によれば、検出情報と画像データとの間でタイミングを同期するので、生体情報と画像とを使用した詳細な解析を実行できる。また、生体情報と画像とを使用した詳細な解析が実行されるので、異常状態の検出精度を向上できる。また、変化タグを含ませれば、受信装置における処理遅延を短縮できる。
(実施例7)
次に、実施例7を説明する。実施例7は、実施例6に実施例3を組み合わせた場合に相当する。実施例7では、ひとつの転送装置に複数の送信装置が接続されており、複数の送信装置のいずれかにはセンサが接続されており、別の送信装置には撮像装置が接続されている。転送装置は、複数の送信装置のそれぞれに対して優先度を設定し、優先度の高い送信装置からの検出情報を優先的に転送する。
図17は、本発明の実施例7に係る送信システム150の構成を示す図である。送信システム150は、第1センサ10a、第2センサ10bと総称されるセンサ10、第1撮像装置70a、第2撮像装置70bと総称される撮像装置70、第1送信装置12a、第2送信装置12b、第3送信装置12c、第4送信装置12dと総称される送信装置12、転送装置14を含む。これらは、ひとりのユーザに装着されている。各センサ10は、互いに異なった生体情報を測定し、各撮像装置70は、互いに異なった画像データを撮像する。第1送信装置12aと第2送信装置12bは、転送装置14へ第1情報系列を送信し、第3送信装置12cと第4送信装置12dは、転送装置14へ第2情報系列を送信する。転送装置14は、第1送信装置12aと第2送信装置12bからの第1情報系列を受信するとともに、第3送信装置12cと第4送信装置12dからの第2情報系列も受信する。
転送装置14は、複数の送信装置12からの信号を受信すると、各信号に含まれた情報系列をバッファに記憶する。転送装置14は、実施例3と同様に、バッファのデータ量がしきい値よりも大きければ、転送装置14は、優先度を考慮して、優先度の高い方からの情報系列を優先的に送信する。例えば、センサ10に接続された送信装置12に対する優先度は、撮像装置70に接続された送信装置12に対する優先度よりも高くなるように設定される。
本発明の実施例によれば、ひとつの転送装置に複数の送信装置を接続するので、転送装置の数を低減できる。また、撮像装置に接続された送信装置に対する優先度よりも、センサに接続された送信装置に対する優先度を高くするので、検出情報を優先的に送信できる。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本発明の実施例1乃至7において、多重部32は、時刻情報を挿入している。しかしながらこれに限らず例えば、多重部32は、入力部30に入力される検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更してもよい。具体的に説明すると、変化が大きい検出情報に対して時刻情報の挿入間隔を短くし、変化が大きくない検出情報に対して時刻情報の挿入間隔を長くする。本変形例によれば、時刻情報を効率的に送信できる。
本発明の実施例1乃至7において、多重部32は、時刻情報を挿入している。しかしながらこれに限らず例えば、多重部32は、入力部30に入力される検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更してもよい。具体的に説明すると、検出情報の変化が大きくなると時刻情報の挿入間隔を短くし、検出情報の変化が小さくなると時刻情報の挿入間隔を長くする。本変形例によれば、時刻情報を効率的に送信できる。
本発明の実施例1乃至3、6、7においてセンサ10は、生体情報を測定している。しかしながらこれに限らず例えば、センサ10は、温度、酸素濃度、放射線量等のような、生体情報以外の情報を測定してもよい。本変形例によれば、サーモグラフ画像や温度センサから温度を、酸素濃度センサから酸素濃度を、放射線量センサから放射線量を検出できる。
本発明の実施例2、5、6において、変化タグに対して「0」あるいは「1」が設定されている。しかしながらこれに限らず例えば、変化タグに対して複数の値が設定されてもよい。本変形例によれば、受信装置20における伸張処理を実行するか否かを詳細に決定できる。
10 センサ、 12 送信装置、 14 転送装置、 16 基地局装置、 18 ネットワーク、 20 受信装置、 30 入力部、 32 多重部、 34 取得部、 36 圧縮部、 38 送信部、 40 受信部、 42 伸張部、 44 処理部、 46 同期部、 48 解析部、 50 表示部、 52 返信部、 100 情報解析システム。

Claims (11)

  1. 検出情報を入力する入力部と、
    前記検出情報と、前記検出情報に対応した時刻情報とを含む情報系列を生成する多重部と、
