JP6172902B2 - 高消臭機能を有する不織布シート - Google Patents

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本発明は消臭性能に優れたポリエステル長繊維不織布に関する。
消臭機能を有する不織布はこれまでにも知られているが、酸性臭気成分、塩基性臭気成分および中性臭気成分の除去能力には不完全な部分がある。
異臭や有毒ガスを吸着する活性炭や光消臭機能を有する金属酸化物などの各種粒状粉体を充分保持した不織布が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、特許文献1の不織布は酸性臭気成分、塩基性臭気成分および中性臭気成分の全ての臭気成分に対して優れた消臭機能を発揮するものではない。一方、光消臭機能を有する金属酸化物などの各種粒状粉体では、粉体の大きさが大きいと繊維内での分散が悪く、臭気成分と接する繊維表面に効率良く配置する事が困難となるばかりか曳糸性も損なわれる。光消臭機能を有する粉体の大きさが小さいとコスト高となる。
特開2002−242065号公報
本発明は、ポリエステルにより形成される長繊維不織布において、優れた消臭機能を発現させることを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭利検討した結果、特定の共重合成分を含むポリエステルにより形成される長繊維を構成繊維とする不織布において、優れた消臭性能を発現することを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、ジカルボン酸成分のうち75モル%以上がテレフタル酸及び/又はそのエステル形成性誘導体であり、共重合成分として下記式(I)で表される化合物(i)さらに(ii)としてシクロヘキサンジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体、(iii)として脂肪族ジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体からなるポリエステル長繊維で構成されるとともに、スパンボンド法により形成された不織布である。
本発明のポリエステル長繊維不織布は、スパンボンド法により形成され、消臭機能を有する。そのため、介護用、病院用シーツなどの衛生材料用素材、障子、クッションなどの家庭用雑貨(毛布、布団カバー、枕カバー、ベットカバー、寝具類、便座カバー)、壁紙、ブラインド、不織布カーテン、各種カーペット、造花用材料、不織布テーブルクロス、ベッドマット、工作用材料、ワイピング材、また、自動車用フロアーカーペット、各種ペット用具、衛生材料、各種フィルター(液体、エアーなど)他 各種用途に応用できる。
本発明の消臭機能の優れた長繊維不織布は、特定の共重合成分を含むポリエステルを成分とする複合長繊維を構成繊維として形成された不織布である。
本発明の長繊維を構成するポリエステル樹脂は、共重合成分として下記化学式(I)で表されるスルホイソフタル酸の金属塩(i)を共重合成分の一つとし、さらに該スルホイソフタル酸の金属塩(i)を含有する共重合ポリエステルである。
上記式(I)で表されるスルホイソフタル酸の金属塩(i)としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、又は5−カリウムスルホイソフタル酸、5−リチウムスルホイソフタル酸等のスルホン酸アルカリ金属塩基を有するジカルボン酸成分;5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸、5−エチルトリブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などの5−テトラアルキルホスホニウムスルホイソフタル酸などを挙げることができる。
上記式(I)で表されるスルホイソフタル酸の金属塩(i)は1種類のみをポリエステル中に共重合させても、また2種以上を共重合させてもよい。
上記式(I)で表されるスルホイソフタル酸の金属塩(i)を共重合させることにより、従来のポリエステル繊維に比べて繊維内部構造に非晶部分を保有させることができ、消臭性能を付与することができる。
