端末(User Equipment、UE)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(mobile station)、MT(mobile terminal)、UT(user terminal)、SS(subscriber station)、無線機器(wireless device)、PDA(personal digital assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。
基地局は、一般的に端末と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved−NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
基地局から端末への通信をダウンリンク(downlink:DL)といい、端末から基地局への通信をアップリンク(uplink:UL)という。基地局及び端末を含む無線通信システムは、TDD(time division duplex)システムまたはFDD(frequency division duplex)システムである。TDDシステムは、同じ周波数帯域で互いに異なる時間を使用してアップリンク及びダウンリンク送受信を実行する無線通信システムである。FDDシステムは、互いに異なる周波数帯域を使用し、同時にアップリンク及びダウンリンク送受信が可能な無線通信システムである。無線通信システムは、無線フレームを使用して通信を実行することができる。
図1は、FDD無線フレームの構造を示す。
FDD無線フレーム(radio frame)は、10個のサブフレーム(subframe)を含み、一つのサブフレームは、2個の連続的なスロット(slot)を含む。無線フレーム内に含まれるスロットは、0〜19のインデックスが付けられる。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(transmission time interval)といい、TTIは、最小スケジューリング単位(minimum scheduling unit)である。例えば、一つのサブフレームの長さは1msであり、一つのスロットの長さは0.5msである。以下、FDD無線フレームをFDDフレームと略称する。
図2は、TDD無線フレームの構造を示す。
図2を参照すると、TDDで使用するTDD無線フレームにはDL(downlink)サブフレームとUL(Uplink)サブフレームが共存する。表1は、無線フレームのUL−DL設定(UL−DL configuration)の一例を示す。
表1において、‘D’はDLサブフレームを示し、‘U’はULサブフレームを示し、‘S’はスペシャルサブフレーム(special subframe)を示す。基地局からUL−DL設定を受信すると、端末は、無線フレームで各サブフレームがDLサブフレームであるか、またはULサブフレームであるかを知ることができる。以下、UL−DL設定N(Nは、0〜6のうちいずれか一つ)は、前記表1を参照することができる。
TDDフレームで、インデックス#1とインデックス#6を有するサブフレームは、スペシャルサブフレームであり、スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に使われる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信同期を合わせるのに使われる。GPは、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によりアップリンクで発生する干渉を除去するための区間である。以下、TDD無線フレームをTDDフレームと略称する。
図3は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す。
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDM(orthogonal frequency division multiplexing)シンボルを含み、周波数領域でNRB個のリソースブロック(RB;Resource Block)を含むことができる。リソースブロックは、リソース割当単位であり、時間領域で一つのスロットを含み、周波数領域で複数の連続する副搬送波(subcarrier)を含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数NRBは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)NDLに従属する。例えば、LTEシステムにおいて、NRBは、6〜110のうちいずれか一つである。アップリンクスロットの構造も前記ダウンリンクスロットの構造と同じである。
リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(resource element、RE)という。リソースグリッド上のリソース要素は、スロット内のインデックス対(pair)(k,l)により識別されることができる。ここで、k(k=0,...,NRB×12−1)は、周波数領域内の副搬送波インデックスであり、l(l=0,...,6)は、時間領域内のOFDMシンボルインデックスである。
図3において、一つのリソースブロックは、時間領域で7OFDMシンボルと、周波数領域で12副搬送波とで構成されることで、7×12リソース要素を含むと例示的に記述するが、リソースブロック内のOFDMシンボルの数と副搬送波の数は、これに制限されるものではない。OFDMシンボルの数と副搬送波の数は、CPの長さ、周波数間隔(frequency spacing)などによって多様に変更されることができる。一つのOFDMシンボルで、副搬送波の数は、128、256、512、1024、1536及び2048のうち一つを選定して使用することができる。
図4は、ダウンリンクサブフレーム(DLサブフレーム)の構造を示す。
図4を参照すると、DLサブフレームは、時間領域で制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに分けられる。制御領域は、サブフレーム内の第1のスロットの前方部の最大3個(場合によって、最大4個)のOFDMシンボルを含むが、制御領域に含まれるOFDMシンボルの個数は変わることができる。制御領域には、PDCCH(physical downlink control channel)及び他の制御チャネルが割り当てられ、データ領域には、PDSCH(physical downlink shared channel)が割り当てられる。
3GPP TS 36.211 V8.7.0に開示されているように、3GPP LTEにおいて、物理チャネルは、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)とPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、及び制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)に分けられる。
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に対するCFI(control format indicator)を伝送する。端末は、まず、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディング(blind decoding)を使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
PHICHは、アップリンクHARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(acknowledgement)/NACK(not−acknowledgement)信号を伝送する。即ち、端末により送信されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上に基地局により送信される。
PBCH(Physical Broadcast Channel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、端末が基地局と通信するときに必須なシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(master information block)という。これと比較して、PDCCHにより指示されるPDSCH上に送信されるシステム情報をSIB(system information block)という。
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(downlink grant)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(uplink grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令の集合及び/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。DCIは、多様なフォーマット(format)を有し、これに対しては後述する。
サブフレーム内の制御領域は、複数のCCE(control channel element)を含む。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使われる論理的割当単位であって、複数のREG(resource element group)に対応する。REGは、複数のリソース要素(resource element)を含む。CCEの数とCCEにより提供される符号化率との連関関係によって、PDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
一つのREGは、4個のREを含み、一つのCCEは、9個のREGを含む。一つのPDCCHを構成するために{1,2,4,8}個のCCEを使用することができ、{1,2,4,8}の各々の要素をCCEアグリゲーションレベル(aggregation level)という。
PDDCHの送信に使われるCCEの個数は、基地局がチャネル状態によって決定する。
図5は、PDCCHのモニタリングを示す例示図である。
3GPP LTEでは、PDCCHの検出のためにブラインドデコーディング(blind decoding)を使用する。ブラインドデコーディングは、受信されるPDCCH(これをPDCCH候補(candidate)という)のCRC(cyclic redundancy check)に所望の識別子をデマスキング(de−masking)し、CRCエラーをチェックすることで該当PDCCHが自分の制御チャネルかどうかを確認する方式である。端末は、自分のPDCCHが制御領域内でどの位置でどんなCCEアグリゲーションレベルやDCIフォーマットを使用して送信されるかを知らない。
一つのサブフレーム内で複数のPDCCHが送信されることができる。端末は、サブフレームごとに複数のPDCCHをモニタリングする。ここで、モニタリングとは、端末がモニタリングされるPDCCHフォーマットによってPDCCHのデコーディングを試みることである。
3GPP LTEでは、ブラインドデコーディングによる負担を減らすために、検索空間(search space)を使用する。検索空間は、PDCCHのためのCCEのモニタリングセット(monitoring set)ということができる。端末は、該当する検索空間内でPDCCHをモニタリングする。
検索空間は、共用検索空間(common search space:CSS)と端末特定検索空間(UE−specific search space:USS)とに分けられる。共用検索空間は、共用制御情報を有するPDCCHを検索する空間であって、CCEインデックス0〜15までの16個のCCEで構成され、{4,8}のCCEアグリゲーションレベルを有するPDCCHをサポートする。しかし、共用検索空間にも端末特定情報を伝送するPDCCH(DCIフォーマット0、1A)が送信されることもできる。端末特定検索空間は、{1,2,4,8}のCCEアグリゲーションレベルを有するPDCCHをサポートする。
検索空間の開始点は、共用検索空間と端末特定検索空間が異なるように定義される。共用検索空間の開始点は、サブフレームに関係なく固定されているが、端末特定検索空間の開始点は、端末識別子(例えば、C−RNTI)、CCEアグリゲーションレベル及び/または無線フレーム内のスロット番号によってサブフレームごとに変わることができる。端末特定検索空間の開始点が共用検索空間内にある場合、端末特定検索空間と共用検索空間は、重複(overlap)されることができる。