    前記多重部において生成した情報系列を送信する送信部とを備え、
    前記多重部における時刻情報は、他の送信装置から送信される情報系列に含まれた検出情報と、前記多重部における検出情報との間でタイミングを同期するために使用され
    前記多重部は、前記入力部に入力される検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更することを特徴とする送信装置。
  2. 検出情報を入力する入力部と、
    前記検出情報と、前記検出情報に対応した時刻情報とを含む情報系列を生成する多重部と、
    前記多重部において生成した情報系列を送信する送信部とを備え、
    前記多重部における時刻情報は、他の送信装置から送信される情報系列に含まれた検出情報と、前記多重部における検出情報との間でタイミングを同期するために使用され、
    前記多重部は、前記入力部に入力される検出情報の値の変化に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更することを特徴とする送信装置。
  3. 外部からの信号をもとに生成した時刻情報を取得する取得部をさらに備え、
    前記取得部は、時刻情報を取得した場合、当該時刻情報を前記多重部に出力し、時刻情報の取得に失敗した場合、既に取得した時刻情報を更新することによって生成した時刻情報を前記多重部に出力することを特徴とする請求項1または2に記載の送信装置。
  4. 前記入力部に入力される検出情報の値の変化の大きさが示された変化タグを生成する生成部と、
    前記多重部において生成した情報系列を圧縮し、圧縮した情報系列を前記送信部へ出力する圧縮部とをさらに備え、
    前記多重部は、情報系列を生成する際に、検出情報と時刻情報とに加えて、前記生成部において生成した変化タグも時分割多重し、
    前記圧縮部は、情報系列のうち、少なくとも変化タグを圧縮の対象外とすることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の送信装置。
  5. 前記送信部は、他の送信装置からの情報系列も受信可能な転送装置へ情報系列を送信し、
    前記転送装置では、複数の送信装置のそれぞれに対して優先度が規定され、優先度の高い送信装置からの情報系列が優先的に送信されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の送信装置。
  6. 前記検出情報は、センサまたは撮像装置により取得された情報であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の送信装置。
  7. 複数の送信装置から、検出情報とその検出情報に対応した時刻情報とを含む情報系列を受信する受信部と、
    前記受信部において受信した複数の情報系列に含まれる時刻情報をもとに、複数の情報系列に含まれる検出情報を処理する処理部と
    前記受信部において受信した複数の情報系列のそれぞれには、圧縮処理がなされており、前記受信部において受信した複数の情報系列を伸張し、伸張した複数の情報系列を前記処理部へ出力する伸張部を備え、
    前記受信部において受信した複数の情報系列のそれぞれには、検出情報と時刻情報とに加えて、検出情報の値の変化の大きさが示された変化タグも時分割多重されているとともに、情報系列のうち、少なくとも変化タグが圧縮の対象外とされており、
    前記伸張部は、変化タグに応じて、伸張を実行するか否かを決定することを特徴とする受信装置。
  8. 検出情報と、その検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、前記時刻情報に基づいて時間同期をとり、前記複数の情報系列の解析を行う処理部を備える情報解析システム。
  9. 検出情報と、その検出情報の値の変化に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、前記時刻情報に基づいて時間同期をとり、前記複数の情報系列の解析を行う処理部を備える情報解析システム。
  10. 検出情報と、その検出情報の種類に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、前記時刻情報に基づいて時間同期をとり、前記複数の情報系列の解析を行うステップを備える情報解析方法。
  11. 検出情報と、その検出情報の値の変化に応じて、時刻情報の挿入間隔を変更した時刻情報とを含んで生成された複数の情報系列を、前記時刻情報に基づいて時間同期をとり、前記複数の情報系列の解析を行うステップを備える情報解析方法。
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