上記式(I)で表されるスルホイソフタル酸の金属塩(i)の共重合量は1.0モル%〜3.5モル%であることが好ましい。(i)の共重合量が1.0モル%未満の場合、本発明の目的とする消臭性能が得られない場合がある。一方、(i)の共重合量が3.5モル%を超えると、ポリエステルの増粘が著しくなって紡糸が困難になる。消臭性能および紡糸性等の点から、(i)の共重合量は1.2〜3.0モル%であるのが好ましく、1.5〜2.5モル%であるのがより好ましい。
また、本発明は、短繊維において、上記(i)以外のジカルボン酸成分のうちシクロヘキサンジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体(ii)が2.0〜10.0モル%、好ましくは5.0〜10.0モル%、また脂肪族ジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体が2.0〜8.0モル%、好ましくは3.0〜6.0モル%共重合されていることが好ましい。(ii)の共重合量が2.0モル%未満の場合、不織布とした時に本発明の目的とする柔軟性や嵩高性が得られない場合がある。一方、(ii)の共重合量が10.0モル%を超えると、延伸を伴わない高速紡糸手法で製糸を行った場合、樹脂のガラス転移温度が低いことと繊維内部における非晶部位の配向度が低いことによって、安定な繊維物性や高速捲取中に自発伸長の発生により安定な高速曳糸性を得ることができない。
本発明に用いられるシクロヘキサンジカルボン酸には、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸の3種類の位置異性体があるが、本発明の効果が得られる点からはどの位置異性体が共重合されていても構わないし、また複数の位置異性体が共重合されていても構わない。また、それぞれの位置異性体について、シス/トランスの異性体があるが、いずれの立体異性体を共重合しても、あるいはシス/トランス双方の位置異性体が共重合されていても構わない。シクロヘキサンジカルボン酸誘導体についても同様である。
肪族ジカルボン酸及びそのエステル形成性誘導体成分についてもシクロヘキンジカルボン酸成分と同様に、ポリエステル繊維の結晶構造に乱れが生じ、非晶部の配向が低下するため、得られる不織布は柔軟性や嵩高性に優れたものとなる。
ジカルボン酸成分中の脂肪族ジカルボン及び/又はそのエステル形成性誘導体成分の共重合量は2.0モル%〜8.0モル%であることが好ましい。共重合量が2.0モル%未満では、不織布とした時に本発明の目的とする柔軟性や嵩高性が得られない場合がある。ジカルボン酸成分中の脂肪族ジカルボン及び/又はそのエステル形成性誘導体成分の共重合量が8.0モル%を超えた場合、延伸を伴わない高速紡糸手法で製糸を行った場合には繊維内部における非晶部位の配向度が低くなり、安定な繊維物性や、高速捲取中での顕著な自発伸長により安定な高速紡糸性を得ることができない。より好ましくは3.0モル%〜7.0モル%である。
本発明の脂肪族ジカルボン酸成分として好ましく用いられるものとしては、アジピン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸が例示できる。これらは単独又は2種類以上を併用することもできる。
更に、本発明の短繊維を構成するポリエステル樹脂には、それぞれ、酸化チタン、硫酸バリウム、硫化亜鉛などの艶消剤、リン酸、亜リン酸などの熱安定剤、あるいは光安定剤、酸化防止剤、酸化ケイ素などの表面処理剤などが添加剤として含まれていてもよい。酸化ケイ素を用いることで、得られる繊維は、減量加工後に繊維表面に微細な凹凸を付与することができ、後に織編物にした場合に濃色化が実現される。更に、熱安定剤を用いることで加熱溶融時やその後の熱処理における熱分解を抑制できる。また、光安定剤を用いることで繊維の使用時の耐光性を高めることができ、表面処理剤を用いることで染色性を高めることも可能である。
また、A成分を構成する樹脂の固有粘度は0.55〜0.70であるのが好ましい。