以下、PDCCH上に送信される既存のDCIフォーマットに対して説明する。
図6は、FDDで使われるDCIフォーマットの構造を示し、図7は、TDDで使われるDCIフォーマットの構造を示す。図6及び図7では、DCIフォーマット#Aを簡単に#Aのように表示した。
図6及び図7を参照すると、DCIフォーマットは、下記に説明するフィールドを含み、各フィールドは、情報ビットa0〜aA-1にマッピングされることができる。各フィールドは、各DCIフォーマットで説明する順序通りにマッピングされることができ、各フィールドは、‘0’パディングビットを含むことができる。1番目のフィールドが最も低い次数の情報ビットa0にマッピングされることができ、連続する他のフィールドが高い次数の情報ビットにマッピングされることができる。各フィールドで最も重要なビット(most significant bit、MSB)は、該当フィールドの最も低い次数の情報ビットにマッピングされることができる。例えば、1番目のフィールドの最も重要なビットは、a0にマッピングされることができる。以下、既存の各DCIフォーマットが含むフィールドの集合を情報フィールドという。
1.DCIフォーマット0
DCIフォーマット0は、一つのアップリンクセルでのPUSCHスケジューリングのために使われる。DCIフォーマット0を介して送信される情報(フィールド)は、下記の通りである。
1)搬送波指示子フィールド(carrier indicator field:CIF、以下、同一)。搬送波指示子フィールドは、0または3ビットで構成されることができる。2)DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aを区分するためのフラグ(0の場合はDCIフォーマット0を指示し、1の場合はDCIフォーマット1Aを指示する)、3)周波数ホッピングフラグ(1ビット)、4)リソースブロック指定及びホッピングリソース割当、5)変調及びコーディングスキーム及びリダンダンシーバージョン(modulation and coding scheme and redundancy version)(5ビット)、6)新しいデータ指示子(new data indicator)(1ビット)、7)スケジューリングされたPUSCHに対するTPC命令(2ビット)、8)DM−RSのための循環シフト及びOCC(orthogonal cover code)インデックス(3ビット)、9)ULインデックス(2ビット)、10)ダウンリンク指定インデックス(downlink assignment index:DAI)(TDDにのみ)、11)CSI要求、12)SRS(sounding reference signal)要求(このフィールドは、端末特定検索空間にマッピングされた、PUSCHをスケジューリングするDCIフォーマットにのみ存在)、13)リソース割当タイプ(resource allocation type)(このフィールドは、ダウンリンクに割り当てられたリソースブロックの個数がアップリンクに割り当てられたリソースブロックの個数以上である場合にのみ存在)などである。もし、DCIフォーマット0での情報ビットの個数がDCIフォーマット1Aのペイロードサイズより小さい場合は、DCIフォーマット1Aとペイロードサイズと同じように‘0’がパディングされる。
2.DCIフォーマット1
DCIフォーマット1は、一つのセルで一つのPDSCHコードワードスケジューリングに使われる。DCIフォーマット1には下記の情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(リソース割当タイプ0/タイプ1を指示)−ダウンリンク帯域幅が10PRBより小さい場合、リソース割当ヘッダは含まれず、リソース割当タイプ0と仮定される。3)リソースブロック指定、4)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、5)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、6)新しいデータ指示子(1ビット)、7)リダンダンシーバージョン(2ビット)、8)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、9)ダウンリンク指定インデックス(DAI)(2ビット、TDDにのみ)、10)HARQ−ACKリソースオフセット(2ビット)などである。DCIフォーマット1の情報ビットの個数がDCIフォーマット0/1Aと同じ場合は、‘0’値を有する一つのビットがDCIフォーマット1に追加される。DCIフォーマット1で情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つ以上の‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1に追加することで前記{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}及びDCIフォーマット0/1Aのペイロードサイズと異なるペイロードサイズを有するようにする。
3.DCIフォーマット1A
DCIフォーマット1Aは、一つのセルで一つのPDSCHコードワードの簡単な(compact)スケジューリングまたはPDCCH命令により誘発されたランダムアクセス過程に使われる。PDCCH命令に対応されるDCIは、PDCCHまたはEPDCCH(enhanced PDCCH)を介して伝達されることができる。
DCIフォーマット1Aには下記の情報が送信される。1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)DCIフォーマット0とDCIフォーマット1Aを区分するためのフラグ(1ビット)、3)地域化/分散化VRB(localized/distributed virtual resource block)指定フラグ(1ビット)、4)リソースブロック指定、5)プリアンブルインデックス(6ビット)、6)PRACHマスク(physical random access channel mask)インデックス(4ビット)、7)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、8)HARQプロセスナンバー(3ビット)、9)新しいデータ指示子(1ビット)、10)リダンダンシーバージョン(2ビット)、11)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、12)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット)(TDDにのみ)、13)SRS要求(0または1ビット)、14)HARQ−ACKリソースオフセット(2ビット)などである。DCIフォーマット1Aの情報ビット個数がDCIフォーマット0の情報ビット個数より少ない場合、‘0’値を有するビットを追加してDCIフォーマット0のペイロードサイズと同じようにする。DCIフォーマット1Aで情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つの‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1Aに追加する。
4.DCIフォーマット1B
DCIフォーマット1Bは、プリコーディング情報を含み、一つのセルの一つのPDSCHコードワードに対する簡単なスケジューリングに使われる。DCIフォーマット1Bには下記の情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)地域化/分散化VRB指定フラグ(1ビット)、3)リソースブロック指定、4)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、5)HARQプロセスナンバー(3ビット)、6)新しいデータ指示子(1ビット)、7)リダンダンシーバージョン(2ビット)、8)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、9)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、10)プリコーディングのためのTPMI(transmitted precoding matrix indicator)情報、11)プリコーディングのためのPMI確認(1ビット)などである。もし、DCIフォーマット1Bの情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つの‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1Bに追加する。
5.DCIフォーマット1C
DCIフォーマット1Cは、一つのPDSCHコードワードに対する非常に簡単なスケジューリング(very compact scheduling)及びMCCH(Multicast Control Channel)変更通知に使われる。前者の場合、DCIフォーマット1Cには下記の情報が送信される。1)ギャップ(gap)値を示す指示子(1ビット)、2)リソースブロック指定、3)変調及びコーディングスキーム。後者の場合、DCIフォーマット1Cには下記の情報が送信される。1)MCCH変更通知のための情報(8ビット)、2)予約された情報ビットなどである。
6.DCIフォーマット1D
DCIフォーマット1Dは、プリコーディング及び電力オフセット情報を含み、一つのセルの一つのPDSCHコードワードに対する簡単なスケジューリングに使われる。
DCIフォーマット1Dには下記のような情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)地域化/分散化VRB指定フラグ(1ビット)、3)リソースブロック指定、4)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、5)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、6)新しいデータ指示子(1ビット)、7)リダンダンシーバージョン(2ビット)、8)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、9)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、10)プリコーディングのためのTPMI情報、11)ダウンリンク電力オフセット(1ビット)、12)HARQ−ACKリソースオフセット(2ビット)などである。もし、DCIフォーマット1Dの情報ビットの個数が{12,14,16,20,24,26,32,40,44,56}のうちいずれか一つと同じ場合、一つの‘0’値を有するビットをDCIフォーマット1Dに追加する。
7.DCIフォーマット2
DCIフォーマット2は、閉ループMIMO動作のためのPDSCH指定のために使われる。DCIフォーマット2には下記のような情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック指定、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定インデックス(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)トランスポートブロックとコードワードスワップフラグ(transport block to codeword swap flag)(1ビット)、8)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、9)新しいデータ指示子(1ビット)、10)リダンダンシーバージョン(2ビット)、11)プリコーディング情報、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。前記8)〜10)は、各トランスポートブロックに対して与えられることができる。
8.DCIフォーマット2A
