JP6172292B2 - 消泡剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン、その製造方法及び該シリコーンを含む消泡剤組成物に関し、詳細には、水分散性が良好で、かつ消泡持続性に優れた自己乳化型消泡剤組成物に関する。
(ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン)
従来の界面活性剤は親水性部と疎水性部がそれぞれ1つずつから構成される直鎖型が主流であったが、近年、複数の親水性部と疎水性部を持つジェミニ型や多鎖型といった次世代界面活性剤の開発が進められており、疎水基、親水基、連結基の構造を変えたジェミニ型界面活性剤が合成され、性能の解析がなされてきた。
ジェミニ型の界面活性剤は、直鎖型界面活性剤と比べて臨界ミセル濃度が低く、ごく少量で直鎖型と同等の界面活性が得られるため、化成品中における界面活性剤の総量を減らすことが可能であることから、界面活性剤を使用する工程の生産性向上だけではなく環境負荷の低減といった環境調和型の代替材料として注目されている。
直鎖型はそれぞれの活性剤分子が分子間反発により一定の間隔を取らざるを得ないのに対し、ジェミニ型は直鎖部分が接近して界面に配向するため、密な高次分子集合体を形成することが可能である。加えて、乳化力、分散力、気泡特性などの特性に優れるものが多い。
また、シリコーンオイルでは、一般的な界面活性剤の炭化水素基とシロキサン鎖は相溶性に乏しく、しばしばシリコーンオイルのエマルション化において不安定化要因となるため、対策としてシロキサン部位を有するシリコーン系界面活性剤が併用されることがある。しかしシリコーン系界面活性剤は、シロキサン結合の非結晶性から界面において堅固な高次分子集合体を形成することが難しく、十分な安定性を確保できないという問題があった。
更に、疎水部にシロキサン骨格を持つシリコーン系界面活性剤において、このようなジェミニ型の構造を有するものは特許文献1に開示されているが、親水部がカチオン性官能基であるため適用できる乳化組成に制限があった。
(自己乳化型消泡剤組成物)
シリコーン系消泡剤は、他の消泡剤に比べて種々の優れた性質を有しているため、化学工業、食品工業、石油工業、織物工業、製紙工業、紙パルプ工業又は医薬品工業等の発泡を伴う工程において広く使用されており、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサン等のシリコーンオイルを微粉末シリカと混合したオイルコンパウンド型消泡剤、これらのシリコーンオイルコンパウンドを界面活性剤と共に水中に分散してなるエマルジョン型消泡剤が汎用されている。しかし、このエマルジョン型消泡剤は、高温、高アルカリ性、高剪断力といった過酷な条件下では乳化粒子が破壊され、消泡能力が低下するという問題があるため、これに代わるものとしてポリオキシアルキレン基で変性されたオルガノポリシロキサンとシリコーンオイルコンパウンドとを併用した自己乳化型消泡剤(特許文献2〜6)が提案されている。
しかしながら、これらのシリコーン系消泡剤は、発泡液、特にアルカリ性の発泡液と長時間接触することで消泡性能が低下したり、分離・沈降物が発生したりするなどの問題が起こることがあった。
また、発泡を伴う工程が長時間にわたる場合は、経時で消泡性能が初期に比べて低下するため、消泡剤を追加して添加することが必要になり、歩留まりの低下や、消泡剤の多量添加による様々な不具合が生じることがある。
これらの問題を改善し、消泡性能をより向上させるために様々な提案がなされており、例えばオイルコンパウンドに使用するシリカを予めクロロシラン等で疎水化しておく方法(特許文献7)、シリカを窒素含有有機珪素化合物で処理する方法(特許文献8)などが挙げられる。しかしながら、これらの発明は、オイルコンパウンドに関する提案のみであり、新たな分散剤を用い、特性向上による、消泡性能の改善といったアプローチでの提案はほとんどなされていない。
特許4482298号公報 特公昭51−71886号公報 特公昭54−43015号公報 特公昭52−19836号公報 特公昭52−22638号公報 特公昭55−23084号公報 特公昭52−31836号公報 特公昭51−35556号公報
したがって、本発明は、シリコーンエマルションの調製に有用な新規なジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン及びその製造方法を提供すること、及び、該ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンを含む、水分散性が良好で、かつ消泡持続性に優れた自己乳化型消泡剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、安価かつ天然由来である、ヒマシ油構成脂肪酸の大部分を占めるリシノール酸及びその誘導体を出発物質として、片末端封鎖ポリオキシアルキレンとのエステル化、次いで両末端に反応性基を有するオルガノポリシロキサンと縮合することにより、一分子中にポリシロキサン部位、アルキル部位、ポリエーテル部位の3成分を有する、ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン及びその製法を見出し、本発明を完成した。また、本発明者は、特定の、一分子中にポリシロキサン部位、アルキル部位、ポリエーテル部位の3成分を有する、ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンを分散剤とし、シリコーンオイルコンパウンド、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、及び、必要によりポリオキシアルキレン重合体を含有する消泡剤組成物が、水分散性が良好で、かつ消泡持続性に優れることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、次のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン、その製法、及び、該ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンを含む消泡剤組成物を提供するものである。
<1>
下記一般式(A)で表わされるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン。
Figure 0006172292
(式中、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
(B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基又は下記一般式(2)で表わされる基を示す。
Figure 0006172292
(式中、R、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
<2>
片末端封鎖ポリオキシアルキレンとヒドロキシアルキルカルボン酸誘導体を
a)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と、ヒドロキシアルキルカルボン酸エステルのエステル交換反応
又は
b)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と、ヒドロキシアルキルカルボン酸のカルボキシル基のエステル化反応
に付すことで縮合する第一の工程と、
この第一の工程で得られたヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と
両末端に反応基を有するオルガノポリシロキサンを
c)該ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物のヒドロキシル基と、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンとを白金族金属系触媒又は塩基触媒下に脱水素縮合反応
又は
d)該ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物のヒドロキシル基と
ケイ素原子に直接結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノポリシロキサンとを縮合触媒下に縮合反応
に付す第二の工程によって製造することを特徴とする<1>に記載のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
<3>
片末端封鎖ポリオキシアルキレンと主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸を
e)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルのエステル交換反応
又は
f)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸のカルボキシル基のエステル化反応
に付すことで付加する第一の工程と、
この第一の工程で得られた末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンを白金族金属系触媒下、付加反応に付す第二の工程によって製造することを特徴とする<1>に記載のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
<4>
ヒドロキシアルキルカルボン酸誘導体が、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸及びこれらのメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル及びブチルエステルから成る群から選択される1種以上であることを特徴とする<2>に記載のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
<5>
末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸が、ウンデシレン酸及びこれらのメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル、ブチルエステルから成るグループから選択されることを特徴とする<3>に記載のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
<6>
下記一般式(A)で表わされるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン:1〜80質量%
Figure 0006172292
(式中、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
(B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基を示す。
Figure 0006172292
(式中、R、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
(B)(a)下記一般式(3)

cSiO(4−C)/2 (3)

