JP6175467B2 - 光ファイバ母材製造方法、光ファイバ母材及び光ファイバ - Google Patents
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Description
{2}MCVD法(Modified Chemical Vapor Deposition Method)
{3}PCVD法(Plasma Chemical Vapor Deposition Method)
{4}VAD法(Vapor−phase Axial Deposition Method)
SiCl4+2H2O −> SiO2+4HCl
GeCl4+2H2O −> GeO2+4HCl
この火炎加水分解によって、石英系ガラスの微粒子(スート)が形成される。この微粒子を出発材の先端に堆積させる。ガラス微粒子は軸方向に堆積するので、この成長速度に合わせて出発材を回転させながら上方に引き上げて行き、多孔質母材が形成される。
前記母材形成工程で形成した前記光ファイバ母材を前記所定温度以上に再加熱する再加熱処理を行い、前記母材形成工程での前記冷却処理の冷却速度より速い急冷速度で前記光ファイバ母材を急冷処理する表面改善工程と、
を行う。
Vc=100/τ(℃/秒)
以上であることを特徴とする。
まず、本発明における光ファイバの機械強度を改善する原理を具体的に説明する。
本実施形態の光ファイバ母材製造方法は、
気相法で形成した多孔質母材を所定温度で加熱する加熱処理の後に、前記所定温度より低い徐冷点温度で徐冷処理を行い、さらに室温まで冷却する冷却処理を行い、光ファイバ母材を形成する母材形成工程と、
前記母材形成工程で形成した前記光ファイバ母材を前記所定温度以上に再加熱する再加熱処理を行い、前記母材形成工程での前記冷却処理の冷却速度より速い急冷速度で前記光ファイバ母材を急冷処理する表面改善工程と、
を行う。
[式(1)]
Vc = 100 / τ(T)
ここで、τはガラス母材の構造の緩和時間であり、Tの関数として与えられる。
本実施形態は、光ファイバ母材の断面内の仮想温度Tfの分布とその実現手段に関する。
本実施形態は、光ファイバ母材の構造に関する。実施形態1及び2で述べたように、本光ファイバ母材製造方法においては、図4における加熱温度Thからの急冷によって、図5における母材の表面の仮想温度TSを上昇させ、粘度を低減する。その際、急冷速度Vcが速いほど、TSを上昇するので、必要に応じて冷却用ガスや水などの冷却材を用いてVcの値を大きくすることが好適となる。
本実施形態は、実施形態2で説明した光ファイバ母材から線引作業を行い製造した光ファイバの機械強度特性に関する。図8は、加熱温度Th=1800℃とし、急冷速度Vc=1000℃/秒で急冷処理した単一モード光ファイバ用の母材を、紡糸温度Td=1900℃、紡糸張力F=100gで紡糸した光ファイバの残留応力分布である。図に示したように、作製した単一モード光ファイバ(SMF1)の表面に約7Mpaの圧縮応力が発生しており、疲労係数ndが28であった。比較用に、上記の熱処理を加えていない同一構造の母材を、同一の紡糸条件で、線引きしてSMF2を作製したところ、光ファイバの表面での圧縮応力は観測されず、ほぼ0Mpaであり、疲労係数ndが25であった。従って、本発明により、SMFのndが3向上し、機械強度の改善を確認した。
以下は、本実施形態の光ファイバ母材製造方法、光ファイバ母材及び光ファイバを説明したものである。
光ファイバの線引き紡糸においてプロセスを追加することなく、効率的かつ容易に高強度な光ファイバを製造すること。
気相法によって母材を作製後、当該の母材を、表面付近の温度が母材の徐冷点温度以上の温度に到達するように加熱処理を行い、その後に急冷処理し、その後に線引き紡糸することを特徴とする光ファイバ母材および光ファイバの製造方法。
母材の加熱処理時に、母材の表面付近の温度が母材の軟化点温度付近もしくはそれ以上の温度に到達するように加熱を行うことを特徴とする光ファイバ母材および光ファイバの製造方法。
本発明は、微細なサイズの光ファイバそのものではなく、その出発材料の母材に熱処理を加えることによって実現されるため、多種多様な構造の光ファイバ全般について機械強度を向上させることができる。さらに、光ファイバの線引き紡糸プロセスについては、設備やプロセスを追加する必要がなく、熱処理のプロセスの制御も容易である。従って、効率的かつ経済的に高強度な光ファイバを製造することが可能になる。
12:空孔
13:ガラス管
Claims (5)
- 気相法で形成した多孔質母材を所定温度で加熱する加熱処理の後に、前記所定温度より低い徐冷点温度で徐冷処理を行い、さらに室温まで冷却する冷却処理を行い、光ファイバ母材を形成する母材形成工程と、
前記母材形成工程で形成した前記光ファイバ母材を前記所定温度以上に再加熱する再加熱処理を行い、前記母材形成工程での前記冷却処理の冷却速度より速い急冷速度で前記光ファイバ母材を急冷処理する表面改善工程と、
を行う光ファイバ母材製造方法であって、
前記表面改善工程での前記再加熱処理で、
前記光ファイバ母材の表面温度が前記光ファイバ母材の軟化点温度以上、且つ前記光ファイバ母材の内部温度が前記光ファイバ母材の軟化点温度未満となるように加熱することを特徴とする光ファイバ母材製造方法。 - 前記表面改善工程での前記急冷処理の前記急冷速度が、
前記光ファイバ母材の表面の仮想温度を前記光ファイバ母材の略軟化点温度とする速度であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造方法。 - τを前記光ファイバ母材の構造緩和時間として、前記急冷速度が、
Vc=100/τ(℃/秒)
以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ母材製造方法。 - 前記光ファイバ母材が石英系ガラスであり、前記光ファイバ母材の表面の仮想温度が1400℃以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバ母材製造方法。
- 前記表面改善工程の前に、空孔構造を前記光ファイバ母材の長手方向に形成する空孔形成工程を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光ファイバ母材製造方法。
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