DCIフォーマット2Aは、開ループMIMO動作のためのPDSCH指定のために使われる。DCIフォーマット2Aには下記のような情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定フラグ(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)トランスポートブロックとコードワードスワップフラグ(1ビット)、8)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、9)新しいデータ指示子(1ビット)、10)リダンダンシーバージョン(2ビット)、11)プリコーディング情報、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
9.DCIフォーマット2B
DCIフォーマット2Bには下記のような情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定フラグ(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)スクランブリングID(identity)(1ビット)、8)SRS要求(0または1ビット)、9)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、10)新しいデータ指示子(1ビット)、11)リダンダンシーバージョン(2ビット)、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
10.DCIフォーマット2C
DCIフォーマット2Cには下記のような情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定フラグ(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)アンテナポート、スクランブリングID及びレイヤの個数(3ビット)、8)SRS要求(0または1ビット)、9)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、10)新しいデータ指示子(1ビット)、11)リダンダンシーバージョン(2ビット)、12)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
11.DCIフォーマット2D
DCIフォーマット2Dには下記のような情報が送信される。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソース割当ヘッダ(1ビット)、3)リソースブロック割当、4)PUCCHのためのTPC命令(2ビット)、5)ダウンリンク指定フラグ(DAI、2ビット、TDDにのみ)、6)HARQプロセスナンバー(FDDで3ビット、TDDで4ビット)、7)アンテナポート、スクランブリングID及びレイヤの個数(3ビット)、8)SRS要求(0または1ビット)、9)変調及びコーディングスキーム(5ビット)、10)新しいデータ指示子(1ビット)、11)リダンダンシーバージョン(2ビット)、12)PDSCHリソース要素マッピング及びクアジコロケーション指示子(quasi−co−location indicator)、13)HARQ−ACKリソースオフセットなどである。
12.DCIフォーマット3
DCIフォーマット3は、2ビットの電力調整を介してPUCCH及びPUSCHに対するTPC命令を送信するために使われる。DCIフォーマット3にはN個のTPC(transmit power control)命令が送信されることができる。
13.DCIフォーマット3A
DCIフォーマット3Aは、1ビットの電力調整を介してPUCCH及びPUSCHに対するTPC命令を送信するために使われる。DCIフォーマット3AにはM個のTPC命令が送信されることができる。
14.DCIフォーマット4
DCIフォーマット4は、多重アンテナポート送信モードを有する一つのULセルでPUSCHのスケジューリングのために使われる。
1)搬送波指示子フィールド(0または3ビット)、2)リソースブロック割当、3)PUSCHのためのTPC命令(2ビット)、4)DM RSのための循環シフト及びOCCインデックス(3ビット)、5)ULインデックス(2ビット)、6)ダウンリンク指定フラグ(DAI、2ビット、TDDにのみ)、7)CSI要求(1または2ビット)、8)SRS要求(2ビット)、9)リソース割当タイプ(1ビット)、10)変調及びコーディングスキーム及びリダンダンシーバージョン(5ビット)、11)新しいデータ指示子(1ビット)、12)プリコーディング情報及びレイヤの個数などである。
図8は、アップリンクサブフレームの構造を示す。
図8を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域で、アップリンク制御情報を伝送するPUCCH(Physical Uplink Control Channel)が割り当てられる制御領域(control region)と、ユーザデータを伝送するPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)が割り当てられるデータ領域(data region)と、に分けられる。
PUCCHは、サブフレームでRB対(pair)で割り当てられる。RB対に属するRBは、第1のスロットと第2のスロットの各々で互いに異なる副搬送波を占める。RB対は、同じリソースブロックインデックスmを有する。
3GPP TS 36.211 V8.7.0によると、PUCCHは、多重フォーマットをサポートする。PUCCHフォーマットに従属した変調方式(modulation scheme)によってサブフレーム当たり送信されるビットの数は変えることができる。
以下の表2は、PUCCHフォーマットによる変調方式(Modulation Scheme)及びサブフレーム当たりビット数の例を示す。
PUCCHフォーマット1はSR(Scheduling Request)の送信に使われ、PUCCHフォーマット1a/1bはHARQのためのACK/NACK信号の送信に使われ、PUCCHフォーマット2はCQIの送信に使われ、PUCCHフォーマット2a/2bはCQI及びACK/NACK信号の同時(simultaneous)送信に使われる。サブフレームで、ACK/NACK信号のみを送信する時、PUCCHフォーマット1a/1bが使われ、SRが単独に送信される時、PUCCHフォーマット1が使われる。SRとACK/NACKを同時に送信する時は、PUCCHフォーマット1が使われ、SRに割り当てられたリソースにACK/NACK信号を変調して送信する。
全てのPUCCHフォーマットは、各OFDMシンボルでシーケンスの循環シフト(cyclic shift、CS)を使用する。循環シフトされたシーケンスは、基本シーケンス(base sequence)を特定CS量(cyclic shift amount)ほど循環シフトさせて生成される。特定CS量は、循環シフトインデックス(CS index)により指示される。
基本シーケンスru(n)を定義した一例は、以下の数式の通りである。
〔数式1〕
ここで、uはルートインデックス(root index)であり、nは要素インデックスであり、0≦n≦N−1、Nは基本シーケンスの長さである。b(n)は、3GPP TS 36.211 V8.7.0の5.5節で定義されている。
シーケンスの長さは、シーケンスに含まれる要素(element)の数と同じである。uは、セルID(identifier)、無線フレーム内のスロット番号などにより決められる。
基本シーケンスが周波数領域で一つのリソースブロックにマッピング(mapping)されるとする時、一つのリソースブロックが12副搬送波を含むため、基本シーケンスの長さNは12になる。異なるルートインデックスによって異なる基本シーケンスが定義される。
基本シーケンスr(n)を以下の数式2のように循環シフトさせ、循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)を生成することができる。
〔数式2〕
ここで、Icsは、CS量を示す循環シフトインデックスである(0≦Ics≦N−1)。
基本シーケンスの利用可能な(available)循環シフトインデックスは、CS間隔(CS interval)によって基本シーケンスから得る(derive)ことができる循環シフトインデックスを意味する。例えば、基本シーケンスの長さが12であり、CS間隔が1の場合、基本シーケンスの利用可能な循環シフトインデックスの総個数は12になる。または、基本シーケンスの長さが12であり、CS間隔が2の場合、基本シーケンスの利用可能な循環シフトインデックスの総数は6になる。
図9は、ノーマルCPでPUCCHフォーマット1bのチャネル構造を示す。
一つのスロットは7個のOFDMシンボルを含み、3個のOFDMシンボルは基準信号のためのRS(Reference Signal)OFDMシンボルになり、4個のOFDMシンボルはACK/NACK信号のためのデータOFDMシンボルになる。
PUCCHフォーマット1bでは、エンコーディングされた2ビットACK/NACK信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調して変調シンボルd(0)が生成される。
循環シフトインデックスIcsは、無線フレーム内のスロット番号(ns)及び/またはスロット内のシンボルインデックス(l)によって変わることができる。
ノーマルCPで、一つのスロットにACK/NACK信号の送信のために4個のデータOFDMシンボルがあるため、各データOFDMシンボルで対応する循環シフトインデックスをIcs0、Ics1、Ics2、Ics3と仮定する。
変調シンボルd(0)は、循環シフトされたシーケンスr(n,Ics)に拡散される。スロットで(i+1)番目のOFDMシンボルに対応する1次元拡散されたシーケンスをm(i)とする時、
{m(0),m(1),m(2),m(3)}={d(0)r(n,Ics0),d(0)r(n,Ics1),d(0)r(n,Ics2),d(0)r(n,Ics3)}で表すことができる。
端末容量を増加させるために、1次元拡散されたシーケンスは、直交シーケンスを利用して拡散されることができる。拡散係数(spreading factor)K=4である直交シーケンスwi(k)(iは、シーケンスインデックス、0≦k≦K−1)として、下記のようなシーケンスを使用する。
拡散係数K=3である直交シーケンスwi(k)(iは、シーケンスインデックス、0≦k≦K−1)として、下記のようなシーケンスを使用する。
スロット毎に異なる拡散係数を使用することができる。
したがって、任意の直交シーケンスインデックスiが与えられる時、2次元拡散されたシーケンス{s(0),s(1),s(2),s(3)}は、下記のように示すことができる。
{s(0),s(1),s(2),s(3)}={wi(0)m(0),wi(1)m(1),wi(2)m(2),wi(3)m(3)}
2次元拡散されたシーケンス{s(0),s(1),s(2),s(3)}は、IFFT(inverse fast Fourier transform)が実行された後、対応するOFDMシンボルで送信される。それによって、ACK/NACK信号がPUCCH上に送信される。
PUCCHフォーマット1bの基準信号も基本シーケンスr(n)を循環シフトさせた後、直交シーケンスに拡散させて送信される。3個のRS OFDMシンボルに対応する循環シフトインデックスをIcs4、Ics5、Ics6とする時、3個の循環シフトされたシーケンスr(n,Ics4)、r(n,Ics5)、r(n,Ics6)を得ることができる。この3個の循環シフトされたシーケンスは、K=3である直交シーケンスwRS i(k)に拡散される。
直交シーケンスインデックスi、循環シフトインデックスIcs及びリソースブロックインデックスmは、PUCCHを構成するために必要なパラメータであり、PUCCH(または、端末)を区分するときに使われるリソースである。利用可能な循環シフトの個数が12であり、利用可能な直交シーケンスインデックスの個数が3の場合、総36個の端末に対するPUCCHが一つのリソースブロックに多重化されることができる。
3GPP LTEでは、端末がPUCCHを構成するための前記3個のパラメータを取得するために、リソースインデックスn(1) PUCCHが定義される。リソースインデックスn(1) PUCCH=nCCE+N(1) PUCCHに定義され、nCCEは、対応するPDCCH(即ち、ACK/NACK信号に対応するダウンリンクデータをスケジューリングするダウンリンクリソース割当(DCI)を含むPDCCH)の送信に使われる1番目のCCEの番号であり、N(1) PUCCHは、基地局が端末に上位階層メッセージを介して知らせるパラメータである。