(式中、Rは、互いに独立に、置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、cは1.9〜2.2の数である。)
で表わされる、25℃における粘度が10〜100,000mm/sであるオルガノポリシロキサンと、
(b)BET法による比表面積が100m/g以上の微粉末シリカ:(a)成分100質量部に対し0.1〜30質量部
とを含有するシリコーンオイルコンパウンド:15〜60質量%
及び
(C)1種又は2種以上のポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン:5〜95質量%
を含有することを特徴とする消泡剤組成物。
<7>
更に、(D)1種又は2種以上のポリオキシアルキレン重合体:5〜80質量%
を含有することを特徴とする<6>に記載の消泡剤組成物。
本発明のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンは、シリコーンエマルションの調製に有用であり、本発明の製造方法は、これを安価かつ天然から容易に入手可能な脂肪酸から短工程で得ることを可能とする。また、本発明の自己乳化型消泡剤組成物は、特に水分散性が良好で、かつ消泡持続性に優れている。
実施例1の(1)で得られたリシノール酸・ポリオキシエチレン縮合物のH−NMRスペクトルである。 実施例1の(1)で得られたリシノール酸・ポリオキシエチレン縮合物の13C−NMRスペクトルである。 実施例1の(2)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーンのH−NMRスペクトルである。 実施例1の(2)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーンの13C−NMRスペクトルである。 実施例2の(3)で得られたリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物のH−NMRスペクトルである。 実施例2の(3)で得られたリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物の13C−NMRスペクトルである。 実施例2の(4)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンのH−NMRスペクトルである。 実施例2の(4)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの13C−NMRスペクトルである。 実施例2の(5)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンのH−NMRスペクトルである。 実施例2の(5)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの13C−NMRスペクトルである。 実施例4の(8)で得られた12−ヒドロキシステアリン酸・ポリオキシアルキレン縮合物のH−NMRスペクトルである。 実施例4の(9)で得られたジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンのH−NMRスペクトルである。
以下、本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン]
本発明は、例えば、反応性基を両末端に有するオルガノポリシロキサン残基と、アルキル−ポリオキシアルキレン残基(B)とが、Si−C又はSi−O結合することで得られる下記一般式(A)で表わされるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンである。
Figure 0006172292
(式中、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
(B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基又は下記一般式(2)で表わされる基を示す。
Figure 0006172292
(式中、R、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
ここで、上記一般式(A)において、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示すが、これらの具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;トリフロロプロピル基やノナフロロオクチル基などのように一部の水素がハロゲンに置換された基が挙げられ、好ましくはメチル基である。
nは0以上300以下の整数であり、好ましくは2〜100であり、さらに好ましくは5〜50である。該オルガノシロキサン残基は、本発明のシリコーンの製法に関して後述するように、例えば、両末端にSi−H基を有するオルガノハイドロジェンシロキサンや、ケイ素原子に結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノンポリシロキサンから誘導することができる。
(B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基又は下記一般式(2)で表わされる基を示す。
Figure 0006172292
ここで、R、Xは、基本的には炭素数1〜40であり、好ましくは炭素数1〜20の炭化水素基である。ここで、炭化水素基としては、アルキル基、アルケニレン基、シクロアルキル基、シクロアルケニレン基、アリール基、アリーレン基等が挙げられる。これらの炭化水素基は更に置換基を有していてもよく、このような置換基としては、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基など);ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子など);ニトロ基;シアノ基;置換アミノ基(ジアルキルアミノ基など)が挙げられる。しかしながら、R、Xは、容易に入手可能な原料から誘導可能であることと、副反応を抑制することから無置換の直鎖炭化水素基が好ましい。
は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などの炭素数1〜30のアルキル基、又はホルミル基、アセチル基などの炭素数2〜30アシル基を示すが、入手が容易である点からメチル基、ブチル基、アセチル基が好ましい。
a及びbは、2≦a≦200、好ましくは5≦a≦100の整数、0≦b≦200、好ましくは0≦b≦100の整数でかつ、a+bが2〜200、好ましくは5〜100である。なお、上記一般式(1)、(2)中のポリオキシアルキレン部分がエチレンオキサイド単位とプロピレンオキサイド単位の両方からなる場合には、これらの両単位のブロック重合体、ランダム重合体のいずれであってもよい。
アルキル−ポリオキシアルキレン残基(B)中のヒドロキシアルキルカルボン酸残基は同一又は異なってもよく、好適なヒドロキシアルキルカルボン酸の例は、グリコール酸、乳酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸及び4−ヒドロキシデカン酸及びその誘導体が挙げられるが、入手の容易さ及びコスト面から、特にリシノール酸及びその誘導体、もしくは、12−ヒドロキシステアリン酸及びその誘導体が好ましい。
本発明のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法としては、次の方法を本発明者は見出した。
(1)片末端封鎖ポリオキシアルキレンとヒドロキシアルキルカルボン酸誘導体を
a)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と、ヒドロキシアルキルカルボン酸エステルのエステル交換反応
又は
b)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と、ヒドロキシアルキルカルボン酸のカルボキシル基のエステル化反応
に付すことで縮合する第一の工程と、
この第一の工程で得られたヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と両末端に反応基を有するオルガノポリシロキサンを
c)該ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物のヒドロキシル基と、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンとを白金族金属系触媒又は、塩基触媒下に脱水素縮合反応
又は
d)該ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物のヒドロキシル基とケイ素原子に直接結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノポリシロキサンとを縮合触媒下に縮合反応
に付す第二の工程によって製造することを特徴とするジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
(2)片末端封鎖ポリオキシアルキレンと主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸を
e)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルのエステル交換反応
又は
f)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸のカルボキシル基のエステル化反応
に付すことで付加する第一の工程と、
この第一の工程で得られた末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンを白金族金属系触媒下、付加反応に付す第二の工程によって製造することを特徴とするジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
以下に、第一の工程の縮合反応について、より詳細な反応条件を述べる。工業的には副生成物が水のみで精製が容易である、酸触媒を用いた直接脱水法よるエステル化が望ましい。
<1.エステル交換法>
エステル交換反応により片末端封鎖ポリオキシアルキレンと、ヒドロキシアルキルカルボン酸エステル又は主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルとを縮合させるときに用いるカルボン酸としては、例えば、グリコール酸、乳酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸及び4−ヒドロキシデカン酸、ウンデシレン酸のメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル、ブチルエステルが挙げられるが、入手の容易さ及びコスト面からリシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸のメチルエステル、エチルエステルが好ましい。
ヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルの使用量は、片末端封鎖ポリオキシアルキレンの1モルに対して、0.9〜1.4モルが好ましく、特には1.0〜1.3モルが好ましく、更に1.05〜1.25モルが好ましい。
これらのヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルの添加方法に特に制限はなく、仕込み時に片末端封鎖ポリオキシアルキレンへ全量添加して反応を行うことも、又は反応途中に分割して添加することもできる。
反応は、無溶媒で行うことも、溶媒を使用して行うことも可能である。溶媒を使用する場合は、特に使用する溶媒に制限はないが、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、ガンマブチロラクトンなどのエステル系溶媒、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒などが好適に用いられる。これらの溶媒は単独で用いてもかまわないし、任意の複数の溶媒を混合して使用してもかまわない。
溶媒を使用する場合、その量は原料であるヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルの濃度が、通常下限0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上となる量であり、上限は特に制限はないが、通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下となる量である。
エステル交換反応は通常触媒の存在下に行う。使用可能な触媒としては、一般にエステル交換反応において使用可能とされているものは適用でき、例えば、チタンテトライソプロポキサイドなどの遷移金属化合物、ナトリウムメトキシドなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属のアルコラート、アルミニウムトリイソプロポキサイドなどのアルミニウムのアルコキサイド、水酸化リチウムや水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、ジブチルスズオキシド、ジオクチルスズオキシドなどのスズ化合物などが挙げられる。
これらの触媒の使用量は、原料のヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、又は、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルの1モルに対して下限が通常0.01モル%以上、好ましくは0.1モル%以上、さらに好ましくは0.5モル%以上であり、上限が通常50モル%以下、好ましくは20モル%以下、さらに好ましくは10モル%以下である。
これらの触媒の添加方法に、特に制限はなく、原料のヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルに全量添加したのち片末端封鎖ポリオキシアルキレンと反応を行うことも、片末端封鎖ポリオキシアルキレンの仕込み時に全量添加したのちヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルと反応を行うことも、又は、ヒドロキシアルキルカルボン酸エステル、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸エステルと、片末端封鎖ポリオキシアルキレンを混合させたのち全量添加して反応を行っても良い。また、反応途中に分割して添加することも採用可能である。
反応は、通常の攪拌装置を備えた反応器により行うのが好ましい。また、反応中発生するアルコールを留去しながら平衡を生成系に移行させながら反応を行ってもよい。