そして、上述した一連の工程により得られた延伸したポリエステル繊維を、3500〜5500m/分で引き取ることが好ましく、4000〜5000m/分で引き取ることがより好ましい。ポリエステル繊維の引き取り速度が3500m/分未満の場合は生産性が低下し、また加熱帯域において繊維の延伸が十分に行われなくなり、得られるポリエステル繊維の機械的物性が低下するおそれがある。引き取り速度が5500m/分を超えた場合は安定な高速紡糸性が得られにくく、また加熱帯域において繊維の延伸が十分に行われなくなり、得られるポリエステル繊維の機械的物性が低下するおそれがある。
引き取った糸条に静電気を印加するなどして均一に開繊した後、反対側に吸引装置を設けたスクリーンコンベアなどの移動式捕集面上に堆積させて不織ウェブを形成する。その後、公知の不織布化手段により不織布とする。例えば、得られたウェブに高圧液体流処理を行う事により構成繊維同士を三次元的に交絡させる事が出来る。高圧液体流処理を行う場合は、公知の方法を用いることができる。
例えば、柱状水流処理ノズルには、孔径が0.05〜1.0mm、特に0.1〜0.4mmの噴射孔を1列あるいは複数列配列した装置を用い、噴射圧力が0.5〜20MPaの高圧液体を前記噴射孔から噴射する方法がある。各ノズルの対面には、搬送ベルトを挟んで液体の吸引装置が配置される。孔の配列は、ウェブの進行方向と直交する方向に列状に配列し、これらが備わったノズルを複数列配置して処理する。処理するノズルの本数は、得たい絡合体の物性などを基準に噴射圧力などと共に調整を行う。この処理は、ウェブの片面あるいは両面のいずれに施してもよいが、特に片面処理の場合には、噴射孔を複数列に配列し噴射圧力を前段階で低く後段階で高くして処理を施すと、均一で緻密な交絡形態と均一な地合いを有する不織布を得ることができる。
高圧液体としては、水あるいは温水を用いるのが一般的である。噴射孔とウェブとの間の距離は、1〜10cmとするのがよい。この距離が1cm未満であるとウエッブが嵩高い場合などは装置にひっかかったり、流体の勢いでウェブの地合いが乱れたりする。一方、ノズル噴射面からウェブまでの距離が10cmを超えるとノズルから噴射された液滞流が散乱してしまい、ウェブに到達した時の衝撃力が低下し三次元的な有効な交絡が十分に起こせず、いずれも好ましくない。この高圧液体流処理は、連続工程あるいは別工程のいずれであってもよい。
高圧液体流処理を施した後、ウェブから過剰水分を除去する必要がある。除去方法としては、公知の方法を採用することができる。例えば、予備的に、バキューム装置により不織布中を気流を通過させ、残水分を吸引除去する方法や、マングルロール等の絞り装置を用いて過剰水分をある程度除去し、その後、続けて、連続的に、加熱ロール表面に接触させたり、熱風乾燥機等の乾燥装置を用いて残余の水分を乾燥除去する。
また、例えばこの不織ウェブに熱処理を施し、繊維を軟化または溶融させ、繊維同士を熱接着するとよい。熱接着の手法としては、熱エンボス装置などの熱圧着装置を用いて部分的に熱圧着を施してもよい。
熱エンボス装置におけるロールの表面温度は、本発明の共重合ポリエステルが溶融または軟化する温度に設定すればよく、詳細には処理時間や線圧等に応じて適宜選択する。具体的には、ロールの表面温度は、本発明の共重合ポリエステルの融点よりも10〜30℃程度低い温度から10〜20℃程度高い温度範囲に設定することが好ましい。
本発明の不織布は、連続繊維からなるウェブの交絡体、接合体である。
不織布の形態としては、構成繊維同士が交絡により形態保持しているもの、あるいは、少なくとも繊維表面が溶融または軟化することにより繊維同士が熱接着して形態保持しているものなどがよい。
交絡処理する場合は、本発明の不織布の形態として、ウェブ化後に熱カレンダー装置により仮熱圧着処理の後に、前述の水流絡合処理や、その他の方法である、ニードルパンチなどの三次元交絡処理により交絡一体化させた形態をとることもできる。この三次元交絡処理を施すと、部分的な仮圧着部を構成していた繊維が仮圧着部から一部あるいは全部剥離して自由な状態になり、それによって繊維同士が十分に三次元的に交絡することになる。