ACK/NACK信号の送信に使われる時間、周波数、コードリソースをACK/NACKリソースまたはPUCCHリソースという。前述したように、ACK/NACK信号をPUCCH上に送信するために必要なACK/NACKリソースのインデックス(ACK/NACKリソースインデックスまたはPUCCHインデックスという)は、直交シーケンスインデックスi、循環シフトインデックスIcs、リソースブロックインデックスm及び前記3個のインデックスを求めるためのインデックスのうち少なくともいずれか一つで表現されることができる。ACK/NACKリソースは、直交シーケンス、循環シフト、リソースブロック及びこれらの組合せのうち少なくともいずれか一つを含むことができる。
図10は、ノーマルCPでPUCCHフォーマット2/2a/2bのチャネル構造を示す。
図10を参照すると、ノーマルCPで、OFDMシンボル1及び5(即ち、2番目及び6番目のOFDMシンボル)は参照信号(RS)のために使われ、残りのOFDMシンボルはCQI送信のために使われる。拡張CPでは、OFDMシンボル3(4番目のシンボル)がRSのために使われる。
10個のCQI情報ビットが、例えば、1/2コードレート(code rate)でチャネルコーディングされ、20個のコーディングされたビットになる。チャネルコーディングには、リードマラー(Reed−Muller)コードを使うことができる。また、スクランブリング(scrambling)された後、QPSKコンステレーションマッピング(constellation mapping)されることで、QPSK変調シンボルが生成される(スロット0で、d(0)乃至d(4))。各QPSK変調シンボルは、長さ12である基本RSシーケンス(r(n))の循環シフトに変調された後にIFFTされ、サブフレーム内の10個のSC−FDMAシンボルの各々で送信される。均一に離隔された12個の循環シフトは、12個の互いに異なる端末が同じPUCCHリソースブロックで直交に多重化されるようにする。OFDMシンボル1及び5に適用されるRSシーケンスは、長さ12である基本RSシーケンス(r(n))が使われることができる。
図11は、PUCCHフォーマット3のチャネル構造を例示する。
図11を参照すると、PUCCHフォーマット3は、ブロックスプレッディング(block spreading)技法を使用するPUCCHフォーマットである。ブロックスプレッディング技法は、ブロックスプレッディングコードを利用してマルチビットACK/NACKを変調したシンボルシーケンスを時間領域で拡散する方法を意味する。
PUCCHフォーマット3では、シンボルシーケンス(例えば、ACK/NACKシンボルシーケンス)がブロックスプレッディングコードにより時間領域で拡散されて送信される。ブロックスプレッディングコードとして、直交カバーコード(orthogonal cover code:OCC)を使うことができる。ブロックスプレッディングコードにより複数の端末の制御信号を多重化することができる。PUCCHフォーマット2では、各データシンボルで送信されるシンボル(例えば、図7のd(0)、d(1)、d(2)、d(3)、d(4)等)が異なり、CAZAC(constant amplitude zero auto−correlation)シーケンスの循環シフトを利用して端末多重化を実行し、それに対し、PUCCHフォーマット3では、一つ以上のシンボルで構成されるシンボルシーケンスが各データシンボルの周波数領域にわたって送信され、ブロックスプレッディングコードにより時間領域で拡散されて端末多重化を実行するという点が異なる。図8では、一つのスロットで2個のRSシンボルを使用する場合を例示したが、これに制限されるものではなく、3個のRSシンボルを使用し、スプレッディングファクタ(spreading factor)値として4を有する直交カバーコードを使用することもできる。RSシンボルは、特定循環シフトを有するCAZACシーケンスから生成されることができ、時間領域の複数のRSシンボルに特定直交カバーコードをかけた形態に送信されることができる。
以下、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)システムに対して説明する。キャリアアグリゲーションシステムは、多重搬送波(multiple carrier)システムともいう。
3GPP LTEシステムは、ダウンリンク帯域幅とアップリンク帯域幅が異なるように設定される場合をサポートするが、これは一つのコンポーネントキャリア(component carrier、CC)を前提にする。3GPP LTEシステムは、最大20MHzをサポートし、アップリンク帯域幅とダウンリンク帯域幅が異なる場合も、アップリンクとダウンリンクの各々に一つのCCのみをサポートする。
キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)(または、帯域幅アグリゲーション(bandwidth aggregation)、スペクトラムアグリゲーション(spectrum aggregation)ともいう)は、複数のCCをサポートする。例えば、20MHz帯域幅を有する搬送波単位のグラニュラリティ(granularity)として5個のCCが割り当てられる場合、最大100Mhzの帯域幅をサポートすることができる。
図12は、単一搬送波システムとキャリアアグリゲーションシステムの比較例である。
キャリアアグリゲーションシステム(図12(b))は、DL CCとUL CCが各々3個ずつあるが、DL CCとUL CCの個数に制限があるものではない。各DL CCでPDCCHとPDSCHが独立に送信され、各UL CCでPUCCHとPUSCHが独立に送信されることができる。または、PUCCHは、特定UL CCを介してのみ送信されることもできる。
DL CC−UL CCの対が3個定義されるため、端末は、3個のセルからサービスの提供を受けるということができる。
端末は、複数のDL CCでPDCCHをモニタリングし、複数のDL CCを介して同時にDLトランスポートブロックを受信することができる。端末は、複数のUL CCを介して同時に複数のULトランスポートブロックを送信することができる。
DL CC #A(DLコンポーネントキャリアA)とUL CC #A(ULコンポーネントキャリアA)の対が第1のサービングセルになり、DL CC #BとUL CC #Bの対が第2のサービングセルになり、DL CC #CとUL CC #Cが第3のサービングセルになることができる。各サービングセルは、セルインデックス(Cell index、CI)を介して識別されることができる。CIは、セル内で固有または端末−特定的である。
サービングセルは、プライマリセル(primary cell)とセカンダリセル(secondary cell)に区分されることができる。プライマリセルは、端末が初期接続確立過程を実行し、または接続再確立過程を開始し、またはハンドオーバ過程でプライマリセルに指定されたセルである。プライマリセルは、基準セル(reference cell)ともいう。セカンダリセルは、RRC接続が確立された後に設定されることができ、追加的な無線リソースの提供に使われることができる。常に少なくとも一つのプライマリセルが設定され、セカンダリセルは上位階層シグナリング(例、RRCメッセージ)により追加/修正/解除されることができる。プライマリセルのCIは、固定されることができる。例えば、最も低いCIがプライマリセルのCIに指定されることができる。
プライマリセルは、コンポーネントキャリア側面で、DL PCC(downlink primary component carrier)とUL PCC(uplink primary component carrier)で構成される。セカンダリセルは、コンポーネントキャリア側面で、DL SCC(downlink secondary component carrier)のみで構成され、またはDL SCC及びUL SCC(uplink secondary component carrier)の対で構成されることができる。以下、セルという用語とCC(component carrier)という用語を混用することができる。
前述したように、キャリアアグリゲーションシステムでは単一搬送波システムと違って複数のコンポーネントキャリア(component carrier、CC)、即ち、複数のサービングセルをサポートすることができる。
このようなキャリアアグリゲーションシステムは、交差搬送波スケジューリング(cross−carrier scheduling:CCS)をサポートすることができる。交差搬送波スケジューリングは、特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介して他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当及び/または前記特定コンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリア以外の他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当をすることができるスケジューリング方法である。即ち、PDCCHとPDSCHが互いに異なるDL CCを介して送信されることができ、ULグラントを含むPDCCHが送信されたDL CCとリンクされたUL CCではない他のUL CCを介してPUSCHが送信されることができる。このように交差搬送波スケジューリングをサポートするシステムでは、PDCCHが制御情報を提供するPDSCH/PUSCHがどのDL CC/UL CCを介して送信されるかを知らせる搬送波指示子が必要である。以下、このような搬送波指示子を含むフィールドを搬送波指示フィールド(carrier indication field、CIF)という。
交差搬送波スケジューリングをサポートするキャリアアグリゲーションシステムは、搬送波指示子フィールド(CIF)を含むことができる。交差搬送波スケジューリングをサポートするシステム、例えば、LTE−Aシステムでは既存のDCIフォーマット(即ち、LTEで使用するDCIフォーマット)にCIFが追加されるため、3ビットが拡張されることができ、PDCCH構造は、既存のコーディング方法、リソース割当方法(即ち、CCEベースのリソースマッピング)等を再使用することができる。
基地局は、PDCCHモニタリングDL CC(モニタリングCC)集合を設定することができる。PDCCHモニタリングDL CC集合は、アグリゲーションされた全体DL CCのうち一部DL CCで構成され、交差搬送波スケジューリングが設定されると、端末は、PDCCHモニタリングDL CC集合に含まれているDL CCに対してのみPDCCHモニタリング/デコーディングを実行する。即ち、基地局は、PDCCHモニタリングDL CC集合に含まれているDL CCを介してのみ、スケジューリングしようとするPDSCH/PUSCHに対するPDCCHを送信する。PDCCHモニタリングDL CC集合は、端末特定的、端末グループ特定的、またはセル特定的に設定されることができる。
非交差搬送波スケジューリング(non−cross carrier scheduling:NCCS)は、特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介して前記特定コンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当及び/または前記特定コンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当をすることができるスケジューリング方法である。
以下、3GPP LTE TDD(Time Division Duplex)でのHARQのためのACK/NACK送信に対して記述する。
TDDは、FDD(Frequency Division Duplex)と違って、一つの無線フレームにDLサブフレームとULサブフレームが共存する。TDDフレームでは、UL−DL設定によって、ULサブフレームの個数がDLサブフレームの個数より少ない、または同じである。したがって、ACK/NACK信号を送信するためのULサブフレームが足りない場合を対比し、複数のDLサブフレームで受信したDLトランスポートブロックまたはPDSCHに対する複数のACK/NACK信号を一つのULサブフレームで送信することをサポートしている。
3GPP TS 36.213 V8.7.0(2009−05)の10.1節によると、ACK/NACKバンドリング(ACK/NACK bundling)とACK/NACK多重化(ACK/NACK multiplexing)の二つのACK/NACKモードが開示される。