反応温度は、十分な反応速度を得るために加温して実施するのが好ましい。具体的には、下限が通常−10℃以上、好ましくは0℃以上、上限が通常200℃以下、好ましくは150℃以下の範囲で実施される。
反応時間に関しては任意に選択されるが、反応の進行と共にアルコールが生成するため、所定のアルコール量が生成するまで反応を継続することが好ましい。一般的な反応時間は、下限が通常10分間以上、好ましくは30分間以上、上限は特に限定はされないが通常50時間以下、好ましくは30時間以下である。
<2.直接脱水法>
直接脱水法により片末端封鎖ポリオキシアルキレンと、ヒドロキシアルキルカルボン酸又は主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸とを縮合させるとき用いる該カルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、12−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシドデカン酸、5−ヒドロキシデカン酸及び4−ヒドロキシデカン酸、ウンデシレン酸が挙げられるが、入手の容易さ及びコスト面からリシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸が好ましい。
ヒドロキシアルキルカルボン酸、もしくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸の使用量は、片末端封鎖ポリオキシアルキレンのモル数に対して、下限が0.9モル等量以上、好ましくは1.0モル等量以上、好ましくは1.05モル等量以上であり、上限が1.4モル等量以下、好ましくは1.3モル等量以下、好ましくは1.25モル等量以下である。
これらのヒドロキシアルキルカルボン酸、又は、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸の添加方法に特に制限はなく、仕込み時に片末端封鎖ポリオキシアルキレンへ全量添加して反応を行うことも、又は反応途中に分割して添加することも採用可能である。
片末端封鎖ポリオキシアルキレンと、ヒドロキシアルキルカルボン酸又は主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸をエステル化する場合には、脱水縮合剤を共存させると反応が速やかに進行する。縮合剤は一般にエステル化用として知られた縮合剤であれば特に制限なく使用することが可能であるが、例えば、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリウムクロリド、プロパンホスホン酸無水物などが好適に用いられる。また、この際は、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンやトリエチルアミンなどの有機塩基性物質を合わせ用いてもよい。この反応で通常採用される反応温度は、下限が通常−20℃、好ましくは−10℃、上限は通常150℃、好ましくは100℃である。
脱水縮合剤の使用量は、基質であるヒドロキシアルキルカルボン酸又は主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸に対して等量以上用いれば理論上十分であるが、過剰に用いても差し支えない。好ましくは、1.0モル等量以上、さらに好ましくは、1.1モル等量以上である。
脱水縮合剤を使用しない場合でも、片末端封鎖ポリオキシアルキレンとヒドロキシアルキルカルボン酸又は主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸を酸の存在下、生成する水を留去しながら反応を行うことができる。
ここで使用される酸としては、通常のエステル化反応に用いられる酸であれば特に制限なく、例えば、硫酸や、塩酸などの無機酸、p−トルエンスルホン酸や、メタンスルホン酸、カンファースルホン酸などの有機スルホン酸、酸型イオン交換樹脂、フッ素化ホウ素・エーテル錯体などのルイス酸、ランタナイドトリフレートなどの水溶性のルイス酸、などが挙げられる。これらの酸は、単独でも任意の酸を2種以上混合して用いてもよい。好ましくはp−トルエンスルホン酸である。
酸の使用量の下限は、ヒドロキシアルキルカルボン酸、又は、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸1モルに対して0.001モル%以上、好ましくは0.01モル%以上、さらに好ましくは、0.1モル%以上である。一方、上限は制限がなく、10モル等量以下、好ましくは1モル等量以下である。
これらの脱水縮合剤、又は酸の添加方法に、特に制限はなく、原料のヒドロキシアルキルカルボン酸、若しくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸に全量添加したのち片末端封鎖ポリオキシアルキレンと反応を行うことも、片末端封鎖ポリオキシアルキレンの仕込み時に全量添加したのちヒドロキシアルキルカルボン酸、若しくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸と反応を行うことも、又は、ヒドロキシアルキルカルボン酸、若しくは、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸と、片末端封鎖ポリオキシアルキレンを混合させたのち全量添加して反応を行っても良い。また、反応途中に分割して添加してもよい。
この反応は、無溶媒で行うことも、溶媒を使用して行うことも可能である。溶媒を使用する場合は、特に使用する溶媒に制限はないが、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、などのハロゲン系溶媒などが好適に用いられる。これらの溶媒は単独で用いてもかまわないし、任意の複数の溶媒を混合して使用してもかまわない。脱水縮合剤を使用せず、酸触媒存在下に精製する水を留去しながら反応を行う場合、脱水効率の面からトルエン、キシレンなどの非水溶性溶媒を用いるのが好ましい。
溶媒を使用する場合、その量は原料であるヒドロキシアルキルカルボン酸、又は、主鎖末端に二重結合を有するアルキルカルボン酸の濃度が、下限が通常0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上となる量であり、上限は特に制限はないが、通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下となる量が好ましい。
反応は通常、使用する溶媒の沸点以上で行い、生成する水を留去しながら反応を行う。
反応時間に関しては任意に選択されるが、生成する水の量を測定することにより反応の終点を認知することができる。一般的な反応時間は滴下時間を含めては、下限が通常10分間以上、好ましくは30分間以上、上限は特に限定はされないが通常20時間以下、好ましくは10時間以下である。
以下に、第二の工程のオルガノポリシロキサンとの縮合反応について、より詳細な反応条件を述べる。
<1.脱水素縮合>
第一の工程にて得られたヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物に、オルガノポリシロキサン基を導入するには、ケイ素原子に結合した水素原子(即ち、Si−H基)を有する両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと、白金又はロジウム等の白金族金属系触媒、若しくは塩基触媒存在下で脱水素縮合させる。
両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンの使用量は、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の1モルに対して、0.4〜0.55モルが好ましく、特に0.45〜0.52モルが好ましい。
これらの両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンの添加方法は特に制限はなく、仕込み時にヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物へ全量添加して反応を行うことも、又は反応途中に分割して添加することも可能であるが、急激な水素ガス発生や熱量の放出を避けるため、滴下ロート等による滴下添加が望ましい。
本脱水素縮合反応に用いられる白金族金属系触媒としては、白金触媒が好ましく、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体等が挙げられる。また、塩基触媒としては、モノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ジエチルヒドロキシアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モノプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジプロピルヒドロキシアミン、トリプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、ジブチルヒドロキシアミン、トリブチルアミン、モノヘプチルアミン、モノヘキシルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘキシルヒドロキシアミン、トリヘキシルアミン、モノオクチルアミン、ジオクチルアミン、ジオクチルヒドロキシアミン、トリオクチルアミン、モノラウリルアミン、ジラウリルアミン、ジラウリルヒドロキシアミン、トリラウリルアミン、モノステアリルアミン、ジステアリルアミン、ジステアリルヒドロキシアミン、モノオレイルアミン、ジオレイルアミン、ジオレイルヒドロキシアミン、トリオレイルアミン等のアルキルアミンが挙げられる。
なお、脱水素縮合反応触媒の使用量は有効量であればよく、特に制限されないが、白金、ロジウム等の白金族金属量として、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンとヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の合計量に対し、質量基準で、通常、50ppm以下であることが好ましく、特に20ppm以下であることが好ましく、下限値としては0.1ppm以上であることが好ましい。また、塩基触媒の使用量も同様に特に制限されないが、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンとヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の合計量に対し、質量基準で、通常2質量%以下であることが好ましく、特に1質量%以下であることが好ましく、下限値としては0.01質量%以上であることが好ましい。
これらの脱水素縮合反応触媒の添加方法に、特に制限はなく、原料の両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンに全量添加したのちヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と反応を行うことも、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の仕込み時に全量添加したのち両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと反応を行うことも、又は、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物を混合させたのち全量添加して反応を行っても良い。また、反応途中に分割して添加することも採用可能である。
また、上記の脱水素縮合反応は、必要に応じて有機溶剤中で行ってもよい。有機溶剤としては、活性水素を持たないものが望ましく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
溶剤の量は、原料であるヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の濃度が、通常下限0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上になる量であり、上限は特に制限はないが、通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下になる量である。
脱水素縮合反応の条件は特に制限されるものではないが、還流下で1〜10時間程度反応させることが望ましい。
<2.両末端に加水分解性基を有するオルガノポリシロキサンとの縮合>
第一の工程にて得られたヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物に、オルガノポリシロキサン基を導入するには、ケイ素原子に結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノンポリシロキサンと、縮合触媒存在下で縮合させる。
ここで、加水分解性基としては、珪素原子に直接結合したメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、メトキシエトキシ基、イソプロペノキシ基等のアルコキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、エチルアミノ基等のアミノ基、アミド基、エチルメチルブタノキシム基等のオキシム基、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を有するものが挙げられる。特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が工業的に有利である。
なお、アルコキシ基の一部はCHCOO−、CH(C)C=NO−、(CN−、CHCO(C)N−、CH=(CH)CO−等の基で置換されていてもよい。
ケイ素原子に結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノポリシロキサンの使用量は、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の1モルに対して、0.4〜0.55モルが好ましく、0.45〜0.52モルがより好ましい。
これらのケイ素原子に結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノポリシロキサンの添加方法に特に制限はなく、仕込み時にヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物へ全量添加して反応を行うことも、又は反応途中に分割して添加することも採用可能である。