また、熱接着の形態としては、繊維同士の接点において、繊維表面の溶融または軟化した重合体を介して熱接着したものであってもよいし、また、ウェブを熱エンボス装置に通すことにより、部分的に形成される熱接着部と、非熱接着部とを有し、熱接着部において、繊維を構成する重合体の少なくとも一部が溶融または軟化して不織布として形態保持しているものであってもよい。
あるいはまた、水流絡合体やニードルパンチ処理により交絡一体化された繊維にさらに、必要に応じてバインダー樹脂を所望量付着させれば、構成繊維同士がその接触部において強固に付着した不織布を得ることができる。
本発明の不織布を構成する繊維の単糸繊度は、1.5〜15dtexであることが好ましい。複合繊維の単糸繊度が1.5dtex未満になると、紡糸工程において紡出糸条が延伸張力に耐えきれずに糸切れが頻繁に発生し、操業性が悪化しやすくなる。一方、複合繊維の単糸繊度が15dtexを超えると、紡出糸条の冷却性に劣る傾向となり、このため糸条が熱により密着した状態で開繊装置から出てくるようになり、その結果、得られる不織布の品位が非常に劣ることとなる。これらの理由により、単糸繊度は、3〜8dtexデシテックスであることがより好ましい。
本発明の不織布の目付は、用途によって適宜選択する。特に限定しないが、一般的には100〜300g/mの範囲であることが好ましく、より好ましくは20〜200g/m である。目付が10g/m未満では、地合および不織布強力に劣り、実用的ではない。逆に、目付が300g/mを超えると、コスト面で不利となる。
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における各種物性値の測定は以下の方法により実施した。
[目付(g/m)]
JIS L1913「一般短繊維不織布試験方法」に準じて測定した。
[厚さ(mm)、密度(g/cm
JIS L1913「一般短繊維不織布試験方法」を準拠して、不織繊維シートを押え圧;12g/cm、押え板;1.0inchφ野測定器で厚さを測定し、この値と目付の値とから見掛け密度を算出した。
見掛け密度=目付/厚み(g/cm
[消臭性能評価]
a.初期性能
通常の白熱蛍光灯光照射下(500ルクス)、15cmに静置したテドラ−バッグ(容積3リットル)に試料3gを入れて密封し、ついでシリンジを用いて所定の濃度の臭気成分を含む空気を、全ガス量3リットルとなるようにテドラ−バッグ内に注入した。該注入ガスはアンモニア40ppm、硫化水素15ppm、酢酸40ppmであった。ガスを注入して特定時間経過後にテドラ−バッグ内のガスをマイクロシリンジでサンプリングし、硫化水素、酢酸のガス濃度をガスクロマトグラフィ(島津製作所社製GC−7A型)にて測定し、臭気成分の除去率を下記式により算出した。アンモニアはガス検知管(北川社製、アンモニア用型)を用い、直接テドラ−バッグ内のガス濃度を測定し、臭気成分の除去率を算出した。同様にして遮光下での測定も行った。
除去率(%)=[(C0 −C)/C0 ]×100
C0:初期ガス濃度
C :1時間後のガス濃度
b.繰り返し消臭性能
通常の白熱蛍光灯光照射下(500ルクス)、15cmに静置したテドラ−バッグ(容積3リットル)に試料3gを入れて密封し、ついでシリンジを用いて所定の濃度の臭気成分を含む空気を、全ガス量3リットルとなるようにテドラ−バッグ内に注入した。該注入ガスは酢酸40ppmであった。ガスを注入して1時間後のガス濃度をガスクロマトグラフィにより測定するとともに、酢酸40ppmを含む空気をテドラ−バッグ内に注入した。ガス濃度の測定と酢酸の注入を1時間ごとに繰り返し行った。
c.洗濯耐久性
洗濯50回繰り返した試料を用い、aの方法でアンモニアの消臭評価を行った。
[実施例1]
表1に示すようにジカルボン酸成分のうち88.3モル%がテレフタル酸(TA)であり、5−ナトリウムスルホイソフタル酸を1.7モル%、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸(CHDA)を5.0モル%、アジピン酸を5.0モル%、それぞれ含んだ全カルボン酸成分と、エチレングリコール、及び所定の添加剤とでエステル交換反応及び重縮合反応を行い、表1に示される組成のポリエステル樹脂重合物を得た。この原料を基に、孔数24個(孔径0.20mmφ)の口金を用いて紡糸温度260℃、単孔吐出量=1.57g/分で紡出した。