ACK/NACKバンドリングは、端末が受信したPDSCH(ダウンリンクトランスポートブロック)のデコーディングに全部成功する場合はACKを送信し、以外の場合はNACKを送信する。そのために、各PDSCHに対するACKまたはNACKを論理的AND演算(logical AND operation)を介して圧縮する。
ACK/NACK多重化は、ACK/NACKチャネル選択(または、単にチャネル選択)ともいう。ACK/NACK多重化によると、端末は、複数のPUCCHリソースの中から一つのPUCCHリソースを選択してACK/NACKを送信する。
以下の表は、3GPP LTEにおいて、UL−DL設定によるULサブフレームnと連結された(associated)DLサブフレームn−k、ここで、k∈K、Mは集合Kの要素の個数を示す。
ULサブフレームnにM個のDLサブフレームが連結されていると仮定し、例えば、M=3の場合を考慮すると、端末は、3個のDLサブフレームから3個のPDCCHを受信することができるため、3個のPUCCHリソース(n(1) PUCCH,0、n(1) PUCCH,1、n(1) PUCCH,2)を取得することができる。このような場合、ACK/NACKチャネル選択の例は、以下の表の通りである。
前記表において、HARQ−ACK(i)は、M個のダウンリンクサブフレームのうちi番目のダウンリンクサブフレームに対するACK/NACKを示す。DTX(DTX(Discontinuous Transmission)は、該当するDLサブフレームでPDSCH上にDLトランスポートブロックを受信することができない、または対応するPDCCHを検出することができないことを意味する。前記表6によると、3個のPUCCHリソース(n(1) PUCCH,0、n(1) PUCCH,1、n(1) PUCCH,2)があり、b(0)及びb(1)は、選択されたPUCCHを利用して送信される2個のビットである。
例えば、端末が3個のDLサブフレームで3個のDLトランスポートブロックを全部成功裏に受信すると、端末は、n(1) PUCCH,2を利用してビット(1,1)をQPSK変調し、PUCCH上に送信する。端末が1番目の(i=0)DLサブフレームでDLトランスポートブロックのデコーディングに失敗し、残りでデコーディングに成功すると、端末は、n(1) PUCCH,2を利用してビット(1,0)をPUCCH上に送信する。即ち、既存PUCCHフォーマット1bは、2ビットのACK/NACKのみを送信することができる。しかし、チャネル選択は、割り当てられたPUCCHリソースと実際ACK/NACK信号をリンクすることで、より多いACK/NACK状態を示す。このようなチャネル選択は、PUCCHフォーマット1bを利用するチャネル選択ともいう。
チャネル選択で、少なくとも一つのACKがある場合、NACKとDTXは、対になる(couple)。その理由は、予約された(reserved)PUCCHリソースとQPSKシンボルの組合せでは全てのACK/NACK状態を示すことができないためである。しかし、ACKがない場合、DTXは、NACKと分離される(decouple)。
前述したACK/NACKバンドリングとACK/NACK多重化(チャネル選択)は、TDDで端末に一つのサービングセルが設定された場合に適用されることができる。
一例として、TDDで端末に一つのサービングセルが設定(即ち、プライマリセルのみが設定)され、ACK/NACKバンドリングまたはACK/NACK多重化が使われ、M=1の場合を仮定する。即ち、一つのULサブフレームに一つのDLサブフレームが連結された場合を仮定する。
1)端末がプライマリセルのサブフレームn−kで対応するPDCCHにより指示されるPDSCH、またはSPS(semi−persistent scheduling)解除(release)PDCCHを検出した場合、サブフレームnでACK/NACKを送信する。LTEでは、基地局がRRC(radio resource control)のような上位階層信号を介して端末にどのサブフレームでセミパーシステント(semi−persistent)な送信/受信を実行するかを知らせることができる。上位階層信号として与えられるパラメータは、例えば、サブフレームの周期とオフセット値である。端末は、RRCシグナリングを介してセミパーシステントな送信を認知した後、PDCCHを介してSPS送信の活性化(activation)、解除(release)信号を受信すると、SPS PDSCH受信またはSPS PUSCH送信を実行または解除する。即ち、端末は、RRCシグナリングを介してSPSスケジューリングの割当を受けても、即時SPS送信を実行するものではなく、活性化または解除信号をPDCCHを介して受信する場合、そのPDCCHで指定したリソースブロック割当による周波数リソース(リソースブロック)、MCS情報による変調、コーディング率を適用してRRCシグナリングを介して割当を受けたサブフレーム周期、オフセット値に該当するサブフレームでSPS送信を実行する。このとき、SPSを解除するPDCCHをSPS解除PDCCHといい、ダウンリンクSPS送信を解除するダウンリンク(DL)SPS解除PDCCHは、ACK/NACK信号送信を必要とする。
このとき、サブフレームnで、端末は、PUCCHリソースn(1,p) PUCCHによるPUCCHフォーマット1a/1bを使用してACK/NACKを送信する。n(1,p) PUCCHにおけるpは、アンテナポートpに対するものである。前記kは、前記表5により決められる。
PUCCHリソースn(1,p) PUCCHは、以下の数式のように割り当てられることができる。pは、p0またはp1である。
〔数式3〕
数式3において、cは、{0,1,2,3}の中からNc≦nCCE<Nc+1(アンテナポートp0)、Nc≦(nCCE+1)<Nc+1(アンテナポートp1)を満たすように選択される。N(1) PUCCHは、上位階層信号により設定される値である。NC=max{0,floor[NDL RB・(NRB sc・c−4)/36]}である。NDL RBはダウンリンク帯域幅であり、NRB scは副搬送波個数で表示されるリソースブロックの周波数領域での大きさである。nCCEは、サブフレームn−kmで該当PDCCHの送信に使われた1番目のCCEナンバである。mは、kmが前記表5の集合Kで最も小さい値になるようにする値である。
2)もし、端末がプライマリセルのダウンリンクサブフレームn−kでSPS PDSCH、即ち、対応するPDCCHが存在しないPDSCHを検出した場合は、次のようにPUCCHリソースn(1,p) PUCCHを利用してサブフレームnでACK/NACKを送信することができる。
SPS PDSCHはスケジューリングするPDCCHがないため、端末は、上位階層信号により設定されるn(1,p) PUCCHによるPUCCHフォーマット1a/1bを介してACK/NACKを送信する。例えば、RRC信号を介して4個のリソース(第1のPUCCHリソース、第2のPUCCHリソース、第3のPUCCHリソース、第4のPUCCHリソース)を予約し、SPSスケジューリングを活性化するPDCCHのTPC(transmission power control)フィールドを介して一つのリソースを指示することができる。
以下の表は、前記TPCフィールド値によってチャネル選択のためのリソースを指示する一例である。
他の例として、TDDで端末に一つのサービングセルが設定(即ち、プライマリセルのみが設定)され、ACK/NACK多重化が使われ、M>1の場合を仮定する。即ち、一つのULサブフレームに複数のDLサブフレームが連結された場合を仮定する。
1)端末がサブフレームn−ki(0≦i≦M−1)でPDSCHを受信し、またはDL SPS解除PDCCHを検出した場合、ACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースn(1) PUCCH,iは、以下の数式のように割り当てられることができる。ここで、ki∈Kであり、集合Kは、前記表5を参照して説明した。
〔数式4〕
ここで、cは、{0,1,2,3}の中からNc≦nCCE,i<Nc+1を満たすように選択される。 N(1) PUCCHは、上位階層信号により設定される値である。NC=max{0,floor[NDL RB・(NRB sc・c−4)/36]}である。NDL RBはダウンリンク帯域幅であり、NRB scは副搬送波個数で表示されるリソースブロックの周波数領域での大きさである。nCCE,iは、サブフレームn−kiで該当PDCCHの送信に使われた1番目のCCEナンバである。
2)もし、端末が、対応されるPDCCHがないPDSCH(即ち、SPS PDSCH)をサブフレームn−kiで受信した場合、n(1) PUCCH,iは、上位階層信号として与えられる設定及び表7によって決定される。
もし、TDDで端末に二つ以上のサービングセルが設定された場合、端末は、PUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択またはPUCCHフォーマット3を利用してACK/NACKを送信する。TDDで端末に二つ以上のサービングセルが設定された場合に使われるPUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択は、下記のように実行されることができる。
PUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択を使用する複数のサービングセルが設定された場合、ACK/NACKビットが4ビットより大きい場合、端末は、一つのダウンリンクサブフレーム内の複数のコードワードに対する空間ACK/NACKバンドリング(spatial ACK/NACK bundling)を実行し、各サービングセルに対する空間バンドリングされたACK/NACKビットをPUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択を介して送信する。空間ACK/NACKバンドリングは、同じダウンリンクサブフレーム内でコードワード別ACK/NACKを論理的AND演算を介して圧縮することを意味する。
もし、ACK/NACKビットが4ビット以下の場合、空間ACK/NACKバンドリングは使われずに、PUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択を介して送信される。
端末にPUCCHフォーマット3を使用する二つ以上のサービングセルが設定された場合、ACK/NACKビットが20ビットより大きい場合、空間ACK/NACKバンドリングが各サービングセルで実行され、空間ACK/NACKバンドリングされたACK/NACKビットをPUCCHフォーマット3を介して送信することができる。もし、ACK/NACKビットが20ビット以下の場合、空間ACK/NACKバンドリングは使われずに、PUCCHフォーマット3を介してACK/NACKビットが送信される。
<FDDに使われるPUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択>
端末にFDDを使用する二つのサービングセルが設定された場合は、PUCCHフォーマット1bを使用するチャネル選択を介してACK/NACKを送信することができる。端末は、複数のPUCCHリソースの中から選択された一つのPUCCHリソースで2ビット(b(0)b(1))情報を送信することによって、一つのサービングセルで受信した最大2個までのトランスポートブロック(transport block)に対するACK/NACKを基地局にフィードバックすることができる。一つのトランスポートブロックで一つのコードワードが送信されることができる。A個のPUCCHリソースは、n(1) PUCCH,iというリソースインデックスで表示されることができる。ここで、Aは{2,3,4}のうちいずれか一つであり、iは0≦i≦(A−1)である。2ビット情報は、b(0)b(1)と表示する。
HARQ−ACK(j)は、サービングセルで送信されるトランスポートブロックまたはDL SPS解除PDCCHと関連したHARQ ACK/NACK応答を示す。HARQ−ACK(j)とサービングセル及びトランスポートブロックは、下記のようなマッピング関係を有することができる。
前記表8において、例えば、A=4の場合、HARQ−ACK(0)及びHARQ−ACK(1)がプライマリセルで送信される2個のトランスポートブロックに対するACK/NACKを示し、HARQ−ACK(2)及びHARQ−ACK(3)は、セカンダリセルで送信される2個のトランスポートブロックに対するACK/NACKを示す。