本反応で用いる縮合触媒としては、例えば、有機錫化合物(ジブチル錫ジメトキシド、ジオクチル錫ジメトキシド、ジラウリン酸ジブチル錫など)、有機チタン化合物(テトラn−ブチルチタネートなど)、有機酸(酢酸、メタンスルホン酸、フッ素変性カルボン酸など)、無機酸(塩酸、硫酸など)等が挙げられる。これらの中では、特に酢酸、テトラn−ブチルチタネート、ジラウリン酸ジブチル錫、フッ素変性カルボン酸などが望ましい。
縮合触媒の添加量は所謂触媒量でよく、通常、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と加水分解性基を両末端に有するオルガノンポリシロキサンの合計100質量部に対して0.01〜5質量部、特に0.1〜1質量部が好ましい。
これらの脱水素縮合反応触媒の添加方法に、特に制限はなく、原料の加水分解性基を両末端に有するオルガノンポリシロキサンに全量添加したのちヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と反応を行うことも、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の仕込み時に全量添加したのち加水分解性基を両末端に有するオルガノンポリシロキサンと反応を行うことも、又は、加水分解性基を両末端に有するオルガノンポリシロキサンと、ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物を混合させたのち全量添加して反応を行っても良い。また、反応途中に分割して添加することも可能である。
また、上記の縮合反応は、使用する溶媒に特に制限はないが、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、モノエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、ガンマブチロラクトンなどのエステル系溶媒、ジメチルホルムアミドやジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒などが好適に用いられる。これらの溶媒は単独で用いてもかまわないし、任意の複数の溶媒を混合して使用してもかまわない。
溶媒の量は、原料であるアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の濃度が、通常下限0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上になる量であり、上限は特に制限はないが、通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下になる量である。
反応条件は特に制限されるものではないが、使用する溶媒の沸点以上で行い、溶媒置換を数回繰り返すことで、生成する加水分解性基由来の成分を除去、平衡を生成系に移行させながら反応を行うことが望ましい。
<3.両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサンとの付加反応>
第一の工程にて得られた末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物に、オルガノポリシロキサン基を導入するには、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと、白金又はロジウム等の白金族金属系触媒存在下で付加反応させる方法がある。
両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンの使用量は、末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物1モルに対して、0.4〜0.55モルが好ましく、0.45〜0.52モルがより好ましい。
これらの両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンの添加方法に、特に制限はなく、仕込み時に末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物へ全量添加して反応を行うことも、又は反応途中に分割して添加することも可能であるが、急激な反応による熱量の放出を避けるため、滴下ロート等による滴下添加が望ましい。
上記の付加反応に用いられる白金族金属系触媒としては、白金触媒が好ましく、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体等が挙げられる。
なお、付加反応触媒の使用量は有効量であればよく、特に制限されないが、白金、ロジウム等の白金族金属量として、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の合計量に対し、質量基準で、通常、50ppm以下であることが好ましく、特に20ppm以下であることが好ましく、下限値としては0.1ppm以上であることが好ましい。また、アルキルアミンの使用量も同様に特に制限されないが、両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の合計量に対し、質量基準で、通常2質量%以下であることが好ましく、特に1質量%以下であることが好ましく、下限値としては0.01質量%以上であることが好ましい。
これらの付加反応触媒の添加方法に、特に制限はなく、原料の両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンに全量添加したのち末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と反応を行うことも、末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の仕込み時に全量添加したのち末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと反応を行うことも、又は、末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンと、末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物を混合させたのち全量添加して反応を行っても良い。また、反応途中に分割して添加することも採用可能である。
また、上記の付加反応は、必要に応じて有機溶剤中で行ってもよい。有機溶剤としては、活性水素を持たないものが望ましく、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられる。
溶剤の量は、原料である末端に二重結合を有するアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物の濃度が、通常下限0.1質量%以上、好ましくは1質量%以上になる量であり、上限は特に制限はないが、通常80質量%以下、好ましくは60質量%以下になる量である。
本付加反応の条件は特に制限されるものではないが、還流下で1〜10時間程度反応させることが望ましい。
[消泡剤組成物]
<(A)ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン>
本発明の消泡剤組成物の(A)成分は、前述した、下記一般式(A)で表わされる、オルガノポリシロキサン残基と、アルキル−ポリオキシアルキレン残基(1)とが、Si−O結合することで得られるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンであり、本発明組成物のシリコーンオイルコンパウンドの分散を助け、良好な水分散性と消泡持続性を付与するための成分である。(A)成分は、1種単独で使用しても、2種以上組み合わせて使用しても良い。
Figure 0006172292
(式中、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
(B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基を示す。
Figure 0006172292
(式中、R、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
このジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン(A)の、キャノンフェンスケ(SO)粘度計により測定した25℃における粘度は、消泡性、分散性、作業性の面から50〜100,000mm/s、好ましくは100〜20,000mm/sである。50mm/s未満では消泡性、分散性が劣り、100,000mm/sを超えると消泡剤組成物の粘度が増大して作業性が悪くなる。
ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン(A)の具体例としては、次のものが挙げられる。
Figure 0006172292
本発明の消泡剤組成物において、上記ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン(A)の含有量は、消泡剤組成物全体の1〜80質量%、好ましくは5〜50質量%である。含有率が80質量%を超えると組成物の消泡特性が悪くなり、1質量%未満であると水系への分散性が悪くなることがある。
<(B)シリコーンオイルコンパウンド>
シリコーンオイルコンパウンドは、この組成物に消泡性を付与するための主成分となるもので、オルガノポリシロキサン(a)と微粉末シリカ(b)からなるものである。シリコーンオイルコンパウンドは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
((a)オルガノポリシロキサン)
オルガノポリシロキサンは、直鎖状、分岐状のいずれであってもよく、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。該オルガノポリシロキサンは、下記一般式(3):
SiO(4−C)/2 (3)
(式中、Rは、互いに独立に、置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、cは1.9〜2.2の数である。)
で表されるものである。なお、上記一般式(3)で示されるオルガノポリシロキサンは本質的に疎水性である。
前記一般式(3)において、Rは好ましくは、互いに独立に、置換もしくは非置換の、炭素数1〜18の一価炭化水素基である。該一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、スチリル基、α−メチルスチリル基等のアラルキル基など、又は、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基、水酸基等で置換したクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、3−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基等が挙げられる。中でも、消泡性及び経済性の面から、Rで示される基の合計個数のうち80%以上、特に90%以上がメチル基であることが好ましい。cは、1.9≦c≦2.2、好ましくは1.95≦c≦2.15を満たす数である。該オルガノポリシロキサンの末端は、R Si−で示されるトリオルガノシリル基で封鎖されていても、HOR Si−で示されるジオルガノヒドロキシシリル基で封鎖されていてもよい。
該オルガノポリシロキサンは、消泡性、及び作業性の面から、オストワルド粘度計により測定した25℃における粘度が10〜100,000mm/sのもの、好ましくは50〜10,000mm/sのものが好ましい。上記下限値未満ではシリコーンオイルコンパウンドの消泡性能が劣り、上記上限値を超えるとシリコーンオイルコンパウンドの粘度が増大して作業性が悪くなる。
上記一般式(3)で表されるオルガノポリシロキサンの好ましい例としては、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサンコポリマー、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン、及びα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン等が挙げられる。
((b)微粉末シリカ)
微粉末シリカは公知のものであればよく、例えば、沈降シリカ等の湿式シリカ、シリカキセロゲル、ヒュームドシリカ等の乾式シリカが使用できる。上記シリカはいずれも親水性シリカである。本発明は、該親水性シリカをそのまま用いてもよいし、有機シリル基を有する化合物で表面処理して疎水性シリカとしたものを用いてもよい。微粉末シリカは1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
該微粉末シリカは市販品を用いることができる。例えば、商品名で、アエロジル(登録商標)(日本アエロジル(株)製)、ニプシル(登録商標)、ニプジェル(登録商標)(共に東ソーシリカ(株)製)、サイリシア(登録商標)(富士シリシア社製)等が挙げられる。微粉末シリカは、BET法による比表面積100m/g以上を有するものであるが、150m/g以上を有するものが好ましく、より好ましくは150〜500m/gを有するものである。
微粉末シリカの量は、上記(a)オルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜30、0.1〜20、1〜20質量部、特に2〜15質量部とすることが好ましい。微粉末シリカの量が少なすぎると消泡性能が劣り、多すぎるとシリコーンオイルコンパウンドの粘度が増加して作業性が悪くなる。
<シリコーンオイルコンパウンドの調製>
シリコーンオイルコンパウンドの調製は公知の方法に従えばよいが、例えば、上記(a)オルガノポリシロキサンと(b)微粉末シリカを混合し、室温〜200℃の温度で加熱処理した後、必要に応じて中和及び/又は低沸点留分を除くことによって製造することができる。このシリコーンオイルコンパウンドには、特公平4−42043号公報、特開平5−261206号公報、及び特開2005−324140号公報等に記載される無機質アンモニウム塩、有機ケイ素化合物、シロキサン樹脂、及びアルカリ触媒などを、消泡剤の消泡持続性、高温特性、希釈安定性、及び耐アルカリ性などの向上のために更に添加してもよい。
<(C)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン>
本発明の消泡剤組成物を構成するポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン(A)及び、後記する、ポリオキシアルキレン重合体(D)と共に、前記したシリコーンオイルコンパウンド(B)を水系に乳化分散させるためのものであり、好ましいものとしては、下記一般式(4)で示されるものが挙げられる。