紡出糸条を公知の冷却装置にて冷却した後、引き続いて紡糸口金の下方に設けたエアーサッカーにて牽引速度5000m/分で牽引細化し、公知の開繊器具を用いて開繊し、移動するスクリーンコンベア上にウェブとして捕集堆積させ、目付80g/mの長繊維不織布を得た。
次に、得られたウェブに水流交絡処理を施した。水流絡合処理は、孔径0.10mmのオリフィスが、0.6mm間隔で設けられたノズルを用いて、76メッシュの平織りポリエステルネットを支持体にし、ノズル2本を使用して、1列目のノズルから噴射した高圧水流の水圧を5.0MPa、2列目のノズルから噴射した高圧水流の水圧10.0MPa、5m/minの速度でウエッブの表裏の処理を行った。その後、上記水流交絡処理により繊維交絡されたウエブ(不織布)を、水蒸気により加熱したシリンダー型乾燥機を用いて、乾燥させた。
[実施例2〜8]
ポリエステル樹脂の上記化学式(I)で表される化合物、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸及びイソフタル酸(IPA)の共重合成分および共重合量を表1に示すように変更した以外は実施例1と同様にして繊維を得た。更に、この繊維を実施例1と同様の手法で同様の方法で加工することにより不織布を得た。また、該不織布の諸性能は表2のとおりであった。
[比較例1]
ポリエチレンテレフタレート樹脂を基に、孔数24個(孔径0.20mmφ)の口金を用いて紡糸温度260℃、単孔吐出量=1.57g/分で紡出した。紡出糸条を公知の冷却装置にて冷却した後、引き続いて紡糸口金の下方に設けたエアーサッカーにて牽引速度5000m/分で牽引細化し、公知の開繊器具を用いて開繊し、移動するスクリーンコンベア上にウェブとして捕集堆積させ、目付81.2g/mの長繊維不織布を得た。
本発明のポリエステル長繊維不織布は、スパンボンド法により形成され、消臭機能を有する。そのため、介護用シーツなどの衛生材料用素材、障子、クッションなどの家庭用雑貨(毛布、布団カバー、枕カバー、ベットカバー、寝具類、便座カバー)、壁紙、ブラインド、不織布カーテン、各種カーペット、造花用材料、不織布テーブルクロス、ベッドマット、工作用材料、ワイピング材、また、自動車用フロアーカーペット、各種ペット用具、衛生材料、各種フィルター(液体、エアーなど)他 各種用途に応用できる。

Claims (5)

  1. ジカルボン酸成分のうち75モル%以上がテレフタル酸及び/又はそのエステル形成性誘導体であり、共重合成分として下記式(I)で表される化合物(i)1.0モル%〜3. 5モル%、さらに(ii)としてシクロヘキサンジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体2.0モル%〜10.0モル%、(iii)として脂肪族ジカルボン酸及び/又はそのエステル形成性誘導体2.0モル%〜8.0モル%からなるポリエステル長繊維で構成されるとともに、スパンボンド法により形成された不織布。
    [上記式中、Rは水素又は炭素数1〜10個のアルキル基又はエステル形成性官能基を表し、Xは4級ホスホニウム塩、4級アンモニウム塩又はアルカリ金属塩を表す。]
  2. 前記ポリエステル長繊維をウェブ化し、その後に水流交絡加工を施して、このウェブを構成繊維どうしの三次元的交絡により形態保持させることを特徴とする請求項1記載の長繊維不織布。
  3. 部分的な熱圧着部を有することにより一体化していることを特徴とする請求項1または2記載のポリエステル長繊維不織布。
  4. 構成繊維同士が三次元的に交絡されて一体化され不織布化されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のポリエステル長繊維不織布。
  5. 構成繊維同士がその接触部においてバインダー樹脂により接着されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル長繊維不織布。
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