端末は、プライマリセルのサブフレーム(n−4)でPDCCHを検出してPDSCHを受信し、またはDL SPS解除PDCCHを検出すると、PUCCHリソースn(1) PUCCH,iを利用してACK/NACKを送信する。このとき、n(1) PUCCH,iは、nCCE,i+N(1) PUCCHに決定される。ここで、nCCE,iは、基地局が前記PDCCH送信に使用する1番目のCCEのインデックスを意味し、N(1) PUCCHは、上位階層信号を介して設定される値である。プライマリセルの送信モードが2個までのトランスポートブロックをサポートする場合は、PUCCHリソースn(1) PUCCH,i+1が与えられ、n(1) PUCCH,i+1はnCCE,i+1+N(1) PUCCHに決定されることができる。即ち、プライマリセルが最大2個までのトランスポートブロックが送信されることができる送信モードに設定される場合、2個のPUCCHリソースが決定されることができる。
プライマリセルのサブフレーム(n−4)で検出したPDCCHが存在しない場合、PDSCHに対するACK/NACKを送信するPUCCHリソースn(1) PUCCH,iは、上位階層設定により決定される。2個までのトランスポートブロックをサポートする場合、PUCCHリソースn(1) PUCCH,i+1は、n(1) PUCCH,i+1=n(1) PUCCH,i+1として与えられることができる。
サブフレーム(n−4)でPDCCHを検出してセカンダリセルでPDSCHを受信した場合、2個までのトランスポートブロックをサポートする送信モードに対するPUCCHリソースn(1) PUCCH,i及びn(1) PUCCH,i+1は、上位階層設定によって決定されることができる。
以下、本発明に対して説明する。
前述したように、LTEシステムではFDD方式とTDD方式のフレーム構造タイプが存在する。FDD方式では毎サブフレームでダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームが互いに異なる周波数に存在する。例えば、ダウンリンクサブフレームは、第1の周波数帯域(f1、以下、同一)に存在し、アップリンクサブフレームは、第2の周波数帯域(f2、以下、同一)に存在する。このとき、ダウンリンクサブフレームは、連続的に存在し、これはアップリンクサブフレームも同様である。
ダウンリンクとアップリンクの周波数帯域の大きさが同じ場合(即ち、f1=f2)、ダウンリンクとアップリンクリソースが1:1に固定される。それによって、ダウンリンク/アップリンクのトラフィック需要が変更され、または一方に偏すると、リソースの効率的使用が難しくなる。
したがって、FDD方式でアップリンクリソースの一部をダウンリンクリソースに転換して活用する方法が考慮されている。
図13は、アップリンクリソースの一部をダウンリンクリソースに転換して活用する第1の実施例を示す。
図13を参照すると、既存FDD端末は、ダウンリンクにf1周波数帯域を使用し、アップリンクにf2周波数帯域を使用することができる。
それに対し、改善された端末(advanced UE)は、前記f1周波数帯域を既存FDD端末と同様にダウンリンクに使用する。しかし、前記f2周波数帯域を既存FDD端末と異なるように、アップリンクにのみ使用するものではなく、一部リソース(例えば、131のようにDで表示されたサブフレーム)をダウンリンクにも使用することができる。図13ではこのような方式として使用する改善された端末のf2周波数帯域をxLで表示(以下、同一)している。
このように、改善された端末は、既存FDD端末がアップリンク専用として使用した周波数帯域(f2)を、アップリンク及びダウンリンクに必要によって分けて使用することをサポートすることができる。例えば、ダウンリンクにトラフィックが集中されてアップリンクにはトラフィックがあまりない場合、基地局は、アップリンク周波数帯域(f2)にもダウンリンクサブフレームを割り当てることでダウンリンクデータを送信することができる。この場合、基地局は、前記第1の実施例による設定を端末に知らせることができる。改善された端末は、このような設定をサポートするため、前述した第1の実施例のような動作が可能である。
図14は、アップリンクリソースの一部をダウンリンクリソースに転換して活用する第2の実施例を示す。
図14を参照すると、既存FDD端末は、図13と同様に、ダウンリンクにf1周波数帯域を使用し、アップリンクにf2周波数帯域を使用することができる。
それに対し、改善された端末(advanced UE)は、前記f1周波数帯域を使用しない。そして、前記f2周波数帯域をアップリンクにのみ使用するものではなく、一部リソース(例えば、141のようにDで表示されたサブフレーム)をダウンリンクにも使用することができる。
基地局は、前記第2の実施例による設定を端末に知らせることができる。
既存端末がアップリンク専用として使用するf2周波数帯域で、一部サブフレームをダウンリンクサブフレームとして使用するかどうかを改善された端末に知らせる情報をダウンリンクサブフレーム設定情報とする。具体的には、基地局は、前記f2周波数帯域のダウンリンクサブフレーム141を介してダウンリンクサブフレーム設定情報を改善された端末に送信することができる。
または、基地局は、f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームを介してダウンリンクサブフレーム設定情報を改善された端末に送信することができる。このような方法は、改善された端末がキャリアアグリゲーションをサポートするという前提で可能である。キャリアアグリゲーションをサポートしない端末に対しては前記ダウンリンクサブフレーム設定情報を受信する時点に対しては、f1周波数帯域も使用するようにしたり、f2周波数帯域を一定区間に対しては、TDD方式に転換して使用するようにしたりすることができる。
ダウンリンクサブフレーム設定情報は、f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームを介して送信されるRRCメッセージを介してシグナリングされることができる。または、CSS(common search space)のように複数端末が共有できる検索空間を介してシグナリングされることができる。前記ダウンリンクサブフレーム設定情報は、サブフレーム別にダウンリンクサブフレームへの転用の可否を知らせることができる。または、複数のサブフレームに対して設定可能なパターンを定めた後、どんなパターンを使用するかを知らせることができる。例えば、フレーム内の10個のサブフレームに対してダウンリンクサブフレームとアップリンクサブフレームが割り当てられる複数のパターンを予め定めた後、前記ダウンリンクサブフレーム設定情報を介してどんなパターンが使われるかをシグナリングすることができる。
<f2周波数帯域でDefaultアップリンクサブフレーム領域の設定>
既存端末がアップリンク専用として使用するf2周波数帯域をダウンリンク及びアップリンクに使用する改善された端末の場合、既存に定義されたTDD UL−DL設定による動作を再活用すると、具現の複雑性を低くすることができる。
f2周波数帯域に含まれている各サブフレームをダウンリンクサブフレームまたはアップリンクサブフレームに決定することをUL/DL方向決定とする。そのとき、UL/DL方向決定は、既存TDD UL−DL設定によることを考慮することができる。このとき、既存端末のアップリンク送信、即ち、PUCCH、SRS、PRACH(physical random access channel)送信と基地局の改善された端末に対するダウンリンク送信とが衝突しないようにすることが必要である。そのために下記の方法のうち一つを利用することができる。
1.第1の方法
基地局は、既存端末のアップリンクチャネルスケジューリング時、改善された端末に対するダウンリンク送信と衝突しないようにすることができる。そのために、既存端末のアップリンクチャネル送信のためのdefaultアップリンクサブフレームを改善された端末に設定する。特に、既存端末のPRACH送信対象アップリンクサブフレームは、改善された端末に対するdefaultアップリンクサブフレームに含まれることができる。
defaultアップリンクサブフレームは、改善された端末に与えられるUL/DL設定でアップリンクサブフレームに設定されたサブフレームの中から選択されることができる。または、改善された端末にdefaultアップリンクサブフレームが予め含まれているUL/DL設定を提供することもできる。
改善された端末に対してはf2周波数帯域の各サブフレームをダウンリンクサブフレームまたはアップリンクサブフレームに可変的に設定することができ、例外的に、defaultアップリンクサブフレームに指示されたサブフレームは、ダウンリンクサブフレームに設定されることができない。
一方、シグナリングのエラーなどの理由で、UL/DL設定のダウンリンクサブフレームとdefaultアップリンクサブフレームとが衝突する状況が発生しうる。この場合、下記の方法を考慮することができる。
第一に、端末は、前記状況をエラー状況と認識し、それによって動作できる。第二に、端末は、UL/DL設定のダウンリンクサブフレームをアップリンクサブフレームと認識して動作することができる。
2.第2の方法
f2周波数帯域で、基地局の改善された端末に対するダウンリンクチャネル送信は、既存端末のアップリンクチャネル送信のためのdefaultアップリンク領域を除外した部分でのみ実行されることができる。
図15は、改善された端末に割り当てられることができるサブフレームの構成例を示す。図15は、第2の方法による時、サブフレームの構成例である。
図15を参照すると、既存端末は、アップリンクサブフレームのdefaultアップリンク領域151、152、153でPUCCH、SRSを送信する。改善された端末に対するダウンリンク送信は、前記defaultアップリンク領域を除外した領域のうち一部154でのみ実行されることができる。
改善された端末に対するダウンリンク送信時、PUCCHが送信されるPUCCH領域151、152は、PDSCHスケジューリングを介して除外されることができる。しかし、SRSが送信されるSRS領域153は、ダウンリンクOFDMシンボル割当から除外し、パンクチャリング(puncturing)やレートマッチング(rate−matching)を介してPDSCHデータマッピングを実行する。
SRS領域の排除は、既存アップリンクのセル特定的SRS設定でSRS送信サブフレームでのみ実行されることができる。ダウンリンクスケジューリング時、SRS送信領域の存否を直接シグナリングすることができる。
一方、既存端末のPRACHの設定でPRACH送信対象アップリンクサブフレームでのPRACH送信帯域もdefaultアップリンク領域に設定されることができる。
SRS領域設定時、SRSが実際に送信されるOFDMシンボル数だけでなく、ダウンリンクをアップリンクに転換することによって必要なギャップを考慮した追加的なOFDMシンボルがダウンリンク送信に除外されることができる。
<f2周波数帯域でdefaultダウンリンクサブフレーム/領域の設定>
f2周波数帯域で、改善された端末が基地局から受信すべき特定信号がある場合、このような特定信号が送信されるサブフレームや領域は、前記改善された端末に対してdefaultダウンリンクサブフレーム/領域に設定されることができる。
例えば、改善された端末のダウンリンク信号受信のためには基地局とダウンリンク時間/周波数同期を合わせなければならない。即ち、改善された端末は、同期を合わせるためのPSS(primary synchronization signal)、SSS(secondary synchronization signal)やCRS(cell−specific reference signal)の受信が必要である。
したがって、このような特定信号が送信されるサブフレーム/領域は、defaultダウンリンクサブフレーム/領域に設定されることができる。
第1の実施例のように動作する改善された端末は、トラッキング(tracking)のための周期的なRSまたはCSIの推定のためのCRSやCSI−RSが送信されるサブフレームのみをdefaultダウンリンクサブフレームに設定することができる。または、f1周波数帯域のトラッキング/同期化信号をそのままf2周波数帯域のダウンリンクサブフレームに利用することもできる。
第2の実施例のように動作する改善された端末は、システム情報の送信のためのPBCH(physical broadcast channel)のためにdefaultダウンリンクサブフレームが設定されることができる。
defaultダウンリンクサブフレームは、改善された端末に与えられるUL/DL設定のダウンリンクサブフレームの中から選択され、またはdefaultダウンリンクサブフレームが含まれているUL/DL設定を改善された端末に送信することができる。