10 12SiO−(R10 SiO)−(R1011SiO)−SiR10 12 (4)
上記一般式(4)中、R10は互いに同一又は異種の置換もしくは非置換の炭素数1〜18の一価炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、スチリル基、α−メチルスチリル基等のアラルキル基など、又はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基、アミノ基等で置換したクロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、シアノエチル基、3−アミノプロピル基、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基等の一価炭化水素基が挙げられる。
また、R11は下記一般式(5)で示されるポリオキシアルキレン基である。

−R13−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−Q (5)
上記一般式(5)中、R13は炭素数2〜6の二価炭化水素基であり、アルキレン基、アルケニレン基等が挙げられ、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。また、Qは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、アセチル基又はイソシアン基であり、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。fはf>0を満たす数であり、gはg≧0を満たす数であり、ただし、3≦f+g≦80、好ましくは5≦f+g≦60、かつf/g=2/8〜10/0、好ましくはf/g=3/8〜8/3を満たす正数である。
一方、R12はR10もしくはR11と同様の基、水酸基又は炭素数1〜6のアルコキシ基であり、具体的には前記のR10及びR11として例示した基、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
なお、上記一般式(4)中のdは5〜200、好ましくは20〜150の整数であり、eは1〜30、好ましくは1〜20の整数である。
このポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、1種単独で用いても、2種以上の混合物を用いてもよいが、オストワルド粘度計により測定した25℃における粘度が、10〜10,000mm/s、好ましくは50〜8,000mm/s、更に好ましくは500〜5,000mm/sであるものを用いることができる。
ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンの具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。