PBCHがf2周波数帯域に送信される場合、defaultダウンリンクサブフレームは、基地局と端末との間に予め約束されたサブフレームである。そうでない場合、f1周波数帯域を介してRRCメッセージを送信して設定したり、CSSを介してDCIを送信して設定したりすることができる。
<UL/DLサブフレームの設定周期>
既存FDDで、PUSCHの送信には同期化HARQが適用される。同期化HARQは、ULグラント受信、PUSCH送信、PHICH受信、PUSCH再送信の順序に進行され、ULグラント受信及びPHICH受信に8ms周期、PUSCH送信とPUSCH再送信に8ms周期を有する。前記受信過程はf1周波数帯域で実行され、前記送信過程はf2周波数帯域で実行される。
したがって、同期化HARQでは8ms周期にアップリンクリソースが確保されない場合、再送信が8msの倍数に遅延される。したがって、改善された端末のためのUL/DL方向のパターンが8msの周期(または、8msの倍数の周期)に繰り返されるようにUL/DL設定を構成することが好ましい。同様に、10ms周期のUL/DL設定を使用するとしても、default UL/DL周期は、8ms(または、8ms周期の倍数)になることが好ましい。既存FDD動作との調和のために、TDD UL−DL設定で定義された一部UL/DLサブフレームを使用しないように端末にシグナリングすることができる。
一部DL/ULサブフレームは、周波数領域で複数のPRB(physical resource block)を含み、全体PRBをDLまたはULに使用しないか、または一部PRBに対してのみDLまたはULに使用しないかを端末にシグナリングすることができる。
一部PRBに対してのみダウンリンクに使用しないように設定を受けると、端末は、使用しないPRBを除外したPRBでダウンリンクを使用することができると仮定することができる。既存端末のためのPUCCH領域を除外した残りの領域は、ダウンリンクのために設定することができる。
<DLスケジューリング>
改善された端末が第1の実施例のように動作する場合、f1周波数帯域に使用することができるダウンリンクサブフレームがあるため、f2周波数帯域のダウンリンクサブフレームスケジューリングをf1周波数帯域のダウンリンクサブフレームを介してすることができる。これは交差搬送波スケジューリングと同様である。
これを具現するための方法として、CI(carrier index)をf2周波数帯域に別途に割り当てて既存の交差搬送波スケジューリングのように各搬送波のデータチャネルスケジューリングを個別コーディングして別途のDCIに送ることができる。DCIのCIF(carrier index field)値を介して、f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームに対するスケジューリングか、またはf2周波数帯域のダウンリンクサブフレームに対するスケジューリングかを区分することができる。
一つのFDD搬送波のみが使われる場合、1ビットのみでCIFを構成することができる。
または、バンドリングされたスケジューリングを利用することができる。例えば、TDD UL−DL設定0のアップリンクスケジューリングのように、一つのDCIにf1周波数帯域のDLサブフレームとf2周波数帯域のDLサブフレームに対するビットマップを割り当てて同時にスケジューリングされたか、または一つのみがスケジューリングされたかを指示することができる。
このようなビットフィールドは、f2周波数帯域でダウンリンクスケジューリングが可能なサブフレームに対してのみ限定的に追加されることができる。また、このようなダウンリンクスケジューリングは、特定送信モードに従属的に設定されるDCIフォーマットに限定されて適用されることができる。
改善された端末が第1の実施例によって動作する場合、改善された端末が交差搬送波スケジューリングの設定を受けると、改善された端末は、PDSCHがOFDMシンボル#0から開始すると仮定する。PDSCHの開始シンボルに設定された値が0でないとしても、または設定を受ける前であるとしても、OFDMシンボル#0から開始すると仮定する。
改善された端末が第1の実施例のように動作する場合、改善された端末は、ダウンリンクでCRSが送信されないと仮定することができる。または、交差搬送波スケジューリングの設定を受け、またはEPDCCHのモニタリングサブフレームが全てのダウンリンクサブフレームに設定されると、CRS送信されないと仮定することができる。
また、改善された端末が第1の実施例のように動作する場合、改善された端末は、f2周波数帯域のダウンリンクサブフレームではCRSが送信されないと仮定することができる。
<アップリンクスケジューリング>
ダウンリンクスケジューリングの場合、DCIがデータチャネルが送信されるサブフレームと同じサブフレームで送信されるため、自己スケジューリング(self−carrier scheduling)が可能である。しかし、アップリンクスケジューリングの場合、アップリンクデータチャネル送信時点以前に約束されたダウンリンクサブフレームでDCIを送信しなければならないため、ダウンリンクサブフレーム設定に制限がある。
これを解決するために、改善された端末に対して、f2周波数帯域のダウンリンクサブフレームを利用したアップリンクスケジューリングは許容されずに、f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームを利用したアップリンクスケジューリングのみを許容することができる。
即ち、改善された端末に対するULスケジューリングは、f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームとf2周波数帯域のアップリンクサブフレームとの間でFDD方式にスケジューリングされる。
f1周波数帯域のダウンリンクデータチャネルも交差搬送波スケジューリングのみを許容する場合、f2周波数帯域のダウンリンクにはEPDCCH(enhanced PDCCH)のような制御チャネルの送信なくPDSCHのみで構成されるようにすることができる。
交差搬送波スケジューリングの設定を受けた場合、改善された端末のPUSCH送信タイミングは、FDD方式による。また、HARQ−ACK送信もFDDによって2個のFDD搬送波がアグリゲーションされた場合のように送信できる。
それに対し、交差搬送波がスケジューリングされるとしても、実際f2周波数帯域のTDD搬送波のUL/DL設定によってアップリンクHARQ−ACK、CSI、PHICHタイミングなどが決定されることができる。
<Timing advance>
各端末が基地局から離れた距離が異なるため、基地局で各端末に対するダウンリンク信号を同時に送信しても、伝播遅延(propagation delay)などの要因によって、各端末のダウンリンク信号受信時点は互いに変わることができる。また、各端末は、ダウンリンク信号受信時点を基準にアップリンク信号を送信することができ、アップリンク信号の送信時点と基地局での到達時点が端末別に変わることができる。
アップリンクOFDMシンボルのデコーディングは、複数の端末が送信したアップリンク信号の到達時点を一定範囲内に一致させることによって可能である。したがって、基地局でのアップリンク信号の到達時点を一致させるために、各端末別にTA(timing advance)値を指定することで、ダウンリンク対比アップリンク送信時点を指定する。TAは、アップリンク無線フレームがダウンリンク無線フレームを基準に先に送信される時間を示す。
図16は、TA値を指定する例を示す。
図16を参照すると、端末は、対応するダウンリンク無線フレームiの開始時点より(NTA+NTA offset)×TS秒ほど先にアップリンク無線フレームiの送信を開始する。FDDでNTA offsetは0であり、TDDでNTA offsetは624である。TSは、307200×TS=10ms(milli−second)の関係がある。前記NTAは、基地局から端末に絶対値または相対値(増分)にシグナリングされる値であり、NTA offsetは、該当周波数のduplex方式(即ち、FDD方式かまたはTDD方式か)によって、基地局と端末との間に予め約束された指定値である。
一方、TDDの場合、ダウンリンクとアップリンクが同じ周波数帯域を使用するため、TA設定によるダウンリンクサブフレーム、アップリンクサブフレームが重なることができる。これを避けるために、ダウンリンクからアップリンクに転換される部分に保護区間であるギャップ(gap)を適用することができる。
f2周波数帯域で、既存端末がアップリンクサブフレームとして使用するサブフレームを、改善された端末は、ダウンリンクサブフレームに転用することができる。このとき、ギャップは、前記ダウンリンクに転用されるサブフレームの後部分に適用されたり、前記ダウンリンクに転用されるサブフレームの次に位置するアップリンクとして使われるサブフレームの前部分に適用されたりすることができる。前記アップリンクとして使われるサブフレームを既存端末が使用することを考慮すると、ダウンリンクに転用されるサブフレームの後部分にギャップを適用することが好ましい。
したがって、f2周波数帯域で、改善された端末が使用するダウンリンクサブフレームではギャップの適用のために一部OFDMシンボルの使用が制限されることができる。また、f2周波数帯域で、改善された端末に連続的にダウンリンクサブフレームが設定されるとしても、このようなダウンリンクサブフレームが既存端末にはアップリンクサブフレームとして割り当てられることができると、前記ダウンリンクサブフレームの全てにギャップを適用することができる。
ただ、既存端末のアップリンク使用を完全に排除する改善された端末のダウンリンクサブフレームの前に位置するダウンリンクサブフレームにはギャップを適用しない。
改善された端末がf2周波数帯域でアップリンクサブフレームを送信する時、TAの基準は、f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームにし、またはf2周波数帯域のダウンリンクサブフレームにすることができる。f1周波数帯域のダウンリンクサブフレームを基準とすることは、f1周波数帯域がより確実なダウンリンク同期化を推定することができるため、特にPUSCHのスケジューリングがFDD方式に行われる時に有用である。後者の場合、f2周波数帯域のチャネルがf1周波数帯域のチャネルと特徴が多く異なる場合に有用であり、f2周波数帯域のダウンリンクのみを受信する端末の場合に有用である。
一方、端末がTDD UL−DL設定を受けてTDDのように動作しても、NTA offsetは624でないNTA offset=0を適用することができる。FDD動作する端末とのTAを合わせるためである。PRACH送信時に適用されることができる。
f2周波数帯域をダウンリンク及びアップリンクに使用する改善された端末と既存端末が共存する場合、既存端末のNTA値の設定時、624≦NTA≦20512になるようにすることでダウンリンクとアップリンクが重ならないようにすることができる。これは改善された端末がNTA offset=624に適用した時に有用である。
改善された端末がNTA offset=624に設定された場合、f2周波数帯域のダウンリンク送信時点をf1周波数帯域に比べてオフセットを加えることですこし早いタイミングに送信するようにすることが可能である。
図17は、既存端末に対するFDD方式でのTAと改善された端末に対するTA設定例を示す。
図17を参照すると、既存端末の場合、f2周波数帯域のアップリンク送信がf1周波数帯域のダウンリンク受信時点に比べてTAほど先にある。
図17(a)〜(d)を参照すると、改善された端末の場合、f2周波数帯域でアップリンク送信とダウンリンク受信が両方とも可能である。f2周波数帯域でダウンリンクサブフレーム、アップリンクサブフレームの順序にサブフレームが位置する場合、ギャップ(Gで表示)を前記ダウンリンクサブフレームに含ませたり(図17(a)、(c))、前記アップリンクサブフレームに含ませたりすることができる(図17(b)、(d))。
図17(c)、(d)のように、改善された端末に対する基地局のダウンリンク送信は、既存端末に比べてオフセット値ほど早く実行されることができる。
TAの適用は、端末がアップリンク同期を合わせるべき場合に適用される。したがって、FDDセルとTDDセルとの間のアグリゲーションを使用する端末がアップリンク同期を合わせるべき場合にも同じ思想が適用されることができる。即ち、FDDセルとTDDセルとの間のアグリゲーションを使用する端末が、FDDセルのTA offset(NTA offset)をTDDセルに対するTA offset(NTA offset)として使用したり、またはTDDセルのTA offset(NTA offset)をFDDセルに対するTA offset(NTA offset)として使用したりすることができる。