(CHSiO−[(CHSiO]30−[(CH)R’SiO]−Si(CH
R’:−CO−(CO)30−(CO)10−C

(CHSiO−[(CHSiO]30−[(CH)R’SiO]−Si(CH
R’:−CO−(CO)20−(CO)20−C

(CHSiO−[(CHSiO]40−[(CH)R’SiO]−Si(CH
R’:−CO−(CO)21−(CO)−COCH

(CHSiO−[(CHSiO]50−[(CH)R’’SiO]−[(CH)R’’’SiO]−Si(CH
R’’:−CO−(CO)32−(CO)−C
R’’’:−C1225

(CHSiO−[(CHSiO]135−[(CH)R’SiO]15−Si(CH
R’:−CO−(CO)21−(CO)21−CH

(CHSiO−[(CHSiO]30−[(CH)R’SiO]−Si(CH
R’:−CO−(CO)25.5−(CO)8.5−C

(CHSiO−[(CHSiO]27−[(CH)R’SiO]−Si(CH
R’:−CO−(CO)23−(CO)23−C
このポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンは、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンとして市販されているものを用いてもよいが、従来公知の方法、例えばSiH基を含有するオルガノポリシロキサンに、分子鎖末端にビニル基あるいはアリル基などの不飽和基を有するポリオキシアルキレン化合物を白金触媒の存在下で付加することによって容易に得ることができる。
なお、これは単一のポリオキシアルキレン化合物で変性されたオルガノポリシロキサンだけでなく、エチレンオキシ基/プロピレンオキシ基のモル比あるいはポリオキシアルキレン基の分子量などの異なる2種以上のポリオキシアルキレン基を同一分子内に含有させたシリコーンオイルも使用できるし、異なる構造をもつ2種以上のポリオキシアルキレン変性シリコーンオイルを用いることも可能である。
本発明の消泡剤組成物100質量%中におけるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン(C)の配合量は1〜95質量%であり、1〜60質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。1質量%未満では水分散性が悪くなり、95重量%より多くすると消泡性が劣るものとなる。
<(D)ポリオキシアルキレン重合体>
ポリオキシアルキレン重合体(D)は、(A)、(C)成分と同様に、(B)成分の分散性を向上させるための分散助剤である。(D)成分は、任意成分として本発明組成物に添加することができる。(D)成分は、1種単独で使用しても、2種以上を組み合わせて使用してもよい。該ポリオキシアルキレン重合体(D)としては、下記一般式(6)で示されるものが挙げられる。