第1のセルがプライマリセルであり、第2のセルがセカンダリセルであり、前記第1及び第2のセルが設定された端末は、前記プライマリセルからシグナリングを受けた値に基づく値(NTA,primarycell)と、前記プライマリセルのデュプレックス(duplex)方式によって予め決定されたオフセット値(NTA offset,primarycell)との組合せを利用して前記第1及び第2のセルのTA値を決定することができる。
1.FDDセルとTDDセルが同じTAG(timing advance group)に含まれずに互いに異なるTAGに区分される場合。
FDDセルとTDDセルは、NTA offsetの定義が異なるため、2個のセル間のダウンリンク同期が合わせた状態で端末側でアップリンク同期も合わせるための方法が必要である。
そのための一つの方法は、FDDセルとTDDセルを常に互いに異なるTAGに属するように区分するものである。FDDセルとTDDセルがキャリアアグリゲーションされる時、独立的にNTAを各々割り当ててTAを設定することができる。既存のように、TDDセルにNTA offset,TDD=624が適用され、FDDセルにNTA offset,FDD=0が各々適用されるとしても、FDDセルとTDDセルのNTAの関係をNTA,FDD=NTA,TDD+624のように設定してダウンリンク同期が合わせた状態でアップリンク同期も合わせることができる。
それに対し、TDDセルとFDDセルとの間のチャネル環境が類似してチャネル伝播遅延が同じ場合、単純に2種類のセル間にNTA offset差を補償するために複数のTAGに動作させる場合、各TAGグループ別に各々PRACHを送信してTA値を補償しなければならないという短所が発生しうる。
したがって、複数のTAGに運用するとしても、一部TAGではPRACHの送信を実行せずに、他のPRACH送信がある基準TAGのPRACH送信に基づいてTA値を設定する方法を適用することができる。例えば、各TAGは、TAGに属するセルがどの時点まで該当TAGによるタイミングを適用しなければならないかを示すタイマ(timeAlignmentTimer)が存在する。このタイマを基準TAGと同じように使用することができる。基準TAGは、プライマリセルが属するTAGになることができ、プライマリセル自体が基準セルになることができる。そのとき、不要なPRACH送信を避けることができるという長所がある。
一方、TDDセルとFDDセルとの間にチャネル環境の差によりチャネル伝播遅延が異なる場合のために、互いに異なるTAGに設定する場合もあるため、必ず基準TAGのPRACHを参照するようにするものではなく、基準TAGがPRACHを参照できるか否かを設定可能にすることが必要である。
2.同じTAGにFDDセルとTDDセルが共存する場合。
FDDセルとTDDセルがキャリアアグリゲーションされる時、チャネル環境が類似し、チャネル伝播遅延が同じ場合、同じTAGに動作させることが不要なシグナリングを避けるのに適する。しかし、既存TDDセルにNTA offset,TDD=624が適用され、既存FDDセルにNTA offset,FDD=0が適用されたため、2個のセル間のダウンリンク同期が合わせた状態でアップリンク同期を合わせるための方法が必要である。
これを解決する一つの方法は、一つのセルのNTA offsetの定義を他のセルのNTA offsetの定義に変えて適用するものである。プライマリセルが属するTAGの場合(または、単一TAGのみが存在する場合)、プライマリセルでのみPRACHを送信し、セカンダリセルが追加できるか否かと関係なくPRACH送信タイミングが決められることが好ましい。したがって、セカンダリセルのNTA offsetは、プライマリセルのNTA offsetに従うようにする。
PRACHの場合、NTA=0に適用した(NTA offset)×TSの時点で送信されるため、NTA offsetの定義が変わると、セカンダリセル設定にエラーが発生する場合、TA推定にエラーが発生できる。
FDDプライマリセル、TDDセカンダリセルのキャリアアグリゲーションの場合、FDDプライマリセルにはNTA offset=0にそのまま適用し、TDDセカンダリセルにはNTA offset=624でなくNTA offset=0に適用できる。
TDDプライマリセル、FDDセカンダリセルのキャリアアグリゲーションの場合、TDDプライマリセルにはNTA offset=624に維持し、FDDセカンダリセルにはNTA offset=0でないNTA offset=624に適用できる。
プライマリセルを含まない同じTAGにFDDセルとTDDセルが同時に存在する場合(即ち、FDDセカンダリセルとTDDセカンダリセルが同時に存在する場合)、PRACHを送信するように命令を受けるセルでは該当セルのフレーム構造によって定義されたNTA offsetをそのまま維持する。PRACHの送信命令を受けないセルではPRACH送信命令を受けたセルのNTA offsetを適用する。
または、該当TAGで特定CI値(例えば、基準となるCI値が指示されたり、最も小さいCI値、最も大きいCI値等)を有するセルのNTA offsetが適用されることができる。
または、プライマリセルに適用されたNTA offsetが適用されることができる。
スモールセルに設定されたTAGである場合、スモールセルに定義されたセカンダリプライマリセルのNTA offsetが適用されることができる。セカンダリプライマリセルは、二重接続(dual connectivity)状況でプライマリセルと類似動作をするように構成されたセルである。例えば、セカンダリプライマリセルは、プライマリセル以外のセルにPUCCHを送信することができるセルである。
または、該当TAGで適用するNTA offset値を直接設定を受けることができる。該当TAGのアップリンクTA値を計算する時のNTA offset値は、同じTAG内でPRACHを最も最近に送信したセルによって決定されることができる。または、特定CI値を有するセルによって決定されることができる。または、プライマリセルによって決定されたり、直接適用するタイプ(または、NTA offset値)の指示を受けたりすることができる。
図18は、複数のセルが設定された端末のTA決定方法の一例を示す。
図18を参照すると、端末は、基地局からTA設定情報を受信する(S161)。
TA設定情報は、TA命令(timing advanced command)とも呼ばれる。TA設定情報(TA命令)は、各TAGに対して与えられることができる。一つのTAGに対するTA設定情報は、前記TAGの現在アップリンクタイミングに対するアップリンクタイミングの変更量を指示することができる。
端末は、TA設定情報に基づいて複数のセル、例えば、2個のセルの各々に対するTAを決定する(S162)。前記2個のセルは、前記複数のセルのうち一部のセルである。
例えば、プライマリセルを含むTAGに対するTA設定情報(TA命令)を受信した場合、端末は、前記受信したTA設定情報に基づいてプライマリセルのPUCCH/PUSCH/SRSのためのアップリンク送信タイミングを調整(adjust)する。セカンダリセルとプライマリセルが同じTAGに属すると、前記セカンダリセルのPUSCH/SRSのためのアップリンク送信タイミングは、前記プライマリセルと同じように設定される。
プライマリセルを含まないTAGに対するTA設定情報(TA命令)を受信した場合、もし、前記TAGに含まれている全てのサービングセルが同じフレーム構造を有する場合(即ち、FDDフレーム及びTDDフレームのうちいずれか一つのフレーム構造を全てのサービングセルが有する場合)、端末は、前記受信したTA設定情報に基づいて前記TAGに含まれている全てのセカンダリセルのPUSCH/SRSのためのアップリンク送信タイミングを調整(adjust)し、前記TAGに含まれている全てのセカンダリセルは、同じPUSCH/SRSのためのアップリンク送信タイミングに設定される。
または、プライマリセルを含まないTAGに対するTA設定情報(TA命令)を受信した場合、もし、前記TAGに含まれている全てのサービングセルが同じフレーム構造を有しない場合(即ち、一部サービングセルは、TDDフレーム構造を使用し、他のサービングセルは、FDDフレーム構造を使用する場合)、端末は、前記受信したTA設定情報に基づいており、NTA offset値は、サービングセルのフレーム構造に関係なく624にしてTAを設定する。即ち、フレーム構造に関係なくTDDフレームを使用するセルに使われるNTA offset値である624を前記TAGに含まれている全てのサービングセルに適用するものである。このとき、前記TAGに含まれている全てのセカンダリセルに対してPUSCH/SRSのためのアップリンク送信タイミングが同じように設定される。
図16を参照して前述したように、TAは、アップリンクフレームがダウンリンクフレームより先に送信される時間を示す。
2個のセルを第1のセル、第2のセルとすると、第1のセルはFDD動作するセルであり、第2のセルはTDD動作するセルである。この場合、第2のセルに適用されるTAは、第1のセルに適用されるTAに従うことができる。例えば、第1のセルがプライマリセルであり、第2のセルがセカンダリセルである場合、セカンダリセルに適用されるTAは、プライマリセルのTA値と同じように設定されることができる。
一方、第1及び第2のセルが両方ともセカンダリセルである場合もある。この場合は、TDDセルに適用されるTA値をFDDセルにも適用できる。
一方、プライマリセルが含まれているTAGにはFDDセルとTDDセルが共存するように許容し、プライマリセルが含まれないTAGにはFDDセルとTDDセルが共存しないように構成できる。
または、2個のセル間のダウンリンク同期をサブフレーム境界(subframe boundary)が一致するように送信せずにオフセットを付加して送信することもできる。即ち、FDDセルのダウンリンクをTDDセルよりNTA offset×TS=624×TSほど先に送信できる。
本発明によると、改善された端末は、既存FDDでアップリンク専用に設定された周波数帯域の一部サブフレームをダウンリンクに転用できる。また、既存FDD端末と改善された端末との間の共存を効果的にすることができる。
図19は、本発明の実施例が具現される無線機器を示すブロック図である。
基地局100は、プロセッサ(processor)110、メモリ(memory)120及びRF部(RF(radio frequency)unit)130を含む。プロセッサ110は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。メモリ120は、プロセッサ110と連結され、プロセッサ110を駆動するための多様な情報を格納する。RF部130は、プロセッサ110と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
端末200は、プロセッサ210、メモリ220及びRF部230を含む。プロセッサ210は、提案された機能、過程及び/または方法を具現する。メモリ220は、プロセッサ210と連結され、プロセッサ210を駆動するための多様な情報を格納する。RF部230は、プロセッサ210と連結され、無線信号を送信及び/または受信する。
プロセッサ110、210は、ASIC(application−specific integrated circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置及び/またはベースバンド信号及び無線信号を相互変換する変換器を含むことができる。メモリ120、220は、ROM(read−only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、格納媒体及び/または他の格納装置を含むことができる。RF部130、230は、無線信号を送信及び/または受信する一つ以上のアンテナを含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される時、前述した技法は、前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ120、220に格納され、プロセッサ110、210により実行されることができる。メモリ120、220は、プロセッサ110、210の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ110、210と連結されることができる。