14−O−(CHCHO)−(CHCH(CH)O)−Q’ (6)
前記R14が一価の有機基である場合、その例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;アセチル基、ステアロイル基等のアシル基が挙げられる。
また、上記一般式(6)中、前記Q’は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、アセチル基又はイソシアン基であり、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。hはh>0を満たす数であり、iはi≧0を満たす数であり、ただし、3≦h+i≦80、好ましくは5≦h+i≦60、かつh/i=2/8〜10/0、好ましくはh/i=3/8〜8/3を満たす正数である。
GPCにより測定した(D)成分の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で好ましくは500〜10,000、より好ましくは1,000〜5,000である。該重量平均分子量がこの範囲内にあると、得られる消泡剤組成物は、製品安定性が良好になりやすく、また、粘度が高くなりにくいため作業性が良好になりやすい。
(D)成分のポリオキシアルキレン重合体の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
CH=CHCHO−(CO)21(CO)21−CH
HO−(CO)25(CO)35−H
CH=CHCHO−(CO)30(CO)10−C
HO−(CO)35−H
本発明の消泡剤組成物において、(D)成分の添加量は、該消泡剤組成物全体の0〜80質量%、好ましくは0〜50質量%である。該添加量が80質量%を超えると、得られる消泡剤組成物の製品安定性が悪くなりやすい。なお、(D)成分を添加する場合、その添加量は、(B)成分の分散性を向上させることのできる有効量でよいが、5質量%以上であることが好ましい。
<その他の成分>
本発明の消泡剤組成物には、上記成分以外に、本発明の目的を損なわない限り必要に応じ、その他の成分を配合してもよい。例えば、防腐の目的で少量の保存料・殺菌料を該消泡剤組成物に添加してもよい。この保存料・殺菌料の具体例としては、次亜塩素酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラベン類、イソチアゾリン化合物等が挙げられる。これらの添加量は、好ましくは本発明の消泡剤組成物全体の0〜0.5質量%である。
<組成物の使用方法>
本発明は、液体の消泡方法であって、上記(A)〜(D)成分の所定量を含有する本発明の消泡剤組成物を該液体に添加する工程を含む方法も提供する。該液体としては、例えば、単一の成分からなる液体、溶液、乳濁液、懸濁液などが挙げられる。また、当該液体は、水性液体及び油性液体のどちらでもよいが、好ましくは水性液体である。水性液体としては、例えば、農薬、精練剤、水性切削油などが挙げられる。本発明の消泡方法において、本発明の消泡剤組成物の添加量は、該液体100質量部に対して、通常、0.01〜5質量部、好ましくは0.05〜1質量部である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、実施例中の粘度はキャノンフェンスケ(SO)粘度計(型名:No.500、柴田科学社製)により測定した25℃における値である。
[実施例1]
(I)リシノール酸・ポリオキシエチレン縮合物の製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコ中で、ヒマシ油脂肪酸CO−FA S(伊藤製油製、リシノール酸90%)218g、ユニオックスM1000(日油社製、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル、重量平均分子量1000)877gをトルエン1096gに溶解した。触媒としてパラトルエンスルフォン酸一水和物1.4gを加え120℃まで加熱し、7時間をかけて還流、副生する水を留去した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、炭酸水素ナトリウム7.3g、硫酸ナトリウム14.7gを加え室温で2時間撹拌することで中和・脱水した。再び120℃まで加熱し、10mmHg以下の減圧下で溶剤を留去して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(7)で示されるリシノール酸・ポリオキシエチレン縮合物1018g(収率93%)を得た。なお、H−NMRチャートを図1に、13C−NMRチャートを図2に示す。
Figure 0006172292
(II)ジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(I)で得たリシノール酸・ポリオキシエチレン縮合物310gとトルエン498gを充填し、130℃まで加熱した後、白金触媒1g(信越化学工業社製、PL−50T、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%))を添加し、平均構造が下記式(8)で示される両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン187gを15分間かけて徐々に滴下した。
Figure 0006172292
滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(9)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーン453g(収率91%)を得た。なお、H−NMRチャートを図3に、13C−NMRチャートを図4に示す。
Figure 0006172292
[実施例2]
(III)リシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物の製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコ中で、ヒマシ油脂肪酸CO−FA S(伊藤製油製、リシノール酸90%)280g、ユニルーブ50MB−11(日油社製、ポリオキシエチレン(9)ポリオキシプロピレン(11)モノブチルエーテル)1184gをトルエン1465gに溶解した。触媒としてパラトルエンスルフォン酸一水和物1.78gを加え120℃まで加熱し、7時間をかけて還流、副生する水を留去した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、炭酸水素ナトリウム9.4g、硫酸ナトリウム18.8gを加え室温で2時間撹拌することで中和・脱水した。再び120℃まで加熱し、10mmHg以下の減圧下で溶剤を留去して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(10)で示されるリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物1391g(収率95%)を得た。なお、H−NMRチャートを図5に、13C−NMRチャートを図6に示す。
Figure 0006172292
(IV)両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサンとの脱水素付加反応によるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(III)で得たリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物320gとトルエン500gを充填し、130℃まで加熱した後、白金触媒1g(信越化学工業社製、PL−50T、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%))を添加し、平均構造が上記式(8)で示される両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサン178gを15分間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(11)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン463g(収率93%)を得た。なお、H−NMRチャートを図7に、13C−NMRチャートを図8に示す。
Figure 0006172292
(V)両末端エトキシ変性オルガノポリシロキサンとの脱アルコール反応によるジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(III)で得たリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物400gとトルエン498gを充填し、130℃まで加熱した後、トリフルオロ酢酸1g、酢酸カリウム0.1gを添加し、平均構造が下記式(12)で示される両末端エトキシ変性オルガノポリシロキサン98gを全量一括で添加した。
Figure 0006172292
内温130℃を維持したまま2時間熟成した後、溶剤を150g留去しトルエン150gを添加し、再び2時間熟成を行った。この溶剤置換操作を2回繰り返し、40℃まで冷却し、炭酸水素ナトリウム5g、硫酸ナトリウム7.5gを添加し2時間撹拌することで中和・脱水を行った。再び120℃まで加熱し、10mmHg以下の減圧下で溶剤を留去し、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(13)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン468g(収率94%)を得た。なお、H−NMRチャートを図9に、13C−NMRチャートを図10に示す。
Figure 0006172292
[実施例3]
(VI)リシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物の製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコに、ヒドロキシ脂肪酸エステルCO−FAメチルエステル(伊藤製油製、リシノール酸メチル)344g、ユニルーブ50MB−11(日油社製、ポリオキシエチレン(9)ポリオキシプロピレン(11)モノブチルエーテル)1000gを充填し、触媒としてテトライソプロピルチタン1.4gを加え、真空ポンプにより20mmHg以下の減圧下とした後、120℃まで加熱し6時間保温した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、常圧に戻し、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が上記式(10)で示されるリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物1236g(収率92%)を得た。
(VII)両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサンとの脱水素付加反応によるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(VI)で得たリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物320gとトルエン500gを充填し、130℃まで加熱した後、白金触媒1g(信越化学工業社製、PL−50T、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%))を添加し、平均構造が上記式(8)で示される両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサン178gを15分間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が上記式(11)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン473g(収率95%)を得た。
[実施例4]
(VIII)12−ヒドロキシステアリン酸・ポリオキシアルキレン縮合物の製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコ中で、12−ヒドロキシステアリン酸(伊藤製油製)150g、ユニルーブ50MB−11(日油社製、ポリオキシエチレン(9)ポリオキシプロピレン(11)モノブチルエーテル)630gをトルエン780gに溶解した。触媒としてパラトルエンスルフォン酸一水和物0.95gを加え120℃まで加熱し、7時間をかけて還流、副生する水を留去した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、炭酸水素ナトリウム5g、硫酸ナトリウム10gを加え室温で2時間撹拌することで中和・脱水した。再び120℃まで加熱、10mmHg以下の減圧下で溶剤を留去し、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(14)で示される12−ヒドロキシステアリン酸・ポリオキシアルキレン縮合物702g(収率90%)を得た。なお、H−NMRチャートを図11に示す。
Figure 0006172292
(IX)ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(VIII)で得た12−ヒドロキシステアリン酸・ポリオキシアルキレン縮合物200gとトルエン320gを充填し、130℃まで加熱した後、白金触媒3.2g(信越化学工業社製、PL−50T、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%))を添加し、平均構造が上記式(8)で示される両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサン117gを10分間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(15)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン285g(収率90%)を得た。なお、H−NMRチャートを図12に示す。
Figure 0006172292
[実施例5]
(X)ウンデシレン酸・ポリオキシエチレン縮合物の製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコ中で、ウンデシレン酸(伊藤製油製)133g、ユニオックスM1000(日油社製、ポリオキシエチレングリコールモノメチルエーテル、重量平均分子量1000)867gをトルエン1000gに溶解した。触媒としてパラトルエンスルフォン酸一水和物1.4gを加え120℃まで加熱し、7時間をかけて還流、副生する水を留去した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、炭酸水素ナトリウム7.3g、硫酸ナトリウム14.7gを加え室温で2時間撹拌することで中和・脱水した。再び120℃まで加熱し、10mmHg以下の減圧下で溶剤を留去し、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(16)で示されるウンデシレン酸・ポリオキシエチレン縮合物910g(収率91%)を得た。
Figure 0006172292
(XI)ジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(X)で得たウンデシレン酸・ポリオキシエチレン縮合物318gとトルエン500gを充填し、130℃まで加熱した後、白金触媒1g(信越化学工業社製、PL−50T、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%))を添加し、平均構造が上記式(8)で示される両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサン182gを15分間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(17)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシエチレン変性シリコーン461g(収率92%)を得た。
Figure 0006172292
[実施例6]
(XII)ウンデシレン酸・ポリオキシアルキレン縮合物の製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコに、ウンデシレン酸(伊藤製油製)133g、ユニルーブ50MB−11(日油社製、ポリオキシエチレン(9)ポリオキシプロピレン(11)モノブチルエーテル)867gを充填し、触媒としてテトライソプロピルチタン1.1gを加え、真空ポンプにより20mmHg以下の減圧下とした後、120℃まで加熱し6時間保温した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、常圧に戻し、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(18)で示されるウンデシレン酸・ポリオキシアルキレン縮合物903g(収率90%)を得た。
Figure 0006172292
(XIII)両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサンとの脱水素付加反応によるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、上記(XII)で得たウンデシレン酸・ポリオキシアルキレン縮合物318gとトルエン500gを充填し、130℃まで加熱した後、白金触媒1g(信越化学工業社製、PL−50T、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%))を添加し、平均構造が上記式(8)で示される両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサン182gを15分間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(19)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン458g(収率92%)を得た。
Figure 0006172292
[実施例7]
(XIV)ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造
温度計、冷却管、ディーン・スターク装置、撹拌機を取り付けたフラスコ中で、ヒマシ油脂肪酸CO−FA S(伊藤製油製、リシノール酸90%)175g、ユニルーブ50MB−26(日油社製、ポリオキシエチレン(17)ポリオキシプロピレン(17)モノブチルエーテル)1274gをトルエン1451gに溶解した。触媒としてパラトルエンスルフォン酸一水和物1.78gを加え120℃まで加熱し、7時間をかけて還流、副生する水を留去した。加熱を停止し室温(25℃)まで冷却した後、炭酸水素ナトリウム9.4g、硫酸ナトリウム18.8gを加え室温で2時間撹拌することで中和・脱水した。再び120℃まで加熱し、10mmHg以下の減圧下で溶剤を留去して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(20)で示されるリシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物1391g(収率95%)を得た。
Figure 0006172292
次いで、温度計、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、リシノール酸・ポリオキシアルキレン縮合物115gとトルエン161gを充填し、130℃まで加熱した後、ジエチルヒドロキシルアミン1.6g(Aldrich社製)を添加し、平均構造が上記式(8)で示される両末端オルガノハイドロジェンポリシロキサン44.72gを5分間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、内温130℃を維持したまま6時間熟成し、反応の外観が透明になったところで10mmHg以下の減圧下とし溶剤を留去し、室温(25℃)まで冷却して、濾過板(Advantec社製、NA−10)を用いて加圧濾過することで、反応生成物として平均構造が下記式(21)で示されるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンを463g(収率93%)得た。
Figure 0006172292
<消泡剤組成物>
(A)ジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン
(a−1):実施例2(IV)で製造されたもの(式(11))。
(a−2):実施例7(XIV)で製造されたもの(式(21))。
(a−3):実施例2(V)で製造されたもの(式(12))。
(a−4):実施例1(II)で製造されたもの(式(9))。
(B)シリコーンオイルコンパウンド
(b−1)シリコーン混合物1
粘度1,000mm/sを有するジメチルポリシロキサン(信越化学工業社製、KF96(1,000cs))90質量部、及び親水性湿式シリカ(東ソーシリカ社製、Nipsil HD−2、BET比表面積:300m/g)10質量部を、窒素ガス雰囲気下で150℃、3時間混合してシリコーンオイルコンパウンドを得た。
(b−2)シリコーン混合物2
粘度1,000mm/sを有するジメチルポリシロキサン(信越化学工業社製、KF96(1,000cs))90質量部、疎水性ヒュームドシリカ(日本アエロジル社製、Aerosil R974、BET比表面積:170m/g)10質量部、及び水酸化カリウムを3%含有するカリウムシリコネート(信越化学工業社製)5質量部を、窒素ガス雰囲気下で150℃、3時間混合した後、2−クロロエタノールで中和し、次いで低沸点留分を除去してシリコーンオイルコンパウンドを得た。
(C)ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン
(c−1)平均組成が下記一般式(22)で表され、かつ粘度が1,720mm/sであるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン1

15 16SiO−(R15 SiO)−(R1517SiO)−SiR15 16 (22)
(式中、R15及びR16は−CH、R17は−CO(CHCHO)23(CHCH(CH)O)23、mは27、nは3である。)
(c−2)平均組成が下記一般式(23)で表され、かつ粘度が1,100mm/sであるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン2

18 20SiO−(R19 SiO)−(R1920SiO)−SiR18 20 (23)
(但し、R18は−CH、R20は−CO(CO)(CO)24CH、R19は−C1327、xは80、yは2である。)
(D)ポリオキシアルキレン重合体
(d−1)平均組成が下記式(24)で表わされるポリオキシアルキレン重合体1

CH=CHCHO−(CO)21(CO)21−CH (24)
(d−2)平均組成が下記式(25)で表わされるポリオキシアルキレン重合体2

HO−(CO)25(CO)35−H (25)
<消泡剤組成物の調製>
表1に示した量(質量部)のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン(A)、シリコーンオイルコンパウンド(B)、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン(C)、ポリオキシアルキレン重合体(D)をホモミキサーで混合して消泡剤組成物を調製した。これらの組成物の消泡性、水分散性、製品安定性を評価した。
<消泡性試験>
表1にしたがって調製した消泡剤組成物1gとイオン交換水1gを、スパチュラを用いて撹拌し乳化物とし、続いて8gのイオン交換水で希釈し、10倍希釈液とした。発泡液として家庭用台所用合成洗剤「ママレモン」(ライオン株式会社製)の0.2質量%水溶液150mLを、自動循環式消泡試験装置(Teclis社製、MiniJet)へ充填し、発泡液温度25℃、発泡液循環流量500mL/minにて循環を開始し、泡体積が100mLに達した瞬間に、前記希釈消泡剤組成物を添加した。該希釈消泡剤組成物を添加してから1分後、2分後、3分後、5分後の泡体積を測定し、消泡性を評価した。その結果を表2に示す。
<水分散性試験>
表1にしたがって調製した消泡剤組成物5gを、150mLの透明ガラス瓶(広口規格ガラスびんPS−No.12)にイオン交換水95gとともに充填した。これを振とう器で250rpm×1分間撹拌し、撹拌停止直後の消泡剤組成物の状態を目視で観察し、水分散性を下記の基準で評価した。その結果を表2に示す。
○:消泡剤組成物が完全に分散し、乳化が認められた
△:一部乳化が認められるものの、消泡剤組成物の未分散物が確認された
×:一部乳化が認められるものの、消泡剤組成物の大部分が溶け残り、スカムが確認された
<希釈安定性試験>
表1にしたがって調製した消泡剤組成物10gとイオン交換水10gを、スパチュラを用いて撹拌し乳化物とし、続いて80gのイオン交換水で希釈し、10倍希釈液とした。希釈後の該消泡剤組成物を25℃で1日間保存した後の状態を目視で観察し、下記の基準で評価した。その結果を表2に示す。
○:油層と水層の分離/スカムの発生は認められなかった
△:油層と水層の濃淡分離が認められた/スカムの発生は認められなかった
×:油層と水層の分離、あるいはスカムの発生が認められた
Figure 0006172292
Figure 0006172292

Claims (5)

  1. 下記一般式(A)で表わされるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン。
    Figure 0006172292

    (式中、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
    (B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基を示す。
    Figure 0006172292

    (式中、R、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
  2. 片末端封鎖ポリオキシアルキレンとヒドロキシアルキルカルボン酸誘導体を
    a)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と、ヒドロキシアルキルカルボン酸エステルのエステル交換反応
    又は
    b)片末端封鎖ポリオキシアルキレンのヒドロキシル基と、ヒドロキシアルキルカルボン酸のカルボキシル基のエステル化反応
    に付すことで縮合する第一の工程と、
    この第一の工程で得られたヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物と
    両末端に反応基を有するオルガノポリシロキサンを
    c)該ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物のヒドロキシル基と
    両末端にヒドロシリル基を有するオルガノポリシロキサンとを白金族金属系触媒又は塩基触媒下に脱水素縮合反応
    又は
    d)該ヒドロキシアルキル−ポリオキシアルキレン縮合物のヒドロキシル基と
    ケイ素原子に直接結合した加水分解性基を両末端に有するオルガノポリシロキサンとを縮合触媒下に縮合反応
    に付す第二の工程によって製造することを特徴とする
    下記一般式(A)
    Figure 0006172292

    (式中、R 、R 、R 、R 、R 及びR は、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
    (B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基又は下記一般式(2)で表される基を示す。
    Figure 0006172292

    (式中、R 、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、R は水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
    で表わされるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
  3. ヒドロキシアルキルカルボン酸誘導体が、リシノール酸、12−ヒドロキシステアリン酸及びこれらのメチルエステル、エチルエステル、n−プロピルエステル、i−プロピルエステル及びブチルエステルから成る群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項2に記載のジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーンの製造方法。
  4. 下記一般式(A)で表わされるジェミニ型アルキル−ポリオキシアルキレン変性シリコーン:1〜80質量%
    Figure 0006172292

    (式中、R、R、R、R、R及びRは、同一又は異なって、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基又はヒドロシリル基を有していてもよい、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を示し、nは0〜300の整数である。
    (B)は同一又は異なって、下記一般式(1)で表わされる基を示す。
    Figure 0006172292

    (式中、R、Xはそれぞれ、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基又は置換アミノ基で置換されていてもよい炭素数1〜40の炭化水素基であり、Rは水素原子、炭素数1〜30の炭化水素基、ホルミル基又は炭素数2〜30アシル基を示し、a及びbはそれぞれ2≦a≦200、0≦b≦200、かつa+bが2〜200を満たす数である。))
    (B)(a)下記一般式(3)

    cSiO(4−C)/2 (3)

    (式中、Rは、互いに独立に、置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、cは1.9〜2.2の数である。)
    で表わされる、25℃における粘度が10〜100,000mm/sであるオルガノポリシロキサンと、
    (b)BET法による比表面積が100m/g以上の微粉末シリカ:(a)成分100質量部に対し0.1〜30質量部
    とを含有するシリコーンオイルコンパウンド:15〜60質量%
    及び
    (C)1種又は2種以上のポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン:5〜95質量%
    を含有することを特徴とする消泡剤組成物。
  5. 更に、(D)1種又は2種以上のポリオキシアルキレン重合体:5〜80質量%を含有することを特徴とする請求項記載の消泡剤組成物。
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